説明

無線通信システムにおけるシステムスループットに対する電力の優先順位付け

本発明はユーザ装置と無線基地局とに関し、また、関連する方法であって、省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との接続の間の、システムにおける省電力に基地局が作用することを可能とする方法に関する。方法は、ユーザ装置のユーザインタフェースを介して受信され、システムにおける省電力の優先順位と関連付けられているトリガを検出するステップ(210)を有する。方法は、また、無線基地局へ優先順位の表示を送信し、無線基地局が、ユーザ又はシステムに関連する様々なパラメータを設定することにより、優先順位に従って、接続の間のシステムにおける省電力に作用することを可能とするステップを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおける省電力の優先順位付けに関する。より具体的には、本発明はユーザにより決定された省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との接続の間の、システムにおける省電力に影響を与える無線基地局、ユーザ装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユニバーサル移動通信システム(UMTS)は、GSM(登録商標)の後に続くように設計された第3世代の移動通信技術の1つである。3GPPのロングタームエボリューション(LTE)は、より高速なデータレート、効率の向上、低コスト化などのような性能の向上に関する将来の要求に対処するようにUMTS標準を強化するための、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)の中のプロジェクトである。ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)は、UMTSの無線アクセスネットワークであり、エボルブドUTRAN(E−UTRAN)は、LTEシステムの無線アクセスネットワークである。E−UTRANにおいては、ユーザ装置(UE)150は、図1Aに示すように、共通してeNodeB(eNB)と呼ばれる無線基地局(RBS)110a〜cに無線で接続される。eNB110a〜cは、S1インタフェースを介してコアネットワーク(CN)190へ直接接続される。しかしながら、UTRANでは、無線基地局又はNodeB(NB)は、接続しているNBを制御する無線ネットワーク制御装置(RNC)を介して、CNへ接続される。
【0003】
無線アクセス技術の進化においては、キャパシティが連続的に増加する傾向にあるが、より強いスループット及び遅延に対する要求を満足するために、複雑性がより高くなる傾向もある。性能を向上させるために、信号が同時かつコヒーレントに、複数の基地局から/複数の基地局へ、送信/受信される、協調マルチポイント送信/受信(COMP)と、送信器と受信器の両方が複数のアンテナを具備するときに性能が向上される多入力多出力(MIMO)は、高いスループットに到達するのに役立つLTEにおける要素の2つの例である。しかしながら、これらの要素も、システムにおける電力消費を増加させうる。
【0004】
通信システムにおいて、持続性及び電力消費が着目されることが増えている。3GPPのLTE技術においては、ほとんどの電力は、eNBが作動している時に消費される。したがって、配備されたeNBに対する電力消費を削減する方法が重要である。従来技術においては、ユーザの加入の枠組みの範囲内で最良の可能なサービス品質(QoS)を各ユーザに提供するように努め、無線リソース制御は最大のなし得るスループット、最低の起こり得る遅延及びパケットロスに優先順位を付ける。これは、多くの場合、データを伝送するのに厳密に必要なよりも多くの電力を費やすことを意味する。
【0005】
例えばE−UTRANの環境適合したユーザは、少なくともある状況において、又はある接続に対して、例えばそれがシステムにおける電力消費を低下させうるのであれば、低下したスループットや長い遅延を許容しうる。しかしながら、現在の3GPP規格における問題は、電力消費とスループットとの間のトレードオフに違いを付ける能力がないことであり、全てのUEが同様の方法でスループットを優先することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上で概略が説明された問題や不利点のいくつかに対処すること、そして、ユーザ装置と無線基地局との間の接続の間に、無線通信システムにおける電力消費の優先順位付けを変化させることを可能とすることである。これは、優先順位付けに従って、接続の間のシステムの電力消費に作用することを可能とするだろう。この目的と、その他は、独立請求項による方法及び装置により、そして、従属請求項による実施形態により達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、無線通信システムにおけるユーザ装置のための方法であって、省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との間の接続の間に、システムにおける省電力に無線基地局が作用することを可能とする方法が提供される。本方法は、ユーザ装置のユーザインタフェースを介して受信されるトリガを検出するステップを含む。トリガはシステムにおける省電力の優先順位と関連付けられる。本方法は、また、優先順位の表示(indicator)を無線基地局へ送信し、優先順位に従って接続の間にシステムの省電力に基地局が作用することを可能とするステップを含む。
【0008】
本発明の第2の態様によれば、無線通信システムにおける無線基地局のための方法であって、省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との間の接続の間に、システムにおける省電力に作用する方法が提供される。本方法は、システムにおける省電力の優先順位の表示を取得するステップと、表示された優先順位に従って接続の間のシステムにおける省電力に作用するパラメータを設定するステップとを含む。
【0009】
本発明の第3の態様によれば、無線通信システムにおいて使用されるように構成され、省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との間の接続の間に、システムにおける省電力に無線基地局が作用することを可能とするように構成されるユーザ装置が提供される。本ユーザ装置は、ユーザ装置のユーザインタフェースを介して受信されるトリガを検出するように適合される検出部を備える。トリガは、システムにおける省電力の優先順位と関連付けられる。本ユーザ装置は、また、優先順位の表示を無線基地局へ送信し、優先順位に従って接続の間にシステムの省電力に基地局が作用することを可能とするように適合される送信器を備える。
【0010】
本発明の第4の態様によれば、無線通信システムにおいて使用されるように構成され、省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との間の接続の間に、システムにおける省電力に作用するように構成される無線基地局が提供される。本無線基地局は、システムにおける省電力の優先順位の表示を取得するように適合される取得部と、表示された優先順位に従って接続の間のシステムにおける省電力に作用するパラメータを設定するように適合される設定部とを備える。
【0011】
本発明の第5の態様によれば、無線通信システムにおけるユーザ装置のための方法であって、省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との間の接続の間に、システムにおける省電力に作用する方法が提供される。本方法は、ユーザ装置のユーザインタフェースを介して受信されるトリガを検出するステップを含む。トリガは、システムにおける省電力の優先順位と関連付けられる。本方法は、また、優先順位に従って接続の間のシステムにおける省電力に作用するユーザ装置に関連するパラメータを設定するステップを含む。
【0012】
本発明の第6の態様によれば、無線通信システムにおいて使用されるように構成され、省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との間の接続の間に、システムにおける省電力に作用するように構成されるユーザ装置が提供される。本ユーザ装置は、ユーザ装置のユーザインタフェースを介してトリガを受信するように適合される受信器を備える。トリガは、システムにおける省電力の優先順位と関連付けられる。本ユーザ装置は、また、優先順位に従って接続の間のシステムにおける省電力に作用する、ユーザ装置に関連するパラメータを設定するように適合される設定部を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施形態の利点は、特定の接続の間に接続の性能に関連してどのようにシステムにおける省電力の優先順位付けをすべきかをユーザが示し得ることである。これは、従来技術に置けるように電力消費に関係なくQoSの優先順位付けをする代わりに、ユーザ装置が示したものに従って電力を節約する仕組みをネットワークが実行することを可能とするだろう。
【0014】
さらに、本発明の実施形態の利点は、自由自在な方法で、例えばユーザ装置のユーザインタフェースを介して、無線通信システムにおけるユーザが、環境適合するように、能動的な選択を行うことが可能となり、それにより、ユーザのバッテリの消費のみより広い観点からシステムの電力消費の低減をサポートできることである。
【0015】
本発明の実施形態のまたさらなる利点は、接続の間の実際の省電力に関してユーザ装置にフィードバックすることが可能となることである。
【0016】
本発明の実施形態のさらなる利点は、ユーザが接続の間の接続容量に関連する省電力の1つの優先順位付けから始めて、必要に応じて同一の接続の間にその優先順位付けを変更することを可能とすることである。
【0017】
本発明の実施形態のさらなる利点は、UE能力または無線アクセス技術の選択のような、システムワイドな電力消費に作用する動作を、ユーザ装置が制御することを可能とすることである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】本発明が実装されうる従来の無線通信システムの部分を概略的に示す図。
【図1B】従来技術による、無線ベアラが設定されると共にユーザプレーンデータを交換できる前の初期アクセスの間になされるステップを概略的に示す図。
【図2A】本発明の実施形態に従って、ユーザ装置により実行される方法のフローチャート。
【図2B】本発明の実施形態に従って、ユーザ装置により実行される方法のフローチャート。
【図3A】本発明の実施形態に従って、無線基地局により実行される方法のフローチャート。
【図3B】本発明の実施形態に従って、無線基地局により実行される方法のフローチャート。
【図4】本発明の実施形態に従う無線基地局及びユーザ装置を概略的に示す図。
【図5A】本発明の実施形態に従ってユーザ装置により実行される方法のフローチャート。
【図5B】本発明の実施形態に従うユーザ装置を概略的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下では、一部の実施形態と添付の図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。説明の目的であって限定のためでなく、本発明を完全に理解できるようにするために、特定のシナリオ、技術などのような、特定の詳細について説明する。しかしながら、当業者にとって、これらの特定の詳細から離れた他の実施形態において本発明が実施されうることは明らかであろう。
【0020】
さらに、当業者であれば、ここで以下説明する機能及び手段は、プログラムされたマイクロプロセッサ又は汎用コンピュータと併せたソフトウェアと、特定用途向け集積回路(ASIC)とのいずれかを用いて実装されうることを十分に理解するだろう。また、本発明を方法及び装置の形式で説明するところ、本発明は、コンピュータプロセッサとそのプロセッサに接続されると共にここで開示される機能を実行しうる1つ以上のプログラムを用いて符号化されるメモリとを備えるシステムにおけると同様に、コンピュータプログラム媒体においても具現化されうることを理解するだろう。
【0021】
ここでは、特定の例示のシナリオを参照して本発明を説明する。本発明の具体的な実施形態について、非制限的な一般的な文脈においてE−UTRANに関して説明する。しかしながら、本発明とその典型的な実施形態は、UTRAN、WiMax(登録商標)、及びGSM(登録商標)のような他の種類の無線アクセスネットワークにも適用しうることに留意すべきである。
【0022】
無線アクセスネットワークを通じて通信しているときに、ユーザが、接続スループットとネットワークにおける省電力とを交換することを意味しうる、環境適合するような能動的な選択をすることが可能であるのであれば、ユーザのバッテリ消費のみより広い観点からネットワークの消費電力を減らすのに役立つであろう。ネットワークにおいて、不連続受信(DRX)のようなUEのバッテリ消費を減らすことができる機能はあるが、現在のところ、例えば、UEのユーザがデフォルトのDRX設定が可能とするよりも多大な電力節約を優先したいときに、特定のUEについて異なるDRXパラメータ設定を可能とする方法はない。例えばスループットに関して、省電力を優先するユーザを識別することは可能ではなく、したがって、ネットワークにおいて、スループットに対する省電力の様々な優先順位付けを許容する仕組みを実装することは全く役に立たない。
【0023】
本発明の実施形態においては、無線通信システムにおける省電力についてのユーザの選択を考慮することができず、それにより、省電力と性能との間のトレードオフを許容することができないという問題に、スループット、遅延、パケットロス率及びUEの優先順位(すなわち、アドミッション制御及びUE接続のためのスケジューリングに取り組むときの優先順位)のような、接続に対する他のQoSパラメータに関して省電力のユーザの優先順位付けがユーザ装置(UE)からeNBへシグナリングされる。これは、eNBが、ユーザの優先順位付けに沿ってパラメータ設定と無線リソース制御アルゴリズムを調整し、したがって、異なるUE接続に対して異なる方法でシステムにおける電力消費に作用することを可能とする。
【0024】
本発明の実施形態によれば、eNBは、UEが接続の間のシステムにおける省電力をどのように優先順位付けしたいかの表示、すなわち、優先順位の表示を取得し、表示された優先順位に従って、接続の間のネットワークにおける省電力に作用するパラメータを設定する。省電力の優先順位付けは、2つのとり得る優先順位を用いて2値の設定であってもよい。1つの優先順位は、省電力の高い優先順位、したがってユーザの環境適合又は「グリーン」な選択を示してもよく、他方の優先順位は省電力が優先されず、したがって、「通常の」場合に対応することを示してもよい。代わりに、2つより多くの優先順位が定められてもよい。優先順位のそれぞれは、例えばスループットと遅延との少なくともいずれかに関して、省電力の特定の優先順位を示してもよく、eNBにより実行されるパラメータの異なる設定に対応してもよい。したがって、異なるeNBのパラメータ設定は、関連する優先順位に従って異なる方法で省電力に作用してもよい。例えば、「通常の」場合よりいくらか高い省電力の優先順位に対応する第1の優先順位において、DRXパラメータは、eNBにより、容量または遅延を犠牲にして電力消費をいくらか削減するように設定されてもよい。それぞれが接続性能に関して省電力の優先順位が増えていく次に続く優先順位に対しては、スループット、遅延、UEの優先順位、パケットロス率の少なくともいずれかのような性能を犠牲にして省電力を強化するために、追加のパラメータがeNBにより設定されてもよい。UEとネットワークとは共に、省電力と、UE及びネットワークが現在通信において構成している性能との間のトレードオフを表示するために、優先順位の基準を使用することができる。
【0025】
システムにおける省電力に作用するeNBにより設定されうるいくつかのパラメータがある。パラメータは、DRX、QoS、ページング、チャネル品質表示(CQI)、上りリンク電力制御(ULPC)、専用スケジューリング要求(D−SR)、タイミング調整間隔(TAI)、測定報告、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)リソースなどの少なくともいずれかのようにUEに関してもよく、DTXパラメータ、スケジューリングパラメータ、及び、測定、(UEが複数のキャリアを介して同時に受信と送信との少なくともいずれかを行い、データレートの多大な増加を引き起こすことを可能とする)キャリアアグリゲーション、COMP、MIMOの起動、又は追加の無線基地局、アンテナ、又は中継器/リピータの起動のための閾値のように、システムに関してもよく、UEとシステムの両方に関してもよい。例えば、eNBが、接続に対するユーザに関するQoSの設定を、UEが表示した省電力の優先順位に従ってQoSの要求が下げられるように変更した場合、システムが提供する必要がある総容量は減るだろう。同様に、これは、複雑なそして省電力の、アルゴリズム、基地局及び中継器を無効化することを可能とし、したがって、システムワイドな電力消費に作用するだろう。もう1つの起こり得ることは、アルゴリズムと、無線基地局及び中継器のようなネットワークの部分とを起動するためのシステムに関する閾値及びトリガを変更することである。起動のための閾値がより高くなると、接続性能を犠牲にした、より高い省電力も可能となるだろう。スケジューリングリソース間隔と、接続の遅延に直接作用するDTXパラメータとのようなパラメータ、及び使用されるRATは、間接的にも遅延に作用しうる。使用される無線基地局、アンテナ及び中継器の量は、このような外部リソースの起動のための閾値によって決まり、ある程度スループットに作用するだろう。
【0026】
上で既に説明したように、eNBは、UEが接続の間のシステムにおける省電力をどのように優先順位付けしたいかの表示を取得する。この表示は、以下で説明する第1及び第2の実施形態におけるように、UEから取得されうる。これらの実施形態においては、初期アクセスの間、又は初期アクセスの後でUEが接続されたモードにあるときに、優先順位の表示をeNBへ送信するのはUEである。UEは、UEのユーザインタフェース(UI)を介して受信された、優先順位に関連するトリガを検出したときに、その表示を送信する。したがって、これらの実施形態においては、ユーザは、UEのUIを通じて省電力の優先順位付けを容易にトリガすることができる。省電力のためのユーザの優先順位の選択は、例えば、UI上のボタンを押すことによりなされてもよく、そのボタンは、スループットのような接続性能よりも省電力に高く優先順位付けする「グリーン」オプションを表示してもよい。代わりに、メニューに基づくUIを介して、又は例えばダイヤルボタンを押す前に電話番号の最後に星印を付加することにより、ユーザの選択がなされてもよい。
【0027】
本発明の第1の実施形態では、接続の初期アクセスの間に、UEから表示を取得する。この実施形態におけるように、表示を早期に受信することの利点は、ネットワーク管理の効率的な決定を行うことができることである。図1Bは、ユーザがアイドルモードにおり、接続状態になりたいときにユーザが初期化する初期アクセス手順の様々なステップを示している。本ステップは、ランダムアクセス、認証、及びUE能力の転送を含み、データ無線ベアラの設定、DRB、及びUEについてアイドルから接続モードへの変更がそれに続く。
【0028】
この第1の実施形態において、すなわち、初期アクセスの間に、UEがeNBへ省電力の優先順位の表示を送信するための2つの選択肢がある。
【0029】
1.ランダムアクセス(RA)を実行しているときに表示を送信してもよい。RAは上りリンク制御手順としてUEがネットワークにアクセスすることを可能とする働きをする。初期アクセスの試行はネットワークがスケジューリングすることはできないため、RA手順は、本質的に衝突に基づく(contention based)。UEは、あらゆるユーザデータの送信に先立って上りリンクの同期をとるために、RAプリアンブルを送信する。したがって、1つの選択肢は特定のタイムスロット又は周波数又は符号リソースを優先順位の表示のために予約することでありうる。代わりに、RAプリアンブルの数空間を用いてもよい。
【0030】
2.初期アクセスにおいてUE能力の転送の間に表示を送ってもよい。1つの選択肢は、省電力の優先順位のための新しいUE能力を作ることである。そして、UE能力メッセージにおいて、UE能力をeNBへ送信し、このようにして優先順位を表示してもよい。
【0031】
本発明の第2の実施形態においては、初期アクセスの後、すなわち、UEが接続モードにあり、DRBが設定されている時に、UEから表示を取得してもよい。この実施形態の利点は、接続が既に設定されている時に、ユーザがその省電力の優先順位を変更することが可能となることである。この第2の実施形態においては、優先順位を表示する方法について4つの選択肢がある。
【0032】
1.第1の選択肢は、UEの優先順位を表示する、新しい媒体アクセス制御(MAC)制御エレメント、すなわちMACヘッダにおける新しいエレメントを作ることである。MAC制御エレメントにおいて、いくつかの符号の点を割り当てることができ、これは2つより多くの優先順位を許容するだろう。
【0033】
2.第2の選択肢は、優先順位を表示するためのスケジューリング要求(SR)を用いることである。上りリンク伝送を開始したいUEは、まず、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)上でSRを送信することにより上りリンクリソースを要求しなければならない。eNBは、ユーザに割り当てられるべきリソースブロックを選択し、スケジューリング許可(SG)を返すだろう。UEはSGを受信すると、割り当てられた上りリンクリソース上で上りリンクデータ伝送を開始することができる。例えば、1つのスロットでのSRの送信は省電力の高い優先度を表示しうると共に、他のスロットにおけるSRの送信は省電力の優先度を表示しなくてもよいように、SR PUCCHリソースについて、時分割を用いることが可能でありうる。例えば、4つの異なる省電力の優先順位が望まれる場合、4つのタイムスロットのそれぞれを、1つの特定の優先順位として判断されてもよい。したがって、ネットワーク割り当て後の第1のPUCCHリソースは電力レベル0に対応し、次は電力レベル1に対応する、などが暗黙のうちに理解される。省電力を優先しないUEは、全てのタイムスロットで送ることができる。もう1つの解決法は、SRのために2ビット予約することであり、そこでは1つの符号の点を省電力優先順位の表示のために予約することができよう。この代替案を用いると、2つのとり得る優先順位のみがあるため、省電力はオンまたはオフにのみ調整されることができる。
【0034】
3.第3の選択肢は、望まれる優先順位を表示するためにバッファ状態報告(BSR)を用いることである。バッファ状態報告は、UEにより、UEのバッファに蓄積された送信するためのデータの量をeNBへ報告するために使用される。eNBは、これらの報告を、UEへのリソースの割り当てと、異なるUE間のリソース割り当ての優先順位付けをするのに使用する。上りリンクデータが送信のために利用可能となるときであって、バッファに既に存在するデータの優先度より高い優先度を有する論理チャネルグループ(LCG)にこのデータが属する場合、又はUEバッファがこの新しいデータが送信に利用可能となる直前に空であった場合、UEは通常のBSRをトリガする。したがって、優先順位を表示する1つのとり得ることは、特定のLCGを省電力の優先順位と結合させることである。この省電力の優先順位はUEにおいてトリガされ、したがって、データがこのLCGに届いたことを表示するBSRは、その対応する省電力の優先順位を表示するだろう。この実施形態は2つ以上の優先順位を許容する。
【0035】
4.第4の選択肢は、QoSクラス表示(QCI)のようなQoSパラメータを省電力の優先順位を表示するのに使用することである。初期アクセスの後、UEは無線ベアラが変更されるべきことを要求すると共に、他のQoS設定を使用することを提示してもよい。QCI値のいくつかは予め定義されているが、いくつかの新しいQCI値を1つ又はいくつかの省電力順位を実装するために定義することができる。
【0036】
GSM(登録商標)システム又はUMTSに適用される本発明の実施形態において、無線リソース制御(RRC)接続確立において、一時ブロックフロー確立において、又はパケットデータ制御(PDP)コンテクストの起動において、優先順位を表示してもよい。
【0037】
したがって、上述の第1の及び第2の実施形態においては、初期アクセスの間又は後であって、UEが起こしたトリガをUEが受信したときに、表示はUEから取得され、又はむしろUEからeNBへ送信される。また一方、ユーザは、初期設定で環境適合するように、そのUEについての省電力の申込みをするかを選択しうる。この実施形態の利点は、ユーザが各接続について、省電力の優先順位をトリガする必要がないだろうことである。したがって、本発明の第3の実施形態においては、UEからに代えて、ネットワークにおけるノードから、その表示を取得してもよい。ユーザは、より多くまたはより少なくこの確約に縛りつけられ、UEコンテクストは、UEの省電力優先順位についての情報を提供しうる。したがって、eNBは、初期アクセスの間に、UEからに代えて、ネットワークノードから消費電力の優先順位を表示するUEの加入者パラメータを取得する。
【0038】
ネットワークの観点からは、アクティブに通信中に、あまりに頻繁に異なる優先順位の間で交互に切り替えることをユーザに許可しない方が良い場合がある。しかしながら、省電力についてのユーザの好みは時間と共に変化しうるように、ユーザは少なくとも転送、セッション又は接続といった粒度で省電力の優先順位を変更する可能性があるはずである。例えば、ミーティングに参加している間にできるだけ早く特定のドキュメントを取得することがユーザにとって欠かせないかもしれず、一方で、他の時点において後で使用するための同一のドキュメントのダウンロードは、省電力を支持してより長いダウンロード時間をユーザが許容することを可能とし得る。
【0039】
したがって、本発明の1つの第4の実施形態においては、初期設定で高い省電力の優先度を支持する環境適合する申込みを伴うユーザを、上の第1の実施形態について説明したのと同様の仕組みを用いて(すなわち、RAプリアンブル又はUE能力を用いて表示を送信して)、初期アクセスにおいて低優先度に切り替えることができるかもしれない。代わりに、「通常の」環境適合しない申込みを伴うユーザは、初期アクセスの間に(上の第1の実施形態と同様に、RAプリアンブル又はUE能力を表示のために使用して)、第1の優先順位を表示しうるが、その後、上の第2の実施形態で説明したのと同様の仕組み(新しいMAC制御エレメント、SR、BSR、又はQoSパラメータ)を用いて、接続の間に、変更された優先順位を表示してもよい。上述の第4の実施形態の例においては、UEは、例えば高い省電力の優先順位と関連する第1のトリガを検出してもよく、したがって、例えば初期アクセスの間にRAプリアンブルを用いて、eNBへ高い優先順位の表示を送信し、それに応じて、例えばより低いスループット及びより低い電力消費を可能とするMIMOを起動するための閾値を設定することにより、eNBが作動することを可能とするだろう。UEは、続いて、同一の接続の間に、システムにおける省電力の別の優先順位、例えば省電力を優先しないことに関連する第2のトリガを検出してもよく、したがって、同一の接続の間に、電力消費に関わらず接続性能が優先される「通常の」モードに、システムが切り戻ることを可能とする、第2の表示をeNBへ送信するだろう。eNBは、例えばスケジューリング要求において、この第2の優先順位の表示を受信し、したがって、低電力消費に代えて高いスループットを優先するために、例えばMIMOを起動するための閾値を再設定してもよい。
【0040】
本発明のまた別の実施形態では、接続の間にどの程度の電力が節約されたかについての情報が、eNBからUEへ送信されてもよい。この実施形態の利点は、どの程度の電力が節約されたかをユーザに知ることが許されることである。呼の後のSMSを通じた電力節約の推定値を伴う直接フィードバックがこの実施形態を実装する1つの方法である。別の方法は、週に1度又は月に1度報告をすること、又はユーザがその現在の電力節約を見ることができるように電話で利用可能な統計値を作ることである。
【0041】
本発明のさらなる実施形態において、UEは、優先順位に関連したトリガを受信したとき、すなわち、ユーザが消費電力を優先することのトリガをかけたときに、トリガに関連する優先順位に従って接続の間のシステムにおける省電力に作用するために、自らUEに関連するパラメータを設定してもよい。UEが電力消費を減らすために使用しうる1つのパラメータはUE能力である。UEは、実際に準拠する以外のLTEリリースに準拠すること(例えば、LTEリリース8がLTEリリース10よりも電力効率がよい場合、実際のLTEリリース10に代えてLTEリリース8に準拠すること)を、実際のもの以外のUE能力グループに属することを表示することにより、提示してもよい。UEがネットワークにおける省電力を可能とするように設定しうる別のUE能力パラメータは、サポートされるRATパラメータである。例えば、電力を消耗するRATを使用することを避けるために、特定のRATをサポートされるRATのリストから除いてもよい。
【0042】
図2Aは、本発明の実施形態に従って、UEにより実行される方法のフローチャートである。本方法は、以下のステップを備える。
【0043】
210:システムにおける省電力の優先順位に関連するトリガを検出する。トリガは、UEのUIを介して受信され、例えば、UEのユーザが、スループットのような接続性能よりも省電力を高く優先順位を付ける「グリーン」オプションを表す、UI上のボタンを押したときに生成されるトリガに対応してもよい。ユーザは、例えば、新しい接続の設定の前に省電力の新しい優先順位付けのトリガをかけてもよいが、それは接続の間になされてもよい。
【0044】
220:優先順位の表示を無線基地局へ送信する。これは、無線基地局が、優先順位に従って、接続の間のシステムにおける省電力に作用することを可能とするために実行される。上述の第1の実施形態では、表示は、接続の初期アクセスの間に送信され、優先順位は、RAプリアンブル又はUE能力メッセージにおいて表示されてもよい。ユーザが、接続が設定される前に、又は接続が設定されると同時に、新しい優先順位をトリガしたときに、これを用いてもよい。上述の第2の実施形態では、表示は初期アクセスの後に送信され、優先順位は、新しいMAC制御エレメント、SRリソース、BSR、又はQoSパラメータにおいて表示されてもよい。この選択肢は、ユーザが接続の間に新しい優先順位付けをトリガしたときに用いられる。
【0045】
図2Bは、本発明の実施形態に従って、UEにより実行される方法のフローチャートであり、本方法は、図2Aを参照して説明したステップ210及び220に加えて、以下のステップを備える。
【0046】
230:ステップ210でトリガされた先の優先順とは異なる、システムの省電力の優先順位と関連する追加のトリガを検出する。追加のトリガもまたUEのUIを介して受信される。
【0047】
240:無線基地局が新しい優先順位に従って省電力に作用するための、新しい優先順位の表示を無線基地局へ送信する。この実施形態においては、ユーザは、例えばステップ210において接続の設定時にトリガされる第1の優先順位から始めてもよい。接続の間の後の段階において、ユーザは、例えばスループットを犠牲にしてより環境適合するために省電力の優先順位を強化させることを望む、又は、例えば突然により良好なスループットが必要となったため、省電力の優先順位をより低く下げることを望む。
【0048】
250:UEは、接続の間にシステムにおいてどの程度の電力が節約されたかに関するフィードバック情報を無線基地局から受信してもよい。
【0049】
優先順位の量は、2つ又は2つより多くてもよい。いずれの場合も、第1の順位は省電力が優先されるべきでないこと、そして接続が「通常の」方法で処理されるべきであることを示し、したがって、電力消費に関わらず接続性能が優先されることを意味する、「優先しない(no priority)」順位である。次の順位は、「高い優先(high priority)」順位であってもよく、又は、上述のように接続スループット、遅延、優先度、及びパケットロス率の少なくともいずれかのような接続性能に関連する様々な省電力の順位を表示するいくつかの優先順位があってもよい。
【0050】
図3Aは、本発明の実施形態に従ってeNBにより実行される方法のフローチャートである。図3Aは以下のステップを含む。
【0051】
310:接続の間のシステムにおける省電力の優先順位の表示を取得する。上述の第1及び第2の実施形態においては、eNBへ表示を送信するのはUEである。これは、上の図2Aを参照しても説明した。上述の第3の実施形態では、eNBはUEについての加入者データを記憶するネットワークノードから表示を取得する。ユーザがそのUEについて省電力の申込みを選択しているとき、優先順位は初期アクセスの間にeNBにより取得される加入者パラメータにおいて表示される。
【0052】
320:表示された優先順位に従って接続の間のシステム置ける省電力に作用するパラメータを設定する。2つより多くの優先順位がある場合は、それぞれの優先順位が、特定のパラメータの設定と結び付けられてもよい。パラメータは、DRXパラメータ及びQoSパラメータのようにUEに関してもよく、DTXパラメータ、スケジューリングパラメータ、及び、測定、キャリアアグリゲーション、COMP、MIMOの起動のための、又は追加の無線基地局、アンテナ、又は中継器/リピータの起動のための閾値のようにシステムに関してもよく、UEとシステムとに関してもよい。
【0053】
図3Bは、本発明の別の実施形態によるネットワークノードの方法を概略的に示している。この実施形態においては、本方法は、図3Aを参照して説明したステップ310及び320に加えて以下のステップを有する。
【0054】
330:接続の間のシステムにおける省電力のさらなる優先順位の追加の表示を、UEから受信する。ユーザは、新しい優先順位へ変更したいことをトリガしている。このステップは、上述のステップ240に対応する。ステップ240で説明したのと異なる典型的な実施形態では、eNBは、ネットワークノードから第1の優先順位の第1の表示を取得してもよく、これは、UE加入がこのUEについての「デフォルトの」優先順位を決定する場合である。ユーザは、その後、例えば、突然により良好なスループットが必要となったため、呼の間に省電力を優先したくないことをトリガしてもよく、その結果、eNBは、新しい優先順位の第2の表示をUEから受信するだろう。
【0055】
340:表示された新しい優先順位に従って接続の間のシステムにおける省電力に作用するパラメータを設定する。ステップ320において上述したような、とり得るパラメータの同様のリストを設定してもよい。
【0056】
350:接続の間のシステムにおける省電力についての情報をUEへ送信する。このステップは、上述の、UEにおけるステップ250に対応する。
【0057】
図4に概略的に示され、本発明の実施形態によるものは、eNB110及びUE150である。UE150は、UEのUIを介して受信されるトリガを検出するように適合される検出部151を備える。トリガは、ユーザが望む、システムにおける省電力の優先順位と関連付けられている。UE150は、また、eNB110へ優先順位の表示を送信するように適合される送信器152を備える。表示のeNBへの送信は、eNBが優先順位に従って接続の間のシステムにおける省電力に作用することを可能とするだろう。送信器152は、上述のように、初期アクセスの間に、又は初期アクセスの後に、表示をeNBへ送信するように適合されてもよい。検出部151は、省電力の新しい優先順位の追加のトリガであって、UEのUIを介して受信される追加のトリガを検出するようにさらに適合されてもよい。その場合、送信器152は、さらなる優先順位の表示を無線基地局へ送信するようにさらに適合され、これは無線基地局が、さらなる優先順位に従って、接続の間のシステムにおける省電力にさらに作用することを可能とする。このように、この実施形態においては、ユーザは、接続の間にその優先順位付けを変更してもよい。さらに、UEは、接続の間のシステムにおける省電力に関する情報を無線基地局から受信するように適合される受信器153を備えてもよい。
【0058】
eNB150は、接続の間のシステムにおける省電力の優先順位の表示を取得するように適合される取得部111と、表示された優先順位に従って接続の間のシステムにおける省電力に作用するパラメータを設定するように適合される設定部112とを備える。表示は、上の第1及び第2の実施形態で説明したように、初期アクセスの間に、又は、初期アクセスの後にUEから受信されてもよい。初期アクセスの間に、RAプリアンブル又はUE能力メッセージを、優先順位を表示するのに用いてもよい。初期アクセスの後には、MAC制御エレメント、スケジューリング要求、バッファ状態報告、又はサービス品質パラメータにおいて優先順位が表示されてもよい。第3の実施形態で上述したように、表示は、初期アクセスの間にネットワークノードから取得されてもよい。受信器111は、接続の間のシステムにおける省電力の別の優先順位の追加の表示をUEから受信するようにさらに適合されてもよい。この場合、設定部112は、表示されたさらなる優先順位に従って、接続の間のシステムにおける消費電力に作用するパラメータを設定するようにさらに適合される。eNBが設定するパラメータは、UEに関するパラメータと、システムに関するパラメータとの少なくともいずれかであってもよい。UEに関するパラメータは、DRXパラメータ及びQoSパラメータのうちの1つ以上であってもよい。システムに関するパラメータは、DTXパラメータ、又はアルゴリズム、追加の無線基地局、アンテナ又は中継を起動するための閾値のうち、1つ以上であってもよい。eNB110は、また、接続の間のシステムにおける省電力に関する情報をUEへ送信するように適合される送信器113を備えてもよい。
【0059】
図5Aは、本発明の実施形態に従って、UEにより実行される方法のフローチャートである。本方法は、以下のステップを備える。
【0060】
210:システムにおける省電力の優先順位に関連付けられたトリガであって、UEのUIを介して受信されたトリガを検出する。これは、図2Aを参照して上述したのと同一のステップである。
【0061】
260:優先順位に従って、接続の間のシステムにおける省電力に作用する、UEに関するパラメータを設定する。この実施形態においては、UEは、自ら、システムにおける省電力に作用するだろうパラメータを設定してもよい。UEに関するパラメータは、サポートされる無線アクセス技術のような、UE能力パラメータであってもよい。
【0062】
図5Bは、本発明の実施形態によるUEを概略的に示す。UE150は、図3Aを参照して上述したように、UEのUIを介してトリガを受信するように適合される受信器151を備える。UE150は、また、優先順位に従って、接続の間のシステムにおける省電力に作用する、UEに関するパラメータを設定するように適合される設定部154を備える。
【0063】
上で言及した、そして説明した実施形態は、例としてのみ与えられ、本発明を制限するべきものではない。添付の特許請求の範囲に記載されるような本発明の範囲の中に、他の解決法、使用法、目的及び機能があることは当業者には明らかであるはずである。
【0064】
(略語)
3GPP 第3世代パートナーシッププロジェクト
BSR バッファ状態報告
CN コアネットワーク
COMP 協調マルチポイント(送信/受信)
DRB データ無線ベアラ
DRX 不連続受信
DTX 不連続送信
eNB エボルブドノードB
E−UTRAN エボルブドUTRAN
LCH 論理チャネル
LCG 論理チャネルグルーピング
LTE ロング・ターム・エボリューション
MAC 媒体アクセス制御
MIMO 多入力多出力
MME 移動管理エンティティ
NAS 非アクセス層
NB ノードB
PUCCH 物理上りリンク制御チャネル
QCI QoSクラス表示
QoS サービス品質
RA ランダムアクセス
RAN 無線アクセスネットワーク
RAT 無線アクセス技術
RBS 無線基地局
RNC 無線ネットワーク制御装置
SG スケジューリング許可
SR スケジューリング要求
UE ユーザ装置
UMTS ユニバーサル移動通信システム
UTRAN ユニバーサル地上RAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との間の接続の間のシステムにおける前記省電力に、前記無線基地局が作用することを可能とする、無線通信システムにおける前記ユーザ装置のための方法であって、
前記ユーザ装置のユーザインタフェースを介して受信されると共に前記システムにおける前記省電力の前記優先順位に関連付けられるトリガを検出するステップ(210)と、
前記優先順位の表示を前記無線基地局へ送信し、前記無線基地局が、前記優先順位に従って、前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に作用することを可能とするステップ(220)と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記表示は前記接続の初期アクセスの間に送信され、前記優先順位は、ランダムアクセスのプリアンブル、又はユーザ装置の能力のメッセージにおいて表示される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記表示は前記接続の初期アクセスの後に送信され、前記優先順位は、媒体アクセス制御(MAC)制御エレメント、スケジューリング要求、バッファ状態報告、又はサービス品質パラメータにおいて表示される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記省電力のさらなる優先順位に関連付けられると共に前記ユーザ装置のユーザインタフェースを介して受信される追加のトリガを検出するステップ(230)と、
前記さらなる優先順位の表示を前記無線基地局に送信し、前記無線基地局が、前記さらなる優先順位に従って、前記接続の間の前記システムにおける前記省電力にさらに作用することを可能とするステップ(240)と、
をさらに有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記優先順位は、少なくとも2つの所定の優先順位のうちの1つに対応する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に関する情報を前記無線基地局から受信するステップ(250)、
をさらに有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記優先順位は、前記接続に関連する、スループット、遅延、優先度、及びパケットロス率の少なくともいずれかに関して、前記省電力の優先度を表示する、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との間の接続の間のシステムにおける前記省電力に作用する、無線通信システムにおける前記無線基地局のための方法であって、
前記システムにおける前記省電力の前記優先順位の表示を取得するステップ(310)と、
前記表示された優先順位に従って、前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に作用するパラメータを設定するステップ(320)と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項9】
前記表示は、前記接続の初期アクセスの間に前記ユーザ装置から取得され、前記優先順位は、ランダムアクセスのプリアンブル、又はユーザ装置の能力のメッセージにおいて表示される、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記表示は、前記接続の初期アクセスの後に前記ユーザ装置から取得され、前記優先順位は、媒体アクセス制御(MAC)制御エレメント、スケジューリング要求、バッファ状態報告、又はサービス品質パラメータにおいて表示される、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記表示は、前記接続の初期アクセスの間にネットワークノードから取得され、前記優先順位は、ユーザ装置の加入者パラメータにおいて表示される、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記システムにおける前記省電力のさらなる優先順位の追加の表示を前記ユーザ装置から受信するステップ(330)と、
前記表示されたさらなる優先順位に従って、前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に作用する前記パラメータを設定するステップ(340)と、
をさらに有することを特徴とする請求項8から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記設定されたパラメータは、ユーザ装置に関するパラメータとシステムに関するパラメータとのうち少なくとも1つである、
ことを特徴とする請求項8から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記優先順位は少なくとも2つの所定の優先順位のうち1つに対応する、
ことを特徴とする請求項8から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に関する情報を前記ユーザ装置へ送信するステップ(350)、
をさらに有することを特徴とする請求項8から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記優先順位は、前記接続に関連する、スループット、遅延、優先度、及びパケットロス率の少なくともいずれかに関して、前記省電力の優先度を表示する、
ことを特徴とする請求項8から15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
省電力の優先順位に従って、ユーザ装置(150)と無線基地局(110)との間の接続の間のシステムにおける前記省電力に、前記無線基地局(110)が作用することを可能とすると共に、無線通信システムにおいて使用されるように構成される前記ユーザ装置(150)であって、
前記ユーザ装置のユーザインタフェースを介して受信されると共に前記システムにおける前記省電力の前記優先順位に関連付けられるトリガを検出するように適合される検出部(151)と、
前記優先順位の表示を前記無線基地局(110)へ送信し、前記無線基地局が、前記優先順位に従って、前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に作用することを可能とするように適合される送信器(152)と、
を有することを特徴とするユーザ装置。
【請求項18】
前記送信器(152)は、前記接続の初期アクセスの間に前記表示を送信するように適合され、前記優先順位は、ランダムアクセスのプリアンブル、又はユーザ装置の能力のメッセージにおいて表示される、
ことを特徴とする請求項17に記載のユーザ装置。
【請求項19】
前記送信器(152)は、前記接続の初期アクセスの後に前記表示を送信するように適合され、前記優先順位は、媒体アクセス制御(MAC)制御エレメント、スケジューリング要求、バッファ状態報告、又はサービス品質パラメータにおいて表示される、
ことを特徴とする請求項17に記載のユーザ装置。
【請求項20】
前記検出部(151)は、前記省電力のさらなる優先順位の追加のトリガであって、前記ユーザ装置のユーザインタフェースを介して受信される前記追加のトリガを検出するようにさらに適合され、
前記送信器(152)は、前記さらなる優先順位の表示を前記無線基地局に送信し、前記無線基地局が、前記さらなる優先順位に従って、前記接続の間の前記システムにおける前記省電力にさらに作用することを可能とするようにさらに適合される、
ことを特徴とする請求項17から19のいずれか1項に記載のユーザ装置。
【請求項21】
前記優先順位は、少なくとも2つの所定の優先順位のうちの1つに対応する、
ことを特徴とする請求項17から20のいずれか1項に記載のユーザ装置。
【請求項22】
前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に関する情報を前記無線基地局から受信するように適合される受信器(153)、
をさらに有することを特徴とする請求項17から21のいずれか1項に記載のユーザ装置。
【請求項23】
前記優先順位は、前記接続に関連する、スループット、遅延、優先度、及びパケットロス率の少なくともいずれかに関して、前記省電力の優先度を表示する、
ことを特徴とする請求項17から22のいずれか1項に記載のユーザ装置。
【請求項24】
省電力の優先順位に従って、ユーザ装置(150)と無線基地局(110)との間の接続の間のシステムにおける前記省電力に作用すると共に、無線通信システムにおいて使用されるように構成される前記無線基地局(110)であって、
前記システムにおける前記省電力の前記優先順位の表示を取得するように適合される取得部(111)と、
前記表示された優先順位に従って、前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に作用するパラメータを設定するように適合される設定部(112)と、
を有することを特徴とする無線基地局。
【請求項25】
前記取得部(111)は、前記接続の初期アクセスの間に前記ユーザ装置から前記優先順位の前記表示を取得するように適合され、前記優先順位は、ランダムアクセスのプリアンブル、又はユーザ装置の能力のメッセージにおいて表示される、
ことを特徴とする請求項24に記載の無線基地局。
【請求項26】
前記取得部(111)は、前記接続の初期アクセスの後に前記ユーザ装置から前記表示を取得するように適合され、前記優先順位は、媒体アクセス制御(MAC)制御エレメント、スケジューリング要求、バッファ状態報告、又はサービス品質パラメータにおいて表示される、
ことを特徴とする請求項24に記載の無線基地局。
【請求項27】
前記取得部(111)は、前記接続の初期アクセスの間にネットワークノードから前記表示を取得するように適合され、前記優先順位は、ユーザ装置の加入者パラメータにおいて表示される、
ことを特徴とする請求項24に記載の無線基地局。
【請求項28】
前記受信器(111)は、前記システムにおける前記省電力のさらなる優先順位の追加の表示を前記ユーザ装置から受信するようにさらに適合され、
前記設定部(112)は、前記表示されたさらなる優先順位に従って、前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に作用する前記パラメータを設定するようにさらに適合される、
ことを特徴とする請求項24から27のいずれか1項に記載の無線基地局。
【請求項29】
前記パラメータは、ユーザ装置に関するパラメータとシステムに関するパラメータとのうち少なくとも1つである、
ことを特徴とする請求項24から28のいずれか1項に記載の無線基地局。
【請求項30】
前記優先順位は少なくとも2つの所定の優先順位のうち1つに対応する、
ことを特徴とする請求項24から29のいずれか1項に記載の無線基地局。
【請求項31】
前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に関する情報を前記ユーザ装置へ送信するように適合される送信器(113)、
をさらに有することを特徴とする請求項24から30のいずれか1項に記載の無線基地局。
【請求項32】
前記優先順位は、前記接続に関連する、スループット、遅延、優先度、及びパケットロス率の少なくともいずれかに関して、前記省電力の優先度を表示する、
ことを特徴とする請求項24から31のいずれか1項に記載の無線基地局。
【請求項33】
省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との間の接続の間のシステムにおける前記省電力に作用する、無線通信システムにおける前記ユーザ装置のための方法であって、
前記ユーザ装置のユーザインタフェースを介して受信されると共に前記システムにおける前記省電力の前記優先順位に関連付けられるトリガを検出するステップ(210)と、
前記優先順位に従って、前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に作用するユーザ装置に関するパラメータを設定するステップ(260)と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項34】
前記ユーザ装置に関するパラメータは、ユーザ装置の能力と、サポートされる無線アクセス技術に関するパラメータとの少なくとも1つである、
ことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記優先順位は、前記接続に関連する、スループット、遅延、優先度、及びパケットロス率の少なくともいずれかに関して、前記省電力の優先度を表示する、
ことを特徴とする請求項33又は34に記載の方法。
【請求項36】
省電力の優先順位に従って、ユーザ装置と無線基地局との間の接続の間のシステムにおける前記省電力に作用すると共に、無線通信システムにおいて使用されるように構成される前記ユーザ装置であって、
前記ユーザ装置のユーザインタフェースを介して受信されると共に前記システムにおける前記省電力の前記優先順位に関連付けられるトリガを検出するように適合される受信器(151)と、
前記優先順位に従って、前記接続の間の前記システムにおける前記省電力に作用するユーザ装置に関するパラメータを設定するように適合される設定部(154)と、
を有することを特徴とするユーザ装置。
【請求項37】
前記ユーザ装置に関するパラメータは、ユーザ装置の能力と、サポートされる無線アクセス技術に関するパラメータとの少なくとも1つである、
ことを特徴とする請求項36に記載のユーザ装置。
【請求項38】
前記優先順位は、前記接続に関連する、スループット、遅延、優先度、及びパケットロス率の少なくともいずれかに関して、前記省電力の優先度を表示する、
ことを特徴とする請求項36又は37に記載のユーザ装置。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate


【公表番号】特表2013−519291(P2013−519291A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551942(P2012−551942)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際出願番号】PCT/SE2010/050134
【国際公開番号】WO2011/096860
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】