照明装置、表示装置、および表示装置を備えた電子機器
【課題】観察者側に出射される光にムラを発生させることなく、かつ、輝度が低下するのを抑制することが可能な照明装置を提供する。
【解決手段】この照明装置10は、ガラス基板1aの表面上に形成される有機層2bと、ガラス基板1aの表面上に平面的に見て有機層2bと重なるように配置され、有機層2bから照射される光を反射させる反射層9とを備え、反射層9は、有機層2bに向かって突出する凸形状に形成されている。
【解決手段】この照明装置10は、ガラス基板1aの表面上に形成される有機層2bと、ガラス基板1aの表面上に平面的に見て有機層2bと重なるように配置され、有機層2bから照射される光を反射させる反射層9とを備え、反射層9は、有機層2bに向かって突出する凸形状に形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置、表示装置、および表示装置を備えた電子機器に関し、特に、発光層を備えた照明装置、表示装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発光層を備えた表示装置が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1には、発光層を含む有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)が複数設けられた照明部と、照明部を光源とする反射型液晶表示部とを備えた表示装置が開示されている。上記特許文献1に記載の表示装置では、照明部はフロントライトとして構成され、反射型液晶表示部に接着されている。照明部は、平坦状の一方基板上に配置された有機EL素子からの光が一方基板の反対側に出射するとともに、有機EL素子に対向するように設けられた他方基板を透過して反射型液晶表示部側に照射されるトップエミッション型により構成されている。そして、照明部から照射された光は、反射型液晶表示部において照明部側に反射されるとともに、照明部を透過して観察者側に照射されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−350303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された表示装置では、フロントライトとして用いられる照明部の有機EL素子は、反射型液晶表示部と観察者との間に設けられているため、有機EL素子により反射型液晶表示部からの反射光が遮光され、その結果、観察者側に出射する光の輝度が低下するという不都合がある。このため、これに対して各々の有機EL素子の間隔をより大きくして配置することによって、遮光される反射光の量を低減させる方法が考えられる。しかしながら、この場合、有機EL素子の間隔を大きくする分、有機EL素子から反射型液晶表示部に照射される光にムラが発生するという問題点がある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、観察者側に出射される光にムラを発生させることなく、輝度が低下するのを抑制することが可能な照明装置、表示装置および電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
この発明の第1の局面による照明装置は、基板の表面上に形成される発光層と、平面的に見て発光層と重なるように配置され、発光層から照射される光を反射させる反射層とを備え、反射層は、発光層に向かって突出する凸形状に形成されている。
【0007】
上記第1の局面による照明装置では、上記のように、反射層を発光層に向かって突出する凸形状に形成することによって、発光層の光が反射層によって反射される際に、反射層が平坦状に形成されている場合に比べて反射光を広範囲にわたって発散させて照射させることができる。これにより、発光層からの光を反射層により発散させて照射させることができるので、各々の発光層および反射層の配置間隔を大きくすることにより開口率を増加させたとしても、照明装置から出射される全体的な光にムラが発生するのを抑制することができる。その結果、たとえば、照明装置の光出射側に反射型液晶表示部を配置した場合においても、ムラのない光を反射型液晶表示部に照射することができる。また、反射型液晶表示部からの反射光を照明装置に照射する際においても、光のムラを発生させることなく各々の発光層の配置間隔を大きくしておく(開口率を増加させる)ことができるので、発光層により反射型液晶表示部からの反射光が遮光されるのを抑制することができる。したがって、その分、観察者側に照射される光の輝度が低下するのを抑制することができる。
【0008】
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、発光層は、平面的に見て反射層と重なる位置に形成されているとともに、反射層の突出する方向に突出した凸形状に形成されている。このように構成すれば、発光層が反射層とともに凸形状に形成されるので、反射層により反射される反射光に加えて、発光層から光出射側に直接出射される光も発散させて照射させることができる。
【0009】
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、基板の反射層が配置される側の表面側に設けられるとともに、基板から反射層に向かう方向に突出する凸形状部をさらに備え、反射層は発光層と凸形状部との間に、凸形状部の形状を反映するように凸形状に設けられ、発光層から照射される光のうち、基板側に向かう光は反射層により基板とは反対側に反射されて出射されるように構成されている。このように構成すれば、発光層の光を基板とは反対側に向けて照射するトップエミッション型の照明装置を構成することができるとともに、凸形状を覆うようにして反射層を形成することによって、凸形状部の形状が反映されるように反射層を容易に凸形状にすることができる。
【0010】
この場合、好ましくは、基板と反射層との間に設けられた第1樹脂層をさらに備え、凸形状部は、第1樹脂層の反射層が配置される側の表面に一体に形成され、反射層は、第1樹脂層の凸形状部を覆うように形成されている。このように構成すれば、基板と反射層との間に設けられた第1樹脂層の凸形状部を覆うように反射層を形成することによって、反射層を容易に凸形状に形成することができる。
【0011】
上記凸形状部を形成する構成において、好ましくは、凸形状部は、基板の反射層が配置される側の表面に一体に形成され、反射層は、基板の凸形状部を覆うように形成されている。このように構成すれば、凸形状部を基板に一体に形成することによって、凸形状部を別個に配置する場合に比べて構造を簡素化することができる。また、基板に形成された凸形状部を覆うように反射層を形成することによって、反射層を容易に凸形状に形成することができる。
【0012】
上記凸形状部を設ける構成において、好ましくは、凸形状部は、平面的に見て、円形状に形成されている。このように構成すれば、凸形状部により光を発散させる場合に、平面的に見て全ての方向に均一に光を発散させることができる。
【0013】
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、基板は透光性基板を含み、透光性基板の発光層が配置される側の表面側に形成された凹形状部をさらに備え、反射層は発光層を介して透光性基板に設けられるとともに、発光層から照射される光のうち、透光性基板とは反対側に向かう光は反射層により透光性基板側に出射されるように構成され、反射層は、凹形状部の形状を反映して透光性基板に向かう方向に突出する凸形状に形成されている。このように構成すれば、発光層からの光が反射層により反射されて透光性基板側に照射されるボトムエミッション型の照明装置が構成される。そして、透光性基板の凹形状部により反射層が透光性基板に向かって凸形状に形成されることにより、ボトムエミッション型の照明装置において、発光層からの光を透光性基板側に発散させながら照射することができる。
【0014】
この場合、好ましくは、透光性基板と発光層との間に設けられた第2樹脂層をさらに備え、凹形状部は、第2樹脂層の発光層が配置される側の表面に一体に形成されている。このように構成すれば、凹形状部が一体に設けられた第2樹脂層を覆うように反射層を形成することによって、容易に、凹形状部に沿った凸形状の反射層を形成することができる。
【0015】
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、発光層は有機層により構成され、有機層を発光させるための電圧を印加する陽極層および陰極層をさらに備え、有機層、陽極層および陰極層により有機エレクトロルミネッセンス素子が構成され、有機エレクトロルミネッセンス素子の有機層は、反射層の凸形状の突出方向に突出した凸形状に形成されている。このように構成すれば、光源を有機エレクトロルミネッセンス素子により構成した場合においても、有機エレクトロルミネッセンス素子からの光を凸形状の反射層によって発散させることができるとともに、凸形状の有機層から光出射側に照射する光を発散させることができる。
【0016】
この発明の第2の局面による表示装置は、基板の表面上に形成される発光層と、平面的に見て発光層と重なるように配置されるとともに、発光層に向かって突出する凸形状に形成され、発光層から照射される光を反射させる反射層とを含む照明部と、照明部の発光層からの光を反射して表示を行う表示部とを備える。
【0017】
上記第2の局面による表示装置では、上記のように、照射部における反射層を発光層に向かって突出する凸形状に形成することによって、発光層の光が反射層によって反射される際に、反射層が平坦状に形成されている場合に比べて反射光を広範囲にわたって発散させて照射させることができる。これにより、発光層からの光を反射層により発散させて照射させることができるので、各々の発光層および反射層の配置間隔を大きくすることにより開口率を増加させたとしても、照明部から出射される全体的な光にムラが発生するのを抑制することができる。その結果、照射部からムラのない光を反射型液晶表示部に照射することができる。また、反射型液晶表示部からの反射光を照明装置に照射する際においても、光のムラを発生させることなく各々の発光層の配置間隔を大きくしておく(開口率を増加させる)ことができるので、発光層により反射型液晶表示部の反射光が遮光されるのを抑制することができる。したがって、その分、観察者側に照射される光の輝度が低下するのを抑制することができる。
【0018】
この場合、好ましくは、表示部は、反射型液晶表示部として構成され、照明部の発光層は有機層により構成され、照明部は、有機層を発光させるための電圧を印加する陽極層および陰極層をさらに備え、有機層、陽極層および陰極層により有機エレクトロルミネッセンス素子が構成され、照明部の発光層からの光は、凸形状の反射層により発散された状態で反射型液晶表示部に照射されるように構成されている。このように構成すれば、照明部の光源を有機エレクトロルミネッセンス素子により構成するとともに、表示部を反射型液晶表示部により構成した場合においても、有機エレクトロルミネッセンス素子から出射する光を凸形状に形成された反射層によって発散させることにより、反射型液晶表示部に照射される光にムラが発生するのを容易に抑制することができる。また、光のムラが発生するのを抑制しながら有機エレクトロルミネッセンス素子の配置間隔を大きくすることができるので、反射型液晶表示部からの反射光の一部が有機エレクトロルミネッセンス素子により遮光されるのを抑制することができる。
【0019】
この発明の第3の局面による電子機器は、上記した構成を有する表示装置を備える。このように構成すれば、観察者側に出射される光にムラを発生させることなく、輝度が低下するのを抑制することが可能な表示装置を含む電子機器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態による照明装置を備えた表示装置の断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による照明装置の平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態による照明装置の光源部分の構成について説明するための拡大平面図である。
【図4】本発明の第1実施形態による照明装置の光源部分について説明するための断面図(図3の500−500線に沿った断面図)である。
【図5】本発明の第1実施形態による照明装置の光源部分について説明するための断面図(図3の600−600線に沿った断面図)である。
【図6】本発明の第1実施形態による照明装置を備えた表示装置を説明するための断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態による照明装置の光源部分について説明するための断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態による照明装置の光源部分について説明するための断面図である。
【図9】本発明の第1〜第3実施形態による照明装置を含む表示装置を備えた第1の例による電子機器について説明するための斜視図である。
【図10】本発明の第1〜第3実施形態による照明装置を含む表示装置を備えた第2の例による電子機器について説明するための斜視図である。
【図11】本発明の第1〜第3実施形態による照明装置を含む表示装置を備えた第3の例による電子機器について説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
(第1実施形態)
図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態による表示装置100の構成について説明する。
【0023】
本発明の第1実施形態による表示装置100は、図1に示すように、フロントライト型の照明部10と、反射型液晶表示部20とを備えている。なお、照明部10および反射型液晶表示部20は、それぞれ、本発明の「照明装置」および「表示部」の一例である。
【0024】
照明部10は、一対のガラス基板1aおよび1bと、ガラス基板1aおよび1b間に配置された複数の有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子)2とを備えている。ガラス基板1aとガラス基板1bとは、互いの周辺部分に塗布された樹脂などからなるシール層3を介して接着されている。ガラス基板1aの表面上には、樹脂層4が形成されているとともに、樹脂層4の表面上に有機EL素子2が形成されている。有機EL素子2は、平面的に見てマトリクス状に配置(図2参照)されている。また、ガラス基板1aの有機EL素子2が配置された側の表面上には、有機EL素子2が配置された領域に対応する位置に、それぞれ、遮光膜5が形成されている。なお、ガラス基板1aおよび樹脂層4は、それぞれ、本発明の「基板」および「第1樹脂層」の一例である。
【0025】
有機EL素子2は、陽極層2a、有機層2bおよび陰極層2cが、この順番に積層されることにより構成されており、陽極層2aおよび陰極層2c間に印加される電圧により有機層2bが発光するように構成されている。また、陽極層2aの表面上のうちの有機層2bが設けられない領域には透光性を有する絶縁膜6が形成されている。絶縁膜6は、陽極層2aと陰極層2cとが短絡するのを抑制するために設けられている。また、図1および図2に示すように、樹脂層4の表面上には、櫛歯状に形成されたITOからなる第1透明電極7および第2透明電極8が形成されている。櫛歯上の第1透明電極7および第2透明電極8は、互いの歯部7aと歯部8aとが交互に配置されるように構成されている。そして、第1透明電極7から歯部7aを介して陽極層2aに正の電圧が印加されるとともに、第2透明電極8から陰極層2cに負の電圧が印加されるように構成されている。また、各々の有機EL素子2と樹脂層4との間には、それぞれ、反射層9が形成されている。反射層9は、たとえば、アルミニウムからなり、有機層2bから矢印Z1方向に漏れる光を反射してガラス基板1b側(矢印Z2方向側)に照射する機能を有する。なお、有機層2bは、本発明の「発光層」の一例である。
【0026】
ここで、図3〜図5を参照して、光源部分である有機EL素子2が形成された領域の構成について詳細に説明する。
【0027】
まず、図3および図4に示すように、第1透明電極7の歯部7aの表面上には、所定の間隔を隔てて有機層2bが設けられており、歯部7aのうち、有機層2bが配置された領域が陽極層2aとして構成されている。そして、有機層2bを覆うように陰極層2cが形成されている。
【0028】
また、図3および図5に示すように、歯部8aの表面上には絶縁膜6が形成されているとともに、絶縁膜6の歯部8a上に位置する領域には穴部6aが形成されている。そして穴部6aを介して陰極層2cが第2透明電極8の歯部8aに接触するように形成されている。陰極層2cは、穴部6aを覆うとともに、穴部6aから有機層2bを覆う位置にまで延びるように形成されている。また、陰極層2cは、ITOなどの透明電極からなる。
【0029】
以上の構成により、第1透明電極7の歯部7a(陽極層2a)に印加された正の電圧と、第2透明電極8の歯部8aを介して陰極層2cに印加された負の電圧とが有機層2bに印加されることによって有機層2bが矢印Z2方向側に発光する。そして、有機層2bから矢印Z1方向に漏れる光は反射層9によって反射されてガラス基板1b側(矢印Z2方向側)に照射されるように構成されている。すなわち、第1実施形態における照明部10は、有機EL素子2からガラス基板1bを介して外部(矢印Z2方向側)に光を照射するトップエミッション型により構成されている。
【0030】
ここで、第1実施形態では、樹脂層4の有機EL素子2が配置された側(矢印Z2方向側)の表面には、有機層2bおよび反射層9が配置された領域に対応する部分(第1実施形態では有機層2bの直下部)に、有機層2bに向かって突出するように形成された凸形状部4aが樹脂層4と一体に設けられている。そして、反射層9は、樹脂層4の凸形状部4aを覆うように配置されるとともに、凸形状部4aの形状を反映するように凸形状に形成されている。また、反射層9の表面上に形成された陽極層2a、有機層2bおよび陰極層2cも、凸形状部4aおよび反射層9の形状を反映するように凸形状に形成されている。これにより、反射層9と、陽極層2a、有機層2bおよび陰極層2cとが、光出射側(Z2方向側)に向かって突出する形状となる。
【0031】
また、第1実施形態では、図3に示すように、凸形状部4aは、平面的に見て円形形状を有しているとともに、凸形状部4aの上部に配置された有機層2bも凸形状部4aと同様に円形形状に形成されている。
【0032】
次に、図6を参照して、反射型液晶表示部20の構成について説明する。反射型液晶表示部20は、一対のガラス基板21aおよび21bを備え、ガラス基板21aの表面上に複数のスイッチング用の薄膜トランジスタ(TFT)22が形成されている。薄膜トランジスタ22の表面上には層間絶縁膜23が形成されているとともに、層間絶縁膜23の表面上には、各々の薄膜トランジスタ22に対応するように画素電極24が形成されている。そして、薄膜トランジスタ22と画素電極24とは、層間絶縁膜23に形成されたコンタクトホール23aを介して接続されている。また、画素電極24は、アルミニウムなどの反射材料から構成されており、照明部10から入射した光を観察者側(矢印Z1方向側)反射する機能を有する。また、ガラス基板21bのガラス基板21aに対向する側(矢印Z2方向側)の表面には共通電極25が形成されている。そして、ガラス基板21aおよび21b間には、液晶30が充填されている。また、ガラス基板21bの共通電極25が形成された側の表面とは反対側(矢印Z1方向側)の表面上には光散乱層26が形成されているとともに、光散乱層26の表面上には偏光板27が形成されている。
【0033】
そして、反射型液晶表示部20と照明部10とは、反射型液晶表示部20の偏光板27と照明部10のガラス基板1aとの間に設けられた樹脂性の接着層40によって互いに接着されている。
【0034】
第1実施形態では、上記のように、反射層9を有機層2bに向かって突出する凸形状に形成することによって、有機層2bの光が反射層9によって反射される際に、反射層9が平坦状に形成されている場合に比べて反射光を広範囲にわたって発散させて照射させることができる。したがって、有機層2bからの光を反射層9により発散させて照射させることができるので、各々の有機層2bおよび反射層9の配置間隔を大きくすることにより開口率を増加させたとしても、照明部10から出射される全体的な光にムラが発生するのを抑制することができる。これにより、照明部10の光出射側(矢印Z2方向側)に配置した反射型液晶表示部20に、ムラのない光を照射することができる。また、反射型液晶表示部20からの反射光を照明部10に照射する際においても、光のムラを発生させることなく各々の有機層2bの配置間隔を大きくする(開口率を増加させる)ことができるので、有機層2bにより反射光が遮光されるのを抑制することができる。したがって、その分、観察者側に照射される光の輝度が低下するのを抑制することができる。
【0035】
また、上記第1実施形態では、有機層2bを、反射層9の表面を覆うように形成するとともに、反射層9の凸形状を反映するように凸形状に形成することによって、有機層2bが反射層9とともに凸形状に形成されるので、反射層9により反射される反射光に加えて、有機層2bから光出射側に直接出射される光も発散させて照射させることができる。
【0036】
また、上記第1実施形態では、樹脂層4の表面にガラス基板1bに向かう方向に突出する凸形状部4aを形成するとともに、反射層9を凸形状部4aの形状を反映するように凸形状に設け、有機層2bから矢印Z1方向側に漏れる光を反射層9により反射してガラス基板1b側に出射するように構成する。このように構成することによって、有機層2bの光をガラス基板1b側に向けて照射するトップエミッション型の照明部10を構成することができるとともに、凸形状部4aの形状を反映するように反射層9を容易に凸形状にすることができる。
【0037】
また、上記第1実施形態では、凸形状部4aを、樹脂層4の反射層9が配置される側の表面に一体に形成することによって、凸形状部4aを別個に配置する場合に比べて構造を簡素化することができる。また、反射層9を、樹脂層4の凸形状部4aを覆うように形成することによって、反射層9を容易に凸形状に形成することができる。
【0038】
また、上記第1実施形態では、凸形状部4aを、平面的に見て、円形状に形成することによって、凸形状部4aにより光を発散させる場合に、平面的に見て全ての方向に均一に光を発散させることができる。
【0039】
(第2実施形態)
次に、図7を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、照明部10におけるガラス基板1aの表面上に配置した樹脂層4の表面上に凸形状部4aを形成した上記第1実施形態とは異なり、ガラス基板201aの表面上に凸形状部201cを形成する例について説明する。
【0040】
本発明の第2実施形態による表示装置200における照明部210は、図7に示すように、ガラス基板201aの第1表面201c上に、反射層9と、陽極層2a、有機層2bおよび陰極層2cからなる有機EL素子2と、絶縁膜6とが形成されている。
【0041】
ここで、第2実施形態では、ガラス基板201aの有機EL素子2が配置された側の表面には、有機層2bが配置された領域に対応する部分(有機層2bの直下部)に、凸形状部201cがガラス基板201aと一体に形成されている。そして、凸形状部201cを覆うようにして、凸形状部201cの形状を反映して反射層9および有機層2bが凸形状に形成されている。
【0042】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0043】
第2実施形態では、上記のように、ガラス基板201aの表面に凸形状部201cを一体に形成する場合においても、有機EL素子2から照射される光を散乱させながら反射型液晶表示部20に出射させることができる。
【0044】
また、第2実施形態では、凸形状部201cを、ガラス基板201aの反射層9が配置される側の表面に一体に形成することによって、凸形状部201cを別個に配置する場合に比べて構造を簡素化することができる。また、ガラス基板201aに形成された凸形状部201cを覆うように反射層9を形成することによって、反射層9を容易に凸形状に形成することができる。
【0045】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0046】
(第3実施形態)
次に、図8を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、ガラス基板1a(201a)から有機EL素子2側に向かって突出するように凸形状部4a(201c)を形成した第1(第2)実施形態とは異なり、有機EL素子302側からガラス基板301a側に向かって突出するように凸形状部302dを形成する例について説明する。
【0047】
本発明の第3実施形態による表示装置300における照明部310では、図8に示すように、ガラス基板301aの矢印Z2方向側の表面上に樹脂層304が形成されているとともに、樹脂層304の表面上には、陽極層302a、有機層302bおよび陰極層302cからなる有機EL素子302と、絶縁膜306とが形成されている。なお、ガラス基板301aおよび樹脂層304は、それぞれ、本発明の「透光性基板」および「第2樹脂層」の一例である。
【0048】
ここで、第3実施形態では、樹脂層304の矢印Z2方向側の表面上には、有機層302bが配置された領域に対応する部分(有機層302bの直下部)に、樹脂層304と一体に凹形状部304aが形成されている。そして、樹脂層304の凹形状部304aの形状を反映するように、陽極層302a、有機層302bが矢印Z1方向に向かって突出する凸形状に形成されている。また、陰極層302cの有機層302bを覆う領域には、有機層302bの形状を反映して矢印Z1方向側に突出するように設けられた凸形状部302dが形成されている。陰極層302cは、たとえば、アルミニウムからなり、反射層としての機能を有するように構成されている。すなわち、第3実施形態における照明部310は、有機層302bが発光した際に、矢印Z2方向に向かう光は反射層としての機能を有する陰極層302cによって矢印Z1方向側に反射され、ガラス基板301aを介して反射型液晶表示部20側に照射されるボトムエミッション型の照明装置として構成されている。また、有機層302bおよび陰極層302cが矢印Z1方向に向かう凸形状を有することにより、有機層302bから矢印Z1方向に照射される光、および、陰極層302cによって矢印Z1方向に反射される反射光は、ともに発散しながらガラス基板301a側に照射されるように構成されている。
【0049】
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1および第2実施形態と同様である。
【0050】
第3実施形態では、上記のように、樹脂層304に凹形状部304aを形成するとともに、凹形状部304aの形状を反映するように有機層302bおよび陰極層302cを矢印Z1方向に向かって突出するように形成することによって、ボトムエミッション型の照明部310を構成する場合においても、有機層302bから矢印Z2方向側に向かう光を陰極層302cの凸形状部302dにより反射させるとともに、矢印Z1方向側に発散させながら照射させることができる。
【0051】
また、第3実施形態では、凹形状部304aが一体に設けられた樹脂層304を覆うように陰極層302c(反射層)を形成することによって、容易に、凹形状部304aに沿って矢印Z1方向に突出する凸形状部302dを有する陰極層302cを形成することができる。
【0052】
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
【0053】
次に、図9〜図11を参照して、本発明の第1〜第3実施形態による表示装置100、200および300を用いた第1〜第3の例による電子機器について説明する。
【0054】
本発明の第1〜第3実施形態による表示装置100、200および300は、図9〜図11に示すように、第1の例によるPC(Personal Computer)400、第2の例による携帯電話410および第3の例による情報携帯端末420(PDA:Personal Digital Assistants)などに用いることが可能である。図9の第1の例によるPC400においては、キーボードなどの入力部400aおよび表示画面400bなどに本発明の第1〜第3実施形態による表示装置100、200および300を用いることが可能である。図10の第2の例による携帯電話410においては、表示画面410aに本発明の第1〜第3実施形態による表示装置100、200および300が用いられる。図11の第3の例による情報携帯端末420においては、表示画面420aに本発明の第1〜第3実施形態による表示装置100、200および300が用いられる。
【0055】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0056】
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、陽極層および陰極層に電圧を供給する第1透明電極および第2透明電極を、それぞれ櫛歯形状に形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、陽極層(第1透明電極)と陰極層(第2透明電極)とを櫛歯形状以外の形状により構成してもよい。
【0057】
また、上記第1〜第3実施形態では、各々の有機EL素子をマトリクス状に配置する例を示したが、本発明はこれに限らず、マトリクス状以外に配置してもよい。
【0058】
また、上記第1〜第3実施形態では、第1透明電極および第2透明電極の略全域を覆うように絶縁膜を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、陰極層と陽極層とが接触しないように有機層の周辺を囲む領域のみに設けてもよい。
【0059】
また、上記第1および第2実施形態では、反射層と、有機EL素子における陽極層、有機層および陰極層とを、それぞれ、凸形状部の形状を反映するように凸形状になるように構成する例を示したが、本発明はこれに限らず、少なくとも反射層が凸形状に構成されていればよい。
【0060】
また、上記第3実施形態では、ガラス基板と有機EL素子との間に設けた樹脂層の表面上に凹形状部を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、ガラス基板の有機EL素子側の表面上に凹形状部を形成してもよい。
【符号の説明】
【0061】
1a、201a、301a ガラス基板(基板)(透光性基板)
2b、302b 有機層(発光層)
4 樹脂層(第1樹脂層)
4a、201c、302d 凸形状部
9、302c 反射層
10、210、310 照明部(照明装置)
304 樹脂層(第2樹脂層)
304a 凹形状部
20 反射型液晶表示部(表示部)
100、200、300 表示装置
400 PC(電子機器)
410 携帯電話(電子機器)
420 情報携帯端末(電子機器)
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置、表示装置、および表示装置を備えた電子機器に関し、特に、発光層を備えた照明装置、表示装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発光層を備えた表示装置が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1には、発光層を含む有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)が複数設けられた照明部と、照明部を光源とする反射型液晶表示部とを備えた表示装置が開示されている。上記特許文献1に記載の表示装置では、照明部はフロントライトとして構成され、反射型液晶表示部に接着されている。照明部は、平坦状の一方基板上に配置された有機EL素子からの光が一方基板の反対側に出射するとともに、有機EL素子に対向するように設けられた他方基板を透過して反射型液晶表示部側に照射されるトップエミッション型により構成されている。そして、照明部から照射された光は、反射型液晶表示部において照明部側に反射されるとともに、照明部を透過して観察者側に照射されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−350303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された表示装置では、フロントライトとして用いられる照明部の有機EL素子は、反射型液晶表示部と観察者との間に設けられているため、有機EL素子により反射型液晶表示部からの反射光が遮光され、その結果、観察者側に出射する光の輝度が低下するという不都合がある。このため、これに対して各々の有機EL素子の間隔をより大きくして配置することによって、遮光される反射光の量を低減させる方法が考えられる。しかしながら、この場合、有機EL素子の間隔を大きくする分、有機EL素子から反射型液晶表示部に照射される光にムラが発生するという問題点がある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、観察者側に出射される光にムラを発生させることなく、輝度が低下するのを抑制することが可能な照明装置、表示装置および電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
この発明の第1の局面による照明装置は、基板の表面上に形成される発光層と、平面的に見て発光層と重なるように配置され、発光層から照射される光を反射させる反射層とを備え、反射層は、発光層に向かって突出する凸形状に形成されている。
【0007】
上記第1の局面による照明装置では、上記のように、反射層を発光層に向かって突出する凸形状に形成することによって、発光層の光が反射層によって反射される際に、反射層が平坦状に形成されている場合に比べて反射光を広範囲にわたって発散させて照射させることができる。これにより、発光層からの光を反射層により発散させて照射させることができるので、各々の発光層および反射層の配置間隔を大きくすることにより開口率を増加させたとしても、照明装置から出射される全体的な光にムラが発生するのを抑制することができる。その結果、たとえば、照明装置の光出射側に反射型液晶表示部を配置した場合においても、ムラのない光を反射型液晶表示部に照射することができる。また、反射型液晶表示部からの反射光を照明装置に照射する際においても、光のムラを発生させることなく各々の発光層の配置間隔を大きくしておく(開口率を増加させる)ことができるので、発光層により反射型液晶表示部からの反射光が遮光されるのを抑制することができる。したがって、その分、観察者側に照射される光の輝度が低下するのを抑制することができる。
【0008】
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、発光層は、平面的に見て反射層と重なる位置に形成されているとともに、反射層の突出する方向に突出した凸形状に形成されている。このように構成すれば、発光層が反射層とともに凸形状に形成されるので、反射層により反射される反射光に加えて、発光層から光出射側に直接出射される光も発散させて照射させることができる。
【0009】
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、基板の反射層が配置される側の表面側に設けられるとともに、基板から反射層に向かう方向に突出する凸形状部をさらに備え、反射層は発光層と凸形状部との間に、凸形状部の形状を反映するように凸形状に設けられ、発光層から照射される光のうち、基板側に向かう光は反射層により基板とは反対側に反射されて出射されるように構成されている。このように構成すれば、発光層の光を基板とは反対側に向けて照射するトップエミッション型の照明装置を構成することができるとともに、凸形状を覆うようにして反射層を形成することによって、凸形状部の形状が反映されるように反射層を容易に凸形状にすることができる。
【0010】
この場合、好ましくは、基板と反射層との間に設けられた第1樹脂層をさらに備え、凸形状部は、第1樹脂層の反射層が配置される側の表面に一体に形成され、反射層は、第1樹脂層の凸形状部を覆うように形成されている。このように構成すれば、基板と反射層との間に設けられた第1樹脂層の凸形状部を覆うように反射層を形成することによって、反射層を容易に凸形状に形成することができる。
【0011】
上記凸形状部を形成する構成において、好ましくは、凸形状部は、基板の反射層が配置される側の表面に一体に形成され、反射層は、基板の凸形状部を覆うように形成されている。このように構成すれば、凸形状部を基板に一体に形成することによって、凸形状部を別個に配置する場合に比べて構造を簡素化することができる。また、基板に形成された凸形状部を覆うように反射層を形成することによって、反射層を容易に凸形状に形成することができる。
【0012】
上記凸形状部を設ける構成において、好ましくは、凸形状部は、平面的に見て、円形状に形成されている。このように構成すれば、凸形状部により光を発散させる場合に、平面的に見て全ての方向に均一に光を発散させることができる。
【0013】
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、基板は透光性基板を含み、透光性基板の発光層が配置される側の表面側に形成された凹形状部をさらに備え、反射層は発光層を介して透光性基板に設けられるとともに、発光層から照射される光のうち、透光性基板とは反対側に向かう光は反射層により透光性基板側に出射されるように構成され、反射層は、凹形状部の形状を反映して透光性基板に向かう方向に突出する凸形状に形成されている。このように構成すれば、発光層からの光が反射層により反射されて透光性基板側に照射されるボトムエミッション型の照明装置が構成される。そして、透光性基板の凹形状部により反射層が透光性基板に向かって凸形状に形成されることにより、ボトムエミッション型の照明装置において、発光層からの光を透光性基板側に発散させながら照射することができる。
【0014】
この場合、好ましくは、透光性基板と発光層との間に設けられた第2樹脂層をさらに備え、凹形状部は、第2樹脂層の発光層が配置される側の表面に一体に形成されている。このように構成すれば、凹形状部が一体に設けられた第2樹脂層を覆うように反射層を形成することによって、容易に、凹形状部に沿った凸形状の反射層を形成することができる。
【0015】
上記第1の局面による照明装置において、好ましくは、発光層は有機層により構成され、有機層を発光させるための電圧を印加する陽極層および陰極層をさらに備え、有機層、陽極層および陰極層により有機エレクトロルミネッセンス素子が構成され、有機エレクトロルミネッセンス素子の有機層は、反射層の凸形状の突出方向に突出した凸形状に形成されている。このように構成すれば、光源を有機エレクトロルミネッセンス素子により構成した場合においても、有機エレクトロルミネッセンス素子からの光を凸形状の反射層によって発散させることができるとともに、凸形状の有機層から光出射側に照射する光を発散させることができる。
【0016】
この発明の第2の局面による表示装置は、基板の表面上に形成される発光層と、平面的に見て発光層と重なるように配置されるとともに、発光層に向かって突出する凸形状に形成され、発光層から照射される光を反射させる反射層とを含む照明部と、照明部の発光層からの光を反射して表示を行う表示部とを備える。
【0017】
上記第2の局面による表示装置では、上記のように、照射部における反射層を発光層に向かって突出する凸形状に形成することによって、発光層の光が反射層によって反射される際に、反射層が平坦状に形成されている場合に比べて反射光を広範囲にわたって発散させて照射させることができる。これにより、発光層からの光を反射層により発散させて照射させることができるので、各々の発光層および反射層の配置間隔を大きくすることにより開口率を増加させたとしても、照明部から出射される全体的な光にムラが発生するのを抑制することができる。その結果、照射部からムラのない光を反射型液晶表示部に照射することができる。また、反射型液晶表示部からの反射光を照明装置に照射する際においても、光のムラを発生させることなく各々の発光層の配置間隔を大きくしておく(開口率を増加させる)ことができるので、発光層により反射型液晶表示部の反射光が遮光されるのを抑制することができる。したがって、その分、観察者側に照射される光の輝度が低下するのを抑制することができる。
【0018】
この場合、好ましくは、表示部は、反射型液晶表示部として構成され、照明部の発光層は有機層により構成され、照明部は、有機層を発光させるための電圧を印加する陽極層および陰極層をさらに備え、有機層、陽極層および陰極層により有機エレクトロルミネッセンス素子が構成され、照明部の発光層からの光は、凸形状の反射層により発散された状態で反射型液晶表示部に照射されるように構成されている。このように構成すれば、照明部の光源を有機エレクトロルミネッセンス素子により構成するとともに、表示部を反射型液晶表示部により構成した場合においても、有機エレクトロルミネッセンス素子から出射する光を凸形状に形成された反射層によって発散させることにより、反射型液晶表示部に照射される光にムラが発生するのを容易に抑制することができる。また、光のムラが発生するのを抑制しながら有機エレクトロルミネッセンス素子の配置間隔を大きくすることができるので、反射型液晶表示部からの反射光の一部が有機エレクトロルミネッセンス素子により遮光されるのを抑制することができる。
【0019】
この発明の第3の局面による電子機器は、上記した構成を有する表示装置を備える。このように構成すれば、観察者側に出射される光にムラを発生させることなく、輝度が低下するのを抑制することが可能な表示装置を含む電子機器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態による照明装置を備えた表示装置の断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による照明装置の平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態による照明装置の光源部分の構成について説明するための拡大平面図である。
【図4】本発明の第1実施形態による照明装置の光源部分について説明するための断面図(図3の500−500線に沿った断面図)である。
【図5】本発明の第1実施形態による照明装置の光源部分について説明するための断面図(図3の600−600線に沿った断面図)である。
【図6】本発明の第1実施形態による照明装置を備えた表示装置を説明するための断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態による照明装置の光源部分について説明するための断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態による照明装置の光源部分について説明するための断面図である。
【図9】本発明の第1〜第3実施形態による照明装置を含む表示装置を備えた第1の例による電子機器について説明するための斜視図である。
【図10】本発明の第1〜第3実施形態による照明装置を含む表示装置を備えた第2の例による電子機器について説明するための斜視図である。
【図11】本発明の第1〜第3実施形態による照明装置を含む表示装置を備えた第3の例による電子機器について説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
(第1実施形態)
図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態による表示装置100の構成について説明する。
【0023】
本発明の第1実施形態による表示装置100は、図1に示すように、フロントライト型の照明部10と、反射型液晶表示部20とを備えている。なお、照明部10および反射型液晶表示部20は、それぞれ、本発明の「照明装置」および「表示部」の一例である。
【0024】
照明部10は、一対のガラス基板1aおよび1bと、ガラス基板1aおよび1b間に配置された複数の有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子)2とを備えている。ガラス基板1aとガラス基板1bとは、互いの周辺部分に塗布された樹脂などからなるシール層3を介して接着されている。ガラス基板1aの表面上には、樹脂層4が形成されているとともに、樹脂層4の表面上に有機EL素子2が形成されている。有機EL素子2は、平面的に見てマトリクス状に配置(図2参照)されている。また、ガラス基板1aの有機EL素子2が配置された側の表面上には、有機EL素子2が配置された領域に対応する位置に、それぞれ、遮光膜5が形成されている。なお、ガラス基板1aおよび樹脂層4は、それぞれ、本発明の「基板」および「第1樹脂層」の一例である。
【0025】
有機EL素子2は、陽極層2a、有機層2bおよび陰極層2cが、この順番に積層されることにより構成されており、陽極層2aおよび陰極層2c間に印加される電圧により有機層2bが発光するように構成されている。また、陽極層2aの表面上のうちの有機層2bが設けられない領域には透光性を有する絶縁膜6が形成されている。絶縁膜6は、陽極層2aと陰極層2cとが短絡するのを抑制するために設けられている。また、図1および図2に示すように、樹脂層4の表面上には、櫛歯状に形成されたITOからなる第1透明電極7および第2透明電極8が形成されている。櫛歯上の第1透明電極7および第2透明電極8は、互いの歯部7aと歯部8aとが交互に配置されるように構成されている。そして、第1透明電極7から歯部7aを介して陽極層2aに正の電圧が印加されるとともに、第2透明電極8から陰極層2cに負の電圧が印加されるように構成されている。また、各々の有機EL素子2と樹脂層4との間には、それぞれ、反射層9が形成されている。反射層9は、たとえば、アルミニウムからなり、有機層2bから矢印Z1方向に漏れる光を反射してガラス基板1b側(矢印Z2方向側)に照射する機能を有する。なお、有機層2bは、本発明の「発光層」の一例である。
【0026】
ここで、図3〜図5を参照して、光源部分である有機EL素子2が形成された領域の構成について詳細に説明する。
【0027】
まず、図3および図4に示すように、第1透明電極7の歯部7aの表面上には、所定の間隔を隔てて有機層2bが設けられており、歯部7aのうち、有機層2bが配置された領域が陽極層2aとして構成されている。そして、有機層2bを覆うように陰極層2cが形成されている。
【0028】
また、図3および図5に示すように、歯部8aの表面上には絶縁膜6が形成されているとともに、絶縁膜6の歯部8a上に位置する領域には穴部6aが形成されている。そして穴部6aを介して陰極層2cが第2透明電極8の歯部8aに接触するように形成されている。陰極層2cは、穴部6aを覆うとともに、穴部6aから有機層2bを覆う位置にまで延びるように形成されている。また、陰極層2cは、ITOなどの透明電極からなる。
【0029】
以上の構成により、第1透明電極7の歯部7a(陽極層2a)に印加された正の電圧と、第2透明電極8の歯部8aを介して陰極層2cに印加された負の電圧とが有機層2bに印加されることによって有機層2bが矢印Z2方向側に発光する。そして、有機層2bから矢印Z1方向に漏れる光は反射層9によって反射されてガラス基板1b側(矢印Z2方向側)に照射されるように構成されている。すなわち、第1実施形態における照明部10は、有機EL素子2からガラス基板1bを介して外部(矢印Z2方向側)に光を照射するトップエミッション型により構成されている。
【0030】
ここで、第1実施形態では、樹脂層4の有機EL素子2が配置された側(矢印Z2方向側)の表面には、有機層2bおよび反射層9が配置された領域に対応する部分(第1実施形態では有機層2bの直下部)に、有機層2bに向かって突出するように形成された凸形状部4aが樹脂層4と一体に設けられている。そして、反射層9は、樹脂層4の凸形状部4aを覆うように配置されるとともに、凸形状部4aの形状を反映するように凸形状に形成されている。また、反射層9の表面上に形成された陽極層2a、有機層2bおよび陰極層2cも、凸形状部4aおよび反射層9の形状を反映するように凸形状に形成されている。これにより、反射層9と、陽極層2a、有機層2bおよび陰極層2cとが、光出射側(Z2方向側)に向かって突出する形状となる。
【0031】
また、第1実施形態では、図3に示すように、凸形状部4aは、平面的に見て円形形状を有しているとともに、凸形状部4aの上部に配置された有機層2bも凸形状部4aと同様に円形形状に形成されている。
【0032】
次に、図6を参照して、反射型液晶表示部20の構成について説明する。反射型液晶表示部20は、一対のガラス基板21aおよび21bを備え、ガラス基板21aの表面上に複数のスイッチング用の薄膜トランジスタ(TFT)22が形成されている。薄膜トランジスタ22の表面上には層間絶縁膜23が形成されているとともに、層間絶縁膜23の表面上には、各々の薄膜トランジスタ22に対応するように画素電極24が形成されている。そして、薄膜トランジスタ22と画素電極24とは、層間絶縁膜23に形成されたコンタクトホール23aを介して接続されている。また、画素電極24は、アルミニウムなどの反射材料から構成されており、照明部10から入射した光を観察者側(矢印Z1方向側)反射する機能を有する。また、ガラス基板21bのガラス基板21aに対向する側(矢印Z2方向側)の表面には共通電極25が形成されている。そして、ガラス基板21aおよび21b間には、液晶30が充填されている。また、ガラス基板21bの共通電極25が形成された側の表面とは反対側(矢印Z1方向側)の表面上には光散乱層26が形成されているとともに、光散乱層26の表面上には偏光板27が形成されている。
【0033】
そして、反射型液晶表示部20と照明部10とは、反射型液晶表示部20の偏光板27と照明部10のガラス基板1aとの間に設けられた樹脂性の接着層40によって互いに接着されている。
【0034】
第1実施形態では、上記のように、反射層9を有機層2bに向かって突出する凸形状に形成することによって、有機層2bの光が反射層9によって反射される際に、反射層9が平坦状に形成されている場合に比べて反射光を広範囲にわたって発散させて照射させることができる。したがって、有機層2bからの光を反射層9により発散させて照射させることができるので、各々の有機層2bおよび反射層9の配置間隔を大きくすることにより開口率を増加させたとしても、照明部10から出射される全体的な光にムラが発生するのを抑制することができる。これにより、照明部10の光出射側(矢印Z2方向側)に配置した反射型液晶表示部20に、ムラのない光を照射することができる。また、反射型液晶表示部20からの反射光を照明部10に照射する際においても、光のムラを発生させることなく各々の有機層2bの配置間隔を大きくする(開口率を増加させる)ことができるので、有機層2bにより反射光が遮光されるのを抑制することができる。したがって、その分、観察者側に照射される光の輝度が低下するのを抑制することができる。
【0035】
また、上記第1実施形態では、有機層2bを、反射層9の表面を覆うように形成するとともに、反射層9の凸形状を反映するように凸形状に形成することによって、有機層2bが反射層9とともに凸形状に形成されるので、反射層9により反射される反射光に加えて、有機層2bから光出射側に直接出射される光も発散させて照射させることができる。
【0036】
また、上記第1実施形態では、樹脂層4の表面にガラス基板1bに向かう方向に突出する凸形状部4aを形成するとともに、反射層9を凸形状部4aの形状を反映するように凸形状に設け、有機層2bから矢印Z1方向側に漏れる光を反射層9により反射してガラス基板1b側に出射するように構成する。このように構成することによって、有機層2bの光をガラス基板1b側に向けて照射するトップエミッション型の照明部10を構成することができるとともに、凸形状部4aの形状を反映するように反射層9を容易に凸形状にすることができる。
【0037】
また、上記第1実施形態では、凸形状部4aを、樹脂層4の反射層9が配置される側の表面に一体に形成することによって、凸形状部4aを別個に配置する場合に比べて構造を簡素化することができる。また、反射層9を、樹脂層4の凸形状部4aを覆うように形成することによって、反射層9を容易に凸形状に形成することができる。
【0038】
また、上記第1実施形態では、凸形状部4aを、平面的に見て、円形状に形成することによって、凸形状部4aにより光を発散させる場合に、平面的に見て全ての方向に均一に光を発散させることができる。
【0039】
(第2実施形態)
次に、図7を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、照明部10におけるガラス基板1aの表面上に配置した樹脂層4の表面上に凸形状部4aを形成した上記第1実施形態とは異なり、ガラス基板201aの表面上に凸形状部201cを形成する例について説明する。
【0040】
本発明の第2実施形態による表示装置200における照明部210は、図7に示すように、ガラス基板201aの第1表面201c上に、反射層9と、陽極層2a、有機層2bおよび陰極層2cからなる有機EL素子2と、絶縁膜6とが形成されている。
【0041】
ここで、第2実施形態では、ガラス基板201aの有機EL素子2が配置された側の表面には、有機層2bが配置された領域に対応する部分(有機層2bの直下部)に、凸形状部201cがガラス基板201aと一体に形成されている。そして、凸形状部201cを覆うようにして、凸形状部201cの形状を反映して反射層9および有機層2bが凸形状に形成されている。
【0042】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0043】
第2実施形態では、上記のように、ガラス基板201aの表面に凸形状部201cを一体に形成する場合においても、有機EL素子2から照射される光を散乱させながら反射型液晶表示部20に出射させることができる。
【0044】
また、第2実施形態では、凸形状部201cを、ガラス基板201aの反射層9が配置される側の表面に一体に形成することによって、凸形状部201cを別個に配置する場合に比べて構造を簡素化することができる。また、ガラス基板201aに形成された凸形状部201cを覆うように反射層9を形成することによって、反射層9を容易に凸形状に形成することができる。
【0045】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0046】
(第3実施形態)
次に、図8を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、ガラス基板1a(201a)から有機EL素子2側に向かって突出するように凸形状部4a(201c)を形成した第1(第2)実施形態とは異なり、有機EL素子302側からガラス基板301a側に向かって突出するように凸形状部302dを形成する例について説明する。
【0047】
本発明の第3実施形態による表示装置300における照明部310では、図8に示すように、ガラス基板301aの矢印Z2方向側の表面上に樹脂層304が形成されているとともに、樹脂層304の表面上には、陽極層302a、有機層302bおよび陰極層302cからなる有機EL素子302と、絶縁膜306とが形成されている。なお、ガラス基板301aおよび樹脂層304は、それぞれ、本発明の「透光性基板」および「第2樹脂層」の一例である。
【0048】
ここで、第3実施形態では、樹脂層304の矢印Z2方向側の表面上には、有機層302bが配置された領域に対応する部分(有機層302bの直下部)に、樹脂層304と一体に凹形状部304aが形成されている。そして、樹脂層304の凹形状部304aの形状を反映するように、陽極層302a、有機層302bが矢印Z1方向に向かって突出する凸形状に形成されている。また、陰極層302cの有機層302bを覆う領域には、有機層302bの形状を反映して矢印Z1方向側に突出するように設けられた凸形状部302dが形成されている。陰極層302cは、たとえば、アルミニウムからなり、反射層としての機能を有するように構成されている。すなわち、第3実施形態における照明部310は、有機層302bが発光した際に、矢印Z2方向に向かう光は反射層としての機能を有する陰極層302cによって矢印Z1方向側に反射され、ガラス基板301aを介して反射型液晶表示部20側に照射されるボトムエミッション型の照明装置として構成されている。また、有機層302bおよび陰極層302cが矢印Z1方向に向かう凸形状を有することにより、有機層302bから矢印Z1方向に照射される光、および、陰極層302cによって矢印Z1方向に反射される反射光は、ともに発散しながらガラス基板301a側に照射されるように構成されている。
【0049】
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1および第2実施形態と同様である。
【0050】
第3実施形態では、上記のように、樹脂層304に凹形状部304aを形成するとともに、凹形状部304aの形状を反映するように有機層302bおよび陰極層302cを矢印Z1方向に向かって突出するように形成することによって、ボトムエミッション型の照明部310を構成する場合においても、有機層302bから矢印Z2方向側に向かう光を陰極層302cの凸形状部302dにより反射させるとともに、矢印Z1方向側に発散させながら照射させることができる。
【0051】
また、第3実施形態では、凹形状部304aが一体に設けられた樹脂層304を覆うように陰極層302c(反射層)を形成することによって、容易に、凹形状部304aに沿って矢印Z1方向に突出する凸形状部302dを有する陰極層302cを形成することができる。
【0052】
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
【0053】
次に、図9〜図11を参照して、本発明の第1〜第3実施形態による表示装置100、200および300を用いた第1〜第3の例による電子機器について説明する。
【0054】
本発明の第1〜第3実施形態による表示装置100、200および300は、図9〜図11に示すように、第1の例によるPC(Personal Computer)400、第2の例による携帯電話410および第3の例による情報携帯端末420(PDA:Personal Digital Assistants)などに用いることが可能である。図9の第1の例によるPC400においては、キーボードなどの入力部400aおよび表示画面400bなどに本発明の第1〜第3実施形態による表示装置100、200および300を用いることが可能である。図10の第2の例による携帯電話410においては、表示画面410aに本発明の第1〜第3実施形態による表示装置100、200および300が用いられる。図11の第3の例による情報携帯端末420においては、表示画面420aに本発明の第1〜第3実施形態による表示装置100、200および300が用いられる。
【0055】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0056】
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、陽極層および陰極層に電圧を供給する第1透明電極および第2透明電極を、それぞれ櫛歯形状に形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、陽極層(第1透明電極)と陰極層(第2透明電極)とを櫛歯形状以外の形状により構成してもよい。
【0057】
また、上記第1〜第3実施形態では、各々の有機EL素子をマトリクス状に配置する例を示したが、本発明はこれに限らず、マトリクス状以外に配置してもよい。
【0058】
また、上記第1〜第3実施形態では、第1透明電極および第2透明電極の略全域を覆うように絶縁膜を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、陰極層と陽極層とが接触しないように有機層の周辺を囲む領域のみに設けてもよい。
【0059】
また、上記第1および第2実施形態では、反射層と、有機EL素子における陽極層、有機層および陰極層とを、それぞれ、凸形状部の形状を反映するように凸形状になるように構成する例を示したが、本発明はこれに限らず、少なくとも反射層が凸形状に構成されていればよい。
【0060】
また、上記第3実施形態では、ガラス基板と有機EL素子との間に設けた樹脂層の表面上に凹形状部を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、ガラス基板の有機EL素子側の表面上に凹形状部を形成してもよい。
【符号の説明】
【0061】
1a、201a、301a ガラス基板(基板)(透光性基板)
2b、302b 有機層(発光層)
4 樹脂層(第1樹脂層)
4a、201c、302d 凸形状部
9、302c 反射層
10、210、310 照明部(照明装置)
304 樹脂層(第2樹脂層)
304a 凹形状部
20 反射型液晶表示部(表示部)
100、200、300 表示装置
400 PC(電子機器)
410 携帯電話(電子機器)
420 情報携帯端末(電子機器)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の表面上に形成される発光層と、
平面的に見て前記発光層と重なるように配置され、前記発光層から照射される光を反射させる反射層とを備え、
前記反射層は、前記発光層に向かって突出する凸形状に形成されている、照明装置。
【請求項2】
前記発光層は、平面的に見て前記反射層と重なる位置に形成されているとともに、前記反射層の突出する方向に突出した凸形状に形成されている、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記基板の前記反射層が配置される側の表面側に設けられるとともに、前記基板から反射層に向かう方向に突出する凸形状部をさらに備え、
前記反射層は前記発光層と前記凸形状部との間に、前記凸形状部の形状を反映するように凸形状に設けられ、前記発光層から照射される光のうち、前記基板側に向かう光は前記反射層により前記基板とは反対側に反射されて出射されるように構成されている、請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記基板と前記反射層との間に設けられた第1樹脂層をさらに備え、
前記凸形状部は、前記第1樹脂層の前記反射層が配置される側の表面に一体に形成され、
前記反射層は、前記第1樹脂層の凸形状部を覆うように形成されている、請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記凸形状部は、前記基板の前記反射層が配置される側の表面に一体に形成され、
前記反射層は、前記基板の凸形状部を覆うように形成されている、請求項3に記載の照明装置。
【請求項6】
前記凸形状部は、平面的に見て、円形状に形成されている、請求項3〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記基板は透光性基板を含み、
前記透光性基板の前記発光層が配置される側の表面側に形成された凹形状部をさらに備え、
前記反射層は前記発光層を介して前記透光性基板に設けられるとともに、前記発光層から照射される光のうち、前記透光性基板とは反対側に向かう光は前記反射層により前記透光性基板側に出射されるように構成され、
前記反射層は、前記凹形状部の形状を反映して前記透光性基板に向かう方向に突出する凸形状に形成されている、請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項8】
前記透光性基板と前記発光層との間に設けられた第2樹脂層をさらに備え、
前記凹形状部は、前記第2樹脂層の前記発光層が配置される側の表面に一体に形成されている、請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記発光層は有機層により構成され、
前記有機層を発光させるための電圧を印加する陽極層および陰極層をさらに備え、
前記有機層、前記陽極層および前記陰極層により有機エレクトロルミネッセンス素子が構成され、
前記有機エレクトロルミネッセンス素子の有機層は、前記反射層の凸形状の突出方向に突出した凸形状に形成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項10】
基板の表面上に形成される発光層と、平面的に見て前記発光層と重なるように配置されるとともに、前記発光層に向かって突出する凸形状に形成され、前記発光層から照射される光を反射させる反射層とを含む照明部と、
前記照明部の発光層からの光を反射して表示を行う表示部とを備えた、表示装置。
【請求項11】
前記表示部は、反射型液晶表示部として構成され、
前記照明部の発光層は有機層により構成され、
前記照明部は、前記有機層を発光させるための電圧を印加する陽極層および陰極層をさらに備え、
前記有機層、前記陽極層および前記陰極層により有機エレクトロルミネッセンス素子が構成され、
前記照明部の発光層からの光は、前記凸形状の反射層により発散された状態で前記反射型液晶表示部に照射されるように構成されている、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
請求項10および11に記載の表示装置を備えた、電子機器。
【請求項1】
基板の表面上に形成される発光層と、
平面的に見て前記発光層と重なるように配置され、前記発光層から照射される光を反射させる反射層とを備え、
前記反射層は、前記発光層に向かって突出する凸形状に形成されている、照明装置。
【請求項2】
前記発光層は、平面的に見て前記反射層と重なる位置に形成されているとともに、前記反射層の突出する方向に突出した凸形状に形成されている、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記基板の前記反射層が配置される側の表面側に設けられるとともに、前記基板から反射層に向かう方向に突出する凸形状部をさらに備え、
前記反射層は前記発光層と前記凸形状部との間に、前記凸形状部の形状を反映するように凸形状に設けられ、前記発光層から照射される光のうち、前記基板側に向かう光は前記反射層により前記基板とは反対側に反射されて出射されるように構成されている、請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記基板と前記反射層との間に設けられた第1樹脂層をさらに備え、
前記凸形状部は、前記第1樹脂層の前記反射層が配置される側の表面に一体に形成され、
前記反射層は、前記第1樹脂層の凸形状部を覆うように形成されている、請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記凸形状部は、前記基板の前記反射層が配置される側の表面に一体に形成され、
前記反射層は、前記基板の凸形状部を覆うように形成されている、請求項3に記載の照明装置。
【請求項6】
前記凸形状部は、平面的に見て、円形状に形成されている、請求項3〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記基板は透光性基板を含み、
前記透光性基板の前記発光層が配置される側の表面側に形成された凹形状部をさらに備え、
前記反射層は前記発光層を介して前記透光性基板に設けられるとともに、前記発光層から照射される光のうち、前記透光性基板とは反対側に向かう光は前記反射層により前記透光性基板側に出射されるように構成され、
前記反射層は、前記凹形状部の形状を反映して前記透光性基板に向かう方向に突出する凸形状に形成されている、請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項8】
前記透光性基板と前記発光層との間に設けられた第2樹脂層をさらに備え、
前記凹形状部は、前記第2樹脂層の前記発光層が配置される側の表面に一体に形成されている、請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記発光層は有機層により構成され、
前記有機層を発光させるための電圧を印加する陽極層および陰極層をさらに備え、
前記有機層、前記陽極層および前記陰極層により有機エレクトロルミネッセンス素子が構成され、
前記有機エレクトロルミネッセンス素子の有機層は、前記反射層の凸形状の突出方向に突出した凸形状に形成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項10】
基板の表面上に形成される発光層と、平面的に見て前記発光層と重なるように配置されるとともに、前記発光層に向かって突出する凸形状に形成され、前記発光層から照射される光を反射させる反射層とを含む照明部と、
前記照明部の発光層からの光を反射して表示を行う表示部とを備えた、表示装置。
【請求項11】
前記表示部は、反射型液晶表示部として構成され、
前記照明部の発光層は有機層により構成され、
前記照明部は、前記有機層を発光させるための電圧を印加する陽極層および陰極層をさらに備え、
前記有機層、前記陽極層および前記陰極層により有機エレクトロルミネッセンス素子が構成され、
前記照明部の発光層からの光は、前記凸形状の反射層により発散された状態で前記反射型液晶表示部に照射されるように構成されている、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
請求項10および11に記載の表示装置を備えた、電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−212169(P2010−212169A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−59059(P2009−59059)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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