説明

焼いた繊維強化製品及びその製造方法

本発明は、粉を含む焼いた繊維強化製品であって、少なくとも一つの難消化性澱粉と、分枝状マルトデキストリン、ピロデキストリン、及びポリデキストロースからなる群より選択される少なくとも一つの改良剤との混合物を6乃至20重量%含み、この割合が最終製品に対する重量で表されることを特徴とする焼いた製品に関する。前記の焼いた製品の製造方法もまた開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉及び特定の改良剤を含む、焼いた繊維強化製品であって、その柔らかさ特性及び貯蔵安定性が改善されたものに関する。特にこれは、粉を含む全ての製品、例えば特に人及び動物の栄養のための、発酵生地もしくは膨張生地の焼いた製品、とりわけ伝統的なフランスパン、サンドウィッチ用パン、山形食パン(English loaves)、ブリオシュ、ロールパン、ウィーン風ペストリー、ガトー、ピッツァ生地、バンズ、冷凍ペストリー、無発酵パスタ、及び加工製品に関する。
【背景技術】
【0002】
その複合糖質の豊富さ及び植物性タンパク質の供給により、パンはバランスのとれた日々の食生活にとって必須の食品である。実質的に脂質を含まずに適度のエネルギー摂取をもたらすため、これは、現在バランスを欠きがちな我々の食生活の脂質−糖質比率を改善することができる。その製造方法(発酵及び焼き上げ)により、これは特に消化しやすい食品であり、繊維、ビタミンB群、及びミネラルの優れた供給源になっている。数年に亘り、パンを含む多くの食品に繊維が添加されている。食物繊維は厳密な意味での繊維性物質のみならず、ほとんど植物由来の食品中のみに存在し、且つ人の消化酵素によって分解不能であるという共通特性を有する多様な化合物の全系統を示す。ほぼ全ての食物繊維が、糖質ポリマーである。数年に亘り、栄養学者は新たなタイプの食物繊維である難消化性澱粉に興味を示してきた。これは小腸内で消化されず、大腸内の細菌によって発酵する、澱粉または澱粉フラクションである。難消化性澱粉の、下記の四つのカテゴリーが同定されている。
・高度に未精製の澱粉食品、例えば乾燥野菜中に存在し、酵素に近接不能であるカプセル化澱粉(RS1)、
・所定の非加熱食品、例えばバナナまたはジャガイモの粒状澱粉であって、アミロースが豊富な澱粉(RS2)、
・加熱調理された後に冷蔵または冷凍された食品中に見られる老化澱粉(RS3)、
・化工澱粉、例えば特にエーテル化またはエステル化された澱粉(RS4)。
【0003】
特にNational Starch社により提案される難消化性澱粉、例えばHi-Maize(登録商標)の名称で市販のものなどは、アミロースが豊富な品種のトウモロコシから誘導され、不溶性繊維のごとく作用する。RS3タイプの難消化性澱粉もまたNovelose(登録商標)の名称で提案される。
【0004】
これらの難消化性澱粉は、高いカロリー値を有することなく、血糖反応を低減し、そのプロバイオティクス(prebiotic)特性により消化器系の健康を増進し、さらに便通を整える。従来の植物性繊維とは異なり、これらの澱粉は導入される製品の外観を変更せず、肉眼では見えない繊維の供給源を構成するという利点を有する。これらの澱粉は多くの食品応用、とりわけ使用が容易なパンに推奨される。こうした応用は、特に文献US6451367及びUS2004/0234663に挙げられている。
【特許文献1】US6451367
【特許文献2】US2004/0234663
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらは粉の一部を代替して単独で導入された場合に欠点を示すことがある。実際、焼いたペストリー/生地の柔らかさが低減される問題及び保存の問題、例えば非常に低い度合いでの導入におけるパンの身(crumb)の着色の加速が文献に報告されている。したがって、焼いた製品を難消化性繊維などで繊維強化することを望む場合には、会社が備えている製造方法の大幅な変更を行うことなく、これら欠点を解消することが必要なようである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
こうした従来技術に留意して、出願人は焼いた繊維強化製品及びその製造のための方法を開発したが、ここでは難消化性澱粉と分枝状マルトデキストリン、ポリデキストリン、及びポリデキストロースからなる群より選択される改良剤との混合物が粉の一部の代替品として導入される。
【0007】
実際、出願人は、長年の試行の後に難消化性澱粉と特定の改良剤との組み合わせによれば、これらの相補性のためにこれらそれぞれの欠点を修正することが可能になることを見いだした。難消化性澱粉を単独で使用すると、生地の柔らかさと共に、皮の硬さが望まれる場合の硬さに負の影響を及ぼす。分枝状マルトデキストリンに関しては、3重量%超の導入割合では、生地が正常に働くように、例えばシステインなどの還元剤の添加を要するという欠点を有する。
【0008】
この特定の組み合わせによって焼いた繊維強化製品は定法に従って製造され、よってその柔らかさが実質的に改善され、且つその保存が完全に十分である製品が得られると同時に、実質的に増大した、いずれにせよ最終製品に対して3重量%超である導入割合が可能になる。
【0009】
然るに、本発明の主題は、少なくとも一つの難消化性澱粉と、分枝状マルトデキストリン、ピロデキストリン、及びポリデキストロースからなる群より選択される少なくとも一つの改良剤との混合物を6乃至16重量%含み、この割合が最終製品に対する重量で表されることを特徴とする、粉を含む焼いた繊維強化製品である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明によれば、「繊維強化」なる語は、最終製品100g当たり少なくとも6gの繊維を含む焼いた製品を意味することを企図する。繊維含量の測定は、AOAC法2001-03, Gordon and Okumaに従って実施される。本発明による焼いた製品は、有利には3乃至8重量%の難消化性澱粉及び3乃至8重量%の改良剤を含む。
【0011】
本発明の好ましい変形によれば、焼いた製品は、前記混合物の難消化性澱粉/改良剤比が、25/75乃至75/25、更に好適には30/70乃至70/30であることを特徴とする。これは好ましくは40/60のオーダーである。
【0012】
「分枝状マルトデキストリン」なる語は、本出願人がその権利者である特許EP1006128-B1に記載される特定のマルトデキストリンを意味することを企図する。これらの分枝状マルトデキストリンは、代謝及び腸内バランスにとって有益な非消化性繊維の供給源に相当するという利点を有する。特に、改良剤として、15乃至35%の1−6グルコシド結合、10%未満の還元糖含量、4000乃至6000g/molの分子量Mw、及び2000乃至4000g/molの数平均分子質量Mnを有する分枝状マルトデキストリンを使用して良い。
【0013】
前記出願に記載された分枝状マルトデキストリンの所定のサブファミリーもまた、本発明により使用することができる。これらは特に5乃至20%の還元糖含量及び2000g/mol未満の分子質量Mnを有する低分子量分枝状マルトデキストリンである。これらのマルトデキストリンは、本発明によればむろん単独でまたは別の改良剤との混合物として使用して良い。4乃至8%、好ましくは4乃至6%の難消化性澱粉及び4乃至8、好ましくは4乃至7%の分枝状マルトデキストリンを含む焼いた製品について、非常に優れた結果が得られている。
【0014】
「ピロデキストリン」なる語は、低湿分含量とした澱粉を酸性または塩基性の触媒の存在下にて加熱し、徐々に1000乃至6000ダルトンの分子量を有するようにすることにより得られる製品を示す。最も一般的には酸の存在下でのこの澱粉の乾燥焼きにより、澱粉の脱重合と得られた澱粉フラグメントの再配列の両方が起こり、結果として高度に分枝状の分子が得られる。この定義は特に2000ダルトンのオーダーの平均分子量を有する「不消化性」デキストリンを指す。
【0015】
難消化性澱粉に関しては、天然の難消化性澱粉または化学的及び/または物理的修飾により得られる難消化性澱粉を、差別なく使用して良い。好ましくは、50%超のアミロース含量を有する澱粉から誘導される難消化性澱粉が使用される。National Starch社によりHi-Maize(登録商標)の名称で市販の製品が特に好適であり、本出願人により市販されているEurylon(登録商標)アミロース強化澱粉も同様である。
【0016】
本発明による焼いた製品とは、例えば粉及び水から出発して、特に酵母、塩、砂糖、甘味料、乳製品、脂肪、乳化剤、香料、乾燥果物、風味剤、または澱粉分解酵素などの通常使用される別の添加剤は必要に応じて添加して良く、捏ね上げによって製造される生地のオーブン焼き、水中加熱、また焼き−押出によって適宜製造される物品を示す。
【0017】
本発明の有利な変形によれば、本発明による難消化性澱粉と改良剤との組み合わせが従来使用される脂肪を部分的または完全に代替するという更なる利点を有するため、生地は全く脂肪を含まない。さらにまた、低脂肪含量の製品の調製を企図する場合には、特にブリオシュの場合にそうであるように、製品の柔らかさの喪失に直面するのが一般的である。本発明の条件下では、難消化性澱粉と改良剤との特定の組み合わせが、更なる添加剤を僅かに使用するかまたは全く使用せずに、より脂肪含量の低い製品の柔らかさの喪失を埋め合わせるという利点を有する。
【0018】
出発粉とは、一般的に小麦粉を示すが、これを特にライ麦粉、トウモロコシ粉、または米粉によって補完もしくは部分的に代替してよい。「小麦粉」なる語は、精白小麦粉から全粒粉までの粉業界の従来の粉を意味することを企図する。
【0019】
本発明は、発酵もしくは無発酵の、または膨張もしくは無膨張の、全ての生地種に差別なく関する。発酵生地から得られる製品は、例えば、パン、特殊パン、ウィーン風パン、ブリオシュ製品、ピッツァ、及びハンバーガーロールである。膨張生地から得られる製品は、例えば、ビスケット、クッキー、マフィン、ケーキ及び他のガトー、並びにパフペストリーに基づく製品である。無膨張生地とは、特に硬質もしくは軟質小麦粉から調製されるあらゆる形態のパスタ(スパゲッティ、タリアテッレ、マカロニ、ヌードル等)である。本発明はまた、例えばスナック、朝食用シリアル、クラッカー、及び粉を含むあらゆる加工製品等の押出製品にも応用される。
【0020】
本発明による焼いた製品は、あらゆる従来の工業生産法によって製造して良い。粉、水、本発明による難消化性澱粉と改良剤との混合物、及び任意に膨張剤を含む生地が調製される。粉、水、及び膨張剤の量は、所望の焼いた製品のタイプによって当業者により容易に決定される。この生地は、適宜膨張させても無膨張でもよい。本発明による方法で使用される生地は、難消化性澱粉及び改良剤を粉の一部の代替品として、焼き上げを終えた最終製品が3乃至8重量%の難消化性澱粉及び3乃至8重量%の分枝状マルトデキストリンを含むような割合で含む。3%未満では、各成分の機能性は示されない。8%超では、生地の官能特性及び機械加工性が悪化の方向で変更される。
【0021】
むろん、本発明による焼いた製品を調製するために使用される生地は、適切であり且つ当業者が一般的に使用するあらゆる成分を含んで良く、多様な消費者の要求及び工業設備について差別なく作成されてよい。
【0022】
従って、本発明の主題はまた、
・粉、少なくとも一つの難消化性澱粉及び少なくとも一つの改良剤を含む生地を形成する工程、
・この生地を捏ね上げる工程、
・生地を任意に放置して膨張させる工程、
・生地を焼いて前記の焼いた製品を得る工程、
を含む焼いた繊維強化製品の製造方法であって、
前記の焼いた製品が、3乃至8重量%の難燃性澱粉と、分枝状マルトデキストリン、(水素化もしくは非水素化)ポリデキストロース、及びポリデキストリンからなる群より単独または互いの混合物として選択される3乃至8重量%の改良剤とを含み、これらの割合が最終製品に対する重量で表されることを特徴とする方法である。
【0023】
本出願人はまた、植物性繊維の中には難消化性澱粉と同様の機能を果たしうるものがあり、これらが前記難消化性澱粉に完全にまたは部分的にとって代わることができることに注目している。前記繊維は特に、エンドウ豆、ジャガイモ、または小麦の繊維であり、エンドウ豆繊維が好ましい。
【0024】
親水コロイド、例えばグアーガム、キサンタンガム、及び生地中の水の有効性を修正し且つ脂肪の全体もしくは一部を代替しうる別のガムもまた好ましい。然るに、グアーガムまたはキサンタンガム及び本発明による改良剤、及び任意の難消化性澱粉の混合物は、繊維強化され、脂肪を低減された製パン製品を調製することを可能にする。更にまた、例示される通り、本発明によれば、およそ40%低減された脂肪含量及び7%の繊維含量を有するブリオシュを調製することが可能となり、得られるブリオシュは従来法で調製される製品と完全に遜色のないものである。
【0025】
従って本発明の主題は、粉を含む焼いた繊維強化製品であって、少なくとも一つの植物性繊維、好ましくはエンドウ豆繊維と、分枝状マルトデキストリン、ピロデキストリン、及びポリデキストロースからなる群より選択される少なくとも一つの改良剤との混合物を3乃至20重量%含み、この割合が最終製品に対する重量で表されることを特徴とする焼いた製品である。
【0026】
好ましい変形によれば、本発明による焼いた製品は、1乃至8重量%の植物性繊維、好ましくはエンドウ豆繊維と、分枝状マルトデキストリン、ポリデキストロース、及びピロデキストリンからなる群より単独または互いの混合物として選択される、3乃至8重量%の少なくとも一つの改良剤とを含み、これらの割合が最終製品に対する重量で表され、分枝状マルトデキストリンが好ましいことを特徴とする焼いた製品である。むろん、こうした繊維強化された焼いた製品を得るための方法は、難燃性澱粉を使用する上記の方法についても不変である。
【0027】
本発明の別の変形によれば、前記の焼いた製品は、改良剤と少なくとも一つの親水性コロイド、好ましくはグアーガム及び/またはキサンタンガムとの混合物を含む。改良剤が焼いた製品の3乃至6%を占める場合には、グアーガムが存在すれば適正な生地の調製を確実にするためには十分である。6%超の改良剤では、生地のテクスチャーを調節するためにグアーガムと共にシステインの存在が必要になる。したがって、本発明の主題はまた、粉を含む焼いた繊維強化製品であって、グアーガム及び/またはキサンタンガムと分枝状マルトデキストリン及びピロデキストリンからなる群より選択される少なくとも一つの改良剤との混合物を4乃至20重量%含み、これらの割合が最終製品に対する重量で表されることを特徴とする焼いた製品である。本発明のある変形によれば、改良剤が最終製品の3乃至15重量%を占め、ガムが最終製品中に2%以下、好ましくは0.5乃至1.5重量%の量で存在する。
【実施例】
【0028】
(実施例:本発明による繊維強化パンの製造)
本発明に従い、Eurylon(登録商標)6難消化性澱粉(アミロース60%を含むトウモロコシ澱粉)と分枝状マルトデキストリンとの混合物を含むパンを、還元剤の添加無しに調製する。使用した生地配合を、下記の表に詳細に示す(パーセンテージは最終製品中の割合を示す)。
【0029】
【表1】

【0030】
これらの試行は、およそ4%の難消化性澱粉及びおよそ6%の分枝状マルトデキストリンを含む繊維強化パンは、焼き上げ前に生地がべたつくことがなく、最適な体積を有することを示す。生地の使用及びパンの体積に関しては低い導入割合でも十分であるが、最終製品の繊維含量は低い。分枝状マルトデキストリンが7%を超えると、パックはややべたつく(試行3)。難消化性澱粉無し(試行4)では、生地は非常にべたつく。
【0031】
(実施例2:サンドウィッチ用パンの調製;保存試験)
Hi-Maize(登録商標)958またはEurylon(登録商標)6の難消化性澱粉と分枝状マルトデキストリンとの混合物を使用してサンドウィッチ用パンを製造する。保存試験を行って保存後のパンの身の変化を評価する。使用した配合を下記の表に再度示す。
【0032】
【表2】

【0033】
結果:これらの試行は、パンが難消化性澱粉のみを含む場合には、難消化性澱粉と分枝状マルトデキストリンとの混合物を含むパンと比較すると硬さが事実上2倍になることを明示する。およそ40/60の難消化性澱粉/分枝状マルトデキストリン比(試行A及びB)は、生地の硬さ及び弾性に関して完全に適正な結果をもたらす。パンの硬さは、難消化性澱粉の導入割合が増大するにつれて増大する。さらにまた、分枝状マルトデキストリンを含むパンは、従来技術に従う還元剤の添加なしに製造することができる。
【0034】
(実施例3:本発明による繊維強化サンドウィッチ用パンの製造)
本発明に従い、エンドウ豆繊維と分枝状マルトデキストリンとの混合物を使用し、還元剤を添加せずにパンを調製した。
【0035】
試行1は、デキストロースを含む従来の配合によるコントロールである。試行2は、分枝状マルトデキストリンのみを含むコントロールである。試行3は、本発明による配合である。使用される生地配合は、下記の表に詳細に説明される(パーセンテージは、最終製品中の割合を示す)。生地を、試行1及び2については2時間15分間の、試行3については1時間30分間の発酵時間の後に、200℃の回転式オーブンで25分間焼き上げる。焼き上げ後及び24時間貯蔵後の水分含量を測定する。
【0036】
【表3】

【0037】
試行1:生地をまとめ、適正なテクスチャーを得るために1+10分間必要である(より短時間の捏ね上げではべたつくテクスチャーの、まとまりの悪い生地が得られる)。
【0038】
試行2:「ネガティブ」コントロール:不溶性繊維の添加なしには、生地をまとめるために1+18分間必要である。
【0039】
試行3:分枝状マルトデキストリン+エンドウ豆繊維:生地をまとめるために1+11分間、すなわち試行1の従来配合に匹敵する時間が必要である。
【0040】
(実施例4:本発明による低脂肪ブリオシュの製造)
改良剤(分枝状マルトデキストリン)とグアーガムとの混合物を含む、繊維強化され、脂肪を低減されたブリオシュを調製する。
使用する配合は下記の通りである。
【0041】
【表4】

【0042】
システインを水に溶解させる。全ての粉類を混合した後、他の材料を加える。捏ね上げた混合物を、35℃にて2時間膨張させた後にオーブン中190℃にて23分間焼き上げる。
【0043】
得られるブリオシュは、従来の材料表と比べて、42%低減された脂肪、12%の熱量低減、及び7%超の繊維を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉を含む焼いた繊維強化製品であって、少なくとも一つの難消化性澱粉と、分枝状マルトデキストリン、ピロデキストリン、及びポリデキストロースからなる群より選択される少なくとも一つの改良剤との混合物を6乃至20重量%含み、この割合が最終製品に対する重量で表されることを特徴とする焼いた製品。
【請求項2】
3乃至8%の難消化性澱粉及び3乃至8%の前記改良剤を含み、これらの割合が最終製品に対する重量で表されることを特徴とする、請求項1に記載の焼いた製品。
【請求項3】
前記改良剤が、分枝状マルトデキストリンからなることを特徴とする、請求項1または2に記載の焼いた製品。
【請求項4】
前記混合物の難消化性澱粉/改良剤比が、75/25乃至25/75であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の焼いた製品。
【請求項5】
最終製品100g当たり少なくとも6gの繊維含量を有することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の焼いた製品。
【請求項6】
・粉、少なくとも一つの難消化性澱粉及び少なくとも一つの改良剤を含む生地を形成する工程、
・この生地を捏ね上げる工程、
・生地を任意に放置して膨張させる工程、
・生地を焼いて前記の焼いた製品を得る工程、
を含む焼いた繊維強化製品の製造方法であって、
前記の焼いた製品が、3乃至8重量%の難燃性澱粉と、分枝状マルトデキストリン、ポリデキストロース、及びポリデキストリンからなる群より単独または互いの混合物として選択される3乃至8重量%の改良剤とを含み、これらの割合が最終製品に対する重量で表されることを特徴とする方法。
【請求項7】
前記難燃性澱粉が、50%以上のアミロース含量を有する澱粉であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記改良剤が、分枝状マルトデキストリンからなることを特徴とする、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
粉を含む焼いた繊維強化製品であって、少なくとも一つの植物性繊維と、分枝状マルトデキストリン及びピロデキストリンからなる群より選択される少なくとも一つの改良剤との混合物を4乃至20重量%含み、この割合が最終製品に対する重量で表されることを特徴とする焼いた製品。
【請求項10】
1乃至8%のエンドウ豆繊維及び3乃至8%の分枝状マルトデキストリンを含み、これらの割合が最終製品に対する重量で表される、請求項9に記載の焼いた製品。
【請求項11】
粉を含む焼いた繊維強化製品であって、グアーガム及び/またはキサンタンガムと分枝状マルトデキストリン及びピロデキストリンからなる群より選択される少なくとも一つの改良剤との混合物を4乃至20重量%含み、これらの割合が最終製品に対する重量で表されることを特徴とする焼いた製品。

【公表番号】特表2008−543322(P2008−543322A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−517522(P2008−517522)
【出願日】平成18年1月27日(2006.1.27)
【国際出願番号】PCT/FR2006/000192
【国際公開番号】WO2006/136666
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(592097428)ロケット・フルーレ (58)
【Fターム(参考)】