説明

生物学的試薬用化合物

【課題】アミロイドベータ(Aβ)産生機構の解析、Aβが原因となる神経変性疾患の治療剤または予防剤の作用機序の解析などに有用な試薬、それを用いた解析方法およびそれに用いるキットを提供することを課題とする。
【解決手段】下記式


[式中、R10は水酸基で置換されていてもよいC1−C6アルキル基、Aは単結合、親和性標識基または親和性標識基、Aは単結合またはリンカー、Aは単結合または開裂可能なリンカー、Aはフィッシングタグ基、標識基または固相担体を示す]で表される生物学的試薬用化合物を使用して、Aβが原因となる神経変性疾患の治療剤または予防剤の標的タンパクを検索することにより、Aβ産生機構の解析、神経変性疾患の治療剤または予防剤の作用機序の解析などを行うことができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】


[式中、
Arは、下記置換基群A1から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよいイミダゾリル基を示す;
Arは、下記置換基群A2から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい、ピリジニル基、ピリミジニル基またはフェニル基を示し;
は、−C≡C−または


(ここにおいて、RおよびRは、下記置換基群A3から選択される置換基を示し、


は単結合または二重結合を示す)を示す;
は、下記置換基群A4から選択される基を示し;
は、タンパク質標識基またはタンパク質標識基を含む基で置換されてもよい、C1−6アルキレン基(該C1−6アルキレン基は、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、C3−8シクロアルキル基、C3−8シクロアルコキシ基、ホルミル基、C1−6アルキル基(該C1−6アルキル基は、水酸基で置換されていてもよく、また、C1−6アルキレン基上の同一炭素原子に1または2置換することができ、2つの該C1−6アルキル基は結合する炭素原子と共に環状基(該環状基の環上メチレン基が1の酸素原子で置換されてもよい)を形成することができる)を形成してもよい)、C1−6アルコキシ基、アミノ基(該アミノ基は、C1−6アルキル基で置換されてもよい)および置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい5ないし14員非芳香族複素環基からなる群から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい)を示し;
は、単結合、置換基群A5から選択される置換基で置換されてもよいイミノ基、−O−または−S−を示し;
Arは、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい6ないし14員環芳香族炭化水素基または置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい5ないし14員環芳香族複素環基を示し;
あるいは、
および−X−X−Arが、−X−CO−Nと一緒になって、下記置換基群A4から選択される1ないし4の置換基で置換されてもよい、式(II)
【化2】


[式中、Rは置換基群A3から選択される置換基を示し;


は単結合または二重結合を示し;Zは単結合、−CO−、−(CH)n−(ここにおいて、nは、1ないし3の整数を示す)または−CR(ここにおいて、RおよびRは、下記置換基群A4から選択される置換基を示す)を示し;Zは、単結合、−O−、−NRCO−、−CONR−、−CSNR−、−NRCS−(ここにおいて、Rは、下記置換基群A4から選択される置換基を示す)または−S−を示し;Zは、単結合、下記置換基群A4から選択される置換基で置換されてもよいイミノ基、−(CH)m−(ここにおいて、mは、1ないし3の整数を示す)、−CR−(ここにおいて、RおよびRは、下記置換基群A4から選択される置換基を示す)または−O−を示し;X、XおよびArは、前記の意味を有する。]で表される基を形成してもよい;
は、単結合、タンパク質標識基またはタンパク質標識基を含む基を示す;
は、単結合またはリンカーを示す;
は、単結合または開裂可能なリンカーを示す;
は、水素原子、フィッシングタグ基、検出可能なマーカー、固相担体または固相担体と結合させる基を示す;
置換基群A1:ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、C3−8シクロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルコキシ基、ホルミル基、C1−6アルキルカルボニル基およびC1−6アルキル基(該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、C1−6アルコキシ基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルキルカルボニル基からなる群から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい)、タンパク質標識基、タンパク質標識基を含む基、および固相担体と結合させる基;
置換基群A2:ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、C1−6アルコキシ基(該C1−6アルコキシ基は、ハロゲン原子、シアノ基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基およびC3−8シクロアルキル基からなる群から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい)、C3−8シクロアルコキシ基、C2−6アルケニルオキシ基、C2−6アルキニルオキシ基、タンパク質標識基およびタンパク質標識基を含む基;
置換基群A3:ハロゲン原子、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい6ないし14員芳香族炭化水素環基、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい5ないし14員芳香族複素環基、C1−6アルキル基(該C1−6アルキル基は、ホルミル基、ハロゲン原子、水酸基、保護基を有する水酸基、シアノ基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C1−6アルキルカルボニル基、アミノ基(該アミノ基は、1ないし5のハロゲン原子を適宜有するC1−6アルキル基で置換されてもよい)、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい6ないし14員芳香族炭化水素環基、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい5ないし14員芳香族複素環基、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい6ないし14員非芳香族炭化水素環基、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい5ないし14員非芳香族複素環基および−X−A(ここにおいて、Xは、イミノ基、−O−または−S−を示し、Aは、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい、6ないし14員芳香族炭化水素環基または5ないし14員芳香族複素環基を示す)からなる群から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい)、C1−6アルコキシ基、タンパク質標識基およびタンパク質標識基を含む基;
置換基群A4:水素原子、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、C3−8シクロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルコキシ基、C3−8シクロアルキルチオ基、ホルミル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルキルチオ基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、ヒドロキシイミノ基、C1−6アルコキシイミノ基、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよいC1−6アルコキシ基、置換基群A5から選択される1ないし2の置換基で置換されてもよいアミノ基、置換基群A5から選択される1ないし2の置換基で置換されてもよいカルバモイル基、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい6ないし14員芳香族炭化水素環基、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい5ないし14員芳香族複素環基、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい6ないし14員非芳香族炭化水素環基、置換基群A5から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい5ないし14員非芳香族複素環基、C2−6アルケニルオキシ基、C2−6アルキニルオキシ基、C3−8シクロアルキルスルフィニル基、C3−8シクロアルキルスルホニル基、−X−A(ここにおいて、XおよびAは、前記の意味を有する)、−CO−A(ここにおいて、Aは、前記の意味を有する)、=CH−A(ここにおいて、Aは、前記の意味を有する)、タンパク質標識基およびタンパク質標識基を含む基;
置換基群A5:水素原子、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、C3−8シクロアルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルコキシ基、C3−8シクロアルキルチオ基、ホルミル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルキルチオ基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、ヒドロキシイミノ基、C2−6アルケニルオキシ基、C2−6アルキニルオキシ基、C3−8シクロアルキルスルフィニル基、C3−8シクロアルキルスルホニル基、タンパク質標識基およびタンパク質標識基を含む基。]
で表される生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項2】
式(I)において、Ar、Ar、X、R、X、XおよびArにより構成される、下記式
【化3】


[式中、Ar、Ar、X、R、X、XおよびArは、前記の意味を有する、但し、Xは、−C≡C−または−CR=CR−を示すか、あるいはRおよび−X−X−Arが、−X−CO−Nと一緒になって、式(II)で表される基を形成する(但し、式(II)において、


は二重結合を示す]で表される部分は、アミロイドベータ(Aβ)タンパクの生成を抑制する生物学的活性を発揮する、請求項1の生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項3】
式(II)で表される基が、置換基群A5から選択される1ないし4の置換基で置換されてもよい、下記式
【化4】


[式中、Rは、置換基群A4から選択される置換基を示し、R、X、XおよびArは、前記の意味を有する。]で表される環状基である、請求項1または2の生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項4】
式(II)で表される基が、置換基群A5から選択される1ないし4の置換基で置換されてもよい、下記式
【化5】


[式中、R、X、XおよびArは、前記の意味を有する。]で表される環状基である、請求項3の生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項5】
Arは、置換基群A2から選択される1ないし3の置換基で置換されてもよい、フェニル基を示す、請求項1から4のいずれかの生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項6】
下記式
【化6】


[式中、R10は、水素原子、水酸基で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を示し、A、A、AおよびAは、前記の意味を有する。]で表される生物学的試薬用化合物である、請求項1から5のいずれかの生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項7】
タンパク質標識基が、光親和性標識基である、請求項1から6のいずれかの生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項8】
光親和性標識基が、ベンゾイル基、アジド基、カルボニルアジド基、ジアジリジン基、エノン基、ジアゾ基、およびニトロ基から選ばれる、請求項7の生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項9】
のリンカーが、L4−L1−L2−L3−(ここにおいて、L4は置換基を有してもよいヘテロ環、C1−20アルキレン基、C2−20アルケニレン基、およびC2−20アルキニレン基、L1およびL3はそれぞれ、単結合、−O−、−S−、C1−6アルキル基で置換されてもよい、−NH−、−OC(O)NH−、−NHC(O)O−、−NHC(O)NH−、−NHC(O)−、−C(O)NH−、−C(O)−または
【化7】


(ここで、R11は、C1−C6アルキル基を示す)を示し;L2は、単結合、−(CHCHO)p−(ここで、pは1から20の整数を示す)または−(CHCHNH)q−(ここで、qは1から20の整数を示す)を示し;L3は、ハロゲン原子、水酸基、あるいはヘテロ環基であってもよく、L1およびL3は、隣接する基と環を形成していてもよい)である、請求項1から8のいずれかの生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項10】
の開裂可能なリンカーが、−S−S−、−O−Si−O−または−糖残基−である、請求項1から9のいずれかの生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項11】
のフィッシングタグ基が、ビオチン、または3−(4,4−ジフルオロ−5,7−ジメチル−4H−3A,4A−ジアザ−4−ボラ−S−インダセン−3−イル)プロピオニル基である、請求項1から10のいずれかの生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項12】
の検出可能なマーカーが、放射性標識基、蛍光標識基、化学発光基、重金属イオン、アジド基またはビオチン基である、請求項1から10のいずれかの生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項13】
下記の化合物からなる群から選ばれる、請求項1から12のいずれかの生物学的試薬用化合物もしくはその塩。
1)5−((3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル)吉草酸 [2−((E)−3−{4−[4−((S)−1−{3−[1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン]−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル)ベンゾイル]フェニル}アクリロイルアミノ)エチル]アミド、
2)5−[(3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル]吉草酸 {1−{2−{2−{2−{2−{3−{(E)−3−{4−{4−{1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}−4−ベンゾイル}フェニル}アクリロイルアミノ}エトキシ}エトキシ}エトキシ}エチル}−1H−[1,2,3]トリアゾール−4−イルメチル}アミド、
3)5−[(3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル]吉草酸 {2−{2−{6−{(E)−3−{4−{4−{1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}フェニル}アクリロイルアミノ}ヘキシルカルバモイル}エチルジスルファニル}エチル}アミド、
4)1−{(S)−1−{4−{4−{(E)−3−{4−[3−(4,4−ジフルオロ−5,7−ジメチル−4H−3a,4a−ジアザ−4−ボラ−s−インダセン−3−イル)プロピオニル]ピペラジン}−1−イル}−3−オキソプロペニル}ベンゾイル}フェニル}エチル}−3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}ピペリジン−2−オン、
5)5−[(3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル]吉草酸 {2−{3−{4−{(E)−3−{4−{4−{1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}フェニル}アクリロイル}ピペラジン−1−イル}−3−オキソプロピルジスルファニル}エチル}アミド、
6)(3aR,6S,6aS)−6−{5−{4−{(E)−3−{4−{4−{1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}フェニル}アクリロイル}ピペラジン−1−イル}−5−オキソペンチル}テトラヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−2−オン、
7)5−[(3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル]吉草酸 {1−{6−{3−{4−{4−{1−{3−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}フェニル}アクリロイルアミノ}ヘキシル}−1H−[1,2,3]トリアゾール−4−イルメチル}アミド、
8)5−((3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル)吉草酸 4−{4−{(S)−1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}ベンジルアミド、
9)6−[5−((3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル)ペンタノイルアミノ]吉草酸 4−{4−{(S)−1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}ベンジルアミド、
10)5−((3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル)吉草酸 {4−{4−{(S)−1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}ベンジル}メチルアミド、
11)6−[5−((3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル)ペンタノイルアミノ]吉草酸 {4−{4−{(S)−1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}ベンジル}メチルアミド、
12){4−{4−{(S)−1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}−N−{2−[5−((3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル)ペンタノイルアミノ]エチル}ベンズアミド、
13){4−{4−{(S)−1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}−N−{2−{2−{2−[5−((3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル)ペンタノイルアミノ]エトキシ}エトキシ}エチル}ベンズアミド、
14)5−((3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル)吉草酸 [2−(3−{4−[4−(2−ヒドロキシ−1−{(S)−3−[3−((R)−メトキシ)−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)]−(E)−ベンジリデン]−5−メチル−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル)ベンゾイル]フェニル}−(E)−アクリロイルアミノ)エチル]アミド、
15)5−((3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル)吉草酸 [5−(3−{4−[(R)−4−(2−ヒドロキシ−1−{(S)−3−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ベンジリデン]−5−メチル−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル)ベンゾイル]フェニル}アクリロイルアミノ)ペンチル]アミド、
16)5−((3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル)吉草酸 {1−(2−{2−[2−(2−エトキシ)エトキシ]エトキシ}エチル)アミド}−3−{4−[4−((R)−2−ヒドロキシ−1−{(S)−3−[1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)―メチリデン]−5−メチル−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル)ベンゾイル]フェニル}アクリルアミド、および
17)1−{(S)−1−{4−{4−{(E)−3−{4−{3−[4,4−ジフルオロ−5−(1H−ピロール−2−イル)−4H−3a,4a−ジアザ−4−ボラ−s−インダセン−3−イル]プロピオニル}ピペラジン}−1−イル}−3−オキソプロペニル}ベンゾイル}フェニル}エチル}−3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}ピペリジン−2−オン。
【請求項14】
下記の化合物からなる群から選ばれる、請求項1から12のいずれかの生物学的試薬用化合物もしくはその塩。
1)1−{(S)−1−[4−(4−ヨードベンゾイル)フェニル]エチル}−3−[1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン]ピペリジン−2−オン、
2)1−{(R)−1−[4−(4−ヨードベンゾイル)フェニル]エチル}−3−[1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン]ピペリジン−2−オン、
3)(E)−3−{4−[4−((S)−1−{3−[1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン]−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル)ベンゾイル]フェニルアクリル酸 ターシャリブチルエステル、
4)(E)−N−{2−{2−[2−(2−アジドエトキシ)エトキシ]エトキシ}エチル}−3−{4−{4−{(S)−1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}フェニル}アクリルアミド、
5)(E)−N−(6−アジドヘキシル)−3−{4−{4−{1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}フェニル}アクリルアミド、
6)1−{(S)−1−[4−(4−ヒドロキシメチルベンゾイル)フェニル]エチル}−3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}ピペリジン−2−オン、
7){4−{4−{(S)−1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}ベンジル}カルバミン酸 tert−ブチルエステル、
8)1−{(S)−1−[4−(4−アミノメチルベンゾイル)フェニル]エチル}−3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}ピペリジン−2−オン、
9){4−{4−{(S)−1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}ベンジル}メチルカルバミン酸 tert−ブチルエステル、
10)3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−1−{(S)−1−[4−(4−メチルアミノメチルベンゾイル)フェニル]エチル}ピペリジン−2−オン、
11)1−{(S)−1−[4−(4−アジドメチルベンゾイル)フェニル]エチル}−3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}ピペリジン−2−オン、
12)4−{4−{(S)−1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}安息香酸 メチルエステル、
13)4−{4−{(S)−1−{3−{1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)−メチリデン}−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル}ベンゾイル}安息香酸、および
14)(E)−N−(2−{2−[2−(2−アジドエトキシ)エトキシ]エトキシ}エチル)−3−{4−[4−((R)−2−ヒドロキシ−1−{(S)−3−[1−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−(E)―メチリデン]−5−メチル−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル)ベンゾイル]フェニル}アクリルアミド。
【請求項15】
Aβタンパクの産生機構を解析する方法であって、
a)Aβタンパクの産生機構に関与するタンパクを含むと考えられる細胞もしくは細胞成分と、請求項1から14のいずれかの生物学的試薬用化合物またはその塩とを接触させて、
b)請求項1から14のいずれかの生物学的試薬用化合物またはその塩と、Aβタンパクの産生機構に関与する標的タンパクとの複合体を形成させ、次いで
c)形成された生物学的試薬用化合物と標的タンパク質の複合体を解析し、標的タンパク質を同定する
ことを含む、Aβタンパクの産生機構を解析する方法。
【請求項16】
請求項1から14のいずれかの生物学的試薬用化合物あってAβタンパク産生を抑制する作用を有する生物学的試薬用化合物またはその塩とともに、請求項1から14のいずれかの生物学的試薬用化合物あってAβタンパク産生を抑制する作用を有しない生物学的試薬用化合物またはその塩とを一緒に用いて、両者の生物学的試薬用化合物またはその塩について同様の方法を行って、両者を比較して、標的タンパク質を同定することを含む、請求項15の方法。
【請求項17】
Aβタンパク産生を抑制する作用を有しない生物学的試薬用化合物またはその塩が、式(III)
【化8】


[式中、R10は、水素原子、水酸基で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を示し、A、A、AおよびAは、前記の意味を有する。]で表される生物学的試薬用化合物またはその塩である、請求項16の方法。
【請求項18】
式(I)で表される生物学的試薬用化合物または塩において、Ar、Ar、X、R、X、XおよびArにより構成される、Aβタンパク産生を抑制する生物学的活性を発揮する部分の標的タンパクを検索して、Aβタンパク産生の抑制機構を解析する、請求項15から17のいずれかの方法。
【請求項19】
請求項1から14のいずれかの生物学的試薬用化合物またはその塩を含む、Aβタンパクの産生機構を解析するためのキット。
【請求項20】
式(I)において、Xが、−CR−CR−を示すか、あるいはRおよび−X−X−Arが、−X−CO−Nと一緒になって、式(II)で表される基を形成する(但し、式(II)において、


は単結合を示す)、生物学的試薬用化合物であってAβタンパク産生を抑制する作用を有しない生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項21】
式(III)
【化9】


[式中、R10は、水素原子、水酸基で置換されていてもよいC1−C6アルキル基を示し、A、A、AおよびAは、前記の意味を有する。]で表される生物学的試薬用化合物またはその塩である、請求項20の生物学的試薬用化合物またはその塩。
【請求項22】
下記の化合物である、請求項20または21の生物学的試薬用化合物もしくはその塩。
5−((3aR,6S,6aS)−2−オキソヘキサヒドロチエノ[3,4−d]イミダゾール−6−イル)吉草酸 [2−(3−{4−[4−(1−{3−[3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ベンジル]−2−オキソピペリジン−1−イル}エチル)ベンゾイル]フェニル}アクリロイルアミノ)エチル]アミド、

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−184924(P2009−184924A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−151967(P2006−151967)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(506137147)エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社 (215)
【Fターム(参考)】