説明

環境保護型溶媒を導入した清浄組成物及び使用方法

(a)二塩基酸エステルのブレンド、(b)1種又は2種以上の界面活性剤(c)、及び、所望による(d)水又は溶媒を含む、産業及び民生向け用途のための、環境に優しい清浄組成物。上記二塩基酸エステルは、アジピン酸、グルタル酸、及びコハク酸の二塩基酸のブレンドに由来し、そして特定の実施形態の一つでは、上記ブレンドは、ジアルキルアジペート、ジアルキルメチルグルタレート及びジアルキルエチルスクシネートを含み、上記アルキル基は、それぞれ、C1〜C12炭化水素基を含む。1種又は2種以上の上記界面活性剤は、概してアルコールアルコキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、テルペン、テルペンアルコキシレート又はそれらの誘導体から選択される。所望により、追加の成分又は添加剤、例えば、デラミネート、例えば、ピネン及びd−リモネン、芳香剤、白色化剤、安定化剤、増粘剤等を、上記組成物に添加することができる。産業又は民生向け用途は、落書き用清浄剤、塗装された基材用清浄剤、インク用清浄剤、金属基材用清浄剤、プラスチック基材用清浄剤、環境にやさしい清浄剤、シミ用清浄剤、産業用ハンドクリーナー、樹脂用清浄剤、タール樹脂用清浄剤、テキスタイル用清浄剤、ペイントリムーバー及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願のクロスリファレンス
本出願は、2008年5月9日に出願された仮出願第61/127,021号、2008年8月12日に出願された仮出願第61/188,760号、2008年9月12日に出願された仮出願第61/191,897号、2009年4月13日に出願された仮出願第61/212,545号の利益を主張する(参照により、本明細書に援用する)。
【0002】
発明の分野
本発明は、低臭気、低蒸気圧及び低揮発性有機化合物(VOC)含有率を伴う、環境にやさしく、生分解性であり、無毒であり、そして非可燃性の清浄組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
多くの市販の清浄剤は、環境的に危険であり、そして有毒な揮発性有機化合物(VOC)を導入する。VOCは、オゾンの形成に関連し、そして他の健康上の危険に有意に寄与しうることが見出されている。印刷産業では、例えば、複数の清浄溶液が、高VOC溶媒、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、グリコールエーテル、テトラクロロエチレン、メチルイソブチルケトン、メタノール、1,1,1−トリクロロエタン、ジクロロメタン及びエチレングリコールを含む。複数のインク清浄組成物には、多くの場合において、有毒であり、そして良好に生分解しない観点から環境に優しくない芳香族基を含む。これらの溶媒は、極めて可燃性の高い、低引火点を有する低蒸気圧溶媒であることが多い。上記組成物は、人間の、有毒な材料に対する暴露に関する高まった認識、及び環境に優しい無毒の溶媒に関する要求の観点から望ましくない。しかし、これらの溶媒を利用する欠点によっても、それらの使用は減少していない。
【0004】
表面(例えば、塗装された表面)の清浄剤に関する別の例として、大部分の市販の清浄剤は、いくつの汚染を除去することができるが、健康上の危険、火災の危険を提示し、そして/又は高い臭気を有しうる危険な又は強烈な溶媒を含む。例えば、複数の溶媒は、芳香族系化合物、例えば、トルエン、キシレンを用いるか、又はグリコールエーテル系溶媒若しくは塩素化溶媒である。これら及び関連する溶媒の使用はまた、上記溶媒の処理に関連する公害及び環境問題のために望ましくない。さらに、強烈な溶媒を含む清浄剤はまた、処理すべき、下にある基材、例えば、塗装された表面、木材、カーペット等にダメージを与える。従って、環境にやさしい、生分解性の清浄製品に関する消費者の要求が高まっている。
【0005】
別の例として、複数の市販のテキスタイル清浄剤は、衣類又は他のテキスタイルに対して、食品又は飲料の汚染に関する異なる応答を示す。いくつかの汚染には、コーラ、コーヒー、サラダ用ドレッシング、チョコレート、マスタード、口紅、ケチャップ等が含まれる。大部分の市販のスポット−汚染清浄剤には、危険な又は積極的な溶媒、例えば、NMP(N−メチルピロリジノン)が含まれる。これらの種類の清浄剤は、健康上の危険、火災の危険を有し、そして強い臭気を有する。積極的な配合がまた、衣類及びテキスタイルに恒久的なダメージを与える場合がある。
【0006】
さらに別の例では、複数の市販の落書き清浄剤には、高VOC成分が含まれる。落書きには、スプレー塗料、マーカー等が含まれる。油性マジックが、複数の基材、例えば、紙、ライティングボード、プラスチックパネル等に用いられている。しかし、これらの複数の基材、特にプラスチック基材から油性マジックを完全に除去することは、非常に難しい。一般的に、これらの基材表面からサインペンを永久的に除去するための満足できる、環境に優しい清浄剤は存在しない。大部分の市販の「環境に優しい」清浄剤は、家庭の汚染、例えば、ペン、クレヨン、鉛筆、口紅、水性マジック等を清浄するために配合されるが、例えば、油性マジック等の汚染を清浄するために十分に強力ではない。さらに、上記清浄剤が、基材からパーマネントインクの大部分を清浄することができるとしても、ほとんどの場合、上記基材上に、認識可能なマーキングが残る。一方、他の清浄剤には、危険な又は積極的な溶媒、例えば、NMP(N−メチルピロリジノン)が含まれる。これらの種類の清浄剤は、健康上の危険、火災の危険を有し、そして強い臭気を有する。積極的な配合は、適用される基材に恒久的なダメージを与える場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、環境にやさしい溶媒の有用性は、限定的である。というのは、そのような代替物は、満足な性能を提供しないことが一般的であるからである。良好な生態毒性(ecotox)プロファイルにより、性能の妥協がもたらされる場合が多い。多くの溶媒は、可燃性であり且つ健康に有毒であるので、種々の産業及び消費者の清浄用途において、環境に優しく且つ有効である、改良された清浄組成物及び使用方法を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の詳細な説明及び例から明白であり、そして態様の1つでは、1種又は2種以上の二塩基酸エステル;1種又は2種以上の界面活性剤;並びに所望による追加の成分及び/又は水を含む。上記二塩基酸エステルは、アジピン酸、グルタル酸、及びコハク酸の二塩基酸、又はそれらの異性体から誘導されうる。特定の実施形態の一つでは、上記二塩基酸エステルブレンドは、ジアルキルメチルグルタレート、ジアルキルエチルスクシネート及びジアルキルアジペートの混合物を含んで成り、そこでは、アルキル基は、それぞれ、C1〜C12の炭化水素基を含む。
【0009】
態様の1つでは、本発明は、ジアルキルアジペート、ジアルキルメチルグルタレート及びジアルキルエチルスクシネートの少なくとも1種を含む二塩基酸エステル、概して、ジアルキルアジペート、ジアルキルメチルグルタレート及びジアルキルエチルスクシネートの混合物、ここで、アルキル基は、それぞれ、C1〜C12の炭化水素基を含む;及び(b)アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される界面活性剤を含む清浄組成物であり、そこでは、上記清浄組成物は、落書き清浄剤、塗装された−基材用清浄剤、インク用清浄剤(例えば、プリンターインク)、金属基材用清浄剤、木材表面用清浄剤、プラスチック基材用清浄剤、シミ用清浄剤、テキスタイル用清浄剤、産業用ハンドクリーナー、樹脂又はタール樹脂用清浄剤、脱脂剤、タール用清浄剤、ペイントリムーバー等、又はそれらの任意の組み合わせ(それらに限定されるものではない)を含む産業又は民生向け用途に用いられる。
【0010】
本発明の清浄組成物は、実質的に無毒、非可燃性、生分解性、高引火点、低蒸気圧及び低臭気である、1つ又は組み合わせを含む望ましい品質を有し、そしてCARB及びEPA(一定のセクション)により確立された、消費製品LVP−VOC免除に適合する。
【0011】
別の態様では、本発明は、組成物の総質量に基づいて、(a)約1質量%〜約60質量%の二塩基酸エステルのブレンド;(b)約0.1質量%〜約65質量%の1種又は2種以上の界面活性剤;及び所望による(c)水を含む清浄組成物である。別の実施形態では、上記清浄組成物は、約1質量%〜約12質量%のd−リモネンをさらに含む。本発明の清浄組成物は、様々な消費者及び/又は産業用途で用いられうる。
【0012】
別の態様では、本発明は、下記を含むマイクロエマルションの状態の清浄組成物である:約1質量%〜約60質量%の二塩基酸エステルのブレンド;約0.1質量%〜約65質量%の、1種又は2種以上の界面活性剤;及び所望による水;さらに典型的には、約5質量%〜約40質量%の二塩基酸エステルのブレンド;(b)約5質量%〜約40質量%の1種又は2種以上の界面活性剤、典型的には、1種又は2種以上の非イオン性界面活性剤;及び、所望による(c)水。別の実施形態では、上記清浄組成物のマイクロエマルションは、約1質量%〜約12質量%のテルペン、テルペンEO/PO、ピネン又はそれらの誘導体をさらに含む。所望により、添加剤、例えば、芳香剤及び可溶化剤、pH調整剤、白色化剤(whitener)、離層剤(delaminate)、不透明化剤、防食剤、消泡剤、着色剤、安定化剤及び増粘剤を添加することができる。本発明の清浄組成物は、概して、マイクロエマルションの状態であり、そして用途によっては、使用向けの液体又はスプレー配合物として提供される。
【0013】
上記界面活性剤は、任意の数の、両性、カチオン性、アニオン性若しくは非イオン性界面活性剤、又は界面活性剤のブレンドであることができる。実施形態の1つでは、上記界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、概して、アルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート又はテルペンアルコキシレートである。さらに典型的には、上記界面活性剤は、C7〜C12アルコールエトキシレート、例えば、Rhodia Inc.(Cranbury,NJ)により製造されたRhodasurf 91−6界面活性剤であり、そしてさらに典型的には、上記界面活性剤は、C9〜C11の直鎖のアルコールエトキシレートである。
【0014】
さらなる態様では、本発明は、以下を含む産業用及び/又は消費者向け清浄組成物である:
(a)上記清浄組成物の約1質量%〜約55質量%の二塩基酸エステルのブレンド、ここで、上記ブレンドは、下記を含む:
(i)上記ブレンドの約7〜14質量%の、次の式:
【化1】

のジエステル、
(ii)上記ブレンドの約80〜94質量%の、次の式:
【化2】

のジエステル、及び
(iii)約1〜5質量%(上記ブレンドの質量%)の次の式:
【化3】

のジエステル
(式中、R1及び/又はR2は、それぞれ、約1〜約12個の炭素原子を有する炭化水素、概して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、n−ブチル又はイソアミルを含む);
(b)上記清浄組成物の約0.1質量%〜約65質量%の界面活性剤;
(c)上記清浄組成物の約0質量%〜約12質量%の、1種又は2種以上の追加の成分、及び
(d)上記清浄組成物の約2質量%〜約85質量%の水。
【0015】
別の態様では、本発明は、次のステップを含むコーティングされた表面を清浄する方法である、
(a)(i)及び(ii)を含む清浄組成物を得るステップ、
(i)ジアルキルアジペート、ジアルキルメチルグルタレート及びジアルキルエチルスクシネートを含む二塩基酸エステルのブレンド、及び
(ii)アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される界面活性剤、
(b)上記清浄組成物を、表面に汚染を有するコーティングされた表面と接触させるステップ、及び
(c)用いられた清浄組成物を、清浄化されたコーティングされた表面から取り除くステップ。
【0016】
本発明の清浄組成物は、高引火点、低蒸気圧及び低臭気を有し、環境に優しい;本発明の清浄組成物は、CARB及びEPA(一定のセクション)により確立された、消費製品LVP−VOC免除に適合する。本発明の清浄配合物は、無毒、生分解性、非可燃性等(それらに限定されるものではない)を含む環境に優しい特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、高光沢塗装に対する、配合R0765−35−18と、Goof−Off(商標)との比較写真である。
【図2】図2は、低光沢塗装に対する、配合R0765−41−16と、Goof−Off(商標)との比較写真である。
【図3】図3は、高光沢塗装に対する、配合R0765−35−18と、Goo−Gone(商標)との比較写真である。
【図4】図4は、低光沢塗装に対する、配合R0765−41−16と、Goo−Gone(商標)との比較写真である。
【図5】図5は、高光沢塗装に対する、Rhodiasolv(商標)DEE、d−リモネン及びRhodasurf 91−6を含む配合を具体的に説明する写真である。
【図6】図6は、高光沢塗装に対する、Rhodiasolv(商標)DEE/m、d−リモネン及びRhodasurf 91−6を含む配合を具体的に説明する写真である。
【図7】図7は、面布地上の種々の汚染を示す写真である。
【図8】図8は、テキスタイルスポット−汚染清浄剤として、Whink(商標)を用いた結果を具体的に説明する写真である(水洗浄後)。
【図9】図9は、本発明のテキスタイルスポット−汚染清浄剤、配合R0729−22−1Cを用いた結果を具体的に説明する写真である(水洗浄後)。
【図10】図10は、本発明の、IsoparL及びMGNブレンドのブレンド(IRIS)内のUVインクの溶解性を示す写真である。
【図11】図11は、本発明の、Histol 70R及びMGNブレンドのブレンド(IRIS)内のUVインクの溶解性を示す写真である。
【図12】図12は、本発明の、Me−Oleate及びAGSブレンドのブレンド内のUVインクの溶解性を示す写真である。
【図13】図13は、本発明のMe−Oleate及びMGNブレンドのブレンド内のUVインクの溶解性を示す写真である。
【図14】図14は、本発明の水性配合(IRIS)及び基準のインク清浄性を比較する写真である。
【図15】図15は、本発明の希釈溶液(IRIS AQ−2)が、異なる希釈濃度において安定なエマルションであることを示す写真である。
【図16】図16は、基準と比較した、本発明(IRIS AQ−3)のGardnerスクラブ試験を具体的に説明する写真である。
【図17】図17は、一定期間にわたり、メタノール濃度モニタリングに関して、本発明の加水分解安定性を具体的に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書において、用語「アルキル」は、飽和の直鎖、分岐鎖、又は環式の炭化水素基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、n−ヘキシル、及びシクロヘキシル(それらに限定されるものではない)を意味する。
【0019】
本明細書において、用語「アリール」は、1又は2以上の6員環の炭素環を含む一価の不飽和炭化水素基(不飽和度は、3つの共役した二重結合により表されうる)を意味し、上記環の1個又は2個以上の炭素は、フェノキシ、フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、クロロフェニル、トリクロロメチルフェニル、アミノフェニル、及びトリスチリルフェニルを含む(それらに限定されるものではない)、ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、ハロ、ハロアルキル、又はアミノで置換されうる。
【0020】
本明細書において、用語「アルキレン」は、2価の飽和の直鎖又は分岐鎖炭化水素基、例えば、例えば、メチレン、ジメチレン、トリメチレンを意味する。
【0021】
本明細書において、有機基に関する専門用語「(Cr〜Cs)」(式中、r及びsは、それぞれ、整数である)は、当該基が、1基当たり、r〜s個の炭素原子を含むことができることを示す。
本明細書において、専門用語「界面活性剤」は、水性媒体に溶解されると、当該水性媒体の表面張力を下げる化合物を意味する。
【0022】
本発明は、二塩基酸エステルのブレンドを含む清浄組成物である。実施形態の1つでは、上記ブレンドは、アルコール及び直鎖の二塩基酸の付加体を含み、上記付加体は、次の式:
1−OOC−A−COO−R2
(式中、R1及び/又はR2は、それぞれ、C1〜C12アルキル、さらに典型的には、C1〜C8アルキルを含み、そしてAは、−(CH24−、−(CH23、及び−(CH22−の混合物を含む)
を有する。
別の実施形態では、R1及び/又はR2は、それぞれ、C4〜C12アルキル、さらに典型的には、C4〜C8アルキルを含む。実施形態の1つでは、R1及びR2は、それぞれ、フーゼル油に由来する炭化水素基を含む。実施形態の1つでは、R1及びR2は、それぞれ、1〜8個の炭素原子を有する炭化水素基を含むことができる。実施形態の1つでは、R1及びR2は、それぞれ、5〜8個の炭素原子を有する炭化水素基を含むことができる。
【0023】
実施形態の1つでは、上記ブレンドには、アルコール及び分岐された又は直鎖の二塩基酸の付加体、次の式:
1−OOC−A−COO−R2
(式中、R1及び/又はR2は、それぞれ、C1〜C12アルキル、さらに典型的にはC1〜C8アルキルを含み、そしてAは、−(CH24−、−CH2CH2CH(CH3)−、及び−CH2CH(C25)−を含む)
の付加体が含まれる。
別の実施形態では、R1及び/又はR2は、それぞれ、C4〜C12アルキル、さらに典型的には、C4〜C8アルキルを含む。
酸部分は、上記二塩基酸、例えば、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、シュウ酸、マロン酸、ピメリン酸の、スベリン酸及びアゼライン酸、並びにそれらの混合物に由来することができることが分かる。
【0024】
本発明において用いられる1種又は2種以上の二塩基酸エステルは、適切な方法により調製されうる。例えば、アジピン酸及びフーゼル油の付加体を調製する方法は、例えば、書類「The Use of Egyptian Fusel Oil for the Preparation of Some Plasticizers Compatible with Polyvinyl Chloride」、Chuibaら,Indian Journal of Technology,Vol.23,August 1985、pp.309−311に記載されている。
【0025】
本発明の二塩基酸エステルは、次の式:
HOOC−A−COOH
の二塩基酸、又は
MeOOC−A−COOMe
のジエステルを、分岐されたアルコール又はアルコールの混合物と反応させる「エステル化」ステップを含む方法により得られうる。
上記反応は、適切に触媒されうる。二塩基酸又はジエステル当たり、少なくとも2モル当量のアルコールを用いることが好ましい。上記反応は、適切な場合、反応は、反応副生成物の抽出、そしてろ過及び/又は精製(例えば、蒸留による)の段階が続くことにより進行される。
【0026】
混合物の状態の二塩基酸は、特に、ブタジエンのダブル・ヒドロシアネーション(hydrocyanation)によるアジポニトリルの製造のための方法において生成し且つ回収される、ジニトリル化合物の混合物から特に得られうる。この方法は、産業において大規模に用いられ、世界中で消費されるアジポニトリルの大部分が製造され、非常に多くの特許及び著作物に記載されている。ブタジエンのヒドロシアネーションのための反応により、主に、直鎖のジニトリルの配合物だけでなく、分岐鎖のジニトリルの形成も生じ、それらの2つの主要なものは、メチルグルタロニトリル及びエチルスクシノニトリルである。分岐鎖のジニトリル化合物は、アジポニトリルの分離及び生成のための段階において、蒸留カラム内の上部の留分として、蒸留し、そして回収することにより分離されうる。続いて、分岐鎖のジニトリルを、二塩基酸又はジエステル(次の、アルコール若しくはアルコールの混合物、又はフーゼル油とのエステル交換反応のためのライトジエステルか、あるいは直接、本発明に従うジエステルに)に転化することができる。
【0027】
本発明の二塩基酸エステルは、ポリアミド、例えば、ポリアミド6,6の製造における、1種又は2種以上の副生成物から誘導されうる。実施形態の1つでは、上記清浄組成物は、アジピン酸の二塩基酸、グルタル酸の二塩基酸、及びコハク酸の二塩基酸の、直鎖又は分岐鎖の、環式又は非環式の、C1〜C20アルキル、アリール、アルキルアリール又はアリールアルキルエステルのブレンドを含む。別の実施形態では、上記清浄組成物は、アジピン酸の二塩基酸、メチルグルタル酸の二塩基酸、及びエチルコハク酸の二塩基酸の、直鎖又は分岐鎖の、環式又は非環式の、C1〜C20アルキル、アリール、アルキルアリール又はアリールアルキルエステルのブレンドを含む。
【0028】
一般的に、ポリアミドは、ジアミン及びジカルボン酸を反応することにより形成される縮合反応により調製されうるコポリマーである。特に、ポリアミド6,6は、ジアミン、典型的にはヘキサメチレンジアミンを、ジカルボン酸、典型的にはアジピン酸と反応させることにより形成される縮合反応により調製されたコポリマーである。
【0029】
実施形態の1つでは、本発明のブレンドは、ポリアミドの製造において利用されうるアジピン酸の反応、合成及び/又は製造において、1種又は2種以上の副生成物に由来することができ、上記清浄組成物は、アジピン酸の二塩基酸、グルタル酸の二塩基酸、及びコハク酸の二塩基酸のジアルキルエステルのブレンド(以下、「AGS」又は「AGSブレンド」と称する場合がある)を含む。
【0030】
実施形態の1つでは、エステルの上記ブレンドは、ポリアミド、典型的にはポリアミド6,6の製造において利用されるヘキサメチレンジアミンの反応、合成及び/又は製造における副生成物に由来する。上記清浄組成物は、アジピン酸の二塩基酸、メチルグルタル酸の二塩基酸、及びエチルコハク酸の二塩基酸のジアルキルエステルのブレンド(以下、「MGA」、「MGN」、「MGNブレンド」、又は「MGAブレンド」と称する場合がある)を含む。
【0031】
本発明の二塩基酸エステルブレンドの沸点は、約120℃〜450℃の範囲にわたる。実施形態の1つでは、本発明のブレンドの沸点は、約160℃〜400℃の範囲にわたる;実施形態の1つでは、上記範囲は、約210℃〜290℃である;別の実施形態では、上記範囲は、約210℃〜245℃である;別の実施形態では、上記範囲は、約215℃〜225℃である。実施形態の1つでは、本発明のブレンドの沸点は、約210℃〜390℃、さらに典型的には約280℃〜390℃の範囲、さらに典型的には295℃〜390℃の範囲にある。実施形態の1つでは、本発明のブレンドの沸点は、約215℃〜400℃の範囲、典型的には約220℃〜350℃の範囲にある。
【0032】
実施形態の1つでは、上記二塩基酸エステルのブレンドは、約300℃〜330℃の沸点範囲を有する。典型的には、ジイソアミルAGSブレンドは、この沸点範囲に関連する。別の実施形態では、本発明の二塩基酸エステルブレンドは、約295℃〜310℃の沸点範囲を有する。概して、ジ−n−ブチルAGSブレンドは、この沸点範囲に関連する。一般的に、沸点がより高いほど、典型的には、215℃超、又は高沸点範囲は、より低いVOCに関連する。
【0033】
上記二塩基酸エステル又は二塩基酸エステルのブレンドは、本発明の清浄組成物に導入され、実施形態の1つでは、(a)アジピン酸の、グルタル酸の、及びコハク酸の二塩基酸のジアルキルエステルのブレンド、又はアジピン酸の、メチルグルタル酸の、及びエチルコハク酸の二塩基酸のジアルキルエステルのブレンド;(b)少なくとも1種の界面活性剤;及び、所望による、(c)水又は溶媒を含む。追加の成分を添加することができる。上記界面活性剤は、カチオン性、両性、双極性、アニオン性又は非イオン性界面活性剤、それらの誘導体、並びに上記界面活性剤のブレンドであることができる。
【0034】
実施形態の1つでは、上記非イオン性界面活性剤は、概して、例えば、1種又は2種以上のアミド、例えば、アルカノールアミド、エトキシ化アルカノールアミド、エチレンビスアミド;エステル、例えば、脂肪酸エステル、グリセロールエステル、エトキシ化脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、エトキシ化ソルビタン;エトキシレート、例えば、アルキルフェノールエトキシレート、アルコールエトキシレート、トリスチリルフェノールエトキシレート、メルカプタンエトキシレート;エンドキャップ化及びEO/POブロックコポリマー、例えば、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、塩素キャップ化エトキシレート、四官能性ブロックコポリマー;アミンオキシド、例えば、アウルアミンオキシド(lauramine oxide)、コカミンオキシド(cocamine oxide)、ステアルアミンオキシド(stearamine oxide)、ステアルアミドプロピルアミンオキシド(stearamidopropylamine)、パルミットアミドプロピルアミンオキシド(palmitamidopropylamine oxide)、デシルアミンオキシド;脂肪アルコール、例えば、デシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノレイル(linoleyl)アルコール及びリノレニル(linolenyl)アルコール;及びアルコキシル化アルコール、例えば、エトキシ化ラウリルアルコール、トリデセスアルコール;及び脂肪酸、例えば、ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、セテアリックアシッド(cetearic acid)、イソステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、エライジン酸、アラキドン酸、ミリストレイン酸及びそれらの混合物を含む。
【0035】
別の実施形態では、上記非イオン性界面活性剤は、グリコール、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、アルキルPEGエステル、ポリプロピレングリコール(PPG)及びそれらの誘導体である。実施形態の1つでは、上記界面活性剤は、アルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート又はテルペンアルコキシレートである。例示的な実施形態の1つでは、上記界面活性剤は、C6〜C13アルコールエトキシレート、そしてさらに典型的には、C8〜C12アルコールエトキシレートである。
【0036】
別の実施形態では、上記界面活性剤は、カチオン性界面活性剤である。上記カチオン性界面活性剤は、第4級アンモニウム化合物、例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CETAB又はセトリモニウムブロミドとして知られている)、セチルトリメチル塩化アンモニウム(セトリモニウムクロリドとして知られている)、ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド(ミルトリモニウムブロミド又はクオタニウム−13として知られている)、ステアリルジメチルジステアリルジモニウムクロリド、ジセチルジモニウムクロリド、ステアリルオクチルジモニウムメトスルフェート、二水素化パルモイル(palmoyl)エチルヒドロキシエチルモニウムメトスルフェート、イソステアリルベンジルイミドニウム(imidonium)クロリド、ココイルベンジルヒドロキシエチルイミダゾリニウムクロリド、ジセチルジモニウムクロリド及びジステアリルジモニウムクロリド;イソステアリルアミノプロパルコニウム(propalkonium)クロリド又はオレアル(oleal)コニウムクロリド;ベヘントリモニウムクロリド;並びにそれらの混合物を含むが、それらに限定されるものではない。
【0037】
別の実施形態では、上記界面活性剤は、アニオン性界面活性剤である。上記アニオン性界面活性剤は、直鎖のアルキルベンゼンスルホネート、α−オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルエステルスルホネート、アルキルスルフェート、アルキルアルコキシスルフェート、アルキルスルホネート、アルキルアルコキシカルボキシレート、アルキルアルコキシル化スルフェート、モノアルキルホスフェート、ジアルキルホスフェート、サルコシネート(sarcosinate)、スルホスクシネート、イセチオネート、及びタウレート、並びにそれらの混合物を含むが、これらに限定されるものではない。本発明の組成物のアニオン性界面活性剤成分として好適である、一般的に用いられるアニオン性界面活性剤には、例えば、アンモニウムラウリルスルフェート、アンモニウムラウレス(laureth)スルフェート、トリエチルアミンラウリルスルフェート、トリエチルアミンラウレススルフェート、トリエタノールアミンラウリルスルフェート、トリエタノールアミンラウレススルフェート、モノエタノールアミンラウリルスルフェート、モノエタノールアミンラウレススルフェート、ジエタノールアミンラウリルスルフェート、ジエタノールアミンラウレススルフェート、ラウリック(lauric)モノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、モノアルキルリン酸ナトリウム、ジアルキルリン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム(sodium lauroyl sarcosinate)、ラウロイルサルコシン、ココイルサルコシン、アンモニウムコシル(cocyl)スルフェート、アンモニウムラウリルスルフェート、コシル硫酸ナトリウム、トリデセス硫酸ナトリウム、トリデシル硫酸ナトリウム、アンモニウムトリデセスナトリウム、アンモニウムトリデシルスルフェート、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、ナトリウムメチルオレオイルタウレート、ラウレスカルボン酸ナトリウム、トリデセスカルボン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、コシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、モノエタノールアミンコシルスルフェート、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが含まれる。分岐鎖のアニオン性界面活性剤、例えば、トリデセス硫酸ナトリウム、トリデシル硫酸ナトリウム、アンモニウムトリデセススルフェート、アンモニウムトリデシルスルフェート、及びトリデセスカルボン酸ナトリウムが、特に好ましい。
【0038】
使用を容認できる両性界面活性剤には、脂肪族の第2級及び第3級アミンの誘導体(これらに限定されるものではない)が含まれ、脂肪族基は、直鎖又は分岐鎖であることができ、そして脂肪族置換基の1つには、約8〜約18個の炭素原子が含まれ、そして1つには、アニオン性の水可溶化基が含まれる。好適な両性界面活性剤の具体例には、アルキルアンホ(ampho)カルボキシグリシネート及びアルキルアンホカルボキシプロピオネート、アルキルアンホジプロピオネート、アルキルアンホジアセテート、アルキルアンホグリシネート、及びアルキルアンホプロピオネート、並びにアルキルイミノプロピオネート、アルキルイミノジプロピオネート、及びアルキルアンホプロピルスルホネート、例えば、ココアンホアセテート、ココアンホプロピオネート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート、ラウロアンホジプロピオネート、ラウロアンホジアセテート、ココアンホプロピルスルホネート、カプロ(capro)アンホジアセテート、カプロアンホアセテート、カプロアンホジプロピオネート、及びステアロアンホアセテートの、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は置換されたアンモニウム塩が含まれる。
【0039】
好適な双極性界面活性剤には、アルキルベタイン、例えば、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルα−カルボキシ−エチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシ−エチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス−(2−ヒドロキシ−プロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルγ−カルボキシプロピルベタイン、及びラウリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)α−カルボキシエチルベタイン、アミドプロピルベタイン、及びアルキルスルタイン、例えば、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシ−エチル)スルホプロピルベタイン、及びアルキルアミドプロピルヒドロキシスルタインが含まれる。
【0040】
実施形態の1つでは、上記清浄組成物は、(a)約70〜90質量%のジアルキルジメチルグルタレート、約5〜30質量%のジアルキルエチルスクシネート及び約0〜10質量%のジアルキルアジペートのブレンド;(b)i)アルコールアルコキシレート、テルペンアルコキシレート、又はそれらの誘導体を含む界面活性剤組成物;(c)離層剤及び(d)水を含むマイクロエマルションである。各アルキル置換基は、それぞれ、約1〜8個の炭化水素を含む炭化水素基、例えば、メチル又はエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ブチル又はペンチル、又はイソ−アミル基から選択される。所望により、1種又は2種以上の添加剤又は追加の成分、例えば、離層剤、緩衝剤及び/又はpH調整剤、芳香剤、不透明化剤、防食剤、白色化剤、消泡剤、染料、泡立ち抑制剤、安定化剤、増粘剤等を、上記組成物に添加することができる。
【0041】
本発明の実施形態の1つでは、二塩基酸エステルのブレンドは、ポリアミドの主要なモノマーの1つであるアジピン酸の調製の1種又は2種以上の副生成物に対応する。例えば、ジアルキルエステルは、副生成物の1つのエステル化により得ることができ、概して、質量基準で、15〜33質量%のコハク酸、50〜75質量%のグルタル酸及び5〜30質量%のアジピン酸を含む。別の例では、ジアルキルエステルは、第2の副生成物のエステル化により得られ、概して、質量基準で、30〜95質量%のメチルグルタル酸、5〜20質量%のエチルコハク酸及び1〜10質量%のアジピン酸を含む。酸部分は、上記二塩基酸、例えば、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、シュウ酸、マロン酸、ピメリン酸、スベリン酸及びアゼライン酸、並びにそれらの混合物に由来しうることが理解される。
【0042】
いくつかの実施形態では、上記二塩基酸エステルブレンドは、アルコール及び直鎖の二塩基酸の付加体を含み、当該付加体は、次の式:
R−OOC−A−COO−R
(式中、Rはエチルであり、そしてAは、−(CH24−、−(CH23、及び−(CH22−の混合物である)
を有する。
他の実施形態では、上記ブレンドは、アルコール、典型的にはエタノールと、直鎖の二塩基酸との付加体を含み、当該付加体は、次の式:
1−OOC−A−COO−R2
(式中、R1及び/又はR2の少なくとも一部が、4個の炭素原子を有する少なくとも1種の直鎖のアルコール及び/又は少なくとも5個の炭素原子を有する少なくとも1種の直鎖又は分岐鎖のアルコールの残基であり、そしてAは、2価の直鎖の炭化水素である)
を有する。
いくつかの実施形態では、Aは、−(CH24−、−(CH23、及び−(CH22−のうちの1つ、又はこれらの混合物である。
【0043】
別の実施形態では、R1及び/又はR2基は、直鎖又は分岐鎖の、環式又は非環式の、C1〜C20アルキル、アリール、アルキルアリール又はアリールアルキル基であることができる。典型的には、R1及び/又はR2基は、C1〜C8基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−アミル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル及びイソオクチル基、並びにそれらの混合物から選択される基であることができる。例えば、R1及び/又はR2は、両方とも、又はそれぞれ、エチル基であることができ、R1及び/又はR2は、両方とも、又はそれぞれ、n−プロピル基であることができ、R1及び/又はR2は、両方とも、又はそれぞれ、イソプロピル基であることができ、R1及び/又はR2は、両方とも、又はそれぞれ、n−ブチル基であることができ、R1及び/又はR2は、両方とも、又はそれぞれ、イソアミル基であることができ、R1及び/又はR2は、両方とも、又はそれぞれ、n−アミル基であることができ、あるいはR1及び/又はR2は、それらの混合物(例えば、二塩基酸エステルのブレンドを含む)であることができる。
【0044】
さらなる実施形態では、本発明は、分岐鎖の二塩基酸の付加体を含むブレンドを含むことができ、当該付加体は、次の式:
3−OOC−A−COO−R4
(式中、R3及びR4は、同一又は異なり、アルキル基であり、そしてAは、分岐鎖又は直鎖の炭化水素である)
を有する。
概して、Aは、C4炭化水素の異性体を含む。例には、R3及び/又はR4が、直鎖又は分岐鎖の、環式又は非環式の、C1〜C20アルキル、アリール、アルキルアリール又はアリールアルキル基であるものが含まれうる。概して、R3及びR4は、独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ブチル、イソブチル、イソアミル、及びフーゼルから成る群から選択される。
【0045】
さらに別の実施形態では、本発明は、次の式:
5−OOC−A−COO−R6
(式中、Aは、2価のアルキレン基、典型的には、平均して、2.5〜10個の炭素原子の範囲における2価のアルキレン基である)
の、一又は複数のジカルボン酸ジエステルに基づく組成物を含む。
同一又は異なることができるR5及びR6基は、直鎖又は分岐鎖の、環式又は非環式の、C1〜C20アルキル、アリール、アルキルアリール又はアリールアルキル基を表わす。
【0046】
反応物質の混合物が用いられると、上記ブレンドは、複合反応生成物に相当する。例えば、HOOC−Aa−COOH及びHOOC−Ab−COOHの混合物を、アルコールRa−OHと反応させることにより、生成物R3OOC−Aa−COORa、及びRaOOC−Ab−COORaの混合物が得られる。同様に、HOOC−Aa−COOHを、アルコールRa−OH及びRb−OHの混合物と反応させることにより、RaOOC−Aa−COORa及びRbOOC−Aa−COORb、R3OOC−Aa−COORb、及びRbOOC−Aa−COORa(Aaが対称でない場合には、RaOOC−Aa−COORbと異なる)の混合物が得られうる。同様に、HOOC−Aa−COOH、及びHOOC−Ab−COOHの混合物を、アルコールRa−OH、及びRb−OHの混合物と反応させることにより、生成物RaOOC−Aa−COORa、及びRbOOC−Aa−COORb,RaOOC−Aa−COORb、RbOOC−Aa−COORa(Aaが対称でない場合には、RaOOC−Aa−COORbと異なる)、RaOOC−Ab−COORa、及びRbOOC−Ab−COORb、RaOOC−Ab−COORb、及びRbOOC−Ab−COORa(Abが対称でない場合には、RaOOC−Ab−COORbと異なる)の混合物が得られうる。
【0047】
基R1及びR2は、アルコールR1−OH及びR2−OH(それぞれ)に相当することができる。これらの基は、アルコールに連結することができる。一又は複数の基Aは、1種又は2種以上のジカルボン酸HOOC−A−COOHに相当することができる。一又は複数の基Aは、一又は複数の二塩基酸(二塩基酸は、基Aよりも、2つ多い炭素原子を含む)に相当することができる。
【0048】
実施形態の1つでは、基Aは、平均して、2超の炭素原子を含む2価のアルキレン基である。それは、3以上の整数(例えば、3又は4に等しい)の炭素原子を有する、単一の基であることができる。上記単一の基は、単一の酸の使用に相当することができる。しかし、典型的には、それは、化合物の混合物(その少なくとも1種が、少なくとも3以上の炭素原子を有する)に対応する基の混合物に対応する。基Aは、同一数の炭素原子を含む種々の基及び/又は異なる数の炭素原子を含む種々の基の混合物に相当することができることが理解される。基Aは、直鎖及び/又は分岐鎖の基を含むことができる。
【0049】
実施形態の1つに従って、基Aの少なくとも一部は、式:−(CH2n−(式中、nは、3以上の数を意味する)の基に相当する。
基Aの少なくとも一部は、式:−(CH24−(相当する酸は、アジピン酸である)の基であることができる。例えば、Aは、式:−(CH24−の基、及び/又は式:−(CH23−の基であることができる。
【0050】
実施形態の1つでは、上記組成物は、式:R−OOC−A−COO−R(式中、Aは、式−(CH24−の基である)の化合物、式:R−OOC−A−COO−R(式中、Aは、式−(CH23−の基である)の化合物、及び式:R−OOC−A−COO−R(式中、Aは、式−(CH22−の基である)の化合物を含む。
【0051】
二塩基酸エステルのブレンドは、マイクロエマルジョン形態(水性相内に分散される液滴)における清浄組成物内に存在するのが典型的である。理論に縛られることを望まないが、マイクロエマルジョンは、大量の乳化剤を一般的に含む、一般的に、熱力学的に安定な系である。他のエマルション(ミニエマルション及びマクロエマルション)が、熱力学的に不安定な状態における系である(準安定な状態において、一定時間、保存され、乳化の際に、機械的なエネルギーが供給される)。これらの系は、少量の乳化剤を含むのが一般的である。
【0052】
実施形態の1つでは、本発明のマイクロエマルションは、平均液滴サイズが、概して、約0.15μm以下であるエマルションである。マイクロエマルション液滴のサイズは、例えば、以下に記載されるような、動的光散乱(DQEL)により測定されうる。用いられる装置は、例えば、Spectra−Physics 2020レーザー、Brookhaven 2030相関器、及び関連するコンピューター系装置から成る。試料を濃縮し、脱イオンにより希釈し、そして0.22μmのフィルターを介してろ過し、2質量%の最終濃度を有することができる。得られる直径は、見かけの直径である。測定は、90°及び135°の角度でなされる。サイズの測定に関して、カムレント(cumulent)を用いた標準解析に加えて、3つの自己相関関数を用い(Prof.Pikeにより記載された指数系サンプリング又はEXPSAM、「Non Negatively Constrained Least Squares」又はNNLS法、Prof.Provencherにより記載されたCONTIN方法)、それぞれが、質量又は数ではなく、散乱強度により計量されたサイズ分布が与えられる。水の屈折率及び粘度が考慮される。
【0053】
実施形態の1つに従うと、上記マイクロエマルションは、透明である。上記マイクロエマルションは、例えば、Lambda 40 UV−可視分光計を用いて、600nmの波長において、少なくとも90%、そして好ましくは少なくとも95%の透過率を有することができる。
【0054】
別の実施形態に従うと、上記エマルションは、平均液滴サイズが、0.15μm以上、例えば0.5μm超、又は1μm、又は2μm、又は10μm、又は20μm、及び好ましくは100μm未満であるエマルションである。上記液滴サイズは、光学顕微鏡法及び/又はレーザー粒度分布(Horiba LA−910 レーザー散乱アナライザー)により測定されうる。
【0055】
ある実施形態では、上記二塩基酸エステルブレンドは、次の式I:
【化4】

のジエステル、次の式II:
【化5】

のジエステル、次の式III:
【化6】

のジエステルを含む。
【0056】
1及び/又はR2は、それぞれ、約1〜約8個の炭素原子を有する炭化水素、典型的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、n−ブチル、イソアミル、ヘキシル、ヘプチル又はオクチルを含むことができる。上記実施形態では、上記ブレンドは、概して、(i)約15質量%〜約35質量%の、式Iのジエステル、(ii)約55質量%〜約70質量%の、式IIのジエステル、及び(iii)約7質量%〜約20質量%の、式IIIのジエステル、そしてさらに典型的には、(i)約20質量%〜約28質量%の、式Iのジエステル、(ii)約59質量%〜約67質量%の、式IIのジエステル、及び(iii)約9質量%〜約17質量%の、式IIIのジエステル(上記ブレンドの質量%)を含む。上記ブレンドは、概して、98℃の引火点、約10Pa未満の、20℃における蒸気圧、約200〜300℃の蒸留温度範囲により特徴付けられる。また、Rhodiasolv(商標)RPDE(Rhodia Inc.,Cranbury,NJ)、Rhodiasolv(商標)DIB(Rhodia Inc.,Cranbury,NJ)及び Rhodiasolv(商標)DEE(Rhodia Inc.,ranbury,NJ)に言及することができる。
【0057】
ある実施形態では、上記二塩基酸エステルブレンドは、次の式IV:
【化7】

のジエステル、次の式V:
【化8】

のジエステル、次の式VI:
【化9】

のジエステルを含む。
【0058】
1及び/又はR2は、それぞれ、約1〜約8個の炭素原子を有する炭化水素、典型的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、n−ブチル、イソアミル、ヘキシル、ヘプチル、又はオクチルを含むことができる。上記実施形態では、上記ブレンドは、概して、(i)約5質量%〜約30質量%の、式IVのジエステル、(ii)約70質量%〜約95質量%の、式Vのジエステル、及び(iii)約0質量%〜約10質量%の、式VIのジエステル(上記ブレンドの質量%)を含む。さらに典型的には、上記ブレンドは、概して、(i)約6質量%〜約12質量%の、式IVのジエステル、(ii)約86質量%〜約92質量%の、式Vのジエステル、及び(iii)約0.5質量%〜約4質量%の、式VIのジエステル(上記ブレンドの質量%)を含む。
【0059】
さらに典型的には、上記ブレンドは、(i)約9質量%の、式IVのジエステル、(ii)約89質量%の、式Vのジエステル、及び(iii)約1質量%の、式VIのジエステル(上記ブレンドの質量%)を含む。上記ブレンドは、概して、98℃の引火点、約10Pa未満の、20℃における蒸気圧、及び約200〜275℃の蒸留温度範囲により特徴付けられる。Rhodia Inc.により製造される、Rhodiasolv(商標)IRIS及びRhodiasolv(商標)DEE/M(Rhodia Inc.,Cranbury,NJにより製造される)に言及することができる。
【0060】
実施形態の1つでは、水は、水道水、ろ水、ボトル入りの水、湧水、蒸留水、脱イオン水、及び/又は産業用軟水を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
別の実施形態では、上記溶媒は、脂肪族又は非環式炭化水素溶媒、ハロゲン化溶媒、芳香族炭化水素溶媒、グリコールエーテル、環式テルペン、不飽和炭化水素溶媒、ハロカーボン溶媒、ポリオール、エーテル、グリコールエーテルのエステル、アルコール、例えば、短分子鎖アルコール、ケトン又はそれらの混合物を含む、有機又は非有機溶媒を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0061】
実施形態の1つでは、本発明に、追加の界面活性剤を利用することができる。本発明のマイクロエマルションを調製するために有用な界面活性剤は、1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双極性界面活性剤、両性界面活性剤であることができる。
【0062】
概して、非イオン性界面活性剤が利用され、ポリアルコキシル化界面活性剤、例えば、アルコキシル化アルコール、アルコキシル化脂肪アルコール、アルコキシル化トリグリセリド、アルコキシル化脂肪酸、アルコキシル化ソルビタンエステル、アルコキシル化脂肪アミン、アルコキシル化ビス(1−フェニルエチル)フェノール、アルコキシル化トリス(l−フェニルエチル)フェノール及びアルコキシル化アルキルフェノール(ここで、アルコキシの数、そして詳細にはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレン単位は、HLB値が10以上となるようなものである)から選択されるものが含まれるが、これらに限定されるものではない。さらに典型的には、上記非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー、テルペンアルコキシレート、アルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、及びそれらの組み合わせから成る群から選択されうる。
【0063】
実施形態の1つでは、本発明に関連して用いられるアルコールエトキシレートは、次の式:
【化10】

を有する。
【0064】
概して、R7は、水素、又は約5〜約25個の炭素原子、さらに典型的には約7〜約14個の炭素原子、さらに典型的には、約8〜約13個の炭素原子を含む炭化水素鎖であり、そして分岐鎖又は直鎖であり且つ飽和又は不飽和であることができ、そして水素、アルキル、アルコキシ、アリール、アルカリル、アルキルアリールアルキル及びアリールアルキルから成る群から選択される。概して、「n」は、約1〜約30の整数、さらに典型的には、2〜約20の整数、そしてさらに典型的には、約3〜約12の整数である。
【0065】
別の実施形態では、上記アルコールエトキシレートは、商品名Rhodasurf 91−6(Rhodia Inc.,Cranbury,NJにより製造される)の下で市販される。
さらに別の実施形態では、本発明に用いられる界面活性剤は、下記を含む非イオン性界面活性剤である(それらに限定されるものではない):2〜50のオキシアルキレン(オキシエチレン及び/又はオキシプロピレン)単位、特に、12(平均)個の炭素原子又は18(平均)個の炭素原子を有するものを含むポリオキシアルキレン化(polyoxyalkylenated)C6〜C24脂肪族アルコール;Antarox B12DF,Antarox FM33,Antarox FM63及びAntarox V74,Rhodasurf ID 060,Rhodasurf ID 070及びRhodasurf LA 42(Rhodia Inc.,Cranbury,NJ)、並びに1〜25のオキシアルキレン(オキシエチレン又はオキシプロピレン)単位を含むポリオキシアルキレン化C8〜C22脂肪族アルコールに言及することができる。
【0066】
さらなる実施形態では、上記界面活性剤は、テルペン又はテルペンアルコキシレートを含む。テルペンアルコキシレートは、再生可能な原材料、例えば、α−ピネン及びβ−ピネンに由来するテルペン系界面活性剤であり、そしてブロック分布において、あるいはランダム又は親水性鎖に沿ってだんだん少なくなる分布において、C−9二環式アルキル疎水性単位及びポリオキシアルキレン単位を有する。テルペンアルコキシレート界面活性剤は、米国特許出願公開第2006/0135683号明細書(Adamら、2006年、6月22日)に記載される(参照により、本明細書に援用する)。
【0067】
典型的なテルペンアルコキシレートは、Nopolアルコキシレート界面活性剤であり、次の一般式:
【化11】

(式中、R6及びR7は、それぞれ、水素、CH3又はC25であり、「n」は、約1〜約30であり、「m」は、約0〜約20であり、そして「p」は、約0〜20である)
を有する。
「n」、「m」及び/又は「p」単位は、ブロック分布、あるいはランダム又は鎖に沿ってだんだん少なくなる分布に属することができる。
【0068】
別の実施形態では、R6はCH3であり、「n」は約20〜約25であり、「m」は約5〜約10である。さらに別の実施形態では、R6及びR7は、それぞれ、CH3であり、「n」は、約1〜約8であり、「m」は、約2〜約14であり、そして「p」は約10〜約20である。Rhodoclean(商標)HP(テルペンEO/PO)(Rhodia Inc.,Cranbury,NJにより製造される)及びRhodoclean(商標)MSC(テルペンEO/PO)(Rhodia Inc.,Cranbury,NJにより製造される)に言及することができる。
【0069】
さらなる又は別の実施形態では、追加の成分又は添加剤を、本発明の清浄組成物に添加することができる。上記追加の成分には、離層剤、緩衝剤及び/又はpH調整剤、芳香剤、香料、消泡剤、染料、白色化剤、増白剤、可溶化材料、安定化剤、増粘剤、腐食防止剤、ローション及び/又は鉱物油、酵素、曇点調整剤、防腐剤、イオン交換体、キレート剤、泡立ち抑制剤、汚染除去剤、柔軟剤、不透明化剤、不活性希釈剤、グレー化抑制剤、安定化剤、ポリマー等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0070】
概して、追加の成分には、1種又は2種以上の離層剤が含まれる。離層剤は、一定のテルペン系誘導体であることができ、ピネン及びピネン誘導体、d−リモネン、ジペンテン及びoc−ピネンが含まれうるが、これらに限定されるものではない。
【0071】
上記緩衝剤及びpH調整剤には、例えば、有機酸、鉱酸、並びに以下のアルカリ金属及びアルカリ土類塩、シリケート、メタシリケート、ポリシリケート、ボレート、カーボネート、カルバメート、ホスフェート、ポリホスフェート、ピロホスフェート、トリナトリウム、アンモニア、ヒドロキシド、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリエタノールアミン、及び/又は2−アミノ−2メチルプロパノールが含まれる。
【0072】
さらに具体的には、上記緩衝剤は、洗浄剤、又は所望のpHを保持するために用いられる、低分子量の有機又は無機材料であることができる。上記緩衝剤は、2−アミノ−2−メチル−プロパノール;2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパノール;グルタミン酸二ナトリウム;メチルジエタノールアミド;N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン;トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン;アンモニウムカルバメート;クエン酸;酢酸;アンモニア;炭酸アルカリ金属;及び/又はリン酸アルカリ金属(それらに限定されるものではない)を含む、アルカリ性、酸性又は中性であることができる。
【0073】
さらに別の実施形態では、用いられる場合には、増粘剤には、カッシアゴム、タラゴム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、カラギーナンゴム、カラヤゴム、アラビアゴム、ヒアルロン酸、サクシノグリカン、ペクチン、結晶状多糖類、分岐鎖多糖類、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、アルギネート、グアールガム、ヒドロキシプロピルグアールガム、カルボキシメチルグアールガム、カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアールガム、及び他の変性されたグアールガム、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース及び/又は他の変性されたセルロースが含まれるが、これらに限定されるものではない。さらなる実施形態では、上記白色化剤には、過炭酸塩、過酸、過ホウ酸塩、塩素−生成物質、過酸化水素、及び/又は過酸化水素系化合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。別の実施形態では、上記ポリマーは、概して、2,000,000未満の重量平均分子量を有することが一般的である、水溶性又は分散性ポリマーである。
【0074】
二塩基酸エステルは、一定の条件下で加水分解されやすいので、二塩基酸エステルのブレンドは、微量のアルコール、典型的には、低分子量アルコール、例えば、エタノールを、約2%〜約0.2%の濃度で含むことができる。
【0075】
実施形態の1つでは、概して企図される本発明の組成物は、(a)約1質量%〜約60質量%の、二塩基酸エステルのブレンド、及び(b)約1質量%〜約65質量%の、1種又は2種以上の界面活性剤(組成物の総質量に基づく)を含む。上記組成物は、所望の濃度にもよるが、様々な量(組成物の総質量に基づく)において、水又は溶媒を、所望により含むことができる。例えば、運送、輸送目的のため、並びに他のコスト削減のため、濃縮された組成物として、本発明の組成物を有することが望ましい場合もある。本発明を、十分に希釈された状態で有することがまた、望ましい場合がある。
【0076】
濃縮された状態又は希釈された状態のどちらかにおいて、本発明の組成物は、希釈された状態において、概して最大6ヶ月以上、さらに典型的には最大12ヶ月又はそれ超、そして濃縮された状態においてより長期間の間、加水分解に安定である。上記二塩基酸エステルブレンド、典型的には、MGNブレンドを含む本発明の配合は、加水分解安定性を有し、そこでは、加水分解/分解は、概して、酸性型のエステル及びメタノールを生成する。記載される二塩基酸エステルブレンドを含む配合のメタノール濃度がモニターされ、そして概して300ppm(100万当たりの部数)未満、さらに典型的には約250ppm以下、典型的には約210ppm以下で、概して安定であることが示される(先行技術のエステル系清浄溶液が、水性溶液に置かれると、当該エステルは、概して分解し始める。エステルを分解すると、望ましくなく且つ潜在的に危険な副生成物が生成される。さらにエステルが分解すると、清浄溶液内の活性成分であるエステルの量が減少し始める。)。
【0077】
別の実施形態では、上記清浄組成物は、約1質量%〜約12質量%のd−リモネンをさらに含む。本発明の清浄組成物は、様々な、消費者及び/又は産業用途で用いられうる。
【0078】
別の態様では、本発明は、約1質量%〜約60質量%の、二塩基酸エステルのブレンド;約0.1質量%〜約50質量%の、1種又は2種以上の界面活性剤;及び、所望による水;さらに典型的には、約5質量%〜約40質量%の、二塩基酸エステルのブレンド;(b)約5質量%〜約40質量%の、1種又は2種以上の界面活性剤、典型的には、1種又は2種以上の非イオン性界面活性剤;及び、所望による(c)水を含む清浄組成物である。別の実施形態では、上記清浄組成物は、約1質量%〜約12質量%のピネン又はそれらの誘導体、典型的には、d−リモネンをさらに含む。所望により、添加剤、例えば、芳香剤及び可溶化剤、pH調整剤、白色化剤、離層剤、不透明化剤、腐食防止剤、消泡剤、着色剤、安定化剤及び増粘剤が添加されうる。本発明の清浄組成物は、概して、マイクロエマルションの状態にあり、そして用途によっては、使用のための液体又はスプレー配合物として提供される。本発明の清浄組成物は、概して、マイクロエマルションの状態である。上記清浄組成物はまた、用途によっては、使用のための液体又はスプレー配合物として提供されうる。
【0079】
実施形態の1つでは、本発明は、汚染(鉛筆、クレヨン、蛍光ペン、ケチャップ、油性マジック、マスタード、インク、水性マジック、口紅、及び疎水性汚染を一般的に含むが、これらに限定されない)、インク(概して、印刷インク)、布地上の有機汚染物、樹脂、タール樹脂、落書き、塗装された表面又はプラスチック又は金属基材上の汚染を、皮膚又は毛髪から除去するか、表面から塗装を除去するか、又は脱脂組成物として除去するための方法であって、本発明の清浄組成物を得ること、上記清浄組成物をその上に上述の汚染を有する表面と接触させること、及び用いられた清浄組成物を、清浄された表面から取り除くことを含む。
【0080】
実施形態の1つでは、本発明の清浄組成物は、特にインクを除去するため、印刷プレス、ブランケット、ローラー等を清浄するために用いられうる。本発明の清浄組成物は、種々のインク、例えば、オイル系インク、UVインク、並びに特に水系インクを清浄することができる。上記インク清浄は、主として、オフセット/リソグラフ、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン及びインクジェットインク清浄のための印刷インク洗浄に関する。本発明の清浄組成物は、濃縮状態か、又は非濃縮状態にあることができ、そして両方の状態において加水分解に安定である。実施形態の1つでは、本発明は、(a)約1質量%〜約60質量%の、さらに典型的には約1質量%〜約35質量%の、本明細書に記載される、二塩基酸エステルのブレンド、典型的には、二塩基酸エステルのMGNブレンド;(b)約1質量%〜約60質量%の、典型的には約1質量%〜約35質量%の、1種又は2種以上の界面活性剤、あるいは、界面活性剤のブレンド(概して、上記界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、さらに典型的にはアルコールエトキシレートである)(組成物の総質量に基づく)を含むローラー等から、インクを清浄するための清浄組成物である。
【0081】
上記インク清浄組成物は、上記組成物の総質量に基づいて、約0.1質量%〜約12質量%の、テルペン、テルペンEO/PO、ピネン又はそれらの誘導体、典型的には、テルペンEO/POを所望により含むことができる。上記組成物は、所望の濃度にもよるが、水を、典型的には、上記組成物の約1質量%〜約85質量%、又は種々の量における溶媒を所望により含むことができる。インクにより汚染された表面、例えば、印刷プレス、ブランケット、ローラー等の物を清浄するための方法がまた企図され、インク用清浄組成物を得るか又は調製すること、上記清浄組成物を、清浄すべき表面又は材料と接触させること、そして所望により、用いられた清浄組成物を上記表面又は材料から除去することを含む。
【0082】
実施形態の1つでは、本発明は、汚染された表面、典型的には塗装された表面を清浄するための清浄組成物である。汚染には、一般的に、鉛筆、クレヨン、蛍光ペン、ケチャップ、油性マジック、マスタード、インク、水性マジック、口紅、及び疎水性汚染が含まれるが、これらに限定されるものではない。汚染された表面、典型的には、塗装された表面を清浄するための上記清浄組成物は、(a)約1質量%〜約60質量%、さらに典型的には約1質量%〜約35質量%の、二塩基酸エステルのブレンド、典型的には、二塩基酸エステルのMGNブレンド;(b)約1質量%〜約60質量%、典型的には約1質量%〜約35質量%、さらに典型的には約1質量%〜約25質量%の、界面活性剤又は界面活性剤のブレンド(組成物の総質量に基づく)を含む。上記界面活性剤は、典型的には非イオン性界面活性剤、さらに典型的にはアルコールエトキシレート、さらに典型的にはC8〜C12アルコールエトキシレートである。汚染された、塗装された表面を清浄する組成物は、所望により、上記組成物の総質量に基づいて、約0.1質量%〜約12質量%の離層剤、典型的には、テルペン、テルペンEO/PO、ピネン又はそれらの誘導体、さらに典型的には、d−リモネンを含むことができる。
【0083】
上記組成物は、所望の濃度にもよるが、水を、典型的には上記組成物の約1質量%〜約85質量%、又は種々の量における溶媒を所望により含むことができる。汚染された、塗装された表面、さらに典型的には、ラテックス塗料等でコーティングされている表面を清浄するための方法が企図され、塗装された表面用の清浄組成物を得る又は調製すること、上記清浄組成物を、清浄すべき表面又は材料に接触させること、そして所望により、用いられた清浄組成物を上記表面又は材料から除去することを含む。
実施形態の1つでは、本発明の組成物を用いて、プラスチック基材、並びにコーティングされた又は無孔の表面、例えば、焼き付けされた又は高光沢エナメル又は研磨された表面、石造建築物、すなわち、セメント及びコンクリート、れんが、タイル等、石及び研磨された石、金属、例えば、アルミニウム、銅、ブロンズ及びスチール(それらに限定されるものではない)、並びに木材から、落書き及び他の汚染を除去することができる。
【0084】
プラスチック基材用清浄組成物は、(a)約1質量%〜約60質量%、さらに典型的には約1質量%〜約35質量%の、二塩基酸エステルのブレンド、典型的には、二塩基酸エステルのMGNブレンド;(b)約1質量%〜約60質量%、典型的には約1質量%〜約35質量%、さらに典型的には約1質量%〜約25質量%の、界面活性剤又は界面活性剤のブレンド(組成物の総質量に基づく)を含む。上記界面活性剤は、典型的には非イオン性界面活性剤、さらに典型的にはアルコールエトキシレート、さらに典型的にはC8〜C12アルコールエトキシレートである。上記プラスチック基材用清浄組成物は、所望により、上記組成物の総質量に基づいて、約0.1質量%〜約12質量%の離層剤、典型的には、テルペン、テルペンEO/PO、ピネン又はそれらの誘導体、さらに典型的には、d−リモネンを含むことができる。上記組成物は、所望の濃度にもよるが、水を、典型的には、上記組成物の約1質量%〜約85質量%、又は種々の量における溶媒を所望により含むことができる。プラスチック基材を清浄するための方法がまた企図され、上記プラスチック基材用清浄組成物を得るか又は調製すること、上記清浄組成物を、清浄すべき表面又は材料と接触させること、そして所望により、用いられた清浄組成物を上記表面又は材料から除去することを含む。
【0085】
実施形態の1つでは、本発明の組成物を用いて、例えば、スポット−汚染清浄剤として、テキスタイルから汚染を除去するか、又は汚染の除去を手助けすることができる。この実施形態におけるテキスタイル用清浄組成物には、(a)約1質量%〜約60質量%、典型的には約1質量%〜約45質量%、さらに典型的には約1質量%〜約35質量%の、二塩基酸エステルのブレンド、典型的には二塩基酸エステルのMGNブレンド;(b)約1質量%〜約60質量%、典型的には約1質量%〜約35質量%、さらに典型的には約1質量%〜約25質量%の界面活性剤又は界面活性剤のブレンド(組成物の総質量に基づく)が含まれる。上記界面活性剤は、典型的には非イオン性界面活性剤、さらに典型的にはアルコールエトキシレート、さらに典型的にはC8〜C12アルコールエトキシレートである。上記テキスタイル用清浄組成物は、所望により、上記組成物の総質量に基づいて、約0.1質量%〜約12質量%のテルペン、テルペンEO/PO、ピネン又はそれらの誘導体、典型的には、テルペンEO/POを含むことができる。上記組成物は、所望の濃度にもよるが、水を、典型的には、上記組成物の約1質量%〜約85質量%、又は種々の量における溶媒を所望により含むことができる。テキスタイルを清浄するための方法がまた企図され、上記テキスタイル用清浄組成物を得るか又は調製すること、上記清浄組成物を、清浄すべき表面又は材料と接触させること、そして所望により、用いられた清浄組成物を上記表面又は材料から除去することが含まれる。
【実施例】
【0086】
[塗装された基材の清浄例]
本発明の特定の実施形態に至る実験を、それぞれ、図1〜4に対応する次の表1〜4に記載する。市販のSherwin−Williams(商標)総アクリル水性の塗料(高光沢&低光沢の両方)を、7ミルのウェットドローダウンバーを用いて、ラネッタ(lanetta)上に適用した。汚染物を適用する前に、最小で72時間、コーティングを乾燥させた。種々の汚染物、例えば、鉛筆、クレヨン、蛍光ペン、ケチャップ、油性マジック、マスタード、インクペン、水性マジック、口紅を、塗装されたラネッタのチャートに適用した。これらの汚染物を、最小で24時間乾燥させた。
【0087】
次いで、パネルを、Gardco(商標)スクラバーの上に置いた。ASTM #D2486−06(家庭用塗料の耐こすり洗い性に関する試験方法の規格)試験方法の原則に従って、実験を実施した。これらの試験方法は、塗装されたパネルから汚染物を清浄するために特に開発された。指定された表面にこすり作用を実施するために特に設計された、特別なアセンブリを、Gardco(商標)スクラバーに取り付けた。上記特別なアセンブリは、一方のところに、塗装ブラシに固定されたデバイスを本質的に含み、そこでは、綿パッドが、テープを用いて、他の端部の塗装ブラシに固定されている。1mLの調製された配合物が、綿パッドに適用された。次いで、Gardco(商標)スクラバーに取り付けられた特別なアセンブリが、調製されたパネル上で、20回のこすりを完了させた。この操作を、さらに2回繰り返した。3mLの配合物を用いて60回のサイクルを完了させた後、20回のサイクルを、配合物又は溶液なしで繰り返した。この清浄工程を、以下に列挙されるそれぞれの例において完了した。上述の汚染物を利用するパネルを、継続的にモニターした。
【0088】
【表1】

【0089】
[例1]
【表2】

【0090】
【表3】

【0091】
表1(b)は、図1に対応する。Goof−Off(商標)は、総組成物の、30〜35質量%のジエチレングリコールモノメチルエーテル、25〜30質量%のキシレン異性体(c−、o−、p−)及び5〜10質量%のエチルベンゼンの組成物を含むと考えられる。配合R0765−35−18は、油性マジック及びインクに関連するものを除いて、清浄工程の後、目立つ汚染が存在しないように、列挙される汚染物を除去することが観察された。2つの例外において、わずかな部分の汚染が、まだ目立っていた。Goof−Off(商標)組成物は、配合R0765−35−18と比較して、汚染物を除去しなかった。
【0092】
[例2]
【表4】

【0093】
【表5】

【0094】
表2(b)は、図2に対応する。Goof−Off(商標)は、総組成物の、30〜35質量%のジエチレングリコールモノメチルエーテル、25〜30質量%のキシレン異性体(c−、o−、p−)及び5〜10質量%のエチルベンゼンの組成物を含むと考えられる。配合R0765−41−16は、水性マジックに関するもの(穏やかな清浄性を示した)を除き、高い清浄性又は優れた清浄性(Legendによれば)で、汚染物を除去したことが観察された。Goof−Off(商標)組成物は、配合R0765−41−16と比較して、汚染を除去せず、そして要するに汚染を客観でも除去するものではなかった。
【0095】
[例3]
【表6】

【0096】
表3(b)は、図3に対応する。Goo−Gone(商標)は、かんきつ油又は誘導体及び石油溶媒の混合物を含むと考えられる。配合R0765−35−18は、全てを除去したが、汚染の1つは、優れた清浄性を有していた。Goo−Gone(商標)組成物は、配合R0765−35−18と比較して、汚染をより除去しなかった。
【0097】
[例4]
【表7】

【0098】
表4(b)は、図4に対応する。Goo−Gone(商標)は、かんきつ油又は誘導体及び石油溶媒の混合物を含むと考えられる。配合R0765−41−16は、穏やかな清浄性を有する水性マジックを除いて、高い清浄性又は優れた清浄性(Legendによれば)で汚染物を除去することがさらに観察された。Goo−Gone(商標)組成物は、配合R0765−41−16と比較して、汚染物をより除去しなかった。
表4(c)及び表4(d)は、それぞれ、図5及び図6を指す。
【0099】
【表8】

【0100】
【表9】

【0101】
[プラスチック基材の清浄例]
この特定の実施形態において、本発明に至る実験が、次の表に記載されている。試料は、一定の撹拌の下、材料を混合することにより調製された。用途に用いる前に、24時間、配合物を静置した。以下の配合物は、非常に透明な溶液であった。
【0102】
【表10】

【0103】
実験を、以下の通り実施した。
プラスチック基材を、コットンクロス片を用いて清浄し、基材から汚れを除去した。Sharpie(商標)油性サインペンを用いて、上記基材に、1本又は2本以上の直線のマーキングをした。約5分、インクを乾燥させた。コットンクロス片を、塗装ブラシ上に置き、そしてテープを用いて、塗装ブラシに固定した。1mLの配合R0765−35−18を、上記コットンクロス上に置き、そして上記基材に対してこすり、マーキングを除去した。手順を2回繰返した。ラストランにドライコットンクロスを用いて、過剰の配合物を除去した。プラスチック基材の表面からのマーキングの清浄性に関して評価した。
【0104】
市販の製品EXPO(商標)(Sanford Brandsにより製造される)を、対照として用いた。EXPO(商標)は、ブチルセロソルブ及びイソプロピルアルコール溶媒を含むと考えられる。配合R0765−35−18を用いて、この対照に対して性能をチェックした。
4種のプラスチック基材、すなわち、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)及びPVC(ポリ塩化ビニル)を用いた。この実験のために、Sharpie(商標)の黒及び赤の油性マジックを用いた。
結果は、次の通りである。
【0105】
【表11】

【0106】
【表12】

【0107】
【表13】

【0108】
上記結果から、本発明の配合は、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)及びPVC(ポリ塩化ビニル)に関して、改良された清浄性を示す。
【0109】
[テキスタイルの清浄例]
この特定の実施形態において、本発明に至る実験が、次の表に記載されている。試料は、一定の撹拌の下、材料を混合することにより調製された。用途に用いる前に、24時間、配合物を静置した。以下の配合物は、非常に透明な溶液であった。図9は、表11に記載される配合に対応する。本明細書に記載される配合により、非常に透明な溶液が得られた。
【0110】
実験を、以下の通り実施した。
コットンクロスを、硬質表面に置いた。図7に関して、種々の汚染、例えば、コーラ、コーヒー、ケチャップ、マスタード、口紅等を、コットンクロス上に置いた。これらの汚染を、約24時間、コットンクロス上に置いた。過剰量の汚染を、木製のスパチュラを用いて除去した。下記表に対応する配合物の液滴(10〜30滴)を、汚染の全体又は相当量が覆われるように、汚染に適用した。Whink(商標)洗濯汚染除去剤を、対照として用いた(Whink(商標)は、1−メチル−2−ピロリジノン、イソプロパノール及び水の混合物であると考えられる)。適用された配合物と共に、汚染を、さらに15分(約)、静置した。汚染を静置させた後、上記クロスを、控えめの温水で清浄した。次の図8に関して、観察のために、コットンクロスを観察させた。
【0111】
以下は、Rhodiasolv(商標)Iris、テルペンEO/PO、C8〜C13アルコールエトキシレート、d−リモネン及び/又は脱イオン水を含む配合からの結果である。
【0112】
【表14】

【0113】
【表15】

【0114】
【表16】

【0115】
【表17】

【0116】
【表18】

【0117】
【表19】

【0118】
[インクの清浄例]
[例1]飽和炭化水素(Isopar L(商標))
Isopar L(商標)は、Exxonからの飽和アルカンの高沸点混合物であり、記載された引火点は、68℃、そして蒸発速度は、0.06(nBuAc=100)である。図1に示されるように、本発明に従うMGNエステルのブレンドと、上記溶媒を混合する場合には、Zeller GmellinからのUV硬化性インクNuvaflex(商標)3003(シアン)の溶解性を確認した。試料は、溶媒ブレンドのアリコート(5mL)を、MGNブレンド含有率における連続的なバリエーションを有する一連のガラス瓶に分注することにより調製された。インクの液滴(0.012〜0.015g)を、上記溶媒ブレンドに添加した(沈み、そしてガラス瓶の底に堆積する)。次いで、上記液滴が、マイクロピペットを用いた0.5mLの上記溶媒の吸引を5回繰り返すことにより混合された。次いで、上記溶液を、少なくとも24時間静置した。上記インクは、純粋なIsopar L(商標)に不溶である。MGNブレンドの含有率が高くなると、インクの、上記ブレンドへの溶解性が高くなる。図10に基づく完全な溶解性へのクロスオーバーが、60〜70%のMGNブレンド含有率で生じた。データは、飽和炭化水素は、UV硬化性インク単体を溶解し、そして清浄するために有用でないことを示している。本発明の、MGNブレンドとのブレンドは、Isopar(商標)L系配合におけるUVインクの溶解性を強化することができると考えられる。
【0119】
[例2]不飽和炭化水素(Hisol(商標)70R)
【0120】
Hisol(商標)70Rは、Isopar(商標)Lに匹敵する、記載された高い蒸発速度を有する芳香族溶媒である。図11に写真で示されるように、上記溶媒(Hisol(商標)70R)をMGNブレンドと混合する場合に、Zeller GmellinからのUV硬化性インクNuvaflex(商標)3003(シアン)の溶解性を評価した。試料は、溶媒ブレンドのアリコート(5mL)を、MGNブレンド含有率における連続的なバリエーションを有する一連のガラス瓶に分注することにより調製された。インクの液滴(0.012〜0.015g)を、上記溶媒ブレンドに添加した(沈み、そしてガラス瓶の底に堆積する)。次いで、上記液滴が、マイクロピペットを用いた0.5mLの上記溶媒の吸引を5回繰り返すことにより混合された。次いで、上記溶液を、少なくとも24時間静置した。上記インクは、純粋なHisol(商標)70R単体に不溶であることが観察された。本発明のMGNブレンドを添加すると、インクの溶解性を改良し、光学的に高密度の溶液を伴う、完全な溶解性へのクロスオーバーが、30〜40%のMGNブレンド含有率で生じた。
【0121】
[例3]酸化された溶媒:メチルオレエート(脂肪酸メチルエステル)
種々の植物油から調達された脂肪酸メチルエステルが、さらに環境に優しいと売り込まれ、印刷インク産業で用いられる危険な溶媒の一部を置換する可能性がある。大豆メチルエステル(メチルソイエート(soyate)、トールオイルモノ−メチルエステルが、これらの環境にやさしい溶媒の例の一部である。しかし、これらの溶媒は、印刷産業における適用に関して必要な場合がある、必要な溶解力又は溶出速度を有しない場合がある。メチルオレエート(C18,飽和FAME)は、異種の供給源に由来する大部分のモノ−メチルエステルのキー成分の1つである。Novance Inc(Phytorob(商標)960.65)からのメチルオレエートを、この検討で用いた。図12に写真で示されるように、上記溶媒(Me−オレエート)を、本発明の特定の二塩基酸エステルブレンドAGS(ジメチルグルタレート/スクシネート/アジペートブレンド=63/24/13)と混合する場合に、Zeller GmellinからのUV硬化性インクNuvaflex(商標)3003(シアン)の溶解性を評価した。試料は、溶媒ブレンドのアリコート(5mL)を、AGSブレンド含有率における連続的なバリエーションを有する一連のガラス瓶に分注することにより調製された。インクの液滴(0.012〜0.015g)を、上記溶媒ブレンドに添加した(沈み、そしてガラス瓶の底に堆積する)。次いで、上記液滴が、マイクロピペットを用いた0.5mLの上記溶媒の吸引を5回繰り返すことにより混合された。次いで、上記溶液を、少なくとも24時間静置した。上記インクは、Me−オレエートに可溶であることが観察された。図12に示される光学的コントラストに基づくと、完全な溶解性へのクロスオーバーが、50〜60%のAGSブレンド含有率で生じた。
【0122】
図13において写真で具体的に説明されるように、上記実験を、本発明のMGNブレンドを用いて繰り返した(主としてジメチルメチル−グルタレート)。2つの実験は、インクの溶解が、FAME(脂肪酸メチルエステル)に匹敵することを示している。インクの完全な溶解性へのクロスオーバーが、30〜40%のMGNブレンド含有率で生じた。これは、AGSブレンドにおいて観察される段階的な変化と比較して、急激な変化である。
【0123】
[水系インク清浄剤]
環境に優しいプロファイルをさらに改良するため、界面活性剤を伴うMGNブレンドの配合がまた用いられ、上記溶媒を、印刷インクを清浄するために用いられる水性エマルションに分散させることができる。
【0124】
[例4]水性配合中のMGNブレンド
Rhodiasolv IRIS(商標)(本発明のMGNブレンドの実施形態)を、次の組成物と、界面活性剤(IRIS AQ−1)を用いて配合した。
【0125】
【表20】

【0126】
上記配合により、印刷インクを清浄するために用いられうるクリアーなマイクロエマルションが生じた。当業界で用いられている、ベンチマーク「環境に優しい」で売られている清浄剤との清浄効率との比較を、以下に示す。図14に写真で具体的に説明されるように、上記ベンチマークは、Aniloxロールとしてのフレキソ印刷UV印刷(すなわち、FlexoCleanersUV Plus Strong&Safe)及びインク清浄剤における清浄に関して用いられる。上記ベンチマークは、かんきつ類臭気を有し、そしてMSDSは、上記界面活性剤として、ノニル−フェノールエトキシレート(<9%)を列挙する。
【0127】
上記例を、Gardner Scrub Testerで試験し、清浄剤(1mL)に浸漬されたコットン製スワブを、1サイクル当たり、インク膜を横断して20回こすった。各ケースにおいて、試験を2サイクル実施した。IRISマイクロエマルション(IRIS AQ−1)は、サイクル1において、インクを迅速に溶解させることが観察された。
【0128】
[例5]水性配合中のIRIS
安定なエマルションを与えるように希釈されうる水性配合を製造するために、下記組成:IRIS/Rhodasurf DA−630/Rhodaclean MSC(38/52/10)(Designated IRIS AQ−2)を用いて、新たな配合を調製した。これは、図15に示されるように、無限に希釈し、室温で安定なエマルションを得ることができる。
IRIS AQ−2の希釈溶液を、以下のように、インク清浄配合物に関して調製した(Designated IRIS AQ−3)。
【0129】
【表21】

【0130】
この組成物を、商業的なベンチマークと比較して、インク清浄に用いた。図16に写真で具体的に説明されるように、これは、20ストロークの3サイクル(1サイクル当たり、1mLの清浄剤)、次いで乾燥コットンスワブ(1サイクル)により、Gardner Scrub Testerを用いて上述のように試験された。以下の図は、IRIS AQ−3が、上記ベンチマークを明らかにしのぎ、そしてUVインクの基材をさらに有効に清浄することを強調している。
得られた配合は、生分解性を有し、そして溶媒含有率<100g/Lを有する、有効な環境に優しい印刷インク清浄剤である。
【0131】
[安定性の実験]
【0132】
【表22】

【0133】
以下の記載に従って、DV−9015,R0815−062−07を調製し、そしてモニターした。DV−9015の試料安定性を、38℃で100日間、そして室温において1年間モニターした。メタノール及び水分濃度を、それぞれ、標準添加ヘッドスペースガスクロマトグラフィー、及びカールフィッシャーを用いて測定した。上記試料を、水分の検討のために、シンチレーションバイアルに置き、そしてメタノールの実験のために密封されたヘッドスペースバイアル(それぞれの解析日に関して2つ)に置いた。いくつかのバイアルを、38℃でオーブン内に置き、そして他の貯蔵は、室温であった。
【0134】
水分測定は、870 Karl Fisher Titrino Plusを用いて行われた。50μLの試料を、滴定セルに置き、そして標準化された複合の5つの溶液を用いて滴定された。各試験日において、試料を3回分析した。
【0135】
標準添加法を用いて、メタノール濃度を得た。炎イオン化検出器(FID)を備えるガス・クロマトグラフ(GC Agilent 6890A)を用いた。試料バイアルを、ヘッドスペースオーブン内で15分間、45℃で平衡させ、次いで、DB−I(30m×0.32mm×1μm)カラム内に注入した。初めに、上記カラムを、40℃で8分間保持し、次いで40℃/分において、温度を200℃まで上げた。6ヶ月を少し超えた頃、上記試料は、クリアーなエマルションであり、そしてpHは、0.3pH単位のみずれた。
【0136】
図17を参照すると、上記配合は、一部加水分解する傾向を有する−エステルは、加水分解し、そして酸性型及びメタノールを生成する。メタノールの生成がモニターされ、そして本発明の二塩基酸エステルの加水分解に相関した。図17は、最初の8週間におけるメタノール濃度を具体的に説明し、そこでは、ダイヤモンドは、室温における濃度を表し、そして円は、38℃における試料を表す。メタノール濃度は、250ppm〜約190ppm、典型的には約210ppmにおいて安定であった。含水率は、約30%において、一定であった。
【0137】
【表23】

【0138】
表18、DV−9001、R0765−035−18を参照し、上述のDV−9015試料と同様に、試料を調製し、そして取り分けた。1年超の後、試料は、クリアーなエマルションのままであり、そしてpHは、1単位未満低下した。
【0139】
従って、本発明は、目的を実行し、そして上記結果及び優位性、並びにその中に固有の他のものを達成するように良好に適合されている。本発明は、本発明の特定の好ましい実施形態を参照することにより描写及び記載され、そして規定されているが、上記参照は、本発明に対する限定を暗示するものではなく、そして上記限定は、推測されない。本発明は、当業者に実施されるように、相当な改良、変更及び均等物が可能である。本発明の描写された及び記載された好ましい実施形態は、例示的のみであり、そして本発明の範囲を網羅するものではない。従って、本発明は、あらゆる点で均等に完全に認識される、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲によりのみ制限されることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(i)ジアルキルメチルグルタレート及び(ii)少なくとも1種のジアルキルアジペート又はジアルキルエチルスクシネートを含む二塩基酸エステルのブレンド、
(b)アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される界面活性剤、ここで、前記清浄組成物は、落書き用清浄剤、塗装された基材用清浄剤、インク用清浄剤、金属基材用清浄剤、プラスチック基材用清浄剤、シミ用清浄剤、ハンドクリーナー、樹脂用清浄剤、タール樹脂用清浄剤、テキスタイル用清浄剤、ペイントリムーバー及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される産業又は民生向け用途に用いられる、
を含む清浄組成物。
【請求項2】
前記二塩基酸エステルのブレンドが、ジアルキルアジペート、ジアルキルメチルグルタレート及びジアルキルエチルスクシネートを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記二塩基酸エステルのブレンドが、ポリアミドの製造における1種又は2種以上の副生成物に由来する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記二塩基酸エステルのブレンドが、アジポニトリルに由来する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記二塩基酸エステルのブレンドが、前記組成物の約1質量%〜約60質量%を構成し、そして前記界面活性剤が、前記組成物の約1質量%〜約65質量%を構成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記界面活性剤が、前記組成物の約1質量%〜約35質量%を構成する、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
離層剤、緩衝剤、芳香剤、香料、消泡剤、染料、白色化剤、増白剤、可溶化材料、安定化剤、増粘剤、腐食防止剤、ローション、鉱物油、酵素、曇点調整剤、粒子、防腐剤、イオン交換体、キレート剤、泡立ち抑制剤、汚染除去剤、柔軟剤、不透明化剤、不活性希釈剤、グレー化抑制剤、安定化剤、ポリマー及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される添加剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記添加剤が、前記組成物の約0.1質量%〜約40質量%を構成する、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記添加剤が、ピネン、ピネン誘導体、d−リモネン、ジペンテン、oc−ピネン及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される離層剤を含み、前記離層剤が、前記組成物の約1質量%〜約12質量%を構成する、請求項6に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物の約2質量%〜約85質量%の水をさらに含み、前記組成物が、マイクロエマルションである、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記二塩基酸エステルのブレンドが、下記:
(i)前記ブレンドの約7〜14質量%の、次の式:
【化1】

の二塩基酸エステル、
(ii)前記ブレンドの約80〜94質量%の、次の式:
【化2】

の二塩基酸エステル、及び
(iii)前記ブレンドの約0.5〜5質量%の、次の式:
【化3】

の二塩基酸エステルを含み、
ここで、R1及びR2は、それぞれ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシル、ヘプチル又はオクチルから選択される炭化水素基を含む、
請求項2に記載の組成物。
【請求項12】
前記ブレンドが、約210℃〜約400℃の沸点範囲により特徴付けられる、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記ブレンドが、約215℃〜約255℃の沸点範囲により特徴付けられる、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記ブレンドが、約255℃〜約390℃の沸点範囲により特徴付けられる、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
前記ブレンドが、約275℃〜約330℃の沸点範囲により特徴付けられる、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
コーティングされた表面に対して用いるための清浄組成物であって、
下記:
(a)前記清浄組成物の約1質量%〜約60質量%の、次の一般式:
【化4】

(式中、R9及びR10は、独立して、約1〜約8個の炭素原子を含む炭化水素鎖を含み、そしてR8は、−CH2−CH2−CH2−CH2−,−CH(CH3)−CH2−CH2−、及び−CH(C25)−CH2−の混合物である)
を有する二塩基酸エステルのブレンド、
(b)前記清浄組成物の約1質量%〜約65質量%の、テルペンアルコキシレート、アルコールアルコキシレート及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される界面活性剤;及び
(c)前記清浄組成物の約1質量%〜約12質量%の、ピネン又はそれらの誘導体、
を含む清浄組成物。
【請求項17】
前記組成物の約2質量%〜約85質量%の水をさらに含み、前記組成物がマイクロエマルションである、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記コーティングされた表面が、塗装された表面である、請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
前記テルペンアルコキシレートが、次の式:
【化5】

又は
【化6】

(式中、R6及びR7は、それぞれ、水素、CH3、又はC25であり、「n」は、約1〜約30の整数であり、そして「m」は、0〜約20の整数であり、そして「p」は、0〜約20の整数である)
を有する、請求項16に記載の組成物。
【請求項20】
前記式が、式(IV)を含み、そしてR6がCH3であり、「n」が約20〜約25の整数であり、そして「m」が約5〜約10の整数である、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
前記アルコールアルコキシレートが、次の式:
【化7】

(式中、R7は、水素、又は約5〜約25個の炭素原子を含む炭化水素鎖であり、「n」は、約1〜約30の整数、さらに典型的には2〜約20の整数、そして最も典型的には約3〜約12の整数である)
を含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項22】
7が、約9〜約12個の炭素原子を含む炭化水素鎖である、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記ブレンドが、下記:
(i)前記ブレンドの約7〜14質量%の、次の式:
【化8】

の二塩基酸エステル、
(ii)前記ブレンドの約80〜94質量%の、次の式:
【化9】

の二塩基酸エステル、及び
(iii)前記ブレンドの約0.5〜5質量%の、次の式
【化10】

の二塩基酸エステルを含み、
ここで、R1及びR2は、それぞれ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシル、ヘプチル又はオクチルから選択される炭化水素基を含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項24】
前記二塩基酸エステルのブレンドが、ポリアミドの製造における1種又は2種以上の副生成物に由来する、請求項16に記載の組成物。
【請求項25】
前記二塩基酸エステルのブレンドが、アジポニトリルの製造に用いられる1種又は2種以上の副生成物に由来する、請求項16に記載の組成物。
【請求項26】
コーティングされた表面を清浄する方法であって、下記、
(a)下記を含む清浄組成物を得るステップ、
(i)ジアルキルアジペート、ジアルキルメチルグルタレート及びジアルキルエチルスクシネートを含む二塩基酸エステルのブレンド、及び
(ii)アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及びそれらの任意の組み合わせから成る群から選択される界面活性剤、
(b)前記清浄組成物を、汚染物を有する、コーティングされた表面と接触させるステップ、そして
(c)前記コーティングされた表面から、用いられた清浄組成物を除去するステップ、
を含む方法。
【請求項27】
前記清浄組成物が、下記、
(a)前記清浄組成物の約1質量%〜約55質量%の、二塩基酸エステルのブレンド、ここで、前記ブレンドは、下記を含む、
(i)前記ブレンドの約7〜14質量%の、次の式:
【化11】

の二塩基酸エステル、
(ii)前記ブレンドの約80〜94質量%の、次の式:
【化12】

の二塩基酸エステル、及び
(iii)前記ブレンドの約0.5〜5質量%の、次の式:
【化13】

の二塩基酸エステルを含み、
ここで、R1及びR2は、それぞれ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシル、ヘプチル又はオクチルから選択される炭化水素基を含む;
(b)前記清浄組成物の約0.1質量%〜約55質量%の、テルペンアルコキシレート、アルコールアルコキシレート及びそれらの組み合わせから成る群から選択される界面活性剤;
(c)前記清浄組成物の約0.1質量%〜約13質量%の、ピネン又はその誘導体;及び
(d)前記清浄組成物の約3質量%〜約85質量%の水、
を含むマイクロエマルションである、請求項26に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公表番号】特表2011−520009(P2011−520009A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−508516(P2011−508516)
【出願日】平成21年5月8日(2009.5.8)
【国際出願番号】PCT/US2009/002873
【国際公開番号】WO2009/137096
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(508339035)
【Fターム(参考)】