説明

無菌3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステルの製造

本発明は、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−a)、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7−ジヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−b)および3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−ペンタデシル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(III)を実質的に含まず、そして20〜150μmの平均粒径を有する無菌結晶3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)を製造する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−a)、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7−ジヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−b)および3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−ペンタデシル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(III)を実質的に含まず、そして20〜150μm、好ましくは20〜80μmの平均粒径を有する無菌結晶3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)を製造する方法に関する。3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)はまたパリペリドンパルミチン酸エステルとしても知られており;そして式(II−a)の化合物はまたパリペリドンとしても知られている。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特許文献2)において、式(I)の3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステルが開示される。
【0003】
【化1】

【0004】
特許文献3および特許文献4は、温血患者に筋肉内投与した場合に約1ヶ月間治療的に有効であるデポー製剤として適当な「サブミクロン」パリペリドンパルミチン酸エステル(I)の水性懸濁液を開示する。製薬開発中に、パリペリドンパルミチン酸エステル(I)の無菌製剤は、最初、ガンマ線照射により得られた。照射を受けたパリペリドン(I)を分析すると、この方法は3つの分解産物:0.24%までの3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−a)および3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7−ジヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−b)(これらは分析HPLC方法において共溶出し、そして以下に集合的に(II)と表される)、
【0005】
【化2】

【0006】
ならびに0.46%までの3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−ペンタデシル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(III)
【0007】
【化3】

【0008】
を生成せしめることが見出された。
【0009】
分解産物(II)[すなわち、(II−a)および(II−b)]および(III)の形成を防ぐために、化合物(I)を滅菌するための様々な他の技術が考えられた。「サブミクロン」パリペリドンパルミチン酸エステル(I)の水性懸濁液は濾過孔をふさぐので、精密濾過による滅菌は不可能である。化合物(I)は116.5〜119.5℃の間で融解するので加熱滅菌は不可能であることが分かる。
【特許文献1】EP−0,368,388明細書
【特許文献2】US−5,158,952明細書
【特許文献3】EP−0,904,081明細書
【特許文献4】EP−1,033,987明細書
【発明の開示】
【0010】
その粒径分布を管理しながらパリペリドンパルミチン酸エステル(I)の無菌製造方法を開発するという二重の目的は、
a)3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)およびエタノール非経口等級(parenteral grade)を72℃〜78℃に加熱する段階;
b)段階a)の溶液を滅菌結晶化反応器に滅菌0.22μmフィルター上で濾過する段階;
c)3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)を冷却しながら結晶化させる段階;ならびに
d)このようにして得られる結晶を濾別する段階;もしくは
e)このようにして得られる懸濁液を再び72℃〜78℃に再加熱する段階;
f)3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)を冷却しながら結晶化させる段階;および
g)このようにして得られる結晶を濾別する段階
を含んでなる、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−a)、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7−ジヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−b)および3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−ペンタデシル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(III)を実質的に含まず、そして20〜150μm、好ましくは20〜80μmの平均粒径を有する、式(I)
【0011】
【化4】

【0012】
の無菌結晶3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステルを製造する方法を提供する本発明において達成される。
【0013】
「無菌の」および「滅菌した」という用語は、本明細書において交換可能に用いられ、そして「微生物が存在しないかもしくは除かれる」ことを意味する。段階b)の後の全ての方法段階は、アイソレーター技術(isolator technology)を適用する完全に閉じた条件下で無菌的に行われる。
【0014】
2回の加熱サイクルを含んでなる方法である、段階a)、b)、c)、e)、f)およびg)を含んでなる方法は、結晶化過程および粒子の粒径分布に対する最良の制御を可能にするのでより強固な(robust)ものである。
【0015】
段階e)において得られる温度および段階f)において適用される冷却の速度は、無菌パリペリドンパルミチン酸エステル(I)の粒径分布にとって特に重要である。還流温度直下(<77℃)までの再加熱および0.5℃/分の速度での冷却は、約80ミクロンの平均粒径を有する結晶を生成せしめる。還流温度直下(<77℃)までの再加熱および1℃/分の速度での冷却は、約50〜60ミクロンの平均粒径を有する結晶を生成せしめる。両方の場合において、結晶化は約60℃で始まる。これらの条件およびパラメーターは装置特異的であり(ここでは30Lの反応器用)、そしてより大きい装置を使用する場合には異なり得る。
【0016】
還流温度(78℃)までの再加熱および急冷は、約20〜30ミクロンの平均粒径を有する結晶を生成せしめる。段階f)における冷却の速度は、できるだけ急速であることが好ましい。
【0017】
上記のことにもかかわらず、1回のみの加熱サイクルを含んでなる方法である、段階a)、b)、c)およびd)を含んででなる方法もまた、実験部分における特定の実験から分かるように実行可能である。
【0018】
本発明のさらなる態様において、
h)段階d)もしくはg)において得られる結晶を界面活性剤、ならびに場合により沈殿防止剤および緩衝剤を含んでなる水の滅菌溶液に懸濁する段階;
i)段階h)の懸濁液を比表面積>4m/gを有する粒子に粉砕媒体の存在下で粉砕する段階;
j)粉砕媒体を除くために段階i)の懸濁液をふるいにかける段階;
k)段階j)の溶液を場合により沈殿防止剤、緩衝剤および酸化防止剤を含んでなっていてもよい水の滅菌溶液で希釈しそして混合する段階;ならびに
l)ふるいにかけた懸濁液を滅菌容器に詰める段階
のさらなる段階を含んでなる上記のような方法が提供される。
【0019】
これらのさらなる方法段階は、EP−0,904,081およびEP−1,033,987から既知である。特に、界面活性剤、ならびに場合により沈殿防止剤および緩衝剤を含んでなる水の滅菌溶液は、界面活性剤、ならびに場合により沈殿防止剤および緩衝剤を注射用水に溶解し、そしてこのようにして得られる溶液を121℃で30分間加熱することによりもしくは精密濾過により滅菌することによって調製される。粉砕方法は、EP−0,499,299に開示されるような湿式粉砕方法である。
【0020】
本発明の粒子は、比表面積>4m/g(すなわち、2,000nm未満の平均粒径に対応する)、好ましくは比表面積>6m/g、そして特に10〜16m/gの範囲内である比表面積を維持するために十分な量でその表面上に吸着した界面活性剤もしくは表面改質剤(surface modifier)を有する。有用な表面改質剤は、活性薬剤の表面に物理的に接着するがそれに化学的に結合しないものが包含されると考えられる。
【0021】
適当な表面改質剤は、好ましくは既知の有機および無機製薬学的賦形剤から選択することができる。そのような賦形剤には、様々なポリマー、低分子量オリゴマー、天然物および界面活性剤が包含される。好ましい表面改質剤には、非イオンおよび陰イオン界面活性剤が包含される。賦形剤の代表的な例には、ゼラチン、カゼイン、レシチン(リン脂質)、アカシアゴム、コレステロール、トラガカント、ステアリン酸、塩化ベンザルコニウム、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセリル、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化ロウ、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキル(allcyl)エーテル、例えばセトマクロゴール1000のようなマクロゴールエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えば市販されているTweensTM、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンステアレート、コロイド状二酸化ケイ素、フォスフェート、ドデシル硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、非晶質セルロース、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、トリエタノールアミン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポロキサマー、チロキサポールおよびポリビニルピロリドン(PVP)が包含される。これらの賦形剤の大部分は、the American Pharmaceutical AssociationおよびThe Pharmaceutical Society of Great Britain,the Pharmaceutical Press,1986により共同で公開された、the Handbook of Pharmaceutical Excipientsに詳細に記述される。表面改質剤は市販されており、そして/もしくは当該技術分野において既知である技術により製造することができる。2つもしくはそれ以上の表面改質剤を組み合わせて使用することができる。
【0022】
特に好ましい表面改質剤には、ポリビニルピロリドン;チロキサポール;BASFから入手可能な酸化エチレンと酸化プロピレンのブロックコポリマーであるPluronicTM F68、F108およびF127のようなポロキサマー;BASFから入手可能なエチレンジアミンへの酸化エチレンと酸化プロピレンの逐次付加から得られる四官能性ブロックコポリマーであるTetronicTM 908(T908)のようなポロキサミン;デキストラン;レシチン;Cytec Industriesから入手可能なスルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステルであるAerosol OTTM(AOT);DuPontから入手可能なラウリル硫酸ナトリウムであるDuponolTM P;Rohm and Haasから入手可能なアルキルアリールポリエーテルスルホネートであるTritonTM X−200;ICI Speciality Chemicalsから入手可能なポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルであるTweenTM 20、40、60および80;脂肪酸のソルビタンエステルであるSpanTM 20、40、60および80;Hercules,Inc.から入手可能な脂肪酸のソルビタンエステルであるArlacelTM 20、40、60および80;Union Carbideから入手可能なポリエチレングリコールであるCarbowaxTM 3550および934;Croda Inc.から入手可能なショ糖ステアリン酸エステルおよびショ糖ジステアリン酸エステルの混合物であるCrodestaTM F110;Croda,Inc.から入手可能なCrodestaTM SL−40;ヘキシルデシルトリメチルアンモニウムクロリド(CTAC);ウシ血清アルブミンおよびC1817CH(CON(CH)CH(CHOH)CHOH)であるSA90HCOが包含される。特に有用であることが見出されている表面改質剤には、チロキサポールならびにポロキサマー、好ましくはPluronicTM F108およびPluronicTM
F68、ならびにポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、好ましくはTweenTM 20が包含される。
【0023】
PluronicTM F108はポロキサマー338に対応し、そして式HO[CHCHO][CH(CH)CHO][CHCHO]H(ここで、x、yおよびzの平均値は、それぞれ128、54および128である)に一般に従うポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンブロックコポリマーである。ポロキサマー338の他の商業名は、Hodagから入手可能なHodag NonionicTM 1108−FおよびICI Americasから利用可能なSynperonicTM PE/F108である。
【0024】
パリペリドンパルミチン酸エステルおよび表面改質剤の最適な相対量は、様々なパラメーターにより決まる。表面改質剤の最適な量は、例えば、選択した特定の表面改質剤、表面改質剤がミセルを形成する場合にはその臨界ミセル濃度、(I)の表面積などにより決まることができる。特定の表面改質剤は、好ましくは(I)の平方メートル表面積当たり0.1〜1mgの量で存在する。PluronicTM F108が表面改質剤として使用される場合、約6:1の(I):表面改質剤の比率(w/w)が好ましい。TweenTM 20が表面改質剤である場合、約13:1の(I):表面改質剤の比率(w/w)が好ましい。
【0025】
本明細書において用いる場合、2,000nm未満の有効平均粒径は、沈降場流動分画法、光子相関分光法もしくはディスク遠心分離のような当該技術分野で既知である通常の技術により測定した場合に少なくとも90%の粒子が2,000nm未満の直径を有することを意味する。有効平均粒径に関して、少なくとも95%、そしてより好ましくは少なくとも99%の粒子が有効平均粒径、例えば2,000nm未満の粒径を有することが好ましい。最も好ましくは、本質的に全ての粒子が2,000nm未満のサイズを有する。
【0026】
粒径減少段階用の粉砕媒体は、3mm未満、そしてより好ましくは1mm未満の平均サイズを有する好ましくは球状もしくは粒子状形態の硬質媒体から選択することができる。そのような媒体は、望ましくは、より短い処理時間を有する本発明の粒子を提供し、そして粉砕装置により少ない磨耗を与えることができる。粉砕媒体用の物質の選択は、重要でないと考えられる。しかしながら、マグネシアで安定化させた95%ZrO、ケイ酸ジルコニウムおよびガラス粉砕媒体は、製薬学的組成物の製造に許容しうると考えられる汚染のレベルを有する粒子を提供する。さらに、ポリマービーズ、ステンレス鋼、チタニア、アルミナおよびイットリウムで安定化させた95%ZrOのような他の媒体が有用である。好ましい粉砕媒体は、2.5g/cmより大きい密度を有し、そしてマグネシアで安定化させた95%ZrOおよびポリマービーズが包含される。
【0027】
磨耗時間は広く異なることができ、そして主として選択した特定の機械的手段および処理条件により決まる。
【0028】
粒子は、抗精神病薬を有意に分解しない温度でサイズが減少されなければならない。30〜40℃未満の処理温度が、通常好ましい。所望に応じて、処理装置を通常の冷却装置で冷却することができる。方法は、周囲温度の条件下でそして粉砕方法にとって安全で且つ有効な処理圧力で都合よく実施される。
【0029】
本発明の水性組成物は、都合よくさらに沈殿防止剤、緩衝剤および酸化防止剤を含んでなる。特定の成分は、同時にこれらの薬剤の2つもしくはそれ以上として機能し、例えば、防腐剤と緩衝剤のように機能するか、または緩衝剤と等張剤のように、もしくは緩衝剤と酸化防止剤のように機能し得る。
【0030】
本発明の水性懸濁液における使用に適当な沈殿防止剤は、セルロース誘導体、例えばメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸塩、キトサン、デキストラン、ゼラチン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン−およびポリオキシプロピレンエーテルである。好ましくは、ナトリウムカルボキシメチルセルロースは0.5〜2%、最も好ましくは1%(w/v)の濃度で用いられる。本発明の水性懸濁液における使用に適当な湿潤剤は、ソルビタンエステルのポリオキシエチレン誘導体、例えばポリソルベート20およびポリソルベート80、レシチン、ポリオキシエチレン−およびポリオキシプロピレンエーテル、デオキシコール酸ナトリウムである。好ましくは、ポリソルベート20は0.5〜3%、より好ましくは0.5〜2%、最も好ましくは1.1%(w/v)の濃度で用いられる。
【0031】
適当な緩衝剤は弱酸の塩であり、そして分散液を中性〜非常にわずかに塩基性(pH8.5まで)、好ましくは7〜7.5のpH範囲にするために十分な量で使用されなければならない。特に好ましいのは、リン酸水素2ナトリウム(無水)(典型的に約0.9%(w/v))およびリン酸2水素ナトリウム1水和物(典型的に約0.6%(w/v)の混合物の使用である。この緩衝剤はまた分散液を等張にし、そしてさらにその中に懸濁したエステルの凝集の傾向が少ない。クエン酸は、酸化防止剤として有用である。
【0032】
パリペリドンパルミチン酸エステル(I)の懸濁液を詰めることができる適当な滅菌容器は、滅菌保有容器ならびに滅菌注射器を含んでなり、それらを次に適切な針とともにエンドユーザーパッケージに包装することができる。
【0033】
本発明はまた、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−a)、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7−ジヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−b)および3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−ペンタデシル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(III)を実質的に含まず、そして20〜80μmの平均粒径を有する無菌結晶3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)にも関する。
【0034】
さらに特に、本発明は0.5%未満の3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−a)、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7−ジヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−b)および0.01%未満の3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−ペンタデシル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(III)を含有し、そして20〜80μmの平均粒径を有する無菌結晶3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)に関する。
【0035】
さらに、本発明は3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール
−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−a)、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7−ジヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−b)および3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−ペンタデシル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(III)を実質的に含まず、そして比表面積>4m/gを有する無菌結晶3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)に関する。
【0036】
[実施例]
実験部分
比較実施例
化合物(I)に異なる容器において様々な線量のガンマ線を照射した。分解産物(II)[すなわち、化合物(II−a)および(II−b)の量の合計]および(III)の量は、線量に依存して増加した。
【0037】
【表1】

【実施例1】
【0038】
パイロット設備におけるGMPバッチ
全ての装置を以下の技術を用いて滅菌した:
−蒸気滅菌
−乾熱滅菌
−気化過酸化水素(VHP)滅菌
−ガンマ線照射
方法の滅菌保証を向上するために、滅菌に関する全ての重要な処理をアイソレーターにおいて行った。
【0039】
反応容器に3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(2.5kg)およびエタノール非経口等級(7L/kg)を入れ、そして攪拌しながら還流温度(78〜79℃)に加熱した。生成物は約70℃で溶解した。溶液をガラス結晶化反応器に滅菌0.22μmフィルター上で76℃で濾過した。次に、滅菌フィルターを加熱したエタノール(1L/kg)で洗浄した。
【0040】
濾液を室温に冷却すると生成物は結晶化した。このようにして得られる懸濁液を濾別するかもしくは再び再加熱した。
【0041】
還流温度直下(<77℃)まで再加熱し、そして0.5℃/分の速度で冷却することにより、約80ミクロンの平均粒径を有する結晶を生成せしめた。還流温度直下(<77℃)まで再加熱し、そして1℃/分の速度で冷却することにより、約50〜60ミクロンの平均粒径を有する結晶を生成せしめた。両方の場合において、結晶化は約60℃で始まった。
【0042】
還流温度(78℃)まで再加熱し、そして急冷することにより、約20〜30ミクロンの平均粒径を有する結晶を生成せしめた。
【0043】
次に、結晶を濾別し、エタノール非経口等級(1L/kg)で洗浄し、そして粉塵形成を防ぐためにTyvekバッグにおいて50℃で真空中で乾燥させた。
【0044】
HPLC分析により、化合物(I)の量は99.4%以上であり、一方、(II−a)の量は0.07%以下であり、そして化合物(II−b)および(III)はサンプルのいずれにおいても検出できないことが示された。
【0045】
8個のバッチを実行し、表1に示されるようなレーザー回折により測定される粒径分布を有する生成物を生成せしめた。
【0046】
【表2】

【実施例2】
【0047】
30L、60Lおよび160Lのスケールアップおよび装置セットupin Hastelloy C22ミニプラント容器
反応器に3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステルおよびエタノール非経口等級(8L/kg)を入れ、そして攪拌しながら還流温度(78〜79℃)に加熱した。生成物は約70℃で溶解した。
【0048】
次に、反応混合物を室温に冷却するとすぐに生成物は結晶化した。このようにして得られる懸濁液を再び再加熱した。溶液を異なる冷却勾配を用いて冷却し(連続した実験において、混合物を再加熱し、そして再び冷却し;各冷却勾配の後に、サンプルを採取し、そしてフィルターを用いて単離した。粒子特性を決定した。
【0049】
HPLC分析により、(II−a)の量は0.1%以下であり、そして化合物(II−b)および(III)はサンプルのいずれにおいても検出できないことが示された。
【0050】
異なるバッチを実行し、表2〜4に示されるようなレーザー回折により測定される粒径分布を有する生成物を生成せしめた。
【0051】
【表3】

【0052】
【表4】

【0053】
【表5】

【実施例3】
【0054】
50Lのステンレス鋼反応器における結晶化
乾熱滅菌を用いて全ての装置を滅菌した。
【0055】
ステンレス鋼反応器に3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステルおよびエタノール非経口等級(8L/kg)を入れ、そして攪拌しながら還流温度(78〜79℃)に加熱した。生成物は約70℃で溶解した。
【0056】
溶液を滅菌結晶化反応器に滅菌0.22μmフィルター上で76℃で濾過した。次に、滅菌フィルターを加熱したエタノール(1L/kg)で洗浄した。
【0057】
濾液を再加熱して還流させ、そして次に室温に冷却するとすぐに生成物は結晶化した。このようにして得られる懸濁液を再び再加熱した。溶液を異なる冷却勾配を用いて冷却し(連続した実験において、混合物を再加熱し、そして再び冷却し;各冷却勾配の後に、サンプルを採取し、そしてフィルターを用いて単離した。結晶を粉塵形成を防ぐためにTyvekバッグにおいて50℃で真空中で乾燥させ、そして粒子特性を決定した。
【0058】
異なるバッチを実行し、表5に示されるようなレーザー回折により測定される粒径分布を有する生成物を生成せしめた。
【0059】
【表6】

【実施例4】
【0060】
最終形態の製造
組成
【0061】
【表7】

【0062】
装置
−ステンレス鋼(SS)容器
−粉砕媒体(ジルコニウムビーズ)+ステンレス鋼(SS)粉砕チャンバー
−0.2μmフィルター
−40μmフィルター
−充てん装置
−オートクレーブ
−乾熱オーブン
【0063】
製造
ジルコニウムビーズをきれいにし、そして注射用水を用いてすすぎ、そして次に乾熱(260℃で120分)により脱パイロジェンした。注射用水をSS容器に移した。ポリソルベート20を加え、そして混合することにより溶解させた。溶液を滅菌したSS容器への滅菌0.2μmフィルターを通した濾過により滅菌した。前の実施例において製造されるようなパリペリドンパルミチン酸エステル(滅菌等級)を溶液に分散させ、そして均質になるまで混合した。懸濁液を必要とされる粒径に到達するまで粉砕媒体としてジルコニウムビーズを用いて粉砕チャンバーにおいて無菌的に粉砕した。懸濁液を滅菌したSS容器に40μmフィルターを通して無菌的に濾過した。
【0064】
注射用水をSS容器に移し、クエン酸1水和物非経口、無水リン酸水素2ナトリウム、リン酸2水素ナトリウム1水和物、水酸化ナトリウム全用途、ポリエチレングリコール4000を加え、そして溶解するまで混合した。この溶液を滅菌0.2μmフィルターを通した濾過により滅菌し、そして懸濁液に無菌的に移した。最終懸濁液を均質になるまで混合した。懸濁液を滅菌注射器に無菌的に詰めた。目標用量体積は、必要とされる用量により0.25ml〜1.50mlの間であった。
【0065】
【表8】

【0066】
滅菌
全ての無菌操作および滅菌方法は、FDAおよび欧州規制指針に従って実施した。
【0067】
装置
滅菌は、以下の装置の蒸気滅菌(F15)により行った:
−SS容器
−ジルコニウムビーズ+粉砕チャンバー
−0.2μmフィルター
−40μmフィルター
−充てんポンプ
【0068】
直接容器
−ルアーロックを有する1mlの長さの透明なプラスチック(COC)注射器
−ラバーチップキャップ、FM257/2ダークグレー
−ラバープランジャーストッパー、1mlの長さ、4023/50、Flurotec B2−40
−ルアーロックを有する2.25mlの透明なプラスチック(COC)注射器
−ラバーチップキャップ、FM257/2ダークグレー
−ラバープランジャーストッパー、1〜3ml、4023/50、Flurotec B2−40
あらかじめ組み立てられたチップキャップを有する空の注射器は、ガンマ線照射(線量25kGy)により滅菌した。ラバープランジャーストッパーは、蒸気滅菌(F15)を用いて滅菌した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)およびエタノール非経口等級を72℃〜78℃に加熱する段階;
b)溶液を滅菌結晶化反応器に滅菌0.22μmフィルター上で濾過する段階;
c)3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステルを冷却しながら結晶化させる段階;ならびに
d)このようにして得られる結晶を濾別する段階;もしくは
e)このようにして得られる懸濁液を再び72℃〜78℃に再加熱する段階;
f)3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステルを冷却しながら結晶化させる段階;および
g)結晶を濾別する段階
を含んでなる、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−a)、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7−ジヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−b)および3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−ペンタデシル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(III)を実質的に含まない、20〜150μm、好ましくは20〜80μmの平均粒径を有する、式(I)
【化1】

の無菌結晶3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステルの製造方法。
【請求項2】
段階a)、b)、c)、e)、f)およびg)を含んでなる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
段階e)における再加熱が還流温度までである請求項1もしくは2に記載の方法。
【請求項4】
段階f)における冷却をできるだけ急速に行う請求項3に記載の方法。
【請求項5】
再加熱段階e)を<77℃で行う請求項1もしくは2に記載の方法。
【請求項6】
段階a)、b)、c)およびd)を含んでなる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
h)段階d)もしくはg)において得られる結晶を界面活性剤、沈殿防止剤および緩衝剤を含んでなる水の滅菌溶液に懸濁させる段階;
i)段階h)の懸濁液を比表面積>4m/gを有する粒子に粉砕媒体の存在下で粉砕する段階;
j)粉砕媒体を除くために段階i)の懸濁液をふるいにかける段階;
k)段階j)の溶液を場合により沈殿防止剤、緩衝剤および酸化防止剤を含んでなっていてもよい水の滅菌溶液で希釈しそして混合する段階;ならびに
l)ふるいにかけた懸濁液を滅菌容器に詰める段階
のさらなる段階を含んでなる請求項1に記載の方法。
【請求項8】
3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−a)、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7−ジヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−b)および3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−ペンタデシル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(III)を実質的に含まず、そして20〜150μmの平均粒径を有する無菌結晶3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)。
【請求項9】
0.5%未満の3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−a)、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7−ジヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−b)および0.01%未満の3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−ペンタデシル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(III)を含有し、そして20〜150μmの平均粒径を有する無菌結晶3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)。
【請求項10】
3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−a)、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7−ジヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(II−b)および3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−9−ペンタデシル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(III)を実質的に含まず、そして比表面積>4m/gを有する無菌結晶3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オンパルミチン酸エステル(I)。

【公表番号】特表2008−538780(P2008−538780A)
【公表日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−508198(P2008−508198)
【出願日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際出願番号】PCT/EP2006/061694
【国際公開番号】WO2006/114384
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】