説明

照射ユニットおよび照射装置

【課題】 従来に比べ、より多くの発光面を持たせ、輝度ムラなどをより有効に防止することの可能な照射ユニットを提供する。
【解決手段】 光源2と、光源2からの光を照射ユニット1の照射軸Zと直交する方向に360°の範囲で反射する第1反射面3とを有し、さらに、第1反射面3から光が放射される360°の範囲を放射状の適宜な区画に分割し、分割した1つの区画は、第1反射面3から放射された光が直接入射して所定の方向に反射する第2反射面4と、第1反射面3からの光の放射方向において第2反射面4の後方に位置する第3反射面5とを備え、第3反射面5には、分割した他の区画に設けられている第2反射面4によって反射された光が入射し、入射した光を所定の方向に反射する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照射ユニットおよび照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示されているような灯具が提案されている。図1、図2、図3は特許文献1に示されている灯具を示す図である。なお、図1は平面図、図2は図1のA−A線における断面図、図3は斜視図である。図1、図2、図3において、101は灯具、102は光源(照射角が比較的に狭いLEDランプ)、103は光源102からの光を灯具101の照射軸Zと直交する方向に360°の範囲で反射する第1反射面、104は第1反射面103により反射される光の光路中に設けられて、この光を灯具101の照射軸Zと平行な方向に反射する第2反射面である。
【0003】
ここで、光源102は、主たる発光方向である光軸Xを灯具101の照射軸Zと略合致させて設けられている。
【0004】
また、図1、図2、図3の例では、第2反射面104は、第1反射面103から光が放射される360°の範囲を放射状の適宜な区画に分割し、その区画毎に光軸Xからの距離を変えて配置されている。
【0005】
このような構成の従来の灯具では、光源102からの光を第1反射面103により一旦光軸Xに対して水平方向に拡げ、これを第2反射面104により灯具101の照射軸Zと平行な方向に向かわせることで、灯具の発光面積の設定が自在となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許3352989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したような従来の灯具では、第1反射面103からの光の放射方向において第2反射面104の後方には、灯具101の照射軸Zと平行な方向に向かわせる光学手段が設けられていないので、第1反射面103からの光の放射方向において第2反射面104の後方には発光面を存在させることができず、従って、より多くの発光面を持たせ、輝度ムラなどをより有効に防止することができないという問題がある。
【0008】
本発明は、従来に比べ、より多くの発光面を持たせ、輝度ムラなどをより有効に防止することの可能な照射ユニットおよび照射装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、光源と、前記光源からの光を前記照射ユニットの照射軸と直交する方向に所定の角度範囲で反射する第1反射面とを有しており、
さらに、前記第1反射面から光が放射される所定の角度範囲を放射状の適宜な区画に分割し、分割した1つの区画は、前記第1反射面から放射された光が直接入射して所定の方向に反射する第2反射面と、前記第1反射面からの光の放射方向において前記第2反射面の後方に位置する第3反射面とを備えており、
前記第3反射面には、前記分割した他の区画に設けられている第2反射面によって反射された光が入射し、入射した光を所定の方向に反射することを特徴としている。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の照射ユニットにおいて、前記第2反射面は、前記第1反射面からの光を第1の方向に反射する第1反射部分と、前記第1反射面からの光を第2の方向に反射する第2反射部分とを有しており、前記第3反射面には、前記分割した他の区画に設けられている前記第2反射面の第2反射部分により第2の方向に反射された光が入射することを特徴としている。
【0011】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の照射ユニットにおいて、前記第1の方向は前記照射軸と平行な方向であり、前記第2の方向は前記照射軸と直交する所定の方向であり、前記第3反射面は、入射した光を所定の方向として前記照射軸と平行な方向に反射することを特徴としている。
【0012】
また、請求項4記載の発明は、請求項2乃至請求項3のいずれか一項に記載の照射ユニットにおいて、前記第2反射面の第2反射部分は、前記第2の方向として、前記第1反射面からの光を前記照射軸と直交する複数の方向に反射することを特徴としている。
【0013】
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の照射ユニットを複数個有し、複数個の照射ユニットは、互いに照射軸が平行となるように並置されており、前記複数個の照射ユニットのうちの1つの照射ユニットの少なくとも一部の第3反射面には、他の照射ユニットの第2反射面の第2反射部分によって反射された光が入射するようになっており、前記1つの照射ユニットの光源は、他の照射ユニットの光源と、色温度を異にしていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
請求項1乃至請求項4記載の発明によれば、光源と、前記光源からの光を前記照射ユニットの照射軸と直交する方向に所定の範囲で反射する第1反射面とを有しており、
さらに、前記第1反射面から光が放射される所定の範囲を放射状の適宜な区画に分割し、分割した1つの区画は、前記第1反射面から放射された光が直接入射して所定の方向に反射する第2反射面と、前記第1反射面からの光の放射方向において前記第2反射面の後方に位置する第3反射面とを備えており、
前記第3反射面には、前記分割した他の区画に設けられている第2反射面の第2反射部分によって反射された光が入射し、入射した光を所定の方向に反射するので、従来に比べ、より多くの発光面を持たせ、輝度ムラなどをより有効に防止することの可能な照射ユニットを提供することができる。
【0015】
また、請求項5記載の発明によれば、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の照射ユニットを複数個有し、複数個の照射ユニットは、互いに照射軸が平行となるように並置されており、前記複数個の照射ユニットのうちの1つの照射ユニットの少なくとも一部の第3反射面には、他の照射ユニットの第2反射面の第2反射部分によって反射された光が入射するようになっており、前記1つの照射ユニットの光源は、他の照射ユニットの光源と、色温度を異にしているので、前記1つの照射ユニットの光源の色温度と他の照射ユニットの光源の色温度とが異なっている場合にも、混色の度合いが増し、混色の度合いが増すことによって色ムラを改善し、また請求項1乃至請求項4記載の発明と同様に、より多くの発光面を持たせ、輝度ムラなどを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】特許文献1に示されている灯具を示す図である。
【図2】特許文献1に示されている灯具を示す図である。
【図3】特許文献1に示されている灯具を示す図である。
【図4】本発明の照射ユニットの概略構成例を示す図(本発明の照射ユニットの概略を説明するための図)である。
【図5】本発明の照射ユニットの概略構成例を示す図(本発明の照射ユニットの概略を説明するための図)である。
【図6】第1反射面の例を示す図である。
【図7】第1反射面の例を示す図である。
【図8】第2反射面の例を示す図である。
【図9】第2反射面の例を示す図である。
【図10】第3反射面の例を示す図である。
【図11】所定の角度範囲(360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した全ての区画において、第2反射面と、その後方に第3反射面とを配置した場合の例を示す図である。
【図12】所定の角度範囲(360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した全ての区画において、第2反射面と、その後方に第3反射面とを配置した場合の例を示す図である。
【図13】所定の角度範囲(360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した一部の区画において、第2反射面、第3反射面のいずれか1つしか配置されていない場合の例を示す図である。
【図14】所定の角度範囲(360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した一部の区画において、第2反射面、第3反射面のいずれか1つしか配置されていない場合の例を示す図である。
【図15】本発明の照射装置の一例を示す図である。
【図16】本発明の照射装置の他の例を示す図である。
【図17】所定の角度範囲が180°の範囲となる例を示す図である。
【図18】光源の光軸が照射ユニットの照射軸Zと合致しない例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図4、図5は本発明の照射ユニットの概略構成例を示す図(本発明の照射ユニットの概略を説明するための図)である。なお、図4は平面図、図5は図4のA−A線における断面図である。図4、図5を参照すると、この構成例の照射ユニット1は、光源2と、前記光源2からの光を照射ユニット1の照射軸Zと直交する方向に所定の角度範囲(図4、図5の例では、360°の範囲)で反射する第1反射面3とを有しており、
さらに、前記第1反射面3から光が放射される所定の角度範囲(図4、図5の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割し、分割した1つの区画は、前記第1反射面3から放射された光が直接入射して所定の方向に反射する第2反射面4と、前記第1反射面3からの光の放射方向において前記第2反射面4の後方に位置する第3反射面5とを備えており、
前記第3反射面5には、前記分割した他の区画に設けられている第2反射面4によって反射された光が入射し、入射した光を所定の方向に反射するようになっている。
【0019】
ここで、図4、図5の例では、光源2は、主たる発光方向である光軸Xを照射ユニット1の照射軸Zと略合致させて設けられており、光源2には、例えば、照射角が比較的に狭いLEDが用いられている。
【0020】
また、図4、図5の例では、光源2、第2反射面4、第3反射面5は、基板6上に配置されている。また、図4、図5の例では、照射ユニット1は、カバー(照射面)7を有し、第1反射面3は、カバー(照射面)7に支持されている。
【0021】
図6、図7は、第1反射面3の例をそれぞれ示す図である。図6の例では、第1反射面3は、表面に例えばAl(アルミニウム)が蒸着されたリフレクタタイプのものとして構成されている。また、図7の例では、第1反射面3は、レンズタイプのものとして構成されている。
【0022】
また、図8(a),(b)は、第2反射面4の例を示す図である。なお、図8(a)は斜視図、図8(b)は平面図である。図8(a),(b)の例では、第2反射面4は、第1反射面3からの光を第1の方向Z1に反射する第1反射部分4aと、前記第1反射面からの光を第2の方向Y1に反射する第2反射部分4bとを有している。
【0023】
ここで、前記第1の方向Z1は、例えば、前記照射軸Zと平行な方向である。また、前記第2の方向Y1は、例えば、前記照射軸Zと直交する所定の方向である。
【0024】
そして、第2反射面4が図8の例のように構成されている場合、前記第3反射面5には、前記分割した他の区画に設けられている第2反射面4の第2反射部分4bによって前記照射軸Zと直交する所定の方向(第2の方向Y1)に反射された光が入射するようになっている。
【0025】
なお、図8(a),(b)の例において、第2反射部分4bの面角度θは、第2反射部分4bからの光が所定の第3反射面5に入射するよう、適宜変更設定できる(例えば45°よりも小さい任意の角度に設定できる)。
【0026】
また、図8(a),(b)の例では、第2反射面4の第2反射部分4bは、第2の方向Y1として、前記第1反射面3からの光を前記照射軸Zと直交する1つの方向に反射するようになっているが、図9(a),(b)に示すように(図9(a)は斜視図、図9(b)は平面図)、第2反射面4の第2反射部分4bは、第2の方向Y1として、第1反射面3からの光を前記照射軸Zと直交する複数の方向(図9(a),(b)の例では、2つの異なる方向Y2,Y3)に反射するように構成されてもよく、この場合には、第1反射面3からの光が前記照射軸Zと直交する複数の方向に反射される分だけ、第3反射面5の個数をより多く設けることができる。例えば、放射状に分割した1つの区画に、放射方向に複数の第3反射面5を設けることができる。
【0027】
なお、図9(a),(b)の例においても、第2反射部分4bの2つの面角度φ1、φ2は、第2反射部分4bからの2つの方向の光が所定の2つの第3反射面5に入射するよう、それぞれ独立して、適宜変更設定できる(例えば45°よりも小さい任意の角度にそれぞれ設定できる)。
【0028】
また、図10は、第3反射面5の例を示す図である。図10の例では、第3反射面5は、これに入射した光を、所定の方向として前記照射軸Zと平行な方向Z2に反射するようになっている。
【0029】
なお、第2反射面4と、その後方に位置する第3反射面5とは、所定の間隔を隔てて配置することもできるし、できる限り近接させて配置することもできる。
【0030】
このような構成の照射ユニット1では、光源2からの光は、第1反射面3によって、照射ユニット1の照射軸Zと直交する方向に所定の角度範囲(図4、図5の例では、360°の範囲)で反射され、所定の角度範囲(図4、図5の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した区画に配置されている第2反射面4の第1反射部分4aと第2反射部分4bとに入射する。そして、光源2からの光は、所定の角度範囲(図4、図5の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した1つの区画にある第2反射面4の第1反射部分4aによって、照射軸Zと平行な方向に反射されてカバー(照射面)7に向かい、また、前記第1反射面3からの光の放射方向において前記第2反射面4の後方に位置する第3反射面5には、前記分割した他の区画に設けられている第2反射面4の第2反射部分4bによって反射された光が入射し、この第3反射面5に入射した光は、照射軸Zと平行な方向に反射されてカバー(照射面)7に向かう。
【0031】
このように、本発明では、光源2からの光を、所定の角度範囲(図4、図5の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した1つの区画にある第2反射面4のみならず、その後方に位置する第3反射面5からも、照射軸Zと平行な方向に反射させてカバー(照射面)7に向かわせることができる。
【0032】
すなわち、本発明では、所定の角度範囲(図4、図5の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した1つの区画において、複数の(上記の例では、2つの)発光面をもたせることができ、従来のように1つの発光面しかもたせることができなかった場合に比べ、より多くの発光面を持たせ、輝度ムラなどをより有効に防止することの可能な照射ユニットを提供することができる。
【0033】
なお、図4、図5の例では、説明を簡単にするため、所定の角度範囲(図4、図5の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した1つの区画についてのみ、第2反射面4と、その後方に第3反射面5とが配置されている状態が図示されているが、所定の角度範囲(図4、図5の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した他の区画についても、同様に、第2反射面4と、その後方に第3反射面5とを配置することができる。
【0034】
図11、図12は、所定の角度範囲(図11、図12の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した全ての区画において、第2反射面4と、その後方に第3反射面5とを配置した場合の例が示されている。なお、図11の例は、各区画において、各第2反射面4が放射状の中心(いまの例では、光軸)Xから等距離に配置され、また、各第3反射面5が放射状の中心(いまの例では、光軸)Xから等距離に配置されている場合を示しており、図12の例は、隣接する区画において、各第2反射面4が放射状の中心(いまの例では、光軸)Xから異なる距離に配置され、また、各第3反射面5が放射状の中心(いまの例では、光軸)Xから異なる距離に配置されている場合を示している。
【0035】
また、図13、図14は、所定の角度範囲(図13、図14の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した一部の区画において、第2反射面4、第3反射面5のいずれか1つしか配置されていない場合の例が示されている。なお、図13の例は、各区画において、第2反射面4が放射状の中心(いまの例では、光軸)Xから等距離に配置され、また、第3反射面5が放射状の中心(いまの例では、光軸)Xから等距離に配置されている場合を示しており、図14の例は、隣接する区画において、第2反射面4が放射状の中心(いまの例では、光軸)Xから異なる距離に配置され、また、第3反射面5が放射状の中心(いまの例では、光軸)Xから異なる距離に配置されている場合を示している。
【0036】
また、所定の角度範囲(上記の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割した一部の区画において、第2反射面4、第3反射面5のいずれもが配置されていない場合も、本発明の範囲である。
【0037】
また、上述の例では、第3反射面5と、第2反射面4の第1反射部分4aとは、これに入射した光を、所定の方向として前記照射軸Zと平行な方向に反射するようになっているとし(なお、本発明では、照射軸Zと完全に平行な方向から少しの角度だけ傾いた方向も、照射軸Zと平行な方向と呼ぶとする)、これが最良の形態ではあるが、前記照射軸Zと必ずしも平行な方向に反射するようになっていない場合も、本発明の範囲である。
【0038】
また、上述の例では、第2反射面4の第2反射部分4bは、これに入射した光を、前記照射軸Zと直交する所定の方向に反射するとしたが、第3反射面5が第2反射面4の第2反射部分4bに対して照射軸Z方向にずれて位置決めされている場合には、照射軸Zと直交しない所定の方向に反射させる(第2反射面4の第2反射部分4bからの光が第3反射面5に入射するように反射させる)必要がある。
【0039】
また、上述の各例において、各第2反射面4の形状や大きさは、同じである必要はない。同様に、各第3反射面5の形状や大きさも、同じである必要はない。
【0040】
また、上述の例では、所定の色温度の1つの光源だけを用いた照射ユニットについて述べたが、上述したような本発明の照射ユニットを複数個有し、複数個の照射ユニットは、互いに照射軸が平行となるように並置されており、前記複数個の照射ユニットのうちの1つの照射ユニットの少なくとも一部の第3反射面には、他の照射ユニットの第2反射面の第2反射部分によって反射された光が入射する照射装置を構成することもできる。
【0041】
なお、このような照射装置において、1つの照射ユニットの光源は、他の照射ユニットの光源と、色温度を異にすることができる。この場合にも、本発明によれば、後述のように、混色の度合いを増すことによって色ムラを改善し、また前述したと同様に、より多くの発光面を持たせ、輝度ムラなどを有効に防止することができる。
【0042】
図15はこのような照射装置の一例を示す図(平面図)である。図15の例では、照射装置は、2つの照射ユニット11、21が、互いに照射軸が平行となるように並置されて構成されている。
【0043】
そして、図15の例では、2つの各照射ユニット11、21は、1つの照射ユニット(例えば11)の第3反射面に他の照射ユニット(例えば21)の第2反射面によって(より正確には、第2反射面の第2反射部分によって)反射された光が入射すること以外は、前述した照射ユニット1と同じ構成となっている。
【0044】
すなわち、第1の照射ユニット11は、光源12と、前記光源12からの光を照射ユニット11の照射軸Zと直交する方向に所定の角度範囲(図15の例では、360°の範囲)で反射する第1反射面13とを有しており、
さらに、前記第1反射面13から光が放射される所定の角度範囲(図15の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割し、分割した1つの区画は、前記第1反射面13から放射された光が直接入射して所定の方向に反射する第2反射面14と、前記第1反射面13からの光の放射方向において前記第2反射面14の後方に位置する第3反射面15とを備えている。ここで、光源12には、色温度が例えば3000Kのもの(例えばLED)が用いられている。また、後述の効果をより効果的に得るために、第2反射面14と、その後方に位置する第3反射面15とを、できる限り近接させて配置するのが良い。
【0045】
また、第2の照射ユニット21は、光源22と、前記光源22からの光を照射ユニット21の照射軸Zと直交する方向に所定の角度範囲(図15の例では、360°の範囲)で反射する第1反射面23とを有しており、
さらに、前記第1反射面23から光が放射される所定の角度範囲(図15の例では、360°の範囲)を放射状の適宜な区画に分割し、分割した1つの区画は、前記第1反射面23から放射された光が直接入射して所定の方向に反射する第2反射面24と、前記第1反射面23からの光の放射方向において前記第2反射面24の後方に位置する第3反射面25とを備えている。ここで、光源22には、色温度が例えば5000Kのもの(例えばLED)が用いられている。また、後述の効果をより効果的に得るために、第2反射面24と、その後方に位置する第3反射面25とを、できる限り近接させて配置するのが良い。
【0046】
そして、第1の照射ユニット11の第3反射面15には、第2の照射ユニット21の第2反射面24によって(より正確には、第2反射面24の第2反射部分によって)反射された光(色温度が例えば5000Kの光)が入射するようになっている。また、第2の照射ユニット21の第3反射面25には、第1の照射ユニット11の第2反射面14によって(より正確には、第2反射面14の第2反射部分によって)反射された光(色温度が例えば3000Kの光)が入射するようになっている。
【0047】
このような構成では、第1の照射ユニット11の第2反射面14からは色温度が例えば3000Kの光を照射軸Zと平行な方向に反射させてカバー(照射面)に向かわせ、第2反射面14の後方に位置する第3反射面15からは色温度が例えば5000Kの光を照射軸Zと平行な方向に反射させてカバー(照射面)に向かわせることができ、色温度が例えば3000Kの光と色温度が例えば5000Kの光との混色の度合いを増すことができる。同様に、第2の照射ユニット21の第2反射面24からは色温度が例えば5000Kの光を照射軸Zと平行な方向に反射させてカバー(照射面)に向かわせ、第2反射面24の後方に位置する第3反射面25からは色温度が例えば3000Kの光を照射軸Zと平行な方向に反射させてカバー(照射面)に向かわせることができ、色温度が例えば5000Kの光と色温度が例えば5000Kの光との混色の度合いを増すことができる。
【0048】
このように、本発明の照射装置では、複数個の照射ユニットのうちの1つの照射ユニットの第3反射面には、他の照射ユニットの第2反射面の第2反射部分によって反射された光が入射するので、1つの照射ユニットの光源の色温度と他の照射ユニットの光源の色温度とが異なっている場合にも、混色の度合いが増し、混色の度合いが増すことによって色ムラを改善し、また前述したと同様に、より多くの発光面を持たせ、輝度ムラなどを有効に防止することができる。
【0049】
なお、上述した例の照射装置では、光源12には、色温度が例えば3000Kのもの(例えばLED)を用い、光源22には、色温度が例えば5000Kのもの(例えばLED)を用いたが、光源12,22として、ドミナント波長が互いに異なるもの(例えばLED)であって、これらを混色すると白色光源になるものを用いることもできる。この場合には、ドミナント波長が互いに異なるものの混色の度合いを増すことによって、白色光源の波長に近づき、点灯時の眩しさを軽減することができる。
【0050】
また、図15の例では、2つの各照射ユニット11、21は、1つの照射ユニット(例えば11)の全ての第3反射面に他の照射ユニット(例えば21)の第2反射面によって(より正確には、第2反射面の第2反射部分によって)反射された光が入射するとしたが、本発明はこれに限定されず、例えば図16に示すように、1つの照射ユニット(例えば11)の少なくとも一部の第3反射面に他の照射ユニット(例えば21)の第2反射面によって(より正確には、第2反射面の第2反射部分によって)反射された光が入射し、1つの照射ユニット(例えば11)のそれ以外の第3反射面にはこの照射ユニット(例えば11)の第2反射面によって(より正確には、第2反射面の第2反射部分によって)反射された光が入射するように構成されていれば良い。すなわち、図16の例では、照射ユニット11の第3反射面15−1、15−2には、照射ユニット21の第2反射面24−2、24−1によって反射された光が入射する一方で、照射ユニット11の第3反射面15−3、15−4には、照射ユニット11の第2反射面14−2、14−1によって反射された光が入射するように構成されている。また、照射ユニット21の第3反射面25−1には、照射ユニット11の第2反射面14−1によって反射された光が入射するようになっている。ここで、照射ユニット11の第2反射面14−1は、図9に示した構成のものであり、照射ユニット11の第2反射面14−2、照射ユニット21の第2反射面24−1、24−2は、図8に示した構成のものである。
【0051】
なお、上述した図15または図16の例において、各第2反射面14の形状や大きさは、同じである必要はない。同様に、各第3反射面15の形状や大きさも、同じである必要はない。同様に、各第2反射面24の形状や大きさも、同じである必要はない。同様に、各第3反射面25の形状や大きさも、同じである必要はない。
【0052】
また、上述した各例、例えば図4、図5の例では、光源2からの光を照射ユニット1の照射軸Zと直交する方向に360°の範囲で反射するとしたが、所定の角度範囲としては、例えば図17に示すように180°の範囲などとすることもできる。
【0053】
また、上述の各例、例えば図4、図5の例では、光源2は、主たる発光方向である光軸Xを照射ユニット1の照射軸Zと略合致させて設けられているとしたが、例えば図18に示すように光源2と第1反射面3との間にミラー8などを介在させることもでき、このときには、光源2の光軸は照射ユニット1の照射軸Zと合致しない。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、一般照明、車両灯、遊戯機器などに利用可能である。
【符号の説明】
【0055】
1、11、21 照射ユニット
2、12、22 光源
3、13、23 第1反射面
4、14、24 第2反射面
4a 第1反射部分
4b 第2反射部分
5、15、25 第3反射面
6 基板
7 カバー(照射面)
8 ミラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、前記光源からの光を前記照射ユニットの照射軸と直交する方向に所定の角度範囲で反射する第1反射面とを有しており、
さらに、前記第1反射面から光が放射される所定の角度範囲を放射状の適宜な区画に分割し、分割した1つの区画は、前記第1反射面から放射された光が直接入射して所定の方向に反射する第2反射面と、前記第1反射面からの光の放射方向において前記第2反射面の後方に位置する第3反射面とを備えており、
前記第3反射面には、前記分割した他の区画に設けられている第2反射面によって反射された光が入射し、入射した光を所定の方向に反射することを特徴とする照射ユニット。
【請求項2】
請求項1記載の照射ユニットにおいて、前記第2反射面は、前記第1反射面からの光を第1の方向に反射する第1反射部分と、前記第1反射面からの光を第2の方向に反射する第2反射部分とを有しており、前記第3反射面には、前記分割した他の区画に設けられている前記第2反射面の第2反射部分により第2の方向に反射された光が入射することを特徴とする照射ユニット。
【請求項3】
請求項2記載の照射ユニットにおいて、前記第1の方向は前記照射軸と平行な方向であり、前記第2の方向は前記照射軸と直交する所定の方向であり、前記第3反射面は、入射した光を所定の方向として前記照射軸と平行な方向に反射することを特徴とする照射ユニット。
【請求項4】
請求項2乃至請求項3のいずれか一項に記載の照射ユニットにおいて、前記第2反射面の第2反射部分は、前記第2の方向として、前記第1反射面からの光を前記照射軸と直交する複数の方向に反射することを特徴とする照射ユニット。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の照射ユニットを複数個有し、複数個の照射ユニットは、互いに照射軸が平行となるように並置されており、前記複数個の照射ユニットのうちの1つの照射ユニットの少なくとも一部の第3反射面には、他の照射ユニットの第2反射面の第2反射部分によって反射された光が入射するようになっており、前記1つの照射ユニットの光源は、他の照射ユニットの光源と、色温度を異にしていることを特徴とする照射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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