説明

熱検証機器、生体サンプルの熱処理用の装置及び前記熱検証機器を含むアセンブリ、並びに前記熱検証機器の製造方法

生体サンプルの熱処理用の装置(100)の熱検証機器(302)であって、少なくとも1つのスリーブ(316)であって、それぞれの前記スリーブ(316)はシンク(314)を画定するとともに、前記生体サンプルを加熱又は冷却することを意図されている前記熱処理装置(100)の個別のキャビティ(120)に挿入されることを意図された少なくとも1つのスリーブと、それぞれの前記シンク(314)に設置された個別の温度プローブ(334)と、を備え、それぞれの前記スリーブはプラスチックから作られていることを特徴とする機器を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
生体サンプルのための熱処理装置は、先行技術にて知られている。熱処理装置とは例えば、サーモサイクラー(thermo cycler)又はPCR(Polymerase Chain Reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)機とも呼ばれるサーマルサイクラー(thermal cycler)、若しくはインキュベータである。
【0002】
サーマルサイクラーは、生体サンプルを加熱してPCR反応を自動化するための装置である。装置には通常、加熱キャビティを有するサーマルブロック(thermal block)が設けられており、この加熱キャビティ中に、PCRの反応混合物を含有するシンクを挿入することが意図される。シンクは通常プラスチック支持物、例えば「マイクロプレート」タイプの支持物によって区切られる。
【0003】
サーマルサイクラーを熱的に検証するため、例えばサーマルサイクラーの温度偏差を監視するために、生体サンプルを熱処理するための装置の熱検証機器を用いることが知られており、この種の熱検証機器は
・少なくとも1つのスリーブであって、それぞれのスリーブはシンクを画定するとともに 、生体サンプルを加熱又は冷却することを意図された熱処理装置の個別のキャビティに 挿入されることを意図されたスリーブと、
・それぞれのシンク内に設置された個別の温度プローブと、
を備える。
【0004】
最先端技術においては、温度プローブを囲むスリーブは、金属から作られているとともに空気によって温度プローブから隔てられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の1つの目的は、熱処理中に生体サンプルを備える反応混合物によって必要とされた温度を、確実に評価することを可能にする、生体サンプル用の熱処理機器の熱検証装置を提供することである。
【0006】
そのため、本発明の1つの目的は、それぞれのスリーブがプラスチックからなることを特徴とする上述の種類の熱検証装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実際、従来技術の装置において金属製のスリーブは極めて早く加熱キャビティの温度に達し、温度プローブによって測定された温度が、実際には熱処理装置のサーマルブロックの温度に対応することを、本発明者は見出した。しかしながら、生体サンプルの熱処理の間、反応混合物の温度が実質的に反応ブロック(reactive block)の温度とは異なることをも、本発明者は見出した。本発明によれば、温度プローブは反応媒体の状態に近い状態にあることが認められ、このことは、サーマルブロックのものと推定されるのではなく、この反応混合物によると推定される温度を測定することを可能とする。
【0008】
本発明の別の特徴によると、
・それぞれのスリーブはポリプロピレンから成り、
・それぞれのスリーブは20℃〜100℃、好ましくは20℃〜120℃の間での繰り返 される温度変化に耐えることを意図され、
・それぞれのスリーブは0.7mmより小さい、好ましくは0.5mmより小さい厚さを 有し、
・機器は、それぞれのシンクを満たす熱材料を備え、温度プローブはこの熱材料に浸漬さ れ、この熱材料は少なくとも毎秒3℃〜毎秒5℃の間の加熱速度に対して、水の温度応 答に対して5%以内の同一の温度応答を有し、
・熱材料は熱脂肪(thermal fat)であり、
・機器は、主壁と、複数のプラスチックのスリーブであって、主壁によって支持されると ともに、生体サンプルを収容するための、主壁の上面に出現する複数のシンクを区画す るスリーブであって、個別の温度プローブがシンクのうちの少なくとも1つの中に配置 されている複数のプラスチック製スリーブと、を備えるマイクロプレートと、主壁の上 面に固定されているとともに、温度プローブが設置された少なくともそれぞれのシンク を閉じるカバーと、を備え、
・機器は主壁から8mmより小さい、好ましくは4mmより小さい距離を隔てられた上外 面を備える。
【0009】
また本発明は、生体サンプルのための熱処理装置と、本発明によるこの熱処理装置のための熱検証機器とのアセンブリに関する。
【0010】
また別の特徴によると、熱処理機器はサーマルサイクラーであり、
・熱処理機器はインキュベータである。
【0011】
また本発明は、マイクロプレートに収容された生体サンプルを加熱又は冷却することを意図されている熱処理装置の熱検証機器を製作する方法に関し、この方法は熱処理装置に適合されているとともに、主壁と、主壁によって支持されているとともに、生体サンプルを収容するための、主壁の上面に現れた複数のシンクを画定する複数のプラスチックのスリーブと、を備えるマイクロプレートを得るステップと、少なくとも1つの温度プローブをカバー上に固定するステップと、カバーを主壁の上面に固定し、これにより温度プローブそれぞれを個別のシンク内に設置し、少なくともこれらのシンクのそれぞれを閉じるステップと、を備えることを特徴とする。
【0012】
別の特徴によると、方法は、カバーを固定するステップの前に、温度プローブを収容することを意図されたそれぞれのシンクを、水の温度応答に対して5%以内の同一の温度応答を、少なくとも毎秒3℃〜毎秒5℃の間の加熱速度に対して有する熱材料によって満たすステップを備え、
・熱材料とは熱脂肪である。
【0013】
本発明のこれらの特徴と利点とは、他と同様に、サーマルサイクラーと関連する本発明の一つの実施形態の、以下の詳細な説明を読むことで明らかになるであろう。説明は、添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】サーマルサイクラー、及びサーマルサイクラーに配置されることを意図されたマイクロプレートの三次元図である。
【図2】図1のマイクロプレートの三次元底面図である。
【図3】図1のサーマルサイクラーの熱検証システムの三次元図である。
【図4】図3の熱検証システムの分解三次元図である。
【図5】図3及び図4のシステムの熱検証機器の断面図である。
【図6】標準温度に対応する、水温及び熱脂肪温度の漸次変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
サーマルサイクラー100を図1に示す。サーマルサイクラー100は、マイクロプレート106を収容することを意図した空間104を画定する本体102と、本体102に取り付けられており、マイクロプレート106を収容する空間104を閉鎖することを意図された蓋108とを備える。
【0016】
例えばBio−Rad社が販売しているマイクロプレート106は、プラスチック製の生体サンプルホルダーを形成する。さらに具体的には、マイクロプレート106は、上面112を備える長方形状の主壁110を備える。また、マイクロプレート106は、生体サンプルを収容するためのシンク114をも備える。
【0017】
図2を参照すると、それぞれのシンク114は、主壁110によって支持されたスリーブ116によって画定されているとともに、後述される加熱キャビティ120の形状に適合された形状を有する。一般的に、スリーブ116は円錐状、若しくはハーフボウル(half−bowl)形状又は試験管形状である。従ってシンク114は、スリーブ116の内部に広がる容積に相当する。
【0018】
図1に戻ると、シンク114は上面112を介して出現している。シンク114はマトリックス状に、通常は8×12個のシンク、すなわち96個配置される。
【0019】
空間104は、閉じた位置にある蓋に対向して、底部118(サーマルブロックとも呼ばれる)を備え、加熱キャビティ120がこの底部118に形成される。スリーブ116それぞれは、それぞれの加熱キャビティ120に挿入されることを意図されており、これにより加熱キャビティ120は対応するシンク114に含まれる生体サンプルを加熱することができる。スリーブ116は、加熱キャビティ120の形状と合致する形状を有し、これによりサーマルブロック118と接触する。
【0020】
蓋108は可動プレート122を備え、この可動プレート122は、マイクロプレート106が空間104に収容され蓋108が閉じられた際に、マイクロプレート106の上面112に重みをかけることを意図されている。
【0021】
サーマルサイクラー100の熱検証システム300を図3に示す。検証システム300は、サーマルサイクラー100の空間104内に導入されることを意図された内部熱検証機器302と、サーマルサイクラー100の外部に残すことを意図された外部処理モジュール304とを備える。内部機器302と外側モジュール304とは、サーマルサイクラー100の、閉位置にある蓋108と本体102との間を通ることを意図されている情報交換層306によって互いに接続されている。
【0022】
図4を参照すると、内部熱検証機器302は、図1のマイクロプレート106と同一であるマイクロプレート308を備える。従ってマイクロプレート308は、上面312が設けられた主壁310と、上面312に出現するシンク314を区画するスリーブ316(図5に示される)とを備える。
【0023】
マイクロプレート308と、とりわけスリーブ316とは、プラスチックから作られ、約0.5mmの厚さを有する。記載された例においては、プラスチックはポリプロピレンである。マイクロプレート106については、マイクロプレート308は、サーマルサイクラー100のサーマルブロックによってPCR反応の間にかけられる、繰り返される温度変化、とりわけ20℃〜100℃、好ましくは20℃〜120℃の間の繰り返される温度変化に耐えることを意図されている。
【0024】
さらに、マイクロプレート308は、PCRに使用される化学的薬品及び生物学的薬品に対して不活性なままであることを意図されている。
【0025】
また、内部熱検証機器302は、マイクロプレート308の上面312に固定されることを意図されているカバーを形成する、第一プリント基板カード318を備え、これにより内部熱検証機器302のシンク314を閉鎖する。
【0026】
また、内部熱検証機器302は、マイクロプレート308に固定されることを意図されている蓋320を備えて、第一プリント基板カード318とマイクロプレート308との双方を覆う。蓋320は、マイクロプレート308の上面312上に延在する上外面322を備え、内部検証機器302が空間104に設置された状態で蓋108が閉じられている際に、サーマルサイクラー100の蓋108の可動プレート122が、この上外面322に負荷をかけることを意図されている。
【0027】
好ましくは、機器が閉じられた際に、マイクロプレート308の上面312及び蓋320の上外面322は8mmより小さい距離、好ましくは4mmより小さい距離を隔てられ、このことによって内部熱検証機器302は(図1のマイクロプレートのような)「単純な」マイクロプレートと比較して過剰な厚さを有することがない。この過剰な厚さは、サーマルサイクラー100の蓋108を閉めることを妨げる危険性を有する場合がある。
【0028】
外部モジュール304は、2つの部品324及び326を有するハウジング、及びハウジング324及び326に囲まれた第二プリント基板カード328を備える。
【0029】
2つのプリント基板カード318及び328は、層306によって互いに接続される。好ましくは、層306は、プリント基板カード318及び328の導電層と連続して延伸し、これにより層306(又は少なくともこの層の導電部)とこれら導電層とは一体にのみ形成される。この設計は、層306とプリント基板カード318及び328との間におけるコネクタ及び/又は溶着の使用を避けることを可能とする。このコネクタ及び/又は溶着は、交換される情報にノイズを生じさせる危険性を有する場合がある。
【0030】
また、外部モジュール304は、外部モジュール304をコンピュータに接続することを可能とすることを意図されているコネクタ330を備え、内部熱検証機器302によって収集されたデータをコンピュータに転送する。
【0031】
図5を参照すると、内部熱検証機器302はサーマルサイクラー100の空間104に設置され、サーマルサイクラー100の蓋108は閉じられている。次いでスリーブ316それぞれは、サーマルサイクラー100の個別の加熱キャビティ120に挿入される。スリーブ316それぞれが、対応する加熱キャビティ120の形状に合致し、従ってサーマルブロック118に接触していることがわかる。
【0032】
シンク314の少なくとも一部は、温度の測定結果を収集することを意図されている測定シンクである。図5は、測定シンク314の断面図である。
【0033】
熱脂肪332は、測定シンク314それぞれの底部に設置される。熱脂肪332は、サーマルサイクラー100において用いられる加熱速度、とりわけ毎秒3℃〜毎秒5℃の間の加熱速度に少なくとも対して、水の温度応答と5%以内で同一の温度応答を有する(即ち、標準温度にさらされている熱脂肪は、同じ標準温度にさらされている水の温度と5%以内で等しい温度を、各々の瞬間において有する)。例えば図6に、25℃から90℃までの温度上昇と、90℃の安定状態における保持と、90℃から25℃までの下降と、を備える標準温度の間における、水の温度変化Teと熱脂肪の温度変化Tgとを示す(熱脂肪に関する曲線Tgは10℃下にずれており、これによって水に関する曲線TeからTgを区別している)。図に示されるように、熱脂肪の温度Tgは、水の温度Teの5%未満下に依然として留まる。とりわけ、90℃における安定状態の間に、水の温度は88.7度で安定しているが、一方、熱脂肪の温度は89℃又は5%未満の差に固定される。
【0034】
熱脂肪332は、熱脂肪332の粘性のために熱シンク314の底部に残留し、装置が、輸送の間に生じる場合がある上下逆の状態となった際にさえ、熱脂肪332が第一プリント基板カード318に付着する機会はほとんどない。
【0035】
温度プローブ334は測定用のシンク314それぞれに設置され、熱脂肪332の中に浸漬される。さらに具体的には、それぞれの温度プローブ334は第一プリント基板カード318に固定される。第一プリント基板カード318の温度測定値を提供するために、プローブそれぞれの電線336それぞれが第一プリント基板318に直接溶着される。
【0036】
熱脂肪の目的は、PCRの反応混合物の中に存在する水性液体をシミュレートすることである。従って、プローブは実際の状態により近づいた条件下にある。
【0037】
前述によると、温度プローブ334は、プラスチックのスリーブの厚さ及び熱脂肪の厚さだけ、サーマルブロックから隔てられているだけである。
【0038】
内部熱検証機器302を製造するために、以下のステップが実行される。
【0039】
加熱装置100に適合された、即ちサーマルサイクラー100を有するPCRとの関連で用いられるよう適合されたマイクロプレートである、マイクロプレート308を得る。
【0040】
少なくとも1つの温度プローブ334を、カバーを形成することを意図されたプリント基板カード318に固定する。
【0041】
温度プローブ334を収容することを意図されたシンク314それぞれを、熱脂肪332によって満たす。
【0042】
カバー318を、主壁の上面312に固定し、これにより温度プローブ334それぞれを、熱脂肪332で満たされた個別のシンク314の中に設置するとともに、少なくとも前記シンク314それぞれを閉じる。
【0043】
上述の本発明はサーマルサイクラーに関するが、本発明は、生体サンプルの熱処理のためのこの種の装置に限定されない。また本発明はとりわけ生体サンプルのインキュベータにも適用することができる。
【符号の説明】
【0044】
100 サーマルサイクラー
102 本体
104 空間
106 マイクロプレート
108 蓋
110 主壁
112 上面
114 シンク
116 スリーブ
118 底部(サーマルブロック)
120 キャビティ
122 可動プレート
300 熱検証システム
302 内部熱検証機器
304 外部処理モジュール
306 情報交換層
308 マイクロプレート
310 主壁
312 上面
314 シンク
316 スリーブ
318 第一プリント基板カード
320 蓋
322 上外面
324 ハウジング
326 ハウジング
328 第二プリント基板カード
330 コネクタ
332 熱脂肪
334 温度プローブ
336 電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体サンプルの熱処理用の装置(100)の熱検証機器(302)であって、
少なくとも1つのスリーブ(316)であって、それぞれの前記スリーブ(316)はシンク(314)を画定するとともに、前記生体サンプルを加熱又は冷却することを意図されている前記熱処理装置(100)の個別のキャビティ(120)に挿入されることを意図された少なくとも1つのスリーブと、
それぞれの前記シンク(314)に設置された個別の温度プローブ(334)と、
を備え、
それぞれの前記スリーブはプラスチックから作られていることを特徴とする機器。
【請求項2】
それぞれの前記スリーブ(316)はポリプロピレンから作られていることを特徴とする請求項1に記載の機器(302)。
【請求項3】
それぞれの前記スリーブ(316)は20℃〜100℃、好ましくは20℃〜120℃の間での繰り返される温度変化に耐えることを意図されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の機器(302)。
【請求項4】
それぞれの前記スリーブ(316)は0.7mmより小さい、好ましくは0.5mmより小さい厚さを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の機器(302)。
【請求項5】
前記機器は、それぞれの前記シンクを満たす熱材料を備え、前記温度プローブ(334)は前記熱材料に浸漬され、前記熱材料は、少なくとも毎秒3℃〜毎秒5℃の間の加熱速度に対して水の温度応答に対して5%以内の同一の温度応答を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の機器(302)。
【請求項6】
前記熱材料は熱脂肪(332)であることを特徴とする請求項5に記載の機器。
【請求項7】
主壁(310)と、
複数のプラスチックの前記スリーブ(316)であって、前記主壁(310)によって支持されるとともに、前記生体サンプルを収容するための、前記主壁(310)の上面(312)に出現する複数のシンクを区画するスリーブであって、個別の前記温度プローブ(334)が前記シンク(314)のうちの少なくとも1つの中に配置されている複数のプラスチック製スリーブと、
を備えるマイクロプレート(308)と、
前記主壁(310)の上面(312)に固定されているとともに、前記温度プローブが設置された少なくともそれぞれの前記シンク(314)を閉じるカバー(318)と、
を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の機器(302)。
【請求項8】
前記機器は、前記主壁(310)から8mmより小さい、好ましくは4mmより小さい距離を隔てられた上外面(322)を備えていることを特徴とする請求項7に記載の機器(302)。
【請求項9】
生体サンプルのための熱処理装置(100)と、この熱処理装置(100)のための請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱検証機器(302)とのアセンブリ。
【請求項10】
前記熱処理装置(100)はサーマルサイクラーであることを特徴とする請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記熱処理装置はインキュベータであることを特徴とする請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項12】
マイクロプレート(106)に収容された生体サンプルを加熱又は冷却することを意図されている熱処理装置(100)の、請求項7に記載の熱検証機器(302)を製作する方法であって、前記方法が
前記熱処理装置(100)に適合されているとともに、
主壁(310)と、
前記主壁(310)によって支持されているとともに、生体サンプルを収容するための、前記主壁(310)の前記上面(312)に現れた複数のシンク(314)を画定する複数のプラスチックのスリーブ(310)と、
を備える前記マイクロプレートを得るステップと、
少なくとも1つの温度プローブ(334)をカバー(318)上に固定するステップと、
前記カバー(318)を前記主壁の前記上面(312)に固定し、これにより前記温度プローブ(334)それぞれを個別の前記シンク(314)中に設置し、少なくともこれら前記シンク(314)のそれぞれを閉じるステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項13】
前記カバー(318)を固定するステップの前に、
前記温度プローブ(334)を収容することを意図されたそれぞれの前記シンクを、水の温度応答に対して5%以内の同一の温度応答を少なくとも毎秒3℃〜毎秒5℃の間の加熱速度に対して有する熱材料によって満たすステップを備えることを特徴とする請求項12に記載の製造の方法。
【請求項14】
前記熱材料が熱脂肪(332)であることを特徴とする請求項13に記載の製造の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−517220(P2012−517220A)
【公表日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548738(P2011−548738)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【国際出願番号】PCT/FR2009/052666
【国際公開番号】WO2010/089470
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(511187030)
【Fターム(参考)】