説明

照明装置

【課題】室内100のより広い範囲に対して広がりをもって照明できるようにする。
【解決手段】スイッチ42の操作により、LED照明26及びLED照明36の両方が点灯すると、LED照明26からの光が、透過パネル28を透過して下方へ照射される。また、LED照明36からの光が、透過パネル34を透過して上方へ照射される。このように、LED照明26とLED照明36とは、照明装置本体12の外周側に向けて異なる方向へ照明する。これにより、1つの照明により室内100の一方にのみ光を照明する構成に比べて、室内100のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内を照明する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
室内を照明する照明装置としては、特許文献1に開示される照明装置が公知である。特許文献1の照明装置では、天井面に沿って配置される上板と、壁面に当接してこれに取付けられた背板と、この背板の下端部に直交して設けられた底板とが横断面略コ字状に形成され、上板と底板との間に照明が設けられている。照明は、上板と底板との間から灯りがもれることによって、間接照明として機能する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−180336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の照明装置では、照明が1つしか設けられておらず、室内の一方にのみ光を照射する。また、特許文献1の照明装置では、照明が隠れるように、底板の覆い板部が配置されているので、照明が照明する範囲が規制され、室内の狭い範囲でしか照明できない。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮し、室内のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係る照明装置は、室内の壁面に設置可能とされ、異なる方向を向く複数の外周面で囲まれて構成された照明装置本体と、前記照明装置本体の各外周面の外周側を向くようにそれぞれが前記照明装置本体に配設され、その各外周面の外周側に向けてそれぞれが異なる方向へ照明する複数のLED照明と、を備える。
【0007】
この構成によれば、異なる方向を向く各外周面の外周側を向くように、各LED照明が照明装置本体に配設されており、その各LED照明が、照明装置本体の外周側に向けて異なる方向へ照明する。これにより、1つの照明により室内の一方にのみ光を照明する構成に比べて、室内のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる。
【0008】
本発明の請求項2に係る照明装置は、前記複数のLED照明の少なくとも1つの光照射側でそのLED照明を覆うように前記照明装置本体に設けられ、前記LED照明の光を透過する透過部材を備える。
【0009】
この構成によれば、LED照明からの光が透過部材を透過するので、透過部材によって光をやわらげたり、拡散させたりすることができる。また、LED照明が透過部材で覆われるので、LED照明にほこり等が溜まりにくい。
【0010】
本発明の請求項3に係る照明装置は、前記複数のLED照明は、一方のLED照明が、前記各外周面としての下面において下方を向くように前記照明装置本体に配設され、下方へ照明し、他方のLED照明が、前記各外周面としての上面において上方を向くように、かつ、前記一方のLED照明に対して水平方向にずれて前記照明装置本体に配設され、上方へ照明する。
この構成によれば、一方のLED照明は、下方へ照明する。また、他方のLED照明は、一方のLED照明に対して水平方向にずれた位置で、上方へ照明する。これにより、一方のLED照明と他方のLED照明とが水平方向における同じ位置に配設された構成に比べて、室内のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる。
【0011】
本発明の請求項4に係る照明装置は、前記一方のLED照明は、前記照明装置本体において前記壁面へ設置される設置部側に配設され、前記他方のLED照明は、前記照明装置本体において前記設置部から離れた側に配設されている。
この構成によれば、一方のLED照明は、壁面へ設置される設置部側で下方へ照明する。このように、一方のLED照明が室内において壁面寄りに配設されるため、一方のLED照明からの光が壁面へ照射されやすく、壁面で反射することで、室内のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる。また、一方のLED照明が室内において壁面寄りに配設されることで、一方のLED照明の光が、直接、人の目に入りにくい。
また、他方のLED照明は、設置部から離れた位置で上方へ照明する。このように、他方のLED照明が、一方のLED照明の配設位置に比べ、室内において中央寄り配設されるので、天井へ向けて室内の全体を照明できる。これにより、室内のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる。
【0012】
本発明の請求項5に係る照明装置は、前記照明装置本体の各外周面に対して内周側にそれぞれが引っ込んだ複数の段部が、前記照明装置本体に形成され、前記複数のLED照明は、前記複数の段部のそれぞれに配設されている。
この構成によれば、LED照明が、外周面に対して内周側に引っ込んだ段部に設けられているので、LED照明が段部に設けられない場合に比べ、LED照明が照明装置本体によって隠され、LED照明の光が直接、人の目に入りにくい。
【0013】
本発明の請求項6に係る照明装置は、前記照明装置本体に設けられ、カーテンが取り付け可能なカーテンレールを備え、前記複数のLED照明の少なくとも1つは、前記カーテンレールに取り付けられた場合におけるカーテンへ光を照射可能な位置に配置されたカーテン照射用照明とされている。
【0014】
この構成によれば、カーテンレールに取り付けられたカーテンに光を照射してそのカーテンを明るくすることで、薄手のカーテンを用いた場合であっても、外側から室内を見にくくすることができる。
【0015】
本発明の請求項7に係る照明装置は、前記照明装置本体は、平面視にてL字状に形成され、前記室内のコーナー部の壁面に設置可能とされている。
【0016】
この構成によれば、室内のコーナー部に対しても照明装置本体を設置することができる。これにより、室内のコーナー部において室内のより広い範囲に対して広がりをもって照明をすることができる。
【0017】
本発明の請求項8に係る照明装置は、前記照明装置本体は、平面視にてL字状に形成され前記室内のコーナー部の壁面に設置可能とされた第1照明装置本体と、前記第1照明装置本体に連結され前記室内の平面状の壁面に対して前記第1照明装置本体に連続して設置可能とされた第2照明装置本体と、を有して構成されている。
【0018】
この構成によれば、室内のコーナー部に対して第1照明装置本体を設置すると共に、室内の平面状の壁面に対して第1照明装置本体に連続して第2照明装置本体を設置することができる。このように、請求項8の構成によれば、室内の側壁の全周にわたって照明装置本体を設置することができ、室内の全体のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる。
【0019】
本発明の請求項9に係る照明装置は、複数の前記LED照明のうち、点灯するLED照明を選択可能な選択手段を備える。
【0020】
この構成によれば、選択手段が、複数のLED照明のうち、点灯するLED照明を選択できる。これにより、室内の広い範囲に対して照明したり、室内の狭い範囲に対して照明したりすることができる。
【0021】
本発明の請求項10に係る照明装置は、前記LED照明は、寒色系の光を発する寒色系光源と、暖色系の光を発する暖色系光源と、を有し、前記寒色系光源及び前記暖色系光源のうち、点灯する光源を選択可能な選択手段を備える。
【0022】
この構成によれば、選択手段が、照明手段が有する寒色系光源及び暖色系光源のうち、点灯する光源を選択できる。これにより、照明手段が照明する光の色によって、室内において温かみや涼しさを演出することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、上記構成としたので、室内のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1実施形態に係る照明装置を概略的に示す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る照明装置を概略的に示す側断面図である。
【図3】図2に示す構成において、上板を取り外した状態を示す側断面図である。
【図4】図1に示す構成において、上方を照明するLED照明と下方を照明するLED照明とを点灯した状態を示す斜視図である。
【図5】図1に示す構成において、上方を照明するLED照明のみを点灯した状態を示す斜視図である。
【図6】図1に示す構成において、下方を照明するLED照明のみを点灯した状態を示す斜視図である。
【図7】第2実施形態に係る照明装置を概略的に示す側断面図である。
【図8】第3実施形態に係る照明装置を概略的に示す側断面図である。
【図9】第4実施形態に係る照明装置を概略的に示す斜視図である。
【図10】第4実施形態に係る照明装置を概略的に示す側断面図である。
【図11】第5実施形態に係る照明装置を概略的に示す側断面図である。
【図12】第6実施形態に係る照明装置を概略的に示す側断面図である。
【図13】第6実施形態に係る照明装置を概略的に示す斜視図である。
【図14】第6実施形態の構成を第5実施形態の構成に適用した例を示す側断面図である。
【図15】第7実施形態に係る照明装置を概略的に示す斜視図である。
【図16】第7実施形態に係る照明装置において、各第1照明装置本体及び各第2照明装置本体を分解した分解斜視図である。
【図17】第7実施形態に係る照明装置において、各第1照明装置本体と各第2照明装置本体とを連結する構造を示す斜視図である。
【図18】第7実施形態に係る照明装置において、各第1照明装置本体と各第2照明装置本体とを連結する構造を示す側断面図である。
【図19】図15に示す構成において、上方を照明するLED照明と下方を照明するLED照明とを点灯した状態を示す斜視図である。
【図20】図15に示す構成において、上方を照明するLED照明のみを点灯した状態を示す斜視図である。
【図21】図15に示す構成において、室内の1辺の壁面のみで下方を照明するLED照明を点灯した状態を示す斜視図である。
【図22】図15に示す構成において、カーテンに対してLED照明で照明した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
(第1実施形態に係る照明装置)
まず、第1実施形態に係る照明装置を説明する。図1は、第1実施形態に係る照明装置を概略的に示す斜視図である。
【0026】
照明装置10は、図1に示すように、室内100の壁面102に設置可能とされた直方体形状の照明装置本体12を備えている。以下の説明では、照明装置10において、天井108側を上方(上部)とし、床109側を下方(下部)とし、壁面102に設置される側の側方を後方(後部)とし、その反対側を前方(前部)とし、この前後方向に直交する側方を左方向(左部)・右方向(右部)として説明する。なお、照明装置10における前後・左右は、説明の便宜上定めたものであり、これに限定されるものではない。
【0027】
照明装置本体12は、図2に示すように、壁面102側に配置される後板14と、床109側に配置される下板16と、天井108側に配置される上板18と、壁面102と離れた側に配置される前板20と、照明装置本体12の左部を構成する側板19(図1参照)と、照明装置本体12の右部を構成する側板21(図1参照)と、を備えている。
【0028】
このように、照明装置本体12が後板14、下板16、上板18、前板20、側板19及び側板21を備えることによって、照明装置本体12は、異なる方向を向く複数の外周面で囲まれて構成されている。なお、照明装置本体12は、異なる方向を向く複数の外周面で囲まれていればよいので、6面体である必要な無く、6面体以外の多面体であってもよい。
【0029】
後板14は、下板16と一体に形成されており、下板16とで断面L字状をなしている。後板14には、固定部材としての固定ネジ22が挿通される複数の貫通孔24が形成されている。貫通孔24は、後板14の上部及び下部に形成されている。この貫通孔24に挿通された固定ネジ22によって、後板14は壁面102に接触した状態で固定されるようになっている。すなわち、後板14は、壁面102へ設置される設置部として機能する。
【0030】
また、後板14は、上部の板厚が下部の板厚よりも薄くされている。これにより、後板14の上部の前方側には、段部14Aが形成されている。段部14Aは、前方を向く前面15Aと、上方を向く上面15Bとを有している。
【0031】
下板16は、後部の板厚が前部の板厚よりも薄くされている。これにより、下板16の後部の下方側には、下板16の外周面(下面)16Bに対して内周側に引っ込んだ段部16Aが形成されている。段部16Aは、下方を向く下面17Aと、後方を向く後面17Bとを有している。
【0032】
下板16の段部16Aには、透過部材としての透過パネル28が設けられている。透過パネル28は、断面L字状に形成されており、段部16Aの下面17Aとの間に隙間を有する下パネル28Aと、段部16Aの後面17Bとの間に隙間を有する後パネル28Bと、を有している。これにより、下板16の段部16Aと透過パネル28との間には、LED照明26が収容される収容空間が形成されている。この収容空間は、段部16Aの後面17B・下面17A及び透過パネル28の下パネル28A・後パネル28Bで囲まれた空間とされている。
【0033】
この収容空間には、下板16の外周面(下面)16Bの外周側(下側)を向くように、LED照明26が段部16Aの下面17Aに配設されている。LED照明26は、具体的には、照明装置本体12において、壁面102へ設置される設置部としての後板14側に配設されている。
【0034】
収容空間に収容されたLED照明26及び段部16Aは、透過パネル28に覆われている。これにより、LED照明26から照射された光は、透過パネル28を透過して下方へ達し、下板16の外周面(下面)16Bの外周側(下側)を照明するようになっている。
【0035】
なお、透過パネル28の下パネル28Aの外周面(下面)は、下板16の外周面(下面)16Bの同一面上に配置されており、下パネル28Aの外周面と下板16の外周面16Bとで、一続きの平面をなしている。
【0036】
下板16の段部16Aには、ピクチャーレール30が透過パネル28の後方位置に配置されている。ピクチャーレール30には、図1に示すように、絵画120等を吊り下げることができる。なお、ピクチャーレール30は設けなくてもよい。
【0037】
上板18は、下板16に対して間隔をおいて上方に配置されている。上板18の後部には、上方へ突出する突出片18Bが形成されている。
【0038】
突出片18Bを含む上板18の後面は、後板14の段部14Aの前面15Aに接触している。これにより、突出片18Bは、後板14に重ねられている。突出片18Bには、後板14の貫通孔24と連通する貫通孔32が形成されている。上板18は、後板14の貫通孔24及び突出片18Bの貫通孔32に挿し通された固定ネジ22によって、壁面102に固定される。
【0039】
上板18は、前部の板厚が後部の板厚よりも薄くされている。これにより、上板18の前部の上方側には、上板18の外周面(上面)18Cに対して内周側に引っ込んだ段部18Aが形成されている。段部18Aは、上方を向く上面19Aと、前方を向く前面19Bとを有している。
【0040】
上板18の段部18Aには、透過部材としての透過パネル34が設けられている。この透過パネル34は、段部18Aの上面19Aとの間に隙間を有している。これにより、段部18Aの上面19Aと透過パネル34との間には、LED照明36が収容可能な収容空間が形成されている。この収容空間には、上板18の外周面(上面)18Cの外周側(上側)を向くように、LED照明36が段部18Aの上面19Aに配設されている。LED照明36は、具体的には、照明装置本体12において、設置部としての後板14から離れた前板20側に配設されている。すなわち、LED照明36は、LED照明26に対して水平方向にずれた位置に配設されている。
【0041】
上記の収容空間に配設されたLED照明36及び段部18Aは、透過パネル34に覆われている。これにより、LED照明36から照射された光は、透過パネル34を透過して上方へ達し、上板18の外周面(上面)18Cの外周側(上側)を照明するようになっている。なお、透過パネル34の外周面(上面)は、上板18の外周面(上面)18Cの同一面上に配置されており、透過パネル34の外周面と上板18の外周面とで、一続きの平面をなしている。
【0042】
上板18の上面18C及び透過パネル34の上面には、図1に示すように、荷物122を載せることが可能となっている。すなわち、照明装置本体12は、棚として利用できるようになっている。
【0043】
前板20の後面における上下方向中央部には、上板18と下板16との間に嵌合する凸部20Aが形成されており、前板20は、凸部20Aが上板18と下板16との間に嵌合することで、上板18及び下板16に固定されている。
【0044】
また、上板18は、図3に示すように、後板14の貫通孔24及び突出片18Bの貫通孔32から固定ネジ22と取り外すと共に、上方へ持ち上げることにより、前板20及び後板14に対して取り外せるようになっている。すなわち、上板18は、前板20及び後板14に対して着脱可能に取り付けられている。
【0045】
さらに、上板18と下板16との間の空間には、LED照明26及びLED照明36の明るさを調節する調光器38が設けられている。調光器38は、配線40によってLED照明26及びLED照明36と、電源としての蓄電池44とに電気的に接続されている。
【0046】
蓄電池44には、発電手段の一例としての太陽光パネル(図示省略)によって発電された電気が貯められるようになっている。これにより、昼間に太陽光パネルによって発電して蓄電池44に電気を貯め、夜には、蓄電池44に貯めた電力によって、LED照明26及びLED照明36で照明することができる。
【0047】
配線40は、照明装置本体12内を通ると共に、後板14から壁面102を通じて壁内を配される。すなわち、配線40は、照明装置本体12の外部外及び壁面102の外部へ露出しないようになっている。
【0048】
配線40上には、図2に示すように、点灯するLED照明を選択可能な選択手段として、LED照明26及びLED照明36のそれぞれをオンオフするためのスイッチ42が設けられている。従って、スイッチ42の操作により、LED照明26及びLED照明36の両方の点灯、LED照明26及びLED照明36の両方の消灯、LED照明26のみの点灯、LED照明36のみの点灯の4つの態様で、室内100の照明ができるようになっている。
【0049】
(第1実施形態の作用)
次に、第1実施形態について作用を説明する。
【0050】
第1実施形態に係る照明装置10によれば、スイッチ42の操作により、図2に示すように、LED照明26及びLED照明36の両方が点灯すると、LED照明26からの光が、透過パネル28を透過して下方へ照射される。また、LED照明36からの光が、透過パネル34を透過して上方へ照射される(図4参照)。
【0051】
このように、LED照明26とLED照明36とは、照明装置本体12の外周側に向けて異なる方向へ照明する。これにより、1つの照明により室内100の一方にのみ光を照明する構成に比べて、室内100のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる。すなわち、本実施形態の構成によれば、空間を照らす建築物としての照明装置を提供できる。
【0052】
また、本実施形態では、スイッチ42の操作により、図1に示すように、LED照明26及びLED照明36の両方を消灯させることができる。また、図5に示すように、LED照明36のみの点灯させることで、上方のみへ光を照射することができる。また、図6に示すように、LED照明26のみの点灯させることで、下方のみへ光を照射することができる。これにより、さまざまなシーンに対応させて、室内100の照明ができる。
【0053】
また、本実施形態では、透過パネル28が段部16Aを覆うと共に透過パネル34が段部18Aを覆うことにより、段部16Aの段差及び段部18Aの段差が照明装置本体12の外部から視認されないので、照明装置10がすっきりとしたデザインとなり、見栄えが良い。また、ピクチャーレール30が、透過パネル28の内周側に納まっているので、これによっても、照明装置10がすっきりとしたデザインとなり、見栄えが良い。
【0054】
また、本実施形態では、LED照明26及びLED照明36からの光が、それぞれ、透過パネル28、透過パネル34を透過するので、透過パネル28、透過パネル34によって光をやわらげたり、拡散させたりすることができる。また、LED照明26・段部16A及びLED照明36・段部18Aのそれぞれが、透過パネル28・透過パネル34で覆われるので、LED照明26・段部16A及びLED照明36・段部18Aにほこり等が溜まりにくい。
【0055】
このように、LED照明26及びLED照明36が、それぞれ、透過パネル28・透過パネル34で覆われると共に、LED照明26及びLED照明36が、それぞれ、下板16の段部16A、上板18の段部18Aに設けられているので、LED照明26及びLED照明36が直接、人の目に入りにくい。
【0056】
また、本実施形態では、LED照明26が、壁面102側で下方へ照明する。このため、LED照明26からの光が壁面102で反射することで、室内100のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる。また、LED照明26が室内100において壁面102寄りに配設されることで、LED照明26の光が、直接、人の目に入りにくい。
【0057】
また、LED照明36は、LED照明26から水平方向にずれた位置であって、かつ、壁面102から離れた位置で上方へ照明する。このように、LED照明36が、LED照明26の配設位置に比べ、室内100において中央寄り配設されるので、天井108へ向けて室内100の全体を照明できる。これにより、室内100のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる。
【0058】
さらに、本実施形態では、上板18の突出片18Bの貫通孔32に挿し通された固定ネジ22を取外し、図3に示すように、上板18を上方へ取外すことができる。これにより、上板18と下板16との間にある調光器38等の内部部品の保守点検や交換ができる。
【0059】
なお、第1実施形態では、照明装置本体12の上下2面において照明する構成とされていたが、後述の第3実施形態に示すように、照明装置本体12の外周面の3面以上において照明する構成であってもよい。また、照明装置本体12の外周面において、照明する箇所は、上面、下面、前面、左右側の側面のうちの少なくとも2面が選択されていれば良い。
【0060】
また、第1実施形態は、LED照明26が照明装置本体12において後板14側に配設され、LED照明36が照明装置本体12において前板20側に配設される構成であったが、LED照明26とLED照明36とが、水平方向にずれる方向は任意であり、例えば、左右方向にずれていても良く、また、LED照明26が前方側に配設され、LED照明36が後方側に配設される構成であってもよい。
【0061】
また、第1実施形態では、LED照明36がLED照明26に対して水平方向にずれた位置に配設される構成であったが、水平方向において重なった位置に配設されていてもよい。
【0062】
また、第1実施形態では、LED照明26、36がそれぞれ、段部16A、18Aに配設されていたが、それぞれ、上板18の外周面(上面)18C、下板16の外周面(下面)16Bに配設されていても良い。また、LED照明26、36は、それぞれ、上板18の外周面(上面)18C、下板16の外周面(下面)16Bに形成された凸部に設けられていても良い。
【0063】
また、透過パネル28、34が設けられず、LED照明26、36が露出する構成であっても良い。
【0064】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る照明装置200について説明する。図7は、第2実施形態に係る照明装置200を概略的に示す側断面図である。なお、第1実施形態と同一に構成された部分については、同一符号を付して、適宜、説明を省略する。
第1実施形態は、スイッチ42の操作により、LED照明26及びLED照明36の点灯及び消灯が操作される構成であったが、第2実施形態は、点灯するLED照明を選択可能な選択手段としての制御部46によりLED照明26及びLED照明36の点灯及び消灯が自動的になされる構成とされている。
制御部46は、図7に示すように、配線40によって、調光器38を介してLED照明26及びLED照明36にそれぞれ接続されている。
制御部46の制御条件としては、例えば、室内100における室内照度、屋外における屋外照度、室内照度と屋外照度との関係、室内100における人の有無、及びスケジュールがある。
具体的には、室内照度を測定する室内照度計、屋外照度を測定する屋外照度計の少なくとも一方を設置し、例えば、その照度計の測定結果が基準となる照度に達しない場合に、制御部46がLED照明26及びLED照明36の少なくとも一方を点灯する構成とされる。なお、室内照度計及び屋外照度計の両方を設置し、室内照度と屋外照度とを比較し、その比較結果に基づき、制御部46がLED照明26及びLED照明36の点灯を制御する構成であってもよい。
また、室内100における人の有無を検知する人感センサを室内100に設置し、例えば、室内100に人がいる場合に、制御部46がLED照明26及びLED照明36の少なくとも一方を点灯する構成とされる。
また、制御部46には、一日のスケジュール(時間帯)が記憶されており、例えば、1日の時間帯に対応させて、自動的に、LED照明26及びLED照明36を動作させる構成とされる。制御部46は、例えば、朝及び昼間においてLED照明26及びLED照明36の両方を消灯し、夕方において、LED照明26及びLED照明36の両方を点灯し、夜間において、LED照明36のみを点灯する構成とされる。なお、一日のスケジュール(時間帯)は、季節に応じた日照時間によって補正するようにしてもよい。
【0065】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る照明装置300について説明する。図8は、第3実施形態に係る照明装置300を概略的に示す図である。なお、第1実施形態と同一に構成された部分については、同一符号を付して、適宜、説明を省略する。
【0066】
第1実施形態は、LED照明26及びLED照明36が単色の光源を備える構成であったが、第3実施形態では、LED照明26及びLED照明36がそれぞれ、寒色系の光を発する寒色系光源302と、暖色系の光を発する暖色系光源304と、を有する構成とされている。
【0067】
第3実施形態では、寒色系光源302は、具体的には、青色の光を照射するLED光源で構成されている。暖色系光源304は、具体的には、オレンジ色の光を照射するLED光源で構成されている。照明装置300では、制御部46は、寒色系光源302及び暖色系光源304のうち、点灯する光源を選択可能な選択手段として機能する。すなわち、制御部46は、寒色系光源302及び暖色系光源304のそれぞれを所定のタイミングで動作させる構成となっている。
【0068】
制御部46が寒色系光源302及び暖色系光源304のそれぞれを動作させる所定タイミングは、具体的には、室内100の気温が、所定温度に達するタイミングである。寒色系光源302における所定温度は、暖色系光源304における所定温度よりも高い温度に設定され、寒色系光源302と暖色系光源304とは、異なるタイミングで動作されるようになっている。
【0069】
本実施形態では、室内100の温度計(図示省略)が測定した温度情報が、制御部46に入力されるようになっている。
【0070】
制御部46は、入力された入力温度と、予め設定された基準温度とを比較して、入力温度が基準温度以上である場合には、寒色系光源302を動作させ、基準温度未満である場合には、暖色系光源304を動作させる。基準温度は、例えば、23℃とされる。すなわち、この例では、室内100の気温が23℃以上に達するタイミングで、寒色系光源302が動作され、室内100の気温が23℃未満に達するタイミングで、暖色系光源304が動作される。
【0071】
これにより、気温が比較的に高いときに、寒色系光源302の照明により涼しさを演出でき、気温が比較的に低いときに、暖色系光源304の照明により温かみを演出できる。
【0072】
なお、上記の基準温度は、23℃である場合に限られず、任意の温度に設定することが可能である。また、暖色系の色としては、例えば、赤や黄色であっても良く、寒色系の色としては、例えば、紫であっても良く、光の色を任意に決めることが可能である。
【0073】
また、制御部46は、予め記憶された一日のスケジュール(時間帯)に基づいて、自動的に、寒色系光源302及び暖色系光源304のそれぞれを動作させる構成であってもよい。制御部46は、例えば、早朝において寒色系光源302を動作させ、昼間において寒色系光源302及び暖色系光源304のいずれも動作せず、夕方において暖色系光源304を動作させる。なお、一日のスケジュール(時間帯)は、季節に応じた日照時間によって補正するようにしてもよい。
【0074】
また、一日の時間帯ではなく、季節に応じて、寒色系光源302及び暖色系光源304を動作させる構成であってもよい。例えば、夏において、寒色系光源302を動作させ、冬において、暖色系光源304を動作させる。
なお、第3実施形態の構成は、制御部46の制御に替えて、スイッチ42の操作により、寒色系光源302及び暖色系光源304の切り替えを行う構成であっても良い。
【0075】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る照明装置400について説明する。図9は、第4実施形態に係る照明装置400を概略的に示す斜視図であり、図10は、第4実施形態に係る照明装置400を概略的に示す側断面図である。なお、第1実施形態と同一に構成された部分については、同一符号を付して、適宜、説明を省略する。
【0076】
第1実施形態は、固定ネジ22によって照明装置本体12を直接壁面102に固定される構成であったが、第4実施形態では、固定ネジ22等の固定部材の着脱作業をすることなく照明装置本体12が壁面102に対して着脱される構成とされている。
【0077】
具体的には、図9及び図10に示すように、第4実施形態に係る照明装置400は、照明装置本体12に設けられた被固定手段としての引掛孔442と、壁面102に設けられた固定手段としての金具444と、を備えている。
【0078】
金具444は、壁面102に対してその水平方向に沿って複数設けられている。各金具444は、壁面102に固定ネジ448によって固定される板状の本体444Aと、本体444Aの上下方向中央部及び下部のそれぞれに一体的に形成され引掛孔442が引っ掛けられるフック444Bと、を備えている。
【0079】
引掛孔442は、フック444Bに対応して、上下一対が一組として照明装置本体12の後板14に形成されている。また、引掛孔442は、上下一対が、金具444に対応して、後板14の水平方向に沿って複数組設けられている。
【0080】
この構成によれば、照明装置本体12の引掛孔442を、壁面102のフック444Bに引っ掛かることで、照明装置本体12が壁面102に着脱可能に設置される。そして、引掛孔442をフック444Bから取外すことで、固定部材の着脱作業をすることなく、照明装置本体12を壁面102から取り外せる。
【0081】
なお、図10に示すように、照明装置本体12に設けられたLED照明26・LED照明36・調光器38等の部品に対しての配線40は、例えば、引掛孔442を挿通することにより配される。すなわち、引掛孔442は、配線挿通用の孔を兼用させることができる。
【0082】
照明装置本体12に設けられた被固定手段としては、引掛孔442に限られず、例えば、フック等の他の被固定部材であっても良い。また、壁面102に設けられた固定手段としては、金具444に限られず、他の固定部材を用いても良い。また、第4実施形態の構成は、第2実施形態の構成、第3実施形態の構成に対して適用しても良い。
【0083】
[第5実施形態]
次に、第5実施形態に係る照明装置500について説明する。図11は、第5実施形態に係る照明装置500を概略的に示す側断面図である。なお、第1実施形態と同一に構成された部分については、同一符号を付して、適宜、説明を省略する。
【0084】
第1実施形態では、照明装置本体12の上下2面において照明する構成とされていたが、第5実施形態では、上下2面に前面を加えた3面で照明する構成とされている。
【0085】
具体的には、図11に示すように、第5実施形態に係る照明装置500は、第1実施形態における前板20に替えて、照明装置本体12の前面よりも後方側へ一段下がった段部を構成する取付板502と、取付板502に取り付けられたLED照明504と、LED照明504の光照射側でLED照明504及び取付板502を覆うように照明装置本体12の前面に設けられた透過パネル506と、を備えている。LED照明504は、配線40によって調光器38と電気的に接続されている。
【0086】
この構成によれば、LED照明504からの光は、透過パネル506を透過して前方へ照射される。このように、LED照明504とLED照明26とLED照明36とは、照明装置本体12の外周側に向けて異なる方向へ照明する。これにより、さらに、室内100のより広い範囲に対して広がりをもって照明することができる。
【0087】
なお、第5実施形態に係る照明装置500は、前板20を除いて、第1実施形態に係る照明装置10と各部品が共通化されている。また、取付板502・LED照明504・透過パネル506を、上板18及び下板16に対して着脱可能に設けて、第1実施形態における前板20と付け替え可能に構成しても良い。
【0088】
さらに、透過パネル506は、上板18に設けられた透過パネル34と一体に形成されていても良い。さらに、第5実施形態の構成は、第2実施形態〜第4実施形態の構成に対して適用しても良い。
【0089】
[第6実施形態]
次に、第6実施形態に係る照明装置600について説明する。図12は、第6実施形態に係る照明装置600を概略的に示す側断面であり、図13は、第6実施形態に係る照明装置600を概略的に示す斜視図である。なお、第1実施形態と同一に構成された部分については、同一符号を付して、適宜、説明を省略する。
【0090】
第1実施形態は、ピクチャーレール30が照明装置本体12に設けられた構成であったが、第6実施形態では、カーテンレール602・604が照明装置本体12に設けられた構成とされている。
【0091】
具体的には、図12に示すように、第6実施形態に係る照明装置600は、透過パネル28及びピクチャーレール30に替えて、2本のカーテンレール602・604を備えている。LED照明26は、側断面視にて、2本のカーテンレール602・604の間に配置されている。LED照明26は、カーテンレール602・604のそれぞれに取り付けられた場合におけるカーテン112(図13参照)に対して光を照射可能とされている。具体的には、LED照明26は、窓114側に配置されるカーテンレール602に取り付けられたカーテン112に対してその室内100側の面に光を照射し、室内100側に配置されるカーテンレール604に取り付けられたカーテン112に対してその室外(窓114)側の面に光を照射するようになっている。第6実施形態では、図12及び図13に示すように、照明装置本体12が窓114上部の壁面102に固定されている。
【0092】
なお、第6実施形態では、透過パネル28が設けられておらず、LED照明26が露出した状態となっている。また、第6実施形態に係る照明装置600では、カーテンレール602・604を除いて、第1実施形態に係る照明装置10と各部品が共通化されている。
【0093】
この構成によれば、窓114側のカーテンレール602に取り付けられるカーテン112に光を照射してそのカーテン112を明るくすることで、薄手のカーテンを用いた場合であっても、室外側から室内100を見にくくすることができる。また、室内100側のカーテンレール604に取り付けられるカーテン112に光を照射して、そのカーテン112を明るくすることで、カーテン112を照明の一部として用いることができる。
【0094】
なお、第6実施形態の構成は、図14に示すように、取付板502・LED照明504・透過パネル506を備える第5実施形態の構成に対して適用しても良い。また、第6実施形態の構成は、第2実施形態〜第4実施形態の構成に対して適用しても良い。
【0095】
[第7実施形態]
次に、第7実施形態に係る照明装置700について説明する。図15〜図22は、第7実施形態に係る照明装置700を概略的に示す図である。なお、第1実施形態と同一に構成された部分については、同一符号を付して、適宜、説明を省略する。
【0096】
第1実施形態は、室内100の壁面102の一面のみに、照明装置本体12が設置される構成であったが、第7実施形態では、室内100の隣り合う壁面102の複数面に渡って、照明装置本体12が設置される構成とされている。
【0097】
具体的には、図15及び図16に示すように、第7実施形態に係る照明装置700は、L字状に形成され室内100のコーナー部の壁面102に設置可能とされた第1照明装置本体702と、第1照明装置本体702に組み合わせられて室内100の平面状の壁面102に第1照明装置本体702に連続して設置可能とされた第2照明装置本体704と、を備えている。
【0098】
さらに具体的には、第7実施形態に係る照明装置700は、第2照明装置本体704として、窓114上部に設置された第2照明装置本体704Aと、窓114に対向する壁面102に設置された第2照明装置本体704Cと、窓114に対して垂直に配置された壁面102に設置された第2照明装置本体704Bと、を備えている。
【0099】
第2照明装置本体704Aは、第4実施形態に係る照明装置本体12(照明装置400)と同一に構成されており、第2照明装置本体704B・704Cは、第1実施形態に係る照明装置本体12(照明装置10)と同一に構成されているので、ここでは、説明を省略する。
【0100】
また、第7実施形態に係る照明装置700は、第1照明装置本体702として、第2照明装置本体704Aと第2照明装置本体704Bとの間でこれらに組み合わせられる第1照明装置本体702Aと、第2照明装置本体704Bと第2照明装置本体704Cとの間でこれらに組み合わせられる第1照明装置本体702Bとを備えている。
【0101】
第1照明装置本体702A及び第1照明装置本体702Bは、平面視にてL字状とされる点を除けば、第1実施形態に係る照明装置本体12(照明装置10)と同様に構成されている。
【0102】
各第1照明装置本体702と、各第2照明装置本体704とは、図17及び図18に示すように、連結具としての連結金具708によって連結されている。連結金具708は、側面視にてコの字状に形成されたクリップで構成されており、互いに対向する側板708Bには、互いが対向する側に突出する凸部708Aが形成されている。
【0103】
各第1照明装置本体702の側板705Aの内壁及び各第2照明装置本体704の側板706Aの内壁には、それぞれ、連結金具708の凸部708Aが嵌り込む凹部としての係合溝703が形成されている。連結金具708が、各第1照明装置本体702の側板705A及び各第2照明装置本体704の側板706Aにまたがって、その上部に取り付けられ、連結金具708の凸部708Aが係合溝703に嵌り込むことで、側板705A及び側板706Aを着脱可能に挟持する。これにより、各第1照明装置本体702と各第2照明装置本体704とが連結されるようになっている。
【0104】
連結具708は、係合溝703から凸部708Aが離脱されることで取り外せるので、各第1照明装置本体702と各第2照明装置本体704との連結及び分離が容易である。
また、凸部708Aの係合溝703への嵌め込みにより各第1照明装置本体702と各第2照明装置本体704とを連結するので、連結具708を取り外しても、各第1照明装置本体702及び各第2照明装置本体704にビス孔等のあとが残らない。このため、再度、各第1照明装置本体702及び各第2照明装置本体704を使用しても、照明装置700の見栄えを損なわない。
【0105】
また、第7実施形態の構成では、例えば、以下のように、シーンごとに照明を切り替えることができる。
【0106】
図19に示すように、団欒や食事のシーンにおいて、各第1照明装置本体702及び各第2照明装置本体704におけるLED照明26及びLED照明36(図2参照)を全灯させる。また、図20に示すように、くつろぐシーンにおいては、各第1照明装置本体702及び各第2照明装置本体704におけるLED照明36のみを点灯させる。また、図21に示すように、読書やTVを鑑賞するシーンにおいては、室内100の1辺の壁面102の第2照明装置本体704におけるLED照明26のみを点灯させる。また、図22に示すように、外が暗くなる夜のシーンにおいては、窓114の第2照明装置本体704におけるLED照明26のみを点灯させて、カーテンに光をあてて外から室内100を見えないようにする。
【0107】
このように、第7実施形態では、さまざまなシーンに合わせて、室内100の広い範囲に対して照明したり、室内100の狭い範囲に対して照明したりすることができる。
【0108】
なお、上記のように、各第1照明装置本体702及び各第2照明装置本体704におけるLED照明36が、全灯又は、全消灯させる構成では、各LED照明36に対して共通の回路で設置することができる。また、上記のように、各第1照明装置本体702及び各第2照明装置本体704におけるLED照明36は、室内100の壁面102ごとに切り替える場合には、各LED照明26に対して別回路とする必要がある。
【0109】
また、第7実施形態では、室内100の3辺に対して、照明装置本体12が設置されていたが、室内100の4辺に対して設置される構成であっても良く、室内100の隣り合う2辺に対して設置される構成であっても良いし、室内100の1辺とそれに隣接するコーナー部との2か所に対して設置される構成であっても良い。
【0110】
さらに、第7実施形態の構成は、制御部46によりLED照明26及びLED照明36の点灯及び消灯が自動的になされる第2実施形態の構成に対して適用しても良い。この場合においては、制御部46は、各第2照明装置本体704及び各第1照明装置本体702におけるLED照明26、36の点灯及び消灯を制御する。
【0111】
従って、制御部46は、例えば、室内照度計及び屋外照度計に基づき、測定結果が基準となる照度に達しない場合に、各第2照明装置本体704及び各第1照明装置本体702におけるLED照明26、36の少なくとも一方を点灯する構成とされる。また、制御部46は、窓114からの所定量の日射があることを検知した場合には、窓114側の第2照明装置本体704A及び第1照明装置本体702Aを消灯し、第2照明装置本体704B・704C及び第1照明装置本体702Bを点灯するようにすることができる。
【0112】
また、制御部46は、人感センサに基づく人の有無により、各第2照明装置本体704及び各第1照明装置本体702におけるLED照明26、36の全灯又は全消灯させることができる。さらに、制御部46は、人感センサに基づき、各第2照明装置本体704及び各第1照明装置本体702のうち、人がいる場所の近傍に設置されているものにおいて、LED照明26、36の点灯又は消灯させる構成であっても良い。
【0113】
さらに、制御部46は、記憶されたスケジュールに基づき、例えば、朝及び昼間において、各第2照明装置本体704及び各第1照明装置本体702におけるLED照明26及びLED照明36の両方を消灯し、夕方において、各第2照明装置本体704及び各第1照明装置本体702におけるLED照明26及びLED照明36の両方を点灯し、夜間において、各第2照明装置本体704及び各第1照明装置本体702のいずれかにおけるLED照明36のみを点灯する構成とすることができる。
【0114】
また、第7実施形態の構成は、第3実施形態〜第5実施形態の構成に対して適用しても良い。本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
【符号の説明】
【0115】
10 照明装置
12 照明装置本体
16A 段部
18A 段部
26 LED照明
28 透過パネル(透過部材)
34 透過パネル(透過部材)
36 LED照明
42 スイッチ(選択手段)
46 制御部(選択手段)
100 室内
102 壁面
112 カーテン
200 照明装置
300 照明装置
302 寒色系光源
304 暖色系光源
400 照明装置
500 照明装置
502 取付板
504 LED照明
506 透過パネル(透過部材)
602 カーテンレール
604 カーテンレール
702 照明装置本体
704 照明装置本体
708 連結金具(連結具)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内の壁面に設置可能とされ、異なる方向を向く複数の外周面で囲まれて構成された照明装置本体と、
前記照明装置本体の各外周面の外周側を向くようにそれぞれが前記照明装置本体に配設され、その各外周面の外周側に向けてそれぞれが異なる方向へ照明する複数のLED照明と、
を備える照明装置。
【請求項2】
前記複数のLED照明の少なくとも1つの光照射側でそのLED照明を覆うように前記照明装置本体に設けられ、前記LED照明の光を透過する透過部材を備える請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記複数のLED照明は、
一方のLED照明が、前記各外周面としての下面において下方を向くように前記照明装置本体に配設され、下方へ照明し、
他方のLED照明が、前記各外周面としての上面において上方を向くように、かつ、前記一方のLED照明に対して水平方向にずれて前記照明装置本体に配設され、上方へ照明する請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記一方のLED照明は、前記照明装置本体において前記壁面へ設置される設置部側に配設され、
前記他方のLED照明は、前記照明装置本体において前記設置部から離れた側に配設されている請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記照明装置本体の各外周面に対して内周側にそれぞれが引っ込んだ複数の段部が、前記照明装置本体に形成され、
前記複数のLED照明は、前記複数の段部のそれぞれに配設されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記照明装置本体に設けられ、カーテンが取り付け可能なカーテンレールを備え、
前記複数のLED照明の少なくとも1つは、前記カーテンレールに取り付けられた場合におけるカーテンへ光を照射可能な位置に配置されたカーテン照射用照明とされている請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記照明装置本体は、平面視にてL字状に形成され、前記室内のコーナー部の壁面に設置可能とされている請求項1〜6のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記照明装置本体は、平面視にてL字状に形成され前記室内のコーナー部の壁面に設置可能とされた第1照明装置本体と、前記第1照明装置本体に連結され前記室内の平面状の壁面に対して前記第1照明装置本体に連続して設置可能とされた第2照明装置本体と、を有して構成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項9】
複数の前記LED照明のうち、点灯するLED照明を選択可能な選択手段を備える請求項1〜8のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記LED照明は、寒色系の光を発する寒色系光源と、暖色系の光を発する暖色系光源と、を有し、
前記寒色系光源及び前記暖色系光源のうち、点灯する光源を選択可能な選択手段を備える請求項1〜9のいずれか1項に記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−15018(P2012−15018A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−152211(P2010−152211)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【出願人】(504093467)トヨタホーム株式会社 (391)
【Fターム(参考)】