無線通信システムにおいて設定可能なタイムラインを用いる制御情報の伝送
【課題】確認応答(ACK)及び/又は他の制御情報を設定可能なタイムラインを用いて送る方法を提供する。
【解決手段】受信側は限られた処理資源を有することがあっても良く、異なるデータ量を処理するためには異なる時間量を必要としても良い。該受信側は、もしより少ない(若しくは、より多い)受信処理時間が要求される場合、ACK情報をより早く(若しくは、より遅く)送ることが出来る。1つの設計では、該受信側はデータの伝送をあるグラントに従って受信し、該受信された伝送を復号して該データを復元し、そして復号結果に基づいてACK情報を決定することが出来る。該受信側は該ACK情報を送るためのフレームを該グラントに基づいて決定することが出来る。該決定されるフレームは該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つであることが出来る。
【解決手段】受信側は限られた処理資源を有することがあっても良く、異なるデータ量を処理するためには異なる時間量を必要としても良い。該受信側は、もしより少ない(若しくは、より多い)受信処理時間が要求される場合、ACK情報をより早く(若しくは、より遅く)送ることが出来る。1つの設計では、該受信側はデータの伝送をあるグラントに従って受信し、該受信された伝送を復号して該データを復元し、そして復号結果に基づいてACK情報を決定することが出来る。該受信側は該ACK情報を送るためのフレームを該グラントに基づいて決定することが出来る。該決定されるフレームは該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つであることが出来る。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
本出願は2008年2月19日に提出され、本出願の譲受人に譲渡され、そして、参照としてここに組み込まれた、“UMB TDD FRAMEWORK”、と題する米国特許仮出願番号61/029,853への優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示は一般に通信に係り、具体的には、無線通信システムにおいて制御情報を送るための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは音声、画像、パケット・データ、メッセージング、放送、等々のような多様な通信コンテントを提供するために広く配備されている。これ等の無線システムは、利用可能なシステム資源を共有することによって、多数の利用者をサポートする能力を備える多元接続システムであり得る。このような多元接続システムの実例は符号分割多元接続(Code Division Multiple Access)(CDMA)システム、時分割多元接続(Time Division Multiple Access)(TDMA)システム、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access)(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(Orthogonal FDMA)(OFDMA)システム、単一キャリア(Single-Carrier)FDMA(SC−FDMA)システムを含む。
【0004】
無線通信システムでは、送信側(例えば、基地局)はデータを符号化してデータを受信側(例えば、端末)に伝送出来る。受信側は該伝送を受信および復号して送信側によって送られたデータを復元することが出来る。受信側は復号結果に基づいて確認応答(acknowledgement)(ACK)情報を生成することが出来る。ACK情報は、該伝送が正しく復号されたことを示すACK又は該伝送が誤って復号されたことを示す否定応答(negative acknowledgement)(NAK)を含むことが出来る。受信側は、ACK情報と恐らくは他の制御情報を送信側に送って、送信側によるデータ伝送をサポートすることが出来る。ACKと他の制御情報を良好な動作成績を得る方法で送ることが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
無線通信システムにおいて設定可能なタイムラインを用いてACK情報及び/又は他の制御情報を送るための技術が本明細書で説明される。ある一態様では、ACK情報は、(固定されたフレーム・オフセットの代わりに)種々異なるフレーム・オフセットを用いて送られ、受信側に対して種々異なる受信処理時間を供給することが出来る。受信側は限られた処理資源を有することがあっても良く、種々異なる量のデータを処理するために、種々異なる量の時間を必要としても良い。受信側は、もしより少ない受信処理時間が要求されるならば、より早くACK情報を送り、或いは、もしより多い受信処理時間が必要とされるならば、より遅くACK情報を送ることが出来る。
【0006】
1つの設計では、受信側はデータ伝送のためのグラント(grant)を受信することが出来る。該グラントはデータの該伝送のための諸資源の量、送るべきデータの量、等々を示すことが出来る。受信側は該グラントに従ってデータの該伝送を受信し、該受信された伝送を復号して該データを復元し、そして、復号結果に基づいてACK情報を決定することが出来る。受信側は該グラントに基づいてACK情報を送るべきフレームを決定することが出来る。該決定されたフレームはACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つであることが出来る。次に受信側は、データの該伝送に対する該ACK情報を、該決定されたフレームで送ることが出来る。
【0007】
1つの設計では、種々異なるグラント・サイズがACK情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられることが出来る。より多くの受信処理時間を受信側に供給するために、順次より大きなグラントがデータの該伝送から順次より離れたフレームと関連付けられことが出来る。受信側は該グラントのサイズに基づいてACK情報を送るためのフレームを決定することが出来る。別の設計では、該グラントはデータの該伝送に対して指定されるノードを示すことが出来る。該指定されるノードはチャネルツリー(channel tree)中の複数のノードの内の1つであることが出来て、データを送るための特定の資源と関連付けられることが出来る。チャネルツリー中の各ノードは又ACK情報を送るための特定のフレームと関連付けられることが出来る。受信側は該指定されるノードに基づいて該ACK情報を送るためのフレームを決定することが出来る。
【0008】
本明細書記載の諸技術は(上記のように)ACK情報を送るために、並びに、他の制御情報、パイロット、等々を送るために、使用されることが出来る。所与の情報は、該情報を生成もしくは使用するために要求される処理時間に依存して、種々異なるフレームで送られることが出来る。本開示の多様な態様と特徴は又下記で更に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は無線通信システムを示す。
【図2】図2はハイブリッド自動再送(HARQ)を用いるデータ伝送を示す。
【図3】図3は設定可能なタイムラインを用いるACK伝送を示す。
【図4】図4は時分割複信システムに対する非対称分割を示す。
【図5】図5は実例のチャネルツリーを示す。
【図6】図6は実例のデータ伝送方式を示す。
【図7】図7はデータ伝送を受信するための処理を示す。
【図8】図8はデータ伝送を受信するための装置を示す。
【図9】図9はデータ伝送を送るための処理を示す。
【図10】図10はデータ伝送を送るための装置を示す。
【図11】図11は伝送を交換するための処理を示す。
【図12】図12は伝送を交換するための装置を示す。
【図13】図13は基地局と端末のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書記載の諸技術は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA及び他のシステムのような、多様な無線通信システムに対して使用出来る。用語“システム”と“ネットワーク”はしばしば相互に交換可能に使用される。CDMAシステムは、ユニバーサル・テレストリアル・ラジオ・アクセス(Universal Terrestrial Radio Access)(UTRA)、cdma2000のような、無線技術を実現することが出来る。UTRAは広帯域CDMA(Wideband CDMA)(WCDMA)及びCDMAの他の変型を含む。cdma2000はIS−2000規格、IS−95規格、及び、IS−856規格を包含する。TDMAシステムはグローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(Global system for Mobile communications)(GSM(登録商標))のような無線技術を実現することが出来る。OFDMAシステムは、エボルブド(Evolved)UTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(Ultra Mobile Broadband)(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュ(Flash-)OFDM(登録商標)、等々を実現することが出来る。UTRAとE−UTRAはユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(Universal Mobile Telecommunication System)(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・エボリューション(LTE)はE−UTRAを使用する近々リリースのUMTSである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE及びGSMは“第3世代パートナーシップ・プロジェクト”(“3rd Generation Partnership Project”)(3GPP)と名付けられた組織からの文書に説明されている。CDMA2000とUMBは“第3世代パートナーシップ・プロジェクト2”(“3rd Generation Partnership Project 2”)(3GPP2)と名付けられた組織からの文書に説明されている。本明細書記載の諸技術は、上記のシステムと無線技術並びにその他のシステムと無線技術に対して、使用出来る。
【0011】
図1は無線通信システム100を示し、該システムは多数の基地局110とその他のネットワーク構成要素を含むことが出来る。基地局は諸端末と通信する施設であると言えて、ノードB、拡張ノードB、アクセス点、等々とも呼ばれる。各基地局110は特定の地理的領域に対して通信圏を提供することが出来る。用語“セル”は、該用語が使用される文脈に従って、基地局の通信範囲及び/又はこの通信範囲へのサービス活動をする基地局サブシステムを指すことが出来る。システム制御器130は、複数の基地局からなるセットに接続して、これ等の基地局に対する調整と制御を提供することが出来る。
【0012】
諸端末120はシステム全体に亘って分散されることが出来、それぞれの端末は固定したもの若しくはモバイルであってもよい。端末は又、アクセス端末、移動局、利用者装置、加入者ユニット、ステーション、等々と呼ばれる。端末はセルラ電話、携帯情報端末(personal digital assistant)(PDA)、無線モデム、無線通信装置、ハンドヘルド(handheld)装置、ラップトップ・コンピュータ、コードレス電話、無線ローカル・ループ(wireless local loop)(WLL)局、等々であってもよい。端末は順方向リンク及び逆方向リンク上で基地局と通信することが出来る。順方向リンク(若しくは下り回線)は基地局から端末への通信回線を指し、そして逆方向リンク(若しくは上り回線)は端末から基地局への通信回線を指す。図1では双方向矢印を持つ実線は端末とサービスを提供する基地局との間の望ましいデータ伝送を示す。双方向矢印を持つ破線は端末と干渉する基地局との間の干渉する伝送を表す。
【0013】
該システムはデータ伝送の信頼性を改良するためにHARQをサポートすることが出来る。HARQに対して、送信側はパケットの伝送を送ることが出来て、必要とされる場合、該パケットが受信側によって正しく復号されるまで、又は、最大伝送数が送られてしまうまで、又は、何か他の終了条件が遭遇されるまで、1又は複数の追加の伝送を送ることが出来る。
【0014】
図2はHARQを用いる実例のデータ伝送方式を示す。伝送のタイムラインはフレームの単位に分割されることが出来る。それぞれのフレームは所定の継続時間、例えば1ミリ秒(ms)、をカバーすることが出来る。フレームは又サブフレーム、スロット、等々と呼ばれることも出来る。
【0015】
送信側(例えば、基地局)は受信側(例えば、端末)に送るべきデータを有することが出来る。該送信側は、選択された変調および符号化方式(modulation and coding scheme)(MCS)に従って、データ・パケットAを処理してデータ・シンボルを得ることが出来る。該送信側は、フレームmで、グラント並びにパケットAの第1伝送を生成して該受信側に送ることが出来る。該グラントは該伝送のために使用される諸資源、選択されたMCS、等々を示すことが出来る。グラントは資源グラント、割り振り(assignment)、等々とも呼ばれることが出来る。該受信側は該グラントに従って該第1伝送を受信および処理することが可能で、そしてパケットAを誤って復号することがあり得る。その場合該受信側はフレームm+Dで該送信側にNAKを送ることが出来る。ここにD≧1である。該送信側はNAKを受信することが出来て、フレームm+Mで受信側にパケットAの第2伝送を送ることが出来る。ここにM>1である。該受信側は該第2伝送を受信し、該第1および第2伝送を処理して、パケットAを正しく復号することがあり得る。その場合該受信側はフレームm+D+Mで該送信側にACKを送ることが出来る。該送信側は該ACKを受信してパケットAの伝送を終了することが出来る。該送信側は、次に、MCSを選択し、該選択されたMCSに従って別のパケットBを処理し、そして、フレームm+2Mで、グラント並びにパケットBの第1伝送を該受信側に送ることが出来る。パケットとACK情報の伝送が同様な方法で継続することが出来る。
【0016】
同期HARQに対しては、指標1〜Mを持つM個のHARQインターレースが順方向リンクと逆方向リンクのそれぞれに対して規定されることが出来る。ここでMは4、6、8若しくは何か他の値に等しくなることが出来る。それぞれのHARQインターレースはM個のフレームによって分離される諸フレームを含むことが出来る。例えば、HARQインターレースはm∈{1,…,M}に対して、フレームm、m+M、m+2M、等々を含むことが出来る。ここでmはインターレース指標である。パケットは1つのHARQインターレースで送られることが出来て、図2で示されるように、該パケットの全ての伝送は該HARQインターレースに属する異なるフレームで送られることが出来る。パケットの伝送はHARQ伝送、パケット伝送、等々と呼ばれることが出来る。
【0017】
非同期H−ARQに対しては、それぞれのHARQ伝送はスケジューリングされて任意のフレームで送られることが出来る。所与のパケットに対して、諸資源の量、諸資源の所在地、MCS及び/又はその他の諸パラメータは、該パケットの種々異なる伝送に対して、変わることが出来る。本明細書記載の諸技術は同期HARQと非同期HARQ双方に対して使用されることが出来る。簡明を期するため、下記の記載の多くは同期HARQに対するものである。
【0018】
本明細書で使用されるように、ACK情報はACK、NAK、及び/又は受信側における復号結果を示すその他の情報を含むことが出来る。ACK伝送はACK情報の伝送である。ACK資源はACK情報を送るために使用される資源であって、時間、周波数、符号、及び/又はその他の資源を含むことが出来る。ACKフレームはACK情報がそこで送られるフレームである。
【0019】
パケットの連続する複数の伝送間の継続時間はインターレース期間(interlace duration)と呼ばれることが出来て、図2に示されるように、tINTERLACE と表示されることが出来る。インターレース期間はHARQインターレースの個数並びにフレーム期間に依存すると言える。例えば、もし各フレームが1msの期間を有し、そして8個のHARQインターレースが利用可能であるとすれば、その場合インターレース期間は8msに等しく、パケットの連続伝送は8msで分離されると言える。インターレース期間は、システム設計に依存して、固定値であることも若しくは設定可能な値であることも可能である。
【0020】
パケット伝送の終了からACK伝送の開始までの期間は利用可能な受信処理時間と呼ばれることが出来て、図2に示されるように、tRX_PROC と表示されることが出来る。ACK伝送の終了から次のパケット伝送の開始までの期間は利用可能な送信処理時間と呼ばれることが出来て、図2に示されるように、tTX_PROC と表示されることが出来る。所与のインターレース期間に対してACKフレームは、受信側にとって十分な受信処理時間が利用可能であり、そして送信側にとって十分な送信処理時間が利用可能であるように選択されることが出来る。ACKフレームは、一般的には、図2に示されるように、パケット伝送に使用されたフレームから固定されたオフセットD(フレーム単位で)の所にある。
【0021】
ある一態様では、ACK情報は、受信側に対して十分な受信処理時間及び/又は送信側に対して十分な送信処理時間を与えるために、設定可能なタイムラインを用いて送られることが出来る。受信側は限られた処理資源しか持たないことがあり得て、より大きなパケット若しくはより多くのパケットの伝送を処理するためには、より多くの時間を必要とすることがあり得る。受信側は、ある一定の型の伝送を処理するために、他の型の伝送より多くの時間を必要とすることもあり得る。例えば、受信側は、複数入力複数出力(multiple-input multiple-output)(MIMO)伝送に対しては、単一入力単一出力(single-input single-output)(SISO)伝送に対するよりも多くの時間を必要とすることがあり得る。受信側はACK情報を、より少ない処理時間が要求される場合にはより早く、より多い処理時間が要求される場合にはより遅く、送ることが出来る。
【0022】
図3は設定可能なタイムラインを用いるACK伝送の一設計を示す。送信側は、グラントに従って、1又は複数のパケットの伝送をフレームmで受信側に送ることが出来る。該グラントは任意のサイズ(例えば、小、中、若しくは大)であることが出来て、送るべきデータの量、データの優先度、利用可能な諸資源、チャネルの状態、等々のような種々の要因に依存することが可能である。より大きなグラントは、より大きなパケット、より多くのパケット、より多くの資源、より先進的な伝送技術(例えば、MIMO)等々に対応することが出来る。逆に、より小さなグラントは、より小さなパケット、より少ないパケット、より少ない資源、より単純な伝送技術(例えば、SISO)等々に対応することが出来る。
【0023】
受信側は送信側からの伝送を受信して処理することが出来る。受信側はより大きなグラントに対してはより多くの処理時間を、そしてその逆を、要求することが出来る。受信側は、小グラントに対してはフレームm+D1 で、中グラントに対してはフレームm+D2 で、或いは大グラントに対してはフレームm+D3 で、ACK情報を送ることが出来る。ここに、D3 >D2 >D1 である。受信側は、小グラントに対しては処理時間tRX_PROC1を、中グラントに対しては処理時間tRX_PROC2を、或いは大グラントに対しては処理時間tRX_PROC3を、有することが出来る。ここに、tRX_PROC3>tRX_PROC2>tRX_PROC1である。
【0024】
図3で示される実例では、受信側は、グラントが小、中、若しくは大であるかどうかに従って、3つのフレームの内の1つでACK情報を送ることが出来る。一般に、受信側はグラント・サイズに従って複数のフレームの内の1つでACK情報を送ることが出来る。ACK情報を送るために使用されるフレームは、受信側に、より大きなグラントに対してはより多くの処理時間を、そしてその逆を、供給するために選択されることが出来る。
【0025】
本明細書記載の諸技術は周波数分割複信(frequency division duplexed)(FDD)システム並びに時分割複信(time division duplexed)(TDD)システムに対して使用されることが出来る。FDDに対しては、順方向リンクと逆方向リンクは別々の周波数チャネルを割り当てられることが出来る。伝送は順方向リンクと逆方向リンクで、これ等のリンクに対して割り当てられた周波数チャネルを介して、同時に送られることが出来る。TDDに対しては、順方向リンクと逆方向リンクは同じ周波数のチャネルを共有することが出来る。利用可能な伝送時間の内あるものは順方向リンクに割当てられることが出来て、残りの伝送時間は逆方向リンクに割り当てられることが出来る。伝送はそれぞれのリンク上で該リンクに対して割り当てられた時間に送られることが出来る。
【0026】
例えば図3に示される、設定可能なタイムラインを用いるACK伝送はFDDシステムとTDDシステム双方に対して使用されることが出来る。送信側は、第1リンク、例えば順方向リンク、のための1つのHARQインターレースに属する諸フレームで、パケット伝送を送ることが出来る。受信側は、第2リンク、例えば逆方向リンク、のための諸フレームで、ACK情報を送ることが出来る。パケット伝送とACK伝送は、FDDシステムでは異なる周波数チャネル上で送られ、そして、TDDシステムでは同一の周波数チャネル上で送られることが出来る。
【0027】
本明細書記載の諸技術はTDDシステムでは非対称分割に対して特に適用可能であると言える。非対称分割を用いると、順方向リンクに対して割り当てられる時間の量は逆方向リンクに対して割り当てられる時間の量とは異なることが出来る。例えば、U:V TDD設定では、U個のフレームが順方向リンクに対して割り当てられることが出来、次のV個のフレームが逆方向リンクに対して割り当てられることが出来て、次のU個のフレームが順方向リンクに対して割り当てられることが出来る、等々。ここに、非対称分割に対してはU≠Vである。非対称分割は、より多くのデータ・トラフィック若しくはより高い負荷を持つリンクにより多くのフレームを割り当てるために使用されることが出来る。
【0028】
図4はTDDシステムに対して適用可能である非対称分割の一設計を示す。この設計では、M個のフレームが第1リンクに対して割り当てられることが出来、次のM*N個のフレームが第2リンクに対して割り当てられることが出来、次のM個のフレームが第1リンクに対して割り当てられることが出来る、等々。一般には、MとNはそれぞれ任意の値であり得て、対称分割に対してはN=1であり、非対称分割に対してはN>1である。下記の説明の多くはN>1であると仮定する。第1リンクと第2リンクはそれぞれ順方向リンクと逆方向リンクに対応することが出来て、より多くのフレームが逆方向リンクに対して割り当てられることが出来る。代わりに、第1リンクと第2リンクがそれぞれ逆方向リンクと順方向リンクに対応することが出来て、より多くのフレームが順方向リンクに対して割り当てられることが出来る。
【0029】
図4に示される設計では、第1リンクに対するそれぞれのフレームは第2リンクに対するN個のフレームのセットと関連付けられることが出来る。第1リンクに対する各バーストにおけるM個のフレームは指標F1 〜FM を指定されることが出来る。第2リンクに対する各バーストにおけるM*N個のフレームは指標1〜Mを持つM個のセットに分割されることが出来て、それぞれのセットは連続するN個のフレームを含むことが出来る。第2リンクに対する各セット中のN個のフレームは指標Rm,1 〜Rm,N を指定されることが出来る。ここに、mはセットの指標である。第1リンクに対するフレームFm は、第2リンクに対するフレームRm,1 〜Rm,N を含む、セットmと関連付けられることが出来る。ここに、m∈{1,…,M}である。
【0030】
送信側は第1リンク上のフレームFm でデータの伝送を送ることが出来る。受信側は該伝送を受信して処理することが出来て、図4で示されるように、第2リンク上のN個のフレームRm,1 〜Rm,N の内の1つでACK情報を送ることが出来る。受信側は、ACK情報がフレームRm,1 で送られる場合最少量の処理時間を有し、ACK情報がフレームRm,2 で送られる場合より多くのの処理時間を有し、等々と続いて、ACK情報がフレームRm,N で送られる場合最大の処理時間を有することが出来る。
【0031】
1つの設計では、第2リンク上でACK情報を送るために使用されるフレームは、第1リンク上のフレームFm で送られるデータの伝送のためのグラントに基づいて選択されることが出来る。該グラントは、送るべきパケットの数と各パケットにおけるビット数によって与えられることが出来る、ペイロード・サイズを示すことが出来る。例えば、受信側はACK情報を、小グラントに対してはフレームRm,1 で、大グラントに対してはフレームRm,N で、或いは中間のグラントに対してはフレームRm,1 とRm,N との間のあるフレームで、送ることが出来る。一般には、受信側は、順次より大きくなるグラントに対しては、データの伝送を処理するための順次より多くの時間を得るために、順次より遅いフレームでACK情報を送ることが出来る。
【0032】
TDDシステムとFDDシステム双方に対して適用されることが出来る1つの設計では、ACKフレームはデータの伝送に対して認められる諸資源の量に基づいて選択されることが出来る。該認められる諸資源はサブキャリアのセット、資源ブロックのセット、チャネルツリー中の1又は複数のノード、等々を含むことが出来る。受信側は、より多くの資源が認められる場合、復調とその他のタスクに対してより多くの処理時間を必要とすることがあり得る。諸資源の量とACKフレームとの間のマッピングが規定されることが出来て、送信側と受信側双方によってアプリオリに知られることが出来る。その場合、送信側と受信側は、認められた諸資源の量と既知のマッピングに基づいて、ACKフレームを確定することが出来る。
【0033】
一般に、諸資源は時間、周波数、符号、等々に基づいて規定されることが出来る。1つの設計では、複数の資源ブロックが規定されることが出来て、この場合それぞれの資源ブロックは所定の期間(例えば、1フレーム)中に所定のサブキャリア数(例えば、12サブキャリア)を含む。直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing)(OFDM)若しくは単一キャリア周波数分割多重(single-carrier frequency division multiplexing)(SC−FDM)に関しては、システム帯域は複数(K個)のサブキャリアに分割されることが出来る。サブキャリアの総個数(K)はシステム帯域に依存することが出来る。例えば、Kは、システム帯域幅1.25、2.5、5、10、若しくは20MHzに対してそれぞれ、128,256,512、1024、若しくは2048に等しくなることが出来る。利用可能な資源ブロックの個数はシステムの帯域幅に依存することが出来る。利用可能な資源ブロックはデータの伝送に対して指定されることが出来る。
【0034】
別の設計では、チャネルツリーが資源を特定するために使用されることが出来る。チャネルツリーは資源の割り振りを制約することが出来て、このことは認められた資源を運ぶためのオーバーヘッドを削減することが出来る。
【0035】
図5は、32個のサブキャリア・セットが利用可能である場合に対するチャネルツリーの一設計500を示す。それぞれのサブキャリア・セットは1又は複数の連続する若しくは不連続のサブキャリアを含むことが出来る。チャネルツリー500では、32個のノードが、32個のサブキャリアに対して、ティア1に形成されることが出来、16個のノードが、ティア1における32個のノードに対して、ティア2に形成されることが出来、8個のノードが、ティア2における16個のノードに対して、ティア3に形成されることが出来、4個のノードが、ティア3における8個のノードに対して、ティア4に形成されることが出来、2個のノードが、ティア4における4個のノードに対して、ティア5に形成されることが出来、そして1個のノードが、ティア5における2個のノードに対して、ティア6に形成されることが出来る。ティア2からティア6までの各ノードは直ぐ下のティアにおける2個のノードに対して形成されることが出来る。
【0036】
チャネルツリーにおける各ノードは特有のノード指標もしくはチャネル識別子(ID)を指定されることが出来る。諸ノードは、図5で示されるように、上から下へそして各ティアに対して左から右へ順番に番号付けられた指標を指定されることが出来る。最上位のノード1は全32個のサブキャリアのセットを含むことが出来る。最下位ティア1における32から63までの32個のノードはベース・ノードと呼ばれることが出来て、それぞれのノードは1つのサブキャリアセットを含むことが出来る。チャネルツリーにおけるノードはデータの伝送のために指定されることが出来る。指定されたノードにマッピングされる全てのサブキャリア・セットは伝送のために使用されることが出来る。例えば、もしノード9が指定されるならば、その場合36から39までのベース・ノードに対する4個のサブキャリア・セットが伝送のために使用されることが出来る。
【0037】
図5に示される木構造はサブキャリアの割り振りにある一定の制限を設ける。指定されるそれぞれのノードに対して、該指定されたノードの子孫となる全てのノードと該指定されたノードがそれに対する子孫となる全てのノードは制限される。該制限されたノードは該指定されたノードと同時には使用されない、従って、2つの端末が同時に同一サブキャリアを使用することはない。
【0038】
1つの設計では、ACK情報は、順次より上位のティアにおけるノード上でのパケット伝送に対しては順次より遅いフレームで送られることが出来る。例えば、ACK情報はベース・ノード上でのパケット伝送に対しては第1フレームRm,1 で送られることが出来、ティア2におけるノード上でのパケット伝送に対しては次のフレームRm,2 で、等々と続き、そしてティア6における最上位ノード1上でのパケット伝送に対しては最後のフレームRm,N で送られることが出来る。ACKフレームへのノードの該マッピングはティアの個数、ACK情報を送るために利用可能なフレーム数(N)、等々に依存することが出来る。例えば、N=2の場合、ACK情報はベース・ノード上でのパケット伝送に対してはフレームRm,1 で送られることが出来、或いは、残りのノード上でのパケット伝送に対してはフレームRm,2 で送られることが出来る。
【0039】
別の設計では、それぞれのベース・ノードは特定のACK資源と関連付けられることが出来る。例えば、図5に示されるように、1から32までの指標を持つ32個のACK資源は、32から63までのベース・ノードに対して、それぞれ規定されることが出来る。受信側は、指定されたノードに対する全てのACK資源の中で最低指標を持つACK資源上でACK情報を送ることが出来る。例えば、受信側は、ノード9が指定される場合ACK資源5上で、ノード19が指定される場合ACK資源7上で、或いはノード37が指定される場合ACK資源6上で、ACK情報を送ることが出来る。この設計では、ACK資源1はノード32、16、8、4、2、若しくは1上のパケット伝送に対してACK情報を運ぶことが出来る。ACK資源2はノード33上のパケット伝送に対してACK情報を運ぶことが出来る。ACK資源3はノード34若しくは17上のパケット伝送に対してACK情報を運ぶことが出来る。ACK資源4はノード35上のパケット伝送に対してACK情報を運ぶことが出来る。この設計では、偶数の指標を持つ各ACK資源は1つのベース・ノードに対して使用されることが出来て第1フレームRm,1 にマッピングされることが出来る。奇数の指標を持つ各ACK資源は1又は複数のベース・ノードに対して使用されることが出来てより遅いフレームにマッピングされることが出来る。
【0040】
チャネルツリー中のノードをACKフレーム/ACK資源にマッピングするための数個の設計が上記で説明された。該ノードは又別の方法でACKフレーム/ACK資源にマッピングされることも出来る。
【0041】
図5は諸資源を指定するために使用されることが出来る実例のチャネルツリーを示す。一般には、利用可能な資源は任意の方法で、例えば、他のチャネルツリーもしくは他の資源分配方式を使用して、分配されることが出来る。ACK情報は、順次より多くの資源上でのパケット伝送に対しては順次より遅いフレームで送られて、受信側に対してより多くの処理時間を提供することが出来る。指定可能な諸資源とACKフレーム/ACK資源との間のマッピングは送信側と受信側によってアプリオリに知られることが出来る。その場合このことはシグナリング・オーバーヘッドを削減することが出来る。
【0042】
簡明を期するため、上記では、設定可能なタイムラインを用いるACK伝送が説明された。一般に、データ伝送に対して関係し得る制御及び/又は他の情報の任意の伝送は設定可能なタイムラインを使用して送られることが出来る。例えば、設定可能なタイムラインは、パイロット、チャネル品質インジケータ(CQI)情報、資源品質インジケータ(RQI)情報、資源要求、グラント等々、の伝送のために使用されることが出来る。CQI情報は全てのサブキャリア若しくは指定されたサブキャリアに対する受信信号品質を提供することが出来て、周期的に送られることが出来る。RQI情報は特定されたサブキャリアに対する受信信号品質を提供することが出来て、要求される場合に送られることが出来る。
【0043】
図6はデータ伝送方式の一設計600を示す。送信側(例えば、端末)は受信側(例えば、基地局)に送るべきデータを有することが出来て、フレームm1 で資源要求を送ることが出来る。該資源要求は送信側におけるバッファ(buffer)サイズ、該資源要求の緊急性の指示、等々を含むことが出来る。受信側は該資源要求を受信することが出来て、1又は複数の特定された資源に対する送信側の送信電力能力を問うために送信側にフレームm2 で送信能力要求を送ることが出来る。
【0044】
送信側は受信側から送信能力要求を受信することが出来て、送信側が該特定された資源上で使用することが出来る最大送信電力水準を決定することが出来る。例えば、送信側は、高い干渉を観測している他の諸受信者から1又は複数の干渉低減要求を受信することが出来て(図6では示されない)、それに従って自身の送信電力を低減することが出来る。送信側は自身の最大送信電力水準を電力決定パイロットを介して搬送することが出来る。該パイロットはフレームm3 においてこの送信電力水準で送られることが出来る。
【0045】
受信側は該電力決定パイロットを送信側から受信することが出来て、該受信パイロットに基づいて該特定された資源に属する受信信号品質を決定することが出来る。受信側は(例えば、受信側が基地局である場合)該受信信号品質に基づいてMCSを選択することが出来る。次に受信側は、該指定された資源、該選択されたMCS、該指定された資源に対して使用すべき送信電力水準、等々を含むことが出来る、グラントを生成することが出来る。それに代わって、受信側は(例えば、受信側が端末である場合)該特定された資源に対する受信信号品質を示すRQI情報を生成することが出来る。受信側は該グラント又はRQI情報をフレームm4 で送信側に送ることが出来る。送信側は該グラント又はRQI情報を受信することが出来て、該グラント又はRQI情報に従って1又は複数のパケットを処理することが出来る。次に送信側はフレームm5 において該指定された資源上でデータの伝送を送ることが出来る。受信側は送信側からの該伝送を受信して該受信された伝送を復号することが出来る。次に受信側はフレームm6 でACK情報を送ることが出来る。送信側はNAKが受信される場合もう1つの伝送を送ることが出来て、ACKが受信される場合は終了するか或いは新データを送ることが出来る。
【0046】
図6はデータ伝送をサポートするために送られることが出来る実例のメッセージとパイロットを示す。1つの設計では、図6におけるメッセージとパイロットは固定されたフレームで送られることが出来る。例えば、送信側は自身の伝送を1つのHARQインターレースに属するフレームm1 、m3 及びm5 で送ることが出来る。受信側も又自身の伝送を1つのHARQインターレースに属するフレームm2 、m4 及びm6 で送ることが出来る。別の設計では、図6における1又は複数のメッセージとパイロットは設定可能なフレームで送られることが出来る。例えば、パイロットは、チャネル推定及び/又は他のタスクを実行するために受信側によって要求される処理時間に依存して、種々異なるフレームで送られることが出来る。グラント若しくはRQI情報も又、1又は複数のパケットを伝送のために処理するために送信側によって要求される処理時間に依存して、種々異なるフレームで送られることが出来る。RQI情報を送るためのフレームは又、割り振りサイズ、(例えば、受信側の能力に依存することが出来る)可能な最大MIMO次数もしくはランク、及び/又はその他の要因に基づいて、選択されることが出来る。割り振りサイズは、パイロット決定パイロット・チャネル(pilot decision pilot channels)(PDPICHs)の数及び/又は受信側によって処理されるべき他のチャネルの数と関係があり得る。資源要求は、スケジューリング及び/又は他のタスクのために要求される処理時間に依存して、種々異なるフレームで送られることが出来る。要求される処理時間は、要求される資源の量、送るべきデータの量、等々、と関係があることが出来て、それ等に基づいて推定されることが出来る。
【0047】
図7はデータ伝送を受信するための処理の一設計700を示す。処理700は受信側によって実行されることが出来る。該受信側は順方向リンク上のデータ伝送に対しては端末であり、或いは、逆方向リンク上のデータ伝送に対しては基地局であることが出来る。受信側はデータの伝送のためのグラントを受信することが出来る(ブロック712)。該グラントはデータの伝送のための諸資源の量、送るべきデータの量、及び/又は他の情報を指示することが出来る。受信側は該グラントに従ってデータの伝送を受信し(ブロック714)、該受信された伝送を復号して該データを復元し(ブロック716)、そして復号結果に基づいてACK情報を決定することが出来る(ブロック718)。受信側は該グラントに基づいて該ACK情報を送るべきフレームを決定することが出来る(ブロック720)。該決定されたフレームは該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つであることが出来る。次に受信側は該決定されたフレームでデータの該伝送に対する該ACK情報を送ることが出来る(ブロック722)。
【0048】
ブロック720の1つの設計では、種々異なるグラント・サイズがACK情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられることが出来る。例えば、順次より大きなグラントがデータの該伝送から順次より離れたフレームに関連付けられて、データの該伝送に対してより多くの受信処理時間を供給することが出来る。受信側は該グラントのサイズを決定することが出来て、該グラント・サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を送るためのフレームと決定することが出来る。
【0049】
ブロック720の別の設計では、該グラントはデータの伝送のために指定されるノードを指示することが出来る。該指定されたノードはチャネルツリー中の複数のノードの内の1つであることが出来て、データの該伝送のために使用すべき特定の資源と関連付けられることが出来る。受信側は該指定されたノードに基づいてACK情報を送るべきフレームを決定することが出来る。例えば、チャネルツリー中の各ノードはACK情報を送るための特定のフレームと関連付けられることが出来る。次に受信側は該指定されたノードと関連付けられる該フレームをACK情報を送るためのフレームとして決定することが出来る。1つの設計では、もし該指定されたノードが最少量の資源と関連付けられるベース・ノードであるならば、複数のフレームの中でデータの該伝送に最も近接している第1フレームがACK情報を送るために使用されることが出来る。もし該指定されたノードが最少よりも多い量の資源と関連付けられるより上位ティアのノードであるならば、該第1フレームより遅いフレームがACK情報を送るために使用されることが出来る。チャネルツリー中の諸ノードのACKフレームへの他のマッピングも又使用されることが出来る。
【0050】
受信側は第1リンク上の第1フレームでデータの該伝送を受信することが出来て、第2リンク上の該決定されたフレームで該ACK情報を送ることが出来る。ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームが該第1フレームと関連付けられることが出来る。例えば、該第1フレーム(例えば、図4におけるフレームF1 )と該複数のフレーム(例えば、図4におけるフレームR1,1 〜R1,N )はTDDシステムでは非対称分割を用いて取得されることが出来る。
【0051】
図8はデータ伝送を受信するための装置の一設計800を示す。装置800は、データの伝送のためのグラントを受信するためのモジュール812、該グラントに従ってデータの伝送を受信するためのモジュール814、該受信されたデータの伝送を復号してデータを復元するためのモジュール816、復号結果に基づいてACK情報を決定するためのモジュール818、該グラントに基づいてACK情報を送るべきフレームを決定するためのモジュール820、ここに該決定されたフレームはACK情報を送るために利用可能な複数のフレームのうちの1つである、そしてデータの該伝送に対するACK情報を該決定されたフレームで送るためのモジュール822、を含む。
【0052】
図9はデータ伝送を送るための処理の一設計900を示す。処理900はは送信側によって実行されることが出来る。該送信側は逆方向リンク上のデータ伝送に対しては端末であり、或いは、順方向リンク上のデータ伝送に対しては基地局であることが出来る。送信側はデータの伝送のためのグラントを決定することが出来る(ブロック912)。送信側は該グラントに従ってデータの該伝送を送ることが出来る(ブロック914)。送信側は該グラントに基づいてACK情報を受信するためのフレームを決定することが出来る(ブロック916)。該決定されたフレームはACK情報を送るために利用可能な複数のフレームのうちの1つであることが出来る。次に送信側はデータの該伝送に対するACK情報を該決定されたフレームで受信することが出来る(ブロック918)。
【0053】
1つの設計では、種々異なるグラント・サイズがACK情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられることが出来る。送信側は該グラントのサイズを決定することが出来て、該グラント・サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を受信するためのフレームとして決定することが出来る。別の設計では、該グラントはデータの該伝送に対して指定されたチャネルツリー中のノードを指示することが出来る。チャネルツリー中の各ノードはACK情報を送るための特定のフレームと関連付けられることが出来る。送信側は、該指定されたノードに基づいて、該ACK情報を受信するためのフレームを決定することが出来る。
【0054】
図10はデータ伝送を送るための装置の一設計1100を示す。装置1000は、データの伝送のためのグラントを決定するためのモジュール1012、該グラントに従ってデータの伝送を送るためのモジュール1014、該グラントに基づいてACK情報を受信するべきフレームを決定するためのモジュール1016、ここに該決定されたフレームはACK情報を送るために利用可能な複数のフレームのうちの1つである、そしてデータの該伝送に対するACK情報を該決定されたフレームで受信するためのモジュール1018、を含む。
【0055】
図11は伝送を交換するための処理の一設計1100を示す。処理1100は、送信側でも又は受信側であってもよい、第1構成員によって実行されることが出来る。第1構成員はデータの伝送を第2構成員と交換する(例えば、送る若しくは受信する)ことが出来る(ブロック1112)。第1構成員は、データの該伝送のためのグラントに基づいて、第2伝送を交換するための複数のフレームの内の1つを決定することが出来る(ブロック1114)。次に第1構成員は、データの該伝送をサポートするために、該決定されたフレームで、第2構成員と第2伝送を交換する(例えば、受信する若しくは送る)ことが出来る(ブロック1116)。
【0056】
1つの設計では、第1構成員は送信側であって、第2構成員は受信側である。ブロック1112で、送信側は受信側にデータの伝送を送ることが出来て、ブロック1116で、受信側から第2伝送を受信することが出来る。別の設計では、第1構成員は受信側であることが出来て、第2構成員は送信側であることが出来る。ブロック1112で、受信側は送信側からデータの伝送を受信することが出来て、ブロック1116で、送信側へ第2伝送を送ることが出来る。
【0057】
1つの設計では、第2伝送はACK情報のためにあることができて、データの伝送の後で交換されることが出来る。他の設計では、第2伝送は、パイロット、CQI情報、RQI情報、資源要求、グラント、等々のためにあることが出来る。これ等の設計では、第2情報はデータの伝送の前に交換されることが出来る。
【0058】
図12は伝送を交換するための装置の一設計1200を示す。装置1200は、ある一構成員とデータの伝送を交換する(例えば、送る若しくは受信する)ためのモジュール1212、データの該伝送のためのグラントに基づいて、第2伝送を交換するための複数のフレームの内の1つを決定するためのモジュール1214、及び、データの該伝送をサポートするために該決定されたフレームで、該構成員と第2伝送を交換する(例えば、受信する若しくは送る)ためのモジュール1216、を含む。
【0059】
図8、図10及び図12における諸モジュールは、プロセッサ、電子装置、ハードウェア装置、電子コンポーネント、論理回路、メモリ、ソフトウェア・コード、ファームウェア・コード、等々、又はこれ等の任意の組合せを含むことが出来る。
【0060】
図13は基地局110と端末120の一設計のブロック図を示し、該基地局と該端末は図1における諸基地局の内の1つと諸端末の内の1つであることが出来る。この設計では、基地局110は、T個のアンテナ1334a〜1334tを装備され、そして、端末120はR個のアンテナ1352a〜1352rを装備されている。ここに一般にT≧1及びR≧1である。
【0061】
基地局110では、送信プロセッサ1320はデータ情報源1312からのデータのパケット及び制御器/プロセッサ1340からのメッセージを受領することが出来る。例えば、制御器/プロセッサ1340はデータ伝送をサポートするためにグラント及び他のメッセージを供給することが出来る。送信プロセッサ1320はデータ・パケット、メッセージ、及びパイロットを処理(例えば、符号化、インターリーブ、及び変調)することが出来て、データ・シンボル、制御シンボル、及びパイロット・シンボルをそれぞれ供給することが出来る。送信(TX)MIMOプロセッサ1330は、データ・シンボル、制御シンボル、及び/又はパイロットシンボルに関して、もし適用可能であれば、空間処理(例えば、プレコーディング(precoding))を実行することが出来て、T個の出力シンボル出力をT個の変調器(MODs)1332a〜1332tに供給することが出来る。それぞれの変調器1332は、それぞれ対応する出力シンボル・ストリームを(例えば、OFDM、SC−FDM、CDMA、等々に対して)処理して、出力サンプル・ストリームを得ることが出来る。それぞれの変調器1332は、該出力サンプル・ストリームを更に処理(例えば、アナログへの変換、増幅、フィルタ処理、及びアップコンバート)して、順方向リンク信号を得ることが出来る。変調器1332a〜1332tからのT個の順方向リンク信号はそれぞれ、T個のアンテナ1334a〜1334tを介して、送信されることが出来る。
【0062】
端末120では、アンテナ1352a〜1352rは基地局110からの順方向リンク信号を受信することが出来て、受信された諸信号をそれぞれ復調器(DEMODs)1354a〜1354rに供給することが出来る。それぞれの復調器1354は、それぞれ対応する受信信号を調整(例えば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバート、及びデジタル化)して、受信サンプルを得ることが出来る。それぞれの復調器1354は、(例えば、OFDM、SC−FDM、CDMA、等々に対する)該受信サンプルを更に処理して、受信シンボルを得ることが出来る。MIMO検出器1356は、全R個の復調器1354a〜1354rから該諸受信シンボルを取得し、もし適用可能であれば該諸受信シンボルについてMIMO検出を実行し、そして検出されたシンボルを供給することが出来る。受信プロセッサ1358は該検出されたシンボルを処理(例えば、復調、逆インターリーブ、及び復号)し、端末120に対して復号されたパケットをデータ・シンク1360へ供給し、そして、復号されたメッセージを制御器/プロセッサ1380へ供給することが出来る。
【0063】
逆方向リンク上では、端末120において、送信プロセッサ1364はデータ情報源1362からのデータのパケットと制御器/プロセッサ1380からの(例えば、資源要求、ACK情報、等々のための)メッセージを受領して処理することが出来る。送信プロセッサ1364からの諸シンボルは、もし適用可能であるならばTX MIMOプロセッサ1366によってプレコーディングされ、変調器1354a〜1354rによって更に処理され、そして基地局110に送信されることが出来る。基地局110では、端末120からの逆方向リンク信号はアンテナ1334によって受信され、復調器1332によって処理され、もし適用可能であるならばMIMO検出器1336によって検出され、そして受信プロセッサ1338によって更に処理されて端末120によって送信された復号パケットとメッセージを取得することが出来る。
【0064】
制御器/プロセッサ1340と1380はそれぞれ基地局110と端末120における動作を命令することが出来る。基地局110におけるプロセッサ1340及び/又はその他の諸モジュールは図7におけるプロセス700、図9におけるプロセス900、図11におけるプロセス1100、及び/又は本明細書記載の諸技術に対するその他の処理を実行または命令することが出来る。端末120におけるプロセッサ1380及び/又はその他の諸モジュールも又プロセス700、プロセス900、プロセス1100、及び/又は本明細書記載の諸技術に対するその他の処理を実行または命令することが出来る。メモリ1342と1382はそれぞれ基地局110と端末120に対するデータとプログラム・コードを格納することが出来る。スケジューラ1344は、順方向リンク及び/又は逆方向リンク上のデータ伝送のために、諸端末をスケジューリングすることが出来て、該スケジューリングされた諸端末に対してグラントを供給することが出来る。
【0065】
当業者等は情報と信号は種々の異なる基本技術と専門技術の内の何等かを使用して表されることが出来ることを理解する。例えば、上記の説明全体に亘って参照されることが出来る、データ、指示、命令、情報、信号、ビット、シンボル、及び、チップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光学的場もしくは光学粒子,又はこれ等の任意の組合せ、により表されることが可能である。
【0066】
当業者等は更に、本明細書における開示と関連して説明された種々の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズム・ステップはエレクトロニック・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、或いは両者の組合せとして実装されることが可能であること、を認識する。ハードウェアとソフトウェアのこの交換可能性を明確に説明するために、種々の例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及びステップは上記において一般にそれ等の機能性を表す用語で説明された。このような機能性がハードウェアとして実装されるか又はソフトウェアとして実装されるかは、システム全体に課される特別な応用上及び設計上の制約に依存する。当業者等は説明された機能性を個々の特別な応用に対して種々の方法で実装することが出来る、しかし、そのような実装上の解決は本開示の範囲からの逸脱をもたらすので、説明されるべきではない。
【0067】
本明細書における開示と関連して説明された種々の例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号処理装置(digital signal processor)(DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit)(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array)(FPGA)若しくは他のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリート・ゲート(discrete gate)若しくはトランジスタ・ロジック(transistor logic)、ディスクリート・ハードウェア・コンポーネント(discrete hardware components)、或は本明細書に記載された諸機能を実行するために設計されたそれ等の任意の組合せ、を用いて実装もしくは実行されることが出来る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであって良い、しかし、その代わりに、該プロセッサは任意の通常のプロセッサ、制御器、マイクロ制御器、又はステート・マシン(state machine)であって良い。プロセッサは計算する装置の組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと結合された1又は複数のマイクロプロセッサ、或は任意の他のこのような構成、として実現されることも可能である。
【0068】
本明細書における開示と関連して説明された方法もしくはアルゴリズムの諸ステップは、直接ハードウェアにおいて、プロセッサにより遂行されるソフトウェア・モジュールにおいて、又は両者の組合せにおいて、具体化されることが可能である。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュ・メモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハード・デイスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、或は当業者には公知の他の任意の記憶媒体形式、中に常駐することが出来る。ある一実例の記憶媒体はプロセッサに結合され、従って該プロセッサは該記憶媒体から情報を読み、該記憶媒体に情報を書くことが出来る。それに代わって、記憶媒体はプロセッサと一体になることも出来る。プロセッサと記憶媒体はASICの中に常駐することが可能である。該ASICは利用者端末中に常駐することが出来る。それに代わって、プロセッサと記憶媒体は利用者端末中で個別的コンポーネントとして常駐することが可能である。
【0069】
1又は複数の実例の設計では、説明された諸機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれ等の任意の組合せにおいて実装されることが出来る。もしソフトウェアで実装される場合、該諸機能はコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、或いはコンピュータ可読媒体上の1又は複数の命令もしくはコードとして伝送されることが出来る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、コンピュータ・プログラムの1つの場所から別の場所への伝送に資する任意の媒体を含む、通信媒体の双方を含む。記憶媒体は汎用もしくは専用コンピュータによってアクセスされることが出来る任意の入手可能な媒体であることが出来る。限定としてではなく実例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM若しくは他の光学ディスク・ストレージ、磁気ディスク・ストレージ若しくは他の磁気記憶装置、或いは、所望のプログラム・コード手段を命令もしくはデータ構造の形式で搬送もしくは記憶するために使用されることが出来る及び汎用もしくは専用コンピュータ又は汎用もしくは専用プロセッサによってアクセスされることが出来る、任意の他の媒体を含むことが出来る。又、任意の接続は適切にコンピュータ可読媒体と呼ばれる。例えば、ソフトウェアがウェブサイト、サーバ、又は、他の遠隔情報源から、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア(twisted pair)、デジタル加入者線(digital subscriber line)(DSL)、又は、赤外線、無線波およびマイクロ波のような無線技術を使用して、伝送される場合、該同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、DSL、又は、赤外線、無線波およびマイクロ波のような無線技術は、媒体の定義中に含まれる。本明細書で使用される、ディスク(disk及びdisc)は、コンパクト・ディスク(CD)、レーザ・ディスク、光学ディスク、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク及びブルーレイ・ディスクを含み、ここにdiskは通常データを磁気的に再生するが、他方、discはデータをレーザを用いて光学的に再生する。上記の組合せも又コンピュータ可読媒体の範囲の中に含まれるべきである。
【0070】
本開示の前述の説明は、当業者の誰もが本開示を作る又は利用することを可能にするために提供される。本開示への様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、そして本明細書中で明確にされた包括的な諸原理は、本開示の精神もしくは範囲から逸脱することなく他の変型に適用されることが可能である。かくして、本開示は、本明細書中で説明される諸実例と諸設計に限定されることを意図されるのではなく、本明細書中に開示された諸原理及び新規性と首尾一貫する最も広い範囲を認容されるべきである。
【優先権の主張】
【0001】
本出願は2008年2月19日に提出され、本出願の譲受人に譲渡され、そして、参照としてここに組み込まれた、“UMB TDD FRAMEWORK”、と題する米国特許仮出願番号61/029,853への優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示は一般に通信に係り、具体的には、無線通信システムにおいて制御情報を送るための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは音声、画像、パケット・データ、メッセージング、放送、等々のような多様な通信コンテントを提供するために広く配備されている。これ等の無線システムは、利用可能なシステム資源を共有することによって、多数の利用者をサポートする能力を備える多元接続システムであり得る。このような多元接続システムの実例は符号分割多元接続(Code Division Multiple Access)(CDMA)システム、時分割多元接続(Time Division Multiple Access)(TDMA)システム、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access)(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(Orthogonal FDMA)(OFDMA)システム、単一キャリア(Single-Carrier)FDMA(SC−FDMA)システムを含む。
【0004】
無線通信システムでは、送信側(例えば、基地局)はデータを符号化してデータを受信側(例えば、端末)に伝送出来る。受信側は該伝送を受信および復号して送信側によって送られたデータを復元することが出来る。受信側は復号結果に基づいて確認応答(acknowledgement)(ACK)情報を生成することが出来る。ACK情報は、該伝送が正しく復号されたことを示すACK又は該伝送が誤って復号されたことを示す否定応答(negative acknowledgement)(NAK)を含むことが出来る。受信側は、ACK情報と恐らくは他の制御情報を送信側に送って、送信側によるデータ伝送をサポートすることが出来る。ACKと他の制御情報を良好な動作成績を得る方法で送ることが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
無線通信システムにおいて設定可能なタイムラインを用いてACK情報及び/又は他の制御情報を送るための技術が本明細書で説明される。ある一態様では、ACK情報は、(固定されたフレーム・オフセットの代わりに)種々異なるフレーム・オフセットを用いて送られ、受信側に対して種々異なる受信処理時間を供給することが出来る。受信側は限られた処理資源を有することがあっても良く、種々異なる量のデータを処理するために、種々異なる量の時間を必要としても良い。受信側は、もしより少ない受信処理時間が要求されるならば、より早くACK情報を送り、或いは、もしより多い受信処理時間が必要とされるならば、より遅くACK情報を送ることが出来る。
【0006】
1つの設計では、受信側はデータ伝送のためのグラント(grant)を受信することが出来る。該グラントはデータの該伝送のための諸資源の量、送るべきデータの量、等々を示すことが出来る。受信側は該グラントに従ってデータの該伝送を受信し、該受信された伝送を復号して該データを復元し、そして、復号結果に基づいてACK情報を決定することが出来る。受信側は該グラントに基づいてACK情報を送るべきフレームを決定することが出来る。該決定されたフレームはACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つであることが出来る。次に受信側は、データの該伝送に対する該ACK情報を、該決定されたフレームで送ることが出来る。
【0007】
1つの設計では、種々異なるグラント・サイズがACK情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられることが出来る。より多くの受信処理時間を受信側に供給するために、順次より大きなグラントがデータの該伝送から順次より離れたフレームと関連付けられことが出来る。受信側は該グラントのサイズに基づいてACK情報を送るためのフレームを決定することが出来る。別の設計では、該グラントはデータの該伝送に対して指定されるノードを示すことが出来る。該指定されるノードはチャネルツリー(channel tree)中の複数のノードの内の1つであることが出来て、データを送るための特定の資源と関連付けられることが出来る。チャネルツリー中の各ノードは又ACK情報を送るための特定のフレームと関連付けられることが出来る。受信側は該指定されるノードに基づいて該ACK情報を送るためのフレームを決定することが出来る。
【0008】
本明細書記載の諸技術は(上記のように)ACK情報を送るために、並びに、他の制御情報、パイロット、等々を送るために、使用されることが出来る。所与の情報は、該情報を生成もしくは使用するために要求される処理時間に依存して、種々異なるフレームで送られることが出来る。本開示の多様な態様と特徴は又下記で更に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は無線通信システムを示す。
【図2】図2はハイブリッド自動再送(HARQ)を用いるデータ伝送を示す。
【図3】図3は設定可能なタイムラインを用いるACK伝送を示す。
【図4】図4は時分割複信システムに対する非対称分割を示す。
【図5】図5は実例のチャネルツリーを示す。
【図6】図6は実例のデータ伝送方式を示す。
【図7】図7はデータ伝送を受信するための処理を示す。
【図8】図8はデータ伝送を受信するための装置を示す。
【図9】図9はデータ伝送を送るための処理を示す。
【図10】図10はデータ伝送を送るための装置を示す。
【図11】図11は伝送を交換するための処理を示す。
【図12】図12は伝送を交換するための装置を示す。
【図13】図13は基地局と端末のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書記載の諸技術は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA及び他のシステムのような、多様な無線通信システムに対して使用出来る。用語“システム”と“ネットワーク”はしばしば相互に交換可能に使用される。CDMAシステムは、ユニバーサル・テレストリアル・ラジオ・アクセス(Universal Terrestrial Radio Access)(UTRA)、cdma2000のような、無線技術を実現することが出来る。UTRAは広帯域CDMA(Wideband CDMA)(WCDMA)及びCDMAの他の変型を含む。cdma2000はIS−2000規格、IS−95規格、及び、IS−856規格を包含する。TDMAシステムはグローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(Global system for Mobile communications)(GSM(登録商標))のような無線技術を実現することが出来る。OFDMAシステムは、エボルブド(Evolved)UTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(Ultra Mobile Broadband)(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュ(Flash-)OFDM(登録商標)、等々を実現することが出来る。UTRAとE−UTRAはユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(Universal Mobile Telecommunication System)(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・エボリューション(LTE)はE−UTRAを使用する近々リリースのUMTSである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE及びGSMは“第3世代パートナーシップ・プロジェクト”(“3rd Generation Partnership Project”)(3GPP)と名付けられた組織からの文書に説明されている。CDMA2000とUMBは“第3世代パートナーシップ・プロジェクト2”(“3rd Generation Partnership Project 2”)(3GPP2)と名付けられた組織からの文書に説明されている。本明細書記載の諸技術は、上記のシステムと無線技術並びにその他のシステムと無線技術に対して、使用出来る。
【0011】
図1は無線通信システム100を示し、該システムは多数の基地局110とその他のネットワーク構成要素を含むことが出来る。基地局は諸端末と通信する施設であると言えて、ノードB、拡張ノードB、アクセス点、等々とも呼ばれる。各基地局110は特定の地理的領域に対して通信圏を提供することが出来る。用語“セル”は、該用語が使用される文脈に従って、基地局の通信範囲及び/又はこの通信範囲へのサービス活動をする基地局サブシステムを指すことが出来る。システム制御器130は、複数の基地局からなるセットに接続して、これ等の基地局に対する調整と制御を提供することが出来る。
【0012】
諸端末120はシステム全体に亘って分散されることが出来、それぞれの端末は固定したもの若しくはモバイルであってもよい。端末は又、アクセス端末、移動局、利用者装置、加入者ユニット、ステーション、等々と呼ばれる。端末はセルラ電話、携帯情報端末(personal digital assistant)(PDA)、無線モデム、無線通信装置、ハンドヘルド(handheld)装置、ラップトップ・コンピュータ、コードレス電話、無線ローカル・ループ(wireless local loop)(WLL)局、等々であってもよい。端末は順方向リンク及び逆方向リンク上で基地局と通信することが出来る。順方向リンク(若しくは下り回線)は基地局から端末への通信回線を指し、そして逆方向リンク(若しくは上り回線)は端末から基地局への通信回線を指す。図1では双方向矢印を持つ実線は端末とサービスを提供する基地局との間の望ましいデータ伝送を示す。双方向矢印を持つ破線は端末と干渉する基地局との間の干渉する伝送を表す。
【0013】
該システムはデータ伝送の信頼性を改良するためにHARQをサポートすることが出来る。HARQに対して、送信側はパケットの伝送を送ることが出来て、必要とされる場合、該パケットが受信側によって正しく復号されるまで、又は、最大伝送数が送られてしまうまで、又は、何か他の終了条件が遭遇されるまで、1又は複数の追加の伝送を送ることが出来る。
【0014】
図2はHARQを用いる実例のデータ伝送方式を示す。伝送のタイムラインはフレームの単位に分割されることが出来る。それぞれのフレームは所定の継続時間、例えば1ミリ秒(ms)、をカバーすることが出来る。フレームは又サブフレーム、スロット、等々と呼ばれることも出来る。
【0015】
送信側(例えば、基地局)は受信側(例えば、端末)に送るべきデータを有することが出来る。該送信側は、選択された変調および符号化方式(modulation and coding scheme)(MCS)に従って、データ・パケットAを処理してデータ・シンボルを得ることが出来る。該送信側は、フレームmで、グラント並びにパケットAの第1伝送を生成して該受信側に送ることが出来る。該グラントは該伝送のために使用される諸資源、選択されたMCS、等々を示すことが出来る。グラントは資源グラント、割り振り(assignment)、等々とも呼ばれることが出来る。該受信側は該グラントに従って該第1伝送を受信および処理することが可能で、そしてパケットAを誤って復号することがあり得る。その場合該受信側はフレームm+Dで該送信側にNAKを送ることが出来る。ここにD≧1である。該送信側はNAKを受信することが出来て、フレームm+Mで受信側にパケットAの第2伝送を送ることが出来る。ここにM>1である。該受信側は該第2伝送を受信し、該第1および第2伝送を処理して、パケットAを正しく復号することがあり得る。その場合該受信側はフレームm+D+Mで該送信側にACKを送ることが出来る。該送信側は該ACKを受信してパケットAの伝送を終了することが出来る。該送信側は、次に、MCSを選択し、該選択されたMCSに従って別のパケットBを処理し、そして、フレームm+2Mで、グラント並びにパケットBの第1伝送を該受信側に送ることが出来る。パケットとACK情報の伝送が同様な方法で継続することが出来る。
【0016】
同期HARQに対しては、指標1〜Mを持つM個のHARQインターレースが順方向リンクと逆方向リンクのそれぞれに対して規定されることが出来る。ここでMは4、6、8若しくは何か他の値に等しくなることが出来る。それぞれのHARQインターレースはM個のフレームによって分離される諸フレームを含むことが出来る。例えば、HARQインターレースはm∈{1,…,M}に対して、フレームm、m+M、m+2M、等々を含むことが出来る。ここでmはインターレース指標である。パケットは1つのHARQインターレースで送られることが出来て、図2で示されるように、該パケットの全ての伝送は該HARQインターレースに属する異なるフレームで送られることが出来る。パケットの伝送はHARQ伝送、パケット伝送、等々と呼ばれることが出来る。
【0017】
非同期H−ARQに対しては、それぞれのHARQ伝送はスケジューリングされて任意のフレームで送られることが出来る。所与のパケットに対して、諸資源の量、諸資源の所在地、MCS及び/又はその他の諸パラメータは、該パケットの種々異なる伝送に対して、変わることが出来る。本明細書記載の諸技術は同期HARQと非同期HARQ双方に対して使用されることが出来る。簡明を期するため、下記の記載の多くは同期HARQに対するものである。
【0018】
本明細書で使用されるように、ACK情報はACK、NAK、及び/又は受信側における復号結果を示すその他の情報を含むことが出来る。ACK伝送はACK情報の伝送である。ACK資源はACK情報を送るために使用される資源であって、時間、周波数、符号、及び/又はその他の資源を含むことが出来る。ACKフレームはACK情報がそこで送られるフレームである。
【0019】
パケットの連続する複数の伝送間の継続時間はインターレース期間(interlace duration)と呼ばれることが出来て、図2に示されるように、tINTERLACE と表示されることが出来る。インターレース期間はHARQインターレースの個数並びにフレーム期間に依存すると言える。例えば、もし各フレームが1msの期間を有し、そして8個のHARQインターレースが利用可能であるとすれば、その場合インターレース期間は8msに等しく、パケットの連続伝送は8msで分離されると言える。インターレース期間は、システム設計に依存して、固定値であることも若しくは設定可能な値であることも可能である。
【0020】
パケット伝送の終了からACK伝送の開始までの期間は利用可能な受信処理時間と呼ばれることが出来て、図2に示されるように、tRX_PROC と表示されることが出来る。ACK伝送の終了から次のパケット伝送の開始までの期間は利用可能な送信処理時間と呼ばれることが出来て、図2に示されるように、tTX_PROC と表示されることが出来る。所与のインターレース期間に対してACKフレームは、受信側にとって十分な受信処理時間が利用可能であり、そして送信側にとって十分な送信処理時間が利用可能であるように選択されることが出来る。ACKフレームは、一般的には、図2に示されるように、パケット伝送に使用されたフレームから固定されたオフセットD(フレーム単位で)の所にある。
【0021】
ある一態様では、ACK情報は、受信側に対して十分な受信処理時間及び/又は送信側に対して十分な送信処理時間を与えるために、設定可能なタイムラインを用いて送られることが出来る。受信側は限られた処理資源しか持たないことがあり得て、より大きなパケット若しくはより多くのパケットの伝送を処理するためには、より多くの時間を必要とすることがあり得る。受信側は、ある一定の型の伝送を処理するために、他の型の伝送より多くの時間を必要とすることもあり得る。例えば、受信側は、複数入力複数出力(multiple-input multiple-output)(MIMO)伝送に対しては、単一入力単一出力(single-input single-output)(SISO)伝送に対するよりも多くの時間を必要とすることがあり得る。受信側はACK情報を、より少ない処理時間が要求される場合にはより早く、より多い処理時間が要求される場合にはより遅く、送ることが出来る。
【0022】
図3は設定可能なタイムラインを用いるACK伝送の一設計を示す。送信側は、グラントに従って、1又は複数のパケットの伝送をフレームmで受信側に送ることが出来る。該グラントは任意のサイズ(例えば、小、中、若しくは大)であることが出来て、送るべきデータの量、データの優先度、利用可能な諸資源、チャネルの状態、等々のような種々の要因に依存することが可能である。より大きなグラントは、より大きなパケット、より多くのパケット、より多くの資源、より先進的な伝送技術(例えば、MIMO)等々に対応することが出来る。逆に、より小さなグラントは、より小さなパケット、より少ないパケット、より少ない資源、より単純な伝送技術(例えば、SISO)等々に対応することが出来る。
【0023】
受信側は送信側からの伝送を受信して処理することが出来る。受信側はより大きなグラントに対してはより多くの処理時間を、そしてその逆を、要求することが出来る。受信側は、小グラントに対してはフレームm+D1 で、中グラントに対してはフレームm+D2 で、或いは大グラントに対してはフレームm+D3 で、ACK情報を送ることが出来る。ここに、D3 >D2 >D1 である。受信側は、小グラントに対しては処理時間tRX_PROC1を、中グラントに対しては処理時間tRX_PROC2を、或いは大グラントに対しては処理時間tRX_PROC3を、有することが出来る。ここに、tRX_PROC3>tRX_PROC2>tRX_PROC1である。
【0024】
図3で示される実例では、受信側は、グラントが小、中、若しくは大であるかどうかに従って、3つのフレームの内の1つでACK情報を送ることが出来る。一般に、受信側はグラント・サイズに従って複数のフレームの内の1つでACK情報を送ることが出来る。ACK情報を送るために使用されるフレームは、受信側に、より大きなグラントに対してはより多くの処理時間を、そしてその逆を、供給するために選択されることが出来る。
【0025】
本明細書記載の諸技術は周波数分割複信(frequency division duplexed)(FDD)システム並びに時分割複信(time division duplexed)(TDD)システムに対して使用されることが出来る。FDDに対しては、順方向リンクと逆方向リンクは別々の周波数チャネルを割り当てられることが出来る。伝送は順方向リンクと逆方向リンクで、これ等のリンクに対して割り当てられた周波数チャネルを介して、同時に送られることが出来る。TDDに対しては、順方向リンクと逆方向リンクは同じ周波数のチャネルを共有することが出来る。利用可能な伝送時間の内あるものは順方向リンクに割当てられることが出来て、残りの伝送時間は逆方向リンクに割り当てられることが出来る。伝送はそれぞれのリンク上で該リンクに対して割り当てられた時間に送られることが出来る。
【0026】
例えば図3に示される、設定可能なタイムラインを用いるACK伝送はFDDシステムとTDDシステム双方に対して使用されることが出来る。送信側は、第1リンク、例えば順方向リンク、のための1つのHARQインターレースに属する諸フレームで、パケット伝送を送ることが出来る。受信側は、第2リンク、例えば逆方向リンク、のための諸フレームで、ACK情報を送ることが出来る。パケット伝送とACK伝送は、FDDシステムでは異なる周波数チャネル上で送られ、そして、TDDシステムでは同一の周波数チャネル上で送られることが出来る。
【0027】
本明細書記載の諸技術はTDDシステムでは非対称分割に対して特に適用可能であると言える。非対称分割を用いると、順方向リンクに対して割り当てられる時間の量は逆方向リンクに対して割り当てられる時間の量とは異なることが出来る。例えば、U:V TDD設定では、U個のフレームが順方向リンクに対して割り当てられることが出来、次のV個のフレームが逆方向リンクに対して割り当てられることが出来て、次のU個のフレームが順方向リンクに対して割り当てられることが出来る、等々。ここに、非対称分割に対してはU≠Vである。非対称分割は、より多くのデータ・トラフィック若しくはより高い負荷を持つリンクにより多くのフレームを割り当てるために使用されることが出来る。
【0028】
図4はTDDシステムに対して適用可能である非対称分割の一設計を示す。この設計では、M個のフレームが第1リンクに対して割り当てられることが出来、次のM*N個のフレームが第2リンクに対して割り当てられることが出来、次のM個のフレームが第1リンクに対して割り当てられることが出来る、等々。一般には、MとNはそれぞれ任意の値であり得て、対称分割に対してはN=1であり、非対称分割に対してはN>1である。下記の説明の多くはN>1であると仮定する。第1リンクと第2リンクはそれぞれ順方向リンクと逆方向リンクに対応することが出来て、より多くのフレームが逆方向リンクに対して割り当てられることが出来る。代わりに、第1リンクと第2リンクがそれぞれ逆方向リンクと順方向リンクに対応することが出来て、より多くのフレームが順方向リンクに対して割り当てられることが出来る。
【0029】
図4に示される設計では、第1リンクに対するそれぞれのフレームは第2リンクに対するN個のフレームのセットと関連付けられることが出来る。第1リンクに対する各バーストにおけるM個のフレームは指標F1 〜FM を指定されることが出来る。第2リンクに対する各バーストにおけるM*N個のフレームは指標1〜Mを持つM個のセットに分割されることが出来て、それぞれのセットは連続するN個のフレームを含むことが出来る。第2リンクに対する各セット中のN個のフレームは指標Rm,1 〜Rm,N を指定されることが出来る。ここに、mはセットの指標である。第1リンクに対するフレームFm は、第2リンクに対するフレームRm,1 〜Rm,N を含む、セットmと関連付けられることが出来る。ここに、m∈{1,…,M}である。
【0030】
送信側は第1リンク上のフレームFm でデータの伝送を送ることが出来る。受信側は該伝送を受信して処理することが出来て、図4で示されるように、第2リンク上のN個のフレームRm,1 〜Rm,N の内の1つでACK情報を送ることが出来る。受信側は、ACK情報がフレームRm,1 で送られる場合最少量の処理時間を有し、ACK情報がフレームRm,2 で送られる場合より多くのの処理時間を有し、等々と続いて、ACK情報がフレームRm,N で送られる場合最大の処理時間を有することが出来る。
【0031】
1つの設計では、第2リンク上でACK情報を送るために使用されるフレームは、第1リンク上のフレームFm で送られるデータの伝送のためのグラントに基づいて選択されることが出来る。該グラントは、送るべきパケットの数と各パケットにおけるビット数によって与えられることが出来る、ペイロード・サイズを示すことが出来る。例えば、受信側はACK情報を、小グラントに対してはフレームRm,1 で、大グラントに対してはフレームRm,N で、或いは中間のグラントに対してはフレームRm,1 とRm,N との間のあるフレームで、送ることが出来る。一般には、受信側は、順次より大きくなるグラントに対しては、データの伝送を処理するための順次より多くの時間を得るために、順次より遅いフレームでACK情報を送ることが出来る。
【0032】
TDDシステムとFDDシステム双方に対して適用されることが出来る1つの設計では、ACKフレームはデータの伝送に対して認められる諸資源の量に基づいて選択されることが出来る。該認められる諸資源はサブキャリアのセット、資源ブロックのセット、チャネルツリー中の1又は複数のノード、等々を含むことが出来る。受信側は、より多くの資源が認められる場合、復調とその他のタスクに対してより多くの処理時間を必要とすることがあり得る。諸資源の量とACKフレームとの間のマッピングが規定されることが出来て、送信側と受信側双方によってアプリオリに知られることが出来る。その場合、送信側と受信側は、認められた諸資源の量と既知のマッピングに基づいて、ACKフレームを確定することが出来る。
【0033】
一般に、諸資源は時間、周波数、符号、等々に基づいて規定されることが出来る。1つの設計では、複数の資源ブロックが規定されることが出来て、この場合それぞれの資源ブロックは所定の期間(例えば、1フレーム)中に所定のサブキャリア数(例えば、12サブキャリア)を含む。直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing)(OFDM)若しくは単一キャリア周波数分割多重(single-carrier frequency division multiplexing)(SC−FDM)に関しては、システム帯域は複数(K個)のサブキャリアに分割されることが出来る。サブキャリアの総個数(K)はシステム帯域に依存することが出来る。例えば、Kは、システム帯域幅1.25、2.5、5、10、若しくは20MHzに対してそれぞれ、128,256,512、1024、若しくは2048に等しくなることが出来る。利用可能な資源ブロックの個数はシステムの帯域幅に依存することが出来る。利用可能な資源ブロックはデータの伝送に対して指定されることが出来る。
【0034】
別の設計では、チャネルツリーが資源を特定するために使用されることが出来る。チャネルツリーは資源の割り振りを制約することが出来て、このことは認められた資源を運ぶためのオーバーヘッドを削減することが出来る。
【0035】
図5は、32個のサブキャリア・セットが利用可能である場合に対するチャネルツリーの一設計500を示す。それぞれのサブキャリア・セットは1又は複数の連続する若しくは不連続のサブキャリアを含むことが出来る。チャネルツリー500では、32個のノードが、32個のサブキャリアに対して、ティア1に形成されることが出来、16個のノードが、ティア1における32個のノードに対して、ティア2に形成されることが出来、8個のノードが、ティア2における16個のノードに対して、ティア3に形成されることが出来、4個のノードが、ティア3における8個のノードに対して、ティア4に形成されることが出来、2個のノードが、ティア4における4個のノードに対して、ティア5に形成されることが出来、そして1個のノードが、ティア5における2個のノードに対して、ティア6に形成されることが出来る。ティア2からティア6までの各ノードは直ぐ下のティアにおける2個のノードに対して形成されることが出来る。
【0036】
チャネルツリーにおける各ノードは特有のノード指標もしくはチャネル識別子(ID)を指定されることが出来る。諸ノードは、図5で示されるように、上から下へそして各ティアに対して左から右へ順番に番号付けられた指標を指定されることが出来る。最上位のノード1は全32個のサブキャリアのセットを含むことが出来る。最下位ティア1における32から63までの32個のノードはベース・ノードと呼ばれることが出来て、それぞれのノードは1つのサブキャリアセットを含むことが出来る。チャネルツリーにおけるノードはデータの伝送のために指定されることが出来る。指定されたノードにマッピングされる全てのサブキャリア・セットは伝送のために使用されることが出来る。例えば、もしノード9が指定されるならば、その場合36から39までのベース・ノードに対する4個のサブキャリア・セットが伝送のために使用されることが出来る。
【0037】
図5に示される木構造はサブキャリアの割り振りにある一定の制限を設ける。指定されるそれぞれのノードに対して、該指定されたノードの子孫となる全てのノードと該指定されたノードがそれに対する子孫となる全てのノードは制限される。該制限されたノードは該指定されたノードと同時には使用されない、従って、2つの端末が同時に同一サブキャリアを使用することはない。
【0038】
1つの設計では、ACK情報は、順次より上位のティアにおけるノード上でのパケット伝送に対しては順次より遅いフレームで送られることが出来る。例えば、ACK情報はベース・ノード上でのパケット伝送に対しては第1フレームRm,1 で送られることが出来、ティア2におけるノード上でのパケット伝送に対しては次のフレームRm,2 で、等々と続き、そしてティア6における最上位ノード1上でのパケット伝送に対しては最後のフレームRm,N で送られることが出来る。ACKフレームへのノードの該マッピングはティアの個数、ACK情報を送るために利用可能なフレーム数(N)、等々に依存することが出来る。例えば、N=2の場合、ACK情報はベース・ノード上でのパケット伝送に対してはフレームRm,1 で送られることが出来、或いは、残りのノード上でのパケット伝送に対してはフレームRm,2 で送られることが出来る。
【0039】
別の設計では、それぞれのベース・ノードは特定のACK資源と関連付けられることが出来る。例えば、図5に示されるように、1から32までの指標を持つ32個のACK資源は、32から63までのベース・ノードに対して、それぞれ規定されることが出来る。受信側は、指定されたノードに対する全てのACK資源の中で最低指標を持つACK資源上でACK情報を送ることが出来る。例えば、受信側は、ノード9が指定される場合ACK資源5上で、ノード19が指定される場合ACK資源7上で、或いはノード37が指定される場合ACK資源6上で、ACK情報を送ることが出来る。この設計では、ACK資源1はノード32、16、8、4、2、若しくは1上のパケット伝送に対してACK情報を運ぶことが出来る。ACK資源2はノード33上のパケット伝送に対してACK情報を運ぶことが出来る。ACK資源3はノード34若しくは17上のパケット伝送に対してACK情報を運ぶことが出来る。ACK資源4はノード35上のパケット伝送に対してACK情報を運ぶことが出来る。この設計では、偶数の指標を持つ各ACK資源は1つのベース・ノードに対して使用されることが出来て第1フレームRm,1 にマッピングされることが出来る。奇数の指標を持つ各ACK資源は1又は複数のベース・ノードに対して使用されることが出来てより遅いフレームにマッピングされることが出来る。
【0040】
チャネルツリー中のノードをACKフレーム/ACK資源にマッピングするための数個の設計が上記で説明された。該ノードは又別の方法でACKフレーム/ACK資源にマッピングされることも出来る。
【0041】
図5は諸資源を指定するために使用されることが出来る実例のチャネルツリーを示す。一般には、利用可能な資源は任意の方法で、例えば、他のチャネルツリーもしくは他の資源分配方式を使用して、分配されることが出来る。ACK情報は、順次より多くの資源上でのパケット伝送に対しては順次より遅いフレームで送られて、受信側に対してより多くの処理時間を提供することが出来る。指定可能な諸資源とACKフレーム/ACK資源との間のマッピングは送信側と受信側によってアプリオリに知られることが出来る。その場合このことはシグナリング・オーバーヘッドを削減することが出来る。
【0042】
簡明を期するため、上記では、設定可能なタイムラインを用いるACK伝送が説明された。一般に、データ伝送に対して関係し得る制御及び/又は他の情報の任意の伝送は設定可能なタイムラインを使用して送られることが出来る。例えば、設定可能なタイムラインは、パイロット、チャネル品質インジケータ(CQI)情報、資源品質インジケータ(RQI)情報、資源要求、グラント等々、の伝送のために使用されることが出来る。CQI情報は全てのサブキャリア若しくは指定されたサブキャリアに対する受信信号品質を提供することが出来て、周期的に送られることが出来る。RQI情報は特定されたサブキャリアに対する受信信号品質を提供することが出来て、要求される場合に送られることが出来る。
【0043】
図6はデータ伝送方式の一設計600を示す。送信側(例えば、端末)は受信側(例えば、基地局)に送るべきデータを有することが出来て、フレームm1 で資源要求を送ることが出来る。該資源要求は送信側におけるバッファ(buffer)サイズ、該資源要求の緊急性の指示、等々を含むことが出来る。受信側は該資源要求を受信することが出来て、1又は複数の特定された資源に対する送信側の送信電力能力を問うために送信側にフレームm2 で送信能力要求を送ることが出来る。
【0044】
送信側は受信側から送信能力要求を受信することが出来て、送信側が該特定された資源上で使用することが出来る最大送信電力水準を決定することが出来る。例えば、送信側は、高い干渉を観測している他の諸受信者から1又は複数の干渉低減要求を受信することが出来て(図6では示されない)、それに従って自身の送信電力を低減することが出来る。送信側は自身の最大送信電力水準を電力決定パイロットを介して搬送することが出来る。該パイロットはフレームm3 においてこの送信電力水準で送られることが出来る。
【0045】
受信側は該電力決定パイロットを送信側から受信することが出来て、該受信パイロットに基づいて該特定された資源に属する受信信号品質を決定することが出来る。受信側は(例えば、受信側が基地局である場合)該受信信号品質に基づいてMCSを選択することが出来る。次に受信側は、該指定された資源、該選択されたMCS、該指定された資源に対して使用すべき送信電力水準、等々を含むことが出来る、グラントを生成することが出来る。それに代わって、受信側は(例えば、受信側が端末である場合)該特定された資源に対する受信信号品質を示すRQI情報を生成することが出来る。受信側は該グラント又はRQI情報をフレームm4 で送信側に送ることが出来る。送信側は該グラント又はRQI情報を受信することが出来て、該グラント又はRQI情報に従って1又は複数のパケットを処理することが出来る。次に送信側はフレームm5 において該指定された資源上でデータの伝送を送ることが出来る。受信側は送信側からの該伝送を受信して該受信された伝送を復号することが出来る。次に受信側はフレームm6 でACK情報を送ることが出来る。送信側はNAKが受信される場合もう1つの伝送を送ることが出来て、ACKが受信される場合は終了するか或いは新データを送ることが出来る。
【0046】
図6はデータ伝送をサポートするために送られることが出来る実例のメッセージとパイロットを示す。1つの設計では、図6におけるメッセージとパイロットは固定されたフレームで送られることが出来る。例えば、送信側は自身の伝送を1つのHARQインターレースに属するフレームm1 、m3 及びm5 で送ることが出来る。受信側も又自身の伝送を1つのHARQインターレースに属するフレームm2 、m4 及びm6 で送ることが出来る。別の設計では、図6における1又は複数のメッセージとパイロットは設定可能なフレームで送られることが出来る。例えば、パイロットは、チャネル推定及び/又は他のタスクを実行するために受信側によって要求される処理時間に依存して、種々異なるフレームで送られることが出来る。グラント若しくはRQI情報も又、1又は複数のパケットを伝送のために処理するために送信側によって要求される処理時間に依存して、種々異なるフレームで送られることが出来る。RQI情報を送るためのフレームは又、割り振りサイズ、(例えば、受信側の能力に依存することが出来る)可能な最大MIMO次数もしくはランク、及び/又はその他の要因に基づいて、選択されることが出来る。割り振りサイズは、パイロット決定パイロット・チャネル(pilot decision pilot channels)(PDPICHs)の数及び/又は受信側によって処理されるべき他のチャネルの数と関係があり得る。資源要求は、スケジューリング及び/又は他のタスクのために要求される処理時間に依存して、種々異なるフレームで送られることが出来る。要求される処理時間は、要求される資源の量、送るべきデータの量、等々、と関係があることが出来て、それ等に基づいて推定されることが出来る。
【0047】
図7はデータ伝送を受信するための処理の一設計700を示す。処理700は受信側によって実行されることが出来る。該受信側は順方向リンク上のデータ伝送に対しては端末であり、或いは、逆方向リンク上のデータ伝送に対しては基地局であることが出来る。受信側はデータの伝送のためのグラントを受信することが出来る(ブロック712)。該グラントはデータの伝送のための諸資源の量、送るべきデータの量、及び/又は他の情報を指示することが出来る。受信側は該グラントに従ってデータの伝送を受信し(ブロック714)、該受信された伝送を復号して該データを復元し(ブロック716)、そして復号結果に基づいてACK情報を決定することが出来る(ブロック718)。受信側は該グラントに基づいて該ACK情報を送るべきフレームを決定することが出来る(ブロック720)。該決定されたフレームは該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つであることが出来る。次に受信側は該決定されたフレームでデータの該伝送に対する該ACK情報を送ることが出来る(ブロック722)。
【0048】
ブロック720の1つの設計では、種々異なるグラント・サイズがACK情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられることが出来る。例えば、順次より大きなグラントがデータの該伝送から順次より離れたフレームに関連付けられて、データの該伝送に対してより多くの受信処理時間を供給することが出来る。受信側は該グラントのサイズを決定することが出来て、該グラント・サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を送るためのフレームと決定することが出来る。
【0049】
ブロック720の別の設計では、該グラントはデータの伝送のために指定されるノードを指示することが出来る。該指定されたノードはチャネルツリー中の複数のノードの内の1つであることが出来て、データの該伝送のために使用すべき特定の資源と関連付けられることが出来る。受信側は該指定されたノードに基づいてACK情報を送るべきフレームを決定することが出来る。例えば、チャネルツリー中の各ノードはACK情報を送るための特定のフレームと関連付けられることが出来る。次に受信側は該指定されたノードと関連付けられる該フレームをACK情報を送るためのフレームとして決定することが出来る。1つの設計では、もし該指定されたノードが最少量の資源と関連付けられるベース・ノードであるならば、複数のフレームの中でデータの該伝送に最も近接している第1フレームがACK情報を送るために使用されることが出来る。もし該指定されたノードが最少よりも多い量の資源と関連付けられるより上位ティアのノードであるならば、該第1フレームより遅いフレームがACK情報を送るために使用されることが出来る。チャネルツリー中の諸ノードのACKフレームへの他のマッピングも又使用されることが出来る。
【0050】
受信側は第1リンク上の第1フレームでデータの該伝送を受信することが出来て、第2リンク上の該決定されたフレームで該ACK情報を送ることが出来る。ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームが該第1フレームと関連付けられることが出来る。例えば、該第1フレーム(例えば、図4におけるフレームF1 )と該複数のフレーム(例えば、図4におけるフレームR1,1 〜R1,N )はTDDシステムでは非対称分割を用いて取得されることが出来る。
【0051】
図8はデータ伝送を受信するための装置の一設計800を示す。装置800は、データの伝送のためのグラントを受信するためのモジュール812、該グラントに従ってデータの伝送を受信するためのモジュール814、該受信されたデータの伝送を復号してデータを復元するためのモジュール816、復号結果に基づいてACK情報を決定するためのモジュール818、該グラントに基づいてACK情報を送るべきフレームを決定するためのモジュール820、ここに該決定されたフレームはACK情報を送るために利用可能な複数のフレームのうちの1つである、そしてデータの該伝送に対するACK情報を該決定されたフレームで送るためのモジュール822、を含む。
【0052】
図9はデータ伝送を送るための処理の一設計900を示す。処理900はは送信側によって実行されることが出来る。該送信側は逆方向リンク上のデータ伝送に対しては端末であり、或いは、順方向リンク上のデータ伝送に対しては基地局であることが出来る。送信側はデータの伝送のためのグラントを決定することが出来る(ブロック912)。送信側は該グラントに従ってデータの該伝送を送ることが出来る(ブロック914)。送信側は該グラントに基づいてACK情報を受信するためのフレームを決定することが出来る(ブロック916)。該決定されたフレームはACK情報を送るために利用可能な複数のフレームのうちの1つであることが出来る。次に送信側はデータの該伝送に対するACK情報を該決定されたフレームで受信することが出来る(ブロック918)。
【0053】
1つの設計では、種々異なるグラント・サイズがACK情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられることが出来る。送信側は該グラントのサイズを決定することが出来て、該グラント・サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を受信するためのフレームとして決定することが出来る。別の設計では、該グラントはデータの該伝送に対して指定されたチャネルツリー中のノードを指示することが出来る。チャネルツリー中の各ノードはACK情報を送るための特定のフレームと関連付けられることが出来る。送信側は、該指定されたノードに基づいて、該ACK情報を受信するためのフレームを決定することが出来る。
【0054】
図10はデータ伝送を送るための装置の一設計1100を示す。装置1000は、データの伝送のためのグラントを決定するためのモジュール1012、該グラントに従ってデータの伝送を送るためのモジュール1014、該グラントに基づいてACK情報を受信するべきフレームを決定するためのモジュール1016、ここに該決定されたフレームはACK情報を送るために利用可能な複数のフレームのうちの1つである、そしてデータの該伝送に対するACK情報を該決定されたフレームで受信するためのモジュール1018、を含む。
【0055】
図11は伝送を交換するための処理の一設計1100を示す。処理1100は、送信側でも又は受信側であってもよい、第1構成員によって実行されることが出来る。第1構成員はデータの伝送を第2構成員と交換する(例えば、送る若しくは受信する)ことが出来る(ブロック1112)。第1構成員は、データの該伝送のためのグラントに基づいて、第2伝送を交換するための複数のフレームの内の1つを決定することが出来る(ブロック1114)。次に第1構成員は、データの該伝送をサポートするために、該決定されたフレームで、第2構成員と第2伝送を交換する(例えば、受信する若しくは送る)ことが出来る(ブロック1116)。
【0056】
1つの設計では、第1構成員は送信側であって、第2構成員は受信側である。ブロック1112で、送信側は受信側にデータの伝送を送ることが出来て、ブロック1116で、受信側から第2伝送を受信することが出来る。別の設計では、第1構成員は受信側であることが出来て、第2構成員は送信側であることが出来る。ブロック1112で、受信側は送信側からデータの伝送を受信することが出来て、ブロック1116で、送信側へ第2伝送を送ることが出来る。
【0057】
1つの設計では、第2伝送はACK情報のためにあることができて、データの伝送の後で交換されることが出来る。他の設計では、第2伝送は、パイロット、CQI情報、RQI情報、資源要求、グラント、等々のためにあることが出来る。これ等の設計では、第2情報はデータの伝送の前に交換されることが出来る。
【0058】
図12は伝送を交換するための装置の一設計1200を示す。装置1200は、ある一構成員とデータの伝送を交換する(例えば、送る若しくは受信する)ためのモジュール1212、データの該伝送のためのグラントに基づいて、第2伝送を交換するための複数のフレームの内の1つを決定するためのモジュール1214、及び、データの該伝送をサポートするために該決定されたフレームで、該構成員と第2伝送を交換する(例えば、受信する若しくは送る)ためのモジュール1216、を含む。
【0059】
図8、図10及び図12における諸モジュールは、プロセッサ、電子装置、ハードウェア装置、電子コンポーネント、論理回路、メモリ、ソフトウェア・コード、ファームウェア・コード、等々、又はこれ等の任意の組合せを含むことが出来る。
【0060】
図13は基地局110と端末120の一設計のブロック図を示し、該基地局と該端末は図1における諸基地局の内の1つと諸端末の内の1つであることが出来る。この設計では、基地局110は、T個のアンテナ1334a〜1334tを装備され、そして、端末120はR個のアンテナ1352a〜1352rを装備されている。ここに一般にT≧1及びR≧1である。
【0061】
基地局110では、送信プロセッサ1320はデータ情報源1312からのデータのパケット及び制御器/プロセッサ1340からのメッセージを受領することが出来る。例えば、制御器/プロセッサ1340はデータ伝送をサポートするためにグラント及び他のメッセージを供給することが出来る。送信プロセッサ1320はデータ・パケット、メッセージ、及びパイロットを処理(例えば、符号化、インターリーブ、及び変調)することが出来て、データ・シンボル、制御シンボル、及びパイロット・シンボルをそれぞれ供給することが出来る。送信(TX)MIMOプロセッサ1330は、データ・シンボル、制御シンボル、及び/又はパイロットシンボルに関して、もし適用可能であれば、空間処理(例えば、プレコーディング(precoding))を実行することが出来て、T個の出力シンボル出力をT個の変調器(MODs)1332a〜1332tに供給することが出来る。それぞれの変調器1332は、それぞれ対応する出力シンボル・ストリームを(例えば、OFDM、SC−FDM、CDMA、等々に対して)処理して、出力サンプル・ストリームを得ることが出来る。それぞれの変調器1332は、該出力サンプル・ストリームを更に処理(例えば、アナログへの変換、増幅、フィルタ処理、及びアップコンバート)して、順方向リンク信号を得ることが出来る。変調器1332a〜1332tからのT個の順方向リンク信号はそれぞれ、T個のアンテナ1334a〜1334tを介して、送信されることが出来る。
【0062】
端末120では、アンテナ1352a〜1352rは基地局110からの順方向リンク信号を受信することが出来て、受信された諸信号をそれぞれ復調器(DEMODs)1354a〜1354rに供給することが出来る。それぞれの復調器1354は、それぞれ対応する受信信号を調整(例えば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバート、及びデジタル化)して、受信サンプルを得ることが出来る。それぞれの復調器1354は、(例えば、OFDM、SC−FDM、CDMA、等々に対する)該受信サンプルを更に処理して、受信シンボルを得ることが出来る。MIMO検出器1356は、全R個の復調器1354a〜1354rから該諸受信シンボルを取得し、もし適用可能であれば該諸受信シンボルについてMIMO検出を実行し、そして検出されたシンボルを供給することが出来る。受信プロセッサ1358は該検出されたシンボルを処理(例えば、復調、逆インターリーブ、及び復号)し、端末120に対して復号されたパケットをデータ・シンク1360へ供給し、そして、復号されたメッセージを制御器/プロセッサ1380へ供給することが出来る。
【0063】
逆方向リンク上では、端末120において、送信プロセッサ1364はデータ情報源1362からのデータのパケットと制御器/プロセッサ1380からの(例えば、資源要求、ACK情報、等々のための)メッセージを受領して処理することが出来る。送信プロセッサ1364からの諸シンボルは、もし適用可能であるならばTX MIMOプロセッサ1366によってプレコーディングされ、変調器1354a〜1354rによって更に処理され、そして基地局110に送信されることが出来る。基地局110では、端末120からの逆方向リンク信号はアンテナ1334によって受信され、復調器1332によって処理され、もし適用可能であるならばMIMO検出器1336によって検出され、そして受信プロセッサ1338によって更に処理されて端末120によって送信された復号パケットとメッセージを取得することが出来る。
【0064】
制御器/プロセッサ1340と1380はそれぞれ基地局110と端末120における動作を命令することが出来る。基地局110におけるプロセッサ1340及び/又はその他の諸モジュールは図7におけるプロセス700、図9におけるプロセス900、図11におけるプロセス1100、及び/又は本明細書記載の諸技術に対するその他の処理を実行または命令することが出来る。端末120におけるプロセッサ1380及び/又はその他の諸モジュールも又プロセス700、プロセス900、プロセス1100、及び/又は本明細書記載の諸技術に対するその他の処理を実行または命令することが出来る。メモリ1342と1382はそれぞれ基地局110と端末120に対するデータとプログラム・コードを格納することが出来る。スケジューラ1344は、順方向リンク及び/又は逆方向リンク上のデータ伝送のために、諸端末をスケジューリングすることが出来て、該スケジューリングされた諸端末に対してグラントを供給することが出来る。
【0065】
当業者等は情報と信号は種々の異なる基本技術と専門技術の内の何等かを使用して表されることが出来ることを理解する。例えば、上記の説明全体に亘って参照されることが出来る、データ、指示、命令、情報、信号、ビット、シンボル、及び、チップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光学的場もしくは光学粒子,又はこれ等の任意の組合せ、により表されることが可能である。
【0066】
当業者等は更に、本明細書における開示と関連して説明された種々の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズム・ステップはエレクトロニック・ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、或いは両者の組合せとして実装されることが可能であること、を認識する。ハードウェアとソフトウェアのこの交換可能性を明確に説明するために、種々の例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及びステップは上記において一般にそれ等の機能性を表す用語で説明された。このような機能性がハードウェアとして実装されるか又はソフトウェアとして実装されるかは、システム全体に課される特別な応用上及び設計上の制約に依存する。当業者等は説明された機能性を個々の特別な応用に対して種々の方法で実装することが出来る、しかし、そのような実装上の解決は本開示の範囲からの逸脱をもたらすので、説明されるべきではない。
【0067】
本明細書における開示と関連して説明された種々の例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号処理装置(digital signal processor)(DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit)(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array)(FPGA)若しくは他のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリート・ゲート(discrete gate)若しくはトランジスタ・ロジック(transistor logic)、ディスクリート・ハードウェア・コンポーネント(discrete hardware components)、或は本明細書に記載された諸機能を実行するために設計されたそれ等の任意の組合せ、を用いて実装もしくは実行されることが出来る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであって良い、しかし、その代わりに、該プロセッサは任意の通常のプロセッサ、制御器、マイクロ制御器、又はステート・マシン(state machine)であって良い。プロセッサは計算する装置の組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと結合された1又は複数のマイクロプロセッサ、或は任意の他のこのような構成、として実現されることも可能である。
【0068】
本明細書における開示と関連して説明された方法もしくはアルゴリズムの諸ステップは、直接ハードウェアにおいて、プロセッサにより遂行されるソフトウェア・モジュールにおいて、又は両者の組合せにおいて、具体化されることが可能である。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュ・メモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハード・デイスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、或は当業者には公知の他の任意の記憶媒体形式、中に常駐することが出来る。ある一実例の記憶媒体はプロセッサに結合され、従って該プロセッサは該記憶媒体から情報を読み、該記憶媒体に情報を書くことが出来る。それに代わって、記憶媒体はプロセッサと一体になることも出来る。プロセッサと記憶媒体はASICの中に常駐することが可能である。該ASICは利用者端末中に常駐することが出来る。それに代わって、プロセッサと記憶媒体は利用者端末中で個別的コンポーネントとして常駐することが可能である。
【0069】
1又は複数の実例の設計では、説明された諸機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれ等の任意の組合せにおいて実装されることが出来る。もしソフトウェアで実装される場合、該諸機能はコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、或いはコンピュータ可読媒体上の1又は複数の命令もしくはコードとして伝送されることが出来る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、コンピュータ・プログラムの1つの場所から別の場所への伝送に資する任意の媒体を含む、通信媒体の双方を含む。記憶媒体は汎用もしくは専用コンピュータによってアクセスされることが出来る任意の入手可能な媒体であることが出来る。限定としてではなく実例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM若しくは他の光学ディスク・ストレージ、磁気ディスク・ストレージ若しくは他の磁気記憶装置、或いは、所望のプログラム・コード手段を命令もしくはデータ構造の形式で搬送もしくは記憶するために使用されることが出来る及び汎用もしくは専用コンピュータ又は汎用もしくは専用プロセッサによってアクセスされることが出来る、任意の他の媒体を含むことが出来る。又、任意の接続は適切にコンピュータ可読媒体と呼ばれる。例えば、ソフトウェアがウェブサイト、サーバ、又は、他の遠隔情報源から、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア(twisted pair)、デジタル加入者線(digital subscriber line)(DSL)、又は、赤外線、無線波およびマイクロ波のような無線技術を使用して、伝送される場合、該同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、DSL、又は、赤外線、無線波およびマイクロ波のような無線技術は、媒体の定義中に含まれる。本明細書で使用される、ディスク(disk及びdisc)は、コンパクト・ディスク(CD)、レーザ・ディスク、光学ディスク、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク及びブルーレイ・ディスクを含み、ここにdiskは通常データを磁気的に再生するが、他方、discはデータをレーザを用いて光学的に再生する。上記の組合せも又コンピュータ可読媒体の範囲の中に含まれるべきである。
【0070】
本開示の前述の説明は、当業者の誰もが本開示を作る又は利用することを可能にするために提供される。本開示への様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、そして本明細書中で明確にされた包括的な諸原理は、本開示の精神もしくは範囲から逸脱することなく他の変型に適用されることが可能である。かくして、本開示は、本明細書中で説明される諸実例と諸設計に限定されることを意図されるのではなく、本明細書中に開示された諸原理及び新規性と首尾一貫する最も広い範囲を認容されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための方法であって、
データの伝送を受信すること、及び
データの該伝送に対する確認応答(acknowledgement)(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで送ること、
を具備する方法。
【請求項2】
該受信された伝送を復号して該データを復元すること、及び
復号結果に基づいて該ACK情報を決定すること、
を更に具備する、請求項1の方法。
【請求項3】
データの該伝送のためのグラントを受信することを具備し、該グラントはデータの該伝送のための諸資源の量と送るべきデータの量の内の少なくとも1つを指示し、及び
該グラントに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを決定すること、
を更に具備する、請求項1の方法。
【請求項4】
種々異なるグラント・サイズが、該K情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられ、及び該ACK情報を送るべきフレームを決定することは、
データの該伝送に対する該グラントのサイズを決定すること、及び
該グラントの該サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を送るための該フレームとして決定すること、
を具備する、請求項3の方法。
【請求項5】
順次より大きなグラントが、データの該伝送から順次より離れたフレームと関連付けられて、データの該伝送に対してより多くの受信処理時間を供給する、請求項3の方法。
【請求項6】
データの該伝送のために指定されたノードを指示するグラントを受信することを具備し、該指定されたノードはチャネルツリー中の複数のノードの内の1つであってデータの該伝送のために使用すべき特定の諸資源と関連付けられ、及び
該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを該指定されたノードに基づいて決定すること、
を更に具備する、請求項1の方法。
【請求項7】
チャネルツリー中の各ノードは該ACK情報を送るための該複数のフレームの内の1つと関連付けられ、及び該ACK情報を送るべきフレームを決定することは、該指定されたノードと関連付けられるフレームを該ACK情報を送るための該フレームとして決定することを具備する、請求項6の方法。
【請求項8】
該ACK情報を送るべきフレームを決定することは、
もし該指定されたノードが最少量の資源と関連付けられるベース・ノードであるならば、該複数のフレームの中でデータの該伝送に最も近接する第1フレームを選択すること、及び
もし該指定されたノードが最少量よりも多量の資源と関連付けられるより上位ティアのノードであるならば、該第1フレームよりも遅いフレームを選択すること、
を具備する、請求項6の方法。
【請求項9】
データの該伝送は第1リンク上の第1フレームで受信され、及び該複数のフレームは第2リンクに対するものであって該第1フレームと関連付けられる、請求項1の方法。
【請求項10】
該第1フレームと該複数のフレームは、時分割複信(time division duplexed)(TDD)システムでは、非対称分割を用いて取得される、請求項9の方法。
【請求項11】
無線通信のための装置であって、
データの伝送を受信し、及びデータの該伝送に対する確認応答(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで送るよう構成された少なくとも1つのプロセッサ、
を具備する装置。
【請求項12】
該少なくとも1つのプロセッサは、データの該伝送のためのグラントを受信するよう構成され、該グラントはデータの該伝送のための諸資源の量と、送るべきデータの量の内の少なくとも1つを指示し、及び該少なくとも1つのプロセッサは該グラントに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを決定するよう構成される、請求項11の装置。
【請求項13】
種々異なるグラント・サイズが該ACK情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられ、及び該少なくとも1つのプロセッサは、データの該伝送に対する該グラントのサイズを決定し、及び該グラントの該サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を送るための該フレームとして決定するよう構成される、請求項12の装置。
【請求項14】
該少なくとも1つのプロセッサは、データの該伝送のために指定されたノードを指示するグラントを受信するよう構成され、該指定されたノードはチャネルツリー中の複数のノードの内の1つであってデータの該伝送のために使用すべき特定の諸資源と関連付けられ、及び該少なくとも1つのプロセッサは該指定されたノードに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを決定するよう構成される、請求項11の装置。
【請求項15】
無線通信のための装置であって、
データの伝送を受信するための手段、及び
データの該伝送に対する確認応答(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで送るための手段、
を具備する装置。
【請求項16】
データの該伝送のためのグラントを受信するための手段を具備し、該グラントはデータの該伝送のための諸資源の量と送るべきデータの量の内の少なくとも1つを指示し、及び 該グラントに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを決定するための手段と、
を更に具備する、請求項15の装置。
【請求項17】
種々異なるグラント・サイズが該ACK情報をおくるための種々異なるフレームと関連付けら、及び該ACK情報を送るべきフレームを決定するための手段は、
データの該伝送のための該グラントのサイズを決定するための手段、及び
該グラントの該サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を送るための該フレームとして決定するための手段、
を具備する、請求項16の装置。
【請求項18】
データの該伝送のために指定されたノードを指示するグラントを受信するための手段を具備し、該指定されたノードはチャネルツリー中の複数のノードの内の1つであってデータの該伝送のために使用すべき特定の諸資源と関連付けられ、及び
該指定されたノードに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを決定するための手段、
を更に具備する、請求項15の装置。
【請求項19】
コンピュータ・プログラム製品であって、
少なくとも1つのコンピュータにデータの伝送を受信させるためのコード、及び
該少なくとも1つのコンピュータに、データの該伝送に対する確認応答(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで、送らせるためのコード、
を具備するコンピュータ可読媒体を具備する、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項20】
無線通信のための方法であって、
データの伝送を送ること、及び
データの該伝送に対する確認応答(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで受信すること、
を具備する方法。
【請求項21】
データの該伝送のためのグラントを決定すること、
該グラントに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を受信すべきフレームを決定すること、
を更に具備する、請求項20の方法。
【請求項22】
種々異なるグラント・サイズが該ACK情報をおくるための種々異なるフレームと関連付けられ、及び該ACK情報を受信すべきフレームを決定することは、
データの該伝送に対する該グラントのサイズを決定すること、及び
該グラントの該サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を受信するための該フレームとして決定すること、
を具備する、請求項21の方法。
【請求項23】
データの該伝送のために指定されるノード決定することと、該指定されるノードはチャネルツリー中の複数のノードの内の1つであってデータの該伝送のために使用すべき特定の諸資源と関連付けら、及び
該指定されるノードに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を受信すべきフレームを決定すること、
を更に具備する、請求項20の方法。
【請求項24】
無線通信のための装置であって、
データの伝送を送り、及びデータの該伝送に対する確認応答(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで受信するよう構成された少なくとも1つのプロセッサ、
を具備する装置。
【請求項25】
該少なくとも1つのプロセッサは、データの該伝送のためのグラントを決定し、及び該グラントに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を受信すべきフレームを決定するよう構成される、請求項24の装置。
【請求項26】
種々異なるグラント・サイズが該ACK情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられ、該少なくとも1つのプロセッサは、データの該伝送に対する該グラントのサイズを決定し、及び該グラントの該サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を受信するための該フレームとして決定するよう構成される、請求項24の装置。
【請求項27】
無線通信のための方法であって、
ある一構成員とデータの伝送を交換すること、
第2伝送を交換するための複数のフレームの内の1つを、データの該伝送のためのグラントに基づいて決定すること、及び
データの該伝送をサポートするために、該決定されたフレームで、該構成員との該第2伝送を交換すること、
を具備する方法。
【請求項28】
該第2伝送は確認応答(ACK)情報を具備し、データの該伝送の後で交換される、請求項27の方法。
【請求項29】
該第2伝送は、パイロット、チャネル品質インジケータ(CQI)情報、資源品質インジケータ(RQI)情報、資源要求、及び該グラントの内の少なくとも1つを具備し、データの該伝送の前に交換される、請求項27の方法。
【請求項30】
無線通信のための装置であって、
データの伝送をある一構成員と交換するために、第2伝送を交換するための複数のフレームの内の1つを、データの該伝送のためのグラントに基づいて決定し、及びデータの該伝送をサポートするために該決定されたフレームで該構成員と該第2伝送を交換するよう構成された少なくとも1つのプロセッサ、
を具備する装置。
【請求項1】
無線通信のための方法であって、
データの伝送を受信すること、及び
データの該伝送に対する確認応答(acknowledgement)(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで送ること、
を具備する方法。
【請求項2】
該受信された伝送を復号して該データを復元すること、及び
復号結果に基づいて該ACK情報を決定すること、
を更に具備する、請求項1の方法。
【請求項3】
データの該伝送のためのグラントを受信することを具備し、該グラントはデータの該伝送のための諸資源の量と送るべきデータの量の内の少なくとも1つを指示し、及び
該グラントに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを決定すること、
を更に具備する、請求項1の方法。
【請求項4】
種々異なるグラント・サイズが、該K情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられ、及び該ACK情報を送るべきフレームを決定することは、
データの該伝送に対する該グラントのサイズを決定すること、及び
該グラントの該サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を送るための該フレームとして決定すること、
を具備する、請求項3の方法。
【請求項5】
順次より大きなグラントが、データの該伝送から順次より離れたフレームと関連付けられて、データの該伝送に対してより多くの受信処理時間を供給する、請求項3の方法。
【請求項6】
データの該伝送のために指定されたノードを指示するグラントを受信することを具備し、該指定されたノードはチャネルツリー中の複数のノードの内の1つであってデータの該伝送のために使用すべき特定の諸資源と関連付けられ、及び
該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを該指定されたノードに基づいて決定すること、
を更に具備する、請求項1の方法。
【請求項7】
チャネルツリー中の各ノードは該ACK情報を送るための該複数のフレームの内の1つと関連付けられ、及び該ACK情報を送るべきフレームを決定することは、該指定されたノードと関連付けられるフレームを該ACK情報を送るための該フレームとして決定することを具備する、請求項6の方法。
【請求項8】
該ACK情報を送るべきフレームを決定することは、
もし該指定されたノードが最少量の資源と関連付けられるベース・ノードであるならば、該複数のフレームの中でデータの該伝送に最も近接する第1フレームを選択すること、及び
もし該指定されたノードが最少量よりも多量の資源と関連付けられるより上位ティアのノードであるならば、該第1フレームよりも遅いフレームを選択すること、
を具備する、請求項6の方法。
【請求項9】
データの該伝送は第1リンク上の第1フレームで受信され、及び該複数のフレームは第2リンクに対するものであって該第1フレームと関連付けられる、請求項1の方法。
【請求項10】
該第1フレームと該複数のフレームは、時分割複信(time division duplexed)(TDD)システムでは、非対称分割を用いて取得される、請求項9の方法。
【請求項11】
無線通信のための装置であって、
データの伝送を受信し、及びデータの該伝送に対する確認応答(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで送るよう構成された少なくとも1つのプロセッサ、
を具備する装置。
【請求項12】
該少なくとも1つのプロセッサは、データの該伝送のためのグラントを受信するよう構成され、該グラントはデータの該伝送のための諸資源の量と、送るべきデータの量の内の少なくとも1つを指示し、及び該少なくとも1つのプロセッサは該グラントに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを決定するよう構成される、請求項11の装置。
【請求項13】
種々異なるグラント・サイズが該ACK情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられ、及び該少なくとも1つのプロセッサは、データの該伝送に対する該グラントのサイズを決定し、及び該グラントの該サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を送るための該フレームとして決定するよう構成される、請求項12の装置。
【請求項14】
該少なくとも1つのプロセッサは、データの該伝送のために指定されたノードを指示するグラントを受信するよう構成され、該指定されたノードはチャネルツリー中の複数のノードの内の1つであってデータの該伝送のために使用すべき特定の諸資源と関連付けられ、及び該少なくとも1つのプロセッサは該指定されたノードに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを決定するよう構成される、請求項11の装置。
【請求項15】
無線通信のための装置であって、
データの伝送を受信するための手段、及び
データの該伝送に対する確認応答(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで送るための手段、
を具備する装置。
【請求項16】
データの該伝送のためのグラントを受信するための手段を具備し、該グラントはデータの該伝送のための諸資源の量と送るべきデータの量の内の少なくとも1つを指示し、及び 該グラントに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを決定するための手段と、
を更に具備する、請求項15の装置。
【請求項17】
種々異なるグラント・サイズが該ACK情報をおくるための種々異なるフレームと関連付けら、及び該ACK情報を送るべきフレームを決定するための手段は、
データの該伝送のための該グラントのサイズを決定するための手段、及び
該グラントの該サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を送るための該フレームとして決定するための手段、
を具備する、請求項16の装置。
【請求項18】
データの該伝送のために指定されたノードを指示するグラントを受信するための手段を具備し、該指定されたノードはチャネルツリー中の複数のノードの内の1つであってデータの該伝送のために使用すべき特定の諸資源と関連付けられ、及び
該指定されたノードに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を送るべきフレームを決定するための手段、
を更に具備する、請求項15の装置。
【請求項19】
コンピュータ・プログラム製品であって、
少なくとも1つのコンピュータにデータの伝送を受信させるためのコード、及び
該少なくとも1つのコンピュータに、データの該伝送に対する確認応答(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで、送らせるためのコード、
を具備するコンピュータ可読媒体を具備する、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項20】
無線通信のための方法であって、
データの伝送を送ること、及び
データの該伝送に対する確認応答(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで受信すること、
を具備する方法。
【請求項21】
データの該伝送のためのグラントを決定すること、
該グラントに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を受信すべきフレームを決定すること、
を更に具備する、請求項20の方法。
【請求項22】
種々異なるグラント・サイズが該ACK情報をおくるための種々異なるフレームと関連付けられ、及び該ACK情報を受信すべきフレームを決定することは、
データの該伝送に対する該グラントのサイズを決定すること、及び
該グラントの該サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を受信するための該フレームとして決定すること、
を具備する、請求項21の方法。
【請求項23】
データの該伝送のために指定されるノード決定することと、該指定されるノードはチャネルツリー中の複数のノードの内の1つであってデータの該伝送のために使用すべき特定の諸資源と関連付けら、及び
該指定されるノードに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を受信すべきフレームを決定すること、
を更に具備する、請求項20の方法。
【請求項24】
無線通信のための装置であって、
データの伝送を送り、及びデータの該伝送に対する確認応答(ACK)情報を、該ACK情報を送るために利用可能な複数のフレームの内の1つで受信するよう構成された少なくとも1つのプロセッサ、
を具備する装置。
【請求項25】
該少なくとも1つのプロセッサは、データの該伝送のためのグラントを決定し、及び該グラントに基づいて該複数のフレームの中から該ACK情報を受信すべきフレームを決定するよう構成される、請求項24の装置。
【請求項26】
種々異なるグラント・サイズが該ACK情報を送るための種々異なるフレームと関連付けられ、該少なくとも1つのプロセッサは、データの該伝送に対する該グラントのサイズを決定し、及び該グラントの該サイズと関連付けられるフレームを該ACK情報を受信するための該フレームとして決定するよう構成される、請求項24の装置。
【請求項27】
無線通信のための方法であって、
ある一構成員とデータの伝送を交換すること、
第2伝送を交換するための複数のフレームの内の1つを、データの該伝送のためのグラントに基づいて決定すること、及び
データの該伝送をサポートするために、該決定されたフレームで、該構成員との該第2伝送を交換すること、
を具備する方法。
【請求項28】
該第2伝送は確認応答(ACK)情報を具備し、データの該伝送の後で交換される、請求項27の方法。
【請求項29】
該第2伝送は、パイロット、チャネル品質インジケータ(CQI)情報、資源品質インジケータ(RQI)情報、資源要求、及び該グラントの内の少なくとも1つを具備し、データの該伝送の前に交換される、請求項27の方法。
【請求項30】
無線通信のための装置であって、
データの伝送をある一構成員と交換するために、第2伝送を交換するための複数のフレームの内の1つを、データの該伝送のためのグラントに基づいて決定し、及びデータの該伝送をサポートするために該決定されたフレームで該構成員と該第2伝送を交換するよう構成された少なくとも1つのプロセッサ、
を具備する装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−102481(P2013−102481A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−283416(P2012−283416)
【出願日】平成24年12月26日(2012.12.26)
【分割の表示】特願2010−547698(P2010−547698)の分割
【原出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−283416(P2012−283416)
【出願日】平成24年12月26日(2012.12.26)
【分割の表示】特願2010−547698(P2010−547698)の分割
【原出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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