説明

熱間補修用水系吹付材

【課題】 熱間でカーボンボンドを形成する物質として炭素質樹脂を含むにも関らず、吹き付けた際の炭素質樹脂の流失が起こりにくく、かつ得られる吹付施工体が剥落しにくい熱間補修用水系吹付材を提供する。
【解決手段】 本発明の熱間補修用水系吹付材は、耐火骨材と炭素質樹脂とを含有する熱間補修用水系吹付材において、前記炭素質樹脂のうちの一部を、被造粒粉体と共に造粒物を形成した形態で配合し、残部は造粒物を形成することなく粉末の形態で配合してなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、転炉、脱ガス炉、取鍋、混銑車その他の窯炉の内張りの熱間補修に用いられ、施工水と共に被補修面に吹き付けられる熱間補修用水系吹付材に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、転炉において、内張りの溶損箇所を熱間で補修することが行われている。熱間補修の方法として、耐火骨材と結合剤とを含む吹付材を、施工水と共に内張りの溶損箇所に吹き付ける方法が知られている。
【0003】
従来、この方法に使用される吹付材には、結合剤にリン酸塩やケイ酸塩を用いたものが多用されてきたが、リン酸塩やケイ酸塩は、スラグと共に低融点化合物を形成するため耐用性が悪いという欠点をもつ。
【0004】
そこで、近年では、吹付施工体に耐スラグ浸透性及び強度を付与する目的で、リン酸塩やケイ酸塩に代えて、熱間でカーボンボンドを形成する物質、具体的には、炭素質樹脂が用いられている。
【0005】
本明細書において、炭素質樹脂とは、フェノール樹脂等の合成樹脂のみならず、ピッチやタール等の瀝青も含む概念とする。
【0006】
しかし、炭素質樹脂は、吹付材に含まれて被補修面に吹き付けられた際、被補修面の熱で直ちに溶融し、吹付施工体に保形性を付与する前に被補修面から流失しやすく、かつ比重の相違等から耐火骨材と馴染みにくいといった欠点をもつ。炭素質樹脂の流出は、カーボンボンド量の減少による耐食性低下をもたらす。
【0007】
特許文献1は、この欠点を解消するために、炭素質樹脂としてのタールを、マグネシア質原料と共に造粒物を形成した形態で配合する方策を採る。タールがマグネシア質原料を内包するため、タール単独で粉末の形態で配合する場合に比べて、受熱時の流失が起こりにくく、タールとマグネシア質原料との馴染みが改善される。
【0008】
なお、造粒物としての炭素質樹脂の適用は、特許文献1以外にも種々検討されており、例えば、以下のものが知られている。
【0009】
特許文献2は、炭素質樹脂としてのフェノール樹脂を、黒鉛と共に造粒物を形成した形態で適用することを開示する(特許文献2の第1表A参照)。これによると、特許文献1の上記効果に加え、被造粒粉体に黒鉛を選択したことで、黒鉛がもつ水との濡れ性の悪さに起因する施工水の増加が緩和されるといった効果も得られる。
【0010】
特許文献3は、炭素質樹脂としてのピッチを、金属粉と共に造粒物を形成した形態で適用することを開示する(特許文献3の実施例3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特公昭56−20329号公報
【特許文献2】特公平1−46473号公報
【特許文献3】特開平2−255579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
熱間補修用水系吹付材は、施工水を添加されたのち、高温、例えば1000℃以上の被補修面に吹き付けられる。このため、吹き付けられた際に、施工水の急激な蒸発による水蒸気圧で、被補修面への付着が阻害され、吹付施工体と被補修面との間に空隙が介在することがある。この場合、かりに吹付施工体を形成できたとしても、それが溶損による寿命の到来をまたずして、稼働中に剥落しやすい。
【0013】
炭素質樹脂を造粒物の形態で配合した従来品は、いずれも炭素質樹脂の必要量全量を造粒物として配合している。この場合、炭素質樹脂の流失を防止できる反面、炭素質樹脂の軟化が遅延する分、吹き付けられた瞬間の被補修面への付着性に劣るためか、水蒸気圧の影響を受けやすく、上記剥落の問題が起こりやすい。
【0014】
本発明の目的は、熱間でカーボンボンドを形成する物質として炭素質樹脂を含むにも関らず、吹き付けた際の炭素質樹脂の流失が起こりにくく、かつ得られる吹付施工体が剥落しにくい熱間補修用水系吹付材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一観点によれば、耐火骨材と炭素質樹脂とを含有する熱間補修用水系吹付材において、前記炭素質樹脂のうちの一部を、被造粒粉体と共に造粒物を形成した形態で配合し、残部は造粒物を形成することなく粉末の形態で配合してなることを特徴とした熱間補修用水系吹付材が提供される。
【発明の効果】
【0016】
炭素質樹脂の一部を造粒物として配合することで、炭素質樹脂の過度の軟化流動による流失を防止する効果は残しつつ、残部を粉末の形態で配合することで、吹き付けた瞬間の被補修面への付着性を確保し、吹付施工体の剥落を防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
実施の形態において、熱間補修用水系吹付材は、耐火骨材、粉末炭素質樹脂、及び造粒物よりなる。
【0018】
耐火骨材には、例えば、マグネシア質原料、マグネシア‐炭素質原料、ドロマイト質原料、カルシア質原料、アルミナ質原料、スピネル質原料、クロミア質原料、シリカ質原料、ジルコニア質原料、炭化珪素質原料、窒化珪素質原料、炭素質原料、金属粉(例:アルミニウム粉、マグネシウム粉、金属シリコン粉)、並びにこれらのいずれかを含むれんが屑その他の使用済耐火物の粉砕品から選択される1種以上を用いることができる。なお、耐火骨材は、密充填構造を形成するために、粗粒、中粒、微粒に粒度調整される。
【0019】
粉末炭素質樹脂は、炭素質樹脂を粉末状に調整したものである。その粒径は、特に限定されないが、小さい程、吹き付けた瞬間の被補修面への付着性を高めることができる。粉末炭素質樹脂の粒径は、例えば、1mm以下が好ましく、0.1mm以下がより好ましく、50μm以下がより好ましい。
【0020】
炭素質樹脂には、上記粉末炭素質樹脂としても、また後述する造粒剤としても、例えば、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリブテン樹脂、ビニルポリマー、クマロン樹脂、ポリプロピレン、ポリエステル、PVA、アラビアゴム、ピッチ、タール、及びアスファルトから選択される一種以上を用いることができる。
【0021】
造粒物は、炭素質樹脂を造粒剤として用いて、被造粒粉体を造粒したものであり、被造粒粉体が炭素質樹脂で覆われてなる。造粒物の粒径は、例えば3mm以下が好ましい。
【0022】
造粒法は特に限定されない。例えば、被造粒粉体を溶融した炭素質樹脂で練り込み、得られた成形体を粉砕することで得られる。その成形体を粉砕前に加圧することで、緻密な造粒物を得ることができる。造粒には、周知のブリケットマシーンやペレタイザー等を用いることができる。
【0023】
造粒剤に用いる炭素質樹脂は、上記粉末炭素質樹脂に用いるものと同じであることが好ましい。この場合、造粒物と粉末炭素質樹脂との馴染みが特によくなり、吹付施工体内におけるカーボンボンドの一体性がよくなって、耐食性の改善に寄与する。例えば、粉末炭素質樹脂にフェノール樹脂を用いる場合は、造粒剤にもフェノール樹脂を用いることが好ましい。粉末炭素質樹脂に合成樹脂と瀝青との相溶物を用いる場合は、造粒剤にも同じ合成樹脂と瀝青との相溶物を用いることが好ましい。
【0024】
被造粒粉体は、特に限定されない。例えば、マグネシア質原料、炭素質原料、又は金属粉等、上記耐火骨材としても用いうるものを被造粒粉体に用いることができる。
【0025】
被造粒粉体として金属粉を用いると、これを炭素質樹脂が被覆するため、その酸化を防止でき、また用いる金属粉に応じてカーボンボンドの他、これよりも強固なボンドを形成することができる。例えば、金属粉としてアルミニウム粉を用いると、造粒物全体としてカーボンボンドの他、炭化アルミニウムボンドも形成することができる。
【0026】
被造粒粉体として炭素質原料を用いると、これを炭素質樹脂が被覆するため、炭素質原料がもつ水との濡れ性の悪さに起因する施工水の増加が緩和される。施工水の低減は、吹き付けた際の急激な水蒸気圧の発生を緩和し、吹付施工体の被補修面への接着性を高める相乗効果をもたらす。また、炭素質原料以外のものを用いる場合に比べて、造粒物全体としての炭素含有量を増やすことができ、強固なカーボンボンドを形成することができる。
【0027】
炭素質原料としては、例えば、鱗状黒鉛や土状黒鉛等の天然黒鉛、製鋼用電極の破砕材(いわゆる電極屑)等の人造黒鉛その他の黒鉛、カーボンブラック、無煙炭、メソフェーズカーボンその他の無定形炭素から選択される一種以上を用いることができる。
【0028】
本吹付材においては、粉末炭素質樹脂と、造粒物に含まれる炭素質樹脂とが熱間でカーボンボンドを形成し、吹付施工体に、耐スラグ浸透性や強度を付与する。吹付施工体に耐スラグ浸透性や強度を付与するのに必要な炭素質樹脂の総使用量は、当業者であれば自ずと理解できるであろう。
【0029】
例えば、炭素質樹脂の総使用量は、本吹付材に占める割合で、2〜40質量%程度である。炭素質樹脂の総使用量を2質量%以上とすることで、吹付施工体に特に良好な耐スラグ浸透性や強度を付与することができ、40質量%未満とすることで、耐火骨材が少なくなりすぎることによる耐食性の低下を防止することができる。
【0030】
本吹付材は、施工水と共に被補修面に吹き付けられる。吹付けには、例えば乾式吹付機を用いることができる。乾式吹付機は、先端にノズルを有する搬送ホースと、吹付材をノズルに向けて搬送ホース内をエアー搬送させるエアー圧縮機と、ノズル内及び/又はノズルに至る搬送ホース内で吹付材に施工水を添加する施工水添加機とを備える。施工水の添加量は、本吹付材に対する外かけで、例えば1〜50質量%である。
【0031】
本吹付材によると、炭素質樹脂の一部を造粒物として配合することで、炭素質樹脂の被補修面からの流失を防止する効果は残しつつ、残部を粉末炭素質樹脂として配合することで、吹き付けた瞬間の被補修面への付着性を確保し、施工水の水蒸気圧の影響を受けにくくして、吹付施工体の剥落を防止することができる。
【0032】
本吹付材では、吹付材が含有する炭素質樹脂の総量のうちの8.5〜90質量%を造粒物に使用し、残部即ち10〜91.5質量%を粉末炭素質樹脂に使用することが好ましい。
【0033】
8.5質量%以上を造粒物に使用することで、炭素質樹脂の被補修面からの流出を防止する効果をより確実なものとすることができ、10質量%以上を粉末炭素質樹脂として使用することで、吹き付けた瞬間の被補修面への付着をより確実なものとすることができる。
【0034】
本吹付材では、造粒物100質量%に占める被造粒粉体の割合は35質量%以下に抑えることが好ましい。これにより、造粒剤である炭素質樹脂の軟化の過度の遅延を防止し、吹き付けた瞬間の被補修面への付着性を高めることができる。また、造粒物の表面に被造粒粉体が露出する割合が少なくなるため、炭素質樹脂が被造粒粉体を被覆する効果、例えば、被造粒粉体の酸化を防止する効果や、被造粒粉体の施工水との濡れ性を改善する効果をより確実なものとすることができる。
【0035】
ところで、近年、施工環境を悪化させにくい吹付材が望まれている。以下、施工環境を考慮した本発明の好ましい形態について説明する。
【0036】
炭素質樹脂の中でも、ピッチやタール等の瀝青は、強固なカーボンボンドを形成できる反面、燃焼時の発煙が特に著しく、かつベンツピレン等の有害物質を含む。この点、フェノール樹脂は、施工環境を悪化させにくいので、炭素質樹脂として、フェノール樹脂を使用することが望まれる。
【0037】
しかし、一般に、フェノール樹脂は、タールやピッチに比べると、吹付施工体への強度付与効果に劣る。このため、フェノール樹脂のみをカーボンボンド源(炭素質樹脂)として用い、かつこれを造粒物の形態でのみ使用した熱間補修用水系吹付材は、溶損による寿命の到来をまたずして、稼働中に剥落しがちである。
【0038】
本発明によると、かりに炭素質樹脂として、フェノール樹脂のみを用い、施工環境の改善を図ったとしても、フェノール樹脂を粉末状でも用いることで、上記剥落の問題を起こりにくくすることができる。この点で、本発明は、炭素質樹脂として、フェノール樹脂を用いる場合に、特に意義が大きい。
【0039】
フェノール樹脂としては、低沸点成分であるフリーフェノールの含有量が5質量%未満のものが好ましい。揮発分が少ないため、施工環境上、特に好ましく、かつ残炭率が高いため、通常のフェノール樹脂に比べて、吹付施工体への強度付与効果に優れる。
【0040】
また、普通のフェノール樹脂は、これを単独で粉末の形態で用いた場合、被施工面への付着性を改善する効果をもつ反面、被補修面の熱を受けて収縮する傾向にある。この収縮は、吹付施工体の気孔率を高める要因となるので、好ましい現象とはいえない。
【0041】
この点フリーフェノール含有量5質量%未満のフェノール樹脂は、揮発分が少ないことで、加熱時の収縮も小さいため、これを単独で粉末の形態で用いる場合の弊害を抑えることができる。
【0042】
以上の理由で、本発明は、炭素質樹脂として、フリーフェノール含有量5質量%未満のフェノール樹脂を用いる場合に特に意義が大きい。なお、かかる条件を満たすフェノール樹脂は、例えば商品名:ベルパールとして市販されている。
【0043】
耐火骨材や被造粒粉体も、施工環境を左右する要因となる。例えば、耐火骨材及び/又は被造粒粉体としてのカーボンブラックは、ベンツピレンを含み得るので好ましいとは言いがたい。そこで、耐火骨材及び/又は被造粒粉体として、炭素質原料を用いる場合は、黒鉛が好ましい。黒鉛は、炭素質原料の中でも特に施工水に濡れにくいので、これを使用する場合は、耐火骨材として使用するのではなく、被造粒粉体として使用すると、施工水の増加を緩和できるので好ましい。
【実施例】
【0044】
表1に、熱間補修用水系吹付材の実施例及び比較例を示す。
【0045】
表1で、造粒物は、被造粒粉体35質量%と造粒剤65質量%とよりなる。被造粒粉体には鱗状黒鉛を用い、造粒剤及び粉末炭素質樹脂には、いずれもフリーフェノール含有量5質量%未満のフェノール樹脂を用いた。造粒物の粒径は2.5mm以下であり、粉末炭素質樹脂の粒径は30μm以下である。
【0046】
吹付材に占めるフェノール樹脂の含有量、即ちフェノール樹脂の総使用量は8質量%に固定し、造粒物と粉末炭素質樹脂との比率を各例間で変化させた。
【0047】
【表1】

【0048】
表1で、評価は次の要領で行った。各例の吹付材を、慣用の乾式吹付機を用い、約1200℃に熱したマグネシア‐カーボンれんがの垂直面に吹き付け、吹付施工体を形成した。施工水の添加量は、吹付材100質量%に対する外かけで20〜40質量%とした。
【0049】
接着強度:吹付施工体とれんがとの間のせん断応力を測定し、実施例5のせん断応力を100とした相対値を求め、その相対値が90超100以下の場合を◎、80超90以下の場合を○、70超80以下の場合を△、70以下の場合を×として4段階評価した。
【0050】
耐食性:吹付施工体から切り出した所定寸法の試料を、回転侵食試験機を用い、C/S3.4の転炉スラグと鋼片とを侵食剤として、1650〜1700℃で5時間侵食させた。各例の最大溶損量を測定しかつその逆数を求め、実施例5のその逆数を100とした相対値を求め、その相対値が90超100以下の場合を◎、80超90以下の場合を○、70超80以下の場合を△、70以下の場合を×として4段階評価した。
【0051】
比較例1は、接着強度に優れるが、フェノール樹脂を粉末状でのみ配合したため、吹付施工体からのフェノール樹脂の流下が多く、施工体内に充分な量のカーボンボンドを形成できなかったためか、耐食性に劣る。
【0052】
比較例2は、フェノール樹脂を造粒物としてのみ配合したもので、フェノール樹脂の流下を防止できたため耐食性に優れるが、フェノール樹脂の軟化が遅延する分、吹き付けられた瞬間の被補修面への付着性に劣るためか、接着強度に劣る。
【0053】
実施例1〜7は、フェノール樹脂の一部を造粒物の形態で配合し、残部を粉末の形態で配合したもので、接着強度と耐食性とを兼ね備える。表1の結果から、造粒物に用いる炭素質樹脂の、炭素質樹脂の総使用量に占める割合は、8.5〜90質量%が好ましく、17.8〜82質量%がより好ましく、28〜66質量%がより好ましいといえる。
【0054】
以上、本発明の具体例について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、本発明の熱間補修用水系吹付材は、耐火骨材、造粒物、及び粉末の炭素質樹脂以外の添加物を含んでもよい。
【0055】
添加物としては、例えば、湿潤剤(例:アセトアニリド、アセト酢酸アニリド、アセトアニリド、アセト酢酸アニリドのメチル・ジメチル誘導体類、クマロン樹脂、ε−カプロラクタム等のラクタム類、p−t−ブチルフェノール、p−オクチルフェノール、重油、軽油、灯油、潤滑油等の石油類、大豆油、紅花油、オリーブ油、しそ油、ごま油、あまに油、シリコン油等の人工油脂、アントラセン、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン)、分散剤、酸化防止剤、炭素繊維その他の有機繊維、無機繊維、金属繊維等から選択される一種以上を用いることができる。
【0056】
なお、添加物として、リン酸塩又はケイ酸塩を用いてもよいが、既述のように、リン酸塩又はケイ酸塩はスラグと低融点化合物を形成するため含まないことが最も好ましい。この他、種々の組み合わせ及び改良が可能なことは当業者に自明であろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐火骨材と炭素質樹脂とを含有する熱間補修用水系吹付材において、前記炭素質樹脂のうちの一部を、被造粒粉体と共に造粒物を形成した形態で配合し、残部は造粒物を形成することなく粉末の形態で配合してなることを特徴とした熱間補修用水系吹付材。
【請求項2】
前記炭素質樹脂のうちの8.5〜90質量%を造粒物の形態で配合した請求項1に記載の熱間補修用水系吹付材。
【請求項3】
前記造粒物100質量%に占める被造粒粉体の割合を35質量%以下に抑えた請求項1又は2に記載の熱間補修用水系吹付材。
【請求項4】
前記炭素質樹脂が、フリーフェノール含有量5質量%未満のフェノール樹脂よりなる請求項1〜3のいずれかに記載の熱間補修用水系吹付材。
【請求項5】
前記被造粒粉体が、黒鉛及び/又は金属を含む請求項1〜4のいずれかに記載の熱間補修用水系吹付材。

【公開番号】特開2010−235340(P2010−235340A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−82737(P2009−82737)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000170716)黒崎播磨株式会社 (314)
【Fターム(参考)】