説明

照明装置

【課題】素子間に非発光ギャップを生じさせないと共に、水分および酸素の侵入を避けるための改良されたシーリングを実現する。
【解決手段】少なくとも1つの有機発光ダイオード102および光学的透明基板301が回路基板101に接続される。有機発光ダイオードの電極の接続のための電気的なコンタクト部は回路基板の表面にある。有機発光ダイオードの方を向く回路基板の表面には、その全体の領域上に、透過バリアとしての金属コーティング104が備えられている。金属コーティングはコンタクト部の周囲に形成された電気絶縁体によって途切れている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの有機発光ダイオードが光学的透明基板において層構造として形成された照明装置に関する。少なくとも1つの有機発光ダイオードおよび光学的透明基板は回路基板に接続されている。有機発光ダイオードの電極を接続するための電気的なコンタクト部が、有機発光ダイオードの制御のための回路基板の表面にある。
【背景技術】
【0002】
本発明において、有機発光ダイオードは、以下ではOLEDとも呼ばれ、光学的透明電極および上部電極によって囲まれた機能層を有する多層構造として使用される。
【0003】
EP1087649A2で公知となっているようなガラス基板は光学的透明基板として使用される。ここで、ガラス基板を貫くビア(via)はキャリア(carrier)として使用される。このために、ガラス基板に穴を開けて、その穴に電気的導電性の銀ペーストを充填することが必要となる。ガラス基板にドリルで穴を開けるとき、温度変化または機械的な力の影響で広がって拡大するマイクロクラックが必然的に形成される。したがって、それらは、水分および酸素のための入口のポイントを形成し、それが有機発光ダイオードの機能障害を生じさせる。
【0004】
シーラント(sealant)によって囲まれている多層の回路基板を有する発光ダイオードは、US6,561,666B2に記載されている。発光素子の電極の電気的なコンタクティング(contacting)が外側の周辺で行われ、それは、拡大された辺縁領域(marginal region)を生じさせ、それによって光の放射に使用できない拡大された表面が生じる。これは特に、これらの複数の素子が列状に配置またはアレー状に配置されて使用されるときに、デメリットとなる。なぜなら、素子間に非発光ギャップ(no light-emitting gaps)が存在するからである。
【0005】
さらに、水分や酸素のための入口のポイントの問題がある。周知のように、水分や酸素はOLEDに対するディスターバンス(disturbance variables)となり、それがOLEDの機能および寿命に不利な影響を及ぼす。それ故、照明装置の持続的で確実なシーリング(sealing)が、有機発光ダイオードの使用における基本的な要件となる。
【0006】
OLEDを備えた公知の照明装置においては、ガラス基板と上部ガラスの間のOLEDのハウジングに起因する問題がある。これらはOLEDのコンタクティングに必要となる電気的接続の確実な分離/絶縁(unbundling/separation)における制約となり、技術的に複雑および/または高コストな、ガラス基板への直接的なコンタクティングが必要となってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、光の放射のために利用されうる拡大された表面を有し、周囲環境からの水分および酸素の侵入を避けるための改良されたシーリングを実現し、容易かつ低コストで製造されうる、有機発光ダイオードを有する照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、この目的は、請求項1の特徴を有する照明装置によって実現される。本発明の好ましい実施形態およびさらなる改良例は、従属請求項に係る特徴を用いて実現されうる。
【0009】
本発明に係る照明装置は、光学的透明基板において層構造として形成された少なくとも1つの有機発光ダイオードを有する。少なくとも1つの有機発光ダイオードおよび光学的透明基板は回路基板に接続されている。有機発光ダイオードの電極の接続のための電気的なコンタクト部が回路基板の表面にある。
【0010】
ここで、有機発光ダイオードの方を向いている回路基板の表面には、その全体の領域上に透過バリア(permeation barrier)としての金属コーティングが備えられる。金属コーティングは、コンタクト部の周囲に形成された電気絶縁体によって破られている(breached by)。これらの表面領域が、全体の表面と比べて十分小さく、金属コーティングによってカバーされておらず、周囲環境からの流体の侵入を避けるように容易にかつ確実にシールされうることは言うまでもない。
【0011】
金属コーティングは回路基板の表面に直接設けられる。これは、例えば金属箔(metallic foil)を押しつけること、または、湿式化学法(ガルバニック(galvanic)または化学蒸着)といった、回路基板の製造において通常に利用される技術を低コストで用いることによって行われる。
【0012】
金属コーティングは、例えば回路基板のポリマーから脱気された(degased)ガス状成分(gaseous components)の侵入を妨げる。
【0013】
有機発光ダイオードの方を向いている回路基板の表面、および金属コーティングは、三次元に構成された表面を効果的に形成する。少なくとも、OLEDの電極の接続のためのコンタクト部は、その構造化された表面においてソケット形状にデザインされている。それらは、照明装置の内部に隆起部(elevated portion)を形成する。放射状(radially)外側の辺縁領域を、光学的透明基板の対応した辺縁で接合ゾーン(join zone)を形成するように隆起したものとして、デザインすることが好ましい。材料連続性(material continuity)を有する接続は、好ましくは接着ボンディング(adhesive bonding)によって、この接合ゾーン内で行われうる。ここで、所謂封入接着剤(encapsulating adhesive)が使用されうる。しかしながら、材料連続性を有する接続は、適切なガラスはんだ、または、ガラスはんだと封入接着剤を組み合わせたものを使用して行われてもよい。
【0014】
三次元構造は、隆起するようにデザインされたコンタクト部、および/または隆起した辺縁領域で形成されうる。
【0015】
少なくとも1つの中空空間が、照明装置の内部の隆起部の間に形成される。前記中空空間が、吸湿性物質(hygroscopic substance)(ゲッタデポジット(getter deposit))の収容のために利用されうる。そして、侵入してくる水はそれによって吸収され、有機発光ダイオードの感受性物質(sensitive substance)との接触が避けられる。
【0016】
このような配置におけるOLEDの多層構造に対するダメージは、構造化された表面、および、材料連続性を有する放射状外側の辺縁に対する接合を用いることで、さらに回避されうる。ここで、放射状外側の辺縁は、回転対称的に(rotationally symmetrically)デザインされたものではなく、または、湾曲した外側の辺縁を有しない、外側の辺縁形状(marginal geometries)を含むべきである。したがって、照明装置は様々な角度を有するような(multi-angular)辺縁形状を有していてもよい。
【0017】
狭い辺縁領域のみが接合のために必要とされる。その結果、光の放射に利用できない、本発明に係る照明装置の外側の辺縁における表面が、小さく維持されうる。その接合に関して、突出した辺縁領域は容易に切断されうる。それはソーイング(sawing)またはレーザ切断によって容易に実現されうる。
【0018】
コンタクト部はそれぞれ、回路基板の後側に導かれたビアによって電気的かつ導電的に接続されうる。電気絶縁体は、ビアを囲むスリーブ(sleeve)の形状にデザインされうる。
【0019】
電気絶縁体の外側を向く端面は、封入接着剤で追加的にシールされうる。
【0020】
ビアにおいて、十分大きなコンタクト表面が、電気的なコンタクティングのために利用されうる回路基板の両側に形成されうる。
【0021】
多層の回路基板は、電気的導電性接続が複数の平面において(in a plurality of levels)なされるように使用される。これらの電気的導電性接続は、より短いトレンチコンタクト(trenched contacts)またはブラインドホールコンタクト(blind hole contacts)を使用して互いに接続され、回路基板の後側またはそれと反対側に導かれるようになっている。
【0022】
本発明に係る照明装置の回路基板は、繊維強化剤(fiber reinforcement)を備えたエポキシ樹脂と繊維強化剤を備えていないエポキシ樹脂とを含む材料を使用して形成される。
【0023】
回路基板にあるビアにおける電気絶縁体は、誘電性円筒を囲む誘電性の外側スリーブと、当該外側スリーブと誘電性円筒の間に配置された中空の円筒状部材(cylindrical element)またはフィラー(filler)とで形成されうる。中空の円筒状部材またはフィラーはビアの電気的導電性接続を形成することができる。
【0024】
金属コーティングはAu、Ag、Cu、Al、Ni、Snまたはそれらの合金を使用して形成されうる。それは5μm〜250μmの範囲の層厚を有する。ここでは、積層された複数の金属層によって金属コーティングが形成される。すなわち、銅層が回路基板の表面に直接形成され、さらなる金属層が銅層の上に形成され、金、銀またはスズの少なくとも1つの保護層が前記さらなる金属層の上に形成される。銅層の層厚はその上に形成されたさらなる金属層の層厚より大きい。特に、外側の金の保護層とともに、バリア層が金の拡散バリアを形成する条件下で形成されるのが好ましい。バリア層はニッケルからなる。信頼性を有する透過バリア効果は、そのような金属コーティングの比較的小さな層厚を用いることによって実現されうる。
【0025】
さらに、金属コーティングの表面に誘電性保護層を備えることもできる。少なくとも1つのOLEDを有する光学的透明基板と金属コーティングとの間にある中空空間は、例えば封入接着剤といった誘電性物質で全体的にまたは部分的に充填されうる。しかしながら、コンタクト部、および/または中空空間に配置された吸湿性物質は、コーティングされないままとすべきである。
【0026】
有機発光ダイオードの上部電極に接触している、ビアの端部の表面は、金属コーティングによって直接カバーされうる。金属コーティングは、電気的導電性接続のために追加的に利用されうる。
【0027】
電気的導電性物質が、ビアに対して、および/またはコンタクト表面に対して、スポット形状(spot-form)に設けられる。これは、電気的導電性接着剤またははんだからなる。
【0028】
5μmから100μmの範囲の間隔を有するギャップが、有機発光ダイオード、および/または、光学的透明基板の方を向くコンタクト部の表面、および/または、金属コーティングの間に形成される。このギャップは、隆起するように形成された辺縁領域の適切な大きさ(dimensioning)によって、および/または、材料連続性を有する接続のために辺縁領域と光学的透明基板の間に設けられる封入接着剤またはガラスはんだの厚みによって、決定される。水分や酸素の浸入は、それによってさらに妨げられ、または、少なくとも減らされうる。
【0029】
有機発光ダイオードは、照明装置の内部に少なくとも1つの薄膜封入層(thin-film encapsulating layer)を備える。この薄膜封入層またはこれらの薄膜封入層は、有機発光ダイオードの感受性物質をさらに保護することができる。それらは、例えばペリレン(perylene)および/またはシリコン窒化物からなる。
【0030】
有機発光ダイオードの透明電極および/または上部電極のコンタクティングのためのコンタクト領域は、好ましくは、それぞれの有機発光ダイオードの活性表面領域(active surface region)内で配置される。これは、透明電極のコンタクト領域に設けられ、上部電極のコンタクト領域にも設けられる。しかしながら、全てのコンタクト領域は、光を放射するそれぞれの有機発光ダイオードの活性表面領域の外側に配置されることもできる。
【0031】
コンタクト領域が活性表面領域内に配置される場合、それらコンタクト領域は、上部電極によって囲まれ、光学的透明電極のためのコンタクト領域に問題があるときにそれによってそこから電気的に絶縁される。活性表面領域内のコンタクト領域のこのような配置により、光の放射のために有用な全体のエリアが拡大されうる。そこに配置されたコンタクト領域の領域において、1つあるいはそれ以上の薄膜封入層が取り除かれ、それぞれのコンタクト領域に対する自由なアクセスがそこで可能になる。これは、例えばマスクを使用した適切な層形成によって実現される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】一列に配置された4つの有機発光ダイオードを備えた、本発明に係る照明装置の一例を部分的に示した概略図である。
【図2】本発明に係る照明装置において使用される回路基板を部分的に示した図である。
【図3】金属コーティングを備え、コンタクト部を有する回路基板の表面を上方から見た部分拡大図である。
【図4】光学的透明基板に形成された有機発光ダイオードの多層構造を示す図である。
【図5】有機発光ダイオードの電極の電気的導電性接続の例を示す図である。
【図6】有機発光ダイオードの電極の電気的導電性接続の他の例を示す図である。
【図7】本発明に係る照明装置の一例の部分的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明は、以下の実施例において、より詳細に説明される。
【0034】
図1は、光学的透明基板301上に一列に多層構造として形成された4つの有機発光ダイオード102を備えた照明装置を部分的に示した図である。このように形成された透明基板301は、放射状外側の辺縁において材料連続性を有する接着ボンディングによって、多層の回路基板101に接続される。光学的透明基板301の方を向いている回路基板101の表面は、金属コーティング104を有している。金属コーティング104は積層形成された3つの層を有する。すなわち、銅層が回路基板101の表面に形成され、ニッケル層が銅層の上に形成され、金の保護層がその上に形成される。
【0035】
有機発光ダイオード102の電極に対する電気的導電性接続のために、ビア209は、回路基板101を貫通して該回路基板101の後側に導かれている。また、追加的なトレンチコンタクト210が、回路基板101の内面における導電体通路に導かれている。
【0036】
有機発光ダイオード102の制御のための電子部材(electronic elements)103は、回路基板101の後側に取り付けられ、ビア209を介して有機発光ダイオード102の電極に電気的かつ導電的に接続される。
【0037】
中空空間105は、光学的透明基板301と、有機発光ダイオード102が配置される領域における回路基板101の表面との間にある。
【0038】
追加的に、図1に示されていないが、金属コーティング104の表面には、誘電性保護層が備えられる。この保護層は、ここでは図示しないが、同様にコンタクト部207の領域において途切れている(interrupted)。ここで、このような保護層は、封入接着剤で形成され、コンタクト表面224だけが残された状態となる(図3参照)。
【0039】
図2は、本発明に係る照明装置で使用される回路基板101を部分的に示した図である。有機発光ダイオード102(ここでは図示しない)の電極の制御のための電子部品212は、回路基板101の後側に取り付けられ、はんだコンタクト(solder contact)213を用いたはんだ付けによって電気的かつ導電的に固定され、それから導電体通路214を使用してビア209を通って導かれる。コンタクト部207は、ビア209における回路基板101の反対側で接続され、以下に述べるように、図示しない有機発光ダイオードの電極に順に接続される。
【0040】
少なくとも1つのラミネート202と、エポキシ樹脂を含む繊維強化接着膜(fiber-reinforced adhesive films)201は、回路基板101内にある。コンタクト部207、ビア209、トレンチコンタクト210およびブラインドホールドコンタクト211における、電気的な導電体通路214、215、および電気的な導電性部分203は、酸化を防ぐために表面に金属または有機物の保護コーティングを備えた銅から形成される。
【0041】
誘電性物質からなるスリーブ形状の(sleeve-shaped)電気絶縁体205は、ビア209にある。その物質は回路基板101の熱膨張係数に適合する熱膨張係数を有するべきである。
【0042】
回路基板101の上側には、金属コーティング104が備えられている。金属コーティング104は、銅層が回路基板101の表面にまず設けられ、4μm〜8μmの範囲の層厚を有するニッケルのバリア層がこの銅層の上に形成され、前記バリア層の上に約50nmの層厚を有する金の保護層が形成されるようにして、形成される。コンタクト部207を有するビア209の突出領域と同様に、放射状外側の辺縁領域208が、隆起するように形成される。そして、図1に示されるように、中空空間105は、光学的透明基板301と、回路基板101において高さの低くなった残りの表面との間に形成される。
【0043】
吸湿性物質206は中空空間105の領域内にある。侵入した水分はそれで吸収されて有機発光ダイオード102から遠ざけられる。中空空間105は適切なシーラントで部分的にまたは全体的に充填される。
【0044】
図示されていない実施態様において、回路基板101の三次元構造化された表面の代わりに、相補的な形状の対応した表面構造が、回路基板101の方を向いている光学的透明基板301の表面に形成されてもよい。このために、付加的な構造体がこの表面に取り付けられてもよい。それらは、パッシベーション領域(passivation zone)320と呼ばれ、例えば図7に示すように形成されている。
【0045】
図3は、コンタクト部207を有する回路基板101の表面の部分的な領域の平面図である。このコンタクト部207のコンタクト表面224だけが見やすくされている。コンタクト部207は、金属コーティング104が形成されている回路基板101の表面を越えて隆起した形状のビア209の一部とともに突出している。電気絶縁体205はここでは誘電性のスリーブである。電気的導電性物質または金属が電気絶縁体205の内部にある。
【0046】
この代わりに、円筒状の絶縁体を使用するビア209とすることもできる。ここで、この内部は、ビア209の電気的導電接続を形成する、中空の円筒状部材、または、電気的絶縁性物質または物質混合物を含むフィラーによって囲まれている。そして、その円筒状部材またはフィラーが電気的絶縁性のスリーブによって囲まれている。絶縁体は内側円筒および外側スリーブによって形成されうる。
【0047】
図4において、有機発光ダイオード102を有する光学的透明基板301が示されている。例えば、ITOのような光学的透明電極302が光学的透明基板301の表面に直接形成される。そして、機能層303の多層構造が続いて形成される。この上には、銅または別の適切な金属からなる所謂上部電極304が順に形成される。電気的導電性物質または金属からなるコンタクト領域305および306は、電極302および304に設けられる。有機発光ダイオード102の光学的透明電極302からその隣に配置された上部電極304までの電気的導電性接続が、前記コンタクト領域を介してコンタクト部207(ここでは示されない)になされる。
【0048】
最後に挙げる態様については、図5および6においてより明らかになるであろう。本態様では、電気的導電性接着剤310が設けられる。図5および6におけるコンタクト領域306は、内部に機能層303が配置されて光を放射する活性表面領域の外側に、光学的透明電極302の対応する構造に応じて配置される。光学的透明電極302はこのようにして直接接続される。上部電極304は、図6に示されるように、同様に直接電気的にコンタクトされる。電気的に非導電性のパッシベーション320が、遮断させるものとして追加的にそこに形成される。そして、電気的導電性接続の遮断(interruption)が導電性接着剤310を使用することによってなされる。有機発光ダイオード102の光学的活性領域におけるダメージおよび電気的な短絡が、パッシベーション320を使用することで回避されうる。
【0049】
図示されていない実施態様においては、追加的な保護層が、侵入する水分や酸素に対するバリア効果を増加させるための薄膜として、上部電極304に形成されうる。
【0050】
図7は、辺縁領域208において従来の封入接着剤402を使用した本願発明に係る照明装置に対して、材料連続性を有する接続であって特にガスなどの流体を通さないような接続が、どのようになされているのか追加的に示す図である。点線401は、外側を向く部分の分離が封入接着剤402の硬化後に起こり、その結果、使用することのできない照明装置の外側の辺縁領域が再び縮小されうることを示している。図7に示された例の残りの構成要素は、上記に述べた例の参照番号のものと対応している。ここでは、回路基板101の表面は非三次元構造となっている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの有機発光ダイオードが光学的透明基板において層構造として形成され、前記少なくとも1つの有機発光ダイオードおよび前記光学的透明基板が回路基板に接続され、前記有機発光ダイオードの電極の接続のための電気的なコンタクト部が前記回路基板の表面にある照明装置であって、
前記有機発光ダイオード(102)の方を向いている前記回路基板(101)の表面には、その全体の表面上に透過バリアとしての金属コーティング(104)が備えられ、前記金属コーティング(104)が、前記コンタクト部(207)の周囲に形成された電気絶縁体(205)において途切れていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記有機発光ダイオード(102)の方を向いている前記回路基板(101)の表面および前記金属コーティング(104)が三次元的に構造化された表面を形成し、その表面において少なくとも前記コンタクト部(207)がソケット形状にデザインされ、および/または、前記照明装置の外側の辺縁領域(208)が隆起するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記コンタクト部(207)が、前記回路基板(101)の後側に導かれたビア(209)に電気的かつ導電的に接続され、前記電気絶縁体(205)が、前記ビア(209)を囲むスリーブの形状にデザインされていることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記金属コーティング(104)が、Au、Ag、Cu、Al、Ni、Snまたはそれらの合金で形成され、5μm〜250μmの範囲の層厚を有していることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記金属コーティング(104)が、積層形成された複数の層で形成され、特に、前記回路基板(101)の表面に形成された銅層と、その上に形成された少なくとも1つの保護層とから形成されていることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
少なくとも1つの中空空間(105)が前記構造化された表面で形成されることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記回路基板(101)および前記光学的透明基板(301)が、放射状外側の辺縁領域において、材料連続性を有して流体を通さないように、互いに接続されていることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
少なくとも1つの中空空間(105)が、前記金属コーティング(104)の表面と前記光学的透明基板(301)の間に形成され、その中に配置された誘電性物質および/または吸湿性物質(206)で部分的または全体的に充填されていることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記回路基板(101)が、繊維強化剤を備えたエポキシ樹脂と繊維強化剤を備えていないエポキシ樹脂とを含む材料で形成されていることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記ビア(209)において、電気絶縁体(205)が、誘電性円筒を囲む誘電性の外側スリーブと、前記外側スリーブと前記誘電性円筒の間に配置された中空の円筒状部材またはフィラーとで形成され、前記中空の円筒状部材またはフィラーが前記ビア(209)の電気的導電性接続を形成していることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項11】
有機発光ダイオード(102)の電極(302または304)とのコンタクティングのためのコンタクト表面(224)が、前記光学的透明基板(301)の方を向いているビア(209)の端面にあることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項12】
前記ビア(209)の端面が前記金属コーティング(104)によって直接カバーされ、前記ビア(209)が有機発光ダイオード(102)の上部電極(304)とコンタクトしていることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項13】
電気的導電性物質が、ビア(209)および/またはコンタクト表面(224)に対してスポット形状に設けられていることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項14】
5μm〜100μmの範囲の間隔を有するギャップが、前記有機発光ダイオード(102)、および/または、前記光学的透明基板(301)の方を向くコンタクト部(207)の表面、および/または、前記金属コーティング(104)の間にあり、当該ギャップが、隆起するように形成された辺縁領域(208)の大きさによって、および/または、材料連続性を有する接続のために前記辺縁領域(208)と前記光学的透明基板(301)の間に設けられる封入接着剤またははんだの厚みによって、決定されることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項15】
前記有機発光ダイオード(102)が、前記照明装置の内部において少なくとも1つの薄膜封入層を備えていることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項16】
有機発光ダイオード(102)の透明電極(302)および上部電極(304)のコンタクティングのためのコンタクト領域(305および/または306)が、前記それぞれの有機発光ダイオード(102)の活性表面領域内に配置されることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−258551(P2011−258551A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−117192(P2011−117192)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(503306168)フラウンホーファー・ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デア・アンゲヴァンテン・フォルシュング・エー・ファウ (38)
【Fターム(参考)】