説明

照明器具の光照射方法及び光照射システム

【課題】照明器具の光照射方法及びそれを用いた光照射システムにおいて、天敵昆虫が生殖休眠することがないよう天敵昆虫に光照射することにより、簡便な構成で害虫による農作物の被害を確実に防ぐようにする。
【解決手段】光照射システム1の制御部43は、当日の日の出/日の入り時刻を読み出すと共に、天敵昆虫が生殖休眠しない長日期の日の出/日の入り時刻を日の出/日の入り基準時刻として設定する。制御部43は、当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合、日の出基準時刻になると照明器具3を点灯させ、日の出時刻になると照明器具3を消灯させ、さらに当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合、日の入り時刻になると照明器具3を点灯させ、日の入り基準時刻になると照明器具3を消灯させる。当日の日照時間を照明器具3による光照射により補完することにより、年間を通じて長日期と同等の光環境下で、天敵昆虫を生息させるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場内に居る害虫の天敵昆虫に光照射する照明器具の光照射方法、及びそれを用いた光照射システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、農作物に発生した害虫を防除するために、害虫の天敵昆虫を圃場内に放散し、天敵昆虫により害虫を捕食させることが知られている。ところで、天敵昆虫の多く(例えば、ヒメハナカメムシ)は、中秋季から早春季にかけての短日期に成虫の産卵数が激減する、いわゆる短日条件下生殖休眠性を有している。そのため、年間を通じて圃場内における天敵昆虫の生殖密度を維持することができず、天敵昆虫による害虫駆除を持続的に行うことが困難であった。そこで、このような問題に対し、ヒメハナカメムシを短日期に生殖休眠しない種に調製するようにした虫調製方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−253069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような虫調製方法においては、短日条件下で飼育したヒメハナカメムシの成虫に産卵させた後、この卵を短日条件下で孵化させ、得られる成虫に産卵させる累代飼育を行う必要があり、調製に手間がかかる。また、天敵昆虫を短日条件下で飼育するための環境として、照度や温度、湿度等を調節可能な設備が必要となり、コスト高となる。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、天敵昆虫が生殖休眠することがないよう天敵昆虫に光照射することにより、簡便な構成でありながら、害虫による農作物の被害を確実に防ぐことができる照明器具の光照射方法及び、それを用いた光照射システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、圃場内に居る害虫の天敵昆虫に光照射する照明器具の光照射方法であって、年間を通じて日の出/日の入り時刻を記憶しておき、前記記憶された日の出/日の入り時刻データより、当日の日の出/日の入り時刻を読み出すと共に、天敵昆虫が生殖休眠しない長日期の日の出/日の入り時刻を日の出/日の入り基準時刻として設定し、前記読み出された当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合、日の出基準時刻になると前記照明器具を点灯させ、日の出時刻になると前記照明器具を消灯させ、前記読み出された当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合、日の入り時刻になると前記照明器具を点灯させ、日の入り基準時刻になると前記照明器具を消灯させるものである。長日期の日の出/日の入り時刻としては、例えば、日照時間が年間を通じて最も長いとき(夏至)の日の出/日の入り時刻が挙げられる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記照明器具は、調光点灯可能な複数の光源を有しており、前記読み出された当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合、日の出基準時刻になると前記光源の各々を全点灯させ、日の出時刻になると前記光源の各々を消灯させ、前記読み出された当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合、日の入り時刻になると前記光源の各々を全点灯させ、日の入り基準時刻になると前記光源のうち少なくとも一部を調光点灯又は消灯させるものである。
【0008】
請求項3の発明は、圃場に設置される照明器具を有し、前記照明器具から圃場内に居る害虫の天敵昆虫に光照射する光照射システムであって、年間を通じて日の出/日の入り時刻を記憶する記憶手段と、日時を計時する計時手段と、前記計時手段により現日時を把握して前記照明器具を点灯制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された日の出/日の入り時刻データより、当日の日の出/日の入り時刻を読み出すと共に、天敵昆虫が生殖休眠しない長日期の日の出/日の入り時刻を日の出/日の入り基準時刻として設定し、前記読み出された当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合、日の出基準時刻になると前記照明器具を点灯させ、日の出時刻になると前記照明器具を消灯させ、前記読み出された当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合、日の入り時刻になると前記照明器具を点灯させ、日の入り基準時刻になると前記照明器具を消灯させるものである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3に記載の発明において、前記照明器具は、調光点灯可能な複数の光源を有しており、前記制御手段は、前記読み出された当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合、日の出基準時刻になると前記光源の各々を全点灯させ、日の出時刻になると前記光源の各々を消灯させ、前記読み出された当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合、日の入り時刻になると前記光源の各々を全点灯させ、日の入り基準時刻になると前記光源のうち少なくとも一部を調光点灯又は消灯させるものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、当日の日照時間を照明器具による光照射により補完し、年間を通じて長日期と同等の光環境下で、天敵昆虫を生息させることができるので、天敵昆虫が生殖休眠することがなくなり、その結果、圃場内における天敵昆虫の生息密度を維持できる。従って、害虫による農作物の被害を確実に防ぐことができ、ひいては、農薬を使用する必要がなく、安全な農作物を栽培することが可能になる。また、照明器具が必要以上に点灯することがなく、無駄な電力消費を抑えることができる。
【0011】
請求項2の発明によれば、日の入り後も、照明器具のうち一部の光源が点灯することになるので、照明器具を夜間照明として利用することができる。また、光源の照射光を、農作物に集まる蛾に対し忌避効果のある緑色光に設定することで、照明器具を防蛾照明として利用することができる。
【0012】
請求項3の発明によれば、圃場内における天敵昆虫の生息密度を維持し、農作物から害虫を確実に防除可能な光照射システムを得ることができる。
【0013】
請求項4の発明によれば、上述の防除効果に併せて、照明器具を夜間照明や防蛾照明として利用可能な光照射システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係る照明器具の光照射方法を用いた光照射システムの正面配置図、(b)は同システムの平面配置図。
【図2】上記システムのブロック構成図。
【図3】上記システムにおける制御部の動作手順を示すフローチャート。
【図4】当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅く、当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合における、上記システムの光源の点灯態様の一例を示す図。
【図5】当日の日の出時刻が日の出基準時刻より早く、当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より遅い場合における、上記システムの光源の点灯態様の一例を示す図。
【図6】図4に対応する、光源の点灯態様の他の例を示す図。
【図7】図5に対応する、光源の点灯態様の他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施形態に係る照明器具の光照射方法について図面を参照して説明する。図1は本実施形態に係る照明器具の光照射方法を実行可能な光照射システム1の構成を示す。光照射システム1は、圃場2内に居る害虫の天敵昆虫に光照射するものであって、圃場2に設置される照明器具3と、照明器具3を点灯制御する制御装置4とを備えている。照明器具3は、圃場2を覆うビニル製のハウス21の天井部分に吊り下げられており、圃場2内を均一照度で照明するように配置された複数の光源31を有している。制御装置4は、各光源31と配電線5により接続されており、ハウス21の壁部に取付けられている。ここで、害虫は、圃場2内の畝に植栽された農作物22(例えば、ナスビやトマト、胡瓜、バラ等)に危害を与えるものであって、アザミウマ、コナジラミ等の農業害虫である。圃場2内には、害虫と農作物22の種類及び量に応じて、適切な種類で且つ数量分の天敵昆虫が放散されており、例えば、害虫がアザミウマの場合にはヒメハナカメムシが放散される。
【0016】
図2は光照射システム1の電気的なブロック構成を示す。照明器具3の各光源31は、例えば、蛍光ランプやLED、HIDランプ等で構成される。光源31の分光特性は、特に限定されるものではないが、農作物22の花芽形成への悪影響が少なく、さらに農作物22に集まる蛾に対し忌避効果のあるものが好ましく、具体的には、光源31の照射光を、460〜580nmの波長域を中心とする緑色光に設定することが望ましい。上記のような分光特性に加えて、耐水性を有した蛍光ランプとして、パナソニック電工株式会社製、グリーンガード(商品名)がある。
【0017】
制御装置4は、年間を通じて日の出/日の入り時刻を記憶する記憶部(記憶手段)41と、日時を計時する計時部(計時手段)42と、計時部42により現日時を把握して照明器具3を点灯制御する制御部(制御手段)43とを備えている。また、制御装置4は、天敵昆虫が生殖休眠しない長日期の日の出/日の入り時刻を入力するための入力デバイス44と、システム動作のための各種表示を行う出力デバイス45と、配電線5により各光源31と接続され、制御部43に制御される光源31を切り替えるリレースイッチ46とを備えている。ここで、長日期の日の出/日の入り時刻としては、例えば、日照時間が年間を通じて最も長いとき(夏至)の日の出/日の入り時刻が挙げられる。
【0018】
記憶部41には、本システム1が設置される地域での、年間を通じた日の出/日の入り時刻が予め記憶されている。記憶部41は、記憶した日の出/日の入り時刻データを適宜更新できるように、RAM(Random Access Memory)で構成されることが望ましい。なお、記憶部41に、本システム1の設置が想定される複数地域分の日の出/日の入り時刻を記憶させておき、ユーザが本システム1の設置地域を選択するような構成であってもよい。
【0019】
制御部43は、所定の動作プログラムに従い、リレースイッチ46を切り替え動作させて各光源31を点灯/消灯させるものであり、例えば、マイクロコンピュータで構成される。制御部43は、記憶部41に記憶された日の出/日の入り時刻データより、当日の日の出/日の入り時刻を読み出すと共に、入力デバイス44より入力された長日期の日の出/日の入り時刻を日の出/日の入り基準時刻として設定する。日の出/日の入り基準時刻の設定構成は上記に限られず、本システム1の製造段階において、長日期の日の出/日の入り時刻を制御部43に内蔵されるメモリ等に記憶しておき、制御部43がこの記憶された日の出/日の入り時刻を日の出/日の入り基準時刻として設定する構成であってもよい。
【0020】
制御部43は、読み出された当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合、日の出基準時刻になると光源31を点灯させ、日の出時刻になると光源31を消灯させる。また、制御部43は、読み出された当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合、日の入り時刻になると光源31を点灯させ、日の入り基準時刻になると光源31を消灯させる。ここで、各光源31のうち、いずれの光源を点灯/消灯させるかについては、ユーザにより適宜設定される。
【0021】
入力デバイス44は、日の出/日の入り時刻の入力や現在時刻の調整が可能なスイッチ類で構成される。出力デバイス45は、例えば、液晶表示器で構成され、現在時刻や設定された日の出/日の入り基準時刻等を表示する。
【0022】
上記のように構成された光照射システム1の動作について説明する。図3は光照射システム1における制御部43の動作手順を示す。まず、制御部43は、入力デバイス44より入力された長日期の日の出/日の入り時刻を日の出/日の入り基準時刻として設定する(#1)。次に、制御部43は、計時部42より現日時を読み出し(#2)、記憶部41に記憶された日の出/日の入り時刻データより、当日の日の出/日の入り時刻を読み出す(#3)。ここで、計時部42より読み出された現在時刻は、現時刻値として制御部43内蔵のメモリに一時的に保存される。
【0023】
次に、制御部43は、当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅いか否かを判断する(#4)。当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合(#4でYes)、制御部43は、メモリに保存された現時刻値が日の出基準時刻後であるか否かを判断する(#5)。現時刻値が日の出基準時刻後である場合(#5でYes)、制御部43は、現時刻値が日の出時刻前であるか否かを判断する(#6)。現時刻値が日の出時刻前である場合(#6でYes)、制御部43は、光源31を点灯させる(#7)。
【0024】
当日の日の出時刻が日の出基準時刻より早い場合(#4でNo)、制御部43は、当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早いか否かを判断する(#8)。ここで、現時刻値が日の出基準時刻後でない場合(#5でNo)と、現時刻値が日の出時刻前でない場合(#6でNo)についても、制御部43は、#8の判断処理を行う。当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合(#8でYes)、制御部43は、現時刻値が日の入り時刻後であるか否かを判断する(#9)。現時刻値が日の入り時刻後である場合(#9でYes)、制御部43は、現時刻値が日の入り基準時刻前であるか否かを判断する(#10)。現時刻値が日の入り基準時刻前である場合(#10でYes)、制御部43は、光源31を点灯させる(#7)。
【0025】
当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より遅い場合(#8でNo)、制御部43は、光源31を消灯させる(#11)。ここで、現時刻値が日の入り時刻後でない場合(#9でNo)と、現時刻値が日の入り基準時刻前でない場合(#10でNo)についても、制御部43は、#11の消灯処理を行う。以後、上述の制御動作は、所定の時間間隔(例えば、60秒毎)で繰り返される。
【0026】
図4及び図5は上記制御部43による光源制御において光源31の点灯態様の一例を示す。図4においては、当日の日の出時刻(7時00分)が日の出基準時刻(4時40分)より遅く、当日の日の入り時刻(17時00分)が日の入り基準時刻(19時30分)より早い状態となっている。このような場合、光源31は、日の出基準時刻になるまでは消灯状態にあり、日の出基準時刻になると点灯状態とされ、日の出時刻になると消灯状態とされる。また、光源31は、日の入り時刻になると点灯状態とされ、日の入り基準時刻になると消灯状態とされる。
【0027】
図5においては、当日の日の出時刻(5時00分)が日の出基準時刻(5時40分)より早く、当日の日の入り時刻(20時00分)が日の入り基準時刻(19時20分)より遅い状態となっている。このような場合、光源31は、終日、消灯状態とされる。
【0028】
このように本実施形態に係る光照射システム1によれば、当日の日照時間を照明器具3による光照射により補完し、年間を通じて長日期と同等の光環境下で、天敵昆虫を生息させることができるので、天敵昆虫が生殖休眠することがなくなり、その結果、圃場2内における天敵昆虫の生息密度を維持できる。従って、害虫による農作物22の被害を確実に防ぐことができ、ひいては、農薬を使用する必要がなく、安全な農作物22を提供することが可能になる。また、照明器具3が必要以上に点灯することがなく、無駄な電力消費を抑えることができる。
【0029】
次に、上記実施形態の光照射システム1における変形例を図6、図7及び上述の図3を参照して説明する。本変形例において、照明器具3の各光源31(図3参照)は、調光点灯可能に構成される。制御部43は、読み出された当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合、日の出基準時刻になると光源31の各々を全点灯させ、日の出時刻になると光源31の各々を消灯させる。また、制御部43は、読み出された当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合、日の入り時刻になると光源31の各々を全点灯させ、日の入り基準時刻になると光源31のうち少なくとも一部を調光点灯又は消灯させる。ここで、各光源31のうち、いずれの光源を全点灯/調光点灯/消灯させるかについては、ユーザにより適宜設定される。その他の構成については、上記実施形態と同様である。
【0030】
図6、図7は上記制御部43による光源制御において光源31の点灯態様の一例を示す。図6においては、当日の日の出時刻(7時00分)が日の出基準時刻(4時40分)より遅く、当日の日の入り時刻(17時00分)が日の入り基準時刻(19時30分)より早い状態となっている。このような場合、光源31は、日の出基準時刻になるまでは調光点灯状態にあり、日の出基準時刻になると全点灯状態とされ、日の出時刻になると消灯状態とされる。また、光源31は、日の入り時刻になると全点灯状態とされ、日の入り基準時刻になると調光点灯状態とされる。
【0031】
図7においては、当日の日の出時刻(5時00分)が日の出基準時刻(5時40分)より早く、当日の日の入り時刻(20時00分)が日の入り基準時刻(19時20分)より遅い状態となっている。このような場合、光源31は、日の出基準時刻になるまでは調光点灯状態にあり、日の出基準時刻になると消灯状態とされる。また、光源31は、日の入り時刻になると調光点灯状態とされる。
【0032】
このように本変形例についても、上記同様の効果が得られる。また、日の入り後も、照明器具3のうち一部の光源31が点灯することになるので、照明器具3を夜間照明として利用することができる。また、光源31の照射光を、農作物22に集まる蛾に対し忌避効果のある緑色光に設定することで、照明器具3を防蛾照明を利用することができる。
【0033】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、記憶部41に記憶させておく時刻データを、日の出/日の入り時刻に代えて、日の出前の薄明が現れる夜明時刻、及び日の入り後の薄明が終わる日暮時刻とし、これに伴って、制御部43が当日の夜明時刻/日暮時刻を基に照明器具3を点灯制御するよう構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 光照射システム
2 圃場
3 照明器具
31 光源
41 記憶部(記憶手段)
42 計時部(計時手段)
43 制御部(制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場内に居る害虫の天敵昆虫に光照射する照明器具の光照射方法であって、
年間を通じて日の出/日の入り時刻を記憶しておき、
前記記憶された日の出/日の入り時刻データより、当日の日の出/日の入り時刻を読み出すと共に、天敵昆虫が生殖休眠しない長日期の日の出/日の入り時刻を日の出/日の入り基準時刻として設定し、
前記読み出された当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合、日の出基準時刻になると前記照明器具を点灯させ、日の出時刻になると前記照明器具を消灯させ、
前記読み出された当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合、日の入り時刻になると前記照明器具を点灯させ、日の入り基準時刻になると前記照明器具を消灯させることを特徴とする照明器具の光照射方法。
【請求項2】
前記照明器具は、調光点灯可能な複数の光源を有しており、
前記読み出された当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合、日の出基準時刻になると前記光源の各々を全点灯させ、日の出時刻になると前記光源の各々を消灯させ、
前記読み出された当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合、日の入り時刻になると前記光源の各々を全点灯させ、日の入り基準時刻になると前記光源のうち少なくとも一部を調光点灯又は消灯させることを特徴とする請求項1に記載の照明器具の光照射方法。
【請求項3】
圃場に設置される照明器具を有し、前記照明器具から圃場内に居る害虫の天敵昆虫に光照射する光照射システムであって、
年間を通じて日の出/日の入り時刻を記憶する記憶手段と、日時を計時する計時手段と、前記計時手段により現日時を把握して前記照明器具を点灯制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記記憶手段に記憶された日の出/日の入り時刻データより、当日の日の出/日の入り時刻を読み出すと共に、天敵昆虫が生殖休眠しない長日期の日の出/日の入り時刻を日の出/日の入り基準時刻として設定し、
前記読み出された当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合、日の出基準時刻になると前記照明器具を点灯させ、日の出時刻になると前記照明器具を消灯させ、
前記読み出された当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合、日の入り時刻になると前記照明器具を点灯させ、日の入り基準時刻になると前記照明器具を消灯させることを特徴とする光照射システム。
【請求項4】
前記照明器具は、調光点灯可能な複数の光源を有しており、
前記制御手段は、
前記読み出された当日の日の出時刻が日の出基準時刻より遅い場合、日の出基準時刻になると前記光源の各々を全点灯させ、日の出時刻になると前記光源の各々を消灯させ、
前記読み出された当日の日の入り時刻が日の入り基準時刻より早い場合、日の入り時刻になると前記光源の各々を全点灯させ、日の入り基準時刻になると前記光源のうち少なくとも一部を調光点灯又は消灯させることを特徴とする請求項3に記載の光照射システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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