説明

照明装置

【課題】本発明では、目視検査によって、シート状物全面にわたって素早く、異なる種類の欠陥を一台の装置で検出することができる照明装置を提供することを目的とする。
【解決手段】照明装置10を、フィルムやシートなどの検査対象物を照明するための3台のライトガイド1と、これらライトガイド1の上方に配置され、検査対象物を載せるとともに、ライトガイド1から出射された光を拡散する機能を備えた検査板2と、3台のライトガイド1を固定したステージ3とによって構成し、このステージ3を昇降機構5によって上下方向に進退可動に昇降させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムやシートなどの透明性シート状の検査対象物の欠陥を検出するための照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、フィルムやシートなどの透明性シート状物の欠陥検出には照明装置が用いられている。一般に、シート状物中に見られる欠陥の種類として、異物欠陥、汚れ欠陥、フィッシュアイ欠陥、凹凸欠陥等が挙げられ、シート状物中の異物欠陥や汚れ欠陥については、検査対象物に光を入射した際の透過光の明暗によって欠陥の有無を判別することができるものの、シート状物中のフィッシュアイ欠陥や凹凸欠陥は、照明装置の光源が欠陥の直下にある場合には確認することが困難である。しかしながら、光源からの出射光によってできる明暗の境界(エッジ部)においてはこれらの欠陥を検出できることは一般的に知られている。よって異物、汚れ欠陥の検出には、検査対象を移動することなく、全面にわたって素早く検査を行うことが可能な面状照明装置を使用し、一方でフィッシュアイ欠陥や凹凸欠陥の検出には光源からの出射光のエッジ部を使用するため幅の狭いライン状照明装置を使用するのが一般的である。
【0003】
ここで、光源に蛍光灯を使用した一般的な面状照明装置では、図5に示すように、光を散乱させつつ全体に光を導く導光板101の左右両辺に蛍光灯102を各々1本ずつ配置し、導光板内に光を入射することによって面状照明を実現している。
一方、照明光のエッジ部を使用した照明方法としては、ライン状照明装置を使用し、このライン状照明装置と検査対象物の間に遮光部を配置することによって、欠陥のサイズよりも幅の狭いライン状の照明を実現する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、蛍光灯と導光板を使用した面状照明装置では出射光のエッジ部を使用することができないため、フィッシュアイ欠陥や凹凸欠陥の検査が行うことが困難であり、異物欠陥および汚れ欠陥と、フィッシュアイ欠陥および凹凸欠陥とを共に行うためには、面状照明装置とは別にライン状照明装置が必要となり、逆に特許文献1に開示された幅の狭いライン状の照明では、フィッシュアイ欠陥や凹凸欠陥の検出は比較的容易であるが、シート状物の全面にわたり素早く欠陥を検出することができないので、異物欠陥および汚れ欠陥を検査するためには別途異物や汚れ欠陥の確認のために面状照明装置による検査が必要となる。
このため、装置の費用や維持費用が増大するとともに、装置設置ために大きいスペースが必要となり、製造コストが増加する一因となっている。
【特許文献1】特開2005−49291号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、シート状物の全面にわたって素早く異物欠陥や汚れ欠陥を目視検査でき、かつ、フィッシュアイ欠陥や凹凸欠陥も目視によって同一の装置で検出することが可能である照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供している。
本発明に係る照明装置は、フィルム状またはシート状の検査対象物の欠陥を検出する照明装置であって、光出射面が同一平面状にあるとともに、平行に配置された複数のライン状光源と、前記複数のライン状光源の光出射面の上部に位置し、光拡散機能を有するシート状の板からなる検査板と、前記光出射面と前記検査板との間の距離を調節可能に変化させる間隔可変手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記光出射面と前記検査板との間の距離の最大値y、および最小値yは、以下の式で表わされる範囲内にあることを特徴とする。
>x/(2tanθ)+p
<x/(2tanθ)−q
p=y−y
q=y−y
θ:前記ライン状光源の出射角
x:前記ライン状光源の光源間距離
:前記検査板2に投影された前記各ライン状光源からの出射光のエッジ同士が当接するときの前記光出射面と前記検査板との間の距離
:前記検査板2上でほぼ均一な輝度を確保するために必要な前記光出射面と前記検査板との間の距離
:前記検査板2上で十分に明瞭な暗部と明部とのエッジを形成するために必要な前記光出射面と前記検査板との間の距離
【0008】
さらに、本発明に係る照明装置において、前記間隔可変手段は、前記ライン状光源が固定されるステージと、このステージと前記検査板とを支持する脚部との間に設けられ、前記ステージを上下方向に進退自在に移動させる昇降機能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、目視検査によって、検査対象物全面にわたって素早く、異なる種類の欠陥を一台の装置で検出することができる照明装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の一実施形態である照明装置10を図1および図2を参照しながら説明する。
本発明に係る照明装置10は、図1に示すように、フィルムやシートなどの検査対象物を照明するための3ラインのライトガイド1と、これらライトガイド1の上方に配置され、検査対象物を載せるとともに、ライトガイド1から出射された光を拡散する機能を備えた薄板状の検査板2と、3ラインのライトガイド1を固定し、上下方向に進退可動に昇降させる昇降機構5を併せ持つステージ3と、前記検査板2および前記ステージ3を保持するための脚部4とを備えている。
【0011】
このような構成の照明装置10の昇降機構5を作動させることによってステージ3を下降させ、検査板2とライトガイド1との距離を遠ざける。すると、ライトガイド1から出射され、一定の出射角度Θを有する光L1は、ライトガイド1から出射されて検査板2の表面に達するまでの途中で、図1にハッチングを施したように広がり、検査板2のやや広い範囲に到達する。検査板2に到達する光L1の輝度はライトガイド1の中心軸から外側に行くほど低下するが、照明装置10には3ラインのライトガイド1が備えられているので、各ライトガイド1からの出射光L1が互いに重なり合うことによって、検査板2到達する光の輝度は全体として均一化される。検査板2に到達した光は検査板2内で拡散し、ほぼ均一な強度で検査対象物を下から照明する。
【0012】
また、昇降機構5を作動させることによってステージ3を上昇させ、図1に点線で示したように、ライトガイド1を検査板2に近づけると、ライトガイド1から出射された光L2はあまり拡がることなく検査板2に到達する。この場合には、検査板2には3ラインのライトガイド1から出射された光L2の明部と暗部とのエッジが鋭く現出することになる。
すなわち、本発明の照明装置10は、ライトガイド1と検査板2との距離を遠ざけた場合には面状の照明装置として機能し、ライトガイド1と検査板2との距離を近づけた場合にはライン状の照明装置として機能する。
【0013】
ライトガイド1は検査対象物に光を照射する光源であり、図1および図2に示すように、光出射端面6が略円形状をした多数本の光ファイバ7が、光出射端面6が検査板2の方向を向き、かつ、同一平面上にあるように並べられており、このように形成された単数または場合により複数ラインのライトガイド1が、平行に並列してステージ3上に配置されて照明部分8が形成される。ライトガイド1のライン数は照明装置10および検査対象物の大きさによって決定される。本実施形態の照明装置10では3ラインのライトガイド1が使用されている。
【0014】
ここで、照明装置10が面状およびライン状の照明として機能するためには、ライドガイド1から出射される光の出射角θは20°から40°の範囲とすることが好ましい。すなわち、出射角θが20°より小さいと、出射光の指向性がより強まり照射面の照度を非常に高くすることができ、エッジ部分のコントラストを鮮明にできる一方で、面状照明として用いるには照明部分8の単位面積当りのライトガイド1の数を増やす必要があることから、照明装置10の筐体を膨大化する必要が生じる。他方、出射角が40°より大きくなると、検査板2に光が到達したときの照度が不十分になる傾向があり、フィッシュアイ欠陥や凹凸欠陥の検出には、エッジ部分が不鮮明になるため好ましくない。
【0015】
出射角θを上記範囲に規制するために、各ライトガイド1のライトガイド端面11にレンズを装着してもよい。
尚、ライトガイド1から出射された光は拡散機能を備えた検査板2での拡散により照度が減少することも考慮し、欠陥の検出を行うために十分輝度の高い光源を用いる必要がある。このようなライトガイド1の光源として例えばハロゲンランプを用いることができる。
【0016】
ここで、検査板2に投影された各ライトガイド1からの出射光のエッジ同士が当接する状態において、複数のライトガイド1の中心間距離x、ライトガイド端面11と拡散板2との間の距離y、および出射角θの間の関係は、式(1)により定められる。
x/2=y×tanθ ・・・(1)
式(1)から定められた中心間距離xでライトガイド1を配置した場合、各ライトガイド1からの出射光は検査板2上でエッジ同士を当接し、面状の照明を形成するが、実際にはライトガイド1の中心軸から外側にいくほど出射光の輝度は低下する傾向にあるため、検査板2上でほぼ均一な輝度を確保した面状の照明を得るためには、各ライトガイド1からの出射光の重なりが必要となる。
【0017】
ゆえに、各ライトガイド1からの出射光の重なりを考慮して、ライトガイド1を複数個並列してステージ3に配置する際には、ライトガイド1の中心間距離xが式(2)の範囲内となるようにステージ上に配置すればよい。
x<2(y−p)×tanθ ・・・(2)
ここで、pは、各ライトガイド1からの出射光が重なり、ほぼ均一な検査板2上の輝度を確保するために必要な、ライトガイド端面11と拡散板2との間の距離yとyとの差である。
【0018】
検査板2はライトガイド1の上方に配置し、ライトガイド1から出射された光を拡散板2内で拡散することで輝度斑がより低減された検査面を得るためのものである。より具体的には、アクリル樹脂等の透明樹脂製の板に、拡散材を添加する等の方法によって光拡散機能を付与した樹脂板を用いることが好ましい。
【0019】
ステージ3は、各ライトガイド1を固定し、かつ上下に移動する昇降機構5を有するものである。
昇降機構5は、例えば、脚部4に沿ってラックを配置し、このラックに噛み合うピニオンをステージ3に設けて、モータ等で回転させることによってステージ3を昇降させるラックピニオン方式、スクリューを脚部4に設け、これに螺合するナット部材をステージ3に設け、スクリューをモータ等で回転させることによってステージ3を昇降させるリードスクリュー方式、ステージ3と検査板2との間に配置した流体シリンダー等によって構成される。
【0020】
この昇降機構5でステージ3を上下させることによって、検査板2とライトガイド端面11との間の距離yを変化させて照射範囲を可変させることができる。また脚部4は検査板2およびステージ3を保持するものである。
【0021】
ここで、図1において、ライトガイド1の中心間距離xをaとしたときに、各ライトガイド1からの出射光が検査板2上でそのエッジ同士を当接する場合のライトガイド端面11と拡散板2との間の距離yは、式(1)を変換した式(3)によって求められる。
=a/(2tanθ) ・・・(3)
【0022】
式(2)より、各ライトガイド1からの出射光の重なりを考慮した場合の、照明装置10が面上の照明装置として機能するyの範囲は、式(4)の範囲となる。
1>a/(2tanθ)+p ・・・(4)
また、式(3)より、yが式(5)で表わされる範囲にある場合には各ライトガイド1の出射光は検査板2上で面状にはならず、明部と暗部との間にエッジを形成する状態となる。
y<a/(2tanθ) ・・・(5)
【0023】
しかしながら、この状態におけるライトガイド1からの出射光は拡散板2に到達する途中で拡がることにより輝度が低下しているので、ライン状の照明として機能させるためには明部と暗部との間のエッジの明瞭性を考慮して、ライトガイド端面11と拡散板2との間の距離yを式(6)となるように狭める必要がある。
<a/(2tanθ)−q ・・・(6)
ここで、qは、各ライトガイド1からの出射光が検査板2上で十分に明瞭なエッジを形成するために必要な、ライトガイド端面11と拡散板2との間の距離yとyとの差である。
【0024】
すなわち、面状の照明とライン状の照明を切り替えるためには、ライトガイド1の中心間距離をx、ライトガイド1の出射光の出射角をθ、各ライトガイド1からの出射光同士が検査板2上で重なり、検査板2上でほぼ均一な輝度を確保するために必要な、ライトガイド端面11と拡散板2との間の距離yとyとの差をp、および各ライトガイド1からの出射光が検査板2上で十分に明瞭なエッジを形成するために必要な、ライトガイド端面11と拡散板2との間の距離yとyとの差をqとしたときに、検査板2を昇降機能5によって昇降させて得られる、検査板2とライトガイド端面11との間の距離の最大値yと最小値yはそれぞれ以下の式で表わされる範囲にあることが必要である。
x/(2tanθ)+p<y、かつ y<x/(2tanθ)−q ・・・(6)
【0025】
ここで、yが式(7)の範囲にあるときには、検査板2上の輝度の均一性が不十分、または、明部と暗部との間のエッジの明瞭性が不十分となる可能性がある。
x/(2tanθ)+p>y>x/(2tanθ)−q ・・・(7)
【実施例】
【0026】
以下に本発明にかかる照明装置10の好適な一例を示す。
検査板2として、内部に光拡散材としての酸化チタンが添加された板厚2.0mmの乳白色のアクリル樹脂製拡散板(三菱レイヨン社製アクリライト)を使用した。
ライトガイド1としてプラスチック光ファイバ7を多数本束ねた構成の光ファイバライトガイド(三菱レイヨン社製PL300−1000)を使用した。この光ファイバライトガイドは出射幅300mm、出射角30度に設定されている。
光ファイバライトガイドの光源としては100Wのハロゲンランプを用いたハロゲンランプ光源装置(三菱レイヨン社製ハロゲンランプ光源装置ELI−100G)を使用した。
【0027】
図4は上記構成の照明装置10を用い、ライトガイド端面11と検査板2との間の距離yを150mmに、また、ライトガイド1間の距離xを100mmに設定し、検査板2を上面からラインCCDカメラ(解像度0.1mm/pixel)で撮像したときの相対輝度を表したグラフである。
【0028】
ライトガイド端面11と検査板2との間の距離yが150mmの場合では、最大輝度の視野位置はライトガイド1の軸の中心付近で約45mmの位置(図3の“A”)である。ライトガイド1間での最小輝度の視野位置は、ライトガイド1間の中間付近で約90mmの位置(図3の“B”)で、最大輝度1.0に対して相対輝度0.85であった。最小輝度は最大輝度に対して約15%の落ち込みである。この差は目視検査用の均一な面状照明装置として問題なく使用でき、異物欠陥や汚れ欠陥の検査において検査対象を移動することなく、全面をすばやく検査することができる程度のものである。
【0029】
この状態で実際に照明装置10を用い透明なアクリル樹脂製シートの異物欠陥、フィッシュアイ欠陥の目視検査を行ったところ、異物欠陥はシート上のどこの位置においても確認することができたが、フィッシュアイ欠陥は確認する事ができなかった。
【0030】
図5は同様にしてライトガイド端面11と検査板2との間の距離yを30mmになるようにステージ3を上げたときの相対輝度のグラフである。
ライトガイド端面11と検査板2との間の距離yが距離30mmの場合では、ライトガイド1の照明幅はラインCCDカメラの視野位置20mm(図4の“A”)から約65mm(図4の“C”)の範囲であり、照明幅は約45mmとなる。最大輝度は照明幅の中心位置約45mmの位置(図4の“B”)である。最大輝度から相対輝度0になるまでの間に輝度は1mmあたり約4.5%ずつ下がっていることになる。この差があれば照明の明部と暗部とのエッジ部としてフィッシュアイ欠陥や凹凸欠陥の検出を十分に行うことができるものである。
この照明装置10により上記と同様の透明なアクリル樹脂製シートの目視検査を行ったところ、照明のエッジ部においてフィッシュアイ欠陥の存在を確認することができた。
【0031】
以上のように、本実施形態にかかる照明装置10によれば、複数のライトガイド1の位置を昇降させて検査板2とライトガイド端面11との間の距離を調節可能な構造にし、検査板2とライトガイド端面11との間の距離を小さくして各々のライトガイド1から出射された光が検査板2に投影されてできる明部と暗部のエッジを鋭く出すようにできるとともに、検査板2とライトガイド1との間の距離を大きくして隣り合うライトガイド1から出射された光を重ね合わせつつ検査板2によって均一に拡散し、検査板2を全面にわたって明るくできるので、ライン状照明の状態と面状照明の状態とを切り替えることができ、1台で全面にわたって異物欠陥や汚れ欠陥を検査する機能と、フィッシュアイ欠陥や凹凸欠陥を検査する機能を実現できる。そして、装置の費用や維持費用による製造コストを低減するとともに、装置設置のためのスペースを削減することができる。
【0032】
また、ライトガイド1を固定したステージ3を、式(6)の範囲で変化させることによって、面状照明の状態で異物欠陥や汚れ欠陥を、ライン照明の状態でフィッシュアイ欠陥や凹凸欠陥を、感度良く検査することができる。
さらに、検査板2の位置を固定して面状照明の状態とライン状照明の状態とを切り替えられるので、検査対象物の高さが変わらない状態で、異物欠陥や汚れ欠陥の検査と、フィッシュアイ欠陥や凹凸欠陥の検査とを行うことができ、検査効率を上げることができる。
【0033】
なお、本実施形態では検査板2を水平方向に横に設置しているが、検査板2は水平方向に限られず、例えば縦に立てた状態で設置しても良い。
【0034】
また、本実施形態ではステージ3を移動させてライトガイド端面11と検査板2との間の距離を変化させているが、検査板2を昇降させても良いし、検査板2とステージ3との双方を昇降させても良い。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る照明装置の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】本発明に用いられるライトガイドを示す図である。
【図3】ライトガイド端面−拡散板間の距離を150mmに配置し、拡散板を上面からCCDカメラで撮像したときの視野位置と相対輝度の関係を表したグラフである。
【図4】ライトガイド端面−拡散板間の距離を30mmに配置し、拡散板を上面からCCDカメラで撮像したときの視野位置と相対輝度の関係を表したグラフである。
【図5】蛍光灯を使用した従来の一般的な面状照明装置である。
【符号の説明】
【0036】
1 ライトガイド(ライン状光源)
2 検査板
3 ステージ
4 脚部
5 昇降機構
6 光出射端面
7 光ファイバ
8 照明部分
10 照明装置
11 ライトガイド端面(光出射面)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム状またはシート状の検査対象物の欠陥を検出する照明装置であって、
光出射面が同一平面上にあるとともに、平行に配置された複数のライン状光源と、
前記複数のライン状光源の光出射面の上部に位置し、光拡散機能を有するシート状の板からなる検査板と、
前記光出射面と前記検査板との間の距離を調節可能に変化させる間隔可変手段とを備える照明装置。
【請求項2】
前記光出射面と前記検査板との間の距離の最大値y、および最小値yは、以下の式の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
>x/(2tanθ)+p
<x/(2tanθ)−q
p=y−y
q=y−y
θ:前記ライン状光源の出射角
x:前記ライン状光源の光源間距離
:前記検査板2に投影された、前記各ライン状光源からの出射光のエッジ同士が当接するときの前記光出射面と前記検査板との間の距離
:前記検査板2上でほぼ均一な輝度を確保するために必要な前記光出射面と前記検査板との間の距離
:前記検査板2上で十分に明瞭な、暗部と明部とのエッジを形成するために必要な前記光出射面と前記検査板との間の距離
【請求項3】
前記間隔可変手段は、前記ライン状光源が固定されるステージと、このステージと前記検査板とを保持する脚部との間に設けられ、前記ステージを上下方向に進退自在に移動させる昇降機能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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