説明

焼肉タレの製造法

【課題】 保存料、防腐剤、着色料など一切含まず、優れた栄養素を原料とした、生肉にかける焼肉タレと焼き肉をつけて食べる焼肉タレをセットにして肉の旨味を引き出す焼肉タレの製造法を提供する。
【解決手段】 焼き肉の味付け前処理用に生肉にかける焼肉タレは、味噌、醤油、砂糖、アミノ酸、すり下ろしにんにくを混ぜ、強火で加熱沸騰させ火を止める。これに焼酎とワインを加え殺菌処理後に水中で冷却し常温の暗所に静置する。焼肉をつけて食べる焼肉タレは、清酒と味醂を強火で加熱し、揮発アルコール分に着火した後、弱火加熱し、味噌、醤油、アミノ酸、すり下ろしにんにくを加え、再び強火で加熱し沸騰殺菌し自然冷却後、水中で冷却し常温の暗所にて保存する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生肉にかける焼肉タレと、焼き肉につける焼肉タレの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来生肉のタレおよび焼肉ドレッシングは家伝の秘法として一部で酒や味醂が隠し味として使われてきた。近年、食事の欧米化に伴い焼肉を愛用する人も増え、優れた栄養素は広く国民の知るところとなったが、醤油を中心として、甘味料、アミノ酸、香辛料、着色料、保存料などを付加して、焼き肉にする前の生肉にかけるタレか、又は焼き肉につけるタレのいずれか1種類を単独で使用するものであり、肉の持つ旨味を引き出し得なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】醤油に味噌、アミノ酸、にんにく、砂糖を入れて加熱沸騰させ、消火した後に焼酎とワインを加えて、生肉にかける焼肉タレと、清酒、味醂が含有するアルコールに着火した後に自然消火した残留成分に醤油、味噌、アミノ酸、にんにくを加えた焼き肉につけて食べる焼肉タレを製造し、この2種類を併用して一つの食味を得ることを特徴とする長期保存の可能な焼肉タレの製造法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】先ず、請求項1の生肉にかける焼肉タレは、醤油、味噌、砂糖、アミノ酸、にんにくを入れて、強火で1分沸騰させて火を止め、次に焼酎、ワインを加えてそのまま自然に冷却させ、殺菌済みの容器に入れて殺菌済みの栓を打ち密封し、殺菌槽で加熱殺菌し、水中にて冷却させ、常温の暗所に静置する。
【0005】次に、請求項2の焼き肉につける焼肉タレは、清酒、味醂を入れて強火で加熱し、揮発アルコール分に着火後に弱火加熱とする。自然消火した後に醤油、味噌、にんにく、アミノ酸を入れて、再び強火で1分間沸騰させ火を止める。自然に冷却させ、殺菌済みの容器に入れて殺菌済みの栓を打ち密封し、殺菌槽で加熱殺菌し、水中にて冷却させ、常温の暗所で保存する。
【0006】
【発明の実施の形態】請求項1の生肉にかける焼肉タレの製造法を述べる。濃口又は薄口醤油1、8リットル、味噌1Kg、砂糖1Kg、アミノ酸200g、生すりおろしにんにく300gの混合物を釜に入れ、最初強火で加熱し、1分間沸騰した後に火を止めて、米焼酎又は清酒500gと、赤又は白ワイン500gを加えて、自然に冷却した焼肉タレを、殺菌槽内で100度Cで60分間殺菌した容器に詰めた後、蒸気槽内にて90度Cで20分加熱脱気し、同じく蒸気槽内で100度Cで40分加熱殺菌した栓を打ち、密閉容器を100度Cで60分加熱殺菌後に水中で徐々に冷却し常温に戻す。本発明の生肉にかける焼肉タレの製造工程を(表1)に示す。
【0007】
【表1】


【0008】次に請求項2の焼き肉につける焼肉タレの製造方法を述べる。清酒1、8リットルと同量の味醂を混合して釜に入れて、強火で2分間沸騰させ、揮発成分アルコールに着火して後、弱火にしてアルコールの火が消えるのを見届けた後で、濃口醤油1、8リットル、味噌1Kg、アミノ酸150g、生すり下ろしのにんにく200gの混合物を加えて、再び強火で1分間沸騰させた後に火を止めて、自然に冷却した焼肉タレを、殺菌槽内で100度Cで60分間殺菌した容器に詰めた後、蒸気槽内で90度Cで20分加熱脱気し、蒸気槽内で100度Cで40分殺菌した栓を打栓して容器を密封し、蒸気槽内で100度Cで60分間加熱殺菌した後に水中で徐々に冷却し常温に戻す。本発明の焼き肉につける焼肉タレの製造工程を(表2)に示す。
【0009】
【表2】


【0010】生肉にかける焼肉タレは2倍から5倍に薄めて使用する。鶏がらや豚骨を弱火で1時間煮込み、脂肪分を取り除いたスープを薄液に使用すると、さらに栄養素の補強が得られる。
【0011】生肉にかける焼肉タレと、焼き肉をつけて食べる焼肉タレは、好みに応じて、唐辛子、洋辛子、洋胡椒、ゴマ油やゴマ粉末、すり下ろしリンゴ、レモン汁などを添加して食用に供する。
【0012】
【発明の効果】本発明の方法により製造された請求項1の焼き肉の味付け前処理で生肉にかける焼肉タレと請求項2の焼き肉につけて食べる焼肉タレは、防腐剤を使用せず、容器に密封して常温保存で一年間品質の変化は認められない。必要量だけ開封して取り出し、残りに密栓をして常温の暗所で六カ月間置いてもカビの発生はない。焼肉1に野菜を3の割合で取り合わせて食用し、例えば、キャベツ、玉葱、ジャガ芋、春菊、もやしなど直火焼きに適した食材を工夫して、野趣を楽しめる。本発明の方法で製造された焼肉タレは優れた栄養素を有し、直火の焼肉は口当たりもよく、さわやかな甘味と旨味を保ち、健康、長寿に役立ち、幼児から高齢者まで食用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 濃口又は薄口醤油1、8リットルと味噌1kgと生すり下ろしニンニク300gとアミノ酸200gと砂糖1kgの混合物を強火で1分沸騰させて火を止め、次に赤又は白ワイン0、5リットルと米焼酎又は清酒0、5リットルを加えて、自然冷却させ、殺菌済みの容器に入れ加熱蒸気中で脱気し、殺菌した栓を打ち密閉した容器を殺菌槽で蒸気加熱殺菌を行い、水中で冷却して得る、生肉にかける焼肉タレの製造法。
【請求項2】 清酒1、8リットルと同量の味醂の混合物を強火で加熱し、蒸発アルコールに着火後に弱火加熱とし自然消火後に、濃口醤油1、8リットルと味噌1kgと生すり下ろしニンニク200gとアミノ酸150gを加え再び強火で加熱して1分沸騰させて、火を止め自然冷却した後殺菌済みの容器に入れ加熱蒸気中で脱気し、殺菌した栓を打ち密閉した容器を殺菌槽で蒸気加熱殺菌を行い水中で冷却して得る、焼き肉につける焼肉タレの製造法。