説明

生物捕獲具及び生物捕獲具用水中カメラ

【課題】水中の生物の情報把握を効果的に行うことのできる生物捕獲具を提供する。
【解決手段】水中で生物を捕獲する捕獲部3とその捕獲部3を操作する操作部1とが備えられている生物捕獲具Tにおいて、水中映像又は水中画像を撮影する水中カメラ4が、捕獲部3又はその近傍を撮影する状態で設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、少なくとも釣針を有する仕掛けと道糸からなる釣り具や銛、掬い網、仕掛け網など、魚貝類や頭足類などの生物を水中で捕獲する生物捕獲具及び生物捕獲具用水中カメラに関し、詳しくは、水中で生物を捕獲する捕獲部とその捕獲部を操作する操作部とが備えられている生物捕獲具及び生物捕獲具用水中カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の生物捕獲具は、水中で生物を捕獲する捕獲部を操作部により操作することで水中の生物を捕獲するものである。一例として前記釣り具について説明すると、操作者としての釣り人が水上において保持する(詳しくは、直接手で保持する場合や竿を介して保持する場合などがある)道糸の先端に、少なくとも釣針を有する仕掛けを取り付けて構成されており、水中に投入した仕掛けの釣針に対し魚が掛かったときに釣り人が道糸を引き操作することで、仕掛けごと魚を引き揚げる形態で魚を捕獲する。
【0003】
そして、釣り人は、水上に配設した魚群探知器の情報(或いは、経験上の勘)などにより、或いは、極稀に目視可能な場合には目視情報により、捕獲対象とする生物の種別や水中での位置や深さを想定しながら仕掛けを水中に配置することで、水中の生物を効率良く捕獲しようとする。
【0004】
しかし、それらの情報(つまり、魚群探知器の情報、経験上の勘、目視情報)では、思うように生物を捕獲できないことから、水中カメラを先端部に取り付けた撮影具を釣り具とは別に水中に配置することで、水中カメラにより撮影した仕掛け又はその近傍の水中映像により水中の情報を確認しながら生物を捕獲する生物捕獲方法が考案されている(下記特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平10−276644号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記の如き従来の生物捕獲方法では、移動抵抗が大きく視認性の低い水中に水中カメラが配置されていることと、生物捕獲具の操作と撮影具の操作とを同時に行わなければならないこととが相俟って、水中カメラの撮影領域が仕掛け又はその近傍になるように撮影具を操作するのが非常に難しく、そのことで、水中の情報把握が十分に行えない問題があった。
【0007】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、水中の生物の情報把握を効果的に行うことのできる生物捕獲具及び生物捕獲具用水中カメラを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1特徴構成は、生物捕獲具に係り、その特徴は、
水中で生物を捕獲する捕獲部とその捕獲部を操作する操作部とが備えられている生物捕獲具であって、
水中映像又は水中画像を撮影する水中カメラが、前記捕獲部又はその近傍を撮影する状態で設けられている点にある。
【0009】
上記特徴構成によれば、前記水中カメラが捕獲部又はその近傍を撮影する状態で設けられているから、捕獲部又はその近傍を簡単且つ確実に撮影することができて、水中の情報把握を効果的に行うことができる。
【0010】
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記水中カメラで撮影した水中映像又は水中画像を表示する表示手段が設けられている点にある。
【0011】
上記特徴構成によれば、水中カメラで撮影した水中映像又は水中画像を生物捕獲場所(船釣りを例にすれば船上など)で視認することができるから、例えば、生物捕獲場所から離れた場所(船釣りを例にすれば漁港など)の表示器でそれら水中映像又は水中画像を視認する場合に比べ水中の情報を簡単且つ短時間で得ることができて、その水中の情報を効果的に活用することができる。
【0012】
本発明の第3特徴構成は、第2特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記表示手段が、前記操作部又はその近傍において前記水中映像又は水中画像を表示するモニタと、このモニタに対して前記水中映像又は水中画像の撮影データを前記水中カメラから送信するデータ送信手段とから構成されている点にある。
【0013】
上記特徴構成によれば、例えば、水中カメラが水中にある状態でも操作部又はその近傍において水中映像又は水中画像を表示するモニタを視認することができて、操作部又はその近傍において水中映像又は水中画像を視認しながら操作部を操作することができ、これにより、水中の情報を一層効果的に活用することができる。
【0014】
本発明の第4特徴構成は、第3特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記捕獲部が少なくとも釣針を有する仕掛けから構成され、前記操作部が仕掛けに連結される道糸から構成され、更に、前記データ送信手段が、前記水中カメラと前記モニタとを接続するカメラケーブルから構成されているとともに、
前記カメラケーブルには、前記仕掛け又は前記道糸若しくはそれらの両方を保持する保持手段が設けられている点にある。
【0015】
上記特徴構成によれば、保持手段によりカメラケーブルの移動と道糸又は仕掛けの移動とを極力同調させることができて、例えば、生物を捕獲した場合に仕掛けや道糸が別々に移動することにより仕掛けや道糸とカメラケーブルとが絡まるなどの不具合を効果的に抑止することができる。
【0016】
本発明の第5特徴構成は、第1〜第3特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記捕獲部が少なくとも釣針を有する仕掛けから構成され、前記操作部が仕掛けに連結される道糸から構成されているとともに、
前記水中カメラが前記仕掛けに設けられている点にある。
【0017】
つまり、捕獲対象生物の種類や捕獲場所などにより仕掛けを変更する都合上、道糸を変更するのに比べて仕掛けを変更するのが一般的に簡単であることから、水中カメラが仕掛けに設けられている上記特徴構成であれば、水中カメラを使用する釣り形態と水中カメラを使用しない釣り形態との変更を道糸に対する仕掛けの変更により効率良く行うことができる。
【0018】
また、仕掛けを沈降させる錘に水中カメラを兼用することができ、これにより、水中カメラとは別に錘を仕掛けに取り付ける場合に比べ、仕掛けを単純化することができるとともに、使用する錘の重量種類も効果的に少なくすることができる。
【0019】
本発明の第6特徴構成は、第1〜第3特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記捕獲部が、少なくとも釣り用天秤の天秤部に釣針を備えた仕掛けから構成され、前記操作部が仕掛けに連結される道糸から構成されているとともに、
前記水中カメラが、水平方向を撮影領域に含む状態で設けられている点にある。
【0020】
つまり、魚類にあっては、魚種によって遊泳する水深がある程度決まっていることから、釣針を配置する水深の情報が特に重要になるが、上記特徴構成によれば、水平方向を撮影領域に含む状態で道糸に対して水平方向で位相ズレした釣針及びその近傍を水中カメラにより撮影することができるから、釣針及びその近傍の水深の情報を効果的に把握することができる。
【0021】
本発明の第7特徴構成は、第1〜第6特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記水中カメラを脱着自在に保持するカメラ保持手段が設けられている点にある。
【0022】
上記特徴構成によれば、カメラ保持手段による水中カメラの脱着により水中カメラを使用する生物捕獲形態と水中カメラを使用しない生物捕獲形態とを効率良く変更することができる。
【0023】
本発明の第8特徴構成は、第1〜第7特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記水中カメラの撮影領域を変更する撮影領域変更手段が設けられている点にある。
【0024】
上記特徴構成によれば、例えば、水流や潮流などによって捕獲部が流されてしまう場合でも、撮影領域変更手段による水中カメラの撮影領域の変更により捕獲部又はその近傍を効果的に撮影することができる。
【0025】
本発明の第9特徴構成は、第1〜第8特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
水中で生物を惹き寄せる魚集光をもって前記水中カメラの撮影領域を照射する照射手段が設けられている点にある。
【0026】
上記特徴構成であれば、水中カメラで撮影する際に必要な光量を生物の捕獲に活用する形態で効果的に得ることができる。
【0027】
本発明の第10特徴構成は、生物捕獲具用水中カメラに係り、その特徴は、
水中映像又は水中画像を撮影する撮影部と、水中の生物を捕獲する生物捕獲具に対する取り付け部とが設けられている点にある。
【0028】
上記特徴構成によれば、撮影部による水中映像又は水中画像の撮影によって水中の情報把握を効果的に行うことができる生物捕獲具を構成することができる。
【0029】
本発明の第11特徴構成は、第10特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記生物捕獲具に対する取り付け状態において前記撮影部の撮影領域を変更する撮影領域変更手段が設けられている点にある。
【0030】
上記特徴構成によれば、例えば、撮影部の撮影領域の変更を生物捕獲具から取り外すことなく効率良く行うことのできる生物捕獲具を構成することができる。
【0031】
本発明の第12特徴構成は、第10又は第11特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記取り付け部が、前記生物捕獲具に対して脱着自在に構成されている点にある。
【0032】
上記特徴構成によれば、水中映像又は水中画像を撮影する生物捕獲形態と水中映像又は水中画像を撮影しない生物捕獲形態とを効率良く変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
図1は、本発明に係る生物捕獲具の一例である釣り具Tを船Sの上から使用する状態を示し、基端部が船Sの上に配置された道糸1(操作部の一例)の先端部には、少なくとも釣針2を有する仕掛け3(捕獲部の一例)が連結されている。
【0034】
また、前記釣り具Tには、水中映像又は水中画像を撮影する水中カメラ4が、仕掛け3又はその近傍を撮影する状態で設けられているとともに、水中カメラ4で撮影した水中映像又は水中画像を表示する表示手段5が設けられている。
【0035】
前記仕掛け3は、捕獲対象とする生物の種別などにより種々のものを用いることができるが、本例では、ステンレス製の略Lの字状の釣り用天秤6と、先端部に釣針2を結束したハリス7と、仕掛け3を沈降させるための錘8とから構成されたものを用いている。
【0036】
具体的には、仕掛け3は、釣り用天秤6の立ち上がり部6aの下端部に対しサルカン9(連結部材の一例)を介して錘8を連結し、釣り用天秤6の天秤部6bの先端部に対しサルカン10を介してハリス7の基端部を連結するとともに、釣り用天秤6の立ち上がり部6aの上端部に対し道糸1を連結するためのサルカン11を取り付けて構成されている。
【0037】
そして、仕掛け3における釣り用天秤6の天秤部6bに対し、前記水中カメラ4が釣針2及びその近傍を撮影する状態で取り付けられている。
【0038】
前記表示手段5は、船Sの上(道糸1の近傍の一例)において水中映像又は水中画像を表示するモニタ13aを備える携帯型のコンピュータ13と、このコンピュータ13に対して水中カメラ4で撮影した水中映像又は水中画像の撮影データを水中カメラ4から送信するデータ送信手段の一例であるカメラケーブル12とから構成されている。
【0039】
前記カメラケーブル12は、図2に示すように、カメラ電源用、カメラ信号(撮影データ信号)用、後述するLEDライト15bのオン・オフ操作用などの複数本(本例では4本)の信号線12aを樹脂製の被覆チューブ12bにより被覆一体化して構成されている。
【0040】
そして、カメラケーブル12の先端部は、仕掛け3に取り付けられた水中カメラ4に接続され、一方、カメラケーブル12の基端部は、船Sの上に配置されたコンピュータ13に接続されている。
【0041】
また、カメラケーブル12には、前記道糸1を保持する保持手段14が設けられている。この保持手段14は、道糸1の中間部を被複する樹脂製の被覆チューブ22をカメラケーブル12の中間部(詳しくは、カメラケーブル12の被覆チューブ12bの中間部の外周面)に対して長手方向に沿わせた状態で、それらの外周面どうしを接合して構成されている。
【0042】
なお、道糸1を被覆する被覆チューブ22とカメラケーブル12の被覆チューブ12bとの接合領域は、引き裂き操作することにより短くすることもできる。
【0043】
前記水中カメラ4は、図3、図4に示すように、テレビカメラ15a(撮影部の一例)を前面部の中央部位に備える略円筒状のカメラ本体部15と、このカメラ本体15を釣り具Tに対して脱着操作自在に取り付ける取り付け部16とから構成されている。
【0044】
前記カメラ本体部15の前面部には、テレビカメラ15aの撮影領域に対し、魚群を惹き寄せる魚集光を照射するLEDライト15b(照射手段の一例)の多数個(本例では7個)が、テレビカメラ15aを中心として環状に配置されているとともに、カメラ本体15の後面部には、前記カメラケーブル12の先端部を接続する接続部15cが設けられている。
【0045】
前記取り付け部16は、前記カメラ本体15を軸芯X周り(本例では、水平軸芯周り)で回動自在に支持する略門の字状の支持部材17と、この支持部材17を軸芯Y周り(本例では、鉛直軸芯周り)で回動自在に吊り下げ支持する状態で釣り具Tに取り付け可能な第1取り付け部材18とから構成されている。
【0046】
前記第1取り付け部材18の上方部には、釣り具Tを挿通可能なリング状の挿通孔部18Aが形成されているとともに、第1取り付け部材18の下方部には、前記支持部材17の天井壁部17Aの中央部に貫通形成した挿通孔17aに対し挿通可能なボルト部18Bが形成されている。
【0047】
また、第1取り付け部材18の上下中間部には、ボルト部18Bに螺合する取り付けナット19との間で支持部材17の天井壁部17Aを挟持する鍔状の挟持片18Cが形成されている。
【0048】
つまり、支持部材17の天井壁部17Aに形成した挿通孔17aに対し第1取り付け部材18のボルト部18Bを挿通させた状態で前記取り付けナット19を締め付けることにより、支持部材17と第1取り付け部材18とが軸芯Y周りで相対回動自在に連結されている。
【0049】
さらに、前記支持部材17の両側壁部17Bの各々の下方部には、前記カメラ本体15の両側面部の各々に形成したネジ孔15dに螺合する取り付けボルト20が挿通可能な挿通孔17bが貫通形成されており、それら挿通孔17bに対する挿通状態で取り付けボルト20をカメラ本体15のネジ孔15dに対して螺入することにより、カメラ本体15と支持部材17とが軸芯X周りで相対回動自在に連結されている。
【0050】
また、第1取り付け部材18の上端部には、外部からの螺入脱操作により挿通孔部18Aを径方向に沿って進退移動する押圧ネジ18aに対するネジ孔18bが貫通形成されている。
【0051】
そして、第1取り付け部材18の挿通孔部18Aに釣り用天秤6の天秤部6bを挿通した状態で押圧ネジ18aを螺入操作することにより、挿通孔部18Aの内面と押圧ネジ18aとの間で天秤部6bを挟持する状態で、第1取り付け部材18と釣り具Tとが脱着自在に連結されている。
【0052】
21は、カメラ本体15の後面部の中央部位に螺設された第2取り付け部材であり、この第2取り付け部材21は、第1取り付け部材18と同一の構成からなり、テレビカメラ15aの撮影領域を真下向きにする場合などに第1取り付け部材18に代えて使用される。
【0053】
図示しないが、前記カメラ本体部15には、LEDライト15bの電源となる電池が収納されている。
【0054】
23は、船Sの上に配置された魚群探知器用のテレビモニタであり、このテレビモニタ23は、船Sの底に設置した魚群探知器の発射部(図示しない)から水中に向けて超音波パルスを発射することに対し、船Sの底に設置した魚群探知器の受信部(図示しない)により魚群等から受信した微弱なエコーを増幅してエコーグラムとして表示する。
【0055】
なお、本実施形態において、前記水中カメラ4の取り付け部16は、水中カメラ4を脱着自在に保持するカメラ保持手段、及び、水中カメラ4の撮影領域を変更する撮影領域変更手段に相当する。
【0056】
次に、本発明の釣り具Tの使用方法(魚釣り方法)の一例について説明する。
まず、操船者(一般に、船頭と呼称される)が、魚群探知器用のテレビモニタ23の表示画像より魚群の遊泳水深を読み取り、釣り人に指示する。
【0057】
操船者からの指示を受けた釣り人は、仕掛け3に取り付けられた水中カメラ4の姿勢を初期姿勢として釣り用天秤6の天秤部6bに平行する姿勢(つまり、水平方向を撮影領域に含む状態)にして仕掛け3を水中に投入し、操船者から指示された水深を目安に仕掛け3を沈降させる。
【0058】
釣り人は、仕掛け3が沈降する際の水中映像をコンピュータ13のモニタ13aにより確認し、魚群が実際に遊泳する水深に仕掛け3(厳密には、釣針2)を配置する。
【0059】
なお、実際の魚群が、想定していた魚種とは異なる場合には、仕掛け3、或いは、釣針2に取り付ける餌を実際の魚種用のものに変更する。
【0060】
また、水流や潮流などによって釣針2が流されてしまう場合には、釣針2又はその近傍が撮影されるように水中カメラ4の撮影領域を変更する。
【0061】
つまり、釣り人は、このような魚釣り方法を採用することで、釣針2が魚群の遊泳水深からずれていたり、実際の遊泳している魚種用とは異なる魚種用の餌を使用していたりするなどの不具合を確実に防止することができる。
【0062】
〔その他の実施形態〕
(1)本発明は、前述の実施形態に示した釣り具に限らず、水中で生物を捕獲する捕獲部とその捕獲部を操作する操作部とが備えられている生物捕獲具であれば、例えば、銛、掬い網、仕掛け網など、種々の生物捕獲具に適用することができる。
【0063】
(2)前述の実施形態では、水中カメラ4に、水中映像及び水中画像を撮影するテレビカメラが設けられている場合を例に示したが、水中映像と水中画像の一方だけを撮影するカメラが設けられていてもよい。
【0064】
(3)前述の実施形態では、操作部又はその近傍において水中映像又は水中画像を表示するモニタとして、船Sの上に配置された携帯型のコンピュータ13のモニタ13aを例に示したが、例えば、釣り具の場合では、竿やリールなどにモニタが設けられていたり、銛や掬い網の場合では、取手部分や水中眼鏡などにモニタが設けられていてもよい。
【0065】
(4)前述の実施形態では、データ送信手段としてカメラケーブル12を用いた有線方式のものを例に示したが、例えば、データ送信機とデータ受信機を用いた無線方式のものであってもよい。
【0066】
(5)前述の実施形態では、保持手段14により道糸1がカメラケーブル12に保持されている場合を例に示したが、仕掛け3がカメラケーブル12に保持されていてもよい。
【0067】
(6)仕掛け3又は道糸1若しくはそれらの両方を保持する保持手段14の具体的構成は、前述の実施形態で示した如き構成に限らず、種々の構成変更が可能である。
【0068】
(7)前述の実施形態では、水中カメラ4が、仕掛け3における釣り用天秤6の天秤部6bに設けられている場合を例に示したが、例えば、釣り用天秤6の立ち上がり部6aの下端部に錘8と併せて又は錘8に代えて設けられていたり、或いは、釣り用天秤6の立ち上がり部6aやハリス7や道糸1に設けられていたりしてもよい。
【0069】
(8)取り付け部16の構成やその有無、或いは、カメラ本体部15の構成など、水中カメラ4の具体的構成は、前述の実施形態で示した如き構成に限らず、種々の構成変更が可能である。
【0070】
(9)前述の実施形態で示した水中カメラ4に、例えば、水中での姿勢を安定させる翼などの付加部材を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明に係る生物捕獲具の構成図
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】本発明に係る水中カメラを示す分解斜視図
【図4】本発明に係る水中カメラを示す一部破断分解正面図
【符号の説明】
【0072】
T 生物捕獲具(釣り具)
1 操作部(道糸)
2 釣針
3 捕獲部(仕掛け)
4 水中カメラ
5 表示手段
6 釣り用天秤
6a 天秤部
12 データ送信手段(カメラケーブル)
13a モニタ
14 保持手段
15a 撮影部(テレビカメラ)
15b 照射手段(LEDライト)
16 取り付け部(カメラ保持手段、撮影領域変更手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中で生物を捕獲する捕獲部とその捕獲部を操作する操作部とが備えられている生物捕獲具であって、
水中映像又は水中画像を撮影する水中カメラが、前記捕獲部又はその近傍を撮影する状態で設けられている生物捕獲具。
【請求項2】
前記水中カメラで撮影した水中映像又は水中画像を表示する表示手段が設けられている請求項1記載の生物捕獲具。
【請求項3】
前記表示手段が、前記操作部又はその近傍において前記水中映像又は水中画像を表示するモニタと、このモニタに対して前記水中映像又は水中画像の撮影データを前記水中カメラから送信するデータ送信手段とから構成されている請求項2記載の生物捕獲具。
【請求項4】
前記捕獲部が少なくとも釣針を有する仕掛けから構成され、前記操作部が仕掛けに連結される道糸から構成され、更に、前記データ送信手段が、前記水中カメラと前記モニタとを接続するカメラケーブルから構成されているとともに、
前記カメラケーブルには、前記仕掛け又は前記道糸若しくはそれらの両方を保持する保持手段が設けられている請求項3記載の生物捕獲具
【請求項5】
前記捕獲部が少なくとも釣針を有する仕掛けから構成され、前記操作部が仕掛けに連結される道糸から構成されているとともに、
前記水中カメラが前記仕掛けに設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の生物捕獲具。
【請求項6】
前記捕獲部が、少なくとも釣り用天秤の天秤部に釣針を備えた仕掛けから構成され、前記操作部が仕掛けに連結される道糸から構成されているとともに、
前記水中カメラが、水平方向を撮影領域に含む状態で設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の生物捕獲具。
【請求項7】
前記水中カメラを脱着自在に保持するカメラ保持手段が設けられている請求項1〜6のいずれか1項に記載の生物捕獲具。
【請求項8】
前記水中カメラの撮影領域を変更する撮影領域変更手段が設けられている請求項1〜7のいずれか1項に記載の生物捕獲具。
【請求項9】
水中の生物を惹き寄せる魚集光をもって前記水中カメラの撮影領域を照射する照射手段が設けられている請求項1〜8のいずれか1項に記載の生物捕獲具。
【請求項10】
水中映像又は水中画像を撮影する撮影部と、水中の生物を捕獲する生物捕獲具に対する取り付け部とが設けられている生物捕獲具用水中カメラ。
【請求項11】
前記生物捕獲具に対する取り付け状態において前記撮影部の撮影領域を変更する撮影領域変更手段が設けられている請求項10記載の生物捕獲具用水中カメラ。
【請求項12】
前記取り付け部が、前記生物捕獲具に対して脱着自在に構成されている請求項10又は11記載の生物捕獲具用水中カメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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