説明

燃料電池用電極とその製造方法、及び燃料電池

【課題】均質で正確な白金担持量を持つ触媒層を有する燃料電池用電極とその製造方法、及びそのような電極を備えた燃料電池を提供する。
【解決手段】触媒粒子、高分子電解質を含む触媒層とガス拡散層を有する燃料電池用電極において、高分子電解質をパーフルオロカーボンスルホン酸系高分子電解質とする。この高分子電解質のスルホン酸基への吸着水を残し、高分子電解質を構成する高分子間隙に存在する水のみを取り除く。触媒粒子と高分子電解質を溶媒と共に混合した後、このフロック周囲の相対湿度を30%〜60%の範囲内とし、その雰囲気中で、前記フロックの乾燥・粉砕、保管、及び基材に対する塗布処理を行う。高分子電解質の含水率が5%以下、好ましくは2.5%〜3.75%の範囲となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池用電極とその製造方法、及びそのような電極を備えた燃料電池に関するものであって、特に、燃料電池用電極を構成する触媒層中の高分子電解質の含水量を制御する技術に係るものである。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、高分子電解質膜、触媒層、ガス拡散層、セパレータからなり、4つの部材を組み合わせたものがセルと呼ばれる基本構造を形成する。図5をもとに、構造を簡単に説明すると、高分子電解質膜31の両端にアノード触媒層32とカソード触媒層33が形成される。両極触媒層に接した状態で、ガス拡散層34とセパレータ35が順次配置される。
【0003】
触媒層は、白金担持カーボン、高分子電解質が主成分であり、アノード触媒層32では、水素の酸化反応により電子が取り出され、プロトンが生成する。生成したプロトンは触媒層中の高分子電解質、高分子電解質膜中を移動し、カソード触媒層33に供給される。カソード触媒層33では、酸素の還元反応が起こり、プロトンとの反応により、水が生成する。
【0004】
燃料電池を高い出力とする場合、高い電流密度を取り出さなければならないが、様々な現象が原因となり、分極が生じてセル電圧が低下する。燃料電池の発電効率は、電池のセル電圧により決まり、電気化学反応の反応場である触媒層は良い効率を出すための重要な要素の1つである。そのため、触媒層の形成は様々な方法が試行されており、触媒層を形成するための触媒混合物の状態より大別すると、ウェットインク方式と乾燥した粉の状態であるフロック方式の2種類がある。
【0005】
フロックの成分は、白金担持カーボンと高分子電解質から構成され、アルコールや水等の溶媒に溶かした状態から乾燥させて合成する。合成されたフロックは、粉砕機で細かく砕かれ、カーボンペーパ等の基材に塗布されて触媒層を形成する。塗布方法としては、フロックを上部から基板上に落とし堆積させる方法、キャリアガスで運んで吹き付ける方法が考えられる。
【0006】
上記、フロックの乾燥方法として、特許文献1では、白金担持カーボンと高分子電解質液の混合溶液を凍結乾燥し、細かく砕いた後、カーボンペーパに触媒層を形成する方法を提案している。
【0007】
触媒層を形成する際は、白金粒子が所定の重量、面内に均一に分布している点が重要であり、白金量の管理は、基板の重量を測定し、これに基づいて白金の重量を計算している場合が多い。そのため、フロック中の水分量のコントロールが重要であり、塗布時に把握しておく必要がある。また、フロック中に多量の水分が含まれていると、塗布装置の配管に付着し、白金を含んだ高価なフロックのロスが多くなることも考えられる。ただ、フロック中の高分子電解質は、吸湿しやすく、含水量の管理が難しい。
【0008】
このような触媒層に使用されるパーフルオロカーボンスルホン酸系高分子電解質の水分保持の状態には大きく分けて、2通りあると考えられる。図3のように、水分子がスルホン酸基へイオン結合やファンデルワース力などの化学結合により吸着している状態(吸着水)と、図4のように、水分子が高分子電解質の炭素主鎖の間隙に保持されている状態(間隙水)である。
【0009】
高分子電解質周辺の湿度を低くしたとき、前記間隙水は容易に取れ蒸発するが、吸着水は間隙水がほとんど蒸発した後に脱着し、蒸発すると考えられる。このように、高分子電解質に保持された水の蒸発には時差が生じ、フロック原液の乾燥、管理時には、この性質を考慮しなければならない。
【特許文献1】特開平8−185865号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記のように、フロックによる触媒層の形成時、フロックの乾燥方法と含水量の管理の2点が重要な要素となっている。フロックの乾燥が十分ではないと、フロック粒子の重量に分布ができ、上記塗布方式では均一な触媒層の形成はできない。また、水分を多量に含んでいると、塗布装置の配管に付着し、フロックのロスが多くなる。また、乾燥し過ぎると、高分子電解質中のスルホン酸基への吸着水も完全に取り去られ、初期発電した際に、触媒層の濡れが十分に進まず、反応面積の縮小、電流の偏りが生じる可能性がある。
【0011】
このようにフロックの含水量の管理ができていないと、触媒層中の白金量を重量で確認するために、所定量の白金が含まれていない可能性がある。そのため、フロック塗布時に、フロックがどの程度水分を含んでいるか把握しておく必要がある。
【0012】
前記の特許文献1に示す従来技術は、凍結乾燥法を使用したフロック原液の乾燥方法を示しているが、たとえフロックの製造時に所定の乾燥度を得ることができたとしても、高分子電解質の吸湿性を考えるとカーボンペーパに対する塗布時にはフロックが水分を含んでいる可能性が高く、触媒層の形成方法としては不十分である。
【0013】
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであって、フロックの成分である高分子電解質中の含水量が、フロック周囲の相対湿度に対する依存性があることを利用し、フロック原液の乾燥時及びフロックの保管・塗布時に、フロックを塗布するための適正な含水量にするために、フロック周囲の相対湿度をコントロールすることにより、フロック中の水分を適正な範囲に保持することを可能とした燃料電池用電極及びその製造方法、及びそのような電極を備えた燃料電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記の目的を達成するために、本発明は、触媒粒子、高分子電解質を含む触媒層とガス拡散層を有する燃料電池用電極において、前記高分子電解質を構成する分子に対する吸着水を残し、高分子主鎖の間隙に存在する水のみを取り除いたものであることを特徴とする。
【0015】
また、触媒粒子とパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質を溶媒と共に混合した後、乾燥・粉砕してフロックを製造し、このフロック中におけるこの高分子電解質のスルホン酸基への吸着水を残し、高分子電解質を構成する高分子電解質の炭素主鎖の間隙に存在する水のみを取り除いた後、このフロックを基材に塗布して前記触媒層を製造する燃料電池用電極の製造方法やそのような電極を備えた燃料電池も、本発明の一態様である。
【0016】
また、フロック周囲の相対湿度を30%〜60%の範囲内とし、その雰囲気中で、前記フロックの乾燥・粉砕、保管、及び基材に対する塗布処理を行って、前記触媒層を製造すること、前記フロック周囲の相対湿度を30%〜40%の範囲とすること、高分子電解質がパーフルオロカーボンスルホン酸系高分子電解質でありこの高分子電解質のスルホン酸基に吸着水が吸着していることも、本発明の一態様である。
【0017】
前記のような構成を有する本発明の燃料電池用電極とその製造方法では、触媒を構成する高分子電解質中の水分を、パーフルオロカーボンスルホン酸系高分子電解質のスルホン酸基への吸着水を主体とすることができ、間隙水のすべて若しくは多くの部分を除去することができる。このようにすると、高分子電解質の含水率は、5%以下、より具体的には、2.5%〜3.75%の範囲となる。
【0018】
本発明では、フロック中の高分子電解質の含水率を制御することを特徴とするが、その理由は、フロックを形成する他の材料である触媒粒子の含水量が少ないことから、フロック全体の含水率のほとんどの部分は、フロック中の高分子電解質の含水率に依存しており、高分子電解質の含水率を制御することがフロック全体の含水率を制御することに繋がるからである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、フロック中の水分の管理を容易に実施できるため、均一な触媒層を有する燃料電池用電極やそのような電極を備えた燃料電池を得ることが可能になる。また、高分子電解質の含水率を5%以下とすることができるため、水分が多すぎてフロックが配管などに付着してロスが生じることを防止できると共に、水分を一定範囲に保持することでフロック中の触媒量の管理も精度良く行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の第1実施形態を図1に示す製造方法のフローチャートに従って説明する。
【0021】
<フロック原液の合成>
フロックの原液として白金担持カーボン、高分子電解質の溶液を用意する。フロックの原液はウェットのインクと同様の成分からなる。溶媒としては、アルコールまたは水を使用する。高分子電解質としてはパーフルオロカーボンスルホン酸系とする。上記の溶液をホモジナイザ−、ボールミル等でよく撹拌して、各成分の分散状態を良好にする。このフロック原液の組成については、高分子電解質としてはパーフルオロカーボンスルホン酸系とする以外の点については、本実施形態では特に限定するものではなく、前記特許文献1に記載の組成物など公知のものを適宜使用することができる。
【0022】
<フロック原液の乾燥>
図2に基づいて本実施形態の特徴であるフロックの含水率を塗布に適切な値とするための指標となる相対湿度とフロック中の高分子電解質の含水率の関係について説明する。すなわち、本実施形態は、パーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質の吸湿特性に着目するものであって、高分子電解質の吸湿率をフロック周囲の相対湿度により制御するものである。
【0023】
図2のグラフの曲線は、相対湿度に対するフロック中の高分子電解質の含水率を示す。図2において、含水率の測定は、次のように行った。両端をコックで密閉できる筒の中に乾燥処理中の高分子電解質を入れ、この筒を恒温・恒湿槽の中に入れた。恒温・恒湿槽を含水量を測定したい湿度に設定(温度は25℃)し、3時間放置した。その後、筒の両端のコックを閉め重量を測定した。このような実験を各湿度ごとに繰り返すことで、フロック周囲の湿度と、高分子電解質の含水率との関係を調べた。
【0024】
図2における高分子電解質の含水率の曲線に注目すると、相対湿度を上げると、高分子電解質の含水率が上昇することが判る。相対湿度が30%の付近で傾きが一旦緩やかになり、特に相対湿度が40%から60%の範囲が傾きが最も少なく、相対湿度が60%を超えると、再び傾きが大きくなる。このグラフから推察するに、相対湿度40%以下(特に30%以下)では、水分子がフロック高分子電解質中のスルホン酸基に吸着し、相対湿度が40%以上(特に60%以上)では水分子が高分子電解質の炭素主鎖の間隙に保持されると考えられる。
【0025】
したがって、図2より、相対湿度を30%から60%の範囲に保持すれば、フロック中の高分子電解質の含水率を5%以下(グラフの縦軸の含水率から判るようにおおよそ2.5%から3.75%の範囲)に抑えることができる。このような含水率のフロックは、間隙水が少ないため、水分は高分子電解質側に強固に付着しており、水分が原因で配管に付着することも少なく、フロックの塗布時に高分子電解質の吸湿性が原因となる材料ロスを抑制できる。
【0026】
また、含水率を抑える効果として、間隙水によってフロック粒子が互いに付着することもなく、さらさらした感じとなるため、でき上がったフロック粒子の重量のバラツキを抑えることができ、塗布した際の触媒層の均一化が可能となる。さらに、相対湿度管理によるフロック中の含水量の把握は、フロック中の含水量を除いた正確な白金担持重量の確認が可能となり、電極の品質管理の点で有効である。
【0027】
一方、高分子電解質中のスルホン酸基への吸着水を完全に取り去ると、初期発電した際に、触媒層の濡れが十分に進まず、反応面積の縮小、電流の偏りが生じる懸念がある。そのため、相対湿度を30〜40%の範囲に保持すれば、高分子電解質中のスルホン酸基への吸着水を全て脱着することなしに、フロック中の水分の多くを取り除くことができる。その場合の高分子電解質の含水率は、グラフから判るように、2.5%〜3.0%程度になる。このように、乾燥処理に当たっては、相対湿度を30%から60%の範囲、好ましくは30〜40%に保った状態で、フロック原液の乾燥を行うことが重要である。
【0028】
続いて、フロック原液の乾燥装置について、説明する。乾燥は、温度及び湿度制御を行うことができる装置を使用する。例えば、恒温湿チャンバーに温湿度調整器を取り付けた装置が考えられる。湿度は上記の30%〜60%(好ましくは30%〜40%)の湿度域に設定し、温度は触媒層形成時と同様の温度であることが望ましい。また、フロック原液の溶媒を早く乾燥させる必要があれば温度を上げ、溶媒がなくなった後、温度を下げることも可能である。温度を上げる場合は、白金担持カーボンが酸化しないよう、窒素パージする必要があり、供給した窒素が排気できる装置とする。十分時間が経過した後、周囲の湿度をコントロールした状態にて、重量を測定する。含水率が5%以下となったところで、乾燥は終了とする。粉砕機で細かく砕いた後、乾燥時と同様の湿度域で管理する。
【0029】
<触媒層の形成>
前記のようにして得られたフロックを使用して触媒層を形成するには、乾燥後のフロックをカーボンペーパ等の基材上に行う。塗布方法は、フロックを上部から落とし堆積させる方法、キャリアガスで運んで吹き付ける方法が適宜使用可能である。塗布時、フロックが基材上にのるまで相対湿度管理を行うため、塗布装置全てが湿度管理できるチャンバー内にあることが望ましい。チャンバー内は、必要なフロックを秤量し、供給するフロック供給部分、基材を供給する基材供給部分を全自動で行い、安全性を考えて相対湿度を30〜40%に管理された窒素雰囲気とする。また、塗布装置は排気構造を備え、フロックが滞留しないようにする。形成した触媒層は基材上で安定するよう、圧着プレス処理を行う。
【0030】
以上の通り、本実施形態によれば、フロック原液の乾燥から触媒層の形成の各工程において、フロック周囲の相対湿度を30%〜60%の範囲に制御することにより、フロック中の高分子電解質の含水率を5%以下に保持することができる。その結果、フロック中の水分により、フロックが配管や製造装置に付着してロスが生じるような不都合が解消されると共に、触媒層中の白金重量の管理も正確に実施できる。
【0031】
特に、本実施の形態において、フロック周囲の相対湿度を30%〜40%とした場合には、フロック中における間隙水が除去されると共に吸着水は残存した状態となる。この場合、吸着水は間隙水に比較して加熱あるいは長時間乾燥などのような手段を使用しない限り高分子電解質から除去されることがないので、相対湿度30%〜40%で各工程を実施すると、その間安定した含水率を保持することができ、均質な製品を得ることができる。
【0032】
本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、高分子電解質としては、高分子電解質膜と同じ成分とするのが好ましいが、吸着水が付着し、しかもその含水率がその5%以下であるものであれば、例えば、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)等のパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー、パーフルオロカーボンホスホン酸系ポリマー、トリフルオロスチレンスルホン酸系ポリマー、エチレンテトラフルオロエチレン−g−スチレンスルホン酸系ポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリビニリデンフルオリド−パーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマーなどが使用できる。
【0033】
また、触媒粒子としては、白金やパラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムの白金族元素の他、鉄、鉛、銅、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウムなどの金属又はこれらの合金、または酸化物、複酸化物等が使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の燃料電池用電極の製造工程を示すフロー図。
【図2】フロック周囲の相対湿度とフロック中の高分子電解質の含水率の関係を示すグラフ。
【図3】高分子電解質に対する吸着水の結合状態を示す分子式。
【図4】高分子電解質中における間隙水の状態を示す模式図。
【図5】一般的な燃料電池のセルの構造を示す断面図。
【符号の説明】
【0035】
31:高分子電解質膜
32:アノード触媒層
33:カソード触媒層
34:ガス拡散層
35:セパレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
触媒粒子、高分子電解質を含む触媒層とガス拡散層を有する燃料電池用電極において、
前記高分子電解質が、高分子電解質を構成する分子に対する吸着水を残し、高分子主鎖の間隙に存在する水のみを取り除いたものであることを特徴とする燃料電池用電極。
【請求項2】
前記高分子電解質がパーフルオロカーボンスルホン酸系高分子電解質であり、この高分子電解質のスルホン酸基に前記吸着水が付着していることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用電極。
【請求項3】
触媒粒子、高分子電解質を含む触媒層とガス拡散層を有する燃料電池用電極の製造方法において、
触媒粒子と高分子電解質を溶媒と共に混合した後、乾燥・粉砕してフロックを製造し、
このフロック中における高分子電解質を構成する分子に対する吸着水を残し、高分子主鎖の間隙に存在する水のみを取り除いた後、
このフロックを基材に塗布して前記触媒層を製造することを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
【請求項4】
触媒粒子、高分子電解質を含む触媒層とガス拡散層を有する燃料電池用電極の製造方法において、
触媒粒子と高分子電解質を溶媒と共に混合した後、このフロック周囲の相対湿度を30%〜60%の範囲内とし、その雰囲気中で、前記フロックの乾燥・粉砕、保管、及び基材に対する塗布処理を行って、前記触媒層を製造することを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
【請求項5】
前記高分子電解質がパーフルオロカーボンスルホン酸系高分子電解質であり、この高分子電解質のスルホン酸基に前記吸着水が付着していることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の燃料電池用電極の製造方法。
【請求項6】
前記フロック周囲の相対湿度を30%〜40%の範囲としたことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の燃料電池用電極の製造方法。
【請求項7】
触媒粒子、高分子電解質を含む触媒層とガス拡散層を有する電極を備えた燃料電池において、
前記高分子電解質が、高分子電解質を構成する分子に対する吸着水を残し、高分子主鎖の間隙に存在する水のみを取り除いたものであることを特徴とする電極を備えた燃料電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−135117(P2010−135117A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−307764(P2008−307764)
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【出願人】(301060299)東芝燃料電池システム株式会社 (358)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】