説明

燐光物質が印刷された光導体

【課題】燐光物質が光抽出機能と光変換機能の両方の働きをする光導体を提供する。
【解決手段】光導体は、少なくとも1方向に全内部反射を示す透明なシートと、透明なシートの上に印刷された燐光物質とを含んでいる。シートがエッジライト型LEDによって照明されると、燐光物質は、透明なシートからの光を抽出し、その光を1つの波長から別の波長に変換する。燐光物質は、シートの表面に、その表面を軟化温度まで加熱した後で押し込まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キーパッド、キーボード、ディスプレイ、及び他の電子装置(ここでは、総称して「ディスプレイ」と称する)のためのバックライトに、特に、光導体の少なくとも1つの主面に燐光物質が印刷された光導体に関する。
【背景技術】
【0002】
エッジライト式シートは、当技術分野では、例えば、米国特許第3,027,669号(Hardesty)、同第3,356,839号(Mehessら)など、以前から知られている。同様に、エッジライト式キーパッドも、当技術分野では知られている。例えば、米国特許第3,892,959号(Pulles)は、発光ダイオード(LED)を受け入れるための周辺部の空洞を開示し、米国特許第4,177,501号(Karlin)は、光源を受け入れるための周辺部の空洞を開示し、米国特許第4,247,747号(Swatten)は、7ミル(0.18mm)の厚さを有するポリエステルシートに光学的に連結されているLEDを開示し、米国特許第5,975,711号(Parkerら)は、光源に連結されている光伝導パネルを開示している。
【0003】
放射光の一部を或る波長から別の波長へ変換するために、燐光又は蛍光物質を発光素子に添加することは、当技術分野では以前から知られており、例えば、米国特許第3,510,732号(Amans)を参照されたい。処理工程は、カスケード(cascade)として知られており、例えば、米国特許第2,476,619号(Nicoll)を参照されたい。当技術分野では、二重カスケードも知られており、例えば、米国特許第6,023,371号(Onitsukaら)を参照されたい。異なる波長で光を作り出すためには、一部の光を吸収して輝度を下げなければならない。染料は、単に光を吸収するだけで、有用ではあるが、一般には燐光又は蛍光材料ほど望ましいわけではない。
【0004】
米国特許第4,183,628号(Laesserら)は、光の向きを変えてディスプレイを通過させるため下面にスクラッチを有している「艶消しガラス」のエッジに連結されている光源によって背面照明されている腕時計を開示している。米国特許第5,396,406号(Ketchpel)は、紫外線灯によって照明される光導体エッジを含むバックライトを開示している。アクリル製「分配プレート」の穴(wells)に配置されている燐光物質は、紫外線光を吸収し、赤、緑、青の光線の何れかを放射する。米国特許第5,550,676号(Oheら)は、光源からの距離を補正するために、主面に段階的な造形を有するエッジライト式光導体を開示している。米国特許第5,384,658号(Ohtakeら)、同第5,477,422号(Hookerら)、及び同第6,386,721号(Hosseiniら)も、光導体の段階的な光散乱造形を開示している。米国特許第6,528,937号(Van Gorkom)は、光導体からの紫外線光を選択的に抽出し、該光を光導体上に重なる燐光物質を通して連結させるための装置を開示している(図3、4)。米国特許第6,717,348号(Takahashi)は、光導体から光を選択的に抽出し、この光を光導体上に重なる燐光物質を通して連結させるための装置を開示している(図8)。米国特許第7,036,946号(Mosier)は、液晶ディスプレイ用のバックライトを開示している(図7)。バックライトは、第1主面に光抽出要素を、(反対側の)第2主面に燐光層を有する光導体を含んでいる。光抽出要素は、第1主面全体に均一に分布しているわけではない。可視光を放射する発光ダイオードと紫外線光を放射する発光ダイオードの混合体が、光導体のエッジに配置されている。米国公開特許出願第2006/0254894号は、光導体の下側の光散乱造形と、この造形に隣接する反射材を開示している。
【0005】
米国特許第6,428,756号(Barnes)は、光導体のエッジに埋め込まれた燐光物質を開示している。外部の紫外線源は、燐光物質に、可視光を光導体の中に放射させる。Merriam-Webster’s Collegiate Dictionaryは、「埋め込む」を、例えば「石の中に埋め込まれた化石」のように、基質の中に(或いはあたかも基質の中のように)密に取り囲むこと、又は、例えば「甘い果肉はプラムの種を内包する」のように密に取り囲むこと、と定義している。The American Heritage Dictionaryは、「埋め込む」を「1.a.取り囲んでいる質量の中に堅く固定すること、b.基質の中に封じ込むこと、2.密着して又は堅く取り囲むこと、3.一体の部分にすること」と定義している。
【0006】
本明細書で用いる、「印刷する」は、シートの表面に押し込むことを意味している。具体的には、燐光物質は、透明なシート上に「印刷される」が、シートによって包みこまれる状態になるわけではない。換言すれば、燐光物質は、シートの中に埋め込まれるわけではない。燐光物質が表面に印刷されるのであって、燐光物質を含むインク又は溶剤が印刷されるのではないことに留意されたい。
【0007】
本明細書で用いる、「透明な」は、光透過率の特定の水準を意味しているわけではない。適した光透過率の量は、他にも要因があるが、特に光導体の大きさ(最大寸法)によって決まる。
【0008】
光導体は、背面照明されるディスプレイの直ぐ後ろに配置されるLEDに勝る大幅に改良された物である。光導体は、照明の均一性を高め、厚さを薄くし、コスト低減を可能とする。そうではあるが、例えば、光が光源から光導体へ連結される所では、「ホットスポット」(眩しさ)に関わる問題が存在し得る。
【0009】
光導体のエッジでは、光の一部は、全内部反射に必要な角度で光導体に入らず、望ましくない迷光を作り出す。迷光は、マスク、スリット、又は光導体のエッジのコリメータによって吸収することができるが、そのためには追加のコストが発生する。
【0010】
通常、1つの光導体が、ディスプレイ全体を背面照明するために使用されており、これは、ディスプレイ全体が同じ色を有することを意味している。ディスプレイの異なる色の部分は、染料、フィルター、及び他の手段を使用して実現せねばならないが、これら全てが、バックライトのコストと複雑性を増すことになる。
【0011】
光抽出機能を含んでいる先行技術の光導体は、設計変更に対応して変えるのが困難で、且つ費用が掛かってしまう。ディスプレイ背面照明用の光導体を作るための、より単純でより費用の掛からない方法が望まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
以上に述べてきたことに鑑み、本発明の目的は、燐光物質が光抽出機能と光変換機能の両方の働きをする光導体を提供することである。
本発明の別の目的は、光導体の表面上に燐光物質を配置するための方法を提供することである。
【0013】
本発明の更なる目的は、見かけの迷光又は眩しさが低減されているエッジライト式光導体を提供することである。
本発明の別の目的は、先行技術の光導体よりも単純な構造を有する光導体を提供することである。
【0014】
本発明の更なる目的は、先行技術の光導体よりも低コストで生産できる光導体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的は、光導体が、少なくとも1方向に全内部反射を呈する透明なシートと、透明なシートの上に印刷された燐光物質と、を含んでいる本発明によって達成される。燐光物質は、シートがエッジライト照明されると、透明なシートからの光を抽出し、その光を1つの波長から別の波長へ変換する。燐光物質は、シートの表面に押し込まれている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、添付図面と関連付けながら以下の詳細な説明を考察することによって、より完全に理解できるであろう。
図1では、光導体10は、例えば、ガラス又は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエステル、又はビニールの様なポリマー、好ましくはポリカーボネート製の透明なシート11を含んでいる。透明なシートの厚さは、用途によって変わる。光導体は、5、7、及び10ミル(0.13mm、0.18mm、及び0.25mm)の厚さを有するシートを用いて本発明によって構成されている。他の厚さを使用することもできる。要求される特性は、ポリカーボネート又は厚さではなく、少なくとも1方向の全内部反射である。用語「シート」は、便宜上使用されている。光導体は、棒、円錐、円筒、又は他の形状であってもよい。如何なる幾何学的形状に関する言及も、例えば、円筒は厚さを持っていない表面であるというような数学的意味ではなく、物理的意味で理解されるものとする。
【0017】
当技術分野で知られているように、全内部反射は、光導体の屈折率が、周囲の材料の屈折率より高いことを必要とする。光導体よりも明確に低い屈折率を有する材料で光導体を被覆することで全内部反射を増強できることが、当技術分野では知られている。代わりに、光導体内で光を反射するために反射コーティングを光導体に塗布することも知られている。技術的には全内部反射ではないが、結果は同様であり、本発明では全内部反射として取り扱う。
【0018】
全内部反射が達成されると、光は光導体の主面から放射されない。反射を乱し、屈折を生み出すためには、光抽出「機能」を追加しなければならない。先行技術では、その様な機能は、光導体の表面の粗面化、又は光導体の表面への溝又は他の不連続性の形成を含んでいる。本発明の1つの態様によれば、燐光物質が抽出機能として使用される。
【0019】
本発明の別の態様によれば、燐光物質は、少なくとも部分的には紫外線によって活性化される。即ち、燐光物質は、紫外線光を吸収し、該光を可視スペクトル内のより長い波長に変換する。例えば蛍光灯で使用されている様な、多くのその様な燐光物質が当技術分野では知られている。燐光物質は、実質的にどの様な所望の色にでも見えるように、混ぜ合わせることができる。(燐光物質は、白熱灯のような連続するスペクトルではなく不連続な線で放射する。而して、赤と緑を混ぜ合わせて黄を作り出す様に、2つ又はそれ以上の異なる色を混ぜ合わせて第3の色を作り出すことによって、所与の色を実現することができる。)本発明の1つの実施形態では、YAG:Ce燐光物質(セリウムでドープ処理したイットリウムアルミニウムガーネット(YAl12))が、使用された。
【0020】
所望の色は、更に、燐光物質を縦続接続する(cascading)ことによって実現することもできる。このため、1つの燐光物質は、紫外線を吸収し、例えば青を放射する。第2の燐光物質は、青を吸収し、例えば赤を放射する。これは、直接変換ほど効率的ではないが、有用である。
【0021】
区域12、14で表されている接着層は、シート11の上に、好ましくはスクリーン印刷で堆積される。適した接着剤は、「スリーボンド(ThreeBond)」UV硬化性接着剤30N−066型である。ほんの少量が使用される。本発明の1つの実施形態では、接着層は、約1ミル(0.025mm)の厚さに堆積された。接着剤の目的は、選択された区域に粘着性を持たせて、燐光物質を印刷される迄所定の位置に保持することである。厚さは、接着剤によって異なるであろう。最小有効厚さが好ましい。
【0022】
図2に示す様に、燐光物質は、シート11の表面を覆って堆積される。表面の或る部分は、接着剤で被覆され、或る部分は被覆されていない。余分な燐光物質は、例えばシート11を傾けたり、逆さにすることで除去される。燐光物質は、2ミクロン(2μm)より大きい粒子サイズを有しており、燐光物質の全ての粒子が、同じサイズで構成されているわけではない。図3は、余分な燐光物質が除去された後の光導体10を示している。
【0023】
図4は、加熱プラテン41が、少なくとも透明なシート11の上面をシートの軟化温度まで暖める、印刷工程を示している。ポリカーボネートシートに対しては、120℃から140℃の範囲の温度が、成功裡に使用されてきている。上面が軟化温度に近づくと、プラテン41は、燐光物質の粒子をシート11の上面の中に押し込む。プラテンに掛ける力は、印刷される燐光物質の面積によって決まる。
【0024】
燐光物質の粒子は、透明なシートに埋め込まれるわけではない。粒子は、透明なシート11の表面を貫き又は変形させるので、全内部反射に必要な条件は、図6に示すように、存在しない。燐光物質がなかったら、シート11の内側を進み、燐光物質の位置で起伏のある表面に入射した光は、屈折するであろう。その代わりに、燐光物質に入射した光は、吸収され、入射光の波長とは異なる波長で再び放射される。
【0025】
本発明の別の態様によれば、光源61は、エッジ放射型発光ダイオード(LED)であることが好ましい。エッジ放射型LEDによって放射される光は、表面放射型LEDからの光に比べて発散が少ない。光源61は、紫外線光を放射し、燐光物質は、入射光を可視光に変換する。365、395、405、又は460ナノメートルの波長で光を放射するエッジ放射型LEDは、市販されており、本発明で使用するのに適している。迷光は、可視光ではなく、低光度である。随意的な保護層62と63は、シート64より低い屈折率を有している。適する材料は、Kynar Flex 2500-20 “Superflex”の商品名で販売されている様なフッ化ビリニデン樹脂である。
【0026】
図7は、2つの面に燐光物質が印刷されたバックライトを有するディスプレイを示している。ディスプレイ70は、上面に印刷された燐光物質区域76及び77と、下面に印刷された燐光物質区域75を有する透明なシート71を含んでいる。燐光物質区域72に概ね整列しているのが、図形76である。燐光物質区域73に概ね整列しているのが、図形77である。図形76と77は、別の層に形成することもでき、又は保護層74に印刷することもできる。アルミニウム箔の薄層の様な反射区域78は、保護層79の上に、例えば感熱式印刷で堆積される。
【0027】
作動時、光源83からの紫外線は、透明なシート71の両主面の間を直接又は全内部反射によっての何れかで、燐光体粒子によって遮断されるまで進む。燐光物質は、紫外線を可視光に変換し、可視光がシート71の主面から外に放射される。反射層を使用して、光が優先的にシート71の上面の様な1つの主面から放射されるようにすることもできる。光は、ディスプレイ81に入り、ディスプレイを背面照明する。
【0028】
図8は、本発明の別の実施形態による、燐光物質が印刷されるシート84の断面である。図9に示す様に、燐光物質の粒子は、シート84の表面を覆って堆積される。図2の実施形態でのように、燐光物質は、2ミクロン(2μm)より大きい粒子サイズを有しており、燐光物質の全ての粒子が同じサイズであるわけではない。燐光物質の粒子は、ブレード又はローラーで、或いは、芝の種子用の散布器にやや似通ったトラフから散布した後でシートを振動させることで、シート84の表面全体に分配される。
【0029】
図9は、印刷工程を示しており、加熱プラテン87が、少なくとも透明なシート84の上面をシートの軟化温度まで暖める。プラテン87は、燐光物質区域用に所望のパターンでエンボス加工が施されている。具体的には、プラテン87は、下側に、印刷用区域に対応する隆起区域88、89を含んでいる。上面が軟化温度に近づくと、プラテン87は、燐光物質の粒子をシート84の上面に押し込む。
【0030】
表面全体が加熱されることになるが、隆起区域がシート84へ接近することで、それらの区域の温度は、シート表面の残りの部分よりも僅かに高くなる。燐光物質は、隆起区域88と89によって画定された区域だけに印刷されることになる。燐光物質の粒子は、透明なシートに埋め込まれるわけではない。シート84に印刷されなかった燐光物質の粒子は、傾けて、又は真空吸引しても容易に取り除ける。図11は、光抽出機能及び光変換機能の両方の役割を果たす燐光物質区域91と92を有している、出来上がった光導体を示している。
【0031】
本発明は、この様に、燐光物質が光抽出機能と光変換機能の両方の役割を果たす光導体を提供する。光導体は、見かけの迷光又は眩しさを低減している。光導体の表面上に燐光物質を配置するための新しい方法が提供されており、この光導体は、先行技術の光導体よりも単純な構造を有し、且つ低コストになっている。光導体の表面は、燐光物質が印刷された部分だけが変形しているので、燐光物質の区域からの迷光が低減される。
【0032】
以上、本発明を説明してきたが、当業者には明白なように、本発明の範囲内で様々な修正を施すことができる。例えば、燐光物質は、燐光物質を印刷するプラテンに接着することもできる。接着ではなく、静電荷を使用して、粒子が透明なシートの上に印刷される迄、燐光物質の粒子を表面上に保持することもできる。燐光物質と接着剤は、インクと組み合わせて、一緒に所望のパターンでスクリーン印刷することもできる。加熱は、光導体の表面全体ではなく、局部的に行うこともできる。例えば、光導体を軟化するために、局部的なレーザー加熱を使用して、選択された区域を粘着性にすることもできる。全ての燐光物質区域が、同じ燐光物質、又は燐光物質の混合物を有する必要は無く、即ち、各区域が、独自の色を作り出すこともできる。光導体に使用される物質は、透明度、及び燐光物質が許容できる最高温度に対する軟化温度によって決められる。マスク、スリット、又はコリメータを、本発明によって構成される光導体に組み込むこともできる。保護層は、透明、半透明、色付きでもよく、又は図形又は縦続接続の燐光物質をどの様な組み合わせで含んでいてもよい。用語「バックライト(背面照明)」が説明の中で使用されているが、これは便宜的なものであり、制限を課すものではない。本発明によって構成される光導体は、前灯として使用することもできる。プラテン87のエンボス加工された区域は長方形断面を有しているように図示しているが、これは、例示を目的としているに過ぎない。例えば、角部は丸みを有していてもよく、また、断面は台形又はあり形(dove−tail)でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の好適な実施形態による光導体を作るための工程を示している。
【図2】本発明の好適な実施形態による光導体を作るための工程を示している。
【図3】本発明の好適な実施形態による光導体を作るための工程を示している。
【図4】本発明の好適な実施形態による光導体を作るための工程を示している。
【図5】本発明の好適な実施形態によって構成された光導体の断面図である。
【図6】本発明によって構成された光導体の作用を示している。
【図7】本発明の別の実施形態によって構成された光導体を有するディスプレイの断面図である。
【図8】本発明の別の実施形態による光導体を作るための工程を示している。
【図9】本発明の別の実施形態による光導体を作るための工程を示している。
【図10】本発明の別の実施形態による光導体を作るための工程を示している。
【図11】本発明の別の実施形態による光導体を作るための工程を示している。
【符号の説明】
【0034】
10、60 光導体
11、64、71、84 透明なシート
12、14 区域
15、85 燐光物質
41、87 加熱プラテン
61、83 光源
70、81 ディスプレイ
72、73、75、91、92 燐光物質の区域
78 反射区域
88、89 隆起区域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光導体であって、
少なくとも1方向に全内部反射を示す透明なシートと、
前記透明なシート上に印刷される燐光物質とを備えており、
前記燐光物質は、前記シートがエッジライト照明されたとき、前記透明なシートからの光を抽出し、前記光を1つの波長から別の波長に変換する、光導体。
【請求項2】
前記透明なシートは、ポリカーボネートである、請求項1に記載の光導体。
【請求項3】
紫外線を放射する光源を更に含んでいる、請求項1に記載の光導体。
【請求項4】
前記燐光物質は、燐光物質の混合物である、請求項1に記載の光導体。
【請求項5】
背面照明式ディスプレイであって、
ディスプレイと、
前記ディスプレイに面する主面と、エッジと、を有する光導体と、
前記光導体の前記エッジに光学的に連結されている光源と、
前記主面に印刷された燐光物質とを備えており、
前記燐光物質は、前記シートが前記光源によってエッジライト照明されたとき、前記透明なシートからの光を抽出し、前記光を1つの波長から別の波長に変換する、背面照明式ディスプレイ。
【請求項6】
前記光導体は、ポリカーボネートである、請求項5に記載の背面照明式ディスプレイ。
【請求項7】
前記光源は、紫外線を放射する、請求項5に記載の背面照明式ディスプレイ。
【請求項8】
前記燐光物質は、燐光物質の混合物である、請求項5に記載の背面照明式ディスプレイ。
【請求項9】
前記燐光物質は、前記主面の少なくとも2つの区域に配置されている、請求項5に記載の背面照明式ディスプレイ。
【請求項10】
第1区域の前記燐光物質は、第2区域の前記燐光物質とは異なっている、請求項9に記載の背面照明式ディスプレイ。
【請求項11】
主面から光を選択的に放射する光導体を製造する方法であって、
燐光物質を前記主面に付加する工程と、
前記主面における選択された区域の反射を乱すように、前記燐光物質を前記主面の前記選択された区域に押し込む工程と、から成る方法。
【請求項12】
前記付加する工程は、
選択された区域を画定するように、前記主面の少なくとも一部に接着剤を塗布する工程の後に行われる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記接着剤を塗布する工程は、
前記主面の複数の部分に接着剤を塗布する工程を含んでいる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記付加する工程は、2つ以上の種類の燐光物質を付加する工程を含んでいる、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記押し込む工程は、
前記主面を、少なくとも前記選択された区域において加熱する工程の後に行われる、請求項11に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−81435(P2009−81435A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−232143(P2008−232143)
【出願日】平成20年9月10日(2008.9.10)
【出願人】(500105311)ワールド・プロパティーズ・インコーポレイテッド (23)
【Fターム(参考)】