説明

生体認証を用いた無線電子ロック装置

【課題】認証が容易であり、屋内側の電子機器にも悪影響を与えることが無い生体認証を用いた無線電子ロック装置を提供すること。
【解決手段】玄関扉1の外側又は玄関扉周囲の外壁面に設置されると共に無線による制御信号を送受信する外部生体認証装置2と、玄関扉1の内側に設置されると共に無線による制御信号を送受信する制御装置3とを有し、前記制御装置3は玄関扉1の鍵16を駆動するロック駆動部31と制御信号の送受信用の外部アンテナ15とを有しており、前記外部アンテナ15の一部は玄関扉1の外側に露出している。また、生体認証を用いた無線電子ロック装置は、玄関扉1の内部空間に内部生体認証装置4を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玄関などに取付けられる生体認証を用いた無線電子ロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テンキー入力や磁気カード等を用いた電子ロック装置が用いられてきたが、これらの電子ロック装置は、暗証番号の盗用や磁気カードの複製等の問題があり、これら電子ロック装置に代わるものとしてリモコン式の無線電子ロック装置が多く使用されてきている。
【0003】
このような無線電子ロック装置は、使用者が携帯するリモコン装置と、屋外に設置されると共に当該リモコン装置の無線による送信信号を受信する制御装置と、この制御装置により制御され、玄関扉に取付けられている施錠及び開錠を行うロック駆動装置とを有している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような無線電子ロック装置では、屋外に設置された制御装置による制御信号を、玄関扉に取付けられているロック駆動装置へ無線により送信する。このため、比較的大きな送信出力を必要とする。これは、玄関扉の多くが金属製であるために制御装置からの無線による制御信号が遮断されてしまうからである。
【0005】
このような比較的大きな送信出力は、屋内側(家屋内)に置かれているOA機器やテレビ等の電子機器への好ましくない電磁波となり、これら電子機器に対して悪影響を与えるという問題点がある。
【0006】
さらに、使用者がリモコン装置を紛失した場合には開錠操作が不可能になるという問題もある。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、認証が容易であり、屋内側の電子機器にも悪影響を与えることがない生体認証を用いた無線電子ロック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、扉の外側又は扉周囲の外壁面に設置されると共に無線による制御信号を送受信する外部生体認証装置と、扉の内側に設置されると共に無線による制御信号を送受信する制御装置とを有し、前記制御装置は扉の鍵を駆動するロック駆動部と制御信号の送受信用の外部アンテナとを有しており、前記外部アンテナの一部は扉の外側に露出していることを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、前記外部アンテナは扉の外側に設けられている取っ手の一部又は全部であり、前記取っ手は扉の本体と電気的に絶縁されていることを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、前記外部生体認証装置と前記制御装置とが、共に内部に収容した電池を電源とすることが好ましい。
【0011】
さらに、本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、さらに扉の内部空間に設けられている内部生体認証装置を有し、前記制御装置は前記内部生体認証装置と無線による制御信号の送受信を行うための内部アンテナを有していることが好ましい。
【0012】
さらに、本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、前記外部生体認証装置と前記内部生体認証装置とが、予め登録された利用者の手や指の血管パターンによって利用者を識別し無線による制御信号を送信することが好ましい。
【0013】
さらに、本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、前記内部生体認証装置が、さらに遠隔地との通信手段を有すること特徴とする。
【0014】
さらに、本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、前記内部生体認証装置が、前記制御装置を中継し、前記外部生体認証装置へ無線による制御信号を送信することを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、前記外部生体認証装置が、前記制御装置を中継し、前記内部生体認証装置へ無線による制御信号を送信することを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、前記内部生体認証装置が、利用者が有する複数の指の各血管パターンを識別するための記憶手段を備えていることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、外部認証装置と制御装置とを有し、制御装置が有する外部アンテナにより無線による制御信号の送受信が行われるため、扉が金属製である場合でも良好な送受信を実現することができる。また、この制御信号の送受信は、非常に微弱な電波により実行できるため、外部認証装置と制御装置の消費電力を低減することができる。また、屋内側の電子機器にも電磁波による悪影響を与えることが無い。
【0018】
請求項2記載の本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、外部アンテナを扉の外側に設けた取っ手の一部又は全部としたため、扉の全体の構造を改変することなく外部アンテナを設けることができる。このため、既存の扉を利用することができるため、無線電子ロック装置の製造コストを低減することができる。
【0019】
請求項3記載の本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置は、上記のように外部認証装置と制御装置の消費電力を小さくすることができるため、これら装置は電池を電源とすることができる。このため、外部認証装置や制御装置の設置に伴う電力(家庭用100V電源等)を確保するための配線工事が不要となり、設置コストを削減することができる。
【0020】
請求項4記載の本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置では、内部生体認証装置が、内部アンテナにより制御装置と無線により制御信号の送受信を行うため、内部生体認証装置と制御装置との間において配線工事を行う必要がない。特に、制御装置は扉の内側に設置されているため、扉の可動部(蝶番が設けられている基部)における配線の屈曲による断線を防止することができる。
【0021】
請求項5記載の本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置では、外部生体認証装置と内部生体認証装置が、予め登録された利用者の手や指の血管パターンによって利用者を識別するため、利用者はテンキー入力用の暗証番号の暗記や、磁気カードやリモコン装置を携帯する必要がない。
【0022】
請求項6記載の本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置では、内部生体認証装置が遠隔地との通信手段を有しているため、扉の開閉において異常な状態が生じると、自動的にセキュリティ会社等に当該状態を通報することができる。
【0023】
請求項7及び請求項8記載の本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置では、外部生体認証装置と内部生体認証装置が、制御装置を介して無線により制御信号を送受信することができるため、扉が金属製である場合でも良好な送受信を実現することができる。
【0024】
請求項9記載の本発明に係る生体認証を用いた無線電子ロック装置では、内部生体認証装置が、利用者が有する複数の指の各血管パターンを識別するための記憶手段を備えているため、利用者が指を選択することにより、他人に気付かれないように内部生体認証装置を操作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る第1実施形態の生体認証を用いた無線電子ロック装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1及び図2はこの生体認証を用いた無線電子ロック装置の概念図であり、図1は、玄関扉1の外側と、その周囲に設置した外部生体認証装置2とを示し、また、図2は、玄関扉1の内側と、その玄関扉1の内側に設置した制御装置3と、室内に設置した内部生体認証装置4とを示している。
【0026】
本実施形態の生体認証を用いた無線電子ロック装置は、玄関扉1の外側又は玄関扉周囲の外壁面に設置されると共に無線による制御信号を送受信する外部生体認証装置2と、玄関扉1の内側に設置されると共に無線による制御信号を送受信する制御装置3とを有し、前記制御装置3は玄関扉1の鍵16を駆動するロック駆動部31と制御信号の送受信用の外部アンテナ15とを有しており、前記外部アンテナ15の一部は玄関扉1の外側に露出していることを特徴とする。さらに、この無線電子ロック装置は、玄関扉1の内部空間に内部生体認証装置4を備えている。
【0027】
図1に示す外部生体認証装置2は公知の静脈認証機能を有する。即ち、認証用指挿入口21に挿入された利用者の手や指の静脈の血管パターンを赤外線により識別し、予め登録されている利用者の静脈の血管パターンとの一致又は不一致を判断する機能を有している。さらに、この外部生体認証装置2は、識別結果により制御信号を生成し、当該信号を無線により制御装置3へ送信し、又は、制御装置3からの無線による送信信号を受信して警報音を発生する機能を有する。
【0028】
また、本実施形態の外部生体認証装置2は、さらに警報音を発生するスピーカー22を備えている。この外部生体認証装置2は、その内部に電池収納部(図示せず)を有し、電池を電源としているため、外部電源を必要としない。
【0029】
図2に示す制御装置3は、玄関扉1の内側に設置されており、玄関扉1の鍵16を電動駆動するロック駆動部31と、制御機能を備えた制御部32とを有する。この制御部32は、ロック駆動部31の制御の他、外部生体認証装置2を無線による制御信号により制御している。また、制御部32は、玄関扉1の外側に設けられている取っ手13の下方に設けた外部アンテナ15を有し(図1参照)、この外部アンテナ15を介して外部生体認証装置2との間で無線によって制御信号の送受信を行っている。この外部アンテナ15は、金属板から成る玄関扉本体11や金属製の取っ手13とは絶縁体14により絶縁されている。また、制御装置3には内部アンテナ33が設けられており、この内部アンテナ33を介して後述する内部生体認証装置4との間で無線によって制御信号の送受信を行っている。また、符号17で示す部材は玄関扉1の開閉状態を検知するセンサである。
【0030】
この制御装置3も、その内部に電池収納部(図示せず)を有し、電池を電源としているため、外部電源を必要としない。
【0031】
図2に示す内部生体認証装置4は、上記外部生体認証装置2と同様に公知の静脈認証機能を有する。この生体認証を行うため、内部生体認証装置4には認証用指挿入口41が設けられている。さらに、この内部生体認証装置4は、その内部に無線電子ロック装置全体の制御を行う主制御部5と、セキュリティ会社が所在する遠隔地と電話線等を介して通信を行う通信部6とを備えている。
【0032】
また、本実施形態の内部生体認証装置4は、さらに警報音を発生するスピーカー42を備えている。さらに、鍵16の開錠と施錠を遠隔操作するための鍵操作スイッチ43、非常時に使用する通報スイッチ44、及び通報解除スイッチ45とを備えている。
【0033】
また、内部生体認証装置4の主制御部5は、内部アンテナ46を有し、この内部アンテナ46を介して上記制御装置3との間で無線によって制御信号の送受信を行っている。
【0034】
以下、本実施形態の作用効果を説明する。
利用者が施錠された玄関扉1を開く場合には、外部生体認証装置2の認証用指挿入口21に予め登録されている指を挿入する。外部生体認証装置2は、この指の静脈パターンを読み取り、予め登録されている指の静脈パターンと一致している場合には、開錠可能信号を無線により送信する。
【0035】
この開錠可能信号は、外部アンテナ15を介して制御装置3内部の制御部32に送信され、制御部32の開錠信号によりロック駆動部31が駆動され鍵16が開錠される。
【0036】
開錠後、玄関扉1が開くと、制御部32が玄関扉の開放時間の計測を開始する。そして、予め定めた所定時間以上、玄関扉1の開放状態が続くと、制御部32は内部アンテナ33を介して異常を告知する制御信号を内部生体認証装置4の主制御部5へ送信する。この信号を受信した主制御部5はスピーカー42によって警報音を発生する。また、制御部32は外部アンテナ15を介して異常を告知する制御信号を外部生体認証装置2へ送信する。この信号を受信した外部生体認証装置2はスピーカー22によって警報音を発生する。
【0037】
玄関扉1が再び閉鎖されると、センサ17により玄関扉1の閉鎖状態が検知され、制御装置3内部の制御部32による施錠信号によりロック駆動部31が駆動され鍵16が施錠される。そして制御部32により施錠信号が外部生体認証装置2と内部生体認証装置4へ送信され、警報音が継続している場合にはこれが停止される。
【0038】
このように、制御装置3に外部アンテナ15を設けることにより、外部生体認証装置2との間の無線信号の送信を非常に微弱な電波により実行することができる。
【0039】
次に、侵入者が鍵16を破壊して侵入した場合について説明する。この場合、外部生体認証装置2からは開錠信号が制御装置3へ送信されていない。この状態において、センサ17が玄関扉の開放状態を検知すると、制御装置3内部の制御部32は、内部アンテナ33を介して内部生体認証装置4へ侵入警報信号を送信する。同時に、制御部32は外部アンテナ15を介して外部生体認証装置2へ侵入警報信号を送信する。これら侵入警報信号により、外部生体認証装置2のスピーカー22と、内部生体認証装置4のスピーカー42がそれぞれ警報音を発生する。
【0040】
さらに、侵入警報信号が内部生体認証装置4により受信されると、主制御部5は、通信部6を作動させ電話線等を介して遠隔地に所在するセキュリティ会社へ不正な侵入があった旨が自動的に通報される。
【0041】
この通報を解除するための操作は、通報解除スイッチ45を押しながら予め登録されている利用者の指を認証用指挿入口41へ挿入することにより行う。主制御部5は、予め登録されている指の静脈パターンと一致している場合には、通報が解除された旨を、通信部6を作動させてセキュリティ会社に通報する。
【0042】
また、通報が解除された場合には、主制御部5はスピーカー42の警報音を停止し、また、内部アンテナ46を介して制御装置3に警報音の停止信号を送信する。この停止信号を受信した制御装置3は、さらに制御装置3の外部アンテナ15を介してこの警報音の停止信号を無線により送信し、この停止信号を受信した外部生体認証装置2はスピーカー22の警報音を停止する。
【0043】
このように、内部生体認証装置4からの無線による制御信号は、制御装置3によって中継され、外部生体認証装置2へと送信される。このため、玄関扉1が閉鎖された状態であっても、内部生体認証装置4からの無線による制御信号は外部生体認証装置2に確実に受信される。また、内部生体認証装置4からの無線による制御信号の送信は、制御装置3により中継されるため、非常に微弱な電波により実行することができる。
【0044】
侵入者が利用者を脅迫して通報解除操作を行おうとした場合、利用者は通報続行のために予め登録されている指とは異なる指を認証用指挿入口41に挿入する。例えば、人差し指を通報解除用の指として登録しておき、親指を通報続行用の指として登録しておく。このために内部生体認証装置4は、利用者が有する複数の指の血流パターンを識別するための記憶手段としてのメモリ(図示せず)をその内部に有している。脅迫された利用者が通報解除スイッチ45を押しながら予め登録されている通報続行用の指を認証用指挿入口41へ挿入すると、通報は解除されない。しかし、主制御部5によって、上記の通報解除の場合と同様にスピーカー42と、外部生体認証装置2のスピーカー22との警報音は停止される。このため、侵入者は通報が解除されたと誤解するが、通報は解除されておらず、セキュリティ会社は侵入者に対する行動を続行することができる。このように、利用者が指を選択することにより、他人に気付かれないように内部生体認証装置4を操作することができる。
【0045】
利用者が留守にする場合には、内部生体認証装置4の警戒ボタン47を押した後、玄関扉1から退去し、外部生体認証装置2の認証用指挿入口21に予め登録されている指を挿入する。警戒ボタン47が操作されると、内部生体認証装置4は、制御装置3に無線により警戒信号を送信する。警戒信号を受信した制御装置3は待機状態になる。そして、利用者が玄関扉1から退去し、外部生体認証装置2の認証用指挿入口21に予め登録されている指を挿入すると、外部生体認証装置2から施錠信号が送信される。この施錠信号を制御装置3が受信すると、制御装置3内部の制御部32がロック駆動部31を駆動し、鍵16を施錠する。同時に、制御部32は内部アンテナ33を介して利用者の退去完了を通知する制御信号を内部生体認証装置4へ無線により送信する。内部生体認証装置4は、内部生体認証装置4の主制御部5に接続されているセキュリティシステム(図示せず)に対して警戒状態への移行を通知する制御信号を送信する。このセキュリティシステムは、窓の開閉状態や振動等を感知するセンサや対人感知用の赤外線センサ等を備えた公知の防犯システムである。
【0046】
以上のように、本実施形態の生体認証を用いた無線電子ロック装置は、外部認証装置2と制御装置3とを有し、制御装置3が有する外部アンテナ15により無線による制御信号の送受信が行われるため、玄関扉1が金属製である場合でも良好な送受信を実現することができる。また、この制御信号の送受信は、非常に微弱な電波により実行できるため、外部認証装置2と制御装置3の消費電力を低減することができる。
【0047】
さらに、外部アンテナ15は玄関扉1の取つ手の一部又は全部であるため、玄関扉1の全体の構造を改変することなく、外部アンテナを設けることができる。このため、既存の玄関扉を利用することができ、無線電子ロック装置の製造コストを低減することができる。
【0048】
さらに、上記のように外部認証装置2と制御装置3の消費電力を小さくすることができるため、これら装置は電池を電源とすることができる。このため、外部認証装置2や制御装置3の設置に伴う電力(家庭用100V電源等)を確保するための配線工事が不要となり、設置コストを削減することができる。
【0049】
さらに、内部生体認証装置4は、内部アンテナ46により制御装置3と制御信号の送受信を行うため、内部生体認証装置4と制御装置3との間において配線工事を行う必要がない。特に、制御装置3は玄関扉1の内側に設置されているため、玄関扉1の可動部(蝶番が設けられている基部)における配線の屈曲による断線を防止することができる。
【0050】
さらに、外部生体認証装置2と内部生体認証装置4は、予め登録された利用者の手や指の血管パターンによって利用者を識別するため、利用者はテンキー入力用の暗証番号の暗記や、磁気カードやリモコン装置を携帯する必要がない。
【0051】
さらに、内部生体認証装置4は、遠隔地との通信手段を有しているため、玄関扉1の開閉において異常な状態が生じると、自動的にセキュリティ会社等に当該状態を通報することができる。
【0052】
さらに、外部生体認証装置2と内部生体認証装置4は、制御装置3を介して制御信号を無線により送受信することができるため、玄関扉1が金属製である場合でも良好な送受信を実現することができる。
【0053】
さらに、内部生体認証装置4は、利用者が有する複数の指の各血管パターンを識別するための記憶手段を備えているため、利用者が指を選択することにより、他人に気付かれないように内部生体認証装置4を操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明に係る実施形態の生体認証を用いた無線電子ロック装置の概念図であり、玄関扉1の外側とその周囲に設置した外部生体認証装置2とを示している。なお、玄関扉1は、実際の大きさよりも小さく表示されている。
【図2】図1に示す生体認証を用いた無線電子ロック装置の概念図であり、玄関扉1の内側に設置した制御装置3と室内に設置した内部生体認証装置4とを示している。なお、玄関扉1は、実際の大きさよりも小さく表示されている。
【符号の説明】
【0055】
1 玄関扉
11 玄関扉本体
13 取っ手
14 絶縁体
15 外部アンテナ
16 鍵
17 センサ
2 外部生体認証装置
21 認証用指挿入口
22、42 スピーカー
3 制御装置
31 ロック駆動部
32 制御部
33 内部アンテナ
4 内部生体認証装置
41 認証用指挿入口
43 鍵操作スイッチ
44 通報スイッチ
45 通報解除スイッチ
46 内部アンテナ
47 警戒スイッチ
5 主制御部
6 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
扉の外側又は扉周囲の外壁面に設置されると共に無線による制御信号を送受信する外部生体認証装置と、扉の内側に設置されると共に無線による制御信号を送受信する制御装置とを有し、前記制御装置は扉の鍵を駆動するロック駆動部と制御信号の送受信用の外部アンテナとを有しており、前記外部アンテナの一部は扉の外側に露出していることを特徴とする請求項1記載の生体認証を用いた無線電子ロック装置。
【請求項2】
前記外部アンテナは扉の外側に設けられている取っ手の一部又は全部であり、前記取っ手は扉の本体と電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1記載の生体認証を用いた無線電子ロック装置。
【請求項3】
前記外部生体認証装置と前記制御装置とは、共に内部に収容した電池を電源とする請求項1記載の生体認証を用いた無線電子ロック装置。
【請求項4】
前記生体認証を用いた無線電子ロック装置は、さらに扉の内部空間に設けられている内部生体認証装置を有し、前記制御装置は前記内部生体認証装置と無線による制御信号の送受信を行うための内部アンテナを有している請求項1記載の生体認証を用いた無線電子ロック装置。
【請求項5】
前記外部生体認証装置と前記内部生体認証装置とは、予め登録された利用者の手や指の血管パターンによって利用者を識別し無線による制御信号を送信する請求項4記載の生体認証を用いた無線電子ロック装置。
【請求項6】
前記内部生体認証装置は、さらに遠隔地との通信手段を有すること特徴とする請求項4記載の生体認証を用いた無線電子ロック装置。
【請求項7】
前記内部生体認証装置は、前記制御装置を中継し、前記外部生体認証装置へ無線による制御信号を送信することを特徴とする請求項4記載の生体認証を用いた無線電子ロック装置。
【請求項8】
前記外部生体認証装置は、前記制御装置を中継し、前記内部生体認証装置へ無線による制御信号を送信することを特徴とする生体認証を用いた請求項4記載の無線電子ロック装置。
【請求項9】
前記内部生体認証装置は、利用者が有する複数の指の各血管パターンを識別するための記憶手段を備えている生体認証を用いた請求項4記載の無線電子ロック装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate