説明

玄米加創機並びに玄米加創方法及び玄米

【課題】 本発明は、玄米そのもので、普通の炊飯器で柔らかく炊くことのできる玄米を製造する玄米加創機、並びに玄米加創方法を提供することを目的としている。
【解決手段】 フィーダ6の幅中央部に、ガイド溝7が形成され、該フィーダ6の先端縁部上域に、切刃を、ガイド溝7上を移動する玄米15に、表皮から胚乳に達する切溝16を形成可能に位置して、円盤カッタ14が配設されている玄米加創機1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玄米加創機並びに玄米加創方法及び玄米に係り、特に、玄米の表皮部分に多数の微細な切溝を、胚乳に達するように形成する加創機、並びにその加創機を使用した玄米加創方法と、これによって加創加工された玄米に関する。
【背景技術】
【0002】
玄米は、籾から籾殻を剥離させた黒い米で、硬い表皮で被覆されている。精白米は、玄米の表皮(果皮、種皮)・胚芽、糊紛層を削り取ったもので、胚乳部分である。
一般に、米ヌカと称される表皮・胚芽には、多くのビタミン、ミネラル、フィチン酸などの栄養成分が豊富に含まれており、精白米は玄米と比較して栄養成分が劣る。
従って、玄米を食べるとしても、表皮が硬いため、ご飯にしても硬くて食べにくく、また消化も悪い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
玄米の定義は、精米における歩留まり96%以上(五訂食品成分表)を言うので、この範囲で精米すると、玄米であると言うことが言える。
しかし、通常の精米機は、玄米の表面から平均的に表皮を剥離するので、前記した玄米の重要な栄養素が削り取られてしまうし、表皮は薄くなったといっても、まだ被着されているので、高圧釜で炊飯しても、白米のご飯のように柔らかくはならない。
また玄米を加圧ローラなどで加圧して、割目を入れた玄米も市販されているが、これは炊飯すると型崩れがして、食べると、おかゆのような口あたりになる。
この発明は、上記の実情に鑑み、玄米そのもので、普通の炊飯器で柔らかく炊くことのできる玄米を製造する、玄米加創機、並びに玄米加創方法と、これによって加工される玄米を提供すること、を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明の具体的な内容は次の通りである。
【0005】
(1) フィーダの幅中央部に、ガイド溝が前後に長く形成され、該フィーダの前端縁部上域に、切刃を、ガイド溝上を後部から前端部へ移動する生玄米に、表皮から胚乳に達する切溝を形成可能に位置して、円盤カッタが配設されている、玄米加創機。
【0006】
(2) 前記フィーダは、ガイド溝が複数並列形成され、各ガイド溝毎に、円盤カッタが配設されている、前記(1)に記載された玄米加創機。
【0007】
(3) 前記フィーダは、ガイド溝の前端縁部において、上下に前後方向を向く割溝が形成され、上下の割溝にそれぞれ円盤カッタを臨設して、玄米の上下部に切溝を形成可能に構成された、前記(1)または(2)に記載された、玄米加創機。
【0008】
(4) 前記円盤カッタは、回転カッタ装置の回転軸の長手に沿って複数が装着され、各円盤カッタがフィーダにおける複数のガイド溝の一に、それぞれ対応して配設される、前記(1)または(2)に記載された、玄米加創機。
【0009】
(5) 前記円盤カッタは、一粒の玄米に対して切刃が横幅方向で二列状に当接するように、回転軸に配設されている、前記(1)〜(4)のいずれかに記載された、玄米加創機。
【0010】
(6) 前記円盤カッタは、切刃の高さを上下移動調節自在に配設されている、前記(1)〜(5)のいずれかに記載された玄米加創機。
【0011】
(7) 生玄米の表面に切溝を加圧形成する方法であって、フィーダ上を一定方向へ一定速度で移動する玄米に対して、一定の速度で回転する回転カッタ装置における、円盤カッタ周面の切刃を玄米に加圧して、玄米の表皮表面から胚乳に達する、微細な切溝を加圧形成させる、玄米加創方法。
【0012】
(8) 生玄米の表面に、表皮から杯乳に達するまでの切溝が、加圧形成されている玄米。
【0013】
(9) 前記玄米の表面の切溝は、玄米の長手方向に長く形成されている、前記(8)に記載された玄米。
【0014】
(10) 前記玄米の表面の切溝は、玄米の長手方向に多数並行に並列形成されている、前記(8)に記載された玄米。
【0015】
(11) 前記玄米の切溝は、玄米の表面において横幅方向で二列状に形成されている、前記(8)〜(10)のいずれかに記載された玄米。
【0016】
(12) 前記玄米の切溝は、玄米の上下両面に形成されている、前記(8)〜(11)のいずれかに記載された玄米。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、次のような効果がある。
【0018】
前記(1)に記載された発明の玄米加創機は、ホッパに生玄米を収容して、回転カッタ装置を稼働させると、ホッパから降下した玄米の多数は、フィーダにおけるガイド溝の中に縦列に整列して、一定の速度で前端方へ連続して滑動し始める。
フィーダの前端方へ一定のピッチで移動した玄米は、回転カッタの円盤カッタの周面に形成された切刃の先で加圧され、表皮の表面から胚乳に達するまで、微細な切溝が形成される。
これによって、この玄米加創機で加創加工される玄米の全ては、微細な切溝の大きさ、総面積が、ほぼ均等に形成されることになる。
これによって、この玄米加創機で加創加工された玄米は、水に浸漬して短時間に、斑がなく均等な膨潤をする。これを普通の炊飯器で炊飯することができて、均等な炊きあがりをさせることができる。
【0019】
前記(2)に記載された発明の玄米加創機は、フィーダのガイド溝が多数併設されて、それぞれにカッタの切刃が対応されているので、一定時間内に加創加工をすることができる玄米の量を、多くすることができる。
【0020】
前記(3)に記載された発明の玄米加創機は、玄米の上下面に切溝を同時に形成することができるので、玄米を水に浸漬して短時間で膨潤させることができる。
【0021】
前記(4)に記載された発明の玄米加創機は、回転カッタ装置に円盤カッタが複数配設されているので、玄米に対する切溝の形成加工を能率的にすることができる。
【0022】
前記(5)に記載された発明の玄米加創機は、一粒の玄米に二枚の円盤カッタの切刃が当接するので、創傷を一度に多く形成させる事ができるため、早く膨潤させることのできる玄米の加創加工をすることができる。また普通に煮炊き出来て口当りの良い玄米を得ることができる。
【0023】
前記(6)に記載された発明の玄米加創機は、円盤カッタの切刃の下端部高さを上下移動調節することができるので、玄米に対する切溝の深さを微調節することができる。
【0024】
前記(7)に記載された発明の玄米加創方法は、フィーダ上を移動する玄米の速度が一定であり、回転カッタ装置の回転速度が一定なので、すべての玄米に均等な、微細な切溝を形成することができる。
この方法によって製造される加創加工された玄米は、水に浸漬させると、斑の無い均等な膨潤をさせることができる。
【0025】
前記(8)に記載された発明の玄米は、 生玄米の表面に、表皮から杯乳に達するまでの切溝が、加圧形成されているので、普通の玄米と比較して短時間で膨潤させることができる。
【0026】
前記(9)に記載された発明の玄米は、玄米の表面の切溝は、玄米の長手方向に長く形成されているので、玄米の中心部へ短時間で水を浸透させ、膨潤させることができる。
【0027】
前記(10)に記載された発明の玄米は、玄米の表面の切溝が、玄米の長手方向に多数並行に並列形成されているので、加創面積を広くすることが出来て、その分、短時間で膨潤させることができる。
【0028】
前記(11)に記載された発明の玄米は、前記玄米の切溝は、表面において玄米の横幅方向で二列状に形成されているので、加創面積が広くなり、短時間で膨潤させることができる。
【0029】
前記(12)に記載された発明の玄米は、玄米表面の切溝は、玄米の上下両面に形成されているので、玄米の表面における加創面積を2倍にすることが出来て、より、短時間で膨潤させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
振動フィーダ上を移動する玄米に、表皮から胚乳に至る微細な切溝を、回転カッタ装置で形成させる。
【実施例1】
【0031】
この発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る玄米加創機の平面図、図2は側面図、回転カッタ装置の部分拡大側面図、図3は回転カッタ装置の部分拡大平面図、図4は加創加工された玄米の平面図、図5は加創加工された玄米の一部分拡大縦断面図である。
【0032】
図1.2において、玄米加創機1は、基板2の上に振動フィーダ3が配設されている。振動フィーダ3は一般的なもので、基部4に原動機5が配設され、原動機5によって基部4上のフィーダ6が前後方向(図1の左右方向)へ振動する。
【0033】
フィーダ6の上部には、前後に長くガイド溝7が形成されている。該ガイド溝7の横幅は、玄米15が滑動可能な幅と深さに形成され、玄米15は上部をガイド溝7よりも上に表出して滑動する。フィーダ6の基端上部には、生玄米を入れるホッパ8が配設されている。フィーダ6が振動すると、ホッパ8の中の生玄米が、ガイド溝7に案内されて、フィーダ6の前端方へ滑動する。
【0034】
基板2の上であって、振動フィーダ3の前端部の先に、カッタ装置9が配設されている。カッタ装置9は、基部10に昇降可能に把持具11が配設され、調節ネジ12によって高さの高低を調節することができる。当然に左右前後に微調節して移動させるようにすることができる。
【0035】
把持具11には、回転カッタ装置13が着脱自在に固定されている。回転カッタ装置13の回転軸13aの先には、円盤カッタ14が固定されている。
円盤カッタ14は、板厚0.4ミリ程度の薄いもので、周面には多数の切刃14aが、刃先の向きを円盤カッタ14の広面と直角方向にして、定間隔で歯車の歯状に形成されている。
【0036】
回転カッタ装置13は、図3.図4に拡大図を示すように、円盤カッタ14をフィーダ6のガイド溝7上において、ガイド溝7中を滑動する玄米15の横幅中央部に位置し、切刃14aの先が、玄米15の表皮に食い込める位置に調節して、配設される。
【0037】
上記構成において、振動フィーダ3を稼働させると、フィーダ6の振動によって、ホッパ8の中の玄米15が、フィーダ6のガイド溝7中を円盤カッタ14方へと滑動する。
この滑動の速度は、振動フィーダ3の振動振幅の調整と、フィーダ6の勾配により調節される。
【0038】
円盤カッタ14の下に達した玄米15は、円盤カッタ14の切刃14aで加圧されて、表皮15aから胚乳15bに達する切溝16を形成されつつ、円盤カッタ14の回転に伴って、フィーダ6の前端方へ弾き出されて、加創加工済みの玄米15は、回収箱17に回収される。
【0039】
図5は、加創加工済みの玄米の平面図で、図6は玄米の縦断側面図である。図5において玄米15の表面には、円盤カッタ14の切刃14aによって、定間隔の切溝16が形成されている。切溝16は玄米15の表面の曲面によって、それぞれ長さが異なっている。
【0040】
このようにして得られる、この玄米加創機1によって連続して加創加工される玄米15は、切溝16の形成度合いがほぼ一定しているので、水に浸漬して膨潤する時間もほぼ一定して、炊飯した時の膨らみや、食べたときの口当りもほぼ一定している。
【0041】
普通の玄米は、水に24時間浸漬して、やっと膨潤させることができる。しかも高圧釜で炊飯しても表層が硬い。
この玄米加創機1によって加創加工された玄米15は、水に浸漬して90分ないし120分で膨潤させることができるので、炊飯の下準備が容易になる。
【0042】
また、加創加工された玄米15は、短時間で膨潤し、普通の釜で炊飯することができるので、白米との混合炊飯も容易にできるため、食生活に画期的な主食材を提供することができる。
【0043】
玄米15の表面に形成された切溝16は、長さが円盤カッタ14の板厚の0.4ミリ以内で、幅は切刃14aの刃先の厚みなので、玄米15の外見的に切溝16は目立たない。 加創加工された玄米15を水で膨潤させても、切溝16は極細なので、水は胚乳に浸透するが、切溝16が割れて口を開けることはない。従って、炊飯しても玄米15が型崩れをすることはないため、食べた時の口当りも良好である。
【0044】
また玄米は表皮が硬いため、玄米で麹を製造することは極めて困難であるが、この玄米加創機1によって加創加工された玄米15は、容易に膨潤させることが出来るため、蒸かした玄米15の加創部分から、内部に麹菌が容易に入り込み繁殖することが出来て、玄米麹を容易に製造することができる。
【0045】
なお、円盤カッタ14の刃先は、図3、図4に示すように、歯車型が示されているが、円盤の外周部が薄く形成された直刃のものを使用するときは、玄米の長手方向に長い切溝を形成させることができる。また円盤カッタ14の刃先は、電着砥石を使用することができる。玄米15の長手に沿って長い切溝16を形成された玄米15は、中心部分に早く水を浸透させることができる。
【実施例2】
【0046】
図7は実施例2を示す玄米加創機1の平面図である。前例と同じ部位には、同じ符号を付して説明を省略する。
この実施例2の玄米加創機1は、図示するように、振動フィーダ3のフィーダ6上に、複数のガイド溝7が、並列して形成されているものである。
【0047】
各ガイド溝7における先端縁部には、ガイド溝7上に円盤カッタ14を臨ませて、カッタ装置9が配設されている。玄米加創機1の作用は前記と同様で、ガイド溝7が複数ある分、生産能率が向上する。
【実施例3】
【0048】
図8は、実施例3を示す玄米加創機1の正面図である。この実施例3の玄米加創機1においては、回転カッタ装置13の回転軸13aを長くして、該回転軸13aに複数の円盤カッタ14が、スペーサ13cを介して一定間隔おきに配設されている。
【0049】
該回転軸13aの先端部は、回転カッタ装置13基部に配設された、アーム13bによって支持されている。
また図8において、各円盤カッタ14の下部のフィーダ6上面には、各円盤カッタ14の位置に合わせて、それぞれガイド溝7が形成されている。
【0050】
これによって、回転カッタ装置13の一軸により、複数の円盤カッタ14を同時に回転させて、各ガイド溝7に沿って滑動する玄米15を、同時に加創加工することができるので、玄米15に対する切溝16形成の能率が向上する。
【実施例4】
【0051】
図9は、実施例4を示す玄米加創機1の平面図である。前例と同じ部位には同じ符号を付して説明を省略する。
この実施例4は、図示するようにフィーダ6のガイド溝7の前端部をトンネル状として、その上下部に前後方向に向けて割溝7aが形成されている。該上下の各割溝7aに入るように、回転カッタ装置13の円盤カッタ14が配設されている。
【0052】
これによって、ガイド溝7の前端縁部に至った玄米15は、上下の円盤カッタ14に挟まれて、玄米15の上下面に、切刃14aによる切溝16を、同時に形成されることになる。この加創加工によって、切溝16の数が増加する玄米15は、水に浸漬する時間を、前記実施例1に示されたものの約半分に短縮させて、膨潤させることができる。
【実施例5】
【0053】
図10は、実施例5を示す玄米加創機1のフイーダ部分平面図、図11は、側面図、図12は正面図、図13は加創加工された玄米の平面図である。前例と同じ部位には同じ符号を付して説明を省略する。
【0054】
この実施例5においては、フイーダ6のガイド溝7を多数並列形成し、ガイド溝7毎に
円盤カッタ14が配設された。ガイド溝7は10列示されているが、これに限定されるものではない。
【0055】
図10、11において、フィーダ6は上下に2っ割りに設定され、下部材6Aの上面には前後に長いガイド溝7が形成されている。又上部材6Bの前部下面には、下部材6Aのガイド溝7と合致する位置関係で、ガイド溝7が形成され、上下のガイド溝は合わされてトンネル状に形成されている。各ガイド溝7の前端部は上下に貫通する割溝7aが形成されている。
【0056】
図10における各割溝7aに挿入される位置関係で、図11に示すように、円盤カッタ14が上下に対向して配設されている。
また図12に示すように、円盤カッタ14は、各割溝7a部分で、各ガイド溝7を通過してくる玄米一粒に対して、円盤カッタ14を二枚一対に設定されて、玄米の横幅の中に2列の切溝が形成される。
【0057】
従ってこの玄米加創機1によって玄米を加創加工すると、図13に示すように、玄米15の上下面には、それぞれ円盤カッタ14の切刃14aによって、二列に切溝16が同時に形成される。
【0058】
これによって、短時間に多数の切溝16を玄米15に加創加工させることができる。加創加工された玄米15は、短時間で膨潤させることができる。普通米に混ぜても普通に炊飯することができ、切溝16は細い切溝なので、炊飯しても大きく割れることがなく、口あたりが良い。
【0059】
この発明は、前記実施例に限定されるものではなく、目的に沿って適宜設計変更をすることができる。フィーダ6は、勾配が有れば振動を与えなくても、フィーダ6前端部の玄米15が、円盤カッタ14で外部へ押出されると、他の玄米15はガイド溝7中を一定速度で後部から前端方へ容易に移動することができる。
【0060】
円盤カッタ14の切刃14aの向きは、回転軸13aに対して直角のほか、斜歯状に形成することができる。また、円盤カッタ14の切刃14a先端面は、回転軸13aに対して、傾斜させて、玄米15の曲面に対応させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
この発明に係る玄米加創機は、玄米だけでなく、例えば麦、黍、カラス麦などにも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明に係る玄米加創機の平面図である。
【図2】本発明に係る玄米加創機の側面図である。
【図3】回転カッタ装置の部分拡大側面図である。
【図4】回転カッタ装置の部分拡大平面図である。
【図5】加創加工された玄米の平面図である。
【図6】加創加工された玄米の縦断側面図である。
【図7】実施例2を示す玄米加創機の平面図である。
【図8】実施例3を示す玄米加創機の側面図である。
【図9】実施例4を示す玄米加創機の正面図である。
【図10】実施例5を示す玄米加創機のフイーダ部分平面図である。
【図11】実施例5を示す玄米加創機のフイーダ部分
【図12】実施例5を示す玄米加創機のフイーダ部分
【図13】加創加工された玄米の平面図である。
【符号の説明】
【0063】
1.玄米加工機
2.基板
3.振動フィーダ
4.基部
5.原動機
6.フィーダ
6A.下部材
6B.上部材
7.ガイド溝
7a.割溝
8.玄米ホッパ
9.カッタ装置
10.基部
11.把持具
12.調節ネジ
13.回転カッタ装置
13a.回転軸
13b.スペーサ
13c.アーム
14.円盤カッタ
14a.切刃
15.玄米
15a.表皮
15b.胚乳
16.切溝
17.回収箱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィーダの幅中央部に、ガイド溝が前後に長く形成され、該フィーダの前端縁部上域に、切刃を、ガイド溝上を後部から前端部へ移動する生玄米に、表皮から胚乳に達する切溝を形成可能に位置して、円盤カッタが配設されていること、を特徴とする玄米加創機。
【請求項2】
前記フィーダは、ガイド溝が複数並列形成され、各ガイド溝毎に、円盤カッタが配設されていること、を特徴とする請求項1に記載された玄米加創機。
【請求項3】
前記フィーダは、ガイド溝の前端縁部において、上下に前後方向を向く割溝が形成され、上下の割溝にそれぞれ円盤カッタを臨設して、玄米の上下部に切溝を形成可能に構成されたこと、を特徴とする請求項1または2に記載された玄米加創機。
【請求項4】
前記円盤カッタは、回転カッタ装置の回転軸の長手に沿って複数が装着され、各円盤カッタがフィーダにおける複数のガイド溝の一に、それぞれ対応して配設されること、を特徴とする請求項1または2に記載された、玄米加創機。
【請求項5】
前記円盤カッタは、一粒の玄米に対して切刃が横幅方向で二列状に当接するように、回転軸に配設されていること、を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載された、玄米加創機。
【請求項6】
前記円盤カッタは、切刃の高さを上下移動調節自在に配設されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載された、玄米加創機。
【請求項7】
生玄米の表面に切溝を加圧形成する方法であって、フィーダ上を一定方向へ一定速度で移動する玄米に対して、一定の速度で回転する回転カッタ装置における、円盤カッタ周面の切刃を、玄米に加圧して玄米の表皮表面から胚乳に達する微細な切溝を、加圧形成させることを特徴とする、玄米加創方法。
【請求項8】
生玄米の表面に、表皮から杯乳に達するまでの切溝が、加圧形成されていること、を特徴とする玄米。
【請求項9】
前記玄米の表面の切溝は、玄米の長手方向に長く形成されていること、を特徴とする請求項8に記載された玄米。
【請求項10】
前記玄米の表面の切溝は、玄米の長手方向に多数並行に並列形成されていること、を特徴とする請求項8に記載された玄米。
【請求項11】
前記玄米の切溝は、玄米の表面において横幅方向で二列状に形成されていること、を特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載された玄米。
【請求項12】
前記玄米の切溝は、玄米の上下両面に形成されていること、を特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載された玄米。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−17087(P2010−17087A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−177647(P2008−177647)
【出願日】平成20年7月8日(2008.7.8)
【出願人】(397080449)株式会社玄米酵素 (4)
【出願人】(508019159)日設工業株式会社 (2)
【Fターム(参考)】