説明

熱媒体加熱装置および車両用空調装置

【課題】装置の軽量化を図るとともに、組立性の向上を図ることができる熱媒体加熱装置および車両用空調装置を提供する。
【解決手段】熱媒体が流入または流出する対向して配置された一対のヘッダ51,52、および、一対のヘッダ51,52の間に並んで配置され一対のヘッダ51,52の間で熱媒体を流通させる複数のチューブ53を有する熱交換部50と、複数のチューブ53の間に配置され、熱媒体との間で熱交換を行う加熱モジュール60と、熱交換部50が配置される第1筐体20と、加熱モジュール60が配置されとともに、第1筐体20と当接して複数のチューブ53と加熱モジュール60との相対位置を定める第2筐体30と、が設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータを用いて熱媒体を加熱する熱媒体加熱装置およびそれを用いた車両用空調装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、被加熱媒体を加熱する熱媒体加熱装置の1つとして、正特性サーミスタ素子(PTC素子)を発熱要素とするPTCヒータを用いたものが知られている。
PTCヒータは正特性のサーミスタ特性を有しているため、PTCヒータの温度が上昇するとその抵抗値も上昇する。これによってPTCヒータにおける消費電流が制御されるとともに温度上昇が緩やかになる。その後、PTCヒータにおける消費電流および発熱部の温度が飽和領域に達して安定する。言い換えると、PTCヒータは自己温度制御特性を備えている。
【0003】
上記のように、PTCヒータはヒータの温度が上昇すると消費電流が低くなり、その後一定温度の飽和領域に達すると、消費電流が低い値で安定するという特性を有する。この特性を利用することにより、PTCヒータにより消費される電力を節減することができるとともに、PTCヒータの発熱部における温度の異常上昇を防止することができるという利点が得られる。
【0004】
このような特長を有することから、PTCヒータは多くの技術分野において用いられている。空調の分野、例えば車両用空調装置の分野においても、空気加温用の放熱器に供給する熱媒体(ここでは、エンジンの冷却水)を加熱するための加熱装置にPTCヒータを適用したものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
その一方で、同様な構成で電界効果トランジスタ(以下、「FET」と表記する。)や、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(以下、「IGBT」と表記する。)などのパワー用半導体素子等から発生する熱を媒体に放出して、パワー用半導体素子等の冷却を行う構成も提案されている(例えば、特許文献2および3参照。)。
これらは、PTCヒータで熱媒体や媒体を加熱するか、熱媒体や媒体によりパワー用半導体素子等を冷却するかという観点の違いがあるだけであって、その構成に大きな相違は含まれない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−109137号公報
【特許文献2】特許第4052197号公報
【特許文献3】特開2009−142000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の特許文献1には、熱伝達面の良好な接触を確保することを目的として、PTCエレメントを含む発熱エレメントを、加熱機ハウジングに形成されたスロットに固定する構成が記載されている。
【0008】
しかしながら、上述の構成では複数の発熱エレメントを1つずつスロットに差し込み固定する必要があり、組立作業が煩雑になるという問題があった。さらに加熱機ハウジングに発熱エレメントを差し込むスロットが形成され、その周囲を熱媒体等が流れることから、加熱機ハウジングを深絞り成型により製作した場合、加工上の限界から加熱機を大きく出来ず、十分な能力を得るためには装置を大型化する必要があった。もしくは、加熱機ハウジングを鋳造などにより製作した場合、装置全体の重量が増加するという問題があった。
【0009】
特許文献2および3には、電力変換回路の一部を構成する電子部品を冷却することを目的として、内部に熱媒体等が流通される複数のチューブを平行に配列し、これらチューブの間に複数の電子部品を配置する構成が記載されている。
【0010】
しかしながら、上述の構成では複数の電子部品を1つずつチューブの間に差し込む必要があり、組立作業が煩雑になるという問題があった。
さらに電子部品を所定の位置、つまりチューブとの熱伝達がよい位置に配置することが、熱交換性を向上させる観点から重要な問題となる。上述の構成では、基板に対する電子部品の端子の差し込みによって、電子部品におけるチューブ間への差し込み方向の位置決めが行われている。そのため、組み立て時、電子部品を熱伝達上適切な位置に配置することが容易ではないという問題があった。
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、装置の軽量化を図るとともに、組立性の向上を図ることができる熱媒体加熱装置および車両用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の熱媒体加熱装置は、熱媒体が流入または流出する対向して配置された一対のヘッダ、および、当該一対のヘッダの間に並んで配置され前記一対のヘッダの間で前記熱媒体を流通させる複数のチューブを有する熱交換部と、前記複数のチューブの間に配置され、前記熱媒体との間で熱交換を行う加熱モジュールと、前記熱交換部が配置される第1筐体と、前記加熱モジュールが配置されるとともに、前記第1筐体と当接して前記複数のチューブと前記加熱モジュールとの相対位置を定める第2筐体と、が設けられていることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、加熱モジュールは第2筐体に配置されて取り付けられた後に、第1筐体に配置された熱交換部の複数のチューブの間に差し込まれて配置される。つまり第2筐体を第1筐体に取り付けることにより、同時に、複数の加熱モジュールがチューブの間に配置される。
【0014】
さらに第1筐体と第2筐体とを当接させて両者の相対位置を定めると、同時に、第1筐体に配置された熱交換部のチューブと、第2筐体に配置された加熱モジュールとの相対位置も定められる。
【0015】
その一方で、加熱モジュールは複数のチューブ間のみに配置されるため、第1筐体や第2筐体と直接接触することがない。すると、第1筐体や第2筐体に求められる耐熱性が低くなり、第1筐体や第2筐体を形成する材料の選択の幅が広くなる。言い換えると、耐熱性を有する金属材料と比較して軽量であるが耐熱性が低い材料、例えば樹脂材料を用いて第1筐体や第2筐体を形成することができる。また、熱媒体は一対のヘッダおよび複数のチューブの内部を流れるため、筐体の接合部に熱媒体をシールするための構造を設ける必要がなく、構造を簡略化出来る。
【0016】
上記発明においては、前記第2筐体には、前記加熱モジュールに対して電力を供給する基板を設けることも出来る。
【0017】
本発明によれば、加熱モジュールがあらかじめ位置決め配置された第2筐体に基板を配置するため、加熱モジュールと基板との相対位置を容易に定めることができ、加熱モジュールと基板との接続が容易となる。
【0018】
本発明の熱媒体加熱装置は、熱媒体が流入または流出する対向して配置された一対のヘッダ、および、前記一対のヘッダの間で前記熱媒体を流通させる複数のチューブを有する熱交換部と、電力の供給を受けて熱を発生する発熱体、および、該発熱体を包んで挟む一対の支持部により構成される加熱モジュールを有し、前記複数のチューブの間に配置されて前記熱媒体との間で熱交換を行う加熱モジュールと、前記熱交換部が配置されるとともに、前記一対の支持部と当接して前記複数のチューブと前記加熱モジュールとの相対位置を定める筐体と、が設けられていることを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、加熱モジュールを複数のチューブの間に差し込んで配置する際に、加熱モジュールの支持部を筐体に押し当てて当接させることにより、熱交換部のチューブと加熱モジュールとの相対位置が定められる。
さらに支持部を筐体に押し当てるだけでチューブと加熱モジュールとの相対位置を定めることができるため、加熱モジュールを差し込む作業が容易となる。
【0020】
上記発明においては、前記支持部には、前記発熱体を挟んだ際に前記筐体側から前記発熱体を支持する段差部が設けられていることが望ましい。
【0021】
本発明によれば、発熱体を支持部によって挟んだ加熱モジュールを複数のチューブの間に差し込んだ際に、発熱体は筐体に押し当てられた支持部の段差部によって支持される。
【0022】
本発明の車両用空調装置は、上記本発明に記載の熱媒体加熱装置と、該熱媒体加熱装置から供給された熱媒体と、空気との間で熱交換を行う空調用熱交換部と、前記熱媒体を前記熱媒体加熱装置および前記空調用熱交換部の間で循環させる循環部と、が設けられていることを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、上記本発明の熱媒体加熱装置が設けられているため、特殊な加熱装置などを内蔵する必要がなく、従来と同様の車両用空調装置が使用出来る。
【発明の効果】
【0024】
本発明の熱媒体加熱装置および車両用空調装置によれば、加熱モジュールを第2筐体に取り付けた後に、第1筐体に配置された熱交換部の複数のチューブの間に差し込むことにより、装置の軽量化を図るとともに、組立性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0025】
さらに本発明の熱媒体加熱装置および車両用空調装置によれば、加熱モジュールを複数のチューブの間に差し込んで配置する際に、加熱モジュールの支持部を筐体に押し当てて当接させるため、装置の軽量化を図るとともに、組立性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る車両用空調装置の概略構成図である。
【図2】図1の熱媒体加熱装置における全体構成を説明する斜視図である。
【図3】図2の熱媒体加熱装置の構成を説明する分解斜視図である。
【図4】図2の熱媒体加熱装置の構成を説明する断面視図である。
【図5】図3の加熱モジュールの構成を説明する分解斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る熱媒体加熱装置の全体構成を説明する模式図である。
【図7】図6の熱媒体加熱装置における加熱モジュールの構成を説明する断面視図である。
【図8】図7の絶縁板の構成を説明する斜視図である。
【図9】本発明の参考の実施形態に係る半導体素子冷却装置の全体構成を説明する模式図である。
【図10】図9の熱交換部と半導体素子モジュールとの配置関係を説明する模式図である。
【図11】図10の半導体素子の構成を説明する正面視図である。
【図12】図10の半導体素子の構成を説明する側面視図である。
【図13】図10のブロック部の構成を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る車両用空調装置ついて図1から図5を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る車両用空調装置の概略構成図である。
車両用空調装置1は、外気または車室内空気を取り込んで温調し、それを車室内へと導く空気流路2Aを形成するためのケーシング2を備えている。
【0028】
ケーシング2の内部には、ブロア3と、冷却器4と、放熱器(空調用熱交換部)5と、エアミックスダンパ6と、が主に設けられている。さらにケーシング2の外側には、放熱器5とともに熱媒体循環回路9を構成するタンク7、ポンプ8および熱媒体加熱装置10が設けられている。
ケーシング2の下流側は、吹き出しモード切替ダンパおよびダクト(図示せず。)を介して温調された空気を車室内に吹き出す、複数の吹き出し口(図示せず。)へと接続されている。
【0029】
ブロア3は空気流路2Aの上流側から下流側にかけて順次、外気または車室内空気を吸い込んで昇圧し、それを下流側へと圧送するものである。
冷却器4はブロア3により圧送される空気を冷却するものである。さらに冷却器4は、圧縮機、凝縮器および膨張弁(図示せず。)と共に冷媒回路を構成し、膨張弁で断熱膨張された冷媒を蒸発させることにより、そこを通過する空気を冷却するものである。
【0030】
放熱器5は冷却器4を通過して冷却された空気を加熱するものである。さらに放熱器5は、熱媒体加熱装置10により加熱された熱媒体と、放熱器5を通過する空気との間で熱交換を行うものであって、当該空気を加温するものである。本実施形態では熱媒体加熱装置10とタンク7との間に放熱器5が配置されている例に適用して説明する。
エアミックスダンパ6は放熱器5を通過する空気量と放熱器5をバイパスして流れる空気量との割合を調整し、その下流側でミックスされる空気の温度を調節するか、もしくは暖房が不要な時に空気を全量放熱器5よりバイパスさせ、圧損の低減を行うものである。
【0031】
タンク7は熱媒体循環回路9を循環する熱媒体の一部を一時的に貯留するものである。本実施形態では放熱器5とポンプ8との間にタンク7が配置されている例に適用して説明する。
ポンプ8は熱媒体を圧送するものであって、熱媒体循環回路9において熱媒体を循環させるものである。本実施形態では熱媒体加熱装置10とタンク7との間にポンプ8が配置されている例に適用して説明する。
【0032】
図2は、図1の熱媒体加熱装置における全体構成を説明する斜視図である。図3は、図2の熱媒体加熱装置の構成を説明する分解斜視図である。図4は、図2の熱媒体加熱装置の構成を説明する断面視図である。
熱媒体加熱装置10は、図1に示すように、熱媒体循環回路9を循環する熱媒体を加熱することにより、放熱器5を介して車室内に導かれる空気を加熱するものである。
熱媒体加熱装置10には、図2から図4に示すように、下ケース(第1筐体)20、中ケース(第2筐体)30および上ケース40と、熱交換部50と、加熱モジュール60と、基板70と、が主に設けられている。
【0033】
下ケース20は上ケース40とともに熱媒体加熱装置10の外形を構成し、かつ、中ケース30とともに内部に熱交換部50を収納するものである。下ケース20は底面を有する略角筒状に形成されたものであって、開口に中ケース30が取り付けられるものである。
さらに、下ケース20には熱交換部50を保持するための構造、および熱交換部50に対して熱媒体を流入させる流路や、熱交換部50から熱媒体を流出させる流路が挿通される挿通部が設けられている。
【0034】
中ケース30は下ケース20とともに内部に熱交換部50を収納するものであって、加熱モジュール60および基板70を支持するものである。中ケース30は下ケース20と上ケース40との間に配置される略板状の部材である。
さらに、中ケース30には固定用スリット31と、挿通スリット32と、ボス部33と、が設けられている。
【0035】
固定用スリット31は加熱モジュール60が取り付けられる貫通長孔である。
挿通スリット32は加熱モジュール60の電極板63が挿通される貫通長孔である。
ボス部33は中ケース30から上ケース40に向かって突出した円柱状の部材であって、基板70の取り付けに用いられるネジと噛み合わされる雌ネジ穴が設けられている。
【0036】
上ケース40は下ケース20とともに熱媒体加熱装置10の外形を構成し、かつ、中ケース30とともに内部に基板70を収納するものである。上ケース40は天面を有する略角筒状に形成されたものであって、開口に中ケース30が配置されるものである。
【0037】
下ケース20、中ケース30および上ケース40は、金属、もしくは強度が高く比較的耐熱性を有する樹脂、例えばガラス繊維などを混合して強度を高めた繊維強化樹脂などにより形成することが出来る。
【0038】
熱交換部50は加熱モジュール60と熱媒体との間で熱交換を行い、熱媒体を加熱するものである。さらに、熱交換部50は放熱器5やタンク7やポンプ8とともに熱媒体循環回路9を構成するものである。
熱交換部50には、流入ヘッダ(ヘッダ)51と、流出ヘッダ(ヘッダ)52と、複数のチューブ53と、が主に設けられている。
【0039】
流入ヘッダ51はポンプ8により圧送された熱媒体が流入するものであって、複数のチューブ53に熱媒体を導くものである。流出ヘッダ52は複数のチューブ53から熱媒体が流入するものであって、流入した熱媒体を放熱器5に向かって流出させるものである。
流入ヘッダ51および流出ヘッダ52は対向して配置され、両者の間にはチューブ53が配置される間隔が設けられている。
【0040】
チューブ53は内部を流れる熱媒体と、加熱モジュール60との間で熱交換を行う筒状の部材である。チューブ53は流入ヘッダ51および流出ヘッダ52にわたって配置されている、言い換えるとチューブ53の一方の端部は流入ヘッダ51に接続され、他方の端部は流出ヘッダ52に接続されている。
チューブ53は流入ヘッダ51および流出ヘッダ52の間に複数配置され、所定の間隔をあけて平行に並んでいる。
【0041】
図5は、図3の加熱モジュールの構成を説明する分解斜視図である。
加熱モジュール60は基板70から電力の供給を受けて熱を発生するものである。
加熱モジュール60には、図5に示すように、枠体61と、PTC素子62と、電極板63と、絶縁板64と、が主に設けられている。
【0042】
枠体61は電極板63とともにPTC素子62を保持するものであって、加熱モジュール60を中ケース30に取り付けられるものである。枠体61は略四角筒状に形成されたものであって、両開口に配置される電極板63,63とともに電極板に接着されたPTC素子62を内部に保持するものである。
枠体61は、上記加熱モジュールを上記熱交換部に挿入する際、絶縁板と枠体とのずれを防止するため、絶縁板を保持するための段差が設けられている。
【0043】
枠体61には枠体61の外側に向かって、言い換えると、中ケース30に向かって(図5の上方向に)突出する固定用凸部61A,61Aが設けられている。固定用凸部61A,61Aは中ケース30の固定用スリット31に差し込まれるものであって、加熱モジュール60を中ケース30に固定するものである。
枠体61としては、耐熱温度の高い樹脂材料、例えばポリフェニレンスルファイド(PPS)から形成されているものを挙げることができる。
【0044】
PTC素子62は正特性サーミスタ素子であって、電力の供給を受けて熱を発生する素子である。
PTC素子62は六面体、より好ましくは直方体状に形成され、一つの加熱モジュール60に複数配置されている。さらに複数のPTC素子62は枠体61の内部に並んで配置され、かつ、枠体の両開口に配置された電極板63,63と電気的に接触されている。
【0045】
電極板63は基板70からPTC素子62に電力を供給する導電性を有する板状の部材である。電極板63は略矩形状の板材であって、枠体61における一方の開口および他方の開口に配置されるものである。
さらに電極板63は、PTC素子62と電気的に接続されるとともに、熱伝導が可能なようにPTC素子62と接続されるものである。本実施形態では、PTC素子62と電極板63とを、熱硬化性シリコンを用いて接着する例に適用して説明する。
【0046】
電極板63には、基板70と電気的に接続される端子63Aが設けられている。
端子63Aは電極板63から延びる長方形状の板材であって、一方の電極板63においては電極板63の角部から中ケース30に向かって(図5の上方向)延び、他方の電極板63においては長辺の中央から中ケース30に向かって延びている。
【0047】
絶縁板64は加熱モジュール60とチューブ53との間の絶縁を行うものである。
絶縁板64は長方形状の板として形成されたものであって、電極板63のさらに外側に配置され、枠体61とともに加熱モジュール60の外形を形成するものである。絶縁板64を形成する材料としてはアルミナ(酸化アルミニウム、Al)を例示することができる。
【0048】
さらに絶縁板64は電極板63およびチューブ53と熱伝導が可能に接続されている。本実施形態では、絶縁板64と電極板63との間、および、絶縁板64とチューブ53との間に、伝熱性を有するシリコンコンパウンドが配置されている例に適用して説明する。
【0049】
基板70は加熱モジュール60に電力を供給するものであって、中ケース30に配置されるものである。基板70には加熱モジュール60に供給される電力を制御する制御回路が設けられていてもよい。
【0050】
次に、上記の構成からなる熱媒体加熱装置10の組み立てについて説明する。
最初に加熱モジュール60の組み立てについて説明し、その後に熱媒体加熱装置10の組み立てについて説明する。
【0051】
加熱モジュール60を組み立てる際には、まず図5に示すように、枠体61の中にPTC素子62が配置され、熱硬化性シリコンを用いて電極板63,63がPTC素子62の両面にそれぞれ接着される。熱硬化性シリコンは、PTC素子62に電力を供給して発熱させることにより硬化されてもよいし、外部から熱を加えることにより硬化されてもよく、特に限定するものではない。
【0052】
そして、枠体61、PTC素子62および電極板63,63を挟むように絶縁板64,64が配置される。このとき、電極板63と絶縁板64との間にはシリコンコンパウンドが配置される。絶縁板64はシリコンコンパウンドにより電極板63に仮固定される。
これにより加熱モジュール60が完成する。
【0053】
続いて、熱媒体加熱装置10の組み立てについて図3を参照しながら説明する。
まず中ケース30に加熱モジュール60が取り付けられる。具体的には中ケース30の固定用スリット31および挿通スリット32に、加熱モジュール60の固定用凸部61Aおよび電極板63の端子63Aがそれぞれ挿通される。このうち、固定用スリット31および固定用凸部61Aの組み合わせにより、加熱モジュール60が中ケース30に固定される。
加熱モジュール60は熱交換部50のチューブ53の間隔に対応して、平行に並んで中ケース30に固定される。
【0054】
さらに中ケース30に基板70が取り付けられるとともに、加熱モジュール60の端子63Aと基板70とが電気的に接続される。接続方法としては、ハンダ付けなどの公知の方法を用いることができ、特に限定するものではない。
本実施形態では、ネジによる固定で中ケース30に基板70が取り付けられる例に適用して説明する。
【0055】
なお、上述のように、加熱モジュール60を先に中ケース30に取り付けてもよいし、基板70を先に中ケース30に取り付けてもよく、特に限定するものではない。
【0056】
そして、熱交換部50のチューブ53の間に加熱モジュール60が差し込まれる。このとき、下ケース20に対する中ケース30の配置位置を決定することにより、自動的にチューブ53に対する加熱モジュール60の配置位置が決定される。言い換えると、個々の加熱モジュール60について配置位置を決定する必要がない。
【0057】
なお、熱交換部50は前の工程で、あるいは並行する工程で公知の方法により組み立てられており、かつ、下ケース20に配置されている。
【0058】
下ケース20と中ケース30とが接触するまで加熱モジュール60がチューブ53の間に差し込まれると、図4に示すように、チューブ53とPTC素子62とが同じ高さに配置される。言い換えると、加熱モジュール60は、チューブ53に対する熱伝達効率が最も高い位置に配置される。なお、熱伝達効率が最も高い位置であればよく、チューブ53とPTC素子62は同じ高さである必要はない。
そのため、個々の加熱モジュール60において差し込み量を調節する必要がない。
【0059】
最後に上ケース40を、中ケース30および下ケース20に対して取り付けることにより、熱媒体加熱装置10の組み立てが完了する。
【0060】
次に、上記の構成からなる車両用空調装置1における熱媒体加熱装置10を用いた暖房運転について説明する。
本実施形態における車両用空調装置1において暖房運転を行う場合には、図1に示すように、熱媒体加熱装置10により加熱された熱媒体を用いて、空気流路2Aを流れる空気の加熱が行われる。
【0061】
つまり、熱媒体はポンプ8から圧送されることにより熱媒体循環回路9を循環する。このとき、熱媒体はポンプ8、熱媒体加熱装置10、放熱器5およびタンク7の順に循環する。
熱媒体は熱媒体加熱装置10において加熱モジュール60から熱を吸収して加熱される。高温となった熱媒体は放熱器5に流入して空気流路2Aを流れる空気に熱を放出する。
【0062】
熱媒体から熱を受け取り昇温された空気は、空気流路2Aを通って車室内に供給される。
その一方で空気に対して放熱して温度の下がった熱媒体は、放熱器5からタンク7に流入する。タンク7において一時的に貯留された熱媒体は再びポンプ8に流入し、上述の過程を繰り返す。
【0063】
次に、本実施形態の特徴である熱媒体加熱装置10における熱媒体の加熱について説明する。
まず、熱媒体加熱装置10における熱媒体の流れ、つまり熱交換部50における熱媒体の流れについて説明する。
【0064】
ポンプ8から圧送された熱媒体は、図3に示すように、最初に流入ヘッダ51に流入し、流入ヘッダ51から複数のチューブ53に分かれて流入する。チューブ53を流れる熱媒体は加熱モジュール60のPTC素子62において発生し、電極板63、絶縁板64およびチューブ53を伝わってきた熱を受けて加熱される。
加熱された熱媒体は複数のチューブ53から流出ヘッダ52に合流し、流出ヘッダ52から放熱器5に向かって流出する。
【0065】
加熱モジュール60に供給される電力は、図4に示すように、基板70および電極板63を介してPTC素子62に電力が供給される。電力が供給されたPTC素子62は熱を発生する。
【0066】
上記の構成によれば、加熱モジュール60は中ケース30に配置されて取り付けられた後に、下ケース20に配置された熱交換部50の複数のチューブ53の間に差し込まれて配置される。つまり中ケース30を下ケース20に取り付けることにより、同時に、複数の加熱モジュール60がチューブ53の間に配置される。
【0067】
さらに下ケース20と中ケース30とを当接させて両者の相対位置を定めると、同時に、下ケース20に配置された熱交換部50のチューブ53と、中ケース30に配置された加熱モジュール60との相対位置も定められる。
そのため、熱媒体加熱装置10および車両用空調装置1における組立性の向上を図ることができる。
【0068】
その一方で、加熱モジュールは複数のチューブ間のみに配置されるため、下ケース20や中ケース30と直接接触することがない。すると、下ケース20や中ケース30に求められる耐熱性が低くなり、下ケース20や中ケース30を形成する材料の選択の幅が広くなる。言い換えると、耐熱性を有する金属材料と比較して軽量であるが耐熱性が低い材料、例えば樹脂材料を用いて下ケース20や中ケース30を形成することができる。
そのため、熱媒体加熱装置10および車両用空調装置1の軽量化を図ることができる。また、熱媒体は一対のヘッダおよび複数のチューブの内部を流れるため、筐体の接合部に熱媒体をシールするための構造を設ける必要がなく、構造を簡略化出来る。
【0069】
加熱モジュール60が配置された中ケース30に基板70を配置するため、加熱モジュール60と基板70との相対位置を容易に定めることができ、加熱モジュール60と基板70との接続が容易にすることができる。
【0070】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図6から図8を参照して説明する。
本実施形態の熱媒体加熱装置の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、加熱モジュールの構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図6から図8を用いて加熱モジュールの構成のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る熱媒体加熱装置の全体構成を説明する模式図である。図7は、図6の熱媒体加熱装置における加熱モジュールの構成を説明する断面視図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0071】
本実施形態の熱媒体加熱装置110は、図6および図7に示すように、下ケース(筐体)120、中ケース130および上ケース40と、熱交換部50と、加熱モジュール160と、基板70と、が主に設けられている。
【0072】
下ケース120は上ケース40とともに熱媒体加熱装置110の外形を構成し、かつ、中ケース130とともに内部に熱交換部50を収納するものである。下ケース120は底面を有する略角筒状に形成されたものであって、開口に中ケース130が取り付けられるものである。
【0073】
中ケース130は第1の実施形態の中ケース30と同一の構成を有するものであって、固定用スリット31を有していない点のみが異なっている。
【0074】
加熱モジュール160は基板70から電力の供給を受けて熱を発生するものである。
加熱モジュール160には、図7に示すように、PTC素子(発熱体)62と、電極板63と、絶縁板(支持部)164と、が主に設けられている。
【0075】
本実施形態では、加熱モジュール160に枠体61が含まれていない例に適用して説明する。
なお、加熱モジュール160に枠体61が含まれていなくてもよく、特に限定するものではない。枠体61が含まれている場合には、本実施形態の中ケース130の代わりに第1の実施形態の中ケース30が用いられる。
【0076】
図8は、図7の絶縁板の構成を説明する斜視図である。
絶縁板164は加熱モジュール160とチューブ53との間の絶縁するものであり、かつ、PTC素子62および電極板63を保持するものである。さらに絶縁板164は、図8に示すように、長方形状の板として形成されたものであって、電極板63のさらに外側に配置され加熱モジュール160の外形を形成するものである。
【0077】
絶縁板164には、下ケース120から中ケース130に向かって絶縁板164の厚さが薄くなる段差部165が設けられている。段差部165は、一対の絶縁板164を重ね合わせた際にPTC素子62および電極板63が収納される空間を形成するものである。言い換えると、中ケース130側にのみ開口を有する空間を形成するものである。
【0078】
このようにすることで、PTC素子62を絶縁板164によって挟んだ加熱モジュール160を複数のチューブ53の間に差し込んだ際に、PTC素子62は下ケース120に押し当てられた絶縁板164の段差部165によって支持される。
【0079】
なお、絶縁板164の材料としてはアルミナ(酸化アルミニウム、Al)を例示することができる。
【0080】
次に、上記の構成からなる熱媒体加熱装置110の組み立てについて説明する。
最初に加熱モジュール160の組み立てについて説明し、その後に熱媒体加熱装置110の組み立てについて説明する。
【0081】
加熱モジュール160を組み立てる際には、まず図7に示すように、電極板63,63の間にPTC素子62が配置され、熱硬化性シリコンを用いて両者が接着される。
そして、PTC素子62および電極板63,63を挟むように絶縁板164,164が配置される。このとき、PTC素子62および電極板63,63は段差部165により形成される空間に配置される。さらに電極板63と絶縁板164との間にはシリコンコンパウンドが配置される。
これにより加熱モジュール160が完成する。
【0082】
続いて、熱媒体加熱装置110の組み立てについて説明する。
まず、図7に示すように、チューブ53と絶縁板164との間にシリコンコンパウンドが配置された状態で、チューブ53の間に加熱モジュール160が差し込まれる。このとき、加熱モジュール160の絶縁板164が下ケース120と接触するまで、加熱モジュール160はチューブ53の間に差し込まれる。
【0083】
その後、下ケース120と中ケース130とが組み合わされ、加熱モジュール160の絶縁板164の上端が中ケース130と接触した状態で、加熱モジュール160と基板70とが電気的に接続される。最後に上ケース40が、下ケース120および中ケース130に組み合わされることにより、熱媒体加熱装置110が完成する。
【0084】
上記の構成からなる熱媒体加熱装置110を有する車両用空調装置における暖房運転については、第1の実施形態と同様であるためその説明を省略する。
【0085】
上記の構成によれば、加熱モジュール160を複数のチューブ53の間に差し込んで配置する際に、加熱モジュール160の支持部を筐体に押し当てて当接させることにより、熱交換部のチューブ53と加熱モジュール160との相対位置が定められる。
さらに絶縁板164を下ケース120に押し当て、中ケース130を組付けるだけでチューブ53と加熱モジュール160との相対位置を定めることができるため、加熱モジュール160を差し込む作業が容易となる。そのため、熱媒体加熱装置110およびそれを備えた車両用空調装置の組立性の向上を図ることができる。
【0086】
〔参考の実施形態〕
次に、本発明の参考の実施形態に係る半導体素子冷却装置ついて図9から図13を参照して説明する。
本実施形態の半導体素子冷却装置の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、半導体素子から発生する熱を熱媒体により奪う点が異なっている。よって、本実施形態においては、図9から図13を用いて半導体素子の周辺構成のみを説明し、その他の構成等の説明を省略する。
図9は、本実施形態に係る半導体素子冷却装置の全体構成を説明する模式図である。図10は、図9の熱交換部と半導体素子モジュールとの配置関係を説明する模式図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0087】
半導体素子冷却装置210は、半導体素子261と熱媒体との間で熱交換を行うことにより、半導体素子261を冷却するものである。
半導体素子冷却装置210には、図9および図10に示すように、下ケース20、中ケース30および上ケース40と、熱交換部50と、半導体素子モジュール260と、基板70と、が主に設けられている。
【0088】
半導体素子モジュール260には、図10に示すように、半導体素子261と、ブロック部262と、絶縁板64と、が主に設けられている。
【0089】
図11は、図10の半導体素子の構成を説明する正面視図である。図12は、図10の半導体素子の構成を説明する側面視図である。
半導体素子261はFETやIGBTなどの半導体素子であって、例えば車両に搭載された駆動用モータの制御に用いられるものである。
半導体素子261には図11および図12に示すように、本体261Aと、3本のピン261Bと、放熱面261Cとが設けられている。本体261Aの内部には半導体チップが密封されている。ピン261Bは半導体チップと電気的に接続された端子である。放熱面261Cは半導体チップにおいて発生した熱を外部に放出させる経路である。
【0090】
図13は、図10のブロック部の構成を説明する斜視図である。
ブロック部262は半導体素子261を支持するものであって、非導電性の材料から形成されたものである。ブロック部262は六面体状に形成されるとともに、図13に示すように、半導体素子261の本体261Aがはめ込まれる凹部262Aと、3本のピン261Bが配置される3つの溝部262Bと、が形成されている。
【0091】
絶縁板64は、長方形状の板として形成されたものであって、ブロック部262のさらに外側に配置されブロック部262とともに半導体素子モジュール260の片側の外形を形成するものである。絶縁板64を形成する材料としてはアルミナ(酸化アルミニウム、Al)を例示することができる。
【0092】
次に、上記の構成からなる半導体素子冷却装置210の組み立てについて説明する。
最初に半導体素子モジュール260の組み立てについて説明し、その後に半導体素子冷却装置210の組み立てについて説明する。
【0093】
半導体素子モジュール260を組み立てる際には、まず図10に示すように、ブロック部262の凹部262Aに半導体素子261が配置される。このとき、半導体素子261の放熱面261Cが外側となるように半導体素子261が配置される。
このようにすることで、半導体素子モジュール260をチューブ53の間に差し込んだ際に、絶縁板64を介して半導体素子261の放熱面261Cをチューブ53に密着させることができる。
【0094】
そして、半導体素子261およびブロック部262を挟むように絶縁板64が配置される。このとき、半導体素子261と絶縁板64との間にはシリコンコンパウンドが配置される。
これにより半導体素子モジュール260が完成する。
【0095】
続いて、半導体素子冷却装置210の組み立てについて説明する。
まず、図10に示すように、チューブ53と絶縁板64との間にシリコンコンパウンドが配置された状態で、チューブ53の間に半導体素子モジュール260が差し込まれる。
【0096】
その後、下ケース20と中ケース30とが組み合わされ、半導体素子モジュール260のピン261Bと基板70とが電気的に接続される。最後に上ケース40が、下ケース20および中ケース30に組み合わされることにより、半導体素子冷却装置210が完成する。
【0097】
上記の構成によれば、半導体素子261をネジ止めすることなく配置することができるため、半導体素子冷却装置210の製造工程を簡略化することができ、かつ、製造コストの低減を図ることができる。
つまり、半導体素子261をチューブ53などの熱交換部50にネジ止めする場合には、熱交換部50の一部を肉厚としてネジ孔をバーリング加工により形成したり、ネジボスを溶接して取り付けたりする必要があった。これに対して、本実施形態では半導体素子モジュール260をチューブ53の間に差し込む等の作業のみで熱交換部50に配置することができる。
【符号の説明】
【0098】
1 車両用空調装置
5 放熱器(空調用熱交換部)
10,110 熱媒体加熱装置
20 下ケース(第1筐体)
30 中ケース(第2筐体)
50 熱交換部
51 流入ヘッダ(ヘッダ)
52 流出ヘッダ(ヘッダ)
53 チューブ
60,160 加熱モジュール
62 PTC素子(発熱体)
70 基板
120 下ケース(筐体)
164 絶縁板(支持部)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱媒体が流入または流出する対向して配置された一対のヘッダ、および、当該一対のヘッダの間に並んで配置され前記一対のヘッダの間で前記熱媒体を流通させる複数のチューブを有する熱交換部と、
前記複数のチューブの間に配置され、前記熱媒体との間で熱交換を行う加熱モジュールと、
前記熱交換部が配置される第1筐体と、
前記加熱モジュールが配置されるとともに、前記第1筐体と当接して前記複数のチューブと前記加熱モジュールとの相対位置を定める第2筐体と、
が設けられていることを特徴とする熱媒体加熱装置。
【請求項2】
前記第2筐体には、前記加熱モジュールに対して電力を供給する基板がさらに設けられていることを特徴とする請求項1記載の熱媒体加熱装置。
【請求項3】
熱媒体が流入または流出する対向して配置された一対のヘッダ、および、前記一対のヘッダの間で前記熱媒体を流通させる複数のチューブを有する熱交換部と、
電力の供給を受けて熱を発生する発熱体、および、該発熱体を包んで挟む一対の支持部により構成される加熱モジュールを有し、前記複数のチューブの間に配置されて前記熱媒体との間で熱交換を行う加熱モジュールと、
前記熱交換部が配置されとともに、前記一対の支持部と当接して前記複数のチューブと前記加熱モジュールとの相対位置を定める筐体と、
が設けられていることを特徴とする熱媒体加熱装置。
【請求項4】
前記支持部には、前記発熱体を挟んだ際に前記筐体側から前記発熱体を支持する段差部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の熱媒体加熱装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の熱媒体加熱装置と、
該熱媒体加熱装置から供給された熱媒体と、空気との間で熱交換を行う空調用熱交換部と、
前記熱媒体を前記熱媒体加熱装置および前記空調用熱交換部の間で循環させる循環部と、
が設けられていることを特徴とする車両用空調装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−79344(P2011−79344A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−230675(P2009−230675)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】