説明

照明兼用換気ダクト

【課題】照明と換気を同時に行わせることにより、設置及び占有空間を減少させることができ、また、複数のダクトを連結し易くすることにより、設置及び配置作業を容易にすることができる照明兼用換気ダクトを提供する。
【解決手段】内部に空気が流動すると共に、光が全反射して進行する、少なくとも二つ以上の光パイプと、光パイプを連結し、管連結用の連結ニップルを有するコネクタと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内空間を照明し、換気することができる照明兼用換気ダクトに関する。
【背景技術】
【0002】
一般の家屋や大型ビル及び工場建物には、室内空間を換気するための各種の換気装置と、室内空間に一定の照度を提供するための各種の照明装置が設置される。
【0003】
換気装置は、室内空間の天井に空気の移動通路を形成するダクトと、前記ダクトに室内外空気を吸引・吐出するファン装置とで構成されている。また、換気装置には、室内空気に含まれた熱エネルギーの一部を回収可能に全熱交換器が設置されてもよい。
【0004】
また、照明装置は、各種の電線に各種のランプが電気的に連結され、室内空間を人工的に照明する。さらに、最近、光パイプを用いて、室内および/または室外空間を一定の照度に照明する場合もある。前記光パイプは、ランプで発生した光を全反射させ、光が伝播する際に、光の損失が少ない点において有利である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の照明装置と換気装置は、以下のような問題があった。
【0006】
第一に、従来は、室内空間に照明装置のための空間と換気装置のための空間を別途に設けなければならないため、室内空間に各種の装置を設置するための空間が拡大され、各種の電線が複雑に配線されるという問題があった。特に、光パイプが適用された照明装置を適用する場合、光パイプとダクトが天井に独立して配設されなければならないため、設置空間が増加し、設置作業及び設計が顕著に困難となるという問題点があった。
【0007】
第二に、照明と換気のために、最適の位置に光パイプとダクトが配設されなければならないが、このような位置が重複する場合は、照明や換気のいずれかの効率を低下させなければならないという問題点があった。
【0008】
本発明は上記の問題点を解決するためのもので、その目的は、照明と換気を同時に行うことにより、設置及び占有空間を減少させることができる照明兼用換気ダクトを提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、複数のダクトを連結し易くすることにより、設置及び配置作業を容易にすることができる照明兼用換気ダクトを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一実施の形態に係る照明兼用換気ダクトは、内部において空気が流動すると共に、光が全反射して進行する、少なくとも二つ以上の光パイプと、前記光パイプを連結し且つ管連結用の連結ニップルを有する、コネクタと、を備えることを特徴とする。
【0011】
前記コネクタが、柔軟な材質により形成され、前記光パイプに着脱可能に連結されることが好ましい。また、前記コネクタが、開放または閉鎖可能に、一方の側が長手方向に沿って切開されることが好ましい。
【0012】
前記コネクタが、さらに、前記コネクタの切開部分の両方からそれぞれ延長し、前記コネクタが閉鎖するとき相互密着し、締付部材により相互固定される一対の延長部を有することが好ましい。前記コネクタが、さらに、前記一対の延長部の少なくともいずれの一つから延長し、締付部材により天井に堅固に固定される支持台を有することが好ましい。
【0013】
前記連結ニップルが、前記コネクタの外面から突出し、前記コネクタの中心部と上端との間に設けられることが好ましい。前記コネクタにより連結される二つの光パイプの各端部が、前記コネクタ内において所定の間隔離間して配設され、前記連結ニップルが、前記二つの光パイプの端部間に設けられることが好ましい。
【0014】
前記照明兼用換気ダクトが、さらに、前記光パイプの端部の外周面に形成された少なくとも一つ以上の突起と、前記コネクタの内周面に前記突起に対応して形成された溝と、を備えることが好ましい。前記突起と前記溝が、それぞれ前記光パイプと前記コネクタの円周方向に沿って形成されることが好ましい。
【0015】
前記連結ニップルに連結される管が、室内に連通するディフューザに連結されることが好ましい。前記光パイプが、光が透過可能なチューブと、前記チューブの内面に形成されて光を全反射させる、全反射層とを有することが好ましい。
【0016】
前記照明兼用換気ダクトが、さらに、前記空気と光を相互分離した状態で流動させる分離部材を設けることが好ましい。
【0017】
前記照明兼用換気ダクトが、さらに、前記光パイプまたは前記コネクタの内部に設けられ、前記光パイプまたは前記コネクタの内部空間を、空気が流動する上部空間と、光が流動する下部空間とに分ける分離板を有することが好ましい。ここで、前記光パイプの内面と前記分離板の下面には、光を全反射させる全反射層が形成されることが好ましい。
【0018】
光パイプまたは前記コネクタの内部に設けられ、前記光パイプまたは前記コネクタの内部空間を、空気が流動する内側空間と、光が流動する外側空間とに分ける分離パイプを、前記照明兼用換気ダクトがさらに有することが好ましい。
【0019】
前記分離パイプの外面と前記光パイプの内面には、光を全反射させる全反射層が形成されることが好ましい。また、前記分離パイプと前記光パイプまたは前記コネクタとの間に設けられ、前記分離パイプを、前記光パイプまたは前記コネクタの中央に位置させて支持するサポータを、前記照明兼用換気ダクトが有することが好ましい。また、前記分離パイプが、連結ニップルをさらに有し、前記分離パイプの連結ニップルと前記コネクタの連結ニップルとを連結する連結管をさらに備えることが好ましい。
【0020】
また、本発明の他の実施の形態に係る照明兼用換気ダクトは、内部において空気が流動すると共に、光が全反射して進行し、本天井から所定の間隔だけ下方に配設された仮天井に上部が埋設される少なくとも二つ以上の光パイプと、前記光パイプを連結し、前記仮天井に埋設された連結ニップルを有するコネクタと、前記連結ニップルに連結される分岐管と、を備えることを特徴とする。
【0021】
また、本発明のまた他の実施の形態に係る照明兼用換気ダクトは、内部に空気が流動すると共に、光が全反射して進行し、本天井から所定の間隔だけ下方に配設された仮天井の下に設けられる少なくとも二つ以上の光パイプと、前記光パイプを連結し、前記仮天井と隣接して配設された連結ニップルを有するコネクタと、前記仮天井を貫通して設けられ、前記連結ニップルに連結される分岐管と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明の照明兼用換気ダクトによれば、以下のような効果がある。
【0023】
第一に、照明と換気を同時に行うので、設置空間が減少し、設置作業が容易となり、配置設計が相対的に単純となるという効果がある。
【0024】
第二に、前記コネクタに連結ニップルを設けることにより、前記光パイプを別途に加工せずに、前記照明兼用換気ダクトにディフューザを連結することができるという効果がある。
【0025】
第三に、前記コネクタは、柔軟な材質により形成されるので、前記光パイプの端部が損傷することを防止することができるという効果がある。
【0026】
第四に、前記光パイプに突起を形成し、前記コネクタに溝を形成するので、前記光パイプがコネクタから外れることを防止することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明に係る照明兼用換気ダクトの好適な実施の形態について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態を説明するにあたって、同一の構成については、同一の名称及び符号を使用し、その付加説明を省略する。
【0028】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る照明兼用換気ダクトを示す分解斜視図であり、図2は、図1のダクトを示す断面図である。以下、図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る照明兼用換気ダクトの構造について説明する。
【0029】
前記照明兼用換気ダクトは、少なくとも二つ以上の光パイプ110と、前記光パイプ110を連結するコネクタ120とで構成される。
【0030】
前記光パイプ110は、光が透過可能な材質、例えば、合成樹脂、特に、アクリル材質からなるチューブ111と、前記チューブ111の内周面に形成された全反射層112と、で構成される。前記全反射層112は、光を全反射させるので、前記チューブ111内に照射された人工光または自然光は、前記チューブ111内で全反射しながら、前記チューブ111の長手方向に沿って進行する。また、前記チューブ111内に供給された空気も、前記チューブ111の長手方向に沿って進行するようになる。
【0031】
前記コネクタ120は、図1及び図2に示すように、前記光パイプ110の端部に結合され、前記光パイプ110を相互連結させる。前記コネクタ120は、柔軟な材質に形成されることが好ましいが、これは、光パイプ110の端部が壊れるなどの損傷を防止するためである。また、前記コネクタ120は、前記光パイプ110と着脱可能であることが好ましい。
【0032】
前記コネクタ120は、例えば、前記光パイプ110と連結される円筒状の本体121と、前記本体121に突設される連結ニップル125とで構成される。
【0033】
前記本体121は、例えば、前記光パイプ110の端部を取り囲むように設けられ、前記光パイプ110を連結する。この場合、コネクタ120の内周面は、前記光パイプ110の両端部が外れることを防止するように、摩擦係数が高く形成されることが好ましい。
【0034】
前記コネクタ120の本体121の内面は、前記光パイプ110の外面よりも小さめの半径を有することが好ましい。これは、前記コネクタ120と前記光パイプ100が相互結合されたとき、前記コネクタ120が、光パイプ110の両端部を引き締めることにより、前記光パイプ110がコネクタ120から外れることを防止するためである。
【0035】
これとは異なり、前記本体121が、前記光パイプ110の内面に嵌合され、前記光パイプ110を連結してもよい。この場合、前記コネクタ120の外周面は、前記光パイプ110から外れないように、摩擦係数が高く形成されることが好ましい。
【0036】
前記連結ニップル125は、図1に示すように、例えば、前記コネクタ120の本体121の垂直方向の中間部分と上端との間において上方に突出する。前記連結ニップル125には、図1に示すように、分岐管30が連結されるが、この分岐管30は、例えば、ディフューザ40(図5及び図6参照)までに連結される。このように、前記連結ニップル125が前記本体121の上部に形成されることは、前記分岐管30が、室内空間に露出することを防止するためのものである。
【0037】
このように、二つの光パイプ110を、連結ニップル125を有する前記コネクタ120を用いて連結すると、前記分岐管30を前記光パイプ110に連結するために、前記光パイプ110を別途に加工しなくてもよいという利点がある。
【0038】
前記コネクタ120で連結される二つの光パイプ110の対向する端部は、図2に示すように、所定の間隔Gだけ離間して配設され、前記連結ニップル125は、二つの光パイプ110の端部間に設けられることが好ましい。ここで、前記二つの光パイプ110の対向する端部は、前記連結ニップル125の直径だけ離間して設置してもよい。このような連結構造は、光損失が起こる部分を、前記二つの光パイプ110の対向する端部が離間しただけに減らすことができるという利点がある。
【0039】
また、前記本体121の上部は、図1に示すように、長手方向に沿って切開され、前記本体121の円周方向の両端部において、上方にそれぞれ延長部122、123が形成されてもよい。また、前記延長部122、123の少なくともいずれか一つの上端に、前記コネクタを天井に支持するための支持台124が形成されていてもよい。
【0040】
前記延長部122、123は、前記本体121と前記光パイプ110が仮に連結された状態で、相互密着して配設された後、締付部材131により相互固定される。すると、前記本体121と前記光パイプ110が安定して連結され、お互いに容易に分離されることがない。前記支持台124は、締付部材132により天井に固定され、これにより、前記コネクタ120及びこれと連結した光パイプ110は、天井から吊り下がった状態で支持される。
【0041】
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る照明兼用換気ダクトを示す分解斜視図であり、図4は、図3の照明兼用換気ダクトを示す断面図である。以下では、これらの図面を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る照明兼用換気ダクトの構造について、第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
【0042】
この第2の実施の形態に係る照明兼用換気ダクトは、少なくとも二つ以上が連結された光パイプ210と、コネクタ220とで構成される。図3及び図4における図面符号211は、前記チューブ111に該当するチューブであり、図面符号212は、前記全反射層112に該当する全反射層である。また、図面符号221は、前記本体110に該当するコネクタ220の本体であり、図面符号222、223は、前記第1及び第2の延長部122、123に該当する前記コネクタ220の第1及び第2の延長部であり、図面符号224は、前記支持台124に該当する前記コネクタ220の支持台であり、図面符号225は、前記連結ニップル125に該当する前記コネクタ220の連結ニップルである。
【0043】
前記各光パイプ210の端部の外周面には、図3及び図4に示すように、少なくとも一つ以上の突起213が形成され、前記コネクタ220の内周面には、前記突起213に対応する溝226が形成される。ここで、前記突起213と溝226は、前記コネクタ220から光パイプ210が外れることを防止するだけでなく、前記光パイプ210の正確な設置位置を案内する。
【0044】
前記突起213は、前記チューブ211の外面に、前記チューブ211の円周方向に沿って形成される。例えば、前記突起213は、前記チューブ211の円周方向に沿って、リング状または螺旋状に形成されてもよい。ところが、前記突起213は、上述した構造に限定されず、前記コネクタ220から前記光パイプ210の端部が外れることを防止することができる様々な形態に変更可能である。
【0045】
前記コネクタ220の内周面は、前記光パイプ210の外周面よりも小さめの半径を有することが好ましい。これは、前記コネクタ220の第1及び第2の延長部222、223を、締付部材231を用いて締め付けたとき、前記コネクタ220の本体221が前記光パイプ210の端部を引き締めることにより、前記光パイプ210が前記コネクタ220から外れることを防止するためである。
【0046】
前記コネクタ220で連結される二つの光パイプ210の対向する端部は、図4に示すように、所定の間隔Gだけ離間して配設され、前記連結ニップル225は、二つの光パイプ210の対向する端部間に設けられることが好ましい。例えば、前記二つの光パイプ210の対向する端部は、前記連結ニップル225の直径だけ離間して配設することが好ましい。このような連結ニップル225は、例えば、前記コネクタ220の本体221の中心部と上端との間に形成されることが好ましい。
【0047】
次に、上述した構成を有する本発明に係る照明兼用換気ダクトの設置例について説明する。
【0048】
先ず、前記コネクタ120、220を若干開放した状態で、前記光パイプ110、210の両端部を前記コネクタ120、220に挿入する。この際、前記コネクタ120、220の両端部は、前記連結ニップル125、225を挟んで対向して配設される。
【0049】
その後、前記コネクタ120、220の前記第1及び第2の延長部122、123、222、223を相互接触させ、前記締付部材131、231を用いて、前記第1及び第2の延長部122、123、222、223を締め付ける。前記第1及び第2の延長部122、123、222、223が相互締め付けられることにより、前記コネクタ120、220の本体121、221が光パイプ110、210の両端部を安定して結合させる。
【0050】
第1の実施の形態に係る照明兼用換気ダクトでは、前記コネクタ120の摩擦力により、前記光パイプ110が外れることが防止される。第2の実施の形態に係る照明兼用換気ダクトでは、前記光パイプ210の突起213と、前記コネクタ220の溝226とにより、前記光パイプ210が外れることが防止される。
【0051】
前記支持台124、224を天井に対応させた後、前記締付部材132、232を締め付けることにより、前記光パイプ110、210を天井に設けることができる。本発明によれば、前記光パイプ110、210と前記コネクタ120、220は、図5に示すように、一部、例えば、下部のみが室内に露出して設置されても、図6に示すように、実質的に全部が室内に露出して設置されてもよい。
【0052】
図5の場合、前記光パイプ110、210と前記コネクタ120、220は、略中間部分がボード等からなる仮天井20を貫通して配設され、前記支持台124、224がコンクリートまたは鉄骨等からなる本天井10に堅固に固定される。
【0053】
すると、前記光パイプ110、210と前記コネクタ120、220は、下部が前記仮天井20の下方に露出し、上部は前記仮天井20により隠されるようになる。この際、前記連結ニップル125、225も、前記仮天井20により隠されるので、前記連結ニップル125、225と前記仮天井20に設けられたディフューザ40を連結する分岐管30も、前記仮天井20により隠される。
【0054】
図6の場合、前記光パイプ110、210と前記コネクタ120、220は、前記仮天井20の下方に設けられ、前記第1及び第2の延長部122、123、222、223が、前記仮天井20を貫通して設置され、前記支持台124、224が前記本天井10に堅固に固定される。
【0055】
すると、前記光パイプ110、210と前記コネクタ120、220は、前記仮天井20の下方に露出し、前記コネクタ120、220の上部に設けられた連結ニップル125、225は、前記仮天井20の直下に配設される。前記分岐管30または前記ニップル125、225が、前記仮天井20を貫通して設置され、前記分岐管30は、前記ディフューザ40に連結される。
【0056】
したがって、図6に示すように前記光パイプ110、210と前記コネクタ120、220が設置されても、前記連結ニップル125、225と前記分岐管30は、前記仮天井20の下に露出しない効果が得られる。
【0057】
作動にあたって、前記光パイプ110、210の内部に自然光または人工光が照射されると、前記光は、前記全反射層112、212により全反射され、前記光パイプ110、210の長手方向に沿って前進する。したがって、前記光パイプ110、210は発光し、前記仮天井20の下の室内を照らすようになる。
【0058】
また、前記光パイプ110、210の内部に空気が供給されると、前記空気は、前記光パイプ110、210の長手方向に前進し、前記コネクタ120、220に連結された各分岐管30に分岐された後、前記ディフューザ40から前記仮天井20の下の室内に供給される。
【0059】
これに対して、前記光パイプ110、210の内部の空気を室外に排出する場合には、前記仮天井20の下の室内にある空気は、前記ディフューザ40と分岐管30から前記コネクタ120、220内に流入する。前記コネクタ120、220に流入した空気は、前記光パイプ110、210に沿って進行した後、外部に排出される。
【0060】
以上では、空気と光が分離されずに一緒に前記光パイプ110、210とコネクタ120、220の内部を通過するように構成された例について説明した。ところが、本発明は、これに限定されず、空気と光が互いに分離され、前記光パイプ110、210とコネクタ120、220の内部を通過するように構成されてもよい。以下、このように空気と光を相互分離した状態で通過させる分離部材について、図7及び図8を参照して説明する。
【0061】
例えば、前記光パイプ110、210と前記コネクタ120、220の内部には、図7に示すように、分離板50が設けられてもよい。前記分離板50は、前記光パイプ110、210または前記コネクタ120、220の内部空間を二つの独立した空間、すなわち、上部空間と下部空間に分ける。
【0062】
前記分離板50の上方に形成された上部空間は、空気の通路を形成し、前記分岐管30に連通する。また、前記分離板50の下方に形成された下部空間は、光の通路を形成する。ここで、光損失を減らすために、前記分離板50の下面には、図7に示すように、全反射層112、212が形成されてもよい。
【0063】
他の例として、前記光パイプ110、210と前記コネクタ120、220の内部に、図8に示すように、分離パイプ60が設けられてもよい。前記分離パイプ60は、前記光パイプ110、210または前記コネクタ120、220の内部空間を二つの独立した空間、すなわち、内側空間と外側空間に分ける。
【0064】
前記分離パイプ60の内側に形成された空間は、空気の通路を形成し、前記分岐管30に連結する。このため、図8に示すように、前記分離パイプ60には連結ニップル65が設けられ、連結管80が、前記コネクタ120、220の連結ニップル125、225と前記分離パイプ60の連結ニップル65とを連結して設置される。
【0065】
前記分離パイプ60の外側に形成された空間は、光の通路を形成する。ここで、前記分離パイプ60を支持するために、前記分離パイプ60と前記光パイプ110、210または前記コネクタ120、220との間には、サポータ70が設けられてもよい。前記サポータ70は、前記分離パイプ60が、前記光パイプ110、210または前記コネクタ120、220の内部中央に位置するようにこれらを支持する。また、前記外側空間を通過する光の損失を減らすために、前記分離パイプ60の外側面には、図8に示すように、全反射層112a、212aが形成されてもよい。
【0066】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明がその趣旨及び範疇を外れない限り、他の様々な形態に具体化され得ることは、当該技術の分野において通常の知識を有する者にとっては自明なことである。
【0067】
したがって、上述した実施の形態は、制限的なものではなく、例示的なものとみなさなければならず、特許請求の範囲及びその同等範囲内の全ての実施の形態は、本発明の範疇内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る照明兼用換気ダクトを示す分解斜視図である。
【図2】図1のダクトを示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る照明兼用換気ダクトを示す分解斜視図である。
【図4】図3の照明兼用換気ダクトを示す断面図である。
【図5】図1乃至図4に示したダクトが天井に設置された様子を示す断面図である。
【図6】図1乃至図4に示したダクトが天井に設置された別の様子を示す断面図である。
【図7】空気と光を分離させる分離板が設けられた例を示す断面図である。
【図8】空気と光を分離させる分離パイプが設けられた別の例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0069】
10 本天井
20 仮天井
30 分岐管
40 ディフューザ
110、210 光パイプ
120、220 コネクタ
121、221 本体
122、123、222、223 第1及び第2の延長部
125、225 連結ニップル
131、132、231、232 締付部材
213 突起
226 溝
124、224 支持台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部において空気が流動すると共に、光が全反射して進行する、少なくとも二つ以上の光パイプと、
前記光パイプを連結し且つ管連結用の連結ニップルを有する、コネクタと、を備える照明兼用換気ダクト。
【請求項2】
前記コネクタが、柔軟な材質により形成されることを特徴とする請求項1に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項3】
前記コネクタが、前記光パイプに着脱可能に連結されることを特徴とする請求項1に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項4】
前記コネクタが、開放または閉鎖可能に、一方の側が長手方向に沿って切開されることを特徴とする請求項1に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項5】
前記コネクタが、さらに、前記コネクタの切開部分の両方からそれぞれ延長し、前記コネクタが閉鎖するとき相互密着し、締付部材により相互固定される一対の延長部を有する請求項4に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項6】
前記コネクタが、さらに、前記一対の延長部の少なくともいずれの一つから延長し、締付部材により天井に堅固に固定される支持台を有する請求項5に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項7】
前記連結ニップルが、前記コネクタの外面から突出し、前記コネクタの中心部と上端との間に設けられることを特徴とする請求項1に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項8】
前記コネクタにより連結される二つの光パイプの各端部が、前記コネクタ内において所定の間隔離間して配設され、前記連結ニップルが、前記二つの光パイプの端部間に設けられることを特徴とする請求項1に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項9】
前記光パイプの端部の外周面に形成された少なくとも一つ以上の突起と、
前記コネクタの内周面に前記突起に対応して形成された溝と、をさらに備える請求項1に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項10】
前記突起と前記溝が、それぞれ前記光パイプと前記コネクタの円周方向に沿って形成されることを特徴とする請求項9に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項11】
前記連結ニップルに連結される管が、室内に連通するディフューザに連結されることを特徴とする請求項1に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項12】
前記光パイプが、
光が透過可能なチューブと、
前記チューブの内面に形成されて光を全反射させる全反射層と、を有する請求項1に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項13】
前記空気と光を相互分離した状態で流動させる分離部材をさらに備える請求項1に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項14】
前記光パイプまたは前記コネクタの内部に設けられ、前記光パイプまたは前記コネクタの内部空間を、空気が流動する上部空間と、光が流動する下部空間とに分ける分離板をさらに備える請求項1に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項15】
前記光パイプの内面と前記分離板の下面には、光を全反射させる全反射層が形成されることを特徴とする請求項14に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項16】
前記光パイプまたは前記コネクタの内部に設けられ、前記光パイプまたは前記コネクタの内部空間を、空気が流動する内側空間と、光が流動する外側空間とに分ける分離パイプをさらに備える請求項1に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項17】
前記分離パイプの外面と前記光パイプの内面には、光を全反射させる全反射層が形成されることを特徴とする請求項16に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項18】
前記分離パイプと前記光パイプまたは前記コネクタとの間に設けられ、前記分離パイプを、前記光パイプまたは前記コネクタの中央に位置させて支持するサポータをさらに備える請求項16に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項19】
前記分離パイプが、連結ニップルをさらに有し、
前記分離パイプの連結ニップルと前記コネクタの連結ニップルとを連結する連結管をさらに備える請求項16に記載の照明兼用換気ダクト。
【請求項20】
内部において空気が流動すると共に、光が全反射して進行し、本天井から所定の間隔だけ下方に配設された仮天井に上部が埋設される少なくとも二つ以上の光パイプと、
前記光パイプを連結し、前記仮天井に埋設された連結ニップルを有するコネクタと、
前記連結ニップルに連結される分岐管と、を備える照明兼用換気ダクト。
【請求項21】
内部に空気が流動すると共に、光が全反射して進行し、本天井から所定の間隔だけ下方に配設された仮天井の下に設けられる少なくとも二つ以上の光パイプと、
前記光パイプを連結し、前記仮天井と隣接して配設された連結ニップルを有するコネクタと、
前記仮天井を貫通して設けられ、前記連結ニップルに連結される分岐管と、を備える照明兼用換気ダクト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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