燃料電池によって駆動する走行ワゴンを備えた輸送システム
本発明は、特に加工すべき材料を輸送する、加工工程間の材料搬送装置に備えられ、レールを走行する、例えば回転歯車などの運動素子を備えた走行ワゴンにおいて、前記運動素子に原動力としての燃料電池を備えたことを特徴としている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、特に加工すべき材料を輸送する、加工工程間の材料搬送装置に備えられ、レールを走行する、例えば回転歯車などの運動素子を備えた走行ワゴンに関する。
【背景技術】
【０００２】
加工業では、多数の一連の加工工程に材料を輸送する多数の走行ワゴンを配置したレールを含んで構成される輸送システムが用いられている。レールは、転轍機により、隣接するレールへ走行ワゴンを案内したりそこから主レールに戻したりできる閉じたシステムを構成する。システムには、企業内の走行路が接続可能となるように、高所に別に設置したレールへ走行ワゴンを持ち上げられる巻き上げ装置も備えられている。そのようなシステムは例えば独国特許出願公開第４３０５３４７号明細書に記載されており、走行ワゴンは独国特許出願公開第１９５０６６７０号明細書に記載されている。
【０００３】
現在までの走行ワゴンは、レールに固定された電線及び一部は回転式も可能な摺動式接点により電力を供給されるか又は、時々充電が必要な蓄電池（電池及び／又はスーパーコンデンサー）を保持している。
【０００４】
極めて清浄な環境（クリーンルーム）を必要とする材料を輸送する場合には、摺動式接点又は回転式接点は空気を汚染するので問題外である。各々の走行ワゴンに備えられた電池より走行ワゴンへ原動力を給電する場合には、規則的な部分放電による、いわゆるメモリー効果という短所があり、電池中のエネルギーの一部しか活用できないことになる。スーパーコンデンサー内に蓄えられたエネルギーは、その体積及び重量に比較して僅かであり、走行ワゴンの充電スタンドまでは距離は比較的短い距離に制限され、残ったエネルギーでは次の充電スタンドまでの距離を走行するのには十分ではなくなる。その結果、輸送システム内に多数の充電スタンドが必要となり、それ相応のコストとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明の課題は、走行ワゴンの原動力を改良することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
運動素子に原動力としての燃料電池をそなえることにより、課題が解決される。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
空気を汚染せず且つメモリー効果もない走行ワゴンの燃料源を自在に使うことにより、上記のシステムに付随する短所は解決される。燃料電池がこの条件を満たす。対象となっている燃料電池の機能については、これ以上詳しくは述べない。しかし、燃料源としてメタノール並びに水素を使うことが可能で、排ガスとして水蒸気と少量の一酸化炭素並びに炭酸ガスが生成し、場合によっては水蒸気のみが生成することが重要である。
【０００８】
走行ワゴンはタンクを保持しており、タンクステーションにおいて自動的にドッキングするパイプを通して所望の燃料源が満たされる。別の実施例では、タンクステーションにおいて、自動的に空のカートリッジを取り外し、メタノール又は水素を充填したカートリッジを装着している。個々の走行ワゴンにおいて、現時点の燃料量が電気的なタンク監視装置に予め設定した値に達したことが確認されると、燃料補給又はカートリッジの交換の時期と判断される。この新しいシステムは、走行ワゴンのタンク又はカートリッジに、同じ体積の電池又はスーパーコンデンサーと比較して数倍ものエネルギーを蓄えられる長所も有している。それによって、機能の自立性が増大し、結果としてほんの僅かな充電又はタンクステーションしか必要としない。
【０００９】
輸送システム全体を構成するレール及び湾曲部、転轍機、巻き上げ装置、位置決め装置など他の構成部材の配置は、背景技術の記載と変わるところがない。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、特に加工すべき材料を輸送する、加工工程間の材料搬送装置に備えられ、レールを走行する、例えば回転歯車などの運動素子を備えた走行ワゴンに関する。
【背景技術】
【０００２】
加工業では、多数の一連の加工工程に材料を輸送する多数の走行ワゴンを配置したレールを含んで構成される輸送システムが用いられている。レールは、転轍機により、隣接するレールへ走行ワゴンを案内したりそこから主レールに戻したりできる閉じたシステムを構成する。システムには、企業内の走行路が接続可能となるように、高所に別に設置したレールへ走行ワゴンを持ち上げられる巻き上げ装置も備えられている。そのようなシステムは例えば独国特許出願公開第４３０５３４７号明細書に記載されており、走行ワゴンは独国特許出願公開第１９５０６６７０号明細書に記載されている。
【０００３】
現在までの走行ワゴンは、レールに固定された電線及び一部は回転式も可能な摺動式接点により電力を供給されるか又は、時々充電が必要な蓄電池（電池及び／又はスーパーコンデンサー）を保持している。
【０００４】
極めて清浄な環境（クリーンルーム）を必要とする材料を輸送する場合には、摺動式接点又は回転式接点は空気を汚染するので問題外である。各々の走行ワゴンに備えられた電池より走行ワゴンへ原動力を給電する場合には、規則的な部分放電による、いわゆるメモリー効果という短所があり、電池中のエネルギーの一部しか活用できないことになる。スーパーコンデンサー内に蓄えられたエネルギーは、その体積及び重量に比較して僅かであり、走行ワゴンの充電スタンドまでは距離は比較的短い距離に制限され、残ったエネルギーでは次の充電スタンドまでの距離を走行するのには十分ではなくなる。その結果、輸送システム内に多数の充電スタンドが必要となり、それ相応のコストとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明の課題は、走行ワゴンの原動力を改良することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
運動素子に原動力としての燃料電池をそなえることにより、課題が解決される。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
空気を汚染せず且つメモリー効果もない走行ワゴンの燃料源を自在に使うことにより、上記のシステムに付随する短所は解決される。燃料電池がこの条件を満たす。対象となっている燃料電池の機能については、これ以上詳しくは述べない。しかし、燃料源としてメタノール並びに水素を使うことが可能で、排ガスとして水蒸気と少量の一酸化炭素並びに炭酸ガスが生成し、場合によっては水蒸気のみが生成することが重要である。
【０００８】
走行ワゴンはタンクを保持しており、タンクステーションにおいて自動的にドッキングするパイプを通して所望の燃料源が満たされる。別の実施例では、タンクステーションにおいて、自動的に空のカートリッジを取り外し、メタノール又は水素を充填したカートリッジを装着している。個々の走行ワゴンにおいて、現時点の燃料量が電気的なタンク監視装置に予め設定した値に達したことが確認されると、燃料補給又はカートリッジの交換の時期と判断される。この新しいシステムは、走行ワゴンのタンク又はカートリッジに、同じ体積の電池又はスーパーコンデンサーと比較して数倍ものエネルギーを蓄えられる長所も有している。それによって、機能の自立性が増大し、結果としてほんの僅かな充電又はタンクステーションしか必要としない。
【０００９】
輸送システム全体を構成するレール及び湾曲部、転轍機、巻き上げ装置、位置決め装置など他の構成部材の配置は、背景技術の記載と変わるところがない。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
特に加工すべき材料を輸送する、加工工程間の材料搬送装置に備えられ、レールを走行する、例えば回転歯車などの運動素子を備えた走行ワゴンであって、
前記運動素子に原動力として燃料電池を備えたことを特徴とする走行ワゴン。
【請求項２】
燃料源用のタンクを有する燃料電池が連結されていることを特徴とする請求項１に記載の走行ワゴン。
【請求項１】
特に加工すべき材料を輸送する、加工工程間の材料搬送装置に備えられ、レールを走行する、例えば回転歯車などの運動素子を備えた走行ワゴンであって、
前記運動素子に原動力として燃料電池を備えたことを特徴とする走行ワゴン。
【請求項２】
燃料源用のタンクを有する燃料電池が連結されていることを特徴とする請求項１に記載の走行ワゴン。
【公表番号】特表２００８−５００２１６（Ｐ２００８−５００２１６Ａ）
【公表日】平成２０年１月１０日（２００８．１．１０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−５１３７２６（Ｐ２００７−５１３７２６）
【出願日】平成１７年５月２日（２００５．５．２）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＥＰ２００５／００４７４８
【国際公開番号】ＷＯ２００５／１１８３６５
【国際公開日】平成１７年１２月１５日（２００５．１２．１５）
【出願人】（５０６３７８０９４）モンテック アーゲー (1)
【Ｆターム（参考）】
【公表日】平成２０年１月１０日（２００８．１．１０）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年５月２日（２００５．５．２）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＥＰ２００５／００４７４８
【国際公開番号】ＷＯ２００５／１１８３６５
【国際公開日】平成１７年１２月１５日（２００５．１２．１５）
【出願人】（５０６３７８０９４）モンテック アーゲー (1)
【Ｆターム（参考）】
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