説明

用紙綴じ装置、後処理装置、及び画像形成装置

【課題】本発明は、切り込みに挿入されて用紙束を綴じる舌部に対して、その舌部の機能を高めることを目的とする。
【解決手段】本発明の用紙綴じ装置は、複数の用紙Sを束ねて構成される用紙束Bにスリット521を形成し、かつ用紙束Bの一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が用紙束Bと連続する部分を残す舌部522を用紙束Bに形成するとともに、舌部522を折り舌部522の他方の端部をスリット521に挿入し用紙束Bを綴じる綴じ機構と、用紙束Bにおける舌部522が形成される部分に舌部522の機能を高めるトナー層tlを形成する樹脂層形成機構とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙綴じ装置、後処理装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成システムとして、シート束に綴じ処理を行う複数の綴じ手段、例えば接着剤塗布手段、半抜き綴じ手段、ステープル綴じ手段、仮綴じ手段等を備えるものが存在する(特許文献1参照)。
また、綴じ機として、重ね合わせた複数枚の用紙をステージと切込刃及び抜き刃とによって切り起こした切起片を用いてそれら複数枚の用紙を相互に接合して綴じ得るものであって、複数枚の用紙を相互に接合させた接合部分を厚み方向に圧縮変形し得る後述する圧縮機構を具備するものが存在する(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3885410号明細書
【特許文献2】特開2010−137551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、切り込みに挿入されて用紙束を綴じる舌部に対して、その舌部の機能を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、複数の用紙を束ねて構成される用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該用紙束を綴じる綴じ機構と、前記用紙束における前記舌部が形成される部分に当該舌部の機能を高める樹脂層を形成する樹脂層形成機構とを有することを特徴とする用紙綴じ装置である。
請求項2記載の発明は、前記樹脂層形成機構は、前記用紙束において前記綴じ機構により前記切り込みに挿入される前記舌部の表面に現れる部分に前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項1記載の用紙綴じ装置である。
請求項3記載の発明は、前記樹脂層形成機構は、前記切り込みが形成される用紙部分に前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項1または2記載の用紙綴じ装置である。
請求項4記載の発明は、前記樹脂層形成機構により形成される前記樹脂層は、前記舌部が前記切り込みに挿入される際の抵抗を低減することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の用紙綴じ装置である。
【0006】
請求項5記載の発明は、複数の用紙を束ねて構成される用紙束の一部を予め定めた形状に切ることで、根元が当該用紙束と連続する舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り曲げ当該用紙束を綴じる綴じ部と、前記用紙束における前記舌部の前記根元が形成される部分に当該根元の強度を高める樹脂層を形成する樹脂層形成部とを有することを特徴とする用紙綴じ装置である。
請求項6記載の発明は、前記綴じ部は、前記用紙束の一部に切り込みを形成するとともに、当該用紙束に形成される前記舌部を折り曲げ当該舌部の先端を当該切り込みに挿入しながら当該用紙束を綴じ、前記樹脂層形成部は、前記舌部の前記根元となる部分と、当該根元と前記切り込みとの間となる部分とに前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項5記載の用紙綴じ装置である。
請求項7記載の発明は、前記樹脂層形成部は、前記舌部の前記根元となる部分と、当該根元よりも前記用紙の外側となる部分とに前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項5記載の用紙綴じ装置である。
請求項8記載の発明は、前記樹脂層形成部は、前記舌部の前記根元における当該舌部の長手方向と交差する方向の端部となる部分に前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項5記載の用紙綴じ装置である。
【0007】
請求項9記載の発明は、用紙を供給する用紙供給機構と、前記用紙供給機構から供給された複数枚の用紙を束ねて用紙束を形成する用紙束形成機構と、前記用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該用紙束を綴じる綴じ機構と、前記用紙束における前記舌部が形成される部分に当該舌部の機能を高める樹脂層を形成する樹脂層形成機構とを有することを特徴とする後処理装置である。
請求項10記載の発明は、用紙にトナーを用いて画像を形成する画像形成機構と、前記画像形成機構によって画像が形成された複数枚の用紙を束ねて用紙束を形成する用紙束形成機構と、前記用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該用紙束を綴じる綴じ機構とを有し、前記画像形成機構は、前記用紙束における前記舌部が形成される部分に当該舌部の機能を高めるトナー層を形成することを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、切り込みに挿入されて用紙束を綴じる舌部に対して、その舌部の機能を高めることができる。
請求項2記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、舌部の機能が接触に伴い低下することを抑制することができる。
請求項3記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、切り込みの損傷を抑制することができる。
請求項4記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、舌部を切り込みに滑らかに挿入することができる。
【0009】
請求項5記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、舌部の根元の損傷を抑制することができる。
請求項6記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、用紙束の用紙が捲られることにともない、舌部の根元と切り込みとの間における損傷を抑制することができる。
請求項7記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、用紙束の用紙が捲られることにともない、舌部の根元と用紙の外側との間における損傷を抑制することができる。
請求項8記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、使用する樹脂の量を抑制することができる。
【0010】
請求項9記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、切り込みに挿入されて用紙束を綴じる舌部に対して、その舌部の機能を高めることができる。
請求項10記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、切り込みに挿入されて用紙束を綴じる舌部に対して、その舌部の機能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】針無綴じ機構及びその周辺部材を示す概略構成図である。
【図3】針無綴じ機構によって綴じられた部分を示す説明図である。
【図4】綴じ処理が施された用紙束を示す概略構成図である。
【図5】本実施の形態における綴じ部分を示す説明図である。
【図6】他の実施態様1における綴じ部分を示す説明図である。
【図7】比較例における綴じ部および綴じ部分の周囲における用紙の損傷箇所を示す説明図である。
【図8】他の実施態様2における綴じ部分を示す説明図である。
【図9】他の実施態様3における針無綴じ機構及びその周辺部材を示す概略構成図である。
【図10】他の実施態様3における針無綴じ機構の綴じ動作を示す説明図である。
【図11】他の実施態様4における画像形成装置を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像形成装置100>
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置100を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置100は、例えば、電子写真方式によって用紙Sに画像を形成し定着するプリンタや複写機等の画像形成部102と、画像形成部102によって例えばトナー像が形成された用紙Sに後処理を施す用紙処理部103とを備えている。
【0013】
画像形成部102は、画像が形成される用紙Sを供給する用紙供給部106と、用紙供給部106から供給された用紙Sにトナーにより画像を形成する画像形成機構(樹脂層形成機構)105とを備える。また、画像形成部102は、ユーザから綴じ処理に関する情報を受け付けるユーザ・インターフェイス190を備えている。
用紙処理部103は、画像形成部102から出力された用紙Sを更に下流側に搬送する搬送装置110と、例えば用紙Sを集めて束ねるコンパイル用積載部135や針無綴じ機構150などを含む後処理装置130とを備えている。また、図示の例における用紙処理部103は、画像形成装置100全体を制御する制御部180を備えている。
【0014】
用紙処理部103の後処理装置130は、搬送装置110から搬送される用紙Sをさらに下流側へ搬送する搬送ロール(用紙供給機構)115と、搬送ロール115から搬送される用紙Sを複数枚集めて用紙束Bとして収容するコンパイル用積載部(用紙束形成機構)135と、コンパイル用積載部135にて集積された用紙束Bを押さえ、かつ回転することにより、綴じられた用紙束Bを搬送するイジェクト(eject)ロール139とを備えている。
さらに、後処理装置130は、コンパイル用積載部135に集積された用紙束Bの端部を綴じる針無綴じ機構150を有する。さらにまた、後処理装置130は、用紙束Bをイジェクトロール139によって後処理装置130の外側へ排出するための開口部169を備える。そして、開口部169から排出された用紙束Bをユーザが取りやすいようにして積み重ねる積載部170を備える。
【0015】
<針無綴じ機構150の周辺部材>
図2は、針無綴じ機構150及びその周辺部材を示す概略構成図である。
画像形成装置100は、(図1参照)は、図2に示すように、制御部180に制御され針無綴じ機構150を駆動させる針無綴じモータM1を有する。
また、画像形成装置100(図1参照)は、針無綴じモータM1より駆動を受けて回転することで針無綴じ機構150に駆動力を伝達するカム70と、このカム70により伝達される駆動力とは反対向きの力を針無綴じ機構150に付与するスプリング80とを有する。
さらに、画像形成装置100(図1参照)は、用紙束Bにおける綴じ処理を行う位置に応じて針無綴じ機構150を移動させる移動機構(図示せず)と、用紙束Bにおける綴じ処理を行う向き(後述)に応じて針無綴じ機構150を回転させる回転機構(図示せず)とを有する。
【0016】
<針無綴じ機構150の構造>
針無綴じ機構(綴じ機構)150は、ステープラ用つづり針(所謂ステープル針)を用いることなく、用紙束Bを構成する用紙Sを変形させることにより用紙束Bの端部を綴じる。具体的には、次のように構成されている。
針無綴じ機構150は、対向して配置された基台501と基部503とを有する。図2に示すように基台501に用紙束Bを挟んだ状態で、基部503が基台501に接近(図中F1方向)することにより、用紙束Bを綴じるよう構成されている。
【0017】
図2に示すように、基台501には、基台501と略平行となるよう配置されている抑え部材502が設けられている。基台501と抑え部材502とは、コンパイル用積載部135(図1参照)を挟んで設けられており、コンパイル用積載部135に積載された用紙束Bは、基台501と抑え部材502とに挟まれる。また、図2に示すように、基台501は、基部503に向けて延伸し基台501と一体的に形成された突出部506を有する。
【0018】
基部503は、用紙束Bに切り込みを入れるブレード504と、用紙束Bを構成する用紙Sに舌部522(後述)を形成し折り曲げ、かつブレード504によって形成された切り込みに舌部522を挿入する打ち抜き部材505とを有する。
このブレード504は、基台501と抑え部材502との間に挟まれた用紙束Bに向けて延伸する略長方形の板状部材からなる。具体的には、ブレード504は、略長方形状の面に目穴504aを有し、さらに用紙束Bに接近するに従いその幅が減少する先端部504bを有する。
【0019】
打ち抜き部材505はL字状の屈曲部を有する部材である。打ち抜き部材505の一方の端部は主部505aであり、他方の端部が副部505bである。
また、打ち抜き部材505は、L字状の屈曲部に設けられた主部回転軸505rを有する。この打ち抜き部材505は、主部回転軸505rを中心に回転可能である。より詳細には、主部505aがブレード504側に傾斜可能である。なお、副部505bと基部503との間には、打ち抜き部材505が回転できるよう間隙を有する。
【0020】
ここで、主部505aは基台501に向けて延伸する。さらに、主部505aは、主部回転軸505rが設けられた側とは反対側、すなわち基台501に対向する側に刃部505cを有する。この刃部505cは、舌部522の形状を打ち抜く刃からなる。なお、刃部505cのうちブレード504と対向する側には刃が形成されておらず、後述する一端部522aによって舌部522と用紙Sとが連続するように構成されている。さらに、主部505aは、主部505aの側部、具体的にはブレード504と対向する側に、ブレード504へ向けて延伸する突起505dを有する。
【0021】
<画像形成装置100の動作>
さて、図1を参照しながら、画像形成装置100の動作を説明する。
まず、本実施の形態においては、ユーザ・インターフェイス190がユーザから綴じ処理に関する情報を受け付ける。制御部180が、ユーザ・インターフェイス190からの情報を受けることにより、画像形成装置100の動作が開始される。
【0022】
そして、画像形成装置100の画像形成機構105によって1番目の用紙Sにトナー像が形成される。トナー像が形成された1番目の用紙Sは、搬送装置110を介して1枚ごとに後処理装置130に供給される。そして、後処理装置130のコンパイル用積載部135に1番目の用紙Sが受け入れられる。この1番目の用紙Sに続く、画像形成機構105によってトナー像が形成された2番目以降の用紙Sが、それぞれ順に後処理装置130に供給される。このようにすることで、予め設定された枚数の用紙Sをコンパイル用積載部135に収容し、各用紙Sの端部を揃えて、用紙束Bを形成する。
【0023】
次に、針無綴じ機構150によって、コンパイル用積載部135に積載された用紙束Bの端部を綴じる。綴じられた用紙束Bは、イジェクトロール139が回転することにより、コンパイル用積載部135から排出される。そして、用紙束Bは開口部169を通って、積載部170へと排出される。
なお、本実施の形態では、画像形成機構105によってトナーで画像を形成することにより、用紙Sにおける綴じ部分51にトナー層tlを形成する。この綴じ部分51やトナー層tlの構成等については、後述する。
【0024】
<針無綴じ機構150の動作>
ここで、図1乃至図3を参照しながら、針無綴じ機構150によって、コンパイル用積載部135に積載された用紙束Bの端部を綴じる動作について具体的に説明をする。ここで、図3は、針無綴じ機構150によって綴じられた部分を示す説明図である。より詳細には、図3(a)はスリット521及び舌部522の位置関係を示す説明図であり、図3(b)は針無綴じ機構150により綴じられる際のスリット521及び舌部522の関係を示す説明図であり、図3(c)は綴じ部分51の表面側を示す説明図であり、図3(d)は綴じ部分51の裏面側を示す説明図である。
まず、コンパイル用積載部135に綴じ処理を施す用紙束Bが積載されると、制御部180からの信号を受けて、移動機構(図示せず)と回転機構(図示せず)とが、用紙束Bにおける綴じ処理を施す位置及び向きに針無綴じ機構150を移動させる。
【0025】
この位置において、制御部180からの指示を受けた針無綴じモータM1が駆動し、カム70を回転させる。このことにより基部503が基台501に接近し(図中F1方向)、ブレード504の先端部504bと、打ち抜き部材505の刃部505cとが用紙束Bを貫通する。そして、用紙束Bを構成するそれぞれの用紙Sに、スリット(切り込み)521と、一端部522aを残して用紙Sが打ち抜かれた舌部522とが形成される(図3(a)参照)。
【0026】
そして、図2に示すように、カム70が回転して基部503を更に押下すると、打ち抜き部材505の副部505bが、基台501に一体に形成された突出部506に突き当たり、打ち抜き部材505が、主部回転軸505rを中心に、図2において時計周りに回転する。これにより、主部505aがブレード504側に傾斜し、打ち抜き部材505の突起505dがブレード504に接近する。そして、打ち抜き部材505の突起505dが、図3(b)に示すように、舌部522を折り曲げ、ブレード504の目穴504aに向けて図中F2方向に押し込む。尚、図3(b)では打ち抜き部材505を図示していない。
【0027】
そして、図2に示すように、カム70がさらに回転し下死点を通過した後は、スプリング80による力を受けながら基部503が基台501から離れる方向に移動する(図中F3参照)。基部503が図中F3方向に上昇すると、舌部522がブレード504の目穴504aに引っ掛かった状態で上昇する。そして図3(c)及び図3(d)に示すように、スリット521に舌部522が挿入(織り込み)されることにより、用紙束Bが綴じられる。このとき用紙束Bには、舌部522が打ち抜かれた箇所に綴じ穴523が形成されている。なお、本実施の形態においては、スリット521、舌部522、及び綴じ穴523を綴じ処理が施された部分(綴じ部分)51とする。
【0028】
<綴じ処理が施された用紙束B>
次に、図4を参照しながら、綴じ処理が施された用紙束Bについて説明する。ここで、図4は、綴じ処理が施された用紙束Bを示す概略構成図である。
針無綴じ機構150のコンパイル用積載部135に対する位置を移動機構(図示せず)が変更することにより、用紙束Bにおける綴じ部分51の位置が変更される。また、移動機構(図示せず)によって針無綴じ機構150の位置を移動させるとともに綴じ動作を繰り返すことにより、1つの用紙束Bにおける綴じ部分51の数が変更される。さらに、針無綴じ機構150のコンパイル用積載部135に対する角度を回転機構(図示せず)が変更することにより、用紙束Bにおける綴じ部分51の角度が変更される。
【0029】
移動機構(図示せず)及び回転機構(図示せず)を組み合わせて駆動させることにより、例えば、図4(a)に示すように、用紙束Bの角部において、1つの綴じ部分51を斜めに形成することで綴じ処理を施す態様がある。また、例えば、図4(b)に示すように、用紙束Bを構成する用紙Sの長辺に沿って、2つの綴じ部分51を形成することで綴じ処理を施す態様がある。なお、綴じ部分51の位置、数、及び角度等は、図示の例に限定されない。
【0030】
<綴じ部分51>
次に、図5を参照しながら、綴じ部分51についてより具体的に説明をする。ここで、図5は、本実施の形態における綴じ部分51を示す説明図である。より詳細には、図5(a)は綴じ部分51の表面側を示す説明図であり、図5(b)は綴じ部分51の裏面側を示す説明図であり、図5(c)は用紙束Bの最下頁の裏面(スリット521に挿入された舌部522が載る面とは反対側の面)に形成されるトナー層tlを示す説明図であり、図5(d)は用紙束Bの最上頁の表面(スリット521に挿入された舌部522が載る側の面)に形成されるトナー層tlを示す説明図である。
【0031】
図5(a)及び(b)に示されるように、本実施の形態においては、スリット521に挿入される舌部522の表面及び裏面となる部分に、それぞれ透明なトナー(クリアトナー)からなるトナー層tlが形成されている。
ここで、舌部522の表面と裏面とは、綴じ部分51を形成する際に他の部材または部分と接触する。具体的には、舌部522を折り曲げ、ブレード504の目穴504aに向けて押し込む際に(図3(b)参照)、舌部522の表面及び裏面はブレード504と接触する。また、スリット521に舌部522が挿入(織り込み)される際に、舌部522の表面及び裏面はスリット521およびその周辺と接触する。この他の部材または部分と接触する舌部522の表面と裏面とに、それぞれトナー層tlが形成されていることにより、舌部522が接触することにより生じる抵抗が低減される。本実施の形態においては、舌部522とブレード504との間で生じる抵抗、あるいは、舌部522とスリット521との間で生じる抵抗が低減される。
【0032】
ここで、例として舌部522とスリット521(及びその周辺)との間で生じる抵抗について説明をする。まず、一般的に、用紙Sどうしが接触する場合、その動摩擦係数は0.6程度である。また、一般的に、用紙Sに定着後のトナー層tlは、トナーが相互に溶融しあって平滑化する。このことにより、トナー層tlが表面に形成された用紙Sどうしが接触する場合、その動摩擦係数は、例えば0.1〜0.2程度となる。したがって、トナー層tlを形成していない場合と比較して、トナー層tlを形成した舌部522をスリット521へ挿入する際、舌部522とスリット521(及びその周辺)との間で生じる抵抗が小さくなる。すなわち、舌部522のスリット521への挿入がより滑らかとなる。
舌部522のスリット521への挿入が滑らかとなることにより、舌部522がスリット521へより確実に挿入される。また、舌部522のスリット521への挿入が滑らかとなることにより、舌部522がスリット521へ挿入される際に、舌部522やスリット521が損傷を受けることが抑制される。
【0033】
また、一般的に、用紙Sに定着後のトナー層tlは、トナーが相互に溶融しあって隙間のない状態、いわば用紙Sの表面がコーティングされた状態となり、トナー層tlが形成された部分の強度は増加する(補強される)。図示の例においては、トナー層tlが形成された舌部522の強度が増加する。このことにより、綴じ動作に伴い舌部522が損傷を受けることが低減される。特に、舌部522がブレード504の目穴504aに押し込まれる際、あるいは舌部522がスリット521へ挿入される際に、舌部522がちぎれる等の損傷を受けることが低減される。
【0034】
次に、舌部522の表面と裏面とにトナー層tlを形成する動作について説明をする。
まず、上述のように、ユーザ・インターフェイス190がユーザから綴じ処理に関する情報を受け付ける。具体的には用紙束Bに綴じ部分51を形成する位置及び角度に関する情報をユーザ・インターフェイス190が受け付ける。この指示に基づき、制御部180は、用紙Sにおける綴じ部分51(図示の例においては舌部522を形成する部分)に対応する位置に、トナー層tlを形成するよう画像形成機構105に指示を出す。
【0035】
そして、図5(c)に示すように、画像形成機構105は、用紙供給部106から供給されてくる用紙Sのうち用紙束Bの最下頁となる用紙Sが通過する際に、図5(a)における用紙束Bの下側面Btとなる面であって、舌部522が形成される予定の部分全体にトナー層tlを形成する。また、図5(d)に示すように、画像形成機構105は、用紙供給部106から供給されてくる用紙Sのうち用紙束Bの最上頁となる用紙Sが通過する際に、図5(a)における用紙束Bの上側面Bhとなる面であって、舌部522が形成される予定の部分全体にトナー層tlを形成する。
用紙束Bの最下頁の裏面(図5(a)における下側面Bt)と最上頁の表面(図5(a)における上側面Bh)との舌部522が形成される予定の部分にそれぞれトナー層tlが形成された用紙束Bが、針無綴じ機構150によって綴じられる。このことにより、舌部522の表面と裏面とにトナー層tlが形成された状態となる。
【0036】
さて、上述の説明では、用紙束Bの最上頁及び最下頁のみにおける舌部522が形成される予定の部分にトナー層tlを形成するとして説明したが、これに限定されない。用紙束Bにおける他の用紙S(用紙束Bの最上頁と最下頁とに挟まれる中間の用紙S)それぞれにおける綴じ部分51に対応する位置に、トナー層tlが形成されてもよい。中間の用紙Sにおける綴じ部分51を形成する部分が損傷を受けることが抑制される。
【0037】
また、上述の説明では、トナー層tlは、透明なトナー(クリアトナー)から形成されるとして説明したが、これに限定されない。例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)など有色のトナーから形成されてもよい。
また、上述の説明では、舌部522の表面及び裏面にトナー層tlを形成することを説明したが、これに限定されない。舌部522の表面、あるいは舌部522の裏面のいずれか一方にのみトナー層tlを形成する構成であってもよい。
【0038】
<他の実施態様1>
さて、上述の実施態様においては、舌部522が形成される部分全体にトナー層tlを形成することを説明したが、これに限定されない。図6を参照しながら、他の実施態様1について説明をする。ここで、図6は、他の実施態様1における綴じ部分51を示す説明図である。
【0039】
まず、図6(a)に示すように、舌部522の一部にトナー層tlが形成される構成であってもよい。具体的には、舌部522の先端部にのみトナー層tlが形成されており、舌部522の先端部以外(根元、一端部522a側)にはトナー層tlが形成されていない。舌部522の先端にトナー層tlが形成されることにより舌部522のスリット521への挿入が滑らかになるとともに、舌部522の根元はより摩擦が大きい用紙Sどうしが接触する状態となりスリット521に挿入された舌部522がスリット521から抜けにくくなる。
【0040】
また、図6(b)に示すように、スリット521の周囲と舌部522とにトナー層tlが形成される構成であってもよい。舌部522の挿入が滑らかになるのに加え、特に損傷を受け易いスリット521の周囲と舌部522との強度を向上させ、スリット521の周囲と舌部522とが損傷を受けることが抑制される。
【0041】
また、図6(c)に示すように、綴じ部分51全体にトナー層tlが形成される構成であってもよい。舌部522の挿入が滑らかになるのに加え、舌部522の周囲がコーティングされた状態となり綴じ部分51の強度が向上する。例えば舌部522を挿入されるスリット521や、用紙束Bが取り扱われる際にファイルの綴じ具(図示せず)等が通されうる綴じ穴523に負荷がかかった場合でも、損傷を受けることが抑制される。
【0042】
<他の実施態様2>
次に、図7および図8を参照しながら、他の実施態様2について説明をする。ここで、図7は、比較例における綴じ部分51および綴じ部分51の周囲における用紙Sの損傷を示す説明図である。なお、図7においては、用紙Sの損傷箇所を着色して示している。また、図8は、他の実施態様2における綴じ部分51を示す説明図である。
【0043】
まず、本実施の形態とは異なり、比較例として綴じ部分51にトナー層tlを形成していない用紙束Bにおいて、用紙Sが受ける損傷について説明をする。
ユーザによって用紙束Bが開かれる場合、用紙束Bを構成する用紙Sの一部が摘まれた状態で用紙Sの中央部側から捲られる。
このとき、例えば図7(a)に示すように、舌部522の長手方向と交差する向き(図中R1方向)に用紙Sが捲られると、舌部522が用紙Sと連続する部分である舌部522の一端部522aあるいはその周辺に損傷が発生し得る。さらに説明をすると、舌部522の一端部522aを起点としながら、舌部522の一端部522aよりも用紙Sの外側(図中R1方向の下流側)の部分に損傷が発生し得る。
【0044】
また、例えば図7(b)に示すように、舌部522の長手方向に沿う方向であって、綴じ穴523側から舌部522の先端部側に向かう向き(図中R2方向)に用紙Sが捲られると、舌部522の一端部522aあるいはその周辺に損傷が発生し得る。さらに説明をすると、舌部522の一端部522a側を起点としながら、舌部522の一端部522aよりもスリット521側の部分に損傷が発生し得る。
【0045】
付言すると、舌部522の一端部522aにおける両端(舌部522の長手方向と交差する方向の端部522b参照)には、ユーザによって用紙Sが捲られる際に応力が集中し得る。したがって、図7(a)および(b)に示すように、舌部522の端部522bを起点として、用紙Sに損傷が発生し得る。
また、舌部522の一端部522aあるいは一端部522aの周辺で損傷が発生することにより、用紙束Bの綴じが外れ得る。
【0046】
そこで、他の実施態様2においては、図8(a)に示すように、舌部522の一端部522aにトナー層tlが形成される。図8(a)に示す例においては、舌部522の一端部522aと、この舌部522の一端部522aよりも用紙Sの外側の部分と、および舌部522の一端部522aよりもスリット521側の部分を含む用紙Sの領域とに、トナー層tlが形成される。さらに説明をすると、図8(a)に示す例においては、それぞれの部分に形成されるトナー層tlは連続している。
そして、トナー層tlが形成されることにより強度が向上する(補強される)。このことにより、ユーザによって用紙Sが捲られる際に、舌部522の一端部522aの周辺で損傷が発生することが抑制される。
【0047】
また、図8(b)に示すように、舌部522の端部522bに、トナー層tlが形成される構成であってもよい。上述のようにユーザによって用紙Sが捲られる際に応力が集中しやすい部分を補強することで、用紙Sに損傷が発生し得る。なお、図示の例とは異なり、舌部522の端部522bのいずれか一方に、トナー層tlが形成される構成であってもよい。
さて、図8(a)および図8(b)に示すように、舌部522の一端部522aあるいはその周辺に制限してトナー層tlを形成することにより、使用されるトナーの量が抑制される。
【0048】
<他の実施態様3>
ここで、図9を参照しながら、他の実施態様3について説明をする。ここで、図9は、他の実施態様3における針無綴じ機構500及びその周辺部材を示す概略構成図である。より詳細には、図9(a)は針無綴じ機構500及びその周辺部材の正面図であり、図9(b)は針無綴じ機構500及びその周辺部材の底面図である。
【0049】
本実施態様における針無綴じ機構500は、基部503に設けられ用紙束Bを構成する用紙Sに舌部522を形成する打ち抜き部材515を有する。この打ち抜き部材515は、基台501に対向する側に刃部515cを有する。
また、打ち抜き部材515の内部に設けられ、舌部522をブレード504の目穴504aに向けて押し込む押し込み機構515dを有する。この押し込み機構515dは、一端に設けられた回転軸515rを有する。押し込み機構515dは、回転軸515rを中心に回転可能である。
また、針無綴じ機構500は、打ち抜き部材515の内部に設けられ、押し込み機構515dを押圧する押圧部516を有する。
【0050】
さらに、本実施態様においては、針無綴じモータM1より駆動を受けて回転することで基部503を移動させる第1カム701が設けられる。また、針無綴じモータM1より駆動を受けて回転することで押圧部516を押し込み機構515dに向けて移動させる第2カム703が設けられる。図示の例においては、第1カム701と第2カム703とが共通のシャフト705に備えられ、このシャフト705が針無綴じモータM1より駆動を受けて回転する。なお、図示のように第2カム703は、第1カム701よりも押し込み量が大きい。
【0051】
次に、図9及び図10を参照しながら、本実施の形態の綴じ動作について説明をする。ここで、図10は、他の実施態様3における針無綴じ機構500の綴じ動作を示す説明図である。なお、図10(a)の用紙Sに破線で示されたスリット521と舌部522とは、切り込み予定線である。
図9(a)に示すように、針無綴じモータM1が駆動し、第1カム701及び第2カム703が設けられたシャフト705を回転させる。このことにより第1カム701より駆動を受ける基部503が基台501に接近する(図中F1方向)。そして、ブレード504の先端部504bと、打ち抜き部材515の刃部515cとが用紙束Bを貫通する。そして、図10(b)に示すように、用紙束Bを構成するそれぞれの用紙Sに、スリット(切り込み)521と、一端部522aを残して用紙Sが打ち抜かれた舌部522とが形成される。
【0052】
一方、ブレード504の先端部504bと、打ち抜き部材515の刃部515cとが用紙束Bを貫通した後に、第2カム703がさらに回転し、押圧部516を押し込み機構515dに向けて移動させる(図9(a)中F1方向)。このことにより、押し込み機構515dは押し込み機構515dの一端に設けられた回転軸515rを中心に回転し、押し込み機構515dの他端が、打ち抜かれた舌部522をブレード504の目穴504aに向けて押し込む(図10(b)中F2方向)。
【0053】
第1カム701及び第2カム703がさらに回転し下死点を通過した後は、スプリング80による力を受けながら基部503が基台501から離れる方向に移動し、スリット521に舌部522が挿入(織り込み)される。
この実施形態においても、上述の実施形態と同様に、スリット521に挿入される舌部522の表面と裏面となる部分にそれぞれトナー層tlが形成されている。
【0054】
<他の実施態様4>
さて、上述の実施形態においては、綴じ部分51にトナー層tlを形成することを説明したがこれに限定されない。図11を参照しながら、他の実施態様4について説明をする。ここで、図11は、他の実施態様4における画像形成装置100を示す概略構成図である。
この実施態様4においては、トナー層tlの代替として、例えば塩ビ系もしくはアクリル系等の樹脂を含む層を綴じ部分51に形成する。
【0055】
図示の例では、後処理装置130は、上流側から供給される用紙Sに樹脂を塗布する塗布ロールを備える樹脂層形成部195と、用紙Sに塗布された樹脂を硬化及び乾燥させる樹脂冷却部197とを、それぞれコンパイル用積載部135に対する用紙搬送上流側に有する。ここで、樹脂層形成部195及び樹脂冷却部197は、樹脂層形成機構の一例である。
樹脂層形成部195は、用紙束Bの最下頁となる用紙Sが通過する際に、図5(a)における下側面Btとなる面のうち舌部522が形成される部分に樹脂層を形成する。また、樹脂層形成部195は、用紙束Bの最上頁となる用紙Sが通過する際に、図5(a)における上側面Bhとなる面のうち舌部522が形成される部分に樹脂層を形成する。
【0056】
舌部522の表面と裏面とに樹脂層が形成されることにより、舌部522の挿入が滑らかになる。また、舌部522が損傷を受けることが低減される。
なお、図示の例においては、用紙処理部103が樹脂層形成部195と樹脂冷却部197とを有するが、コンパイル用積載部135に対する用紙搬送上流側であれば、例えば画像形成部102あるいは搬送装置110が樹脂層形成部195と樹脂冷却部197とを有してもよい。
また、舌部522の表面と裏面とに塗布される樹脂は、バーコーター、スプレー方式、インクジェット方式、ブレード方式等、他の周知の方法によって塗布されてもよい。
【0057】
なお、図示の例では、画像形成機構105を備える画像形成装置100として説明したが、これに限定されない。例えば、原稿の画像を読み取るための機構が設けられた画像読取装置が、樹脂層形成部195、樹脂冷却部197、及び針無綴じ機構150等を備える構成であってもよい。
【符号の説明】
【0058】
51…綴じ部分、70…カム、100…画像形成装置、102…画像形成部、130…後処理装置、150…針無綴じ機構、501…基台、503…基部、504…ブレード、505…打ち抜き部材、521…スリット、522…舌部、B…用紙束、M1…針無綴じモータ、S…用紙、tl…トナー層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の用紙を束ねて構成される用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該用紙束を綴じる綴じ機構と、
前記用紙束における前記舌部が形成される部分に当該舌部の機能を高める樹脂層を形成する樹脂層形成機構と
を有することを特徴とする用紙綴じ装置。
【請求項2】
前記樹脂層形成機構は、前記用紙束において前記綴じ機構により前記切り込みに挿入される前記舌部の表面に現れる部分に前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項1記載の用紙綴じ装置。
【請求項3】
前記樹脂層形成機構は、前記切り込みが形成される用紙部分に前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項1または2記載の用紙綴じ装置。
【請求項4】
前記樹脂層形成機構により形成される前記樹脂層は、前記舌部が前記切り込みに挿入される際の抵抗を低減することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の用紙綴じ装置。
【請求項5】
複数の用紙を束ねて構成される用紙束の一部を予め定めた形状に切ることで、根元が当該用紙束と連続する舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り曲げ当該用紙束を綴じる綴じ部と、
前記用紙束における前記舌部の前記根元が形成される部分に当該根元の強度を高める樹脂層を形成する樹脂層形成部と
を有することを特徴とする用紙綴じ装置。
【請求項6】
前記綴じ部は、前記用紙束の一部に切り込みを形成するとともに、当該用紙束に形成される前記舌部を折り曲げ当該舌部の先端を当該切り込みに挿入しながら当該用紙束を綴じ、
前記樹脂層形成部は、前記舌部の前記根元となる部分と、当該根元と前記切り込みとの間となる部分とに前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項5記載の用紙綴じ装置。
【請求項7】
前記樹脂層形成部は、前記舌部の前記根元となる部分と、当該根元よりも前記用紙の外側となる部分とに前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項5記載の用紙綴じ装置。
【請求項8】
前記樹脂層形成部は、前記舌部の前記根元における当該舌部の長手方向と交差する方向の端部となる部分に前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項5記載の用紙綴じ装置。
【請求項9】
用紙を供給する用紙供給機構と、
前記用紙供給機構から供給された複数枚の用紙を束ねて用紙束を形成する用紙束形成機構と、
前記用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該用紙束を綴じる綴じ機構と、
前記用紙束における前記舌部が形成される部分に当該舌部の機能を高める樹脂層を形成する樹脂層形成機構と
を有することを特徴とする後処理装置。
【請求項10】
用紙にトナーを用いて画像を形成する画像形成機構と、
前記画像形成機構によって画像が形成された複数枚の用紙を束ねて用紙束を形成する用紙束形成機構と、
前記用紙束に切り込みを形成し、かつ当該用紙束の一部を予め定めた形状に切ることにより一方の端部が当該用紙束と連続する部分を残す舌部を当該用紙束に形成するとともに、当該舌部を折り当該舌部の他方の端部を当該切り込みに挿入し当該用紙束を綴じる綴じ機構とを有し、
前記画像形成機構は、前記用紙束における前記舌部が形成される部分に当該舌部の機能を高めるトナー層を形成することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−56528(P2013−56528A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−150900(P2012−150900)
【出願日】平成24年7月4日(2012.7.4)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】