説明

燃料電池システム

【課題】燃料電池および加湿器に掃気ガスを供給して掃気を行うシステムにおいて、掃気時のエネルギ消費を抑制することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池10から排出されるカソードオフガスと燃料電池10に供給されるカソードガスとの間で水分交換させる加湿器22、この加湿器22をバイパスして掃気ガスを流通させる加湿器バイパス配管42aを有している。加湿器22を掃気する際の掃気ガス流量は、燃料電池10の運転時の積算発電電流量に基づいて推定された水分量によって決定される。カソードガス流路を掃気するカソード掃気中は、加湿器バイパス弁42bを開弁して掃気ガスを加湿器バイパス配管42aに流通させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム停止時に掃気を行う燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池システムでは、低温環境下での使用において、システム内に残留する水分が凍結するのを防止するために、システム停止時に残留水分を除去する掃気手法が種々提案されている。例えば、特許文献1では、燃料電池内部の掃気に加え、加湿器等のデバイスの掃気も行い、水分凍結による氷点下起動性の低下を防止する技術が提案されている。
【特許文献1】特開2002−313395号公報(段落0035,0039、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、掃気中は燃料電池の発電が停止しているため、掃気時に使用されるエネルギはバッテリ等に蓄積された電力を用いることになる。しかし、バッテリ等では電力に限りがあるため、特許文献1に記載のようにデバイスの凍結を防止しつつ掃気を行うとエネルギ消費が大きくなる問題がある。
【0004】
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、燃料電池および加湿器に掃気ガスを供給して掃気を行うシステムにおいて、掃気時のエネルギ消費を抑制することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、アノードガス流路にアノードガス、カソードガス流路にカソードガスを供給して発電を行う燃料電池と、前記カソードガス流路に設けられて前記燃料電池に供給されるカソードガスを加湿する加湿器と、前記燃料電池の内部および前記加湿器に掃気ガスを供給する掃気ガス供給手段と、を有する燃料電池システムにおいて、前記加湿器の内部の水分量を取得する加湿器内部水分量取得手段と、前記加湿器内部水分量取得手段により得られた水分量に基づいて、前記加湿器に供給する前記掃気ガスの流量を決定する掃気ガス流量決定手段と、を有することを特徴とする。
【0006】
これによれば、加湿器内部の水分量に基づいて掃気ガスの流量を決定するため、無駄に掃気ガスを供給するのを防止でき、エネルギ消費を抑えることが可能になる。また、加湿器を過度に乾燥させることがなくなるため、燃料電池の次回起動時においても加湿器内部に所定水分量を保持しておくことが可能となり、次回起動時の加湿性能を保持することも可能となる。また、乾燥不足による加湿器内部での水分の凍結を防止することも可能になる。
【0007】
請求項2に係る発明は、前記加湿器内部水分量取得手段は、前記燃料電池の運転時の積算発電量に基づいて前記掃気ガスの流量を推定することを特徴とする。
【0008】
これによれば、燃料電池の積算発電量と発生する生成水量とは相関関係にある、つまり燃料電池から排出される生成水を用いてカソードガスを加湿する加湿器において、生成水量は、積算発電量から導き出すことができるため、掃気ガスの流量を適切に設定することが可能となる。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記加湿器は、前記燃料電池から排出される排出ガスと前記燃料電池に供給される供給ガスとの間で水分交換させるものであって、前記加湿器をバイパスして前記掃気ガスを流通させる加湿器バイパス流路を有し、前記カソードガス流路を掃気するカソード掃気中は、前記掃気ガスを前記加湿器バイパス流路に流通させることを特徴とする。
【0010】
これによれば、カソード掃気中には加湿器をバイパスさせるため、燃料電池から排出された掃気オフガスに含まれる水分が加湿器に導入されたとしても、掃気ガスと掃気オフガスとの間で水分交換を行うことがない。よって、燃料電池内部に供給される掃気ガスの湿度を上昇させずに済むため、掃気時間の削減が可能となる。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記加湿器は、前記燃料電池から排出される排出ガスと前記燃料電池に供給される供給ガスとの間で水分交換させるものであって、前記加湿器をバイパスして前記掃気ガスを流通させる第1加湿器バイパス流路と、前記加湿器をバイパスして前記掃気オフガスを流通させる第2加湿器バイパス流路とを有し、前記加湿器の前記供給ガス側の流路を掃気する際には、前記掃気ガスを前記第2加湿器バイパス流路に流通させ、前記加湿器の前記排出ガス側の流路を掃気する際には、前記掃気ガスを前記第1加湿器バイパス流路に流通させることを特徴とする。
【0012】
これによれば、加湿器の供給ガス側の流路を掃気する際には第2加湿器バイパス流路に掃気オフガスを流通させるため、供給ガス側の流路を掃気した掃気ガスに含まれる水分が、排出ガス側の流路から供給ガス側の流路に水分交換されることによって再び供給ガス側の流路が湿潤状態になることを防止できる。また、加湿器の排出ガス側の流路を掃気する際には第1加湿器バイパス流路に掃気ガスを流通させるため、排出ガス側の流路を掃気した掃気オフガスに含まれる水分が、供給ガス側の流路と排出ガス側の流路との間で水分交換するのを防止できる。よって、加湿器を効率よく掃気することが可能になる。
【0013】
請求項5に係る発明は、前記加湿器の掃気は、前記カソード掃気を行う前に実行されることを特徴とする。
【0014】
カソード掃気後に加湿器の掃気を行うと、カソード掃気よって燃料電池内部が乾燥したにもかかわらず加湿器の掃気を行った掃気ガスが再度燃料電池内部に流入するため、燃料電池内部が再び湿潤状態となってしまう。請求項4に係る発明によれば、加湿器の掃気後にカソード掃気を行うため、燃料電池内部が加湿器の水分で再度湿潤状態になるのを防止できる。
【0015】
請求項6に係る発明は、前記燃料電池をバイパスする燃料電池バイパス流路を有し、前記加湿器を掃気する際には、前記掃気ガスを前記燃料電池バイパス流路に流通させ、前記燃料電池を掃気する際には、前記掃気ガスを前記加湿器をバイパスして流通させることを特徴とする。
【0016】
これによれば、加湿器を掃気する際には燃料電池をバイパスさせるため、湿潤な掃気ガスが燃料電池に導入されるのを抑制でき、燃料電池の掃気に使用される消費エネルギを削減できる。また、加湿器の掃気の際に燃料電池の圧力損失を受けないため、加湿器を掃気する際の消費エネルギを削減できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、燃料電池および加湿器に掃気ガスを供給して掃気を行うシステムにおいて、掃気時のエネルギ消費を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の燃料電池システムを示す全体構成図、図2は加湿器の水分量を求めるフローチャート、図3は積算発電電流量と加湿器内部水分量との関係を示すマップ、図4は掃気制御を示すフローチャート、図5は図4の掃気実施判断部を示すサブフローチャート、図6は加湿器内部水分量と加湿器掃気時流量との関係を示すマップ、図7は掃気時における各種デバイスの開閉動作を示すタイムチャートである。なお、本実施形態では、燃料電池自動車に搭載した場合を例に挙げて説明するが、自動車に限定されるものではなく二輪車など他の車両、船舶や航空機、あるいは家庭用や業務用などの定置式のものなどあらゆるものに適用できる。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム1Aは、燃料電池10、カソード系20、アノード系30、掃気系40、制御系50などで構成されている。
【0020】
燃料電池10は、例えば、固体高分子電解質膜を、触媒を含むカソードとアノードとで挟み、さらに一対の導電性のセパレータで挟んで構成した単セルを厚み方向に複数積層した構造を有している。また、アノードに対向するセパレータには、水素(アノードガス)が流通するアノード流路10aが形成され、カソードに対向するセパレータには、空気(カソードガス)が流通するカソード流路10cが形成されている。アノードでは、水素が供給されることにより、触媒の作用で水素イオンが固体高分子電解質膜を透過してカソードに移動し、電子が外部負荷60(走行モータ(図示せず)、エアポンプ21など)を通ってカソードに移動する。カソードでは、触媒の作用によって水素イオンおよび電子と、供給された空気に含まれる酸素とが反応して水が生成される。
【0021】
カソード系20は、エアポンプ21、加湿器22、背圧弁23、配管24a〜24dなどで構成されている。
【0022】
エアポンプ21は、モータで駆動される機械式の過給器などで構成され、外気(空気)を取り込んで加圧する機能を有する。
【0023】
加湿器22は、供給ガス(カソードガス、乾燥した空気)が流通する流路22aと、燃料電池10のカソードからの排出ガス(カソードオフガス、湿潤な空気)が流通する流路22bとを有し、エアポンプ21から供給された供給ガスを加湿する機能を有している。このときの加湿の程度は、固体高分子電解質膜を加湿して燃料電池10において発電性能が良好に発揮される加湿量に設定される。例えば、加湿器22は、水透過性を有する中空糸膜が複数本束ねられて構成され、各中空糸膜の外側および内側の一方に供給ガスが流通し、他方に排出ガスが流通することにより、排出ガスによって供給ガスが加湿されるようになっている。
【0024】
また、加湿器22は、エアポンプ21から延びる配管24aが供給ガスの入口22a1と接続され、燃料電池10のカソード側の入口10c1から延びる配管24bが供給ガスの出口22a2と接続されている。また、加湿器22は、燃料電池10のカソード側の出口10c2から延びる配管24cが排出ガスの入口22b1と接続され、後記する背圧弁23から延びる配管24dが排出ガスの出口22b2と接続されている。
【0025】
背圧弁23は、例えば開度調節が可能なバタフライ弁などで構成され、燃料電池10のカソードに供給される空気の圧力を適宜調節する機能を有している。
【0026】
なお、本実施形態では、カソード流路10cおよび配管24a〜24dの流路によってカソードガス流路が構成されている。
【0027】
アノード系30は、水素タンク31、エゼクタ32、気液分離器33、ドレイン弁34、パージ弁35、エア排出弁36、配管37a〜37gなどで構成されている。
【0028】
水素タンク31は、電磁作動式の遮断弁を備え、高純度の水素を高い圧力で圧縮した容器である。なお、水素タンク31に接続された配管37aには、減圧弁などが設けられ、水素タンク31から供給される高圧の水素を所定値に減圧して、後記するエゼクタ32に供給されるように構成されている。
【0029】
エゼクタ32は、燃料電池10のアノード側の出口10a2から排出された未反応の水素を配管37c,37d,37bを介して再び燃料電池10のアノード側の入口10a1に戻して再循環させる真空ポンプの一種である。
【0030】
気液分離器33は、配管37cと配管37dとの間に設けられ、燃料電池10のアノード側の出口10a2から排出された水を貯留する機能を有する。なお、この水は、固体高分子電解質膜を介してカソードからアノードに透過した生成水である。
【0031】
ドレイン弁34は、気液分離器33の貯留層の底側に接続された配管37eに設けられ、開弁することにより気液分離器33に溜まった水を排出する機能を有している。
【0032】
パージ弁35は、配管37dに分岐して接続された配管37fに設けられ、例えば運転時に定期的に開弁することにより循環流路(アノード流路10a、配管37b〜37d)に蓄積した不純物を車外に排出する機能を有する。不純物とは、固体高分子電解質膜を介してカソードからアノードに透過した空気に含まれる窒素や生成水などである。
【0033】
エア排出弁36は、配管37dに分岐して接続された配管37gに設けられ、開弁することにより循環流路(アノード流路10a、配管37b〜37d)に残留した水などを排出する機能を有する。
【0034】
なお、配管37fは、配管37eの径よりも大きな径で形成され、配管37gは、配管37fの径よりも大きな径で形成され、配管37eには小流量、配管37fには中流量、配管37gには大流量の流体が流れるように構成されている。また、配管37dにおいて、配管37gが気液分離器33の下流側において接続され、配管37fが配管37gの下流側において接続されている。また、本実施形態では、アノード流路10aおよび配管37b〜37dの流路によりアノードガス流路が構成されている。
【0035】
また、本実施形態の燃料電池システム1Aは、背圧弁23の下流に配管24eを介して希釈器25が設けられている。この希釈器25は、水素を滞留させる空間を有し、アノード系30から排出された水素をカソード系20から排出されたカソードオフガスで所定の水素濃度以下に希釈して排出する機能を有する。
【0036】
掃気系40は、掃気ガスとしての空気(エア)をアノード側に導入するエア導入手段41、掃気ガスとしての空気(エア)を、加湿器22をバイパスして流通させる加湿器バイパス手段42を備えている。
【0037】
エア導入手段41は、エア導入配管41aおよびエア導入弁41bにより構成されている。エア導入配管41aは、その一端がエアポンプ21と加湿器22との間の配管24aに接続され、他端がエゼクタ32と燃料電池10の入口10a1との間の配管37bに接続されている。エア導入弁41bは、エア導入配管41aに設けられ、閉弁されることによりエア導入配管41aの流路を遮断する機能を有する。
【0038】
加湿器バイパス手段42は、加湿器バイパス配管42aおよび加湿器バイパス弁42bにより構成されている。加湿器バイパス配管42aは、その一端がエア導入配管41aの一端と加湿器22との間の配管24aに接続され、他端が加湿器22と燃料電池10の入口10c1との間の配管24bに接続されている。加湿器バイパス弁42bは、加湿器バイパス配管42aに設けられ、閉弁されることにより加湿器バイパス配管42aの流路を遮断する機能を有する。なお、加湿器バイパス弁42bを開弁することにより、掃気ガスのほぼ全量が加湿器バイパス配管42aを流通するように構成されている。
【0039】
なお、加湿器バイパス手段42の構成は、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、加湿器22の入口22a1と加湿器バイパス配管42aの一端との間にある配管24a、加湿器22の出口22a2と加湿器バイパス配管42aの他端との間にある配管24bにそれぞれ遮断弁を設けるような構成であってもよい。
【0040】
制御系50は、制御部51、電流計52、温度計53、タイマ54などで構成されている。
【0041】
制御部51は、CPU(CentralProcessing Unit)、RAM(Random Access Memory)、プログラムを記録したROM(Read Only Memory)、各種回路、入出力インターフェースなどで構成され、加湿器22の内部の水分量を取得する加湿器内部水分量取得手段、加湿器22に供給する掃気ガス(空気)の流量を決定する掃気ガス流量決定手段を備えている。
【0042】
電流計52は、燃料電池10から外部負荷60に取り出される電流値を検出する機能を有する。この電流計52により検出された電流値は、積算されることによって、燃料電池10内の反応において発生した水分量が推定される。燃料電池10で発生した水分は、加湿器22に排出されるので、前記した発電電流値の積算により加湿器22内部に残留する水分量を推定することが可能になる。
【0043】
温度計53は、燃料電池システム1Aの温度(システム温度)を検出する機能を有し、例えば、燃料電池10のカソード側の出口10c2と加湿器22との間の配管24cに設けられている。なお、温度計53の位置はシステム温度を検出できれば本実施形態の位置に限定されるものではなく、アノード側の温度であっても、燃料電池10を冷却する冷媒温度であってもよく、外気温度であってもよい。
【0044】
タイマ54は、カソードガス流路を掃気するカソード掃気、アノードガス流路を掃気するアノード掃気など、掃気時間を計測する機能を有する。なお、タイマ54は、制御部51の外部に設けられたものであってもよく、制御部51に内蔵されたものを用いてもよい。
【0045】
次に、第1実施形態の燃料電池システムの動作について図2ないし図7(適宜、図1)を参照して説明する。図2に示すように、運転者によって車両のイグニッションスイッチがオンにされると(IGSW ON)、ドレイン弁34、パージ弁35、エア排出弁36、エア導入弁41bおよび加湿器バイパス弁42bが閉じた状態において、制御部51は、エアポンプ21の駆動を開始することにより、加圧された空気が加湿器22の流路22aを通って燃料電池10のカソードに供給される。また、制御部51は、水素タンク31に設けられた図示しない遮断弁を開弁することにより、水素が図示しない減圧弁で所定圧に減圧された後、燃料電池10のアノードに供給される。なお、IGSW−ON時には、パージ弁35を適宜開弁して、アノードに供給される水素の濃度が高められ、燃料電池10の開放端電圧が所定値を超えたときに図示しないコンタクタをオン(接続)して、燃料電池10と外部負荷60とを接続して、発電を開始する。
【0046】
燃料電池10の発電が開始されると、ステップS10において、制御部51は、燃料電池10から外部負荷60に取り出される発電電流値を電流計52から取得して、発電電流量を積算する処理を行う。発電が行われることにより、水素と酸素との反応により水が生成されるので、発電電流量を積算することにより、燃料電池10の内部で発生する生成水量を推定することができる。
【0047】
そして、ステップS20において、制御部51は、イグニッションスイッチがオフ(IGSW OFF)されたか否かを判断して、イグニッションスイッチがオフされていない場合には(No)、ステップS10に戻って、発電電流量の積算を継続し、イグニッションスイッチがオフされた場合には(Yes)、ステップS30に進む。
【0048】
ステップS30において、制御部51は、積算した発電電流量を基づいて加湿器22の内部の水分量を推定する。この加湿器22の内部の水分量は、図3のマップに基づいて推定することができる。図3は、積算発電電流量(積算発電量)と加湿器22内部の水分量との関係を示し、IGSW−ONの直後では、燃料電池10から排出される水分量は少ない。そして、積算発電電流量が大きくなるにつれて燃料電池10から排出される水分量が増加するとともに、加湿器22の内部の水分量が増加する。積算発電電流量が所定以上になると、加湿器22の内部の水分量は飽和状態となり、所定の水分量を維持した状態で推移する。なお、ステップS30が、本実施形態における加湿器内部水分量取得手段が実施する処理に相当し、推定された加湿器22の内部の水分量は、RAMなどの記憶装置に保存される。
【0049】
なお、本実施形態では、加湿器22の内部の水分量を積算発電電流量に基づいて推定したが、これに限定されるものではなく、積算発電電力(積算発電量)に基づいて推定してもよく、この場合には、電流計52とともに燃料電池10の電圧を計測する電圧計を用いて、積算発電電力量と加湿器内水分量との関係を示すマップに基づいて推定できる。あるいは、燃料電池10の温度に基づいて推定するようにしてもよく、この場合には、温度が高くなるにつれて水分量が多くなるマップに基づいて推定できる。
【0050】
そして、図4に示すように、運転者によってイグニッションスイッチがオフにされると、制御部51によってエアポンプ21が停止され、燃料電池10のカソードへの空気の供給が停止される。また、制御部51によって水素タンク31に設けられた図示しない遮断弁が閉じられ、燃料電池10のアノードへの水素の供給が停止される。そして、図示しないコンタクタがオフされて、燃料電池10と外部負荷60との接続が遮断される。
【0051】
ステップS100において、制御部51は、所定時間毎にシステム温度を検出する。システム温度は、燃料電池システム1Aの温度であり、温度計53により検出される。
【0052】
そして、ステップS200において、制御部51は、システム温度が所定値以下であるか否かを判断する。なお、所定値とは、燃料電池10内部および加湿器22内部などに残留する水分が凍結するか否かを判断する閾値であり、例えば5℃や10℃などに設定される。ステップS200において、制御部51は、システム温度が所定値以下ではないと判断した場合には(No)、ステップS100に戻り、システム温度を検出する。また、ステップS200において、制御部51は、システム温度が所定値以下であると判断した場合には(Yes)、ステップS300に進み、掃気実施判断部に移行する。
【0053】
図5に示すように、掃気実施判断部では、ステップS301において、制御部51はアノード液滴除去掃気を実施する。アノード液滴除去掃気とは、アノードガス流路(アノード流路10a、配管37b〜37d)に残留する水分を除去する処理であり、背圧弁23を閉じ、ドレイン弁34、パージ弁35、エア排出弁36、エア導入弁41bおよび加湿器バイパス弁42bをそれぞれ開弁した状態において、エアポンプ21のモータの回転速度を高めて大流量のエアを供給する(図7参照)。これにより、エアポンプ21からの大流量のエアがエア導入配管41aを通ってアノードガス流路に供給され、アノードガス流路に残留する水分(液滴)がドレイン弁34、パージ弁35およびエア排出弁36を介して車外(外部)に排出される。
【0054】
そして、ステップS302において、制御部51は、ドレインライン掃気を実施する。ドレインライン掃気とは、ドレイン弁34および配管37eに残留する水分を除去する処理であり、パージ弁35およびエア排出弁36を閉じた状態において、アノード液滴除去掃気時よりも低い流量のエアを供給する(図7参照)。これにより、エアポンプ21からエア導入配管41aを介してアノードガス流路に導入されたエアは、ドレイン弁34を通って車外に排出されることにより、ドレイン弁34および配管37eに残留する生成水が除去される。
【0055】
そして、ステップS303において、制御部51は、掃気ライン掃気を実施する。掃気ライン掃気とは、エア排出弁36および配管37gに残留する水分を除去する処理であり、ドレイン弁34およびパージ弁35を閉じた状態において、ドレインライン掃気時よりも若干低い流量のエアを供給する(図7参照)。これにより、エアポンプ21からエア導入配管41aを介してアノードガス流路に導入されたエアは、エア排出弁36を通って車外に排出されることにより、エア排出弁36および配管37gに残留する生成水が除去される。
【0056】
そして、ステップS304において、制御部51は、パージライン掃気を実施する。パージライン掃気とは、パージ弁35および配管37fに残留する水分を除去する処理であり、ドレイン弁34およびエア排出弁36を閉じた状態において、ドレインライン掃気時よりも若干高い流量のエアを供給する(図7参照)。これにより、エアポンプ21からエア導入配管41aを介してアノードガス流路に導入されたエアは、パージ弁35を介して外部に排出されることにより、パージ弁35および配管37fに残留する生成水が除去される。
【0057】
そして、ステップS305において、制御部51は、加湿器掃気を実施する。加湿器装置とは、加湿器22の内部に残留する水分を除去する処理であり、背圧弁23を開き、ドレイン弁34、パージ弁35、エア排出弁36、エア導入弁41bおよび加湿器バイパス弁42bを閉じた状態において、ドレインライン掃気時と同等の流量のエアを供給する(図7参照)。これにより、エアポンプ21からの空気は、加湿器22内の流路22a、燃料電池10のカソード側の内部、加湿器22内の流路22bを流通する。このとき加湿器22の流路22aに残留する水分が押し出され、押し出された水分は燃料電池10の内部を通って加湿器22の流路22bを通り、背圧弁23および希釈器25を通って車外に排出される。
【0058】
なお、ステップS305において、加湿器22を掃気する際の掃気ガスとしてのエアの流量は、図6のマップに基づいて決定される。図6は、加湿器22の内部の水分量と加湿器22の掃気に必要なエアの流量との関係を示し、図2のステップS30で推定した水分量に基づいてエア流量が決定される(掃気ガス流量決定手段)。すなわち、発電開始初期では、加湿器22内部の水分量の増加に応じてエア流量が増加し、その後加湿器22内部の水分量が増加してもエア流量は一定となる。なお、エア流量は、時間に基づいて設定することができる。
【0059】
そして、ステップS306において、制御部51は、カソード液滴除去掃気を実施する。カソード液滴除去掃気とは、カソードガス流路に残留する水分を除去する処理であり、加湿器バイパス弁42bを開いた状態において、パージライン掃気よりも若干高い流量のエアを供給する(図7参照)。これにより、エアポンプ21からのエアが加湿器バイパス配管42aを通って、燃料電池10のカソードに供給される。このとき燃料電池10のカソード側の内部に残留する生成水が加湿器22の流路22bを通って車外に排出される。
【0060】
なお、アノード液滴除去掃気(S301)、ドレインライン掃気(S302)、掃気ライン掃気(S303)、パージライン掃気(S304)、カソード液滴除去掃気(S306)の各掃気では、それぞれ、予め実験等によって求められた所定時間に基づいて実施される。また、ステップS301〜S306の各掃気における、エアポンプ21は、燃料電池システム1Aに設けられた図示しない高圧バッテリに蓄積された電力を用いて駆動される。また、各種弁の切り替えは、高圧バッテリにより充電された低圧バッテリ(例えば12ボルト)に蓄積された電力を用いて駆動される。
【0061】
そして、ステップS307において、制御部51は、エアポンプ21を停止し、加湿器バイパス弁42bを閉じて、掃気を終了する。そして、図4のフローに戻って、システム温度の監視(検出)を停止して、処理を終了する。
【0062】
以上説明したように第1実施形態によれば、加湿器22の内部の水分量に基づいて掃気ガス(エア)の流量を決定しているので、掃気時に加湿器22に掃気ガスを供給するためにエアポンプ21を無駄に駆動させるのを防止でき、エネルギ消費を抑えることが可能になる。また、加湿器22の内部を乾燥させ過ぎるのを防止できるので、燃料電池10を次回起動する際にも加湿器22内部に所定の水分量を保持しておくことが可能になり、次回起動時の加湿性能を保持することが可能になる。また、加湿器22を乾燥不足にさせることもないので、加湿器22の内部での水分の凍結を防止することも可能になる。
【0063】
また、第1実施形態によれば、燃料電池10の生成水量と相関関係にある積算発電電流量に基づいて加湿器22内の水分量を推定しているので、エア(掃気ガス)の流量を適切に設定することが可能になる。よって、加湿器22の掃気に必要なエア流量をより適切に設定できるので、エアポンプ21を無駄に駆動させるのをより効果的に防止できる。
【0064】
また、第1実施形態によれば、加湿器バイパス手段42が設けられているので、燃料電池10から排出された掃気オフガス(エア)に含まれる水分が加湿器22の流路22bに導入されたとしても、エアポンプ21から供給される掃気ガスが前記掃気オフガスとの間で水分交換が行われるのを防止できるため、燃料電池10の内部に供給される掃気ガスの湿度を上昇させることがない。よって、カソードガス流路を掃気する際の掃気時間を削減することが可能になる。
【0065】
また、第1実施形態によれば、加湿器22の掃気がカソード掃気(カソード液滴除去掃気)を行う前に実行されるので、燃料電池10の内部が加湿器22の水分で再度湿潤状態になるのを防止できる。よって、カソードガス流路が凍結するのを確実に防止できる。
【0066】
(第2実施形態)
図8は第2実施形態の燃料電池システムを示す全体構成図、図9は掃気時における各種デバイスの開閉動作を示すタイムチャートである。なお、第2実施形態の燃料電池システム1Bは、第1実施形態の燃料電池システム1Aの加湿器バイパス手段42に替えて加湿器バイパス手段43とし、燃料電池バイパス手段44を追加した構成である。
【0067】
加湿器バイパス手段43は、第1加湿器バイパス配管43aおよび第1加湿器バイパス弁43bと、第2加湿器バイパス配管43cおよび第2加湿器バイパス弁43dとを備えている。第1加湿器バイパス配管43aは、その一端がエア導入配管41aの一端と加湿器22との間の配管24aに接続され、他端が加湿器22と燃料電池10の入口10c1との間の配管24bに接続され、加湿器22の供給ガス側の流路22aをバイパスする流路を構成している。第1加湿器バイパス弁43bは、第1加湿器バイパス配管43aに設けられ、閉弁することにより第1加湿器バイパス配管43aの流路を遮断する機能を有する。また、第2加湿器バイパス配管43cは、その一端が加湿器22と燃料電池10の出口10c2との間の配管24cに接続され、他端が加湿器22と背圧弁23との間の配管24dに接続され、加湿器22の排出ガス側の流路22bをバイパスする流路を構成している。第2加湿器バイパス弁43dは、第2加湿器バイパス配管43cに設けられ、閉弁することにより第2加湿器バイパス配管43cの流路を遮断する機能を有する。
【0068】
燃料電池バイパス手段44は、燃料電池バイパス配管44aおよび燃料電池バイパス弁44bを備えている。燃料電池バイパス配管44aは、その一端が第1加湿器バイパス配管43aの他端と燃料電池10の入口10c1との間の配管24bに接続され、他端が第2加湿器バイパス配管43cの一端と燃料電池10の出口10c2との間の配管24cに接続され、燃料電池10をバイパスする流路を構成している。燃料電池バイパス弁44bは、燃料電池バイパス配管44aに設けられ、閉弁することにより燃料電池バイパス配管44aを遮断する機能を有する。
【0069】
次に第2実施形態の燃料電池システム1Bの動作について図9を参照して説明する。なお、燃料電池システム1Bの掃気制御については図5と同様のフローチャートに基づいて実施される。アノード液滴除去掃気(S301)〜パージライン掃気(S304)については、第1実施形態と同様であるのでその説明を省略し、加湿器掃気(S305)およびカソード液滴除去掃気(S306)の処理のみについて説明する。
【0070】
加湿器掃気(S305)では、第1加湿器バイパス弁43bが閉じられ、第2加湿器バイパス弁43dが開かれ、燃料電池バイパス弁44bが開かれた状態において、エアポンプ21からパージライン掃気時よりも若干低い流量のエアが供給される(図9参照)。これにより、エアポンプ21からのエアが、加湿器22の流路22a、燃料電池バイパス配管44a、第2加湿器バイパス配管43cを通ることで、加湿器22の供給ガス側の流路22aに残留する水分が除去される。
【0071】
さらに、加湿器掃気(S305)では、第1加湿器バイパス弁43bが開かれ、第2加湿器バイパス弁43dが閉じられた状態で、エアポンプ21から同様の流量のエアが供給される(図9参照)。これにより、エアポンプ21からのエアが、第1加湿器バイパス配管43a、燃料電池バイパス配管44a、加湿器22の流路22bを通ることで、加湿器22の排出ガス側の流路22bに残留する水分が除去される。
【0072】
そして、カソード液滴除去掃気(S306)では、第2加湿器バイパス弁43dが開かれ、燃料電池バイパス弁44bが閉じられた状態において、エアポンプ21からエアが供給される(図9参照)。これにより、エアポンプ21からのエアが、第1加湿器バイパス配管43a、燃料電池10の内部のカソード流路10c、第2加湿器バイパス配管43cを通ることで、カソードガス流路に残留する水分が除去される。
【0073】
以上説明したように、第2実施形態によれば、加湿器22の内部の水分量に基づいて掃気ガス(エア)の流量を決定しているので、掃気時において加湿器22にエアを供給するためにエアポンプ21を無駄に駆動させるのを防止でき、エネルギ消費を抑えることが可能になる。また、加湿器22の内部を乾燥させ過ぎることがないので、燃料電池10を次回起動する際にも加湿器22内部に所定の水分量を保持しておくことが可能になり、次回起動時の加湿性能を保持することが可能になる。また、加湿器22を乾燥不足にさせることもないので、加湿器22の内部での水分の凍結を防止することも可能になる。
【0074】
また、第2実施形態によれば、燃料電池10の生成水量と相関関係にある積算発電電流量に基づいて加湿器22内の水分量を推定しているので、エア(掃気ガス)の流量を適切に設定することが可能になる。
【0075】
また、第2実施形態によれば、加湿器22をバイパスする加湿器バイパス手段43が設けられているので、加湿器22の供給ガス側の流路22aを掃気する際には第2加湿器バイパス配管43cに掃気オフガスを流通させるため、供給ガス側の流路22aを掃気した掃気ガスに含まれる水分が、排出ガス側の流路22bから供給ガス側の流路22aに水分交換されることがなくなり、再び供給ガス側の流路22aが湿潤状態になることを防止できる。また、加湿器22の排出ガス側の流路22bを掃気する際には第1加湿器バイパス配管43aに掃気ガスを流通させるため、排出ガス側の流路22bを流れる湿潤状態の掃気オフガスと、供給ガス側の流路22aを流れる掃気ガスとの間で水分交換されるのを防止できる。よって、加湿器22を効率よく掃気することが可能になる。
【0076】
また、第2実施形態によれば、燃料電池バイパス手段44が設けられているので、加湿器22を掃気する際には燃料電池10をバイパスさせるため、湿潤な掃気ガスを燃料電池10に導入するのを抑制でき、燃料電池10の掃気に使用されるエネルギ消費を削減できる。また、加湿器22を掃気する際に燃料電池10による圧力損失を受けることがなくなるため、エアポンプ21をより大きな回転速度で駆動させる必要がなくなり、加湿器22の掃気時の消費エネルギを削減することができる。
【0077】
なお、本実施形態は前記した各実施形態に限定されるものではなく、例えば、IG−OFF時におけるアノード側の循環流路内の水素濃度に応じてアノード側の掃気(アノード液滴除去掃気、ドレインライン掃気、掃気ライン掃気、パージライン掃気)とカソード側の掃気(加湿器掃気、カソード液滴除去掃気)を選択するようにしてもよい。つまり、循環流路内の水素濃度が高い場合には、先に循環流路内の水素の希釈を行いつつカソード側の掃気を行い、その後にアノード側の掃気を行うようにしてもよい。ちなみに、アノード側の掃気とカソード側の掃気との切り替えは、IG−OFFから掃気開始までの経過時間に基づいて判断でき、経過時間が短い場合には循環流路内の水素濃度が高いと判断でき、経過時間が長い場合には循環流路内の水素濃度が低いと判断できる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】第1実施形態の燃料電池システムを示す全体構成図である。
【図2】加湿器の水分量を求めるフローチャートである。
【図3】積算発電電流量と加湿器内部水分量との関係を示すマップである。
【図4】掃気制御を示すフローチャートである。
【図5】図4の掃気実施判断部を示すサブフローチャートである。
【図6】加湿器内部水分量と加湿器掃気時流量との関係を示すマップである。
【図7】掃気時における各種デバイスの開閉動作を示すタイムチャートである。
【図8】第2実施形態の燃料電池システムを示す全体構成図である。
【図9】掃気時における各種デバイスの開閉動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0079】
1A,1B 燃料電池システム
10 燃料電池
10a アノード流路(アノードガス流路)
10c カソード流路(カソードガス流路)
21 エアポンプ(掃気ガス供給手段)
22 加湿器
22a 流路(供給ガス側の流路)
22b 流路(排出ガス側の流路)
24a〜24d 配管(カソードガス流路)
37a〜37g 配管(アノードガス流路)
42a 加湿器バイパス配管(加湿器バイパス流路)
42b 加湿器バイパス弁
43a 第1加湿器バイパス配管(第1加湿器バイパス流路)
43b 第1加湿器バイパス弁
43c 第2加湿器バイパス配管(第2加湿器バイパス流路)
43d 第2加湿器バイパス弁
44a 燃料電池バイパス配管(燃料電池バイパス流路)
44b 燃料電池バイパス弁
51 制御部(加湿器内部水分量取得手段、掃気ガス流量決定手段)
52 電流計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アノードガス流路にアノードガス、カソードガス流路にカソードガスを供給して発電を行う燃料電池と、
前記カソードガス流路に設けられて前記燃料電池に供給されるカソードガスを加湿する加湿器と、
前記燃料電池の内部および前記加湿器に掃気ガスを供給する掃気ガス供給手段と、を有する燃料電池システムにおいて、
前記加湿器の内部の水分量を取得する加湿器内部水分量取得手段と、
前記加湿器内部水分量取得手段により得られた水分量に基づいて、前記加湿器に供給する前記掃気ガスの流量を決定する掃気ガス流量決定手段と、を有することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項2】
前記加湿器内部水分量取得手段は、前記燃料電池の運転時の積算発電量に基づいて前記掃気ガスの流量を推定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記加湿器は、前記燃料電池から排出される排出ガスと前記燃料電池に供給される供給ガスとの間で水分交換させるものであって、
前記加湿器をバイパスして前記掃気ガスを流通させる加湿器バイパス流路を有し、
前記カソードガス流路を掃気するカソード掃気中は、前記掃気ガスを前記加湿器バイパス流路に流通させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
前記加湿器は、前記燃料電池から排出される排出ガスと前記燃料電池に供給される供給ガスとの間で水分交換させるものであって、
前記加湿器をバイパスして前記掃気ガスを流通させる第1加湿器バイパス流路と、前記加湿器をバイパスして前記掃気オフガスを流通させる第2加湿器バイパス流路とを有し、
前記加湿器の前記供給ガス側の流路を掃気する際には、前記掃気ガスを前記第2加湿器バイパス流路に流通させ、前記加湿器の前記排出ガス側の流路を掃気する際には、前記掃気ガスを前記第1加湿器バイパス流路に流通させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
【請求項5】
前記加湿器の掃気は、前記カソード掃気を行う前に実行されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の燃料電池システム。
【請求項6】
前記燃料電池をバイパスする燃料電池バイパス流路を有し、
前記加湿器を掃気する際には、前記掃気ガスを前記燃料電池バイパス流路に流通させ、前記燃料電池を掃気する際には、前記掃気ガスを前記加湿器をバイパスして流通させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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