説明

田植機

【課題】本発明は、容易に取り付けできる整地装置を備えた田植機を提供する。
【解決手段】本発明は、整地装置は、植付部の左右幅方向に伸延した回転支軸39と、回転支軸39に一体に隣接して装着した整地用回転体40とより構成してなる田植機において、前記回転支軸39を断面多角形に形成すると共に、前記整地用回転体40の中心には、回転支軸39の断面多角形に嵌合する多角形状の挿通穴40Uを形成し、しかも、前記整地用回転体40は、挿通穴40Uと干渉した状態で分割した複数個の回転単体72の組合せにより構成したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、整地装置を備える田植機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、田植機は、走行部の後方に植付部を昇降自在に連結し、この植付部に整地装置を取り付けたものがある。整地装置は、回転支軸方向に回転する複数の整地用回転体を設けられている。複数の整地用回転体が、回転することで圃場面を整地している。
【0003】
このような回転式の整地用回転体を備えた整地装置が開示されています(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−105151号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、整地装置の整地用回転体は、分割した2つの回転単体から構成されたおり、この2つの回転単体を装着するためには、締結部材が必要であった。さらに回転単体が、回転支軸の周面を自転しないようにピンを用いて回転支軸に軸支する必要があった。そのため、回転支軸に回転単体をピンで締結する作業工数が必要であった。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑み、容易に取り付けできる整地装置を備えた田植機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、植付部の前方で植付部の左右幅方向を回転運動で均す整地装置を走行部の後方に昇降自在に取付けると共に、整地装置は、植付部の左右幅方向に伸延した回転支軸と、回転支軸に一体に隣接して装着した整地用回転体とより構成してなる田植機において、前記回転支軸を断面多角形に形成すると共に、前記整地用回転体の中心には、回転支軸の断面多角形に嵌合する多角形状の挿通穴を形成し、しかも、前記整地用回転体は、挿通穴と干渉した状態で分割した複数個の回転単体の組合せにより構成したことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記整地用回転体は、外周縁を多角形状に形成すると共に、複数個に分割した回転単体を合体した場合のそれぞれの隣接する平坦面間に挿通孔を挿貫し、前記挿通孔を介して締結部材により複数個の回転単体を連結固定すべく構成してもよい。
【0008】
請求項3に記載の発明は、締結部材をボルトとナットにより構成し、分割した一方の回転単体における挿通孔の開口端部はナットの外形に合致した六角形状のナット嵌着くぼみとし、分割した他方の回転単体における挿通孔の開口端部よりボルトを挿通して、分割した一方の回転単体のナット嵌着くぼみに嵌着したナットと螺合することにより、複数に分割した回転単体を一体に連結固定すべく構成してもよい。
【0009】
請求項4に記載の発明は、分割した一方の回転単体に設けた六角形状のナット嵌着くぼみにおいて、六角形状のくぼみ内周面における対面壁にそれぞれナット抜け防止用の可撓性干渉片を突設してもよい。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、従来の整地用回転体を回転支軸にピンで固定する方法に対して、本発明は回転支軸を断面多角形に形成すると共に、整地用回転体の中心には、回転支軸の断面多角形に嵌合する多角形状の挿通穴を形成するので、回転支軸の外周面で回転単体の挿通穴の内形を固定するため、長期間経過しても、回転単体がガタツクことなく、回転支軸に軸支されるため、耐久性の向上を図ることができる。従来のピン固定の工数がなくなるため、回転単体を回転支軸から容易に脱着でき作業性の向上を図ることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、従来のピンによる回転支軸に軸支する締結箇所を新たに設けることなく、本発明は回転単体に締結用の挿通孔を挿貫して、挿通孔を介して締結部材で締結するため、部品点数を削減することができ、構成の簡略化を図れ、整地用回転体をコンパクトにすることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、ナットの外形がナット嵌着くぼみに隙間なく一致しており、ナットを冶具で回り止めすることなく、ボルトを締結することができる。整地装置の組立作業性を向上することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、ボルトとナットの締結時に、ナット嵌着くぼみにナットを挿入するだけで、ナットの脱落を防止することができ、ナットの紛失を防ぎ組立或いは解体作業の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る田植機の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1に示すAは、本発明に係る田植機であり、この田植機Aは、走行部1の後方に昇降機構3を介して植付部2を昇降自在に連結し、植付部2に整地装置4を取り付けている。
【0015】
走行部1は、図1に示すように、機体フレーム10の前部に原動機部11を配設し、この原動機部11の後方に運転部12を配設すると共に、機体フレーム10の前部下方にフロントアクスルケース(図示せず)を介して左右一対の前車輪13,13を取り付ける一方、機体フレーム10の後部にリヤアクスルケース14を介して左右一対の後車輪15,15を取り付けている。16は、運転部12に設けたハンドル、17は、運転部12に設けた運転席である。
【0016】
そして、機体フレーム10には、原動機部11の後下方でかつフロントアクスルケースの上方に位置させてミッション部20を配設しており、同ミッション部20は、原動機部11に伝動ベルト(図示せず)を介して連動連結する一方、フロントアクスルケースに連動連設し、同ミッション部20に伝動シャフト21を介して前記リヤアクスルケース14を連動連結している。
【0017】
このようにして、原動機部11から動力を伝動ベルト→ミッション部20→フロントアクスルケース及びミッション部20→伝動シャフト21→リヤアクスルケース14に伝達して、前・後車輪13,13,15,15の四輪駆動が行えるようにしている。
【0018】
植付部2は、図1及び図2に示すように、植付伝動ケース25と、後述する縦横のフレーム部材とを備える植付フレーム26と、同植付フレーム26に苗載台27を植付伝動ケース25の上方にて左右往復移動自在に取り付け、植付伝動ケース25の後部に設けた植付爪28により苗載台27上に載置した苗マットから苗株を切削して圃場に植え付けるようにしている。なお、植付部2の下方には、複数のフロート29が設けられる。
【0019】
昇降機構3は、図2及び図3に示すように、走行部1の機体フレーム10の後部に設けた立ち上がりフレーム形成体30と、植付部2の植付フレーム26との間に介設しており、トップリンク31とロワリンク32と、同ロワリンク32を昇降させる昇降シリンダ33(図3参照)とを具備している。31aはトップリンクの前端部支軸、32aはロワリンクの前端部支軸、33a,33bはシリンダ連結ピンである。
【0020】
このようにして、昇降シリンダ33によりロワリンク32とトップリンク31を介して植付部2を昇降させることができるようにしている。
【0021】
整地装置4は、図2及び図4に示すように、植付部2の直前方に配置した整地本体35と、走行部1のリヤアクスルケース14の前壁に取り付けた伝動機構部36と、同伝動機構部36と上記整地本体35との間に介設した整地伝動シャフト37とを具備している。
【0022】
伝動機構部36は、リヤアクスルケース14の前壁の右側部に取り付けており(図4参照)、伝動機構部36を構成するケース体99に、原動機部11からの動力を伝動シャフト21より入力し、同ケース体99より機体の後方へ軸線を向けて突設した整地用出力軸88に動力を伝達可能としている。なお、図4中において、符号105は、後述する整地本体35の稼働/停止を操作するクラッチ機構である。
【0023】
整地伝動シャフト37は、図2に示すように、前後方向に伸延する前半部形成シャフト89の後端部と、前後方向に伸延する後半部形成シャフト90の前端部とを、ユニバーサルジョイント91を介して連動連結しており、前半部形成シャフト89は、前記整地用出力軸88の突出端部に前端部を連動連結して、ケース体99より機体の後方へ向けて略水平状態に配置する一方、後半部形成シャフト90は、その後下方に配置した後述する整地本体35の伝動ケース41に配設した伝動入力軸81に、ユニバーサルジョイント85を介して連動連結している。
【0024】
整地本体35は、図5に示されるように、植付部2の植付フレーム26に取り付けられた昇降支持機枠38と、昇降支持機枠38の下端部間に横架した左・右側回転支軸39,39と、各回転支軸39,39の外周に同軸的に取り付けられた複数の整地用回転体40と、整地用回転体40,40間の略中央位置に配置されており、走行部1に設けた原動機部11から前記整地伝動シャフト37に伝達された動力を、各回転支軸39,39に伝動する伝動ケース41とから構成されている。また、整地用回転体40,40及び回転支軸39,39は、昇降支持機枠38を上下動させることにより、圃場面に対して接地、離隔可能に構成している。整地部は、回転支軸39に複数の整地用回転体40を同芯的に装着されている。伝動ケース両端の回転支軸の一部には、筒状の軸カバーを設けている。
【0025】
この昇降支持機枠38は、回動支軸43を備えている。回動支軸43は、左右方向に延在するものであり、この回動支軸43の左右両端部には、下方に延びる左右一対の昇降アーム44,44が設けられている。そして、各昇降アーム44,44の先端部には、上下方向に伸延するリンク45,45の上端が連結されており、リンク45,45の下端には、上下方向に伸延する左右一対の整地体支持ロッド46,46の上端部が連結されている。
【0026】
また、左右一対の整地体支持ロッド46,46は、植付フレーム26との間に取り付けられた左右一対の第1リンク部材47a,47a及び第2リンク部材47b,47bによって、その中途部を上下方向に摺動自在に枢支されている。
【0027】
第1リンク部材47a,47aは、一端を植付フレーム26の第1植付フレーム側枢支部26Aに揺動自在に枢支するとともに、他端を、整地体支持ロッド46,46の中途部に配設した枢支片46Sの第1整地体支持ロッド側枢支部46Aに揺動自在に枢支している。
【0028】
第2リンク部材47b,47bは、一端を植付フレーム26の第2植付フレーム側枢支部26Bに揺動自在に枢支するとともに、他端を、整地体支持ロッド46,46の第2整地体ロッド側枢支部46Bに揺動自在に枢支している。
【0029】
そして、第1リンク部材47a,47aと、第2リンク部材47b,47bとは、平行リンクを形成しており、植付フレーム26と、整地体支持ロッド46との間で整地体支持ロッド46,46の上下動を可能とするとともに、同整地体支持ロッド46,46が機体の前後方向へ揺動するのを規制している。
【0030】
また、後に詳述するが、整地体支持ロッド46,46は、下端部にて左・右側回転支軸39,39の各中途部を枢支している。
【0031】
また、回動支軸43の中央部には、前方に向けて延びる昇降操作レバー48の基端部がレバー支持体49を介して取り付けられている。したがって、昇降操作レバー48を上下方向に回動させることによって、昇降アーム44,44、リンク45,45および左右一対の整地体支持ロッド46,46を介して整地装置4の整地用回転体40を昇降させることができる。
【0032】
また、植付フレーム26には、支持プレート51を介して昇降操作レバー48の位置保持に用いられるガイド板54が取り付けられている。このガイド板54は、昇降操作レバー48を上下方向に回動させた際に、ローター体の高さを所望の位置に固定するためのものである。
【0033】
すなわち、ガイド板54には、昇降操作レバー48の回動軌跡沿いに、同回動軌跡と直交する方向へ複数の溝(図示せず)を形成するとともに、昇降操作レバー48のガイド板54と対向する位置には、前述の溝と係脱自在に係合する係合片(図示せず)を配設しており、昇降操作レバー48を操作してローター体6を所望の高さとし、係合片を溝に係合させることで昇降操作レバー48を所望の角度で固定し、ローター体6の高さを固定するようにしている。
【0034】
なお、回動支軸43には、ワイヤ連結片48bが設けられている。このワイヤ連結片48bには、摺動ワイヤ52が取り付けられている。
【0035】
そして、昇降操作レバー48を上方へ回動させると、摺動ワイヤ52に加わるテンションが小さくなって、前述のクラッチ機構105が入りの状態になる。また、昇降操作レバー48を下方へ回動させると、摺動ワイヤ52の引張力でクラッチの入り切りに用いられる作動アーム126が作動されて、クラッチ機構105が切りの状態になる。
【0036】
すなわち、昇降操作レバー48を上方へ回動操作して、ローター体6と圃場面との距離を小さくしたり、接触させると、同ローター体6の回転支軸39,39に動力が伝達されて整地可能な状態となり、一方、ローター体6と圃場面との距離を大きくすることで、回転支軸39,39への動力の伝達が切断されてローター体6の回動が停止し、待機状態となる。
【0037】
次に、整地装置4のローター体6及びその近傍について、図6及び図7(A)を用いてさらに詳細に説明する。
【0038】
図6は、整地装置4の平面視による説明図、図7(A)及び図8(A)は、リヤアクスルケース14側から機体の後方を見た際の整地本体35の説明図である。図7(B)及び図8(B)は、リヤアクスルケース14側から機体の後方を見た際の植付フレーム26の説明図である。
【0039】
ローター体6は、機体の左右方向略中央部に配設した伝動ケース41と、同伝動ケース41より機体の左右両側方に向けて伸延する断面正六角形状の回転支軸39,39と、同回転支軸39,39に同芯的に装着した複数の整地用回転体40を備えている。
【0040】
このローター体6は、走行部1のミッション部20から延設した整地伝動シャフト37により伝達される動力を、伝動ケース41で受け、回転支軸39,39を軸周り方向へ回動させることにより、整地用回転体40,40を回転させて整地するものである。
【0041】
また、ローター体6は、回転支軸39,39の後方に平行に延設された支持横フレーム60を備えている。
【0042】
支持横フレーム60は、回転支軸39,39の機体後方への撓みを軽減する補強部材としての役割を担っており、回転支軸39,39と、支持横フレーム60とを、複数箇所(本実施形態では3カ所)に配設した取付部材61で連結して梯子構造とすることにより、回転支軸39,39の剛性を高めている。
【0043】
すなわち、この支持横フレーム60は、ローター体6の長手方向略中央部と、左右両端部近傍との3ヶ所で、取付部材61により回転支軸39,39に連結している。
【0044】
図6に示すように、伝動ケース41は、整地伝動シャフト37の終端と回転支軸39の中間部とを連動連結して配設され、整地伝動シャフト37の回転を回転支軸39に伝動する。
【0045】
ここで、整地装置を補強する補強ステーについて説明する。図9は、整地装置の中央部を示す斜視図である。
【0046】
図9に示すように、伝動ケース41と植付フレーム26との間には補強ステー22を介設しており、均平作業時に後述する整地用回転体40により回転支軸39にかかる後方への応力を受けて保持するためのものである。この補強ステー22は、伸縮自在の構造となっており、長軸方向に伸縮できる伸縮部22aと、伸縮部22aの両端に植付部2と共に、ローター体6の上下移動可能な可動部22b,22cが設けられている。
【0047】
先に述べた植付けフレームは、例えば、8条植えの田植機の場合、図8(B)に示すように、植付伝動ケース25と、植付伝動ケース25の下方の側面より横架した植付け駆動軸部材25aと、植付伝動ケース25の上部より立設する植付伝動ケース縦部材25bと、苗載台27の左右幅方向に横架した苗載台横部材27aと、苗載台の上下方向に設けた苗載台縦部材27bとを備えている。
【0048】
また、例えば、6条植えの田植機の場合、図7(B)に示すように、植付伝動ケース25と、植付伝動ケース25の下方の側面より横架した植付け駆動軸部材25aと、植付伝動ケース25の上部より立設する植付伝動ケース縦部材25bと、植付け駆動軸部材25aの端部から立設する門型部材25dと、苗載台27の左右幅方向に横架した苗載台横部材27aとを備えている。
【0049】
この補強ステー22は、長さを調整可能な伸縮構造であり、すなわち、進行方向に長さの調整ができる伸縮部22aと、伸縮部22aの両端に断面U字形のリンク機構である可動部22b,22cを有している。この各可動部22b,22cは、整地装置4の上下移動及び植付部2の上下移動に対応して可動する。例えば、伸縮部22aは6条植え田植機と8条植え田植機のように機体の大きさが異なっても、補強ステー22の長さを適宜変えることができる。
【0050】
一の可動部22bは、伝動ケース41の上部の板材41Uに溶接して設けられたL字形の受動部23に軸支され、他の可動部22cは、植付フレーム26の下部に植付伝動ケース25が配設され、植付伝動ケース25の左右方向に延伸する植付け駆動軸部材25aの右側面25Rに溶接して設けた台形状の受動部24に軸支される。
【0051】
受動部23は、伝動ケース41の上部の板材41Uに設けたが、伝動ケース41の後ろ側(入力軸の反対面)に設けてもよい。また、受動部24は、植付伝動ケース25の右側面25Rに設けたが、植付部2の駆動等の障害にならない位置であれば、植付伝動ケース25の底面であってもよい。また、植付伝動ケース25以外の植付け駆動軸部材25aに設けてもよい。補強ステー22は、機体前後方向の外力を規制することができれば、取り付け位置を限定するものでもなく、補強ステーの構造や取り付け方法を限定するものではない。
【0052】
従って、作業走行中に整地装置4に石や異物が衝突すると、整地装置4に対して機体の前後方向から外力が働くとき、整地装置4や駆動軸のたわみを軽減できるため、整地装置4の周辺部材であるフロート29等との干渉防止が図られる。整地装置4の駆動系における軸受け、軸の曲げ応力軽減ができ、変形や破損の防止に効果を得ることができる。
【0053】
また、植付部2の植付け条数が多条になるほど整地装置4の左右幅方向全長が長くなり、整地装置4を左右幅方向に支持する支持横フレーム60(例えば図6参照)にそり(弾性変形)が生じる場合もあるが、補強ステー22により調整や修正が可能となり、工場組立時の整地装置4の駆動軸の芯ズレ防止を図ることができる。また、田植機Aの機体の大きさが変わると構成部分の寸法も異なるため、例えば4条クラスの小型田植機から8条以上クラスの大型田植機まで補強ステー22の共用化が図られ、コストダウンを図ることができる。
【0054】
図8に示す整地装置の左右幅方向の端部は、折り曲げ構造となっており、詳細について図10を用いて説明する。
【0055】
図10に示すように、整地装置4は、左右幅方向の端部を折り曲げる構造を備えたものがあり、例えば、田植機Aを軽トラック等の荷台に載置して運搬する際には、この折り曲げ構造によりローター体6の端部に配設した跳ね上げ部200を上方に折り曲げて省スペース化を図ることができるようにしている。
【0056】
なお、図10は、ローター体6の右側に配設した跳ね上げ部200を図示しているが、ローター体6の左側についても、同様の構造を備えているため、ここでは左側の跳ね上げ部200についての説明は省略する。
【0057】
上部に横架した可動側フレーム65と可動側フレーム65に軸支した回転支軸39と回転支軸39に装着した整地用回転体40とから構成されており、可動側フレーム65の一端は、折畳み自在の連動機構を有して、固定側フレーム66の一端に折り曲げ自在に連結される。
【0058】
すなわち、可動側フレーム65の一端には長孔65bを形成し、固定側フレーム66の一端に設けたピン65cを介して遊嵌することにより、可動側フレーム65と固定側フレーム66とを折畳み自在に連結する。
【0059】
組立てに際しては、長孔65bを利用して可動側フレーム65を跳ね上げ状態から水平の連結状態とし、長孔65bを利用して可動側フレーム65を固定側フレーム66から離反した状態とする。
【0060】
その後に可動側フレーム65を固定側フレーム66の方向に近接して固定側フレーム66の回転支軸39端部69と可動側フレーム65の回転支軸39端部68とを連動機構を介して連結状態とする。なお、連動機構は、固定側フレーム66の回転支軸39の端部に連結プレートを連結し、可動側フレーム65の回転支軸39端部68には、固定側フレーム66に設けたピン孔に嵌入するピンを突設した当接プレートを連結することにより、各プレートを当接することにより、ピン孔にピンが嵌入して、各回転支軸39が一体に連動連結された状態となる。
【0061】
図中、フレーム66aは、固定側フレームの所定個所に立設したものであり、可動側フレーム65を折り畳んだ時に、可動側フレーム65の中途を支持しておくものであり、固定ネジ67は、支持部に可動側フレーム65を固定するためものあり、ネジ孔65aは、可動側フレーム65を水平状態にした場合に固定側フレーム66と一体に連結固定するために固定側フレーム66と可動側フレーム65の所要個所に設けたものである。
【0062】
ここで、図11乃至図14を用いて整地用回転体を説明する。図11は、整地用回転体を示す図である。図12は、整地用回転体に閉塞体を備える図である。図13は、整地用回転体の他の例を示す図である。図14は、回転単体を示す図である。
【0063】
回転支軸には整地用回転体を多数隣接して装着しているが、図11に示すように、この整地用回転体40は一定の厚みを有する断面正六角形状の板状体40aとし、その中心には回転支軸39の断面形状に合致した正六角形状の穴が開口40bされている。しかも、断面正六角形状の整地用回転体40の外周面40cの平坦面40dには外周角端40eに突出するように先端鋸歯状の均平板40Pが取付けられている。
【0064】
この均平板40Pは、整地用回転体40と共に回転することにより不揃いの圃場を苗植付直前で均平整地するためのものであり、圃場に接する先端部40fは鋸歯状に形成すると共に均平板40Pの幅員は、整地用回転体40の幅員よりも大とし、均平板40Pの左右端部40gが整地用回転体40の側端面40hより外側方に突出状となるように構成している。
【0065】
従って、均平板40Pの左右端部40gと整地用回転体40の側端面40hとの囲いによって凹状空間部40Sが形成される。このように凹状空間部40Sが均平板40Pの側方に形成されることにより整地用回転体40の重量を可及的に軽く形成することができる。
【0066】
図12に示すように、かかる凹状空間部40Sには整地用回転体40の回転にともない圃場のワラ屑等が均平板40Pの均平作業時に凹状空間部40Sに侵入し回転支軸39に巻き込む虞が生じる。かかるワラ屑等の巻き込みを防止すべく、整地用回転体40の凹状空間部40Sの開口縁40iに閉塞体70を取り外し自在に装着している。
【0067】
すなわち、凹状空間部40Sの内周面40jに位置する均平板40Pの左右端部40gの内側面40kには溝部40Tを形成している。この溝部40Tには凹状空間部40Sの開口部分を閉塞する閉塞体70の周縁部70Aを嵌着することにより凹状空間部40Sの開口部分、すなわち、均平板40Pの左右端部40gの外側縁を結んだ仮想面の近傍を閉塞している。また、図11及ぶ図12に示すように、溝部40Tは、均平板40Pの内側面40kに凹状形状として形成したが、整地用回転体の他の形態として図13に示すように、均平板40Pの内側面40kに階段形状の溝部40T’を形成して閉塞体70を取り付けてもよい。
【0068】
整地用回転体に閉塞板を設けたため、整地装置を回転させた際に、整地用回転体に夾雑物が絡みつくのを防止し、夾雑物が回転支軸等に巻き付いてしまうことを防止できる。また、整地装置の軽量化に寄与する整地用回転体の凹状空間部を維持しつつ、整地用回転体の回転動作を従来通りスムーズに行うことができる。
【0069】
また、閉塞板の取り付け、取り外しが容易な構造であり、メンテナンスをスムーズに行うことができる。
【0070】
さらに、分割構造であるので、各回転単体を回転支軸に挟持するため、組み立て作業を向上することができる。
【0071】
上記のように、回転支軸39に整地用回転体40を装着し、或いは均平板40Pの内側面40kの溝部40Tに閉塞体70を嵌着し取り付けるに際して、かかる装着取り外し作業かつ円滑に行えるように正六角形状の整地用回転体40は分割した2つ割り構造としている。
【0072】
すなわち、図12に示すように、回転支軸39は、断面多角形の正六角形に形成し、整地用回転体40の中心には、回転支軸39の断面六角形に嵌合する多角形状の六角形状の挿通穴40Uを形成し、整地用回転体40は、挿通穴40Uに干渉する状態すなわち、挿通穴40Uに中央部に対して180°に2分割し左右回転単体72,72としており、しかも2分割線は正六角形状の相対する外周平坦面の中央を通過する位置に設定している。また、整地用回転体は、外周縁を六角形状に形成し、2つに分割した回転単体を合体した場合のそれぞれの隣接する平坦面間に挿通孔72Uを挿貫する。
【0073】
従って、図14に示すように、断面六角形の回転支軸39に整地用回転体40を装着するに際しては、2つの回転単体72,72により回転支軸39の前後または上下から回転支軸39を挟持して、回転単体72の分割面同士を合わせて2個の回転単体72,72を連結固定する。
【0074】
また、均平板40Pの内側面40kの溝部40Tに閉塞体70を嵌着するに際しては、まず、閉塞体70の挿通穴70Uを回転支軸39に嵌着して所定位置に保持した後に1個の回転単体72の均平板内側面に設けた溝部40Tに閉塞体70の周縁部70Aを嵌合して回転単体72が回転支軸39の片側に装着された状態とし、次いで或いは同時に他方の回転単体72の均平板40Pの溝部40Tに同じく閉塞体70の周縁部70Aを嵌合して両方の回転単体72,72を合体せしめることにより、各回転単体72が整地用回転体40として回転支軸39に装着されると同時に整地用回転体40の凹状空間部40Sの開口部分を閉塞体70が閉塞した状態となる。
【0075】
なお、断面六角形の回転支軸39を間に挟んで、分割された回転単体72,72を整地用回転体40になるように合体した場合には、2つに分割した回転単体同士を締結部材であるボルト73とナット74で一体に連結固定する。
【0076】
合体して形成した整地用回転体40の外周縁平坦面間には、ボルト挿通用の挿通孔72Uが、中心の挿通穴40Uを間に挟んで平行に2個挿貫形成される。
【0077】
分割した一方の回転単体における挿通孔72Uの開口端部72Bは、ナット74の外形に合致した六角形状のナット嵌着くぼみ72Cとし、分割した他方の回転単体における挿通孔72Uの開口端部72Aよりボルト73を挿通して、分割した一方の回転単体のナット嵌着くぼみ72Cに嵌着したナット74と螺合することにより、2つに分割した回転単体を一体に連結固定する。挿通孔72Uには、ボルト及びナットを載置する座部72E,72Fが設けられている。
【0078】
分割した一方の回転単体に設けたナット嵌着くぼみ72Cは、ナットの外形と合致する六角形状に形成されており、しかもナット嵌着くぼみ72Cの内周面72Gにおける対面壁72Hにはナット嵌着くぼみ72Cに嵌着したナット74がナット嵌着くぼみ72Cから離脱抜去しないようにそれぞれナット抜け防止用の可撓性干渉片72Dを環状或いは突片状に突設して設けている。
【0079】
従って、従来の整地用回転体40を回転支軸39にピンで固定する方法ではピンを固定する孔が長期の使用により大きくなり、整地用回転体40がガタツクおそれがあるのに対して、本整地用回転体は、回転支軸39の外形を六角形状にして、回転支軸39の外周面を回転単体72で挟んで固定するため、長期間経過しても、回転単体72がガタツクことなく、耐久性の向上を図ることができる。従来のピン固定の工数がなくなるため、回転単体72,72同士を回転支軸39から容易に脱着でき作業性の向上を図ることができる。
【0080】
また、従来のピンによる回転支軸に軸支する締結箇所を新たに設けることなく、回転単体に締結用の挿通孔を挿貫して、挿通孔を介して締結部材で締結するため、部品点数を削減することができ、構成の簡略化を図れ、整地用回転体40をコンパクトにすることができる。
【0081】
さらに、ナット74の外形がナット嵌着くぼみ72Cの内形に隙間なく一致しており、従来のようにナット74を冶具で回り止めする必要がなくなり、ボルト73を締結することができる。整地装置4の組立作業性を向上することができる。
【0082】
ボルト73とナット74の締結時或いは、ボルト73を抜去した後のナット74の処理を行う時に、ナット嵌着くぼみ72Cにナット74を挿入或いはボルト73を抜去するだけで、干渉片72Dが、ナット74の脱落を防止して、ナット74の紛失を防ぎ組立或いは解体作業の向上を図ることができる。
【0083】
次に、整地用回転体の椀状のカバー体について説明する。図15は、整地用回転体に椀状のカバー体を取付けた状態を示す斜視図、図16は、椀状のカバー体の取り付け位置を示す断面図、図17は、図8の整地装置の回転支軸39の要部を示す一部切欠正面説明図である。
【0084】
ここで、本実施形態に係る6条植え田植機では、図7に示したように、複数の整地用回転体40を連結して形成した整地用回転体群75が、回転支軸39に、左右合わせて四群装着されている。また、図8に示した本実施形態に係る8条植え田植機では、同様の整地用回転体群75が回転支軸39に六群装着されている。
【0085】
そして、各整地用回転体群75の両端に位置する各整地用回転体40の凹状空間部40Sには、正面視略円形状のカバー体71が取り付けられている。
【0086】
この、椀状のカバー体71は、その正面視略中央部に、回転支軸39を挿貫可能に形成した軸受け部71Aを備えており、この軸受け部71Aに回転支軸39を挿貫して整地用回転体群75の左右側面部近傍に配設している。
【0087】
また、椀状のカバー体71の縁部は、屈曲して円形周壁71Cを形成しており、この円形周壁71Cを、整地用回転体40の凹状空間部40S内に嵌入して装着している。
このカバー体71の装着は、たとえば、以下に示す2種の取付形態を挙げることができる。
【0088】
まず、第1の取付形態は、図16(A)に示すように、椀状のカバー体71の円形周壁71Cが凹状空間部40Sに嵌入し椀状のカバー体71の椀底部71Dが均平板40Pの左右端部40gより外方に突出した状態であり、かつ、椀状のカバー体71を軸受け部71Aに溶着した状態である。
【0089】
また、第2の取付形態は、図16(B)に示すように、椀状のカバー体71の椀底部71Dが均平板40Pの左右端部40gに位置しており、かつ、椀状のカバー体71を軸受け部71Aに溶着した状態である。
【0090】
なお、各整地用回転体群75の側面部に配設したカバー体71は、回転支軸39に対して固定している。
【0091】
換言すれば、カバー体71は、回転支軸39の回動とともに回転しないようにしている。
【0092】
すなわち、カバー体71の軸受け部71Aと、同軸受け部71Aに挿通する回転支軸39との間には、例えばベアリング等の摺動部材を介設しており、カバー体71を固定した場合でも、回転支軸は回動できるように構成している。
【0093】
次に、図17を用いて、各カバー体71の着脱構造及び装着位置を説明する。
まず、ローター体6の左右幅方向の最外に設けられたカバー体71について説明するが、この最外に設けたカバー体71aは、着脱自在の構造としている点に特徴を有する。
【0094】
すなわち、ローター体6の最外側に配設したカバー体71aは、回転支軸39の端部に挿通して位置決めする筒状の軸受け部71Aと、回転支軸39の端部側面を塞ぐ円形プレート71Bからなり、回転支軸39の端部周面には、筒状の軸受け部71Aを装着する。
【0095】
このカバー体71aは、軸受け部71Aと溶接して取り付けられると共に、カバー体71aの椀底部71Dには、プレート65fが溶接して取り付けられている。
【0096】
このプレート65fと可動側フレーム65の端部の固定プレート65eとを固定用部品65gであるボルトとナットで連結固定する。
【0097】
さらに、跳ね上げ部200の端部であって、伝動ケース41側の2つのカバー体71b,71cは、取付け部材65dに軸受け部71Aを介して回転支軸39に装着すると共に、この取付け部材65dを可動側フレーム65に取り付けられる。
【0098】
次に、整地体支持ロッド46の基端部の近傍に配設したカバー体71d,71eは、軸受け部71Aを介して回転支軸39にそれぞれ装着される。
【0099】
また、伝動ケース41に隣接するカバー体71fは、同カバー体71fの椀底部71Dを伝動ケース41の側面部に接触させて配設しており、しかも、軸受け部71Aを介して回転支軸39に装着している。
【0100】
また、伝動ケース41を挟んで隣接するカバー体71gは、軸受け部71Aを介して回転支軸39に装着すると共に、回転支軸39の周囲に取り付けた筒状のカバー106の端部と軸受け部を取り付け、この筒状のカバー106が伝動ケース41に取り付けられる。
【0101】
このように、整地用回転体群75にカバー体71を配設することにより、整地装置4の整地用回転体40を回転させた際に、ワラや夾雑物等の進入を軽減することができる。
また、カバー体71は、回転支軸39にベアリング等の摺動部材を介して配設しているため、カバー体71が回転支軸39と一体に回転しない。したがって、カバー体71が整地用回転体40の凹状空間部40Sに付着した泥やワラ等に対してスクレーパーの役割を果たすこととなり、同凹状空間部40Sへのワラや夾雑物等の絡みつきを軽減させることができる。
【0102】
また、ワラ等の巻きつきが軽減されるため、整地装置4に巻き付いたワラ等の除去作業を必要とすることなく、整地装置4の清掃やメンテナンスを容易に行うことができる。
【0103】
しかも、ワラ等の巻きつきが軽減されるため、シール材の傷付きを防止することができる。
【0104】
ローター体6の最外部に取り付けたカバー体71aは、上述したように着脱可能な構造としているため、ワラ等が絡みつきやすいローター体6の最外部のメンテナンスを良好に行うことができる。
【0105】
また、回転支軸39に椀状のカバー体71を軸受け部71Aに溶着して一体的に設けているので、ワラ等の巻き付き防止部材を別体として設ける必要がなく、新たな部品数の増加や、整地装置4の重量の増加を防ぎながらも、ワラや夾雑物等の絡みつきを軽減させることができる。
【0106】
また、左右中途部及び最外である左右終端部の回転支軸39を椀状のカバー体71で覆うため、ワラ等の巻きつきを軽減することができる。
【0107】
さらに、脱着可能な構造のため、作業終了後の清掃を行いやすくなり、整地装置4のメンテナンスの向上を図ることができる。
【0108】
しかも、折り曲げ機構の折り曲げ部にもカバー体71を配設しているため、折り曲げ部へのワラ屑等の巻き付きを軽減でき回転支軸39の保護を行うことができる。
【0109】
例えば、6条田植機は、四群の整地用回転体群となっており、整地用回転体群は、伝動ケースの両端、中途部の両端、最外となる終端部の整地用回転体に8個の椀状のカバー体71が軸受け部を介して取り付けられている(図7参照)。例えば、8条田植機は、さらに左右方向の回転支軸に折り曲げ機構を有し、六群の整地用回転体群となっており、12個の椀状のカバー体71が軸受け部を介して取り付けられている(図8及び図17参照)。
【0110】
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】本発明に係る田植機を示す側面図である。
【図2】本発明に係る田植機の要部を示す側面図である。
【図3】本発明に係る田植機の要部を示す側面図である。
【図4】本発明に係る田植機の要部を示す平面図である。
【図5】本発明に係る田植機の要部を示す側面図である。
【図6】本発明に係る田植機の要部を示す平面図である。
【図7】(A)本発明に係る田植機の整地装置を示す模式図である。 (B)本発明に係る田植機の整地装置を示す模式図である。
【図8】(A)本発明に係る田植機の整地装置を示す模式図である。 (B)本発明に係る田植機の整地装置を示す模式図である。
【図9】本発明に係る田植機の整地装置を示す斜視図である。
【図10】本発明に係る田植機の整地装置の要部を示す模式図である。
【図11】(A)整地用回転体を示す平面図である。(B)整地用回転体を示す側面図である。
【図12】(A)整地用回転体を示す模式図である。(B)整地用回転体を示す側面図である。
【図13】他の整地用回転体を示す側面図である。
【図14】(A)整地用回転体を示す側面図である。(B)整地用回転体を示す断面図である。
【図15】カバー体を示す斜視図である。
【図16】カバー体を示す側面図である。
【図17】図8の整地装置の回転支軸の要部を示す一部切欠正面説明図である。
【符号の説明】
【0112】
A 田植機
1 走行部
2 植付部
3 昇降機構
4 整地装置
22 補強ステー
35 整地本体
36 伝動機構部
37 整地伝動シャフト
38 昇降支持機枠
39 回転支軸
40 整地用回転体
41 伝動ケース
70 閉塞体
71 カバー体
72 回転単体
76 整地用回転体群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植付部の前方で植付部の左右幅方向を回転運動で均す整地装置を走行部の後方に昇降自在に取付けると共に、整地装置は、植付部の左右幅方向に伸延した回転支軸と、回転支軸に一体に隣接して装着した整地用回転体とより構成してなる田植機において、
前記回転支軸を断面多角形に形成すると共に、前記整地用回転体の中心には、回転支軸の断面多角形に嵌合する多角形状の挿通穴を形成し、しかも、前記整地用回転体は、挿通穴と干渉した状態で分割した複数個の回転単体の組合せにより構成した
ことを特徴とする田植機。
【請求項2】
前記整地用回転体は、外周縁を多角形状に形成すると共に、複数個に分割した回転単体を合体した場合のそれぞれの隣接する平坦面間に挿通孔を挿貫し、前記挿通孔を介して締結部材により複数個の回転単体を連結固定すべく構成した
ことを特徴とする請求項1に記載の田植機。
【請求項3】
締結部材をボルトとナットにより構成し、分割した一方の回転単体における挿通孔の開口端部はナットの外形に合致した六角形状のナット嵌着くぼみとし、分割した他方の回転単体における挿通孔の開口端部よりボルトを挿通して、分割した一方の回転単体のナット嵌着くぼみに嵌着したナットと螺合することにより、複数に分割した回転単体を一体に連結固定すべく構成した
ことを特徴とする請求項2に記載の田植機。
【請求項4】
分割した一方の回転単体に設けた六角形状のナット嵌着くぼみにおいて、六角形状のくぼみ内周面における対面壁にそれぞれナット抜け防止用の可撓性干渉片を突設した
ことを特徴とする請求項3に記載の田植機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−228599(P2008−228599A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−69678(P2007−69678)
【出願日】平成19年3月17日(2007.3.17)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【出願人】(391025914)八鹿鉄工株式会社 (131)
【Fターム(参考)】