説明

燃焼装置

【課題】給湯利用後の再出湯時に高温の湯が出湯されることを防ぐ。
【解決手段】給湯栓9が開かれることにより流れる水の量が設定作動流量以上となったときに給湯バーナ10の燃焼を開始して給湯熱交換器7を加熱し、給湯通路11を通して出湯する。加熱されていない水を混合するために、給湯通路11側に水を導く通路(水導入通路)18を合流接続部27で接続し、その近傍位置に排水ユニット1を介設する。排水ユニット1には水を外部に排出する排水通路4を排水用開閉弁3を介して接続し、排水ユニット1の給湯通路11への出側の水温が予め定められた高温湯排出設定温度以上になったときに、排水用開閉弁3を開く方向の動作を開始させて、排水通路4と排水ユニット1とを連通させ、給湯通路11内の加熱された水を排水ユニット1を介して排水通路4から設定作動流量未満の流量で外部に排出させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯機能を備えた燃焼装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図7には、燃焼装置の一例が模式的なシステム図により示されている(例えば特許文献1、参照)。
【0003】
この燃焼装置は、例えば浴室に配置される装置であり、給湯バーナ10と、該給湯バーナ10により加熱される給湯熱交換器7とを有し、給湯熱交換器7内には水を通す管路(図示せず)が設けられている。また、給湯熱交換器7には、該給湯熱交換器7に水を導入する給水導入通路19と、給湯熱交換器7を通って加熱された水を給湯先に導く給湯通路11とが接続されている。給湯通路11の先端側には、給湯栓9が設けられており、この例では、給湯栓9が切り替えレバー方式の栓で形成されている。この種の給湯栓9は、レバーの切り替えによって、給湯通路11を通った湯を、カラン側の出湯管30側とシャワー側通路31のいずれかから選択的に出湯させるものであり、同図では、出湯管30側から出湯されるように選択した状態が示されている。また、この燃焼装置は、例えばBF(バランスドフルー)式給湯付き風呂釜と呼ばれるもので、給湯熱交換器7から給湯栓9までが同一の器具内できわめて近い距離にあり、給湯栓9を切り替える(例えば閉→カラン側出湯管30)と、例えば1秒以内に給湯熱交換器7内の湯水が出湯、出水されるものである。
【0004】
前記給水導入通路19には、水量調節機構21が接続されており、水量調節機構21には、水ガバナー15、ダイヤフラムケース13、水量調節室20が設けられている。ダイヤフラムケース13には、ダイヤフラム14が設けられており、このダイヤフラム14によって、ダイヤフラムケース13内が、一次室13aと二次室13bとに区分けされている。水量調節室20には温度調節子23が設けられており、温度調節子23は、温度調節つまみ22に接続されている。
【0005】
また、水量調節機構21には、水量調節機構21に水を供給する給水通路8と、水量調節機構21から水を導出するバイパス通路18と、排水通路24とが接続されている。給水通路8にはフィルタ25が介設され、バイパス通路18には通路16が接続され、その境界部にはオリフィス17が介設されている。オリフィス部の低圧力は、通路16によりダイヤフラム2次室13bへ伝えられる。排水通路24には水抜き栓26が設けられている。なお、バイパス通路18は、合流接続部27で前記給湯通路11に接続されており、給湯通路11を通る加熱された水(湯)に、加熱されていない水を混合するために、給湯通路11側に水を導く水導入通路としても機能する。
【0006】
前記給湯バーナ10には、ガス通路32が接続されており、該ガス通路32は、水圧自動ガス弁33と、器具栓34とを介し、ガス導入通路35に接続されている。水自動ガス弁33は、前記ダイヤフラム14に連結して設けられ、器具栓34は、器具栓つまみ48に接続されている。ガス導入通路35は、燃料ガスを燃焼装置に外部から導入するものであり、ガス導入通路35から導入される燃料ガスが、器具栓34を介してガス通路32を通り、給湯バーナ10に供給される。また、器具栓34には、ガス通路36,37が接続されており、ガス導入通路35から器具栓34まで導入された燃料ガスが、ガス通路36を通して風呂の追い焚きバーナ39に供給され、ガス通路37を通してパイロッバーナ38に導入される構成と成している。
【0007】
なお、同図はシステム構成図であり、追い焚きバーナ39と前記給湯バーナ10とは離れた位置に記載されているが、追い焚きバーナ39と給湯バーナ10とは、実際には隣り合わせに配置されている。そして、追い焚きバーナ39と給湯バーナ10の間に、パイロットバーナ38が設けられ、追い焚きバーナ39も給湯バーナ10も、パイロットバーナ38の口火を利用して着火し、燃焼を行うように構成されている。
【0008】
パイロットバーナ38の近傍位置には、熱電対44と、点火プラグ43の先端部とが設けられている。点火プラグ43は、器具ケース(図示せず)の外側に設けられた点火ハンドル42を回転させることにより圧電点火装置41を作動させることにより作動し、パイロットバーナ38の点火動作を行うものである。また、追い焚きバーナ39によって加熱される追い焚き熱交換器40が設けられており、追い焚き熱交換器40には、空焚き安全装置46が設けられている。空焚き安全装置46には、過熱防止装置(温度ヒューズ)45bを介して前記熱電対44が電気的に接続されている。なお、前記給湯熱交換器7には給湯過熱防止装置47が設けられ、給湯過熱防止装置47は、過熱防止装置45a,45bを介して熱電対44に電気的に接続されている。
【0009】
この燃焼装置において、給水栓(図示せず)を開くと、水は、給水通路8を通って水ガバナー15を通り、ダイヤフラムケース13の一次室13aへと流れ、水量調節子23により分岐して、その一方は、バイパス通路18を通り、給湯通路11側に導かれる。他方は、給水導入通路19、給湯熱交換器7を通って給湯通路11側に導かれ、給湯通路11から出湯管30(またはシャワー側通路31)へ流れて出水される。
【0010】
また、ガス栓(図示せず)を開くと、燃料ガスはガス導入通路35を通って器具栓34の入口まで流入する。ここで、器具栓つまみ48を「口火」の位置に操作することにより、燃料ガスは、器具栓34を通り、パイロットバーナ38に流れるので、その状態で、点火操作を行うことにより、パイロットバーナ38への点火が行われる。
【0011】
さらに、器具栓つまみ48を「給湯・シャワー」の位置に合わせることにより、燃料ガスは、水圧自動ガス弁33の配設位置まで流れる。この状態で給湯栓9を開き、給水通路8を通して水が流れ始めると、この水がダイヤフラムケース13の一次室13aからバイパス通路18を通り、前記オリフィス17で得られる低圧力が通路16によりダイヤフラム二次室13bに伝えられ、一次室13a(高圧)との差圧がダイヤフラム14の面積により荷重として働き、ダイヤフラム14が二次室13b側へと移動する。
【0012】
この結果、ダイヤフラム14と連結された水圧自動ガス弁33が開き、燃料ガスがガス通路32を通って給湯バーナ10に供給され、パイロットバーナ38の口火から給湯バーナ10に着火する。つまり、給湯バーナ10は、前記給湯栓9が開かれることにより流れる(燃焼装置に導入される)水の量が予め定められた設定作動流量以上となったときに燃焼を開始する。そして、この給湯バーナ10の燃焼によって、給湯熱交換器7を通る水が加熱され、出湯管30(またはシャワー側通路31)から出湯される。
【0013】
また、同図には示されていないが、追い焚き熱交換器40は追い焚き循環通路を介して浴槽に接続されており、その接続部(上部循環口)よりも例えば10cm以上高い位置まで湯または水を入れた状態で、器具栓つまみ48を「ふろ」の位置に合わせることにより、燃料ガスが通路36を通って追い焚きバーナ39に供給され、パイロットバーナ38の口火から追い焚きバーナ39に着火し、追い焚き熱交換器40を循環して浴槽内の湯水の加熱が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】実開昭53−48243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところで、前記のような燃焼装置の利用に際し、給湯利用後に給湯栓9を閉じると、給湯バーナ10の燃焼が停止するが、給湯熱交換器7の缶体部熱(保有熱)が、時間と共に、給湯熱交換器7内の水や該給湯熱交換器7に接続されている給湯通路11内の水に伝わり、この水が高温になる、いわゆる後沸き現象が生じる。また、給湯停止中であっても、パイロットバーナ38の燃焼は継続して行われており、さらに、追い焚きバーナ40の燃焼が行われることもあり、これらのバーナ38,40の熱が給湯熱交換器7を介して給湯通路11の水に伝わる、いわゆるパイロット沸き及び、もらい沸き現象が生じることもある。
【0016】
これらの現象が生じると、前記給湯利用後に、少し時間をおいて再びシャワーを用いて湯を使用する場合に、高温の水(湯)がシャワー側通路31を通ってシャワーの出湯口から出湯され、利用者が不快な思いをするだけでなく、場合によっては、利用者が火傷するおそれもある。そのため、「再出湯時の高温湯の注意」等の警告表示をして、利用者の注意を促しているが、再出湯時の高温湯の出湯を防止できることが望まれていた。
【0017】
本発明は、前記従来の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、給湯利用後の再出湯時に高温の湯が出湯されることを防ぎ、高温の湯の出湯に伴い利用者が火傷したり不快な思いをしたりすることを抑制できる燃焼装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は上記目的を達成するために、次の構成をもって課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、給湯バーナと、該給湯バーナにより加熱される給湯熱交換器と、該給湯熱交換器を通って加熱された水を給湯先に導く給湯通路とを有し、前記給湯バーナは、前記給湯通路の先端側に設けられている給湯栓が開かれることにより流れる水の量が予め定められた設定作動流量以上となったときに燃焼を開始して前記給湯熱交換器を加熱する構成と成し、前記給湯通路には該給湯通路を通る加熱された水に加熱されていない水を混合するために前記給湯通路側に水を導く水導入通路が合流接続部で接続されており、該水導入通路には前記合流接続部の近傍位置に排水ユニットが介設されて、該排水ユニットには水を外部に排出する排水通路が排水用開閉弁を介して接続されており、該排水ユニットには前記給湯通路への出側の水温が予め定められた高温湯排出設定温度以上になったときに、前記排水用開閉弁を開く方向の動作を開始させて前記排水通路と前記排水ユニットとを連通させることにより、前記給湯通路内の加熱された水を前記排水ユニットを介して前記排水通路から前記設定作動流量未満の流量で外部に排出させる高温水排出手段が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0019】
また、第2の発明は、前記第1の発明の構成に加え、前記高温水排出手段は、温度上昇により膨張するサーモワックスの膨張によって又は形状記憶合金の温度による荷重変化を利用して排水用開閉弁を開弁方向に移動させて開く構成としたことを特徴とする。
【0020】
さらに、第3の発明は、前記第1または第2の発明の構成に加え、前記排水ユニットには、排水用開閉弁を開状態としたときに前記排水ユニット内に給湯通路内の水と共に該給湯通路と反対側の水導入通路から導入される水の量が前記給湯通路から前記排水ユニットに導入される水の量よりも小さくなるように、前記水導入通路から前記排水ユニットに導入される水の抵抗を大きくする抵抗負荷手段が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、給湯通路を通る加熱された水に加熱されていない水を混合するために、給湯通路側に水を導く水導入通路が合流接続部で接続されており、該水導入通路には前記合流接続部の近傍位置に排水ユニットが介設されている。そzして、排水ユニットにおける給湯通路への出側の水温が予め定められた高温湯排出設定温度以上になったときに、排水ユニットと該排水ユニットとに接続された排水通路との連通部に介設された排水用開閉弁を開く方向の動作を開始させて、排水ユニットと排水通路とを連通させることにより、給湯通路内の加熱された水を、前記排水ユニットを介して前記排水通路から排出させるので、給湯利用後の再出湯が開始される前に、高温の水を排出することができる。
【0022】
このように、本発明の特徴の一つは、給湯熱交換器を通って加熱された水を給湯先に導く給湯通路の先端側に給湯栓を設け、排水ユニットを、給湯通路に加熱されていない水を導入するための水導入通路にける該水導入通路と給湯通路との接続部近傍位置に設けており、前記の如く、給湯利用後の再出湯が開始される前に、高温の水を排出することである。
【0023】
もしも、ここで、本発明とは異なり、高温水を排出する高温水排出手段を給湯栓よりも下流側に設けて、給湯利用後の再出湯時に高温水排出手段を通る水が高温であったときに、その高温水を外部に排出する構成を設けた場合には、以下のような問題が生じる。つまり、この場合、給湯利用後の再出時には、給湯栓を開いても、高温水が高温水排出手段によって排出終了するまでの間は、給湯先からの出湯が行われないために、利用者が湯を使いたくても使用することができず、非常に使い勝手が悪いものとなる。
【0024】
それに対し、本発明では、前記の如く、給湯熱交換器の後沸き等の熱により排水ユニットの給湯通路への出側の水温が高温湯排出設定温度以上に加熱されたときに排水用開閉弁を開く方向の動作を開始させて、排水ユニットを介しての高温の水の排水を行い、給湯利用後の再出湯が開始される前に高温の水を排出するので、再出湯時には、後沸き等による高温の水(湯)の排出を防ぐことができるだけではなく、高温ではない(適温の)水を給湯先から出湯することができる。
【0025】
なお、給湯熱交換器を加熱する給湯バーナは、給湯通路の先端側に設けられている給湯栓が開かれることにより流れる(燃焼装置に供給される)水の量が予め定められた設定作動流量以上となったときに燃焼を開始するが、排水ユニットを介して排水通路から排出させる水の流量は、前記設定作動流量未満の流量であるので、給湯通路の湯の排水ユニットを介しての排出時に給湯バーナが燃焼を開始することはなく、排水動作時に給湯熱交換器の加熱を行うといった、非効率的な動作を防ぐことができる。
【0026】
さらに、本発明においては、例えば給湯設定温度を前記高温湯排出設定温度よりも高い温度に設定したとして、給湯通路を通る水の温度が高い時であっても、給湯利用時には、その熱が排水ユニット側には伝えられないために、排水ユニットの排水用開閉弁の開動作が行われることはなく、高温の水(湯)の給湯利用時に、その水が排出されてしまうといった無駄が生じることを防ぐことができる。
【0027】
また、本発明において、高温水排出手段を、温度上昇により膨張するサーモワックスの膨張によって又は形状記憶合金の温度による荷重変化を利用して排水用開閉弁を開弁方向に移動させて開く構成とすれば、排水ユニットにおける給湯通路の出側の温度を検出する構成や、その検出した温度に基づいて排水用開閉弁を動作させるための構成を設けることなく、サーモワックスの膨張によって又は形状記憶合金の温度による荷重変化を利用して自動的に排水用開閉弁を開くことができる。また、サーモワックスの熱による膨張は温度上昇に伴い緩やかに生じ、熱による収縮は温度下降に伴い緩やかに生じるので、排水ユニットにおける給湯通路の出側の温度が高温湯排出設定温度の近傍位置で上昇と下降とを繰り返したとしても、それに伴う排水用開閉弁のハンチング現象が生じることを抑制できる。
【0028】
さらに、排水ユニットに、排水用開閉弁を開状態としたときに前記排水ユニット内に給湯通路内の水と共に該給湯通路の反対側の水導入通路から導入される水の量が前記給湯通路から前記排水ユニットに導入される水の量よりも小さくなるようにする抵抗負荷手段を設けることによって、給湯通路内の加熱された水を効率的に排水通路から排出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る燃焼装置の実施例を示すシステム構成図である。
【図2】第1実施例の燃焼装置に設けられている排水ユニットの動作説明図である。
【図3】実施例の燃焼装置に設けられている排水ユニットの動作開始タイミングを説明するための模式図である。
【図4】実施例の燃焼装置における給湯通路の配設態様を給湯熱交換器と共に示す斜視図である。
【図5】第2実施例の燃焼装置に設けられている排水ユニットの動作説明図である。
【図6】第4実施例の燃焼装置に設けられている排水ユニットの動作説明図である。
【図7】従来の燃焼装置の一例を示すシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、各実施例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、また、実施例間で互いに同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。
【実施例1】
【0031】
図1には、本発明に係る燃焼装置の第1実施例のシステム構成図が示されている。同図に示すように、本実施例の燃焼装置は、図7に示した従来の燃焼装置とほぼ同様に構成されているが、本実施例では従来例と異なり、水導入通路として機能するバイパス通路18に、排水ユニット1を介設している。排水ユニット1は、バイパス通路18と給湯通路11との合流接続部27の近傍位置に設けられており、本実施例における合流接続部27は、従来例よりも上側(給湯通路11の下流側)に設けられている。
【0032】
なお、図4に示すように、本実施例において、給湯通路11は、給湯熱交換器7との接続部の近傍位置から上側に立ち上げて形成された立設領域12を有している。このように、立設領域12を形成することにより、本実施例では、前記後沸きやもらい沸きの熱が立設領域12に移動して溜まっていく(立設領域12の水の温度が上昇していく)ように構成されている。立設領域12の高さは、例えば約15cmであり、その上部寄りの位置に前記合流接続部27が設けられており、合流接続部27と給湯栓9との間の高さは、例えば約5cmである。
【0033】
図2には、前記排水ユニット1の構成が給湯通路11と共に断面図により示されている。同図に示すように、排水ユニット1は、ユニットケース2を有し、ユニットケース2には、前記バイパス通路18(図1、参照)に接続される接続部28(28a,28b)が設けられている。接続部28aは、給湯通路11との合流接続部27側に接続され、接続部28bは、その反対側(図1に示す水量調整機構21側)に接続される。また、排水ユニット1には、前記設定作動流量未満の水量で、水を外部に排出する排水通路4(図1、参照)が、排水用開閉弁3を介して接続されており、ユニットケース2の接続部29が排水通路4に接続される。接続部29には、排水流量が設定作動流量未満となるようにオリフィス49等の適宜の流量調節手段が設けられており、排水用開閉弁3は、スプリング5によって、閉方向(接続部29側)に付勢されている。
【0034】
排水ユニット1には、給湯通路11への出側の水温、つまり、図2(a)に示す領域A辺りの水温が、予め定められた高温湯排出設定温度(例えば60℃)以上になったときに、排水用開閉弁3を開く方向の動作を開始させて、図2(b)に示すように、排水用開閉弁3を下側に移動させて開状態とする高温水排出手段が設けられている。高温水排出手段は、排水通路4と排水ユニット1とを連通させることにより、給湯通路11内の加熱された水を、排水ユニット1を介して排水通路4から、給湯バーナ10の設定作動流量未満の流量で外部に排出させる。
【0035】
この高温水排出手段は、以下に述べるように、温度上昇により膨張するサーモワックスの膨張によって、排水用開閉弁3を開弁方向(図2の下向き方向)に移動させて開く構成としている。つまり、排水用開閉弁3は、サーモワックスが内蔵されたサーモエレメント3aと、一端側がサーモエレメント3a内に挿入されて他端側が温度調節ねじ6を介してユニットケース2に当接したサーモスピンドル3bとを有しており、サーモエレメント3a内のサーモワックスが、排水ユニット1内の水の温度上昇により膨張すると、それに伴い、サーモスピンドル3bに、図2の上側に押し出そうとする力が加えられる。しかしながら、サーモスピンドル3bの他端側(排水用開閉弁3の上端)は、ユニットケース2に当接した状態で上側には移動できないので、サーモスピンドル3bに、前記のような図2の上側に押し出そうとする力に対する反発力が働き、排水用開閉弁3が、下側、つまり、開弁方向に移動する。
【0036】
なお、温度調節ねじ6は、サーモエレメント3a自体の製造ばらつき等に伴い、高温湯排出設定温度で開始するサーモスピンドル3bの動作のばらつきを調節するものであり、このばらつきが小さいまたは、無い場合には省略できるものである。また、サーモワックスおよびサーモエレメント3aの構成は、周知であり、その詳細説明は省略するが、サーモワックスは、例えば鑞と銅粉とを混合して形成されるものであり、その混合割合に応じて温度による膨張割合が決定される。
【0037】
また、本実施例において、排水ユニット1には、排水用開閉弁3を開状態としたときに、排水ユニット1内に給湯通路11内の水と共に、バイパス通路18の上流側(接続部28b側)から導入される水の量が、給湯通路11側(接続部28a)から排水ユニット1に導入される水の量よりも小さくなるように、バイパス通路18の上流側から排水ユニット1に導入される水の抵抗を大きくする抵抗負荷手段が設けられている。この抵抗負荷手段は、排水用開閉弁3を開状態としたときに、図2(b)のSに示すように、ユニットケース2の内壁と排水用開閉弁3との間隔が狭くなるようにしたものである。
【0038】
本実施例は以上のように構成されており、本実施例でも前記従来例と同様の給湯動作が行われるが、本実施例では、給湯栓9の閉動作に伴う給湯バーナ10の燃焼停止後に、給湯熱交換器7の熱は、給湯通路11の立設領域12に溜められていく。そして、この熱が、給湯通路11を介して排水ユニット1内の水に伝えられることにより、排水ユニット1における給湯通路11への出側の水温が前記高温湯排出設定温度以上になったときに、排水用開閉弁3を開く方向の動作を開始させて、排水用開閉弁3を図2(a)に示す閉状態から図2(b)に示す開状態とし、排水通路4と排水ユニット1とを連通させる。そして、給湯通路11内の加熱された水を、図2(b)の矢印に示すように、排水ユニット1を介して排水通路4から前記設定作動流量未満の流量で外部に排出する。
【0039】
また、この排出動作が行われるときには、図2(b)の矢印に示すように、バイパス通路18の上流側からも水が排水ユニット1に導入されていく。そして、給湯通路11側の加熱された高温の水が全て排水通路4から排出され、排水ユニット1内の水が置換されると、排水ユニット1内は、前記高温湯排出設定温度より低い温度の水に満たされ、給湯通路11への出側の温度も高温湯排出設定温度より低い温度となる。そうすると、前記サーモワックスの熱収縮が生じて排水用開閉弁3が開状態から閉状態へと戻っていき、排水通路4からの水の導出が停止する。
【0040】
なお、サーモワックスの熱膨張および熱収縮は緩やかに生じるので、排水ユニット1の給湯通路11への出側の水温が前記高温湯排出設定温度以上になったときに、排水用開閉弁3を開く方向の動作を開始させても、実際に排水用開閉弁3が開いて排水が開始されるまでの間に時間がかかり、図3の斜線に示す領域内の水の温度が高くなって状態で初めて、排水用開閉弁3が開いて排水が開始される。そのため、後沸きやもらい沸き等の熱が、給湯熱交換器7から給湯通路11や排水ユニット1内に十分に移動してから排水動作が開始されるので、後沸き等の熱を確実に排出できるという効果がある。
【0041】
また、排水ユニット1を介しての高温水の排出時に、排水ユニット1における給湯通路11への出側の温度が高温湯排出設定温度より低い温度になって、サーモワックスの熱収縮が生じ、排水用開閉弁3を閉じる方向の動作を開始させても、実際に排水用開閉弁3が閉じて排水が終了するまでの間にも時間がかかる。そのため、給湯通路11側の高温の水の排出は確実に行われる。
【0042】
さらに、本実施例では、前記抵抗負荷手段を設けることによって、排水用開閉弁3が開いたときに、バイパス通路18の上流側から排水ユニット1に流入する水の量を給湯通路11側から排水ユニット1に流入する水の量に比べて小さくすることができるので、より一層、確実に、給湯通路11側からの高温の水を、排水ユニット1を介して確実に排出することができる。これらの高温水排出動作は、給湯停止後、再出湯までの間に行われる。なお、給湯停止から再出湯までの時間が短く、後沸きやパイロット沸き、もらい沸きにより、排水ユニット1内の水温が前記高温湯排出設定温度以上にならないときには行われないが、その場合は、後沸き等による高温水の出湯の心配もない。
【0043】
また、図3に示したように、排水ユニット1を介しての排水動作が開始されるときには、合流接続部27よりも上側の給湯通路11内の水も高温と成しており、この高温の水は排水ユニット1を介して排水されずに出湯管30またはシャワー側通路31から出湯される。しかしながら、本実施例では、合流接続部27の配設位置は、給湯栓9から約5cmの位置であり、合流接続部27と給湯栓9との距離が非常に短いので、この出湯により利用者が火傷するようなことはない。
【0044】
その理由は、以下に述べるとおりである。つまり、給湯利用後の再出湯時に、その湯で火傷を生じるか否かは、その湯(水)の温度と流量とによることが分かっており、大人の皮膚の場合、湯の温度が48℃以下では火傷は生じず、54℃では29秒間、湯に接触すると一度から二度(浅達性二度)の火傷が生じる。そして、60℃では3秒で、70℃では1秒で、重傷の火傷(深達性二度〜三度)の火傷が生じる。出湯量は、給湯熱交換器への入水温度が低く、高出力で少ない流量(例えば4リットル/分)の水を加熱しなければならない冬季であっても、1秒あたり約67cc以上であるので、それよりも小さい66cc/秒未満の出湯であれば、たとえ70℃の高温水が出湯されても火傷は生じない。
【0045】
この出湯量は、従来、一般に用いられている外径12.7mm(内径11.5mm)の水管を用いた場合の水量が、1cm辺り約1.04ccであることから、その高さを60cm以下にすれば、70℃の湯が出湯されても火傷しないことになるので、本実施例のように、合流接続部27と給湯栓9との間の高さを60cmより遙かに小さくすれば、たとえ70℃の湯の出湯が生じたとしても、その出湯により利用者がやけどするようなことはない。この水湯量は器具固有の値である最低作動流量を用い、水管内径に基づいて合流接続部27と給湯栓9間の高さ(長さ)を設定するようにすることが望ましい。
【0046】
さらに、給湯熱交換器7内の水量は300〜400ccなので、直前まで出湯管30で高温の湯を使用していて、わずかな中断後に湯温未確認でシャワー側通路31を使用するような使用方法が行われても、このわずかな中断時に、給湯通路11から合流接続部27を介して排水ユニット1内に伝わる熱によって排水用開閉弁3の開弁動作が行われ、300〜400ccの給湯熱交換器7内の高温湯と、給湯熱交換器7から合流接続部27間の配管内の高温湯を排水ユニット1で排出できれば、やけどを防止できる。
【0047】
さらに、本実施例では、必要に応じて、給湯設定温度を前記高温湯排出設定温度よりも高い温度に設定したときに、給湯通路11を通る水の温度が高温湯排出設定温度以上の時となっても、排水ユニット1の排水用開閉弁3の開動作は行われない。つまり、給湯利用時には、その水(湯)の温度が高くても、その熱が排水ユニット1側には伝えられないために、排水ユニット1の排水用開閉弁3の開動作が行われることはなく、高温の水(湯)の給湯利用時に、その水が排出されてしまうといった無駄が生じることは無い。
【0048】
以上のように、本実施例では、給湯通路11の水の出湯時には、その温度が高温湯排出設定温度以上でも(もちろん、高温湯排出設定温度以下でも)、排水ユニット1からの排水は行われず、排水ユニット1内の給湯通路11への出側の温度が高温湯排出設定温度以上の出湯停止時に、排水ユニットからの排水は燃焼開始設定作動流量以下の水量で排水される。したがって、給湯利用時には、高温湯排出設定温度以上の温度を含む所望の温度の湯の利用を行っても、水のその湯を排出してしまうといった無駄を所持させることなく、給湯停止後の給湯熱交換器7内の水の後沸きやパイロット沸き、もらい沸きに伴う再出湯時の火傷を防ぐことができる。
【実施例2】
【0049】
次に、本発明に係る燃焼装置の第2実施例について説明する。第2実施例は前記第1実施例とほぼ同様に構成されており、第2実施例が前記第1実施例と異なる特徴的なことは、排水ユニット1の構成を、図5に示す構成とし、第1実施例に適用した排水ユニット1における温度調節ねじ6を省略したことである。この排水ユニット1において、サーモエレメント3aは、シリコンゴム37、サーモエレメント本体3a1、抵抗負荷用可動部3a2を有して、一体的に形成されている。なお、抵抗負荷用可動部3a2は、サーモエレメント本体3a1の外側の金属材料と一体としてもよいし、抵抗負荷用可動部3a2を樹脂製として、シリコンゴム37、サーモエレメント本体3a1と一体化してもよい。ユニットケース2は、例えば真鍮・青銅等金属によって作られている。
【0050】
第2実施例に適用されている排水ユニット1は、以下のように動作する。つまり、排水ユニット1内における給湯通路11への出側(図5(a)のAに示す領域)の温度が高温湯排出設定温度以下の時には、サーモスエレメント3a内のサーモワックスは膨張していない状態で、排水ユニット1からの排水は、サーモエレメント3aの先端にあるシリコンゴム37がユニットケース2の係止部2aと当接することで止水している。
【0051】
このシリコンゴム37はサーモエレメント本体3a1で外側を覆われ、径年時のゴムの変形を外側から規制するようになっていると同時に、シリコンゴム37がユニットケース2の係止部2aと当接したときには、図2(a)の枠E内に示すように、ユニットケース2のエレメント対向面2a1とサーモエレメント3aのシリコンゴム37の外側規制部とは、わずかな隙間Fができるようにし、シリコンゴム37とユニットケース2のエレメント対向面2a1との当接面が不必要に大きくなって開弁時に多大な力が必要とならないように、シリコンゴム37の変形量を前記わずかな隙間Fの寸法量(例えば0.3mm)で規制している。
【0052】
第2実施例に適用されている排水ユニット1は、以上のように構成されており、給湯通路11を通る水の温度が高温湯排出設定温度以上の出湯時にも排水ユニットから排水されてはならないので、出湯時には、図5(a)の太線矢印Cに示すように、燃焼装置に給水される温度の低い水がバイパス通路18からユニットケース2内に導入されるようにする。このとき、ユニットケース2と排水用開閉弁3との隙間Sが大きい(前記抵抗負荷手段の抵抗が低い)状態で、バイパス通路18の上流側から、温度が低い水をユニットケース2内に導入し、サーモエレメント3aを冷却して、サーモワックスの熱膨張を防ぎ、サーモスピンドル3bが突出していない状態とするとともに、給湯通路11内の高温水(湯)が合流接続部27を通ってユニットケース2内に進入しないようにユニットケース2側から給湯通路11側への流れを作るようにしている。
【0053】
そして、出湯栓9を閉として出湯を停止したときには、残火・後沸き等で給湯熱交換器7内の湯温が高温となると、対流・伝熱等で排水ユニット1と接続される合流接続部27の温度が上昇し、さらに、排水ユニット1内の給湯通路11への出側の温度も上昇し、対流・伝熱等で排水ユニット1内のサーモエレメント3aも高温湯排出設定温度以上となる。そうすると、サーモエレメント3a内のサーモワックスが膨張してサーモスピンドル3bが図の上側に押し出されるが、第1実施例と同様に、サーモスピンドル3bの上端は、ユニットケース2に当接した状態で上側には移動できないので、サーモスピンドル3bには、図5の上側に押し出そうとする力に対する反発力が働き、排水用開閉弁3が、下側、つまり、開弁方向に移動する。
【0054】
そうすると、給湯通路11内の高温湯が排水ユニット1に流れ込む。また、それと同時にバイパス通路18からの燃焼装置に給水される温度の低い水の流入量が、抵抗負荷手段により小流量に規制され(図5(b)の細い線の矢印Cを参照)、サーモエレメント3aは給湯通路内高温湯の排出が完了するまで高温の状態を維持する。なお、抵抗負荷手段は、第2実施例においても、排水用開閉弁3とユニットケース2の内壁との隙間Sを小さく形成した(言い換えれば、排水用開閉弁3とユニットケース2の内壁との間にスリットが形成されるようにした)ものであり、具体的には、例えば、ユニットケース2の内径8.5mm、排水用開閉弁3の外径7.5mmとの間の隙間(スリット)0.5mmである。また、排水ユニット1に流入する湯水の量が、前記設定作動流量未満(給湯バーナ10の燃焼開始の作動流量未満)の水量となるようにオリフィス49で規制される。給湯通路内高温湯の排出が完了すると、図5(a)に示す状態に戻り、前記スリットが外れる態様となり、太線矢印Cに示したように、図5(b)の細線矢印Cに示すよりも多くの水がバイパス通路18から排水ユニット1内に流れ込む。
【実施例3】
【0055】
次に、本発明に係る燃焼装置の第3実施例について説明する。第3実施例は前記第2実施例とほぼ同様に構成されており、第3実施例が前記第2実施例と異なる特徴的なことは、排水ユニット1の排水用開閉弁3の抵抗負荷用可動部3a2とユニットケース2との間に、逆止弁51を介設したことである。この逆止弁51は、細孔の空いた逆止弁であり、弱い規制バネで、接続部28b寄りに設けられている。この逆止弁51は、出湯時に生じる差圧によってバネを押し退けて、温度の低い水がバイパス通路18からユニットケース2内にはいるように形成されている。
【0056】
第3実施例も第2実施例と同様に動作するが、第3実施例では、逆止弁51を設けており、この逆止弁51は、例えばΦ0.75mmの細孔が1つ形成された状態となっているので、流量はほぼ0に規制される。つまり、給湯時(出湯時)には、流量が大(前記設定作動流量以上の水量)なので、逆止弁51の両端に生じる差圧が大きく、細孔の空いた逆止弁51を押さえつける弱い規制バネでの抗力以上となるために、逆止弁51は開いていたが、排水ユニット1による排水時は、前記設定作動流量未満の水量となるようにオリフィス49で規制されるので、流量が少なく、逆止弁51の両端に生じる差圧が小さいために、逆止弁は元々開きにくい状態にある。
【0057】
しかし、より一層、逆止弁51が開かないことを確実にするために、換言すれば、逆止弁51の両端に生じる小さい差圧を解消するために、第3実施例では、逆止弁51に細孔を設けている。この細孔により、排水ユニット1による排水時は逆止弁51が開くことがなくなり、抵抗負荷手段(逆止弁51)により流量はほぼ0に規制できる。つまり、第2実施例の抵抗負荷手段(スリット)よりも実施例3の抵抗負荷手段(逆止弁51)のほうがより流量を少なくできるので(図6(b)の破線矢印C、参照)、サーモエレメント3aはより高温湯に包まれやすくなり、サーモスピンドル3bの突出量を大きくすることができるので、給湯通路11側の高温の水を高速に排水できる。
【0058】
なお、本発明は前記実施例に限定されることなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、前記各実施例では、前記抵抗負荷手段は、排水用開閉弁3を開状態としたときに、ユニットケース2の内壁と排水用開閉弁3との間隔が狭くなるように(あるいは、逆止弁により隙間がほとんど無いように)して形成したが、抵抗負荷手段は、排水用開閉弁3を開状態としたときに、該排水用開閉弁3とユニットケース2の内壁との隙間を無くす領域を形成することにより、バイパス通路18の上流側から排水ユニット1への水の流入を止める構成としてもよい。また、抵抗負荷手段は省略することもできる。
【0059】
また、前記実施例では、高温水排出手段は、サーモワックスの熱膨張を利用して排水用開閉弁3を開く構成としたが、高温水排出手段は、形状記憶合金の温度による荷重変化を利用して、排水ユニット1の給湯通路11への出側の水温が高温湯排出設定温度以上になったときに、排水用開閉弁3を開く方向の動作を開始させる構成としてもよい。また、排水ユニット1の給湯通路11への出側の水温を検出する水温検出手段と、該水温検出手段の検出温度に基づいて、給湯通路11への出側の水温が高温湯排出設定温度以上になったときに、排水用開閉弁3を開く方向の動作を開始させる制御部を設けてもよい。
【0060】
さらに、前記実施例の燃焼装置は、追い焚き熱交換器40を有して、給湯機能の他に浴槽湯水の追い焚き機能を有する構成としたが、追い焚き熱交換器40を含む追い焚き機能構成は省略することもできる。また、給湯通路11の先端側に、出湯管30とシャワー側通路31とを切り替え自在に設けたが、出湯管30は省略することもできる。このように、本発明において、燃焼装置の詳細な構成は特に限定されるものでなく、適宜設定されるものであり、給湯機能を有して、給湯通路を通る加熱された水に加熱されない水を導入する水導入通路の、給湯通路との合流接続部の近傍位置に、前記実施例で適用したような排水ユニット1を介設すればよい。
【0061】
さらに、前記実施例は、ガス燃焼式の燃焼装置としたが、本発明の燃焼装置は、石油燃焼式の燃焼装置としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、給湯利用後の再出湯時に高温の水が出湯されることを防げるので、シャワー利用の燃焼装置として利用できる。
【符号の説明】
【0063】
1 排水ユニット
2 ユニットケース
3 排水用開閉弁
3a サーモエレメント
3b サーモスピンドル
4 排水通路
7 給湯熱交換器
10 給湯バーナ
11 給湯通路
12 立設領域
18 通路
27 合流接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯バーナと、該給湯バーナにより加熱される給湯熱交換器と、該給湯熱交換器を通って加熱された水を給湯先に導く給湯通路とを有し、前記給湯バーナは、前記給湯通路の先端側に設けられている給湯栓が開かれることにより流れる水の量が予め定められた設定作動流量以上となったときに燃焼を開始して前記給湯熱交換器を加熱する構成と成し、前記給湯通路には該給湯通路を通る加熱された水に加熱されていない水を混合するために前記給湯通路側に水を導く水導入通路が合流接続部で接続されており、該水導入通路には前記合流接続部の近傍位置に排水ユニットが介設されて、該排水ユニットには水を外部に排出する排水通路が排水用開閉弁を介して接続されており、該排水ユニットには前記給湯通路への出側の水温が予め定められた高温湯排出設定温度以上になったときに、前記排水用開閉弁を開く方向の動作を開始させて前記排水通路と前記排水ユニットとを連通させることにより、前記給湯通路内の加熱された水を前記排水ユニットを介して前記排水通路から前記設定作動流量未満の流量で外部に排出させる高温水排出手段が設けられていることを特徴とする燃焼装置。
【請求項2】
高温水排出手段は、温度上昇により膨張するサーモワックスの膨張によって又は形状記憶合金の温度による荷重変化を利用して排水用開閉弁を開弁方向に移動させて開く構成としたことを特徴とする請求項1記載の燃焼装置。
【請求項3】
排水ユニットには、排水用開閉弁を開状態としたときに前記排水ユニット内に給湯通路内の水と共に水導入通路から導入される水の量が前記給湯通路から前記排水ユニットに導入される水の量よりも小さくなるように、前記水導入通路から前記排水ユニットに導入される水の抵抗を大きくする抵抗負荷手段が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の燃焼装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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