説明

生物学的な活性により劣化し易い繊維質材料を処理するための方法及びプラント

生物学的な活性により、特にバクテリア及び真菌類等の微生物により劣化し易い材料を、オゾンで処理する。このオゾンは、該材料に浸透し、かつ活性な生物自体を不活性化するのみならず、バクテリア及び真菌類の胞子をも不活性化する。このオゾン化は、少なくとも1回のオゾン化サイクルにおいて行われ、該オゾン化サイクルは、該材料を、閉じた容器(3)内で、低圧、例えば約50 kPa(約500 mbar)なる圧力条件下に置く工程、及び該容器を、次にオゾン含有ガス(45)で満たす工程からなる。好ましい態様においては、該オゾン化に先立って、少なくとも一回の蒸煮サイクル(45)を実施することができ、該蒸煮サイクルは、本質的に真空を適用する工程(40、44)、次いで該容器を水蒸気(43)、特に約80℃の蒸気で満たす工程からなる。
(図2)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物学的な活性(生物活性)により劣化する傾向のある繊維質材料、特に綿ベールを処理する方法、及びこの方法を実施するためのプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
売買及び輸送の目的で、原綿は、圧縮してベールとされる。現在は、該綿ベールは、8.5%の水分を含むものと定義されており、その訳は、特にその価格が重量によって決まるからである。しかし、この綿ベールは生物学的な材料であり、また、この含水率に保持されているので、この綿は、腐敗する傾向、即ちバクテリア、真菌類等によって、生物学的に劣化する傾向がある。
【0003】
米国特許第6,557,267号(Wanger; 2001年4月27日付出願)(これを本発明の参考としてここに組入れる)は、綿ベールの腐敗過程を抑制、又は少なくとも遅延させる方法を開示している。これらのベールは、繰返し、交互に真空及び「水性ガス」、即ち本質的に水蒸気(蒸煮処理)に曝される。そのために、該水蒸気は、該ベールのコアと、該ベールの外側との間の圧力差によって、該ベールの深部にまで浸透、侵入する。通常、該水蒸気は、約80℃なる温度(蒸煮温度)を有し、また約0.05 MPa(約0.5 bar)に相当する、蒸煮温度における水の蒸気圧に等しい圧力の適用を受ける。
【0004】
この方法は、該ベールコアの温度をも、約80℃に至らしめるように行われる。この温度において、多くの活動的な微生物は破壊されもしくは不活性化される。しかし、例えば真菌類の胞子は生存し、また結果的に幾分か後の時点、例えば1〜2ヵ月後に真菌類の成長が再度起るであろう。
【0005】
同様な腐敗又は劣化作用は、少なくとも部分的に、このような劣化を受け易い繊維質材料からなる糸及び繊維材料についても観測される。特に、糸は、含水率8.5%にて売買され、これも生物学的活性を促進する。
【発明の開示】
【0006】
そこで、本発明の目的は、生物学的活性により、更に詳しくは真菌類を含む微生物の活動によって劣化する傾向のある繊維質材料、特に綿ベールの改善された保護をもたらす方法を提供することにある。
【0007】
従って、胞子を包含する微生物は、該繊維材料に浸透したオゾンによって、あるいはより正確には有効量のオゾンを含有するガスにより、より効果的に、かつ実質的に破壊される。特に、該材料は、(原)綿のベールであり得る。
【0008】
特許請求の範囲を含む本明細書全体において、「微生物」なる用語によって、活性型又は胞子形状のいずれかである、バクテリア及び真菌類等の、あらゆる種類の微視的な生物を意味するものとする。胞子なる用語は、バクテリア及び真菌類の耐久性を持つ形状を意味する。
【0009】
特に述べない限り、%は、質量(重量)%で与えられる。
【0010】
好ましくは、オゾンによる処理、所謂オゾン化は、例えば米国特許第6,557,267号によれば、水蒸気処理後に行われる。
【0011】
請求項14によれば、上記方法を実施するためのプラントは、該繊維質材料を受けとるための容器、ガス抜き又は真空ポンプ、及びオゾン発生器を含む。一般的に、実際上の理由から、オゾン破壊手段及びエアーパージ手段は、該容器内の雰囲気をパージすることによって、許容できる作業条件(環境)を確立するために必要とされる。後者の手段は、作業条件及び環境保護の要件を満たすために必要とされる。
【0012】
上記の如く、好ましい態様においては、本発明によるプラントは、更に水蒸気処理に必要とされる装置をも含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を、添付図面を参照しつつ、非−限定的な例示的態様によって、更に説明する。
【0014】
構造
【0015】
該方法を実施するための該プラント1は、処理すべき該材料で満たされた容器3の周りに配置されている。該材料は、原綿のベールであり得るが、未着色の綿糸ボビン、綿紡織反物、ウエブ、フェルト、フリース等であってもよい。純粋な綿繊維材料の代わりに、純粋な材料又は綿との組合せとしてのラミー(ramie)、サイザル(sisal)、ジュート、亜麻、ウール、絹等の他の天然繊維材料もまた、生物学的に劣化し易いものと考えることができる。一般に、これらの材料は、生物起源のものである。
【0016】
該容器3は、オゾン貯蔵器5、パージガス用導管7、真空ポンプ9、及び水蒸気発生器11と、夫々オゾン供給バルブ14、パージングバルブ16、真空バルブ18、及び水蒸気バルブ20を介して接続している。
【0017】
該容器3及び該オゾン貯蔵器5は、各排気バルブ22、23を介して、排気ライン25と接続している。該排気ライン25は、ベントオゾン破壊器(VOD)ユニット27及び該排気ライン25内のオゾン濃度を測定するためのセンサ28を備えている。該ベントオゾン破壊器ユニット27は、該排気ガスを環境内に放出できる程度にまで、該オゾン濃度を減じる。
【0018】
該オゾン貯蔵器5の排気バルブ23は、高圧(overpressure)の場合にオゾンを排除し、あるいは作業の中断後又は長期の不使用期間中、その内容物を完全に排出することを可能とする。
【0019】
該オゾン貯蔵器5には、オゾン発生器32によって、オゾン発生器バルブ30を介して、オゾンが供給される。該オゾン発生器32は、公知の型のもの、例えば誘電バリア放電を利用したものである。該オゾン発生器32には、作動ガスとしてパージングガスが供給される。このガスは、ガス供給源34によって供給される。
【0020】
別法として、該オゾン発生器32は、それ自身のガス源、例えば該貯蔵器5に対して、
高いオゾン濃度のガス流を製造するための純酸素を備えていてもよい。該パージングガスは空気であってもよく、該空気は、該パージング段階中の、該被処理材料の微生物による二次的な汚染を回避するために、精製されている。該ガス源34から、該オゾン発生器32へガスが供給される場合には、このガスは、更に以下のような要件を満たす必要があり、即ち、例えば高くとも−60℃なる露点を持つ必要があり、かつダスト及び炭化水素を含まないものである必要がある。例えば、純粋な酸素を使用した場合、約14%までのオゾン濃度を達成することができ、一方で空気を用いた場合には、高くとも約4.5%のオゾン濃度が、該誘電バリア放電型のオゾン発生器を用いることによって実現可能である。
【0021】
該オゾン貯蔵器5を小さく維持するために、該貯蔵器は、高圧条件下でオゾン含有ガスによって満たされる。結果的に、該オゾン発生器は、少なくとも約0.1 MPa(1 bar)の高圧下でオゾン含有ガスを供給する型のものである。
【0022】
操作
【0023】
該処理すべき材料、例えば綿ベールは、該容器内3に保存され、また該容器3は、閉じられる。
【0024】
図2は、処理中の時間(分)に対する、温度38℃及び圧力39 mbarの進展を示す。初期段階において、約10 kPa(100 mbar)なる第一の真空40が、真空バルブ18を開放することにより、該容器3内に生成される。これによって、そこに初めに含まれていた空気が、可能な限り除去される。勿論、高級な生物、例えば昆虫は、これによって既に殺傷されている可能性がある。
【0025】
第二段階においては、期間42の間、1〜5回の蒸煮サイクルが行われる。まず、蒸煮バルブ20を開放して、該容器3を水蒸気で溢れさせる。約2分後に、該蒸煮バルブ20を閉じ、かつ該真空バルブ18を開放して、約2分以内に、再度、約20 kPa(約200 mbar)にまで、圧力を減じる。蒸煮期間43中に、該容器内の圧力は、約50 kPa(約500 mbar)となり、また温度は約80℃となる。上記の如く、圧力は、選択された蒸煮温度、例えば80℃における、水の蒸気圧によって決定される。更に、該綿ベールのコアにおける温度は、特に通常通り圧縮されている場合には、該真空に続く期間43のみにおいて、約80℃に達することに注意すべきである。
【0026】
他の期間においては、該蒸煮サイクルは、通例通り反復され、煮者期間と真空引きによる水蒸気の除去期間との比は、少なくともその最後の期間において、該処理すべき材料のユニット(例えば、綿ベール)のいわゆるコア温度が、該水蒸気の温度に達するように、選択される。
【0027】
更に、該容器内の温度は、各低圧(underpressure)期間の終了時点44において、約60℃まで低下することも観測される。しかし、この温度は、任意的にかつ単にこの系の熱的な特性(断熱、該減圧を設定するのに要する時間、蒸発等)によって生じるものである。
【0028】
第5回目の蒸煮期間に続いて、オゾン化段階45を行い、該オゾン化段階は約5分間行われ、またその間に該容器内の圧力は周囲圧力約0.1 MPa(1 bar)に達する。この容器は、オゾン供給バルブ14を開放することによって、該オゾン貯蔵器5からのオゾン含有ガスで満たされる。妥当なサイズを持つオゾン発生器が、妥当な努力を払っても、僅かに数分以内に、オゾンの必要な体積を供給することはできないので、該オゾン化段階間の時間は、より低い生産速度を持つオゾン発生器を用いて、該オゾン貯蔵器5を満たすために使用される。
【0029】
該容器3内の圧力は、依然約50 kPa(約500 mbar)又はそれ以下であるので、オゾンは該材料中に吸引される。更に、利用可能な遊離のオゾンが存在する限り、該オゾンは、該材料の内部部分において活性を維持し、微生物及び胞子等を、特に次の段階中においてまで、不活性化し続ける。
【0030】
該オゾン化段階45の完了後、該容器3を、パージングバルブ16の開放によって、パージングする。通常は該ガス源34によって供給される、精製された空気又は酸素を使用する、該パージング工程は、オゾンセンサ28が何らの危険性も無しに該容器を開放できることを指示するまで、維持される。
【0031】
該パージングガスバルブ16を閉じ、かつ該容器3を開放する。該材料を取出し、ほぼ微生物に対してタイトな(密な)包装体(microorganism-tight packaging)、例えばホイル内に包装する。この包装体は、該材料中にオゾン含有雰囲気を含む。前に述べた通り、該材料は、含水率8.5%を維持する目的で、封止された包装体内に収容されており、従って従来の包装段階は、しばしば微生物に対する密な特性を改善するために、十分に、可能ならば幾分か変更することができる。
【0032】
オゾンは、該材料内においてさえ、滅菌並びに抗−微生物作用を示すので、長期に渡る危険性は、その周りの自然環境からの再汚染の問題のみである。しかし、該包装以外にも、該材料自体の周辺は、濾過作用を有し、かつ微生物及び胞子による浸透、侵入及び二次的な汚染を防止する。特に、外部からは殆ど見ることのできない、該材料(例えば、綿ベール)のコア部分における腐敗の懸念は、効果的に抑制される。
【0033】
図3は、図2と同様に図示された、本発明の方法の一般化された実施法を示し、同一の参照番号は、対応する段階を表す。ここでは、n回の蒸煮サイクルを行い、引続きm回のオゾン化サイクルを実施する。m+nは、全サイクル数である。具体的には、該m回のオゾン化段階は、各々先行する低圧期間48を含み、該期間中、該容器2内の圧力は、約10 kPa(100 mbar)〜約50 kPa(約500 mbar)なる範囲の値に低下される。該オゾン含有ガスが、比較的冷たい低温であるので、温度は、該オゾン化サイクル中低下し、また周囲温度に接近するが、このことは、破線49によって示されている。
【0034】
m回のオゾン化サイクルを実施した後、オゾン化に続き、図2を参照しつつ上に述べたような手順を、同様にして行うことができる。
【0035】
上記のことから、当業者は、数回に及ぶ交互の蒸煮及びオゾン化段階の反復等の、更なる変更を思い描くことができる。しかし、包装された材料、例えば綿ベール内に残されているオゾンの効果に関する利益を維持するように、最後の段階は、オゾン化段階である。
【0036】
更に、該オゾンは、漂白作用をも示し、この作用は、少なくとも綿ベールを処理する場合に、付随的な利点となり得る。
【0037】
もう一つの局面は、オゾンが、昆虫等のより高級な生物をも殺傷することである。特に、国境を越える取引の場合、特別にかつ頻繁に行われる環境的に厳密な処理、例えばメチルブロミド、シアン酸又は他の殺生物剤による燻蒸等といった処理を回避することができる。
【0038】
上記の例から、当業者は、多くの変法並びに変更を、特許請求の範囲によって規定される、本発明の保護の範囲を逸脱すること無しに、導き出すことが可能である。該変法並びに変更は、例えば以下に列挙するものを包含する:
【0039】
・本発明は、圧縮された又は圧縮されていない、微生物及び他の生きた生物によって、劣化あるいは腐敗される傾向のある、原綿、他の成分、例えば合成繊維又はウールとの混合物としての綿を含有する他の繊維質材料を含む材料に対して適用できる。
【0040】
・本発明は、糸及び加工糸ボビン又は紡織対象物、特にかなりの厚みを持つもの、又は密な層として配列されたものに対して適用できる。綿ベール同様、糸及び加工糸ボビンは、しばしば微生物の成長を促進する、8.5%という含水率を持つことが要求される。
【0041】
・本発明は、予備的な蒸煮処理無しに、反復的な真空の適用及びオゾン充満による、オゾン化に対して適用できる。パージングの後、該処理された材料を、再度微生物に対して密な包装体に包装して、該材料の内部にオゾンを維持する。
【0042】
・本発明は、特に強力に圧縮された材料については、2回以上のオゾン化処理サイクルを、更により良好なオゾン浸透のために、図3を参照して記載したようにして、適用することができ、その際の低圧処理は、オゾン化処理に先立って、約50 kPa(500 mbar)以下の圧力、好ましくは約10 kPa(100 mbar)〜約50 kPa(500 mbar)なる範囲の圧力まで減じる上で、強化することができる。
【0043】
・該容器をオゾンで満たした場合には、最終的な圧力での所定の休止を行って、該材料内のオゾン濃度との、良好な平衡化を行わせ、またその後においてのみ、パージングを行う。逆に、一般化された方法に関連して、該オゾン化段階の1又はそれ以上の段階は、その後即座に、低圧処理段階を伴うことができる。例えば、第一のオゾン化段階45(図3の左側)のプラトー期間を、短縮あるいは抑制し、また最後のオゾン化段階45(図3の右側)を、パージング前に待ち時間だけ延長する。
【0044】
・本発明は、一般的に、該オゾン化処理期間を、実際の条件、例えば該処理すべき材料の種類、密度及び厚みに適合させる。このオゾン化処理期間は、該容器の充填開始時点から、次の段階(低圧の発生、パージング等)の開始時点までの、約3分〜約20分間なる範囲で選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明のプラントの概要を示す図である。
【図2】第一の実施方法に関する、温度及び圧力の、時間の関数としての曲線を示す図である。
【図3】第二の実施方法に関する、温度及び圧力の、時間の関数としての曲線を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
1・・プラント;3・・容器;5・・オゾン貯蔵器;7・・パージングガス用導管;9・・真空ポンプ;11・・蒸気発生器;14・・オゾン供給バルブ;16・・パージングバルブ;18・・真空バルブ;20・・蒸気バルブ;22、23・・排気バルブ;25・・排気ライン;27・・VODユニット;28・・センサ;30・・オゾン発生器バルブ;32・・オゾン発生器;34・・ガス供給源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的活性により劣化する傾向のある繊維質材料を処理する方法であって、該材料を、少なくとも1回オゾン化サイクルに掛け、該オゾン化サイクルが、
該材料を、閉じた容器(3)内で、低圧条件下に置く工程、及び引続き
該材料をオゾン化段階に掛ける工程を含み、該オゾン化段階が、該容器を、有効オゾン濃度を有するガスで満たし、場合により該材料をオゾン含有雰囲気中に放置して、該材料に該ガスを十分に浸透させ、該オゾンによって該材料中に存在する微生物を破壊することを特徴とする上記繊維質材料の処理方法。
【請求項2】
該低圧が、高くとも約50 kPa(約500 mbar)なる圧力である請求項1記載の方法。
【請求項3】
該低圧が、約10 kPa(約100 mbar)〜約50 kPa(約500 mbar)なる範囲内の圧力である請求項1記載の方法。
【請求項4】
該オゾン化段階が、3分〜20分なる範囲の処理期間を有する請求項1記載の方法。
【請求項5】
少なくとも、最後のオゾン化段階が、約5分なる処理期間を有する請求項1記載の方法。
【請求項6】
該オゾン含有ガスのオゾン含有率が、少なくとも4質量%である請求項1記載の方法。
【請求項7】
該オゾン含有ガスを、オゾン発生装置に、空気乃至純酸素からなるガスを通して、酸素をオゾンに転化することによって製造する請求項1記載の方法。
【請求項8】
該オゾン含有ガスを、オゾン貯蔵器(5)に保存し、かつ該貯蔵器(5)から該容器(3)へとオゾンを移すことにより、該容器を実質的に満たす請求項7記載の方法。
【請求項9】
該材料が、圧縮された又は圧縮されていない、原綿ベールを含む請求項1記載の方法。
【請求項10】
該材料が、少なくとも部分的に、生物学的な活性により劣化し易い、綿及び/又は他の繊維質材料からなる、紡織ウエブ、織物、加工糸、フェルト、フリース及び/又はヤーンのベール、ボビン及び/又は反物である請求項1記載の方法。
【請求項11】
該オゾン化の完了後に、該材料を、本質的に、微生物に対して密な包装体内に包み、該材料内にオゾンを保持する請求項1記載の方法。
【請求項12】
該オゾン化に先立って、あるいはその最中に、該材料を以下の諸工程:
該材料を、閉じた容器(3)内で、低圧条件下に置く工程、及び
該容器(3)を蒸気で満たし、生物学的な生体が破壊されもしくは不活性化される温度にて、該材料を十分に加熱する工程、
の少なくとも1サイクルを含む蒸煮処理に掛ける請求項1記載の方法。
【請求項13】
該最後の蒸煮処理に引続き、少なくとも1回の最終的なオゾン化サイクルを行い、該最終的なオゾン化段階の第一の低圧の生成が、場合により部分的に又は完全に、該先行する蒸煮処理サイクルの終了時点において優勢となっている低圧によって構成される請求項12記載の方法。
【請求項14】
請求項1記載の方法を実施するためのプラント(1)であって、本質的に気密密閉することのできる容器(3)を含み、該容器が、少なくともオゾン源(5、32)及び真空ポンプ(9)と接続されていることを特徴とする上記プラント。
【請求項15】
更に、蒸気源(11)をも含み、結果的に該容器(3)を蒸気で満たすことができる請求項14記載のプラント。
【請求項16】
生物学的活性により劣化する傾向のある繊維質材料であって、該材料が、本質的に微生物に対して密な包装体に包まれており、該材料内の自由空間をオゾン含有ガスで満たして、生物学的な活性を抑制することを特徴とする上記繊維質材料。
【請求項17】
該材料が、包装された綿ベール、生物学的な活性により劣化し易い、綿及び/又は他の繊維質材料から少なくとも部分的になる、紡織ウエブ、織物、加工糸、フェルト、フリース及び/又はヤーンのベール、ボビン及び/又は反物である請求項16記載の繊維質材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−512572(P2008−512572A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−529308(P2007−529308)
【出願日】平成16年9月6日(2004.9.6)
【国際出願番号】PCT/CH2004/000558
【国際公開番号】WO2006/026869
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(507070744)ゾレラ アーゲー (1)
【Fターム(参考)】