説明

燃料改質装置

【課題】超音波印加によって燃料を改質する方法において燃料の液面高さに影響されることのない燃料改質装置を提供する。
【解決手段】燃料容器4の底面(底部外壁面4a)に当該底面(底部外壁面4a)から超音波SWを発振させる超音波発振手段(超音波振動子2,駆動回路3)を配設すると共に、その燃料容器4内の燃料Fの液面高さHに応じて超音波発振手段(超音波振動子2,駆動回路3)からの超音波SWの周波数fを可変させる超音波周波数可変手段(反射波検出手段5,制御手段6)を設ける。その超音波発振手段(超音波振動子2,駆動回路3)は、燃料容器4内の燃料Fに定在波を発生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波を印加することによって燃料を改質させる燃料改質装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料に超音波を印加し、その燃料を改質する技術が存在する。かかる技術においては、燃料に超音波を印加し、その燃料分子中を伝わる圧力振幅エネルギにより燃料の結合を解離させて軟質化させている。または、印加された超音波により燃料中にキャビテーションを発生させ、その崩壊エネルギにより燃料の結合を解離させて軟質化させている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1〜3には、容器に超音波振動子を設け、その容器内の燃料に超音波を印加して燃料改質を行う技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−308603号公報
【特許文献2】特開2003−105343号公報
【特許文献3】特表2003−524061号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の技術の如く容器に超音波振動子を設けた場合には、容器内の燃料の残存量如何で改質効率の良い位置やその数量が変化してしまうので、改質効果を十分に発揮することができない。なぜならば、燃料の軟質化は超音波の波形の特定部分(具体的には変位の節の部分)で効率良く行われるにも拘わらず、容器内への燃料の供給量は必ずしも常に一定ではなく、また、燃料が使用されるにつれて残存量が変わるので、その超音波振動子から燃料の液面までの距離(即ち、液面高さ)に応じて超音波の波形の節の数や位置が変化し、十分な改質が行われなくなってしまうからである。
【0006】
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、燃料の液面高さに影響されることなく十分に燃料改質を行い得る燃料改質装置を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する為、請求項1記載の発明では、燃料容器の底面に当該底面から超音波を発振させる超音波発振手段を配設すると共に、その燃料容器内の燃料の液面高さに応じて超音波発振手段からの超音波の周波数を可変させる超音波周波数可変手段を設けている。
【0008】
この請求項1記載の燃料改質装置によれば、燃料の液面高さに応じた最適な周波数の超音波を燃料に照射して燃料の液面から効果的に反射させることができるので、その液面高さに影響されることなく,即ち液面高さの変化に応じて、十分に燃料改質を行うことができる。特に、請求項4記載の発明の如く、燃料容器内の燃料に,即ち、燃料の液面までの間に定在波を発生させることによって、効率の良い燃料改質を十分に行うことができる。
【0009】
また、上記目的を達成する為、請求項2記載の発明では、燃料容器の底面に当該底面から超音波を発振させる超音波発振手段を配設すると共に、その超音波発振手段からの超音波を反射させる超音波反射板を前記燃料容器内の所定の位置に設けている。
【0010】
この請求項2記載の燃料改質装置によれば、超音波発振手段と超音波反射板との間の距離が固定されるので、燃料の液面高さに拘わらず所定位置の超音波反射板で超音波を反射させることができる。これが為、一定の最適な周波数の超音波を燃料に照射して超音波反射板で反射させることによって、その液面高さに影響されることのない十分な燃料改質を行うことができる。かかる場合にあっても、請求項4記載の発明の如く、燃料容器内の燃料に,即ち、超音波反射板までの間に定在波を発生させることによって、効率の良い燃料改質を十分に行うことができる。
【0011】
また、上記目的を達成する為、請求項3記載の発明では、燃料容器の側面に当該側面から超音波を発振させる超音波発振手段を配設している。
【0012】
この請求項3記載の燃料改質装置によれば、燃料容器の他方の側面を超音波反射板として利用することができる。また、燃料容器の側面から発振された超音波は、その波形が燃料の液面高さに影響されない。これが為、この請求項3記載の燃料改質装置は、その液面高さに影響されることのない十分な燃料改質を行うことができる。かかる場合にあっても、請求項4記載の発明の如く、燃料容器内の燃料に,即ち、燃料容器における夫々の側面の間に定在波を発生させることによって、効率の良い燃料改質を十分に行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る燃料改質装置は、燃料の使用等に伴い液面高さが変化したとしても、その液面高さに影響されることなく、十分に燃料改質を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明に係る燃料改質装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0015】
本発明に係る燃料改質装置の実施例1を図1に基づいて説明する。図1の符号1は本実施例1の燃料改質装置を示す。
【0016】
先ず、この燃料改質装置1には、超音波SWを発振させる超音波発振手段が設けられている。本実施例1にあっては、超音波SWを発振する超音波振動子2と、この超音波振動子2を駆動させる駆動回路3とで超音波発振手段が構成されている。
【0017】
ここで、本実施例1の超音波振動子2は、その振動面2aが燃料容器4内の燃料Fの液面Fsと平行になるよう燃料容器4の底面に設ける。より具体的には、その燃料容器4の底面における外側の面(以下、「底部外壁面」という。)4aの一部分に超音波振動子2を設置する。
【0018】
また、本実施例1の駆動回路3としては、超音波振動子2の超音波周波数fを無段階に可変させ得るものを用いる。
【0019】
更に、この燃料改質装置1には、その超音波発振手段から発振させる超音波SWの周波数(以下、「超音波周波数」という。)fを燃料Fの液面高さHに応じて設定し、その超音波周波数fで超音波発振手段から超音波SWを発振させる超音波周波数可変手段が設けられている。具体的に、本実施例1の超音波周波数可変手段は、燃料容器4内における燃料Fの液面Fsからの超音波SWの反射波を検出する反射波検出手段5と、この反射波検出手段5の検出信号に基づいて超音波周波数fを設定する制御手段6とを備えている。
【0020】
ここで、その反射波検出手段5は、燃料容器4の底部外壁面4aにおいて上述した超音波振動子2と同等の位置,即ち検出部5aと燃料Fの液面Fsとの間の距離がその液面Fsと超音波振動子2の振動面2aとの間の距離と同等になる位置に配置する。ここでは、その反射波検出手段5を燃料容器4の底部外壁面4aにおける超音波振動子2の近傍に配置している。本実施例1の反射波検出手段5としては、例えば反射波検出用のマイクを用いる。
【0021】
また、例えば、燃料容器4が自動車の燃料タンクである場合には、その制御手段6として車輌に搭載されている電子制御装置(ECU)を用いてもよい。
【0022】
本実施例1にあっては、制御手段6が燃料容器4内の燃料Fの液面高さHに応じた燃料改質に最適な超音波周波数fbを設定し、その最適超音波周波数fbで超音波振動子2から超音波SWを発振させるように駆動回路3を制御する。
【0023】
ここで、その液面高さHは、上述した反射波検出手段5の検出信号を用いて下記の式1から制御手段6が求める。この式1において、「T」は、超音波SWが照射された後、この超音波SWの燃料Fの液面Fsからの反射波が燃料容器4の底面における内側の面(以下、「底部内壁面」という。)4bに到達するまでの時間,即ち照射された超音波SWが底部内壁面4bに戻るまでの往復時間である。また、「a」は、燃料中における超音波SWの音速であり、使用される燃料F毎に予め決められた設定値である。
【0024】
H=(T・a)/2 … (1)
【0025】
本実施例1の制御手段6は、その液面高さHを測定する際に、駆動回路3に対して超音波振動子2から超音波SWをパルス信号で発振させるように指示を与え、その超音波SWの反射波を検出した反射波検出手段5からの検出信号に基づいて超音波SWの往復路(2H)に要する時間Tを算出する。そして、この制御手段6は、その時間Tを上記式1に代入して現在の液面高さHを求める。ここで、この制御手段6は、その液面高さHの測定を所定時間毎に行ってもよく、常時行ってもよい。
【0026】
尚、その液面高さHについては、例えば、燃料Fの残存量を計測するフロート等を用いた計測手段の検出信号から求めてもよい。かかる場合には、反射波検出手段5は不要になる。
【0027】
また、上述した最適超音波周波数fbとは燃料容器4の底部内壁面4bから燃料Fの液面Fsまでの間に超音波SWの定在波を発生させる周波数fのことであり、ここでは、その間において超音波SWの波長(以下、「超音波波長」という。)λの半波長の整数n倍となるような周波数fを設定する。
【0028】
即ち、下記の式2の関係を満たす液面高さHに対応した超音波波長λと整数nを調整し、かかる超音波SWを発振させることによって、その進行波と液面Fsからの反射波とからなる定在波を燃料容器4の底部内壁面4bから燃料Fの液面Fsまでの間に発生させる。
【0029】
H=n・(λ/2) … (2)
【0030】
本実施例1にあっては、その式2の変形式たるλ(=2H/n)を下記の式3に代入して得た下記の式4に基づいて、超音波振動子2から発振させる超音波SWの超音波周波数fを制御手段6が求める。
【0031】
f=a/λ … (3)
【0032】
f=a/λ=(a・n)/2H … (4)
【0033】
具体的に、その制御手段6は、測定した現在の液面高さHと所定の整数nを上記式4に代入して超音波周波数fを求め、これを液面高さHに応じた定在波を発生可能な超音波SWの最適超音波周波数fbとして設定する。
【0034】
ここで、上述した整数nは、燃料容器4毎に予め決められた所定値として用意しておいてもよく、例えば、液面高さHに応じて可変させる変動値として用意しておいてもよい。その何れの場合においても、その整数nは、例えば、実験やシミュレーションにより求めた最も改質効率の良い値を用いることが好ましい。
【0035】
例えば、超音波SWの音速a=1500(m/s),整数n=4,液面高さH=150mmの場合、これらを式4に代入して超音波周波数f=20kHzが求められる。制御手段6は、その超音波周波数f(=20kHz)を最適超音波周波数fbとして設定し、この最適超音波周波数fbの超音波SWを発振させるように駆動回路3を制御する。
【0036】
これにより、その最適超音波周波数fbの超音波SWの進行波と液面Fsからの反射波によって燃料容器4の底部内壁面4bから燃料Fの液面Fsまでの間にλ/2=37.5mmの定在波が発生する。これが為、その定在波の夫々の節P1〜P5の位置が一定に定まり、かかる定位置の夫々の節P1〜P5において燃料分子に圧力振幅エネルギが加わって燃料の軟質化が進むので、効率良く燃料改質が行われる。
【0037】
ここで、燃料Fが使用され、液面高さHが低下したものとする。かかる場合、制御手段6は、上述したが如く液面高さHの測定を所定時間毎に又は常時行っているので、低下した液面高さH1に応じた最適超音波周波数fb1を上述した式4に基づいて設定し、この最適超音波周波数fb1の超音波SWを発振させるように駆動回路3を制御する。
【0038】
これにより、燃料容器4の底部内壁面4bから燃料Fの低下した液面Fsまでの間に定在波が発生するので、その定在波の夫々の節において効率良く燃料改質が行われる。
【0039】
このように、本実施例1の燃料改質装置1は、燃料容器4の底部内壁面4bと燃料Fの液面Fsとの間に超音波SWの定在波を発生させて効率良く燃料改質を行うことができ、更に、その定在波を燃料Fの液面Fsが変化してもその変化に応じて発生させることができるので、燃料改質の高効率化が可能になる。即ち、この実施例1の燃料改質装置1は、燃料Fの液面高さHに影響されることなく、効率の良い燃料改質を行うことができる。
【0040】
また、この燃料改質装置1においては、そのような定在波を発生させて効率の良い燃料改質を行うことができるので、燃料容器4に複数個の超音波振動子を配置する必要もなく、また、振動面の大きい超音波振動子を設置する必要もなくなる。これが為、この燃料改質装置1によれば、超音波振動子2の駆動に要する消費電力を抑えつつ燃料改質を行うことができる。
【0041】
ここで、本実施例1にあっては超音波振動子2を燃料容器4の底部外壁面4aに配置しているので、最適超音波周波数fbを設定する際の上述した式4においては、厳密には燃料容器4の肉厚を考慮しなければならない。これが為、かかる肉厚を考慮せずともよいように、超音波振動子2の振動面2aを燃料容器4の内部に露出させてもよい。例えば、その振動面2aと燃料容器4の底部内壁面4bとが面一になるように超音波振動子2を設置する。かかる場合、上述した反射波検出手段5については、超音波振動子2の振動面2aと面一になるよう配置する。
【0042】
以上示した如く、本実施例1の燃料改質装置1によれば、燃料Fの液面高さHに影響されることなく、超音波振動子2の駆動に要する消費電力を抑えつつ効率の良い燃料改質を十分に行うことができる。
【0043】
これにより、例えば、燃料容器4を自動車の燃料タンクとして利用する場合には、本実施例1の燃料改質装置1によって燃料(ガソリンや軽油)Fが十分に改質されるので、その燃料F中に炭化水素等の重質分が多くても、改質後に微粒化され易くなり、また、蒸発もし易くなる。これが為、そのような燃料Fの微粒化特性や蒸発特性の向上により、極低温始動時等の機関冷間時における始動時のエミッション性能が向上(HC排出量の低減)し、更には、スモークや黒煙等の排出量も低減される。また、そのような重質分を多量に含まない燃料Fであったとしても、同様に燃料Fの微粒化特性や蒸発特性が向上するので、機関始動時や運転時におけるエミッション性能が向上(HC排出量の低減)する。
【0044】
尚、本実施例1の駆動回路3としては超音波周波数fを無段階に可変させ得るものを用いたが、その駆動回路3が段階的にしか超音波周波数fを可変させることができないものである場合には、所定の液面高さHの範囲内毎に段階的に超音波周波数fと整数nを選択すればよい。
【実施例2】
【0045】
次に、本発明に係る燃料改質装置の実施例2を図2及び図3に基づいて説明する。その図2の符号11は本実施例2の燃料改質装置を示す。
【0046】
先ず、この燃料改質装置11にあっては、本実施例2の超音波発振手段として、燃料容器4の底部外壁面4aの一部分に設置した超音波振動子12と、この超音波振動子12を駆動させる駆動回路13とが設けられている。
【0047】
ここで、前述した実施例1においては、燃料Fの液面Fsからの反射波を利用して時々刻々と変化する燃料Fの液面高さHを測定し、その液面高さHに応じて燃料容器4の底部内壁面4bから燃料Fの液面Fsまでの間に定在波を発生させる最適超音波周波数fbの設定を行う。
【0048】
しかしながら、例えば、燃料容器4が自動車の燃料タンク等の振動や揺れ等が入力されるものである場合には、その振動等によって液面Fsが波打ってしまい正確な液面高さHを測定することができない。これが為、燃料容器4の使用条件如何では、測定した液面高さHに基づき設定した最適超音波周波数fbの超音波SWでは定在波を発生させることができず、効率の良い燃料改質を行うことができない。
【0049】
そこで、本実施例2の燃料改質装置11においては、その超音波振動子12の振動面12aから所定の間隔Lを設けた燃料容器4内の位置に超音波反射板14を配設し、液面Fsの波打ち等の変化に影響されることなく定在波を発生させる。
【0050】
ここで、その超音波反射板14は、超音波振動子12から発振された超音波SWを反射させるものであり、例えばアルミニウム等の超音波SWを反射可能な材料で形成されている。尚、この超音波反射板14は、図2に示す反射面14aのみに例えばアルミニウム等を蒸着したものであってもよい。本実施例2の超音波反射板14は、図2に示す如く、反射板保持部材15を介して燃料容器4の底部内壁面4bに上述した間隔Lで保持されている。
【0051】
また、本実施例2にあっては、燃料Fの改質効率が良い定在波の節の数を多くする為に、上述した間隔L,即ち超音波振動子12の振動面12aと超音波反射板14の反射面14aとの間の距離Lを長めに取ることが好ましい。
【0052】
このように超音波反射板14を燃料容器4内の所定の位置に設けることによって、超音波振動子12の振動面12aと超音波反射板14の反射面14aとの間の距離Lを固定することができる。これが為、この燃料改質装置11においては、駆動回路13が超音波振動子12に対して一定の固定された最適超音波周波数fbの超音波SWを発振させることによって、その進行波と超音波反射板14の反射面14aからの反射波とからなる定在波を超音波振動子12の振動面12aと超音波反射板14の反射面14aとの間に発生させることができる。
【0053】
ここで、その最適超音波周波数fbは、超音波振動子12の振動面12aと超音波反射板14の反射面14aとの間において超音波波長λの半波長の整数n倍となるような周波数fのことであり、その間の距離Lを前述した式4の液面高さHと置き換えた下記の式5により求めて設定することができる。この式5における整数nは、例えば、実験やシミュレーションにより求めた最も改質効率の良い値を用いることが好ましい。
【0054】
f=a/λ=(a・n)/2L … (5)
【0055】
このような本実施例2の燃料改質装置11によれば、燃料Fの液面Fsに波打ち等の変化が生じても、また、燃料Fの液面Fsが低下しても、一定の最適超音波周波数fbの超音波SWによって超音波振動子12の振動面12aと超音波反射板14の反射面14aとの間に定在波を発生させることができる。これが為、その定在波の夫々の節P1〜P5の位置を燃料Fの液面Fsの変化に拘わらず常に一定にすることができ、かかる定位置の夫々の節P1〜P5において燃料分子に圧力振幅エネルギが加わって燃料の軟質化が進むので、燃料容器4の使用条件に影響されることなく効率の良い燃料改質を行うことができる。即ち、この燃料改質装置11は、燃料Fの液面高さHや液面Fsの波打ち等の変化に影響されることなく、効率の良い燃料改質を行うことができる。
【0056】
また、本実施例2にあっては、超音波SWを反射させる為に超音波反射板14を用いている。ここで、この超音波反射板14は、実施例1の如く燃料Fの液面Fsで反射させた場合と比して音響インピーダンスが高く、超音波SWの反射効率を向上させることができる。これが為、実施例1よりも定在波の夫々の節P1〜P5における圧力振幅エネルギが増加するので、改質効率を更に向上させることができる。
【0057】
更に、本実施例2にあっては、最適超音波周波数fbを固定することができるので、実施例1で用いた反射波検出手段5及び制御手段6からなる超音波周波数可変手段が不要になり、簡便な構成で改質効率の良い燃料改質装置11を構築することができる。
【0058】
また更に、本実施例2にあっても、実施例1と同様に定在波を発生させているので、複数個の超音波振動子や振動面の大きい超音波振動子を用いずとも燃料Fの改質効率が向上し、超音波振動子12の駆動に要する消費電力を抑えることができる。
【0059】
ここで、本実施例2にあっても、燃料容器4の肉厚を考慮せずともよいように、実施例1で例示したが如く超音波振動子12の振動面12aを燃料容器4の内部に露出させてもよい。
【0060】
尚、本実施例2にあっては、超音波振動子12の振動面12aと超音波反射板14の反射面14aとが平行になっていればよく、必ずしもその振動面12aが燃料容器4内の燃料Fの液面Fsと平行になっている必要はない。
【0061】
ところで、本実施例2の燃料改質装置11は、図3に示す如く構成してもよい。この図3に示す燃料改質装置11は、超音波反射板14が燃料容器4の天井面4cから反射板保持部材15を介して吊り下げられたものであり、これによっても上記と同様の効果を奏することができる。
【0062】
以上示した如く、本実施例2の燃料改質装置11によれば、燃料Fの液面高さHに影響されることなく、超音波振動子12の駆動に要する消費電力を抑えつつ効率の良い燃料改質を十分に行うことができる。
【0063】
これが為、前述した実施例1にて例示したが如く燃料容器4を自動車の燃料タンクとして利用した場合には、十分な燃料改質によるエミッション性能の向上等の効果を奏することができる。
【実施例3】
【0064】
次に、本発明に係る燃料改質装置の実施例3を図4に基づいて説明する。図4の符号21は本実施例3の燃料改質装置を示す。
【0065】
先ず、この燃料改質装置21にあっては、本実施例3の超音波発振手段として、燃料容器4の底部外壁面4aの一部分に設置した超音波振動子22と、この超音波振動子22を駆動させる駆動回路23とが設けられている。
【0066】
ここで、前述した実施例2においては、燃料Fの改質効率に優れる定在波の節の数を多くする為に、超音波振動子12の振動面12aと超音波反射板14の反射面14aとの間の距離Lを長めに取っている。
【0067】
しかしながら、そのように距離Lを長めに取ると、燃料Fの使用に伴って、その燃料Fの液面Fsが超音波反射板14の反射面14aよりも下方に低下してしまい、定在波による改質効率の向上効果を常に得ることができなくなってしまう。
【0068】
そこで、本実施例3の燃料改質装置21においては、燃料容器4内における燃料Fの液面Fsの最下端又はその下方に反射面24aが位置するよう超音波反射板24を配置する。
【0069】
ここで、その燃料Fの液面Fsの最下端とは、それ以上液面Fsが低下しない位置のことであり、例えば、図4に示す燃料ポンプ26による燃料Fの吸引限界位置のことをいう。その燃料ポンプ26による燃料Fの吸引限界が例えば燃料容器4の底部内壁面4bに立設されたリブ27により規制される場合には、そのリブ27を基準にして超音波反射板24を配置してもよい。
【0070】
本実施例3の超音波反射板24は、図4に示す如く、反射板保持部材25を介して燃料容器4の底部内壁面4bに保持されている。尚、この超音波反射板24は、前述した実施例2における図3に示す燃料改質装置11と同様に、燃料容器4の天井面4cから反射板保持部材25で吊り下げてもよい。
【0071】
このように、超音波反射板24の燃料容器4内における位置を低くして、超音波振動子22の振動面22aと超音波反射板24の反射面24aとの間の距離Lを短くしたとしても、超音波振動子22が発振する超音波SWの最適超音波周波数fbは、前述した実施例2と同様に式5を用いて一定の値に設定される。
【0072】
一方、超音波振動子22の振動面22aと超音波反射板24の反射面24aとの間の距離Lが短くなると、その間における定在波の節の数が少なくなってしまい、燃料Fの改質効率が低下してしまう。そこで、かかる不都合を解消して燃料Fの改質効率を向上させる為に、最適超音波周波数fbは、例えば実施例2よりも高い値に設定する。
【0073】
これにより、本実施例3の燃料改質装置21は、前述した実施例2の燃料改質装置11と同様の効果を奏するだけでなく、燃料Fが使用される状況下(例えば内燃機関(図示略)の運転中)において超音波振動子22の振動面22aと超音波反射板24の反射面24aとの間に常時定在波を発生させることができるので、燃料Fの液面高さHに影響されることなく効率の良い十分な燃料改質を常に行うことができる。
【0074】
ここで、本実施例3にあっても、燃料容器4の肉厚を考慮せずともよいように、実施例1で例示した様に超音波振動子22の振動面22aを燃料容器4の内部に露出させてもよい。
【0075】
また、本実施例3にあっても、実施例2と同様に、超音波振動子22の振動面22aと超音波反射板24の反射面24aとが平行になっていればよく、必ずしもその振動面22aが燃料容器4内の燃料Fの液面Fsと平行になっている必要はない。
【0076】
以上示した如く、本実施例3の燃料改質装置21によれば、燃料Fの液面高さHに影響されることなく、超音波振動子22の駆動に要する消費電力を抑えつつ効率の良い燃料改質を十分に行うことができる。
【0077】
これが為、前述した実施例1にて例示したが如く燃料容器4を自動車の燃料タンクとして利用した場合には、十分な燃料改質によるエミッション性能の向上等の効果を奏することができる。
【実施例4】
【0078】
次に、本発明に係る燃料改質装置の実施例4を図5から図7に基づいて説明する。図5の符号31は本実施例4の燃料改質装置を示す。
【0079】
先ず、この燃料改質装置31にあっては、本実施例4の超音波発振手段として、燃料容器4の底部外壁面4aの一部分に設置した超音波振動子32と、この超音波振動子32を駆動させる駆動回路33とが設けられている。
【0080】
ここで、前述した実施例2の燃料改質装置11の如く超音波振動子12の振動面12aと超音波反射板14の反射面14aとの間の距離Lを長めに取ると、燃料Fの液面Fsの低下に伴い定在波による改質効率の向上効果を常に得ることができなくなってしまう。一方、前述した実施例3の燃料改質装置21においては、かかる不都合を解消する為に燃料Fの液面Fsの最下端又はその下方に反射面24aが位置するよう超音波反射板24を配置し、これに伴う改質効率の低下を超音波SWの最適超音波周波数fbを高めることで解消させている。
【0081】
しかしながら、その実施例3の燃料改質装置21においては、如何に超音波SWの最適超音波周波数fbを高めたとしても、定在波の節の数の減少に伴う改質効率の低下を完全に補うことは難しく、また、特に燃料容器4内の燃料Fが多いときには極一部でしか燃料改質が行われないので、かかる状況下においては実施例2の燃料改質装置11よりも改質効率が低下してしまう。
【0082】
そこで、本実施例4の燃料改質装置31においては、燃料Fの液面高さHに応じて超音波反射板34を移動させ、燃料容器4内における燃料Fの液面Fsの最上端(満タン状態)から最下端までの間で常に定在波による燃料改質を行わせる。
【0083】
具体的に、本実施例4にあっては、燃料容器4内における超音波振動子32の上方に燃料Fの液面高さHに応じて上下方向へと移動可能な超音波反射板34を配置する。ここでは、その超音波反射板34を反射面34aが超音波振動子32の振動面32aに対して平行になるよう保持すると共に上下方向へと案内する図6に示す4本のガイド部材35を設け、その超音波反射板34をフローティング構造にすることによって、燃料Fの液面高さHに応じた超音波反射板34の上下動を可能にする。尚、図5においては、図示の便宜上、ガイド部材35を2本のみ図示している。
【0084】
ここで、本実施例4の超音波反射板34は、例えば、図7に示す如く、内部を空洞34A1にした高分子材料からなる浮遊部34Aと、この浮遊部34Aの下面に設けた反射部34Bとにより構成してフローティング構造にする。かかる場合、その浮遊部34Aの下面にアルミニウム等を蒸着して反射部34Bを構成してもよい。
【0085】
これにより、その超音波反射板34は、燃料Fの液面高さHが変化しても、その変化に応じて少なくとも反射面34aが燃料Fに常時接したまま上下動する。
【0086】
一方、本実施例4の燃料改質装置31は、そのように超音波反射板34が燃料Fの液面高さHの変化に応じて上下動するので、超音波振動子32の振動面32aと超音波反射板34の反射面34aとの間の距離Lも液面高さHの変化に伴って変化する。
【0087】
そこで、本実施例4にあっては、図5に示す如く、実施例1と同様の反射波検出手段5及び制御手段6からなる超音波周波数可変手段を設け、燃料Fの液面高さHの変化に応じた最適超音波周波数fbを適宜設定して燃料改質を行う。
【0088】
例えば、燃料容器4内の燃料Fが満タンのときに、制御手段6は、前述した式2の液面高さHを距離Lに置き換えた下記の式6を用いて、超音波振動子32の振動面32aと超音波反射板34の反射面34aとの間の距離Lmaxを求める。
【0089】
L=n・(λ/2) … (6)
【0090】
そして、その制御手段6は、測定した距離Lmaxと所定の整数nを上述した式5に代入して超音波周波数fを求め、これを燃料Fの液面高さHに応じた定在波を発生可能な超音波SWの最適超音波周波数fbmaxとして設定し、この最適超音波周波数fbmaxの超音波SWを発振させるように駆動回路33を制御する。
【0091】
ここで、その整数nは、前述した実施例1と同様に、燃料容器4毎に予め決められた所定値として用意しておいてもよく、例えば、液面高さHに応じて可変させる変動値として用意しておいてもよい。その何れの場合においても、その整数nは、例えば、実験やシミュレーションにより求めた最も改質効率の良い値を用いることが好ましい。
【0092】
これにより、その最適超音波周波数fbmaxの超音波SWの進行波と超音波反射板34の反射面34aからの反射波とからなる定在波が超音波振動子32の振動面32aと超音波反射板34の反射面34aとの間に発生するので、その定在波の夫々の節において燃料分子に圧力振幅エネルギが加わって燃料の軟質化が進み、効率良く燃料改質が行われる。
【0093】
一方、その燃料Fが使用されて液面高さHが低下した際、その制御手段6は、その際の液面高さHに応じた最適超音波周波数fbを上述した式5に基づいて設定し、この最適超音波周波数fbの超音波SWを発振させるように駆動回路33を制御する。
【0094】
これにより、超音波振動子32の振動面32aと下降した超音波反射板34の反射面34aとの間に定在波が発生するので、その定在波の夫々の節P1〜P5において効率良く燃料改質が行われる。
【0095】
このように、本実施例4の燃料改質装置31によれば、前述した実施例2と実施例3の夫々の有用な効果を奏することができ、燃料容器4内における燃料Fの液面Fsの最上端から最下端までの間において、燃料Fの液面高さHに影響されることなく、定在波による燃料改質を常時効率良く行うことができる。
【0096】
ここで、本実施例4にあっても、燃料容器4の肉厚を考慮せずともよいように、実施例1で例示した様に超音波振動子32の振動面32aを燃料容器4の内部に露出させてもよい。
【0097】
尚、本実施例4にあっては、超音波振動子32の振動面32aと超音波反射板34の反射面34aとが平行になっていればよく、必ずしもその振動面32aが燃料容器4内の燃料Fの液面Fsと平行になっている必要はない。
【0098】
以上示した如く、本実施例4の燃料改質装置31によれば、燃料Fの液面高さHに影響されることなく、超音波振動子32の駆動に要する消費電力を抑えつつ効率の良い燃料改質を十分に行うことができる。
【0099】
これが為、前述した実施例1にて例示したが如く燃料容器4を自動車の燃料タンクとして利用した場合には、十分な燃料改質によるエミッション性能の向上等の効果を奏することができる。
【実施例5】
【0100】
次に、本発明に係る燃料改質装置の実施例5を図8に基づいて説明する。その図8の符号41は本実施例5の燃料改質装置を示す。
【0101】
先ず、この燃料改質装置41にあっては、本実施例5の超音波発振手段として、超音波SWを発振させる超音波振動子42と、この超音波振動子42を駆動させる駆動回路43とが設けられている。
【0102】
ここで、本実施例5にあっては、その超音波振動子42を図8に示す如く燃料容器4の第1側面4dにおける外側の面(以下、「側部外壁面」という。)4d1の一部分に設置し、その第1側面4dと対向して配置されている燃料容器4の第2側面4eにおける内側の面(以下、「側部内壁面」という。)4e1を超音波SWの反射面として利用する。これが為、その超音波振動子42は、その振動面42aと第2側面4eの側部内壁面4e1とが平行になるように配置する。
【0103】
更に、その超音波振動子42は、燃料容器4内の燃料Fの液面Fsが低下した際にも燃料改質を可能にする為に、その第1側面4dの側部外壁面4d1の下方側に配置する。但し、その超音波振動子42から発振された超音波SWの行路上に例えば図4に示すリブ27等の障害物が存在している場合には、その障害物を回避し得る位置に超音波振動子42を配置する。
【0104】
また、本実施例5の燃料容器4が超音波SWを反射し難い材料で成形されている場合には、上述した第2側面4eの側部内壁面4e1において超音波SWが照射される場所に例えばアルミニウム等からなる超音波SWを反射可能な反射部材を配設する。尚、本実施例5においては、その第2側面4eの側部内壁面4e1にて超音波SWが反射されるものとして説明する。
【0105】
このように、超音波振動子42を燃料容器4における第1側面4dに設置し、その第1側面4dに対向している第2側面4eの側部内壁面4e1を超音波SWの反射面として利用することによって、その超音波SWの行路長Lを固定することができる。これが為、この燃料改質装置41においては、駆動回路43が超音波振動子42に対して一定の固定された最適超音波周波数fbの超音波SWを発振させることによって、その進行波と第2側面4eの側部内壁面4e1からの反射波とからなる定在波を第1側面4dの側部内壁面4d2と第2側面4eの側部内壁面4e1との間に発生させることができる。
【0106】
ここで、その最適超音波周波数fbは、第1側面4dの側部内壁面4d2と第2側面4eの側部内壁面4e1との間において超音波波長λの半波長の整数n倍となるような周波数fのことであり、前述した式5により求めて設定することができる。この式5における整数nは、例えば、実験やシミュレーションにより求めた最も改質効率の良い値を用いることが好ましい。
【0107】
このような本実施例5の燃料改質装置41によれば、燃料Fの液面高さHに影響されることなく、一定の最適超音波周波数fbの超音波SWによって第1側面4dの側部内壁面4d2と第2側面4eの側部内壁面4e1との間に定在波を発生させることができる。これが為、その定在波の夫々の節P1〜P13の位置を燃料Fの液面Fsの変化に拘わらず常に一定にすることができ、かかる定位置の夫々の節P1〜P13において燃料分子に圧力振幅エネルギが加わって燃料の軟質化が進むので、燃料Fの液面高さHに影響されることのない効率の良い燃料改質を行うことができる。
【0108】
また、本実施例5にあっては、第2側面4eの側部内壁面4e1を超音波SWの反射面として利用しているので、前述した実施例2〜4の超音波反射板14,24,34と同様に実施例1の如き燃料Fの液面Fsよりも音響インピーダンスが高くなり、超音波SWの反射効率を向上させることができる。これが為、実施例1よりも定在波の夫々の節P1〜P13における圧力振幅エネルギが増加するので、改質効率を更に向上させることができる。
【0109】
更に、本実施例5にあっても、前述した実施例2,3と同様に最適超音波周波数fbを固定することができるので、実施例1,4で用いた反射波検出手段5及び制御手段6からなる超音波周波数可変手段が不要になり、簡便な構成で改質効率の良い燃料改質装置41を構築することができる。
【0110】
また更に、本実施例5にあっても、前述した各実施例1〜4と同様に定在波を発生させているので、複数個の超音波振動子や振動面の大きい超音波振動子を用いずとも燃料Fの改質効率が向上し、超音波振動子42の駆動に要する消費電力を抑えることができる。
【0111】
そして更に、本実施例5の燃料改質装置41は、一般に燃料容器4はその全高よりも全幅の方が長いので、その高さ方向に超音波SWを発振させている前述した各実施例1〜4よりも定在波の夫々の節の数を多くとることができる。これが為、本実施例5にあっては、前述した各実施例1〜4に対してより効果的に改質効率を向上させることができる。
【0112】
ここで、本実施例5にあっても、燃料容器4の肉厚を考慮せずともよいように、実施例1で例示したが如く超音波振動子42の振動面42aを燃料容器4の内部に露出させてもよい。
【0113】
以上示した如く、本実施例5の燃料改質装置41によれば、燃料Fの液面高さHに影響されることなく、超音波振動子42の駆動に要する消費電力を抑えつつ効率の良い燃料改質を十分に行うことができる。
【0114】
これが為、前述した実施例1にて例示したが如く燃料容器4を自動車の燃料タンクとして利用した場合には、十分な燃料改質によるエミッション性能の向上等の効果を奏することができる。
【0115】
尚、超音波SWの行路上から前述したリブ27等の障害物を回避できない場合には、燃料容器4内において行路長Lを最も長くとれる位置に実施例2〜4の如き超音波反射板を設けてもよい。その際、その超音波反射板は、その反射面が超音波振動子42の振動面42aと平行になるように配置する。
【産業上の利用可能性】
【0116】
以上のように、本発明に係る燃料改質装置は、燃料容器内の燃料の改質に有用であり、特に、その燃料容器内の燃料の液面高さに影響されることなく効率の良い燃料改質を行う技術に適している。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明に係る燃料改質装置の実施例1の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る燃料改質装置の実施例2の構成を示す図である。
【図3】実施例2の燃料改質装置の変形例を示す図である。
【図4】本発明に係る燃料改質装置の実施例3の構成を示す図である。
【図5】本発明に係る燃料改質装置の実施例4の構成を示す図である。
【図6】図5に示す矢印Aから見た超音波反射板とガイド部材を示す図である。
【図7】実施例4におけるフローティング構造の超音波反射板の構成の一例を示す図である。
【図8】本発明に係る燃料改質装置の実施例5の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0118】
1,11,21,31,41 燃料改質装置
2,12,22,32,42 超音波振動子
3,13,23,33,43 駆動回路
4 燃料容器
4a 底部外壁面
4d 第1側面
4d1 側部外壁面
4e 第2側面
4e1 側部内壁面
5 反射波検出手段
6 制御手段
14,24,34 超音波反射板
35 ガイド部材
F 燃料
fb 最適超音波周波数
Fs 液面
H 液面高さ
P1〜P13 節
SW 超音波

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料容器の底面に当該底面から超音波を発振させる超音波発振手段を配設すると共に、前記燃料容器内の燃料の液面高さに応じて前記超音波発振手段からの超音波の周波数を可変させる超音波周波数可変手段を設けたことを特徴とする燃料改質装置。
【請求項2】
燃料容器の底面に当該底面から超音波を発振させる超音波発振手段を配設すると共に、該超音波発振手段からの超音波を反射させる超音波反射板を前記燃料容器内の所定の位置に設けたことを特徴とする燃料改質装置。
【請求項3】
燃料容器の側面に当該側面から超音波を発振させる超音波発振手段を配設したことを特徴とする燃料改質装置。
【請求項4】
前記超音波発振手段は、前記燃料容器内の燃料に定在波を発生させることを特徴とした請求項1,2又は3に記載の燃料改質装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−291143(P2006−291143A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−117394(P2005−117394)
【出願日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】