説明

熱供給システム

【課題】エネルギー効率の高い熱供給システムを提供する。
【解決手段】熱供給システム(S1)は、第1流体を加熱するヒートポンプ(20)を含む第1装置(12)と、第2流体を加熱する第2装置(14)と、第1装置で加熱された第1流体の熱及び第2装置で加熱された第2流体の熱を外部に伝える出力装置(16)と、制御装置(18)とを備える。制御装置は、ヒートポンプを全負荷と部分負荷の間で運転制御するとともに、第2装置で加熱された第2流体の供給量を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
熱供給システムとしては、ボイラで生成した蒸気の熱を対象物に伝える構成が一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ヒートポンプの媒体の熱を対象物に伝える構成が知られている。ヒートポンプは、サイクル外の熱(低温熱源の熱)を利用することにより、エネルギー利用効率が比較的高いことが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−249450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ボイラを用いたシステムは、一次エネルギー効率が比較的低い。一方、ヒートポンプを用いたシステムは、低温熱源から供給される熱量及び温度が不安定であると、熱需要に十分に対応できない状況が生じる可能性がある。
【0005】
本発明は、エネルギー効率の高い熱供給システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に従えば、第1流体を加熱するヒートポンプを含む第1装置と、第2流体を加熱する第2装置と、前記第1装置で加熱された前記第1流体の熱及び前記第2装置で加熱された前記第2流体の熱を外部に伝える出力装置と、前記ヒートポンプを全負荷と部分負荷の間で運転制御するとともに、前記第2装置で加熱された前記第2流体の供給量を制御する制御装置と、を備えた熱供給システムが提供される。
【0007】
この熱供給システムによれば、ヒートポンプを全負荷と部分負荷の間で運転制御することにより、ヒートポンプを含む第1装置と他の第2装置との組み合わせの最適化が図られ、その結果、エネルギー効率の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1実施形態を示す概略図である。
【図2】ヒートポンプにおける圧縮機の性能曲線の一例を示す図である。
【図3】低温熱源の温度と部分負荷効率との関係を示す図である。
【図4】熱供給システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、熱供給システムS1を示す概略図である。
【0010】
図1に示すように、熱供給システムS1は、ヒートポンプ(ヒートポンプ回路)20を有する第1加熱装置(第1装置)12と、ヒートポンプ以外の加熱装置を有する第2加熱装置(第2装置)14と、出力装置16と、制御装置18とを備える。制御装置18は、システム全体を統括的に制御する。熱供給システムS1の構成は設計要求に応じて様々に変更可能である。
【0011】
第1加熱装置12において、ヒートポンプ20は、蒸発、圧縮、凝縮、及び膨張の各工程からなるサイクルにより、低温の物体から熱を汲み上げ、高温の物体に熱を与える装置である。ヒートポンプは一般に、エネルギー効率が比較的高く、結果として、二酸化炭素等の排出量が比較的少ないという利点を有する。
【0012】
本実施形態において、ヒートポンプ20は、吸熱部21、圧縮部22、放熱部23、及び膨張部24を有し、これらは導管を介して接続されている。ヒートポンプ20において、導管内を作動流体が流れる。本実施形態において、ヒートポンプ20は、作動流体の熱を用いて出力装置16を流れる被加熱流体(水)を加熱する。
【0013】
吸熱部21では、主経路25を流れる作動流体がサイクル外の熱源(低温熱源)の熱を吸収する。本実施形態において、ヒートポンプ20の吸熱部21は、外部装置90の放熱管91に熱的に接続され、その内部で作動流体が蒸発する蒸発器を含む。放熱管91を流れる媒体(冷媒など)の熱がヒートポンプ20の吸熱部21に吸収される。熱源として、外部装置90の排熱を利用することも可能である。吸熱部21が大気など他の熱源の熱を吸収する構成とすることもできる。
【0014】
圧縮部22は、圧縮機等によって作動流体を圧縮する。この際、通常、作動流体の温度が上がる。圧縮部22は、単段圧縮構造、又は作動流体を複数段に圧縮する多段圧縮構造を有することができる。圧縮の段数は、熱供給システムS1の仕様に応じて設定され、1、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10以上である。圧縮部22は、軸流圧縮機、遠心圧縮機、レシプロ式圧縮機、ロータリー式圧縮機などの様々な圧縮機のうち、作動流体の圧縮に適するものが適用される。圧縮機には動力が供給される。多段圧縮構造を有する圧縮部22において、多軸圧縮構造又は同軸圧縮構造が適用可能である。
【0015】
放熱部23は、圧縮部22で圧縮された作動流体が流れる導管を有し、主経路25内を流れる作動流体の熱をサイクル外の熱源(被加熱流体)に与える。放熱部の数は、システムS1の仕様に応じて設定され、1、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10以上である。
【0016】
膨張部24は、減圧弁またはタービン等によって作動流体を膨張させる。この際、通常、作動流体の温度が下がる。タービンを使用した場合には膨張部24から動力を取り出すことができ、その動力を例えば圧縮部22に供給してもよい。ヒートポンプ20に使用される作動流体として、フロン系媒体(HFC 245fa、R134aなど)、アンモニア、水、二酸化炭素、空気などの公知の様々な熱媒体が、システムS1の仕様及び熱バランスなどに応じて用いられる。ヒートポンプ20の放熱部23を流れる作動流体の少なくとも一部が超臨界状態であってもよい。
【0017】
本実施形態において、第2加熱装置14は、ヒートポンプ以外の加熱装置として、ボイラ40を有する。本実施形態において、ボイラ40は、油やガスなどの燃料を燃焼させてその燃焼熱によって被加熱流体(水)を加熱する。ボイラ40としては公知の様々な形態が適用可能である。追加的又は代替的に、第2加熱装置14は、電気ヒータなどの他の加熱装置を有することができる。
【0018】
出力装置16は、第1加熱装置12で加熱された流体の熱と、第2加熱装置14で加熱された流体の熱を外部に伝える。本実施形態において、出力装置16は、第1加熱部61と、第2加熱部62と、混合部63と、出力部64とを有する。出力装置16は、さらに、被加熱流体としての水が流れる導管と、流体制御用の弁などを有する。
【0019】
第1加熱部61は、第1加熱装置12におけるヒートポンプ20の放熱部23に熱的に接続されかつ水が流れる導管を含む。第1加熱部61と放熱部23を含んで熱交換器31が構成される。熱交換器31は、低温の流体(出力装置16内の水)と高温の流体(ヒートポンプ20内の作動流体)とが対向して流れる向流型の熱交換構造を有することができる。あるいは、熱交換器31は、高温流体と低温流体とが並行して流れる並行流型の熱交換構造を有してもよい。本実施形態において、熱交換器31の熱交換構造として、公知の様々なものを採用することができる。放熱部23の導管と第1加熱部61の導管とは互いに接触あるいは隣接して配置される。例えば、放熱部23の導管を、第1加熱部61の導管の外周面や内部に配設することができる。第1加熱部61において、ヒートポンプ20の放熱部23からの伝達熱によって、導管内の水が温度上昇する。
【0020】
第2加熱部62は、第2加熱装置14に熱的に接続されかつ水が流れる導管を含む。本実施形態において、第2加熱部62はボイラ40の燃焼室に熱的に接続される。他の実施形態において、第2加熱部62は電気ヒータに熱的に接続されることができる。第2加熱部62において、ボイラ40の燃焼室からの伝達熱によって、導管内の水が蒸発して蒸気となる。
【0021】
混合部(混合器)63には、少なくとも、第1加熱部61で加熱された熱流体と、第2加熱部62で加熱された熱流体とが流入する。混合部63においてそれらの熱流体を混合することができる。本実施形態において、前述したように、第1加熱部61からの熱流体は水(高温水)であり、また、第2加熱部62からの熱流体は蒸気である。混合部63は、ポンプなどの流体駆動機器を有することができる。本実施形態において、混合部63から加圧水(圧縮水)を出力することができる。
【0022】
出力部64は、混合部63からの熱流体が流れる導管(放熱管)を有し、その熱流体の熱を外部に放出する。出力部64(放熱管)の数は、システムS1の仕様に応じて設定され、1、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10以上である。本実施形態において、出力部64は、所定の媒体が流れる吸熱管96に熱的に接続される。出力部64を流れる熱流体の熱が吸熱管96を流れる媒体に吸収される。吸熱管96を流れる温度上昇した媒体は、所定の外部装置95に供給される。他の実施形態において、所定の外部装置95の吸熱管が出力部64に熱的に接続されることができる。
【0023】
出力部64の導管と、吸熱管96とを含んで熱交換器65が構成される。熱交換器65は、低温の流体と高温の流体とが対向して流れる向流型の熱交換構造を有することができる。あるいは、熱交換器65は、高温流体と低温流体とが並行して流れる並行流型の熱交換構造を有してもよい。本実施形態において、熱交換器65の熱交換構造として、公知の様々なものを採用することができる。出力部64の導管と吸熱管96とは互いに接触あるいは隣接して配置される。例えば、吸熱管96を、出力部64の導管の外周面や内部に配設することができる。
【0024】
本実施形態において、出力装置16は、制御弁161とバイパス経路162とをさらに有する。比較的低温の流体(低温水)がバイパス経路162を流れることができる。例えば、制御弁161を制御することにより、混合部63への低温水の供給量、すなわち第1加熱部61とバイパス経路162との間の流量比を制御することができる。また、本実施形態において、出力装置16は、第2加熱部62から混合部63への蒸気の供給量を制御する制御弁163をさらに有する。
【0025】
蒸気のみの熱量補完では、混合部63の出口条件が蒸気(湿り蒸気)になる可能性がある。熱交換器65が加圧水を前提として設計されている場合は、必要に応じて、第1加熱部61に対して低温流体(低温水、給水)をバイパスさせて混合部63に供給することにより、混合部63の出口条件を加圧水にすることができる。
【0026】
本実施形態において、システムS1は、熱出力後の流体を再利用するための戻り経路70を有する。出力部64からの放熱した後の流体が戻り経路70を流れる。戻り経路70からの流体(水)は、第1加熱装置12(ヒートポンプ20)に再び投入される。または、第2加熱装置14(ボイラ40)に再び投入される。出力部64からの余剰流体は、適宜に外部に排出することができる。流体の再利用により、運転コストの削減が図られる。
【0027】
本実施形態において、システムS1は、外部装置95における熱需要情報(要求温度、要求流量)、ボイラ40の出力情報(温度、圧力など)、及びヒートポンプ20に対する低温熱源情報(外部装置90における排熱情報など)をそれぞれ検出するセンサを必要に応じて有する。制御装置18は、各種情報に基づき、システムS1全体を統括的に制御することができる。本実施形態において、制御装置18は、ヒートポンプ20を全負荷と部分負荷の間で運転制御することができる。本実施形態によれば、ヒートポンプ20の部分負荷運転とボイラ40によるバックアップとを含む制御により、システムS1全体のエネルギー効率の向上が図られる。
【0028】
また、本実施形態において、蒸気と高温水とを混合部63で混合し、混合した熱流体を熱供給に使用している。複数の相の流体を混合することにより、例えば高温水と高温水との同相混合に比べて、需要に応じた熱流体を柔軟に作成することができる。なお、複数相型の混合部63は、システム構成の簡素化にも有利である。さらに、バイパス経路162を介した低温水を混合部63に投入可能であるので、さらなる熱需要に対する柔軟性の向上が図られる。その結果、需要側から要求される流量及び温度を同時に満たすように、出力部64に熱流体を供給できる。このように、本実施形態によれば、需要側の比較的シビアな要求にも柔軟に対応することができる。
【0029】
ここで、混合部63の入口、出口におけるエネルギー保存則から以下の式(1)及び(1’)が成り立つ。なお、G:質量流量[kg/s]、h:エンタルピ[J/kg/K]、p:圧力[Pa]、T:温度[K]、W:熱量[J/s]であり、各式における添え字は、B;ボイラ、BP:バイパス、D:需要(デマンド)、h:ヒートポンプである。
【0030】
【数1】

【数2】

【0031】
また、混合部63の入口、出口における質量保存則から以下の式(2)が成り立つ。
【0032】
【数3】

【0033】
式(1)と式(2)から下記の式(3)及び式(4)が導き出される。
【0034】
【数4】

【数5】

【0035】
上記式(3)と式(4)から、ヒートポンプ20でh=h、G=Gとなる熱量を供給することにより、G=0、GBP=0となることがわかる。
【0036】
各エンタルピについては次のような例が考えられる;h:150℃における飽和蒸気のエンタルピ、hBP:50℃における液のエンタルピ、h:150℃における飽和液のエンタルピ、h:150℃における飽和液のエンタルピ。
【0037】
実際は、T(つまりhと同様)及びGは、例えばヒートポンプ20における低温熱源の温度・流量に影響される。本実施形態では、低温熱源の流量・温度が変動する場合にも、ボイラ40からの蒸気で熱補完するとともに、ヒートポンプ20を全負荷と部分負荷の間で運転制御することにより、外部に安定して熱を供給することが可能である。
【0038】
システムS1の一次エネルギー評価において、一例として以下の値が考えられる;COP(Coefficient of Performance、成績係数):3、発電効率:40%、ボイラ効率:90%。この場合、基本的にはヒートポンプ20の一次エネルギー効率は120%であり、ヒートポンプ20の稼働率を高めるのが有利である。
一次エネルギー効率=COP×発電効率×W/W+ボイラ効率×W/W
=3×0.4×100/100+0.9×0/100
=1.2
ただし、ヒートポンプ20においては、図2及び図3に示すように、部分負荷効率が定負荷効率より高いケースがある。具体的には、低温熱源の温度が高い場合、すなわち、圧力比が小さい場合、部分負荷の効率が比較的高くなるケースがある。ヒートポンプ20の部分負荷運転を含めてシステムS1全体を制御することにより、エネルギー効率の向上が図られる。例えば、上記例における全運転(100kW)時のCOPが3のヒートポンプ20において、部分負荷運転時(50kW)のCOPが5である。この場合、ヒートポンプ20の一次エネルギー効率は145%となる。
一次エネルギー効率=COP×発電効率×W/W+ボイラ効率×W/W
=5×0.4×50/100+0.9×50/100
=1.45
【0039】
図4は、システムS1の動作の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、熱需要に関する情報(温度及び流量)、ボイラ40の出口条件(温度及び圧力)、給水条件、及びヒートポンプ20に対する低温熱源条件(温度及び流量)などの入力が行われる(ステップ201、202、203)。
【0040】
次に、入力された情報とヒートポンプ20の性能に関する情報とに基づき、熱需要を満足するようにヒートポンプ20の出力(温度及び流量)が決定される(ステップ204)。
【0041】
次に、ヒートポンプ20の出力だけで熱需要を満たすことができるか否かの判定が行われる(ステップ205)。熱需要を満たす場合、ボイラ40及びバイパス経路162からの流体の供給が無い条件が設定される(ステップ206)。熱需要を満たさない場合、式(3)及び式(4)を用いて、ボイラ40及びバイパス経路162からの流体供給量が決定される(ステップ207)。なお、熱需要を満たさない場合は、(1)システムS1からの熱供給流量が足りない場合、(2)熱供給温度が足りない場合、及び(3)熱供給流量及び熱供給温度ともに足りない場合、を含む。
【0042】
次に、決定された熱流量配分に基づき、システムS1全体の一次エネルギー効率が算出される(ステップ208)。さらに、システムS1の一次エネルギー、経済性、環境性の評価を評価することができる(ステップ209)。この評価には、例えば経済性及び環境性などに関する所定の指標を用いることができる。
【0043】
また、ステップ209において、熱流量の配分に関して最適化が完了したかどうかを判定することができる。未完了の場合は、ヒートポンプ20の出力を変更することができる(ステップ210)。この場合、全負荷と部分負荷との間におけるヒートポンプ20の所定の負荷状態について、上述したものと同様に、一次エネルギー効率が算出される。ヒートポンプ20の複数の負荷状態について計算を行い、その結果、ヒートポンプ20の負荷状態及び熱流量配分について最適値を得ることができる。すなわち、制御装置18は、ヒートポンプ20の負荷割合と、混合部63に対する高温水、蒸気、及び低温水の流量比とを最適化することができる。
【0044】
上記一連のフローは、例えば、熱需要又は低温熱源条件が変化したときに実施することができる。システムS1は、最適条件に基づき、高いエネルギー効率で安定的な熱供給を実施可能である。
【0045】
試算により、部分負荷運転におけるヒートポンプ20の性能が全負荷のそれに比べて高い場合、ヒートポンプ20を部分負荷運転することにより、システムS1全体のエネルギー効率を向上させることが可能であることが確認された。
【0046】
なお、本実施形態においては、ヒートポンプ20からの熱流体の流量のみならず、温度が定格値から外れることも想定している。この場合、ボイラ40からの蒸気及びバイパス経路162からの冷温水の利用により、ヒートポンプ20から出力される熱流体を、需要側から要求される温度及び流量に容易に合わせることができる。その結果、システムS1は、ヒートポンプ20の自由度が広く、広い範囲で実質的な最大効率を得ることが可能である。
【0047】
以上説明したように、本実施形態によれば、低温熱源から供給される熱量及び温度が不安定であっても、安定して熱需要に対応できる。また、ヒートポンプ20とボイラ40の出力比の最適化が図られ、その結果、一次エネルギーの削減に寄与できる。
【0048】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されることはない。上記説明において使用した数値は一例であって、本発明はこれに限定されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の請求の範囲によってのみ限定される。
【符号の説明】
【0049】
S1:熱供給システム、20:ヒートポンプ、12:第1加熱装置(第1装置)、14:第2加熱装置(第2装置)、16:出力装置、18:制御装置、40:ボイラ、61:第1加熱部、62:第2加熱部、63:混合部(混合器)、64:出力部、70:戻り経路、90,95:外部装置、161,163:制御弁、162:バイパス経路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1流体を加熱するヒートポンプを含む第1装置と、
第2流体を加熱する第2装置と、
前記第1装置で加熱された前記第1流体の熱及び前記第2装置で加熱された前記第2流体の熱を外部に伝える出力装置と、
前記ヒートポンプを全負荷と部分負荷の間で運転制御するとともに、前記第2装置で加熱された前記第2流体の供給量を制御する制御装置と、
を備えた熱供給システム。
【請求項2】
前記出力装置は、少なくとも、前記第1装置で加熱された前記第1流体と前記第2装置で加熱された前記第2流体とを混合する混合部を有する、請求項1に記載の熱供給システム。
【請求項3】
前記第1装置で加熱された前記第1流体は高温水であり、前記第2装置で加熱された前記第2流体は蒸気である、請求項1又は請求項2に記載の熱供給システム。
【請求項4】
前記出力装置は、低温水を前記混合部に供給する経路をさらに有する、請求項2又は請求項3に記載の熱供給システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記ヒートポンプの負荷割合と、前記混合部に対する前記高温水、前記蒸気、及び前記低温水の流量比とを最適化する、請求項3又は請求項4に記載の熱供給システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−286135(P2010−286135A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−138413(P2009−138413)
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【Fターム(参考)】