無線基地局及び無線リソース割り当て方法
【課題】一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンが異なる複数の無線通信端末が混在する場合に、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な多数の空きリソースブロックによって、システムスループットが低下するのを防止する。
【解決手段】本発明の無線基地局は、周波数方向の無線リソースにインデックスを設定するインデックス設定部と、無線通信端末のユーザ情報に基づいて、一定時間間隔T0で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンに応じて区別されるリソース割り当てクラスの中から、無線通信端末のリソース割り当てクラスを決定するリソース割り当てクラス決定部と、無線通信端末に対して、リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、一定時間間隔T0内の空き無線リソースを割り当てるリソース割り当て部と、を具備する。
【解決手段】本発明の無線基地局は、周波数方向の無線リソースにインデックスを設定するインデックス設定部と、無線通信端末のユーザ情報に基づいて、一定時間間隔T0で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンに応じて区別されるリソース割り当てクラスの中から、無線通信端末のリソース割り当てクラスを決定するリソース割り当てクラス決定部と、無線通信端末に対して、リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、一定時間間隔T0内の空き無線リソースを割り当てるリソース割り当て部と、を具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信端末に対して無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てる無線基地局及び無線リソース割り当て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)では、下りリンクの変調方式として、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が用いられ、上りリンクの変調方式として、SC−FDMA(Single-Carrier Frequency-Division Multiple Access)が用いられる。また、LTEでは、1サブフレーム毎の瞬時の受信品質に基づいて時間方向及び周波数方向の無線リソースを動的に割り当てるダイナミックスケジューリングを用いて、高速パケット通信を実現している(例えば、非特許文献1)。
【0003】
一方で、ダイナミックスケジューリングでは、受信品質のフィードバックや割り当てた無線リソースの通知などのための制御情報を、1サブフレーム毎に送信する必要がある。このため、VoIP(Voice over IP)のように、ペイロードサイズの小さいパケットデータが周期的に発生するパケット通信にダイナミックスケジューリングを用いると、制御オーバヘッドが相対的に増加し、伝送効率が低下する。そこで、周波数方向の無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てるパーシステントスケジューリングが提案されている(例えば、非特許文献2)。
【0004】
図11は、パーシステントスケジューリングを用いた無線リソースの割り当て例を示す図である。図11に示すように、パーシステントスケジューリングでは、無線通信端末に対して、1つ又は周波数方向に連続する複数のリソースブロック(図11では、周波数方向に連続する2つのリソースブロック)が一定時間間隔T0で固定的に割り当てられる。パーシステントスケジューリングでは、ダイナミックスケジューリングのように1サブフレーム毎に制御情報を送信する必要がないため、制御オーバヘッドを大幅に低減できる。
【0005】
ここで、リソースブロックとは、周波数方向における無線リソースの割り当ての最小単位であり、1リソースブロックは、周波数方向に180kHzの帯域幅BW(12サブキャリア)を有し、時間方向に0.5msの時間長T1を有する。また、サブフレームとは、時間方向における無線リソースの割り当ての最小単位であり、1サブフレームは、時間方向に1リソースブロックの2倍となる1msの時間長T2を有する。スケジューリングは、時間方向には1サブフレーム毎に、周波数方向には1リソースブロック単位で行われる。
【0006】
ところで、セル端に位置するなど受信品質の悪い無線通信端末の受信品質を改善する方法として、サブフレームバンドリングが仕様化されている(例えば、非特許文献3)。サブフレームバンドリングでは、通常1サブフレームで送信される1パケットデータを、連続する複数のサブフレームに分散させて送信するので、受信品質を向上させることができる。
【0007】
また、このサブフレームバンドリングを適用する無線通信端末に対して、上述のパーシステントスケジューリングを行うことも検討されている。図12は、サブフレームバンドリングを適用する無線通信端末に対するパーシステントスケジューリングを用いた無線リソースの割り当て例を示す図である。図12に示すように、サブフレームバンドリングを適用する無線通信端末に対しては、時間方向に連続する複数のサブフレーム(図12では、時間方向に連続する4つのサブフレーム)が一定時間間隔T0で固定的に割り当てられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】3GPP,TS36.213
【非特許文献2】3GPP,R1−060099
【非特許文献3】3GPP,TS36.321
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述のサブフレームバンドリングを適用する無線通信端末と、サブフレームバンドリングを適用しない無線通信端末との双方に対してパーシステントスケジューリングを行う場合、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンが異なるため、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じてしまう。
【0010】
例えば、図13に示すように、サブフレームバンドリングを適用する無線通信端末に対して、周波数方向に1つのリソースブロック、時間方向に4つの連続するサブフレームが割り当てられる割り当てパターンが適用され、サブフレームバンドリングを適用しない無線通信端末に対して周波数方向に2つの連続するリソースブロック、時間方向に1つのサブフレームが割り当てられる割り当てパターンが適用される場合、時間方向に連続する4つのサブフレーム、或いは、周波数方向に連続する2つのリソースブロックを確保できず、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じることになってしまう。
【0011】
このように、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンが異なる複数の無線通信端末が混在する場合、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じることによって、システムスループットが低下するという問題点があった。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンが異なる複数の無線通信端末が混在する場合に、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じることによって、システムスループットが低下するのを防止可能な無線基地局及び無線リソース割り当て方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の無線基地局は、無線通信端末に対して無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てる無線基地局であって、周波数方向の無線リソースにインデックスを設定するインデックス設定部と、前記無線通信端末のユーザ情報に基づいて、前記一定時間間隔で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンに応じて区別されるリソース割り当てクラスの中から、前記無線通信端末のリソース割り当てクラスを決定するリソース割り当てクラス決定部と、前記無線通信端末に対して、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てるリソース割り当て部と、を具備する。
【0014】
この構成によれば、リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てることができるので、一定時間間隔で固定的に割り当てられる割り当てパターンが異なる複数の無線通信端末が混在する場合に、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じるのを防止でき、この結果、システムスループットが低下するのを防止できる。
【0015】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記リソース割り当てクラスは、第1リソース割り当てクラスと第2リソース割り当てクラスとに区別されており、前記リソース割り当て部は、前記第1リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して、最も小さいインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当て、前記第2リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して、最も大きいインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当ててもよい。
【0016】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記インデックス設定部は、周波数が最も低い無線リソースを始点として周波数が低い順に、又は、周波数が最も高い無線リソースを始点として周波数が高い順に、前記インデックスを設定してもよい。
【0017】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記インデックス設定部は、隣接する無線基地局とは異なる周波数の無線リソースを始点として、周波数が低い順に、又は、周波数が高い順に、前記インデックスを設定してもよい。
【0018】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記インデックス設定部は、全リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して割り当てられる無線リソースが、低い周波数領域、又は、高い周波数領域のいずれかに集中するように、前記インデックスを設定してもよい。
【0019】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記インデックス設定部は、所定の周波数ホッピングパターンに基づいて、時間方向の無線リソースの一単位であるサブフレーム毎に、前記インデックスを設定してもよい。
【0020】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記リソース割り当てクラスには、優先度が設定されており、前記リソース割り当て部は、前記一定時間間隔内における空き無線リソースを、前記優先度が高いリソース割り当てクラスの無線通信端末に対して優先的に割り当ててもよい。
【0021】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記リソース割り当て部は、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値を有する空き無線リソースが前記一定時間間隔内に多数存在する場合、前記無線通信端末に対して、最も早い時間の無線リソース、又は、周波数方向の空き無線リソース数が最も多い時間の無線リソース、又は、同じリソース割り当てクラスの無線通信端末に対する割り当てが最も少ない時間の無線リソースのいずれかを割り当ててもよい。
【0022】
本発明の無線リソース割り当て方法は、無線基地局が無線通信端末に対して無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てる無線リソース割り当て方法であって、周波数方向の無線リソースにインデックスを設定するステップと、前記無線通信端末のユーザ情報に基づいて、前記一定時間間隔で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンに応じて区別されるリソース割り当てクラスの中から、前記無線通信端末のリソース割り当てクラスを決定するステップと、前記無線通信端末に対して、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てるステップと、を有する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンが異なる複数の無線通信端末が混在する場合に、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じることによって、システムスループットが低下するのを防止可能な無線基地局及び無線リソース割り当て方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る無線通信システムの構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るリソースブロックの割り当て方法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の変形例1に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図6】本発明の変形例2に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図7】本発明の変形例3に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る周波数ホッピングを示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図11】従来のリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図12】従来のリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図13】従来のリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。
【0026】
[第1の実施形態]
<無線通信システムの全体概略構成>
図1は、第1の実施形態に係る無線通信システムの構成図である。図1に示すように、無線通信システムは、無線基地局10と、無線基地局10の形成するセルC内で無線基地局10と通信を行う無線通信端末20a及び20bとから構成される。
【0027】
無線基地局10は、パーシステントスケジューリングを用いて、無線通信端末20a及び20bに対して、周波数方向及び時間方向のリソースブロック(無線リソース)を一定時間間隔で固定的に割り当てる。無線基地局10は、上りリンクUL及び下りリンクDLのそれぞれで割り当てられたリソースブロックを用いて、無線通信端末20a及び20bと、VoIPデータなどの周期的に発生するパケットデータを送受信する。
【0028】
なお、図1では、説明の便宜上、2つの無線通信端末20a及び20bのみを図示したが、無線基地局は、3つ以上の無線通信端末20と通信を行うこともできる。また、無線基地局10は、無線通信端末20とダイナミックスケジューリングを用いた通信を行うこともできる。
【0029】
<無線基地局の構成>
次に、第1の実施形態に係る無線基地局10の構成について説明する。無線基地局10は、物理的には、アンテナ、変復調器、CPU、メモリなどを備えた装置である。図2は、第1の実施形態に係る無線基地局10の機能構成図である。
【0030】
図2に示すように、無線基地局10は、受信部11、ユーザ情報取得部12、リソース割り当てクラス決定部13、インデックス設定部14、リソース割り当て部15、送信部16を具備する。
【0031】
受信部11は、無線通信端末20から上りリンク信号を受信し、復調、復号処理などを行う。また、受信部11は、受信した上りリンク信号の受信品質を測定する。また、受信部11は、無線通信端末20で測定された下りリンク信号の受信品質を、無線通信端末20から受信する。
【0032】
ユーザ情報取得部12は、無線通信端末20のユーザ情報を取得する。ユーザ情報とは、無線通信端末20のリソース割り当てクラス(後述)を決定するための情報であり、例えば、受信電力、受信SINR(Signal-to-Interference and Noise power Ratio)、伝搬減衰などの受信品質や、音声、データ、ビデオなどのトラフィックを識別するトラフィック種別などである。
【0033】
例えば、ユーザ情報取得部12は、受信部11で測定された上りリンク信号の受信品質を取得する。また、ユーザ情報取得部12は、受信部11で受信された下りリンク信号の受信品質を取得する。また、ユーザ情報取得部12は、無線基地局10の上位装置又は無線通信端末20からの通知により、上りリンク信号、下りリンク信号のトラフィック種別を取得してもよい。
【0034】
リソース割り当てクラス決定部13は、ユーザ情報取得部12によって取得されたユーザ情報に基づいて、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを決定する。ここで、リソース割り当てクラスとは、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンに基づいて区別されるものである。
【0035】
リソース割り当てクラスは、1つ又は周波数方向に連続する複数のリソースブロックが一定時間間隔で固定的に割り当てられる割り当てパターンが適用される、すなわち、サブフレームバンドリングが適用されない非サブフレームバンドリングクラス(第1リソース割り当てクラス)と、時間方向に連続する複数のサブフレームのリソースブロックが一定時間間隔で固定的に割り当てられる割り当てパターンが適用される、すなわち、サブフレームバンドリングバンドリングが適用されるサブフレームバンドリングクラス(第2リソース割り当てクラス)とに区別される。
【0036】
なお、リソース割り当てクラスは、サブフレームバンドリングクラス、非サブフレームバンドリングクラスの2クラスに限られるものではなく、3以上のクラスを有してもよい。例えば、サブフレームバンドリングクラスが、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンに基づいて、さらに区別されてもよい。同様に、非サブフレームバンドリングクラスが、割り当てパターンに基づいて、さらに区別されてもよい。以下では、一例として、リソース割り当てクラスがサブフレームバンドリングクラス、非サブフレームバンドリングクラスの2クラスに区別される場合を説明する。
【0037】
リソース割り当てクラス決定部13は、ユーザ情報取得部12で取得された受信品質が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを決定する。例えば、リソース割り当てクラス決定部13は、受信品質が所定の閾値以上である場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを非サブフレームバンドリングクラスとする。一方、リソース割り当てクラス決定部13は、受信品質が所定の閾値未満である場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスをサブフレームバンドリングクラスとする。
【0038】
また、リソース割り当てクラス決定部13は、ユーザ情報取得部12で取得されたトラフィック種別がデータであるか、音声であるかに基づいて、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを決定してもよい。この場合、リソース割り当てクラス決定部13は、トラフィック種別がデータである場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを非サブフレームバンドリングクラスとする。一方、リソース割り当てクラス決定部13は、トラフィック種別が音声である場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスをサブフレームバンドリングクラスとする。
【0039】
また、リソース割り当てクラス決定部13は、ユーザ情報取得部12で取得されたトラフィック種別が音声であるか、ビデオであるかに基づいて、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを決定してもよい。この場合、リソース割り当てクラス決定部13は、トラフィック種別が音声である場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを非サブフレームバンドリングクラスとする。一方、リソース割り当てクラス決定部13は、トラフィック種別がビデオである場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスをサブフレームバンドリングクラスとする。
【0040】
インデックス設定部14は、周波数方向のリソースブロックにインデックスを設定する。具体的には、後述の図3に示すように、インデックス設定部14は、周波数が最も低いリソースブロックを始点として、周波数が低い順にインデックスを設定する。また、インデックス設定部14は、周波数が最も高いリソースブロックを始点として、周波数が高い順にインデックスを設定してもよい。
【0041】
リソース割り当て部15は、リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを無線通信端末20に割り当てる。
【0042】
図3は、第1の実施形態に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。図3に示すように、リソース割り当て部15は、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。一方、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も大きいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。
【0043】
また、リソース割り当て部15は、上記とは逆に、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も大きいインデックス値のリソースブロックから順番に、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当ててもよい。
【0044】
また、リソース割り当て部15は、リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値を有する空きリソースブロックが一定時間間隔T0内に多数存在する場合、無線通信端末20に対して、最も早いサブフレーム(時間)のリソースブロックを割り当ててもよく、周波数方向の空きリソースブロック数が最も多いサブフレームのリソースブロックを割り当ててもよく、或いは、同じリソース割り当てクラスの無線通信端末20に対する割り当てが最も少ないサブフレームのリソースブロックを割り当ててもよい。
【0045】
送信部16は、リソース割り当て部15によって割り当てられた下りリンクDL用のリソースブロックを用いて、無線通信端末20に対する下りリンク信号を送信する。また、送信部16は、リソース割り当て部15によって割り当てられた上りリンクUL用のリソースブロックを示すリソース割り当て情報を無線通信端末20に送信する。
【0046】
<無線通信システムの動作>
次に、以上のように構成された第1の実施形態に係る無線通信システムの動作について説明する。図4は、無線基地局10におけるリソースブロックの割り当て方法を示すフローチャートである。なお、以下のフローは、上りリンクUL及び下りリンクDLのいずれのリソースブロックの割り当てにも適用可能である。
【0047】
以下では、図3に示すように、インデックス設定部14が、周波数が最も低いリソースブロックを始点として周波数が低い順にインデックスを設定するものとするが、上述のように、周波数が最も高いリソースブロックを始点として周波数が高い順にインデックスを設定してもよい。また、無線基地局10と無線通信端末20との間の信号の受信品質に基づいて、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを決定する例を説明するが、上述のように、トラフィック種別に基づいて決定してもよい。
【0048】
ユーザ情報取得部12は、無線通信端末20との間の信号の受信品質を取得する(ステップS101)。リソース割り当てクラス決定部13は、ユーザ情報取得部12によって取得された受信品質が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS102)。
【0049】
リソース割り当てクラス決定部13は、受信品質が所定の閾値以上である場合(ステップS102;Yes)、受信品質の改善のためにサブフレームバンドリングを適用する必要がないので、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを非サブフレームバンドリングクラスとする(ステップS103)。リソース割り当て部15は、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる(ステップS104)。
【0050】
一方、リソース割り当てクラス決定部13は、受信品質が所定の閾値未満である場合(ステップS102;No)、受信品質の改善のためにサブフレームバンドリングを適用する必要があるので、無線通信端末20のリソース割り当てクラスをサブフレームバンドリングクラスとする(ステップS105)。リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も大きいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる(ステップS106)。
【0051】
なお、上りリンクULの場合、ステップS105又はS106で割り当てられたリソースブロックを示す割り当て情報が、送信部16によって無線通信端末20に送信される。無線通信端末20は、受信した割り当て情報によって示されるリソースブロックを用いて、上りリンク信号を送信する。また、下りリンクの場合、ステップS105又はS106で割り当てられたリソースブロックを用いて、無線基地局10は、下りリンク信号を送信する。
【0052】
<作用・効果>
第1の実施形態に係る無線通信システムによれば、リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空き無線リソースを割り当てることができるので、一定時間間隔T0で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンが異なる複数の無線通信端末20が混在する場合に、いずれの無線通信端末20にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じるのを防止でき、この結果、システムスループットが低下するのを防止できる。さらに、ダイナミックスケジューリングを行う無線通信端末20に対して、連続した帯域を割り当てることができるので、システムスループットを向上させることができる。
【0053】
[変形例1]
次に、第1の実施形態に係る無線通信システムの変形例1について説明する。変形例1では、隣接する無線基地局10とは異なる周波数のリソースブロックを始点としてインデックスを設定する点で、第1実施形態と異なる。図5は、変形例1に係るインデックスの設定例とリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【0054】
図5に示すように、無線基地局10のインデックス設定部14は、隣接する無線基地局10とは異なる任意の周波数のリソースブロック(図5では、周波数が3番目に低いリソースブロック)を始点として、周波数が低い順にインデックスを設定する。また、インデックス設定部14は、隣接する無線基地局10とは異なる任意の周波数のリソースブロックを始点として、周波数が高い順にインデックスを設定してもよい。
【0055】
変形例1に係る無線通信システムによれば、隣接する無線基地局10とは異なる周波数の無線リソースを始点としてインデックスを設定できるので、隣接セル間で同一周波数のリソースブロックに無線通信端末20に対する割り当てが集中するのを回避できる。この結果、隣接する無線基地局10間で干渉が増大するのを防止でき、システムスループットを向上させることができる。
【0056】
[変形例2]
次に、第1の実施形態に係る無線通信システムの変形例2について説明する。変形例2では、全リソース割り当てクラスの無線通信端末20に割り当てられるリソースブロックが、低い周波数領域、又は、高い周波数領域のいずれかに集中するようにインデックスを設定する点で、第1の実施形態と異なる。図6は、変形例2に係るインデックスの設定例とリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【0057】
無線基地局10のインデックス設定部14は、全リソース割り当てクラスの無線通信端末20に割り当てられるリソースブロックが、低い周波数領域、又は、高い周波数領域のいずれかに集中するようにインデックスを設定する。具体的には、図6に示すように、インデックス設定部14は、周波数が最も低いリソースブロックから周波数方向に所定数(図6では、3つ)のリソースブロックを、一方のリソース割り当てクラス(図6では、サブフレームバンドリングクラス)の無線通信端末20に割り当てるリソースブロックとして確保する。インデックス設定部14は、確保したリソースブロックの次に周波数が低いリソースブロック(図6では、周波数が4番目に低いリソースブロック)を始点、周波数が最も高いリソースブロックを終点として周波数が低い順にインデックスを設定する。その後、インデックス設定部14は、一方のリソース割り当てクラス用に確保されたリソースブロックについて、周波数が高い順にインデックスを設定する。
【0058】
また、インデックス設定部14は、周波数が最も高いリソースブロックから周波数方向に所定数のリソースブロックを、一方のリソース割り当てクラスの無線通信端末20に割り当てるリソースブロックとして確保してもよい。この場合、インデックス設定部14は、確保したリソースブロックの次に周波数が高いリソースブロックを始点、周波数が最も低いリソースブロックを終点として周波数が高い順にインデックスを設定する。その後、インデックス設定部14は、一方のリソース割り当てクラス用に確保されたリソースブロックについて、周波数が低い順にインデックスを設定する。
【0059】
変形例2に係る無線通信システムによれば、全リソース割り当てクラスの無線通信端末20に割り当てられるリソースブロックが、低い周波数領域、又は、高い周波数領域のいずれかに集中するように(図6の例では、低い周波数領域)インデックスを設定できる。したがって、隣接セル間で異なる周波数領域に全リソース割り当てクラスの無線通信端末20に対する割り当てを集中させることにより、隣接セル間で同一の周波数領域に割り当てが集中するのを回避できる。この結果、隣接する無線基地局10間で干渉が増大するのを防止でき、システムスループットを向上させることができる。
【0060】
[変形例3]
次に、第1の実施形態に係る無線通信システムの変形例3について説明する。変形例3では、リソース割り当て部15は、同一のリソース割り当てクラスの複数の無線通信端末20に対して、同じ割り当てパターンではなく、複数の異なる割り当てパターンを用いてリソースブロックを割り当てる点で、第1の実施形態と異なる。
【0061】
図7は、変形例3に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。図7に示すように、無線基地局10のリソース割り当て部15は、同一のリソース割り当てクラス(図7では、非サブフレームバンドリングクラス)の複数の無線通信端末20に対して、異なる割り当てパターンを用いてリソースブロックを割り当てる。
【0062】
例えば、図7では、周波数方向に2つの連続するリソースブロック、時間方向に1つのサブフレームを一定時間間隔T0で固定的に割り当てる第1割り当てパターンと、周波数方向に3つの連続するリソースブロック、時間方向に1つのサブフレームを一定時間間隔T0で固定的に割り当てる第2割り当てパターンと、周波数方向に1つのリソースブロック、時間方向に4つの連続するサブフレームを一定時間間隔T0で固定的に割り当てる第3割り当てパターンとが用いられている。
【0063】
図7において、リソース割り当て部15は、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、第1割り当てパターン又は第2割り当てパターンのいずれかを用いて、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。また、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、第3割り当てパターンを用いて、最も大きいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。
【0064】
なお、図7では、リソース割り当て部15は、非サブフレームバンドリングクラスの複数の無線通信端末20に対して、2つの割り当てパターンを用いたが、3つ以上の割り当てパターンを用いてもよい。さらに、図7では、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの複数の無線通信端末20に対して、1つの割り当てパターン(周波数方向に1つのリソースブロック、時間方向に4つの連続するサブフレームを割り当て)を用いたが、2以上の割り当てパターンを用いてもよい。
【0065】
また、図7では、インデックス設定部14は、周波数が最も低いリソースブロックを始点として周波数が低い順にインデックスを設定しているが、周波数が最も高いリソースブロックを始点として周波数が高い順にインデックスを設定してもよい。また、インデックス設定部14は、変形例1又は変形例2で説明したように、インデックスを設定してもよい。
【0066】
変形例3に係る無線通信システムによれば、同一のリソース割り当てクラスの無線通信端末20に対して複数の異なる割り当てパターンを用いることができるので、リソースブロックの割り当てパターン毎にリソース割り当てクラスを区別する必要がなく、リソース割り当てクラスの細分化により、いずれの無線通信端末20にも割り当て不可能な空きリソースブロックが生じ易くなるのを防止できる。
【0067】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る無線通信システムについて、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。第2の実施形態に係る無線通信システムでは、無線基地局10が、無線通信端末20に対して、周波数ホッピングを適用してリソースブロックを割り当てる点で、第1の実施形態と異なる。
【0068】
図8は、周波数ホッピングを適用したリソースブロックの割り当て例を示す図である。図8に示すように、無線基地局10のリソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、連続するサブフレームで同一周波数のリソースブロックを割り当てるのではなく、所定の周波数ホッピングパターンを用いて、連続するサブフレームで異なる周波数のリソースブロックを割り当てる。ここで、周波数ホッピングパターンとは、連続するサブフレームにおけるリソースブロックの割り当て方を示すものである。
【0069】
図9は、図8に示す周波数ホッピングを適用する場合のインデックスの設定例と、リソースブロックの割り当て例を示す図である。図9に示すように、無線基地局10のインデックス設定部14は、所定の周波数ホッピングパターンに基づいて、周波数方向のリソースブロックにサブフレーム毎に異なるインデックスを設定する。
【0070】
具体的には、図9に示すように、インデックス設定部14は、1番目のサブフレームにおいては、周波数が最も低いリソースブロックを始点として周波数が低い順にインデックスを設定する。一方、2番目のサブフレームにおいては、周波数が最も高いリソースブロックを始点として周波数が高い順にインデックスを設定する。以降、奇数番目のサブフレームにおいては、1番目のサブフレームと同様の方法でインデックスを設定する。一方、偶数番目のサブフレームにおいては、2番目のサブフレームと同様の方法でインデックスを設定する。
【0071】
リソース割り当て部15は、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。例えば、図9では、リソース割り当て部15は、1番目のサブフレームにおいては、インデックス値が最も小さい、すなわち、周波数が最も低い空きリソースブロックを割り当て、2番目のサブフレームにおいては、インデックス値が最も小さい、すなわち、周波数が最も高い空きリソースブロックを割り当てる。
【0072】
一方、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、所定の周波数ホッピングパターンを適用して、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。例えば、図9では、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、所定の周波数ホッピングパターンを適用して、インデックス値が22のリソースブロックを4サブフレームに渡って割り当てる。
【0073】
第2の実施形態に係る無線通信システムによれば、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、周波数ホッピングを適用して、連続するサブフレームで異なる周波数のリソースブロックを割り当てることができるので、周波数ダイバーシチゲインが得られ、この結果、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20との信号の受信品質を向上させることができ、システムスループットを向上させることができる。
【0074】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る無線通信システムについて、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。第3の実施形態に係る無線通信システムでは、リソース割り当てクラスに優先度が設けられる点で、第1の実施形態と異なる。
【0075】
第3の実施形態において、無線基地局10のリソース割り当て部15は、リソース割り当てクラスに優先度を設定する。具体的には、リソース割り当て部15は、相対的に受信品質が悪いリソース割り当てクラスの優先度を高く設定してもよい。例えば、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの受信品質が非サブフレームバンドリングクラスの受信品質よりも相対的に悪い場合、サブフレームバンドリングクラスの優先度を高く設定し、非サブフレームバンドリングクラスの受信品質がサブフレームバンドリングクラスの受信品質よりも相対的に悪い場合、非サブフレームバンドリングクラスの優先度を高く設定する。
【0076】
リソース割り当て部15は、以上のように設定された優先度に基づいて、一定時間間隔T0内における空きリソースブロックを、優先度が高いリソース割り当てクラスの無線通信端末20に対して優先的に割り当てる。
【0077】
具体的には、リソース割り当て部15は、リソース割り当てクラスの異なる複数の無線通信端末20が、同一のリソースブロックに割り当て候補となった場合、優先度の高いリソース割り当てクラスの無線通信端末20に当該リソースブロックを優先的に割り当てる。
【0078】
また、リソース割り当て部15は、優先度が高いリソース割り当てクラスに専用帯域を設けてもよい。図10は、第3の実施形態に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。図10では、サブフレームバンドリングクラスの優先度が、非サブフレームバンドリングクラスより高く設定されており、インデックス値が20〜23のリソースブロックがサブフレームバンドリングクラスの専用帯域として設定されている。図10において、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの専用帯域にのみリソースブロックの空きがある場合でも、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対しては当該専用帯域のリソースブロックを割り当てない。
【0079】
第3の実施形態に係る無線通信システムによれば、リソース割り当てクラスの優先度が設定されるので、受信品質が低いと考えられるサブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20などに対してリソースブロックを優先的に割り当てることができる。
【0080】
[その他の実施形態]
上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0081】
10…無線基地局、20、20a、20b…無線通信端末、C…セル、11…受信部、12…ユーザ情報取得部、13…リソース割り当てクラス決定部、14…インデックス設定部、15…リソース割り当て部、16…送信部、T0…一定時間間隔、T1、T2…時間長、BW…帯域幅
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信端末に対して無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てる無線基地局及び無線リソース割り当て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)では、下りリンクの変調方式として、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が用いられ、上りリンクの変調方式として、SC−FDMA(Single-Carrier Frequency-Division Multiple Access)が用いられる。また、LTEでは、1サブフレーム毎の瞬時の受信品質に基づいて時間方向及び周波数方向の無線リソースを動的に割り当てるダイナミックスケジューリングを用いて、高速パケット通信を実現している(例えば、非特許文献1)。
【0003】
一方で、ダイナミックスケジューリングでは、受信品質のフィードバックや割り当てた無線リソースの通知などのための制御情報を、1サブフレーム毎に送信する必要がある。このため、VoIP(Voice over IP)のように、ペイロードサイズの小さいパケットデータが周期的に発生するパケット通信にダイナミックスケジューリングを用いると、制御オーバヘッドが相対的に増加し、伝送効率が低下する。そこで、周波数方向の無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てるパーシステントスケジューリングが提案されている(例えば、非特許文献2)。
【0004】
図11は、パーシステントスケジューリングを用いた無線リソースの割り当て例を示す図である。図11に示すように、パーシステントスケジューリングでは、無線通信端末に対して、1つ又は周波数方向に連続する複数のリソースブロック(図11では、周波数方向に連続する2つのリソースブロック)が一定時間間隔T0で固定的に割り当てられる。パーシステントスケジューリングでは、ダイナミックスケジューリングのように1サブフレーム毎に制御情報を送信する必要がないため、制御オーバヘッドを大幅に低減できる。
【0005】
ここで、リソースブロックとは、周波数方向における無線リソースの割り当ての最小単位であり、1リソースブロックは、周波数方向に180kHzの帯域幅BW(12サブキャリア)を有し、時間方向に0.5msの時間長T1を有する。また、サブフレームとは、時間方向における無線リソースの割り当ての最小単位であり、1サブフレームは、時間方向に1リソースブロックの2倍となる1msの時間長T2を有する。スケジューリングは、時間方向には1サブフレーム毎に、周波数方向には1リソースブロック単位で行われる。
【0006】
ところで、セル端に位置するなど受信品質の悪い無線通信端末の受信品質を改善する方法として、サブフレームバンドリングが仕様化されている(例えば、非特許文献3)。サブフレームバンドリングでは、通常1サブフレームで送信される1パケットデータを、連続する複数のサブフレームに分散させて送信するので、受信品質を向上させることができる。
【0007】
また、このサブフレームバンドリングを適用する無線通信端末に対して、上述のパーシステントスケジューリングを行うことも検討されている。図12は、サブフレームバンドリングを適用する無線通信端末に対するパーシステントスケジューリングを用いた無線リソースの割り当て例を示す図である。図12に示すように、サブフレームバンドリングを適用する無線通信端末に対しては、時間方向に連続する複数のサブフレーム(図12では、時間方向に連続する4つのサブフレーム)が一定時間間隔T0で固定的に割り当てられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】3GPP,TS36.213
【非特許文献2】3GPP,R1−060099
【非特許文献3】3GPP,TS36.321
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述のサブフレームバンドリングを適用する無線通信端末と、サブフレームバンドリングを適用しない無線通信端末との双方に対してパーシステントスケジューリングを行う場合、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンが異なるため、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じてしまう。
【0010】
例えば、図13に示すように、サブフレームバンドリングを適用する無線通信端末に対して、周波数方向に1つのリソースブロック、時間方向に4つの連続するサブフレームが割り当てられる割り当てパターンが適用され、サブフレームバンドリングを適用しない無線通信端末に対して周波数方向に2つの連続するリソースブロック、時間方向に1つのサブフレームが割り当てられる割り当てパターンが適用される場合、時間方向に連続する4つのサブフレーム、或いは、周波数方向に連続する2つのリソースブロックを確保できず、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じることになってしまう。
【0011】
このように、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンが異なる複数の無線通信端末が混在する場合、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じることによって、システムスループットが低下するという問題点があった。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンが異なる複数の無線通信端末が混在する場合に、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じることによって、システムスループットが低下するのを防止可能な無線基地局及び無線リソース割り当て方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の無線基地局は、無線通信端末に対して無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てる無線基地局であって、周波数方向の無線リソースにインデックスを設定するインデックス設定部と、前記無線通信端末のユーザ情報に基づいて、前記一定時間間隔で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンに応じて区別されるリソース割り当てクラスの中から、前記無線通信端末のリソース割り当てクラスを決定するリソース割り当てクラス決定部と、前記無線通信端末に対して、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てるリソース割り当て部と、を具備する。
【0014】
この構成によれば、リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てることができるので、一定時間間隔で固定的に割り当てられる割り当てパターンが異なる複数の無線通信端末が混在する場合に、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じるのを防止でき、この結果、システムスループットが低下するのを防止できる。
【0015】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記リソース割り当てクラスは、第1リソース割り当てクラスと第2リソース割り当てクラスとに区別されており、前記リソース割り当て部は、前記第1リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して、最も小さいインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当て、前記第2リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して、最も大きいインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当ててもよい。
【0016】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記インデックス設定部は、周波数が最も低い無線リソースを始点として周波数が低い順に、又は、周波数が最も高い無線リソースを始点として周波数が高い順に、前記インデックスを設定してもよい。
【0017】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記インデックス設定部は、隣接する無線基地局とは異なる周波数の無線リソースを始点として、周波数が低い順に、又は、周波数が高い順に、前記インデックスを設定してもよい。
【0018】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記インデックス設定部は、全リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して割り当てられる無線リソースが、低い周波数領域、又は、高い周波数領域のいずれかに集中するように、前記インデックスを設定してもよい。
【0019】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記インデックス設定部は、所定の周波数ホッピングパターンに基づいて、時間方向の無線リソースの一単位であるサブフレーム毎に、前記インデックスを設定してもよい。
【0020】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記リソース割り当てクラスには、優先度が設定されており、前記リソース割り当て部は、前記一定時間間隔内における空き無線リソースを、前記優先度が高いリソース割り当てクラスの無線通信端末に対して優先的に割り当ててもよい。
【0021】
また、本発明は、上記無線基地局において、前記リソース割り当て部は、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値を有する空き無線リソースが前記一定時間間隔内に多数存在する場合、前記無線通信端末に対して、最も早い時間の無線リソース、又は、周波数方向の空き無線リソース数が最も多い時間の無線リソース、又は、同じリソース割り当てクラスの無線通信端末に対する割り当てが最も少ない時間の無線リソースのいずれかを割り当ててもよい。
【0022】
本発明の無線リソース割り当て方法は、無線基地局が無線通信端末に対して無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てる無線リソース割り当て方法であって、周波数方向の無線リソースにインデックスを設定するステップと、前記無線通信端末のユーザ情報に基づいて、前記一定時間間隔で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンに応じて区別されるリソース割り当てクラスの中から、前記無線通信端末のリソース割り当てクラスを決定するステップと、前記無線通信端末に対して、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てるステップと、を有する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンが異なる複数の無線通信端末が混在する場合に、いずれの無線通信端末にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じることによって、システムスループットが低下するのを防止可能な無線基地局及び無線リソース割り当て方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る無線通信システムの構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る無線基地局の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るリソースブロックの割り当て方法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の変形例1に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図6】本発明の変形例2に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図7】本発明の変形例3に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る周波数ホッピングを示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図11】従来のリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図12】従来のリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【図13】従来のリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。
【0026】
[第1の実施形態]
<無線通信システムの全体概略構成>
図1は、第1の実施形態に係る無線通信システムの構成図である。図1に示すように、無線通信システムは、無線基地局10と、無線基地局10の形成するセルC内で無線基地局10と通信を行う無線通信端末20a及び20bとから構成される。
【0027】
無線基地局10は、パーシステントスケジューリングを用いて、無線通信端末20a及び20bに対して、周波数方向及び時間方向のリソースブロック(無線リソース)を一定時間間隔で固定的に割り当てる。無線基地局10は、上りリンクUL及び下りリンクDLのそれぞれで割り当てられたリソースブロックを用いて、無線通信端末20a及び20bと、VoIPデータなどの周期的に発生するパケットデータを送受信する。
【0028】
なお、図1では、説明の便宜上、2つの無線通信端末20a及び20bのみを図示したが、無線基地局は、3つ以上の無線通信端末20と通信を行うこともできる。また、無線基地局10は、無線通信端末20とダイナミックスケジューリングを用いた通信を行うこともできる。
【0029】
<無線基地局の構成>
次に、第1の実施形態に係る無線基地局10の構成について説明する。無線基地局10は、物理的には、アンテナ、変復調器、CPU、メモリなどを備えた装置である。図2は、第1の実施形態に係る無線基地局10の機能構成図である。
【0030】
図2に示すように、無線基地局10は、受信部11、ユーザ情報取得部12、リソース割り当てクラス決定部13、インデックス設定部14、リソース割り当て部15、送信部16を具備する。
【0031】
受信部11は、無線通信端末20から上りリンク信号を受信し、復調、復号処理などを行う。また、受信部11は、受信した上りリンク信号の受信品質を測定する。また、受信部11は、無線通信端末20で測定された下りリンク信号の受信品質を、無線通信端末20から受信する。
【0032】
ユーザ情報取得部12は、無線通信端末20のユーザ情報を取得する。ユーザ情報とは、無線通信端末20のリソース割り当てクラス(後述)を決定するための情報であり、例えば、受信電力、受信SINR(Signal-to-Interference and Noise power Ratio)、伝搬減衰などの受信品質や、音声、データ、ビデオなどのトラフィックを識別するトラフィック種別などである。
【0033】
例えば、ユーザ情報取得部12は、受信部11で測定された上りリンク信号の受信品質を取得する。また、ユーザ情報取得部12は、受信部11で受信された下りリンク信号の受信品質を取得する。また、ユーザ情報取得部12は、無線基地局10の上位装置又は無線通信端末20からの通知により、上りリンク信号、下りリンク信号のトラフィック種別を取得してもよい。
【0034】
リソース割り当てクラス決定部13は、ユーザ情報取得部12によって取得されたユーザ情報に基づいて、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを決定する。ここで、リソース割り当てクラスとは、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンに基づいて区別されるものである。
【0035】
リソース割り当てクラスは、1つ又は周波数方向に連続する複数のリソースブロックが一定時間間隔で固定的に割り当てられる割り当てパターンが適用される、すなわち、サブフレームバンドリングが適用されない非サブフレームバンドリングクラス(第1リソース割り当てクラス)と、時間方向に連続する複数のサブフレームのリソースブロックが一定時間間隔で固定的に割り当てられる割り当てパターンが適用される、すなわち、サブフレームバンドリングバンドリングが適用されるサブフレームバンドリングクラス(第2リソース割り当てクラス)とに区別される。
【0036】
なお、リソース割り当てクラスは、サブフレームバンドリングクラス、非サブフレームバンドリングクラスの2クラスに限られるものではなく、3以上のクラスを有してもよい。例えば、サブフレームバンドリングクラスが、一定時間間隔で固定的に割り当てられるリソースブロックの割り当てパターンに基づいて、さらに区別されてもよい。同様に、非サブフレームバンドリングクラスが、割り当てパターンに基づいて、さらに区別されてもよい。以下では、一例として、リソース割り当てクラスがサブフレームバンドリングクラス、非サブフレームバンドリングクラスの2クラスに区別される場合を説明する。
【0037】
リソース割り当てクラス決定部13は、ユーザ情報取得部12で取得された受信品質が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを決定する。例えば、リソース割り当てクラス決定部13は、受信品質が所定の閾値以上である場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを非サブフレームバンドリングクラスとする。一方、リソース割り当てクラス決定部13は、受信品質が所定の閾値未満である場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスをサブフレームバンドリングクラスとする。
【0038】
また、リソース割り当てクラス決定部13は、ユーザ情報取得部12で取得されたトラフィック種別がデータであるか、音声であるかに基づいて、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを決定してもよい。この場合、リソース割り当てクラス決定部13は、トラフィック種別がデータである場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを非サブフレームバンドリングクラスとする。一方、リソース割り当てクラス決定部13は、トラフィック種別が音声である場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスをサブフレームバンドリングクラスとする。
【0039】
また、リソース割り当てクラス決定部13は、ユーザ情報取得部12で取得されたトラフィック種別が音声であるか、ビデオであるかに基づいて、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを決定してもよい。この場合、リソース割り当てクラス決定部13は、トラフィック種別が音声である場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを非サブフレームバンドリングクラスとする。一方、リソース割り当てクラス決定部13は、トラフィック種別がビデオである場合、無線通信端末20のリソース割り当てクラスをサブフレームバンドリングクラスとする。
【0040】
インデックス設定部14は、周波数方向のリソースブロックにインデックスを設定する。具体的には、後述の図3に示すように、インデックス設定部14は、周波数が最も低いリソースブロックを始点として、周波数が低い順にインデックスを設定する。また、インデックス設定部14は、周波数が最も高いリソースブロックを始点として、周波数が高い順にインデックスを設定してもよい。
【0041】
リソース割り当て部15は、リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを無線通信端末20に割り当てる。
【0042】
図3は、第1の実施形態に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。図3に示すように、リソース割り当て部15は、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。一方、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も大きいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。
【0043】
また、リソース割り当て部15は、上記とは逆に、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も大きいインデックス値のリソースブロックから順番に、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当ててもよい。
【0044】
また、リソース割り当て部15は、リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値を有する空きリソースブロックが一定時間間隔T0内に多数存在する場合、無線通信端末20に対して、最も早いサブフレーム(時間)のリソースブロックを割り当ててもよく、周波数方向の空きリソースブロック数が最も多いサブフレームのリソースブロックを割り当ててもよく、或いは、同じリソース割り当てクラスの無線通信端末20に対する割り当てが最も少ないサブフレームのリソースブロックを割り当ててもよい。
【0045】
送信部16は、リソース割り当て部15によって割り当てられた下りリンクDL用のリソースブロックを用いて、無線通信端末20に対する下りリンク信号を送信する。また、送信部16は、リソース割り当て部15によって割り当てられた上りリンクUL用のリソースブロックを示すリソース割り当て情報を無線通信端末20に送信する。
【0046】
<無線通信システムの動作>
次に、以上のように構成された第1の実施形態に係る無線通信システムの動作について説明する。図4は、無線基地局10におけるリソースブロックの割り当て方法を示すフローチャートである。なお、以下のフローは、上りリンクUL及び下りリンクDLのいずれのリソースブロックの割り当てにも適用可能である。
【0047】
以下では、図3に示すように、インデックス設定部14が、周波数が最も低いリソースブロックを始点として周波数が低い順にインデックスを設定するものとするが、上述のように、周波数が最も高いリソースブロックを始点として周波数が高い順にインデックスを設定してもよい。また、無線基地局10と無線通信端末20との間の信号の受信品質に基づいて、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを決定する例を説明するが、上述のように、トラフィック種別に基づいて決定してもよい。
【0048】
ユーザ情報取得部12は、無線通信端末20との間の信号の受信品質を取得する(ステップS101)。リソース割り当てクラス決定部13は、ユーザ情報取得部12によって取得された受信品質が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS102)。
【0049】
リソース割り当てクラス決定部13は、受信品質が所定の閾値以上である場合(ステップS102;Yes)、受信品質の改善のためにサブフレームバンドリングを適用する必要がないので、無線通信端末20のリソース割り当てクラスを非サブフレームバンドリングクラスとする(ステップS103)。リソース割り当て部15は、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる(ステップS104)。
【0050】
一方、リソース割り当てクラス決定部13は、受信品質が所定の閾値未満である場合(ステップS102;No)、受信品質の改善のためにサブフレームバンドリングを適用する必要があるので、無線通信端末20のリソース割り当てクラスをサブフレームバンドリングクラスとする(ステップS105)。リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も大きいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる(ステップS106)。
【0051】
なお、上りリンクULの場合、ステップS105又はS106で割り当てられたリソースブロックを示す割り当て情報が、送信部16によって無線通信端末20に送信される。無線通信端末20は、受信した割り当て情報によって示されるリソースブロックを用いて、上りリンク信号を送信する。また、下りリンクの場合、ステップS105又はS106で割り当てられたリソースブロックを用いて、無線基地局10は、下りリンク信号を送信する。
【0052】
<作用・効果>
第1の実施形態に係る無線通信システムによれば、リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空き無線リソースを割り当てることができるので、一定時間間隔T0で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンが異なる複数の無線通信端末20が混在する場合に、いずれの無線通信端末20にも割り当て不可能な空きリソースブロックが多数生じるのを防止でき、この結果、システムスループットが低下するのを防止できる。さらに、ダイナミックスケジューリングを行う無線通信端末20に対して、連続した帯域を割り当てることができるので、システムスループットを向上させることができる。
【0053】
[変形例1]
次に、第1の実施形態に係る無線通信システムの変形例1について説明する。変形例1では、隣接する無線基地局10とは異なる周波数のリソースブロックを始点としてインデックスを設定する点で、第1実施形態と異なる。図5は、変形例1に係るインデックスの設定例とリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【0054】
図5に示すように、無線基地局10のインデックス設定部14は、隣接する無線基地局10とは異なる任意の周波数のリソースブロック(図5では、周波数が3番目に低いリソースブロック)を始点として、周波数が低い順にインデックスを設定する。また、インデックス設定部14は、隣接する無線基地局10とは異なる任意の周波数のリソースブロックを始点として、周波数が高い順にインデックスを設定してもよい。
【0055】
変形例1に係る無線通信システムによれば、隣接する無線基地局10とは異なる周波数の無線リソースを始点としてインデックスを設定できるので、隣接セル間で同一周波数のリソースブロックに無線通信端末20に対する割り当てが集中するのを回避できる。この結果、隣接する無線基地局10間で干渉が増大するのを防止でき、システムスループットを向上させることができる。
【0056】
[変形例2]
次に、第1の実施形態に係る無線通信システムの変形例2について説明する。変形例2では、全リソース割り当てクラスの無線通信端末20に割り当てられるリソースブロックが、低い周波数領域、又は、高い周波数領域のいずれかに集中するようにインデックスを設定する点で、第1の実施形態と異なる。図6は、変形例2に係るインデックスの設定例とリソースブロックの割り当て例を示す図である。
【0057】
無線基地局10のインデックス設定部14は、全リソース割り当てクラスの無線通信端末20に割り当てられるリソースブロックが、低い周波数領域、又は、高い周波数領域のいずれかに集中するようにインデックスを設定する。具体的には、図6に示すように、インデックス設定部14は、周波数が最も低いリソースブロックから周波数方向に所定数(図6では、3つ)のリソースブロックを、一方のリソース割り当てクラス(図6では、サブフレームバンドリングクラス)の無線通信端末20に割り当てるリソースブロックとして確保する。インデックス設定部14は、確保したリソースブロックの次に周波数が低いリソースブロック(図6では、周波数が4番目に低いリソースブロック)を始点、周波数が最も高いリソースブロックを終点として周波数が低い順にインデックスを設定する。その後、インデックス設定部14は、一方のリソース割り当てクラス用に確保されたリソースブロックについて、周波数が高い順にインデックスを設定する。
【0058】
また、インデックス設定部14は、周波数が最も高いリソースブロックから周波数方向に所定数のリソースブロックを、一方のリソース割り当てクラスの無線通信端末20に割り当てるリソースブロックとして確保してもよい。この場合、インデックス設定部14は、確保したリソースブロックの次に周波数が高いリソースブロックを始点、周波数が最も低いリソースブロックを終点として周波数が高い順にインデックスを設定する。その後、インデックス設定部14は、一方のリソース割り当てクラス用に確保されたリソースブロックについて、周波数が低い順にインデックスを設定する。
【0059】
変形例2に係る無線通信システムによれば、全リソース割り当てクラスの無線通信端末20に割り当てられるリソースブロックが、低い周波数領域、又は、高い周波数領域のいずれかに集中するように(図6の例では、低い周波数領域)インデックスを設定できる。したがって、隣接セル間で異なる周波数領域に全リソース割り当てクラスの無線通信端末20に対する割り当てを集中させることにより、隣接セル間で同一の周波数領域に割り当てが集中するのを回避できる。この結果、隣接する無線基地局10間で干渉が増大するのを防止でき、システムスループットを向上させることができる。
【0060】
[変形例3]
次に、第1の実施形態に係る無線通信システムの変形例3について説明する。変形例3では、リソース割り当て部15は、同一のリソース割り当てクラスの複数の無線通信端末20に対して、同じ割り当てパターンではなく、複数の異なる割り当てパターンを用いてリソースブロックを割り当てる点で、第1の実施形態と異なる。
【0061】
図7は、変形例3に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。図7に示すように、無線基地局10のリソース割り当て部15は、同一のリソース割り当てクラス(図7では、非サブフレームバンドリングクラス)の複数の無線通信端末20に対して、異なる割り当てパターンを用いてリソースブロックを割り当てる。
【0062】
例えば、図7では、周波数方向に2つの連続するリソースブロック、時間方向に1つのサブフレームを一定時間間隔T0で固定的に割り当てる第1割り当てパターンと、周波数方向に3つの連続するリソースブロック、時間方向に1つのサブフレームを一定時間間隔T0で固定的に割り当てる第2割り当てパターンと、周波数方向に1つのリソースブロック、時間方向に4つの連続するサブフレームを一定時間間隔T0で固定的に割り当てる第3割り当てパターンとが用いられている。
【0063】
図7において、リソース割り当て部15は、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、第1割り当てパターン又は第2割り当てパターンのいずれかを用いて、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。また、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、第3割り当てパターンを用いて、最も大きいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。
【0064】
なお、図7では、リソース割り当て部15は、非サブフレームバンドリングクラスの複数の無線通信端末20に対して、2つの割り当てパターンを用いたが、3つ以上の割り当てパターンを用いてもよい。さらに、図7では、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの複数の無線通信端末20に対して、1つの割り当てパターン(周波数方向に1つのリソースブロック、時間方向に4つの連続するサブフレームを割り当て)を用いたが、2以上の割り当てパターンを用いてもよい。
【0065】
また、図7では、インデックス設定部14は、周波数が最も低いリソースブロックを始点として周波数が低い順にインデックスを設定しているが、周波数が最も高いリソースブロックを始点として周波数が高い順にインデックスを設定してもよい。また、インデックス設定部14は、変形例1又は変形例2で説明したように、インデックスを設定してもよい。
【0066】
変形例3に係る無線通信システムによれば、同一のリソース割り当てクラスの無線通信端末20に対して複数の異なる割り当てパターンを用いることができるので、リソースブロックの割り当てパターン毎にリソース割り当てクラスを区別する必要がなく、リソース割り当てクラスの細分化により、いずれの無線通信端末20にも割り当て不可能な空きリソースブロックが生じ易くなるのを防止できる。
【0067】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る無線通信システムについて、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。第2の実施形態に係る無線通信システムでは、無線基地局10が、無線通信端末20に対して、周波数ホッピングを適用してリソースブロックを割り当てる点で、第1の実施形態と異なる。
【0068】
図8は、周波数ホッピングを適用したリソースブロックの割り当て例を示す図である。図8に示すように、無線基地局10のリソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、連続するサブフレームで同一周波数のリソースブロックを割り当てるのではなく、所定の周波数ホッピングパターンを用いて、連続するサブフレームで異なる周波数のリソースブロックを割り当てる。ここで、周波数ホッピングパターンとは、連続するサブフレームにおけるリソースブロックの割り当て方を示すものである。
【0069】
図9は、図8に示す周波数ホッピングを適用する場合のインデックスの設定例と、リソースブロックの割り当て例を示す図である。図9に示すように、無線基地局10のインデックス設定部14は、所定の周波数ホッピングパターンに基づいて、周波数方向のリソースブロックにサブフレーム毎に異なるインデックスを設定する。
【0070】
具体的には、図9に示すように、インデックス設定部14は、1番目のサブフレームにおいては、周波数が最も低いリソースブロックを始点として周波数が低い順にインデックスを設定する。一方、2番目のサブフレームにおいては、周波数が最も高いリソースブロックを始点として周波数が高い順にインデックスを設定する。以降、奇数番目のサブフレームにおいては、1番目のサブフレームと同様の方法でインデックスを設定する。一方、偶数番目のサブフレームにおいては、2番目のサブフレームと同様の方法でインデックスを設定する。
【0071】
リソース割り当て部15は、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。例えば、図9では、リソース割り当て部15は、1番目のサブフレームにおいては、インデックス値が最も小さい、すなわち、周波数が最も低い空きリソースブロックを割り当て、2番目のサブフレームにおいては、インデックス値が最も小さい、すなわち、周波数が最も高い空きリソースブロックを割り当てる。
【0072】
一方、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、所定の周波数ホッピングパターンを適用して、最も小さいインデックス値のリソースブロックから順番に、一定時間間隔T0内の空きリソースブロックを割り当てる。例えば、図9では、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、所定の周波数ホッピングパターンを適用して、インデックス値が22のリソースブロックを4サブフレームに渡って割り当てる。
【0073】
第2の実施形態に係る無線通信システムによれば、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対して、周波数ホッピングを適用して、連続するサブフレームで異なる周波数のリソースブロックを割り当てることができるので、周波数ダイバーシチゲインが得られ、この結果、サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20との信号の受信品質を向上させることができ、システムスループットを向上させることができる。
【0074】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る無線通信システムについて、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。第3の実施形態に係る無線通信システムでは、リソース割り当てクラスに優先度が設けられる点で、第1の実施形態と異なる。
【0075】
第3の実施形態において、無線基地局10のリソース割り当て部15は、リソース割り当てクラスに優先度を設定する。具体的には、リソース割り当て部15は、相対的に受信品質が悪いリソース割り当てクラスの優先度を高く設定してもよい。例えば、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの受信品質が非サブフレームバンドリングクラスの受信品質よりも相対的に悪い場合、サブフレームバンドリングクラスの優先度を高く設定し、非サブフレームバンドリングクラスの受信品質がサブフレームバンドリングクラスの受信品質よりも相対的に悪い場合、非サブフレームバンドリングクラスの優先度を高く設定する。
【0076】
リソース割り当て部15は、以上のように設定された優先度に基づいて、一定時間間隔T0内における空きリソースブロックを、優先度が高いリソース割り当てクラスの無線通信端末20に対して優先的に割り当てる。
【0077】
具体的には、リソース割り当て部15は、リソース割り当てクラスの異なる複数の無線通信端末20が、同一のリソースブロックに割り当て候補となった場合、優先度の高いリソース割り当てクラスの無線通信端末20に当該リソースブロックを優先的に割り当てる。
【0078】
また、リソース割り当て部15は、優先度が高いリソース割り当てクラスに専用帯域を設けてもよい。図10は、第3の実施形態に係るリソースブロックの割り当て例を示す図である。図10では、サブフレームバンドリングクラスの優先度が、非サブフレームバンドリングクラスより高く設定されており、インデックス値が20〜23のリソースブロックがサブフレームバンドリングクラスの専用帯域として設定されている。図10において、リソース割り当て部15は、サブフレームバンドリングクラスの専用帯域にのみリソースブロックの空きがある場合でも、非サブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20に対しては当該専用帯域のリソースブロックを割り当てない。
【0079】
第3の実施形態に係る無線通信システムによれば、リソース割り当てクラスの優先度が設定されるので、受信品質が低いと考えられるサブフレームバンドリングクラスの無線通信端末20などに対してリソースブロックを優先的に割り当てることができる。
【0080】
[その他の実施形態]
上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0081】
10…無線基地局、20、20a、20b…無線通信端末、C…セル、11…受信部、12…ユーザ情報取得部、13…リソース割り当てクラス決定部、14…インデックス設定部、15…リソース割り当て部、16…送信部、T0…一定時間間隔、T1、T2…時間長、BW…帯域幅
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信端末に対して無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てる無線基地局であって、
周波数方向の無線リソースにインデックスを設定するインデックス設定部と、
前記無線通信端末のユーザ情報に基づいて、前記一定時間間隔で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンに応じて区別されるリソース割り当てクラスの中から、前記無線通信端末のリソース割り当てクラスを決定するリソース割り当てクラス決定部と、
前記無線通信端末に対して、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てるリソース割り当て部と、
を具備することを特徴とする無線基地局。
【請求項2】
前記リソース割り当てクラスは、第1リソース割り当てクラスと第2リソース割り当てクラスとに区別されており、
前記リソース割り当て部は、
前記第1リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して、最も小さいインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当て、
前記第2リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して、最も大きいインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てることを特徴とする請求項1に記載の無線基地局。
【請求項3】
前記インデックス設定部は、周波数が最も低い無線リソースを始点として周波数が低い順に、又は、周波数が最も高い無線リソースを始点として周波数が高い順に、前記インデックスを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線基地局。
【請求項4】
前記インデックス設定部は、隣接する無線基地局とは異なる周波数の無線リソースを始点として、周波数が低い順に、又は、周波数が高い順に、前記インデックスを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線基地局。
【請求項5】
前記インデックス設定部は、全リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して割り当てられる無線リソースが、低い周波数領域、又は、高い周波数領域のいずれかに集中するように、前記インデックスを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線基地局。
【請求項6】
前記インデックス設定部は、所定の周波数ホッピングパターンに基づいて、時間方向の無線リソースの一単位であるサブフレーム毎に、前記インデックスを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線基地局。
【請求項7】
前記リソース割り当てクラスには、優先度が設定されており、
前記リソース割り当て部は、前記一定時間間隔内における空き無線リソースを、前記優先度が高いリソース割り当てクラスの無線通信端末に対して優先的に割り当てることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の無線基地局。
【請求項8】
前記リソース割り当て部は、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値を有する空き無線リソースが前記一定時間間隔内に多数存在する場合、前記無線通信端末に対して、最も早い時間の無線リソース、又は、周波数方向の空き無線リソース数が最も多い時間の無線リソース、又は、同じリソース割り当てクラスの無線通信端末に対する割り当てが最も少ない時間の無線リソースのいずれかを割り当てることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の無線基地局。
【請求項9】
無線基地局が無線通信端末に対して無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てる無線リソース割り当て方法であって、
周波数方向の無線リソースにインデックスを設定するステップと、
前記無線通信端末のユーザ情報に基づいて、前記一定時間間隔で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンに応じて区別されるリソース割り当てクラスの中から、前記無線通信端末のリソース割り当てクラスを決定するステップと、
前記無線通信端末に対して、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てるステップと、
を有することを特徴とする無線リソース割り当て方法。
【請求項1】
無線通信端末に対して無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てる無線基地局であって、
周波数方向の無線リソースにインデックスを設定するインデックス設定部と、
前記無線通信端末のユーザ情報に基づいて、前記一定時間間隔で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンに応じて区別されるリソース割り当てクラスの中から、前記無線通信端末のリソース割り当てクラスを決定するリソース割り当てクラス決定部と、
前記無線通信端末に対して、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てるリソース割り当て部と、
を具備することを特徴とする無線基地局。
【請求項2】
前記リソース割り当てクラスは、第1リソース割り当てクラスと第2リソース割り当てクラスとに区別されており、
前記リソース割り当て部は、
前記第1リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して、最も小さいインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当て、
前記第2リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して、最も大きいインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てることを特徴とする請求項1に記載の無線基地局。
【請求項3】
前記インデックス設定部は、周波数が最も低い無線リソースを始点として周波数が低い順に、又は、周波数が最も高い無線リソースを始点として周波数が高い順に、前記インデックスを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線基地局。
【請求項4】
前記インデックス設定部は、隣接する無線基地局とは異なる周波数の無線リソースを始点として、周波数が低い順に、又は、周波数が高い順に、前記インデックスを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線基地局。
【請求項5】
前記インデックス設定部は、全リソース割り当てクラスの無線通信端末に対して割り当てられる無線リソースが、低い周波数領域、又は、高い周波数領域のいずれかに集中するように、前記インデックスを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線基地局。
【請求項6】
前記インデックス設定部は、所定の周波数ホッピングパターンに基づいて、時間方向の無線リソースの一単位であるサブフレーム毎に、前記インデックスを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線基地局。
【請求項7】
前記リソース割り当てクラスには、優先度が設定されており、
前記リソース割り当て部は、前記一定時間間隔内における空き無線リソースを、前記優先度が高いリソース割り当てクラスの無線通信端末に対して優先的に割り当てることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の無線基地局。
【請求項8】
前記リソース割り当て部は、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値を有する空き無線リソースが前記一定時間間隔内に多数存在する場合、前記無線通信端末に対して、最も早い時間の無線リソース、又は、周波数方向の空き無線リソース数が最も多い時間の無線リソース、又は、同じリソース割り当てクラスの無線通信端末に対する割り当てが最も少ない時間の無線リソースのいずれかを割り当てることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の無線基地局。
【請求項9】
無線基地局が無線通信端末に対して無線リソースを一定時間間隔で固定的に割り当てる無線リソース割り当て方法であって、
周波数方向の無線リソースにインデックスを設定するステップと、
前記無線通信端末のユーザ情報に基づいて、前記一定時間間隔で固定的に割り当てられる無線リソースの割り当てパターンに応じて区別されるリソース割り当てクラスの中から、前記無線通信端末のリソース割り当てクラスを決定するステップと、
前記無線通信端末に対して、前記リソース割り当てクラス毎に予め定められたインデックス値の無線リソースから順番に、前記一定時間間隔内の空き無線リソースを割り当てるステップと、
を有することを特徴とする無線リソース割り当て方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−124646(P2011−124646A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−278739(P2009−278739)
【出願日】平成21年12月8日(2009.12.8)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月8日(2009.12.8)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
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