説明

熱及び光安定化ポリアミド組成物

本発明は、酸化銅及びKBrを含む安定化系を含み、熱又は光に曝された後の機械的性質の維持に優れた熱及び光安定化ポリアミド組成物に関する。また、本発明は、これらの組成物の製造方法、特に自動車分野における物品を製造するためのこれらの組成物の使用に関するものでもある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化銅及びKBrを含む安定化系を含み、熱又は光に曝された後の機械的性質の維持に優れた熱及び光安定化ポリアミド組成物に関する。また、本発明は、これらの組成物の製造方法、特に自動車分野における物品を製造するためのこれらの組成物の使用に関するものでもある。
【背景技術】
【0002】
ポリアミドは、成形部品及び/又は射出成形部品などの様々な物品を製造するために幅広く使用されている合成重合体である。ポリアミドは、紫外線放射、熱及び/又は悪天候などの外部条件又は自然条件に曝されたときに損傷を受ける場合がある。また、損傷は、その製造中及び/又はその成形中に使用される熱によっても引き起こされる可能性がある。この不安定性は、損傷、機械的性質の減損及び変色に反映される。これらの問題は、特に高熱に曝される自動車分野における特定の部品などの一定数の用途にとって重大になる可能性がある。
【0003】
熱及び/又は光に対するポリアミドの安定性を改善させるために、ポリアミドと特定の安定剤とを組み合わせることが知られている。この目的のために多数の添加剤が販売されている。沃化銅を使用すること、例えば、特に殆どの場合において使用されかつ良好な安定化特性を付与する沃化カリウムと併用することが知られている。また、ヒンダードフェノール系酸化防止剤化合物、HALS型の少なくとも1個のヒンダードアミン単位を有する安定剤又は燐含有安定剤などのさらに複雑な添加剤を使用することも知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、熱及び光に対する安定化についてさらに良好に機能し、かつ、さらに低コストで得られるポリアミド組成物を獲得する要望が存在する。
【0005】
出願人は、熱及び光に長期間暴露した後でも機械的性質の優れた維持を達成することを可能にする新規なポリアミド組成物を開発した。また、これらの組成物は、熱及び光に長期間曝された後であっても、それらの初期の色合いを保持するという利点も有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、少なくとも1種のポリアミドマトリックスと、酸化銅と、KBrとを含む組成物に関する。
【0007】
酸化銅は、特にCu2O(酸化銅(I))又はCuO(酸化銅II)であることができる。この酸化銅は粉末状であることができる。組成物は、特に該ポリアミドの総重量に対して、0.001重量%〜2重量%の酸化銅、好ましくは0.005重量%〜0.5重量%、特に0.009重量%〜0.12重量%の酸化銅を含む。
【0008】
また、組成物は、KI、ヒンダードフェノール系化合物、HALS型の少なくとも1個のヒンダードアミン単位を有する安定剤又は有機若しくは無機燐含有安定剤、例えば次亜燐酸ナトリウム又は次亜燐酸マンガンなどの他の熱及び/又は光安定剤を含むこともできる。
【0009】
好ましくは、酸化銅とKBr又はKIとの組合せも使用されるであろう。
【0010】
特に、Cu2O及びKBr、特に該組成物中のポリアミドの重量に対して0.009重量%〜1.2重量%のCu2O及び0.1重量%〜1.2重量%のKBrを含むポリアミド組成物が好ましい。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のポリアミドは、特に、少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸と脂肪族若しくは環状ジアミンとの重縮合によって得られるポリアミド、例えば、PA−6,6、PA−6,10、PA−6,12、PA−12,12、PA−4,6、MXD−6、又は芳香族ジカルボン酸と脂肪族若しくは芳香族ジアミンとの重縮合によって得られたポリアミド、例えば、ポリテレフタルアミド、ポリイソフタルアミド、ポリアラミド若しくはそれらのブレンド及び(コ)ポリアミドよりなる群から選択される。また、本発明のポリアミドは、PA−6、PA−7、PA−11、PA−12又はそれらのブレンド及び(コ)ポリアミドといった、少なくとも1種のアミノ酸(該アミノ酸はラクタム環の加水分解による開環によって生成されてもよい)又はラクタムの重縮合によって得られたポリアミドからも選択できる。コポリアミドの種類としては、特にポリアミドPA−6/6,6が挙げられる。
【0012】
PA−6型のポリアミド及びPA−6,6型のポリアミドが特に好ましい。PA−6型のポリアミドとは、カプロラクタム又はアミノカプロン酸単量体の残基を少なくとも90重量%含むポリアミドを意味すると解する。PA−6,6型のポリアミドとは、アジピン酸及びヘキサメチレンジアミン単量体の残基を少なくとも90重量%含むポリアミドを意味するものと解する。
【0013】
当該ポリアミドは、特にPA−6型のポリアミドについて、ISO11443基準法に従い1000s-1の剪断速度及び250℃の温度で測定される、30〜1200Pa.sの見掛け溶融粘度;又は特にPA−6,6型のポリアミドについて、ISO11443基準法に従い1000s-1の剪断速度及び280℃の温度で測定される、30〜700Pa.sの見掛け溶融粘度を有することができる。
【0014】
特に、ポリアミド単量体の重合前若しくは重合中に又は溶融押出中に、鎖の長さを変更する単量体、例えば、特にポリアミド単量体又はポリアミドと反応することのできるアミン又はカルボン酸官能基を有する二官能性及び/又は一官能性化合物を添加することにより、可変分子量のポリアミドを使用することが可能である。
【0015】
用語「カルボン酸」とは、カルボン酸及びその誘導体、例えば酸無水物、酸塩化物及びエステルなどようなものを意味するものと解する。用語「アミン」とは、アミド結合を形成することのできるアミン及びその誘導体を意味するものと解する。
【0016】
重合の開始時、重合中又は重合の終了時に、脂肪族若しくは芳香族モノカルボン酸若しくはジカルボン酸の全てのタイプ又は脂肪族若しくは芳香族モノアミン若しくはジアミンのアミンの全てのタイプを使用することが可能である。
【0017】
PA−6,6型のポリアミド、すなわち、アジピン酸とヘキサメチレンジアミン又はそれらの塩から少なくとも得られ、随意に他のポリアミド単量体も含んでいてよいポリアミド、例えばヘキサメチレンジアミンアジペートを使用することができる。特に、ポリアミドとして、重合中に過剰のヘキサメチレンジアミン及び酢酸を添加することによって得られたPA−6,6型のポリアミド又は重合中に酢酸を添加することによって得られたPA−6,6型のポリアミドを使用することができる。
【0018】
また、本発明に従うポリアミドは、ブレンド、特に溶融ブレンドによって得ることもできる。例えば、一方のポリアミドと他方のポリアミドとをブレンドすること、又は一方のポリアミドとポリアミドオリゴマーとをブレンドすること、又は一方のポリアミドと鎖の長さを変更する単量体、例えば、特にジアミン、ジカルボン酸、モノアミン及び/又はモノカルボン酸とをブレンドすることが可能である。特に、イソフタル酸又は安息香酸を、例えばおよそ0.2〜1重量%の含有量でポリアミドに添加することが可能である。
【0019】
また、本発明の組成物は、特に上記ポリアミドから誘導されたコポリアミド又はこれらのポリアミド又は(コ)ポリアミドのブレンドを含むこともできる。
【0020】
同様に、特に、重合中にポリアミド単量体の存在下で、アミン官能基型又はカルボン酸官能基型の少なくとも3個の同一の反応性官能基を有する少なくとも1種の多官能性化合物をブレンドすることによって得られる高流動性分岐ポリアミドも使用できる。
【0021】
また、高流動性ポリアミドとして、星形高分子鎖と、必要に応じて直鎖高分子鎖とを含む星形ポリアミドを使用することも可能である。このような星形高分子鎖を含む重合体は、例えばWO97/24388及びWO99/64496に記載されている。
【0022】
これらの星形ポリアミドは、特に、重合中にポリアミド単量体の存在下で、アミノ酸又はカプロラクタムなどのラクタムと、アミン官能基型又はカルボン酸官能基型の少なくとも3個の同一の反応性官能基を有する少なくとも1種の多官能性化合物とをブレンドすることによって得られる。用語「カルボン酸」とは、カルボン酸及びその誘導体、例えば酸無水物、酸塩化物及びエステルなどのようなものを意味すると解する。用語「アミン」とは、アミド結合を形成することのできるアミン及びその誘導体を意味するものと解する。
【0023】
好ましくは、多官能性化合物は、2,2,6,6−テトラキス(β−カルボキシエチル)シクロヘキサノン、トリメシン酸、2,4,6−トリ(アミノカプロン酸)−1,3,5−トリアジン(TACT)及び4−アミノエチル−1,8−オクタンジアミン、ビスヘキサメチレントリアミン、ジアミノプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸、3,5,3’,5’−ビフェニルテトラカルボン酸、フタロシアニン及びナフタロシアニン3,5,3’,5’−ビフェニルテトラカルボン酸から誘導される酸、1,3,5,7−ナフタリンテトラカルボン酸、2,4,6−ピリジントリカルボン酸、3,5,3’,5’−ビピリジルテトラカルボン酸、3,5,3’,5’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、1,3,6,8−アクリジンテトラカルボン酸、トリメシン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、ジエチレントリアミン、トリアルキレンテトラミン及びテトラアルキレンペンタアミン(ここで、アルキレンは好ましくはエチレンである)、メラミン及びポリアルキレンアミン、例えばHuntsman社製のJeffamineT(商標)化合物、特にJeffamineT403(商標)(ポリオキシプロピレントリアミン)よりなる群から選択される。
【0024】
本発明に従う組成物は、該組成物の総重量に対して、20〜80重量%、好ましくは20〜60重量%、より好ましくは35〜55重量%のポリアミドを含むことができる。
【0025】
本発明のポリアミドの重合は、特に、ポリアミドの重合についての従来の操作条件に従って連続式又はバッチ式で実施される。
【0026】
このような重合方法は、簡単に言えば、
・ポリアミド単量体と随意に多官能性、二官能性及び/又は一官能性化合物とのブレンドを撹拌しながら加圧下で加熱し、
・該ブレンドを加圧及び加温下で所定時間にわたり好適な装置を解して水を除去しつつ保持し、次いで減圧し、そして、特に水蒸気の自然圧力下、窒素下又は真空下で、該ブレンドの融点よりも高い温度で所定時間にわたり保持して、形成された水の除去により重合を続行すること
を含むことができる。
【0027】
重合の終了時に、重合体を有利には水で冷却し、そして棒の状態で押し出すことができる。これらの棒を切断して顆粒を生じさせる。
【0028】
本発明に従う組成物は、該組成物の総重量に対して、20〜80重量%、好ましくは20〜60重量%、より好ましくは35〜55重量%のポリアミドを含むことができる。
【0029】
酸化銅は、本発明に従う組成物を製造するために様々な方法で添加できる。このものは、特にPA−6,6型のポリアミドについては、ポリアミドの重合の開始時、重合中又は重合の終了時に添加できる。また、このものは、ポリアミドとのブレンドとしても添加できる。
【0030】
また、当該組成物は、ポリアミド組成物を製造するために従来から使用されている充填剤を含むこともできる。特に、ガラス繊維又は炭素繊維又は有機繊維などの補強繊維充填剤、非繊維質充填剤、例えば、アルミナ、カーボンブラック、クレー、燐酸ジルコニウム、カオリン、炭酸カルシウム、銅、珪藻土、グラファイト、マイカ、シリカ、二酸化チタン、ゼオライト、タルク、ウォラストナイトなどの微粒子充填剤、層状充填剤及び/又は剥離性若しくは非剥離性ナノフィラー、例えばジメタクリレート粒子、ガラスビーズ又はガラス粉末などの重合体充填剤が挙げられる。
【0031】
特に、ガラス繊維のような補強繊維を使用することが好ましい。好ましくは、最も広く使用されている繊維は、7〜14μmの直径及び5mm未満の長さを有する短繊維型のガラス繊維である。これらの繊維は、繊維とポリアミドマトリックスとの間の機械的接着を確保する表面サイズを有することができる。
【0032】
本発明に従う組成物は、衝撃改質剤、特にポリアミドと反応性のある官能基を含むエラストマー主成分を有するものを含んでいてもよいし含んでいなくてもよい。
【0033】
当該組成物は、本発明の変性ポリアミドの他に、1種以上の他の重合体、好ましくはポリアミド又はコポリアミドを含むことができる。
【0034】
また、本発明に従う組成物は、ポリアミド組成物の製造のために通常使用されている添加剤を含むこともできる。例えば、滑剤、難燃剤、可塑剤、核形成剤、触媒、光及び/又は熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、染料、艶消し剤、成形助剤その他の従来の添加剤が挙げられる。
【0035】
これらの繊維及び添加剤は、それぞれの充填剤又は添加剤にとって好適な標準的手段によって、例えば重合中に又は溶融ブレンドによって変性ポリアミドに添加できる。
【0036】
ポリアミド組成物は、一般に、該組成物に取り入れられる様々な化合物、特にポリアミド、酸化銅及びKBrをコールドブレンド又は溶融ブレンドすることによって得られる。これは、これら様々な化合物の性質に応じて高温又は低温及び高剪断応力又は低剪断応力で実施される。これらの化合物は、同時に又は連続的に導入できる。一般に、押出装置が使用されるが、この押出装置中では、材料が加熱され、次いで溶融され、剪断応力に付され、そして輸送される。このような装置は、完全に当業者に知られている。
【0037】
第1の実施形態によれば、これらの化合物の全てを、1回の操作中、例えば押出操作中に溶融ブレンドする。例えば、重合体材料の顆粒のブレンドを実施し、これらを押出装置に導入してこれらを溶融させ、そしてこれらを大なり小なり剪断に付すことが可能である。
【0038】
特定の実施形態によれば、最終組成物を製造する前に、化合物のいくつかの溶融又は非溶融プレミックスを製造することが可能である。
【0039】
本発明に従う組成物は、押出装置を使用して製造される場合には、好ましくは顆粒の状態で一まとめにされる。これらの顆粒は、物品を得るために溶融を伴う方法を使用して成形されるものである。物品は、このようにして該組成物から構成される。一般的な実施形態によれば、変性ポリアミドは、例えば二軸押出装置で棒の状態で押し出され、次いで、この棒が切断されて顆粒になる。続いて、上で製造された顆粒を溶融し、溶融状態の組成物を成形装置、特に射出成形装置に供給することによって成形部品を製造する。
【0040】
本発明に従う組成物は、例えば成形方法、特に射出成形、押出、押出吹込成形又は回転成形などの任意のプラスチック成形方法のために使用できる。
【0041】
また、本発明は、本発明に従う組成物を、例えば押出、成形又は射出成形によって成形することにより得られた物品に関するものでもある。物品としては、自動車分野で使用されるもの、例えばタンク、始動空気分配弁、空気ダクト、ターボ排出管などの空気回路システムの部品及び空気冷却器、ラジエータータンク及びハウジングなどの冷却回路システム部品が挙げられる。
【0042】
本発明の別の主題は、少なくとも1種の酸化銅及びKBrを含む混合物である。この混合物は、例えば、これら2種の化合物のみ、特に粉末状のものを含むことができる。また、この混合物は、特にマスターバッチを形成させるために、ポリアミドと少なくとも酸化銅及びKBrとを含むこともできる。
【0043】
本発明の原理の理解を容易にするために、本明細書では特定の用語を使用している。しかし、これら特定の用語の使用により本発明の範囲の限定が予期されるものではないことを理解すべきである。用語「及び/又は」は、及び、又は、という意味と、この用語に関連する要素の他の可能な組合せの全てとを包含する。
【0044】
本発明の他の内容又は利点は、単なる例示として与える以下の実施例を考慮すればさらに明らかになるであろう。
【実施例】
【0045】
実験の部
使用した化合物は次のとおりである:
・ポリアミド6,6:蟻酸中で140の平均粘度のPA−6,6(ロディア社製);
・Cu2O:フルカ社製;
・KBr:フルカ社製;
・CuI:フルカ社製;
・KI:フルカ社製;
・ガラス繊維:ベトロテックス社製99B;
・エラストマー:エクソン社製Exxelor VA1803;及び
・他の添加剤:滑剤、顔料など。
【0046】
組成物は、Werner&Pfleiderer ZSK40同時回転二軸押出器を使用して次の条件下:スクリュー速度:250rpm、押出量:40kg/時、温度プロフィール:250〜280℃、脱気:0.9barで溶融ブレンドすることによって製造する。ポリアミドと、50重量%のガラス繊維と、5%のエラストマーと、0.2%の添加剤と、以下の表に示す所定の割合の安定剤とを混合する。これらの安定剤を押出の開始時に添加する。
【0047】
次いで、得られた顆粒を、Demag Ergotech Viva50−270プレスを使用して次の条件下:温度プロフィール:280−300℃、成形温度:90−100℃、スクリュー速度:120rpm、射出速度:80cm3/秒、背圧:10barで成形する。
【0048】
老化試験前後における機械的性質を維持する特性の結果を次の表に列挙する。
【表1】

パーセントは、該組成物のポリアミドの重量に対する重量で表している。
【0049】
衝撃強度(シャルピーノッチなし衝撃強度)は、ISO179−1/1Fu基準法に従って測定した。老化は、周囲空気中において200℃で31日間、次いで220℃で7日間実施した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のポリアミドマトリックスと、酸化銅と、KBrとを含む組成物。
【請求項2】
前記酸化銅がCu2O又はCuOであることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ポリアミドの総重量に対して、0.001重量%〜2重量%、好ましくは0.005重量%〜0.5重量%、特に0.009重量%〜0.12重量%の酸化銅を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
KI、ヒンダードフェノール系化合物、HALS型の少なくとも1個のヒンダードアミン単位を有する安定剤又は次亜燐酸ナトリウム又は次亜燐酸マンガンなどの有機若しくは無機燐含有安定剤といった他の熱及び/又は光安定剤を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
前記ポリアミドの重量に対して、0.009重量%〜1.2重量%のCu2O及び0.1重量%〜1.2重量%のKBrを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
前記ポリアミドがPA−6型のポリアミド又はPA−6,6型のポリアミドであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
前記ポリアミドが、PA−6型のポリアミドについては、ISO11443基準法に従い1000s-1の剪断速度及び250℃の温度で測定される30〜1200Pa.sの見掛け溶融粘度を有し、又はPA−6,6型のポリアミドについては、ISO11443基準法に従い1000s-1の剪断速度及び280℃の温度で測定される30〜700Pa.sの見掛け溶融粘度を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物の総重量に対して、20〜80重量%、好ましくは20〜60重量%、より好ましくは35〜55重量%のポリアミドを含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
繊維補強充填剤及び非繊維補強充填剤を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
ガラス繊維を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
【請求項11】
衝撃改質剤を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の組成物の製造方法であって、前記各種化合物を前記組成物に導入し、特に前記ポリアミド、前記酸化銅及び前記KBrをコールドブレンド又は溶融ブレンドする、前記方法。
【請求項13】
請求項1〜11のいずれかに記載の組成物を成形することによって得られた物品。
【請求項14】
少なくとも酸化銅とKBrとを含む混合物。

【公表番号】特表2011−511097(P2011−511097A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536417(P2010−536417)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【国際出願番号】PCT/EP2008/066528
【国際公開番号】WO2009/071507
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(508076598)ロディア オペレーションズ (98)
【氏名又は名称原語表記】RHODIA OPERATIONS
【住所又は居所原語表記】40 rue de la Haie Coq F−93306 Aubervilliers FRANCE
【Fターム(参考)】