燃料電池
【課題】電池構造を大型化することなく、電極とセルとの間、あるいはセルとセルとの間に高い電気伝導性を確保するとともに、電極およびセルの熱伸び差に起因する熱応力を低減する電極構造を有する固体酸化物形燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池の複数の発電セルを直列に配列したモジュールの端部に設置され、前記発電セルの軸方向に電流を流して集電するための集電部と、この集電部の表面に、前記発電セルの軸方向に配列された複数の弾性接触部とを含み、これらの弾性接触部は、前記発電セルの補助電極材に接触するように前記補助電極材と前記集電部との間に設置され、前記補助電極材と前記集電部とを電気的に接続し、前記発電セルの軸方向および前記発電セルを直列に配列した方向の双方に弾性変形可能な形状とした。
【解決手段】燃料電池の複数の発電セルを直列に配列したモジュールの端部に設置され、前記発電セルの軸方向に電流を流して集電するための集電部と、この集電部の表面に、前記発電セルの軸方向に配列された複数の弾性接触部とを含み、これらの弾性接触部は、前記発電セルの補助電極材に接触するように前記補助電極材と前記集電部との間に設置され、前記補助電極材と前記集電部とを電気的に接続し、前記発電セルの軸方向および前記発電セルを直列に配列した方向の双方に弾性変形可能な形状とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、電解質を挟んでアノード(燃料極)およびカソード(空気極)を備え、アノード側には燃料ガスを、カソード側には酸化剤を供給し、電解質を介して燃料と酸化剤とを電気化学的に反応させることにより発電する装置である。燃料電池には、電解質が主にプロトン(H+)を通すものと、酸化物イオン(O2−)を通すものがある。ここでは、酸化物イオンを通す固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell;以下、SOFCと略す)を対象として説明する。
【0003】
SOFCは、酸化物イオンの伝導性を高めるため、運転温度を600℃〜1000℃と高温としている。高温で電極反応が速くなるため、電極材料として貴金属を使う必要がない。
【0004】
また、高温の排熱は、例えば、炭化水素系燃料の改質に伴う吸熱反応に供給できる。さらに、排熱は低温熱源や蒸気としても有効利用でき、熱・電気併用システムばかりでなく、ガスタービンなどの他のシステムとのハイブリッドシステムを形成し易いなどの特長がある。
【0005】
しかし、高温で使用するために、電池構成部材に熱膨張差があると、運転温度に昇温した時に集電電極とバンドルやセルの接触状態が悪化し、電池性能が低下する可能性がある。また、逆に、接触面圧が増加してセルに過剰な応力が発生する可能性がある。
【0006】
この対策として、特許文献1には、セルのカソードと相互接続プレートのカソード側との間にカソード結合剤を導入するとともに、アノードと相互接続プレートのアノード側との間にアノード結合剤を配置して加熱することにより、恒久的かつ熱的に安定な密着結合および良好な導電性を得る構成が開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、集電手段とセル等との電気的接続を良好な状態に維持するため、集電手段が、セル等を常時押圧するように弾性付勢されている集電方法が開示されている。
【0008】
特許文献3には、筒状固体酸化物形燃料電池の運転温度において、電極と燃料電池セル集合体の熱膨張差に起因する電極接続用導電部材に発生する応力を緩和することを目的として、電極接続用導電部材が、電極部材の長手方向に変形機能を有している燃料電池システムが開示されている。
【0009】
特許文献4には、熱応力によって破損するおそれのない高信頼性の固体電解質型燃料電池を提供することを目的として、集電機能ならびにガス流路構成機能を有する流路構成部材が、電極・電解質集合体に接する第1の接触板と、セパレータに接する第2の接触板と、第1の接触板と第2の接触板を連結するビームとからなる構成が開示されている。
【0010】
特許文献5には、燃料電池セル間の集電抵抗が低く、接触抵抗の増大を防いだ燃料電池セルスタックを提供することを目的として、配列された複数の燃料電池セルの間に集電部材を配置することにより、燃料電池セル同士を、集電部材を介して電気的に接続し、集電部材の一部に燃料電池セルを固定するためのフック部が備えられている燃料電池セルスタックが開示されている。
【0011】
特許文献6には、電池構成材料間の熱膨張差により燃料のバイパス流路が形成されるのを抑制し、この密接力が昇降温を繰り返しても維持でき、しかも、電池構造を大型化することなく達成する固体酸化物形燃料電池を提供することを目的として、複数のセルが電気的に接続されることにより形成されたセル集合体の端部に集電電極を配し、これらを電池容器に収納し、この電池容器と集電電極との間に復元力を有する断熱部材を圧縮力を加えた状態で配置した固体酸化物形燃料電池が開示されている。
【0012】
【特許文献1】特開2007−141842号公報
【特許文献2】特開平6−203857号公報
【特許文献3】特開2004−288542号公報
【特許文献4】特開2000−67883号公報
【特許文献5】特開2006−100091号公報
【特許文献6】特開2007−141765号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、電池構造を大型化することなく、電極とセルとの間、あるいはセルとセルとの間に高い電気伝導性を確保するとともに、電極およびセルの熱伸び差に起因する熱応力を低減する電極構造を有する燃料電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の燃料電池用電極は、燃料電池の複数の発電セルを直列に配列したモジュールの端部に設置され、前記発電セルの軸方向に電流を流して集電するための集電部と、この集電部の表面に、前記発電セルの軸方向に配列された複数の弾性接触部とを含み、これらの弾性接触部は、前記発電セルの補助電極材に接触するように前記補助電極材と前記集電部との間に設置され、前記補助電極材と前記集電部とを電気的に接続し、前記発電セルの軸方向および前記発電セルを直列に配列した方向の双方に弾性変形可能な形状としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、セルおよび集電電極の軸方向の熱伸び差から生じるセル軸方向の応力を低減する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、燃料電池に関する。さらに詳しくは、単セル(発電セル)を複数本接続して集合化したバンドル構造、あるいはバンドルを更に集合化したモジュール構造を有する固体酸化物形燃料電池に関する。
【0017】
燃料電池のモジュールの終端(端部)において、電流を引き出す端子に集電するために、集電電極は、発電セルの軸方向に電流を流す必要がある。このため、集電電極においては、発電セルを配列した方向に直交する方向、すなわち発電セルの軸方向の断面積を大きくする必要がある。
【0018】
しかし、集電電極の断面積を大きくすると、集電電極の剛性が大きくなり、発電セルとの熱伸び差から、モジュールの終端の集電電極に接続する発電セルに発生する応力が増加する。特に、発電セルの軸方向は、発電セルの寸法が長いため、応力の増加量が大きくなり、燃料電池の破損に結びつくおそれがある。
【0019】
本発明は、複数の発電セルを電気的に接続して形成したセル集合体(モジュール)の端部に集電電極を配し、これらを電池容器に収納した固体酸化物形燃料電池において、発電セルの直列方向と直行する方向に電流を流して集電するための厚肉の電極と、モジュールの端部とを電気的に接続する薄肉の電極を設置し、発電セルと集電電極との間隙を確保することを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、電極板と発電セル、あるいは発電セル同士を固着させても、過大な熱応力が発生することがないため、電池部材間の電気伝導性を高く維持することができ、発電効率を高めることができる。また、電池構造が大型化することもない。さらに、発生応力が低減できるため、装置の信頼性が向上する。
【0021】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明による実施例のSOFCのモジュール部を模式的に示す概略縦断面図である。SOFCモジュール部は、燃料電池の構成要素であるセル1(発電セルとも呼ぶ)をバンドル化(モジュール化)して収納した電池容器13と、電池昇温用の加熱装置8を備えたアノード容器14と、空気ヘッダ10を備えたカソード容器12とを含む。
【0023】
セル1は、円筒形で下端が袋管状の固体電解質の内側にカソードを備え、外側にアノードを備えている。カソードには、カソード容器12の空気ヘッダ10に接続された空気導入管2が挿入されている。空気ヘッダ10には空気供給系配管16が接続され、酸化剤としての空気がモジュールの外部から供給されるようになっている。また、アノード側は補助電極材3を介して、隣り合ったセル1とセル1とが接続され、バンドルを形成している。このバンドルは、下部支持体9の上に設置されている。アノード容器14には燃料供給系配管15が接続され、還元剤としての燃料がモジュールの外部から供給されるようになっている。
【0024】
バンドル(モジュール)の両端の補助電極材3は、電気を取り出すための集電端子7の付いたバンドル集電電極4と電気的に接続されている。SOFCモジュールは、バンドル集電電極4の外周に電気絶縁材5及び電池容器13で圧縮力を付加した断熱部材6を配置して構成している。
【0025】
モジュールの起動時には、発電可能な温度になるまで加熱装置8により昇温する。燃焼排ガスは、カソード容器12の上部に設けた排気口17から排出される。なお、図1では省略したが、排気口17から排出された熱は、回収されて有効に利用される。SOFCモジュールは、発電可能な約600℃の温度に達すると、アノード側への空気供給を停止し、徐々に発電を開始して、電池反応により温度が800℃〜1000℃となって定格運転となる。
【0026】
SOFCは運転温度が高いため、電池容器13とバンドルとの熱膨張差によりバンドル内部のセル1とセル1との間やセル1とバンドル集電電極4との間に電気的接触不良を生じる場合や、逆に、過大な接触面圧が生じる場合がある。
【0027】
本実施例においては、室温乃至運転温度の範囲内で昇降温を繰り返しても弾性変形を繰り返す断熱部材6を適用し、予め所定の圧縮力を加えて配置しておき、水平方向の熱伸び差を緩和している。
【0028】
図2は、本発明による実施例のSOFCのモジュール部を模式的に示す概略縦断面図である。本図において、2行4列(8本)のセル1を含むバンドル21が6組並べて設置されている。バンドル間集電板22を介して電流の流れる方向に2組のバンドル21が直線的に接続され、さらにバンドル間集電板23で電流が折り返すように接続されている。電気的な短絡を防ぐため、バンドル21を挟み込むように電流の流れ方向に沿って電気絶縁材5が取り付けられている。その周囲を断熱部材6で取り囲み、電池容器13に収納している。
【0029】
バンドル21の列の両終端では、集電電極4を介して、集電端子7によりモジュール外へ電気を取り出している。セル1間およびバンドル21間では、セル1の直列方向に電流が流れているが、集電電極4では、集電端子7に集電するために、セル1の軸方向に電流を流す。この時、電流の集中により、電気的損失が増大して発電効率が低下することを抑制するために、集電電極4は電流の流れ方向に直交して、十分な断面積を確保する必要がある。
【0030】
しかし、集電電極4の断面積を大きくすると、集電電極4の剛性が大きくなる。高剛性な集電電極4とセル1とを直に接続すると、集電電極4とセル1との熱伸び差からセル1に発生する応力が増加する。集電電極4は、集電部41と弾性接触部42とを含む。
【0031】
図3は、本実施例の集電電極を模式的に示す斜視図であり、図4はその側面図である。また、図5は、本実施例によるセルとバンドルの補助電極材との接続状態を模式的に示す側面図である。
【0032】
集電電極4は、集電部41(厚肉電極とも呼ぶ)と、複数のフィン420からなる弾性接触部42(薄肉電極とも呼ぶ)とを含む構成となっている。弾性接触部42は、集電部41と略平行なセル接触部421と、このセル接触部421と集電部41とを接続する電極接続部422とを含む。電極接続部422は、弾性接触部42の配列方向(セル1の軸方向)に湾曲した形状であり、セル1の軸方向に弾性変形可能な形状とし、かつセル1を直列に配列した方向にも弾性変形可能となるように集電部41と接続されている。さらに、電極接続部422は、セル接触部421と集電部41との間隙を確保するようにセル接触部421と接続されている。すなわち、図1に示すセル1の補助電極材3と弾性接触部42とが接触した部位(すなわち、セル接触部421)と、集電部41との間に間隙を設ける構造となっている。
【0033】
図3において、弾性接触部42は、集電部41に比べて薄肉化した板バネ状の電極である。板バネ状の弾性接触部42は、集電部41の表面から、集電部41の軸方向に向けて鉤状に折り曲げられている。
【0034】
また、集電電極4の集電部41は、機械的に変形しにくくするとともに、セル1で発生した電流を通すために断面積(厚み)を大きくしてある。一方、弾性接触部42は、機械的に変形しやすくするために肉薄の部材を用いている。
【0035】
これにより、セル1と集電部41との間に間隙が確保される。そして、電池容器13とバンドルとの熱伸び差が生じても、電極接続部422の弾性変形により、セル1と集電部41との距離を調節するとともに、セル1と集電部41との間の電気的な接続を維持することができる。また、セル1や集電部41に過大な応力が加わることを防止することができる。
【0036】
さらに、電極接続部422がセル軸方向に変形することが可能になるため、セル1と集電部41とに生じるセル軸方向の熱伸び差は、電極接続部422の弾性変形により緩和される。同時に、セル直列方向の熱伸びも弾性接触部42の直列方向の変形により緩和できる。
【0037】
集電部41および弾性接触部42に用いる材料は、SOFCの運転時の温度における蒸気圧が比較的低く、セルなどに蒸着して性能低下を引き起こす傾向が少ないニッケル(Ni)が最も望ましい。
【0038】
本実施例においては、セル接触部421の上端に円弧状断面の電極接続部422を配置し、セル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【0039】
図11は、本発明による接触電極の製造過程の一例を示す斜視図である。
【0040】
本図において、弾性接触部42は、接触電極基板4201から切り起こした形状となっている。すなわち、接触電極基板4201は、材料として平板状のものを用い、その平板に切れ目を入れた後、変形加工してフィン420を形成する。フィン420のうち、湾曲させた部分が電極接続部422となり、平らにした部分がセル接触部421となる。
【0041】
図12は、図11の接触電極を集電電極に貼り合わせる工程を示す斜視図である。
【0042】
接触電極基板4201を集電部41に貼り合わせる方法は、ロウ付けや溶接が望ましい。
【0043】
図11および12に示す電極の製造方法によれば、接触電極の形状によらず、少ない工程で、十分な強度を有する電極を製造することができる。
【実施例2】
【0044】
図6は、本発明による他の実施例を示す集電電極の側面図である。本実施例においては、セル接触部421の下端に円弧状断面の電極接続部422を配置し、セル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【実施例3】
【0045】
図7は、本発明による他の実施例を示す集電電極の側面図である。本実施例においては、セル接触部421の上端に平板状の電極接続部422を配置してセル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【実施例4】
【0046】
図8は、本発明による他の実施例を示す集電電極の側面図である。本実施例においては、セル接触部421のセル軸方向中央に平板状の電極接続部422を配置してセル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【実施例5】
【0047】
図9は、本発明による他の実施例を示す集電電極の側面図である。本実施例においては、セル接触部421のセル軸方向中央に平板状の電極接続部422をセル軸方向に傾けて配置して、セル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【実施例6】
【0048】
図10は、本発明による他の実施例を示す集電電極の斜視図である。本実施例は、実施例1の図3の変形例であり、セル接触部421と電極接続部422とを含むフィン420が、セル軸方向に垂直な方向に対して若干傾斜している。このフィン420がセル軸方向に並べて設置されている。本実施例においても、他の実施例と同様に、セル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【0049】
以上の実施例においては、燃料電池用電極について固体酸化物形燃料電池を対象として説明してきたが、この燃料電池用電極を適用する対象は、固体酸化物形燃料電池に限定されるものではなく、一般の燃料電池に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明による実施例のSOFCのモジュール部を示す概略縦断面図である。
【図2】本発明による実施例のSOFCのモジュール部を示す概略横断面図である。
【図3】本発明による実施例1の集電電極を模式的に示す斜視図である。
【図4】本発明による実施例1の集電電極を模式的に示す側面図である。
【図5】本発明による実施例1の集電電極とセルとの接続状態を模式的に示す図である。
【図6】本発明による実施例2の集電電極の構造を模式的に示した側面図である。
【図7】本発明による実施例3の集電電極の構造を模式的に示した側面図である。
【図8】本発明による実施例4の集電電極の構造を模式的に示した側面図である。
【図9】本発明による実施例5の集電電極の構造を模式的に示した側面図である。
【図10】本発明による実施例1の変形例を示す集電電極の斜視図である。
【図11】本発明による接触電極の製造過程の一例を示す斜視図である。
【図12】図11の接触電極を集電電極に貼り合わせる工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
1:セル、2:空気導入管、3:補助電極材、4:集電電極、5:電気絶縁材、6:断熱部材、7:集電端子、8:加熱装置、9:下部支持体、10:空気ヘッダ、12:カソード容器、13:電池容器、14:アノード容器、15:燃料供給系配管、16:空気供給系配管、17:排気口、21:バンドル、22:バンドル間集電板、23:バンドル間集電板、41:集電電極、42:弾性接触部421:セル接触部、422:電極接続部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、電解質を挟んでアノード(燃料極)およびカソード(空気極)を備え、アノード側には燃料ガスを、カソード側には酸化剤を供給し、電解質を介して燃料と酸化剤とを電気化学的に反応させることにより発電する装置である。燃料電池には、電解質が主にプロトン(H+)を通すものと、酸化物イオン(O2−)を通すものがある。ここでは、酸化物イオンを通す固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell;以下、SOFCと略す)を対象として説明する。
【0003】
SOFCは、酸化物イオンの伝導性を高めるため、運転温度を600℃〜1000℃と高温としている。高温で電極反応が速くなるため、電極材料として貴金属を使う必要がない。
【0004】
また、高温の排熱は、例えば、炭化水素系燃料の改質に伴う吸熱反応に供給できる。さらに、排熱は低温熱源や蒸気としても有効利用でき、熱・電気併用システムばかりでなく、ガスタービンなどの他のシステムとのハイブリッドシステムを形成し易いなどの特長がある。
【0005】
しかし、高温で使用するために、電池構成部材に熱膨張差があると、運転温度に昇温した時に集電電極とバンドルやセルの接触状態が悪化し、電池性能が低下する可能性がある。また、逆に、接触面圧が増加してセルに過剰な応力が発生する可能性がある。
【0006】
この対策として、特許文献1には、セルのカソードと相互接続プレートのカソード側との間にカソード結合剤を導入するとともに、アノードと相互接続プレートのアノード側との間にアノード結合剤を配置して加熱することにより、恒久的かつ熱的に安定な密着結合および良好な導電性を得る構成が開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、集電手段とセル等との電気的接続を良好な状態に維持するため、集電手段が、セル等を常時押圧するように弾性付勢されている集電方法が開示されている。
【0008】
特許文献3には、筒状固体酸化物形燃料電池の運転温度において、電極と燃料電池セル集合体の熱膨張差に起因する電極接続用導電部材に発生する応力を緩和することを目的として、電極接続用導電部材が、電極部材の長手方向に変形機能を有している燃料電池システムが開示されている。
【0009】
特許文献4には、熱応力によって破損するおそれのない高信頼性の固体電解質型燃料電池を提供することを目的として、集電機能ならびにガス流路構成機能を有する流路構成部材が、電極・電解質集合体に接する第1の接触板と、セパレータに接する第2の接触板と、第1の接触板と第2の接触板を連結するビームとからなる構成が開示されている。
【0010】
特許文献5には、燃料電池セル間の集電抵抗が低く、接触抵抗の増大を防いだ燃料電池セルスタックを提供することを目的として、配列された複数の燃料電池セルの間に集電部材を配置することにより、燃料電池セル同士を、集電部材を介して電気的に接続し、集電部材の一部に燃料電池セルを固定するためのフック部が備えられている燃料電池セルスタックが開示されている。
【0011】
特許文献6には、電池構成材料間の熱膨張差により燃料のバイパス流路が形成されるのを抑制し、この密接力が昇降温を繰り返しても維持でき、しかも、電池構造を大型化することなく達成する固体酸化物形燃料電池を提供することを目的として、複数のセルが電気的に接続されることにより形成されたセル集合体の端部に集電電極を配し、これらを電池容器に収納し、この電池容器と集電電極との間に復元力を有する断熱部材を圧縮力を加えた状態で配置した固体酸化物形燃料電池が開示されている。
【0012】
【特許文献1】特開2007−141842号公報
【特許文献2】特開平6−203857号公報
【特許文献3】特開2004−288542号公報
【特許文献4】特開2000−67883号公報
【特許文献5】特開2006−100091号公報
【特許文献6】特開2007−141765号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、電池構造を大型化することなく、電極とセルとの間、あるいはセルとセルとの間に高い電気伝導性を確保するとともに、電極およびセルの熱伸び差に起因する熱応力を低減する電極構造を有する燃料電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の燃料電池用電極は、燃料電池の複数の発電セルを直列に配列したモジュールの端部に設置され、前記発電セルの軸方向に電流を流して集電するための集電部と、この集電部の表面に、前記発電セルの軸方向に配列された複数の弾性接触部とを含み、これらの弾性接触部は、前記発電セルの補助電極材に接触するように前記補助電極材と前記集電部との間に設置され、前記補助電極材と前記集電部とを電気的に接続し、前記発電セルの軸方向および前記発電セルを直列に配列した方向の双方に弾性変形可能な形状としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、セルおよび集電電極の軸方向の熱伸び差から生じるセル軸方向の応力を低減する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、燃料電池に関する。さらに詳しくは、単セル(発電セル)を複数本接続して集合化したバンドル構造、あるいはバンドルを更に集合化したモジュール構造を有する固体酸化物形燃料電池に関する。
【0017】
燃料電池のモジュールの終端(端部)において、電流を引き出す端子に集電するために、集電電極は、発電セルの軸方向に電流を流す必要がある。このため、集電電極においては、発電セルを配列した方向に直交する方向、すなわち発電セルの軸方向の断面積を大きくする必要がある。
【0018】
しかし、集電電極の断面積を大きくすると、集電電極の剛性が大きくなり、発電セルとの熱伸び差から、モジュールの終端の集電電極に接続する発電セルに発生する応力が増加する。特に、発電セルの軸方向は、発電セルの寸法が長いため、応力の増加量が大きくなり、燃料電池の破損に結びつくおそれがある。
【0019】
本発明は、複数の発電セルを電気的に接続して形成したセル集合体(モジュール)の端部に集電電極を配し、これらを電池容器に収納した固体酸化物形燃料電池において、発電セルの直列方向と直行する方向に電流を流して集電するための厚肉の電極と、モジュールの端部とを電気的に接続する薄肉の電極を設置し、発電セルと集電電極との間隙を確保することを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、電極板と発電セル、あるいは発電セル同士を固着させても、過大な熱応力が発生することがないため、電池部材間の電気伝導性を高く維持することができ、発電効率を高めることができる。また、電池構造が大型化することもない。さらに、発生応力が低減できるため、装置の信頼性が向上する。
【0021】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明による実施例のSOFCのモジュール部を模式的に示す概略縦断面図である。SOFCモジュール部は、燃料電池の構成要素であるセル1(発電セルとも呼ぶ)をバンドル化(モジュール化)して収納した電池容器13と、電池昇温用の加熱装置8を備えたアノード容器14と、空気ヘッダ10を備えたカソード容器12とを含む。
【0023】
セル1は、円筒形で下端が袋管状の固体電解質の内側にカソードを備え、外側にアノードを備えている。カソードには、カソード容器12の空気ヘッダ10に接続された空気導入管2が挿入されている。空気ヘッダ10には空気供給系配管16が接続され、酸化剤としての空気がモジュールの外部から供給されるようになっている。また、アノード側は補助電極材3を介して、隣り合ったセル1とセル1とが接続され、バンドルを形成している。このバンドルは、下部支持体9の上に設置されている。アノード容器14には燃料供給系配管15が接続され、還元剤としての燃料がモジュールの外部から供給されるようになっている。
【0024】
バンドル(モジュール)の両端の補助電極材3は、電気を取り出すための集電端子7の付いたバンドル集電電極4と電気的に接続されている。SOFCモジュールは、バンドル集電電極4の外周に電気絶縁材5及び電池容器13で圧縮力を付加した断熱部材6を配置して構成している。
【0025】
モジュールの起動時には、発電可能な温度になるまで加熱装置8により昇温する。燃焼排ガスは、カソード容器12の上部に設けた排気口17から排出される。なお、図1では省略したが、排気口17から排出された熱は、回収されて有効に利用される。SOFCモジュールは、発電可能な約600℃の温度に達すると、アノード側への空気供給を停止し、徐々に発電を開始して、電池反応により温度が800℃〜1000℃となって定格運転となる。
【0026】
SOFCは運転温度が高いため、電池容器13とバンドルとの熱膨張差によりバンドル内部のセル1とセル1との間やセル1とバンドル集電電極4との間に電気的接触不良を生じる場合や、逆に、過大な接触面圧が生じる場合がある。
【0027】
本実施例においては、室温乃至運転温度の範囲内で昇降温を繰り返しても弾性変形を繰り返す断熱部材6を適用し、予め所定の圧縮力を加えて配置しておき、水平方向の熱伸び差を緩和している。
【0028】
図2は、本発明による実施例のSOFCのモジュール部を模式的に示す概略縦断面図である。本図において、2行4列(8本)のセル1を含むバンドル21が6組並べて設置されている。バンドル間集電板22を介して電流の流れる方向に2組のバンドル21が直線的に接続され、さらにバンドル間集電板23で電流が折り返すように接続されている。電気的な短絡を防ぐため、バンドル21を挟み込むように電流の流れ方向に沿って電気絶縁材5が取り付けられている。その周囲を断熱部材6で取り囲み、電池容器13に収納している。
【0029】
バンドル21の列の両終端では、集電電極4を介して、集電端子7によりモジュール外へ電気を取り出している。セル1間およびバンドル21間では、セル1の直列方向に電流が流れているが、集電電極4では、集電端子7に集電するために、セル1の軸方向に電流を流す。この時、電流の集中により、電気的損失が増大して発電効率が低下することを抑制するために、集電電極4は電流の流れ方向に直交して、十分な断面積を確保する必要がある。
【0030】
しかし、集電電極4の断面積を大きくすると、集電電極4の剛性が大きくなる。高剛性な集電電極4とセル1とを直に接続すると、集電電極4とセル1との熱伸び差からセル1に発生する応力が増加する。集電電極4は、集電部41と弾性接触部42とを含む。
【0031】
図3は、本実施例の集電電極を模式的に示す斜視図であり、図4はその側面図である。また、図5は、本実施例によるセルとバンドルの補助電極材との接続状態を模式的に示す側面図である。
【0032】
集電電極4は、集電部41(厚肉電極とも呼ぶ)と、複数のフィン420からなる弾性接触部42(薄肉電極とも呼ぶ)とを含む構成となっている。弾性接触部42は、集電部41と略平行なセル接触部421と、このセル接触部421と集電部41とを接続する電極接続部422とを含む。電極接続部422は、弾性接触部42の配列方向(セル1の軸方向)に湾曲した形状であり、セル1の軸方向に弾性変形可能な形状とし、かつセル1を直列に配列した方向にも弾性変形可能となるように集電部41と接続されている。さらに、電極接続部422は、セル接触部421と集電部41との間隙を確保するようにセル接触部421と接続されている。すなわち、図1に示すセル1の補助電極材3と弾性接触部42とが接触した部位(すなわち、セル接触部421)と、集電部41との間に間隙を設ける構造となっている。
【0033】
図3において、弾性接触部42は、集電部41に比べて薄肉化した板バネ状の電極である。板バネ状の弾性接触部42は、集電部41の表面から、集電部41の軸方向に向けて鉤状に折り曲げられている。
【0034】
また、集電電極4の集電部41は、機械的に変形しにくくするとともに、セル1で発生した電流を通すために断面積(厚み)を大きくしてある。一方、弾性接触部42は、機械的に変形しやすくするために肉薄の部材を用いている。
【0035】
これにより、セル1と集電部41との間に間隙が確保される。そして、電池容器13とバンドルとの熱伸び差が生じても、電極接続部422の弾性変形により、セル1と集電部41との距離を調節するとともに、セル1と集電部41との間の電気的な接続を維持することができる。また、セル1や集電部41に過大な応力が加わることを防止することができる。
【0036】
さらに、電極接続部422がセル軸方向に変形することが可能になるため、セル1と集電部41とに生じるセル軸方向の熱伸び差は、電極接続部422の弾性変形により緩和される。同時に、セル直列方向の熱伸びも弾性接触部42の直列方向の変形により緩和できる。
【0037】
集電部41および弾性接触部42に用いる材料は、SOFCの運転時の温度における蒸気圧が比較的低く、セルなどに蒸着して性能低下を引き起こす傾向が少ないニッケル(Ni)が最も望ましい。
【0038】
本実施例においては、セル接触部421の上端に円弧状断面の電極接続部422を配置し、セル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【0039】
図11は、本発明による接触電極の製造過程の一例を示す斜視図である。
【0040】
本図において、弾性接触部42は、接触電極基板4201から切り起こした形状となっている。すなわち、接触電極基板4201は、材料として平板状のものを用い、その平板に切れ目を入れた後、変形加工してフィン420を形成する。フィン420のうち、湾曲させた部分が電極接続部422となり、平らにした部分がセル接触部421となる。
【0041】
図12は、図11の接触電極を集電電極に貼り合わせる工程を示す斜視図である。
【0042】
接触電極基板4201を集電部41に貼り合わせる方法は、ロウ付けや溶接が望ましい。
【0043】
図11および12に示す電極の製造方法によれば、接触電極の形状によらず、少ない工程で、十分な強度を有する電極を製造することができる。
【実施例2】
【0044】
図6は、本発明による他の実施例を示す集電電極の側面図である。本実施例においては、セル接触部421の下端に円弧状断面の電極接続部422を配置し、セル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【実施例3】
【0045】
図7は、本発明による他の実施例を示す集電電極の側面図である。本実施例においては、セル接触部421の上端に平板状の電極接続部422を配置してセル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【実施例4】
【0046】
図8は、本発明による他の実施例を示す集電電極の側面図である。本実施例においては、セル接触部421のセル軸方向中央に平板状の電極接続部422を配置してセル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【実施例5】
【0047】
図9は、本発明による他の実施例を示す集電電極の側面図である。本実施例においては、セル接触部421のセル軸方向中央に平板状の電極接続部422をセル軸方向に傾けて配置して、セル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【実施例6】
【0048】
図10は、本発明による他の実施例を示す集電電極の斜視図である。本実施例は、実施例1の図3の変形例であり、セル接触部421と電極接続部422とを含むフィン420が、セル軸方向に垂直な方向に対して若干傾斜している。このフィン420がセル軸方向に並べて設置されている。本実施例においても、他の実施例と同様に、セル1と集電部41との間隙ならびにセル軸方向およびセル直列方向の変形自由度を確保している。
【0049】
以上の実施例においては、燃料電池用電極について固体酸化物形燃料電池を対象として説明してきたが、この燃料電池用電極を適用する対象は、固体酸化物形燃料電池に限定されるものではなく、一般の燃料電池に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明による実施例のSOFCのモジュール部を示す概略縦断面図である。
【図2】本発明による実施例のSOFCのモジュール部を示す概略横断面図である。
【図3】本発明による実施例1の集電電極を模式的に示す斜視図である。
【図4】本発明による実施例1の集電電極を模式的に示す側面図である。
【図5】本発明による実施例1の集電電極とセルとの接続状態を模式的に示す図である。
【図6】本発明による実施例2の集電電極の構造を模式的に示した側面図である。
【図7】本発明による実施例3の集電電極の構造を模式的に示した側面図である。
【図8】本発明による実施例4の集電電極の構造を模式的に示した側面図である。
【図9】本発明による実施例5の集電電極の構造を模式的に示した側面図である。
【図10】本発明による実施例1の変形例を示す集電電極の斜視図である。
【図11】本発明による接触電極の製造過程の一例を示す斜視図である。
【図12】図11の接触電極を集電電極に貼り合わせる工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
1:セル、2:空気導入管、3:補助電極材、4:集電電極、5:電気絶縁材、6:断熱部材、7:集電端子、8:加熱装置、9:下部支持体、10:空気ヘッダ、12:カソード容器、13:電池容器、14:アノード容器、15:燃料供給系配管、16:空気供給系配管、17:排気口、21:バンドル、22:バンドル間集電板、23:バンドル間集電板、41:集電電極、42:弾性接触部421:セル接触部、422:電極接続部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池の複数の発電セルを直列に配列したモジュールの端部に設置され、前記発電セルの軸方向に電流を流して集電するための集電部と、この集電部の表面に、前記発電セルの軸方向に配列された複数の弾性接触部とを含み、これらの弾性接触部は、前記発電セルの補助電極材に接触するように前記補助電極材と前記集電部との間に設置され、前記補助電極材と前記集電部とを電気的に接続し、前記発電セルの軸方向および前記発電セルを直列に配列した方向の双方に弾性変形可能な形状としたことを特徴とする燃料電池用電極。
【請求項2】
前記弾性接触部が、前記集電部に比べて薄肉化した板バネ状の電極であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池用電極。
【請求項3】
板バネ状の前記弾性接触部が、前記集電部の表面から、前記集電部の軸方向に向けて鉤状に折り曲げられていることを特徴とする請求項2記載の燃料電池用電極。
【請求項4】
前記補助電極材と前記弾性接触部とが接触した部位と、前記集電部との間に間隙を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用電極。
【請求項5】
直列に配列された前記発電セルで構成されたモジュールを有する燃料電池において、前記モジュールの端部に請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用電極を設けたことを特徴とする燃料電池。
【請求項1】
燃料電池の複数の発電セルを直列に配列したモジュールの端部に設置され、前記発電セルの軸方向に電流を流して集電するための集電部と、この集電部の表面に、前記発電セルの軸方向に配列された複数の弾性接触部とを含み、これらの弾性接触部は、前記発電セルの補助電極材に接触するように前記補助電極材と前記集電部との間に設置され、前記補助電極材と前記集電部とを電気的に接続し、前記発電セルの軸方向および前記発電セルを直列に配列した方向の双方に弾性変形可能な形状としたことを特徴とする燃料電池用電極。
【請求項2】
前記弾性接触部が、前記集電部に比べて薄肉化した板バネ状の電極であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池用電極。
【請求項3】
板バネ状の前記弾性接触部が、前記集電部の表面から、前記集電部の軸方向に向けて鉤状に折り曲げられていることを特徴とする請求項2記載の燃料電池用電極。
【請求項4】
前記補助電極材と前記弾性接触部とが接触した部位と、前記集電部との間に間隙を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用電極。
【請求項5】
直列に配列された前記発電セルで構成されたモジュールを有する燃料電池において、前記モジュールの端部に請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用電極を設けたことを特徴とする燃料電池。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−33788(P2010−33788A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−192928(P2008−192928)
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成18年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 固体酸化物形燃料電池システム技術開発 コジェネレーションシステム開発 湿式円筒形20kW級システムの開発委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成18年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 固体酸化物形燃料電池システム技術開発 コジェネレーションシステム開発 湿式円筒形20kW級システムの開発委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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