説明

球状野菜移送機

【課題】 その目的は、球菜包装機の故障する原因を排除することであり、更に包装した球状野菜を他の場所に移動させ、梱包作業効率を向上させる球状野菜移送機を提供するものである。
【解決手段】 筒体の片方の側面に外形より、小径の内枠(5)を設け、当該筒体の内側に、複数個のL字形の受板(6)に傾斜角を設けて取付けた円筒体(1)と、当該円筒体を下方で支える支持台(10)と、円筒体を支持台から脱落防止するガイドアーム(13)と、円筒体を回転させるための動力源であるモータ(9)と、この円筒体の側面に設けた板状部材で規定の高さまで、球状野菜の移動を制限する側版(8)を設け球状野菜を自然落下させることで移送する装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農業作業での球状野菜(キャベツ,レタス)等の移送する装置であり、特に包装した球状野菜を整列させ、梱包作業効率を向上させる球状野菜移送機に関する。
【背景技術】
【0002】
球状野菜の包装機から包装されたキャベツ、レタス等の球状野菜をダンボール箱で梱包する作業時おいて、梱包作業場に次々と包装機から送出され、包装機の送出口付近に包装された球状野菜が山積する状態となる場合がある。
【0003】
そこで、本発明者は球菜包装機の出口付近で、包装された球状野菜が、山積状態になる前に、別の載置場に移動させることで、球菜包装機が故障する原因を排除できると考えたのである。更に、球状野菜の梱包作業場が整理整頓され梱包作業が遅延することも改善されるのである。
【発明が解決しょうとする課題】
【0004】
本発明は、このような問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、球菜包装機の故障する原因を排除することであり、更に包装した球状野菜を他の場所に移動させ、梱包作業効率を向上させる球状野菜移送機を提供するものである。
【0005】
また、包装後の球菜移送機での移送作業で最も大切な事は、商品である球状野菜を傷つけない事であり、当該移送機の信頼性と安全性を向上させた球状野菜移送機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
筒体の片方の側面に外形より、小径の内枠(5)を設け、当該筒体の内側に、複数個のL字形の受板(6)に傾斜角を設けて取付けた円筒体(1)と、当該円筒体を下方で支える支持台(10)と、円筒体を支持台から脱落防止するガイドアーム(13)と、円筒体を回転させるための動力源であるモータ(9)と、この円筒体の側面に設けた板状部材で規定の高さまで、球状野菜の移動を制限する側版(8)を設け球状野菜を自然落下させることで移送する装置である。
【0007】
円筒体(1)の内側に、入口側と出口側の2箇所に内枠(5)を取付け、球状野菜を保持し、持上げる受板(6)の周端に、球状野菜の傷つけ防止のための保護部材(7)を取付けたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
円筒体1は、円形筒体を構成して、外形円形より小さい円形の内枠5を円筒体の送入口付近に取付て、包装された球状野菜を反動による戻り防止の枠体であり、又出口側にも内枠5を設ける事により、安定した移送円筒体を構成するものである。
【0009】
複数個のL字形状の受板6とは、板状部材をL字形状に曲げ、4個から10個程度を、円筒体1の内側に、出口側に向けて傾斜させた状態で取付けたものである。また、弾性体の保護部材7は、を受板の切断面に設けることで、球状野菜を取り入れする場合に、包装された球状野菜を傷つけないように保護するものである。
【0010】
機台12の上面には、円筒体1を回転できるように弾性体で軸支する4個の支持台10と、モータ9の軸に回転力を伝えるアイドラー14を取付けて、支持台に回転力を伝達し円筒体1を回転させる構造である。
【0011】
また、円筒体1の出口側には、球状野菜の落下防止する側板8を取付けて、当該側板の上部から傾斜した部材である傾斜板11を取付け、円筒体1の6時の位置からすくい上げて、約90度の回転位置(9時の位置)から側板8を越えて、傾斜板11の上面を転動しながら移動するものである。
【0012】
更に、円筒体1の内側に枠体5を設けて、球状野菜が枠体5を乗り越えて格子部4に移動する、この枠体5を設けることで、球状野菜の反動による戻り防止をする事で、包装した球状野菜を傷つけることを防止するものである。
【0013】
円筒体1を回転させる場合に、円筒体1の両側面をガイドアーム13を円筒体の側面に設ける事で、支持台10で回転する円筒体を支持台から落下することなく円滑な動きを維持するものである。
【発明の効果】
【0014】
球状野菜(キャベツ・レタス)は、バスケットボールのように体積が大きいので、次々と球菜包装機の出口から送出されると、箱詰めする梱包作業が遅れた場合は、球菜包装機の送出口付近に山積状態となり、球菜包装機が詰まり故障の原因となったが、本発明の移送機を利用すると、球菜包装機から離れた場所に包装した球状野菜を移動して整列するので、包装した球状野菜の詰まりによる故障原因を排除する効果がある。
【0015】
また、本発明の移送機を利用すると、球菜包装機から離れた場所に包装した球状野菜の移動と整列作業ができるので、ベルトコンベア機と比べて、平面方向に場所を必要としない(上方向に移動させて自然落下により移動する方法)利点があり、球菜梱包作業場が整理整頓され梱包作業が遅延することも改善された。
【0016】
以下、図面を参照して、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成方法、構成装置、構成内容、構成部品、の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものでなく単なる説明例にすぎない。
【実施例1】
【0017】
実施例を図1で説明すると、2個の円形パイプ2を連結板3で溶接し、なお円形棒材で円形格子4を構成して筒体を成形する、また内枠5は、外周円形よりも小さな円形からなり、筒体の送り口に取付けたものが円筒体1である。更に、板状金属部材をL字形状に折り曲げた6枚の受板6を、円筒体1の内側に角度を設けて取付けた構造である。
【0018】
図6により説明すると、機台12の上面には、円筒体1を支持しながら回転させる4個の支持台10と、モータ9の回転軸にアイドラー14を設けて、円筒体1を回転させる構造であり、更に円筒体1を支持台10から落下しないように、円筒体の側面に2本のガイドアーム13を設けると回転時に安定した状態を維持できる特長がある。
【0019】
円筒体1の排出口側に、球状野菜の移動を止める側版8に沿って円筒体1が回転するので、球菜は6時の位置から90度回転した9時の位置から、側板8を越えて傾斜板11の上面を滑りながら梱包積載場所に移動する。
【0020】
図2により、球状野菜の移送機の動きを説明すると、レタス包装機から送られた包装されたレタスは、円形パイプ2と内枠5を乗り越えて、円筒体1の格子部4に入り、円筒体1が回転しているので、傾斜した受板6により、出口方向に移動して、側板8で停止して上方に持ち上げられる、更に円筒体1が回転して9時の位置に来ると、包装されたレタスは側板8を乗り越えて、クッションの上に自然落下するである。
【実施例2】
【0021】
実施例として、図5に示すように円筒体1の送り口と、出口付近の2箇所の内部に内枠5を設ける構造にした円筒体は、レタス包装機から送られた包装されたレタスが、円形パイプ2と内枠5を乗り越えて、円筒体1の格子部4に入り、出口側の内枠5により転動が制限されるので側板8による擦れが生じないので、より包装されたレタスの傷を少なくする事ができるより良い態様の一例である。
【実施例3】
【0022】
実施例として、図3に示すような板状部材で円筒を構成し、円筒片面に筒状に折り曲げた内枠5を構成し、図4に示すようなL字形状の受板6は、送り口を水平より若干上方(a=10度〜30度)にした状態で、円筒体1の内側に取付ける構造である。
【0023】
更に、図4で示す様に、金属部材をL字形状に加工した受板6の送り口から見た、3方向(水平・垂直・奥行)には、保護材7(ゴム材・発泡材等)を取付けることで、包装された球状野菜を傷つけないように考えたものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の斜視図である。
【図2】本発明の説明図である。
【図3】本発明の円筒体の斜視図である。
【図4】本発明の受板の斜視図である。
【図5】本発明の円筒体の側面図である。
【図6】本発明の背面図である。
【符号の説明】
【0025】
1・・円筒体
2・・パイプ
3・・連結版
4・・格子
5・・内枠
6・・受板
7・・保護材
8・・側板
9・・モータ
10・・支持台
11・・傾斜板
12・・機台
13・・ガイドアーム
14・・アイドラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒体の片方の側面に外形より、小径の内枠(5)を設け、当該筒体の内側に、複数個のL字形の受板(6)に傾斜角を設けて取付けた円筒体(1)と、当該円筒体を下方で支える支持台(10)と、円筒体を支持台から脱落防止するガイドアーム(13)と、円筒体を回転させるための動力源であるモータ(9)と、この円筒体の側面に設けた板状部材で規定の高さまで、球状野菜の移動を制限する側版(8)を設け球状野菜を移送する事を特徴とする球状野菜移送機。
【請求項2】
円筒体(1)の内側に、入口側と出口側の2箇所に内枠(5)を取付け、球状野菜を保持し、持上げる受板(6)の周端に、球状野菜の傷つけ防止のための保護部材(7)を取付けた事を特徴とする請求項1記載の球状野菜移送機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−156112(P2008−156112A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−357394(P2006−357394)
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【出願人】(300082014)
【Fターム(参考)】