無線ネットワーキングにおけるブラインド・アップリンク干渉除去
無線ネットワークのためのブラインド干渉除去が記載される。ここでは、主題とする基地局または除去装置が、近隣セルのうちの少なくとも1つの半固定の情報を取得する。基地局は、近隣セルにおけるおのおののアップリンク送信から、基地局が取得したサンプルに基づいて、近隣セルのおのおのの雑音レベルを測定する。近隣セルは、その後、相対的な雑音レベルに基づいて、干渉除去のためにランク付けされる。基地局は、近隣セルにおける少なくとも1つの干渉元のユーザ機器(UE)を識別するために、不連続送信(DTX)検出を実行し、これら識別された干渉元のUEに起因する干渉を除去する。DTX検出および除去は、その後、ランク付けされた順に、残りの近隣セルについて繰り返される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、全体が本明細書において参照によって明確に組み込まれている2010年1月11日出願の「無線ネットワーキングにおけるブラインド・アップリンク干渉除去」(BLIND UPLINK INTERFERENCE CANCELLATION IN WIRELESS NETWORKING)と題された米国仮出願61/293,959号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
本開示の態様は、一般に、無線通信システムに関し、さらに詳しくは、無線ネットワーキングにおけるブラインド・アップリンク干渉除去に関する。
【0003】
無線通信ネットワークは、例えば音声、ビデオ、パケット・データ、メッセージング、ブロードキャスト等のようなさまざまな通信サービスを提供するために広く配置されている。これら無線ネットワークは、利用可能なネットワーク・リソースを共有することにより、複数のユーザをサポートすることができる多元接続ネットワークでありうる。通常は多元接続ネットワークであるこのようなネットワークは、利用可能なネットワーク・リソースを共有することによって、複数のユーザのための通信をサポートする。このようなネットワークの1つの例は、ユニバーサル地上ラジオ・アクセス・ネットワーク(UTRAN)である。UTRANは、第3世代パートナシップ計画(3GPP)によってサポートされている第3世代(3G)モバイル電話技術である、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部として定義されているラジオ・アクセス・ネットワーク(RAN)である。このような多元接続ネットワーク・フォーマットの例は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、およびシングル・キャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワークを含む。
【0004】
無線通信ネットワークは、多くのユーザ機器(UE)のための通信をサポートしうる多くの基地局またはノードBを含みうる。UEは、ダウンリンクおよびアップリンクによって基地局と通信しうる。ダウンリンク(すなわち順方向リンク)は、基地局からUEへの通信リンクを称し、アップリンク(すなわち逆方向リンク)は、UEから基地局への通信リンクを称する。
【0005】
基地局は、ダウンリンクでUEへデータおよび制御情報を送信し、および/または、アップリンクでUEからデータおよび制御情報を受信しうる。ダウンリンクでは、基地局からの送信が、近隣の基地局からの、または、その他の無線ラジオ周波数(RF)送信機からの送信による干渉に遭遇しうる。アップリンクでは、UEからの送信が、近隣の基地局と通信する別のUEのアップリンク送信からの、または、別の無線RF送信機からの干渉に遭遇しうる。この干渉は、ダウンリンクとアップリンクとの両方のパフォーマンスを低下させうる。
【0006】
モバイル・ブロードバンド・アクセスに対する需要が増加し続けているので、長距離無線通信ネットワークにアクセスするUEの増加と、コミュニティに配置されている短距離無線システムの増加とともに、ネットワークが干渉および混雑する可能性が高まる。モバイル・ブロードバンド接続のための増加している需要を満たすためのみならず、モバイル通信とのユーザ経験の進化および向上のために、UMTS技術を進化させる研究および開発が続いている。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、無線ネットワークのためのブラインド干渉除去に関する。ここでは、主題とする基地局または除去装置が、近隣セルのうちの少なくとも1つについて半固定(semi-static)の情報を取得する。基地局は、近隣セルにおけるアップリンク送信から、基地局が取得したサンプルに基づいて、近隣セルのおのおのの雑音レベルを評価する。近隣セルは、相対的な雑音レベルに基づいて、干渉除去のためにランク付けされる。基地局は、その後、近隣セルにおける少なくとも1つの干渉元のユーザ機器(UE)を識別するために、不連続送信(DTX)検出を実行し、これら識別された干渉元のUEに起因する干渉を除去する。DTX検出および除去は、その後、ランク付けされた順序で、残りの近隣セルについて繰り返される。
【0008】
本開示の1つの態様では、無線通信の方法は、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得することと、近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定することと、を含む。この方法はまた、おのおのの近隣セルについて、少なくとも1つの干渉元のUEを識別するためにDTX検出を実行することと、干渉元のUEに起因する干渉を除去することと、を含む。
【0009】
本開示のさらなる態様では、無線通信のために構成された装置は、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得する手段と、近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定する手段とを含む。この装置はまた、近隣セルのおのおのについて、少なくとも1つの干渉元のUEを識別するためにDTX検出を実行する手段と、干渉元のUEに起因する干渉を除去する手段とを含む。
【0010】
本開示のさらなる態様では、コンピュータ・プログラム製品は、プログラム・コードを記録したコンピュータ読取可能な媒体を有する。このプログラム・コードは、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得するためのコードと、近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定するためのコードとを含む。このコンピュータ・プログラム製品はまた、少なくとも1つの干渉元のUEを識別するためにDTX検出を実行するためのコードと、干渉元のUEに起因する干渉を除去するためのコードと含む。ここで、実行するためのコードと、除去するためのコードとは、近隣セルのおのおのについて実行可能である。
【0011】
本開示のさらなる態様では、装置は、少なくとも1つのプロセッサと、このプロセッサに接続されたメモリとを含む。このプロセッサはさらに、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得し、近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定するように構成される。このプロセッサはさらに、近隣セルのおのおのについて、少なくとも1つの干渉元のUEを識別するためにDTX検出を実行し、干渉元のUEに起因する干渉を除去するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、典型的なモバイル通信システムのブロック図を例示する。
【図2】図2は、モバイル通信システムにおける典型的なダウンリンク・フレーム構造のブロック図を例示する。
【図3】図3は、アップリンクLTE/−A通信における典型的なフレーム構造のブロック図を例示する。
【図4】図4は、ヘテロジニアスなネットワークにおける典型的な時分割多重(TDM)分配のブロック図を例示する。
【図5】図5は、本開示の1つの態様にしたがって構成された基地局/eNBとUEとの典型的な設計のブロック図を例示する。
【図6】図6は、ネットワーク環境内のアクセス・ポイント基地局の配置を可能にする典型的な通信システムを例示する。
【図7】図7は、典型的な干渉除去装置のブロック図を例示する。
【図8】図8は、典型的な基地局のブロック図を例示する。
【図9】図9は、本開示の態様にしたがう無線通信のために構成されたUEを備える典型的なシステムのブロック図を例示する。
【図10】図10は、本開示の1つの態様にしたがって構成された典型的なヘテロジニアスな通信ネットワークのブロック図を例示する。
【図11】図11は、典型的なホモジニアスな通信ネットワークのブロック図を例示する。
【図12】図12は、本開示の1つの態様を実施するように実行される典型的なブロックの機能ブロック図を例示する。
【図13】図13は、DTX検出処理の第1のフェーズの典型的な実施の機能ブロック図を例示する。
【図14】図14は、DTX検出処理の第2のフェーズの典型的な実施の機能ブロック図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付図面とともに以下に説明する詳細説明は、さまざまな構成の説明として意図されており、本明細書に記載された概念が実現される唯一の構成を示すことは意図されていない。この詳細説明は、さまざまな概念の完全な理解を提供することを目的とした具体的な詳細を含んでいる。しかしながら、これらの概念は、これら具体的な詳細無しで実現されうることが当業者に明らかになるであろう。いくつかの事例では、周知の構成および構成要素が、このような概念を曖昧にすることを避けるために、ブロック図形式で示されている。
【0014】
本明細書に記載された技術は、例えばCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、およびその他のネットワークのようなさまざまな無線通信ネットワークのために使用されうる。用語「ネットワーク」および「システム」は、しばしば置換可能に使用される。CDMAネットワークは、例えば、ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(UTRA)、テレコミュニケーション・インダストリ・アソシエーション(TIA)のcdma2000(登録商標)等のようなラジオ技術を実現しうる。UTRA技術は、広帯域CDMA(WCDMA)、およびCDMAのその他の変形を含んでいる。CDMA2000(登録商標)技術は、米国電子工業会(EIA)およびTIAからのIS−2000規格、IS−95規格、およびIS−856規格を含んでいる。TDMAネットワークは、例えばグローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))のようなラジオ技術を実現しうる。OFDMAネットワークは、例えば、イボルブドUTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash−OFDM(登録商標)等のようなラジオ技術を実現する。UTRA技術およびE−UTRA技術は、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)およびLTE−アドバンスト(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUMTSの新たなリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−A、およびGSMは、「第3世代パートシップ計画」(3GPP)と呼ばれる組織からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナシップ計画2」(3GPP2)と呼ばれる組織からの文書に記載されている。本明細書で記載された技術は、他の無線ネットワークおよびラジオ・アクセス技術のみならず、上述された無線ネットワークおよびラジオ・アクセス技術のためにも使用されうる。明確化のために、これら技術のある態様は、以下において、LTEまたはLTE−A(代わりにこれらはともに“LTE/−A”として称される)について記載されており、このようなLTE−A用語が以下の説明の多くで使用される。
【0015】
図1は、LTE−Aネットワークでありうる、通信のための無線ネットワーク100を示す。無線ネットワーク100は、多くのイボルブド・ノードB(eNB)110およびその他のネットワーク・エンティティを含む。eNBは、UE(例えば、基地局、ノードB、アクセス・ポイント等)と通信する局でありうる。おのおののeNB110は、特定の地理的エリアのために通信有効通信範囲を提供する。用語「セル」は、この有効通信範囲エリアにサービス提供しているeNBおよび/またはeNBサブシステムのこの特定の地理的有効通信範囲エリアを称しうる。
【0016】
eNBは、マクロ・セル、ピコ・セル、フェムト・セル、および/または、その他のタイプのセルのために、通信有効通信範囲を提供しうる。マクロ・セルは、一般に、比較的大きな地理的エリア(例えば、半径数キロメータ)をカバーし、ネットワーク・プロバイダへのサービス加入を持つUEによる無制限のアクセスを許可しうる。ピコ・セルは、一般に、比較的小さな地理的エリアをカバーし、ネットワーク・プロバイダへのサービス加入を持つUEによる無制限のアクセスを許可しうる。フェムト・セルも、一般に、比較的小さな地理的エリア(例えば、住宅)をカバーし、フェムト・セルに関連付けられたUE(例えば、クローズド加入者グループ(CSG)におけるUE、住居内のユーザのためのUE等)へ、制限されたアクセスを提供することも、しないこともありうる。マクロ・セルのためのeNBは、マクロeNBと称されうる。ピコ・セルのためのeNBは、ピコeNBと称されうる。そして、フェムト・セルのためのeNBは、フェムトeNBまたはホームeNBと称されうる。図1では、eNB110a,110b,110cは、マクロ・セル102a,102b,102cそれぞれのためのマクロeNBでありうる。eNB110xは、ピコ・セル102xのためのピコeNBでありうる。そして、eNB110y,110zは、それぞれフェムト・セル102y,102zのためのフェムトeNBである。eNBは、1または複数(例えば、2つ、3つ、4つ等)のセルをサポートしうる。
【0017】
無線ネットワーク100は、同期動作または非同期動作をサポートしうる。同期動作の場合、eNBは、同じフレーム・タイミングを有し、異なるeNBからの送信は、時間的にほぼ揃えられうる。非同期動作の場合、eNBは、異なるフレーム・タイミングを有し、異なるeNBからの送信は、時間的に揃えられない場合がある。ここに記載された技術は、同期動作のために使用されうる。
【0018】
ネットワーク・コントローラ130は、eNBのセットに接続しており、これらeNBのための調整および制御を提供しうる。ネットワーク・コントローラ130は、バックホール132を介してeNB110と通信しうる。eNB110はまた、例えば、ダイレクトに、または、無線バックホール134または有線バックホール136を介して非ダイレクトに、互いに通信しうる。
【0019】
無線ネットワーク100の全体にわたってUE120が分布しうる。そして、おのおののUEは、固定式または移動式でありうる。UEは、端末、移動局、加入者ユニット、局等とも称されうる。UEは、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、無線モデム、無線通信デバイス、ハンドヘルド・デバイス、ラップトップ・コンピュータ、コードレス電話、無線ローカル・ループ(WLL)局等でありうる。UEは、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、リレー等と通信することができうる。図1では、2つの矢印を持つ実線が、UEと、ダウンリンクおよび/またはアップリンクでUEにサービス提供するように指定されたeNBであるサービス提供eNBとの間の所望の送信を示す。2つの矢印を持つ破線は、UEとeNBとの間の干渉送信を示す。
【0020】
LTE/−Aは、ダウンリンクで直交周波数分割多重(OFDM)を、アップリンクでシングル・キャリア周波数分割多重(SC−FDM)を利用する。OFDMおよびSC−FDMは、システム帯域幅を、一般にトーン、ビン等とも称される複数(K個)の直交サブキャリアに分割する。おのおののサブキャリアは、データを用いて変調されうる。一般に、変調シンボルは、OFDMを用いて周波数領域で、SC−FDMを用いて時間領域で送信される。隣接するサブキャリア間の間隔は固定され、サブキャリアの総数(K個)は、システム帯域幅に依存しうる。例えば、Kは、1.25,2.5,5,10,20メガヘルツ(MHz)の対応するシステム帯域幅についてそれぞれ128,256,512,1024,2048にそれぞれ等しい。システム帯域幅はまた、サブ帯域へ分割されうる。例えば、サブ帯域は、1.08MHzをカバーし、1.25,2.5,5,10,20MHzの対応するシステム帯域幅についてそれぞれ1,2,4,8,16のサブ帯域が存在しうる。
【0021】
図2は、LTE/−Aにおいて使用されるダウンリンク・フレーム構造を示す。ダウンリンクのこの送信タイムラインは、ラジオ・フレームの単位に分割されうる。おのおののラジオ・フレームは、(例えば10ミリ秒(ms)のような)予め定めた持続時間を有し、0乃至9のインデクスを持つ10個のサブフレームへ分割されうる。サブフレームはそれぞれ2つのスロットを含みうる。ラジオ・フレームはそれぞれ、0乃至19のインデクスを備えた20のスロットを含みうる。おのおののスロットは、例えば、(図2に示すように)通常のサイクリック・プレフィクスの場合、7つのシンボル期間、拡張されたサイクリック・プレフィクスの場合、6つのシンボル期間のように、L個のシンボル期間を含みうる。おのおののサブフレームでは、2L個のシンボル期間が、0乃至2L−1のインデクスを割り当てられうる。利用可能な時間周波数リソースが、リソース・ブロックへ分割されうる。リソース・ブロックはそれぞれ1つのスロットにおいてN個のサブキャリア(例えば、12のサブキャリア)をカバーしうる。
【0022】
LTE/−Aにおいて、eNBは、eNBにおける各セルについて、一次同期信号(PSS)と二次同期信号(SSS)とを送信しうる。図2に示すように、一次同期信号および二次同期信号は、通常のサイクリック・プレフィクスを持つ各ラジオ・フレームのサブフレーム0,5のおのおのにおいて、シンボル期間6およびシンボル期間5でそれぞれ送信されうる。これら同期信号は、UEによって、セル検出および獲得のために使用されうる。eNBはまた、サブフレーム0のスロット1におけるシンボル期間0乃至3で、物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)を送信しうる。PBCHは、あるシステム情報を伝送しうる。
【0023】
図2で見られるように、eNBは、各サブフレームの最初のシンボル期間で、物理制御フォーマット・インジケータ・チャネル(PCFICH)を送信しうる。PCFICHは、制御チャネルのために使用されるシンボル期間の数(M)を伝送しうる。ここで、Mは、1、2または3に等しく、サブフレーム毎に変化しうる。Mはまた、例えば、10未満のリソース・ブロックのように、少ない数のシステム帯域幅に対して4に等しくなりうる。図2に示す例では、M=3である。eNBは、おのおののサブフレームの最初のM個のシンボル期間において、物理HARQインジケータ・チャネル(PHICH)と物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)とを送信しうる。PDCCHとPHICHはまた、図2に示す例における最初の3つのシンボル期間に含まれる。PHICHは、ハイブリッド自動再送信(HARQ)をサポートするための情報を伝送しうる。PDCCHは、UEのためのリソース割当に関する情報と、ダウンリンク・チャネルのための制御情報とを伝送しうる。eNBはまた、おのおののサブフレームの残りのシンボル期間で、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信しうる。PDSCHは、ダウンリンクで、データ送信のためにスケジュールされたUEのためのデータを伝送しうる。
【0024】
LTE−Aは、各サブフレームの制御セクション、すなわち、各サブフレームの第1のシンボル期間においてPHICHおよびPDCCHを送信することに加えて、各サブフレームのデータ部分で、これら制御重視のチャネルをも送信しうる。図2に示すように、例えば中継−物理ダウンリンク制御チャネル(R−PDCCH)および中継−物理HARQインジケータ・チャネル(R−PHICH)のように、データ領域を利用するこれら新たな制御設計は、各サブフレームの後半のシンボル期間に含まれる。R−PDCCHは、半デュプレクス中継動作のコンテキストでもともと開発されたデータ領域を利用する、新たなタイプの制御チャネルである。1つのサブフレームにおける最初のいくつかの制御シンボルを占有するレガシーPDCCHおよびPHICHとは異なり、R−PDCCHおよびR−PHICHは、もともとデータ領域として指定されたリソース要素(RE)にマップされる。新たな制御チャネルは、周波数分割多重(FDM)、時分割多重(TDM)、あるいはFDMとTDMとの組み合わせの形態をとりうる。
【0025】
eNBは、eNBによって使用されるシステム帯域幅の中心1.08MHzでPSS、SSS、およびPBCHを送信しうる。eNBは、これらのチャネルが送信される各シンボル期間におけるシステム帯域幅全体でPCFICHおよびPHICHを送信しうる。eNBは、システム帯域幅のある部分において、UEのグループにPDCCHを送信しうる。eNBは、システム帯域幅の特定の部分で、特定のUEに、PDSCHを送信しうる。eNBは、PSS、SSS、PBCH、PCFICH、およびPHICHを、ブロードキャスト方式で、すべてのUEへ送信しうる。そして、PDCCHを、ユニキャスト方式で、特定のUEへ送信しうる。さらに、PDSCHを、ユニキャスト方式で、特定のUEへ送信しうる。
【0026】
各シンボル期間において、多くのリソース要素が利用可能でありうる。おのおののリソース要素は、1つのシンボル期間において1つのサブキャリアをカバーし、実数値または複素数値である1つの変調シンボルを送信するために使用されうる。各シンボル期間において、基準信号のために使用されないリソース要素は、リソース要素グループ(REG)へ構成されうる。おのおののREGは、1つのシンボル期間内に、4つのリソース要素を含みうる。PCFICHは、シンボル期間0において、4つのREGを占有しうる。これらは、周波数にわたってほぼ等間隔に配置されうる。PHICHは、1または複数の設定可能なシンボル期間内に3つのREGを占有しうる。これらは、周波数にわたって分散されうる。例えば、PHICHのための3つのREGはすべて、シンボル期間0に属しうる。あるいは、シンボル期間0,1,2に分散されうる。PDCCHは、最初のM個のシンボル期間内に、9,18,32,または64のREGを占有しうる。これらは、利用可能なREGから選択されうる。複数のREGのある組み合わせのみが、PDCCHのために許可されうる。
【0027】
UEは、PHICHとPCFICHとのために使用される特定のREGを認識しうる。UEは、PDCCHを求めて、REGの異なる組み合わせを探索しうる。探索する組み合わせの数は、一般に、PDCCHのために許可された組み合わせ数よりも少ない。eNBは、UEが探索する組み合わせのうちの何れかのUEにPDCCHを送信しうる。
【0028】
UEは、複数のeNBの有効通信範囲内に存在しうる。これらのeNBのうちの1つは、UEにサービス提供するために選択されうる。サービス提供するeNBは、例えば受信電力、経路喪失、信号対雑音比(SNR)等のようなさまざまな基準に基づいて選択されうる。
【0029】
図3は、アップリンク・ロング・ターム・イボリューション(LTE/−A)通信における典型的なフレーム構造300を例示する。アップリンクのために利用可能なリソース・ブロック(RB)は、データ・セクションおよび制御セクションに分割されうる。制御セクションは、システム帯域幅の2つの端部において形成され、設定可能なサイズを有しうる。制御セクションにおけるリソース・ブロックは、制御情報の送信のために、UEへ割り当てられうる。データ・セクションは、制御セクションに含まれていないすべてのリソース・ブロックを含みうる。図3における設計の結果、データ・セクションは、連続するサブキャリアを含むようになる。これによって、単一のUEに、データ・セクションにおける連続するサブキャリアのすべてが割り当てられるようになる。
【0030】
UEは、eNBへ制御情報を送信するために、制御セクションにおいてリソース・ブロックを割り当てられうる。UEはまた、eノードBへデータを送信するために、データ・セクションにおいてリソース・ブロックを割り当てられうる。UEは、制御セクションにおいて割り当てられたリソース・ブロック310a,310bで、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)によって制御情報を送信しうる。UEは、データ・セクションにおいて割り当てられたリソース・ブロック320a,320bで、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって、データのみ、または、データと制御情報との両方を送信しうる。アップリンク送信は、サブフレームからなる両スロットにおよび、図3に示すように、周波数を越えてホップしうる。
【0031】
PSS、SSS、CRS、PBCH、PUCCH、PUSCH、および、LTE/−Aで使用されるその他のこのような信号およびチャネルは、公的に利用可能な、「イボルブド・ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(E−UTRA);物理チャネルおよび変調」(Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation)と題された3GPP TS 36.211に記述されている。
【0032】
図1に示すように、無線ネットワーク100は、単位エリア毎のシステムのスペクトル効率を改善するために、eNB100の多様なセット(すなわち、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、およびリレー)を使用する。無線ネットワーク100は、スペクトル有効通信範囲のため、このように異なるeNBを使用するので、ヘテロジニアスなネットワークとも称されうる。マクロeNB110a−cは、通常、注意深く計画され、無線ネットワーク100のプロバイダによって配置される。マクロeNB110a−cは、一般に、高い電力レベル(例えば、5W−40W)で送信する。一般に、実質的に低い電力レベル(例えば、100mW−2W)で送信するピコeNB110xおよび中継局110rは、マクロeNB110a−cによって提供される有効通信範囲エリアにおける有効通信範囲ホールをなくすために、および、ホット・スポットにおける容量を改善するために、比較的無計画な方式で配置されうる。それでも、一般に、無線ネットワーク100とは独立して配置されるフェムトeNB110y−zは、リソースの調整および干渉管理の調整を実行するために、アドミニストレータ(単数または複数)によって許可されている場合には、無線ネットワーク100への潜在的なアクセス・ポイントであるか、または、少なくとも、無線ネットワーク100の別のeNB110と通信しうるアクティブかつアウェア(aware)なeNBであるかの何れかとして、無線ネットワーク100の有効通信範囲エリアに組み込まれうる。また、フェムトeNB110y−zは、一般に、マクロeNB110a−cよりも実質的に低い電力レベル(例えば、100mW−2W)で送信する。
【0033】
例えば無線ネットワーク100のようなヘテロジニアスなネットワークの動作では、おのおののUEは通常、より良好な信号品質を持つeNB110によってサービス提供される一方、別のeNB110から受信した望まれない信号は、干渉として取り扱われる。このような動作原理は、最適とはいえないパフォーマンスをもたらす一方、eNB110間における高度なリソース調整、より良好なサーバ選択戦略、および、効率的な干渉管理のためのより進化した技術を用いることによって、無線ネットワーク100において、ネットワーク・パフォーマンスの向上が達成される。
【0034】
例えばピコeNB110xのようなピコeNBは、例えばマクロeNB110a−cのようなマクロeNBと比較された場合、実質的に低い送信電力によって特徴付けられる。また、ピコeNBは、通常、アド・ホック方式では、例えば無線ネットワーク100のようなネットワークの周囲に配置されるだろう。この無計画な配置によって、例えば無線ネットワーク100のように、ピコeNBが配置された無線ネットワークは、
低い信号対干渉条件を持つ広いエリアを持つことが期待されうる。これは、有効通信範囲エリアまたはセルの端部におけるUE(「セル−エッジ」UE)のためのよりチャレンジングなRF環境にふさわしい。さらに、マクロeNB110a−cとピコeNB110xとの間の送信電力レベルの不均衡が潜在的に大きい(例えば、約20dB)ことは、混合配置において、ピコeNB110xのダウンリンク有効通信範囲エリアが、マクロeNB110a−cのものよりも格段に狭くなるであろうことを示唆している。
【0035】
しかしながら、アップリンクの場合では、アップリンク信号の信号強度はUEによって管理されるので、何れかのタイプのeNB110によって受信された場合、類似するようにあるであろう。大まかに同じまたは類似しているeNB110のアップリンク有効通信範囲エリアでは、アップリンク・ハンドオフ境界は、チャネル・ゲインに基づいて決定されるだろう。これは、ダウンリンク・ハンドオーバ境界とアップリンク・ハンドオーバ境界との間のミスマッチをもたらしうる。さらなるネットワーク順応がなければ、このミスマッチは、ダウンリンクとアップリンクとのハンドオーバ境界がより近く一致しているマクロeNBのみのホモジニアスなネットワークにおけるよりも、無線ネットワーク100において、サーバ選択またはUEのeNBへの関連付けをより困難にするであろう。
【0036】
サーバ選択が、LTEリリース8規格で提供されているようなダウンリンク受信信号強度に支配的に基づくのであれば、例えば無線ネットワーク100のようなヘテロジニアスなネットワークの混合eNB配置の有用性が大きく損なわれるだろう。これは、例えばマクロeNB110a−cのような高電力マクロeNBの有効通信範囲エリアが広くなると、例えばピコeNB110xのようなピコeNBを用いてセル有効通信範囲を分割する利点を制限するからである。なぜなら、マクロeNB110a−cのダウンリンク受信信号強度が高くなると、利用可能なUEのすべてに対して魅力的である一方、ピコeNB110xは、ダウンリンク送信電力がはるかに低いことによって、いずれのUEにもサービス提供しないからである。さらに、マクロeNB110a−cは、これらのUEに対して効率的にサービス提供するために、十分なリソースを持たない可能性が高くなるであろう。したがって、無線ネットワーク100は、ピコeNB110xの有効通信範囲エリアを拡大することによって、マクロeNB110a−cとピコeNB110xとの間の負荷を積極的に平準化するように試みるであろう。この概念は範囲拡張と称される。
【0037】
無線ネットワーク100は、サーバ選択が決定される方式を変更することによって、この範囲拡張を達成する。サーバ選択を、ダウンリンク受信信号強度に基づかせる代わりに、選択は、ダウンリンク信号の品質に、より基づく。1つのこのような品質ベースの決定では、サーバ選択は、UEに対して最小の経路喪失しかもたらさないeNBを決定することに基づきうる。さらに、無線ネットワーク100は、マクロeNB110a−cと、ピコeNB110xとの間で固定されたリソース分配を等しく提供する。しかしながら、このようなアクティブな負荷平準化をもってしても、マクロeNB110a−cからのダウンリンク干渉は、例えばピコeNB110xのようなピコeNBによってサービス提供されるUEのために緩和されねばならない。これは、UEにおける干渉除去、eNB110間のリソース調整等を含むさまざまな方法によって達成されうる。
【0038】
例えば無線ネットワーク100のように、範囲拡張を備えたヘテロジニアスなネットワークでは、例えばマクロeNB110a−cのようなより高電力のeNBから送信されたより強いダウンリンク信号の存在下において、例えばピコeNB110xのような低電力のeNBからUEがサービスを得るために、ピコeNB110xは、マクロeNB110a−cのうちの支配的な干渉元との制御チャネルおよびデータ・チャネルの干渉の調整を行う。干渉を管理するために、干渉調整のための別の多くの技術が適用されうる。例えば、同一チャネル配置におけるセルからの干渉を低減するために、セル間干渉調整(ICIC)が使用されうる。1つのICICメカニズムは、適応性のあるリソース分配である。適応性のあるリソース分配は、一定のeNBにサブフレームを割り当てる。第1のeNBに割り当てられたサブフレームでは、近隣のeNBは送信しない。したがって、第1のeNBによってサービス提供されるUEによってもたらされる干渉が低減される。サブフレーム割当は、アップリンク・チャネルとダウンリンク・チャネルとの両方で実行されうる。
【0039】
例えば、サブフレームは、3つのクラスのサブフレーム、すなわち、保護サブフレーム(Uサブフレーム)、禁止サブフレーム(Nサブフレーム)、および共通サブフレーム(Cサブフレーム)間で割り当てられうる。保護サブフレームは、第1のeNBによる限定的な使用のために第1のeNBに割り当てられる。保護サブフレームはまた、近隣のeNBからの干渉が無いことに基づいて、「クリーンな」サブフレームとも称される。禁止サブフレームは、近隣のeNBに割り当てられたサブフレームであり、第1のeNBは、禁止サブフレームの間、データを送信することが禁じられる。例えば、第1のeNBの禁止サブフレームは、第2の干渉元のeNBの保護サブフレームに対応しうる。したがって、第1のeNBは、第1のeNBの保護サブフレームの間にデータを送信している唯一のeNBである。共通サブフレームは、複数のeNBによってデータ送信のため使用されうる。共通サブフレームはまた、別のeNBからの干渉の可能性があることから、「クリーンではない」サブフレームとも称される。
【0040】
期間毎に、少なくとも1つの保護サブフレームが静的に割り当てられる。ある場合には、1つの保護サブフレームのみが静的に割り当てられる。例えば、期間が8ミリ秒である場合、1つの保護サブフレームが、毎8ミリ秒中に、eNBに静的に割り当てられうる。他のサブフレームは動的に割り当てられうる。
【0041】
適応性のあるリソース分配情報(ARPI:Adaptive resource partitioning information)によって、非静的に割り当てられたサブフレームが、動的に割り当てられるようになる。保護サブフレーム、禁止サブフレーム、または共通サブフレーム(それぞれAUサブフレーム、ANサブフレーム、ACサブフレーム)の何れかが、動的に割り当てられうる。このような動的な割り当ては、例えば100ミリ秒毎またはそれ未満のように、迅速に変化しうる。
【0042】
ヘテロジニアスなネットワークは、異なる電力クラスのeNBを有しうる。例えば、マクロeNB、ピコeNB、およびフェムトeNBのように、電力クラスが減少する3つの電力クラスが定義されうる。マクロeNB、ピコeNB、およびフェムトeNBが同一チャネルに配置されている場合、マクロeNB(攻撃eNB)の電力スペクトル密度(PSD)は、ピコeNBおよびフェムトeNB(犠牲eNB)のPSDよりも大きく、ピコeNBおよびフェムトeNBとの間の多大な干渉をもたらす。保護サブフレームは、ピコeNBおよびフェムトeNBとの干渉を低減または最小化するために使用されうる。すなわち、保護サブフレームは、犠牲eNBが、攻撃eNBにおける禁止サブフレームに対応するようにスケジュールされうる。
【0043】
図4は、本開示の態様にしたがうヘテロジニアスなネットワークにおける時分割多重(TDM)分配を例示するブロック図である。ブロックの第1行は、フェムトeNBのためのサブフレーム割当を例示しており、ブロックの第2行は、マクロeNBのためのサブフレーム割当を例示している。eNBのおのおのは、静的な保護サブフレームを有する。この間、別のeNBは、静的な禁止サブフレームを有する。例えば、フェムトeNBは、サブフレーム0の禁止サブフレーム(Nサブフレーム)に対応する、サブフレーム0の保護サブフレーム(Uサブフレーム)を有する。同様に、マクロeNBは、サブフレーム7の禁止されたサブフレーム(Nサブフレーム)に対応する、サブフレーム7の保護サブフレーム(Uサブフレーム)を有する。サブフレーム1−6は、保護サブフレーム(AU)、禁止サブフレーム(AN)、および共通サブフレーム(AC)の何れかとして動的に割り当てられる。サブフレーム5,6において共通サブフレーム(AC)が動的に割り当てられている間、フェムトeNBとマクロeNBとの両方がデータを送信しうる。
【0044】
攻撃eNBは、送信することを禁止されているので、(例えばU/AUサブフレームのような)保護サブフレームは、干渉が低減され、高いチャネル品質を有している。(例えば、N/ANサブフレームのような)禁止サブフレームは、データ送信を有さないので、犠牲eNBは、低い干渉レベルでデータを送信できるようになる。(例えば、C/ACサブフレームのような)共通サブフレームは、データを送信している近隣eNBの数に依存するチャネル品質を有する。例えば、近隣eNBが、共通サブフレームでデータを送信している場合、共通サブフレームのチャネル品質は、保護フレームのものよりも低くなりうる。共通サブフレームのチャンネル品質はまた、攻撃eNBによって強く影響を受けた拡張境界エリア(EBA)に対して低くなりうる。EBA UEは、第1のeNBに属するのみならず、第2のeNBの有効通信範囲エリア内に配置されうる。例えば、フェムトeNB有効通信範囲の範囲限界近傍のマクロeNBと通信するUEは、EBA UEである。
【0045】
LTE/−Aにおいて適用されうる別の干渉管理スキームの例は、緩慢な適応性干渉管理である。干渉管理に対してこのアプローチを使用することによって、リソースは、ネゴシエートされ、スケジューリング間隔よりもはるかに大きな時間スケールにわたって割り当てられる。このスキームの目的は、時間リソースまたは周波数リソースのすべてにわたって、ネットワークの全体有用性を最大化する、送信しているeNBとUEとのすべての送信電力の組み合わせを見つけることである。「有用性」は、ユーザ・データ・レート、サービス品質(QoS)フローの遅れ、および公平メトリックに応じて定義されうる。このようなアルゴリズムは、最適化を解決するために使用される情報のすべてへのアクセスを有し、かつ、例えばネットワーク・コントローラ130(図1)のような送信エンティティのすべてにわたる制御を有する、中央エンティティによって計算されうる。この中央のエンティティは、必ずしも現実的でも、また、望ましくもないかもしれない。したがって、代替態様では、ノードのあるセットからのチャネル情報に基づいて、リソース用途を決定する、分配されたアルゴリズムが使用されうる。したがって、緩慢な適応性干渉アルゴリズムは、中央エンティティを用いて配置されるか、あるいは、ネットワーク内のノード/エンティティのさまざまなセットにわたってアルゴリズムを分配することによって配置されうる。
【0046】
例えば無線ネットワーク100のようなヘテロジニアスなネットワーク配置では、UEは、1または複数の干渉元のeNBから高い干渉を観察しうる支配的な干渉シナリオで動作しうる。支配的な干渉シナリオは、制限された関連付けによって生じうる。例えば、図1では、UE120yが、フェムトeNB110yの近くにあり、eNB110yに関し高い受信電力を有しうる。しかしながら、UE120yは、制約された関連性によって、フェムトeNB110yにアクセスすることができず、(図1に示すような)マクロeNB110c、または、同様に低い受信電力を持つ(図1に示されていない)フェムトeNB110zへ接続しうる。UE120yは、その後、ダウンリンクで、フェムトeNB110yからの高い干渉を観察し、アップリンクで、eNB110yへの高い干渉を引き起こしうる。eNB110cおよびフェムトeNB110yは、調整された干渉管理を用いて、リソースをネゴシエートするために、バックホール134を介して通信しうる。ネゴシエーションでは、フェムトeNB110yは、チャネル・リソースのうちの1つでの送信を停止することに合意する。これによって、UE120yは、同じチャネルを介してeNB110cと通信する場合ほど、フェムト110yからの干渉を受けなくなるであろう。
【0047】
このような支配的な干渉シナリオでは、同期システムにおいてさえも、UEと複数のeNBとの間の距離が異なることにより、UEで観察された信号電力の不一致に加えて、ダウンリンク信号のタイミング遅れもまた、UEにおいて観察される。同期システムにおけるeNBは、システムを超えた推定に基づいて同期される。しかしながら、例えば、マクロeNBから5kmの距離にあるUEを考慮すると、マクロeNBから受信されたダウンリンク信号の伝搬遅れは、約16.67マイクロ秒(5km÷3×108、すなわち、光速'c’)の遅れとなるであろう。マクロeNBからのダウンリンク信号を、より近いフェムトeNBからのダウンリンク信号と比較すると、タイミング差は、time-to-live(TLL)誤差のレベルに近づきうる。
【0048】
さらに、このタイミング差は、UEにおける干渉除去に悪影響を与えうる。干渉除去はしばしば、サンプル信号の複数のバージョンの組み合わせ間の相互相関特性を用いる。同じ信号の複数のコピーを組み合わせることによって、干渉は、より簡単に識別されうる。なぜなら、信号のおのおののコピーにおける干渉が存在するであろう間、干渉は、同じ場所にあることはないだろうからである。組み合わされた信号の相互相関を用いて、実際の信号部分が判定され、干渉と区別されうる。これによって、干渉が除去されるようになる。
【0049】
図5は、図1における基地局/eNBのうちの1つ、およびUEのうちの1つでありうる、基地局/eNB110とUE120との設計のブロック図を示す。制約された関連性のシナリオの場合、eNB110は、図1におけるマクロeNB110cでありうる。そして、UE120は、UE120yでありうる。eNB110はさらに、その他いくつかのタイプの基地局でもありうる。eNB110は、アンテナ534a乃至534tを備え、UE120は、アンテナ552a乃至552rを備えうる。
【0050】
eNB110では、送信プロセッサ520が、データ・ソース512からデータを、コントローラ/プロセッサ540から制御情報を受信しうる。制御情報は、PBCH、PCFICH、PHICH、PDCCH等用でありうる。データは、PDSCH等用でありうる。送信プロセッサ520は、データ・シンボルおよび制御シンボルをそれぞれ取得するために、データ情報および制御情報を処理(例えば、符号化およびシンボル・マップ)しうる。送信プロセッサ520はさらに、例えばPSSやSSSのための基準シンボルや、セル特有の基準信号を生成しうる。送信(TX)複数入力複数出力(MIMO)プロセッサ530は、適用可能であれば、基準シンボル、制御シンボル、および/または、データ・シンボルに空間処理(例えば、プリコーディング)を実行し、出力シンボル・ストリームを変調器(MOD)532a乃至532tに提供しうる。おのおのの変調器532は、(例えば、OFDM等のために)それぞれの出力シンボル・ストリームを処理して、出力サンプル・ストリームを得る。各変調器532はさらに、出力サンプル・ストリームを処理(例えば、アナログ変換、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)し、ダウンリンク信号を取得する。変調器532a乃至532tからのダウンリンク信号は、アンテナ534a乃至534tによってそれぞれ送信されうる。
【0051】
UE120では、アンテナ552a乃至552rが、eNB110からダウンリンク信号を受信し、受信した信号を、復調器(DEMOD)554a乃至554rへそれぞれ提供しうる。おのおのの復調器554は、受信したそれぞれの信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得しうる。おのおのの復調器554はさらに、(例えば、OFDM等のため)これら入力サンプルを処理して、受信されたシンボルを取得しうる。MIMO検出器556は、すべての復調器554a乃至554rから受信したシンボルを取得し、適用可能である場合、これら受信されたシンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを提供しうる。受信プロセッサ558は、検出されたシンボルを処理(例えば、復調、デインタリーブ、および復号)し、UE120のために復号されたデータをデータ・シンク560に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ580へ提供しうる。
【0052】
アップリンクでは、UE120において、送信プロセッサ564が、データ・ソース562から(例えばPUSCHのための)データを、コントローラ/プロセッサ580から(例えばPUCCHのための)制御情報を受信し、これらを処理しうる。送信プロセッサ564はさらに、基準信号のための基準シンボルを生成しうる。送信プロセッサ564からのシンボルは、適用可能であれば、TX MIMOプロセッサ566によってプリコードされ、さらに、(例えば、SC−FDM等のために)復調器554a乃至554rによって処理され、eNB110へ送信される。eNB110では、UE120からのアップリンク信号が、アンテナ534によって受信され、変調器532によって処理され、適用可能な場合にはMIMO検出器536によって検出され、さらに、受信プロセッサ538によって処理されて、UE120によって送信された復号されたデータおよび制御情報が取得される。受信プロセッサ538は、復号されたデータをデータ・シンク539に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ540へ提供しうる。
【0053】
コントローラ/プロセッサ540,580は、eNB110およびUE120それぞれにおける動作を指示しうる。eNB110におけるプロセッサ540および/またはその他のプロセッサおよびモジュールは、ここで説明された技術のためのさまざまな処理の実行または指示を行いうる。UE120におけるプロセッサ580および/またはその他のプロセッサおよびモジュールは、図4および図5に例示された機能ブロック、および/または、本明細書に記載された技術のためのその他の処理の実行または指示を行いうる。メモリ542,582は、eNB110およびUE120それぞれのためのデータおよびプログラム・コードを格納しうる。スケジューラ544は、ダウンリンクおよび/またはアップリンクでのデータ送信のためにUEをスケジュールしうる。
【0054】
近年、ユーザは、固定線通信をモバイル通信に代え、高い音声品質、信頼できるサービス、および低価格に対し、多大な要求をし始めている。高品質モバイル通信に関連付けられた1つの問題は、多元接続システムにおけるベスト・エフォート・トラフィックを改善するタスクである。多元接続は、増大されたネットワーク負荷を可能にするが、干渉も増加させうるので、無線通信の品質を低下させる。したがって、無線システム設計者にとって、近年、改善された干渉緩和の優先度が高まってきた。干渉緩和のための1つの一般的なメカニズムは、計画された配置である。ここでは、大きなマクロ基地局が、最小のセル間干渉しか引き起こさないように、このような他の基地局から十分な距離を置いて配置される。計画された配置において、干渉を緩和するための他の技術は、ビームシェーピング、送信電力管理等を含む。
【0055】
上記に加え、前述したフェムト・セルは、ユーザの住居に搭載され、既存のブロードバンド・インターネット接続を用いて、モバイル・ユニットに屋内無線有効通信範囲を提供する。このような個人の小規模な基地局は、一般に、フェムト・セルとしてのみならず、アクセス・ポイント基地局、ホーム・ノードB(HNB)等としても知られている。一般に、このような小規模の基地局は、DSLルータあるいはケーブル・モデムによって、インターネットおよびモバイル・オペレータのネットワークに接続される。これら個人の基地局は、ネットワーク・プロバイダではなく個人のシステム・ユーザによって配置されるので、これらの基地局の位置は計画されておらず、計画された配置に基づく干渉緩和メカニズムを妨げうる。例えば、フェムト・セルに非常に近いマクロ基地局は、フェムト・セルに対して非常に高い干渉を引き起こしうる。
【0056】
図6は、ネットワーク環境内のアクセス・ポイント基地局の配置を可能にする典型的な通信システムを例示する。図6に示すように、システム600は、例えばHNB610のように、複数のアクセス・ポイント基地局HNBまたはフェムト・セルを含むこれらおのおのは、例えば1または複数のユーザ住居630のように、対応する小規模スケールのネットワーク環境に搭載されており、関連付けられたUE620のみならず、外部のUE620にもサービス提供するように構成されている。おのおののHNB610はさらに、例えば、(図示しない)DSLルータや、(図示しない)ケーブル・モデム等のようなネットワーク・インタフェースを介して、インターネット640およびモバイル・オペレータ・コア・ネットワーク650に接続される。
【0057】
本明細書に記載された態様は、3GPP用語を使用しているが、これら態様は、3GPP(リリース99、リリース5、リリース6、リリース7)技術のみならず、3GPP2(1×RTT、1×EV−DO リリース0、改訂A、改訂B)技術、およびその他の周知ならびに関連する技術にも適用されることが理解されるべきである。本明細書に記載されたこのような態様では、HNB610の所有者は、モバイル・オペレータ・コア・ネットワーク650によって提供された、例えば3Gモバイル・サービスのようなモバイル・サービスに加入し、UE620は、マクロ・セルラ環境と、住居小規模ネットワーク環境との両方において動作することが可能である。したがって、HNB610は、既存の任意のUE620との後方互換性を持つ。
【0058】
さらに、UE620は、マクロ基地局660に加えて、予め定められた数のHNB610、すなわち、ユーザ住居630内に存在するHNB610によってのみサービス提供されうる。そして、モバイル・オペレータ・コア・ネットワーク650とのソフト・ハンドオーバ状態にはなりえない。UE620は、モバイル・コア・ネットワーク650のマクロ基地局660かHNB610かの何れかと通信しうるが、両方同時には通信しない。UE620がHNB610と通信することを許可される限り、ユーザの住居内では、UE620が、関連付けられたHNB610と通信することが望まれる。
【0059】
図7は、主題とする開示の特定の態様にしたがう干渉除去装置700の例のブロック図を図示する。特に、干渉除去装置700は、アップリンク干渉除去を決定するように構成されており、無線ネットワークの基地局と連携して配置されうる。あるいは、干渉除去装置700は、計画されていないネットワーク配置に関連付けられた基地局からの干渉を受信する、計画されたネットワーク配置のためのアップリンク干渉除去を決定するように構成されうる。計画されたネットワーク配置と混合された1または複数のフェムト・セルを備えるヘテロジニアスなネットワークは、後者の適切な例でありえる。したがって、1つの態様では、干渉除去装置700は、それぞれの近隣セルのアップリンク送信に基づいて、それぞれのセルのために干渉除去を提供するために、中央コントローラ(例えば、ラジオ・ネットワーク・コントローラ[RNC]、基地局コントローラ[BSC]等)に実装されうる。別の態様では、干渉除去装置700は、サービス提供セルの近隣にあるセル(近隣セル)またはサービス提供セルと干渉しているセル(干渉元セル)のアップリンク送信の結果、個々の基地局を備えるサービス提供セルのためのアップリンク干渉除去を提供するために、個々の基地局とともに配置されうる(例えば、図8参照)。しかしながら、少なくとも1つの態様では、干渉除去装置700は、近隣セルのダウンリンク送信に基づいてダウンリンク干渉除去を提供するように構成され、(例えば、図9に示すように)UEと連携して、または、リピータや無線リレー等と連携して実装されうる。
【0060】
干渉除去装置700は、1または複数の無線トランシーバ702を備えうる。無線トランシーバ(単数または複数)702は、無線ネットワークのうちの1または複数のセルのためのアップリンク送信を受信するように構成されうる。特に、無線トランシーバ(単数または複数)702は、無線ネットワークのサービス提供セルのみならず、無線ネットワークの1または複数の近隣セルまたは干渉元セルにおけるアップリンク送信を取得するように構成されうる。アップリンク送信は、メモリ706に格納されうるか、または、干渉除去装置700の他の構成要素またはモジュールに提供されうる。
【0061】
前述に加えて、干渉除去装置700は、サービス提供セルのためにブラインド干渉除去を提供するように構成されたモジュールを格納するメモリ706と、それぞれのモジュールを実行するためのデータ・プロセッサ704とを備えうる。ブラインド干渉除去の場合、干渉除去装置700は、近隣セルまたは干渉元セルからの情報のための基地局間通信の利益を得ない。ヘテロジニアスなネットワークは、例えば図6に図示するように、ブラインド干渉除去に至る問題の実例となりうる。特に、フェムト基地局(例えば、HNB610)は、計画されたモバイル・オペレータ・コア・ネットワーク650の周囲のマクロ基地局(例えば、図6のマクロ基地局660)と通信するためのメカニズムを装備していないことがありうる。したがって、フェムト基地局によってサービス提供される端末のためのアップリンク・スケジューリングが、周囲のマクロ基地局に提供されない。同様に、マクロ基地局とフェムト基地局との間のセル間通信の欠如により、マクロ基地局によってサービス提供される端末のためのアップリンク・スケジューリングが、フェムト基地局にアクセス可能ではないことがある。したがって、アップリンク・チャネル毎の端末スケジューリングの明示的な共有を必要とする従来の干渉除去は困難または不可能である。この問題に取り組むために、干渉除去装置700は、端末スケジューリングの明示的な共有を必要としないブラインド干渉除去を提供しうる。むしろ、干渉除去装置700は、干渉元のセルの干渉除去を実行するために十分な情報を推定または導出するように構成される。これは、以下により詳細に記載される。
【0062】
干渉除去装置700は、近隣セルのブロードキャスト送信から、無線ネットワークの近隣セルのための、例えば、マスタ情報ブロック(MIB)、システム情報ブロック(SIB)等のようなアップリンク・リソース情報を抽出する分析モジュール708を備えうる。ブロードキャスト送信は、いくつかの態様では、無線トランシーバ(単数または複数)702によって獲得されうる。別の態様では、ブロードキャスト送信に含まれた半固定の制御情報が、近隣セルにおいて動作しているUEによって中継されうる。後者の場合、分析モジュール708は、(半固定の制御情報を含む信号を送信した1または複数のUEを備える)無線トランシーバ(単数または複数)702によって取得されたアップリンク送信から、アップリンク・リソース情報を抽出しうる。別の例では、制限されたあるセル間共有が、例えば、オペレータのコア・ネットワークを介して、あるいは、インターネット・ゲートウェイ等を介して、近隣セルとサービス提供セルとの間に存在しうる。
【0063】
上記に加えて、干渉除去装置700は、近隣セルのアップリンク送信における全体干渉除去を実行し、全体干渉除去からUE特有の近隣信号を抽出する、解析モジュール710を備えうる。特定の例として、全体干渉除去は、近隣セルの全体のアップリンク送信に基づく干渉除去を備えうる。言い換えれば、近隣セルのそれぞれのUEのための干渉除去ではなく、セル全体(または、無線トランシーバ(単数または複数)702によって受信されたアップリンク送信に含まれる近隣セル送信のフラクションに依存するセル部分)のアップリンク干渉除去である。セル・ワイドの干渉除去が近隣セルに対して実行されると、近隣セル内の特定のUEの個々のアップリンク信号が識別されうる。これら個々のアップリンク信号は、解析モジュール710によって抽出されたUE特有の近隣信号を備えうる。
【0064】
さらに、干渉除去装置700は、アップリンク・リソース情報とUE特有の近隣信号から、近隣セルのためのアップリンク制御チャネル・スケジュールを導出するリソース・モジュール712を備えうる。ここで、アップリンク制御チャネル・スケジュールは、サービス提供セルのための干渉除去を容易にする。特に、この干渉除去は、従来の干渉除去アルゴリズムによって必要とされるような、近隣セルによって提供された明示的なアップリンク制御チャネル・スケジューリングを必要としないという点においてブラインドである、ことが認識されるべきである。そうではなく、アップリンク制御チャネル・スケジュールは、近隣セルのアップリンク送信を測定することから導出される。したがって、干渉除去装置700は、制限されたセル間通信しか持たない基地局を備えたヘテロジニアスなネットワークのためにさえ、アップリンク干渉除去を提供しうる。
【0065】
主題とする開示の特定の態様によれば、アップリンク制御チャネル・スケジュールは、近隣セルの個々のUEの、異なるアップリンク・リソースへのスケジューリングを備えうる。スケジューリングは、さまざまな態様において、制限された持続時間(例えば、1つの時間フレーム、複数の時間フレーム、1つのサブフレーム等)、または固定された持続時間でありうる。いずれの場合も、解析モジュール710が、UE特有の近隣信号を抽出するために、分析アルゴリズムのセットのうちの1つを適用しうる。1つの態様では、これら分析アルゴリズムの選択は、アップリンク送信が関連付けられているチャネルのタイプに依存しうる。アップリンク・アクノレッジメント(ACK)チャネルの場合、解析モジュール710は、これらアルゴリズムの第1のセットを適用する一方、アップリンク・チャネル品質インジケータ(CQI)チャネルまたはACK/CQI混合アップリンク・チャネルの場合、解析モジュール710は、アルゴリズムの別のセットを適用しうる。これは、異なるアップリンク制御チャネルのために、微調整された信号分析を可能にする。
【0066】
1つの特別の態様では、解析モジュール710は、UE特有の近隣信号を抽出するために、2ラウンドの分析アルゴリズムを使用する。この態様において、分析アルゴリズムの第1ラウンドは、制御チャネルのタイプに依存する。一方、分析アルゴリズムの第2ラウンドは、異なる制御チャネル・タイプに対して固定である。さらに詳しくは、信号分析の第1ラウンドは、ACKチャネルのために3状態復号を、または、CQIチャネルまたはACK/CQI混合チャネルのために信号対雑音比(SNR)を適用しうる。信号分析の第2ラウンドの場合、解析モジュール710は、信号分析の第1ラウンドから導出されたUE特有の信号情報に第2のアルゴリズムを適用しうる。具体的には、UE特有の各信号の残留信号を取得するために、再構築受信信号が、(例えば、図8に示すような無線受信機に接続された、図示しない高速フーリエ変換モジュールから出力された)実際の受信信号から引き去られうる。これら再構築信号は、SNRアルゴリズムを提供するアルゴリズムによって適用されたSNR分析の結果に基づきうる。一例として、再構築信号は、受信信号のログ尤度比に基づいてデマッピング・アルゴリズムから導出されたシンボル推定値でありうる。このデマップされたシンボル推定値は、上述したように、受信信号を推定するため、および、再構築受信信号を生成するために、再マップ(例えば、再符号化)されうる。
【0067】
この開示の目的のために、SNRは、信号と干渉と雑音との間の関係の測定値を表し、SNR測定値、SINR測定値等を含みうることが注目されるべきである。
【0068】
1または複数のUEの特定の信号が、近隣セルのアップリンク送信から抽出されると、リソース・モジュール712は、分析モジュール708によって取得された各個別のアップリンク・リソースに、これら特定の信号をマップしうる。このマッピングにより、近隣セルのアップリンク・リソース・スケジューリングが得られる。このアップリンク・リソース・スケジューリングは、近隣セルによって提供された明示的なリソース・スケジューリングとは逆に、アップリンク信号測定値から導出された、推定されたスケジューリングである。したがって、制限された、すなわち、ダイレクトではない通信が、サービス提供セルと近隣セルとの間に存在する場合であっても、推定スケジューリングが実施されうる。アップリンク・リソース・スケジューリングは、取得されると、特定のアップリンク・リソースにおける特定の信号のためのアップリンク干渉除去を提供するために適用され、干渉が著しく低減され、サービス提供セル内での無線通信が改善される。
【0069】
図8は、主題とする開示の特定の態様にしたがう基地局802を備えたシステム800の例のブロック図を例示する。基地局802は、無線通信において、改善された干渉除去を提供するように構成されうる。特に、基地局802は、干渉元のセルのアップリンク送信の測定値に基づいて、ブラインド干渉除去を提供するように構成されうる。したがって、基地局802は、計画されていないヘテロジニアスなネットワークのためでさえも、著しく改善された無線通信を提供しうる。
【0070】
基地局802は、1または複数の受信アンテナ806を介してUE(単数または複数)804から無線信号を取得する受信機810と、変調器824によって提供された符号化/変調された無線信号を送信アンテナ(単数または複数)808を介してUE(単数または複数)804へ送信する送信機826と、を備えうる。受信アンテナ(単数または複数)806と送信アンテナ(単数または複数)808とは、受信機810および送信機826とともに、本明細書に記載されたように、主題となる開示のさまざまな態様を実施するために、無線トランシーバのセットを備えうる。UE(単数または複数)804のうちの少なくともサブセットは、無線ネットワークの干渉元のセル内にあり、基地局802のアップリンク干渉をもたらしていることが認識されるべきである。
【0071】
受信機810は、受信アンテナ806から情報を取得し、さらに、UE(単数または複数)804によって送信されたアップリンク・データを受信する信号受信部(図示せず)を備えうる。さらに、受信機810は、受信した情報を復調する復調器812と動作可能に関連付けられうる。復調されたシンボルは、データ・プロセッサ814によって分析される。データ・プロセッサ814は、基地局802によって提供または実施される機能に関連する情報を格納するメモリ816に接続されている。
【0072】
上記のものに加え、基地局802は、干渉除去装置822を備えうる。干渉除去装置822は、主題となる開示のうちの少なくともいくつかの態様において、干渉除去装置700に実質的に類似しうる。しかしながら、主題となる開示および添付の特許請求の範囲は、具体的な文言の文脈によって要求される場合を除いて、これに限定されないことが認識されるべきである。特に、干渉除去装置822は、アップリンク送信の解析と、個々の送信の識別と、アップリンク送信がなされているチャネルのタイプの決定とを行うために、メモリ816に格納された1または複数の分析アルゴリズム818、820を適用しうる。本明細書に記載されているように、アップリンク・リソース・スケジュールを提供するために、干渉元のセルまたは干渉元のUE(単数または複数)804のための送信特有の干渉除去について、個々のアップリンク送信の検証が実行されうる。
【0073】
図9は、本開示の態様にしたがって無線通信のために構成されたUE902を備えるシステム900の例のブロック図を図示する。UE902は、無線ネットワークの1または複数の基地局904と無線通信するように構成されうる。このような構成に基づいて、UE902は、1または複数の順方向リンク・チャネルで1または複数の基地局904から無線信号を受信し、1または複数の逆方向リンク・チャネルで無線信号に応答しうる。さらに、UE902は、1または複数の近隣基地局または干渉元の基地局(図示せず)のダウンリンク送信のためのダウンリンク干渉除去を実施するためにメモリ914に格納された命令群を備えうる。
【0074】
UE902は、信号を受信する少なくとも1つのアンテナ906(例えば、1または複数の入力/出力インタフェースを備える)と、受信機(単数または複数)908とを含む。受信機は、受信した信号に対して一般的な動作(例えば、フィルタ、増幅、ダウンコンバート等)を実行する。一般に、アンテナ906および送信機922(集合的にトランシーバと称される)は、基地局(単数または複数)904との無線データ交換を容易にするように構成されうる。
【0075】
アンテナ906および受信機(単数または複数)908はまた、復調器910に接続されている。この復調器は、受信したシンボルを復調し、このような信号を、評価のために、データ・プロセッサ(単数または複数)912へ提供しうる。データ・プロセッサ(単数または複数)912は、UE902の1または複数の構成要素(アンテナ906、受信機908、復調器910、メモリ914、干渉除去装置918、変調器920、送信機922)を制御かつ/または参照しうることが認識されるべきである。さらに、データ・プロセッサ(単数または複数)912は、1または複数のモジュール、アプリケーション、エンジン、あるいは、UE902の機能を実行することに関連する情報または制御を備えるその他のものを実行しうる。
【0076】
さらに、UE902のメモリ914は、データ・プロセッサ(単数または複数)912に動作可能に接続される。メモリ914は、送信、受信等されるべきデータと、遠隔デバイス(例えば、基地局904)との無線通信を実行するのに適切な命令群とを格納しうる。具体的には、メモリ914は、近隣基地局またはあるいは干渉元の基地局のダウンリンク送信の信号の分析を提供するように構成された1または複数のアルゴリズム916を格納しうる。これらのダウンリンク送信に基づいて、UE902は、ダウンリンク送信を分析し、UE902によって受信された信号のためのダウンリンク干渉除去を提供する、干渉除去装置918を適用しうる。主題とする開示の1つの態様では、干渉除去装置918は、ダウリンク干渉除去を提供するために、ダウンリンク送信、ダウンリンク・スケジューリング情報、または基地局特有の送信等、あるいは、これらの組み合わせを利用することを除いて、干渉除去装置700と実質的に同じ方式で動作しうる。
【0077】
前述のシステムまたは装置は、いくつかの構成要素、モジュール、および/または、通信インタフェース間の相互作用に関して記載された。このようなシステムおよび構成要素/モジュール/インタフェースは、ここで指定されたような構成要素/モジュールまたはサブ・モジュール、指定された構成要素/モジュールまたはサブ・モジュールのうちのいくつか、および/または、追加のモジュール、を含みうることが認識されるべきである。例えば、システムは、UE902と基地局802、または、これら装置またはその他の装置の別の組み合わせを含みうる。サブ・モジュールはまた、親モジュール内に含まれたものとは別のモジュールに通信可能に接続されたモジュールとしても実現されうる。さらに、1または複数のモジュールは、収集機能を提供する単一のモジュールに結合されうることが注目されるべきである。例えば、アップリンク・リソース情報を抽出することと、アップリンク制御チャネル・スケジュールを導出することとを、単一の構成要素によって容易にするために、逆に分析モジュール708が、リソース・モジュール712を含みうる。これら構成要素はまた、本明細書に明示的に記載されていないが、当業者によって知られている1または複数のその他の構成要素とともにインタラクトしうる。
【0078】
さらに、認識されるように、上記開示されたシステムおよび以下に開示される方法のさまざまな部分は、人工知能または知識あるいはルール・ベースの構成要素、サブ構成要素、プロセッサ、手段、方法、またはメカニズム(例えば、サポート・ベクトル・マシン、ニューラル・ネットワーク、エキスパート・システム、ベイエジアン・ビリーフ・ネットワーク、ファジー・ロジック、データ融合エンジン、クラシファイヤ等)を含むか、これらから構成される。とりわけ、このような構成要素は、すでに説明したものに加えて、これらシステムおよび方法の一部を、より適応性高くのみならず、効率的および知的に行うために、実行されるあるメカニズムまたは処理を自動化しうる。
【0079】
図10に移って、本開示の態様にしたがって構成され、UE1011−1018との通信を可能にする、ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000を例示するブロック図が図示される。ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000の例示された部分は、マクロ基地局1004−1006それぞれによってサービス提供されるセル1001−1003を含む。マクロ基地局1004−1006は、サービス提供リソース、干渉除去等を調整するために、互いに通信しうる。ヘテロジニアスなネットワークは、同期的であり、ネットワーク全体について、同じサイクリック・プレフィクス長さを有する。無計画なフェムト・セル配置はまた、ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000のネットワーク・サービス・プロバイダによって計画された配置であるマクロ基地局1004−1006とともに、例えば、フェムト有効通信範囲エリア1007−1008を定義するフェムト・セル1009−1010のようなヘテロジニアスな通信ネットワーク1000に対する加入者にサービス提供する。フェムト・セル1009−1010を介して接続されるモバイル・デバイスは、フェムト・セル1009−1010によって確立されたインターネット接続を介して、ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000への通信アクセスを取得する。フェムト・セル1009−1010は、マクロ基地局1004−1006の何れとも通信することができないので、従来の干渉除去または調整された動作を提供するための、システムまたはトラフィックの情報をマクロ基地局1004−1006からダイレクトに取得することができない。しかしながら、フェムト・セル1009−1010は、近隣セルにおいて通信しているさまざまなUEによって送信される干渉信号の干渉除去をブラインドに実行するために、本開示の1つの態様にしたがって構成される。
【0080】
例えば、フェムト・セル1010は、UE 1018と通信している。
【0081】
しかしながら、フェムト・セル1010によって受信されるように、マクロ基地局1006と通信しているUE1017からの強いアップリンク信号が、UE1018からのアップリンク信号と、相当量の干渉を引き起こす。フェムト・セル1010は、UE1018からのアップリンク信号と、UE1017からのアップリンク信号との両方を含む信号を受信する。フェムト・セル1010は、これらを区別することができず、実際、干渉が1つのUEから到来しているのか、それ以上のUEから到来しているのかさえもわからない。フェムト・セル1010は、マクロ基地局1006に気付いており、このセル識別子(ID)および他の近隣セルのセル識別子(ID)のすべてを知っている。しかしながら、フェムト・セル1010は、スケジューリング情報を含む、干渉を引き起こしているUE1017に関するダイレクトな情報を持っておらず、確かに、従来の干渉除去を実行するための十分な情報を持たない。
【0082】
フェムト・セル1010は、マクロ基地局1006に関する既知の情報を用いて、マクロ基地局1006から一定の半固定の情報を受信して復号しうる。半固定の情報は、例えば図4に例示されるサブフレーム0,7のように、非動的に割り当てられたサブフレームを含みうる。この記載された例の目的のために、フェムト・セル1010は、マクロ基地局1006によってブロードキャストされたSIB2から、コンピュータ生成シーケンス(CGS)ホッピング設定、PUCCH CQIリソース・ブロック領域、PUCCH ACK/CQI混合リソース・ブロック領域、PUCCH ACKリソース・ブロックにおけるユーザの最大数、サウンディング基準信号(SRS)設定等を含むさまざまなパラメータを読み取る。以下にさらに詳しく説明されるように、フェムト・セル1010は、セル1003からのPUCCHチャネルをブラインドに検出するため、および、UE1017からの強い干渉信号の除去を実行するために、この半固定の情報を用いる。
【0083】
除去を実行するかを判定する際に、フェムト・セル1010は、セル1003におけるアップリンク送信をサンプルし、これらサンプルを用いて、セル1003の全体的な雑音レベルを測定する。雑音レベルが比較的低い場合、これは一般に、セル1003が強いセルであることを示す。これは、フェムト・セル1010に対してブラインド干渉除去処理を開始するようにトリガするであろう。一方、雑音レベルが比較的高い場合、これは一般に、セル1003が弱いセルであることを示す。これは、除去を必要としない場合がある。セル1003においてサンプルされたアップリンク信号の雑音レベルが、ブラインド干渉除去をトリガする場合、フェムト・セル1010は、セル1003においてPUCCHチャネルをブラインドに検出することを試みるであろう。
【0084】
フェムト・セル1010は、受信信号に対する不連続送信(DTX)検出を実行することによって、第1のフェーズにおけるブラインド検出処理を開始する。UE1017を含むUEは一般に、あるリソース・ブロックのPUCCHチャネルのうち、少なくとも3つのタイプのチャネルで送信することが可能である。UEは、ACKチャネルのみ、CQIチャネルのみ、またはACK/CQI混合チャネルを送信しうる。ACKチャネルおよびCQIチャネルを復号するために、異なるセットの情報が使用されるので、この第1のDTX検出フェーズは、ACKチャネルを復号するための1つの方法と、CQIチャネルを復号または推定するための別の方法とを用いる。
【0085】
フェムト・セル1010によってなされる第1の仮定は、マクロ基地局1006によってサービス提供されているセル1003が、最大数のUEにサービス提供していることである。なぜなら、フェムト・セル1010は、受信信号における他のUEからの信号を区別できないからである。この最大数は、マクロ基地局1006から読み取られた半固定の情報に基づいて、ACKチャネルとCQIチャネルとのおのおのについて知られている。セル1003は、(LTE/−Aネットワークとして構成されている場合)ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000のネットワーク設定に依存して、12,18または36である最大数のACKユーザ(PUCCHチャネルでACKチャネルを送信しているUE)に対してサービス提供しうる。セル1003はまた、12である最大数のCQIユーザ(PUCCHチャネルでCQIチャネルを送信しているUE)に対してサービス提供しうる。したがって、仮定されるACKユーザと、仮定されるCQIユーザとの両方である、仮定される最大数のユーザのおのおののために、フェムト・セル1010は、ACKチャネルおよびCQIチャネルを復号または推定する。
【0086】
フェムト・セル1010はさらに、ACKチャネルとCQIチャネルとの両方のために、特定のペイロード・サイズを仮定するだろう。例えば、ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000がLTE/−Aネットワークとして構成される本開示の態様では、フェムト・セル1010は、PUCCH ACKチャネルが、2ビットのACKペイロード・サイズを提供する、フォーマット1b ACKチャネルであると仮定するだろう。本開示のさまざまな態様とともに動作可能なその他の利用可能なフォーマットは、少なくとも、2ビットのサブセットである、1ビットのペイロード・サイズを提供するであろう。したがって、2ビットの仮定は合理的であろう。同様に、フェムト・セル1010は、PUCCH CQIチャネルがフォーマット2b CQIチャネルであると仮定するだろう。本開示のさまざまな態様との互換性を持つさらなるACKフォーマットでよくあるように、その他の互換CQIフォーマットは、フォーマット2b CQIチャネルのサブセットである。
【0087】
LTEネットワークのために提供されている他のフォーマットの定義は、前述したように、公的に利用可能な「イボルブド・ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(E−UTRA);物理チャネルおよび変調」(Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation)と題された3GPP TS 36.211に記載されていることが注目されるべきである。
【0088】
ACKチャネルの信号は、前述された仮定に加えて、フェムト・セル1010によって既に知られている半固定の情報を用いて復号されうる。したがって、フェムト・セル1010は、仮定された最大数のACKユーザのおのおのについてACKチャネルを復号するために、3状態復号処理において、この情報および仮定を使用するであろう。フェムト・セル1010が復号することができる仮定されたACKユーザのために、フェムト・セル101は、さらなる処理のために、これらACKユーザを指定するであろう。対照的に、フェムト・セル1010が、仮定されたACKユーザのための信号を復号できない場合、仮定された特定のACKユーザは、仮定されたACKユーザが存在しないか、または、少なくとも何ら干渉を引き起こさないという結論の下、無視されるだろう。
【0089】
CQIチャネルの信号は、例えば、特定のスクランブリング符号、ラジオ・ネットワーク・テンポラリ識別子(RNTI)等のような追加情報を用いて復号される。これら情報は、半固定の情報には含まれず、したがって、フェムト・セル1010には知られていない。したがって、フェムト・セル1010は、この第1のDTX処理フェーズにおいて、CQIチャネルを復号しないことがある。フェムト・セル1010は、CQI情報のみならず、第2のパイロット・シンボルにおいて符号化されたACK情報をも復号するだろう。例えば、フォーマット2b CQIチャネルでは、このACKチャネルに2ビットがあり、これは、4つの仮説に至る。おのおのの仮説について、おのおののCQIシンボルのログ尤度比(LLR)が計算され、LLRの絶対値が総和され、最大総和を持つ仮説が、正しい仮説であると考えられる。フェムト・セル1010は、仮定される最大数のCQIユーザのおのおのについてSNRを測定し、このSNRを、しきい値と比較する。測定されたSNRは、仮定されたこの特定のCQIユーザのしきい値を満たさない場合、無視されるだろう。しかしながら、測定されたSNRが、しきい値を満足するか超える場合には、仮定されたこの特定のCQIユーザが、さらなる処理のために指定されるだろう。
【0090】
本開示のさらなる態様は、別の方法を用いてSNRを測定し、比較しうることが注目されるべきである。例えば、1つの方法は、フェムト・セル1010のために、CQIユーザのSNRを測定し、SNR/(1+SNR)の推定値を計算することを提供する。フェムト・セル1010は、所与のしきい値と比較するために、この推定値を用いるだろう。
【0091】
受信信号から仮定されたACKユーザの最大数と、仮定されたCQIユーザの最大数。この復号および推定処理によって、フェムト・セル1010は、潜在的な干渉元のユーザでありうる仮定された最大数のACKユーザおよびCQIユーザのうちのいくつかと、無視されうる仮定された最大数のACKユーザおよびCQIユーザのうちのいくつかとを識別することができる。これら潜在的な干渉元のACKユーザおよびCQIユーザのために、信号が、復号された信号および推定された信号を用いて再構築される。これら再構築された信号はその後、第2のDTX検出フェーズにおいて、フェムト・セル1010によって使用される。
【0092】
フェムト・セル1010がACKユーザとCQIユーザの両方の仮定された最大数について動作を実行する第1のDTX検出フェーズとは異なり、第2のDTX検出フェーズでは、フェムト・セル1010は、識別された潜在的な干渉元のユーザを用いて動作を実行する。潜在的な干渉元のユーザの残りの再構築された各信号について、再構築された信号が受信信号から減じられることによって、残留信号が生成される。フェムト・セル1010は、残留信号の蓄積されたエネルギ・レベルを、受信信号の蓄積されたエネルギ・レベルと比較し、その後、残留信号の蓄積されたエネルギ・レベルと、受信信号の蓄積されたエネルギ・レベルとの間の関係を、残りの潜在的な干渉元のユーザのおのおのについて、しきい値と比較する。残留信号の蓄積されたエネルギ・レベルと、受信信号の蓄積されたエネルギ・レベルとの間の関係が、このしきい値を満足しない場合、この特定の潜在的に干渉するユーザは無視されうる。しかしながら、この関係がしきい値を超える場合、フェムト・セル1010は、特定の潜在的に干渉するユーザを、実際の干渉元のUEとして識別し、対応する干渉信号の干渉除去を実行する。
【0093】
図10に例示された別の例において、UE1011は、フェムト・セル1009と通信しており、セル1001−1003の各々のアップリンク信号からの干渉を受ける。フェムト・セル1010に関する前の例では、干渉は別の1つのセルであるセル1003からしか受けなかった。フェムト・セル1009に関する本例では、干渉信号が発せられる複数の近隣セルが存在する。ブラインド干渉除去を実行する際には、フェムト・セル1009は、PUCCH ACKチャネル、CQIチャネル、またはACK/CQI混合チャネルのために2つのDTX検出フェーズを実行することによって、同じ手順を実行する。しかしながら、第1のDTX検出フェーズを開始する前に、フェムト・セル1009は、セル1001−1003のおのおのを、ブラインド干渉除去を実行するための順にランク付けするだろう。
【0094】
理論上、フェムト・セル1009は、干渉元のUEのおのおののための除去順序を作成するだろう。しかしながら、干渉元のUEの強度は、これら信号が復号または推定され、これら復号/推定された信号のSNRが測定されるまで知られないであろうから、フェムト・セル1009は、代わりに、近隣セルであるセル1001−1003の除去順序を生成する。各近隣セル内では、前述したように、干渉元のUEのすべてが、同時に除去されるだろう。除去順序を生成するために、フェムト・セル1009は、セル1001−1003のおのおのの雑音レベルを測定する。その後、セル1001−1003のおのおのは、相対的な雑音レベルにしたがって、除去のためにランク付けられるだろう。前述したように、より低い雑音レベルは、より強いセルを示す傾向にあるだろう。これは、より干渉に寄与する可能性が高いだろう。対照的に、セルのより高い雑音レベルは、寄与する干渉が多くない、より弱いセルを示す傾向にあるだろう。したがって、フェムト・セル1009は、セル1001−1003を、除去順にセル1001−1003をランク付けるだろう。ここで、最も低い雑音レベルを持つセルが、最初の処理のためにランク付けされ、雑音レベルが高くなる他のセルが続く。
【0095】
記載された例の場合、フェムト・セル1009は、セル1002について最低の雑音レベルを、セル1001について次に低い雑音レベルを、セル1003について、これら3つのセルのうち最高の雑音レベルを測定する。セル1001−1003がランク付けられると、フェムト・セル1009は、セル1002について、2フェーズのDTX検出処理を開始しうる。その後、UE1014−1016からの干渉信号のすべてが除去される。その後、フェムト・セル1009は、セル1001−1003からの干渉信号のすべてが除去されるまで、セル1001,1003のために、同じブラインド干渉除去手順を実行する。
【0096】
本開示のさまざまな態様は、ヘテロジニアスな通信ネットワークにおける実施に限定されないことが注目されるべきである。図11は、本開示の1つの態様にしたがって構成されたホモジニアスな通信ネットワーク1100を例示するブロック図である。例示されたホモジニアスな通信ネットワーク1100の一部は、おのおのがマクロ基地局1104−1106によってサービス提供されるセル1101−1103を含む。しかしながら、マクロ基地局1104−1106は、リソース調整または干渉調整の目的で、互いにダイレクトに通信しない。したがって、マクロ基地局1105は、例えば、UE1107,1108,1113−1115のうちの何れについても、詳細なスケジューリング情報を有さない。したがって、UE1107,1108、および1113−1115からのアップリンク通信が、UE1112からのアップリンク通信と干渉しているのであれば、マクロ基地局1105は、干渉信号の従来の干渉除去を実行するためには不十分な情報しか有さないであろう。
【0097】
その代わりに、マクロ基地局1105は、干渉信号を、ブラインドに検出し、マクロ基地局1104,1106からブロードキャストされたシステム・メッセージによって受信した半固定の情報に基づいて除去しうる。マクロ基地局1105は、図10に関して詳細に記載されたような処理を用いてブラインド干渉除去を実行しうる。マクロ基地局1105は、マクロ基地局1104,1105によってブロードキャストされたシステム・メッセージから、半固定の情報を取得する。マクロ基地局1105は、その後、セル1101,1103のおのおのの雑音レベルを測定する。この雑音レベルに基づいて、マクロ基地局1105は、干渉除去のためにセル1101,1103をランク付けする。
【0098】
例えばセル1103のように最も高くランク付けされたセルの第1のDTX検出フェーズでは、マクロ基地局1105が、ACKチャネル信号を復号し、セル1103内の仮定される最大数のACKユーザおよびCQIユーザのおのおのについてのCQIチャネル信号を推定する。ACK信号は復号されうるので、マクロ基地局1105は、仮定されたACKユーザが、DTXにあるか、または、復号された信号から実際に送信しているのかを判定しうる。CQIユーザのためのDTXの判定は、若干の追加処理を要する。マクロ基地局1105は、推定されたCQI信号のおのおののSNRを判定し、このSNRをしきい値と比較する。このしきい値を満足するかまたは超える、推定されたCQIユーザ信号と、DTXで発見されないであろう、復号されたACK信号とのすべては、第2のDTX検出フェーズでさらに処理されるだろう。一方、雑音しきい値を満足しないDTX ACKユーザと推定されたCQIユーザとはいずれも無視される。マクロ基地局1105はその後、復号/推定されたACKチャネルおよびCQIチャネルを用いて信号を再構築する。
【0099】
第2のDTX検出フェーズでは、雑音しきい値を満足する、仮定されたACKチャネルおよびCQIチャネルのみが、さらに処理される。もともと受信された信号から、再構築された信号を引き去ることによって、このように潜在的な干渉元のユーザのおのおのについての残留信号が生成される。マクロ基地局1105は、残留信号と、もともとの受信信号との間の蓄積されたエネルギの関係を、別のしきい値と比較する。潜在的な干渉元のユーザのおのおのについてのこのエネルギ関係が、このしきい値を満足しているか、または超えている場合、再構築された信号に関連付けられたACKユーザまたはCQIユーザは、実際の干渉元のUEとして識別される。マクロ基地局1105は、その後、これらUEから干渉信号を除去しうる。このしきい値を満足しないその他すべての潜在的な干渉元のユーザは、無視されうる。
【0100】
図12は、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。ブロック1200では、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルのために、半固定の情報が取得されうる。ブロック1201では、近隣セルのおのおのの雑音レベルが推定される。ブロック1202では、近隣セルのおのおのにおける何れかの干渉元のUEを識別するために、DTX検出が実行される。さらに、ブロック1203では、近隣セルのおのおのについて、識別された干渉元のUEに起因する干渉が除去される。
【0101】
図13は、本開示の1つの態様に従って構成されたDTX検出処理の第1のフェーズを実施するために実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。ブロック1300では、近隣セルからの受信信号におけるACK信号が復号される。ブロック1301では、CQI信号のLLRもまた受信信号から推定される。ブロック1302では、セルについて仮定された最大数のCQIユーザのすべてが推定されたかの判定がなされる。同様に、ブロック1303では、セルについて仮定された最大数のACKユーザのすべてが復号されたかが判定される。どちらの判定も真ではない場合、CQIユーザに対しては、処理は、ブロック1304において、次に仮定されたCQIユーザに進められ、ACKユーザに対しては、処理は、ブロック1305において、次に仮定されたACKユーザに進められる。ACKユーザのすべてが復号された場合、ブロック1306では、復号されたACKユーザがDTXにあるかに関する別の判定がなされる。ACKユーザがDTXにあると判定された場合、ブロック1307において、関連付けられたACKユーザが無視される。
【0102】
ブロック1302の判定が、CQIユーザのすべてが推定されたこのことであれば、ブロック1308において、CQIユーザのおのおのについてSNRが判定される。判定されたSNRは、ブロック1309において、しきい値と比較される。ブロック1310では、判定されたSNRが特定のしきい値を満足しているかの判定がなされる。満足していないと判定された場合、ブロック1307において、しきい値を満足していない、関連付けられた仮定されたCQIユーザが無視される。一方、しきい値が満足されているとブロック1310において判定された場合、および/または、復号されたACKユーザがDTXにないとブロック1306で判定された場合、関連付けられた仮定されたACK/CQIユーザは、ブロック1311において、さらなる処理のために指定される。ブロック1312では、送信された信号は、指定されたこのようなACK/CQIユーザのおのおののために再構築される。
【0103】
図14は、本開示の1つの態様にしたがって構成されたDTX検出処理の第2のフェーズを実施するために実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。ブロック1400では、少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEの残留信号のエネルギ蓄積と、受信信号のエネルギ蓄積との間の関係が、しきいエネルギ・レベルと比較される。再構築された信号を受信信号から引き去ることによって、残留信号が取得される。ブロック1401では、エネルギ蓄積関係が、しきいエネルギ・レベルを満足するかに関する判定がなされる。満足すると判定されなかった場合、ブロック1402では、しきい値エネルギ・レベルを満足しない潜在的な干渉元のUEのうちの1つが無視される。一方、ブロック1403では、しきい値を満足する潜在的な干渉元のUEが、干渉元のUEであると指定される。このように指定されると、干渉元のUEからの干渉信号が除去されうる。
【0104】
1つの構成では、無線通信のために構成された基地局802またはeNB110は、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得する手段と、近隣セルのおのおのの雑音レベルを推定する手段と、少なくとも1つの近隣UEを識別するためのDTX検出の実行と、干渉元のUEに起因する干渉の除去とを、近隣セルのおのおのについて実行可能である手段と、を含む。1つの態様では、前述の手段は、プロセッサ(単数または複数)と、コントローラ/プロセッサ580と、メモリ582と、受信プロセッサ558と、MIMO検出器556と、復調器554aと、アンテナ552aまたは受信アンテナ806と、受信機810と、復調器812と、データ・プロセッサ814と、メモリ816と、前述した手段によって記載された機能を実行するように構成されたトランシーバ702、データ・プロセッサ704、およびメモリ706を含む干渉除去装置822とでありうる。別の態様では、前述の手段は、前述の手段によって記述された機能を実行するように構成されたモジュールまたは任意の装置でありうる。
【0105】
当業者であれば、情報および信号は、さまざまな異なる技術および技法のうちの何れかを用いて表されうることを理解するであろう。例えば、上記説明を通じて参照されうるデータ、命令群、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光学場または光学粒子、あるいはこれらの任意の組み合わせによって表現されうる。
【0106】
図12−14における機能ブロックおよびモジュールと、記載された任意のさらなる処理は、プロセッサ、電子デバイス、ハードウェア・デバイス、電子部品、論理回路、メモリ、ソフトウェア・コード、ファームウェア・コード等、またはこれらの任意の組み合わせを備えうる。
【0107】
当業者であればさらに、本明細書の開示に関連して記載されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズム・ステップが、電子工学ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、あるいはこれらの組み合わせとして実現されることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとの相互置換性を明確に説明するために、さまざまな例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、それらの機能の観点から一般的に記載された。これら機能がハードウェアとしてまたはソフトウェアとして実現されるかは、特定のアプリケーションおよびシステム全体に課せられている設計制約に依存する。当業者であれば、特定のアプリケーションのおのおのに応じて変化する方式で、上述した機能を実現することができる。しかしながら、この適用判断は、本発明の範囲からの逸脱をもたらすものと解釈されるべきではない。
【0108】
本明細書の開示に関連して記述されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)あるいはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートあるいはトランジスタ・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素、または上述された機能を実現するために設計された上記何れかの組み合わせを用いて実現または実施されうる。
【0109】
汎用プロセッサは、マイクロ・プロセッサでありうるが、代替例では、このプロセッサは、従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、または順序回路でありうる。プロセッサは、例えばDSPとマイクロ・プロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロ・プロセッサ、DSPコアと連携する1または複数のマイクロ・プロセッサ、またはその他任意のこのような構成であるコンピューティング・デバイスの組み合わせとして実現されうる。
【0110】
本明細書の開示に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールで、またはこの2つの組合せで実施することができる。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュ・メモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハード・ディスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、あるいは当該技術分野で知られているその他の型式の記憶媒体に収納されうる。典型的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、また記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。あるいは、この記憶媒体は、プロセッサに統合されうる。このプロセッサと記憶媒体とは、ASIC内に存在しうる。ASICは、ユーザ端末内に存在しうる。あるいは、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内のディスクリートな構成要素として存在しうる。
【0111】
1または複数の典型的な設計では、記載された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、あるいはそれらの任意の組み合わせによって実現されうる。ソフトウェアで実現される場合、これら機能は、コンピュータ読取可能な媒体上に格納されるか、あるいは、コンピュータ読取可能な媒体上の1または複数の命令群またはコードとして送信されうる。コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体との両方を含む。これらは、コンピュータ・プログラムのある場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータまたは特別目的コンピュータによってアクセスされうる任意の利用可能な媒体でありうる。限定ではなく、一例として、このようなコンピュータ読取可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶装置、あるいは、命令群またはデータ構造の形式で所望のプログラム・コード手段を伝送または格納するために使用され、かつ、汎用コンピュータまたは特別目的コンピュータ、あるいは、汎用プロセッサまたは特別目的プロセッサによってアクセスされうるその他任意の媒体を備えうる。さらに、いかなる接続も、コンピュータ読取可能な媒体として適切に称される。同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、デジタル加入者線(DSL)、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、あるいはその他の遠隔ソースからソフトウェアが送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、DSL、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術が、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(diskおよびdisc)は、コンパクト・ディスク(disc)(CD)、レーザ・ディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルー・レイ・ディスク(disc)を含む。これらdiscは、レーザを用いてデータを光学的に再生する。それに対して、diskは、通常、データを磁気的に再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ読取可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0112】
本開示の上記記載は、当業者をして、本開示の製造または利用を可能とするように提供される。この開示に対するさまざまな変形は、当業者に容易に明らかであって、本明細書で定義された一般原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用されうる。このように、本開示は、本明細書で示された例および設計に限定されることは意図されておらず、本明細書で開示された原理および新規な特徴に一致した最も広い範囲に相当するとされている。
【技術分野】
【0001】
本願は、全体が本明細書において参照によって明確に組み込まれている2010年1月11日出願の「無線ネットワーキングにおけるブラインド・アップリンク干渉除去」(BLIND UPLINK INTERFERENCE CANCELLATION IN WIRELESS NETWORKING)と題された米国仮出願61/293,959号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
本開示の態様は、一般に、無線通信システムに関し、さらに詳しくは、無線ネットワーキングにおけるブラインド・アップリンク干渉除去に関する。
【0003】
無線通信ネットワークは、例えば音声、ビデオ、パケット・データ、メッセージング、ブロードキャスト等のようなさまざまな通信サービスを提供するために広く配置されている。これら無線ネットワークは、利用可能なネットワーク・リソースを共有することにより、複数のユーザをサポートすることができる多元接続ネットワークでありうる。通常は多元接続ネットワークであるこのようなネットワークは、利用可能なネットワーク・リソースを共有することによって、複数のユーザのための通信をサポートする。このようなネットワークの1つの例は、ユニバーサル地上ラジオ・アクセス・ネットワーク(UTRAN)である。UTRANは、第3世代パートナシップ計画(3GPP)によってサポートされている第3世代(3G)モバイル電話技術である、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部として定義されているラジオ・アクセス・ネットワーク(RAN)である。このような多元接続ネットワーク・フォーマットの例は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、およびシングル・キャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワークを含む。
【0004】
無線通信ネットワークは、多くのユーザ機器(UE)のための通信をサポートしうる多くの基地局またはノードBを含みうる。UEは、ダウンリンクおよびアップリンクによって基地局と通信しうる。ダウンリンク(すなわち順方向リンク)は、基地局からUEへの通信リンクを称し、アップリンク(すなわち逆方向リンク)は、UEから基地局への通信リンクを称する。
【0005】
基地局は、ダウンリンクでUEへデータおよび制御情報を送信し、および/または、アップリンクでUEからデータおよび制御情報を受信しうる。ダウンリンクでは、基地局からの送信が、近隣の基地局からの、または、その他の無線ラジオ周波数(RF)送信機からの送信による干渉に遭遇しうる。アップリンクでは、UEからの送信が、近隣の基地局と通信する別のUEのアップリンク送信からの、または、別の無線RF送信機からの干渉に遭遇しうる。この干渉は、ダウンリンクとアップリンクとの両方のパフォーマンスを低下させうる。
【0006】
モバイル・ブロードバンド・アクセスに対する需要が増加し続けているので、長距離無線通信ネットワークにアクセスするUEの増加と、コミュニティに配置されている短距離無線システムの増加とともに、ネットワークが干渉および混雑する可能性が高まる。モバイル・ブロードバンド接続のための増加している需要を満たすためのみならず、モバイル通信とのユーザ経験の進化および向上のために、UMTS技術を進化させる研究および開発が続いている。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、無線ネットワークのためのブラインド干渉除去に関する。ここでは、主題とする基地局または除去装置が、近隣セルのうちの少なくとも1つについて半固定(semi-static)の情報を取得する。基地局は、近隣セルにおけるアップリンク送信から、基地局が取得したサンプルに基づいて、近隣セルのおのおのの雑音レベルを評価する。近隣セルは、相対的な雑音レベルに基づいて、干渉除去のためにランク付けされる。基地局は、その後、近隣セルにおける少なくとも1つの干渉元のユーザ機器(UE)を識別するために、不連続送信(DTX)検出を実行し、これら識別された干渉元のUEに起因する干渉を除去する。DTX検出および除去は、その後、ランク付けされた順序で、残りの近隣セルについて繰り返される。
【0008】
本開示の1つの態様では、無線通信の方法は、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得することと、近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定することと、を含む。この方法はまた、おのおのの近隣セルについて、少なくとも1つの干渉元のUEを識別するためにDTX検出を実行することと、干渉元のUEに起因する干渉を除去することと、を含む。
【0009】
本開示のさらなる態様では、無線通信のために構成された装置は、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得する手段と、近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定する手段とを含む。この装置はまた、近隣セルのおのおのについて、少なくとも1つの干渉元のUEを識別するためにDTX検出を実行する手段と、干渉元のUEに起因する干渉を除去する手段とを含む。
【0010】
本開示のさらなる態様では、コンピュータ・プログラム製品は、プログラム・コードを記録したコンピュータ読取可能な媒体を有する。このプログラム・コードは、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得するためのコードと、近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定するためのコードとを含む。このコンピュータ・プログラム製品はまた、少なくとも1つの干渉元のUEを識別するためにDTX検出を実行するためのコードと、干渉元のUEに起因する干渉を除去するためのコードと含む。ここで、実行するためのコードと、除去するためのコードとは、近隣セルのおのおのについて実行可能である。
【0011】
本開示のさらなる態様では、装置は、少なくとも1つのプロセッサと、このプロセッサに接続されたメモリとを含む。このプロセッサはさらに、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得し、近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定するように構成される。このプロセッサはさらに、近隣セルのおのおのについて、少なくとも1つの干渉元のUEを識別するためにDTX検出を実行し、干渉元のUEに起因する干渉を除去するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、典型的なモバイル通信システムのブロック図を例示する。
【図2】図2は、モバイル通信システムにおける典型的なダウンリンク・フレーム構造のブロック図を例示する。
【図3】図3は、アップリンクLTE/−A通信における典型的なフレーム構造のブロック図を例示する。
【図4】図4は、ヘテロジニアスなネットワークにおける典型的な時分割多重(TDM)分配のブロック図を例示する。
【図5】図5は、本開示の1つの態様にしたがって構成された基地局/eNBとUEとの典型的な設計のブロック図を例示する。
【図6】図6は、ネットワーク環境内のアクセス・ポイント基地局の配置を可能にする典型的な通信システムを例示する。
【図7】図7は、典型的な干渉除去装置のブロック図を例示する。
【図8】図8は、典型的な基地局のブロック図を例示する。
【図9】図9は、本開示の態様にしたがう無線通信のために構成されたUEを備える典型的なシステムのブロック図を例示する。
【図10】図10は、本開示の1つの態様にしたがって構成された典型的なヘテロジニアスな通信ネットワークのブロック図を例示する。
【図11】図11は、典型的なホモジニアスな通信ネットワークのブロック図を例示する。
【図12】図12は、本開示の1つの態様を実施するように実行される典型的なブロックの機能ブロック図を例示する。
【図13】図13は、DTX検出処理の第1のフェーズの典型的な実施の機能ブロック図を例示する。
【図14】図14は、DTX検出処理の第2のフェーズの典型的な実施の機能ブロック図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付図面とともに以下に説明する詳細説明は、さまざまな構成の説明として意図されており、本明細書に記載された概念が実現される唯一の構成を示すことは意図されていない。この詳細説明は、さまざまな概念の完全な理解を提供することを目的とした具体的な詳細を含んでいる。しかしながら、これらの概念は、これら具体的な詳細無しで実現されうることが当業者に明らかになるであろう。いくつかの事例では、周知の構成および構成要素が、このような概念を曖昧にすることを避けるために、ブロック図形式で示されている。
【0014】
本明細書に記載された技術は、例えばCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、およびその他のネットワークのようなさまざまな無線通信ネットワークのために使用されうる。用語「ネットワーク」および「システム」は、しばしば置換可能に使用される。CDMAネットワークは、例えば、ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(UTRA)、テレコミュニケーション・インダストリ・アソシエーション(TIA)のcdma2000(登録商標)等のようなラジオ技術を実現しうる。UTRA技術は、広帯域CDMA(WCDMA)、およびCDMAのその他の変形を含んでいる。CDMA2000(登録商標)技術は、米国電子工業会(EIA)およびTIAからのIS−2000規格、IS−95規格、およびIS−856規格を含んでいる。TDMAネットワークは、例えばグローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))のようなラジオ技術を実現しうる。OFDMAネットワークは、例えば、イボルブドUTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash−OFDM(登録商標)等のようなラジオ技術を実現する。UTRA技術およびE−UTRA技術は、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)およびLTE−アドバンスト(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUMTSの新たなリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−A、およびGSMは、「第3世代パートシップ計画」(3GPP)と呼ばれる組織からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナシップ計画2」(3GPP2)と呼ばれる組織からの文書に記載されている。本明細書で記載された技術は、他の無線ネットワークおよびラジオ・アクセス技術のみならず、上述された無線ネットワークおよびラジオ・アクセス技術のためにも使用されうる。明確化のために、これら技術のある態様は、以下において、LTEまたはLTE−A(代わりにこれらはともに“LTE/−A”として称される)について記載されており、このようなLTE−A用語が以下の説明の多くで使用される。
【0015】
図1は、LTE−Aネットワークでありうる、通信のための無線ネットワーク100を示す。無線ネットワーク100は、多くのイボルブド・ノードB(eNB)110およびその他のネットワーク・エンティティを含む。eNBは、UE(例えば、基地局、ノードB、アクセス・ポイント等)と通信する局でありうる。おのおののeNB110は、特定の地理的エリアのために通信有効通信範囲を提供する。用語「セル」は、この有効通信範囲エリアにサービス提供しているeNBおよび/またはeNBサブシステムのこの特定の地理的有効通信範囲エリアを称しうる。
【0016】
eNBは、マクロ・セル、ピコ・セル、フェムト・セル、および/または、その他のタイプのセルのために、通信有効通信範囲を提供しうる。マクロ・セルは、一般に、比較的大きな地理的エリア(例えば、半径数キロメータ)をカバーし、ネットワーク・プロバイダへのサービス加入を持つUEによる無制限のアクセスを許可しうる。ピコ・セルは、一般に、比較的小さな地理的エリアをカバーし、ネットワーク・プロバイダへのサービス加入を持つUEによる無制限のアクセスを許可しうる。フェムト・セルも、一般に、比較的小さな地理的エリア(例えば、住宅)をカバーし、フェムト・セルに関連付けられたUE(例えば、クローズド加入者グループ(CSG)におけるUE、住居内のユーザのためのUE等)へ、制限されたアクセスを提供することも、しないこともありうる。マクロ・セルのためのeNBは、マクロeNBと称されうる。ピコ・セルのためのeNBは、ピコeNBと称されうる。そして、フェムト・セルのためのeNBは、フェムトeNBまたはホームeNBと称されうる。図1では、eNB110a,110b,110cは、マクロ・セル102a,102b,102cそれぞれのためのマクロeNBでありうる。eNB110xは、ピコ・セル102xのためのピコeNBでありうる。そして、eNB110y,110zは、それぞれフェムト・セル102y,102zのためのフェムトeNBである。eNBは、1または複数(例えば、2つ、3つ、4つ等)のセルをサポートしうる。
【0017】
無線ネットワーク100は、同期動作または非同期動作をサポートしうる。同期動作の場合、eNBは、同じフレーム・タイミングを有し、異なるeNBからの送信は、時間的にほぼ揃えられうる。非同期動作の場合、eNBは、異なるフレーム・タイミングを有し、異なるeNBからの送信は、時間的に揃えられない場合がある。ここに記載された技術は、同期動作のために使用されうる。
【0018】
ネットワーク・コントローラ130は、eNBのセットに接続しており、これらeNBのための調整および制御を提供しうる。ネットワーク・コントローラ130は、バックホール132を介してeNB110と通信しうる。eNB110はまた、例えば、ダイレクトに、または、無線バックホール134または有線バックホール136を介して非ダイレクトに、互いに通信しうる。
【0019】
無線ネットワーク100の全体にわたってUE120が分布しうる。そして、おのおののUEは、固定式または移動式でありうる。UEは、端末、移動局、加入者ユニット、局等とも称されうる。UEは、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、無線モデム、無線通信デバイス、ハンドヘルド・デバイス、ラップトップ・コンピュータ、コードレス電話、無線ローカル・ループ(WLL)局等でありうる。UEは、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、リレー等と通信することができうる。図1では、2つの矢印を持つ実線が、UEと、ダウンリンクおよび/またはアップリンクでUEにサービス提供するように指定されたeNBであるサービス提供eNBとの間の所望の送信を示す。2つの矢印を持つ破線は、UEとeNBとの間の干渉送信を示す。
【0020】
LTE/−Aは、ダウンリンクで直交周波数分割多重(OFDM)を、アップリンクでシングル・キャリア周波数分割多重(SC−FDM)を利用する。OFDMおよびSC−FDMは、システム帯域幅を、一般にトーン、ビン等とも称される複数(K個)の直交サブキャリアに分割する。おのおののサブキャリアは、データを用いて変調されうる。一般に、変調シンボルは、OFDMを用いて周波数領域で、SC−FDMを用いて時間領域で送信される。隣接するサブキャリア間の間隔は固定され、サブキャリアの総数(K個)は、システム帯域幅に依存しうる。例えば、Kは、1.25,2.5,5,10,20メガヘルツ(MHz)の対応するシステム帯域幅についてそれぞれ128,256,512,1024,2048にそれぞれ等しい。システム帯域幅はまた、サブ帯域へ分割されうる。例えば、サブ帯域は、1.08MHzをカバーし、1.25,2.5,5,10,20MHzの対応するシステム帯域幅についてそれぞれ1,2,4,8,16のサブ帯域が存在しうる。
【0021】
図2は、LTE/−Aにおいて使用されるダウンリンク・フレーム構造を示す。ダウンリンクのこの送信タイムラインは、ラジオ・フレームの単位に分割されうる。おのおののラジオ・フレームは、(例えば10ミリ秒(ms)のような)予め定めた持続時間を有し、0乃至9のインデクスを持つ10個のサブフレームへ分割されうる。サブフレームはそれぞれ2つのスロットを含みうる。ラジオ・フレームはそれぞれ、0乃至19のインデクスを備えた20のスロットを含みうる。おのおののスロットは、例えば、(図2に示すように)通常のサイクリック・プレフィクスの場合、7つのシンボル期間、拡張されたサイクリック・プレフィクスの場合、6つのシンボル期間のように、L個のシンボル期間を含みうる。おのおののサブフレームでは、2L個のシンボル期間が、0乃至2L−1のインデクスを割り当てられうる。利用可能な時間周波数リソースが、リソース・ブロックへ分割されうる。リソース・ブロックはそれぞれ1つのスロットにおいてN個のサブキャリア(例えば、12のサブキャリア)をカバーしうる。
【0022】
LTE/−Aにおいて、eNBは、eNBにおける各セルについて、一次同期信号(PSS)と二次同期信号(SSS)とを送信しうる。図2に示すように、一次同期信号および二次同期信号は、通常のサイクリック・プレフィクスを持つ各ラジオ・フレームのサブフレーム0,5のおのおのにおいて、シンボル期間6およびシンボル期間5でそれぞれ送信されうる。これら同期信号は、UEによって、セル検出および獲得のために使用されうる。eNBはまた、サブフレーム0のスロット1におけるシンボル期間0乃至3で、物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)を送信しうる。PBCHは、あるシステム情報を伝送しうる。
【0023】
図2で見られるように、eNBは、各サブフレームの最初のシンボル期間で、物理制御フォーマット・インジケータ・チャネル(PCFICH)を送信しうる。PCFICHは、制御チャネルのために使用されるシンボル期間の数(M)を伝送しうる。ここで、Mは、1、2または3に等しく、サブフレーム毎に変化しうる。Mはまた、例えば、10未満のリソース・ブロックのように、少ない数のシステム帯域幅に対して4に等しくなりうる。図2に示す例では、M=3である。eNBは、おのおののサブフレームの最初のM個のシンボル期間において、物理HARQインジケータ・チャネル(PHICH)と物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)とを送信しうる。PDCCHとPHICHはまた、図2に示す例における最初の3つのシンボル期間に含まれる。PHICHは、ハイブリッド自動再送信(HARQ)をサポートするための情報を伝送しうる。PDCCHは、UEのためのリソース割当に関する情報と、ダウンリンク・チャネルのための制御情報とを伝送しうる。eNBはまた、おのおののサブフレームの残りのシンボル期間で、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信しうる。PDSCHは、ダウンリンクで、データ送信のためにスケジュールされたUEのためのデータを伝送しうる。
【0024】
LTE−Aは、各サブフレームの制御セクション、すなわち、各サブフレームの第1のシンボル期間においてPHICHおよびPDCCHを送信することに加えて、各サブフレームのデータ部分で、これら制御重視のチャネルをも送信しうる。図2に示すように、例えば中継−物理ダウンリンク制御チャネル(R−PDCCH)および中継−物理HARQインジケータ・チャネル(R−PHICH)のように、データ領域を利用するこれら新たな制御設計は、各サブフレームの後半のシンボル期間に含まれる。R−PDCCHは、半デュプレクス中継動作のコンテキストでもともと開発されたデータ領域を利用する、新たなタイプの制御チャネルである。1つのサブフレームにおける最初のいくつかの制御シンボルを占有するレガシーPDCCHおよびPHICHとは異なり、R−PDCCHおよびR−PHICHは、もともとデータ領域として指定されたリソース要素(RE)にマップされる。新たな制御チャネルは、周波数分割多重(FDM)、時分割多重(TDM)、あるいはFDMとTDMとの組み合わせの形態をとりうる。
【0025】
eNBは、eNBによって使用されるシステム帯域幅の中心1.08MHzでPSS、SSS、およびPBCHを送信しうる。eNBは、これらのチャネルが送信される各シンボル期間におけるシステム帯域幅全体でPCFICHおよびPHICHを送信しうる。eNBは、システム帯域幅のある部分において、UEのグループにPDCCHを送信しうる。eNBは、システム帯域幅の特定の部分で、特定のUEに、PDSCHを送信しうる。eNBは、PSS、SSS、PBCH、PCFICH、およびPHICHを、ブロードキャスト方式で、すべてのUEへ送信しうる。そして、PDCCHを、ユニキャスト方式で、特定のUEへ送信しうる。さらに、PDSCHを、ユニキャスト方式で、特定のUEへ送信しうる。
【0026】
各シンボル期間において、多くのリソース要素が利用可能でありうる。おのおののリソース要素は、1つのシンボル期間において1つのサブキャリアをカバーし、実数値または複素数値である1つの変調シンボルを送信するために使用されうる。各シンボル期間において、基準信号のために使用されないリソース要素は、リソース要素グループ(REG)へ構成されうる。おのおののREGは、1つのシンボル期間内に、4つのリソース要素を含みうる。PCFICHは、シンボル期間0において、4つのREGを占有しうる。これらは、周波数にわたってほぼ等間隔に配置されうる。PHICHは、1または複数の設定可能なシンボル期間内に3つのREGを占有しうる。これらは、周波数にわたって分散されうる。例えば、PHICHのための3つのREGはすべて、シンボル期間0に属しうる。あるいは、シンボル期間0,1,2に分散されうる。PDCCHは、最初のM個のシンボル期間内に、9,18,32,または64のREGを占有しうる。これらは、利用可能なREGから選択されうる。複数のREGのある組み合わせのみが、PDCCHのために許可されうる。
【0027】
UEは、PHICHとPCFICHとのために使用される特定のREGを認識しうる。UEは、PDCCHを求めて、REGの異なる組み合わせを探索しうる。探索する組み合わせの数は、一般に、PDCCHのために許可された組み合わせ数よりも少ない。eNBは、UEが探索する組み合わせのうちの何れかのUEにPDCCHを送信しうる。
【0028】
UEは、複数のeNBの有効通信範囲内に存在しうる。これらのeNBのうちの1つは、UEにサービス提供するために選択されうる。サービス提供するeNBは、例えば受信電力、経路喪失、信号対雑音比(SNR)等のようなさまざまな基準に基づいて選択されうる。
【0029】
図3は、アップリンク・ロング・ターム・イボリューション(LTE/−A)通信における典型的なフレーム構造300を例示する。アップリンクのために利用可能なリソース・ブロック(RB)は、データ・セクションおよび制御セクションに分割されうる。制御セクションは、システム帯域幅の2つの端部において形成され、設定可能なサイズを有しうる。制御セクションにおけるリソース・ブロックは、制御情報の送信のために、UEへ割り当てられうる。データ・セクションは、制御セクションに含まれていないすべてのリソース・ブロックを含みうる。図3における設計の結果、データ・セクションは、連続するサブキャリアを含むようになる。これによって、単一のUEに、データ・セクションにおける連続するサブキャリアのすべてが割り当てられるようになる。
【0030】
UEは、eNBへ制御情報を送信するために、制御セクションにおいてリソース・ブロックを割り当てられうる。UEはまた、eノードBへデータを送信するために、データ・セクションにおいてリソース・ブロックを割り当てられうる。UEは、制御セクションにおいて割り当てられたリソース・ブロック310a,310bで、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)によって制御情報を送信しうる。UEは、データ・セクションにおいて割り当てられたリソース・ブロック320a,320bで、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって、データのみ、または、データと制御情報との両方を送信しうる。アップリンク送信は、サブフレームからなる両スロットにおよび、図3に示すように、周波数を越えてホップしうる。
【0031】
PSS、SSS、CRS、PBCH、PUCCH、PUSCH、および、LTE/−Aで使用されるその他のこのような信号およびチャネルは、公的に利用可能な、「イボルブド・ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(E−UTRA);物理チャネルおよび変調」(Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation)と題された3GPP TS 36.211に記述されている。
【0032】
図1に示すように、無線ネットワーク100は、単位エリア毎のシステムのスペクトル効率を改善するために、eNB100の多様なセット(すなわち、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、およびリレー)を使用する。無線ネットワーク100は、スペクトル有効通信範囲のため、このように異なるeNBを使用するので、ヘテロジニアスなネットワークとも称されうる。マクロeNB110a−cは、通常、注意深く計画され、無線ネットワーク100のプロバイダによって配置される。マクロeNB110a−cは、一般に、高い電力レベル(例えば、5W−40W)で送信する。一般に、実質的に低い電力レベル(例えば、100mW−2W)で送信するピコeNB110xおよび中継局110rは、マクロeNB110a−cによって提供される有効通信範囲エリアにおける有効通信範囲ホールをなくすために、および、ホット・スポットにおける容量を改善するために、比較的無計画な方式で配置されうる。それでも、一般に、無線ネットワーク100とは独立して配置されるフェムトeNB110y−zは、リソースの調整および干渉管理の調整を実行するために、アドミニストレータ(単数または複数)によって許可されている場合には、無線ネットワーク100への潜在的なアクセス・ポイントであるか、または、少なくとも、無線ネットワーク100の別のeNB110と通信しうるアクティブかつアウェア(aware)なeNBであるかの何れかとして、無線ネットワーク100の有効通信範囲エリアに組み込まれうる。また、フェムトeNB110y−zは、一般に、マクロeNB110a−cよりも実質的に低い電力レベル(例えば、100mW−2W)で送信する。
【0033】
例えば無線ネットワーク100のようなヘテロジニアスなネットワークの動作では、おのおののUEは通常、より良好な信号品質を持つeNB110によってサービス提供される一方、別のeNB110から受信した望まれない信号は、干渉として取り扱われる。このような動作原理は、最適とはいえないパフォーマンスをもたらす一方、eNB110間における高度なリソース調整、より良好なサーバ選択戦略、および、効率的な干渉管理のためのより進化した技術を用いることによって、無線ネットワーク100において、ネットワーク・パフォーマンスの向上が達成される。
【0034】
例えばピコeNB110xのようなピコeNBは、例えばマクロeNB110a−cのようなマクロeNBと比較された場合、実質的に低い送信電力によって特徴付けられる。また、ピコeNBは、通常、アド・ホック方式では、例えば無線ネットワーク100のようなネットワークの周囲に配置されるだろう。この無計画な配置によって、例えば無線ネットワーク100のように、ピコeNBが配置された無線ネットワークは、
低い信号対干渉条件を持つ広いエリアを持つことが期待されうる。これは、有効通信範囲エリアまたはセルの端部におけるUE(「セル−エッジ」UE)のためのよりチャレンジングなRF環境にふさわしい。さらに、マクロeNB110a−cとピコeNB110xとの間の送信電力レベルの不均衡が潜在的に大きい(例えば、約20dB)ことは、混合配置において、ピコeNB110xのダウンリンク有効通信範囲エリアが、マクロeNB110a−cのものよりも格段に狭くなるであろうことを示唆している。
【0035】
しかしながら、アップリンクの場合では、アップリンク信号の信号強度はUEによって管理されるので、何れかのタイプのeNB110によって受信された場合、類似するようにあるであろう。大まかに同じまたは類似しているeNB110のアップリンク有効通信範囲エリアでは、アップリンク・ハンドオフ境界は、チャネル・ゲインに基づいて決定されるだろう。これは、ダウンリンク・ハンドオーバ境界とアップリンク・ハンドオーバ境界との間のミスマッチをもたらしうる。さらなるネットワーク順応がなければ、このミスマッチは、ダウンリンクとアップリンクとのハンドオーバ境界がより近く一致しているマクロeNBのみのホモジニアスなネットワークにおけるよりも、無線ネットワーク100において、サーバ選択またはUEのeNBへの関連付けをより困難にするであろう。
【0036】
サーバ選択が、LTEリリース8規格で提供されているようなダウンリンク受信信号強度に支配的に基づくのであれば、例えば無線ネットワーク100のようなヘテロジニアスなネットワークの混合eNB配置の有用性が大きく損なわれるだろう。これは、例えばマクロeNB110a−cのような高電力マクロeNBの有効通信範囲エリアが広くなると、例えばピコeNB110xのようなピコeNBを用いてセル有効通信範囲を分割する利点を制限するからである。なぜなら、マクロeNB110a−cのダウンリンク受信信号強度が高くなると、利用可能なUEのすべてに対して魅力的である一方、ピコeNB110xは、ダウンリンク送信電力がはるかに低いことによって、いずれのUEにもサービス提供しないからである。さらに、マクロeNB110a−cは、これらのUEに対して効率的にサービス提供するために、十分なリソースを持たない可能性が高くなるであろう。したがって、無線ネットワーク100は、ピコeNB110xの有効通信範囲エリアを拡大することによって、マクロeNB110a−cとピコeNB110xとの間の負荷を積極的に平準化するように試みるであろう。この概念は範囲拡張と称される。
【0037】
無線ネットワーク100は、サーバ選択が決定される方式を変更することによって、この範囲拡張を達成する。サーバ選択を、ダウンリンク受信信号強度に基づかせる代わりに、選択は、ダウンリンク信号の品質に、より基づく。1つのこのような品質ベースの決定では、サーバ選択は、UEに対して最小の経路喪失しかもたらさないeNBを決定することに基づきうる。さらに、無線ネットワーク100は、マクロeNB110a−cと、ピコeNB110xとの間で固定されたリソース分配を等しく提供する。しかしながら、このようなアクティブな負荷平準化をもってしても、マクロeNB110a−cからのダウンリンク干渉は、例えばピコeNB110xのようなピコeNBによってサービス提供されるUEのために緩和されねばならない。これは、UEにおける干渉除去、eNB110間のリソース調整等を含むさまざまな方法によって達成されうる。
【0038】
例えば無線ネットワーク100のように、範囲拡張を備えたヘテロジニアスなネットワークでは、例えばマクロeNB110a−cのようなより高電力のeNBから送信されたより強いダウンリンク信号の存在下において、例えばピコeNB110xのような低電力のeNBからUEがサービスを得るために、ピコeNB110xは、マクロeNB110a−cのうちの支配的な干渉元との制御チャネルおよびデータ・チャネルの干渉の調整を行う。干渉を管理するために、干渉調整のための別の多くの技術が適用されうる。例えば、同一チャネル配置におけるセルからの干渉を低減するために、セル間干渉調整(ICIC)が使用されうる。1つのICICメカニズムは、適応性のあるリソース分配である。適応性のあるリソース分配は、一定のeNBにサブフレームを割り当てる。第1のeNBに割り当てられたサブフレームでは、近隣のeNBは送信しない。したがって、第1のeNBによってサービス提供されるUEによってもたらされる干渉が低減される。サブフレーム割当は、アップリンク・チャネルとダウンリンク・チャネルとの両方で実行されうる。
【0039】
例えば、サブフレームは、3つのクラスのサブフレーム、すなわち、保護サブフレーム(Uサブフレーム)、禁止サブフレーム(Nサブフレーム)、および共通サブフレーム(Cサブフレーム)間で割り当てられうる。保護サブフレームは、第1のeNBによる限定的な使用のために第1のeNBに割り当てられる。保護サブフレームはまた、近隣のeNBからの干渉が無いことに基づいて、「クリーンな」サブフレームとも称される。禁止サブフレームは、近隣のeNBに割り当てられたサブフレームであり、第1のeNBは、禁止サブフレームの間、データを送信することが禁じられる。例えば、第1のeNBの禁止サブフレームは、第2の干渉元のeNBの保護サブフレームに対応しうる。したがって、第1のeNBは、第1のeNBの保護サブフレームの間にデータを送信している唯一のeNBである。共通サブフレームは、複数のeNBによってデータ送信のため使用されうる。共通サブフレームはまた、別のeNBからの干渉の可能性があることから、「クリーンではない」サブフレームとも称される。
【0040】
期間毎に、少なくとも1つの保護サブフレームが静的に割り当てられる。ある場合には、1つの保護サブフレームのみが静的に割り当てられる。例えば、期間が8ミリ秒である場合、1つの保護サブフレームが、毎8ミリ秒中に、eNBに静的に割り当てられうる。他のサブフレームは動的に割り当てられうる。
【0041】
適応性のあるリソース分配情報(ARPI:Adaptive resource partitioning information)によって、非静的に割り当てられたサブフレームが、動的に割り当てられるようになる。保護サブフレーム、禁止サブフレーム、または共通サブフレーム(それぞれAUサブフレーム、ANサブフレーム、ACサブフレーム)の何れかが、動的に割り当てられうる。このような動的な割り当ては、例えば100ミリ秒毎またはそれ未満のように、迅速に変化しうる。
【0042】
ヘテロジニアスなネットワークは、異なる電力クラスのeNBを有しうる。例えば、マクロeNB、ピコeNB、およびフェムトeNBのように、電力クラスが減少する3つの電力クラスが定義されうる。マクロeNB、ピコeNB、およびフェムトeNBが同一チャネルに配置されている場合、マクロeNB(攻撃eNB)の電力スペクトル密度(PSD)は、ピコeNBおよびフェムトeNB(犠牲eNB)のPSDよりも大きく、ピコeNBおよびフェムトeNBとの間の多大な干渉をもたらす。保護サブフレームは、ピコeNBおよびフェムトeNBとの干渉を低減または最小化するために使用されうる。すなわち、保護サブフレームは、犠牲eNBが、攻撃eNBにおける禁止サブフレームに対応するようにスケジュールされうる。
【0043】
図4は、本開示の態様にしたがうヘテロジニアスなネットワークにおける時分割多重(TDM)分配を例示するブロック図である。ブロックの第1行は、フェムトeNBのためのサブフレーム割当を例示しており、ブロックの第2行は、マクロeNBのためのサブフレーム割当を例示している。eNBのおのおのは、静的な保護サブフレームを有する。この間、別のeNBは、静的な禁止サブフレームを有する。例えば、フェムトeNBは、サブフレーム0の禁止サブフレーム(Nサブフレーム)に対応する、サブフレーム0の保護サブフレーム(Uサブフレーム)を有する。同様に、マクロeNBは、サブフレーム7の禁止されたサブフレーム(Nサブフレーム)に対応する、サブフレーム7の保護サブフレーム(Uサブフレーム)を有する。サブフレーム1−6は、保護サブフレーム(AU)、禁止サブフレーム(AN)、および共通サブフレーム(AC)の何れかとして動的に割り当てられる。サブフレーム5,6において共通サブフレーム(AC)が動的に割り当てられている間、フェムトeNBとマクロeNBとの両方がデータを送信しうる。
【0044】
攻撃eNBは、送信することを禁止されているので、(例えばU/AUサブフレームのような)保護サブフレームは、干渉が低減され、高いチャネル品質を有している。(例えば、N/ANサブフレームのような)禁止サブフレームは、データ送信を有さないので、犠牲eNBは、低い干渉レベルでデータを送信できるようになる。(例えば、C/ACサブフレームのような)共通サブフレームは、データを送信している近隣eNBの数に依存するチャネル品質を有する。例えば、近隣eNBが、共通サブフレームでデータを送信している場合、共通サブフレームのチャネル品質は、保護フレームのものよりも低くなりうる。共通サブフレームのチャンネル品質はまた、攻撃eNBによって強く影響を受けた拡張境界エリア(EBA)に対して低くなりうる。EBA UEは、第1のeNBに属するのみならず、第2のeNBの有効通信範囲エリア内に配置されうる。例えば、フェムトeNB有効通信範囲の範囲限界近傍のマクロeNBと通信するUEは、EBA UEである。
【0045】
LTE/−Aにおいて適用されうる別の干渉管理スキームの例は、緩慢な適応性干渉管理である。干渉管理に対してこのアプローチを使用することによって、リソースは、ネゴシエートされ、スケジューリング間隔よりもはるかに大きな時間スケールにわたって割り当てられる。このスキームの目的は、時間リソースまたは周波数リソースのすべてにわたって、ネットワークの全体有用性を最大化する、送信しているeNBとUEとのすべての送信電力の組み合わせを見つけることである。「有用性」は、ユーザ・データ・レート、サービス品質(QoS)フローの遅れ、および公平メトリックに応じて定義されうる。このようなアルゴリズムは、最適化を解決するために使用される情報のすべてへのアクセスを有し、かつ、例えばネットワーク・コントローラ130(図1)のような送信エンティティのすべてにわたる制御を有する、中央エンティティによって計算されうる。この中央のエンティティは、必ずしも現実的でも、また、望ましくもないかもしれない。したがって、代替態様では、ノードのあるセットからのチャネル情報に基づいて、リソース用途を決定する、分配されたアルゴリズムが使用されうる。したがって、緩慢な適応性干渉アルゴリズムは、中央エンティティを用いて配置されるか、あるいは、ネットワーク内のノード/エンティティのさまざまなセットにわたってアルゴリズムを分配することによって配置されうる。
【0046】
例えば無線ネットワーク100のようなヘテロジニアスなネットワーク配置では、UEは、1または複数の干渉元のeNBから高い干渉を観察しうる支配的な干渉シナリオで動作しうる。支配的な干渉シナリオは、制限された関連付けによって生じうる。例えば、図1では、UE120yが、フェムトeNB110yの近くにあり、eNB110yに関し高い受信電力を有しうる。しかしながら、UE120yは、制約された関連性によって、フェムトeNB110yにアクセスすることができず、(図1に示すような)マクロeNB110c、または、同様に低い受信電力を持つ(図1に示されていない)フェムトeNB110zへ接続しうる。UE120yは、その後、ダウンリンクで、フェムトeNB110yからの高い干渉を観察し、アップリンクで、eNB110yへの高い干渉を引き起こしうる。eNB110cおよびフェムトeNB110yは、調整された干渉管理を用いて、リソースをネゴシエートするために、バックホール134を介して通信しうる。ネゴシエーションでは、フェムトeNB110yは、チャネル・リソースのうちの1つでの送信を停止することに合意する。これによって、UE120yは、同じチャネルを介してeNB110cと通信する場合ほど、フェムト110yからの干渉を受けなくなるであろう。
【0047】
このような支配的な干渉シナリオでは、同期システムにおいてさえも、UEと複数のeNBとの間の距離が異なることにより、UEで観察された信号電力の不一致に加えて、ダウンリンク信号のタイミング遅れもまた、UEにおいて観察される。同期システムにおけるeNBは、システムを超えた推定に基づいて同期される。しかしながら、例えば、マクロeNBから5kmの距離にあるUEを考慮すると、マクロeNBから受信されたダウンリンク信号の伝搬遅れは、約16.67マイクロ秒(5km÷3×108、すなわち、光速'c’)の遅れとなるであろう。マクロeNBからのダウンリンク信号を、より近いフェムトeNBからのダウンリンク信号と比較すると、タイミング差は、time-to-live(TLL)誤差のレベルに近づきうる。
【0048】
さらに、このタイミング差は、UEにおける干渉除去に悪影響を与えうる。干渉除去はしばしば、サンプル信号の複数のバージョンの組み合わせ間の相互相関特性を用いる。同じ信号の複数のコピーを組み合わせることによって、干渉は、より簡単に識別されうる。なぜなら、信号のおのおののコピーにおける干渉が存在するであろう間、干渉は、同じ場所にあることはないだろうからである。組み合わされた信号の相互相関を用いて、実際の信号部分が判定され、干渉と区別されうる。これによって、干渉が除去されるようになる。
【0049】
図5は、図1における基地局/eNBのうちの1つ、およびUEのうちの1つでありうる、基地局/eNB110とUE120との設計のブロック図を示す。制約された関連性のシナリオの場合、eNB110は、図1におけるマクロeNB110cでありうる。そして、UE120は、UE120yでありうる。eNB110はさらに、その他いくつかのタイプの基地局でもありうる。eNB110は、アンテナ534a乃至534tを備え、UE120は、アンテナ552a乃至552rを備えうる。
【0050】
eNB110では、送信プロセッサ520が、データ・ソース512からデータを、コントローラ/プロセッサ540から制御情報を受信しうる。制御情報は、PBCH、PCFICH、PHICH、PDCCH等用でありうる。データは、PDSCH等用でありうる。送信プロセッサ520は、データ・シンボルおよび制御シンボルをそれぞれ取得するために、データ情報および制御情報を処理(例えば、符号化およびシンボル・マップ)しうる。送信プロセッサ520はさらに、例えばPSSやSSSのための基準シンボルや、セル特有の基準信号を生成しうる。送信(TX)複数入力複数出力(MIMO)プロセッサ530は、適用可能であれば、基準シンボル、制御シンボル、および/または、データ・シンボルに空間処理(例えば、プリコーディング)を実行し、出力シンボル・ストリームを変調器(MOD)532a乃至532tに提供しうる。おのおのの変調器532は、(例えば、OFDM等のために)それぞれの出力シンボル・ストリームを処理して、出力サンプル・ストリームを得る。各変調器532はさらに、出力サンプル・ストリームを処理(例えば、アナログ変換、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)し、ダウンリンク信号を取得する。変調器532a乃至532tからのダウンリンク信号は、アンテナ534a乃至534tによってそれぞれ送信されうる。
【0051】
UE120では、アンテナ552a乃至552rが、eNB110からダウンリンク信号を受信し、受信した信号を、復調器(DEMOD)554a乃至554rへそれぞれ提供しうる。おのおのの復調器554は、受信したそれぞれの信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得しうる。おのおのの復調器554はさらに、(例えば、OFDM等のため)これら入力サンプルを処理して、受信されたシンボルを取得しうる。MIMO検出器556は、すべての復調器554a乃至554rから受信したシンボルを取得し、適用可能である場合、これら受信されたシンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを提供しうる。受信プロセッサ558は、検出されたシンボルを処理(例えば、復調、デインタリーブ、および復号)し、UE120のために復号されたデータをデータ・シンク560に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ580へ提供しうる。
【0052】
アップリンクでは、UE120において、送信プロセッサ564が、データ・ソース562から(例えばPUSCHのための)データを、コントローラ/プロセッサ580から(例えばPUCCHのための)制御情報を受信し、これらを処理しうる。送信プロセッサ564はさらに、基準信号のための基準シンボルを生成しうる。送信プロセッサ564からのシンボルは、適用可能であれば、TX MIMOプロセッサ566によってプリコードされ、さらに、(例えば、SC−FDM等のために)復調器554a乃至554rによって処理され、eNB110へ送信される。eNB110では、UE120からのアップリンク信号が、アンテナ534によって受信され、変調器532によって処理され、適用可能な場合にはMIMO検出器536によって検出され、さらに、受信プロセッサ538によって処理されて、UE120によって送信された復号されたデータおよび制御情報が取得される。受信プロセッサ538は、復号されたデータをデータ・シンク539に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ540へ提供しうる。
【0053】
コントローラ/プロセッサ540,580は、eNB110およびUE120それぞれにおける動作を指示しうる。eNB110におけるプロセッサ540および/またはその他のプロセッサおよびモジュールは、ここで説明された技術のためのさまざまな処理の実行または指示を行いうる。UE120におけるプロセッサ580および/またはその他のプロセッサおよびモジュールは、図4および図5に例示された機能ブロック、および/または、本明細書に記載された技術のためのその他の処理の実行または指示を行いうる。メモリ542,582は、eNB110およびUE120それぞれのためのデータおよびプログラム・コードを格納しうる。スケジューラ544は、ダウンリンクおよび/またはアップリンクでのデータ送信のためにUEをスケジュールしうる。
【0054】
近年、ユーザは、固定線通信をモバイル通信に代え、高い音声品質、信頼できるサービス、および低価格に対し、多大な要求をし始めている。高品質モバイル通信に関連付けられた1つの問題は、多元接続システムにおけるベスト・エフォート・トラフィックを改善するタスクである。多元接続は、増大されたネットワーク負荷を可能にするが、干渉も増加させうるので、無線通信の品質を低下させる。したがって、無線システム設計者にとって、近年、改善された干渉緩和の優先度が高まってきた。干渉緩和のための1つの一般的なメカニズムは、計画された配置である。ここでは、大きなマクロ基地局が、最小のセル間干渉しか引き起こさないように、このような他の基地局から十分な距離を置いて配置される。計画された配置において、干渉を緩和するための他の技術は、ビームシェーピング、送信電力管理等を含む。
【0055】
上記に加え、前述したフェムト・セルは、ユーザの住居に搭載され、既存のブロードバンド・インターネット接続を用いて、モバイル・ユニットに屋内無線有効通信範囲を提供する。このような個人の小規模な基地局は、一般に、フェムト・セルとしてのみならず、アクセス・ポイント基地局、ホーム・ノードB(HNB)等としても知られている。一般に、このような小規模の基地局は、DSLルータあるいはケーブル・モデムによって、インターネットおよびモバイル・オペレータのネットワークに接続される。これら個人の基地局は、ネットワーク・プロバイダではなく個人のシステム・ユーザによって配置されるので、これらの基地局の位置は計画されておらず、計画された配置に基づく干渉緩和メカニズムを妨げうる。例えば、フェムト・セルに非常に近いマクロ基地局は、フェムト・セルに対して非常に高い干渉を引き起こしうる。
【0056】
図6は、ネットワーク環境内のアクセス・ポイント基地局の配置を可能にする典型的な通信システムを例示する。図6に示すように、システム600は、例えばHNB610のように、複数のアクセス・ポイント基地局HNBまたはフェムト・セルを含むこれらおのおのは、例えば1または複数のユーザ住居630のように、対応する小規模スケールのネットワーク環境に搭載されており、関連付けられたUE620のみならず、外部のUE620にもサービス提供するように構成されている。おのおののHNB610はさらに、例えば、(図示しない)DSLルータや、(図示しない)ケーブル・モデム等のようなネットワーク・インタフェースを介して、インターネット640およびモバイル・オペレータ・コア・ネットワーク650に接続される。
【0057】
本明細書に記載された態様は、3GPP用語を使用しているが、これら態様は、3GPP(リリース99、リリース5、リリース6、リリース7)技術のみならず、3GPP2(1×RTT、1×EV−DO リリース0、改訂A、改訂B)技術、およびその他の周知ならびに関連する技術にも適用されることが理解されるべきである。本明細書に記載されたこのような態様では、HNB610の所有者は、モバイル・オペレータ・コア・ネットワーク650によって提供された、例えば3Gモバイル・サービスのようなモバイル・サービスに加入し、UE620は、マクロ・セルラ環境と、住居小規模ネットワーク環境との両方において動作することが可能である。したがって、HNB610は、既存の任意のUE620との後方互換性を持つ。
【0058】
さらに、UE620は、マクロ基地局660に加えて、予め定められた数のHNB610、すなわち、ユーザ住居630内に存在するHNB610によってのみサービス提供されうる。そして、モバイル・オペレータ・コア・ネットワーク650とのソフト・ハンドオーバ状態にはなりえない。UE620は、モバイル・コア・ネットワーク650のマクロ基地局660かHNB610かの何れかと通信しうるが、両方同時には通信しない。UE620がHNB610と通信することを許可される限り、ユーザの住居内では、UE620が、関連付けられたHNB610と通信することが望まれる。
【0059】
図7は、主題とする開示の特定の態様にしたがう干渉除去装置700の例のブロック図を図示する。特に、干渉除去装置700は、アップリンク干渉除去を決定するように構成されており、無線ネットワークの基地局と連携して配置されうる。あるいは、干渉除去装置700は、計画されていないネットワーク配置に関連付けられた基地局からの干渉を受信する、計画されたネットワーク配置のためのアップリンク干渉除去を決定するように構成されうる。計画されたネットワーク配置と混合された1または複数のフェムト・セルを備えるヘテロジニアスなネットワークは、後者の適切な例でありえる。したがって、1つの態様では、干渉除去装置700は、それぞれの近隣セルのアップリンク送信に基づいて、それぞれのセルのために干渉除去を提供するために、中央コントローラ(例えば、ラジオ・ネットワーク・コントローラ[RNC]、基地局コントローラ[BSC]等)に実装されうる。別の態様では、干渉除去装置700は、サービス提供セルの近隣にあるセル(近隣セル)またはサービス提供セルと干渉しているセル(干渉元セル)のアップリンク送信の結果、個々の基地局を備えるサービス提供セルのためのアップリンク干渉除去を提供するために、個々の基地局とともに配置されうる(例えば、図8参照)。しかしながら、少なくとも1つの態様では、干渉除去装置700は、近隣セルのダウンリンク送信に基づいてダウンリンク干渉除去を提供するように構成され、(例えば、図9に示すように)UEと連携して、または、リピータや無線リレー等と連携して実装されうる。
【0060】
干渉除去装置700は、1または複数の無線トランシーバ702を備えうる。無線トランシーバ(単数または複数)702は、無線ネットワークのうちの1または複数のセルのためのアップリンク送信を受信するように構成されうる。特に、無線トランシーバ(単数または複数)702は、無線ネットワークのサービス提供セルのみならず、無線ネットワークの1または複数の近隣セルまたは干渉元セルにおけるアップリンク送信を取得するように構成されうる。アップリンク送信は、メモリ706に格納されうるか、または、干渉除去装置700の他の構成要素またはモジュールに提供されうる。
【0061】
前述に加えて、干渉除去装置700は、サービス提供セルのためにブラインド干渉除去を提供するように構成されたモジュールを格納するメモリ706と、それぞれのモジュールを実行するためのデータ・プロセッサ704とを備えうる。ブラインド干渉除去の場合、干渉除去装置700は、近隣セルまたは干渉元セルからの情報のための基地局間通信の利益を得ない。ヘテロジニアスなネットワークは、例えば図6に図示するように、ブラインド干渉除去に至る問題の実例となりうる。特に、フェムト基地局(例えば、HNB610)は、計画されたモバイル・オペレータ・コア・ネットワーク650の周囲のマクロ基地局(例えば、図6のマクロ基地局660)と通信するためのメカニズムを装備していないことがありうる。したがって、フェムト基地局によってサービス提供される端末のためのアップリンク・スケジューリングが、周囲のマクロ基地局に提供されない。同様に、マクロ基地局とフェムト基地局との間のセル間通信の欠如により、マクロ基地局によってサービス提供される端末のためのアップリンク・スケジューリングが、フェムト基地局にアクセス可能ではないことがある。したがって、アップリンク・チャネル毎の端末スケジューリングの明示的な共有を必要とする従来の干渉除去は困難または不可能である。この問題に取り組むために、干渉除去装置700は、端末スケジューリングの明示的な共有を必要としないブラインド干渉除去を提供しうる。むしろ、干渉除去装置700は、干渉元のセルの干渉除去を実行するために十分な情報を推定または導出するように構成される。これは、以下により詳細に記載される。
【0062】
干渉除去装置700は、近隣セルのブロードキャスト送信から、無線ネットワークの近隣セルのための、例えば、マスタ情報ブロック(MIB)、システム情報ブロック(SIB)等のようなアップリンク・リソース情報を抽出する分析モジュール708を備えうる。ブロードキャスト送信は、いくつかの態様では、無線トランシーバ(単数または複数)702によって獲得されうる。別の態様では、ブロードキャスト送信に含まれた半固定の制御情報が、近隣セルにおいて動作しているUEによって中継されうる。後者の場合、分析モジュール708は、(半固定の制御情報を含む信号を送信した1または複数のUEを備える)無線トランシーバ(単数または複数)702によって取得されたアップリンク送信から、アップリンク・リソース情報を抽出しうる。別の例では、制限されたあるセル間共有が、例えば、オペレータのコア・ネットワークを介して、あるいは、インターネット・ゲートウェイ等を介して、近隣セルとサービス提供セルとの間に存在しうる。
【0063】
上記に加えて、干渉除去装置700は、近隣セルのアップリンク送信における全体干渉除去を実行し、全体干渉除去からUE特有の近隣信号を抽出する、解析モジュール710を備えうる。特定の例として、全体干渉除去は、近隣セルの全体のアップリンク送信に基づく干渉除去を備えうる。言い換えれば、近隣セルのそれぞれのUEのための干渉除去ではなく、セル全体(または、無線トランシーバ(単数または複数)702によって受信されたアップリンク送信に含まれる近隣セル送信のフラクションに依存するセル部分)のアップリンク干渉除去である。セル・ワイドの干渉除去が近隣セルに対して実行されると、近隣セル内の特定のUEの個々のアップリンク信号が識別されうる。これら個々のアップリンク信号は、解析モジュール710によって抽出されたUE特有の近隣信号を備えうる。
【0064】
さらに、干渉除去装置700は、アップリンク・リソース情報とUE特有の近隣信号から、近隣セルのためのアップリンク制御チャネル・スケジュールを導出するリソース・モジュール712を備えうる。ここで、アップリンク制御チャネル・スケジュールは、サービス提供セルのための干渉除去を容易にする。特に、この干渉除去は、従来の干渉除去アルゴリズムによって必要とされるような、近隣セルによって提供された明示的なアップリンク制御チャネル・スケジューリングを必要としないという点においてブラインドである、ことが認識されるべきである。そうではなく、アップリンク制御チャネル・スケジュールは、近隣セルのアップリンク送信を測定することから導出される。したがって、干渉除去装置700は、制限されたセル間通信しか持たない基地局を備えたヘテロジニアスなネットワークのためにさえ、アップリンク干渉除去を提供しうる。
【0065】
主題とする開示の特定の態様によれば、アップリンク制御チャネル・スケジュールは、近隣セルの個々のUEの、異なるアップリンク・リソースへのスケジューリングを備えうる。スケジューリングは、さまざまな態様において、制限された持続時間(例えば、1つの時間フレーム、複数の時間フレーム、1つのサブフレーム等)、または固定された持続時間でありうる。いずれの場合も、解析モジュール710が、UE特有の近隣信号を抽出するために、分析アルゴリズムのセットのうちの1つを適用しうる。1つの態様では、これら分析アルゴリズムの選択は、アップリンク送信が関連付けられているチャネルのタイプに依存しうる。アップリンク・アクノレッジメント(ACK)チャネルの場合、解析モジュール710は、これらアルゴリズムの第1のセットを適用する一方、アップリンク・チャネル品質インジケータ(CQI)チャネルまたはACK/CQI混合アップリンク・チャネルの場合、解析モジュール710は、アルゴリズムの別のセットを適用しうる。これは、異なるアップリンク制御チャネルのために、微調整された信号分析を可能にする。
【0066】
1つの特別の態様では、解析モジュール710は、UE特有の近隣信号を抽出するために、2ラウンドの分析アルゴリズムを使用する。この態様において、分析アルゴリズムの第1ラウンドは、制御チャネルのタイプに依存する。一方、分析アルゴリズムの第2ラウンドは、異なる制御チャネル・タイプに対して固定である。さらに詳しくは、信号分析の第1ラウンドは、ACKチャネルのために3状態復号を、または、CQIチャネルまたはACK/CQI混合チャネルのために信号対雑音比(SNR)を適用しうる。信号分析の第2ラウンドの場合、解析モジュール710は、信号分析の第1ラウンドから導出されたUE特有の信号情報に第2のアルゴリズムを適用しうる。具体的には、UE特有の各信号の残留信号を取得するために、再構築受信信号が、(例えば、図8に示すような無線受信機に接続された、図示しない高速フーリエ変換モジュールから出力された)実際の受信信号から引き去られうる。これら再構築信号は、SNRアルゴリズムを提供するアルゴリズムによって適用されたSNR分析の結果に基づきうる。一例として、再構築信号は、受信信号のログ尤度比に基づいてデマッピング・アルゴリズムから導出されたシンボル推定値でありうる。このデマップされたシンボル推定値は、上述したように、受信信号を推定するため、および、再構築受信信号を生成するために、再マップ(例えば、再符号化)されうる。
【0067】
この開示の目的のために、SNRは、信号と干渉と雑音との間の関係の測定値を表し、SNR測定値、SINR測定値等を含みうることが注目されるべきである。
【0068】
1または複数のUEの特定の信号が、近隣セルのアップリンク送信から抽出されると、リソース・モジュール712は、分析モジュール708によって取得された各個別のアップリンク・リソースに、これら特定の信号をマップしうる。このマッピングにより、近隣セルのアップリンク・リソース・スケジューリングが得られる。このアップリンク・リソース・スケジューリングは、近隣セルによって提供された明示的なリソース・スケジューリングとは逆に、アップリンク信号測定値から導出された、推定されたスケジューリングである。したがって、制限された、すなわち、ダイレクトではない通信が、サービス提供セルと近隣セルとの間に存在する場合であっても、推定スケジューリングが実施されうる。アップリンク・リソース・スケジューリングは、取得されると、特定のアップリンク・リソースにおける特定の信号のためのアップリンク干渉除去を提供するために適用され、干渉が著しく低減され、サービス提供セル内での無線通信が改善される。
【0069】
図8は、主題とする開示の特定の態様にしたがう基地局802を備えたシステム800の例のブロック図を例示する。基地局802は、無線通信において、改善された干渉除去を提供するように構成されうる。特に、基地局802は、干渉元のセルのアップリンク送信の測定値に基づいて、ブラインド干渉除去を提供するように構成されうる。したがって、基地局802は、計画されていないヘテロジニアスなネットワークのためでさえも、著しく改善された無線通信を提供しうる。
【0070】
基地局802は、1または複数の受信アンテナ806を介してUE(単数または複数)804から無線信号を取得する受信機810と、変調器824によって提供された符号化/変調された無線信号を送信アンテナ(単数または複数)808を介してUE(単数または複数)804へ送信する送信機826と、を備えうる。受信アンテナ(単数または複数)806と送信アンテナ(単数または複数)808とは、受信機810および送信機826とともに、本明細書に記載されたように、主題となる開示のさまざまな態様を実施するために、無線トランシーバのセットを備えうる。UE(単数または複数)804のうちの少なくともサブセットは、無線ネットワークの干渉元のセル内にあり、基地局802のアップリンク干渉をもたらしていることが認識されるべきである。
【0071】
受信機810は、受信アンテナ806から情報を取得し、さらに、UE(単数または複数)804によって送信されたアップリンク・データを受信する信号受信部(図示せず)を備えうる。さらに、受信機810は、受信した情報を復調する復調器812と動作可能に関連付けられうる。復調されたシンボルは、データ・プロセッサ814によって分析される。データ・プロセッサ814は、基地局802によって提供または実施される機能に関連する情報を格納するメモリ816に接続されている。
【0072】
上記のものに加え、基地局802は、干渉除去装置822を備えうる。干渉除去装置822は、主題となる開示のうちの少なくともいくつかの態様において、干渉除去装置700に実質的に類似しうる。しかしながら、主題となる開示および添付の特許請求の範囲は、具体的な文言の文脈によって要求される場合を除いて、これに限定されないことが認識されるべきである。特に、干渉除去装置822は、アップリンク送信の解析と、個々の送信の識別と、アップリンク送信がなされているチャネルのタイプの決定とを行うために、メモリ816に格納された1または複数の分析アルゴリズム818、820を適用しうる。本明細書に記載されているように、アップリンク・リソース・スケジュールを提供するために、干渉元のセルまたは干渉元のUE(単数または複数)804のための送信特有の干渉除去について、個々のアップリンク送信の検証が実行されうる。
【0073】
図9は、本開示の態様にしたがって無線通信のために構成されたUE902を備えるシステム900の例のブロック図を図示する。UE902は、無線ネットワークの1または複数の基地局904と無線通信するように構成されうる。このような構成に基づいて、UE902は、1または複数の順方向リンク・チャネルで1または複数の基地局904から無線信号を受信し、1または複数の逆方向リンク・チャネルで無線信号に応答しうる。さらに、UE902は、1または複数の近隣基地局または干渉元の基地局(図示せず)のダウンリンク送信のためのダウンリンク干渉除去を実施するためにメモリ914に格納された命令群を備えうる。
【0074】
UE902は、信号を受信する少なくとも1つのアンテナ906(例えば、1または複数の入力/出力インタフェースを備える)と、受信機(単数または複数)908とを含む。受信機は、受信した信号に対して一般的な動作(例えば、フィルタ、増幅、ダウンコンバート等)を実行する。一般に、アンテナ906および送信機922(集合的にトランシーバと称される)は、基地局(単数または複数)904との無線データ交換を容易にするように構成されうる。
【0075】
アンテナ906および受信機(単数または複数)908はまた、復調器910に接続されている。この復調器は、受信したシンボルを復調し、このような信号を、評価のために、データ・プロセッサ(単数または複数)912へ提供しうる。データ・プロセッサ(単数または複数)912は、UE902の1または複数の構成要素(アンテナ906、受信機908、復調器910、メモリ914、干渉除去装置918、変調器920、送信機922)を制御かつ/または参照しうることが認識されるべきである。さらに、データ・プロセッサ(単数または複数)912は、1または複数のモジュール、アプリケーション、エンジン、あるいは、UE902の機能を実行することに関連する情報または制御を備えるその他のものを実行しうる。
【0076】
さらに、UE902のメモリ914は、データ・プロセッサ(単数または複数)912に動作可能に接続される。メモリ914は、送信、受信等されるべきデータと、遠隔デバイス(例えば、基地局904)との無線通信を実行するのに適切な命令群とを格納しうる。具体的には、メモリ914は、近隣基地局またはあるいは干渉元の基地局のダウンリンク送信の信号の分析を提供するように構成された1または複数のアルゴリズム916を格納しうる。これらのダウンリンク送信に基づいて、UE902は、ダウンリンク送信を分析し、UE902によって受信された信号のためのダウンリンク干渉除去を提供する、干渉除去装置918を適用しうる。主題とする開示の1つの態様では、干渉除去装置918は、ダウリンク干渉除去を提供するために、ダウンリンク送信、ダウンリンク・スケジューリング情報、または基地局特有の送信等、あるいは、これらの組み合わせを利用することを除いて、干渉除去装置700と実質的に同じ方式で動作しうる。
【0077】
前述のシステムまたは装置は、いくつかの構成要素、モジュール、および/または、通信インタフェース間の相互作用に関して記載された。このようなシステムおよび構成要素/モジュール/インタフェースは、ここで指定されたような構成要素/モジュールまたはサブ・モジュール、指定された構成要素/モジュールまたはサブ・モジュールのうちのいくつか、および/または、追加のモジュール、を含みうることが認識されるべきである。例えば、システムは、UE902と基地局802、または、これら装置またはその他の装置の別の組み合わせを含みうる。サブ・モジュールはまた、親モジュール内に含まれたものとは別のモジュールに通信可能に接続されたモジュールとしても実現されうる。さらに、1または複数のモジュールは、収集機能を提供する単一のモジュールに結合されうることが注目されるべきである。例えば、アップリンク・リソース情報を抽出することと、アップリンク制御チャネル・スケジュールを導出することとを、単一の構成要素によって容易にするために、逆に分析モジュール708が、リソース・モジュール712を含みうる。これら構成要素はまた、本明細書に明示的に記載されていないが、当業者によって知られている1または複数のその他の構成要素とともにインタラクトしうる。
【0078】
さらに、認識されるように、上記開示されたシステムおよび以下に開示される方法のさまざまな部分は、人工知能または知識あるいはルール・ベースの構成要素、サブ構成要素、プロセッサ、手段、方法、またはメカニズム(例えば、サポート・ベクトル・マシン、ニューラル・ネットワーク、エキスパート・システム、ベイエジアン・ビリーフ・ネットワーク、ファジー・ロジック、データ融合エンジン、クラシファイヤ等)を含むか、これらから構成される。とりわけ、このような構成要素は、すでに説明したものに加えて、これらシステムおよび方法の一部を、より適応性高くのみならず、効率的および知的に行うために、実行されるあるメカニズムまたは処理を自動化しうる。
【0079】
図10に移って、本開示の態様にしたがって構成され、UE1011−1018との通信を可能にする、ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000を例示するブロック図が図示される。ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000の例示された部分は、マクロ基地局1004−1006それぞれによってサービス提供されるセル1001−1003を含む。マクロ基地局1004−1006は、サービス提供リソース、干渉除去等を調整するために、互いに通信しうる。ヘテロジニアスなネットワークは、同期的であり、ネットワーク全体について、同じサイクリック・プレフィクス長さを有する。無計画なフェムト・セル配置はまた、ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000のネットワーク・サービス・プロバイダによって計画された配置であるマクロ基地局1004−1006とともに、例えば、フェムト有効通信範囲エリア1007−1008を定義するフェムト・セル1009−1010のようなヘテロジニアスな通信ネットワーク1000に対する加入者にサービス提供する。フェムト・セル1009−1010を介して接続されるモバイル・デバイスは、フェムト・セル1009−1010によって確立されたインターネット接続を介して、ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000への通信アクセスを取得する。フェムト・セル1009−1010は、マクロ基地局1004−1006の何れとも通信することができないので、従来の干渉除去または調整された動作を提供するための、システムまたはトラフィックの情報をマクロ基地局1004−1006からダイレクトに取得することができない。しかしながら、フェムト・セル1009−1010は、近隣セルにおいて通信しているさまざまなUEによって送信される干渉信号の干渉除去をブラインドに実行するために、本開示の1つの態様にしたがって構成される。
【0080】
例えば、フェムト・セル1010は、UE 1018と通信している。
【0081】
しかしながら、フェムト・セル1010によって受信されるように、マクロ基地局1006と通信しているUE1017からの強いアップリンク信号が、UE1018からのアップリンク信号と、相当量の干渉を引き起こす。フェムト・セル1010は、UE1018からのアップリンク信号と、UE1017からのアップリンク信号との両方を含む信号を受信する。フェムト・セル1010は、これらを区別することができず、実際、干渉が1つのUEから到来しているのか、それ以上のUEから到来しているのかさえもわからない。フェムト・セル1010は、マクロ基地局1006に気付いており、このセル識別子(ID)および他の近隣セルのセル識別子(ID)のすべてを知っている。しかしながら、フェムト・セル1010は、スケジューリング情報を含む、干渉を引き起こしているUE1017に関するダイレクトな情報を持っておらず、確かに、従来の干渉除去を実行するための十分な情報を持たない。
【0082】
フェムト・セル1010は、マクロ基地局1006に関する既知の情報を用いて、マクロ基地局1006から一定の半固定の情報を受信して復号しうる。半固定の情報は、例えば図4に例示されるサブフレーム0,7のように、非動的に割り当てられたサブフレームを含みうる。この記載された例の目的のために、フェムト・セル1010は、マクロ基地局1006によってブロードキャストされたSIB2から、コンピュータ生成シーケンス(CGS)ホッピング設定、PUCCH CQIリソース・ブロック領域、PUCCH ACK/CQI混合リソース・ブロック領域、PUCCH ACKリソース・ブロックにおけるユーザの最大数、サウンディング基準信号(SRS)設定等を含むさまざまなパラメータを読み取る。以下にさらに詳しく説明されるように、フェムト・セル1010は、セル1003からのPUCCHチャネルをブラインドに検出するため、および、UE1017からの強い干渉信号の除去を実行するために、この半固定の情報を用いる。
【0083】
除去を実行するかを判定する際に、フェムト・セル1010は、セル1003におけるアップリンク送信をサンプルし、これらサンプルを用いて、セル1003の全体的な雑音レベルを測定する。雑音レベルが比較的低い場合、これは一般に、セル1003が強いセルであることを示す。これは、フェムト・セル1010に対してブラインド干渉除去処理を開始するようにトリガするであろう。一方、雑音レベルが比較的高い場合、これは一般に、セル1003が弱いセルであることを示す。これは、除去を必要としない場合がある。セル1003においてサンプルされたアップリンク信号の雑音レベルが、ブラインド干渉除去をトリガする場合、フェムト・セル1010は、セル1003においてPUCCHチャネルをブラインドに検出することを試みるであろう。
【0084】
フェムト・セル1010は、受信信号に対する不連続送信(DTX)検出を実行することによって、第1のフェーズにおけるブラインド検出処理を開始する。UE1017を含むUEは一般に、あるリソース・ブロックのPUCCHチャネルのうち、少なくとも3つのタイプのチャネルで送信することが可能である。UEは、ACKチャネルのみ、CQIチャネルのみ、またはACK/CQI混合チャネルを送信しうる。ACKチャネルおよびCQIチャネルを復号するために、異なるセットの情報が使用されるので、この第1のDTX検出フェーズは、ACKチャネルを復号するための1つの方法と、CQIチャネルを復号または推定するための別の方法とを用いる。
【0085】
フェムト・セル1010によってなされる第1の仮定は、マクロ基地局1006によってサービス提供されているセル1003が、最大数のUEにサービス提供していることである。なぜなら、フェムト・セル1010は、受信信号における他のUEからの信号を区別できないからである。この最大数は、マクロ基地局1006から読み取られた半固定の情報に基づいて、ACKチャネルとCQIチャネルとのおのおのについて知られている。セル1003は、(LTE/−Aネットワークとして構成されている場合)ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000のネットワーク設定に依存して、12,18または36である最大数のACKユーザ(PUCCHチャネルでACKチャネルを送信しているUE)に対してサービス提供しうる。セル1003はまた、12である最大数のCQIユーザ(PUCCHチャネルでCQIチャネルを送信しているUE)に対してサービス提供しうる。したがって、仮定されるACKユーザと、仮定されるCQIユーザとの両方である、仮定される最大数のユーザのおのおののために、フェムト・セル1010は、ACKチャネルおよびCQIチャネルを復号または推定する。
【0086】
フェムト・セル1010はさらに、ACKチャネルとCQIチャネルとの両方のために、特定のペイロード・サイズを仮定するだろう。例えば、ヘテロジニアスな通信ネットワーク1000がLTE/−Aネットワークとして構成される本開示の態様では、フェムト・セル1010は、PUCCH ACKチャネルが、2ビットのACKペイロード・サイズを提供する、フォーマット1b ACKチャネルであると仮定するだろう。本開示のさまざまな態様とともに動作可能なその他の利用可能なフォーマットは、少なくとも、2ビットのサブセットである、1ビットのペイロード・サイズを提供するであろう。したがって、2ビットの仮定は合理的であろう。同様に、フェムト・セル1010は、PUCCH CQIチャネルがフォーマット2b CQIチャネルであると仮定するだろう。本開示のさまざまな態様との互換性を持つさらなるACKフォーマットでよくあるように、その他の互換CQIフォーマットは、フォーマット2b CQIチャネルのサブセットである。
【0087】
LTEネットワークのために提供されている他のフォーマットの定義は、前述したように、公的に利用可能な「イボルブド・ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(E−UTRA);物理チャネルおよび変調」(Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation)と題された3GPP TS 36.211に記載されていることが注目されるべきである。
【0088】
ACKチャネルの信号は、前述された仮定に加えて、フェムト・セル1010によって既に知られている半固定の情報を用いて復号されうる。したがって、フェムト・セル1010は、仮定された最大数のACKユーザのおのおのについてACKチャネルを復号するために、3状態復号処理において、この情報および仮定を使用するであろう。フェムト・セル1010が復号することができる仮定されたACKユーザのために、フェムト・セル101は、さらなる処理のために、これらACKユーザを指定するであろう。対照的に、フェムト・セル1010が、仮定されたACKユーザのための信号を復号できない場合、仮定された特定のACKユーザは、仮定されたACKユーザが存在しないか、または、少なくとも何ら干渉を引き起こさないという結論の下、無視されるだろう。
【0089】
CQIチャネルの信号は、例えば、特定のスクランブリング符号、ラジオ・ネットワーク・テンポラリ識別子(RNTI)等のような追加情報を用いて復号される。これら情報は、半固定の情報には含まれず、したがって、フェムト・セル1010には知られていない。したがって、フェムト・セル1010は、この第1のDTX処理フェーズにおいて、CQIチャネルを復号しないことがある。フェムト・セル1010は、CQI情報のみならず、第2のパイロット・シンボルにおいて符号化されたACK情報をも復号するだろう。例えば、フォーマット2b CQIチャネルでは、このACKチャネルに2ビットがあり、これは、4つの仮説に至る。おのおのの仮説について、おのおののCQIシンボルのログ尤度比(LLR)が計算され、LLRの絶対値が総和され、最大総和を持つ仮説が、正しい仮説であると考えられる。フェムト・セル1010は、仮定される最大数のCQIユーザのおのおのについてSNRを測定し、このSNRを、しきい値と比較する。測定されたSNRは、仮定されたこの特定のCQIユーザのしきい値を満たさない場合、無視されるだろう。しかしながら、測定されたSNRが、しきい値を満足するか超える場合には、仮定されたこの特定のCQIユーザが、さらなる処理のために指定されるだろう。
【0090】
本開示のさらなる態様は、別の方法を用いてSNRを測定し、比較しうることが注目されるべきである。例えば、1つの方法は、フェムト・セル1010のために、CQIユーザのSNRを測定し、SNR/(1+SNR)の推定値を計算することを提供する。フェムト・セル1010は、所与のしきい値と比較するために、この推定値を用いるだろう。
【0091】
受信信号から仮定されたACKユーザの最大数と、仮定されたCQIユーザの最大数。この復号および推定処理によって、フェムト・セル1010は、潜在的な干渉元のユーザでありうる仮定された最大数のACKユーザおよびCQIユーザのうちのいくつかと、無視されうる仮定された最大数のACKユーザおよびCQIユーザのうちのいくつかとを識別することができる。これら潜在的な干渉元のACKユーザおよびCQIユーザのために、信号が、復号された信号および推定された信号を用いて再構築される。これら再構築された信号はその後、第2のDTX検出フェーズにおいて、フェムト・セル1010によって使用される。
【0092】
フェムト・セル1010がACKユーザとCQIユーザの両方の仮定された最大数について動作を実行する第1のDTX検出フェーズとは異なり、第2のDTX検出フェーズでは、フェムト・セル1010は、識別された潜在的な干渉元のユーザを用いて動作を実行する。潜在的な干渉元のユーザの残りの再構築された各信号について、再構築された信号が受信信号から減じられることによって、残留信号が生成される。フェムト・セル1010は、残留信号の蓄積されたエネルギ・レベルを、受信信号の蓄積されたエネルギ・レベルと比較し、その後、残留信号の蓄積されたエネルギ・レベルと、受信信号の蓄積されたエネルギ・レベルとの間の関係を、残りの潜在的な干渉元のユーザのおのおのについて、しきい値と比較する。残留信号の蓄積されたエネルギ・レベルと、受信信号の蓄積されたエネルギ・レベルとの間の関係が、このしきい値を満足しない場合、この特定の潜在的に干渉するユーザは無視されうる。しかしながら、この関係がしきい値を超える場合、フェムト・セル1010は、特定の潜在的に干渉するユーザを、実際の干渉元のUEとして識別し、対応する干渉信号の干渉除去を実行する。
【0093】
図10に例示された別の例において、UE1011は、フェムト・セル1009と通信しており、セル1001−1003の各々のアップリンク信号からの干渉を受ける。フェムト・セル1010に関する前の例では、干渉は別の1つのセルであるセル1003からしか受けなかった。フェムト・セル1009に関する本例では、干渉信号が発せられる複数の近隣セルが存在する。ブラインド干渉除去を実行する際には、フェムト・セル1009は、PUCCH ACKチャネル、CQIチャネル、またはACK/CQI混合チャネルのために2つのDTX検出フェーズを実行することによって、同じ手順を実行する。しかしながら、第1のDTX検出フェーズを開始する前に、フェムト・セル1009は、セル1001−1003のおのおのを、ブラインド干渉除去を実行するための順にランク付けするだろう。
【0094】
理論上、フェムト・セル1009は、干渉元のUEのおのおののための除去順序を作成するだろう。しかしながら、干渉元のUEの強度は、これら信号が復号または推定され、これら復号/推定された信号のSNRが測定されるまで知られないであろうから、フェムト・セル1009は、代わりに、近隣セルであるセル1001−1003の除去順序を生成する。各近隣セル内では、前述したように、干渉元のUEのすべてが、同時に除去されるだろう。除去順序を生成するために、フェムト・セル1009は、セル1001−1003のおのおのの雑音レベルを測定する。その後、セル1001−1003のおのおのは、相対的な雑音レベルにしたがって、除去のためにランク付けられるだろう。前述したように、より低い雑音レベルは、より強いセルを示す傾向にあるだろう。これは、より干渉に寄与する可能性が高いだろう。対照的に、セルのより高い雑音レベルは、寄与する干渉が多くない、より弱いセルを示す傾向にあるだろう。したがって、フェムト・セル1009は、セル1001−1003を、除去順にセル1001−1003をランク付けるだろう。ここで、最も低い雑音レベルを持つセルが、最初の処理のためにランク付けされ、雑音レベルが高くなる他のセルが続く。
【0095】
記載された例の場合、フェムト・セル1009は、セル1002について最低の雑音レベルを、セル1001について次に低い雑音レベルを、セル1003について、これら3つのセルのうち最高の雑音レベルを測定する。セル1001−1003がランク付けられると、フェムト・セル1009は、セル1002について、2フェーズのDTX検出処理を開始しうる。その後、UE1014−1016からの干渉信号のすべてが除去される。その後、フェムト・セル1009は、セル1001−1003からの干渉信号のすべてが除去されるまで、セル1001,1003のために、同じブラインド干渉除去手順を実行する。
【0096】
本開示のさまざまな態様は、ヘテロジニアスな通信ネットワークにおける実施に限定されないことが注目されるべきである。図11は、本開示の1つの態様にしたがって構成されたホモジニアスな通信ネットワーク1100を例示するブロック図である。例示されたホモジニアスな通信ネットワーク1100の一部は、おのおのがマクロ基地局1104−1106によってサービス提供されるセル1101−1103を含む。しかしながら、マクロ基地局1104−1106は、リソース調整または干渉調整の目的で、互いにダイレクトに通信しない。したがって、マクロ基地局1105は、例えば、UE1107,1108,1113−1115のうちの何れについても、詳細なスケジューリング情報を有さない。したがって、UE1107,1108、および1113−1115からのアップリンク通信が、UE1112からのアップリンク通信と干渉しているのであれば、マクロ基地局1105は、干渉信号の従来の干渉除去を実行するためには不十分な情報しか有さないであろう。
【0097】
その代わりに、マクロ基地局1105は、干渉信号を、ブラインドに検出し、マクロ基地局1104,1106からブロードキャストされたシステム・メッセージによって受信した半固定の情報に基づいて除去しうる。マクロ基地局1105は、図10に関して詳細に記載されたような処理を用いてブラインド干渉除去を実行しうる。マクロ基地局1105は、マクロ基地局1104,1105によってブロードキャストされたシステム・メッセージから、半固定の情報を取得する。マクロ基地局1105は、その後、セル1101,1103のおのおのの雑音レベルを測定する。この雑音レベルに基づいて、マクロ基地局1105は、干渉除去のためにセル1101,1103をランク付けする。
【0098】
例えばセル1103のように最も高くランク付けされたセルの第1のDTX検出フェーズでは、マクロ基地局1105が、ACKチャネル信号を復号し、セル1103内の仮定される最大数のACKユーザおよびCQIユーザのおのおのについてのCQIチャネル信号を推定する。ACK信号は復号されうるので、マクロ基地局1105は、仮定されたACKユーザが、DTXにあるか、または、復号された信号から実際に送信しているのかを判定しうる。CQIユーザのためのDTXの判定は、若干の追加処理を要する。マクロ基地局1105は、推定されたCQI信号のおのおののSNRを判定し、このSNRをしきい値と比較する。このしきい値を満足するかまたは超える、推定されたCQIユーザ信号と、DTXで発見されないであろう、復号されたACK信号とのすべては、第2のDTX検出フェーズでさらに処理されるだろう。一方、雑音しきい値を満足しないDTX ACKユーザと推定されたCQIユーザとはいずれも無視される。マクロ基地局1105はその後、復号/推定されたACKチャネルおよびCQIチャネルを用いて信号を再構築する。
【0099】
第2のDTX検出フェーズでは、雑音しきい値を満足する、仮定されたACKチャネルおよびCQIチャネルのみが、さらに処理される。もともと受信された信号から、再構築された信号を引き去ることによって、このように潜在的な干渉元のユーザのおのおのについての残留信号が生成される。マクロ基地局1105は、残留信号と、もともとの受信信号との間の蓄積されたエネルギの関係を、別のしきい値と比較する。潜在的な干渉元のユーザのおのおのについてのこのエネルギ関係が、このしきい値を満足しているか、または超えている場合、再構築された信号に関連付けられたACKユーザまたはCQIユーザは、実際の干渉元のUEとして識別される。マクロ基地局1105は、その後、これらUEから干渉信号を除去しうる。このしきい値を満足しないその他すべての潜在的な干渉元のユーザは、無視されうる。
【0100】
図12は、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。ブロック1200では、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルのために、半固定の情報が取得されうる。ブロック1201では、近隣セルのおのおのの雑音レベルが推定される。ブロック1202では、近隣セルのおのおのにおける何れかの干渉元のUEを識別するために、DTX検出が実行される。さらに、ブロック1203では、近隣セルのおのおのについて、識別された干渉元のUEに起因する干渉が除去される。
【0101】
図13は、本開示の1つの態様に従って構成されたDTX検出処理の第1のフェーズを実施するために実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。ブロック1300では、近隣セルからの受信信号におけるACK信号が復号される。ブロック1301では、CQI信号のLLRもまた受信信号から推定される。ブロック1302では、セルについて仮定された最大数のCQIユーザのすべてが推定されたかの判定がなされる。同様に、ブロック1303では、セルについて仮定された最大数のACKユーザのすべてが復号されたかが判定される。どちらの判定も真ではない場合、CQIユーザに対しては、処理は、ブロック1304において、次に仮定されたCQIユーザに進められ、ACKユーザに対しては、処理は、ブロック1305において、次に仮定されたACKユーザに進められる。ACKユーザのすべてが復号された場合、ブロック1306では、復号されたACKユーザがDTXにあるかに関する別の判定がなされる。ACKユーザがDTXにあると判定された場合、ブロック1307において、関連付けられたACKユーザが無視される。
【0102】
ブロック1302の判定が、CQIユーザのすべてが推定されたこのことであれば、ブロック1308において、CQIユーザのおのおのについてSNRが判定される。判定されたSNRは、ブロック1309において、しきい値と比較される。ブロック1310では、判定されたSNRが特定のしきい値を満足しているかの判定がなされる。満足していないと判定された場合、ブロック1307において、しきい値を満足していない、関連付けられた仮定されたCQIユーザが無視される。一方、しきい値が満足されているとブロック1310において判定された場合、および/または、復号されたACKユーザがDTXにないとブロック1306で判定された場合、関連付けられた仮定されたACK/CQIユーザは、ブロック1311において、さらなる処理のために指定される。ブロック1312では、送信された信号は、指定されたこのようなACK/CQIユーザのおのおののために再構築される。
【0103】
図14は、本開示の1つの態様にしたがって構成されたDTX検出処理の第2のフェーズを実施するために実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。ブロック1400では、少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEの残留信号のエネルギ蓄積と、受信信号のエネルギ蓄積との間の関係が、しきいエネルギ・レベルと比較される。再構築された信号を受信信号から引き去ることによって、残留信号が取得される。ブロック1401では、エネルギ蓄積関係が、しきいエネルギ・レベルを満足するかに関する判定がなされる。満足すると判定されなかった場合、ブロック1402では、しきい値エネルギ・レベルを満足しない潜在的な干渉元のUEのうちの1つが無視される。一方、ブロック1403では、しきい値を満足する潜在的な干渉元のUEが、干渉元のUEであると指定される。このように指定されると、干渉元のUEからの干渉信号が除去されうる。
【0104】
1つの構成では、無線通信のために構成された基地局802またはeNB110は、無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得する手段と、近隣セルのおのおのの雑音レベルを推定する手段と、少なくとも1つの近隣UEを識別するためのDTX検出の実行と、干渉元のUEに起因する干渉の除去とを、近隣セルのおのおのについて実行可能である手段と、を含む。1つの態様では、前述の手段は、プロセッサ(単数または複数)と、コントローラ/プロセッサ580と、メモリ582と、受信プロセッサ558と、MIMO検出器556と、復調器554aと、アンテナ552aまたは受信アンテナ806と、受信機810と、復調器812と、データ・プロセッサ814と、メモリ816と、前述した手段によって記載された機能を実行するように構成されたトランシーバ702、データ・プロセッサ704、およびメモリ706を含む干渉除去装置822とでありうる。別の態様では、前述の手段は、前述の手段によって記述された機能を実行するように構成されたモジュールまたは任意の装置でありうる。
【0105】
当業者であれば、情報および信号は、さまざまな異なる技術および技法のうちの何れかを用いて表されうることを理解するであろう。例えば、上記説明を通じて参照されうるデータ、命令群、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光学場または光学粒子、あるいはこれらの任意の組み合わせによって表現されうる。
【0106】
図12−14における機能ブロックおよびモジュールと、記載された任意のさらなる処理は、プロセッサ、電子デバイス、ハードウェア・デバイス、電子部品、論理回路、メモリ、ソフトウェア・コード、ファームウェア・コード等、またはこれらの任意の組み合わせを備えうる。
【0107】
当業者であればさらに、本明細書の開示に関連して記載されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズム・ステップが、電子工学ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、あるいはこれらの組み合わせとして実現されることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとの相互置換性を明確に説明するために、さまざまな例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、それらの機能の観点から一般的に記載された。これら機能がハードウェアとしてまたはソフトウェアとして実現されるかは、特定のアプリケーションおよびシステム全体に課せられている設計制約に依存する。当業者であれば、特定のアプリケーションのおのおのに応じて変化する方式で、上述した機能を実現することができる。しかしながら、この適用判断は、本発明の範囲からの逸脱をもたらすものと解釈されるべきではない。
【0108】
本明細書の開示に関連して記述されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)あるいはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートあるいはトランジスタ・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素、または上述された機能を実現するために設計された上記何れかの組み合わせを用いて実現または実施されうる。
【0109】
汎用プロセッサは、マイクロ・プロセッサでありうるが、代替例では、このプロセッサは、従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、または順序回路でありうる。プロセッサは、例えばDSPとマイクロ・プロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロ・プロセッサ、DSPコアと連携する1または複数のマイクロ・プロセッサ、またはその他任意のこのような構成であるコンピューティング・デバイスの組み合わせとして実現されうる。
【0110】
本明細書の開示に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールで、またはこの2つの組合せで実施することができる。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュ・メモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハード・ディスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、あるいは当該技術分野で知られているその他の型式の記憶媒体に収納されうる。典型的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、また記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。あるいは、この記憶媒体は、プロセッサに統合されうる。このプロセッサと記憶媒体とは、ASIC内に存在しうる。ASICは、ユーザ端末内に存在しうる。あるいは、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内のディスクリートな構成要素として存在しうる。
【0111】
1または複数の典型的な設計では、記載された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、あるいはそれらの任意の組み合わせによって実現されうる。ソフトウェアで実現される場合、これら機能は、コンピュータ読取可能な媒体上に格納されるか、あるいは、コンピュータ読取可能な媒体上の1または複数の命令群またはコードとして送信されうる。コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体との両方を含む。これらは、コンピュータ・プログラムのある場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータまたは特別目的コンピュータによってアクセスされうる任意の利用可能な媒体でありうる。限定ではなく、一例として、このようなコンピュータ読取可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶装置、あるいは、命令群またはデータ構造の形式で所望のプログラム・コード手段を伝送または格納するために使用され、かつ、汎用コンピュータまたは特別目的コンピュータ、あるいは、汎用プロセッサまたは特別目的プロセッサによってアクセスされうるその他任意の媒体を備えうる。さらに、いかなる接続も、コンピュータ読取可能な媒体として適切に称される。同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、デジタル加入者線(DSL)、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、あるいはその他の遠隔ソースからソフトウェアが送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、DSL、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術が、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(diskおよびdisc)は、コンパクト・ディスク(disc)(CD)、レーザ・ディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルー・レイ・ディスク(disc)を含む。これらdiscは、レーザを用いてデータを光学的に再生する。それに対して、diskは、通常、データを磁気的に再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ読取可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0112】
本開示の上記記載は、当業者をして、本開示の製造または利用を可能とするように提供される。この開示に対するさまざまな変形は、当業者に容易に明らかであって、本明細書で定義された一般原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用されうる。このように、本開示は、本明細書で示された例および設計に限定されることは意図されておらず、本明細書で開示された原理および新規な特徴に一致した最も広い範囲に相当するとされている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信の方法であって、
無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得することと、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定することと、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのについて、
少なくとも1つの干渉元のユーザ機器(UE)を識別するために不連続送信(DTX)検出を実行することと、
前記少なくとも1つの干渉元のUEに起因する干渉を除去することと、
を備える方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの近隣セルは、複数の近隣セルを備え、前記方法はさらに、
前記複数の近隣セルのうちのおのおののセルを、前記実行することと前記除去することとのための順にランク付けすることを備え、
前記ランク付けすることは、前記複数の近隣セルのおのおのの雑音レベルに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DTXを実行することは、第1の処理フェーズと第2の処理フェーズとを備え、
前記第1の処理フェーズは、
前記少なくとも1つの近隣セルにおいて仮定された複数のUEのおのおのについて、
前記少なくとも1つの近隣セルから受信した信号におけるアクノレッジメント(ACK)信号を復号することと、
前記受信した信号から、チャネル品質インジケータ(CQI)信号のログ尤度比(LLR:log likelihood ratios)を推定することと、
のうちの少なくとも1つを実行することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記少なくとも1つの近隣セルにおけるCQI信号のおのおのについて、CQI信号対雑音比(SNR)を決定することと、
前記決定されたCQI SNRを、しきいレベルと比較することと、
を備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記仮定された複数のUEは、前記少なくとも1つの近隣セルによって許可された最大数のUEを備え、前記最大数は、前記半固定の情報を用いて取得される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記ACK信号を復号することは、予め定められたACKペイロード・サイズを仮定する、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記CQI信号に関連付けられた、前記決定されたCQI SNRが、前記しきいレベルを満足しない場合と、
前記仮定された複数のUEのDTX UEがDTXにあることを、前記復号されたACK信号が示す場合と、
のうちの1または複数の場合、前記仮定された複数のUEのDTX UEを無視することを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記仮定された複数のUEのうちの少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEのCQI信号の1つに関連付けられた、前記決定されたCQI SNRが、前記しきいレベルを満足する場合と、
前記復号されたACK信号が、送信元のUEを示す場合と、
のうちの1つの場合、前記仮定された複数のUEのうちの少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEを指定することと、
前記少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEのおのおのについて送信された信号を再構築することと、
を備える、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の処理フェーズは、
前記少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEの残留信号のエネルギ蓄積と、前記受信した信号のエネルギ蓄積との間の関係を、しきいエネルギ・レベルを比較することと、ここで、前記残留信号は、前記受信した信号から差し引かれた、前記再構築された信号を備える、
前記比較された関係が、前記しきいエネルギ・レベルを満足しない場合、前記少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEのうちの1つを無視することと、
前記比較された関係が、前記しきいエネルギ・レベルを満足する場合、前記少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEから、前記少なくとも1つの干渉元のUEを指定することと、
を備える、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
無線通信のために構成された装置であって、
無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得する手段と、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定する手段と、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのについて、
少なくとも1つの干渉元のユーザ機器(UE)を識別するために不連続送信(DTX)検出を実行する手段と、
前記少なくとも1つの干渉元のUEに起因する干渉を除去する手段と、
を備える装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つの近隣セルは、複数の近隣セルを備え、前記装置はさらに、
前記複数の近隣セルのうちのおのおののセルを、前記実行する手段と前記除去する手段とのための順にランク付けする手段を備え、
前記ランク付けする手段は、前記複数の近隣セルのおのおのの雑音レベルを用いる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記DTXを実行することは、第1の処理フェーズと第2の処理フェーズとを備え、
前記第1の処理フェーズは、
前記少なくとも1つの近隣セルにおいて仮定された複数のUEのおのおのについて、
前記少なくとも1つの近隣セルから受信した信号におけるアクノレッジメント(ACK)信号を復号する手段と、
前記受信した信号から、チャネル品質インジケータ(CQI)信号のログ尤度比(LLR:log likelihood ratios)を推定する手段と
のうちの少なくとも1つを実行することを備える、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記少なくとも1つの近隣セルにおけるCQI信号のおのおのについて、CQI信号対雑音比(SNR)を決定する手段と、
前記決定されたCQI SNRを、しきいレベルと比較する手段と
を備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記仮定された複数のUEは、前記少なくとも1つの近隣セルによって許可された最大数のUEを備え、前記最大数は、前記半固定の情報を用いて取得される、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記ACK信号を復号することは、予め定められたACKペイロード・サイズを仮定する、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
無線ネットワークにおける無線通信のためのコンピュータ・プログラム製品であって、
記録されたプログラム・コードを有する非一時的なコンピュータ読取可能な媒体であって、前記プログラム・コードは、
無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得するためのプログラム・コードと、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定するためのプログラム・コードと、
少なくとも1つの干渉元のユーザ機器(UE)を識別するために不連続送信(DTX)検出を実行するためのプログラム・コードと、
前記少なくとも1つの干渉元のUEに起因する干渉を除去するためのプログラム・コードと、ここで、前記実行するためのプログラム・コードと、前記除去するためのプログラム・コードとは、前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのについて実行可能である、
を備える、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項17】
前記少なくとも1つの近隣セルは、複数の近隣セルを備え、前記コンピュータ・プログラム製品はさらに、
前記複数の近隣セルのうちのおのおののセルを、前記実行するためのプログラム・コードと前記除去するためプログラム・コードとのための順にランク付けするためのプログラム・コードを備え、前記ランク付けするためのコードは、前記複数の近隣セルのおのおのの雑音レベルを用いる、請求項16に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項18】
前記DTXを実行することは、第1の処理フェーズと第2の処理フェーズとを備え、前記第1の処理フェーズは、
前記少なくとも1つの近隣セルから受信した信号におけるアクノレッジメント(ACK)信号を復号するためのプログラム・コードと、
前記受信した信号から、チャネル品質インジケータ(CQI)信号のログ尤度比(LLR:log likelihood ratios)を推定するためのプログラム・コードと、ここで、前記復号するためのプログラム・コードと、前記推定するためのプログラム・コードとは、前記少なくとも1つの近隣セルにおいて仮定された複数のUEのおのおのについて実行可能である、
を備える、請求項16に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項19】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記少なくとも1つの近隣セルにおけるCQI信号のおのおのについて、CQI信号対雑音比(SNR)を決定するためのプログラム・コードと、
前記決定されたCQI SNRを、しきいレベルと比較するためのプログラム・コードと、
を備える、請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項20】
前記仮定された複数のUEは、前記少なくとも1つの近隣セルによって許可された最大数のUEを備え、前記最大数は、前記半固定の情報を用いて取得される、請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項21】
前記ACK信号を復号するためのプログラム・コードは、予め定められたACKペイロード・サイズを仮定する、請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項22】
無線通信のために構成された装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリとを備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得し、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定し、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのについて、
少なくとも1つの干渉元のユーザ機器(UE)を識別するために不連続送信(DTX)検出を実行し、
前記少なくとも1つの干渉元のUEに起因する干渉を除去する、
ように構成された、装置。
【請求項23】
前記少なくとも1つの近隣セルは、複数の近隣セルを備え、前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、
前記複数の近隣セルのうちのおのおののセルを、前記DTX検出と前記干渉の除去のための順にランク付けするように構成され、前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、前記複数の近隣セルのおのおのの雑音レベルに基づく、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記DTXを実行するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、第1および第2の処理フェーズを備え、前記第1の処理フェーズは、
前記少なくとも1つの近隣セルにおいて仮定された複数のUEのおのおのについて、
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記少なくとも1つの近隣セルから受信した信号におけるアクノレッジメント(ACK)信号を復号することと、
前記受信した信号から、チャネル品質インジケータ(CQI)信号のログ尤度比(LLR:log likelihood ratios)を推定することと、
のうちの1つを実行する構成を備える、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記少なくとも1つの近隣セルにおけるCQI信号のおのおのについて、CQI信号対雑音比(SNR)を決定し、
前記決定されたCQI SNRを、しきいレベルと比較する、
ように構成された前記少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記仮定された複数のUEは、前記少なくとも1つの近隣セルによって許可された最大数のUEを備え、前記最大数は、前記半固定の情報を用いて取得される、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記ACK信号を復号する前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、予め定められたACKペイロード・サイズを仮定する、請求項24に記載の装置。
【請求項1】
無線通信の方法であって、
無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得することと、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定することと、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのについて、
少なくとも1つの干渉元のユーザ機器(UE)を識別するために不連続送信(DTX)検出を実行することと、
前記少なくとも1つの干渉元のUEに起因する干渉を除去することと、
を備える方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの近隣セルは、複数の近隣セルを備え、前記方法はさらに、
前記複数の近隣セルのうちのおのおののセルを、前記実行することと前記除去することとのための順にランク付けすることを備え、
前記ランク付けすることは、前記複数の近隣セルのおのおのの雑音レベルに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記DTXを実行することは、第1の処理フェーズと第2の処理フェーズとを備え、
前記第1の処理フェーズは、
前記少なくとも1つの近隣セルにおいて仮定された複数のUEのおのおのについて、
前記少なくとも1つの近隣セルから受信した信号におけるアクノレッジメント(ACK)信号を復号することと、
前記受信した信号から、チャネル品質インジケータ(CQI)信号のログ尤度比(LLR:log likelihood ratios)を推定することと、
のうちの少なくとも1つを実行することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記少なくとも1つの近隣セルにおけるCQI信号のおのおのについて、CQI信号対雑音比(SNR)を決定することと、
前記決定されたCQI SNRを、しきいレベルと比較することと、
を備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記仮定された複数のUEは、前記少なくとも1つの近隣セルによって許可された最大数のUEを備え、前記最大数は、前記半固定の情報を用いて取得される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記ACK信号を復号することは、予め定められたACKペイロード・サイズを仮定する、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記CQI信号に関連付けられた、前記決定されたCQI SNRが、前記しきいレベルを満足しない場合と、
前記仮定された複数のUEのDTX UEがDTXにあることを、前記復号されたACK信号が示す場合と、
のうちの1または複数の場合、前記仮定された複数のUEのDTX UEを無視することを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記仮定された複数のUEのうちの少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEのCQI信号の1つに関連付けられた、前記決定されたCQI SNRが、前記しきいレベルを満足する場合と、
前記復号されたACK信号が、送信元のUEを示す場合と、
のうちの1つの場合、前記仮定された複数のUEのうちの少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEを指定することと、
前記少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEのおのおのについて送信された信号を再構築することと、
を備える、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の処理フェーズは、
前記少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEの残留信号のエネルギ蓄積と、前記受信した信号のエネルギ蓄積との間の関係を、しきいエネルギ・レベルを比較することと、ここで、前記残留信号は、前記受信した信号から差し引かれた、前記再構築された信号を備える、
前記比較された関係が、前記しきいエネルギ・レベルを満足しない場合、前記少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEのうちの1つを無視することと、
前記比較された関係が、前記しきいエネルギ・レベルを満足する場合、前記少なくとも1つの潜在的な干渉元のUEから、前記少なくとも1つの干渉元のUEを指定することと、
を備える、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
無線通信のために構成された装置であって、
無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得する手段と、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定する手段と、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのについて、
少なくとも1つの干渉元のユーザ機器(UE)を識別するために不連続送信(DTX)検出を実行する手段と、
前記少なくとも1つの干渉元のUEに起因する干渉を除去する手段と、
を備える装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つの近隣セルは、複数の近隣セルを備え、前記装置はさらに、
前記複数の近隣セルのうちのおのおののセルを、前記実行する手段と前記除去する手段とのための順にランク付けする手段を備え、
前記ランク付けする手段は、前記複数の近隣セルのおのおのの雑音レベルを用いる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記DTXを実行することは、第1の処理フェーズと第2の処理フェーズとを備え、
前記第1の処理フェーズは、
前記少なくとも1つの近隣セルにおいて仮定された複数のUEのおのおのについて、
前記少なくとも1つの近隣セルから受信した信号におけるアクノレッジメント(ACK)信号を復号する手段と、
前記受信した信号から、チャネル品質インジケータ(CQI)信号のログ尤度比(LLR:log likelihood ratios)を推定する手段と
のうちの少なくとも1つを実行することを備える、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記少なくとも1つの近隣セルにおけるCQI信号のおのおのについて、CQI信号対雑音比(SNR)を決定する手段と、
前記決定されたCQI SNRを、しきいレベルと比較する手段と
を備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記仮定された複数のUEは、前記少なくとも1つの近隣セルによって許可された最大数のUEを備え、前記最大数は、前記半固定の情報を用いて取得される、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記ACK信号を復号することは、予め定められたACKペイロード・サイズを仮定する、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
無線ネットワークにおける無線通信のためのコンピュータ・プログラム製品であって、
記録されたプログラム・コードを有する非一時的なコンピュータ読取可能な媒体であって、前記プログラム・コードは、
無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得するためのプログラム・コードと、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定するためのプログラム・コードと、
少なくとも1つの干渉元のユーザ機器(UE)を識別するために不連続送信(DTX)検出を実行するためのプログラム・コードと、
前記少なくとも1つの干渉元のUEに起因する干渉を除去するためのプログラム・コードと、ここで、前記実行するためのプログラム・コードと、前記除去するためのプログラム・コードとは、前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのについて実行可能である、
を備える、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項17】
前記少なくとも1つの近隣セルは、複数の近隣セルを備え、前記コンピュータ・プログラム製品はさらに、
前記複数の近隣セルのうちのおのおののセルを、前記実行するためのプログラム・コードと前記除去するためプログラム・コードとのための順にランク付けするためのプログラム・コードを備え、前記ランク付けするためのコードは、前記複数の近隣セルのおのおのの雑音レベルを用いる、請求項16に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項18】
前記DTXを実行することは、第1の処理フェーズと第2の処理フェーズとを備え、前記第1の処理フェーズは、
前記少なくとも1つの近隣セルから受信した信号におけるアクノレッジメント(ACK)信号を復号するためのプログラム・コードと、
前記受信した信号から、チャネル品質インジケータ(CQI)信号のログ尤度比(LLR:log likelihood ratios)を推定するためのプログラム・コードと、ここで、前記復号するためのプログラム・コードと、前記推定するためのプログラム・コードとは、前記少なくとも1つの近隣セルにおいて仮定された複数のUEのおのおのについて実行可能である、
を備える、請求項16に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項19】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記少なくとも1つの近隣セルにおけるCQI信号のおのおのについて、CQI信号対雑音比(SNR)を決定するためのプログラム・コードと、
前記決定されたCQI SNRを、しきいレベルと比較するためのプログラム・コードと、
を備える、請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項20】
前記仮定された複数のUEは、前記少なくとも1つの近隣セルによって許可された最大数のUEを備え、前記最大数は、前記半固定の情報を用いて取得される、請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項21】
前記ACK信号を復号するためのプログラム・コードは、予め定められたACKペイロード・サイズを仮定する、請求項18に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項22】
無線通信のために構成された装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリとを備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
無線ネットワークの少なくとも1つの近隣セルの半固定の情報を取得し、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのにおける雑音レベルを推定し、
前記少なくとも1つの近隣セルのおのおのについて、
少なくとも1つの干渉元のユーザ機器(UE)を識別するために不連続送信(DTX)検出を実行し、
前記少なくとも1つの干渉元のUEに起因する干渉を除去する、
ように構成された、装置。
【請求項23】
前記少なくとも1つの近隣セルは、複数の近隣セルを備え、前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、
前記複数の近隣セルのうちのおのおののセルを、前記DTX検出と前記干渉の除去のための順にランク付けするように構成され、前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、前記複数の近隣セルのおのおのの雑音レベルに基づく、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記DTXを実行するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、第1および第2の処理フェーズを備え、前記第1の処理フェーズは、
前記少なくとも1つの近隣セルにおいて仮定された複数のUEのおのおのについて、
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記少なくとも1つの近隣セルから受信した信号におけるアクノレッジメント(ACK)信号を復号することと、
前記受信した信号から、チャネル品質インジケータ(CQI)信号のログ尤度比(LLR:log likelihood ratios)を推定することと、
のうちの1つを実行する構成を備える、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記第1の処理フェーズはさらに、
前記少なくとも1つの近隣セルにおけるCQI信号のおのおのについて、CQI信号対雑音比(SNR)を決定し、
前記決定されたCQI SNRを、しきいレベルと比較する、
ように構成された前記少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記仮定された複数のUEは、前記少なくとも1つの近隣セルによって許可された最大数のUEを備え、前記最大数は、前記半固定の情報を用いて取得される、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記ACK信号を復号する前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、予め定められたACKペイロード・サイズを仮定する、請求項24に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2013−516942(P2013−516942A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549011(P2012−549011)
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【国際出願番号】PCT/US2011/020891
【国際公開番号】WO2011/085399
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.LTE
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【国際出願番号】PCT/US2011/020891
【国際公開番号】WO2011/085399
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.LTE
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]