説明

照明装置の設置構造

【課題】周囲に調和した外観を得ることができるとともに、発光面を確実に保護することが可能な照明装置の設置構造を提供することを目的とする。
【解決手段】板状部材53の端部54下面に照明装置10を設置してなる照明装置10の設置構造において、照明装置10は、板状部材53の端部54下面側に配置される光源ユニット1と、この光源ユニット1からの光を間接光として下方に照射するための反射板13を備える筒状のブラケット11とからなり、ブラケット11は、板状部材53の端部にビス15によって固定されていることを特徴とする。これにより、光源ユニットの発光面を前方に向けなくても、この光源ユニットから発せられる光を、ブラケットの反射板によって反射させて、間接光として板状部材の端部下方に照射することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物内の設備や家具を構成する板状部材の端部下面に照明装置を設置してなる照明装置の設置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物内の設備や家具を構成する板状部材の端部下面に照明装置を設置する技術が知られている。
例えば、住宅等の建物の玄関においては、玄関土間側に突出する上がり框の突出方向側端部に、突出方向に開口する収納部を形成し、この収納部に、前方から照明装置を取り付けている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、目視確認しながら照明装置の施工を行うことができるので、施工性を向上させることができる。
なお、照明装置は、このような玄関の上がり框の部分だけに限られず、例えば、階段の段板部分や、吊戸棚の棚板部分、カーテンボックスの側板部分等にも設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−298642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1のように照明装置の収納部が前方に開口する場合、光源が前方に露出するため、光源は、例えばポリカーボネート等のような透光性を有する材料からなるカバーによって覆われている。
ところが、例えば玄関ホールや上がり框として木製や木調のものを採用すると、透光性を有するカバーが玄関周囲の外観に調和しにくい場合がある。さらに、光源から発せられる光が前方土間側に直接的に照射されるため、照明装置およびカバー部分が目立ってしまい、より一層、玄関周囲の外観に調和しにくくなる場合があるため、カバーを前方に露出させたくないという要望があった。
また、この特許文献1に記載のような技術では、照明装置の発光面が前方に位置するため、人の出入りに伴う砂塵によって発光面に傷が付いてしまったり、発光面の傷による光の散乱や屈折が生じる場合がある。
なお、このような事例は、照明装置を、建物内のその他の場所に設置する場合にも該当するものであり、解決が望まれていた。
【0005】
本発明の課題は、照明装置を周囲の外観に調和させやすくすることができるとともに、発光面を確実に保護することが可能な照明装置の設置構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図13に示すように、板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)下面に照明装置10(20,30,40)を設置してなる照明装置10(20,30,40)の設置構造において、
前記照明装置10(20,30,40)は、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)下面側に配置される光源ユニット1と、この光源ユニット1からの光を間接光として下方に照射するための反射板13(23,24,25)を備える筒状のブラケット11(21,31,41)とからなり、
前記ブラケット11(21,31,41)は、前記板状部材53(61,71,81)の端部にビス15(25,35,45)によって固定されていることを特徴とする。
【0007】
ここで、前記板状部材とは、住宅等の建物内の設備や家具を構成する板状の部材全般を指しており、水平または鉛直、または水平方向に対して傾斜した状態で配置されている。この板状部材としては、例えば側端部が玄関土間に突出するようにして設置される玄関床や、階段の段板、吊戸棚の棚板、カーテンボックスの側板、建物躯体を構成する壁パネル・床パネル等の建築用パネル等が挙げられる。また、この板状部材は、この板状部材の端部下面の下方に空間が存在する状態で配置されている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、前記照明装置10(20,30,40)は、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)下面側に配置される光源ユニット1と、この光源ユニット1からの光を間接光として下方に照射するための反射板13(23,24,25)を備える筒状のブラケット11(21,31,41)とからなり、前記ブラケット11(21,31,41)は、前記板状部材53(61,71,81)の端部にビス15(25,35,45)によって固定されているので、前記光源ユニット1の発光面を前方に向けなくても、この光源ユニット1から発せられる光を、前記ブラケット11(21,31,41)の反射板13(23,24,25)によって反射させて、間接光として前記板状部材53(61,71,81)の端部下方に照射することができる。これによって、従来とは異なり、前記光源ユニット1を露出させたり、発光面を前方に向けたりする必要がなくなるので、前記照明装置10(20,30,40)を周囲の外観に調和させやすくすることができるとともに、前記光源ユニット1の発光面を確実に保護することが可能となる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、例えば図1〜図13に示すように、請求項1に記載の照明装置10(20,30,40)の設置構造において、
前記光源ユニット1の下面には、この光源ユニット1を保護するためのカバー部材12b(22b,32b,42b)が設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、前記光源ユニット1の下面には、この光源ユニット1を保護するためのカバー部材12b(22b,32b,42b)が設けられているので、このカバー部材12b(22b,32b,42b)によって、前記光源ユニット1の発光面をより確実に保護することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、例えば図1〜図13に示すように、請求項2に記載の照明装置10(20,30,40)の設置構造において、
前記ブラケット11(21,31,41)は、前記光源ユニット1を収容する収容部12(22,32,42)を備えており、
この収容部12(22,32,42)は、前記反射板13(23,33,43)に向かって開口する断面略C形状に形成されており、
この収容部12(22,32,42)の下面板は、前記カバー部材12b(22b,32b,42b)とされており、この下面板12b(22b,32b,42b)の開口側端部から上方に突出する突出片12d(22d,32d,42d)を有しており、
前記光源ユニット1は、この突出片12d(22d,32d,42d)よりも内側に位置するようにして前記下面板12b(22b,32b,42b)上に載置されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、前記収容部12(22,32,42)の下面板は、この下面板12b(22b,32b,42b)の開口側端部から上方に突出する突出片12d(22d,32d,42d)を有しており、前記光源ユニット1は、この突出片12d(22d,32d,42d)よりも内側に位置するようにして前記下面板12b(22b,32b,42b)上に載置されているので、前記光源ユニット1を収容部12(22,32,42)内に確実に収容できるとともに、前記下面板12b(22b,32b,42b)および突出片12d(22d,32d,42d)によって、前記光源ユニット1の発光面をさらに確実に保護することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、例えば図1〜図3,図6〜図10,図12に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明装置10(20,30)の設置構造において、
前記ブラケット11(21,31)は、このブラケット11(21,31)の上面から上方に突出する固定板14(24,34)を備えており、
この固定板14(24,34)は、前記板状部材53(61,71)の端部54(62,72)側面からビス15(25,35)によって固定されていることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、前記ブラケット11(21,31)は、このブラケット11(21,31)の上面から上方に突出する固定板14(24,34)を備えており、この固定板14(24,34)は、前記板状部材53(61,71)の端部54(62,72)側面からビス15(25,35)によって固定されているので、この固定板14(24,34)を、前記板状部材53(61,71)の端部54(62,72)側面に対して前方からビス15(25,35)によって固定することができる。これによって、目視確認しながら、前記照明装置10(20,30)を前記板状部材53(61,71)の端部54(62,72)に固定することができるので、前記照明装置10(20,30)の施工を容易かつ確実に行うことができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、例えば図6〜図13に示すように、請求項1〜4のいずれか一項に記載の照明装置10(20,30,40)の設置構造において、
前記板状部材53(61,71,81)に対するブラケット11(21,31,41)の固定箇所は、遮蔽部材55(64,65,73,86)によって遮蔽されていることを特徴とする。
【0016】
ここで、前記遮蔽部材とは、住宅等の建物内の設備や家具を構成する前記板状部材と組み合わせて用いられるものである。この遮蔽部材としては、例えば玄関床の土間側端部に設けられる上がり框や、階段の段板の側端部に設けられる滑り止め、吊戸棚の扉板、カーテンボックスに沿って設けられる廻り縁等が挙げられる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、前記板状部材53(61,71,81)に対するブラケット11(21,31,41)の固定箇所は、遮蔽部材55(64,65,73,86)によって遮蔽されているので、前記ビス15(25,35,45)を遮蔽でき、前記照明装置10(20,30,40)を周囲の外観により調和させやすくすることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、例えば図1〜図9に示すように、請求項5に記載の照明装置10(20,30,40)の設置構造において、
前記遮蔽部材55(64,65)は、前記板状部材53(61)の端部54(62)上面を覆う上面部55a(64a,65a)と、板状部材53(61)の端部54(62)側面を覆う前面部55b(64b,65b)とを有しており、
前記前面部55b(64b,65b)の下端部は、前記板状部材53(61)の端部54(62)下面よりも下方に突出していることを特徴とする。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、前記遮蔽部材55(64,65)は、前記板状部材53(61)の端部54(62)上面を覆う上面部55a(64a,65a)と、板状部材53(61)の端部54(62)側面を覆う前面部55b(64b,65b)とを有しており、前記前面部55b(64b,65b)の下端部は、前記板状部材53(61)の端部54(62)下面よりも下方に突出しているので、前記板状部材53(61)に対するブラケット11(21,31,41)の固定箇所を遮蔽部材55(64,65)で遮蔽できることに加え、前記前面部55b(64b,65b)の下端部によって、前記板状部材53(61)の端部と前記ブラケット11(21,31,41)自体とを遮蔽できる。これによって、前記照明装置10(20,30,40)を周囲の外観により一層調和させやすくすることができる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、例えば図1,図5〜図7に示すように、請求項6に記載の照明装置10の設置構造において、
前記板状部材53は、玄関土間51に設けられた立ち上がり部52の上面に、この立ち上がり部52の土間51側面よりも土間51側に突出するようにして設置された玄関床とされており、
この玄関床53の土間側端部54の下端部に、前記照明装置10が取り付けられており、
この玄関床53の土間側端部54には、前記遮蔽部材55である上がり框が取り付けられていることを特徴とする。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、前記板状部材53である玄関床の土間側端部54の下端部に、前記照明装置10が取り付けられており、この玄関床53の土間側端部54には、前記遮蔽部材55である上がり框が取り付けられているので、この上がり框55によって、前記玄関床53に対するブラケット11の固定箇所を遮蔽できることに加え、前記前面部55bの下端部によって、前記玄関床53の土間側端部54と前記ブラケット11自体とを遮蔽できる。これによって、前記照明装置10を周囲の外観にさらに調和させやすくすることができる。
【0022】
請求項8に記載の発明は、例えば図1,図5〜図7に示すように、請求項7に記載の照明装置10の設置構造において、
前記玄関床53の土間側端部54の突出側端面には、前記上がり框55の取り付け下地となる下地材54aが取り付けられており、
この下地材54aの下面の高さ位置を、前記玄関床53の土間側端部54の下面よりも上方に設定することによって、該土間側端部54の突出側端面の下部が玄関土間51側に露出しており、
前記ブラケット11は、前記固定板14を前記土間側端部54の突出側端面の下部に固定することによって、前記玄関床53の土間側端部54に取り付けられていることを特徴とする。
【0023】
請求項8に記載の発明によれば、下地材54aの下面の高さ位置を、前記玄関床53の土間側端部54の下面よりも上方に設定することによって、該土間側端部54の突出側端面の下部が玄関土間51側に露出しており、前記ブラケット11は、前記固定板14を前記土間側端部54の突出側端面の下部に固定することによって、前記玄関床53の土間側端部54に取り付けられているので、前記上がり框55を前記土間側端部54に取り付ける前に、前記固定板14を前記土間側端部54の突出側端面に対して前方からビス15固定することができる。これによって、前記ブラケット11ひいては照明装置10の取付作業を容易かつ確実に行うことができる。
【0024】
請求項9に記載の発明は、例えば図9に示すように、請求項1〜8のいずれか一項に記載の照明装置30の設置構造において、
前記板状部材61の端部62には切欠部62aが形成されており、この切欠部62aに、前記ブラケット31が収納されていることを特徴とする。
【0025】
請求項9に記載の発明によれば、前記板状部材61の端部62には切欠部62aが形成されており、この切欠部62aに、前記ブラケット31が収納されているので、前記照明装置30を外部から目立たなくすることができ、この照明装置30を周囲の外観により一層調和させやすくすることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、照明装置は、板状部材の端部下面側に配置される光源ユニットと、この光源ユニットからの光を間接光として下方に照射するための反射板を備える筒状のブラケットとからなり、ブラケットは、板状部材の端部にビスによって固定されているので、光源ユニットの発光面を前方に向けなくても、この光源ユニットから発せられる光を、ブラケットの反射板によって反射させて、間接光として板状部材の端部下方に照射することができる。これによって、従来とは異なり、光源ユニットを露出させたり、発光面を前方に向けたりする必要がなくなるので、照明装置を周囲の外観に調和させやすくすることができるとともに、光源ユニットの発光面を確実に保護することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に係る照明装置の設置構造に用いられる照明装置を構成するブラケットの一例を示す斜視図である。
【図2】同、ブラケットの一例を示す斜視図である。
【図3】同、ブラケットの一例を示す斜視図である。
【図4】同、ブラケットの一例を示す斜視図である。
【図5】同、光源ユニットの一例を示す拡大断面図である。
【図6】本発明に係る照明装置の設置構造の一例(玄関)を示す断面図である。
【図7】同、断面図である。
【図8】本発明に係る照明装置の設置構造の一例(階段)を示す断面図である。
【図9】同、断面図である。
【図10】本発明に係る照明装置の設置構造の一例(吊戸棚)を示す断面図である。
【図11】同、断面図である。
【図12】本発明に係る照明装置の設置構造の一例(カーテンボックス)を示す断面図である。
【図13】同、断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態の照明装置10(20,30,40)の設置構造は、図1〜図13に示すように、板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)下面に照明装置10(20,30,40)を設置してなる。
前記照明装置10(20,30,40)は、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)下面側に配置される光源ユニット1と、この光源ユニット1からの光を間接光として下方に照射するための反射板13(23,24,25)を備える筒状のブラケット11(21,31,41)とからなり、前記ブラケット11(21,31,41)は、前記板状部材53(61,71,81)の端部にビス15(25,35,45)によって固定されている。
【0029】
ここで、本実施の形態の照明装置10は、図1および図5に示すように、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)下面側に配置される光源ユニット1と、この光源ユニット1からの光を間接光として下方に照射するための反射板13を備える筒状のブラケット11とからなる。
光源ユニット1は、LED(Light Emitting Diode)等の光源2と、複数の光源2が長さ方向に点在する基板3と、この基板3が収納されるとともに透光性を有するケーシング4とを備えている。なお、このケーシング4は、発光面となるレンズ部5を有している。
ブラケット11は、前記光源ユニット1を収容する収容部12と、この収容部12に一体形成されるとともに前記光源ユニット1に対向して配置される前記反射板13とを備えている。
【0030】
また、前記収容部12は、側方に開口する断面略C形状に形成されており、上面板12aと、下面板12bと、これら上面板12aと下面板12bとの開口側端部とは反対側の端部間に設けられる側面板12cと、前記上面板12aから上方に突出する固定板14とを有している。
また、前記下面板12bは、この下面板12bの開口側端部から上方に突出する突出片12dを備えている。
なお、前記光源ユニット1は、この突出片12dよりも内側に位置するようにして前記下面板12b上に載置されている。さらに、この光源ユニット1は、光源2から発せられる光が側方に向かって照射されるように配置されている。
また、光源ユニット1と前記上面板12aとの間には、これら光源ユニット1の上面と上面板12aの下面との間の隙間を埋めるパッキン材6が設けられている。
また、前記下面板12bは、前記光源ユニット1を保護するためのカバー部材として機能している。すなわち、前記光源ユニット1の下面には、この光源ユニット1を保護するためのカバー部材である下面板12bが設けられている。
【0031】
前記反射板13は、前記光源ユニット1に対向する垂直部13aと、この垂直部13aの上端と前記収容部12の上面板12aとの間に一体形成されるとともに、該垂直部13aの上端から上面板12a側に湾曲する湾曲部13bとからなる。
なお、この湾曲部13bと前記上面板12aとの間には段差が設けられており、この段差部分から上方に突出するようにして前記固定板14が設けられている。
前記光源ユニット1から側方に照射された光は、この反射板13に当たって下方に反射している。特に、反射板13は垂直部13aと湾曲部13bとからなるので、この反射板13に当たる光は、一方向だけに反射するのではなく、多角的に反射することになる。
なお、前記光源ユニット1のケーシング4のレンズ部5は、凸レンズであり、レンズ光軸が反射板13側に傾斜した状態となっている。また、このレンズ部5の、前記反射板13の垂直部13a側と湾曲部13b側とでは曲率が異なるように設定されており、垂直部13a側よりも湾曲部13b側の方が曲率が小さくなっている。これによって、前記光源2から発せられる光をより多く反射板13で反射でき、光学制御しやすい。つまり、間接光を生成しやすくなる。
【0032】
前記固定板14は、図1に示すように、前記収容部12の長さ方向に沿って長尺に形成されている。また、この固定板14には、その長さ方向に沿って複数のビス孔14aが点在して設けられている。
前記ブラケット11は、この固定板14を、前記複数のビス孔14aからそれぞれビス15をねじ込んで前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)側面に固定することによって、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)に固定される。
【0033】
なお、前記光源ユニット1は、図示はしないが、電源線を介して電源に接続されており、光源ユニットへの通電の切替を行うための切替手段を適宜操作することによって、居住者が、光源2の発光・消光を切替できるようになっている。
【0034】
また、本実施の形態の照明装置20は、図2および図5に示すように、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)下面側に配置される光源ユニット1と、この光源ユニット1からの光を間接光として下方に照射するための反射板23を備える筒状のブラケット21とからなる。
この照明装置20は、前記照明装置10よりも小さいサイズで構成されたものであり、設置場所に応じて、前記照明装置10と使い分けることができる。
光源ユニット1は、上述のものと同様の基本構成となっているが、サイズは小さいものを使用している。
さらに、ブラケット21も、前記ブラケット11と同様の構成となっており、前記光源ユニット1を収容する収容部22と、この収容部22に一体形成されるとともに前記光源ユニット1に対向して配置される前記反射板23とを備えている。
【0035】
前記収容部22は、前記ブラケット11と同様、側方に開口する断面略C形状に形成されており、上面板22aと、下面板22bと、側面板22cと、突出片22dと、固定板24とを有している。
また、光源ユニット1と前記上面板22aとの間にはパッキン材6が設けられている。
また、前記下面板22bは、前記光源ユニット1を保護するためのカバー部材として機能している。
前記反射板23は、垂直部23aと、湾曲部23bとからなる。なお、この湾曲部23bと前記上面板22aとの間に設けられた段差部分から上方に突出するようにして前記固定板24が設けられている。
この固定板24は、前記収容部22の長さ方向に沿って長尺に形成されており、その長さ方向に沿って複数のビス孔24aが点在して設けられている。
前記ブラケット21は、この固定板24を、前記複数のビス孔24aからそれぞれビス25をねじ込んで前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)側面に固定することによって、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)に固定される。
【0036】
また、本実施の形態の照明装置30は、図3および図5に示すように、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)下面側に配置される光源ユニット1と、この光源ユニット1からの光を間接光として下方に照射するための反射板33を備える筒状のブラケット31とからなる。
この照明装置30は、前記照明装置10のサイズと略等しくなるように設定されており、光源ユニット1も、前記照明装置10で用いられたものと略等しいサイズに設定されている。
ブラケット31は、前記光源ユニット1を収容する収容部32と、この収容部32に一体形成されるとともに前記光源ユニット1に対向して配置される前記反射板33とを備えている。
【0037】
前記収容部32は、側方に開口する断面略C形状に形成されており、上面板32aと、下面板32bと、側面板32cと、突出片32dと、固定板34とを有している。
ここで、この収容部32は、上述の収容部12,22とは異なり、固定板34は、前記側面板32cの上方に位置しており、この側面板32cから上方に突出している。
また、光源ユニット1と前記上面板32aとの間にはパッキン材6が設けられる。
また、前記下面板32bは、前記光源ユニット1を保護するためのカバー部材として機能している。
前記反射板33は、垂直部33aと、湾曲部33bとからなる。なお、この湾曲部33bと前記上面板32aとの間には段差が形成されていない。
前記固定板34は、前記収容部32の長さ方向に沿って長尺に形成されており、その長さ方向に沿って複数のビス孔34aが点在して設けられている。
前記ブラケット31は、この固定板34を、前記複数のビス孔34aからそれぞれビス35をねじ込んで前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)側面に固定することによって、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)に固定される。
【0038】
また、本実施の形態の照明装置30は、図4および図5に示すように、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)下面側に配置される光源ユニット1と、この光源ユニット1からの光を間接光として下方に照射するための反射板43を備える筒状のブラケット41とからなる。
この照明装置40は、前記照明装置40のサイズと略等しくなるように設定されており、光源ユニット1も、前記照明装置10で用いられたものと略等しいサイズに設定されている。
ブラケット41は、前記光源ユニット1を収容する収容部42と、この収容部42に一体形成されるとともに前記光源ユニット1に対向して配置される前記反射板43とを備えている。
【0039】
前記収容部42は、側方に開口する断面略C形状に形成されており、上面板42aと、下面板42bと、側面板42cと、突出片42dとを有している。
すなわち、この収容部42は、上述の収容部12,22,32とは異なり、固定板が設けられない形態となっている。
また、光源ユニット1と前記上面板42aとの間にはパッキン材6が設けられる。
また、前記下面板42bは、前記光源ユニット1を保護するためのカバー部材として機能している。
前記反射板43は、垂直部43aと、湾曲部43bとからなる。なお、この湾曲部43bと前記上面板42aとの間には段差が形成されていない。
【0040】
前記上面板42aには、この上面板42aの長さ方向に沿って複数のビス孔44aが点在して設けらている。
前記ブラケット41は、この上面板42aを、前記複数のビス孔44aからそれぞれビス45をねじ込んで前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)下面に固定することによって、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)に固定される。
【0041】
次に、以上のような照明装置10,20,30,40を、前記板状部材53(61,71,81)の端部54(62,72,82)下面に設置してなる本発明の照明装置の設置構造の実施形態について説明する。
【0042】
(第1の実施の形態)
本実施の形態においては、図6および図7に示すように、玄関50の上がり框55付近に、足元灯として照明装置10が設置されている。
図6,7において符号51は、玄関土間を示す。この玄関土間51は、コンクリート打設等によって形成されており、玄関ホール側端部には、玄関ホールを構成する玄関床53(板状部材)を支持する立ち上がり部52が設けられている。この立ち上がり部52は、玄関土間51と同様にコンクリート打設等によって形成されており、玄関土間51と一体化されている。なお、これら玄関土間51の表面および立ち上がり部52の土間側面には、それぞれタイル51a,51bが貼り付けられている。
【0043】
前記板状部材である玄関床53としては建築用床パネルが用いられている。この床パネルは、縦横の框材を矩形枠状に組み立ててなる矩形枠の上面に面材を取り付けて形成されている。さらに、床パネル53の面材の上面には床材53aが敷設されている。
なお、前記床パネル53は、台輪52aを介して前記立ち上がり部52の上面に設置されている。
【0044】
前記玄関床である床パネル53の土間側の端部54(土間側端部)は、前記立ち上がり部52の土間側面よりも土間51側に突出している。
この土間側端部54は、前記床パネル53の土間側面に取り付けられるとともに後述する上がり框55の取付下地となる下地材54aを備えている。
なお、この下地材54aの下面の高さ位置は、前記床パネル53の土間側端部54の下面よりも上方になるように設定されている。これら下地材54aの上面と床パネル53の面材とは面一となっている。
そして、前記下地材54aの下面の高さ位置を、前記床パネル53の土間側端部54の下面よりも上方に設定することによって、図7に示すように、床パネル53の土間側端部54の突出側端面の下部が玄関土間51側に露出することになる。
【0045】
また、前記床パネル53の土間側端部54の突出側端面の下部には、立ち上がり部52側に向かって光を照射するとともに、この光を下方へと反射させる照明装置10が取り付けられている。すなわち、ブラケット11の固定板14が、前記床パネル53の土間側端部54の突出側端面からビス15によって固定されている。
さらに、この床パネル53の土間側端部54には、下端部が、該土間側端部54の下面よりも下方に突出する上がり框55(遮蔽部材)が取り付けられており、この上がり框55の下端部によって前記照明装置10が遮蔽されている。
【0046】
前記上がり框55は、玄関や勝手口等の上がり口の段差部分に取り付けられる化粧材であり、前記床パネル53に設けられた床材53aと連続する上面床部55aと、この上面床部55aの土間側端部に一体形成されるとともに下方に延在する前面部55bとを備えている。すなわち、側断面視において略L字型に形成されている。
なお、本実施の形態の上がり框55としては、木粉と樹脂とを混合して成形した木質様成形品が用いられている。
【0047】
また、前記前面部55bは、この前面部55bの裏面の下側に、土間側端部54側に突出する下側突出片55cを有しており、上がり框55の取付状態においては、この下側突出片55cと上面床部55aの裏面(下面)との間に前記下地材54aが嵌め込まれた状態となる。
また、この前面部55bの下端部は、前記玄関土間51に当接しない、かつ玄関土間51との間に隙間が形成できるような高さに位置している。さらに、この前面部55bの、前記床パネル53の土間側端部54の下面からの突出長さは、前記照明装置10自体を十分に遮蔽できる長さに設定されている。
そして、前記床パネル53の土間側端部54と前記照明装置10とは、これら上面床部55aおよび前面部55bによって覆われている。少なくとも前記床パネル53の土間側端部54に対する照明装置10のブラケット11の固定箇所は、前記上がり框55によって遮蔽されている。
【0048】
次に、前記照明装置10の設置方法について説明する。
まず、前記玄関土間51に設けられた立ち上がり部52の上面に、前記台輪52aを介して、前記玄関床である床パネル53を設置する。この時、前記床パネル53の土間側端部54は、前記立ち上がり部52の土間側面よりも土間51側に突出する。
【0049】
続いて、前記ブラケット11の収容部12に、前記光源ユニット1を、パッキン材6を用いて隙間なく収容する。
このように光源ユニット1が予め収容された状態のブラケット11を、図7に示すように、前記固定板14を前記土間側端部54の土間側面の下部に固定する。
この時、ドライバー等の工具を用いて、前記固定板14を玄関土間51側からビス15によって固定する。
【0050】
その後、前記床パネル53の土間側端部54に、下端部が、該土間側端部54の下面よりも下方に突出する上がり框55を取り付けるようにする。なお、特にこれに限るものではないが、本実施の形態において、この上がり框55の土間側端部54への取り付けは接着剤を用いて行われている。
【0051】
以上のようにして、玄関50の上がり框55付近に、足元灯として照明装置10を設置することができる。
なお、以上のように設置された照明装置10の、前記光源ユニット1の光源2からの光は前記立ち上がり部52側に照射されるとともに、この光が前記反射板13によって反射されることによって、間接光として下方に照射されることになる。
【0052】
(第2の実施の形態)
本実施の形態においては、図8および図9に示すように、階段60の段板61付近に、足元灯として照明装置20,30が設置されている。
図8および図9において符号61は、前記板状部材である段板を示す。この段板61は、階段60の昇降方向に沿って複数設けられている。下段の段板61の奥側端部と、上段の段板61の手前側端部62との間には、蹴込板63が垂直に設けられている。
そして、前記段板61の手前側端部62は、前記蹴込板63の表面よりも手前側に突出した状態となっている。
【0053】
図8において、前記蹴込板63の上端部は、前記上段の段板61の下面に形成された溝部61aに嵌入されている。前記照明装置20は、この蹴込板63よりも手前側に位置するとともに、該蹴込板63の表面よりも突出する段板61の手前側端部62の下面に設置されている。
すなわち、ブラケット21の固定板24が、前記上段の段板61の手前側端部62の突出側端面からビス25によって固定されている。
なお、前記上段の段板61の手前側端部62が、前記蹴込板63の表面よりも突出する突出長さが短い場合に、この照明装置20が設置されるようになっており、図8では、ブラケット21の収容部22が、前記手前側端部62の突出側端面よりも手前側に位置している。
【0054】
さらに、前記上段の段板61の手前側端部62には、遮蔽部材として滑り止め64が取り付けられている。
この滑り止め64は、表面が凹凸状に形成された上面部64aと、この上面部64aの手前側端部に一体形成されるとともに下方に延在する前面部64bとを備えている。すなわち、この滑り止め64は、側断面視において略L字型に形成されている。
なお、本実施の形態の滑り止め64としては、樹脂製のものが用いられている。
【0055】
前記前面部64bの下垂長さは、下端部が、前記段板61の手前側端部62の突出側端面よりも手前側に位置するブラケット21の収容部22の上面板22aに当接する程度に設定されている。すなわち、前記上段の段板61の手前側端部62に対する照明装置20のブラケット21の固定箇所は、前記滑り止め64によって遮蔽されている。
また、前記前面部64bの手前側面と、前記ブラケット11の収容部22の側面板22cの表面とが面一となっている。
【0056】
図9において、前記蹴込板63の上端部は、前記上段の段板61の手前側端部62の下部に形成された切欠部62aに固定されている。この切欠部62aは、下段の段板61の上面と対向する天井面62bと、この天井面62bの奥側端部から下方に設けられる垂直面62cとを有している。前記蹴込板63の上端部は、この垂直面62cに固定されている。
前記照明装置30は、前記蹴込板63よりも手前側に位置するとともに、該蹴込板63の表面よりも突出する段板61の手前側端部62の下面に設置されている。
すなわち、ブラケット31は、前記切欠部62aに収納されるとともに、固定板34が、前記上段の段板61の手前側端部62の突出側端面からビス35によって固定されている。
【0057】
さらに、前記上段の段板61の手前側端部62には、遮蔽部材として滑り止め65が取り付けられている。
この滑り止め65は、表面が凹凸状に形成された上面部65aと、この上面部65aの手前側端部に一体形成されるとともに下方に延在する前面部65bとを備えている。すなわち、この滑り止め65は、側断面視において略L字型に形成されている。
なお、本実施の形態の滑り止め65としては、樹脂製のものが用いられている。
【0058】
前記前面部65bの下垂長さは、前記照明装置30自体を十分に遮蔽できる長さに設定されている。すなわち、前記上段の段板61の手前側端部62に対する照明装置30のブラケット31の固定箇所は、前記滑り止め65によって遮蔽されている。
【0059】
次に、前記照明装置20,30の設置方法については、上述の照明装置10の設置方法と同様に、光源ユニット1が予め収容された状態のブラケット21,31を、前記固定板24,34を前記手前側端部62の突出側端面に固定し、その後、前記上段の段板61の手前側端部62に、前記滑り止め64,65を取り付けるようにする。
以上のようにして、階段60の段板61付近に、足元灯として照明装置20,30を設置することができる。
なお、以上のように設置された照明装置20、30の、前記光源ユニット1の光源2からの光は前記蹴込板63側に照射されるとともに、この光が前記反射板23,33によって反射されることによって、間接光として下方に照射されることになる。
【0060】
(第3の実施の形態)
本実施の形態においては、図10および図11に示すように、吊戸棚70の棚板71付近に、間接照明として照明装置30,40が設置されている。
図10および図11において符号71は、前記板状部材である棚板を示す。この棚板71は、上下方向に間隔をあけて複数配置されており、一番上の棚板71は天板とされ、一番下の棚板71は底板とされている。
また、これら棚板71…の側面には、図示しない側板が設けられるとともに、これら複数の棚板71…および側板の奥側(壁面側)端部には背板74が設けられており、これにより、吊戸棚70は、前方が開口する箱状を呈している。なお、前記棚板71…の奥側端部には溝部71aが形成されており、この溝部71aに前記背板74の上端部または下端部が嵌入されている。
また、吊戸棚70自体は、壁面に予め固定された上側支持桟75に対して前記天板である棚板71を固定するとともに、下側支持桟76に対して前記底板である棚板71を固定することによって壁面に設置することができる。
【0061】
図10において、照明装置30は、底板である棚板71の手前側端部72の下面に設置されている。
すなわち、ブラケット31の固定板34が、前記棚板71の手前側端部72の突出側端面からビス35によって固定されている。
【0062】
さらに、複数の棚板71…および側板の手前側端部72には、遮蔽部材として、吊戸棚70の開口を開閉するための扉板73が設けられている。
この扉板73の下端部は、前記底板である棚板71の下面よりも下方に突出しており、この扉板73の下端部によって、前記照明装置30自体を十分に遮蔽できるようになっている。したがって、前記棚板71の手前側端部72に対する照明装置30の固定箇所は、前記扉板73によって遮蔽されている。
【0063】
図11において、照明装置40は、底板である棚板71の手前側端部72の下面に設置されている。
すなわち、ブラケット41の収容部42の上面板42aが、前記棚板71の手前側端部72の下面からビス45によって固定されている。
この時、前記棚板71の手前側端部72の突出側端面と、前記ブラケット41の収容部42の側面板42cとが面一となっている。
また、この照明装置40も、前記照明装置30の場合と同じく、前記扉板73の下端部によって十分に遮蔽できるようになっている。したがって、前記棚板71の手前側端部72に対する照明装置40の固定箇所は、前記扉板73によって遮蔽されている。
【0064】
次に、前記照明装置30,40の設置方法については、上述の照明装置10の設置方法と同様に、光源ユニット1が予め収容された状態のブラケット31,41を前記手前側端部72に固定し、その後、前記棚板71の手前側端部72に、前記扉板73を取り付けるようにする。
以上のようにして、吊戸棚70の棚板71付近に、間接照明として照明装置30,40を設置することができる。
なお、以上のように設置された照明装置30、40の、前記光源ユニット1の光源2からの光は壁面側に照射されるとともに、この光が前記反射板33,43によって反射されることによって、間接光として下方に照射されることになる。
【0065】
(第4の実施の形態)
本実施の形態においては、図12および図13に示すように、カーテンボックス80の側板81付近に、間接照明として照明装置30,40が設置されている。
図12および図13において符号81は、前記板状部材である側板を示す。
カーテンボックス80は、壁面側と部屋の中央側とに間隔をあけて配置される一対の棚板81,81と、これら一対の側板81,81の上端部間に一体的に設けられる天板83と、この天板83の下面に取り付けられるカーテンレール84,84とを備えている。
また、このカーテンボックス80は、部屋の天井と壁面とで形成される隅部に設けられており、図示はしないが、このカーテンボックス80が設けられる壁には窓等の開口部が形成されている。
【0066】
図12において、照明装置30は、一対の側板81,81のうち、部屋の中央側に配置された側板81の下端部82の下面に設置されている。
すなわち、ブラケット31の固定板34が、前記側板81の下端部82の部屋中央側面からビス35によって固定されている。
【0067】
さらに、部屋の中央側に配置された側板81の上端部付近には、部屋の天井を構成する天井板85が水平に設けられている。
そして、この天井板85と前記側板81とで形成される隅部には、遮蔽部材として、廻り縁86が該隅部の長さ方向に沿って設けられている。
この廻り縁86の下端部は、前記部屋の中央側に配置された側板81の下端面よりも下方に突出しており、その突出長さは、前記照明装置30自体を十分に遮蔽できる長さに設定されている。したがって、前記側板81の下端部82に対する照明装置30のブラケット31の固定箇所は、前記廻り縁86によって遮蔽されている。
【0068】
図13において、照明装置40は、一対の側板81,81のうち、部屋の中央側に配置された側板81の下端部82の下面に設置されている。
すなわち、ブラケット41の収容部42の上面板42aが、前記側板81の下端部82の下面(下端面)からビス45によって固定されている。
この時、前記側板81の部屋中央側面と、前記ブラケット41の収容部42の側面板42cとが面一となっている。
また、この照明装置40も、前記照明装置30の場合と同じく、前記廻り縁86の下端部によって十分に遮蔽できるようになっている。したがって、前記側板81の下端部82に対する照明装置40の固定箇所は、前記廻り縁86によって遮蔽されている。
【0069】
次に、前記照明装置30,40の設置方法については、上述の照明装置10の設置方法と同様に、光源ユニット1が予め収容された状態のブラケット31,41を前記下端部82に固定し、その後、前記天井板85と前記側板81とで形成される隅部に、前記廻り縁86を取り付けるようにする。
以上のようにして、カーテンボックス80の側板81付近に、間接照明として照明装置30,40を設置することができる。
なお、以上のように設置された照明装置30、40の、前記光源ユニット1の光源2からの光は壁面側に照射されるとともに、この光が前記反射板33,43によって反射されることによって、間接光として下方に照射されることになる。
【0070】
以上のように第1〜第4の実施の形態によれば、前記光源ユニット1の発光面を前方に向けなくても、この光源ユニット1から発せられる光を、前記ブラケット11(21,31,41)の反射板13(23,24,25)によって反射させて、間接光として前記板状部材53(61,71,81)の端部下方に照射することができる。これによって、従来とは異なり、前記光源ユニット1を露出させたり、発光面を前方に向けたりする必要がなくなるので、前記照明装置10(20,30,40)を周囲の外観に調和させやすくすることができるとともに、前記光源ユニット1の発光面を確実に保護することが可能となる。
【0071】
また、前記光源ユニット1の下面には、この光源ユニット1を保護するためのカバー部材12b(22b,32b,42b)が設けられているので、このカバー部材12b(22b,32b,42b)によって、前記光源ユニット1の発光面をより確実に保護することができる。
【0072】
また、前記収容部12(22,32,42)の下面板は、この下面板12b(22b,32b,42b)の開口側端部から上方に突出する突出片12d(22d,32d,42d)を有しており、前記光源ユニット1は、この突出片12d(22d,32d,42d)よりも内側に位置するようにして前記下面板12b(22b,32b,42b)上に載置されているので、前記光源ユニット1を収容部12(22,32,42)内に確実に収容できるとともに、前記下面板12b(22b,32b,42b)および突出片12d(22d,32d,42d)によって、前記光源ユニット1の発光面をさらに確実に保護することができる。
【0073】
また、前記ブラケット11(21,31)は、このブラケット11(21,31)の上面から上方に突出する固定板14(24,34)を備えており、この固定板14(24,34)は、前記板状部材53(61,71)の端部54(62,72)側面からビス15(25,35)によって固定されているので、この固定板14(24,34)を、前記板状部材53(61,71)の端部54(62,72)側面に対して前方からビス15(25,35)によって固定することができる。これによって、目視確認しながら、前記照明装置10(20,30)を前記板状部材53(61,71)の端部54(62,72)に固定することができるので、前記照明装置10(20,30)の施工を容易かつ確実に行うことができる。
【0074】
また、前記板状部材53(61,71,81)に対するブラケット11(21,31,41)の固定箇所は、遮蔽部材55(64,65,73,86)によって遮蔽されているので、前記ビス15(25,35,45)を遮蔽でき、前記照明装置10(20,30,40)を周囲の外観により調和させやすくすることができる。
【0075】
また、前記遮蔽部材55(64,65)は、前記板状部材53(61)の端部54(62)上面を覆う上面部55a(64a,65a)と、板状部材53(61)の端部54(62)側面を覆う前面部55b(64b,65b)とを有しており、前記前面部55b(64b,65b)の下端部は、前記板状部材53(61)の端部54(62)下面よりも下方に突出しているので、前記板状部材53(61)に対するブラケット11(21,31,41)の固定箇所を遮蔽部材55(64,65)で遮蔽できることに加え、前記前面部55b(64b,65b)の下端部によって、前記板状部材53(61)の端部と前記ブラケット11(21,31,41)自体とを遮蔽できる。これによって、前記照明装置10(20,30,40)を周囲の外観により一層調和させやすくすることができる。
【0076】
また、前記板状部材53である玄関床の土間側端部54の下端部に、前記照明装置10が取り付けられており、この玄関床53の土間側端部54には、前記遮蔽部材55である上がり框が取り付けられているので、この上がり框55によって、前記玄関床53に対するブラケット11の固定箇所を遮蔽できることに加え、前記前面部55bの下端部によって、前記玄関床53の土間側端部54と前記ブラケット11自体とを遮蔽できる。これによって、前記照明装置10を周囲の外観にさらに調和させやすくすることができる。
【0077】
また、下地材54aの下面の高さ位置を、前記玄関床53の土間側端部54の下面よりも上方に設定することによって、該土間側端部54の突出側端面の下部が玄関土間51側に露出しており、前記ブラケット11は、前記固定板14を前記土間側端部54の突出側端面の下部に固定することによって、前記玄関床53の土間側端部54に取り付けられているので、前記上がり框55を前記土間側端部54に取り付ける前に、前記固定板14を前記土間側端部54の突出側端面に対して前方からビス15固定することができる。これによって、前記ブラケット11ひいては照明装置10の取付作業を容易かつ確実に行うことができる。
【0078】
また、前記板状部材61の端部62には切欠部62aが形成されており、この切欠部62aに、前記ブラケット31が収納されているので、前記照明装置30を外部から目立たなくすることができ、この照明装置30を周囲の外観により一層調和させやすくすることができる。
【符号の説明】
【0079】
1 光源ユニット
10 照明装置
11 ブラケット
12 収容部
13 反射板
20 照明装置
21 ブラケット
22 収容部
23 反射板
30 照明装置
31 ブラケット
32 収容部
33 反射板
40 照明装置
41 ブラケット
42 収容部
43 反射板
53 玄関床(板状部材)
54 側端部
55 上がり框(遮蔽部材)
61 段板(板状部材)
62 側端部
63 滑り止め(遮蔽部材)
64 滑り止め(遮蔽部材)
71 棚板(板状部材)
72 側端部
73 扉板(遮蔽部材)
81 側板(板状部材)
82 下端部
83 廻り縁(遮蔽部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状部材の端部下面に照明装置を設置してなる照明装置の設置構造において、
前記照明装置は、前記板状部材の端部下面側に配置される光源ユニットと、この光源ユニットからの光を間接光として下方に照射するための反射板を備える筒状のブラケットとからなり、
前記ブラケットは、前記板状部材の端部にビスによって固定されていることを特徴とする照明装置の設置構造。
【請求項2】
請求項1に記載の照明装置の設置構造において、
前記光源ユニットの下面には、この光源ユニットを保護するためのカバー部材が設けられていることを特徴とする照明装置の設置構造。
【請求項3】
請求項2に記載の照明装置の設置構造において、
前記ブラケットは、前記光源ユニットを収容する収容部を備えており、
この収容部は、前記反射板に向かって開口する断面略C形状に形成されており、
この収容部の下面板は、前記カバー部材とされており、この下面板の開口側端部から上方に突出する突出片を有しており、
前記光源ユニットは、この突出片よりも内側に位置するようにして前記下面板上に載置されていることを特徴とする照明装置の設置構造。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明装置の設置構造において、
前記ブラケットは、このブラケットの上面から上方に突出する固定板を備えており、
この固定板は、前記板状部材の端部側面からビスによって固定されていることを特徴とする照明装置の設置構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の照明装置の設置構造において、
前記板状部材に対するブラケットの固定箇所は、遮蔽部材によって遮蔽されていることを特徴とする照明装置の設置構造。
【請求項6】
請求項5に記載の照明装置の設置構造において、
前記遮蔽部材は、前記板状部材の端部上面を覆う上面部と、板状部材の端部側面を覆う前面部とを有しており、
前記前面部の下端部は、前記板状部材の端部下面よりも下方に突出していることを特徴とする照明装置の設置構造。
【請求項7】
請求項6に記載の照明装置の設置構造において、
前記板状部材は、玄関土間に設けられた立ち上がり部の上面に、この立ち上がり部の土間側面よりも土間側に突出するようにして設置された玄関床とされており、
この玄関床の土間側端部の下端部に、前記照明装置が取り付けられており、
この玄関床の土間側端部には、前記遮蔽部材である上がり框が取り付けられていることを特徴とする照明装置の設置構造。
【請求項8】
請求項7に記載の照明装置の設置構造において、
前記玄関床の土間側端部の突出側端面には、前記上がり框の取り付け下地となる下地材が取り付けられており、
この下地材の下面の高さ位置を、前記玄関床の土間側端部の下面よりも上方に設定することによって、該土間側端部の突出側端面の下部が玄関土間側に露出しており、
前記ブラケットは、前記固定板を前記土間側端部の突出側端面の下部に固定することによって、前記玄関床の土間側端部に取り付けられていることを特徴とする照明装置の設置構造。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の照明装置の設置構造において、
前記板状部材の端部には切欠部が形成されており、この切欠部に、前記ブラケットが収納されていることを特徴とする照明装置の設置構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−38604(P2012−38604A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−178392(P2010−178392)
【出願日】平成22年8月9日(2010.8.9)
【出願人】(307042385)ミサワホーム株式会社 (569)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】