説明

燃料電池

【課題】燃料電池の過度の冷却を抑制し、発電効率の悪化を防止すること、低温時の燃料電池の起動性を良くすることを目的とする。
【解決手段】第1のプレート200と、第1のプレートの一の面側に配置される第2のプレートであって、第1のプレート側に向かって凸となり、頂部が第1のプレートに接する凸部340と、第1のプレートと共に少なくとも一つの密閉空間18を形成する空間形成部342とを備える第2のプレート300と、第1のプレートの他の面側に配置され、第2のプレートと共に第1のプレートを挟持するプレートであって、第1のプレート側に向かって凸となり、頂部が第1のプレートに接し、第2のプレートの凸部と対向しない場所に形成されている凸部440を備える第3のプレート400とを備えるセパレータ、と膜電極接合体とを交互に積層してなる燃料電池。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池に関するものであり、特に燃料電池用セパレータの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池では、燃料ガスと酸化ガスとが直接接触しないように、燃料ガスと酸化ガスとを分離するセパレータを備えている。従来の燃料電池のセパレータの構造として、凸部と凹部とが交互に連続する部位をそれぞれ有する1組の金属板の間に板ばねが介装されている3層構造のセパレータが知られている(特許文献1)。燃料電池の反応は、電力を発生させるとともに熱を発生させるため、従来の燃料電池では、各金属板と板ばねの間の空間に冷却水を流して燃料電池を冷却していた。
【0003】
【特許文献1】特開2002−367665号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、燃料電池の反応のうちアノード電極で起こる電気化学反応は発熱反応ではないので、アノード側の金属板の凹部と板バネにより形成される空間に冷却水を流すと、燃料電池が過度に冷却され、燃料電池の性能が低下する、あるいは、低温時の燃料電池の起動性が悪くなる、という問題があった。
【0005】
本発明目的は、上記課題の少なくとも一部を解決し、燃料電池の過度の冷却を抑制し、燃料電池の性能の低下を防止すること、及び、低温時における燃料電池の起動性を良くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る燃料電池は、セパレータと膜電極接合体とを交互に積層してなる燃料電池を提供する。前記セパレータは、第1のプレートと、前記第1のプレートの一の面側に配置される第2のプレートであって、前記第1のプレート側に向かって凸となり、頂部が前記第1のプレートに接する複数の凸部と、前記第1のプレートとの間に少なくとも一つの密閉空間を形成するための空間形成部とを備える第2のプレートと、前記第1のプレートの他の面側に配置され、前記第2のプレートと共に前記第1のプレートを挟持する第3のプレートであって、前記第1のプレート側に向かって凸となり、頂部が前記第1のプレートに接し、前記第2のプレートの凸部と重ならない場所に形成されている複数の凸部を備える第3のプレートとを備える。
【0007】
本発明に係る燃料電池によれば、第1のプレートと第2のプレートにより少なくとも一つの密閉空間を形成している。当該密閉空間には冷却水が流れないため、燃料電池の過度の冷却を抑制できる。その結果、燃料電池の性能低下が抑制され、低温時の燃料電池の起動性を向上させることができる。
【0008】
本発明に係る燃料電池において、前記空間形成部は、前記第2のプレートの略中央に形成され、前記凸部を有する凹状部であることが好ましい。本発明に係る燃料電池によれば、第2のプレートの略中央には凹状部が形成されており、第1のプレートと第2のプレートの外周部とがシールされることにより第1のプレートと凹状部により形成される空間は、密閉空間であり、密閉空間には冷却水が流れないため、燃料電池の過度の冷却を抑制できる。その結果、燃料電池の性能低下が抑制され、低温時の燃料電池の起動性を向上させることができる。
【0009】
本発明に係る燃料電池において、前記空間形成部は、前記第2のプレートの第1の凸部の両端と前記第1の凸部に隣接する第2の凸部の両端とを第3の凸部により繋ぐことにより前記第1の凸部から第3の凸部により囲まれて形成される凹部であることが好ましい。本発明によれば、第1のプレートと第2のプレートの凸部に囲まれた凹部により、複数の密閉空間を形成できる。密閉空間の数により第1のプレートと第2のプレートの間を流れる冷却水の量を調整でき、燃料電池を適度に冷却できる。その結果、燃料電池の発電効率を向上させることができる。
【0010】
本発明に係る燃料電池はさらに、前記第3のプレートは、前記第1のプレートとの間に少なくとも1つの密閉空間を形成するための空間形成部を備えることが好ましい。本発明に係る燃料電池によれば、第1のプレートと第3のプレートの間に少なくとも一つの密閉空間を形成するので、さらに燃料電池の冷却を抑制し、燃料電池の性能低下を抑制させることができる。
【0011】
本発明に係る燃料電池において、前記空間形成部は、前記第3のプレートの略中央に形成され、前記凸部を有する凹状部であることが好ましい。本発明に係る燃料電池によれば、第3のプレートの外周部の略中央には凹状部が形成されており、第1のプレートと第3のプレートの外周部とがシールされることにより第1のプレートと凹状部により形成される空間は1つの密閉空間であり、密閉空間には冷却水が流れないため、燃料電池の過度の冷却を抑制できる。その結果、燃料電池の性能低下が抑制され、低温時の燃料電池の起動性を向上させることができる。
【0012】
本発明に係る燃料電池において、前記空間形成部は、前記第3のプレートの第1の凸部の両端と前記第1の凸部に隣接する第2の凸部の両端とを第3の凸部により繋ぐことにより前記第1の凸部から第3の凸部により囲まれて形成される凹部であることが好ましい。本発明によれば、第1のプレートと第3のプレートの凸部に囲まれた凹部により、複数の密閉空間を形成できる。密閉空間の数により第1のプレートと第3のプレートの間を流れる冷却水の量を調整でき、燃料電池を適度に冷却できる。その結果、燃料電池の発電効率を向上させることができる。
【0013】
本発明に係る燃料電池において、前記密閉空間の数が、前記燃料電池の端部に近いセパレータになるほど多く、前記燃料電池の中央部に近いセパレータになるほど少ないのが好ましい。燃料電池では、スタックの中央部ほど発熱した熱が籠もりやすく、スタックの端部ほど発熱した熱が籠もりにくいが、本発明に係る燃料電池によれば、スタックの中央部を強く冷却でき、端部の冷却を弱くできるので、燃料電池の温度分布を抑制できる。その結果、燃料電池の場所による反応性を均一にできる。
【0014】
本発明に係る燃料電池において、前記密閉空間は、気体で満たされている、あるいは、真空の空間であることが好ましい。本発明に係る燃料電池によれば、密閉空間は気体で満たされているか、真空の空間である。気体は固体、液体に比べて断熱性が高いので外気温が低くても熱が燃料電池から逃げにくい。その結果、外気温が低くても燃料電池は低温にならず、燃料電池の起動性を向上させることができる。また、密閉空間を真空にすれば、熱を伝導する媒体が無くなるので、さらに断熱性が高まり、低温での燃料電池の起動性がさらに向上させることができる。また、密閉空間を真空にすれば、例えばプレート間の接着強度を高めることもできる。
【0015】
本発明に係る燃料電池において、前記密閉空間の少なくとも一部に過冷却可能な冷熱媒体を封入していることが好ましい。本発明に係る燃料電池によれば、密閉空間の少なくとも一部に過冷却可能な冷熱媒体を封入している。過冷却状態の液体は、衝撃を与えると液体から固体に相転移するとともに発熱する。相転移にともなって発生する熱により、燃料電池は加温されるので、低温での燃料電池の起動性を向上させることができる。
【0016】
本発明に係る燃料電池において、前記過冷却可能な冷熱媒体は酢酸ナトリウムであることが好ましい。酢酸ナトリウムは入手しやすく、また、酢酸ナトリウムの水和物である酢酸ナトリウム三水和物の融点は58℃であり、常温では固体の物質であるが、高温の液体状態から温度が下がる時に、温度が58℃以下になっても固体とならず、過冷却状態になりやすい。さらに、酢酸ナトリウム三水和物は、過冷却状態でショックを与えると容易に固体に相変化し発熱する。したがって、酢酸ナトリウム三水和物を密閉空間に封入し、過冷却状態の酢酸ナトリウム三水和物にショックを与えることにより、燃料電池を容易に加温できる。その結果、燃料電池の起動性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施例について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例に係る燃料電池100の外観を模式的に示す斜視図である。燃料電池100は、セパレータ102と膜電極接合体(MEA:Membarane Electrode Assemblies)104とが交互に積層されて構成されている。燃料電池100は、上方側に、積層方向に貫通する、燃料ガス排出マニホールド112、酸化ガス供給マニホールド120、冷却水供給マニホールド130の3つのマニホールドを備え、下方側に、積層方向に貫通する、燃料ガス供給マニホールド110、酸化ガス排出マニホールド122、冷却水排出マニホールド132の3つのマニホールドを備えている。
【0018】
図2を用いて、セパレータ102の構造について説明する。図2は、セパレータ102の構造を模式的に示す説明図である。セパレータ102は、第1のプレートである中間プレート200と第2のプレートであるアノード側プレート300と第3のプレートであるカソード側プレート400により構成される3層構造のセパレータである。中間プレート200の下面にアノード側プレート300が配置され、中間プレートの上面にカソード側プレート400が配置され、中間プレート200は、アノード側プレート300とカソード側プレート400に挟持されている。カソード側プレート400には、中間プレート200側からみて凹んでいる凹状部449と中間プレート200に向かって凸となる凸部440とが形成されている。
【0019】
図3から図5を用いてセパレータ102を構成する3枚のプレートについて説明する。図3(a)は中間プレート200を模式的に示す平面図、図3(b)は図3(a)中の中間プレート200を1−1線で切断した断面図、図4(a)はアノード側プレート300を模式的に示す平面図、図4(b)は図4(a)のアノード側プレート300を2−2線で切断した断面図、図4(c)は、図4(a)のアノード側プレート300を3−3線で切断した断面図である。図5(a)は、カソード側プレート400を模式的に示す平面図、図5(b)は図5(a)のカソード側プレート400を4−4線で切断した断面図、図5(c)は図5(a)のカソード側プレート400を5−5線で切断した断面図である。
【0020】
中間プレート200は、大きさがカソード側プレート400の凹状部449の最外周とほぼ同じ大きさの略長方形の平板の部材である。
【0021】
アノード側プレート300は、略長方形の板状の部材であり、外周部348の上部に燃料ガス排出マニホールド112の一部を構成する燃料ガス排出用穴部312、酸化ガス供給マニホールド120の一部を構成する酸化ガス供給用穴部320、冷却水供給マニホールド130の一部を構成する冷却水供給用穴部330を備え、外周部348の下部に燃料ガス供給マニホールド110の一部を構成する燃料ガス供給用穴部310、酸化ガス排出マニホールド122の一部を構成する酸化ガス排出用穴部322、冷却水排出マニホールド132の一部を構成する冷却水排出用穴部332を備えている。
【0022】
アノード側プレート300は、図4(b)、図4(c)に示すように、外周部348を除いた部分、すなわち略中央に中間プレート200とほぼ同じ大きさの凹状部349と凹状部349に形成され、中間プレート200側に向かって凸となる凸部340とを備えている。ここで、凹状部349のうち凸部340により凹みが形成されている部分を凹部342と呼ぶ。すなわち、アノード側プレート300は、例えば、2−2線で切った断面では、図4(b)に示すように凹状部349のみが現れる凹状の断面形状を有し、例えば、3−3断面で切った断面では、図4(c)に示すように凸部340と凹部342とが互いに連続する波形の断面形状を有している。セパレータ102が組まれる場合、図4(b)に示すように、アノード側プレート300の凹状部349は、中間プレート200と共に、アノード側空間12を形成する。アノード側空間12は、冷却水用の供給口あるいは排出口がなければ、密閉空間18となる。すなわち、凹状部349は空間形成部として機能する。また、アノード側プレート300の凸部340の頂部は、中間プレート200に接する。なお、本実施例では、中間プレート200側に突き出る部分を凸部と呼び、凸部と凸部の間の中間プレート200側から見て凹んでいる部分を凹部と呼ぶ。
【0023】
カソード側プレート400は、略長方形の板状の部材であり、外周部448の上部に燃料ガス排出マニホールド112の一部を構成する燃料ガス排出用穴部412、酸化ガス供給マニホールド120の一部を構成する酸化ガス供給用穴部420、冷却水供給マニホールド130の一部を構成する冷却水供給用穴部430を備え、外周部448の下部に燃料ガス供給マニホールド110の一部を構成する燃料ガス供給用穴部410、酸化ガス排出マニホールド122の一部を構成する酸化ガス排出用穴部422、冷却水排出マニホールド132の一部を構成する冷却水排出用穴部432を備えている。
【0024】
カソード側プレート400は、図5(b)、図5(c)に示すように外周部448を除いた部分、すなわち略中央に中間プレート200とほぼ同じ大きさの凹状部449と凹状部449に形成され、中間プレート200側に向かって凸となる複数の凸部440とを備えている。ここで、凹状部449のうち凸部440により凹みが形成されている部分を凹部442と呼ぶ。すなわち、カソード側プレート400は、例えば、4−4線で切った断面では、図5(b)に示すように凹状部449のみが現れる凹状の断面形状を有し、例えば、5−5線で切った断面では、図5(c)に示すように凸部440と凹部442とが互いに連続する波形の断面形状を有している。セパレータ102が組まれる場合、図5(b)に示すように、カソード側プレート400の凹状部449は、中間プレート200と共に、カソード側空間16を形成する。カソード側空間16は、冷却水用の供給口あるいは排出口がなければ、密閉空間18となる。すなわち、凹状部449は、空間形成部として機能する。また、カソード側プレート400の凸部440の頂部は、中間プレート200に接する。なお、カソード側プレート400についても、アノード側プレート300と同様に、中間プレート200側に突き出る部分を凸部と呼び、凸部と凸部の間の中間プレート200側から見て凹んでいる部分を凹部と呼ぶ。
【0025】
図6を用いて、膜電極接合体104について説明する。図6(a)は、膜電極接合体104の構成を模式的に示す平面図であり、図6(b)は、図6(a)中の膜電極接合体104を6−6線で切った断面図である。膜電極接合体104は、電解質膜540と、電解質膜540を両側から挟持している多孔体542と、電解質膜540と多孔体542とを嵌め込んで支持する樹脂フレーム500とにより構成されている。
【0026】
電解質膜540は、固体高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマなどのフッ素系樹脂から成るプロトン伝導性のイオン交換膜と、触媒電極層とからなる。触媒電極層として、電気化学反応を促進する触媒、例えば、白金触媒、あるいは白金と他の金属から成る白金合金触媒が用いられる。多孔体542は、金属材料あるいはカーボン材料でできている多孔質の部材であり、燃料ガスあるいは酸化ガスを拡散させる。多孔体542を通過してきた燃料ガスあるいは酸化ガスは、触媒電極層で電気化学反応を起こし、燃料電池100は発電する。
【0027】
樹脂フレーム500は、略長方形の部材であり、上部に燃料ガス排出マニホールド112の一部を構成する燃料ガス排出用穴部512、酸化ガス供給マニホールド120の一部を構成する酸化ガス供給用穴部520、冷却水供給マニホールド130の一部を構成する冷却水供給用穴部530を備え、下部に燃料ガス供給マニホールド110の一部を構成する燃料ガス供給用穴部510、酸化ガス排出マニホールド122の一部を構成する酸化ガス排出用穴部522、冷却水排出マニホールド132の一部を構成する冷却水排出用穴部532を備えている。
【0028】
樹脂フレーム500には、中央に電解質膜嵌め込み用開口部544が形成されており、樹脂フレーム500は、電解質膜嵌め込み用開口部544に電解質膜540と多孔体542とを嵌め込んでいる。
【0029】
図7と図8を用いて燃料電池100の構造について詳しく説明する。図7は、図1に示す燃料電池100の7−7線で切った断面の一部を模式的に示す断面図である。図8は図1に示す燃料電池100の8−8線で切った断面の一部を模式的に示す断面図である。
【0030】
アノード側プレート300の凸部340の頂部は、中間プレート200に接している。また、アノード側プレート300の外周部348の内周は、中間プレート200の外周に接してシールされている。その結果、アノード側プレート300の凹部342と中間プレート200はアノード側空間12を形成する。ここで、アノード側空間12は、冷却水供給マニホールド130あるいは冷却水排出マニホールド132と接続されていない閉じた密閉空間18となっており、空気などの気体が満たされ、冷却水は流されない。
【0031】
一方、アノード側プレート300の中間プレートの反対側、凸部340と多孔体542の間の空間には、燃料ガスを一時的に保留する燃料ガスバッファ10が形成されている。燃料ガスバッファ10は低圧損部となっており、燃料ガス供給マニホールド110から供給された燃料ガスは、燃料ガスバッファ10に一時的に保留され、多孔体542内を拡散してアノード側電極触媒層に達する。本実施例では、燃料ガスとして水素ガスを使用しており、燃料電池のアノード極における電気化学反応は以下の通りである。
【0032】
アノード極:H2 → 2H+ + 2e- (1)
【0033】
ここで、アノード極における(1)の電気化学反応は、発熱反応ではない。したがって、アノード側空間12に冷却水を流すと、アノード極が過度に冷却されて電気化学反応の反応性が低下する恐れがある。しかしながら、本実施例では、 全てのアノード側空間12は密閉空間18となっており、密閉空間18には冷却水が流れないので、アノード側プレート300が冷却されない。したがって、アノード極が過度に冷却されることはなく、アノード極の電気化学反応の反応性が低下しない。その結果、燃料電池の性能低下を抑制できる。
【0034】
また、本実施例では、アノード側空間12は、空気などの気体で満たされている密閉空間18である。気体は液体、固体と比べると断熱性が高いので、例えば外気温が低い場合でも、燃料電池100の熱は密閉空間18で遮断されて逃げにくい。すなわち、燃料電池100のMEA104は、外気温が低くても、その影響を受けにくく低温になりにくい。その結果、外気温が低い場合であっても、燃料電池100の起動性を向上させることができる。
【0035】
カソード側プレート400の凸部440の頂部は、中間プレート200に接している。また、カソード側プレート400の外周部448の内周は、中間プレート200の外周に接してシールされている。その結果、カソード側プレート400の凹部442と中間プレート200とにより囲まれたカソード側空間16が形成される。ただし、カソード側空間16は、アノード側空間12と異なり、図8に示すように、冷却水供給マニホールド130方向に冷却水供給用開口部534が形成されて、冷却水供給マニホールド130につながっている。したがって、カソード側空間16は、密閉空間18とはなっていない。なお、カソード側空間16の冷却水排出マニホールド132方向にも冷却水排出用開口部(図示せず)が形成され、カソード側空間16は、冷却水排出マニホールド132にもつながっている。冷却水は、冷却水供給マニホールド130から冷却水供給用開口部534を通ってカソード側空間16に供給され、燃料電池100を冷却する。冷却水は燃料電池100を冷却した後、冷却水排出用開口部を通って冷却水排出マニホールド132に排出される。
【0036】
カソード側プレート400の凸部440と多孔体542の間には、酸化ガスを一時的に保留する酸化ガスバッファ14が形成されている。酸化ガスバッファ14は低圧損部となっており、酸化ガス供給マニホールド120から供給された酸化ガスは、酸化ガスバッファ14に一時的に保留され、多孔体542内を拡散してカソード側触媒電極層に達する。本実施例では、酸化ガスとして空気を使用しており、カソード極における電気化学反応は以下の通りである。
【0037】
カソード極:(1/2)O2 + 2H+ + 2e- → H2O (2)
【0038】
ここで、カソード極の反応(2)は発熱反応である。したがって、カソード側空間16に冷却水を流さない場合には、反応熱によりカソード極が高温に加熱されすぎる恐れがある。しかし、本実施例によれば、カソード側空間16に冷却水を流してカソード側プレート400を冷却し、カソード側プレート400を冷却することによってカソード極を冷却しているので、カソード極が高温に加熱されすぎることはなく、適度な温度でカソード極の電気化学反応を実行させることができる。その結果、燃料電池の発電効率、耐久性を向上させることができる。
【0039】
以上説明したように、本実施例に係る燃料電池100によれば、発熱反応ではないアノード側のアノード側空間12を密閉空間18として冷却水を流さないので、燃料電池100のアノード側が過度に冷却されることはない。したがって、アノード極の電気化学反応の反応性が低下して燃料電池の性能が低下することを抑制できる。
【0040】
本実施例に係る燃料電池によれば、密閉空間18は、第1のプレートである中間プレート200と第2のプレートであるアノード側プレート300の凹状部349とにより形成され、密閉空間18には冷却水が流れないため、燃料電池100の過度の冷却を抑制できる。その結果、燃料電池100の性能低下が抑制され、低温時の燃料電池100の起動性を向上させることができる。
【0041】
また、密閉空間18は、気体で満たされているので、断熱性が高い。したがって、外気温が低くても燃料電池の熱は密閉空間18で遮断されて逃げにくいので燃料電池100のMEA104は低温になりにくい。その結果、外気温が低い場合でも燃料電池100は低温になりにくく、燃料電池100の起動性を向上させることができる。
【0042】
また、本実施例によれば、燃料電池100は、アノード側プレート300とカソード側プレート400とで、いわゆる溝構造をしているため、燃料ガスバッファ10、酸化ガスバッファ14に低圧損部を有する。この低圧損部を有することにより多孔体542の圧力分布を緩和するとともにガス拡散を促進することができる。その結果、燃料電池の電気化学反応の均一化及び高性能化が可能となる。
【0043】
また、中間プレート200は、アノード側プレート300及びカソード側プレート400に対してバネ材として作用するので、中間プレート200のスプリング効果による反発力により、燃料電池スタック全体を定寸で固定した場合に、内部に反発力を残し、内部に一定の締結圧を残すことが可能となる。したがって、例えば、従来締結力を持たせるために使用していた皿ばね等を廃止できるとともに燃料電池スタックの体積を低減できる。
【0044】
(変形例1)
本実施例では、アノード側空間12は冷却水供給マニホールド130および冷却水排出マニホールド132と接続されていない密閉空間18であるとして説明したが、アノード側空間12に冷却水供給マニホールド130および冷却水排出マニホールド132と接続して解放空間とし、一部のアノード側空間12については密閉空間18とし、密閉空間18以外のアノード側空間12に冷却水を流すようにしてもよい。少なくとも一部が密閉区間であれば、全てのアノード側空間12に冷却水が流れる場合と比較して、過度の冷却を抑制できる。
【0045】
そのためには、アノード側プレート301の形状を、例えば、図9に示すように凸部340が隣の凸部340と凸部346で接続するような形状にすればよい。図9(a)は、変形例1に係るアノード側プレート301を模式的に示す平面図であり、図9(b)は、図9(a)中のアノード側プレート301を9−9線で切断した断面図である。変形例1に係るアノード側プレート301では凸部340の一部は、端部344で隣の凸部340の端部344と凸部346により接続されている。その結果、凸部340と凸部346により囲まれた部分は、セパレータ102を組んだときに中間プレート200と共に密閉空間18を形成する。すなわち、凸部340と凸部346とに囲まれている凹部343は、空間形成部として機能する。ここで、凸部340と凸部346とに囲まれていない凹部342と中間プレート200とにより形成されるアノード側空間12に冷却水供給用開口部及び冷却水排出用開口部を設けることにより、アノード空間12のうち一部の空間を密閉空間18とし、残りの空間を解放空間として冷却水を流すことが可能となる。なお、凸部346を設ける数、場所を変更すれば、密閉空間18の数を変えることが可能となる。その結果、燃料電池100を適切に冷却できる。
【0046】
(変形例2)
本実施例では、カソード側空間16が解放空間であるが、カソード側空間16を密閉空間18としてもよい。すなわち、本実施例では、中間プレート200とカソード側プレート400の外周部448とを接してシールされているが冷却水供給用開口部534及び冷却水排出用開口部が設けられているため、カソード側空間16が解放空間となっているが、冷却水供給用開口部534及び冷却水排出用開口部を設けずに閉じれば、カソード側空間16を密閉空間18とすることができる。本変形例によれば、中間プレート200とカソード側プレート400の間には冷却水が流れないため、燃料電池の冷却を抑制できる。その結果、燃料電池の性能低下が抑制され、低温時の燃料電池の起動性を向上させることができる。
【0047】
(変形例3)
また、カソード側空間16を密閉空間18とする場合に、全てを密閉空間18とするのではなく、例えば、図10に示すようにカソード側空間16の一部を密閉空間18としてもよい。図10は、変形例に係る燃料電池の7−7線で切断した断面を模式的に示す断面図である。変形例3に係る年燃料電池では、カソード側空間16の一部が密閉空間18となっており、カソード側での冷却を押さえることができ、燃料電池全体として冷却を適度に調整できる。
【0048】
そのためには、カソード側プレート401の形状を、例えば、図11に示すように凸部440を隣の凸部440と凸部446で接続するような形状にすればよい。図11(a)は、変形例3に係るカソード側プレート401を模式的に示す平面図であり、図11(b)は、図11(a)中のカソード側プレート401を10−10線で切断した断面図である。変形例3に係るカソード側プレート401では凸部440の一部は、端部444で隣の凸部440の端部444と凸部446により接続されている。その結果、凸部440と凸部446に囲まれた部分は、セパレータ102を組んだときに中間プレート200とともに密閉空間18を形成する。すなわち、凸部440と凸部446とに囲まれている凹部443は空間形成部として機能する。ここで、凸部440と凸部446とに囲まれていない凹部442と中間プレート200とにより形成されるカソード側空間16に冷却水供給用開口部及び冷却水排出用開口部を設けることにより、カソード空間16のうち一部の空間を密閉空間18とし、残りの空間に冷却水を流すことが可能となる。なお、凸部446を設ける数、場所を変更すれば、密閉空間18の数を変えることが容易になる。その結果、燃料電池100を適切に冷却できる。
【0049】
(変形例4)
また、図12に示すように、密閉空間18の数を、燃料電池の端ほど多く、中央部ほど少なくしてもよい。図12は変形例4に係る燃料電池100の7−7線で切断した断面を模式的に示す断面図である。燃料電池100の中央部は燃料電池の両側から熱が移動してくるので、熱が籠もりやすいが、燃料電池100の端では、燃料電池の片側からしか熱が移動してこないので、熱が籠もりにくい。したがって、密閉空間18の数を、燃料電池100の端ほど多くして燃料電池100の冷却を抑制し、中央部ほど少なくして燃料電池100の冷却を促進することにより、燃料電池100における温度分布を抑制でき、燃料電池100の場所による反応性を均一にできる。
【0050】
(変形例5)
また、本実施例では、密閉空間18を空気などの気体で満たしているが、密閉空間18を真空の空間にしても良い。真空の空間は気体よりもさらに断熱性が高いので、例えば、外気温が低い場合でもその熱は燃料電池内部に伝わりにくく、燃料電池は低温になりにくい。その結果、外気温が低い場合でも燃料電池の起動性を向上させることができる。密閉空間18を真空の空間にするには、例えば、アノード側セパレータ300と中間プレート200とを真空下で接着すればよい。
【0051】
(変形例6)
本実施例では、密閉空間18内部には空気が入っているが、例えば、酢酸ナトリウム三水和物などの過冷却可能な冷熱媒体を封入してもよい。酢酸ナトリウム三水和物は、融点が58℃の物質であるため、常温では固体であるが、高温の液体状態から温度が下がる場合、58℃を下まわっても固体にならず、過冷却状態になりやすい。過冷却液体は、例えば、ショックを与えることにより液体から固体に相転移し、発熱する。この熱を利用して燃料電池を加温すれば、外気温が低くても燃料電池の温度を高くでき、燃料電池の起動性を向上させることができる。なお、酢酸ナトリウム三水和物は、酢酸ナトリウム82gに対し水54gの割合で水を加えることにより生成される。
【0052】
以下、密閉空間18に酢酸ナトリウム三水和物を封入している場合の動作について説明する。燃料電池100の運転状態では燃料電池100の温度は酢酸ナトリウム三水和物の融点58℃よりも高いため、密閉空間18内で酢酸ナトリウム三水和物は液体である。ここで、燃料電池100の運転を停止すると、燃料電池100の温度は段々と下がっていくが、温度が58℃を下まわっても、酢酸ナトリウム三水和物は固体にはならず、液体のまま過冷却状態となる。次に、燃料電池を再起動しようとする場合、ショックを与えると、酢酸ナトリウム三水和物は液体から固体に相転移し、発熱する。例えば、気温が低い時には燃料電池100も低温になっているが、燃料電池にショックを与え、相転移時に発生する熱を利用して燃料電池100を加温することができる。燃料電池100の電気化学反応は一般に温度が高い方が反応性が高いので、相転移時に発生する熱を利用して燃料電池100を加温すれば、燃料電池100の起動性を向上させることができる。なお、燃料電池100にショックを与えるものとして、例えば、自動車のドアを閉めるときの振動などを用いることができる。なお、本変形例5では、過冷却可能な冷熱媒体として酢酸ナトリウム三水和物を用いたが、例えば、融点が48℃のチオ硫酸ナトリウム五水和物など、他の過冷却可能な冷熱媒体を使用してもよい。
【0053】
(変形例7)
本実施例では、アノード側プレート300とカソード側プレートの凸部、凹部の構造がいわゆる溝構造であるとして説明したが、図13から図15に示すようなリブ構造であっても良い。図13は、変形例7に係るアノード側プレート302の平面図、図14は、変形例7に係るカソード側プレート402の平面図である。図15は変形例7に係る燃料電池100のアノード側プレート302とカソード側プレート402とを重ねた図である。リブ構造であっても密閉空間18を設けることにより、過度の冷却を抑制し、断熱性を高めることができることに変わりはないからである。なお、図15に示すように、アノード側プレート302の凸部340とカソード側プレート402の凸部440は、アノード側プレート302とカソード側プレート402を重ねたときにお互いに重ならないような位置にそれぞれ形成されている。
【0054】
(変形例8)
本実施例では、中間プレート200には各種マニホールドの一部を構成する穴部は形成されていなかったが、中間プレート200にも、燃料ガス供給マニホールド110の一部を構成する燃料ガス供給用穴部210、燃料ガス排出マニホールド112の一部を構成する燃料ガス排出用穴部212、酸化ガス供給マニホールド120の一部を構成する酸化ガス供給用穴部220、酸化ガス排出マニホールド122の一部を構成する酸化ガス排出用穴部222、冷却水供給マニホールド130の一部を構成する冷却水供給用穴部230、冷却水排出マニホールド132の一部を構成する冷却水排出用穴部232を形成してもよい。本変形例においても、例えば、アノード側空間12のうち少なくとも一部を密閉空間18とすることができ、燃料電池の過度の冷却を抑制できる。
【0055】
(変形例9)
本実施例では、例えばアノード側プレート300について、凹部342の底から凸部340の頂部までに高さと凹部342の底から外周部348までの高さは同じとして説明したが、凹部342の底から外周部までの高さが、例えば、凹部342の底から凸部340の頂部までの高さのほぼ半分の高さであってもよい。この場合、中間プレート200とアノード側プレート300外周部348の間にシール部を設けることにより密閉性を保ち、密閉空間18を形成することができるため、燃料電池の過度の冷却を抑制できる。なお、凹部342の底から外周部までの高さは、密閉空間18を形成できる高さであればよい。また、カソード側プレート400についても同様の構造をとることができるのはいうまでもない。
【0056】
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施例に係る燃料電池の外観を模式的に示す斜視図。
【図2】セパレータの構造を模式的に示す説明図。
【図3】中間プレートを模式的に示す平面図と断面図。
【図4】アノード側プレートを模式的に示す平面図と断面図。
【図5】カソード側プレートを模式的に示す平面図と断面図。
【図6】膜電極接合体の構成を模式的に示す平面図と断面図。
【図7】図1に示す燃料電池の7−7線で切断した断面の一部を模式的に示す断面図。
【図8】図1に示す燃料電池の8−8線で切断した断面の一部を模式的に示す断面図。
【図9】変形例1に係るアノード側プレートを模式的に示す平面図と断面図。
【図10】変形例3に係る燃料電池の7−7線で切断した断面を模式的に示す断面図。
【図11】変形例3に係るカソード側プレートを模式的に示す平面図と断面図。
【図12】変形例4に係る燃料電池の7−7線で切断した断面を模式的に示す断面図。
【図13】変形例7に係る燃料電池のアノード側プレートの平面図。
【図14】変形例7に係る燃料電池のカソード側プレートの平面図。
【図15】変形例7に係る燃料電池のアノード側プレートとカソード側プレートとを重ねた図。
【符号の説明】
【0058】
10…燃料ガスバッファ
12…アノード側空間
14…酸化ガスバッファ
16…カソード側空間
18…密閉空間
100…燃料電池
102…セパレータ
104…膜電極接合体
110…燃料ガス供給マニホールド
112…燃料ガス排出マニホールド
120…酸化ガス供給マニホールド
122…酸化ガス排出マニホールド
130…冷却水供給マニホールド
132…冷却水排出マニホールド
200…中間プレート
300、301、302…アノード側プレート
340…凸部
342…凹部
343…凹部
344…端部
346…凸部
348…外周部
349…凹状部
400、401、402…カソード側プレート
440…凸部
442…凹部
443…凹部
444…端部
446…凸部
448…外周部
449…凹状部
500…樹脂フレーム
210、310、410、510…燃料ガス供給用穴部
212、312、412、512…燃料ガス排出用穴部
220、320、420、520…酸化ガス供給用穴部
222、322、422、522…酸化ガス排出用穴部
230、330、430、530…冷却水供給用穴部
232、332、432、532…冷却水排出用穴部
534…冷却水供給用開口部
540…電解質膜
542…多孔体
544…電解質膜嵌め込み用開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セパレータと膜電極接合体とを交互に積層してなる燃料電池であって、
前記セパレータは、
第1のプレートと、
前記第1のプレートの一の面側に配置される第2のプレートであって、前記第1のプレート側に向かって凸となり、頂部が前記第1のプレートに接する複数の凸部と、前記第1のプレートとの間に少なくとも一つの密閉空間を形成するための空間形成部とを備える第2のプレートと、
前記第1のプレートの他の面側に配置され、前記第2のプレートと共に前記第1のプレートを挟持する第3のプレートであって、前記第1のプレート側に向かって凸となり、頂部が前記第1のプレートに接し、前記第2のプレートの凸部と重ならない場所に形成されている複数の凸部を備える第3のプレートと、
を備える、燃料電池。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池において、
前記空間形成部は、前記第2のプレートの略中央に形成され、前記凸部を有する凹状部である、燃料電池。
【請求項3】
請求項1に記載の燃料電池において、
前記空間形成部は、前記第2のプレートの第1の凸部の両端と前記第1の凸部に隣接する第2の凸部の両端とを第3の凸部により繋ぐことにより前記第1の凸部から第3の凸部により囲まれて形成される凹部である、燃料電池。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料電池において、さらに、
前記第3のプレートは、前記第1のプレートとの間に少なくとも1つの密閉空間を形成するための空間形成部を備える、燃料電池。
【請求項5】
請求項4に記載の燃料電池において、
前記空間形成部は、前記第3のプレートの略中央に形成され、前記凸部を有する凹状部である、燃料電池。
【請求項6】
請求項4に記載の燃料電池において、
前記空間形成部は、前記第3のプレートの第1の凸部の両端と前記第1の凸部に隣接する第2の凸部の両端とを第3の凸部により繋ぐことにより前記第1の凸部から第3の凸部により囲まれて形成される凹部である、燃料電池。
【請求項7】
請求項3または請求項6に記載の燃料電池において、
前記密閉空間の数が、前記燃料電池の端部に近いセパレータになるほど多く、前記燃料電池の中央部に近いセパレータになるほど少ない、燃料電池。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の燃料電池において、
前記密閉空間は、気体で満たされている、あるいは、真空の空間である、燃料電池。
【請求項9】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の燃料電池において、
前記密閉空間の少なくとも一部に過冷却可能な冷熱媒体を封入している、燃料電池。
【請求項10】
請求項9に記載の燃料電池おいて、前記過冷却可能な冷熱媒体は酢酸ナトリウムである、燃料電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−47320(P2008−47320A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−219397(P2006−219397)
【出願日】平成18年8月11日(2006.8.11)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】