説明

無線通信システムにおいてMCBCSとマクロダイバーシティのためのMCBCSプロキシ選定を支援する装置及び方法

無線通信システムにおいてマルチキャスト/ブロードキャストサービス(MCBCS:MultiCast and BroadCast Service)とマクロダイバーシティのための具体的な支援装置及び方法を提供する。複数のASN(Access Service Network)内のMCBCSプロキシのうち、第1のMCBCSプロキシをマスターMCBCSプロキシとして選定し、前記第1のMCBCSプロキシ以外の他のMCBCSプロキシをスレーブMCBCSプロキシとして選定し、前記第1のMCBCSプロキシがマクロダイバーシティのための情報を前記スレーブMCBCSプロキシへ送信し、前記マスターMCBCSプロキシが前記MBS(Multicast and Broadcast Service)ゾーン内の移動局からMCBCS参加メッセージを一番目に受信する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明は、無線通信システムに係り、特に、無線通信システムにおいてマルチキャスト/ブロードキャスト・サービス(MCBCS:MultiCast and BroadCast Service、以下、「MCBCS」という)とマクロダイバーシティ(macro diversity)のためのMCBCSプロキシ選定を支援するための装置及び方法に関する。
[背景技術]
無線通信システムは、放送、マルチメディア映像、マルチメディアメッセージなどの多様なサービスを提供する形態で発展してきている。特に、次世代無線通信システムでは高速の多様なサービス品質(QoS:Quality of Service、以下、「QoS」という)のサービスを安定してユーザらに提供するための研究が活発に進められてきている。また、現在、次世代無線通信システムでは移動性とQoSを保障し且つ高速サービスを安定して提供できるようにする研究が活発に進められてきており、その代表的な通信システムがIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.16規格基盤の携帯インターネットシステムまたはワイマックス(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)システムである。
【0002】
しかしながら、現在のワイマックスシステムは、IEEE 802.16規格で支援するMCBCSとマクロダイバーシティを支援するための具体的な方案が未だ確立されていない。このため、前記MCBCSとマクロダイバーシティを支援するための具体的な方案が求められ、とりわけ、MCBCSを提供する一つのMBS(Multicast and Broadcast Service)ゾーンに複数のアクセスサービスネットワーク(ASN:Access Service Network、以下、「ASN」という)が存在する無線ネットワークにおいてより効率的にMCBCSとマクロダイバーシティを支援するための具体的な方案が求められている。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
そこで、本発明の目的は、無線通信システムにおいてMCBCSとマクロダイバーシティのための具体的な支援装置及び方法を提供することにある。
【0003】
また、本発明の他の目的は、無線通信システムにおいて一つのMBSゾーン内に複数のASNが存在する場合における、MCBCSとマクロダイバーシティのためのMCBCSプロキシ選択を支援する装置及び方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
前記目的を達成するための本発明の方法は、複数のASN(Access Service Network)内のMCBCS(MultiCast and BroadCast Service)プロキシのうち、第1のMCBCSプロキシをマスターMCBCSプロキシとして選定し、前記第1のMCBCSプロキシ以外の他のMCBCSプロキシをスレーブMCBCSプロキシとして選定するステップ、及び前記第1のMCBCSプロキシがマクロダイバーシティのための情報を前記スレーブMCBCSプロキシへ送信するステップを含み、前記マスターMCBCSプロキシが、前記MBSゾーン内の移動局からMCBCS参加メッセージを一番目に受信することを特徴とする。
【0004】
前記目的を達成するための本発明の方法は、MCBCSプロキシが前記MCBCS参加メッセージを参照して、前記移動局が前記MBSゾーン内のMCBCSのための第一の移動局であるか否かをチェックするステップと、前記移動局が第一の移動局である場合、前記MCBCSプロキシが自身をマスターMCBCSプロキシとして設定するステップと、前記MCBCSプロキシが前記マスターMCBCSプロキシの設定をセッション開始手続のためにMCBCSコントローラへ知らせ、また前記マスターMCBCSプロキシの設定を、前記他のMCBCSプロキシが前記MCBCSのためにスレーブMCBCSプロキシとして設定されるように、前記他のMCBCSプロキシへ知らせるステップと、前記MCBCSプロキシが前記セッション開始手続に応じて前記マクロダイバーシティのために割り当てたLayer 2情報を前記スレーブMCBCSプロキシへ送信するステップと、を含むことを特徴とする。
【0005】
前記目的を達成するための本発明の装置は、移動局からMCBCS(MultiCast and BroadCast Service)参加メッセージを受信する受信部と、前記MCBCS参加メッセージを参照して、前記移動局が前記MBSゾーン内のMCBCSのための第一の移動局であるか否かをチェックし、前記移動局が第一の移動局である場合、MCBCSプロキシの状態をマスターとして設定するMCBCSプロキシ設定部と、前記マスターの設定を、セッション開始手続のためにMCBCSコントローラ及び前記MCBCSのためにスレーブMCBCSプロキシとして設定されるように前記MBSゾーン内の他のMCBCSプロキシへ知らせるか、または、前記マクロダイバーシティのためにLayer 2情報を前記他のMCBCSプロキシへ送信する送信部、及び前記セッション開始手続に応じて前記Layer 2情報を生成し、前記Layer 2情報を前記送信部へ送信する情報生成部と、を含むことを特徴とする。
[発明の効果]
本発明では、無線通信システムにおいてMCBCSとマクロダイバーシティのための具体的な支援方案を提供することで、MCBCSコンテンツの提供時にMCBCSに対するマクロダイバーシティ利得を得ることができる。また、本発明では、複数のASNが存在する無線ネットワークにおいてMCBCSプロキシ選択を通じてMCBCSとマクロダイバーシティをより効率的に支援するシステムまたは装置を実現し運営することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の実施形態による無線通信システムにおいてワイマックスシステムの構造を概略的に示す図である。
【図2】本発明の実施形態による無線通信システムにおいてMCBCSとマクロダイバーシティを支援するためのワイマックスシステム構造を概略的に示す図である。
【図3】本発明の実施形態による無線通信システムにおいてMCBCSとマクロダイバーシティを支援するためにワイマックスシステムのMCBCSプロキシを選択する動作を示す図である。
【0007】
[発明を実施するための形態]
以下、添付した図面及び好適な実施形態を参照して本発明について詳しく説明する。なお、下記の説明では、本発明の要旨を不要に曖昧にし得る公知の機能及び構成についての詳細な説明は省略した。
【0008】
本発明では、無線通信システム、一例として広帯域無線アクセス(BWA:Broadband Wireless Access、以下、「BWA」という)通信システムであって、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.16システムを基盤とした携帯インターネットシステムまたはワイマックス(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)システムにおいて、マルチキャスト/ブロードキャスト・サービス(MCBCS:MultiCast and BroadCast Service、以下、「MCBCS」という)とマクロダイバーシティのためのMCBCSプロキシ選択を支援する装置及び方法、並びにMCBCSプロキシを運営する方法を提案する。ここで、後述する本発明の実施形態では、説明の便宜上、無線通信システムをIEEE 802.16規格を基盤とした携帯インターネットシステムまたはワイマックスシステムを一例として説明するが、本発明で提案するMCBCSとマクロダイバーシティを支援する方案は、他のシステムを基盤とした無線通信システムにも適用できる。
【0009】
また、後述する本発明の実施形態では、ワイマックスシステムまたはネットワークにおいてMCBCSを提供するゾーン(以下、「MBS(Multicast and Broadcast Service)ゾーン」という)内に複数のアクセスサービスネットワーク(ASN:Access Service Network、以下、「ASN」という)が含まれる場合、前記MBSゾーンへのMCBCSとマクロダイバーシティを支援する。ここで、前記MBSゾーンは、IEEE 802.16及びワイマックス規格によると、MCBCSコンテンツを伝送するために複数の基地局(BS:Base Station、以下、「BS」という)が同じ接続識別子(CID:Connection Identifier、以下、「CID」という)と同じセキュリティアソシエーション(SA:Secruity Association、以下、「SA」という)を使ってサービスを提供するゾーンを指し、MBSゾーン識別子によって区分できる。また、前記MBSゾーンには、一つのASNが含まれるか、または複数のASNが含まれていてよい。
【0010】
このように一つのMBSゾーンに複数のASNが含まれた無線通信システム/ネットワークにおいて、各ASNは、少なくとも一つのBSに接続されたASNゲートウェイ(ASN−GW:ASN−Gateway、以下、「ASN−GW」という)を含む。そして、MCBCSのために各ASNは、ASN−GWの個数分のMCBCSプロキシを含み、複数のASNが含まれた一つのMBSゾーンへのMCBCSのためには、複数のMCBCSプロキシが含まれる。
【0011】
さらに、IEEE 802.16規格のMCBCSとマクロダイバーシティを支援するために一つのMBSゾーン内のすべての基地局がMBS−MAPを生成するための同じ構成情報を持っている必要がある。言い換えれば、すべてのBSは同じ変調、サブチャンネル、シンボル、オフセット、マルチキャスト接続識別子(MCID:Multicast Connection Identifier、以下、「MCID」という)に関する情報及びMCBCSコンテンツを伝送する時間情報などの、MCBCSとマクロダイバーシティのためのMCBCS制御情報/Layer 2情報を獲得する必要がある。このようにすべてのBSが同じMCBCS制御情報/Layer 2情報を獲得するように、一つのMBSゾーンのための複数のMCBCSプロキシのうち、一つのMCBCSプロキシだけがMCBCS制御情報/Layer 2情報を割り当てる必要がある。
【0012】
したがって、本発明では、中央集中的(centralize)管理方式で一つのMBSゾーンのための複数のMCBCSプロキシのうち、一つのMCBCSプロキシだけがMCBCS制御情報/Layer 2情報を割り当てるように前記複数のMCBCSプロキシのうち、一つのMCBCSプロキシを選択し、前記一つのMCBCSプロキシを選択するためにマスターMCBCSプロキシとスレーブMCBCSプロキシを提案する。言い換えれば、本発明の実施形態では、一つのMBSゾーンへのMCBCSとマクロダイバーシティを支援するために前記一つのMBSゾーンのための複数のMCBCSプロキシのうち、一つのMCBCSプロキシを選択し、該選択したMCBCSプロキシをマスターMCBCSプロキシとして設定し、残りのMCBCSプロキシをスレーブMCBCSプロキシとして設定する。
【0013】
ここで、前記一つのMBSゾーンのための各MCBCSプロキシは、前記一つのMBSゾーン内の他のMCBCSプロキシに関するリストを維持及び格納/管理し、前記マスターMCBCSプロキシは、前記一つのMBSゾーン内に複数のASN−GWによって複数のMCBCSプロキシが存在する場合、MCBCSプロキシ機能を効率的に遂行するために前記複数のMCBCSプロキシのうち、すべてのMCBCSプロキシを制御するMCBCSプロキシを指し、前記スレーブMCBCSプロキシは、前記マスターMCBCSプロキシの制御によってMCBCSプロキシ機能を遂行するMCBCSプロキシを指す。また、前記マスターMCBCSプロキシは、MBSゾーン内において第一のMBS受信者、例えば、MCBCSコンテンツを受信しようとする第一の移動局(MS:Mobile Station、以下、「MS」という)をもつASN−GWのMCBCSプロキシがマスターMCBCSプロキシモジュールとして設定される。前記MBSゾーン内において第一のMBS受信者は、前記MBSゾーン内において最初にMCBCSの提供を受けるために一番最初にMCBCS参加メッセージを送信したMSを指し、それにより、前記マスターMCBCSプロキシは、MBSゾーン内においてMSから一番目にMCBCS参加メッセージを受信して、前記MSがMBSゾーン内において第一のMCBCSのためのMSであるとチェックしたASN−GWのMCBCSプロキシを指す。
【0014】
そして、MBSゾーン内の自身のゾーンにおいて第一のMBS受信者をもつASN−GW、言い換えれば、MBSゾーン内の複数のASN−GWのうち、一番目にMSからMCBCS参加メッセージを受信したASN−GWは、自身のMCBCSプロキシをマスターMCBCSプロキシとして設定し、MBSゾーン内の他のASN−GWのMCBCSプロキシに対してマスターMCBCSプロキシの設定を通知し、前記マスターMCBCSプロキシの設定を通知された他のASN−GWは、自身のMCBCSプロキシをスレーブMCBCSプロキシとして設定する。そして、前記マスターMCBCSプロキシを設定したASN−GWは、コネクティビティサービスネットワーク(CSN:Connectivity Service Network、以下、「CSN」という)のMCBCSコントローラへマスターMCBCSプロキシの設定を通知する。ここで、前記マスターMCBCSプロキシを設定したASN−GWは、通知(notification)メッセージを送信して前記マスターMCBCSプロキシの設定を通知し、前記通知メッセージには、マスターMCBCSプロキシであることを示すMCBCSプロキシの識別子(ID)が含まれる。
【0015】
このようにして一つのMBSゾーンのための複数のMCBCSプロキシがマスターMCBCSプロキシとスレーブMCBCSプロキシとに決められると、前記MCBCSコントローラは、前記マスターMCBCSプロキシのASN−GWとセッション開始(session start)過程を行い、前記ASN−GWのマスターMCBCSプロキシは、セッション情報を前記MCBCSコントローラから受信して、MCBCSとマクロダイバーシティのために必要なMCBCS制御情報/Layer 2情報、すなわち変調、サブチャンネル、シンボル、オフセット、MCIDに関する情報及びMCBCSコンテンツを伝送する時間情報などを割り当てる。そして、前記ASN−GWのマスターMCBCSプロキシは、前記割り当てたMCBCS制御情報/Layer 2情報を自身のゾーンに位置したBS及びスレーブMCBCSプロキシへブロードキャスト/マルチキャスト方式にて送信する。また、ASN−GWのスレーブMCBCSプロキシは、受信したMCBCS制御情報/Layer 2情報を自身のゾーンに位置したBSへ送信し、このとき、前記スレーブMCBCSプロキシは、マスターMCBCSプロキシとBS間でリレー経路を提供する役割のみを遂行する。その結果、一つのMBSゾーン内に存在するすべてのBSは、同じMCBCS制御情報/Layer 2情報を用いてMBS−MAPを生成し、前記MBS−MAPを通じてMBSゾーン内のMSへMCBCSコンテンツを提供し、このとき、前記MSは、マクロダイバーシティ利得を得る。ここで、図1を参照して本発明の実施形態による無線通信システムにおけるワイマックスシステムを具体的に説明することにする。
【0016】
図1は、本発明の実施形態による無線通信システムにおいてワイマックスシステムの構造を概略的に示す図である。
図1を参照すると、ワイマックスシステムは、MS102、104、106と前記MS102、104、106へMCBCSコンテンツを提供する複数のASN110、120、130と、一つのMBSゾーンを管理することで前記複数のASN110、120、130を制御するCSN、及び前記MCBCSコンテンツを生成し提供するコンテンツプロバイダと、を含む。ここで、各ASN110、120、130は、MBSゾーン内にMCBCSコンテンツをブロードキャスト/マルチキャスト方式にて送信する無線アクセス局(RAS:Raido Access Station、以下、「RAS」という)の機能を遂行するBS112、122、132、前記BS112、122、132に接続されてMCBCSコンテンツを伝えるASN−GW114、124、134を含み、前記CSNは、MCBCSのための制御及びMCBCSコンテンツ提供機能を遂行するMCBCSサーバー(図示せず)と、前記MS102、104、106に対する認証、権限付与、及び課金機能を担うAAA(Authentication Authorization Accounting)サーバー160、前記MCBCSコンテンツの提供時に各種の通信規約を担う政策機能(PF:Policy Function、以下、「PF」という)サーバー(図示せず)を含み、前記コンテンツプロバイダは、MCBCSの該当するMCBCSコンテンツを生成するMCBCSコンテンツサーバー170を含む。
【0017】
前記ASN−GW114、124、134は、ASNのデータ経路を制御するMBSデータ経路機能(DPF:Data Path Function、以下、「DPF」という)モジュール116、126、136と、前記MCBCSプロキシ機能を遂行するMCBCSプロキシ118、128、138、及び前記MS102、104、106へのMCBCSコンテンツの提供のためのMCBCSのサービスフローを認証するサービスフロー認証(SFA:Service Flow Authorization、以下、「SFA」という)モジュール(図示せず)と、を含む。
【0018】
また、前記MCBCSサーバーは、前記コンテンツプロバイダのMCBCSコンテンツサーバー170から提供されたMCBCSコンテンツをASN110、120、130へ伝えるコンテンツサーバー152と、前記コンテンツサーバー152が提供したMCBCSコンテンツの前記MS102、104、106への提供時に制御機能を遂行するMCBCSコントローラ140と、を含む。
【0019】
そして、前記AAAサーバー160は、前述したように前記ASN−GW114、124、134とMCBCSサーバーの支援を通じてMS102、104、106及びコンテンツプロバイダの認証、権限付与、及び課金機能を遂行する。また、前記PFサーバーは、各種の通信規約に対応してMCBCSコンテンツを提供するように支援、例えば、MCBCSコンテンツの提供時に前記通信規約に対応した資源割り当て及び資源予約などを支援する。さらに、前記コンテンツプロバイダは、前記MS102、104、106が提供を受けようとするMCBCS、例えば、位置基盤サービス、ビデオ及びオーディオサービス、インターネットウェブサービス、音声及び画像サービスなどにあたるMCBCSコンテンツを生成し、前記MCBCSサーバーへ伝える。ここで、図2を参照して本発明の実施形態による無線通信システムにおいてMCBCSとマクロダイバーシティを支援するためのワイマックスシステムをより具体的に説明することにする。
【0020】
図2は、本発明の実施形態による無線通信システムにおいてMCBCSとマクロダイバーシティを支援するためのワイマックスシステム構造を概略的に示す図である。
図2を参照すると、ワイマックスシステムは、図1において説明した構成要素を含み、特に、一つのMBSゾーン200内に複数のASNが含まれる。したがって、一つのMBSゾーン200に含まれる各ASNには、ASN−GW114、124、134が備えられ、前記ASN−GW114、124、134の個数分のMCBCSプロキシ118、128、138が備えられる。ここで、前記ASN−GW114、124、134は、MCBCSプロキシ118、128、138を搭載するように構成されるか、またはMCBCSプロキシ118、128、138を制御する形態で構成されていればよい。
【0021】
そして、一つのMBSゾーン200には、前述したように前記ASN−GW114、124、134と接続されたBS112、122、132、212、222、232と、前記BS112、122、132、212、222、232からMCBCSコンテンツの提供を受けるMS102、104、106、202と、前記MCBCSコンテンツの提供を制御するMCBCSコントローラ140、及び前記コンテンツプロバイダへ、例えばインターネットウェブサービスを提供するMCBCSコンテンツサーバー170と、を含む。
【0022】
ここで、前記一つのMBSゾーン200内に複数のASNが含まれる場合において、MCBCS及びマクロダイバーシティのために各MCBCSプロキシ118、128、138は、表1の機能をすべてまたは選択的に支援する。
【0023】
表1に表すように、各MCBCSプロキシ118、128、138は、MCBCSのための前記PFサーバーとの相互連動及び前記MCBCSに対するサービスフロー識別子(SFID:Service Flow Identifier、以下、「SFID」という)を管理し、静的マルチキャストサービス方式及び動的マルチキャスト方式に対応した静的MCIDと動的MCIDを割り当てる。そして、前記各MCBCSプロキシ118、128、138は、MCBCSのための無線資源管理(RRM:Radio Resource Management、以下、「RRM」という)機能及びMBSゾーンにMCBCSデータ伝送領域をマッピングする機能を遂行する。また、前記各MCBCSプロキシ118、128、138は、MCBCSコンテンツのセキュリティをLayer 2レベルで支援し、静的無線資源及び動的無線資源を割り当てる。このとき、前記各MCBCSプロキシ118、128、138は、マクロダイバーシティを支援するためにMBSゾーン内のすべてのBSに同じ無線資源を割り当てる。さらに、前記各MCBCSプロキシ118、128、138は、前記MCBCSコンテンツの提供を受けるMS102、104、106、202を管理、言い換えれば、MCBCSグループに属したMSを管理し、MCBCSの課金及びマクロダイバーシティを支援するための同期を制御し、前記MBSゾーンのリストを管理するなどの機能をすべてまたは選択的に支援する。
【0024】
【表1】

【0025】
ここで、前述したように一つのMBSゾーン200へのMCBCSとマクロダイバーシティを支援するために一つのMBSゾーン200内のすべての基地局がMBS−MAPを生成するための同じ構成情報、すなわち、MCBCS制御情報/Layer 2情報を獲得しなければならず、このために、前記一つのMBSゾーン200のための複数のMCBCSプロキシ118、128、138のうち、マスターMCBCSプロキシとスレーブMCBCSプロキシを選択する。
【0026】
そして、具体的には示していないが、一つのMBSゾーン200のためのASN−GW114、124、134のMCBCSプロキシ118、128、138は、MSからMCBCS参加メッセージを受信する受信部と、第一のMBS受信者をチェックして当該MCBCSプロキシ自身をマスターMCBCSプロキシまたはスレーブMCBCSプロキシとして設定するMCBCSプロキシ設定部と、当該MCBCSプロキシが前記マスターMCBCSプロキシとして設定されると、前記マスターMCBCSプロキシの設定を示す通知メッセージに対応したセッション情報を前記MCBCSコントローラ140から受信してMCBCS制御情報/Layer 2情報を生成する情報生成部と、当該MCBCSプロキシが前記マスターMCBCSプロキシとして設定されると、前記通知メッセージを他のASN−GWのスレーブMCBCSプロキシとMCBCSコントローラ140へ送信し、MCBCS制御情報/Layer 2情報をBSと他のASN−GWのスレーブMCBCSプロキシへ送信する送信部、及び前記一つのMBSゾーン200内の他のMCBCSプロキシに関するリストを維持及び格納/管理するリスト格納部と、を含む。当該MCBCSプロキシがスレーブMCBCSプロキシとして設定されると、前記送信部は、マスターMCBCSプロキシから受信したMCBCS制御情報/Layer 2情報をBSに対してリレー機能のみを遂行して送信する。図3を参照してMCBCSとマクロダイバーシティを支援するためにマスターMCBCSプロキシとスレーブMCBCSプロキシを選択する動作についてより具体的に説明することにする。
【0027】
図3は、本発明の実施形態による無線通信システムにおいてMCBCSとマクロダイバーシティを支援するためにワイマックスシステムのMCBCSプロキシを選択する動作を示す図である。
【0028】
図3を参照すると、ワイマックスシステムのMCBCSコントローラ140は、MCBCSのために一つのMBSゾーン200に含まれた複数のASNのセッションを開始し、データ経路を登録してMBSゾーン200へ提供するMCBCSコンテンツを知らせるサービス広告手続を遂行する。そして、前記複数のASNによって複数のASN−GWのうち、前記一つのMBSゾーン200における第一のMBS受信者、言い換えれば、MCBCSコンテンツの提供を受けるために一番目にMCBCS参加メッセージを送信したMSをもつASN−GW114は、自身のMCBCSプロキシをマスターMCBCSプロキシ118として設定する。ここで、前記マスターMCBCSプロキシ118として設定されたMCBCSプロキシは、マスター/スレーブMCBCSプロキシとして設定されていない状態で参加メッセージを一番目に受信することで一つのMBSゾーン200において第一の受信者をチェックしたMCBCSプロキシで、自身の状態をマスターとして設定したMCBCSプロキシである。
【0029】
そして、前記マスターMCBCSプロキシ118を設定したASN−GW114は、マスターMCBCSプロキシであることを示すMCBCSプロキシIDが含まれた通知メッセージをMCBCSコントローラ140と前記MBSゾーン200内の他のASN−GW124、134へ送信する。前記通知メッセージを受信した他のASN−GW124、134は、自身のMCBCSプロキシをスレーブMCBCSプロキシ128、138として設定する。
【0030】
ここで、前述したように一つのMBSゾーン200へのMCBCSとマクロダイバーシティを支援するために前記一つのMBSゾーン200のための各MCBCSプロキシ118、128、138は、他のMCBCSプロキシのリストを維持する。そして、前記マスターMCBCSプロキシ118は、複数のMCBCSプロキシが存在する場合、MCBCSプロキシ機能を効率的に遂行するために前記複数のMCBCSプロキシのすべてを制御するMCBCSプロキシを指し、前記スレーブMCBCSプロキシ128、138は、前記マスターMCBCSプロキシ118の制御によってMCBCSプロキシ機能を遂行するMCBCSプロキシを指す。
【0031】
また、前記MBSゾーン200内において第一のMBS受信者をもつASN−GW114以外の他のASN−GW124、134が第一のMBS受信者をもつ場合、前記第一のMBS受信者をもつASN−GW114、124、134は、自身のMCBCSプロキシをマスターMCBCSプロキシとして設定した後、自身のMCBCSプロキシIFが含まれた通知メッセージをそれぞれ他のASN−GWとMCBCSコントローラ140へ送信する。このとき、各MCBCSプロキシ118、128、138の時間が同期化されていることで、各MCBCSプロキシ118、128、138及びMCBCSコントローラ140は、各ASN−GW114、124、134の参加メッセージの受信時点をチェック、言い換えれば、前記各ASN−GW114、124、134の第一のMBS受信者のうち最初の第一の受信者をチェックすることができ、その結果、一つのMCBCSプロキシのみをマスターMCBCSプロキシとして設定し、残りのMCBCSプロキシをスレーブMCBCSプロキシとして設定することができる。
【0032】
前記通知メッセージを受信したMCBCSコントローラ140は、前記通知メッセージに含まれた情報、例えば、前記マスターMCBCSプロキシ118のIDを格納し、MCBCSコンテンツを提供するためのマルチキャストインターネットプロトコル(IP:Internet Protocol、以下、「IP」という)アドレス(Multicast IP Address)/ブロードキャストIPアドレス(Broadcast IP Address)を含んだMBSチャンネル情報、伝送時間情報、符号化/復号化情報などが含まれたセッション情報を知らせるためにセッション開始過程を行う。
【0033】
前記MCBCSコントローラ140からセッション情報を受信したASN−GW114のマスターMCBCSプロキシ118は、前述したようにMCBCSとマクロダイバーシティのためのMCBCS制御情報/Layer 2情報、すなわち変調、サブチャンネル、シンボル、オフセット、MCIDに関する情報及びMCBCSコンテンツを伝送する時間情報などを割り当てる。そして、前記ASN−GW114のマスターMCBCSプロキシ118は、前記割り当てたMCBCS制御情報/Layer 2情報を自身のゾーンに位置したBS及びスレーブMCBCSプロキシ128、138へブロードキャスト/マルチキャスト方式にて送信する。
【0034】
また、前記マスターMCBCSプロキシ118からMCBCS制御情報/Layer 2情報を受信したスレーブMCBCSプロキシ128、138は、受信したMCBCS制御情報/Layer 2情報を自身のゾーンに位置したBSへ送信し、このとき、前記スレーブMCBCSプロキシは、マスターMCBCSプロキシ118とBSとの間でリレー経路を提供する役割のみを遂行する。その結果、一つのMBSゾーン200内に存在するすべてのBSは、同じMCBCS制御情報/Layer 2情報を用いてMBS−MAPを生成し、前記MBS−MAPを通じてMBSゾーン200内のMSに対してMCBCSコンテンツを提供し、このとき、前記MSはマクロダイバーシティ利得を得る。
【0035】
以上、本発明を好適な実施形態を参照して詳しく説明したが、本発明はその技術的思想や必須特徴を変更せずに他の具体的な形態に実施することができるため、本発明の属する技術分野における当業者であれば、以上で記述した実施形態はすべての面において例示的なものに過ぎず、本発明を限定するためのものではないことが理解できるであろう。
【0036】
また、本発明の範囲は上記詳細な説明よりは特許請求の範囲によって特定され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導き出せるすべての変更または変形形態も本発明の範囲に含まれるものと理解されるべきである。
【符号の説明】
【0037】
102、104、106:MS
110、120、130:ASN
112、122、132:BS
114、124、134:ASN−GW
118:マスターMCBCSプロキシ
128:スレーブMCBCSプロキシ
140:MCBCSコントローラ
160:AAAサーバー
200:MBSゾーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つのMBS(Multicast and Broadcast Service)ゾーン内のMCBCS(MultiCast and BroadCast Service)のための複数のASN(Access Service Network)を含む無線通信システムにおいてMCBCSとマクロダイバーシティ(macro diversity)のためのMCBCSプロキシ(proxy)選定を支援する方法において、
前記複数のASN内のMCBCSプロキシのうち、第1のMCBCSプロキシをマスター(master)MCBCSプロキシとして選定し、前記第1のMCBCSプロキシ以外の他のMCBCSプロキシをスレーブ(slave)MCBCSプロキシとして選定するステップ、及び
前記第1のMCBCSプロキシがマクロダイバーシティのための情報を前記スレーブMCBCSプロキシへ送信するステップを含み、
前記マスターMCBCSプロキシが、前記MBSゾーン内の移動局からMCBCS参加メッセージを一番目に受信することを特徴とする支援方法。
【請求項2】
前記第1のMCBCSプロキシが、前記マスターMCBCSプロキシの識別子を含む通知メッセージを前記他のMCBCSプロキシとMCBCSコントローラへ送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の支援方法。
【請求項3】
前記第1のMCBCSプロキシが、前記通知メッセージに対応して前記MCBCSコントローラからセッション情報を受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の支援方法。
【請求項4】
前記セッション情報は、マルチキャスト/ブロードキャスト・インターネット・プロトコル(IP:Internet Protocol)アドレス(Multicast/Broadcast IP Address)を含むMBSチャンネル情報、伝送時間情報、符号化/復号化情報のうちの少なくとも一つの情報を含むことを特徴とする請求項3に記載の支援方法。
【請求項5】
前記マクロダイバーシティのための情報は、Layer 2情報であることを特徴とする請求項1に記載の支援方法。
【請求項6】
前記Layer 2情報は、変調、サブチャンネル、シンボル、オフセット、マルチキャスト接続識別子(MCID:Multicast Connection Identifier)に関する情報及びMCBCSコンテンツを伝送する時間情報のうちの少なくとも一つの情報を含むことを特徴とする請求項5に記載の支援方法。
【請求項7】
前記マスターMCBCSプロキシ及び前記スレーブMCBCSプロキシが、前記Layer 2情報を前記MBSゾーン内のすべての基地局へ送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の支援方法。
【請求項8】
前記スレーブMCBCSプロキシへ送信するステップは、前記スレーブMCBCSプロキシが提供するリレー経路を介して前記スレーブMCBCSプロキシの基地局へ前記Layer 2情報が送信されることを特徴とする請求項5に記載の支援方法。
【請求項9】
一つのMBSゾーン内のMCBCSのための複数のASNを含む無線通信システムにおいてMCBCSとマクロダイバーシティのためのMCBCSプロキシの運営方法において、
MCBCSプロキシが前記MBSゾーン内の移動局からMCBCS参加メッセージを受信するステップと、
前記MCBCSプロキシが前記MCBCS参加メッセージを参照して、前記移動局が前記MBSゾーン内のMCBCSのための第一の移動局であるか否かをチェックするステップと、
前記移動局が第一の移動局である場合、前記MCBCSプロキシが自身をマスターMCBCSプロキシとして設定するステップと、
前記MCBCSプロキシが前記マスターMCBCSプロキシの設定をセッション開始手続のためにMCBCSコントローラへ知らせ、また前記マスターMCBCSプロキシの設定を、前記他のMCBCSプロキシが前記MCBCSのためにスレーブMCBCSプロキシとして設定されるように、前記他のMCBCSプロキシへ知らせるステップと、
前記MCBCSプロキシが前記セッション開始手続に応じて前記マクロダイバーシティのために割り当てたLayer 2情報を前記スレーブMCBCSプロキシへ送信するステップと、を含む運営方法。
【請求項10】
前記MCBCSプロキシが、前記マスターMCBCSプロキシの識別子を含む通知メッセージを前記他のMCBCSプロキシと前記MCBCSコントローラへ送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の運営方法。
【請求項11】
前記MCBCSプロキシが、前記通知メッセージに対応して前記MCBCSコントローラからセッション情報を受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の運営方法。
【請求項12】
前記セッション情報は、マルチキャスト/ブロードキャスト・インターネット・プロトコル・アドレスを含むMBSチャンネル情報、伝送時間情報、符号化/復号化情報のうちの少なくとも一つの情報を含むことを特徴とする請求項11に記載の運営方法。
【請求項13】
前記Layer 2情報は、変調、サブチャンネル、シンボル、オフセット、マルチキャスト接続識別子に関する情報及びMCBCSコンテンツを伝送する時間情報のうちの少なくとも一つの情報を含むことを特徴とする請求項9に記載の運営方法。
【請求項14】
一つのMBSゾーン内のMCBCSのための複数のASNを含む無線通信システムにおいてMCBCSとマクロダイバーシティのためのMCBCSプロキシ選定を支援する装置において、
移動局からMCBCS参加メッセージを受信する受信部と、
前記MCBCS参加メッセージを参照して、前記移動局が前記MBSゾーン内のMCBCSのための第一の移動局であるか否かをチェックし、前記移動局が第一の移動局である場合、MCBCSプロキシの状態をマスターとして設定するMCBCSプロキシ設定部と、
前記マスターの設定を、セッション開始手続のためにMCBCSコントローラ及び前記MCBCSのためにスレーブMCBCSプロキシとして設定されるように前記MBSゾーン内の他のMCBCSプロキシへ知らせるか、または、前記マクロダイバーシティのためにLayer 2情報を前記他のMCBCSプロキシへ送信する送信部、及び
前記セッション開始手続に応じて前記Layer 2情報を生成し、前記Layer 2情報を前記送信部へ送信する情報生成部と、を含む支援装置。
【請求項15】
前記Layer 2情報は、変調、サブチャンネル、シンボル、オフセット、マルチキャスト接続識別子に関する情報及びMCBCSコンテンツを伝送する時間情報のうちの少なくとも一つの情報を含むことを特徴とする請求項14に記載の支援装置。
【請求項16】
前記情報生成部は、前記セッション開始手続に応じて受信されたセッション情報を用いて前記Layer 2情報を生成し、前記セッション情報は、マルチキャスト/ブロードキャスト・インターネット・プロトコル・アドレスを含むMBSチャンネル情報、伝送時間情報、符号化/復号化情報のうちの少なくとも一つの情報を含むことを特徴とする請求項14に記載の支援装置。
【請求項17】
前記MBSゾーン内の他のMCBCSプロキシに関するリストを維持及び格納するリスト格納部をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−505738(P2011−505738A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−535879(P2010−535879)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際出願番号】PCT/KR2008/006997
【国際公開番号】WO2009/069951
【国際公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(508190908)ポスコ アイシーティー カンパニー リミテッド (5)
【Fターム(参考)】