説明

照明装置及び照明システム

【課題】固体発光素子が絶縁性の透明部材に覆われていながら、その固体発光素子への給電を容易に行うことのできる照明装置及び照明システムを提供する。
【解決手段】絶縁性の透明部材100aと、透明部材100aに覆われる発光モジュール100と、直流電力を蓄える充電器102と、電磁誘導により周期電力を生成する受電コイル103と、受電コイル103により生成された周期電力を直流電力へ変換する電源回路104と、を備える。そして、発光モジュール100は、直流電力で動作し可視光を発する固体発光素子101a等を有し、それら固体発光素子101a等は、受電コイル103による給電、及び、充電器102に蓄えられた電力の少なくとも一方によって駆動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばLED(発光ダイオード)、無機EL、有機EL等の固体発光素子を使用した照明装置及び照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に、固体発光素子を使用した照明装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−210040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明者は、固体発光素子が絶縁性の透明部材に覆われて構成される照明装置を新たに開発する。しかしながら、絶縁性の透明部材に覆われた構造にすると、内部の固体発光素子に給電することが困難になる。
【0005】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、固体発光素子が絶縁性の透明部材に覆われていながら、その固体発光素子への給電を容易に行うことのできる照明装置及び照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係る照明装置は、絶縁性の透明部材と、前記透明部材に覆われる発光部と、直流電力を蓄える充電部と、電磁誘導により周期電力を生成する受電コイルと、前記受電コイルにより生成された周期電力を直流電力へ変換する電源回路と、を備え、前記発光部は、直流電力で動作し可視光を発する固体発光素子を有し、該固体発光素子は、前記受電コイルによる給電、及び、前記充電部に蓄えられた電力の少なくとも一方によって駆動される。
【0007】
なお、「周期電力」には、時間とともに大きさ及び方向の両方が周期的に変化する交流電力だけでなく、大きさのみが周期的に変化する電力も含まれる。また、変化の周期は一定(固定)であっても可変であってもよい。
【0008】
本発明の第2の観点に係る照明システムは、上記第1の観点の照明装置と、前記透明部材を介して前記受電コイルと対向することにより該受電コイルに周期電力を生成させる送電コイルと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、絶縁性の透明部材に覆われた固体発光素子への給電を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態1に係る照明装置及び照明システムの概略構成を示す図である。
【図2】実施形態1に係る照明装置の内部構成を示す斜視図である。
【図3】図2のX−Z断面図である。
【図4】図2のY−Z断面図である。
【図5】実施形態1に係る照明システムの回路構成を示す図である。
【図6】図5に示す回路の動作を説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態2に係る照明装置及び照明システムの概略構成を示す図である。
【図8】実施形態2に係る照明装置の内部構成を示す斜視図である。
【図9】図8のX−Z断面図である。
【図10】本発明の実施形態3に係る照明装置及び照明システムの概略構成を示す図である。
【図11】本発明の実施形態4に係る照明装置及び照明システムの概略構成を示す図である。
【図12】本発明の実施形態5に係る照明装置及び照明システムの概略構成を示す図である。
【図13】発光モジュールの第1の別例を示す図である。
【図14】発光モジュールの第2の別例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る照明装置及び照明システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
なお、図中、矢印X1、X2、Y1、Y2、Z1、Z2は、互いに直交する3軸(XYZ軸)に係る6方向を示している。
【0013】
(実施形態1)
本実施形態に係る照明システムは、図1に示すように、照明装置10と、送電装置20と、を備える。送電装置20は、方形シート状の送電コイル21と、制御回路22と、交流電源23と、を備える。交流電源23は、例えば電力会社から電線(インフラ)を通じて戸別に(例えば一般家庭や事業所などに)供給される商用電源である。送電コイル21は、非接触で照明装置10に給電するために用いられる。1つの送電コイル21上には、1つの照明装置10を設置することができる。
【0014】
照明装置10は、発光モジュール100(発光部)と、透明部材100aと、から構成される。発光モジュール100は、例えば立方体の外形を有し、透明部材100aは略均一の厚さで発光モジュール100を被覆する。発光モジュール100の周囲(6面全て)は、透明部材100aに覆われる。透明部材100aは、絶縁性の透明材料からなる。この透明材料としては、例えば樹脂を用いることが好ましい。照明装置10の大きさは、例えば片手で持ち運び可能な大きさである。
【0015】
発光モジュール100は、図2(斜視図)、図3(図2のX−Z断面図)、図4(図2のY−Z断面図)に示すように、固体発光素子101a〜101fと、直方体の外形を有する充電器102(充電部)と、方形シート状の受電コイル103と、方形シート状の電源回路104と、を備える。これらは、例えばZ軸方向に並び、例えば矢印Z1側から、受電コイル103、電源回路104、充電器102の順に配置される。
【0016】
固体発光素子101a〜101fは、発光モジュール100の各面(6面の各々)に配置される。固体発光素子101a〜101fは、直流電力で動作し可視光を発する。固体発光素子101a〜101fとしては、例えば表面実装型のLED(発光ダイオード)を用いることが好ましい。固体発光素子101a〜101fの発光色は、同一の色であっても異なる色であってもよい。照明装置10を一般照明として使用する場合、固体発光素子101a〜101fの発光色は、昼光色、昼白色、白色、温白色、又は電球色などが好ましい。固体発光素子101a〜101fは、透明部材100aを介して互いに直交するXYZ軸の6方向(矢印X1、X2、Y1、Y2、Z1、Z2の方向)に可視光を放射する。
【0017】
充電器102は、直流電力を蓄える。充電器102としては、例えば二次電池等を用いることが好ましい。
【0018】
受電コイル103は、送電コイル21と対向することが可能な場所(例えば発光モジュール100の矢印Z1側の面近傍)に配置される。給電時には、照明装置10の矢印Z1側近傍に送電コイル21を配置することにより、受電コイル103が透明部材100aを介して送電コイル21と対向する。その結果、電磁誘導により受電コイル103に周期電力が生成される。
【0019】
電源回路104は、受電コイル103により生成された周期電力を直流電力へ変換する。
【0020】
図5に、本実施形態に係る照明システムの回路構成を示す。
【0021】
制御回路22は、整流回路22aと、コイル駆動回路22bと、から構成される。整流回路22aは、例えばダイオード及び平滑コンデンサから構成される。コイル駆動回路22bは、高周波でオン/オフするトランジスタ及びそのスイッチング制御回路から構成される。整流回路22a及びコイル駆動回路22bはインバータとして機能し、交流電源23の交流電力を高周波電力に変換する。
【0022】
送電装置20の送電コイル21と照明装置10の受電コイル103とはトランスを構成する。送電コイル21と受電コイル103とを対向させることで、両者は非接触で互いに磁気的に結合される。
【0023】
受電コイル103には、電源回路104を介して固体発光素子101a〜101fの各々が電気的に接続される。固体発光素子101a〜101f同士は、互いに並列に接続される。電源回路104は、整流回路104aと、スイッチング素子104bと、検出回路104cと、定電流回路104dと、から構成される。そして、受電コイル103には、整流回路104aが接続される。このため、整流回路104aにより、受電コイル103で生成される高周波電力から直流電力が得られる。スイッチング素子104bがオンされると、図5に示すように、整流回路104aの出力(直流電力)が、経路L1を通じて固体発光素子101a〜101fの各々に供給されるとともに、経路L2を通じて充電器102に供給される。これにより、固体発光素子101a〜101fの各々が発光し、充電器102が充電される。この際、固体発光素子101a〜101fの各々には、充電器102を介さずに電力が供給される。また、固体発光素子101a〜101fの各々に供給される電流は、定電流回路104dにより安定化される。他方、スイッチング素子104bがオフされると、図6に示すように、充電器102に蓄えられた電力が、経路L3を通じて固体発光素子101a〜101fの各々へ供給される。この場合も、固体発光素子101a〜101fの各々に供給される電流は、定電流回路104dにより安定化される。検出回路104cは、定電流回路104dに流れ込む電流、又は受電コイル103とスイッチング素子104bとの間の電位差(電圧)を検出する。なお、本実施形態では、スイッチング素子104bを、固体発光素子101a〜101fに共通のものとしたが、固体発光素子101a〜101fの1つ1つにスイッチング素子104bを設けて、個別に制御するようにしてもよい。
【0024】
充電器102は、直流電力を蓄える二次電池102aと、充放電用コンデンサ102bと、から構成される。整流回路104aは、例えばダイオード及び平滑コンデンサから構成される。スイッチング素子104bのオン/オフ状態に応じて、二次電池102aの充電/放電が切り替わる。なお、二次電池102aは、1つであっても複数であってもよい。複数の二次電池102aを直列又は並列に接続してもよい。さらには、スイッチング素子により直列接続と並列接続とを切り替えるようにしてもよい。
【0025】
上記回路構成により、固体発光素子101a〜101fは、受電コイル103による給電(交流電源23から供給される電力)、及び、充電器102に蓄えられた電力のどちらかによって駆動される。いずれの電力で駆動されるかは、スイッチング素子104bのオン/オフ状態で決まる。スイッチング素子104bの制御態様は任意であるが、例えば受電コイル103(交流電源23)により給電されている間は、スイッチング素子104bをオンし、受電コイル103(交流電源23)により給電されなくなったときに、スイッチング素子104bをオフすることが有効である。
照明装置10は、受電コイル103により給電されている間は、例えばシート状の送電コイル21上に置かれ、屋内又は屋外の照明(例えば間接照明又は補助照明など)として使用される。受電コイル103により給電されているか否かは、例えば検出回路104cにより検出される電流又は電圧に基づいて検知する。ただし、給電の有無を検知する手法はこれに限定されない。例えば照明装置10が送電コイル21上に置かれているか否かに基づいて給電の有無を検知してもよい。照明装置10が送電コイル21上に置かれているか否かは、例えば設置された時に押し込まれる突没自在のスイッチピンを照明装置10に設けることにより検知する。
【0026】
本実施形態の照明システムによれば、固体発光素子101a〜101fが絶縁性の透明部材100aに覆われていながら、その固体発光素子101a〜101fへの給電(継続的な電力の供給)を容易に行うことができる。このため、本照明システムは、基本的に、機械的な接続による充電(有線の充電)や電池の交換などを必要としない。しかも、充電器102を有するため、照明装置10を送電コイル21から離して、自由に持ち運ぶことができる。また、停電時(例えば災害時)にも、充電器102からの電力によって一定時間発光し続けることができる。
【0027】
災害時に消防士等が使用する場合には、明かりのない危険な場所に入る前に照明装置10を投げ込んで部屋の中を確認することができる。こうした用途で照明装置10を用いる場合、強度を確保するため、透明部材100aは弾性を有することが好ましい。透明部材100aの材料としては、例えばゴム又は樹脂等を用いることが有効である。
【0028】
送電コイル21を設置する場所(照明装置10の設置場所)は任意であり、例えば屋内、車内、又は機内などに設置できる。固体発光素子101a〜101fを使用することで、蛍光灯等では困難な形状に成形することも可能になる。
【0029】
(実施形態2)
本発明の実施形態2に係る照明装置及び照明システムについて、上記実施形態1との相違点を中心に説明する。なおここでは、上記図1に示した要素と同一の要素には各々同一の符号を付し、既に説明した共通の部分、すなわち説明が重複する部分については、便宜上、その説明を割愛することとする。
【0030】
本実施形態では、図7に示すように、発光モジュール100及び透明部材100aが、それぞれ例えば円柱状の外形を有する。発光モジュール100の周囲(上面及び底面及び側面)は、透明部材100aに覆われる。
【0031】
発光モジュール100は、図8(斜視図)及び図9(図8のX−Z断面図)に示すように、固体発光素子101a、101bと、方形シート状の充電器102(充電部)と、円形シート状の受電コイル103と、方形シート状の電源回路104と、を備える。これらは、例えばZ軸方向に並び、例えば矢印Z1側から、受電コイル103、電源回路104、充電器102の順に配置される。受電コイル103は、送電コイル21と対向することが可能な場所(発光モジュール100の矢印Z1側の面近傍)に配置される。
【0032】
固体発光素子101a、101bは、それぞれ発光モジュール100の底面(矢印Z1側の面)、上面(矢印Z2側の面)に配置される。これにより、固体発光素子101a、101bは、透明部材100aを介して相反する2方向(矢印Z1、Z2の方向)に可視光を放射する。
【0033】
こうした円柱状の発光モジュール100であっても、前述した実施形態1の効果に準ずる効果が得られる。
【0034】
(実施形態3)
本発明の実施形態3に係る照明装置及び照明システムについて、上記実施形態1又は2との相違点を中心に説明する。なおここでは、上記図1に示した要素と同一の要素には各々同一の符号を付し、既に説明した共通の部分、すなわち説明が重複する部分については、便宜上、その説明を割愛することとする。
【0035】
本実施形態に係る照明システムは、図10に示すように、方形シート状の送電コイル21a〜21dと、照明装置11〜14と、を備える。照明装置11〜14は、互換性を有する。すなわち、照明装置11〜14は、送電コイル21a〜21dのいずれによっても、給電することができる。ここで、照明装置11〜13は、例えば図1に示した構造と同様の構造を有し、照明装置14は、例えば図7に示した構造と同様の構造を有する。ただし、照明装置11〜14の構造は任意である。また、照明装置の数も任意である。
【0036】
本実施形態に係る照明システムは、送電コイル21a〜21dを天井、壁、階段、床等に設けることで、例えば間接照明又は補助照明などに用いることができる。しかも、各場所で相互に交換可能であることにより、利便性が高い。この場合も、照明装置11〜14を送電コイル21a〜21dから離して、自由に持ち運ぶことができる。
【0037】
(実施形態4)
本発明の実施形態4に係る照明装置及び照明システムについて、上記実施形態1〜3との相違点を中心に説明する。なおここでは、上記図1に示した要素と同一の要素には各々同一の符号を付し、既に説明した共通の部分、すなわち説明が重複する部分については、便宜上、その説明を割愛することとする。
【0038】
本実施形態に係る照明システムでは、図11に示すように、送電コイル21の1つの面(例えば矢印Z2側の面)が、照明装置11〜17の設置面(例えば矢印Z1側の面)の面積の和よりも大きな面積を有する。このため、その面に、それら照明装置11〜17を同時に設置することができる。ここで、照明装置11〜15は、例えば図1に示した構造と同様の構造を有し、照明装置16、17は、例えば図7に示した構造と同様の構造を有する。ただし、照明装置11〜17の構造は任意である。また、照明装置の数も任意である。
【0039】
照明装置11〜17を送電コイル21上に設置することで、照明装置11〜17の各々の受電コイル103(図2又は図8参照)と送電コイル21とが対向し、照明装置11〜17が、それぞれ送電コイル21により給電される。したがって、本実施形態の照明システムによれば、効率良く照明装置11〜17を充電することができる。本実施形態の送電コイル21は、照明装置11〜17に共通の給電手段であり、照明装置11〜17の全てを給電するために用いることができる。
【0040】
(実施形態5)
本発明の実施形態5に係る照明装置及び照明システムについて、上記実施形態1〜4との相違点を中心に説明する。なおここでは、上記図1に示した要素と同一の要素には各々同一の符号を付し、既に説明した共通の部分、すなわち説明が重複する部分については、便宜上、その説明を割愛することとする。
【0041】
本実施形態に係る照明システムでは、照明装置11〜14(図12)の透明部材100a(図1又は図7参照)が、耐水性を有する。ここで、照明装置11は、例えば図7に示した構造と同様の構造を有し、照明装置12〜14は、例えば図1に示した構造と同様の構造を有する。ただし、照明装置11〜14の構造は任意である。また、照明装置の数も任意である。
【0042】
図12に示すように、照明装置11〜14は、例えば水槽200に入れられた水Wの中で使用される。送電コイル21は、例えば水槽200の底面(矢印Z1側の面)に設置される。この場合も、照明装置11〜14の各々の受電コイル103(図2又は図8参照)と送電コイル21とが対向し、照明装置11〜14が、それぞれ送電コイル21により給電される。送電コイル21は、照明装置11〜14に共通の給電手段であり、照明装置11〜14の全てを給電するために用いられる。
【0043】
照明装置11〜14は、例えば観賞用の魚を飼育する水槽200において、装飾のために用いることができる。ただしこれに限定されず、海や川で、あるいは下水管等の工事や清掃などに用いてもよい。また、雨に濡れても使用できるため、透明部材100aが耐水性を有する照明装置11〜14は、災害時にも有効である。
【0044】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態に係る照明装置及び照明システムについて説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば以下のように変形して実施することもできる。
【0045】
照明装置10を送電コイル21に着脱可能に固定するようにしてもよい。こうすることで、落下等による故障を抑制することができる。ただし、頻繁に持ち運ぶ用途においては、その固定は簡易であることが好ましい。
【0046】
上記実施形態1又は2において、固体発光素子101a〜101f(図3、図4)又は固体発光素子101a、101b(図9)から放射された光を透明部材100aで散乱させるようにしてもよい。例えば透明部材100aの材料、カット角、添加材を調整することによって光を散乱させることができる。こうすることで、照明装置10は、発光モジュール100を中心にして放射状に光を発することができる。
【0047】
発光モジュール100の複数の面に受電コイルを設けてもよい。例えば図13に示すように、発光モジュール100の各面(6面の各々)に受電コイル103a〜103fを配置してもよい。こうすることで、発光モジュール100の設置面を自由に選択することが可能になる。図13の例では、発光モジュール100の6つの平面全てが設置面となり得る。一方、円柱状の発光モジュール100は、Z軸方向に関する面対称の形状となるため、図14に示すように、上面及び底面(いずれも平面)の各々に受電コイル103a、103bを設けることが有効である。こうすることで、発光モジュール100を上下逆さにして設置することも可能になる。
【0048】
その他の点についても、照明装置又はその回路等の構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において任意に変更することができる。
【0049】
例えば照明装置10の形状は任意であり、直方体、多角柱、円錐、多角錐(例えば三角錐)、又はその他の多面体などであってもよい。あるいは、照明装置10の外形を球形にして、その中心に配置された発光モジュール100から放射状に可視光が放出されるようにしてもよい。
【0050】
透明部材100aの透明材料が弾性を有することは必須ではない。例えばこの透明材料として、ガラス等を用いてもよい。
【0051】
例えばLEDに代えて、無機EL、有機EL等を固体発光素子101a〜101fとして用いてもよい。また、固体発光素子の数も任意である。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、設計上の都合やその他の要因によって必要となる様々な修正や組み合わせは、「請求項」に記載されている発明や「発明の実施の形態」に記載されている具体例に対応する発明の範囲に含まれると理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明の照明装置及び照明システムは、一般照明に適している。
【符号の説明】
【0054】
10〜17 照明装置
20 送電装置
21、21a〜21d 送電コイル
22 制御回路
22a 整流回路
22b コイル駆動回路
23 交流電源
100 発光モジュール(発光部)
100a 透明部材
101a〜101f 固体発光素子
102 充電器(充電部)
102a 二次電池
102b 充放電用コンデンサ
103、103a〜103f 受電コイル
104 電源回路
104a 整流回路
104b スイッチング素子
104c 検出回路
104d 定電流回路
200 水槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性の透明部材と、
前記透明部材に覆われる発光部と、
直流電力を蓄える充電部と、
電磁誘導により周期電力を生成する受電コイルと、
前記受電コイルにより生成された周期電力を直流電力へ変換する電源回路と、
を備え、
前記発光部は、直流電力で動作し可視光を発する固体発光素子を有し、該固体発光素子は、前記受電コイルによる給電、及び、前記充電部に蓄えられた電力の少なくとも一方によって駆動される、
ことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記充電部と、前記受電コイルと、前記電源回路とは、前記発光部に内蔵される、
ことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
持ち運び可能な大きさを有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記発光部では、前記透明部材を介して少なくとも相反する2方向に前記固体発光素子が可視光を放射する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記発光部では、前記透明部材を介して少なくとも互いに直交するXYZ軸の6方向に前記固体発光素子が可視光を放射する、
ことを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
少なくとも前記受電コイルにより給電されている間は、間接照明又は補助照明として使用される、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記透明部材は、弾性を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記透明部材は、樹脂である、
ことを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記透明部材は、耐水性を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記透明部材は、前記固体発光素子から発せられた可視光を散乱させる、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項11】
前記発光部は、少なくとも2つの平面を有し、
前記受電コイルは、前記発光部の少なくとも2つの前記平面に設けられる、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項12】
前記発光部は、直方体又は立方体の外形を有し、少なくともその6面にそれぞれ前記固体発光素子が配置される、
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項13】
前記発光部は、円柱状の外形を有し、少なくともその上面及び底面にそれぞれ前記固体発光素子が配置される、
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項14】
前記受電コイルによる給電、及び、前記充電部に蓄えられた電力のどちらで前記固体発光素子を駆動するかを切り替えるスイッチング素子をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の照明装置と、
前記透明部材を介して前記受電コイルと対向することにより該受電コイルに周期電力を生成させる送電コイルと、
を備える、
ことを特徴とする照明システム。
【請求項16】
周期電力を供給する電源と、
前記電源の周期電力を、より高い周期の周期電力にして前記送電コイルに供給するインバータと、
をさらに備える、
ことを特徴とする請求項15に記載の照明システム。
【請求項17】
前記送電コイルを複数有し、前記送電コイルの各々に請求項1乃至14のいずれか一項に記載の照明装置が設置され、
前記照明装置の任意の2つを入れ替えても、前記送電コイルにより給電することができる、
ことを特徴とする請求項15又は16に記載の照明システム。
【請求項18】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の照明装置を複数有し、
前記送電コイルの少なくとも1つの面は、前記複数の照明装置の各々の前記受電コイルと対向することが可能な面積を有する、
請求項15乃至17のいずれか一項に記載の照明システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−262838(P2010−262838A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−113080(P2009−113080)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【出願人】(300022353)NECライティング株式会社 (483)
【Fターム(参考)】