説明

照明ユニット

【課題】防水性に優れ、屋外で使用可能な高い信頼性を有する照明ユニットの提供。
【解決手段】前面に発光素子を配設した基板と、前記基板の前面側に配置され、前記発光素子を覆うように設けられた光学部材と、前記基板の後面側に配置され、前記基板を実装する基板実装面を有し、前記光学部材と合わせて筐体を構成する放熱ケース部材と、を備える照明ユニットであって、前記基板の周縁を囲むように、前記放熱ケース部材の前面側の外周縁に溝部が形成され、前記光学部材の外周側に設けられた外周側壁部が前記溝部に挿入され、前記溝部の内側面と前記光学部材の外周側壁部の間の隙間に封止材料が充填されてなる防水接合部を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外等の防水性が求められる環境で使用される照明ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(以下、「LED」と略す)等の発光素子を光源とする照明ユニットが、省エネルギかつ長寿命である利点を活かして、広範囲の分野に普及し始めている。LEDを発光素子として用いる照明ユニットは、大基板に複数個のLEDを実装することによって必要な光束を得ている。この照明ユニットでは、数多くのLEDを同一基板上に実装する為、LEDの発熱によって発光素子の温度が上昇する。そのため、LEDの熱を放熱するために、熱伝導率の良い金属製の基板を用いる等の放熱対策が必要であった。また、LEDを発光素子として用いる照明ユニットは、LEDが実装された基板のみでは、屋外で使用することができず、基板全体を筐体で覆いLEDに水が接触しない様にする必要があった。基板を筐体に当てて熱分散を行う事も可能であったが、筐体を大きくする必要があった。
【0003】
そこで、放熱性や防水性を考慮して、各種の照明ユニットが提案されている。例えば、特許文献1には、背面が開口した透明な箱型ケースに、表側にLEDを、背面側に放熱体を収容し、箱型ケースの開口部から充填材を注入して、箱型ケースと放熱部材の隙間に充填材を充填した構造を有する照明ユニットが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、基板と、その基板に搭載されたLEDとに耐湿性コーティングを施し、この基板とLEDを内部に収容した本体を取付枠に収納し、さらに、取付枠に光透過性のカバーを係合させ、カバーおよび本体の長手方向の端部にキャップを嵌装した構造を有する照明器具が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、前面側に発光素子と反射部材を配設した伝熱部材と、伝熱部材の背面側を支持するとともに、外側に冷却用フィンを有するハウジングと、発光素子、反射部材、発光素子の前面に配設されたレンズおよび伝熱部材の前面側を覆うために、ハウジングに嵌装されたカバーとを有する照明装置が開示されている。この照明装置では、ハウジングの外周端に設けられた溝に、カバーの外周端縁が嵌挿されている。
【0006】
さらに、特許文献4には、放熱ケースの内側空間に、発光素子が実装された基板と、発光素子を内側に収容し、発光素子から発光した光の出射方向を制御するための制光体(レンズ)とを配設した構造を有する発光装置が開示されている。
【特許文献1】特開2005−302483号公報
【特許文献2】特開2007−227210号公報
【特許文献3】特開2007−234462号公報
【特許文献4】特開2005−064145号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、発光素子を光源とする従来の照明ユニットや照明装置は、放熱性および防水性共に不十分であり、特に、防水対策が不十分であるため、屋外使用時に照明ユニット内部に水が侵入して、最悪の場合、発光素子が発光せず不灯に至ってしまう場合があった。例えば、特許文献1に開示されている照明ユニットでは、光源からの熱によって、放熱部材と充填剤との界面で剥離が発生して防水性が悪化するなどの虞があり、屋外用照明としては信頼性に欠けるものである。
【0008】
また、特許文献2に開示されている照明器具は、基板と、その基板に搭載されたLEDとに耐湿性コーティングを施してあるため、基板およびLEDについては防水性を期待できる。しかし、基板とLEDを収容した本体を収納する取付枠、さらに取付枠に係合させた光透過性のカバー、カバーおよび本体の長手方向の端部に嵌装したキャップ等について、各部材の接合部の防水性を考慮することは、何ら記載されていない。そのため、各部材の接合部から水が侵入する虞がある。また、光源からの熱によって、各部材の熱膨張率の相違に起因する伸縮量の差によって、接合部に隙間が生じて防水性が悪化する虞がある。
【0009】
また、特許文献3に開示された照明装置では、ハウジングの外側に設けられた冷却用フィンによって、そのハウジングによって支持された伝熱部材に配置された発光素子で発生する熱を放熱することが可能である。しかし、この照明装置について、特許文献4には、防水性について何も記載されておらず、伝熱部材とハウジングとの接合部における防水性に関して考慮されていない。例えば、発光素子の発光に伴って発生する熱によって、伝熱部材とハウジングとの間の伸縮量の差によって生じる応力を緩和することができず、両者の接合部に隙間が生じ、防水性の悪化の原因となる虞がある。
【0010】
さらに、特許文献4に開示された発光装置についても、防止性について何も記載されていない。そして、特許文献4の発光装置では、放熱ケースがレンズの外側を覆っている点が記載されているが、防水性について何ら考慮されていない。
【0011】
そこで、本発明の課題は、防水性に優れ、屋外で使用可能な高い信頼性を有する照明ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明の照明ユニットは、前面に発光素子を配設した基板と、前記基板の前面側に配置され、前記発光素子を覆うように設けられた光学部材と、前記基板の後面側に配置され、前記基板を実装する基板実装面を有し、前記光学部材と合わせて筐体を構成する放熱ケース部材と、を備える照明ユニットであって、前記基板の周縁を囲むように、前記放熱ケース部材の前面側の外周縁に溝部が形成され、前記光学部材の外周側に設けられた外周側壁部が前記溝部に挿入され、前記溝部の内側面と前記光学部材の外周側壁部の間の隙間に封止材料が充填されてなる防水接合部を有することを特徴とする。
本発明において、「前面側」とは、照明ユニットから光が照射される側を言い、「後面側」とは、光が照射される側の反対側を言う。
【0013】
この照明ユニットでは、基板の周縁を囲むように放熱ケース部材の前面側の外周縁に形成された溝部の内側面と、溝部に挿入された光学部材の外周側壁部との間の隙間に封止材料が充填されてなる防水接合部を有する構成によって、優れた防水性を得ることができる。特に、発光素子から伝わる熱に起因する封止材料の剥離を抑制して、優れた防水性を維持することができる。
【0014】
請求項2に係る発明は、前記照明ユニットにおいて、前記放熱ケース部材の溝部の内面と、前記光学部材の外周側壁部とは、前記防水接合部において、離間していることを特徴とする。
【0015】
この照明ユニットでは、放熱ケース部材の溝部の内面と、光学部材の外周側壁部とが、防水接合部において、離間している構成によって、優れた防水性を得ることができる。特に、溝部の内面と、光学部材の外周側壁部とが、防水接合部において、離間しているため、放熱ケース部材から光学部材に熱が伝わり難く、光学部材の温度が部分的に高くならないため、熱膨張等が抑制されて優れた防水性を得ることができる。
【0016】
請求項3に係る発明は、前記照明ユニットにおいて、前記放熱ケース部材は、前記溝部が形成されている部位の断面が、前記基板実装面を有する部位の断面よりも幅が狭くなるように形成されていることを特徴とする。
【0017】
この照明ユニットでは、溝部が形成されている部位の断面が、基板実装面を有する部位の断面よりも幅が狭くなるように形成されていることによって、放熱ケース部材の基板実装面を有する部位から溝部が周設されている部位への伝熱が抑制され、溝部に熱が伝わり難い。これによって、光学部材が熱により変形、例えば、反ることを抑制し、防水性能を向上させることができる。
【0018】
請求項4に係る発明は、前記照明ユニットにおいて、前記溝部は、前記放熱ケース部材の長手方向の溝幅が、短手方向の溝幅よりも広くなるように形成されていることを特徴とする。
【0019】
この照明ユニットでは、放熱ケース部材の長手方向の溝幅が、短手方向の溝幅よりも広くなるように形成されていることによって、高温または低温の環境下で放熱ケース部材や光学部材が伸縮する際に、長手方向が短手方向よりも放熱ケース部材と光学部材の伸縮量の差が大きくなることに起因して生じる応力を緩和して、防水接合部における封止材料と放熱ケース部材または光学部材の剥離を防止して、防水性を向上させることができる。
【0020】
請求項5に係る発明は、前記照明ユニットにおいて、前記放熱ケース部材は、前記基板実装面と反対側の面に断面略山形状の放熱用突条部が設けられていることを特徴とする。
【0021】
この照明ユニットでは、発光素子から放熱ケース部材に伝わる熱が、基板実装面と反対側の面に設けられた断面略山形状の放熱用突条部において同心円状に広がり、放熱ケース部材の基板実装側と反対側の表面温度を均一にすることができる。そのため、放熱ケース部材の表面から効率良く空気中に放熱可能となり、その結果、発光素子の温度を低減することも可能となる。
【0022】
請求項6に係る発明は、前記照明ユニットにおいて、前記放熱ケース部材は、前記放熱用突条部の頂部に突出して設けられたリブを有することを特徴とする。
【0023】
この照明ユニットでは、放熱用突条部の頂部にリブが突出して設けられたことにより、照明ユニットを照射方向(下方向)に向けた場合、リブが上方に突出し、封止材料を充填した放熱ケース部材の溝部が下方に向くことになる。これによって、ゴミや雨水が照明ユニットの外表面に溜まらず、照明ユニットの表面からの放熱の悪化を防止できる。また、上方に突出したリブによって、鳥が照明ユニットに止まることを防止する効果もある。
【0024】
請求項7に係る発明は、前記照明ユニットにおいて、前記放熱ケース部材を平面視して、前記光学部材の外形が、前記放熱ケース部材の外形より小さく、かつ前記光学部材が、前記放熱ケース部材の前記溝部の内側に収まるように配置されていることを特徴とする。
【0025】
この照明ユニットでは、照明ユニットを照射方向(下方向)に向けた場合、放熱ケース部材を平面視して、光学部材の外形が、放熱ケース部材の外形より小さく、かつ光学部材が、放熱ケース部材の溝部の内側に収まるように配置されていることによって、光学部材にゴミや雨水が溜まらないようにすることができる。
【0026】
請求項8に係る発明は、前記照明ユニットにおいて、前記放熱ケース部材は、電力供給用ケーブルのケーブル取出部を有し、前記電力供給用ケーブルは、前記ケーブル取出部に形成されたケーブル孔に嵌められたケーブル保護部材を挿通して外部に取り出されていることを特徴とする。
【0027】
この照明ユニットでは、電力供給用ケーブルが、ケーブル取出部に形成されたケーブル孔に嵌められた弾性材料からなるケーブル保護部材を挿通して外部に取り出されている構成によって、ケーブル取出部から照明ユニットの内部への水の浸入を防止し、防水性を向上させることができる。
【0028】
請求項9に係る発明は、前記照明ユニットにおいて、前記放熱ケース部材は、前記ケーブル保護部材が前記ケーブル取出部から外れないように前記ケーブル取出部を覆って前記ケーブル保護部材を係止する離脱防止用カバーを有することを特徴とする。
【0029】
この照明ユニットでは、ケーブル保護部材がケーブル取出部から外れないようにケーブル取出部を覆ってケーブル保護部材を係止する離脱防止用カバーによって、ケーブル取出部から照明ユニットの内部への水の浸入を防止し、防水性を向上させることができる。
【0030】
請求項10に係る発明は、前記放熱ケース部材は、前記電力供給用ケーブルを曲がった状態で係止するケーブル係止用リブを前記ケーブル取出部に有し、前記ケーブル係止用リブは、前記離脱防止用カバーで覆われていることを特徴とする。
【0031】
この照明ユニットでは、電力供給用ケーブルが曲がった状態で放熱ケース部材のケーブル係止用リブに係止されることによって、照明ユニットの組立時に電力供給用ケーブルに加わる引張り応力を緩和して、引張り応力によるケーブル保護部材の変形を防止し、防水性の向上を可能とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明の照明ユニットは、防水性に優れ、屋外で使用可能な高い信頼性を有するものである。そのため、本発明の照明ユニットは、照明ユニットを筐体で覆わずに灯具にすることができ、また、複数個の照明ユニットを使用しても放熱性の優れたLED照明用灯具を構成することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の照明ユニットについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る照明ユニット1の主要構成部材を示す分解斜視図、図2(a)および(b)は、照明ユニット1を後面側および前面側から見た斜視図、図3(a)は、図2(a)に示すA−A´線矢視断面を示す図、図3(b)は、図2(a)に示すB−B´線矢視断面図、図4は、図2(a)に示すC−C´線矢視断面図、図5は、照明ユニット1のケーブル取出部12を示す斜視図、図6は、図5に示すD−D´線矢視断面図、図7は、離脱防止用カバー15を取り外したケーブル取出部12を示す斜視図である。
【0034】
本発明の実施形態に係る照明ユニット1は、図1に示すとおり、前面に複数の発光素子2を配設した基板3と、基板3の前面側に配置される光学部材4と、基板3の後面側に配置され、光学部材4と合わせて筐体を構成する放熱ケース部材5と、を備える。放熱ケース部材5と光学部材4は、ネジ7,7によって合体され、基板3を収容する筐体を構成する。
【0035】
基板3は、放熱ケース部材5の前面に設けられた基板実装面51に、接着部材31を介して接着され、さらに、ネジ7,7によって、放熱ケース部材5に装着される。この基板3は、放熱ケース部材5の前面の基板実装面51に収まるように長手方向に延長した形状に形成され、前面に複数の発光素子2が長手方向に所定間隔をあけて配設されている。この基板3には、その前面、後面および内部に、発光素子2のそれぞれを発光させるための電気回路を構成する配線および配線パターン(図示せず)が設けられ、さらに、トランジスタ、抵抗、ツェナーダイオード等の発光素子の発光のために用いられる各種素子が搭載されている。この基板3としては、熱伝導性の高い材料を用いることが好ましく、ガラスエポキシ基板やアルミ基板が好適に用いられる。
【0036】
発光素子2は、光を発光することが可能な素子であれば特に限定されるものではなく、LED等の当該分野で使用されているもののいずれをも使用することができる。また、発光素子2として、半導体発光素子チップ自体を用いてもよく、パッケージや被覆部材等により覆われていてもよい。パッケージや被覆部材としては、波長変換部材(例えば、蛍光体等)、拡散剤等を含有する部材を用いてもよい。さらに、発光素子2は、複数の半導体発光素子チップで構成されていてもよい。特に、RGBの各波長域の光に対応した複数の半導体発光素子を用いることにより、単色の発光素子を用いる場合よりも、混色性を向上させることができる。発光素子2は、基板3の前面側に等間隔で配置されていることが好ましい。これにより、均一な光の分布を実現することができるとともに、発光素子2から発生する熱の分布を均等にすることができる。また、基板3に配設する発光素子2の種類、各発光色の発光素子2の個数等を調整することによって、照明ユニット1からの照射光を所望の色調にすることができる。
【0037】
光学部材4は、基板3の前面側に配置され、発光素子2を覆うように設けられ、発光素子2から発光される光の配光を調整する役割を有するものである。この光学部材4の外周側には、外周側壁部41が設けられている。この外周側壁部41は、光学部材4と放熱ケース部材5を合わせて照明ユニット1を組み立てる際に、放熱ケース部材5の外周縁に設けられた溝部54に挿入される(図3(a)、(b)参照)。
【0038】
この光学部材4は、発光素子2から光が入射する光有効面が光透過性を有する材料で構成されていれば特に限定されず、当該分野で公知の材料によって形成することができる。例えば、軽量で、強度の強いプラスチック、特に加工性および耐熱性を考慮すると、ポリカーボネートやアクリルなどの樹脂材料にて構成されていることが好ましい。ここで、光透過性を有する材料は、発光素子2からの光を100%透過することが好ましいが、混色、色むら等を考慮して、半透明および不透明(例えば、光透過性が70%程度以上、乳白色のもの等)のものも含むものとする。
【0039】
図1に示す照明ユニット1では、発光素子2から発光される光の配光を調整するために、発光素子2から光が入射する光入射面(光学部材4の後面)に、各発光素子2に対応して、短手方向に刻設された溝によって一群のプリズム(図示せず)が形成されていてもよい。そして、光学部材4の後面に形成されるプリズムは、各発光素子2から発光される光を光学部材4の長手方向に配光するように形成される。
【0040】
また、この光学部材4は、光拡散(散乱)効果を有するものでもよい。光拡散効果を有する光学部材4を用いることにより、輝度・色ムラが照射ムラに影響する発光素子2を使用した場合にも、これらの照射ムラを抑制することが可能な照明ユニット1を得ることができる。ここで、光拡散効果を有する光学部材とは、発光素子2からの光を拡散し得る部材を意味し、光学部材4自体に光拡散処理が施されたものでもよいし、光学部材4に光拡散効果を有する他の部材を組み合わせたものでもよい。例えば、光学部材4の前面側および/または後面側(内側)に拡散シート(例えば、半透明および乳白色樹脂製の薄いシート)を貼り付けてもよいし、光学部材4の前面および/または後面にサンドブラスト、研磨等の粗面化処理を施してもよい。さらに、光学部材4を形成する材料自体に拡散剤(例えば、酸化シリコン等のフィラー等)を混入してもよい。これにより、発光素子2からの光を均一なひとつの面光源とすることができる。
【0041】
放熱ケース部材5は、全体が略長方形状に形成されており、基板3の後面側に配置される部材である。この放熱ケース部材5は、前面側に基板3を実装する基板実装面51を備える。基板実装面51は、基板3および接着部材31に対応して平坦な面で構成されることが好ましい。この放熱ケース部材5は、放熱性を考慮して、熱伝導性に優れた材料、例えば、アルミニウム合金等の金属材料で形成されている。そして、放熱ケース部材5の前面側の外周縁には、基板実装面51に実装された基板3の周縁を囲むように溝部54が形成されている。照明ユニット1の組み立てに際して、この溝部54に、光学部材4の外周側壁部41が挿入される(図3(a)、(b)参照)。この溝部54は、放熱ケース部材5の長手方向の溝幅(図3(a)に示す溝幅A)が、短手方向の溝幅(図3(b)に示す溝幅B)よりも広くなるように形成されていることが好ましい。これによって、高温または低温の環境下で放熱ケース部材や光学部材が伸縮する際に、長手方向が短手方向よりも放熱ケース部材と光学部材の伸縮量の差が大きくなることに起因して生じる応力を緩和して、防水接合部9(図3(a)、(b)参照)における封止材料と放熱ケース部材5または光学部材4の剥離を防止して、防水性を向上させることができる。
【0042】
また、溝部54において、放熱ケース部材5と光学部材4の構成材料の違いによって、両者の線膨張係数の差を考慮して、伸縮量の差を吸収して、防水接合部9を安定に維持するために、長手方向の溝幅(図3(a)に示す溝幅A)は、最大温度時の伸び量の2倍以上とすることが望ましい。例えば、放熱ケース部材5をアルミニウム(線膨張係数:24×10−6/℃)で形成し、光学部材4をアクリル樹脂(線膨張係数:70×10−6/℃)で形成し、長手方向の寸法を400mmとした照明ユニット1において、発光素子2の発光に伴う熱、あるいは屋外で太陽光の照射等によって、放熱ケース部材5および光学部材4が100℃(常温との温度差:75℃)に加熱された場合、両部材の熱膨張による伸びの差は、400×(100−25)×(70×10−6−24×10−6)=1.4mmとなる。そこで、伸縮量の差を吸収して、防水接合部9を安定に維持するために、放熱ケース部材5の長手方向の溝幅(図3(a)に示す溝幅A)を3.5mm(約2.5倍)程度にすることが望ましい。
【0043】
また、放熱ケース部材5は、溝部54が形成されている部位の断面が、基板実装面51を有する部位の断面よりも幅が狭くなるように形成されていることが好ましい。すなわち、図3(a)に示すように、溝部54を形成する放熱ケース部材5の幅t1が、基板実装面51を有する放熱ケース部材5の本体(放熱用突条部52)の幅t2とが、t1<t2となるように形成されていることが好ましい。例えば、t1は、t2の2倍以上となるように形成されていることが好ましい。これによって、放熱ケース部材5の基板実装面51を有する部位から溝部54が形成されている部位への伝熱が抑制され、溝部に熱が伝わり難い。そして、光学部材4が熱により変形、例えば、反ることを抑制することができる。さらに、高温または低温の環境下で放熱ケース部材5や光学部材4が伸縮する際に、長手方向が短手方向よりも放熱ケース部材5と光学部材4の伸縮量の差が大きくなることに起因して生じる応力を緩和して、防水接合部9における封止材料と放熱ケース部材5または光学部材4の剥離を防止して、防水性を向上させることができる。
【0044】
さらに、放熱ケース部材5には、基板実装面51と反対側(後面側)に断面略山形状の放熱用突条部52が設けられている。この放熱用突条部52は、図4に示すように、放熱ケース部材5の断面が、基板3に配設された発光素子2を中心とする円の部分円弧を外形とする形状になるように形成される。また、照明ユニット1の設置場所、照明ユニット1を収容する灯具の筐体への照明ユニット1の取付け状態、設置(照射)方向等に応じて、放熱用突条部52の断面形状を決定してもよい。この放熱用突条部52は、図4に示すように、基板実装面51からの高さ(H)が、十分に放熱できるように、基板の幅(W2)/2<Hとなるように形成することが好ましい。また、放熱用突条部52の基板実装面51からの高さ(H)は、放熱ケース部材5の溝部54が形成されている部位への伝熱を抑制するため、溝部54が形成されている部位の断面が、基板実装面51を有する部位の断面よりも幅が狭くなるように形成されていることが好ましく、具体的には、[照明ユニットの幅(W1)/2]−狭幅部56の長さ(W3)>Hとなるようにすることが好ましい。例えば、照明ユニット1の幅(W1)が44mm、基板3の幅(W2)が20mm、狭幅部56の長さ(W3)が2mmである場合、放熱用突条部52の基板実装面51からの高さ(H)は、10〜20mm程度に形成することが好ましく、さらに、放熱性の向上と、溝部54への伝熱の抑制の観点から、15〜18mm程度に形成することが好ましい。また、放熱用突条部52は、図1に示すように、放熱ケース部材5の長手方向に連続して形成されていてもよいし、風による放熱効果を考慮して、一部に切り欠き等を設けたものでもよい。
【0045】
この放熱用突条部52によって、発光素子2から放熱ケース部材5に伝わる熱が、図4に示す矢印Eのように、同心円状に広がり、放熱ケース部材5の基板実装面51の側と反対側(後面側)の表面温度を均一にすることができる。そのため、放熱ケース部材5の表面から効率良く空気中に放熱可能となり、その結果、発光素子2の温度も低減することが可能となる。
【0046】
そして、この放熱用突条部52の頂部には、リブ52aが突出して設けられていることが好ましい。放熱用突条部52の頂部にリブ52aが突出して設けられることにより、図2および図4に示すように、照明ユニット1を照射方向(下方向)に向けた場合、リブ52aが上方に突出し、封止材料を充填した放熱ケース部材5の溝部54が下方に向くことになる。これによって、ゴミや雨水が照明ユニット1の外表面に溜まり照明ユニット1の表面からの放熱が悪化することを防止できる。また、上方に突出したリブ52aによって、鳥が照明ユニットに止まることを防止する効果もある。
【0047】
また、放熱ケース部材5において、放熱用突条部52の長手方向の両端側には、照明ユニット1を、一つまたは複数を照明用灯具の筐体の内部に取り付けて収容したり、あるいは照明ユニット1を屋外照明の設置箇所に設けた支柱、支持具、支持部材等に取り付けるために、取付けネジ10(図1参照)を螺嵌するネジ取付部11が設けられている。
【0048】
さらに、放熱ケース部材5の長手方向の一端側には、発光素子2等に電力を供給するための電力供給用ケーブル6を外部に取り出すケーブル取出部12が設けられている。
【0049】
ケーブル取出部12において、図6に示すように、電力供給用ケーブル6は、基板3側のケーブル入口12aから、ケーブル取出部12の内側で曲折して形成されたケーブル孔13を通って、外側の取出口12bの外側へ取り出される。そして、ケーブル孔13には、グロメット(ケーブル保護部材)14が嵌められ、電力供給用ケーブル6は、グロメット(ケーブル保護部材)14を挿通している。このグロメット(ケーブル保護部材)14によって、ケーブル取出部12から照明ユニット1の内部への水の浸入を防止し、防水性を向上させることができる。このグロメット(ケーブル保護部材)14は、電力供給用ケーブル6に加わる引張り応力等に抗して電力供給用ケーブル6とケーブル取出部12との間の密着を確保して水の侵入を阻止できるように、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム)、シリコーンゴム等の弾性材料で形成されている。
【0050】
このグロメット(ケーブル保護部材)14は、ケーブル取出部12を覆って離脱防止用カバー15に設けられた係止部15aとケーブル孔13の途中に設けられた保護部材取付孔12cの縁との間に、グロメット14の鍔部14aを挟んで係止することによって、ケーブル取出部12からグロメット(ケーブル保護部材)14が外れないように構成されている。この離脱防止用カバー15を用いてグロメット14がケーブル取出部12から外れないようにすることによって、ケーブル取出部12から照明ユニット1の内部への水の浸入を防止し、防水性を向上させることができる。この離脱防止用カバー15は、潤滑性に優れ(摩擦係数が低い)、かつ、高い硬度を有するナイロン、エラストマー等で形成されることが好ましい。
【0051】
さらに、ケーブル取出部12は、図6および図7に示すように、電力供給用ケーブル6を曲がった状態で係止するケーブル係止用リブ16を、取出口12bに有する。このケーブル係止用リブ16は、離脱防止用カバー15に覆われる。このように、電力供給用ケーブル6が曲がった状態で放熱ケース部材5のケーブル係止用リブ16に係止されることによって、照明ユニット1の組立時に放熱用突条部52に加わる引張り応力を緩和して、引張り応力によるグロメット(ケーブル保護部材)14の変形を防止し、防水性の向上を可能とする。
【0052】
この照明ユニット1は、基板実装面51に発光素子2を搭載した基板3を接着部材31を介して接着した放熱ケース部材5と、光学部材4とを合わせ、光学部材4の側(前面側)から、光学部材4の両端に穿設されたネジ穴74,74、基板3の両端に穿設されたネジ穴73,73、接着部材31の両端に穿設されたネジ穴73a,73aを通って、ネジ7,7を、放熱ケース部材5の両端に設けたネジ止め孔75,75にネジ止めすることによって、組み立てられる。これによって、図2(a)および(b)に示すように、光学部材4と放熱ケース部材5とを合わせて構成される筐体1aの内部に、発光素子2が配設された基板3(図示せず)を収容した照明ユニット1が構成される。
【0053】
この照明ユニット1において、放熱ケース部材5と光学部材4とは、放熱ケース部材5を平面視して(図4に示す矢印Fの方向から見て)、光学部材4の外形が、放熱ケース部材5の外形より小さく、かつ光学部材4が、前記放熱ケース部材5の前記溝部54の内側に収まるように配置されていることが好ましい。これによって、照明ユニット1の上方から降り注ぐ雨水やゴミが、放熱ケース部材5の外形に覆われた光学部材4に溜まらないようにすることができる。
【0054】
この照明ユニット1の組み立てに際して、図3(a)および(b)に示すように、基板実装面51に基板3を接着部材31を介して接着した放熱ケース部材5の溝部54に、光学部材4の外周側壁部41が挿入される。この放熱ケース部材5の溝部54の内面55と、光学部材4の外周側壁部41とは接することがなく離間しており、溝部54の内面55と、光学部材4の外周側壁部41との間の最小の隙間、例えば、図3(a)および(b)に示す最小隙間8が0.5mm以上を保って離間していることによって、放熱ケース部材5から熱が光学部材4に伝わり難くして光学部材4の温度が部分的に高くならないようにすることができる。最小隙間8が、0.5mm未満の場合、封止部材の充填に際して、封止材料が最小隙間8に流れ込まず、防水接合部9の形成による防水性が低下する虞がある。また、光学部材4と放熱ケース部材5が、照明ユニット1の外周部では、接することが無く隙間を保つ事によって、放熱ケース部材5から熱が光学部材4に伝わり難くし光学部材の温度が部分的に高くならない様にしていることと、放熱ケース部材5の溝部54付近が基板実装面51付近よりも薄く形成されている事によって熱経路を遮断し、溝部54に熱が伝わり難い。これにより、光学部材4が熱により形状が反ることが抑制され、防水性能を向上させることができる
【0055】
次に、溝部54の内面55と、外周側壁部41の間の最小隙間8に封止材料が充填され防水接合部9が形成される。防水接合部9を形成する封止材料は、発光素子2から伝わる熱に起因して放熱ケース部材5と光学部材4が伸縮する際に、その伸縮を吸収して、放熱ケース部材5の溝部54の内面55や光学部材4の外周側壁部41と防水接合部9の剥離を防止して、防水接合部9による防水性を安定に維持するために、弾性を有するものが好ましく、例えば、シリコーン樹脂、ウレタン等を用いることができる。特に、耐熱性および弾性を有し、かつ耐候性・耐老化性に優れることから、シリコーン樹脂が好ましい。
【0056】
この照明ユニット1を屋外照明用の光源として、光の照射面(光学部材4の前面)を下方向にした場合、溝部54が下向きとなり、溝部54にゴミや水が溜まらないようにすることができる。また、放熱ケース部材5をアルミニウム(線膨張係数:24×10−6/℃)で形成し、光学部材4をアクリル樹脂(PMMA:線膨張係数:約70×10−6/℃)で形成した場合、両者の線膨張係数は約3倍の差がある。そのため、照明ユニット1が、矩形の2辺が共に長い大面積灯具の場合、2方向に伸び縮みするため、接合面がねじれてしまい防水性を保つことが困難である。これに対して、図1に示すように、基板3上に発光素子2を長手方向に沿って配設し、その基板3を長方形状の放熱ケース部材5および光学部材4で構成される筐体内に収容した照明ユニット1では、一方向(長手方向)に長いライン状の形態となる。そのため、この照明ユニット1では、短手方向の伸び縮みは極微小であり、長手方向の伸び縮みを吸収することが重要となる。そのため、照明ユニット1では、放熱ケース部材5の長手方向の溝幅(図3(a)に示す溝幅A)が、短手方向の溝幅(図3(b)に示す溝幅B)よりも広くなるように形成され、さらに、溝部54が周設されている部位の断面が、基板実装面51を有する部位の断面よりも幅が狭くなるように形成されていることによって、長手方向の防水構造を強化することにより防水性の向上を図ることが可能となる。
【0057】
また、照明ユニット1は、ライン状の形態を有するため、ユニット自体の表面積を大きくすることが可能となる。さらに、照明ユニット1を複数搭載した照明用灯具では、ユニットの間に隙間を設けることができ、その間を風(自然対流)が流れる事により、放熱性を向上させることが可能となる。これに対して、矩形の2辺が共に長い大面積灯具の場合、LEDとLEDの間に放熱面と防水構造を設けることが困難でありLEDの実装ピッチを大きくする必要が有り、灯具として大型のものになってしまう。
【0058】
また、照明ユニット1は、支柱、支持具、支持部材等に取り付けて単独で灯具とすることができる。さらに、照明ユニット1を、一つまたは複数を照明用灯具の筐体の内部に取り付けて収容し照明用灯具を構成することができる。
【実施例】
【0059】
以下、本発明における実施例について説明する。なお、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
この実施例では、図1に記載された放熱ケース部材5に対応する本体を、アルミニウム合金を鋳造して形成し、また、光学部材4に対応するレンズをアクリル樹脂で形成し、本体とレンズの防水接合部(図3(a)、(b)参照)に充填される充填材としてのコーキング材をシリコーン樹脂として用い、レンズと本体との間に基板に設けた発光素子を設置した照明ユニット1を準備した。
【0060】
なお、この実施例では、図3(a)、(b)に記載された防水接合部9の各寸法は、図3(a)、すなわち、照明ユニット1の長手方向(全長398mm)断面において、「A」は3.5mmであり、図3(b)、すなわち、照明ユニット1の短手方向(全幅44mm)断面において、「B」は2.5mmである。また、図3(a)及び(b)の最小隙間8は共に、1mmである。
【0061】
そして、準備した照明ユニット1について、温度及び湿度を高温高湿で一定にした状況下において照明ユニット1を長時間動作させてコーキング材の様子を見る高温高湿動作での試験と、湿度一定のまま、所定変動幅で温度を変更する1サイクルを複数回繰り返した状況下において照明ユニット1を動作させてコーキング材の様子を見るサイクル試験とを行った。
【0062】
ここで、高温高湿動作での試験と、サイクル試験との具体的な数値条件をまとめて記す。
高温高湿動作での試験:温度60℃、湿度90%、1000時間
サイクル試験:湿度一定(湿度90%)、1サイクルの温度の変動幅−20℃〜60℃、100サイクル(1サイクルにかかる時間を12時間として設定)
【0063】
<結果>
高温高湿動作での試験及びサイクル試験のいずれも、照明ユニット1では、コーキング材に亀裂や、クラックあるいは剥離部分を目視で確認することができず、十分な防水性を有することが分かった。つまり、照明ユニット1の構造では、熱膨張によるレンズがコーキング材を持ち上げるように力(せん断応力)がかかっても、剥離部分を発生することがなかった。また、照明ユニット1では、高温環境下において、レンズが防水接合部9の溝内において幅方向に広がり(熱膨張)、コーキング材に圧縮応力がかかり続けてそのコーキング材の粘着性および劣化が起こり、再度常温環境下に戻ったときに、コーキング材とレンズとの接着面が剥離し、その剥離した部分を起点にコーキング材に亀裂が発生することがなかった。
つまり、実施例で示す形態の照明ユニット1の構造では、すでに説明したように防水接合部9が一定の状態を維持することで、前記した環境において十分な防水性を確保できることを実証しているといえる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係る照明ユニットの主要構成部材を示す分解斜視図である。
【図2】(a)は、本発明に係る照明ユニットを上側から見た斜視図、(b)は、本発明に係る照明ユニットを下側から見た斜視図である。
【図3】(a)は、図2(a)に示すA−A´線矢視断面を示す図、(b)は、図2(a)に示すB−B´線矢視断面図である。
【図4】図2(a)に示すC−C´線矢視断面図である。
【図5】本発明に係る照明ユニットのケーブル取出部を示す斜視図である。
【図6】図5に示すD−D´線矢視断面図である。
【図7】本発明に係る照明ユニットの離脱防止用カバーを取り外したケーブル取出部を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0065】
1 照明ユニット
1a 筐体
2 発光素子
3 基板
31 接着部材
4 光学部材
41 外周側壁部
5 放熱ケース部材
51 基板実装面
52 放熱用突条部
52a リブ
54 溝部
55 内面
56 狭幅部
6 電力供給用ケーブル
7 ネジ
73 ネジ穴
73a ネジ穴
74 ネジ穴
75 ネジ止め孔
8 最小隙間
9 防水接合部
10 取付けネジ
11 ネジ取付部
12 ケーブル取出部
12a ケーブル入口
12b ケーブル出口
13 ケーブル孔
14 グロメット(ケーブル保護部材)
14a 鍔部
15 離脱防止用カバー
15a 係止部
16 ケーブル係止用リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に発光素子を配設した基板と、
前記基板の前面側に配置され、前記発光素子を覆うように設けられた光学部材と、
前記基板の後面側に配置され、前記基板を実装する基板実装面を有し、前記光学部材と合わせて筐体を構成する放熱ケース部材と、
を備える照明ユニットであって、
前記基板の周縁を囲むように、前記放熱ケース部材の前面側の外周縁に溝部が形成され、
前記光学部材の外周側に設けられた外周側壁部が前記溝部に挿入され、前記溝部の内側面と前記光学部材の外周側壁部の間の隙間に封止材料が充填されてなる防水接合部を有することを特徴とする照明ユニット。
【請求項2】
前記放熱ケース部材の溝部の内面と、前記光学部材の外周側壁部とは、前記防水接合部において、離間していることを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項3】
前記放熱ケース部材は、前記溝部が形成されている部位の断面が、前記基板実装面を有する部位の断面よりも幅が狭くなるように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明ユニット。
【請求項4】
前記溝部は、前記放熱ケース部材の長手方向の溝幅が、短手方向の溝幅よりも広くなるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の照明ユニット。
【請求項5】
前記放熱ケース部材は、前記基板実装面と反対側の面に断面略山形状の放熱用突条部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の照明ユニット。
【請求項6】
前記放熱ケース部材は、前記放熱用突条部の頂部に突出して設けられたリブを有することを特徴とする請求項5に記載の照明ユニット。
【請求項7】
前記放熱ケース部材を平面視して、前記光学部材の外形が、前記放熱ケース部材の外形より小さく、かつ前記光学部材が、前記放熱ケース部材の前記溝部の内側に収まるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の照明ユニット。
【請求項8】
前記放熱ケース部材は、電力供給用ケーブルのケーブル取出部を有し、前記電力供給用ケーブルは、前記ケーブル取出部に形成されたケーブル孔に嵌められたケーブル保護部材を挿通して外部に取り出されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の照明ユニット。
【請求項9】
前記放熱ケース部材は、前記ケーブル保護部材が前記ケーブル取出部から外れないように前記ケーブル取出部を覆って前記ケーブル保護部材を係止する離脱防止用カバーを有することを特徴とする請求項8に記載の照明ユニット。
【請求項10】
前記放熱ケース部材は、前記電力供給用ケーブルを曲がった状態で係止するケーブル係止用リブを前記ケーブル取出部に有し、前記ケーブル係止用リブは、前記離脱防止用カバーで覆われていることを特徴とする請求項9に記載の照明ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−33757(P2010−33757A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−192287(P2008−192287)
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【出願人】(000226057)日亜化学工業株式会社 (993)
【出願人】(390010054)小糸工業株式会社 (136)
【Fターム(参考)】