説明

照明装置

【課題】本発明は、紫外線ランプと可視光線ランプを使用し、時々刻々と変化する光を被写体に与え、被写体自体を引き立たせるための演出を行うことができる照明装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 パターンデータ25は、紫外線ランプ11または可視光線ランプ12・13の照度を暗い照度から明るい照度へ徐々に移行させるフェードイン手段26と、紫外線ランプ11または可視光線ランプ12・13の照度を明るい照度から暗い照度へ徐々に移行させるフェードアウト手段27と、を備えたので、照明装置1は、紫外線ランプ11により被写体が発光し白く鮮やかに見えたり、鮮やかな白が今度は徐々に薄れ、可視光線ランプ12・13の色が現れて来たりと、被写体5に与える色の演出を様々に楽しむことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内の壁面を照らす壁面照明やショーウインドウに飾られる被写体を照らすショーウインドウ照明や屋外のビル等の壁面を照らす屋外照明に使用される照明ユニットの一部に紫外線ランプを搭載し、被写体をその照明により演出する照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
紫外線ランプを使用した照明装置は様々な用途で使用されており、例えば315nmないし400nmの波長域の紫外線を放射する紫外線ランプおよび可視光を放射する可視光ランプを一つのユニットに収容するとともに、発光機能を有する塗料を一部に塗布した被写体を照射するように構成された照明器具があり、発光機能を有する被写体は紫外線ランプからの紫外線を照射することにより蛍光発光し、発光機能を有する以外の部分は可視光線ランプからの可視光により照射されて明るくなり、発光機能を有する部分と発光機能を有する以外の部分との輝度差が小さくなり、視認性が向上する技術が採用されている(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平10−331119号公報(段落〔0017〕から段落〔0019〕、段落〔0021〕から段落〔0023〕、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来から紫外線ランプは演出用照明として採用されている。例えば、可視光線の波長帯域では視認できなく、紫外線の波長帯域で発光する蛍光塗料を室内の壁面等に描き、室内を暗くしたときに紫外線ランプを照射することで、可視光線で見る範囲では何もないところから突然、蛍光塗料で描いた絵が浮かびあがり驚かせるような演出に使用するものなどがある。
しかしながら、これら演出では被写体が変化するのは、紫外線ランプをONとし、可視光線をOFFとしたときに壁面(被写体)に描かれた絵が現れるか、その逆の紫外線ランプをOFFとし、可視光線をONとしたときに壁面が現れるかの2通りの変化しかなく、演出の用途が限られていた。そして、これら演出の要素は、発光機能を有する蛍光塗料で描かれた絵が中心であり、壁面(被写体)そのものを注目させる物ではなかった。
【0005】
そこで、本発明は、紫外線ランプと可視光線ランプを使用し、時々刻々と変化する光を被写体に与え、被写体自体を引き立たせるための演出を行うことができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本課題を解決するために請求項1記載の本発明は、紫外線(BLA)を放射する紫外線ランプ(紫外線ランプ11、例えば、LED・EEFL・蛍光管、電球)および可視光線(COO・CYY)であって有彩色(オレンジ色、黄色、例えば青、緑、紫、赤、ピンク、蛍光灯色等)を放射する可視光線ランプ(可視光線ランプ12・13のいずれか一つであってもよい、その他可視光線ランプには例えば、LED・EEFL・蛍光管、電球)を一つのユニットに収容するとともに、被写体(5・6、例えばおもちゃ・壁面・衣服・鞄等)を照射するように構成された照明ユニット(照明ユニット10)と、当該照明ユニット(照明ユニット10)に接続され前記紫外線ランプおよび前記可視光線ランプの照度を制御する制御部(制御部40)とを備えた照明装置(照明装置1)であって、前記制御部は、各ランプ(紫外線ランプ11及び可視光線ランプ12・13、可視光線ランプはいずれか一つであってもよい)の照度を時間に伴い制御するパターンが記憶されたパターンデータ(パターンデータ25)と、当該パターンデータ(パターンデータ25)に基づいて各ランプ(紫外線ランプ11及び可視光線ランプ12・13、可視光線ランプはいずれか一つであってもよい)の照度を制御する制御コントローラ(制御コントローラ20)と、を設け、前記パターンデータ(パターンデータ25)は、前記各ランプ(紫外線ランプ11及び可視光線ランプ12・13、可視光線ランプはいずれか一つであってもよい)の照度を暗い照度から明るい照度へ徐々に移行させるフェードイン手段(フェードイン手段26)と、前記各ランプ(紫外線ランプ11及び可視光線ランプ12・13、可視光線ランプはいずれか一つであってもよい)の照度を明るい照度から暗い照度へ徐々に移行させるフェードアウト手段(フェードアウト手段27)と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
以上の構成により、照明装置は紫外線ランプや可視光線ランプを時々刻々と被写体に与える光の照度を変化させることができるので、紫外線ランプの放射により被写体が発光し白く鮮やかに見えたり、鮮やかな白が今度は徐々に薄れ、可視光線ランプの光りの色が現れて来たりと、被写体に与える色の演出を様々に楽しむことができる。
可視光線ランプは、いずれか一つであっても本実施形態を実現できるが、複数である場合には多色の色を放射することができるので、多彩な演出ができなおよい。
【0008】
本課題を解決するために請求項2記載の本発明は、前記パターンデータ(パターンデータ25)は、各ランプ(紫外線ランプ11及び可視光線ランプ12・13、可視光線ランプはいずれか一つであってもよい)の定格電力での最大照度を100%とした際に、前記紫外線ランプ(紫外線ランプ11、例えば、LED・EEFL・蛍光管、電球)を100%の照度にしたとき、前記可視光線ランプ(可視光線ランプ12・13のいずれか一つであってもよい、その他可視光線ランプには例えば、LED・EEFL・蛍光管、電球)を100%の照度で点灯するパターンを備えたことを特徴とする。
以上の構成により、照明装置は、紫外線ランプを100%の照度にしたとき、可視光線ランプが100%の照度となるので、可視光線ランプの光は被写体に放射され、可視光線ランプの光の色の中に混じって被写体が紫外線ランプの光で発光し白く鮮やかに見えるので被写体を際だたせることができる。これは、紫外線ランプと可視光線ランプが時々刻々と照度が変化するために更に被写体が際だって見えるのである。
可視光線ランプは、いずれか一つであっても本実施形態を実現できるが、複数である場合には多色の色を放射することができるので、多彩な演出ができなおよい。
【0009】
本課題を解決するために請求項3記載の本発明は、照明ユニット(照明ユニット10)は、異なる有彩色(オレンジ色、黄色、例えば、青、緑、紫、赤、ピンク、蛍光灯色等)の可視光線ランプ(可視光線ランプ12・13、例えば、LED・EEFL・蛍光管、電球)を少なくとも2個設け、前記パターンデータ(パターンデータ25)は、各ランプ(紫外線ランプ11・可視光線ランプ12・13)の定格電力での最大照度を100%とした際に、前記紫外線ランプ(紫外線ランプ11、例えば、LED・EEFL・蛍光管、電球)を100%の照度にしたとき、少なくともどちらか一方の前記可視光線ランプ(可視光線ランプ12・13、例えば、LED・EEFL・蛍光管、電球)を100%の照度で点灯するパターンを備えたことを特徴とする。
以上の構成により、照明装置は、紫外線ランプを100%の照度にしたとき、可視光線ランプが100%の照度となるので、可視光線ランプの光は被写体に放射され、可視光線ランプの光の色の中に混じって被写体が紫外線ランプの光で発光し鮮やかに見えるので被写体を際だたせることができる。これは、各ランプが時々刻々と照度が変化するために被写体が更に際だって見えるのである。
【0010】
本課題を解決するために請求項4記載の本発明は、紫外線(BLA)を放射する紫外線ランプ(紫外線ランプ11、例えば、LED・EEFL・蛍光管、電球)および可視光線(COO・CYY)であって有彩色(オレンジ色、黄色、例えば、青、緑、紫、赤、ピンク、蛍光灯色等)を放射する可視光線ランプ(可視光線ランプ12・13のいずれか一つであってもよい、その他可視光線ランプには例えば、LED・EEFL・蛍光管)を一つのユニットに収容するとともに、被写体(5・6、例えばおもちゃ・壁面・衣服・鞄等)を照射するように構成された照明ユニット(照明ユニット10)と、当該照明ユニット(照明ユニット10)に接続され前記紫外線ランプ(紫外線ランプ11、例えば、LED・EEFL・蛍光管、電球)および前記可視光線ランプ(可視光線ランプ12・13のいずれか一つであってもよい、その他可視光線ランプには例えば、LED・EEFL・蛍光管)の照度を制御する制御部(制御部40)とを備えた照明装置(照明装置1)であって、前記制御部(制御部40)は、商用交流電源(商用交流電源7、例えば、AC100V、AC200V)を入力する入力部(入力部33)と、当該入力部(入力部33)から入力された電源の電流又は電圧を調整する電力調整部(電力調整部35)と、各ランプ(紫外線ランプ11及び可視光線ランプ12・13、可視光線ランプ12・13はいずれか一つであってもよい)に対応して設けられるとともに、前記電力調整部(電力調整部35)に接続され前記各ランプ(紫外線ランプ11・可視光線ランプ12・13、可視光線ランプ12・13はいずれか一つであってもよい、その他可視光線ランプには例えば、LED・EEFL・蛍光管がある)の照度を調整することが可能な操作スイッチ(操作スイッチ32)と、当該操作スイッチ(操作スイッチ32)で調整した電力を前記照明ユニット(照明ユニット10)に出力する出力部(出力部34)と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
以上の構成により、照明装置は、紫外線ランプの0から100%の所望する照度で光を放射することができ、また、可視光線ランプの0から100%の所望する照度で光を放射することができので、被写体に映る様々な色の変化を楽しむことが可能である。
可視光線ランプは、いずれか一つであっても本実施形態を実現できるが、複数である場合には多色の色を放射することができるので、多彩な演出ができなおよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の構成により、時々刻々と変化する光を被写体に与え、被写体自体を引き立たせるための演出を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1乃至図3に基づいて、本実施の形態を以下に説明する。
図1は、本実施形態における照明ユニットを搭載したショーウインドウケースの概要を現した斜視図である。図2は、本実施形態における照明ユニットを搭載したショーウインドウケースの概要を現した側面から見た断面図である。図3は、本実施形態における照明ユニットを現した斜視図である。
【0014】
図1及び図2は、照明ユニット10を搭載したショーウインドウケース3の概要を現している。ショーウインドウケース3は、一部を開口した箱状に形成され、その開口された内部に、被写体5・6を載置できる空間を設けている。また、ショーウインドウケース3の上方内部には、被写体5・6に向かって光を放射する照明ユニット10が被写体5の先端から20cmの距離離して内蔵されている。
【0015】
本実施の形態では、被写体5は造花を現し、被写体6は鞠を現している。特に布製品(衣服や垂れ幕や造花等)の中でも、白の布製品は、輝く白を見せるために紫外線(波長380nm付近)を吸収し、それを目に見える青色の可視光線(波長440nm付近)に変えて放出する染料として蛍光増白剤(蛍光塗料)が製造段階で使用されている。そのため、これら布製品を使用した被写体に紫外線を放射すると鮮やかに白が浮き出て見えるのである。そして、本実施の形態では、蛍光増白剤が使用された造花5が載置され、造花5の先端から照明ユニット10が20cm離れた位置に設置されている。
【0016】
図2及び図3を参照して照明ユニット10を説明する。照明ユニット10は、箱状の筐体15に図示しないトランスと、紫外線ランプ11と、可視光線ランプ12・13とが内蔵されている。紫外線ランプ11と、可視光線ランプ12・13は、板状のベース板18の上に2箇所に設けられた把持具16で挟持され取り付けられている。また、各ランプ112・13の上方に、その各ランプ11・12・13を覆う透明なカバー14が、筐体15の上端で嵌合して固定されている。
筐体15の側面には、トランス(図示しない)からの配線や、後述する制御コントローラ20や制御BOX30からの出力線が挿入される配線孔17が設けられている。筐体15の下端には、側方に突出した取付片19が設けられており、この取付片19でショーウインドウケース3や壁面にビス等で取付固定される。
【0017】
紫外線ランプ11及び可視光線ランプ12・13は、各々の両端部を曲げられたガラス管で形成されており、ガラス管の両端に平板の電極を封入している。紫外線ランプ11及び可視光線ランプ12・13は、封入ガスとしてアルゴンガスを用い、グロー放電時に認められる陽光柱の発光現象を利用したものを使用した。
紫外線ランプ11は、ガラス管の管内壁に蛍光物質を塗布し、このランプの定格電力の最大値となる13W付近で発光させた時、ガラス管から紫外線を放射するピーク波長は368nmである。
可視光線ランプ12は、ガラス管の管内壁に蛍光物質を塗布し、オレンジ色(COO)に発光するランプである。この可視光線ランプ12は、このランプの定格電力の最大値となる13.2Wで発光させた時、国際照明委員会が1931年に定めたCIE1931標準表色系で定められた色度xが0.592で、色度yが0.391の値の色を発光するものである。
可視光線ランプ13は、ガラス管の管内壁に蛍光物質を塗布し、黄色(CYY)に発光するランプである。この可視光線ランプ12は、このランプの定格電力の最大値となる13.6Wで発光させた時、CIE1931標準表色系で定められた色度xが0.490で、色度yが0.495の値の色を発光するものである。
【実施例1】
【0018】
図4に基づいて実施例1における照明装置1の構成をブロック図を基にして説明する。図4は、実施例1における照明装置1を現したブロック図である。
照明装置1は、上述した照明ユニット10と、制御部40とから構成されている。本実施例では、ショーウインドウケース3に照明ユニット10が納められ、照明ユニット10は、被写体5に向け各ランプ11・12・13から紫外線(BLA)や可視光線(CYY)、可視光線(COO)を放射している。
【0019】
制御部40は、制御コントローラ20と、制御BOX30と、変換器36と、DC電源37と、から構成されており、照明ユニット10と商用交流電源7(AC100V)に接続されている。
制御コントローラ20は、商用交流電源7からAC電源を入力部33に入力する。制御コントローラ20は、入力された商用電源の電流又は電圧を制御して電力を調整する電力調整部35を有している。電力調整部35で調整された電力は、出力部34を経由して照明ユニット10に出力される。
制御コントローラ20は、照明ユニット10を複数本接続することが可能である。そして、制御コントローラ20は、内蔵されたCPU21により後述するパターンデータ25に基づいて、電力調整部35を制御する。電力調整部35は、複数本の照明ユニット10の電力を出力するタイミングや電力量を制御して照度を制御している。
このCPU21は、書換可能なEEPROM24やRAM23を内蔵している。そして、EEPROM24は、所定のデータ記憶領域24に複数の照明ユニット10を点灯させる複数のパターンデータ25を記憶している。パターンデータ25の中には、フェードイン手段26やフェードアウト手段27が設けられている。このフェードイン手段26は、各ランプ11・12・13の照度を暗い照度から明るい照度へ徐々に移行させるパターンデータ25であり、フェードアウト手段27は、各ランプ11・12・13の照度を明るい照度から暗い照度へ徐々に移行させるパターンデータ25である。
【0020】
次に、制御BOX30は、メインスイッチ31と各ランプ11・12・13に対応した操作スイッチ32を設けている。メインスイッチ31は、制御BOX30の電源をON・OFFするスイッチであり、操作スイッチ32はスライド式のスイッチである。
制御コントローラ20と制御BOX30の間にはA/D変換器36が接続されている。
A/D変換器36は、制御BOX30からの入力されるアナログ値をデジタル信号に変換し、制御コントローラ20にそのデータを送信している。また、A/D変換器36は、DC電源37により駆動されている。
(制御BOXの動作)
【0021】
制御BOX30は、メインスイッチをONにすると、A/D変換器36を経由してON信号が流れる。このON信号の入力に基づき、制御コントローラ20は、パターンデータ25での制御を無効にし、制御BOX30からの入力を有効と判断し切替る動作をする(切替手段)。そして、制御BOX30は、操作スイッチ32が操作されると、スライド量に合わせて、電力量を制御する信号を直線的又は段階的に制御コントローラ20に与える。制御コントローラ20は、制御BOX30から入力されたその信号に合わせ、入力された商用電源の電流又は電圧を調整することで電力量を調整し照明ユニット10に出力している。このようにして、制御コントローラ20は、制御BOX30の操作スイッチ32の操作に合わせ、各ランプ11・12・13の照度を調整することができる。
(照明装置の演出動作)
【0022】
図5乃至図7に基づいて照明装置1が被写体5・6に放射する光の演出の動作について説明する。図5は、実施例1における本実施形態における制御コントローラ30に記憶されたパターンデータ1により制御される各ランプ11・12・13の照度と時間の関係を現したタイミングチャートAの図である。図6は、実施例1における本実施形態における制御コントローラ30に記憶されたデータ1により制御される各ランプ11・12・13の照度を時間毎に現した概念図である。図7は、実施例1における本実施形態における制御コントローラ30に記憶されたパターンデータ2により制御される各ランプ11・12・13の照度と時間の関係を現したタイミングチャートBの図である。
【0023】
図5に示されるパターンデータ1は、横軸を時間で現し、縦軸を各ランプ11・12・13の照度で現している。各ランプ11・12・13の照度は、定格電力の最大値となる13W付近で放射するときを100%としている。時間軸は、AからGまで約6秒であり、AからGまで均等に1秒間間隔の時間が記載されている。
【0024】
紫外線ランプ11は、時間Aのとき照度は100%を示し、紫外線(BLA)を放出している。その後、紫外線ランプ11は、直線的に徐々に照度を下げていく、時間Dの時には照度は0%を示し、紫外線(BLA)は放出されていない。その後、紫外線ランプ11は、時間Dから直線的に徐々に照度を上げ、紫外線(BLA)を放出していく、時間Gの時には、照度は100%を示し、紫外線(BLA)を放出する。時間A→時間B→時間C→時間Dの過程は、紫外線ランプ11の照度を明るい照度から暗い照度へ徐々に移行させるフェードアウト手段27の一つを示している。時間D→時間E→時間F→時間Gの過程は、紫外線ランプ11の照度を暗い照度から明るい照度へ徐々に移行させる紫外線ランプ11のフェードイン手段26の一つを示している。
【0025】
可視光線ランプ12は、時間Aの時に照度は100%を示し、オレンジ色の可視光線(COO)を放出している。その後、可視光線ランプ12は、直線的に徐々に照度を下げていく、時間Gの時に照度は0%を示し、オレンジ色の可視光線(COO)は放出されていない。時間A→時間B→時間C→時間D→時間E→時間F→時間Gの過程は、可視光線ランプ12の照度を明るい照度から暗い照度へ徐々に移行させるフェードアウト27手段の一つを示している。
【0026】
可視光線ランプ13は、時間Aの時に照度は0%を示し、黄色の可視光線(CYY)は放出されていない。その後、可視光線ランプ13は、直線的に徐々に照度を上げていく、時間Gの時に照度は100%を示し、オレンジ色の可視光線(COO)を放出している。時間A→時間B→時間C→時間D→時間E→時間F→時間Gの過程は、可視光線ランプ13の照度を暗い照度から明るい照度へ徐々に移行させるフェードイン手段26の一つを示している。
そして、このように時間的に照明ユニット10から放出される光は変化し、被写体5・6は、照明ユニット10が放射する光によって引き立たされている。その様子を図6に基づいて説明する。
【0027】
照明ユニット10から放出された光は、時間Aの時に、紫外線ランプ11は100%の照度で紫外線(BLA)を放射し、可視光線ランプ12は100%の照度でオレンジ色の可視光線(COO)を放射し、可視光線ランプ13は放射しない。そのため、オレンジ色の可視光線(COO)と、紫外線(BLA)とが放射され、ショーウインドウケース3全体がオレンジ色に映り、青く発光する蛍光塗料が塗布された被写体5は、青白く発色し鮮やかに見える。
【0028】
その後、時間Bの時には、紫外線ランプ11は約66%の照度で紫外線(BLA)を放射し、可視光線ランプ12は約84%の照度でオレンジ色の可視光線(COO)を放射し、可視光線ランプ13は約16%の照度で黄色の可視光線(CYY)を放射する。ショーウインドウケース3全体がオレンジ色に映り、被写体5は少し青白い発色が押さえられ、白い被写体5がオレンジ色に見える。
時間Cの時には、紫外線ランプ11は約33%の照度で紫外線を放射し、可視光線ランプ12は約66%の照度でオレンジ色の可視光線(COO)を放射し、可視光線ランプ13は約32%の照度で黄色の可視光線(CYY)を放射する。そのため、ショーウインドウケース3全体がオレンジ色に映り、被写体5は青白い発色が押さえられ、白い被写体5が黄色が少し混じったオレンジ色に見える。
【0029】
時間Dの時には、紫外線ランプ11は紫外線(BLA)を放射しない。可視光線ランプ12は約50%の照度でオレンジ色の可視光線(COO)を放射し、可視光線ランプ13は約50%の照度で黄色の可視光線(CYY)を放射する。そのため、ショーウインドウケース3全体が黄色味がかったオレンジ色に映り、白い被写体5が黄色味がかったオレンジ色に見える。
【0030】
時間Eの時には、紫外線ランプ11は約33%の照度で紫外線(BLA)を放射し、可視光線ランプ12は約32%の照度でオレンジ色の可視光線(COO)を放射し、可視光線ランプ13は約66%の照度で黄色の可視光線(CYY)を放射する。そのため、ショーウインドウケース3全体が黄色に映り、被写体5は青白い発色が少し浮き出てくる。白い被写体5はオレンジ色が少し混じった黄色に見える。
【0031】
時間Fの時には、紫外線ランプ11は約66%の照度で紫外線(BLA)を放射し、可視光線ランプ12は約16%の照度でオレンジ色の可視光線(COO)を放射し、可視光線ランプ13は約84%の照度で黄色の可視光線(CYY)を放射する。そのため、ショーウインドウケース3全体が黄色に映り、被写体5は青白い発色が浮き出てくる。白い被写体5が黄色に見える。
【0032】
時間Gの時には、紫外線ランプ11は100%の照度で紫外線(BLA)を放射し、可視光線ランプ12は放射されず、可視光線ランプ13は100%の照度で黄色の可視光線(CYY)を放射する。そのため、オレンジ色の可視光線(COO)と、紫外線(BLA)とが放射され、ショーウインドウケース3全体が黄色に映り、青く発光する蛍光塗料が塗布された被写体5は、青白く発色し鮮やかに見える。
【0033】
次に、他の演出パターンとして図7に示されるパターンデータ2を説明する。
紫外線ランプ11は、時間Aの時に照度は100%を示し、紫外線(BLA)を放出している。その後、紫外線ランプ11は、直線的に徐々に照度を下げ、時間Bの時に照度を0%にすると、また直線的に徐々に照度を上げ時間Cの時に照度を100%にする。そして、紫外線ランプ11は、この一連の動作を繰り返す。
可視光線ランプ12は、時間Aの時に照度は100%を示し、オレンジ色の可視光線(COO)を放出している。その後、可視光線ランプ12は、直線的に徐々に照度を下げ、時間Cの時に照度を0%にすると、また直線的に徐々に照度を上げ時間Dの時に照度を100%にする。そして、可視光線ランプ12は、この一連の動作を繰り返す。
可視光線ランプ13は、時間Aのとき光を放射しない。その後、可視光線ランプ13は、直線的に徐々に照度を上げ、時間Cの時に照度を100%にすると、また直線的に徐々に照度を下げ、時間Dの時に照度を0%にする。そして、可視光線ランプ12は、この一連の動作を繰り返す。
【0034】
パターンデータ2は、時間A、C、Gの時に、紫外線ランプ11は100%の照度で紫外線(BLA)を放射し、可視光線ランプ12又は可視光線ランプ13は、100%の照度でオレンジ色の可視光線(COO)又は黄色の可視光線(CYY)を放射している。
パターンデータ2は、時間B、D、Fの時に、紫外線ランプ11は放射されないが、可視光線ランプ12又は可視光線ランプ13は、100%の照度でオレンジ色の可視光線(COO)又は黄色の可視光線(CYY)を放射している。
【0035】
特に、被写体5・6の蛍光塗料の発光色と可視光線ランプ12・13が放射する光の色は、マンセル色相環に基づいて定められる色相の差が10から11の補色関係にあるとき、紫外線ランプ11を100%の照度で紫外線を放射し、可視光線ランプ12・13のどちらか一方又両方を100%の照度で放射するときに、被写体5・6の周りが可視光線ランプ12・13の放射により照らされ、また被写体5・6自体も照らされるので被写体5・6は、より鮮やかに見える。
例えば、本実施例では、被写体5は、青で発光する蛍光塗料が塗布されているとすれば、可視光線ランプ13は、100%の照度でオレンジ色の可視光線(COO)又は黄色の可視光線(CYY)を放射している。このような色の補色関係にあるときには、被写体5・6の周りがオレンジ色や黄色に照らされ、また被写体5・6自体もオレンジ色や黄色に照らされるので、被写体5・6は紫外線により青く発光し、より鮮明に見えるのである。
【実施例2】
【0036】
図8に基づいて実施例2を説明する。図8は、実施例2における照明装置1を現したブロック図である。照明装置1は、上述した照明ユニット10と、制御部40とから構成されている。本実施例では、ショーウインドウケース3に照明ユニット10が納められ、照明ユニット10は、被写体5に向け各ランプ11・12・13から紫外線(BLA)や可視光線(CYY)、可視光線(COO)を放射している。
【0037】
制御部40は、制御BOX30が、照明ユニット10と商用交流電源7(AC100V)に接続されている。
制御BOX30は、入力部33と、出力部34と、電力調整部35とから構成されている。入力部33は、商用交流電源7からAC電源を入力し、出力部34は、電力調整部35で調整した電力を照明ユニット10に出力している。電力調整部35は、メインスイッチ31と各ランプ11・12・13に対応した操作スイッチ32を設けている。メインスイッチ31は、照明ユニット10への電力の供給をON・OFFするスイッチであり、操作スイッチ32はスライド式のスイッチである。
(制御BOXの動作)
【0038】
制御BOX30は、メインスイッチをONにすると、入力部33に入力された商用電源を電力調整部35に供給する。電力調整部35は、操作スイッチ32のスライド量に合わせて、入力された商用電源の電流又は電圧を制御することで、電力を調整し出力部34を経由して照明ユニット10にその調整した電力を出力する。そして、制御BOX30は、各ランプ11・12・13の照度を操作スイッチ32の操作に応じて調整するのである。
また、操作スイッチ32を操作することにより、各ランプ11・12・13の照度を暗い照度から明るい照度へ徐々に移行させるフェードイン手段26や各ランプ11・12・13の照度を明るい照度から暗い照度へ徐々に移行させるフェードアウト手段27を所望する時間間隔で手で操作することができる。
(本実施の形態から把握される効果)
【0039】
(1)本実施の形態は、紫外線(BLA)を放射する紫外線ランプ11および可視光線であって有彩色を放射する可視光線ランプ12・13を一つのユニットに収容するとともに、発光機能を有する物質(例えば、蛍光塗料、蓄光塗料、蛍光増白剤)を含有する被写体5・6を照射するように構成された照明ユニット10と、照明ユニット10に接続され紫外線ランプ11および可視光線ランプ12・13の照度を制御する制御部40とを備えた照明装置1であって、制御部40は、可視光線ランプ12・13の照度を時間に伴い制御するパターンが記憶されたパターンデータ25と、パターンデータ25に基づいて各ランプ11・12・13の照度を制御する制御コントローラ20とを設け、パターンデータ25は、紫外線ランプ11または可視光線ランプ12・13の照度を暗い照度から明るい照度へ徐々に移行させるフェードイン手段26と、紫外線ランプ11または可視光線ランプ12・13の照度を明るい照度から暗い照度へ徐々に移行させるフェードアウト手段27と、を備えた構成である。
以上の構成により、照明装置1は紫外線ランプ11や可視光線ランプ12・13を時々刻々と被写体5・6に与える光の照度を変化させることができるので、紫外線ランプ11により被写体5・6が発光し白く鮮やかに見えたり、鮮やかな白が今度は徐々に薄れ、可視光線ランプ12・13のオレンジ色又は黄色が徐々に現れて来たりと、被写体5・6に与える色の演出を様々に楽しむことができる。
尚、可視光線ランプは一つであっても本効果を奏することができるが、複数であれば多色に発光でき、多彩な演出をすることが可能である。
【0040】
(2)本実施の形態は、照明ユニット10は、パターンデータ25が、各ランプ11・12・13の定格電力での最大照度を100%とした際、紫外線ランプ11を100%の照度にしたとき、可視光線ランプ12・13を100%の照度で点灯するパターンを備えた構成である。
以上の構成により、照明装置1は、紫外線ランプ11を100%の照度にしたとき、可視光線ランプ12又は可視光線ランプ13も100%の照度となるので、可視光線ランプの黄色やオレンジ色が被写体5・6に放射しながら、被写体5・6が発光し白く鮮やかに見えるので被写体5・6を際だたせることができる。これは、各ランプ11・12・13が時々刻々と照度が変化するため、更に際だって被写体5・6が映るのである。尚、可視光線ランプは一つであっても本効果を奏することができるが、複数であれば多色に発光でき、多彩な演出をすることが可能である。
【0041】
(3)本実施の形態は、照明ユニット10は、異なる有彩色の可視光線ランプ12・13を少なくとも2個設け、パターンデータ25は、各ランプ11・12・13の定格電力での最大照度を100%とした際、紫外線ランプ11を100%の照度にしたとき、少なくともどちらか一方の可視光線ランプ12・13を100%の照度で点灯するパターンを備えた構成である。
以上の構成により、照明装置1は、紫外線ランプ11を100%の照度にしたとき、可視光線ランプ12又は可視光線ランプ13も100%の照度となるので、可視光線ランプのオレンジ色や黄色が被写体5・6に放射しながら、被写体5・6が発光し白く鮮やかに見えるので被写体5・6を際だたせることができる。これは、各ランプ11・12・13が時々刻々と照度が変化するために更に際だって被写体5・6が映るのである。
【0042】
(4)本実施の形態は、制御部40は、制御コントローラ20に接続されたメインスイッチ31と、少なくとも各ランプ11・12・13に対応して照度を操作可能な操作スイッチ32と、パターンデータ25での制御を無効とし操作スイッチ32の操作を有効にする切替手段と、を備えた構成である。
以上の構成により、照明装置1は、メインスイッチ31を入れるだけで操作スイッチ32を有効にする動作を自動で切り替えることができるので、操作が簡単である。
【0043】
(5)本実施の形態は、照明ユニット10は、紫外線ランプ11による被写体5・6の発光時の発光色の色相と放射する有彩色の色相とが補色関係にある有彩色の光を放射することができる可視光線ランプを備えた構成である。
以上の構成により、照明装置1は、被写体の蛍光塗料による発光色と補色関係にある色の光を放射する可視光線ランプ11又は可視光線ランプ12により、時々刻々とする照度の変化と相まって被写体5・6をより鮮明に浮かび上がらせることができる。
以上の構成において、可視光線ランプは一つであっても本効果を奏することができるが、複数であれば多色に発光でき、多彩な演出をすることが可能である。本実施例のように可視光線ランプを可視光線ランプ11及び可視光線ランプ12にすることにより、2色の色が表現でき更に演出を多彩にすることができる。
【0044】
(6)本実施の形態は、照明ユニット10は、紫外線ランプ11が放射されないとき、可視光線ランプ12又は可視光線ランプ13は、100%の照度でオレンジ色の可視光線(COO)又は黄色の可視光線(CYY)を放射しているパターンをパターンデータ25に備えている。
以上の構成により、照明装置1は、紫外線ランプ11が放射されないときでも、可視光線ランプ12又は可視光線ランプ13の照度が変化するため、被写体5・6に映る様々な色の変化を楽しむことが可能である。
【0045】
(7)本実施の形態は、照明ユニット10は、紫外線ランプ11は放射されないときでも、可視光線ランプ12及び可視光線ランプ13は、0から100%の照度でオレンジ色の可視光線(COO)又は、0から100%の照度で黄色の可視光線(CYY)を放射しているパターンをパターンデータ25に備えている。
以上の構成により、照明装置1は、紫外線ランプ11が放射されないときでも、可視光線ランプ12又は可視光線ランプ13の照度が変化するため、被写体5・6に映る様々な色の変化を楽しむことが可能である。
【0046】
(8)本実施の形態は、紫外線を放射する紫外線ランプ11および可視光線であって有彩色を放射する可視光線ランプ12・13を一つのユニットに収容するとともに、発光機能を有する塗料を塗布した被写体を照射するように構成された照明ユニット10と、該照明ユニット10に接続され紫外線ランプ11および可視光線ランプ12・13の照度を制御する制御部40とを備えた照明装置1であって、制御部40は、商用交流電源を入力する入力部33と、入力部から入力された電源の電流又は電圧を調整する電力調整部35と、各ランプ11・12・13に対応して設けられるとともに、電力調整部35に接続され各ランプ11・12・13の照度を調整することが可能な操作スイッチ32と、操作スイッチ32で調整した電力を照明ユニット10に出力する出力部34と、を備えた構成である。
以上の構成により、照明装置1は、紫外線ランプ11の0から100%の所望する照度で光を放射することができ、また、可視光線ランプ12・13の0から100%の所望する照度で光を放射することができので、被写体5・6に映る様々な色の変化を楽しむことが可能である。
以上の構成において、可視光線ランプは一つであっても本効果を奏することができるが、複数であれば多色に発光でき、多彩な演出をすることが可能である。本実施例のように可視光線ランプを可視光線ランプ11及び可視光線ランプ12にすることにより、2色の色が表現でき更に演出を多彩にすることができる。
【0047】
(9)本実施の形態は、照明装置1が、各ランプ11・12・13に対応して設けられる照度を調整することが可能な操作スイッチ32を操作することで、フェードイン手段26やフォードアウト手段27の時間間隔を自由に変えて操作することができるので、被写体5・6に映る様々な色の変化を楽しむことが可能である。
(本実施例で考えられる他の技術思想)
【0048】
前記照明ユニットは、前記紫外線ランプによる前記被写体の発光時の発光色の色相と可視光線ランプが放射する有彩色の色相との差が少なくともマンセル色相環に基づいて定められる10から11の色相差を持つ有彩色の光を放射することができる可視光線ランプを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の照明装置。
以上の構成により、照明装置1は、被写体の蛍光塗料による発光色と補色関係にある色の光を放射する可視光線ランプ11・12により、時々刻々とする照度の変化と相まって被写体5・6をより鮮明に浮かび上がらせることができる。
(他の実施形態への変更例)
【0049】
以上説明した実施形態を他の実施形態へ変更した例を以下に示す。
・以上の本実施形態では、紫外線ランプ11が発する光のピーク波長は368nmで説明したが、長波長紫外線の320nmから400nmの範囲で使用されるものであれば、人体への有害性もなく安全に使用することができる。
・以上の本実施形態では、可視光線ランプ12・13をネオン管ランプで説明したが、LEDや蛍光管ランプやEEFLランプや電球であっても良い。特にLEDでは、1つのモジュールで多色の色を放射することが出来るので、コンパクトに構成することも可能である。
・以上の本実施形態では、被写体5・6を造花や鞠で説明したが、被写体として車、自転車、鞄、衣服、おもちゃ等のショーウインドウケースに飾られる物や、モニュメント、像、看板、避難誘導看板、室内の壁面、室外の壁面が考えられる。
・以上の本実施形態では、照明ユニット10からの光を被写体5・6に直接照らす直接照明で説明したが、照明ユニット10からの光を壁面等に光を反射させてから被写体5・6に放射するような間接照明であっても良い。
・以上の本実施形態以外にも蛍光塗料は種々のものを採用しても良く、可視光線の下では、蛍光色を発し、紫外線下ではその色が鮮やかに発光するものとして、グリーン色、オレンジ色、クリーム色、レモン色、ピンク色、ブルー色がある。また、例えば可視光下では実質的に無色または白色であり、紫外線下で異なった色を発光するものとして、水性蛍光顔料としてオレンジ、オレンジイエロー、マゼンタ、レモン、レッドオレンジ、サリーズ、ホワイト、ブルー、グリーン、レッド等の塗料がある。
・以上の本実施形態では、紫外線ランプ11及び紫外線ランプ12・13はガラス管の管内壁に蛍光物質を塗布した物を使用したが、発光させる色に管を着色したものであっても良い。
【0050】
・以上の本実施形態では、操作スイッチ32は、スライド式のスイッチで説明したが、ボリューム式であっても良い。
・以上の本実施形態では、各ランプ11・12・13の定格電力を13Wのとき100%の照度としたが、特に限定されることなく、各ランプの特性に合わせて変更が可能である。定格電力で最大出力できる照度を100%とすればよく、その100%を基準にして消灯している状態が0%となるように決定すればよい。
・以上の本実施形態では、各パターンデータ25は、図5や図7に示すように時間毎において直線的に制御されているが、各ランプの特性に合わせて曲線であったり段階的な制御であっても良い。
・以上の本実施形態では、パターンデータ1・2は、必ず可視光線ランプ12・13が光を放射しているパターンを示しているが、紫外線ランプ11の発光だけ行うパターンを盛り込んだものでも良い。
・以上の本実施形態では、被写体5・6は、蛍光物質を塗布した物を使用したが、最初から蛍光物質を練り込んで形成したような被写体であっても良い。例えば、蛍光物質を含有したプラスチックやゴムを型成形して製造した装飾品、おもちゃ及び置物等がある。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本実施形態における照明装置に使用されるショーウインドウケースだけでなく、街角で見られるショーウインドウの天井面又は床面あるいは設置看板にも照明装置を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本実施形態における照明ユニットを搭載したショーウインドウケースの概要を現した斜視図である。
【図2】本実施形態における照明ユニットを搭載したショーウインドウケースの概要を現した側面から見た断面図である。
【図3】本実施形態における照明ユニットを現した斜視図である。
【図4】実施例1における照明装置を現したブロック図である。
【図5】実施例1における本実施形態における制御コントローラに記憶されたパターンデータ1により制御される各ランプの照度と時間の関係を現したタイミングチャートAの図である。
【図6】実施例1における本実施形態における制御コントローラに記憶されたパターンデータ1により制御される各ランプの照度を時間毎に現した概念図である。
【図7】実施例1における本実施形態における制御コントローラに記憶されたパターンデータ2により制御される各ランプの照度と時間の関係を現したタイミングチャートBの図である。
【図8】実施例2における照明装置を現したブロック図である。
【符号の説明】
【0053】
1・・・照明装置、2・・・制御部、3・・・ショーウインドウケース、
5・6・・・被写体、7・・・交流電源、
10・・・照明ユニット、11・・・紫外線ランプ、
12・・・可視光線ランプ、13・・・可視光線ランプ、
14・・・カバー、15・・・筐体、16・・・保持具、17・・・配線孔、
18・・・ベース板、19・・・取付片、
20・・・制御コントローラ、21・・・CPU、22・・・ROM、
23・・・RAM、24・・・データ記憶領域、25・・・パターンデータ、
26・・・フェードイン手段、27・・・フェードアウト手段、
30・・・制御BOX、31・・・切替スイッチ、32・・・操作スイッチ、
33・・・入力部、34・・・出力部、35・・・電力調整部、
36・・・A/D変換器、37・・・DC電源、
40・・・制御部、
COO・・・可視光線(オレンジ色)、CYY・・・可視光線(黄色)、
BLA・・・紫外線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線を放射する紫外線ランプおよび可視光線であって有彩色を放射する可視光線ランプを一つのユニットに収容するとともに、被写体を照射するように構成された照明ユニットと、当該照明ユニットに接続され前記紫外線ランプおよび前記可視光線ランプの照度を制御する制御部とを備えた照明装置であって、
前記制御部は、各ランプの照度を時間に伴い制御するパターンが記憶されたパターンデータと、当該パターンデータに基づいて各ランプの照度を制御する制御コントローラと、を設け、
前記パターンデータは、前記各ランプの照度を暗い照度から明るい照度へ徐々に移行させるフェードイン手段と、前記各ランプの照度を明るい照度から暗い照度へ徐々に移行させるフェードアウト手段と、を備えたことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記パターンデータは、各ランプの定格電力での最大照度を100%とした際に、前記紫外線ランプを100%の照度にしたとき、前記可視光線ランプを100%の照度で点灯するパターンを備えたことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記照明ユニットは、異なる有彩色の可視光線ランプを少なくとも2個設け、
前記パターンデータは、各ランプの定格電力での最大照度を100%とした際に、前記紫外線ランプを100%の照度にしたとき、少なくともどちらか一方の前記可視光線ランプを100%の照度で点灯するパターンを備えたことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
紫外線を放射する紫外線ランプおよび可視光線であって有彩色を放射する可視光線ランプを一つのユニットに収容するとともに、被写体を照射するように構成された照明ユニットと、当該照明ユニットに接続され前記紫外線ランプおよび前記可視光線ランプの照度を制御する制御部とを備えた照明装置であって、
前記制御部は、商用交流電源を入力する入力部と、当該入力部から入力された電源の電流又は電圧を調整する電力調整部と、各ランプに対応して設けられるとともに、前記電力調整部に接続され前記各ランプの照度を調整することが可能な操作スイッチと、当該操作スイッチで調整した電力を前記照明ユニットに出力する出力部と、を備えたことを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−266672(P2009−266672A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−115787(P2008−115787)
【出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【出願人】(000144544)レシップ株式会社 (179)
【Fターム(参考)】