説明

無線通信システムにおける干渉を低減するための方法及び装置

【課題】無効ビームの送信を回避することで無線通信システムにおける干渉を低減する方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1人のサービス提供されているユーザに対応する少なくとも1つの無効ビームに関する情報が判定される。少なくとも1つの無効ビームによる送信を回避するために、サービス提供されているユーザのためのスケジューリング決定が行われる。このスケジューリング決定に従って、データが送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、無線通信システムに関する。本開示は、特に、無線通信システムにおける干渉を低減するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信デバイスは、消費者のニーズに応えるため、又、携帯性と利便性を向上させるために、より小さくパワフルになった。消費者は、セルラ電話や情報携帯端末(PDA)、ラップトップ・コンピュータ等のような無線通信デバイスに依存するようになった。消費者は、信頼性の高いサービス、カバレッジ・エリアの拡大、及び機能性の向上を期待するようになった。無線通信デバイスは、例えば、移動局、局、アクセス端末、ユーザ端末、端末、加入者ユニット、ユーザ機器、等とも称されうる。
【0003】
無線通信システムは、複数の無線通信デバイスのための通信を同時に支援できる。無線通信デバイスは、アップリンク及びダウンリンクでの送信によって、1あるいは複数の(代替的に、アクセス・ポイント、ノードB等とも称されうる)基地局と通信できる。アップリンク(すなわちリバース・リンク)は、無線通信デバイスから基地局への通信リンクを称する。又、ダウンリンク(すなわちフォワード・リンク)は、基地局から無線通信デバイスへの通信リンクを称する。
【0004】
無線通信システムは、利用可能なシステム・リソース(例えば、帯域幅及び送信電力)を共有することによって、複数のユーザとの通信を支援することができる多元接続システムでありうる。このような多元接続システムの実例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムを含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1A】図1Aは、無効ビームの使用を回避するために、サービス提供されているユーザがどのようにスケジュールされうるかを示す実例を例示している。
【図1B】図1Bは、無効ビームの使用を回避するために、サービス提供されているユーザがどのようにスケジュールされるかを示す実例を例示している。
【図1C】図1Cは、無効ビームの使用を回避するために、サービス提供されているユーザがどのようにスケジュールされるかを示す実例を例示している。
【図1D】図1Dは、無効ビームの使用を回避するために、サービス提供されているユーザがどのようにスケジュールされるかを示す実例を例示している。
【図2】図2は、無効ビームの使用を回避するために、サービス提供されているユーザがどのようにスケジュールされるかを示す別の実例を例示している。
【図3A】図3Aは、無効ビームの使用を回避するために、サービス提供されているユーザがどのようにスケジュールされるかを示す別の実例を例示している。
【図3B】図3Bは、無効ビームの使用を回避するために、サービス提供されているユーザがどのようにスケジュールされるかを示す別の実例を例示している。
【図3C】図3Cは、無効ビームの使用を回避するために、サービス提供されているユーザがどのようにスケジュールされるかを示す別の実例を例示している。
【図4】図4は、無効ビームの使用を回避するために、サービス提供されているユーザがどのようにスケジュールされるかを示す別の実例を例示している。
【図5】図5は、無線通信システムにおける干渉を低減するためのシステムを例示している。
【図6】図6は、無線通信システムにおける干渉を低減するための方法を例示している。
【図7】図7は、図6に示された方法に対応する手段プラス機能(means−plus−function)ブロックを例示している。
【図8】図8は、無線デバイスおいて使用されうる様々な構成要素を例示している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
無線通信システムにおける干渉を低減するための方法が開示される。この方法によると、少なくとも1人のサービス提供されているユーザに対応する少なくとも1つの無効ビームに関する情報が判定される。少なくとも1つの無効ビームによる送信を回避するために、サービス提供されているユーザのためのスケジュール決定がなされる。スケジュール決定に従って、データがユーザに送信される。
【0007】
無線通信システムにおける干渉を低減するための装置も開示される。この装置は、プロセッサと、このプロセッサと電子的に通信しているメモリとを含む。このメモリ内に、命令群が格納されうる。この命令群は、サービス提供されている少なくとも1人のユーザに対応する少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定するように実行可能でありうる。命令群は更に、少なくとも1つの無効ビームによる送信を回避するために、サービス提供されているユーザのためのスケジュール決定をするように実行可能でありうる。命令群は更に、スケジュール決定に従って、データをユーザに送信するように実行可能でありうる。
【0008】
無線通信装置における干渉を低減するための装置も開示されている。この装置は、サービス提供されている少なくとも1人のユーザに対応する少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定する手段を含む。装置は更に、少なくとも1つの無効ビームによる送信を回避するために、サービス提供されているユーザのためのスケジュール決定を行う手段を含む。装置は更に、スケジュール決定に従って、データをユーザに送信する手段を含む。
【0009】
無線通信システムにおける干渉を低減するためのコンピュータ・プログラム製品も開示される。このコンピュータ・プログラム製品は、命令群を有するコンピュータ読取可能媒体を含む。この命令群は更に、サービス提供されている少なくとも1人のユーザに対応する少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定するためのコードを含む。命令群は更に、少なくとも1つの無効ビームによる送信を回避するために、サービス提供されているユーザのためのスケジュール決定をするためのコードを含みうる。命令群は更に、スケジュール決定に従って、データをユーザに送信するためのコードを含みうる。
【0010】
無線通信システムは、複数のセルのための通信を提供しうる。これらセルの各々が、基地局によってサービス提供される。基地局は、アクセス端末と通信する固定局でありうる。基地局は、代替的に、アクセス・ポイント、ノードB、あるいはその他のいくつかの用語によって称されうる。
【0011】
アクセス端末は、据置式(すなわち静止している)、あるいは移動式でありうる。アクセス端末は代替的に、例えば、ユーザ端末、端末、加入者ユニット、遠隔局、移動局、局、等とも称されうる。アクセス端末は、無線デバイス、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルド・デバイス、無線モデム、ラップトップ・コンピュータ、パーソナル・コンピュータ等でありうる。様々なアルゴリズム及び方法が、基地局とアクセス端末との間の無線通信システムにおける送信のために使用されうる。
【0012】
基地局からアクセス端末への送信を容易にする通信リンクは、フォワード・リンクと称されうる。又、アクセス端末から基地局への送信を容易にする通信リンクは、リバース・リンクと称されうる。代替的に、フォワード・リンクは、ダウンリンクあるいはフォワード・チャネルと称されうる。又、リバース・リンクは、アップリンクあるいはリバース・チャネルと称されうる。
【0013】
セルは、複数のセクタに分割されうる。セクタは、セル内の物理的カバレッジである。無線通信システム内の基地局は、セルの特定のセクタ内に電力フローを集中させるアンテナを活用しうる。このようなアンテナは、指向性アンテナと称されうる。
【0014】
1つの受信機にデータを送信するために、1つの送信機が使用されるシステムは、SISO(単一入力及び単一出力)システムと称される。それに対して、複数の送信機が使用され、複数の受信機が使用されるシステムは、MIMO(複数入力及び複数出力)システムと称される。MIMOシステムは、高いデータ・レートや受信機の感度といった、SISOシステムよりまさる特定の利点を有しうる。
【0015】
OFDM(直交周波数分割多重化)は、様々な高データ・レートの通信システムにおいて近年広く採用されているデジタル・マルチキャリア変調技術である。OFDMを用いて、送信ビット・ストリームが、複数の低レート・サブストリームに分割される。各サブストリームは、複数の直交サブキャリアのうちの1つを用いて変調され、複数の並行サブチャネルのうちの1つを介して送られる。OFDMA(直交周波数分割多元接続)は多元接続技術であり、ユーザは異なる時間スロットで、サブキャリアが割り当てられる。
【0016】
各ユーザが、望ましいサービス提供セクタと、関連付けられたデータ・レート、あるいはチャネル品質を基地局にフィード・バックすることによって、(例えばセルラ・ネットワークのような)無線通信システムにおけるフォワード・リンク・スケジューリングが達成される。これによって、地理的領域を移動するユーザが、セクタ間でハンドオフすることが可能になり、信号対雑音及び干渉比(SINR)に従ってサービス提供セクタを選択することに基づいて、一般に最も近くの送信機によってサービス提供される。複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを伴うMIMOシステムにおいて、ユーザは、サービス提供セクタに、ターゲットの結合データ・レートと同様に、望ましいストリームの数(いわゆるチャネルのランク)、あるいは、ストリームごとの望ましいデータ・レートをフィード・バックする。セクタごとに複数の可能な空間ビームを伴うシステム(時に、MIMO事前符号化と称される)においては、ユーザは、サービス提供を受けたい望ましいビームのインデックスを、サービス提供セクタに、フィード・バックする。これらの技術は、サービス提供セクタからユーザへのより良いリンク効率を達成する手段として、サービス提供セクタへサイド情報をフィード・バックすることに相当する。
【0017】
本開示によると、無効ビームに関する情報は、無線通信システム内でサービス提供されているユーザをスケジューリングするために、判定及び使用される。特定のユーザに対応する「無効ビーム」とは、ユーザに対する顕著な干渉の原因となることが予測されるビームを称する。本開示において、「ビーム」という用語が、一般的に使用され、アンテナ・パターン、素子パターン、複合アンテナ・アレイ重みベクトルの任意の組合せによって生成される任意の効果的なアンテナ・パターンに対応しうる。
【0018】
ユーザは、無効ビームに関する情報を判定し、この情報を適切なセクタへフィード・バックする。その後、このセクタは、スケジュール決定を行うために、この情報を使用しうる。例えば、ユーザが、(近隣セクタ、あるいはこのユーザのサービス提供セクタでありうる)特定のセクタに対応するビームが無効ビームであると判定した場合、ユーザはこの無効ビームに関する情報をセクタに提供しうる。このセクタは、その後、サービス提供されているユーザを、無効ビームによる送信が生じないように、スケジュールすることを試みうる。
【0019】
ユーザ自身が無効ビームに関する情報を判定することに加えて(あるいはそれに代わって)、基地局が、サービス提供されているユーザに対応する無効ビームに関する情報を判定しうる。これは、例えば、時分割二重通信(TDD)システムにおいてなされうる。
【0020】
適切な設計及び制約されたスケジューリングを用いて、任意のユーザのための無効ビームは、特定の時間スロット及び/あるいはOFDMトーンのセットにおいて、回避されうる。その一方で、SISO、MIMO、及び、空間分割多元接続もしくはSDMA(すなわち、複数のユーザが、同じ時間スロット及びトーンで、しかし異なる送信ビームで、同時にサービス提供されている状況)の様々な組合せを達成するために、ユーザは、サービス提供セクタからの好適なビームでサービス提供される。この干渉の減少は、カバレッジ及び/あるいはデータ・レートの観点から、フォワード・リンクの性能の向上と解釈されうる。
【0021】
図1A乃至図1Dは、本開示によって、その他のセクタの送信による干渉がどのように緩和されうるかを示す実例を例示している。まず図1Aを参照すると、第1のユーザ104aが、サービス提供セクタ102aからの望ましいビームによってサービス提供されることが望ましい。干渉を最小化するために、近隣セクタ102b、102cが、特定の無効ビーム106b、106c、106dでの送信を回避することが更に望ましい。
【0022】
ここで図1Bを参照すると、第2のユーザ104bが、サービス提供セクタ102cからの望ましいビーム106eによってサービス提供されることが望ましい。干渉を最小化するために、近隣セクタ102b、102dが、特定の無効ビーム106c、106fでの送信を回避することが更に望ましい。
【0023】
ここで図1Cを参照すると、サービス提供セクタからの望ましいビームによってサービス提供されることが、第3のユーザ104cにとって望ましい。干渉を最小化するために、近隣セクタ102eが、無効ビーム106hでの送信を回避することが更に望ましい。
【0024】
図1Dは、3人のユーザ104a、104b、104cが、どのようにして、それぞれの近隣セクタ102b、102c、102eからの、それぞれの無効ビーム106b、106c、106d、106hを回避しながらそれぞれのサービス提供セクタ102a、102c、102bからの、それぞれの望ましいビーム106a、106e、106gによって、同時にサービス提供されるかを例示している。
【0025】
図1A乃至図1Dの実例において、各セクタ102は、1人のユーザ104によってのみ、サービス提供セクタ102として選択されうる。又、各セクタ102は、ビーム106でサービス提供することができ、その他のセクタ102あるいはセルとの目立った調整なしに、無効ビーム106を回避することができる。
【0026】
しかし、特定のユーザに対して望ましいサービス提供ビームが、隣接セクタ内の別のユーザに対して、無効であるとして選択されている間に、セクタごとに多数のユーザが存在し、セクタからの特定のビームが、その望ましいサービス提供セクタとして選択された場合、これらのセクタは、両セクタのユーザのための便宜を図るために、(望ましいユーザにサービス提供するためにビームが使用されるよう、二人のユーザに異なる時間スロットあるいはトーンでサービス提供するように)お互いに調整しうる。このセクタ間の調整スケジューリングは、複数のセクタあるいはセルにわたってスケジュール決定を行うためにフィードバックを受信する集中区画(centalized location)において生じる。これに加えて(あるいはこれに代わって)、セクタがユーザにサービス提供する際に使用する、スケジュールされたビームの地域的近隣に対するブロードキャストのような、適切な情報あるいはスケジューリング決定を中継する、セル間あるいはセクタ間での通信が存在しうる。
【0027】
ユーザはサービス提供ビーム及び無効ビームをネットワークにフィード・バックすることができるが、ネットワークはユーザの要望に従わないこともあり、このユーザがサービス提供されている間に、これらのビームが使用されることになりうる。例えば、遅延によって影響されるアプリケーションのサービス品質(QoS)を考慮すると、ネットワークは、ユーザがサービス提供されている間、近隣ビームが使用されないというユーザの要望に従わないようになりうる。それに加えて、特定のサービス提供ビームが、強い干渉を引き起こすことが予測されると、1あるいは複数のその他ユーザによって示された場合、ユーザは、選択されたサービス提供ビームとは異なるビームでサービスを受ける。その結果、任意のセクタは、セクタ内及び近隣セクタ内のユーザからの要望のうち、全てもしくはいくらかに従いうる、あるいは全く従わないとことになる。このように、調整スケジューリングの量、あるいはアルゴリズム複雑性は、QoSベースで必要とされる理由、あるいは実施が複雑であると考えられる制約を緩和することによって低減されうる。
【0028】
簡潔にするために、スケジューリングは、特定の時間スロット及び/あるいはOFDMトーンで生じるビーム選択に基づいて、干渉を回避すると説明されている。一般に、各セクタによって実行され、複数のセクタにわたって調整され、集中区画においてグローバルに実行されるスケジューリングは、トーン及び/あるいは時間スロットにわたるユーザのスケジューリングにも関連しうる。
【0029】
一般に、空間ビームは、図1A乃至図1Dにおいて示されるように方位に対応しているか、あるいはより一般的には、送信アンテナ及び送信重みの様々な組合せによって形成される任意の空間ビームに対応する。このような組合せは、送信アンテナに適用される複合ベースバンド重みに基づいて達成されうる。例えば、ユーザはM個のビットをフィード・バックし、2個の異なるビームのうちの1つを示しうる。値2は、2個の異なる重みベクトルの特定の選択に基づいて、前もって指定されうる。ビームは、行列の縦列として考えられうる。
【0030】
ユーザから1あるいは複数の基地局のネットワークへフィード・バックされたビーム選択は、ビーム・インデックスの形態をとる。これは、送信機における空間チャネル状態情報(部分的CSIT)と称されうる。もちろん、本明細書で具体的に説明された方法に加えて、サービス提供ビームと無効ビームとの選択を通信するその他の方法も可能である。
【0031】
ネットワークがフォワード・リンクに適用可能なリバース・リンクで測定を行いうるような特定のシステムにおいては、全ての情報をフィード・バックする必要はない。周波数分割二重化(FDD)ネットワークにおいて、基地局受信機は、各ユーザのフォワード・リンク・ビームの強度(例えば、パス・ロス、シャドーイング、及び/あるいはビーム・パターン認識)を推定する粗測定を達成するために、リバース・リンクしか使用せず、フォワード・リンクとリバース・リンクとの間の周波数分離によるフェージングの効果を必ずしもカバーできるわけではない。しかし、時分割二重化(TDD)アプリケーションにおいては、いくつかの基地局が、様々なユーザにおけるフォワード・リンク・ビームの強度を正確に推定しうる。TDDシステムにおいて、校正、信号対雑音比(SNR)、ドップラー等に基づいて、精度のレベルを変化させる(いわゆるフルCSIT)送信機において、複合周波数応答のフル・チャネル状態認識が推定されうる。よって、本明細書で説明される技術を実施するために、必ずしも全ての情報が、ユーザからネットワークへフィード・バックされる必要がある訳ではない。
【0032】
情報がスケジューラに対してどのようにして(例えば、フィードバックあるいは測定に基づいて)既知となるのかに関わらず、本明細書で説明されたスケジューリングは、サービス提供されているユーザにとって最適なビームを使用するが、(時間/周波数において)同時にサービス提供されているその他のユーザに対する強い干渉を引き起こすその他のビームを回避する、という折衷案を達成することに努める。例えば、ユーザは、望ましいサービス提供セクタに対して望ましいビームのみをフィード・バックし続けうる。又、基地局は、望ましいビームについてのユーザ・フィードバックと、スケジュールされたその他のユーザに対して、どれだけの干渉が生成されるかに対するリバース・リンクによってなされた測定値との組合せに基づいて、ビーム、トーン、時間スロットに関して、ユーザのスケジューリングを実行しうる。代替的に、TDDシステムにおいて、リバース・リンク測定値は、サービス提供セクタから使用するための送信サービス提供ビームを推定及び選択するためにも使用されうる。その一方で、干渉回避が、セクタによって回避されるべき干渉ビームのための情報をフィード・バックするユーザによって、スケジューラに対して既知となる。例えば、ビームが、他のビームに対して強い干渉をもたらさないと仮定すると、フルCSITを用いて、セクタは、ユーザ・チャネルの固有モードに沿うユーザへ送信しうる、あるいは、ビームの固定セットから、固有モードに最も近い(すなわち、固定モードとのもっとも大きな内積を有する)ものを選択しうる。無効ビームの認識に基づく干渉回避のコンテクストにおいて、無効ビームに直行する部分空間で送信するような、その他様々なフォワード・リンク線形送信技術が考えられる。
【0033】
一般に、選択された望ましいビームの数にはいかなる制限もなく、複数の受信機アンテナを持つユーザは、(高い信号対雑音比において有益となる空間多重化MIMO送信からの自由利得の段階に達するために)複数のビームで同時にサービス提供されるように、サービス提供中の基地局へフィードバックを通信する。例えば、ユーザはサービス提供セクタからサービス提供されると、1あるいは複数のビームを選択し、ユーザが近隣セクタに使用してほしくない1あるいは複数の無効ビームをフィード・バックしうる。
【0034】
実例が、図2において示されている。図示されるように、第1のユーザ204aは、サービス提供セクタ202aからの望ましいビーム206a、206iによって、同時に複数のデータ・ストリームをサービス提供される。第1のユーザ204aとの干渉を最小化するために、近隣セクタ202b、202cは、第1のユーザ204aに対応する無効ビーム206b、206c、206dでの送信を回避する。同様に、第2のユーザ204bは、サービス提供セクタ202cからの望ましいビーム206e、206jによって、同時に複数のデータ・ストリームをサービス提供される。又、近隣セクタ202b、202dは、第2のユーザ204bに対応する無効ビーム206c、206fでの送信を回避する。第3のユーザ204cは、サービス提供セクタ202bからの望ましいビーム206gから、単一データ・ストリームをサービス提供される。又、近隣セクタ202eは、第3のユーザ204cに対応する無効ビーム206hでの送信を回避する。
【0035】
考えられうる多数の異なるMIMO実施例が存在する。本開示によると、多様なMIMO技術のうちの何れかが、無効ビームを回避するために、スケジューリングの追加制約と組み合わされうる。
【0036】
別の可能な応用法は、特定のセクタから複数のユーザに同時にサービス提供することである。上述されたように、複数のユーザが、同じ時間スロット及びトーンで、しかし異なる送信ビームで、同時にサービス提供されている場合、この技術は空間分割多元接続(SDMA)と称されうる。一般的に、本開示のコンテクストにおいて、セクタあるいはセルの定義における制約は存在しない。図2においてサービス提供されている複数のユーザ204は、特有のセクタ202によって各々サービス提供されているが、同じセクタ内のユーザも同時にサービス提供されうる。これは、ユーザが、サービス提供セクタからの望ましいビームと、その他のセクタからの望ましくないビームだけでなく、サービス提供セクタからの望ましくないビームもフィード・バックすることによって達成されうる。
【0037】
実例が、図3A乃至図3Cにおいて示される。まず図3Aを参照すると、第1のユーザ304aが、サービス提供セクタ302aからの望ましいビーム306aによってサービス提供されることが望ましい。干渉を最小化するために、近隣セクタ302b、302cが、無効ビーム306b、306c、306dでの送信を回避することが更に望ましいと。それに加えて、サービス提供されている302aも、無効ビーム306kでの送信を回避することが望ましい。
【0038】
ここで図3Bを参照すると、第4のユーザ304dが、サービス提供セクタ302aからの望ましいビーム306iによってサービス提供されることが望ましい。干渉を最小化するために、近隣セル302c、302fが、無効ビーム306d、306lでの送信を回避することが望ましい。それに加えて、サービス提供セクタ320aも、無効ビーム306mでの送信を回避することが望ましい。
【0039】
図3Cは、ネットワークが、第2のユーザ304b及び第3のユーザ304cに対する制約も満たしながら、第1のユーザ304aに対する図3Aに示された制約と、第4のユーザ304dに対する図3Bに示された制約とをどのようにして満たすかを示している。図示されるように、第1のユーザ304aは、サービス提供セクタ302aからの望ましいビーム306aによって、サービス提供される。近隣セクタ302b、302cは、第1のユーザ304aに対応する無効ビーム306b、306c、306dでの送信を回避する。更に、サービス提供セクタ302aが、無効ビーム306kでの送信を回避することが望ましい。
【0040】
第2のユーザ304bは、サービス提供セクタ302cからの望ましいビーム306e、306jによって、同時に複数のデータ・ストリームをサービス提供される。近隣セクタ302b、302dは、第2のユーザ304bに対応する無効ビーム306c、306fでの送信を回避する。
【0041】
第3のユーザ304cは、サービス提供セクタ302bからの望ましいビーム306gによって、サービス提供される。近隣セクタ302eは、第3のユーザ304cに対応する無効ビーム306hでの送信を回避する。
【0042】
第4のユーザ304dは、サービス提供セクタ302aからの望ましいビーム306iによってサービス提供される。近隣セクタ302c、302fは、第4のユーザ304dに対応する無効ビーム306d、306lでの送信を回避する。更に、サービス提供セクタ302aは、第4のユーザ304dに対応する無効ビーム306mでの送信を回避する。
【0043】
図3A乃至図3Cの実例は、別々のユーザ304a、304b、304c、304dに対応する無効ビーム306b、306c、306d、306f、306h、306l、306mを使用することを回避しようとするネットワークに加えて、単一ユーザ304cにサービス提供する1つのセクタ302b(すなわち単一ストリーム送信)と、1人のユーザ304bに2つのストリームをサービス提供する1つのセクタ302c(すなわち空間多重化MIMO)と、異なるビーム306a、306iで2人のユーザ304a、304dにサービス提供する1つのセクタ302a(すなわちSDMA)を示している。セクタ送信技術の任意の組合せが可能である。
【0044】
1あるいは複数のストリームを同時にサービス提供されている(すなわちSDMAとMIMOとの組み合わせ)任意のセクタ内の複数のユーザを考慮することによって、上記の概念は更に一般化されうる。これは、図4の実例において示される。
【0045】
図示されたように、サービス提供セクタ402aからの望ましいビーム406a、406kによって、複数のデータ・ストリームが、第1のユーザ404aに、同時にサービス提供される。近隣セクタ402b、402cは、無効ビーム406b、406c、406dでの送信を回避する。
【0046】
サービス提供セクタ402cからの望ましいビーム406e、406jによって、複数のデータ・ストリームが、第2のユーザ404bに、同時にサービス提供される。近隣セクタ402b、402は、無効ビーム406c、406fでの送信を回避する。
【0047】
第3のユーザ404cは、サービス提供セクタ402bからの望ましいビーム406gによって、サービス提供される。近隣セクタ402eは、無効ビーム406hでの送信を回避する。
【0048】
サービス提供セクタ402aからの望ましいビーム406i、406mによって、複数のデータ・ストリームが、第4のユーザ404dに、同時にサービス提供される。
【0049】
このように、図4の実例において、同じセクタ402からの複数のストリームが同時に、第1のユーザ404a及び第4のユーザ404dへ、各々提供される。更に、強い干渉を引き起こすビーム406の使用を回避するために、ネットワーク・スケジューリングが調整される。
【0050】
図5は、無線通信システムにおける干渉を低減するためのシステム500を例示している。ユーザ504は、例えば、望ましいサービス提供セクタ、望ましいサービス提供セクタからの望ましいサービス提供ビーム596a、近隣セクタ及び/あるいはサービス提供セクタからの1あるいは複数の無効ビーム506b、506cのような情報を判定する。この情報は、様々なフォワード・リンク測定を行うことによって判定される。上述されたように、望ましいサービス提供ビーム506a及び/あるいは無効ビーム506b、506は、任意の時間スロット及び/あるいはOFDMトーンに関して判定される。
【0051】
ユーザ504は、望ましいサービス提供ビーム506aについてと、望ましいサービス提供セクタからの無効ビーム506bとについて、望ましいサービス提供セクタのためのスケジューラ534aに通知する。ユーザ504は、近隣セクタからの任意の無効ビーム506cついて、近隣セクタのためのスケジューラ534bに通知することも行う。
【0052】
ユーザ504が、無効ビーム506b、506cに関する情報を判定することに加えて、ネットワークも、ユーザ504に対応する無効ビーム506d、506eに関する情報を判定する。これは、リバース・リンク測定を行うことによってなされる。この機能を提供するために、リバース・リンク測定構成要素538a、538bが示される。近隣セクタのためのスケジューラ534bは、リバース・リンク測定を行うことによって判定されるユーザ504に対応する任意の無効ビーム506dについて、通知される。同様に、望ましいサービス提供セクタのためのスケジューラ534aは、リバース・リンク測定を行うことによって判定されるユーザ504に対応する任意の無効ビーム506eについて、通知される。
【0053】
スケジューラ534a、534bは、可能な場合には、無効ビーム506b、506c、506d、506eの使用を回避するように、サービス提供されているユーザ及びビームのスケジューリングを決定しうる。スケジューラ534a、534bは、SIMO送信、MIMO送信及びSDMA送信の任意の組合せを実現しうる。図示されたように、サービス提供されたユーザのスケジューリングを調整するために、スケジューラ534aとスケジューラ534bとの間の通信が生じる。
【0054】
スケジューラ534a、534b、及びリバース・リンク測定構成要素538a、538bは、1あるいは複数の基地局のような、多様なネットワーク・エンティティにおいて実現されうる。例えば、スケジューラ534a、534b、及びリバース・リンク測定構成要素538a、538bは、異なる基地局に実装されうる。代替的に、スケジューラ534a、534b、及びリバース・リンク測定構成要素538a、538bは、同じ基地局に実装されうる。これは、例えば、同一の基地局が、望ましいサービス提供セクタと近隣セクタとの両方にサービス提供している場合に、起こりうる。更に、(1つは望ましいサービス提供セクタのため、もう1つは近隣セルのためのような)2つのスケジューラ534a、534bが図5において示されているが、(例えば集中型のスケジューラのような)1つのスケジューラが、複数のセクタのためのスケジューリングを行うことができる。
【0055】
図6は、無線通信システムにおける干渉を低減するための方法600を例示している。方法600によると、アクセス端末(ユーザ)は、望ましいサービス提供セクタ、及び/あるいは望ましいサービス提供セクタからの望ましいサービス提供ビーム、及び/あるいは、近隣セクタ及び/あるいはサービス提供セクタからの1あるいは複数の無効ビームのような情報を判定するために、フォワード・リンク測定を行う(604)。アクセス端末(ユーザ)は、(例えば基地局のスケジューラのような)適切なネットワーク・エンティティへ、この情報をフィード・バックする(606)。
【0056】
リバース・リンクによって支援されるスケジューリングが起動された場合(608)、上述された情報と同様の情報を判定するために、リバース・リンク測定が行われる(610)。更に具体的に言うと、各ユーザのために、ユーザのための望ましいサービス提供セクタ、及び/あるいは、望ましいサービス提供セクタからの望ましいサービス提供ビーム、及び/あるいは、近隣セクタ及び/あるいはサービス提供セクタからの1あるいは複数の無効ビームが判定される。この情報は、望ましいサービス提供セクタ、及び/あるいは近隣セクタに対応する基地局によって判定される。
【0057】
1あるいは複数のスケジューラは、MIMO送信及びSDMA送信の任意の組合せを達成するために、サービス提供されているユーザ及びビームのスケジューリングを決定する(612)。これは、任意の時間スロット及び/あるいはOFDMトーンの任意のセットに関してなされる。スケジューラは、可能な場合には無効ビームによる指示を回避するためにスケジューリング決定を行う。その後、スケジューラによってなされたスケジューリング決定に従って、データがユーザへ送信されうる(614)。その後、方法600は、次の時間スロットへ移動し、上述された動作を繰り返すことを含みうる(616)。
【0058】
図6の方法600は、図7において例示された手段プラス機能ブロック700に対応する様々なハードウェア、及び/あるいは、ソフトウェア構成要素、及び/あるいはモジュールによって実行されうる。言い換えると、図6に例示されたブロック604乃至ブロック616は、図7に例示された手段プラス機能ブロック704乃至ブロック716に対応する。
【0059】
無線デバイス802は、無線デバイスの動作を制御するプロセッサ804を含みうる。プロセッサ804は、中央処理ユニット(CPU)とも称されうる。読取専用メモリ(ROM)及びランダム・アクセス・メモリ(RAM)の両方を含みうるメモリ806は、命令群及びデータをプロセッサ804へ提供する。メモリ806の一部は、不揮発性ランダム・アクセス・メモリ(NVRAM)も含みうる。プロセッサ804は、一般的に、メモリ806内に格納されたプログラム命令群に基づいて、論理的及び算術的な動作を実行しうる。メモリ806内の命令群は、本明細書において説明された方法を実施するように実行可能でありうる。
【0060】
無線デバイス802は、無線通信デバイス802と遠隔局との間でのデータの送受信を可能にするために、送信機810及び受信機812を含むハウジング808も含みうる。送信機810及び受信機812は、トランシーバ814へ結合される。アンテナ816は、ハウジング808に取り付けられ、トランシーバ814に電気的に結合されうる。無線デバイス802は、複数の送信機、複数の受信機、複数のトランシーバ及び/あるいは複数のアンテナも含みうる(図示されず)。
【0061】
無線デバイス802は、検出するために使用されうる信号検出器818も含み、又、トランシーバ814によって受信された信号レベルを数値で表しうる。信号検出器818は、トータル・エネルギー、擬似雑音(PN)チップ毎のパイロット・エネルギー、電力スペクトル密度、及びその他のような信号を検出しうる。無線デバイス802は、信号を処理する際に使用されるデジタル信号プロセッサ(DSP)820も含みうる。
【0062】
無線デバイス802の様々な構成要素は、バス・システム822によって共に結合されうる。これは、データ・バスに加えて、電力バス、制御信号バス、及びステータス信号バスを含みうる。しかし、明確化のために、これら様々なバスは、バス・システム822として図8に例示されている。
【0063】
本明細書において使用されるように、「判定する」という用語は、多種多様な動作を包含しており、従って、「判定する」というのは、計算すること、コンピュータで計算すること、処理すること、導き出すこと、詳細に調べること、(例えば、表、データベース、あるいは別のデータ構造を調べることのように)調べること、解明すること等を含みうる。更に、「判定する」というのは、(例えば、情報を受信することのように)受信すること、(例えば、メモリ内のデータにアクセスすることのように)アクセスすること等を含みうる。更に、「判定する」というのは、決定すること、選択すること、選定すること、確立すること等を含みうる。
【0064】
「基づく」というフレーズは、特に明記されない限り、「〜のみに基づく」という意味ではない。言い換えれば、「基づく」というフレーズは、「〜のみに基づく」と「少なくとも〜に基づく」の両方を表現している。
【0065】
本開示に関連付けて説明された様々な実例的な論理ブロック、モジュール、および回路は汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、アプリケーション特定集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)あるいは他のプログラマブル・ロジック・デバイス、離散ゲートもしくはトランジスタ・ロジック、離散ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明された機能を実行するために設計されたそれらの任意の組み合わせによって実施あるいは実行されうる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでありうるが、代替例として、任意の商用のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、あるいは順序回路でありうる。プロセッサは例えば、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロ・プロセッサ、DSPコアと連携した1つあるいは複数のマイクロプロセッサ、あるいはその他の任意の構成のようなコンピューティング・デバイスとしても実施されうる。
【0066】
本開示に関連付けて説明されたアルゴリズムあるいは方法のステップは、直接的にハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールにおいて、あるいはこの2つの組み合わせにおいて実施されうる。ソフトウェア・モジュールは、当該技術で周知の任意の形態の記憶媒体に存在しうる。使用されうる記憶媒体のいくつかの例は、RAMメモリ、フラッシュ・メモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハード・ディスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、などを含む。ソフトウェア・モジュールは、単一命令、あるいは命令群を備えうる、又、いくつかの異なるコード・セグメントによって、異なるプログラムの間で、及び複数の記憶媒体にわたって、分散されうる。記憶媒体は、記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるプロセッサのようなプロセッサと結合されうる。代替的に、記憶媒体はプロセッサに統合される。
【0067】
本明細書において開示される方法は、説明される方法を達成するための、1あるいは複数のステップあるいは動作を備える。方法ステップ及び/あるいは動作は、特許請求の範囲から逸脱することなく、それぞれ置換可能である。言い換えると、ステップあるいは動作の特定の順序が特に明記されない限りは、特定のステップ及び/あるいは動作の順序及び/あるいは使用法は、特許請求の範囲から逸脱することなく変更されうる。
【0068】
前述された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、あるいはそれら任意の組合せにおいて実現されうる。ソフトウェアにおいて実現される場合、この機能は、1あるいは複数の命令群として、コンピュータ読取可能媒体に格納されうる。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の入手可能な媒体でありうる。限定ではなく、例として、コンピュータ読取可能媒体は、RAM,ROM,EEPROM、CD−ROMかその他の光学ディスク・ストレージ、磁気ディスク・ストレージかその他の磁気記憶デバイス、あるいは、命令群もしくはデータ構造へ望まれたプログラムを伝える、もしくは格納するために使用され、コンピュータによってアクセスされうる、その他任意のデバイスを備えうる。本明細書で使用されるようなディスク(disk)及びディスク(disc)は、コンパクト・ディスク(CD)、レーザー・ディスク、光学ディスク、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)・ディスク及びブルーレイ(登録商標)・ディスクを含む。ここで、ディスク(disk)は通常データを磁気的に再生する一方、ディスク(disc)はレーザーを用いてデータを光学的に再生する。
【0069】
ソフトウェアあるいは命令群は、送信媒体を介しても送信されうる。例えば、同軸ケーブルや、光ファイバー・ケーブルや、ツイスト・ペアや、デジタル加入者回線(DSL)や、あるいは、赤外線、無線、及びマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、あるいはその他の遠隔ソースからソフトウェアが送信される場合、同軸ケーブルや、光ファイバー・ケーブルや、ツイスト・ペアや、DSLや、あるいは赤外線、無線、及びマイクロ波のような無線技術は、送信媒体の定義に含まれる。
【0070】
図6よって例示されたような、本明細書で説明された方法及び技術を実行するためのモジュール及び/あるいはその他の適切な手段は、規定通りに、モバイル・デバイス及び/あるいは基地局によってダウンロード及び/あるいは取得されうる。例えば、このようなデバイスは、本明細書において説明される方法を実行するための手段の転送を容易にするために、サーバに結合されうる。代替的に、本明細書で説明された様々な方法は、モバイル・デバイス及び/あるいは基地局は、デバイスに記憶手段を結合させる、あるいはデバイスに記憶手段を提供する際に、様々な方法を取得しうるような、(例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、コンパクト・ディスク(CD)もしくはフロッピー・ディスクのような物理記憶媒体のような)記憶手段によって提供されうる。更に、デバイスに対する、本明細書において説明される方法及び技術を提供するためのその他任意の適切な技術が活用されうる。
【0071】
請求項が、上記で説明された構成及び構成要素そのものに限定される訳ではないということが認識されるべきである。本明細書で説明された構成、動作とシステムの細部、方法、及び装置において、様々な変形例、変更、バリエーションが、特許請求の範囲から逸脱することなく、なされうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおける干渉を低減する方法であって、
少なくとも1人のサービス提供されているユーザに対応する少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定することと、
前記少なくとも1つの無効ビームによる送信を回避するために、サービス提供されているユーザのためのスケジュール決定を行うことと、
前記スケジュール決定に従って、ユーザにデータを送信することと
を備える方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定することが、前記少なくとも1人のユーザから前記情報を受信することを備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定することが、リバース・リンク測定を行うことを備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記スケジューリング決定は、単一入力及び複数出力(SIMO)送信を実施する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記スケジューリング決定は、複数入力及び複数出力(MIMO)送信を実施する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記スケジューリング決定は、空間分割複数接続(SDMA)送信を実施する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの無効ビームが、前記少なくとも1人のサービス提供されているユーザの近隣セクタに対応する請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの無効ビームが、前記少なくとも1人のサービス提供されているユーザのサービス提供セクタに対応する請求項1に記載の方法。
【請求項9】
無線通信システムにおける干渉を低減するための装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサと電子的に通信しているメモリと、
前記メモリ内に格納された命令群をと備え、
前記命令群は、
少なくとも1人のサービス提供されているユーザに対応する少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定し、
前記少なくとも1つの無効ビームによる送信を回避するために、サービス提供されているユーザのためのスケジューリング決定を行い、
前記スケジューリング決定に従って、データをユーザに送信するように動作可能である装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定することが、前記少なくとも1つのサービス提供されているユーザから、前記情報を受信することを備える請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定することが、リバース・リンク測定を行うことを備えている請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記スケジューリング決定は、単一入力及び複数出力(SIMO)送信を実施する請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記スケジューリング決定は、複数入力及び複数出力(MIMO)送信を実施する請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記スケジューリング決定は、空間分割多元接続(SDMA)送信を実施する請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つの無効ビームが、前記少なくとも1人のサービス提供されているユーザの近隣セクタに対応する請求項9に記載の装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つの無効ビームが、前記少なくとも1人のサービス提供されているユーザのサービス提供セクタに対応する請求項9に記載の装置。
【請求項17】
無線通信システムにおける干渉を低減する装置であって、
少なくとも1人のサービス提供されているユーザに対応する少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定する手段と、
前記少なくとも1つの無効ビームによる送信を回避するために、サービス提供されているユーザのためのスケジューリング決定を行う手段と、
前記スケジューリング決定に従って、データをユーザに送信する手段と
を備える装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定する手段が、前記少なくとも1人のサービス提供されているユーザから、前記情報を受信する手段を備える請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定する手段が、リバース・リンク測定を行う手段を備える請求項17の装置。
【請求項20】
前記スケジューリング決定は、単一入力及び複数出力(SIMO)送信を実施する請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記スケジューリング決定は、複数入力及び複数出力(MIMO)送信を実施する請求項17に記載の装置。
【請求項22】
前記スケジューリング決定は、空間分割複数接続(SDMA)送信を実施する請求項17に記載の装置。
【請求項23】
前記少なくとも1つの無効ビームが、前記少なくとも1人のサービス提供されているユーザの近隣セルに対応する請求項17に記載の装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つの無効ビームが、前記少なくとも1人のサービス提供されているユーザのサービス提供セクタに対応する請求項17に記載の装置。
【請求項25】
無線通信システムにおける干渉を低減するためのコンピュータ・プログラム製品であって、前記コンピュータ・プログラム製品は更に、命令群を備えるコンピュータ読取可能媒体を備え、前記命令群は、
少なくとも1つのサービス提供されているユーザに対応する少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定するコードと、
少なくとも1つの無効ビームによる送信を回避するために、サービス提供されているユーザのためのスケジューリング決定を行うコードと、
前記スケジューリング決定に従って、データをユーザに送信するコードと
を備えるコンピュータ・プログラム製品。
【請求項26】
前記少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定することが、前記少なくとも1人のサービス提供されているユーザから情報を受信することを備える請求項25に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項27】
前記少なくとも1つの無効ビームに関する情報を判定することが、リバース・リンク測定を行うことを備える請求項25に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項28】
前記スケジューリング決定は、単一入力及び複数出力(SIMO)送信を実施する請求項25に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項29】
前記スケジューリング決定は、複数入力及び複数出力(MIMO)送信を実施する請求項25に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項30】
前記スケジューリング決定は、空間分割複数接続(SDMA)送信を実施する請求項25に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項31】
前記少なくとも1つの無効ビームが、前記少なくとも1つのサービス提供されているユーザの近隣セクタに対応する請求項25に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項32】
前記少なくとも1つの無効ビームが、前記少なくとも1つのサービス提供されているユーザのサービス提供セクタに対応する請求項25に記載のコンピュータ・プログラム製品。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−59057(P2013−59057A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−231815(P2012−231815)
【出願日】平成24年10月19日(2012.10.19)
【分割の表示】特願2010−546851(P2010−546851)の分割
【原出願日】平成21年2月9日(2009.2.9)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】