生化学分析装置
【課題】測定すべき検体を収容している検体収容容器が別の形状の検体収容容器に移し替えられた場合においても、自動的に検体収容容器の形状情報を変更し、分析時間のロスを無くす。
【解決手段】化学分析装置において、分注対象の検体についてラック2又は検体収容容器STに付された識別情報の内、識別情報発生部で検体識別情報発生に使用されない方の識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段23を設け、制御コンピュータ16は、修正検体容器形状情報発生手段23から修正用検体容器形状情報が発生された場合、その修正用検体容器形状情報に基づいて検体分注機構9を制御してその分注対象の検体が収容された検体収容容器STから検体を吸引分注すると共に、記憶された指定分析項目情報に基づき指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように制御する。
【解決手段】化学分析装置において、分注対象の検体についてラック2又は検体収容容器STに付された識別情報の内、識別情報発生部で検体識別情報発生に使用されない方の識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段23を設け、制御コンピュータ16は、修正検体容器形状情報発生手段23から修正用検体容器形状情報が発生された場合、その修正用検体容器形状情報に基づいて検体分注機構9を制御してその分注対象の検体が収容された検体収容容器STから検体を吸引分注すると共に、記憶された指定分析項目情報に基づき指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は血液や尿等の生体試料を分析する生化学分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、生化学分析装置の一概略例を示している。生化学分析装置は、大まかには、搬送機構A、測定機構B、及び制御機構Cから成り、前記搬送機構Aによって生体試料(以後、検体と称す)を収容する検体収容容器を前記測定機構Bの検体吸引位置まで搬送し、該測定機構Bにおいて、検体と試薬を反応容器内に分注し、該検体と試薬の混合液の反応を測定するものである。なお、前記制御機構Cは前記搬送機構A及び前記測定機構Bの制御と該測定機構Bで測定された結果を分析等を行うものである。
【0003】
前記搬送機構Aは検体を収容した検体収容容器1が複数個(図1の場合5個)セットされたラック2を供給するラック供給部3、所定の処理が終了したラックを回収するラック回収部4、及び、前記ラック供給部3と前記測定機構Bの間及び該測定機構と前記ラック回収部4との間でそれぞれラックを搬送する搬送路5(前者を往路5a、後者を復路5bと称す)から成り、何れもコンベアを主構成要素としており、前記ラック供給部3に供給された各ラック2は順次往路5aに送り出され、検体吸引位置で所定の吸引が行われ、所定の処理が終わったラックは前記復路5bに送り込まれ、前記ラック回収部4に回収される様に成っている。
なお、前記搬送路5の往路5aに、前記検体収容容器1及び前記ラック2に付された検体識別情報を読み取るためのバーコードリーダー21(又は識別情報発生手段)が設けられている。
前記測定機構Bは、反応ディスク6、第1試薬テーブル7、第2試薬テーブル8、検体分注器9、第1試薬分注器10、第2試薬分注器11を備えている。
【0004】
前記反応ディスク6は多数の反応容器12がセットでき、更に、間欠回転出来るように成っており、前記反応容器12に分注された検体と試薬を攪拌する攪拌機構13、該検体と試薬の混合液の反応を光学的に測定する為の光源と光度計から成る光学測定機構14、測定の終了した反応管内の混合液を排し、該管内を洗浄液で洗浄する洗浄機構15が備えられている。
【0005】
前記検体分注器9は検体吸引位置に来た検体収容容器1から所定量の検体を吸引して、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来ている反応容器に該検体を吐出(分注)するノズルを有する可動アームを備えている。
【0006】
前記第1試薬分注器10は、前記第1試薬テーブル7の回転により所定の位置に来た該第1試薬テーブル7にセットされた第1試薬容器から第1試薬を所定量吸引して、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来た反応容器に該第1試薬を吐出(分注)するノズルを有する可動アームを備えている。同様に、前記第2試薬分注器11は、前記第2試薬テーブル8の回転により所定の位置に来た該第2試薬テーブルにセットされた第2試薬容器から第2試薬を所定量吸引して、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来た反応容器に該第2試薬を吐出(分注)するノズルを有する可動アームを備えている。
【0007】
前記制御機構Cは、前記搬送機構A、及び測定機構Bの各部の動作などを制御するコンピュータから成る制御コンピュータ16から成る。
なお、前記制御機構Cには、生化学分析装置100の前記制御コンピュータ16に各種指令を送ったり、該制御コンピュータ16を介して送られて来る測定データに基づいてデータ処理を行ったりするホストコンピュータ17、キーボードやマウスから成る入力装置18、表示装置19及びメモリ20も含まれる。
【0008】
この様に構成された生化学装置において、検体の分析方法として、1)検体バーコード分析方法、2)ラック番号分析方法、3)シーケンシャル番号分析方法、以上の3種類が知られている。
【0009】
先ず、検体バーコード分析方法について説明する。検体バーコード分析方法の場合、検体収容容器に検体の識別情報が付される。図2に示すように検体収容容器1に検体を入れた時に、入れた検体を特定するために、検体収容容器1外面の特定箇所に、検体識別情報(以後、検体ID番号と称す)を有する検体バーコードラベル52が貼られる。
ラックは、図3に示すように複数の検体収容容器を収納するラック2の側面には、収納された検体収容容器1に貼られた検体バーコードラベル52が見える様に縦方向にスリット54が形成されている。
図1及び図4に示すように、分析する検体(例えば、血清、尿等)を収納した検体収容容器AVをラック2´に収納する。このラック2´を生化学分析装置100のラック供給部3にセットする。該ラック2´はラック供給部3から前記往路5aに送り出され、前記バーコードリーダー21によって検体収容容器AVの検体バーコードラベル52から検体ID番号が読み込まれ制御コンピュータ16に送られる。
【0010】
該制御コンピュータ16は、前記バーコードリーダー21からの検体ID番号に基づいて分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータ21から読み出し、該指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて生化学装置100の検体分注器9に指令を送るので、該検体分注器9は搬送路5の往路5a上において、検体吸引位置に来たラック2´の検体収容容器AVから所定量だけ吸引し、反応ディスク6が回転し、所定の位置に来た反応容器12に分注する。
【0011】
次に、第1試薬テーブル7の回転により所定の位置に来た第1試薬容器の第1試薬は、前記第1試薬分注器10によって所定量だけ吸引され、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来ている反応容器12に分注される。
【0012】
次に、攪拌機構13は、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来ている前記反応容器12に分注された検体と第1試薬を攪拌する。
【0013】
次に、第2試薬テーブル7の回転により所定の位置に来た第2試薬容器の第2試薬は第2試薬分注器11によって所定量だけ吸引され、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来ている前記反応容器12に分注される。
【0014】
次に、前記攪拌機構13は、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来ている前記反応容器12内の混合液と第2試薬を攪拌する。なお、分析項目により第2試薬の分注が不必要な場合には、前記第2試薬の吸引・分注及び後の(二回目の)攪拌は行われない。
次に、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来た前記反応容器12の混合液は光学的測定装置14によって吸光度が測定され、この吸光度値が制御コンピュータ16を介してホストコンピュータ17に送られ、検体の成分分析が行われ、各検体ID番号に対応させて分析結果が外部メモリ20に記憶される。なお、前記光学的測定装置14で吸光度が測定された混合液が収容された反応容器は洗浄機構15によって洗浄される。
【0015】
続いて、ラック番号分析方法について説明する。ラック番号分析方法の場合、ラックに検体の識別情報が付される。図1及び図5に示すように、入れた検体を特定するために、ラック1の特定箇所に、検体識別情報(以後、検体ID番号と称す)を有する検体バーコードラベル52が貼られる。
【0016】
この検体バーコードラベル52´が貼られたラック2´に分析する検体が入った検体収容容器AVを収納する。
【0017】
該ラック2´を図5に示す生化学分析装置100の搬送機構Aのラック供給部3にセットする。このラック2´は、ラック供給部3から搬送路5に搬送され、前記搬送路5の往路5aのバーコードリーダー21で、該ラック2´の検体バーコードラベル52´から検体ID番号としてラック番号を読み込んで制御コンピュータ16に送る。
該制御コンピュータ16は、前記バーコードリーダー21からのラック番号に対応した分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータ21から読み出し、該指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて測定機構Bの検体分注器9、第1試薬分注器10、第1試薬テーブル7、第2試薬分注器11、第2試薬テーブル8、反応ディスク6、攪拌機構13、光学測定機構14、洗浄機構15を制御する。
そして、分注対象の検体が収容された検体収容容器AVから検体を吸引分注し、指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行い、測定された検体の吸光度は前記制御コンピュータ16を介して前記ホストコンピュータ17に送られて成分分析され、各検体ID番号に対応させて分析結果が外部メモリ20に記憶される。
続いて、シーケンシャル番号分析方法について説明する。シーケンシャル番号分析方法の場合、前述の生体分析装置と異なる構成は、分注対象の検体の分析する順に検体識別情報が発生する識別情報発生手段22が設けられ、検体収容容器1又はラック2に付された検体識別情報を読み込むバーコードリーダー21を削除した点である。図6は、シーケンシャル番号分析方法を適用した生化学分析装置の構成の一概略例を示している。図中、前記図1にて使用した記号と同一記号の付されたものは同一構成要素を示す。
図6、図7に示すように分析する検体を収納した検体収容容器AVをラック2´に収納し、生化学装置100のラック供給部3にセットし、分析を開始すると、生化学分析装置100の識別情報発生手段22は、分注対象の検体の分析する順序に自動的にシーケンシャル番号を発生させ、制御コンピュータ16に送る。該制御コンピュータ16は、受け取ったシーケンシャル番号に対応した分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータ17から読み出し、該指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて測定機構Bの検体分注器9、反応ディスク6を制御する。
そして、分注対象の検体が収容された検体収容容器AVから検体を吸引分注し、指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行い、測定された検体の吸光度は前記制御コンピュータ16を介して前記ホストコンピュータ17に送られて成分分析され、各検体ID番号に対応させて分析結果が外部メモリ20に記憶される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開2010−19808号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
さて、この様な生化学分析装置において検体収容容器に収容されている検体の量が十分でない場合がある。例えば、重篤な患者や乳幼児の場合には十分な量の検体が採取出来ないので、一般的に、この様な被検者の検体収容容器に収容されている検体は少量である。
【0020】
この様な少量検体が、例えば、図8の(a)に示す検体収容容器S(標準の長さと標準の径を有する容器)に入れられていた場合、前記した様に、この検体のID番号に対応させて分析項目情報と検体収容容器Sの形状情報が前記メモリ20に記憶された後、該検体収容容器の容器形状情報に基づいた距離だけ前記検体注入器9の可動アームが下降して検体を吸引しようとしても、検体収容容器底面からの検体の高さが低いために該可動アームに取り付けられたノズル先端部が該検体に届かなかったり、或いは、届いたとしても十分に該検体中に入り込めずに、所定量の検体が吸引出来ない事態が発生する。そこで、この様な事態が起きない様に、オペレータは、所定量の検体が吸引可能な検体収容容器、例えば、図8の(b)に示す検体収容容器T(前記標準の検体収容容器Sより長さが短く、径の小さい検体収容容器)に検体を移し、図8の(c)に示す前記検体収容容器Tを同じ検体バーコードラベルが貼られている検体収容容器Sに入れる。
【0021】
しかし、バーコードリーダー21がこの少量検体のID番号を読み込むと、前記外部メモリ20からは該検体ID番号に対する検体収容容器の形状情報(検体収容容器Sの種類情報)が読み出されるので、前記検体分注器9の可動アームは検体収容容器Sに設定されている距離移動してしまい、実際に検体を収容している検体収容容器Tの底に前記可動アームに取り付けられているノズル先端が衝突してしまう。
【0022】
そこで、この様なことが起こらない様に、検体を別の種類の検体収容容器に移し替えた場合、オペレータは、前記入力装置18を使って、該検体収容容器を変更した検体の検体ID番号に対応させて、変更した検体収容容器の形状情報を前記ホストコンピュータ17に入力して、該検体についての前記メモリ20の内容を変えていた。
【0023】
しかしながら、生化学分析装置の本体を成す測定機構Bと該測定機構Bに付随している制御コンピュータ16とが置かれている場所と、該制御コンピュータ16を除く制御機構Cの各ユニットが置かれている場所は、通常、別々の部屋になっており(即ち、前記二つの場所は離れている)、又、前記メモリ内容の入れ替えは厄介な作業であり、結果的に、分析時間のロスに繋がっている。
【0024】
本発明はこの様な問題を解決することを目的として成されたもので、新規な生化学分析装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明の生化学分析装置は、ラックに保持された検体収容容器から検体分注機構により検体を吸引して反応容器に吐出し、該反応容器で検体を指定分析項目用の試薬と反応させて分析を行う化学分析装置であって、分注対象の検体についてラック又は検体収容容器に付された識別情報を認識して検体識別情報を発生する識別情報発生部と、識別情報発生部からの検体識別情報に基づいて当該分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータから読み出して記憶し、記憶された指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて、当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように化学分析装置を制御する制御コンピュータを備えた化学分析装置において、
分注対象の検体について前記ラック又は検体収容容器に付された識別情報の内、前記識別情報発生部で検体識別情報発生に使用されない方の識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段を設け、前記制御コンピュータは、修正検体容器形状情報発生手段から修正用検体容器形状情報が発生された場合、当該修正用検体容器形状情報に基づいて前記検体分注機構を制御して当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、前記記憶された指定分析項目情報に基づき指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、検体の分析直前に、測定すべき検体を収容している検体収容容器が別の形状の検体収容容器に移し替えられた場合においても、オペレーション操作によることなく、自動的に検体収容容器の形状情報を変更することができるので、この変更された検体収容容器の形状情報に基づいて分注機構が制御でき、分析時間のロスがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】生化学分析装置の構成の一概略例を示す図である。
【図2】検体収容容器の一概略例を示す図である。
【図3】検体収容容器とラックの一概略例を示す図である。
【図4】検体バーコード分析方法を説明する一概略を示す図である。
【図5】ラック番号分析方法を説明する一概略を示す図である。
【図6】シーケンシャル番号分析方法を適用させた生化学分析装置の構成の一概略例を示す図である。
【図7】シーケンシャル番号分析方法を説明する一概略を示す図である。
【図8】三種類の検体収容容器の概略を示している。
【図9】本発明の実施の形態1、2に係る生化学分析装置の構成の一概略を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る検体バーコード分析方法を説明する一概略を示す図である。
【図11】本発明に実施の形態2に係るラック番号分析を説明する一概略を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係る生化学分析装置の構成の一概略を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係るシーケンシャル番号分析方法を説明する一概略を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下の図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る生化学分析装置の構成の一概略例を図9に示す。図中、前記図1にて使用した記号と同一記号の付されたものは同一構成要素を示す。
【0029】
本実施例が従来例と異なるのは、分析直前に検体収容容器の形状が変わった場合においても分析が行えるように該検体収容容器に付されたバーコードラベルの識別情報から修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段を設けた点である。
【0030】
即ち、図9において、図中23は分注対象の検体について検体収容容器又はラックに付されたバーコードの識別情報の内、バーコードリーダー21からの検体識別情報の発生に使用されない方の識別情報を認識し、修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段である。
【0031】
なお、前記バーコードリーダー21は、検体収容容器1又はラックに付された識別情報を同時に読み込むものである。
このような生化学分析装置において、先ず、本発明を採用した生化学分析装置で検体バーコード分析方法について説明する。この分析方法の場合、検体バーコードラベルが検体収容容器に貼られ、検体容器形状バーコードラベルが専用のラックに貼られる。
【0032】
図9において、オペレータは、入力装置18を使った手入力、或いは検体採取部署が作成した分析すべき各検体の検体ID番号に対応させて検体容器の形状情報を含む分析項目を前記ホストコンピュータ17を通じて順次外部メモリ20に記憶させる。
次に、オペレータは、前記入力した各検体が収納された検体容器をラックにセットする。この際、例えば、検体収容容器S(図8の(a))の中に検体量の少ないものがあった場合、オペレータは、所定量の検体が吸引可能な検体収容容器、例えば、図8の(b)に示す検体収容容器Tに検体を移し、図8の(c)に示すように該検体収容容器Tを検体収容容器S内にセットした検体収容容器STにかえる。
なお、この少量検体に関しては、該少量の検体ID番号に対応させて最初の検体収容容器Sの形状情報が前記外部メモリ20に既に記憶されている。
図9、10において、オペレータは、前記検体収容容器STを検体容器形状情報が記憶された検体容器形状バーコードラベル52aが貼られた専用のラック2aにセットする。
このラック2aを生化学分析装置100のラック供給部3に置くと、該ラックが往路5aに送り出されると、バーコードリーダー21は検体収容容器STの検体バーコードラベル52から検体ID番号を読み込み修正検体容器形状情報発生手段23に送る。このとき、同時に前記バーコードリーダー21で専用ラック2aの検体容器形状バーコードラベル52aから検体収容容器形状情報が読み込まれ、修正検体容器形状情報発生手段23に送られる。
【0033】
該修正検体容器形状情報発生手段23は、前記バーコードリーダー21から送られてきた検体識別情報が検体識別情報を発生させる検体ID番号の場合、制御コンピュータ16に送るが、検体識別情報の発生に使用されない方の修正用検体容器形状情報を認識した場合には、該修正用検体容器形状情報を発生させ、制御コンピュータ16に送る。
【0034】
該制御コンピュータ16は、送られてきた修正用検体容器形状情報を内蔵メモリ(図示せず)に一旦記憶し、該検体ID番号に基づいて分注対象の検体に関する指定分析項目情報と前記検体容器形状情報をホストコンピュータ21から読み出すが、このとき、前記ホストコンピュータ17から読み出した前記検体容器形状情報を用いず、前記内蔵メモリ(図示せず)に記憶されている前記修正用検体容器形状情報を読み出し、この修正用検体容器形状情報に基づいて生化学分析装置100の検体分注機構を制御する。
【0035】
その結果、分注対象の検体が収納されている検体収容容器STから検体を正確に吸引され、分注が行われる。
その後、前記制御コンピュータ16は、前記指定分析項目情報に基づき生化学分析装置100の測定機構Bを制御し、前記指定分析項目情報に基づいて指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析が行われる。
(実施の形態2)
続いて、本発明の実施の形態2に係るラック番号分析方法について説明する。この分析方法の場合、検体バーコードラベルがラックに貼られ、検体容器形状バーコードラベルが検体収容容器に貼られる。
分析直前、検体収容容器1の中に検体量の少ないものを見つけた場合、図11に示すようにオペレータは所定の検体が吸引可能な検体収納容器、即ち、検体を図8(b)に示す検体収容容器Tに移し、検体容器形状情報を記憶した検体容器形状バーコードラベル52aが貼られている検体収容容器ST内にセットする。そして、この検体収容容器STを検体バーコードラベル52が貼られたラック2aにセットする。
このラック2aを図9に示す生化学分析装置100のラック供給部3に置くと、該ラック2aが往路5aに送り出されると、バーコードリーダー21は、検体収容容器STの検体容器形状バーコードラベル52aから検体収容容器形状情報を、ラック2aの検体バーコードラベル52から検体ID番号を読み込んで修正検体容器形状情報発生手段23に送る。
【0036】
該修正検体容器形状情報発生手段23は、前記バーコードリーダー21から送られてきた検体識別情報が検体識別情報を発生させる検体ID番号の場合、制御コンピュータ16に送るが、検体識別情報の発生に使用されない方の修正用検体容器形状情報を認識した場合には、該修正用検体容器形状情報を発生させ、制御コンピュータ16に送る。
【0037】
該制御コンピュータ16は、送られてきた修正用検体容器形状情報を内蔵メモリ(図示せず)に一旦記憶し、前記検体ID番号に基づいて分注対象の検体に関する指定分析項目情報と前記検体容器形状情報をホストコンピュータ21から読み出すが、このとき、前記ホストコンピュータ17から読み出した前記検体容器形状情報を用いず、前記内蔵メモリ(図示せず)に記憶されている前記修正用検体容器形状情報を読み出し、この修正用検体容器形状情報に基づいて生化学分析装置100の検体分注機構を制御する。
【0038】
その結果、分注対象の検体が収納されているラック2aの検体収容容器STから検体を正確に吸引され分注が行われる。
【0039】
その後、制御コンピュータ16は、前記指定分析項目情報に基づき生化学分析装置100の測定機構Bを制御し、前記指定分析項目情報に基づいて指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析が行われる。
(実施の形態3)
続いて、本発明の実施の形態3に係る生化学分析装置のシーケンシャル番号分析方法について説明する。
本発明を採用したシーケンシャル番号分析を適用した生化学分析装置の構成の一概略例を図12に示す。図中、前記図1にて使用した記号と同一記号の付されたものは同一構成要素を示す。
【0040】
本実施例が従来例のシーケンス番号分析方法を採用した生化学分析装置と異なるのは、修正検体容器形状情報発生手段23の配置位置とバーコードリーダー21´を設けている点である。
搬送路5の往路5にバーコードリーダー21´が設けられ、その出力側と接続され、情報識別発生手段22と制御コンピュータ16との間に配置された修正検体容器形状情報発生手段23を設けた点である。
【0041】
このような構成のシーケンシャル番号分析を適用した生化学分析装置において、検体収容容器1の中に検体量の少ないものを見つけた場合、オペレータは所定の検体が吸引可能な検体収納容器、即ち、検体を検体収容容器Tに移し、検体容器形状情報を記憶した検体容器形状バーコードラベル52aが貼られている検体収容容器ST内にセットする。そして、この検体収容容器STをラック2にセットする。
【0042】
分析する検体を収納した検体収容容器STをラック2に収納し、生化学装置100のラック供給部3にセットし、分析を開始すると、生化学分析装置100の識別情報発生手段22は、分注対象の検体の分析する順序に自動的にシーケンシャル番号を発生させ、修正検体容器形状情報発生手段23を介して制御コンピュータ16に送る。このとき、修正検体容器形状情報発生手段23がバーコードリーダー21から検体識別情報の発生に使用されない方の修正用検体容器形状情報を認識した場合には、該修正用検体容器形状情報を発生させ、制御コンピュータ16に送るのである。
【0043】
該制御コンピュータ16は、送られてきた修正用検体容器形状情報を内蔵メモリ(図示せず)に一旦記憶し、送られてきたシーケンシャル番号に基づいて分注対象の検体に関する指定分析項目情報と前記検体容器形状情報をホストコンピュータ21から読み出すが、このとき、前記ホストコンピュータ17から読み出した前記検体容器形状情報を用いず、前記内蔵メモリ(図示せず)に記憶されている前記修正用検体容器形状情報を読み出し、この修正用検体容器形状情報に基づいて生化学分析装置100の検体分注機構を制御する。
その結果、分注対象の検体が収納されているラック2の検体収容容器STから検体を正確に吸引され分注が行われる。その後、制御コンピュータ16は、前記指定分析項目情報に基づき生化学分析装置100の測定機構Bを制御し、前記指定分析項目情報に基づいて指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析が行われる。
【符号の説明】
【0044】
1・・・検体収容容器
2,2´,2a・・・ラック
3・・・ラック供給部
4・・・ラック回収部
5・・・搬送路
6・・・反応ディスク
7・・・第1試薬テーブル
8・・・第2試薬テーブル
9・・・検体分注器
10・・・第1試薬分注器
11・・・第2試薬分注器
12・・・反応容器
13・・・攪拌機構
14・・・光学測定機構
15・・・洗浄機構
16・・・制御コンピュータ
17・・・ホストコンピュータ
18・・・入力装置
19・・・表示装置
20・・・外部メモリ
21、21´・・・バーコードリーダー
22・・・識別情報発生手段
23・・・修正検体容器形状情報発生手段
52・・・検体バーコードラベル
52a・・・修正用検体容器形状情報バーコードラベル
54・・・スリット
【技術分野】
【0001】
本発明は血液や尿等の生体試料を分析する生化学分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、生化学分析装置の一概略例を示している。生化学分析装置は、大まかには、搬送機構A、測定機構B、及び制御機構Cから成り、前記搬送機構Aによって生体試料(以後、検体と称す)を収容する検体収容容器を前記測定機構Bの検体吸引位置まで搬送し、該測定機構Bにおいて、検体と試薬を反応容器内に分注し、該検体と試薬の混合液の反応を測定するものである。なお、前記制御機構Cは前記搬送機構A及び前記測定機構Bの制御と該測定機構Bで測定された結果を分析等を行うものである。
【0003】
前記搬送機構Aは検体を収容した検体収容容器1が複数個(図1の場合5個)セットされたラック2を供給するラック供給部3、所定の処理が終了したラックを回収するラック回収部4、及び、前記ラック供給部3と前記測定機構Bの間及び該測定機構と前記ラック回収部4との間でそれぞれラックを搬送する搬送路5(前者を往路5a、後者を復路5bと称す)から成り、何れもコンベアを主構成要素としており、前記ラック供給部3に供給された各ラック2は順次往路5aに送り出され、検体吸引位置で所定の吸引が行われ、所定の処理が終わったラックは前記復路5bに送り込まれ、前記ラック回収部4に回収される様に成っている。
なお、前記搬送路5の往路5aに、前記検体収容容器1及び前記ラック2に付された検体識別情報を読み取るためのバーコードリーダー21(又は識別情報発生手段)が設けられている。
前記測定機構Bは、反応ディスク6、第1試薬テーブル7、第2試薬テーブル8、検体分注器9、第1試薬分注器10、第2試薬分注器11を備えている。
【0004】
前記反応ディスク6は多数の反応容器12がセットでき、更に、間欠回転出来るように成っており、前記反応容器12に分注された検体と試薬を攪拌する攪拌機構13、該検体と試薬の混合液の反応を光学的に測定する為の光源と光度計から成る光学測定機構14、測定の終了した反応管内の混合液を排し、該管内を洗浄液で洗浄する洗浄機構15が備えられている。
【0005】
前記検体分注器9は検体吸引位置に来た検体収容容器1から所定量の検体を吸引して、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来ている反応容器に該検体を吐出(分注)するノズルを有する可動アームを備えている。
【0006】
前記第1試薬分注器10は、前記第1試薬テーブル7の回転により所定の位置に来た該第1試薬テーブル7にセットされた第1試薬容器から第1試薬を所定量吸引して、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来た反応容器に該第1試薬を吐出(分注)するノズルを有する可動アームを備えている。同様に、前記第2試薬分注器11は、前記第2試薬テーブル8の回転により所定の位置に来た該第2試薬テーブルにセットされた第2試薬容器から第2試薬を所定量吸引して、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来た反応容器に該第2試薬を吐出(分注)するノズルを有する可動アームを備えている。
【0007】
前記制御機構Cは、前記搬送機構A、及び測定機構Bの各部の動作などを制御するコンピュータから成る制御コンピュータ16から成る。
なお、前記制御機構Cには、生化学分析装置100の前記制御コンピュータ16に各種指令を送ったり、該制御コンピュータ16を介して送られて来る測定データに基づいてデータ処理を行ったりするホストコンピュータ17、キーボードやマウスから成る入力装置18、表示装置19及びメモリ20も含まれる。
【0008】
この様に構成された生化学装置において、検体の分析方法として、1)検体バーコード分析方法、2)ラック番号分析方法、3)シーケンシャル番号分析方法、以上の3種類が知られている。
【0009】
先ず、検体バーコード分析方法について説明する。検体バーコード分析方法の場合、検体収容容器に検体の識別情報が付される。図2に示すように検体収容容器1に検体を入れた時に、入れた検体を特定するために、検体収容容器1外面の特定箇所に、検体識別情報(以後、検体ID番号と称す)を有する検体バーコードラベル52が貼られる。
ラックは、図3に示すように複数の検体収容容器を収納するラック2の側面には、収納された検体収容容器1に貼られた検体バーコードラベル52が見える様に縦方向にスリット54が形成されている。
図1及び図4に示すように、分析する検体(例えば、血清、尿等)を収納した検体収容容器AVをラック2´に収納する。このラック2´を生化学分析装置100のラック供給部3にセットする。該ラック2´はラック供給部3から前記往路5aに送り出され、前記バーコードリーダー21によって検体収容容器AVの検体バーコードラベル52から検体ID番号が読み込まれ制御コンピュータ16に送られる。
【0010】
該制御コンピュータ16は、前記バーコードリーダー21からの検体ID番号に基づいて分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータ21から読み出し、該指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて生化学装置100の検体分注器9に指令を送るので、該検体分注器9は搬送路5の往路5a上において、検体吸引位置に来たラック2´の検体収容容器AVから所定量だけ吸引し、反応ディスク6が回転し、所定の位置に来た反応容器12に分注する。
【0011】
次に、第1試薬テーブル7の回転により所定の位置に来た第1試薬容器の第1試薬は、前記第1試薬分注器10によって所定量だけ吸引され、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来ている反応容器12に分注される。
【0012】
次に、攪拌機構13は、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来ている前記反応容器12に分注された検体と第1試薬を攪拌する。
【0013】
次に、第2試薬テーブル7の回転により所定の位置に来た第2試薬容器の第2試薬は第2試薬分注器11によって所定量だけ吸引され、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来ている前記反応容器12に分注される。
【0014】
次に、前記攪拌機構13は、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来ている前記反応容器12内の混合液と第2試薬を攪拌する。なお、分析項目により第2試薬の分注が不必要な場合には、前記第2試薬の吸引・分注及び後の(二回目の)攪拌は行われない。
次に、前記反応ディスク6の回転により所定の位置に来た前記反応容器12の混合液は光学的測定装置14によって吸光度が測定され、この吸光度値が制御コンピュータ16を介してホストコンピュータ17に送られ、検体の成分分析が行われ、各検体ID番号に対応させて分析結果が外部メモリ20に記憶される。なお、前記光学的測定装置14で吸光度が測定された混合液が収容された反応容器は洗浄機構15によって洗浄される。
【0015】
続いて、ラック番号分析方法について説明する。ラック番号分析方法の場合、ラックに検体の識別情報が付される。図1及び図5に示すように、入れた検体を特定するために、ラック1の特定箇所に、検体識別情報(以後、検体ID番号と称す)を有する検体バーコードラベル52が貼られる。
【0016】
この検体バーコードラベル52´が貼られたラック2´に分析する検体が入った検体収容容器AVを収納する。
【0017】
該ラック2´を図5に示す生化学分析装置100の搬送機構Aのラック供給部3にセットする。このラック2´は、ラック供給部3から搬送路5に搬送され、前記搬送路5の往路5aのバーコードリーダー21で、該ラック2´の検体バーコードラベル52´から検体ID番号としてラック番号を読み込んで制御コンピュータ16に送る。
該制御コンピュータ16は、前記バーコードリーダー21からのラック番号に対応した分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータ21から読み出し、該指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて測定機構Bの検体分注器9、第1試薬分注器10、第1試薬テーブル7、第2試薬分注器11、第2試薬テーブル8、反応ディスク6、攪拌機構13、光学測定機構14、洗浄機構15を制御する。
そして、分注対象の検体が収容された検体収容容器AVから検体を吸引分注し、指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行い、測定された検体の吸光度は前記制御コンピュータ16を介して前記ホストコンピュータ17に送られて成分分析され、各検体ID番号に対応させて分析結果が外部メモリ20に記憶される。
続いて、シーケンシャル番号分析方法について説明する。シーケンシャル番号分析方法の場合、前述の生体分析装置と異なる構成は、分注対象の検体の分析する順に検体識別情報が発生する識別情報発生手段22が設けられ、検体収容容器1又はラック2に付された検体識別情報を読み込むバーコードリーダー21を削除した点である。図6は、シーケンシャル番号分析方法を適用した生化学分析装置の構成の一概略例を示している。図中、前記図1にて使用した記号と同一記号の付されたものは同一構成要素を示す。
図6、図7に示すように分析する検体を収納した検体収容容器AVをラック2´に収納し、生化学装置100のラック供給部3にセットし、分析を開始すると、生化学分析装置100の識別情報発生手段22は、分注対象の検体の分析する順序に自動的にシーケンシャル番号を発生させ、制御コンピュータ16に送る。該制御コンピュータ16は、受け取ったシーケンシャル番号に対応した分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータ17から読み出し、該指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて測定機構Bの検体分注器9、反応ディスク6を制御する。
そして、分注対象の検体が収容された検体収容容器AVから検体を吸引分注し、指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行い、測定された検体の吸光度は前記制御コンピュータ16を介して前記ホストコンピュータ17に送られて成分分析され、各検体ID番号に対応させて分析結果が外部メモリ20に記憶される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開2010−19808号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
さて、この様な生化学分析装置において検体収容容器に収容されている検体の量が十分でない場合がある。例えば、重篤な患者や乳幼児の場合には十分な量の検体が採取出来ないので、一般的に、この様な被検者の検体収容容器に収容されている検体は少量である。
【0020】
この様な少量検体が、例えば、図8の(a)に示す検体収容容器S(標準の長さと標準の径を有する容器)に入れられていた場合、前記した様に、この検体のID番号に対応させて分析項目情報と検体収容容器Sの形状情報が前記メモリ20に記憶された後、該検体収容容器の容器形状情報に基づいた距離だけ前記検体注入器9の可動アームが下降して検体を吸引しようとしても、検体収容容器底面からの検体の高さが低いために該可動アームに取り付けられたノズル先端部が該検体に届かなかったり、或いは、届いたとしても十分に該検体中に入り込めずに、所定量の検体が吸引出来ない事態が発生する。そこで、この様な事態が起きない様に、オペレータは、所定量の検体が吸引可能な検体収容容器、例えば、図8の(b)に示す検体収容容器T(前記標準の検体収容容器Sより長さが短く、径の小さい検体収容容器)に検体を移し、図8の(c)に示す前記検体収容容器Tを同じ検体バーコードラベルが貼られている検体収容容器Sに入れる。
【0021】
しかし、バーコードリーダー21がこの少量検体のID番号を読み込むと、前記外部メモリ20からは該検体ID番号に対する検体収容容器の形状情報(検体収容容器Sの種類情報)が読み出されるので、前記検体分注器9の可動アームは検体収容容器Sに設定されている距離移動してしまい、実際に検体を収容している検体収容容器Tの底に前記可動アームに取り付けられているノズル先端が衝突してしまう。
【0022】
そこで、この様なことが起こらない様に、検体を別の種類の検体収容容器に移し替えた場合、オペレータは、前記入力装置18を使って、該検体収容容器を変更した検体の検体ID番号に対応させて、変更した検体収容容器の形状情報を前記ホストコンピュータ17に入力して、該検体についての前記メモリ20の内容を変えていた。
【0023】
しかしながら、生化学分析装置の本体を成す測定機構Bと該測定機構Bに付随している制御コンピュータ16とが置かれている場所と、該制御コンピュータ16を除く制御機構Cの各ユニットが置かれている場所は、通常、別々の部屋になっており(即ち、前記二つの場所は離れている)、又、前記メモリ内容の入れ替えは厄介な作業であり、結果的に、分析時間のロスに繋がっている。
【0024】
本発明はこの様な問題を解決することを目的として成されたもので、新規な生化学分析装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明の生化学分析装置は、ラックに保持された検体収容容器から検体分注機構により検体を吸引して反応容器に吐出し、該反応容器で検体を指定分析項目用の試薬と反応させて分析を行う化学分析装置であって、分注対象の検体についてラック又は検体収容容器に付された識別情報を認識して検体識別情報を発生する識別情報発生部と、識別情報発生部からの検体識別情報に基づいて当該分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータから読み出して記憶し、記憶された指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて、当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように化学分析装置を制御する制御コンピュータを備えた化学分析装置において、
分注対象の検体について前記ラック又は検体収容容器に付された識別情報の内、前記識別情報発生部で検体識別情報発生に使用されない方の識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段を設け、前記制御コンピュータは、修正検体容器形状情報発生手段から修正用検体容器形状情報が発生された場合、当該修正用検体容器形状情報に基づいて前記検体分注機構を制御して当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、前記記憶された指定分析項目情報に基づき指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、検体の分析直前に、測定すべき検体を収容している検体収容容器が別の形状の検体収容容器に移し替えられた場合においても、オペレーション操作によることなく、自動的に検体収容容器の形状情報を変更することができるので、この変更された検体収容容器の形状情報に基づいて分注機構が制御でき、分析時間のロスがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】生化学分析装置の構成の一概略例を示す図である。
【図2】検体収容容器の一概略例を示す図である。
【図3】検体収容容器とラックの一概略例を示す図である。
【図4】検体バーコード分析方法を説明する一概略を示す図である。
【図5】ラック番号分析方法を説明する一概略を示す図である。
【図6】シーケンシャル番号分析方法を適用させた生化学分析装置の構成の一概略例を示す図である。
【図7】シーケンシャル番号分析方法を説明する一概略を示す図である。
【図8】三種類の検体収容容器の概略を示している。
【図9】本発明の実施の形態1、2に係る生化学分析装置の構成の一概略を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る検体バーコード分析方法を説明する一概略を示す図である。
【図11】本発明に実施の形態2に係るラック番号分析を説明する一概略を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係る生化学分析装置の構成の一概略を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係るシーケンシャル番号分析方法を説明する一概略を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下の図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る生化学分析装置の構成の一概略例を図9に示す。図中、前記図1にて使用した記号と同一記号の付されたものは同一構成要素を示す。
【0029】
本実施例が従来例と異なるのは、分析直前に検体収容容器の形状が変わった場合においても分析が行えるように該検体収容容器に付されたバーコードラベルの識別情報から修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段を設けた点である。
【0030】
即ち、図9において、図中23は分注対象の検体について検体収容容器又はラックに付されたバーコードの識別情報の内、バーコードリーダー21からの検体識別情報の発生に使用されない方の識別情報を認識し、修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段である。
【0031】
なお、前記バーコードリーダー21は、検体収容容器1又はラックに付された識別情報を同時に読み込むものである。
このような生化学分析装置において、先ず、本発明を採用した生化学分析装置で検体バーコード分析方法について説明する。この分析方法の場合、検体バーコードラベルが検体収容容器に貼られ、検体容器形状バーコードラベルが専用のラックに貼られる。
【0032】
図9において、オペレータは、入力装置18を使った手入力、或いは検体採取部署が作成した分析すべき各検体の検体ID番号に対応させて検体容器の形状情報を含む分析項目を前記ホストコンピュータ17を通じて順次外部メモリ20に記憶させる。
次に、オペレータは、前記入力した各検体が収納された検体容器をラックにセットする。この際、例えば、検体収容容器S(図8の(a))の中に検体量の少ないものがあった場合、オペレータは、所定量の検体が吸引可能な検体収容容器、例えば、図8の(b)に示す検体収容容器Tに検体を移し、図8の(c)に示すように該検体収容容器Tを検体収容容器S内にセットした検体収容容器STにかえる。
なお、この少量検体に関しては、該少量の検体ID番号に対応させて最初の検体収容容器Sの形状情報が前記外部メモリ20に既に記憶されている。
図9、10において、オペレータは、前記検体収容容器STを検体容器形状情報が記憶された検体容器形状バーコードラベル52aが貼られた専用のラック2aにセットする。
このラック2aを生化学分析装置100のラック供給部3に置くと、該ラックが往路5aに送り出されると、バーコードリーダー21は検体収容容器STの検体バーコードラベル52から検体ID番号を読み込み修正検体容器形状情報発生手段23に送る。このとき、同時に前記バーコードリーダー21で専用ラック2aの検体容器形状バーコードラベル52aから検体収容容器形状情報が読み込まれ、修正検体容器形状情報発生手段23に送られる。
【0033】
該修正検体容器形状情報発生手段23は、前記バーコードリーダー21から送られてきた検体識別情報が検体識別情報を発生させる検体ID番号の場合、制御コンピュータ16に送るが、検体識別情報の発生に使用されない方の修正用検体容器形状情報を認識した場合には、該修正用検体容器形状情報を発生させ、制御コンピュータ16に送る。
【0034】
該制御コンピュータ16は、送られてきた修正用検体容器形状情報を内蔵メモリ(図示せず)に一旦記憶し、該検体ID番号に基づいて分注対象の検体に関する指定分析項目情報と前記検体容器形状情報をホストコンピュータ21から読み出すが、このとき、前記ホストコンピュータ17から読み出した前記検体容器形状情報を用いず、前記内蔵メモリ(図示せず)に記憶されている前記修正用検体容器形状情報を読み出し、この修正用検体容器形状情報に基づいて生化学分析装置100の検体分注機構を制御する。
【0035】
その結果、分注対象の検体が収納されている検体収容容器STから検体を正確に吸引され、分注が行われる。
その後、前記制御コンピュータ16は、前記指定分析項目情報に基づき生化学分析装置100の測定機構Bを制御し、前記指定分析項目情報に基づいて指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析が行われる。
(実施の形態2)
続いて、本発明の実施の形態2に係るラック番号分析方法について説明する。この分析方法の場合、検体バーコードラベルがラックに貼られ、検体容器形状バーコードラベルが検体収容容器に貼られる。
分析直前、検体収容容器1の中に検体量の少ないものを見つけた場合、図11に示すようにオペレータは所定の検体が吸引可能な検体収納容器、即ち、検体を図8(b)に示す検体収容容器Tに移し、検体容器形状情報を記憶した検体容器形状バーコードラベル52aが貼られている検体収容容器ST内にセットする。そして、この検体収容容器STを検体バーコードラベル52が貼られたラック2aにセットする。
このラック2aを図9に示す生化学分析装置100のラック供給部3に置くと、該ラック2aが往路5aに送り出されると、バーコードリーダー21は、検体収容容器STの検体容器形状バーコードラベル52aから検体収容容器形状情報を、ラック2aの検体バーコードラベル52から検体ID番号を読み込んで修正検体容器形状情報発生手段23に送る。
【0036】
該修正検体容器形状情報発生手段23は、前記バーコードリーダー21から送られてきた検体識別情報が検体識別情報を発生させる検体ID番号の場合、制御コンピュータ16に送るが、検体識別情報の発生に使用されない方の修正用検体容器形状情報を認識した場合には、該修正用検体容器形状情報を発生させ、制御コンピュータ16に送る。
【0037】
該制御コンピュータ16は、送られてきた修正用検体容器形状情報を内蔵メモリ(図示せず)に一旦記憶し、前記検体ID番号に基づいて分注対象の検体に関する指定分析項目情報と前記検体容器形状情報をホストコンピュータ21から読み出すが、このとき、前記ホストコンピュータ17から読み出した前記検体容器形状情報を用いず、前記内蔵メモリ(図示せず)に記憶されている前記修正用検体容器形状情報を読み出し、この修正用検体容器形状情報に基づいて生化学分析装置100の検体分注機構を制御する。
【0038】
その結果、分注対象の検体が収納されているラック2aの検体収容容器STから検体を正確に吸引され分注が行われる。
【0039】
その後、制御コンピュータ16は、前記指定分析項目情報に基づき生化学分析装置100の測定機構Bを制御し、前記指定分析項目情報に基づいて指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析が行われる。
(実施の形態3)
続いて、本発明の実施の形態3に係る生化学分析装置のシーケンシャル番号分析方法について説明する。
本発明を採用したシーケンシャル番号分析を適用した生化学分析装置の構成の一概略例を図12に示す。図中、前記図1にて使用した記号と同一記号の付されたものは同一構成要素を示す。
【0040】
本実施例が従来例のシーケンス番号分析方法を採用した生化学分析装置と異なるのは、修正検体容器形状情報発生手段23の配置位置とバーコードリーダー21´を設けている点である。
搬送路5の往路5にバーコードリーダー21´が設けられ、その出力側と接続され、情報識別発生手段22と制御コンピュータ16との間に配置された修正検体容器形状情報発生手段23を設けた点である。
【0041】
このような構成のシーケンシャル番号分析を適用した生化学分析装置において、検体収容容器1の中に検体量の少ないものを見つけた場合、オペレータは所定の検体が吸引可能な検体収納容器、即ち、検体を検体収容容器Tに移し、検体容器形状情報を記憶した検体容器形状バーコードラベル52aが貼られている検体収容容器ST内にセットする。そして、この検体収容容器STをラック2にセットする。
【0042】
分析する検体を収納した検体収容容器STをラック2に収納し、生化学装置100のラック供給部3にセットし、分析を開始すると、生化学分析装置100の識別情報発生手段22は、分注対象の検体の分析する順序に自動的にシーケンシャル番号を発生させ、修正検体容器形状情報発生手段23を介して制御コンピュータ16に送る。このとき、修正検体容器形状情報発生手段23がバーコードリーダー21から検体識別情報の発生に使用されない方の修正用検体容器形状情報を認識した場合には、該修正用検体容器形状情報を発生させ、制御コンピュータ16に送るのである。
【0043】
該制御コンピュータ16は、送られてきた修正用検体容器形状情報を内蔵メモリ(図示せず)に一旦記憶し、送られてきたシーケンシャル番号に基づいて分注対象の検体に関する指定分析項目情報と前記検体容器形状情報をホストコンピュータ21から読み出すが、このとき、前記ホストコンピュータ17から読み出した前記検体容器形状情報を用いず、前記内蔵メモリ(図示せず)に記憶されている前記修正用検体容器形状情報を読み出し、この修正用検体容器形状情報に基づいて生化学分析装置100の検体分注機構を制御する。
その結果、分注対象の検体が収納されているラック2の検体収容容器STから検体を正確に吸引され分注が行われる。その後、制御コンピュータ16は、前記指定分析項目情報に基づき生化学分析装置100の測定機構Bを制御し、前記指定分析項目情報に基づいて指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析が行われる。
【符号の説明】
【0044】
1・・・検体収容容器
2,2´,2a・・・ラック
3・・・ラック供給部
4・・・ラック回収部
5・・・搬送路
6・・・反応ディスク
7・・・第1試薬テーブル
8・・・第2試薬テーブル
9・・・検体分注器
10・・・第1試薬分注器
11・・・第2試薬分注器
12・・・反応容器
13・・・攪拌機構
14・・・光学測定機構
15・・・洗浄機構
16・・・制御コンピュータ
17・・・ホストコンピュータ
18・・・入力装置
19・・・表示装置
20・・・外部メモリ
21、21´・・・バーコードリーダー
22・・・識別情報発生手段
23・・・修正検体容器形状情報発生手段
52・・・検体バーコードラベル
52a・・・修正用検体容器形状情報バーコードラベル
54・・・スリット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラックに保持された検体収容容器から検体分注機構により検体を吸引して反応容器に吐出し、該反応容器で検体を指定分析項目用の試薬と反応させて分析を行う化学分析装置であって、分注対象の検体についてラック又は検体収容容器に付された識別情報を認識して検体識別情報を発生する識別情報発生部と、識別情報発生部からの検体識別情報に基づいて当該分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータから読み出して記憶し、記憶された指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて、当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように化学分析装置を制御する制御コンピュータを備えた化学分析装置において、
分注対象の検体について前記ラック又は検体収容容器に付された識別情報の内、前記識別情報発生部で検体識別情報発生に使用されない方の識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段を設け、前記制御コンピュータは、修正検体容器形状情報発生手段から修正用検体容器形状情報が発生された場合、当該修正用検体容器形状情報に基づいて前記検体分注機構を制御して当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、前記記憶された指定分析項目情報に基づき指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように制御することを特徴とする化学分析装置。
【請求項2】
前記識別情報発生部は、検体収容容器に付された識別情報を認識して検体識別情報を発生し、前記修正検体容器形状情報発生手段は、ラックに付された識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生することを特徴とする請求項1記載の化学分析装置。
【請求項3】
前記識別情報発生部は、ラックに付された識別情報を認識して検体識別情報を発生し、前記修正検体容器形状情報発生手段は、検体収容容器に付された識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生することを特徴とする請求項1記載の化学分析装置。
【請求項4】
ラックに保持された検体収容容器から検体分注機構により検体を吸引して反応容器に吐出し、該反応容器で検体を指定分析項目用の試薬と反応させて分析を行う化学分析装置であって、分注対象の検体について分析順序に基づいて検体識別情報を発生する識別情報発生部と、識別情報発生部からの検体識別情報に基づいて当該分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータから読み出して記憶し、記憶された指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて、当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように化学分析装置を制御する制御コンピュータを備えた化学分析装置において、ラック又は検体収容容器に付された識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段を設け、前記制御コンピュータは、修正検体容器形状情報発生手段から修正用検体容器形状情報が発生された場合、当該修正用検体容器形状情報に基づいて前記検体分注機構を制御して当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、前記記憶された指定分析項目情報に基づき指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように制御することを特徴とする化学分析装置。
【請求項1】
ラックに保持された検体収容容器から検体分注機構により検体を吸引して反応容器に吐出し、該反応容器で検体を指定分析項目用の試薬と反応させて分析を行う化学分析装置であって、分注対象の検体についてラック又は検体収容容器に付された識別情報を認識して検体識別情報を発生する識別情報発生部と、識別情報発生部からの検体識別情報に基づいて当該分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータから読み出して記憶し、記憶された指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて、当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように化学分析装置を制御する制御コンピュータを備えた化学分析装置において、
分注対象の検体について前記ラック又は検体収容容器に付された識別情報の内、前記識別情報発生部で検体識別情報発生に使用されない方の識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段を設け、前記制御コンピュータは、修正検体容器形状情報発生手段から修正用検体容器形状情報が発生された場合、当該修正用検体容器形状情報に基づいて前記検体分注機構を制御して当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、前記記憶された指定分析項目情報に基づき指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように制御することを特徴とする化学分析装置。
【請求項2】
前記識別情報発生部は、検体収容容器に付された識別情報を認識して検体識別情報を発生し、前記修正検体容器形状情報発生手段は、ラックに付された識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生することを特徴とする請求項1記載の化学分析装置。
【請求項3】
前記識別情報発生部は、ラックに付された識別情報を認識して検体識別情報を発生し、前記修正検体容器形状情報発生手段は、検体収容容器に付された識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生することを特徴とする請求項1記載の化学分析装置。
【請求項4】
ラックに保持された検体収容容器から検体分注機構により検体を吸引して反応容器に吐出し、該反応容器で検体を指定分析項目用の試薬と反応させて分析を行う化学分析装置であって、分注対象の検体について分析順序に基づいて検体識別情報を発生する識別情報発生部と、識別情報発生部からの検体識別情報に基づいて当該分注対象の検体に関する指定分析項目情報と検体容器形状情報をホストコンピュータから読み出して記憶し、記憶された指定分析項目情報と検体容器形状情報に基づいて、当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように化学分析装置を制御する制御コンピュータを備えた化学分析装置において、ラック又は検体収容容器に付された識別情報を認識して修正用検体容器形状情報を発生する修正検体容器形状情報発生手段を設け、前記制御コンピュータは、修正検体容器形状情報発生手段から修正用検体容器形状情報が発生された場合、当該修正用検体容器形状情報に基づいて前記検体分注機構を制御して当該分注対象の検体が収容された検体収容容器から検体を吸引分注すると共に、前記記憶された指定分析項目情報に基づき指定分析項目用の試薬を用いて指定分析項目について分析を行うように制御することを特徴とする化学分析装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−19783(P2013−19783A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153703(P2011−153703)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(000004271)日本電子株式会社 (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(000004271)日本電子株式会社 (811)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]