説明

燃料電池アセンブリとその製造方法

1つの燃料電池コンポーネントを製造するシステムであり、このシステムでは、堆積機構が1つの燃料電池コンポーネント上に充填物粒子を堆積し、作動機構が堆積機構を作動する。ユニットは、1つの燃料電池コンポーネントにテープ固定材と充填物粒子を提供して1つの燃料電池コンポーネント上に充填物粒子を保持する。他の複数の燃料電池コンポーネントは、また、テープ固定材を使用することで1つの燃料電池コンポーネントに保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は燃料電池に関し、特に、燃料電池アセンブリとその中に充填され保持される触媒を有するコンポーネント、装置、その充填及び保持方法に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、電気化学反応によって炭化水素燃料中に貯蔵された化学エネルギーを電気エネルギーに直接変換するデバイスである。一般に、燃料電池は、電解質によって分離されたアノードとカソードとを含み、電解質は電気的に帯電しているイオンを導電するのに役立つ。多くの個々の燃料電池は、役立つ電力レベルを生成するために電気伝導性セパレータプレートとともに直列に積層される。
【0003】
内部改質型燃料電池では、改質触媒は、燃料電池積層体中に配置されて、メタン、石炭ガスなどの炭化水素燃料の直接利用を可能にし、高価で複雑な改質装置は必要としない。改質反応では、燃料電池で生成した水と熱は改質反応によって使用され、炭化水素燃料は内部改質されて燃料電池で使用するための水素を製造する。したがって、必要な水素燃料は改質反応によって製造されるとともに、この反応は吸熱反応であるので燃料電池積層体の冷却を助けるのに有利に使用することができる。
【0004】
2つの異なるタイプの内部改質が燃料電池アセンブリのために開発された。第1のタイプの内部改質は間接的内部改質であり、積層体中の分離されたチャンバ中に改質触媒を配置して実行され、改質されたガスはチャンバから燃料電池のアノードコンパートメントに送られる。第2のタイプの内部改質は直接内部改質であり、改質触媒を活性なアノードコンパートメントあるいは燃料流れ場中に配置することによって実行され、改質反応により製造された水素は直接アノードに提供される。
【0005】
典型的な燃料電池のアノードコンパートメントは、隣接する燃料電池の酸化剤(oxidant)流れから燃料を分離するセパレータまたは双極性プレートと、電気化学反応サイトを提供するアノード電極と、しばしば波形プレートとして供給されてアノード電極から電流を伝導するアノード電流コレクタとを含む。アノード電流コレクタはアノード電極と接触し、燃料ガスの流路を画定する。改質触媒は、これらの流路に配置されて直接的な内部改質を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
改質触媒は、通常は、タブレット、ペレット、ロッド、リングまたは球などの様々な固体形状または形態を有する圧縮されたまたは固体の粒子として利用することができる。しかしながら、触媒粒子の寸法により、電流コレクタの流路中に粒子を充填しようとする場合に問題に遭遇する。1つの問題は、触媒粒子の比較的小さいサイズにより、組立中に触媒粒子を取り扱うのが難しいことである。このことは、次に、触媒充てん工程の効率を悪くし、それにより、不当に高価となる。
【0007】
第2の問題は、触媒粒子が充填プロセスと燃料電池の組立てプロセスの間に位置を変える傾向があるので、触媒粒子を所望の充填パターンに配置して保持するときに時々発生する。所望の充填パターンは、燃料電池積層体中で必要とされる加熱プロフィールを維持するために重要である。この加熱プロフィールは、積層体の効率的かつ長期間の作動を促進するのを補助する。
【0008】
従って、燃料電池コンポーネント中で触媒粒子を充填する効率と信頼性を向上させる方法はいつも望まれている。また、製造工程における目標は、充填した触媒をよりよく維持するとともに最大の作動効率を可能にする能力である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書の以下に開示された本発明の実施例に基づいて、複数の燃料電池コンポーネントへ触媒粒子を正確に充填するシステムの装置とそれに関連する方法を提供する。また、充填された触媒と、所望であれば他の複数の燃料電池コンポーネントを保持する固定材を使用するシステムにおける装置と、関連する方法を提供する。
【0010】
この装置と方法で使用する特定システムは、触媒粒子を収容するように適合された1つの燃料電池コンポーネントを支持する支持体と、1つの燃料電池コンポーネント上に充填物粒子を堆積する堆積アセンブリとを有する。システムは、さらに、オプションに、1つの燃料電池コンポーネントに固定材を付ける機構と触媒粒子を保持のための充填された触媒粒子とを有する。
【0011】
本発明の更なる態様において、1つの燃料電池コンポーネントに付けられる固定材は、1つの燃料電池コンポーネントが別の燃料電池コンポーネントに保持されるのを可能にするようにさらに適合されている。また、同様の固定材が追加の燃料電池コンポーネントと共に使用されると、これらの追加の燃料電池コンポーネントと、別のコンポーネントとが、固定材の補助で一緒に保持されて、燃料電池積層体の形成において複数の燃料電池コンポーネントを容易に取り扱えかつ積層できる、ことが想定される。
【0012】
開示された実施例では、1つの燃料電池コンポーネントは、波形のアノード電流コレクタであり、他のコンポーネントは、セパレータプレートであり、追加の燃料電池コンポーネントは、アノードと、カソードと、カソード電流コレクタであり、固定材は、両面接着媒質である。
【0013】
前述の固定材は、オプションに、3M社(スリーエム社)によって現在製造されているタイプの両面アクリル接着剤テープを含むと想定される。
【0014】
本発明の1つの例示の形態では、堆積アセンブリは、個々の堆積機構を含んでおり、個々の堆積機構は、燃料電池コンポーネント上の堆積機構に触媒粒子を送出するように適合れている。堆積機構は、燃料電池コンポーネントの幅で交差して一列に配置され、燃料電池コンポーネントの検出された位置に基づいて選択的に作動する。燃料電池コンポーネントが索引付けられると、検出された位置では、作動アセンブリは燃料電池コンポーネントが充填するまで堆積機構を選択的に作動させ続ける。この実施例では、各堆積機構は、オプションにプランジャーを有する水力式または空気式シリンダまたは電気アクチュエータと、ゲートアセンブリとを含む。ゲートアセンブリは、触媒粒子を保持して触媒粒子が燃料電池コンポーネントに送られるのを防ぐ。アクチュエータアセンブリが作動すると、ゲートアセンブリは開放されて、水力式または空気式シリンダまたは電気アクチュエータがプランジャーを動かして燃料電池コンポーネント上に触媒粒子を配置する。
【0015】
別の例示の実施例では、堆積アセンブリは、第1プレートと第2プレートの上に置かれたマスクゲートアセンブリを含む。第1プレートは、触媒を収容するために燃料電池コンポーネント上の予め画定された領域に対応する複数の開口を有し、第2プレートは、触媒粒子を収容できる燃料電池コンポーネントの領域の全てに対応する複数の開口を有する。第1プレートは燃料電池コンポーネントの上方に配置され、第2プレートは、第2プレートの複数の開口が第1プレートの複数の開口と一列に整列されないように第1プレートの上方に配置される。第2プレートは、次に触媒粒子で充填されてプレートの複数の開口中に定着するが、一列に整列されていないために、第1プレート中の複数の開口に触媒粒子が入るのが妨げられる。
【0016】
次に、第2プレートは、第2プレート中の複数の開口が第1プレート中の複数の開口と一列に整列するように、アクチュエータアセンブリによって移動される。プレートに印加される振動の動きは、2つのプレートが一列に整列された複数の開口中の触媒が第2プレートの複数の開口から第1プレートの一列に整列された開口を通過し、これらの開口から対応する燃料電池コンポーネントの領域まで通過させる。それにより、燃料電池コンポーネントは、第1プレートによって予め決められた触媒パターンで充填される。本発明の上記および他の特徴と態様は、添付図面に関連する以下の詳細な記載読むことによってより明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の改質触媒部材を有する溶融炭酸塩型燃料電池を示す図である。
【図1A】第2の改質触媒部材を有する溶融炭酸塩型燃料電池を示す図である。
【図2】燃料電池アセンブリのアノード電極に関連する電流コレクタ上にペレット形態の触媒粒子を配置するシステムを示す図である。
【図3】図2に続く電流コレクタに充填された触媒粒子の位置決めを保持するために固定材を配置するシステムを示す図である。
【図3A】、
【図3B】、
【図3C】図2と図3のシステムの堆積機構とその連続操作の詳細を示す図である。
【図4】電流コレクタに対して選ばれたパターン中の触媒部材の最終配置を示す図である。
【図4A】図1Aで示された第2の触媒部材を示す図である。
【図5】燃料電池アセンブリの成形において触媒粒子を充填した電流コレクタを他のコンポーネントに接着する際に固定材を使用する工程を説明する図である。
【図6】固定材で結合された燃料電池アセンブリのコンポーネントの分解組立図である。
【図7】図6の燃料電池アセンブリを加熱下で圧縮する真空加圧ユニットを示す図である。
【図8】電流コレクタ上へペレット形態の触媒粒子を配置する更なるシステムを示す図である。
【図9】図8のシステムのマスクゲートアセンブリを示す図である。
【図10】閉じたマスクゲートを有する図9のマスクゲートアセンブリの一部の分解組立図である。
【図11】開いたマスクゲートを有する図9のマスクゲートアセンブリの一部の分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1と図1Aと図6を参照すると、隣接する積層アセンブリ間に電解質マトリクス11を配置して順々にアセンブリ10を積層することにより形成された燃料電池積層体を示す。電解質マトリクス11は、例えば、炭酸塩電解質などの電解質を保持するように適合されている。各アセンブリ10は、アノード電極12と、波形14Aを有する関連する電流コレクタ14と、を含む。各アセンブリ10は、さらに双極性セパレータ16を含み、双極性セパレータ16は、カソード電極18とその関連する電流コレクタ20から、アノード電極12と波形20Aを有する電流コレクタ14とを分離する。アノード電流コレクタ14の波形14Aは、双極性セパレータ16とアノード電極12とともに、第1組の燃料ガス流路14Bと第2組の燃料ガス流路14Cとを画定する。またアノード電流コレクタ14は、燃料ガス流路14B中、特に、間で隣接する波形14Aの脚部(leg)によって係合されてる領域14D中に配置された複数の触媒粒子で充填されている。触媒粒子22は、様々な外形を持ち得る。図1では、触媒粒子22は、正方形の断面を持ち、図2では円形の断面を持つ。利用可能な表面積を改良するために、触媒粒子22に対して六角形や「星」などの他の断面形状を使用することができる。
【0019】
触媒粒子22は、流路14B中で燃料ガス中の炭化水素の更なる改質を促進し、燃料ガス中の水素含有量を増加させる。流路14B中の更なる改質ガスの一部は、改質ガスが流路14Bに沿って移動し続けるので、次に、複数の開口または波形の裂け目を経由して流路14C中を通過する。その結果、さらに改質されたガスは、流路14C中に直接的に導入された燃料ガスと混合され、それにより混合ガスは、アノード12で電気化学的変換反応に参加するために利用可能となる。
【0020】
上記改質反応が燃料ガス流路14Bで効率的に起こるために、また燃料電池積層体のための所望の加熱プロフィールを促進するために、あるパターンで触媒粒子22をアノード電流コレクタ14に充填し、そのパターンを保持することは好ましい。従って、以下に予め決められた(所望)パターンで触媒粒子を充填して保持することを達成するための有利な方法を提供する。
【0021】
図2、図3を参照すると、アノード電流コレクタ14上に触媒粒子22を充填し保持するための概略的なシステム24を示す。触媒粒子22は、図2に示すようにオプションにペレット形態で提供され、電流コレクタ14の周辺に配置されたホッパー26から供給される。電流コレクタ14は、X方向とY方向に移動可能なX−Y移動可能支持体またはテーブル51上に置かれる。図2と図3を見ると、ホッパー26は、電流コレクタ14の幅(X方向)に及ぶように一列に配置された複数の供給路28を含むホッパー供給部とともに提供される。複数の供給路28Aは、電流コレクタ14の幅に及ぶように配置された堆積機構30の列または線からなる堆積アセンブリ29につながる。
【0022】
堆積機構30のそれぞれは、供給路28Aの1つに供給され、電流コレクタ14の幅に及ぶ波形14の隣接する脚部の間で領域14Dの1つと一列に整列している。堆積機構30の数をスペース(領域)14Dの数と等しくなるように選択することによって、電流コレクタのプレート14の幅と交差する各スペース(領域)14Dは、それぞれの堆積機構によって触媒粒子22を供給することができる。また、図3で示されかつ上記説明されたように、波形14Aは、電流コレクタの長さ方向(Y方向)に不連続であり、複数の間隔を空けて配置される列36を形成する。従って、堆積機構30の列と波形の各列36を一列にすることによって、各列のスペース(領域)14Dは、関連する堆積機構30によって触媒粒子22を供給することができる。
【0023】
特に、ホッパー26は、それに伝えられる振動運動の結果として、ホッパー供給部28の供給路28Aのそれぞれに触媒粒子22を送出する。各供給路28Aは、順番に、それぞれの堆積機構30に触媒粒子22を送出する。示された図の場合には、図3A〜図3Cでさらに詳細に見ることができるように、各堆積機構30は、チャンバ30Aを画定し、チャンバ30A内には供給された触媒粒子22が充満し、スプリングを充填したボールアセンブリ30Bとしてオプションに示されるゲートアセンブリによって保持される。ゲートアセンブリの他の形態は、アクチュエータあるいはシリンダアセンブリであり得る。ゲートアセンブリ(ボールアセンブリ)30Bの上方で、堆積機構30は、触媒粒子と接触するプランジャー35を備える水力式または空気式シリンダまたは電気式アクチュエータ30Cを含んでいる。
【0024】
堆積機構30を作動すると、次に、図3A〜図3Cの一連の動作をもたらす。ゲートアセンブリ(ボールアセンブリ)30Bは、最初に収縮し、チャンバ30Aを通して下向きに触媒粒子22の通行を可能にする。次に、水力式、空気式シリンダまたは電気式アクチュエータ30Cが作動して、プランジャー35が隣接する波形14の足の間で領域14Dに下向きに触媒粒子22を押しつけるようにさせる。このとき、プランジャー35は、チャンバ30A中に更に触媒粒子22が入るのを妨害する。この封鎖は、クランプバーまたは類似のアセンブリによってもまた達成され、クランプバー等は、プランジャーが下向きに動くのに関連して次の触媒粒子の通路に送出される。次に、水力式、空気式シリンダまたは電気アクチュエータシリンダ30Cは、ストロークを完成させて、波形の間で保持される触媒粒子22を押し込む。
【0025】
この動作がいったん完成すると、水力式、空気式シリンダまたは電気式アクチュエータ30Cは、プランジャーを収縮し、スプリングを充填したボールアセンブリ30Bは元の位置まで戻る。このことは、供給チャンバ(供給路)28Aから次の触媒粒子22が次の電流コレクタ14への供給のために送られて堆積機構30のチャンバ30Aに保持されるのを可能する。
【0026】
堆積アセンブリ29中の特定の堆積機構30が作動するか否かは、プログラムされたコントローラ38の形態で作動するアセンブリによって決定される。また、コントローラ38は、X−Yテーブルまたは支持体51を含むシステム24の他のコンポーネントの動作を制御する。
【0027】
X−Yテーブル51の索引付けにより、プログラムされたコントローラ38の制御の下で、波形14Aの列36のそれぞれを、本実施例では静止している堆積機構30の列と一致させる。センサー40は、波形32(図4参照)の列36が堆積アセンブリ29の堆積機構30の列と一列に整列することをプログラムされたコントローラ38に示すように作動する。コントローラ中の簡単な計数機構は列をカウントし、プログラムされたコントローラ38は、特定の列を確認することができる。次に、コントローラ38は、列数と、触媒粒子22を収容するための関連領域14Dを関連づける予め決められて格納されている触媒パターンとに基づいて、触媒の収容領域と関連づけられた特定の堆積機構30を駆動する。これにより予め決められたパターンと一致する特定の列中の堆積機構30によって、触媒粒子22の堆積が行われる。
【0028】
従って、Y方向におけるX−Yテーブル51の連続索引付けと、コントローラ38による堆積機構30の作動は、予め決められた触媒パターンと一致する電流コレクター14の波形の全ての列中に触媒粒子を堆積する。コントローラ38は、触媒堆積に対して所望の予め決められたパターンを得るためにまたは予め決められたパターンを変更するようにプログラム化されていることは理解できる。従って、電流コレクタ14中の触媒粒子の堆積は、最大エネルギー収率を実現する燃料電池積層体全体にわたる熱管理のために予め決められたパターンを達成するように作ることができる。
【0029】
図2〜図3を続けて参照すると、波形14Aのそれぞれの領域14D内で触媒粒子22のそれぞれの配置を保持するために、固定材42がシステム24中にも提供される。固定材42は、供給ローラー61によって搬送される。固定材42は、オプションには、両面アクリルテープを含む両面媒体の形態である。両面アクリルテープは、露出した接着面43と、裏張り47(図5参照)によって保護されて被覆された接着面45とを含む。
【0030】
使用中に、触媒粒子22を所定位置に配置すると、加圧ローラ62を使用して供給ローラー61上のテープ(固定材)42の加圧を行う。加圧ローラ62は、当業者によってよく理解されるような方法により、触媒部材22と波形14A上のテープ(固定材)42をガイドしてながら加圧する。そのような加圧により、電流コレクタ14の波形14Aのそれぞれの脚部で触媒粒子22を封止するのを可能にする。このことは、当業者によって理解されるように、側部43は加圧ローラー62によって触媒粒子と波形14Aに押しつけられるが、一方側部47は加圧ローラー62と接触していないために起こる。
【0031】
図3の切抜き部分に示されるような触媒粒子22の最終的な配置は、図4で示されるように保持される。本発明の固定材は、図4Aに示される実質的に円柱状の形状で押し出し成形されてオプションに提供されるような代替の形状に成形された触媒部材46とともに使用するために配置できることが理解される。図1Aの部材23に対応して示される代替部材46を使用するオプションでは、そのような部材46は、電流コレクタのプレート14の長さ方向に実質的に伸びている寸法で提供される。
【0032】
図5〜図6を参照して、固定材42を使用して燃料電池アセンブリ10を組み立てる工程を説明する。被覆されていない接着剤が触媒粒子22の頂部と電流コレクタプレート14の一部に接着するようにテープ(固定材)42の接着面43を付けると、テープ42の反対側45を被覆する裏張り47は、そこから取り外すことができる。この取り外しは、図5で矢印「A」で示される。
【0033】
図6と図1と図1Aを参照すると、図1と図1Aは、概略的に図示されたアセンブリである。そのようなアセンブリでは、固定材42を使用して電流コレクタプレート14に対して触媒粒子22を保持し、双極性セパレータプレート16に対して電極12、18と関連する電流コレクタプレート14、20を保持する。アノード電極12は、上記説明されたテープ42の細長片によってそれぞれの電流コレクタプレート14に組み立てられて、プレートの頂部に配置されることが理解される。触媒部材22を収容する電流コレクタプレート14の下側48は、テープ(固定材)42の露出している接着面43で覆われている。次に、図5に示されるように、裏張り47が除去されて双極性セパレータプレート16への接着が可能となり、それにより、双極性セパレータプレート16との構造物を可能にする。従って、これにより燃料電池アセンブリ10のアノード側の半分が得られる。
【0034】
燃料電池アセンブリ10のカソード側半分の構造物は、細長片の裏張り47を除去して接着層43を露出した後で、双極性プレートの下側上のテープ細長片(固定材)42を介して双極性セパレータプレート16の下側56にカソード電流コレクタ20の下側54を取り付けることによって始まる。その後で、テープ(固定材)42の露出している接着面43がカソード電流コレクタ20の表面58を被覆する状態で、裏張り47を除去するように準備する。裏張り47が除去されると、カソード電極18をそこに接着して、燃料電池アセンブリ10のカソード側半分のアセンブリが完成する。
【0035】
燃料電池アセンブリ10の複数のコンポーネントが確実に接着されるために、燃料電池アセンブリ10は、テープ42の保持力を高めるために加圧および加熱することができる。図7は、この目的のために使用することができる真空プレス成形ユニット71を示す。真空プレス成形ユニット71は、頂部カバー上で支持された上側プラテン72と基部アセンブリ75に回転可能に取り付けられた下側プラテン73を含む。上蓋74は、上側プラテン72の周囲に接する真空シールガスケット76を有する。カバー(上蓋)74が回転して下ろされると、上プラテン72と下プラテン73は、基部アセンブリ75上の合せピン77と対応するカバー中の位置決め穴78によって結合され、組み立てられた燃料電池アセンブリ10を収容するためにシールされた真空チェンバを形成する。
【0036】
次に、加熱された空気流入ユニット79を起動して戸外の空気を吸引し加熱する。次に、加熱された空気は、基部アセンブリの側部75Aに沿ってプリナムを通ってシールされた真空チェンバに送出される。空気供給ポート81は、プラテンがプラテンの間で固定されたアセンブリ10と結合されたときにプリナムからプラテンの間のシールされた真空チェンバまで加熱された空気を運ぶ。
【0037】
加熱された空気は、燃料電池アセンブリ10を加熱して、真空チェンバから基部アセンブリ75の他の側部75B上の空気出口を介してアセンブリの側部上のプリナムまで通過する。燃料電池アセンブリ10が所望温度に達すると、加熱された空気ユニット79は閉じるかまたは止められ、送風機またはファン83を起動する。これにより、送風機またはファン83が、燃料電池アセンブリ10を有する基部アセンブリ75から空気出口ポート82と基部アセンブリ75の側部75B上のプリナムを経由して真空にすることを可能にする。その結果として、燃料電池アセンブリ10の熱真空プレス成形を行う。予め決められた時間後、燃料電池アセンブリ10の加圧が終了し、ファン83を停止する。次に、プレート72と73は、上蓋74を上向きに回転することによって分離され、それにより、燃料電池アセンブリ10の取り外しが可能となる。
【0038】
図8〜11は、電流コレクタ14の予め選択された領域14Dに触媒粒子を堆積するための更なるアセンブリを示す。図示されるように、システムは、振動式ブロック92を支持するマスブロックまたは基部部材91を含む。マスクゲートアセンブリ93は、振動式ブロック92によって触媒粒子で充填されるアノード電流コレクタ14に支持されている。ホッパー94はペレット形態で触媒粒子を保持し、触媒粒子はマスクゲートアセンブリ93に供給される。
【0039】
マスクゲートアセンブリ93は、図9〜11にさらに詳細に図示され、クランプバー93C、93Dと空気式クランプ93Eを含み、空気式クランプ93Eは、オーバーレイゲート93Aとマスクプレート93Bを電流コレクタ14の上方の振動式ブロックに一緒に固定する。図示されるように、マスクプレート93Bはゲートプレート93Aの上方にあり、ゲートプレート93Aは電流コレクタに面する。スプリングが充填されたピン93Fは、マスクプレート93Bの表面を交差する下向きの力を提供するとともに、触媒ペレットが以下に更に議論されるように、マスクプレート93B中の複数の開口に近づくことを可能にする。ゲートプレート93Aへの固定は、オペレータによって直接またはアクチュエータを通してゲートプレート93Aにかかる機械的な力を介して、マスクプレート93Bに対して横方向(矢印Bの向き)に移動されるかまたは移される。
【0040】
マスクプレート93Bは、所望パターンと一致する触媒ペレットを収容する電流コレクタ14の隣接する波形の脚または足の間に、予め選択された領域14Dと一致するように配置された同じ数の貫通する開口(貫通口)を有する。ゲートプレート93Aは、同様に、貫通する開口を有する。しかしながら、これらの貫通する開口は、数が等しく、電流コレクタの全ての領域14Dで一致するように配置される。
【0041】
図10に示すように、マスクゲートアセンブリ93は、ゲートプレート93Aの貫通する開口が、電流コレクタの領域14Dと正しく一列に整列していないが、マスクプレート93Bの貫通する開口は、領域14Dと一列に整列するように、電流コレクタの上の振動式ブロック92に固定される。従って、ゲートプレート93Aの固体領域は、マスクプレート93Bの貫通する開口から電流コレクタの領域14Dへの移動を妨げる。このゲートアセンブリ93の閉じた位置において、振動がホッパー94から触媒ペレットを動かすために使用され、触媒ペレットがマスクプレート93Bの長さに沿って分布し、マスクプレート93Bの貫通する開口に堆積する。
【0042】
マスクプレート93Bは、1つの触媒ペレットしか各開口中に存在できないように設計されている。触媒ペレットは、また、マスクプレートの厚さが触媒ペレットの直径より少ないため、折り重なった状態で存在することができない。これは、触媒ペレットがマスクプレート中の空の開口に達するまでずっと移動するための流路を生み出す。マスクプレート93Bの開口がすべて満たされると、ゲートプレート93Aは、図10の矢印Bによって示されるように横方向に位置を変えて、図11に示されるように、マスクゲートアセンブリ93を開いた位置まで移動する。
【0043】
この位置で、ゲートプレート93Aの移動により、ゲートプレート93A中の貫通する開口は、電流コレクタの領域14Dおよびマスクプレート93B中の貫通する開口と一列に整列する。その結果、触媒ペレットは、マスクプレート93B中の貫通する開口からゲートプレート93A中の対応する貫通する開口を通って電流コレクタの下に横たわる領域14Dまで矢印Cの方向に落ちる。その結果、電流コレクタ14は、所望の予め決められたパターンと一致する触媒ペレットで充填される。
【0044】
また、振動式ブロック92により電流コレクタに伝えられる振動運動は、触媒ペレットがその領域を画定する脚の高さより上方にはみ出ないように電流コレクタ14の領域またはポケット14Dに触媒ペレットを向けさせる。このことは、電流コレクタ14中の触媒ペレットを保持するために接着性の固定材を付けるなどの上記議論されたような、触媒が充填された電流コレクタの更なる処理を可能にする。
【0045】
電流コレクタの領域14D中の触媒ペレットの固定を促進するために、振動式ブロック92を真空にさらすように適合させる。真空は、電流コレクタ上の接着膜を介して電流コレクタを振動式ブロックに固定する。これは、電流コレクタと非常に滑らかで均一な振動のトランスミッションとの親密な接触を供給する。その結果、触媒ペレットは、上記記載されたように電流コレクタからはみ出ないように移動して、領域14Dに落ち着く。
【0046】
すべての場合において、上記記載された内容は、本発明の応用を表す多くの可能な特定の実施例の単なる例示であることが理解される。本発明の原理に基づいて、本発明の趣旨と範囲から逸脱せずに、多くの変形された他の構成物が容易に工夫することができる。特に、本発明は、触媒粒子でアノード電流コレクタを充填することに関して例示したが、本発明の原理は、燃料電池のアノード流れ場あるいは燃料流れ場を画定するかまたは形成する他の燃料電池コンポーネントの充填まで拡張できることは明白である。触媒粒子を有する双極性セパレータプレートの充填は1つの実施例である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池積層体中の燃料電池または燃料電池の一部として使用するための1つの燃料電池コンポーネントを製造する方法であって、
1つの燃料電池コンポーネントを提供する工程と、
前記1つの燃料電池コンポーネント上に充填物粒子を堆積する堆積アセンブリを提供する工程と、
前記堆積アセンブリを作動させて前記堆積アセンブリが前記1つの燃料電池コンポーネント上に前記充填物粒子を堆積する工程と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記堆積アセンブリの作動前または作動中に前記堆積アセンブリに関連させて前記1つの燃料電池コンポーネントを配置する工程を更に有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つの燃料電池コンポーネントの配置を検出する工程を更に有し、
前記堆積する工程が前記検出する工程に反応することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つの燃料電池コンポーネントに対する前記充填物粒子の位置決めを維持するために、前記1つの燃料電池コンポーネントおよび前記充填物粒子に固定材を付ける工程を更に有することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記充填物粒子は触媒粒子を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記固定材は接着テープであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記接着テープは両面接着テープであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記両面接着テープを介して前記1つの燃料電池コンポーネントに別の燃料電池コンポーネントを結合する工程を更に有することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1つの燃料電池コンポーネントに追加の両面接着テープを付け、前記別の燃料電池コンポーネントと、1つまたはそれ以上の追加の燃料電池コンポーネントとに両面接着テープを付け、前記両面接着テープを介して、前記1つの燃料電池コンポーネントと、前記別の燃料電池コンポーネントと、前記1つまたはそれ以上の追加の燃料電池コンポーネントとを結合することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記1つの燃料電池コンポーネントがアノード電流コレクタであり、前記別の燃料電池コンポーネントがセパレータプレートであり、前記追加の燃料電池コンポーネントがアノードとカソード電流コレクタとカソードとであることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記両面接着テープが複数の前記燃料電池コンポーネントを一緒に保持するのを促進するために、複数の前記燃料電池コンポーネントと前記両面接着テープとを加熱および加圧する工程を更に有することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記1つの燃料電池コンポーネントに対する前記充填物粒子の位置決めを維持するために前記1つの燃料電池コンポーネントと前記充填物粒子に固定材を付ける工程を更に有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記充填物粒子は、触媒粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記1つの燃料電池コンポーネントは、複数の列を含み、前記複数の列のそれぞれは、充填物粒子を収容する複数の領域を含み、
前記堆積アセンブリは、複数の堆積機構を含み、前記複数の堆積機構のそれぞれは、前記複数の領域のうちの1つの領域と一列に整列するように関係付けられており、前記複数の堆積機構のそれぞれは、予め決められた堆積パターンによって作動することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記予め決められた堆積パターンは、前記燃料電池積層体の所望の加熱プロフィールに関連していることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の堆積機構のそれぞれは、
第1プレートと第2プレートの上にある一列に整列された複数の開口のうちの1つであって、前記第1プレートが、前記第2プレートの上にあって前記予め決められた堆積パターンに対応する開口を有し、前記第2プレートが前記1つの燃料電池コンポーネントの前記複数の領域の全てに対応する開口を有する、前記一列に整列された複数の開口のうちの1つと、
チャンバと、
プランジャーを有する水圧式または空気式シリンダまたは電気アクチュエータと、
前記チャンバ中へ選択的に通路を可能にするゲートアセンブリと、
を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記1つの燃料電池コンポーネントは、
アノード電流コレクタと、
燃料電池の燃料流れ場を形成するのに使用されるコンポーネントと、
燃料電池のアノード流れ場を形成する際に使用されるコンポーネントと、
のうちの1つまたはそれ以上であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
燃料電池積層体中の燃料電池または燃料電池の一部として使用するための1つの燃料電池コンポーネントを製造する方法であって、
前記1つの燃料電池コンポーネント上に充填物を堆積する工程と、
前記1つの燃料電池コンポーネントに対して前記充填物の位置決めを維持するテープ固定材を前記1つの燃料電池コンポーネントに付ける工程と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項19】
前記充填物は押出し成形された触媒を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記充填物は触媒粒子を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記テープ固定材は接着テープであることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記接着テープは両面接着テープであることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記両面接着テープによって別の燃料電池コンポーネントを前記1つの燃料電池コンポーネントに結合する工程を更に有することを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記1つの燃料電池コンポーネントに追加の両面接着テープを付ける工程と、
両面接着テープを前記別の燃料電池コンポーネントと、1つまたはそれ以上の追加の燃料電池コンポーネントとに付ける工程と、
前記1つの燃料電池コンポーネントと、前記別の燃料電池コンポーネントと、前記1つまたはそれ以上の追加の燃料電池コンポーネントとを前記両面接着テープを介して一緒に結合する工程と、
を更に有することを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記1つの燃料電池コンポーネントは、アノード電流コレクタであり、前記別の燃料電池コンポーネントは、セパレータプレートであり、前記追加の燃料電池コンポーネントは、アノードとカソード電流コレクタとカソードとであることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記両面接着テープが複数の前記燃料電池コンポーネントを一緒に保持するのを促進するために、複数の前記燃料電池コンポーネントと前記両面接着テープとを加熱および加圧する工程を更に有することを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記1つの燃料電池コンポーネントは、
アノード電流コレクタと、
燃料電池の燃料流れ場を形成するのに使用されるコンポーネントと、
燃料電池のアノード流れ場を形成するのに使用されるコンポーネンと、
のうちの1つまたはそれ以上であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項28】
燃料電池積層体中の燃料電池または燃料電池の一部として使用するためアセンブリであって、
1つの燃料電池コンポーネントと、
前記1つの燃料電池コンポーネント上に堆積された充填物と、
前記1つの燃料電池コンポーネントと前記充填物と協力して前記1つの燃料電池コンポーネント上の前記充填物の位置決めを維持するテープ固定材と、
を有することを特徴とするアセンブリ。
【請求項29】
前記充填物は触媒粒子と押し出し成形された触媒物のうちの1つを含むことを特徴とする請求項28に記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記テープ固定材は両面接着テープを含むことを特徴とする請求項29に記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記両面接着テープはアクリルテープであることを特徴とする請求項30に記載のアセンブリ。
【請求項32】
更なる燃料電池コンポーネントと、
前記1つの燃料電池コンポーネントと前記更なる燃料電池コンポーネントと協力して前記1つの燃料電池コンポーネントと前記更なる燃料電池コンポーネントとを一緒に保持する更なるテープ固定材と、
を更に有することを特徴とする請求項29に記載のアセンブリ。
【請求項33】
追加の複数の燃料電池コンポーネントと、
前記追加の複数の燃料電池コンポーネントのうちの1つと協力して前記1つの燃料電池コンポーネントと前記追加の複数の燃料電池コンポーネントのうちの1つを一緒に保持する前記テープ固定材と、
前記追加の複数の燃料電池コンポーネントのうちの他のものと協力して前記追加の複数の燃料電池コンポーネントを一緒に保持する複数の追加のテープ固定材と、
を更に有することを特徴とする請求項32に記載のアセンブリ。
【請求項34】
前記テープ固定材が複数の前記燃料電池コンポーネントを一緒に保持するのを促進するために、前記テープ固定材と複数の前記燃料電池コンポーネントを加熱および加圧する工程を更に有することを特徴とする請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項35】
前記テープ固定材と、前記更なるテープ固定材と、前記追加のテープ固定材のそれぞれは、両面接着テープを含むことを特徴とする請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項36】
前記1つの燃料電池コンポーネントは、アノード電流コレクタであり、
前記更なる燃料電池コンポーネントは、アノード電極であり、
前記追加の複数の燃料電池コンポーネントは、セパレータプレートとカソード電流コレクタとカソードとを含み、
前記更なるテープ固定材は、前記アノード電流コレクタを前記アノードに保持し、
前記複数の追加のテープ固定材は、前記アノード電流コレクタを前記セパレータプレートに保持し、
前記複数の追加のテープ固定材の1つは、前記セパレータプレートを前記カソード電流コレクタに保持し、前記複数の追加のテープ固定材の別のものは、前記電流コレクタカソードを前記カソードに保持することを特徴とする請求項35に記載のアセンブリ。
【請求項37】
前記両面接着テープが前記燃料電池コンポーネントを一緒に保持するのを促進するために、前記燃料電池コンポーネントと前記両面接着テープとを加熱および加圧する工程を更に有することを特徴とする請求項36に記載のアセンブリ。
【請求項38】
前記両面接着テープはアクリルテープであることを特徴とする請求項35に記載のアセンブリ。
【請求項39】
前記アノード電流コレクタは波形であり、前記触媒は波形の脚によって画定される前記予め画定された領域に充填されることを特徴とする請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項40】
燃料電池積層体を形成するために、前記1つの燃料電池コンポーネントに配列されている、また更なる複数の追加の燃料電池コンポーネントと、前記更なる燃料電池コンポーネントと、前記追加の燃料電池コンポーネントとを有することを特徴とする請求項39に記載のアセンブリ。
【請求項41】
前記テープ固定材は、両面接着テープであることを特徴とする請求項40に記載のアセンブリ。
【請求項42】
前記両面接着テープはアクリルテープであることを特徴とする請求項41に記載のアセンブリ。
【請求項43】
前記1つの燃料電池コンポーネントは、アノード電流コレクタと、燃料電池の燃料流れ場を形成するのに使用されるコンポーネントと、燃料電池のアノード流れ場を形成するのに使用されるコンポーネントと、のうちの1つまたはそれ以上であることを特徴とする請求項28に記載のアセンブリ。
【請求項44】
燃料電池積層体の燃料電池または燃料電池の一部として使用するためのアセンブリであって、
複数の燃料電池コンポーネントと、
前記複数の燃料電池コンポーネントと協力して前記複数の燃料電池コンポーネントを一緒に保持するアクリル接着媒体と、
を有することを特徴とするアセンブリ。
【請求項45】
前記アクリル接着媒体は、両面接着テープであることを特徴とする請求項44に記載のアセンブリ。
【請求項46】
前記アクリル接着媒体が前記複数の燃料電池コンポーネントを保持するのを促進するために、前記アクリル接着媒体と前記燃料電池コンポーネントとが加熱および加圧されていることを特徴とする請求項45に記載のアセンブリ。
【請求項47】
前記複数の燃料電池コンポーネントは、
アノード電流コレクタと、
燃料電池の燃料流れ場を形成する際に使用されるコンポーネントと、
燃料電池のアノード流れ場を形成する際に使用されるコンポーネンと、
のうちの1つまたはそれ以上を含むことを特徴とする請求項44に記載のアセンブリ。
【請求項48】
前記複数の燃料電池コンポーネントは、
アノードと、アノード電流コレクタと、双極性セパレータと、カソードと、カソード電流コレクタとを有することを特徴とする請求項44に記載のアセンブリ。
【請求項49】
前記アクリル接着媒体が前記複数の燃料電池コンポーネントを保持するのを促進するために、前記アクリル接着媒体と前記複数の燃料電池コンポーネントとが加熱および加圧されていることを特徴とする請求項44に記載のアセンブリ。
【請求項50】
燃料電池積層体中の燃料電池または燃料電池の一部として使用するための燃料電池コンポーネントを製造するシステムであって、
前記燃料電池コンポーネントを支持する支持体と、
前記燃料電池コンポーネント上に充填物粒子を堆積する堆積アセンブリと、
前記堆積アセンブリが前記燃料電池コンポーネント上に前記充填物粒子を堆積するように前記堆積アセンブリを作動させる作動アセンブリと、
を有することを特徴とするシステム。
【請求項51】
前記燃料電池コンポーネントと前記堆積アセンブリとの位置を相対的に移動させるために、前記支持体と前記堆積アセンブリとのうちの1つまたはそれ以上を動かすユニットと、
前記燃料電池コンポーネントの位置を検出する検出ユニットとを更に有し、
前記作動アセンブリは前記検出ユニットに反応することを特徴とする請求項50に記載のシステム。
【請求項52】
前記堆積アセンブリは、一列に配列されて前記燃料電池コンポーネントの第1寸法に及んでいる複数の堆積機構を含み、
前記複数の堆積機構のそれぞれは、作動すると燃料電池コンポーネント上に充填物を堆積し、
前記作動アセンブリは、予め決められた堆積パターンに従って前記堆積機構を駆動することを特徴とする請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
前記複数の堆積機構のそれぞれは、
プランジャーを有する水圧式または空気式シリンダまたは電気アクチュエータとのうちの1つと、
チャンバ中への選択的な通路を可能するゲートアセンブリと、
を含むことを特徴とする請求項52に記載のシステム。
【請求項54】
前記堆積アセンブリは、
前記充填物粒子を収容することができる前記燃料電池コンポーネントの複数の領域に対応する複数の開口を有する第1プレートと、
前記第1プレートの上方に配置されかつ前記予め決められた堆積パターンを持つ複数の開口を有する第2プレートと、を有し、
前記第1プレートと前記第2プレートとは、前記第2プレートの前記複数の開口中の充填物粒子が前記第1プレート中の前記複数の開口を通過して前記燃料電池コンポーネント上に堆積するのを禁じるように、一列に整列されておらず、
前記作動アセンブリは、前記第2プレート中の前記複数の開口が前記第1プレート中の前記複数の開口と並らんで、充填物粒子が前記第2プレート中の前記複数の開口から前記第1プレート中の前記複数の開口まで通過して前記燃料電池コンポーネント上に堆積させるように、前記第1プレートと前記第2プレートの相対的な運動を引き起こすことを特徴とする請求項50に記載のシステム。
【請求項55】
前記予め決められた堆積パターンは、燃料電池積層体の所望の加熱プロフィールと関連していることを特徴とする請求項50に記載のシステム。
【請求項56】
前記燃料電池コンポーネントに対する前記充填物の位置決めを維持するために、前記燃料電池コンポーネントおよび前記充填物に対する固定材を付けるユニットを更に有することを特徴とする請求項50に記載のシステム。
【請求項57】
前記固定材は接着テープであることを特徴とする請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
前記接着テープは両面接着テープであることを特徴とする請求項57に記載のシステム。
【請求項59】
前記燃料電池コンポーネントと前記固定材を加熱および加圧するユニットを更に有することを特徴とする請求項58に記載のシステム。
【請求項60】
前記充填物粒子は触媒粒子を含むことを特徴とする請求項50に記載のシステム。
【請求項61】
前記燃料電池コンポーネントは、複数の列を含み、前記複数の列のそれぞれは、充填物粒子を収容する複数の領域を含み、
前記堆積アセンブリは、複数の堆積機構を含み、前記複数の堆積機構のそれぞれは、前記複数の領域の1つの領域と一列に整列するように関係付けられており、予め決められた堆積パターンによって作動することを特徴とする請求項50に記載のシステム。
【請求項62】
前記予め決められた堆積パターンは、前記燃料電池積層体の所望の加熱プロフィールに関連していることを特徴とする請求項61に記載のシステム。
【請求項63】
前記燃料電池コンポーネントは、アノード電流コレクタと、燃料電池の燃料流れ場を形成するために使用されるコンポーネントと、燃料電池のアノード流れ場を形成するために使用されるコンポーネントと、のうちの1つまたはそれ以上を含むことを特徴とする請求項50に記載のシステム。
【請求項64】
前記燃料電池コンポーネントは、アノードと、アノード電流コレクタと、双極性セパレータと、カソードと、カソード電流コレクタと、のうちの1つまたはそれ以上であることを特徴とする請求項50に記載のシステム。
【請求項65】
燃料電池積層体中の燃料電池または燃料電池の一部として使用するための燃料電池コンポーネントを製造するシステムであって、
燃料電池コンポーネントを支持する支持体と、
前記燃料電池コンポーネントに充填物を堆積する堆積アセンブリと、
前記燃料電池コンポーネントに、前記燃料電池コンポーネントに対する前記充填物の位置決めを維持するテープ固定材を付けるユニットと、
を有することを特徴とするシステム。
【請求項66】
前記燃料電池コンポーネントと前記テープ固定材とを加熱および加圧するユニットを更に有することを特徴とする請求項65に記載のシステム。
【請求項67】
前記テープ固定材は、接着テープであることを特徴とする請求項65に記載のシステム。
【請求項68】
前記接着テープは、両面接着テープであることを特徴とする請求項67に記載のシステム。
【請求項69】
前記充填物は、触媒粒子と押し出し成形された触媒のうちの1つであることを特徴とする請求項68に記載のシステム。
【請求項70】
前記充填物は触媒粒子と押し出し成形された触媒のうちの1つであることを特徴とする請求項65に記載のシステム。
【請求項71】
前記燃料電池コンポーネントは、アノードと、アノード電流コレクタと、双極性セパレータと、カソードと、カソード電流コレクタと、のうちの1つまたはそれ以上であることを特徴とする請求項65に記載のシステム。
【請求項72】
前記燃料電池コンポーネントは、アノード電流コレクタと、燃料電池の燃料流れ場を形成するために使用されるコンポーネントと、燃料電池のアノード流れ場を形成するために使用されるコンポーネントと、のうちの1つまたはそれ以上を含むことを特徴とする請求項65に記載のシステム。
【請求項73】
複数の燃料電池コンポーネントは、燃料電池コンポーネントアセンブリを形成するために、テープ固定材によって一緒に保持されており、前記複数の燃料電池コンポーネントの保持を促進するために使用するユニットであって、
真空チェンバに前記燃料電池コンポーネントアセンブリを収容するように適合されたアセンブリと、
加熱された空気が前記真空チェンバに供給されるように適合された第1ユニットと、
前記真空チェンバから前記加熱された空気を吸引し、それにより、前記複数の燃料電池コンポーネントアセンブリの熱真空プレス成形を前記真空チェンバ中で起こさせる第2ユニットと、
を有することを特徴とするユニット。
【請求項74】
前記アセンブリは、
基部部材と前記基部部材に回転可能に取り付けられたカバーと、
前記カバーと前記基部部材にそれぞれ固定された、第1プラテンと第2プラテンと、
前記第1プラテンのカバーの表面に取り付けられた真空シールガスケットであって、前記第1プラテンを前記第2プラテンに対して前記カバーを回転することにより前記真空シールガスケットによってシールされた前記真空チェンバを形成する、前記真空シールガスケットと、
第1プレナムから前記真空チェンバまで加熱された空気を運ぶための第1ポートを有する前記基部部材中の前記第1プレナムと、
前記真空チェンバから第2プレナム中に空気を運ぶためのポートを有する前記基部部材中の第2プレナムと、
空気を取り込み、前記取り込んだ空気を加熱し、加熱された空気を前記第1プレナムに送る空気取り入れ加熱ユニットと、
真空を生成し前記第2プレナムから空気を吸い込む送風機ユニットと、
を有することを特徴とする請求項73に記載のユニット。
【請求項75】
前記空気吸い込みユニットと前記送風機ユニットとは、前記真空チェンバの温度が予め決められた温度に達するまで前記空気吸い込みユニットが起動して前記送風機ユニットが停止しており、その温度になると、前記空気吸い込みユニットが停止して前記送風機ユニットが起動し、それにより前記空気吸い込み加熱ユニットにより加熱された空気が前記真空チェンバに提供され、その後、前記真空チェンバは予め決められた温度となり、前記送風機ユニットの起動によって前記真空チャンバ中に真空が生成し、それにより、前記燃料電池コンポーネントアセンブリの前記熱真空プレス成形を行うように制御されていることを特徴とする請求項74に記載のユニット。
【請求項76】
燃料電池コンポーネント上の予め決められた堆積パターン中に充填物粒子を堆積するためのアセンブリであって、
基部部材と、
前記基部部材に支持されかつ前記燃料電池コンポーネントを支持するために適合された振動式ブロックと、
前記燃料電池コンポーネントの上方で前記振動式ブロックに取り付けられたマスクゲートアセンブリと、
を含み、
前記マスクゲートアセンブリは、
充填物を収容することができる前記燃料電池コンポーネントの領域に対応する複数の開口を有するゲートプレートと、
前記ゲートプレートの上方に配置されかつ前記予め決められた堆積パターンに対応する複数の開口を有するマスクプレートと、
を含み、
前記ゲートプレートと前記マスクプレートとは、
前記マスクプレートとゲートプレートとが一列に整列されていないと、前記マスクプレート中の複数の開口が前記ゲートプレート中の複数の開口と一列に整列せず、前記マスクプレートの複数の開口中の充填物粒子が前記ゲートプレート中の複数の開口を通過するのが禁止され、
前記マスクプレートと前記ゲートプレートとが一列に整列されると、前記マスクプレート中の複数の開口が前記ゲートプレートの複数の開口と一列に整列し、前記充填物粒子が前記マスクプレート中の前記複数の開口から前記ゲートプレート中の一列に整列された前記複数の開口まで通過して前記予め決められた堆積パターン中の前記燃料電池コンポーネント上に堆積するように、相互の位置が平行に移動するように配置されていることを特徴とするアセンブリ。
【請求項77】
前記振動式ブロックの振動は、前記充填物粒子を前記マスクプレート上を通過させかつ前記マスクプレートの複数の開口中を通過させて、前記充填物粒子が前記マスクプレート中の複数の開口中を通過して前記ゲートプレート中の複数の開口を通って前記燃料電池コンポーネント上に定着するのを補助することを特徴とする請求項76に記載のアセンブリ。
【請求項78】
前記振動式ブロックは、前記燃料電池コンポーネントを前記振動式ブロックに保持するために真空にするように適合されていることを特徴とする請求項77に記載のアセンブリ。
【請求項79】
前記ゲートプレートは、前記マスクプレートに対して可動であることを特徴とする請求項77に記載のアセンブリ。
【請求項80】
前記マスクゲートアセンブリは、前記マスクゲートアセンブリを前記振動式ブロックに固定するためのクランプを含んでいることを特徴とする請求項77に記載のアセンブリ。
【請求項81】
前記燃料電池コンポーネントは、アノード電流コレクタと、燃料電池の燃料流れ場を形成するために使用されるコンポーネントと、燃料電池のアノード流れ場を形成するために使用されるコンポーネントと、のうちの1つまたはそれ以上であり、前記充填物は触媒であることを特徴とする請求項77に記載のアセンブリ。
【請求項82】
前記燃料電池コンポーネントは、アノード電流コレクタと、燃料電池の燃料流れ場を形成するのに使用されるコンポーネントと、燃料電池のアノード流れ場を形成するのに使用されるコンポーネントと、のうちの1つまたはそれ以上であることを特徴とする請求項76に記載のアセンブリ。

【図1】
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【図1A】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−527122(P2010−527122A)
【公表日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507645(P2010−507645)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/063018
【国際公開番号】WO2008/141071
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(502197161)フュエルセル エナジー, インコーポレイテッド (44)
【氏名又は名称原語表記】FUELCELL ENERGY, INC.
【住所又は居所原語表記】3 Great Pasture Road, Danbury, CT 06813, U.S.A.
【Fターム(参考)】