説明

生ごみの処理装置

【課題】 微生物の活動に良い環境の維持ができ、生ごみの分解発酵を促進できる生ごみ処理装置を提供する。
【解決手段】 底部に通風孔1を設けた処理槽3と、この処理槽3の底部に設けた通風孔1に熱源4により加熱された温風を供給するように設けた温風供給部5と、この温風供給部5に設けた熱源4に外気と処理槽3内の空気を混合して送風する送風機10と、この送風機10から送風される空気の一部を排気する排気通路12とを備え、前記処理槽3内に微生物処理するための大形チップ14を入れて生ごみを処理する生ごみ処理装置。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物により生ごみを分解処理する生ごみ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レストランや食品加工工場等により毎日排出される生ごみの量は膨大なものになってきており、これらの生ごみは処理業者や、行政機関により回収され焼却や埋め立て処分されているものの増大の一途をたどる発生量に処理能力がついていけない現状になりつつあり、種々の生ごみ処理装置が普及されてきているが、さらに微生物の活動に良い環境を維持できる生ごみ処理装置の開発が要望されている。
【0003】従来、この種の生ごみ処理装置の一例として図10に示されるものが知られていた。
【0004】以下、その構成について図10を参照しながら説明する。
【0005】図に示すように、生ごみ投入口101を有し、内部に撹拌羽根102を設け、生ごみを微生物処理するための木質細片103が充填された処理室104の上部に木質細片投入口105を有する木質細片補蓄室106が設けられ、この木質細片補蓄室106と処理室104とが通気性を有する仕切板107にて開閉自在に仕切られていた。
【0006】そして、木質細片補蓄室106内の木質細片103と処理室104内の木質細片103とが仕切板107を通して同じ温度および湿度状態に保持されていて仕切板107を開けて未使用の木質細片103を処理室104へと落下移送させて使用中の木質細片103と混合させても微生物による分解処理能力が低下しないようにしていた。
【0007】また、処理室104内の微生物による分解処理にて発生する臭気を、木質細片補蓄室106内に補蓄される木質細片103を通過させることにより、脱臭させて木質細片投入口105から外部へ排気していた。
【0008】また、他の例として図11に示すように、発酵槽201におが屑等の発酵床202を充填し、発酵槽201の底部の一部は浸出水の排出と空気の流入のために網状203に形成し、パイプ204は空気流入口と浸出水排出口を兼ねるように設け、発酵槽201の内部には撹拌機205及び脱臭筒206を設け、発酵槽201の側壁にはエアー抜きパイプ207を設けるものがあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の生ごみ処理装置では、前者においては処理室104内には木質細片103を充填して微生物処理を行っているが、通気性が悪く微生物の活動に良い環境となる高温好気性が悪いという課題があり、微生物の活動に良い環境を作ることが要求されている。
【0010】また、後者においても発酵床202におが屑等を用いるため通気性が悪く、前者と同様に微生物の活動に良い環境となる高温好気性が悪いという課題があり、微生物の活動に良い環境を作ることが要求されている。
【0011】本発明は、上記課題を解決するもので、微生物の活動に良い環境の維持ができ、生ごみの分解発酵を促進できる生ごみ処理装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の生ごみ処理装置は上記目的を達成するために、底部に通風孔を設けた処理槽と、この処理槽の底部に設けた通風孔に熱源により加熱された温風を供給するように設けた温風供給部と、この温風供給部に設けた熱源に外気と処理槽内の空気を混合して送風する送風機と、この送風機から送風される空気の一部を排気する排気通路とを備え、前記処理槽内に微生物処理するための大形チップを入れて生ごみを処理する構成としたものである。
【0013】本発明によれば、微生物の活動に良い環境の維持ができ、生ごみの分解発酵を促進できる生ごみ処理装置が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、底部に通風孔を設けた処理槽と、この処理槽の底部に設けた通風孔に熱源により加熱された温風を供給するように設けた温風供給部と、この温風供給部に設けた熱源に外気と処理槽内の空気を混合して送風する送風機と、この送風機から送風される空気の一部を排気する排気通路とを備え、前記処理槽内に微生物処理するための大形チップを入れて生ごみを処理する構成としたものであり、温風が大形チップ間の隙間を通り、処理槽内全体に通風ができ、微生物に良い高温好気性の環境が維持でき生ごみの分解発酵を促進することができるという作用を有する。
【0015】以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0016】
【実施例】(実施例1)図1(a)、(b)に示すように、底部に通風孔1を設け内部に撹拌羽根2を設けた処理槽3の下方部に、処理槽3の底部に設けた通風孔1にヒーター等の熱源4により加熱された温風を供給するように温風供給部5を設け、外気取入口6より給気する外気と処理槽3の空気を給気するように処理槽3に設けた給気口7を給気通路8に連通し、温風供給部5に設けた熱源4に送風路9を介して送風する送風機10を設け、送風機10から送風する空気の一部を排気筒11より装置外に排気する排気通路12を設け、給気通路8と排気通路12および送風機10を本体枠13内に収納し、処理槽3内には生ごみを微生物処理するために木材をのみ等の工具で削りとったように先端部が薄くとがり、断面がほぼ菱形形状で一例として図1(b)に示すように、厚み(H)がほぼ3mm〜10mm、長さ(L)が5mm〜60mm、幅(W)3mm〜30mm程度の大きさの木材チップからなる大形チップ14を入れて生ごみ処理装置を構成する。
【0017】上記構成において、処理槽3内に投入させた生ごみは、処理槽3内に設けられた大形チップ14に含まれた微生物により分解発酵されて処理されるもので、送風機10により外気取入口6と処理槽3内の空気を給気する給気口7より給気通路8を介して混合給気し、送風路9を経て温風供給部5に設けた熱源4に送風し、熱源4により加熱された温風を処理槽3の底部に設けた通風孔1より処理槽3内に送風するとともに、送風機10より送風される空気の一部は排気通路12を通り排気筒11より排気される。
【0018】また、処理槽3内には大形チップ14を設けていることにより、大形チップ14間の隙間が大きく形成され、隙間を通り処理槽3内全体に通風され、微生物に対し高温好気性の環境を作ることができ生ごみが処理されることとなる。
【0019】このとき、大形チップ14を、木材をのみ等の工具で削りとったように先端部が薄くとがり、断面がほぼ菱形形状の木材チップを用いることにより、方形状の大形チップを用いた場合と比較して表面積が大きく、先端の薄くとがった部分からの吸水率が高まり微生物に対する環境の良化が図れるとともに、形状が特殊な形状であることにより大形チップ14間に隙間が形成され易くなる。
【0020】また、処理槽3内に設けた撹拌羽根2を適宜回転させ、生ごみを撹拌することにより、前記、断面がほぼ菱形形状の木材チップの薄くとがった先端部により生ごみに多くの傷が入り、微生物による分解発酵が促進される。
【0021】このように本発明の実施例1の生ごみ処理装置によれば、底部に通風孔1を設けた処理槽3内に生ごみを微生物処理するための大形チップ14を設け、送風機9より送風される空気を熱源4で加熱し、温風供給部5より温風を処理槽3の通風孔1を経て処理槽3内に送風することにより、温風は処理槽3内に設けた大形チップ14間の隙間を通り処理槽3内に通風できるので、微生物の活動に良い高温好気性の環境を維持することができ、生ごみの分解発酵を促進することができる。
【0022】また、大形チップ14は、木材をのみ等の工具で削りとったように先端部が薄くとがり、断面がほぼ菱形形状の木材チップで形成したので、大形チップ14の表面積が大きく、吸水率が高まり微生物に対する環境の良化が図れるとともに、特殊な形状であることにより大形チップ14間に隙間が形成され易くなり、また木材チップの薄くとがった先端部により生ごみに多くの傷が入り、微生物の活動にふさわしい環境を容易に作成し、維持することができる。
【0023】(実施例2)図2に示すように、排気通路12Aと処理槽3Aを連通するように設けたバイパス通路15と、このバイパス通路15を開閉する電動ダンパー16と、排気通路12Aに設けられる排気風量調整ダンパー17と、温風供給部5と処理槽3Aの底部間の圧力を検出する圧力センサー18とを設け構成する。
【0024】上記構成において、処理槽3Aの底部に設けた通風孔1に目詰まりが生じると圧力センサー18により圧力の変化が検出され、バイパス通路15に設けた電動ダンパー16を開放し、排気通路12Aに設けた排気風量調整ダンパー17が排気通路12Aの断面積が縮小されるように調整され、送風機10から送られる空気は、排気通路12Aを通りバイパス通路15を経て処理槽3A内に送風され、微生物により生ごみの分解発酵が維持でき、排気通路12Aに送られた空気の一部は排気風量調整ダンパー17を経て排気されることとなる。
【0025】このように本発明の実施例2の生ごみ処理装置によれば、排気通路12Aと処理槽3Aを連通するバイパス通路15に電動ダンパー16を設け、排気通路12Aに排気風量調整ダンパー17を設け、通風孔1の目詰まりを検出して電動ダンパー16および排気風量調整ダンパー17を制御するので、処理槽3内に異物が混入して通風孔1が詰まって通風ができなくなった場合においても、バイパス通路15を介して処理槽3A内に送風することができ、処理槽3A内の微生物の活動できる環境を維持することができる。
【0026】(実施例3)図3に示すように処理槽3Bの底部に設けられる通風孔1Aの下方に、処理槽3B内で微生物により生ごみが分解発酵され処理された処理物19を受ける排出トレー20を設け、排出トレー20に温風が接触するように温風供給部5Aを配設した構成とする。
【0027】上記構成において、温風供給部5Aより送風される温風は排出トレー20に接触し、排出トレー20内の処理物19が乾燥されるとともに、排出トレー20に落下する処理物19にも温風が接触して処理物19が乾燥され土壌改良材としてリサイクル利用ができることとなる。
【0028】このように本発明の実施例3の生ごみ処理装置によれば、処理槽3Bの下部に設けた通風孔1Aの下方に処理物19を受ける排出トレー20を設け、温風供給部5Aから送風された温風が排出トレー20に接触するように配設したので、処理物19は温風により乾燥され土壌改良材としてリサイクル利用を図ることができる。
【0029】(実施例4)図4に示すように、処理槽3C内に微細噴霧させる噴霧ノズル21を設け、噴霧ノズル21に水道水を供給する給水パイプ22を接続し、給水パイプ22には散水ボタン23を押すことにより開閉される電磁弁24を設け散水装置25を構成する。
【0030】上記構成において、処理槽3C内に生ごみを投入するときに投入口(図示せず)を開口すると臭いが外部にでてくるので、このようなときには投入口を開口する前に散水ボタン23を操作して電磁弁24を開き、噴霧ノズル21より水道水を微細噴霧し臭い成分を吸着させ臭いの外部への放散を抑制することができることとなる。
【0031】このように本発明の実施例4の生ごみ処理装置によれば、処理槽3C内に微細噴霧させる噴霧ノズル21を有した散水装置25を設けたので、生ごみの投入口の開口前に散水装置25により水を微細噴霧させることで臭い成分を吸着させ、投入口からの臭い発生を抑制することができる。
【0032】(実施例5)図5に示すように、処理槽3D内の湿度を検出する湿度センサー26と処理槽3D内に散水し、床材の含水率を維持させる噴霧ノズル21Aを設け、噴霧ノズル21Aに水道水を供給する給水パイプ22を接続し、給水パイプ22には電磁弁24Aを設け散水装置25Aを形成し、湿度センサー26の湿度信号にもとづき電磁弁24Aを開閉制御する制御部27を設け構成する。
【0033】上記構成において、処理槽3D内の湿度が設定値より低下したが湿度センサー26により検出されると、検出された湿度信号が制御部27に送られ、制御部27により電磁弁24Aが開放するように制御され、処理槽3D内に散水装置25Aの噴霧ノズル21Aより散水され処理槽3D内の湿度が設定値に達したことが湿度センサー26により検出されると、制御部27を介し電磁弁24Aが閉鎖され、散水装置25Aによる散水が停止されることとなる。
【0034】このように本発明の実施例5の生ごみ処理装置によれば、処理槽3D内の湿度を湿度センサー26で検出し、処理槽3D内に散水する散水装置25Aに設けた電磁弁24Aを制御部27を介して自動的に制御されるので、処理槽3D内の微生物に対して適正な床材の含水率を維持することができる。
【0035】(実施例6)図6に示すように、温風供給部5に送風する送風路9Aを開閉する電動ダンパー16Aと、電動ダンパー16Aを開閉制御する制御部27Aを設け、処理槽3Eに設けた生ごみ投入口28の開放時に制御部27Aを介して電動ダンパー16Aを作動し送風路9Aを閉鎖する構成とする。
【0036】上記構成において、生ごみ処理槽3E内に生ごみを投入するため、生ごみ投入口28を開口すると制御部27Aを介して電動ダンパー16Aが作動し送風路9Aが閉鎖され、送風機10から送風される空気は処理槽3Eに送られることなく排気通路12を通り排気され、処理槽3E内の空気は給気口7より給気通路8を通り送風機10に給気され、処理槽3E内は負圧状態となり、生ごみ投入口28からも処理槽3E内に給気されることとなる。
【0037】このように本発明の実施例6の生ごみ処理装置によれば、送風路9Aを開閉する電動ダンパー16Aを生ごみ投入口28の解放時に制御部27Aを介して閉鎖させるので、処理槽3E内は負圧状態となり、処理槽3E内の臭いが生ごみ投入口28より放射されにくくなり使用者に不快感を与えることがなくなる。
【0038】(実施例7)図7に示すように、給気通路8Aと排気通路12Bおよび送風機10Aと処理槽3Fと脱臭槽29を囲む本体枠13Aを設け、本体枠13Aには外気吸込口30を設け、脱臭槽29の吸込口31を処理槽3Fに接続し、脱臭槽29の排気口32を給気通路8Aに接続し、処理槽3Fの外側位置に配設された給気通路8Aに本体枠13A内の空気を給気し、浄化するエアフィルター32を有した給気口7Aを設け、外気吸込口30と連通する通風路33を形成するように構成する。
【0039】上記構成において、生ごみ処理装置を運転すると、送風機10Aにより外気吸込口31より外気が吸い込まれるとともに、処理槽3Fの外側の空気が通風路33を介して給気口7Aに給気され、給気口7Aに設けたエアフィルター32で浄化された空気が給気通路8Aを通り送風機10Aに給気され、送風機10Aにより送風路9を通り温風供給部5に送られ、熱源4により加熱された温風が通風孔1より処理槽3F内に送られて生ごみが処理され、処理槽3F内で発生した臭気は吸込口31より脱臭槽29内に吸い込まれ、脱臭槽29で脱臭されたのち、給気通路8Aに連通し循環され一部は排気通路12Bを通り排気される。
【0040】このように本発明の実施例7の生ごみ処理装置によれば、処理槽3Fの外側にエアフィルター32を介して外気吸込口30と連通する通風路33を設けたので、処理槽3Fから漏れた臭気が本体枠13Aの外にでることがなく排気され、臭気による環境の悪化を防止することができる。
【0041】また、処理槽3Fの臭気を含む空気を脱臭槽29を介して脱臭し、外気と混合させて循環送風するので、臭い発生が抑制でき使用者に不快感を与えることが緩和できる。
【0042】(実施例8)図8および図9に示すように、上方に開口部34を有した生ごみ投入用容器35を載置する台36および生ごみ投入用容器35の上方部を支持する支持部37を有した容器受け38と、この容器受け38で受けられた生ごみ投入用容器35の開口部34が上方向から、処理槽3Gに生ごみを投入するために設けられた生ごみ投入口28A側の横方向に向きを変換できるように、生ごみ投入口28Aの下方部にヒンジ(図示せず)等を介して容器受け38を上方部を支点に回動自在に支持した構成とする。
【0043】上記構成において、生ごみ投入用容器35の開口部34が上方に向いた状態で、生ごみ仮置き用として生ごみ投入用容器35に貯えられた生ごみを処理槽3G内に投入するときには、生ごみ投入用容器35を受けていた容器受け38を上方部を支点に回動し、生ごみ投入口28A側に生ごみ投入用容器35の開口部34が対向するように傾け、生ごみ投入口28Aより生ごみを処理槽3G内に投入し、投入後は生ごみ投入用容器35の開口部34が上方に向いた状態に復帰させる。
【0044】このように本発明の実施例8の生ごみ処理装置によれば、上方に開口部34を有した生ごみ投入用容器35を支持する容器受け38と、を有した載置する台36および生ごみ投入用容器35の上方部を支持する容器受け38と、この容器受け38で受けられた生ごみ投入用容器35の開口部34が上向きから横方向に向きを変換できるように、生ごみ投入口28Aの下方部に容器受け38を上方部を支点に回動自在に支持したので、小さな力の回動動作のみで、生ごみを生ごみ投入口28Aより投入することができ、投入作業が楽になる。
【0045】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発明によれば底部に通風孔を設けた処理槽と、この処理槽の底部に設けた通風孔に熱源により加熱された温風を供給するように設けた温風供給部と、この温風供給部に設けた熱源に外気と処理槽内の空気を混合して送風する送風機と、この送風機から送風される空気の一部を排気する排気通路とを備え、前記処理槽内に微生物処理するための大形チップを入れて生ごみを処理するので、温風を処理槽全体に通風することができ、微生物が活動するための良い環境を維持することができ、生ごみの分解発酵を促進できる生ごみ処理装置を提供できる。
【0046】また、大形チップは、木材をのみ等の工具で削りとったように先端部が薄くとがり、断面がほぼ菱形形状の木材チップで形成したので、表面積が大きく、吸水率が高まるとともに、特殊な形状により大形チップ間に隙間が形成され易くなって微生物の活動にふさわしい環境を容易に維持することができる。
【0047】また、排気通路と処理槽を連通するように設けたバイパス通路と、このバイパス通路を開閉する電動ダンパーと、前記排気通路に設けられる排気風量調整ダンパーとを備え、通風孔の目詰まりを検出して前記ダンパーを制御する構成としたので、処理槽の通風孔が詰まって通風ができなくなっても、微生物の活動に良い環境を維持することができる。
【0048】また、処理槽の底部に設けられる通風孔の下方に、処理物を受ける排出トレーを設け、前記排出トレーに温風が接触するように温風供給部を配設したので、通風孔より好気性発酵した処理物が排出トレーに排出され、温風にて乾燥され土壌改良材としてリサイクル利用ができる。
【0049】また、処理槽内に微細噴霧させる噴霧ノズルを有した散水装置を設けたので、生ごみ投入口の開口前に水を微細噴霧することで臭い成分を吸着させ、臭いの発生を抑制させることができる。
【0050】また、処理槽内の湿度を検出する湿度センサーと、前記処理槽内に散水する散水装置と、前記湿度センサーにもとづき前記散水装置を制御する制御部を設けたので、微生物の活動に適正な床材の含水率を維持できる。
【0051】また、温風供給部に送風する送風路を開閉する電動ダンパーと、この電動ダンパーを開閉制御する制御部とを設け、処理槽に設けた生ごみ投入口の開放時に前記制御部を介して前記電動ダンパーにより前記送風路を閉鎖する構成としたので、生ごみ投入口の開口時に処理槽内は負圧になるので、処理槽内の臭いが生ごみ投入口より出るのが防止できる。
【0052】また、処理槽の外側にエアフィルターを介して外気吸込口と連通する通風路を設けたので、処理槽から漏れた臭気が装置の外にでることなく排気される。
【0053】また、処理槽の空気を脱臭槽を介して脱臭し、外気と混合させて循環送風する構成としたので、処理槽内の空気が脱臭槽を循環するので、臭いの発生の抑制ができる。
【0054】また、上方に開口部を有した生ごみ投入用容器を載置する台、および前記生ごみ投入用容器の上方部を支持する支持部を有した容器受けと、この容器受けで受けられた生ごみ投入用容器の開口部が上方向から生ごみ投入口側の横方向に向きを変換できるように、前記生ごみ投入口の下方部に容器受けを上方部を支点に回動自在に支持したので、小さな力で生ごみを生ごみ投入口より投入することができ投入作業が楽になる生ごみ処理装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例1の生ごみ処理装置の構成を示す断面図
(b)同生ごみ処理装置に使用される大形チップの斜視図
【図2】同実施例2の生ごみ処理装置の構成を示す断面図
【図3】同実施例3の生ごみ処理装置の処理物の乾燥状態を示す断面図
【図4】同実施例4の生ごみ処理装置の構成を示す断面図
【図5】同実施例5の生ごみ処理装置の構成を示す断面図
【図6】同実施例6の生ごみ処理装置の構成を示す断面図
【図7】同実施例7の生ごみ処理装置の構成を示す断面図
【図8】同実施例8の生ごみ処理装置の生ごみ投入前の状態を示す斜視図
【図9】同生ごみ処理装置の生ごみ投入後の状態を示す斜視図
【図10】従来の生ごみ処理装置の構成を示す断面図
【図11】同他の例の生ごみ処理装置の構成を示す断面図
【符号の説明】
1 通風孔
1A 通風孔
3 処理槽
3A 処理槽
3B 処理槽
3C 処理槽
3D 処理槽
3E 処理槽
3F 処理槽
4 熱源
5 温風供給部
5A 温風供給部
8 給気通路
8A 給気通路
9A 送風路
10 送風機
12 排気通路
12A 排気通路
13A 本体枠
14 大形チップ
15 バイパス通路
16 電動ダンパー
16A 電動ダンパー
17 排気風量調整ダンパー
19 処理物
20 排出トレー
21 噴霧ノズル
25 散水装置
25A 散水装置
26 湿度センサー
27 制御部
27A 制御部
28 生ごみ投入口
28A 生ごみ投入口
29 脱臭槽
30 外気吸込口
32 エアフィルター
33 通風路
34 開口部
35 生ごみ投入用容器
36 台
37 支持部
38 容器受け

【特許請求の範囲】
【請求項1】 底部に通風孔を設けた処理槽と、この処理槽の底部に設けた通風孔に熱源により加熱された温風を供給するように設けた温風供給部と、この温風供給部に設けた熱源に外気と処理槽内の空気を混合して送風する送風機と、この送風機から送風される空気の一部を排気する排気通路とを備え、前記処理槽内に微生物処理するための大形チップを入れて生ごみを処理する生ごみ処理装置。
【請求項2】 大形チップを、のみ等の工具で削りとったように先端部が薄くとがり、断面がほぼ菱形形状で形成した請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項3】 排気通路と処理槽を連通するように設けたバイパス通路と、このバイパス通路を開閉する電動ダンパーと、前記排気通路に設けられる排気風量調整ダンパーとを備え、通風孔の目詰まりを検出して前記ダンパーを制御する構成とした請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項4】 処理槽の底部に設けられる通風孔の下方に、処理物を受ける排出トレーを設け、この排出トレーに温風が接触するように温風供給部を配設した請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項5】 処理槽内に微細噴霧させる噴霧ノズルを有した散水装置を設けた請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項6】 処理槽内の湿度を検出する湿度センサーと、前記処理槽内に散水する散水装置と、前記湿度センサーにもとづき前記散水装置を制御する制御部を設けた請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項7】 温風供給部に送風する送風路を開閉する電動ダンパーと、この電動ダンパーを開閉制御する制御部とを設け、処理槽に設けた生ごみ投入口の解放時に前記制御部を介して前記電動ダンパーにより前記送風路を閉鎖する構成とした請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項8】 処理槽の外側にエアフィルターを介して外気吸込口と連通する通風路を設けた請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項9】 処理槽の空気を脱臭槽を介して脱臭し、外気と混合させて循環送風する構成とした請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項10】 上方に開口部を有した生ごみ投入用容器を載置する台、および前記生ごみ投入用容器の上方部を支持する支持部を有した容器受けと、この容器受けで受けられた生ごみ投入用容器の開口部が、上方向から生ごみ投入口側の横方向に向きを変換できるように前記生ごみ投入口の下方部に、前記容器受けを上方部を支点に回動自在に支持した請求項1記載の生ごみ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2001−79520(P2001−79520A)
【公開日】平成13年3月27日(2001.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−262138
【出願日】平成11年9月16日(1999.9.16)
【出願人】(000006242)松下精工株式会社 (36)
【Fターム(参考)】