説明

燃料噴射弁用ハウジングの製造方法及び燃料噴射弁用ハウジング

【課題】生産性が高い燃料噴射弁用ハウジングの製造方法の提供。
【解決手段】Hvが300以上の高張力鋼ならなる板材を複数段階の金型成形により順次、一体的に形成された有底の筒状部材にまで深絞りする工程と、前記深絞り工程における金型成形のいずれかの段階で前記筒状部材の底部に噴射口を穿孔してノズルを形成する工程と、を有するノズル一体型の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法であって、前記深絞り工程の少なくとも1の段階の金型成形及び前記穿孔工程は、ダイスをセラミクス型にて行う。セラミクス型は深絞りに採用すると材料に対する攻撃性が低く、塑性加工する相手材との間の相互作用が予想外に少なく、型寿命が長いばかりか、製造されるハウジングの精度が高い。特に、燃料噴射弁用ハウジング先端の有底部に形成される噴射口の形状が、高張力鋼などの通常の深絞りに用いる型材料を用いた場合に比べて精密な形状を実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの燃料噴射弁に好適に用いることができる燃料噴射弁用ハウジングの製造方法及び燃料噴射弁用ハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用エンジンの燃料噴射弁は、先端に燃料の噴射口が形成された有底の筒状のハウジングを有している(特許文献1〜3など)。このハウジングは筒状の部分と、噴射口を形成した先端(底部)の部分とを溶接などにて接合することで形成されている。
【0003】
ここで、ハウジングの構造としては溶接などの繋ぎ目が少なく、可能であれば一体的に形成される部分が多い方(つまり、接合部分が少ない方)が望ましいことはいうまでもない。つまり、近年の環境問題などへの対応から燃料噴射の圧力向上が望まれており、燃料噴射弁に求められる耐圧性も高いものが望まれているからである。
【0004】
そのような構造を実現するためには、塊状の材料から切削加工により製造する方法や、一枚の板材より金型成形で製造することが要求される。ハウジングの製造方法として切削加工を採用すると、生産性が低くなるという問題がある。また、金型による成形を採用すると、極めて変形量が大きいいわゆる「深絞り」を行うことになり、切削加工と同様に生産性が低く極めて困難であった。その理由としては、先述したように、燃料噴射の圧力は向上させることが望まれているので、ハウジングを形成する材料も高強度、高靭性のものを使用することが望まれており、切削や、深絞りによる加工は極めて困難であった。例えば、高張力鋼を深絞り加工すると、高熱を発生し、ダイスの焼きかじりが発生することがあった。
【0005】
つまり、高張力・高強度の材料に対して深絞りを行うことは可能であっても、用いられる型の耐久性が十分でなく、精々、極めて少ない量を製造することができるのみであった
【特許文献1】特開2003−254189号公報(第5図など)
【特許文献2】特表2003−504558号公報
【特許文献3】特許第2610520号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記実情に鑑み完成されたものであり、燃料噴射弁用ハウジングの製造方法を提供するに当たり高い生産性が実現できることを解決すべき課題とする。また、耐圧性の高い燃料噴射弁が実現できる燃料噴射弁用ハウジングを提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(燃料噴射弁用ハウジングの製造方法)
本発明の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法は、Hvが300以上の高張力鋼ならなる板材を加工して燃料噴射弁用ハウジングを製造する方法である。そして、そのような高張力鋼からなる板材を複数段階の金型成形により順次、一体的に形成された有底の筒状部材にまで深絞りする工程と、
前記深絞り工程における金型成形のいずれかの段階で前記筒状部材の底部に噴射口を穿孔してノズルを形成する工程と、を有するノズル一体型の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法であって、
前記深絞り工程の少なくとも1の段階の金型成形及び前記穿孔工程は、ダイスの少なくとも一部をセラミクス型にて行うことを特徴とする。
【0008】
ここで、セラミクス型は耐摩耗性に優れた材料として知られているが、深絞りに採用すると、材料に対する攻撃性が低く、塑性加工する相手材との間の相互作用が予想外に少なくなり、型の寿命が長いばかりか、製造される燃料噴射弁用ハウジングの精度が高いことが判った。特に、燃料噴射弁用ハウジング先端の有底部に形成される噴射口の形状が、高張力鋼などの通常の深絞りに用いる型材料を用いた場合に比べて精密な形状を実現できることを発見し本発明を完成した。
【0009】
セラミクス型を用いる工程としては特に変形量が大きい金型成形の段階にて用いられることが望ましい。また、穿孔工程ではダイスにセラミクス型を採用する。ここで、前記深絞り工程の多段階の金型成形のうちの少なくとも最終段階における前記ダイスが前記セラミクス型であることが望ましい。深絞りにおける最終段階では加工硬化などにより板材の加工性が低下するので、加工性が高いセラミクス型を採用することが望ましい。
【0010】
ここで、特に、前記セラミクス型としてはレーザー干渉法にて測定された表面粗さが1μm以下とすることが望ましい。表面の粗さ(表面粗度)を一定以下に制御することで、板材との間の相互作用をより少なくすることができるので、より、精度の高い燃料噴射弁用ハウジングが実現できる上、型の寿命も向上できる。
【0011】
前記Hvが300以上の高張力鋼はマルエージング鋼が例示できる。マルエージング鋼は切削にて加工されることが一般的であるが、本発明方法によれば、深絞りといった塑性加工も実現できる。
【0012】
更に、前記ダイスは鋼材からなる保持材にて焼きばめされており、該焼きばめを行う際の徐冷時における温度の時間依存曲線は上に凸の形状を採用することで、セラミクス型の性能発現を助けることができる。焼きばめにおける徐冷時の温度曲線を上述のように制御することで、セラミクス型における割れや欠けの発生を低減できる。
【0013】
(燃料噴射弁用ハウジング)
上記課題を解決する本発明の燃料噴射弁用ハウジングはHvが300以上の鋼から形成され、底部に噴射口が形成された有底の筒状部材であって、底部とそれ以外の部分とが一体的に形成されていることを特徴とする。
【0014】
特に、上述の本発明の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法にて製造されうるものであることが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法によると、ダイスにセラミクス型を採用することで、従来、深絞りができるとは考えられていなかったマルエージング鋼などの高張力鋼に対して生産性よく深絞りや穿孔を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(燃料噴射弁用ハウジング)
本発明の燃料噴射弁用ハウジングはエンジンに供給する燃料を噴射するために用いられる燃料噴射弁のハウジングを形成する。このハウジングはHvが300以上の鋼から形成される。Hvが300以上の高張力鋼としてはマルエージング鋼が例示される(マルエージング鋼については後に説明する)。その形状は、底部に噴射口が形成された有底の筒状部材であって、底部とそれ以外の部分とが一体的に形成されている。
【0017】
本発明の燃料噴射弁用ハウジングは後述する燃料噴射弁用ハウジングの製造方法にて製造されうる特徴をもつものが望ましい。つまり、切削加工にて製造されるのではなく、深絞り及び型による穿孔により製造されるものである。
【0018】
(燃料噴射弁用ハウジングの製造方法)
本発明の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法は、板材に対して深絞り工程と穿孔工程とを適用することで燃料噴射弁用ハウジングを製造する方法である。媒材はHvが300以上の高張力鋼から構成され、特に、Hvが400以上であることが望ましく、更には熱処理後にHvが600以上になる素材が望ましい。Hvが300乃至400以上の高張力鋼としてはマルエージング鋼が例示される。深絞り加工後に熱処理を行うと、マルエージング鋼はHv800相当になり高圧に耐えうる高張力鋼として有効である。
【0019】
マルエージング鋼は一般的なものが採用できる。例えば、極低炭素鋼であって、ニッケル元素、或いはニッケル元素−コバルト元素を含有する靱性に富んだマルテンサイト母相に、チタン元素又はモリブデン元素などの金属間化合物を析出させることにより強化を図った鋼であり、靱性に富み、高い強度を有する材料である。高張力鋼からなる板材は圧延により形成されることが望ましい。
【0020】
深絞り工程は複数段階の金型成形(ポンチとダイスとを用いる)により順次、一体的に形成された有底の筒状部材にまで深絞りする工程である。そして、穿孔工程は筒状部材の底部に噴射口を穿孔する工程である。
【0021】
深絞り工程は板材から深絞り比(長さ/直径)を徐々に大きくした型を用いて金型成形を行うことで深絞りを行っていく。ここで、(長さ/直径)が大きくなる領域、又は、(長さ/直径)の値が大きく変化する領域ではダイスにセラミクス型を採用する。例えば深絞りの最終段階においてセラミクス型を採用することが望ましい。
【0022】
ポンチ及びダイスの形状(深絞り比、型に付与するテーパなども含む)は以下のように決定することが望ましい。すなわち、実際に金型成形(深絞り)を行った場合に、鍛造品の表面に焼き付きや擦り傷(深絞り(鍛造)方向の傷)が形成されないような範囲で型の形状などを決定する。擦り傷が生じた場合には、深絞りによる変形の程度を小さくするために、鍛造前後の深絞り比の変化量を小さくしたり、型に付与するテーパの角度を大きくしたり、表面粗度を小さくすること、並びにこれらの組み合わせで対応できる。潤滑剤の種類や鍛造温度を変化させることも有効である。
【0023】
更には深絞りの前段階においてセラミクス型を採用することが望ましい。セラミクス型を採用する以外のダイスや、ポンチについては一般的な高張力鋼から形成することができる。
【0024】
セラミクス型としては特に限定しないが、放電加工して孔を形成することが多いので、導電性を有することが望ましい。例えば、導電材を含有させることで実現できる。また、セラミクス型の表面粗度はレーザー干渉法にて測定した値が1μm以下であることが望ましく、100nm以下であることがより望ましく、10nm以下であることが殊に望ましく、8nm以下であることが特に望ましく、3nm以下であることが更に望ましい。そのほかに表面粗度の上限としては、100nm未満、50nm以下(又は未満)、20nm以下(又は未満)、10nm未満、8nm未満、6nm以下(又は未満)、3nm未満などを採用することができる。特に、鍛造時にセラミクス型の表面をワークが擦るように動く部位(例えば、筒状のハウジングを深絞りにより形成する場合に、筒の壁部分に接触する部分)の表面粗度が重要である。それ以外の部位(例えば、筒状の部材の底面に接する部分など)ではダイスの表面粗度がより大きくても構わない場合があり得る。更には表面粗度がいくつでも構わない場合も考えられる。ここで、表面粗度を調節する方法としては、一般的な機械研磨により行う方法のほか、ダイヤモンド粉を用いた超音波研磨により更に表面粗度を小さくできる方法がある。
【0025】
ダイスとしては全体をセラミクス型とすることもできるが、コアのみをセラミクス型とし、その周りを鋼材にて形成することで、セラミクス型の寿命を向上することができる。セラミクス型を鋼材中に嵌め込む方法としては特に限定しないが、いわゆる焼きばめと称される方法が挙げられる。焼きばめとは、セラミクス型が嵌め込まれる鋼材を高温に熱した後、セラミクス型を嵌め込み、冷却することで鋼材を収縮させてセラミクス型を固定する手法である。
【0026】
ここで、冷却速度は小さいことが望ましい。特に、鋼材がセラミクス型に固着する温度近傍以降において、冷却速度を小さくすることが望ましい。例えば、焼きばめ時に、800℃にて外側部分の鋼材を加熱した後、一昼夜程度かけて室温にまで戻すなどすることが望ましい。冷却速度を緩やかにすることでセラミクス型に加わる応力の不均衡が少なくできる。また、焼きばめを行う際の徐冷時における温度の時間依存曲線は上に凸の形状であることが望ましい。温度の時間依存曲線が上に凸であることで鋼材がセラミクス型に固着する近傍における温度変化が小さくできるからである。
【0027】
深絞り工程と同様に穿孔工程においてもダイスにセラミクス型を採用する。穿孔工程はポンチを板材に貫通させることで噴射口を穿孔する工程である。穿孔する時期としては特に限定しない。例えば、深絞りの早い段階や、前の段階で行うこともできるし、遅い段階や、後段階として行うこともできる。早い段階や前段階で行うと、その後の深絞り工程にて穿孔した噴射口の形状が独特の形状に変化する。具体的には丸く穿孔した噴射口がだ円形状になる。また、遅い段階や後段階で穿孔すると、穿孔した噴射口の形状が保存される傾向にある。従って、必要とされる噴射口の形状により、噴射口の形状(つまりポンチの形状)や穿孔時期を選択できる。ここで、セラミクス型を採用して深絞り工程を行うと、ハウジングの噴射口形成部分の歪み発生が少なく、予め噴射口を穿孔しておいても形状が許容範囲以上に歪む可能性が小さくできる。
【0028】
穿孔工程で穿孔するポンチとしては深絞り工程にて用いるポンチを共用することもできる。具体的には深絞り工程にて深絞りを行うポンチの先端に噴射口の形状に相当するポンチを設けることで、深絞り工程のある段階と同時に穿孔工程を行うことができる。また、深絞り工程を行うポンチの内部に、独立して可動出来る構造をもち、穿孔工程用のポンチを形成することで、深絞り工程のある段階を行った後、続いて穿孔工程用のポンチを可動させることで穿孔することができる。穿孔工程用のポンチを深絞り工程用のポンチ内に形成し、深絞り工程用のポンチにより深絞り工程のある段階を行った後、穿孔工程を行うと、穿孔工程により形成される噴射口の向きを穿孔工程用のポンチの可動方向により制御できる。
【実施例】
【0029】
以下、本発明の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法について、図を参照しながら詳細に説明する。なお、説明の都合上、図の縮尺は必ずしも正確なものではない。特に、各部材の板厚については記載しやすいように誇張してある場合がある。
【0030】
本実施例の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法は、図1(a)〜(e)に示すように、マルエージング鋼(Hv440)からなる板状の粗材10について、順次、金型成形による深絞りを行い、最終的には図1(e)に示すような筒状の部材の先端を更に縮径した縮径したノズル部14aをもつ燃料噴射弁用ハウジング14の形状にまで到達する。なお、図1(e)では燃料噴射弁用ハウジング14のノズル部14aの先端部に設けられた噴射口の記載を省略している。
【0031】
図2(a)に示すように、粗材13から燃料噴射弁用ハウジング14に深絞りを行う際に、同時にポンチ30内に内蔵された噴射口形成用ポンチ40により、燃料噴射弁用ハウジング14のノズル部14aの先端部に噴射口を形成する。ここで、噴射口形成用ポンチ40はポンチ30とは独立に移動できる形態が記載されているがポンチ30の先端部に1一定長さだけ突出させた状態で固定することもできる。噴射口形成用ポンチ40が独立に移動できる場合にはポンチ30により燃料噴射弁用ハウジング14が完全に深絞りされた後に噴射口形成用ポンチ40を独立して突出させて噴射口を形成する。噴射口形成用ポンチ40が固定されている場合にはポンチ30によりノズル部14aを深絞りする際に同時に噴射口が形成される。
【0032】
また、図2(b)に示すように、ノズル部14a’の先端に形成する噴射口の開口する向きに応じて、噴射口形成用ポンチ41の向きを変えることが望ましい。この場合にも噴射口形成用ポンチ41を独立で移動可能にしたり、固定したりすることができる。
【0033】
ここで、ポンチ(図略)はハイス鋼製であり、ダイス(図略)はSiC(導電材を含む)からなるセラミクス製である。
【0034】
特に粗材12、13に対して深絞りを行い、それぞれ粗材13及び燃料噴射弁用ハウジング14とする際に用いるダイスであって、それぞれ縦方向の外面131及び141に接する部位の表面粗度はレーザー干渉計(ZYGO社製の超精密光学的測定器)にて測定した結果、それぞれ10nm(表面131)及び6nm(表面141)であった。
【0035】
粗材13から燃料噴射弁用ハウジング14に深絞りする際に用いるポンチ及びダイス共に、1000回の深絞りによっても目視的な変化はなく、深絞りにより製造された燃料噴射弁用ハウジング14についても不良品の発生はなかった。
【0036】
それに対して、表面141の表面粗度を100nm、50nm、20nmなどとした場合、300回(表面粗度:100nm)、560回(表面粗度:50nm)、807回(表面粗度:20nm)の深絞りにて型かじりが発生し、それ以上の深絞りの継続は困難であった。
【0037】
また、ダイスを超硬製としたところ、100回の深絞りにて型かじりが発生し、それ以上の深絞りの継続は困難であった。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】燃料噴射弁用ハウジングを深絞りにより製造する様子を示した図である。
【図2】燃料噴射弁用ハウジングのノズル部先端に噴射口を形成する様子を示した図である。
【符号の説明】
【0039】
10、11、12、13…粗材
14…燃料噴射弁用ハウジング 14a…ノズル部
20、21…ダイス(粗材13から燃料噴射弁用ハウジング14に深絞りする際に用いる)
30、31…ポンチ(粗材13から燃料噴射弁用ハウジング14に深絞りする際に用いる)
40、41…噴射口形成用ポンチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Hvが300以上の高張力鋼からなる板材を複数段階の金型成形により順次、一体的に形成された有底の筒状部材にまで深絞りする工程と、
前記深絞り工程における金型成形のいずれかの段階で前記筒状部材の底部に噴射口を穿孔してノズルを形成する工程と、を有するノズル一体型の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法であって、
前記深絞り工程の少なくとも1の段階の金型成形及び前記穿孔工程は、ダイスの少なくとも一部をセラミクス型にて行うことを特徴とする燃料噴射弁用ハウジングの製造方法。
【請求項2】
前記セラミクス型はレーザ干渉法にて算出された表面粗さが1μm以下である請求項1に記載の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法。
【請求項3】
前記深絞り工程の多段階の金型成形のうちの少なくとも最終段階にて用いる前記ダイスが前記セラミクス型である請求項1又は2に記載の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法。
【請求項4】
前記Hvが300以上の高張力鋼はマルエージング鋼である請求項1〜3のいずれかに記載の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法。
【請求項5】
前記ダイスは鋼材からなる保持材にて焼きばめされており、
該焼きばめを行う際の徐冷時における温度の時間依存曲線は上に凸の形状である請求項1〜4のいずれかに記載の燃料噴射弁用ハウジングの製造方法。
【請求項6】
Hvが300以上の鋼から形成され、底部に噴射口が形成された有底の筒状部材であって、
底部とそれ以外の部分とが一体的に形成されていることを特徴とする燃料噴射弁用ハウジング。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法にて製造されうる請求項6に記載の燃料噴射弁用ハウジング。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−120471(P2007−120471A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−317224(P2005−317224)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【出願人】(000241485)豊田通商株式会社 (73)
【出願人】(593055306)岡野工業株式会社 (18)
【Fターム(参考)】