説明

燃料電池及び燃料電池の運転方法

【課題】周辺機器への影響を及ぼすことがなく、酸化などによる劣化が小さい着火源を有する燃料電池及び燃料電池の運転方法を提供する。
【解決手段】ハウジング2内に複数の燃料電池セル62を収容してなり、燃料電池セル62内を通過して導出されるガスと、燃料電池セル62外のガスが反応して燃焼する燃料電池であって、ハウジング2内に着火用セラミックヒータ85、95、97が収容されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池及び燃料電池の運転方法に関し、特に家庭用、店舗用として好適に用いられる燃料電池及び燃料電池の運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代エネルギーとして、近年、固体高分子型、リン酸型、溶融炭酸塩型及び個体電解質型等の種々の型の燃料電池発電システムが提案されている。特に、固体電解質型燃料電池発電システムは、作動温度が1000℃程度と高いが、発電効率が高い、排熱利用が可能である等の利点を有しており、研究開発が推し進められている。
【0003】
燃料電池発電システムの典型例においては、発電室を規定するハウジングと、このハウジング内に配設された燃料電池セルとを含む燃料電池が装備されている。かかる燃料電池には、セルに燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段、セルに空気を供給するための空気供給手段、及び発電・燃焼室から燃焼ガスを排出するための燃焼ガス排出手段も付設されている。
【0004】
このような燃料電池では、発電部から排出される未反応燃料と未反応空気が反応して燃焼されるが、燃料電池の起動の際に燃焼させるためには、燃料ガスと空気だけでなく、着火源が必要となる(例えば、特許文献1参照)。従来、着火源として、点火プラグやニクロム線等の金属系ヒータなどが用いられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−249256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、点火プラグを着火源として使用した場合、以下の問題点が明らかとなった。即ち、イグナイタなどの点火プラグを使用する際、端子間に高電圧を早い周期で発生させるためノイズが発生するが、このノイズが燃料電池に付随するインバータやシーケンサなどの電子機器の誤動作を引き起こす可能性がある。
【0007】
また、点火プラグや金属系ヒータなどの着火源は、未反応ガスへの着火後に燃焼ガスに曝されるが、点火プラグ、金属系ヒータ自体は金属材料であるため、長時間高温の燃焼ガスに曝されると、酸化などにより劣化が激しく、寿命が短いという問題があった。
【0008】
本発明は、周辺機器への影響を及ぼすことがなく、酸化などによる劣化が小さい着火源を有する燃料電池及び燃料電池の運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の燃料電池では、ハウジング内に複数の燃料電池セルを収容してなり、前記燃料電池セル内を通過して導出されるガスと、前記燃料電池セル外のガスが反応して燃焼する燃料電池であって、前記ハウジング内に着火用セラミックヒータが収容されており、該着火用セラミックヒータは、前記燃料電池セルのガス導出側端近傍に設けられていることを特徴とする。セラミックヒータは1000℃程度の高温になり着火源として十分機能し、しかも、従来用いられていた点火プラグ等で問題となったようなノイズは発生しないので、周辺機器への影響はなく、燃料電池の着火源として好適に用いることができる。また、
着火後、セラミックヒータは高温の燃焼ガス雰囲気に曝されるが、セラミックヒータの外郭は高温雰囲気でも耐食性にすぐれたセラミックスであるため、長時間高温燃焼ガスに曝されても、材料劣化がほとんどなく寿命が長くなり、結果として燃料電池自体の寿命が長くなる。
【0010】
また、着火用セラミックヒータは、燃料電池セルのガス導出側端近傍に設けられていることを特徴とする。例えば、セラミックヒータは、燃料電池セル内を通過して導出されるガスと前記燃料電池セル外部のガスの混合雰囲気中に設けられている。また、セラミックヒータは、燃料電池セル内を通過して導出されるガス導出方向側に設けられている。このような燃料電池では、着火用セラミックヒータにより確実に着火できる。
【0011】
また、本発明の燃料電池では、着火用セラミックヒータは、燃料電池セルのガス導出方向における延長線上から離間した位置に設けられていることを特徴とする。また、燃料電池セル近傍に断熱材が配置されており、該断熱材にセラミックヒータが設けられていることを特徴とする。このような燃料電池では、セラミックヒータが燃焼炎に直接曝されないため、セラミックヒータの劣化を防止できる。
【0012】
さらに、本発明の燃料電池では、着火用セラミックヒータは、ハウジングの壁を貫通して設けられていることを特徴とする。このような燃料電池では、セラミックヒータへの配線が簡単になるので構造を簡略化できる。また、着火用セラミックヒータは、ハウジングの壁に形成された貫通孔を介して外部から着脱可能に設けられていることを特徴とする。このような燃料電池では、破損時等に容易に取り外し、新たなセラミックヒータを設置することができ、メンテナンスが容易となる。
【0013】
また、本発明の燃料電池では、燃料電池セルの近傍に改質器が設けられており、セラミックヒータが、前記燃料電池セルと前記改質器との間に設けられていることを特徴とする。このような燃料電池では、燃料電池セルと改質器との間の燃料ガス濃度の高い部分に着火用セラミックヒータを設けることができるため、着火をスムーズに行うことができる。
【0014】
さらに、本発明の燃料電池では、燃料電池セルの近傍に改質器が設けられており、着火用セラミックヒータが、前記改質器の前記燃料電池セル側の面に設けられていることを特徴とする。このような燃料電池では、着火用セラミックヒータの設置が容易となるとともに、確実に着火できる。
【0015】
また、本発明の燃料電池では、着火用セラミックヒータは、着火時に、燃料電池セルのガス導出側近傍へ突出可能に構成されている。このような燃料電池では、着火時のみセラミックヒータが燃焼炎近傍に存在し、その後、燃焼炎から離れるため、着火用セラミックヒータの劣化を防止できる。
【0016】
さらに、本発明の燃料電池では、ハウジング内には、燃焼を感知する熱センサが設けられていることを特徴とする。このような燃料電池では、着火用セラミックヒータによる着火が行われたか否かを熱センサにより確認できるため、不燃ガスの漏出を防止でき、安全性を確保できる。
【0017】
また、本発明の燃料電池では、ハウジング内には予備の着火用セラミックヒータが設けられていることを特徴とする。このような燃料電池では、一方の着火用セラミックヒータが劣化したとしても、他方の着火用セラミックヒータを用いて着火することができる。
【0018】
本発明の燃料電池の運転方法では、ハウジング内に複数の燃料電池セルからなるセルスタックを複数収容してなり、前記燃料電池セル内を通過して導出されるガスと、前記燃料
電池セル外のガスが反応して燃焼する燃料電池の運転方法であって、それぞれの前記セルスタックに一定時間をおいて着火することを特徴とする。このような燃料電池の運転方法では、複数のセルスタックに一挙に同時に着火することなく、複数のセルスタックに一定のタイムラグをおいて着火していくことになるため、多量のガスが一挙に燃焼することを避けることができ、安全性を高めることができる。
【0019】
また、本発明の燃料電池の運転方法は、隣設するセルスタックに順次着火することを特徴とする。また、ハウジング内には複数のセルスタックが整列しており、該整列したセルスタックの一方側から着火することを特徴とする。この場合には、例えば、1個の着火用セラミックヒータにより、1個のセルスタックに着火すると、着火したセルスタックから隣設するセルスタックへと着火し、全てのセルスタックに順次着火することができる。
【0020】
さらに、本発明の燃料電池の運転方法は、複数のセルスタックにはそれぞれガスが供給されるように構成されており、着火時にそれぞれの前記セルスタックに一定時間をおいてガスが供給されることを特徴とする。このような燃料電池の運転方法では、例えば、1個のセラミックヒータにより、1個のセルスタックに着火すると、着火したセルスタックから隣設するセルスタックへと着火していき、全てのセルスタックに順次着火することができるが、その時間差をそれぞれのセルスタックへのガス供給により制御できるため、着火タイミングを性格に制御でき、安全性をより確実とすることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の燃料電池では、着火源として着火用セラミックヒータを用いたため、着火源として十分機能するとともに、従来の点火プラグ等で問題となったようなノイズは発生しないので、周辺機器への影響はなく、燃料電池の着火源として好適に用いることができる。また、着火後、セラミックヒータは高温の燃焼ガス雰囲気に曝されることもあるが、セラミックヒータの外郭は高温雰囲気でも耐食性にすぐれたセラミックスであるため、長時間高温燃焼ガスに曝されても、材料劣化がほとんどなく寿命が長くなり、結果として燃料電池自体の寿命を長くできる。
【0022】
また、本発明の燃料電池の運転方法では、複数のセルスタックに一挙に同時に着火することなく、一定のタイムラグをおいて着火することになるため、多量のガスが一挙に燃焼を開始することを避けることができ、安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の燃料電池の好適実施形態を示す断面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1の燃料電池に使用されている発電ユニット集合体を示す斜面図。
【図4】図3の発電ユニットを示す斜視図。
【図5】図3のセルスタックを示す断面図。
【図6】図1のセラミックヒータ近傍を示す拡大断面図。
【図7】セラミックヒータの他の配置形態を示す説明図。
【図8】セラミックヒータのさらに他の配置形態を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の燃料電池を図1、2及び図3を参照して説明すると、図示の燃料電池は略直方体形状のハウジング2を具備している。このハウジング2の6個の壁面には適宜の断熱材料から形成された断熱壁、即ち上断熱壁4、下断熱壁6、右側断熱壁8、左側断熱壁9、前断熱壁10及び後断熱壁11が配設されている。ハウジング2内には発電・燃焼室12が規定されている。
【0025】
前断熱壁10及び/又は後断熱壁11は着脱自在或いは開閉自在に装着されており、前断熱壁10及び/又は後断熱壁11を離脱或いは開動せしめることによって発電・燃焼室12内にアクセスすることができる。所望ならば、各断熱壁の外面に金属板製でよい外壁を配設することができる。
【0026】
ハウジング2内の上端部には空気室(ガス室)16が配設されている。空気室16は上下方向寸法が比較的小さい直方体形状のケース17内に規定されている。空気室16には、発電・燃焼室に向かって空気(酸素含有ガス)を送り込むための空気導入管(ガス供給手段)22が連通している。空気導入管22は複数本あり、その形状は円筒や中空板構造などが考えられる。空気導入管22は後述するセルスタック間に配置されており、セルの下端部において開口し、この開口部から空気が噴出する構造となっている。空気導入管22はセラミックスなどの耐熱性の高い材料で作製するのが好適である。
【0027】
そして、本発明の燃料電池では、空気室16に、低温ガス供給管18からなる低温ガス供給手段が設けられており、この低温ガス供給管18は、上断熱壁4を貫通し、外部に延設されている。
【0028】
この低温ガス供給管18は、空気室16内に供給されるガスと同一種、即ち、低温の空気を空気室16内に供給するものであり、低温ガス供給管18により供給される空気は、予熱された空気の温度よりも低温である必要がある。特には、室温程度が望ましい。
【0029】
低温ガス供給管18は、図2に示すように、発電ユニット56a、56b、56c及び56d、即ち、燃料電池セル集合体の中央部を冷却するような空気室16の位置に接続されている。言い換えれば、発電ユニット56a、56b、56c及び56d間に配設された空気導入管22のケース17側板への開口部集合体中央に対して、対向するケース17側板の位置に開口するように低温ガス供給管18が設けられている。
【0030】
ハウジング2の両側部、更に詳しくは右側断熱壁8の内側及び左側断熱壁9の内側には、全体として平板形状である熱交換器24が配設されている。熱交換器24の各々は実質上鉛直に延在する中空平板形態のケース26から構成されている。
【0031】
かかるケース26内にはその横方向中間に位置する仕切板28が配設されており、ケース26内は内側に位置する排出路30と外側に位置する流入路32とに区画されている。排出路30内には上下方向に間隔をおいて3枚の仕切壁34及び36が配置されている。更に詳述すると、排出路30内には、その前縁はケース26の前壁(図示していない)から後方に離隔して位置するがその後縁はケース26の後壁(図示していない)に接続されている形態の仕切壁34と、その前縁はケース26の前壁に接続されているがその後縁はケース26の後壁から前方に離隔して位置せしめられている仕切壁36とが交互に配置されており、かくして燃焼ガス排出路30はジグザグ形態にせしめられている。なお、所望ならばジグザグ形態の流路以外の形態でも良い。
【0032】
同様に、流入路32内にも上下方向に間隔をおいて3枚の仕切壁38及び40、即ちその前縁はケース26の前壁(図示していない)から後方に離隔して位置するがその後縁はケース26の後壁(図示していない)に接続されている形態の仕切壁38と、その前縁はケース26の前壁に接続されているがその後縁はケース26の後壁から前方に離隔して位置せしめられている仕切壁40とが交互に配置されており、かくして流入路32もジグザグ形態にせしめられている。なお、所望ならばジグザグ形態の流路以外の形態でも良い。
【0033】
ケース26の内側壁の上端部には排出開口42が形成されており、排出路30は排出開口42を介して発電・燃焼室12と連通せしめられている。図示の実施形態においては、
熱交換器24の各々と発電・燃焼室12との間には断熱部材44が配設されているが、かかる断熱部材44の上端は排出開口42の下縁と実質上同高乃至これより幾分下方に位置せしめられており、排出開口42は断熱部材44の上方に残留せしめられている空間を通して発電・燃焼室12に連通せしめられている。
【0034】
ケース26の上壁における外側部には流入開口48が形成されており、流入路32はかかる流入開口48を介して空気室16に連通せしめられている。熱交換器24、流入開口48は、加熱ガス供給手段を構成している。熱交換器24の各々の後方には上下方向に細長く延びる二重筒体50(図1にその上端部のみを図示している)が配設されており、かかる二重筒体50は外側筒部材52と内側筒部材54とから構成されている。排出路30の下端部は外側筒部材52と内側筒部材54との間に規定されている排出路の下端部に接続されており、流入路32の下端部は内側筒部材54内に規定されている流入路に接続されている。
【0035】
而して、図示の燃料電池における上述したとおりの構成は、本出願人の出願にかかる特願2003−295790号の明細書及び図面に開示されている燃料電池と実質上同一であるので、上述した構成の詳細については上記特願2003−295790号の明細書及び図面に委ね、本明細書においては説明を省略する。
【0036】
上述した発電・燃焼室の下部には4個の発電ユニット56a、56b、56c及び56dが配置されている。発電ユニット56a、56b、56c及び56dは、夫々、上述した空気導入管22間に位置せしめられている。言い換えれば、発電ユニット56a、56b、56c及び56d間に、空気導入管22が配設されている。図1、2と共に、図3、4を参照して説明を続けると、発電ユニット56aは前後方向(図1において紙面に垂直な方向)に細長く延びる直方体形状の燃料ガスケース58aを具備している。
【0037】
燃料ガス室を規定している燃料ガスケース58aの上面上にはセルスタック60aが装着されている。セルスタック60aは上下方向に細長く延びる直立セル62を燃料ガスケース58aの長手方向(即ち前後方向)に複数個縦列配置して構成されている。図5に明確に図示する如く、セル62の各々は電極支持基板64、内側電極層である燃料極層66、固体電解質層68、外側電極層である酸素極層70、及びインターコネクタ72から構成されている。
【0038】
電極支持基板64は上下方向に細長く延びる板状片であり、平坦な両面と半円形状の両側面を有する。電極支持基板64にはこれを鉛直方向に貫通する複数個(図示の場合は6個)の燃料ガス通路74が形成されている。電極支持基板64の各々は燃料ガスケース58aの上壁上に、例えば耐熱性に優れたセラミック接着剤によって接合される。
【0039】
燃料ガスケース58aの上壁には図1において紙面に垂直な方向に間隔をおいて左右方向に延びる複数個のスリット(図示していない)が形成されており、電極支持基板64の各々に形成されている燃料ガス通路74がスリットの各々に従って燃料ガス室に連通せしめられる。
【0040】
インターコネクタ72は電極支持基板64の片面(図5のセルスタック60aにおいて上面)上に配設されている。燃料極層66は電極支持基板64の他面(図5のセルスタック60aにおいて下面)及び両側面に配設されており、その両端はインターコネクタ72の両端に接合せしめられている。固体電解質層68は燃料極層66の全体を覆うように配設され、その両端はインターコネクタ72の両端に接合せしめられている。酸素極層70は、固体電解質層68の主部上、即ち電極支持基板64の他面を覆う部分上に配置され、電極支持基板板64を挟んでインターコネクタ72に対向して位置せしめられている。
【0041】
セルスタック60aにおける隣接するセル62間には集電部材76が配設されており、一方のセル62のインターコネクタ72と他方のセル62の酸素極層70とを接続している。セルスタック60aの両端、即ち図5において上端及び下端に位置するセル62の片面及び他面にも集電部材76が配設されている。セルスタック60aの両端に位置する集電部材76には電力取出手段(図示していない)が接続されており、かかる電力取出手段はハウジング2の前断熱壁10及び/又は後断熱壁11、または、下断熱壁6を通してハウジング2外に延在せしめられている。所望ならば、セルスタック60a、60b、60c及び60dの各々に電力取出手段を配設することに代えて、適宜の接続手段によってセルスタック60a、60b、60c及び60dを相互に直列接続し、4個のセルスタック60a、60b、60c及び60dに関して共通の電力取出手段を配設することもできる。
【0042】
セル62について更に詳述すると、電極支持基板64は燃料ガスを燃料極層66まで透過させるためにガス透過性であること、そしてまたインターコネクタ72を介して集電するために導電性であることが要求され、かかる要求を満足する多孔質の導電性セラミック(若しくはサーメット)から形成することができる。
【0043】
燃料極層66及び/又は固体電解質層68との同時焼成によりセル62を製造するためには、鉄属金属成分と特定希土類酸化物とから電極支持基板64を形成することが好ましい。所要ガス透過性を備えるために開気孔率が30%以上、特に35乃至50%の範囲にあるのが好適であり、そしてまたその導電率は300S/cm以上、特に440C/cm以上であるのが好ましい。
【0044】
燃料極層66は多孔質の導電性セラミック、例えば希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニアを称されている)とNi及び/又はNiOとから形成することができる。
【0045】
固体電解質層68は、電極間の電子の橋渡しをする電解質としての機能を有していると同時に、燃料ガスと空気とのリークを防止するためにガス遮断性を有するものであることが必要であり、通常、3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrOから形成されている。
【0046】
酸素極層70は所謂ABO型のペロブスカイト型酸化物からなる導電セラミックから形成することができる。酸素極層70はガス透過性を有していることが必要であり、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが好ましい。
【0047】
インターコネクタ72は導電性セラミックから形成することができるが、水素ガスでよい燃料ガス及び空気と接触するため、耐還元性及び耐酸化性を有することが必要であり、このためにランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)が好適に使用される。インターコネクタ72は電極支持基板64に形成された燃料ガス通路74を通る燃料ガス及び電極支持基板64の外側を流動する空気のリークを防止するために緻密質でなければならず、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが望まれる。
【0048】
集電部材76は弾性を有する金属又は合金から形成された適宜の形状の部材或いは金属繊維又は合金繊維から成るフェルトに所要表面処理を加えた部材から構成することができる。
【0049】
図4を参照して説明を続けると、発電ユニット56aは、セルスタック60aの上方を
前後方向に細長く延びる長方体形状(或いは円筒形状)であるのが好都合である改質ケース78aも具備している。改質ケース78aの前面には燃料ガス送給管80aの一端即ち上端が接続されている。
【0050】
燃料ガス送給管80aは下方に延び、次いで湾曲して後方に延び、燃料ガス送給管80aの他端は上記燃料ガスケース58aの前面に接続されている。改質ケース78aの後面には被改質ガス供給管82aの一端が接続されている。被改質ガス供給管82aは改質ケースから下方に延び、ハウジング2の下を通ってハウジング2外に延出している。
【0051】
被改質ガス供給管82aは都市ガス等の炭化水素ガスでよい被改質ガス供給源(図示していない)に接続されており、被改質ガス供給管82aを介して改質ケース78aに被改質ガスが供給される。改質ケース78a内には燃料ガスを水素リッチな燃料ガスに改質するための適宜の改質触媒が収容されている。
【0052】
図示の実施形態においては、改質ケース78aは燃料ガス送給管80aを介して燃料ガスケース58aに接続され、これによって所要位置に保持されているが、所要ならば、図4に二点鎖線で図示する如く、例えば上記被改質ガス供給管82aの下面と燃料ガスケース58aの後端部下面或いは後面との間に適宜の支持部材84aを付設することもできる。
【0053】
図3において説明すると、発電ユニット56cは上述した発電ユニット56aと実質上同一であり、発電ユニット56b及び56dは、発電ユニット56a及び56cに対して前後方向が逆に配置されていること、従って改質ケース78b及び78dと燃料ガスケース58b及び58dとを接続する燃料ガス送給管(図示していない)が後側に配置され、被改質ガス供給管82b及び82dが改質ケースから下方に延び、ハウジング2の下を通ってハウジング2外に延出している。
【0054】
そして、本発明の燃料電池では、図1、図6に示すように、着火用セラミックヒータ85は、ハウジング壁である右側断熱壁8、熱交換器24、断熱部材44を貫通して設けられている。言い換えれば、図1に示したように、セルスタック60a、60b、60c、60dのうち、最も端に存在するセルスタック60d近傍に、セラミックヒータ85が設けられている。具体的には、着火用セラミックヒータ85は、右側断熱壁8、熱交換器24、断熱部材44を貫通する筒状容器86内に収容され、燃料電池セル上方に設けられた改質器78と燃料電池セル62との間に位置している。このセラミックヒータ85は、筒状容器86を介して外部から着脱可能に設けられている。筒状容器86の外側には開閉用の外側蓋が配置されており、内部のガスが漏出しないように構成されている。この外側蓋を挿通して外部からセラミックヒータ85に通電可能に構成されている。
【0055】
また、セラミックヒータ85は、例えば、W、Mo等からなる発熱体を、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素等のセラミックで被覆して構成されている。
【0056】
セラミックヒータ85は、燃料電池セル62の近傍、即ち、燃料電池セル62内を通過して導出される燃料ガスのガス導出方向側に設けられており、燃焼炎に直接曝されない位置に位置している。言い換えれば、セラミックヒータ85は、燃料電池セルのガス導出方向における延長線L上から離間した位置に設けられている。
【0057】
尚、着火時に、燃料電池セル62のガス導出側近傍、言い換えると、燃料電池セル内を通過して導出されるガスと燃料電池セル外のガスの混合ガス側に突出するように構成、即ち、セラミックヒータ85は着火時には燃料電池セル62のガス導出側近傍に突出するが、着火後は、筒状容器86内に収容されるように構成することが望ましい。これにより燃
焼ガスへの接触が抑制され、劣化を防止できる。さらに、筒状容器86の内部側に開閉可能な内側蓋を設け、着火後にはセラミックヒータ85を収容した状態で筒状容器86が内側蓋で密閉されるように構成することにより、さらにセラミックヒータ85の劣化を防止できる。尚、突出可能に形成することなく、当初から燃料電池セルのガス導出側近傍、例えば、燃料電池セル内を通過して導出されるガスと燃料電池セル外部のガスの混合雰囲気中に固定されていても、着火可能である。
【0058】
また、ハウジング内には、図2に示したように、燃料電池セル内を通過して導出されるガスと燃料電池セル外のガスの混合ガスの燃焼を感知する、例えば熱電対等の熱センサ89が設けられている。この熱センサ89は、セラミックヒータ85とほぼ同高さに並設されており、セラミックヒータ85と同様、右側断熱壁8、熱交換器24、断熱部材44を貫通する筒状容器91内に収容され、外部の制御装置と接続されている。
【0059】
図7は、セラミックヒータの他の配置形態を示すもので、この形態では、セルスタック60d近傍に、セルスタック60dの上端面よりも、少々高い断熱材93が並設されており、この断熱材93の上端面にセラミックヒータ95が設けられている。このような形態では、燃焼炎にセラミックヒータ95が直接曝されないため、セラミックヒータ95の劣化を防止できる。尚、図1に示すような断熱部材44をセルスタック60dの近傍に配置し、貫通孔を設け、この貫通孔内にセラミックヒータ95を設けても良い。
【0060】
図8は、セラミックヒータのさらに他の配置形態を示すもので、この形態では、燃料電池セル60d上方の改質器78dの下面、即ち、セルスタック60dとの対向面に、セラミックヒータ97が配置されている。このような燃料電池でも、確実に着火できる。
【0061】
尚、上記図1、図6、図7、図8の形態では、セルスタック60dのガス導出側近傍のみにセラミックヒータ85、95、97を設けた例を示したが、セルスタック60a、60b、60cのどのセルスタックの上でもかまわない。また、1個のセラミックヒータだけでなく、複数のセラミックヒータを設けても良い。 このような燃料電池では、定常状態では、空気と燃料電池セルを通過した燃料ガスが反応燃焼して燃焼ガスが発生するが、温度が室温などの低い場合、例えば、起動時などでは、燃焼させるために着火源が必要となる。本発明においては、セルスタック60dと改質ケース78dとの間の位置にセラミックヒータ85、95、97を設置し、このセラミックヒータ85、95、97の発熱を燃焼の着火源とするものである。セラミックヒータ85、95、97は1000℃程度の高温になり、着火源として十分機能する。しかも、作動時に他の機器に影響するようなノイズを発生しないので、燃料電池発電システムの着火源として良好である。また、燃焼した後、着火源は高温の燃焼雰囲気に曝される場合もあるが、セラミックヒータ85、95、97の外郭は高温雰囲気でも耐食性にすぐれたセラミックであるため、長時間高温燃焼ガスに曝されても、材料劣化がほとんどなく寿命が長くなり、結果として燃料電池発電システム自体の寿命が長くなる。万一、セラミックヒータ85、95、97が破損したとしても、例えば、図1、図6の形態では、ハウジングの外部から簡単に脱着・挿入できるので、メンテナンスコストも抑えられる。さらに、予備のセラミックヒータを設けることにより、使用中のセラミックヒータ85、95、97が破損したとしても、予備のセラミックヒータを使用でき、燃料電池の起動をスムーズに行うことができる。
【0062】
上述したとおりの燃料電池においては、被改質ガスが被改質ガス供給管82a、82b、82c、82dを介して改質ケース78a、78b、78c及び78dに供給され、改質ケース78a、78b、78c及び78d内において水素リッチな燃料ガスに改質された後に、燃料ガス送給管80a、80b、80c、80dを通して燃料ガスケース58a、58b、58c及び58d内に規定されている燃料ガス室に供給され、次いでセルスタック60a、60b、60c及び60dに供給される。
【0063】
セルスタック60a、60b、60c及び60dの各々においては、酸素極において、
1/2O+2e→O2−(固体電解質)
の電極反応が生成され、燃料極において、
2−(固体電解質)+H→HO+2e
の電極反応が生成されて発電される。
【0064】
発電に使用されることなくセルスタック60a、60b、60c及び60dから上方に流動した燃料ガス及び空気は、起動時に発電・燃焼室12内に配設されているセラミックヒータ85、95、97によって点火されて燃焼される。
【0065】
具体的に説明すると、起動時には、セルスタック60dの上方に配置されたセラミックヒータ85、95、97により、セルスタック60dを構成する燃料電池セル、即ち、セル内部を導出される燃料ガスとセル外部を流れる空気の混合ガスに着火され、この後、一定時間後に隣設するセルスタック60cに着火し、その後、一定時間後にセルスタック60b、さらにその後セルスタック60aに順次着火される。即ち、整列した4つのセルスタック60a、60b、60c及び60dの一方側から順次着火される。順次着火する方法は、端に設けられたセルスタック60dに着火し、自然着火することも可能であるが、一定時間をおいて確実に着火するには、セルスタック60a、60b、60c及び60dにそれぞれ被改質ガスを供給する被改質ガス供給管82a、82b、82c、82dによる被改質ガスの供給を一定のタイムラグをおいて供給することが望ましい。
【0066】
周知の如く、セルスタック60a、60b、60c及び60dにおける発電に起因して、そしてまた燃料ガスと空気との燃焼に起因して発電・燃焼室12内は例えば700〜1000℃程度の高温になる。改質ケース78a、78b、78c及び78dは発電・燃焼室12内に配設され、セルスタック60a、60b、60c及び60dの直ぐ上方に位置せしめられており、燃焼炎によって直接的にも加熱され、かくして発電・燃焼室12内に生成される高温が被改質ガスの改質に効果的に利用される。 発電・燃焼室12内に生成された燃焼ガスは熱交換器24に形成されている排出開口42から排出路30に流入し、ジグザグ状に延在する排出路30を流動した後に二重筒体50の外側筒部材52と内側筒部材54との間に規定されている排出路を通して排出される。燃焼ガスが二重筒体50における排出路を流動する際には、二重筒体50における流入路を空気が流動し、燃焼ガスと空気との間で熱交換が行われる。
【0067】
そしてまた、燃焼ガスが熱交換器24の排出路30をジグザグ状に流動せしめられる際には、空気が熱交換器24の流入路32をジグザグ状に流動せしめられる。かくして燃焼ガスと空気との間で効果的に熱交換されて空気が予熱される。
【0068】
長期間に渡って発電を遂行することによってセルスタック60a、60b、60c及び60dの一部或いは全部が劣化した場合には、ハウジング2の前断熱壁10或いは後断熱壁11を離脱或いは開動せしめ、発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部をハウジング2内から取り出す。
【0069】
そして、発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部を新しいものに交換して、或いは発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部におけるセルスタック60a、60b、60c及び60dのみを新しいものに交換して、再びハウジング2内の所要位置に装着すればよい。発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部あるいは全部における改質ケース78a、78b、78c及び78d内に収容されている改質触媒を交換することが必要な場合にも、発電ユニット56a、56b、56c及び56dの一部或いは全部をハウジング2内から取り出し、発電ユニット5
6a、56b、56c及び56dの一部或いは全部における改質ケース78a、78b、78c及び78d自体を新しいものに或いは改質ケース78a、78b、78c及び78d内の改質触媒のみを新しいものに交換すればよい。
【0070】
改質ケース78a、78b、78c及び78d内の改質触媒の交換を充分容易に遂行し得るようになすために、所望ならば改質ケース78a、78b、78c及び78dの一部を開閉自在な扉にせしめることができる。
【0071】
さらに、多数回に渡って起動を繰り返すことによってセラミックヒータ85、95、97が劣化した場合には、筒状容器86の外側蓋を開いて、内部のセラミックヒータ85、95、97を交換することができる。また、熱センサ89も同様である。
【0072】
一方、空気は二重筒体50の内側筒部材54内に規定されている流入路を通して熱交換器24の流入路32に供給され、熱交換器24を通過して予熱(加熱)された空気は、空気室16に一旦貯留され、空気導入管22を通って燃焼・発電室12のセルスタック間に供給される。この際、空気導入管22はセルスタック60の燃料電池セル62の上端の燃料ガス通路74近傍で燃焼する燃焼ガス雰囲気中を通過する。従って、空気室16の予熱空気はセルスタック60上部の燃焼領域でさらに加熱され、高温に暖められた空気がセルに供給される。
【0073】
通常運転時は前記熱交換器24で予熱された空気が空気室16に導入され、この空気室16から空気導入管22を用いて燃焼・発電室12へ空気が導入されるが、発電室の温度が想定以上に上昇した場合は、前記熱交換器24を通らず低温ガス供給管18を通ってきた低温の空気が空気室16に導入され、熱交換器24を通過して予熱された空気と混合されて、空気室16の空気温度がある程度低下する。この空気を発電室12、即ち、セルスタック間に供給することにより、通常運転時より温度の低い空気がセルスタック間に導入されるので、発電室12、即ち燃料電池セルの過度に上昇した温度が低下されるので、発電室内の温度を適宜にコントロールできる良好な燃料電池が提供される。
【0074】
また、空気室16内の空気温度は、低温ガス供給管18から供給された外気と、熱交換器24を通過して予熱された空気と混合されるため、室温ほど低温の空気ではないので、熱い燃料電池セル60に供給しても、燃料電池セル60のクラックや熱衝撃破壊を引き起こすなどの不具合を避けることが出来るので、燃料電池発電システム全体の機能劣化が抑えられ寿命が延ばすことができる。
【0075】
さらに、低温ガス供給管18による低温ガスの供給を、空気供給管22の開口部中央部に向けて供給することにより、最も加熱しやすいセル集合体の中央部に空気供給管22により供給される空気を最も低温とでき、中央部から離れるに従って高い温度とすることができ、最適な冷却手段とすることができる。
【0076】
以上、添付図面を参照して本発明の好適実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能であることは多言するまでもない。
【0077】
例えば、セルスタックの上方に特定の改質ケースを備えた燃料電池組立体に関連せしめて本発明を説明したが、改質ケースがセルスタックの上方以外の場合でも、本発明を適用することが出来る。
【0078】
また、上記形態では、空気室に低温ガス供給手段を設け、空気供給管により、燃料電池セルの外面に空気を供給する場合について説明したが、本発明は、空気供給管により燃料
電池セルの内部に空気を供給するようにしても良いことは勿論である。尚、この場合、燃料電池セルの内側には空気極が、外側には燃料極が形成されることは言うまでもない。
【0079】
また、上記形態では、空気室に低温ガス供給手段を設けた例について説明したが、燃料ガス室に低温ガス供給手段を設け、燃料ガスにより燃料電池セルを冷却するようにしてもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0080】
2:ハウジング
12:発電・燃焼室
16:空気室(ガス室)
18:低温ガス供給管
22:空気導入管(ガス供給管)
24:熱交換器
56a、56b、56c及び56d:発電ユニット
58a、58b、58c及び58d:燃料ガスケース
60a、60b、60c及び60d:セルスタック
62:燃料電池セル
78a、78b、78c及び78d:改質ケース
85、95、97:着火用セラミックヒータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング内に複数の燃料電池セルを収容してなり、前記燃料電池セル内を通過して導出されるガスと、前記燃料電池セル外のガスが反応して燃焼する燃料電池であって、前記ハウジング内に着火用セラミックヒータが収容されており、該着火用セラミックヒータは、前記燃料電池セルのガス導出側端近傍でかつ前記燃料電池セル内を通過して導出されたガスの燃焼炎に直接曝されない位置に設けられていることを特徴とする燃料電池。
【請求項2】
前記着火用セラミックヒータは、前記燃料電池セルのガス導出方向における延長線上から離間した位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
【請求項3】
前記燃料電池セル近傍に断熱材が配置されており、該断熱材に前記着火用セラミックヒータが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。
【請求項4】
前記着火用セラミックヒータは、前記ハウジングの壁に形成された貫通孔を介して外部から着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の燃料電池。
【請求項5】
前記燃料電池セルの近傍に改質器が設けられており、前記着火用セラミックヒータが、前記燃料電池セルと前記改質器との間に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の燃料電池。
【請求項6】
前記着火用セラミックヒータは、着火時に、前記燃料電池セルのガス導出側へ突出可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれかに記載の燃料電池。
【請求項7】
前記ハウジング内には燃焼を感知する熱センサが設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれかに記載の燃料電池。
【請求項8】
前記ハウジング内には予備の着火用セラミックヒータが設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれかに記載の燃料電池。
【請求項9】
ハウジング内に複数の燃料電池セルからなるセルスタックを複数収容してなり、前記燃料電池セル内を通過して導出されるガスと、前記燃料電池セル外のガスが反応して燃焼する燃料電池の運転方法であって、それぞれの前記セルスタックに一定時間をおいて着火することを特徴とする燃料電池の運転方法。
【請求項10】
隣設するセルスタックに順次着火することを特徴とする請求項9記載の燃料電池の運転方法。
【請求項11】
ハウジング内には複数のセルスタックが整列しており、該整列したセルスタックの一方側から着火することを特徴とする請求項9又は10記載の燃料電池の運転方法。
【請求項12】
複数のセルスタックにはそれぞれガスが供給されるように構成されており、着火時にそれぞれの前記セルスタックに一定時間をおいてガスが供給されることを特徴とする請求項9乃至11のうちいずれかに記載の燃料電池の運転方法。
【請求項13】
着火用セラミックヒータにより着火されることを特徴とする請求項10乃至12のうちいずれかに記載の燃料電池の運転方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−29201(P2011−29201A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224921(P2010−224921)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【分割の表示】特願2004−92773(P2004−92773)の分割
【原出願日】平成16年3月26日(2004.3.26)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】