説明

無煙焼網

【課題】市販のオーブンやパンを焼くトースターの中の棚網の上に置いて、肉や魚を焼いて調理できて、煙や臭いが発生しない、無煙無臭の無煙焼網を提供する。
【解決手段】薄い方形形状の耐熱性板形状部材(アルミニューム箔などを用いる)に、同一間隔で同一波高の鋸歯状波形に折り曲げ、山頂稜線4と谷2を複数設け、山頂稜線の近傍両側に当該山頂稜線と略平行に複数の透孔5を直線状に列置し、谷の両端を山頂稜線方向に起立して作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肉や魚を網焼きする際に煙が出ない
無煙焼網に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来肉や魚を網焼きする際に、煙が出ないようにするのは、排煙装置つき焼網が知られている。
【特許文献1】特開平7−39460
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、魚や肉を網焼きした際、煙や飛散した脂で、目が痛くなったり、髪の毛や服に臭いが移ったり、室内が煙や脂で汚染されて不快であった。

【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1の発明は、
薄い方形形状の耐熱性板形状部材の、一対の相対する側を横とし、他方の一対の相対する側を縦とし、横から縦方向に同一間隔で同一波高の鋸歯状波形に複数回折り曲げて、複数の山頂稜線と複数の谷を構成し、
それぞれの前記山頂稜線近傍両側に当該山頂稜線と略平行に複数の透孔を列置する。
【0005】
請求項2の発明は、それぞれの前記横の谷両端を前記山頂稜線方向に起立する。

請求項3の発明は、前記無煙焼網を平面上に置いた際、前記透孔は上方向に突縁とする。
【0006】
請求項4の発明は、前記前記山頂稜線を平面形状にして平面稜線とし、当該平面稜線に前記透孔を設ける。
請求項5の発明は、 前記山頂稜線近傍両側には前記透孔を設けない。

【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、
肉や魚を網焼きする際に発生する煙は、肉や魚から染み出た脂が、網に付着したり火元に落下して不完全燃焼した際発生するものであるから、
【0008】
本発明を市販の焼き網の上に乗せ、肉や魚を本発明の山頂稜線に乗せて焼くことにより、滲み出た肉や魚の脂が山頂稜線から滑落して谷に溜り、また、少量であれば谷に乾燥膠着して流落せず、脂が網に付着したり火元に落下することが無く、不完全燃焼により煙が発生しない。
【0009】
また、魚を本発明の山頂稜線に乗せて焼くことにより、魚の接触部位が線になり、魚の表面が剥がれることがなく焼き上がりが美麗である。
【0010】
市販の焼き網に直接乗せて肉や魚を焼く際には、焼き網に焦げ付いた残渣の剥しや洗浄が大変困難な作業であるが、
焼成調理後、発明を食器皿の上に置き波形を伸展し平らにして食した後、残渣を本発明で包含して折り畳み廃棄することにより、市販焼き網の、残渣の剥し洗浄が不要になり、人件費の節減が出来る。

【0011】
請求項2の発明によれば、
両横の谷を前記山頂稜線方向に起立することにより、たれに浸した肉や魚を焼成調理する際、滲出液とたれが大量に流出しても火元に落下することがなく煙が発生しない。
【0012】
請求項3の発明によれば、
透孔は上方向に突縁とすることで、
肉や魚の滲出液が山頂稜線から滑落して谷に溜る際、脂が透孔突縁の両側を滑落し、透孔から落下せず煙が発生しない。
【0013】
請求項4の発明によれば、
山頂稜線を平面形状にして平面稜線とし、また、当該平面稜線に前記透孔を設けることで、
肉や魚が安定して乗り、また、肉や魚への火力が上がり焼成調理時間の短縮ができる。
【0014】
請求項5の発明によれば、
アジ、秋刀魚、さばを複数匹焼成調理する場合の滲出液や脂の量では、加熱された谷に貯留しても焼成調理完了までに滲出液や脂が乾燥膠着するので横の谷から流落しない。

【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1の(A)は完成斜視図、(B)は谷端部を起立した図で、

薄い方形形状の耐熱性板形状部材(例えばアルミニューム箔など)の、一対の相対する側を横とし、他方の一対の相対する側を縦とし、
【0016】
横から縦方向に同一間隔で同一波高の鋸歯状波形に複数回折り曲げて、複数の山頂稜線(4)と複数の谷(2)を構成し、
それぞれの前記山頂稜線(4)近傍両側に当該山頂稜線(4)と略平行に複数の透孔(5)を直線状に列置し、谷端部(3)を上方向に起立し、端起立部(6)としている。

【0017】
図2に示すように、透孔(5)を複数列置することで、下方からの火力を増強できる。

図3に示すように、透孔(5)を上方へ突縁とすることで、肉や魚を漬けた調味液や肉や魚からの浸出液や脂(10)が大量に流出した場合でも、透孔(5)の周囲を流れて谷(2)へ滑落するので、透孔(5)から調味液や肉や魚からの浸出液や脂(10)が落下せず、煙が発生しない。

【0018】
図4(A)に示すように、平面稜線(7)を設け、(B)に示すように、平面稜線(7)に透孔(5)を設け、また、平面稜線(7)近傍両側に透孔(5)を設けることで下方からの火力を増強でき、厚手の肉や魚を早く焼成できる。

【0019】
図5に示すように、
山頂稜線(4)に直角に乗せることで、丸い魚(8)でも安定し煙が発生しない。

【0020】
図7に(A)示すように、
調味液に浸漬しない薄い肉や小魚を焼成調理する場合、肉や魚からの滲出液や脂(10)は、少量なため、加熱された谷(2)に貯留乾燥膠着し本体(13)両端から流落しないので、縁起立部(1)を必要としないし、本体(13)からの反射熱で肉や魚の下面は透孔(5)がなくても焼成調理できる。
また、上方のみに火力を有するオーブンでは透孔(5)が必要でない。
【0021】
(B)に示すように、
調味液に浸漬した薄い肉や小魚を焼成調理する場合、多量の調味料と滲出脂液が谷(2)に貯留し、乾燥膠着しにくいので谷(2)両端から流落するので、縁起立部(1)を必要とし、本体(13)からの反射熱で肉や魚の下面は透孔(5)がなくても焼成調理できる。

【実施例1】
【0022】
肉や魚を乗せた本体(13)をパンを焼くオーブントースターの網上に、図5に示すように置き焼成調理後、肉や魚を乗せた本体(13)のまま食器皿に滑動した後、頂上稜線(4)を箸先で押し下げて平面にした後食し、残渣を包含して本体(13)をたたみ廃棄する。

【実施例2】
【0023】
未使用の本体(13)を頂上稜線(4)と谷(2)を介して図8に示すように圧縮し、棒形状で保管や販売し、使用時は両端の縁起立部(1)を少し伸展して頂上稜線(4)と谷(2)を構成する。


【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の(A)は完成斜視図、(B)は谷端部を起立した完成斜視図
【図2】本発明の透孔列を複数に設けた斜視図
【図3】本発明の透孔を上方に突縁して設けた斜視図
【図4】本発明の(A)は山頂稜線を平面稜線にした図、(B)は平面稜線に透孔を設けた斜視図
【図5】本発明を使用している図
【図6】本発明の(A)は平面図、(B)は断面図
【図7】本発明の(A)は透孔と縁起立部を有しない斜視図、(B)は透孔を有しない斜視図
【図8】本発明を圧縮して折りたたんだ図
【符号の説明】
【0025】
(1) 縁起立部
(2) 谷
(3) 谷端部
(4) 頂上稜線
(5) 透孔
(6) 端起立部
(7) 平面稜線
(8) 魚
(9) 無煙焼網
(10) 脂
(11) 山折り線
(12) 谷折り線
(13) 本体
(14) オーブンの棚















【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄い方形形状の耐熱性板形状部材の、一対の相対する側を横とし、他方の一対の相対する側を縦とし、横から縦方向に同一間隔で同一波高の鋸歯状波形に複数回折り曲げて、複数の山頂稜線と複数の谷を構成し、
それぞれの前記山頂稜線近傍両側に当該山頂稜線と略平行に複数の透孔を直線状に列置する、
ことを特徴とする無煙焼網。

【請求項2】
それぞれの前記横の谷両端を前記山頂稜線方向に起立する、ことを特徴とする請求項1に記載の無煙焼網。

【請求項3】
前記無煙焼網を平面上に置いた際、前記透孔は上方向に突縁とする、
ことを特徴とする請求項1、または2に記載の無煙焼網。

【請求項4】
前記前記山頂稜線を平面形状にして平面稜線とし、また、当該平面稜線に前記透孔を設ける、
ことを特徴とする、請求項1、2、または3に記載の無煙焼網。

【請求項5】
前記山頂稜線近傍両側には前記透孔を設けない、ことを特徴とする、請求項1、2、3または4に記載の無煙焼網。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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