画像データ提供装置および画像データ提供システム
【課題】撮影画像に関連する画像を利用者によって容易に作成可能にする。
【解決手段】本画像データ提供システムにおけるウェブサーバでは、携帯電話端末において色取得が必要とされた場合(S706)、予め記憶されている撮影画像を表示させ(S708)、利用者による当該画像の位置指定を受け付けることにより(S712)、当該位置の色を取得して合成されるべきテンプレート画像の色を変更する(S714)。その後、テンプレート画像の選択(S716)および付加画像の選択(S718)を受け付け、これらの画像を合成することにより(S720)、撮影画像に関連した画像、具体的には撮影画像に類似した絵文字画像を容易に作成することができる。
【解決手段】本画像データ提供システムにおけるウェブサーバでは、携帯電話端末において色取得が必要とされた場合(S706)、予め記憶されている撮影画像を表示させ(S708)、利用者による当該画像の位置指定を受け付けることにより(S712)、当該位置の色を取得して合成されるべきテンプレート画像の色を変更する(S714)。その後、テンプレート画像の選択(S716)および付加画像の選択(S718)を受け付け、これらの画像を合成することにより(S720)、撮影画像に関連した画像、具体的には撮影画像に類似した絵文字画像を容易に作成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者により作成される画像であって、典型的には電子メールに添付可能な画像を提供するサーバなどの装置、および当該装置を備える画像データ提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話端末では、テキスト形式の本文だけではなく、本文中に所定の画像データを付加した電子メールが使用されることが多い。このように電子メールの本文中の任意の位置に画像を埋め込むことは、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)を使用することにより実現可能であって、例えばデコメール(登録商標)を呼ばれる規格など、様々な規格が定められている。
【0003】
このような規格を使用して電子メール中に埋め込むための画像データは、携帯電話端末に内蔵されているもの以外にも、外部のサーバ端末からインターネットを介して取得することが可能となっている。そのため、近年ではこのような画像を多量に蓄積し、携帯電話端末の利用者に提供するサービスが広く行われている。
【0004】
例えば従来より、電子メール用画像データを利用者にダウンロードさせる際、利用者を識別する情報を付加することにより、利用者の画像選択傾向の情報を取得するサーバ装置および画像データ提供システムがある(例えば特許文献1を参照)。
【0005】
また、近年の携帯電話端末はカメラ付きのものが多く存在する。この携帯電話端末のカメラにより撮影された画像のデータは携帯電話端末内に保存されるので、他人に見せるため電子メールに添付して送信されることも多い。なおこの場合、当該撮影画像を電子メールの本文中にそのまま埋め込むことは行われない。文字に対して画像が大きすぎるからである。
【0006】
このように電子メールに撮影画像を添付して送る場合、データ量が大きくなるため多数の画像を送ることはできず、また当該撮影画像を多数人に見せることも困難である。さらに携帯電話端末に保存可能なデータ量にも限りがある。
【0007】
そこで従来より、携帯電話端末で撮影された画像データをインターネットを介して受け付け、電子アルバムとして携帯電話の利用者またはその他の多数人に提供するサーバ装置および画像管理システムがある(例えば特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−15569号公報
【特許文献2】特開2004−229177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、利用者は携帯電話端末で撮影した画像を電子メールの本文中に埋め込むことに代えて、上記撮影画像に類似した画像であって電子メールに埋め込み可能な画像(一般的には絵文字と呼ばれる)を電子メールの本文中に埋め込むことがある。例えば、自分の似顔絵や飼い犬に似た絵などが本文中に埋め込まれることがある。利用者はこれらの画像データを、上記サーバ装置に蓄積されている画像データの中から探したり、新たに作成することにより得ることが多い。
【0010】
しかし、上記のように撮影画像に関連する電子メールに埋め込み可能な画像データを、上記サーバ装置により提供される多くの画像データから探したり、新たに作成したりすることは利用者にとって非常に困難であり時間がかかる。
【0011】
そこで、本発明は、撮影画像に関連する画像を利用者によって容易に作成可能にする画像データ提供装置およびその装置を備える画像データ提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の発明は、複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行うことが可能な画像データ提供装置であって、
撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶する記憶手段と、
前記複数の端末装置のいずれか1つである対象端末装置へ前記第1および第2の画像データを送信する送信手段と、
前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記送信手段により送信された前記複数の第2の画像データから異なる種類を複数選択する指示を、前記対象端末装置から受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記送信手段により送信された前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を生成する合成画像生成手段と
を備え、
前記送信手段は、前記合成画像生成手段により生成された合成画像を前記対象端末装置へ送信することを特徴とする。
【0013】
第2の発明は、第1の発明において、
前記記憶手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像の撮影対象に関連し、かつ前記第2の画像データにおける種類に関連する属性を示す属性情報を記憶し、
前記合成画像生成手段は、前記記憶手段に記憶された前記属性情報に応じて選択された複数の第2の画像データのうち前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記合成画像を生成することを特徴とする。
【0014】
第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記記憶手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像の撮影対象に関連する属性を示す文字からなる属性情報を記憶し、
前記合成画像生成手段は、前記属性情報を構成する文字が合成された合成画像を生成することを特徴とする。
【0015】
第4の発明は、第2または第3の発明において、
前記記憶手段は、前記第1の画像データと異なる撮影画像データをさらに記憶するとともに、記憶された当該撮影画像データおよび前記第1の画像データに示される撮影画像の撮影対象に共通して関連する属性を示す属性情報を記憶することを特徴とする。
【0016】
第5の発明は、第1から第4までのいずれか1つの発明において、
前記記憶手段は、含まれる画像の一部または全部の色、階調、または模様のうち少なくとも1つを変更可能である前記複数の第2の画像データを記憶し、
前記受信手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像における所定部分の色、階調、またはパターンのうち少なくとも1つを含む属性情報を前記対象端末装置から受信し、
前記合成画像生成手段は、前記属性情報に応じた色、階調、またはパターンを有するように前記複数の第2の画像データのうちの一部の画像データを変更し、変更された前記一部の第2の画像データに基づき前記合成画像を生成することを特徴とする。
【0017】
第6の発明は、複数の端末装置と、当該複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行う画像データ提供装置とを備える画像データ提供システムであって、
前記画像データ提供装置は、撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶するとともに、前記複数の端末装置からの要求に応じて前記第1および第2の画像データを前記複数の端末装置へ送信し、
前記複数の端末装置は、前記画像データ提供装置から受信した前記第1の画像データに示される前記撮影画像を表示するとともに、表示された当該撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記画像データ提供装置から受信した前記複数の第2の画像データから異なる種類を、複数選択する利用者の操作入力を受け付け、当該操作入力によって選択された複数の第2の画像データを組み合わせることにより得られる合成画像を表示することを特徴とする。
【0018】
第7の発明は、第1の発明において、
前記複数の端末装置は、複数の携帯電話端末であって、電子メールに絵文字として添付するため、表示された前記合成画像を記憶する利用者の操作入力をさらに受け付けることを特徴とする。
【0019】
第8の発明は、複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行うことが可能なコンピュータである画像データ提供装置に、
撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶する記憶ステップと、
前記複数の端末装置のいずれか1つである対象端末装置へ前記第1および第2の画像データを送信する送信ステップと、
前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記送信手段により送信された前記複数の第2の画像データから異なる種類を複数選択する指示を、前記対象端末装置から受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記送信ステップにおいて送信された前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を生成する合成画像生成ステップと
を実行させるプログラムであって、
前記送信ステップでは、前記合成画像生成ステップにおいて生成された合成画像を前記対象端末装置へ送信することを特徴とする、プログラムである。
【0020】
第9の発明は、複数の端末装置と、当該複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行う画像データ提供装置とにおける画像データ提供方法であって、
前記画像データ提供装置において、撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶するとともに、前記複数の端末装置からの要求に応じて前記第1および第2の画像データを前記複数の端末装置へ送信するステップと、
前記複数の端末装置において、前記画像データ提供装置から受信した前記第1の画像データに示される前記撮影画像を表示するとともに、表示された当該撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記画像データ提供装置から受信した前記複数の第2の画像データから異なる種類を、複数選択する利用者の操作入力を受け付け、当該操作入力によって選択された複数の第2の画像データを組み合わせることにより得られる合成画像を表示するステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
上記第1の発明によれば、例えば携帯電話端末などの対象端末装置に送信された撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するために(典型的には対象端末装置において表示される当該撮影画像を絵文字作成に利用または参照することにより)対象端末装置においてなされる指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせる。このことにより、第1の画像データに示される撮影画像に関連する属性を有する合成画像が生成される。よって、撮影画像に関連する例えば絵文字画像などの合成画像を利用者に容易に作成させることができる。
【0022】
上記第2の発明によれば、第1の画像データに示される撮影画像の撮影対象に関連し、かつ第2の画像データにおける種類に関連する属性を示す属性情報、例えば撮影対象がペットの犬である場合にはその名前や犬種などが記憶され、この属性情報に応じて選択された複数の第2の画像データのうち指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより合成画像が生成されるので、上記選択を迅速かつ容易に行うことができることから、迅速かつ容易に絵文字画像の作成を行うことができる。
【0023】
上記第3の発明によれば、撮影画像の撮影対象に関連する属性(例えばペットの名前など)を示す文字からなる属性情報を構成する文字が合成された合成画像が生成されるので、撮影画像に関連する文字が合成された合成画像を利用者に容易に作成させることができる。
【0024】
上記第4の発明によれば、撮影画像データに示される撮影画像の撮影対象に共通して関連する属性を示す属性情報を記憶するので、様々な撮影画像を使用した絵文字画像の作成を当該共通の属性情報を利用して容易に行うことができる。
【0025】
上記第5の発明によれば、属性情報に応じた色、階調、またはパターンを有するように複数の第2の画像データのうちの一部の画像データが変更され、変更された当該一部の第2の画像データに基づき合成画像が生成されるので、色、階調、またはパターンが撮影画像に類似した絵文字画像を容易に作成することができる。
【0026】
上記第6の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果を当該システムの発明において奏することができる。
【0027】
上記第7の発明によれば、既存の携帯電話端末での電子メールに使用されるような絵文字画像を利用者に容易に作成されることができる。
【0028】
上記第8の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果を当該プログラムの発明において奏することができる。
【0029】
上記第9の発明によれば、上記第1または第6の発明と同様の効果を当該方法の発明において奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像データ提供装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態におけるウェブサーバの概略構成を示すブロック図である。における処理手順とともに示すフローチャートである。
【図3】上記実施形態における編集ユニットの正面図である。図3は、ウェブサーバにおける全体的な処理手順を示すフローチャートである。
【図4】上記実施形態における出力ユニットの正面図である。図4は、このアクセス認証の操作画面例である。
【図5】上記実施形態におけるウェブサーバの画像保存処理の詳しい処理手順と、対応する携帯電話端末における処理手順とともに示すフローチャートである。
【図6】上記実施形態における携帯画面に表示される画像保存処理のための案内画面例を示す図である。
【図7】上記実施形態におけるメール送信フォームを表示した操作画面例を示す図である。
【図8】上記実施形態におけるウェブサーバの絵文字作成処理の詳しい処理手順を示すフローチャートである。
【図9】上記実施形態における絵文字の種類選択を受け付けるための案内画面の一例を示す図である。
【図10】上記実施形態において合成されるべき名前の入力を受け付けるための案内画面の一例を示す図である。
【図11】上記実施形態における撮影画像から絵文字の色を取得する操作を行うか否かを問い合わせる案内画面の一例を示す図である。
【図12】上記実施形態における携帯画面に表示される色取得のための案内画面例を示す図である。
【図13】上記実施形態における携帯画面に表示されるテンプレート画像を選択するための案内画面例を示す図である。
【図14】上記実施形態における携帯画面に表示される付加画像を選択するための案内画面例を示す図である。
【図15】上記実施形態における携帯画面に表示される合成画像を表示する案内画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
<1. 装置全体の構成および動作>
図1は、本発明の一実施形態に係る画像データ提供装置の構成を示すブロック図である。この図1に示されるように、この画像データ提供装置100は、利用者による使用されるカメラ付きの携帯電話端末200の操作に基づき、移動体通信網MNおよびインターネットを介して、携帯電話端末200(のカメラ)により撮影された画像を蓄積しまたは読み出すとともに、後述する絵文字画像データを生成し提供する。このようにネットワークのより互いに接続された画像データ提供装置100および携帯電話端末200により画像データ提供システムが実現されている。
【0032】
なお、以下では、携帯電話端末200による撮影画像は利用者が飼育するペットを写した画像であり、絵文字画像は当該撮影画像(に写るペット)に関連した画像であるものとして説明する。もちろんこれらは一例であって、撮影画像とそれに関連する絵文字画像であればその内容に限定はない。また、この絵文字画像は、電子メールにおいて文字に代えて使用される必要はなく、電子メールに添付可能であって、表示されることにより電子メールの宛先へ所定の情報を伝達することができるような画像であれば足りる。
【0033】
図1に示すように、画像データ提供装置100は、ロードバランサ110と、ウェブサーバ121〜123と、データベースサーバ130とを備えている。なお、これらの装置は、例えばIEEE802.3に準拠するような所定のローカルネットワーク(LAN)を介して相互に接続される。なおこれらの装置の一部または全ては、専用のハードウェアであってもよいし、これらの機能を実現するためのソフトウェアがインストールされたコンピュータであってもよい。またこれらの機能のうちの複数または全てが1つのコンピュータにより実現されてもよい。
【0034】
ロードバランサ110は、利用者の携帯電話端末200と通信を行うためのインターネット回線と接続されており、ルータ機能と負荷分散機能とを有している。ルータ機能とは、各地の利用者により使用される携帯電話端末からの指示に応じてウェブサーバ121〜123により作成された絵文字画像データを、アドレス変換などを行った後に、対応する携帯電話端末へ伝送するとともに、上記指示および携帯電話端末において作成された画像データなどを、アドレス変換などを行った後に、対応する(処理を行う)ウェブサーバ121〜123へ伝送する機能である。また、負荷分散機能とは、多数の利用者へ比較的大きな画像データを転送する負荷により処理速度が低下しないよう、ウェブサーバ121〜123に対して処理を適宜に分散して割り当てる機能である。
【0035】
ウェブサーバ121〜123は、ロードバランサ110から割り当てられた利用者からの処理要求に応じて、携帯電話端末により撮影された画像データをデータベースサーバ130に蓄積しまたはデータベースサーバ130から読み出すとともに、絵文字データを作成し提供する。なお、これらのウェブサーバ121〜123は、2つまたは4つ以上であってもよいし、1つであってロードバランサ110が(ルータ機能を除き)省略されてもよい。
【0036】
データベースサーバ130は、ウェブサーバ121〜123から受け取った画像データを、携帯電話端末を識別するための識別データ(またはID番号など)と関連付けて蓄積し、また蓄積されている画像データをウェブサーバ121〜123からの要求に応じて出力する。次に、図2を参照してウェブサーバ121の構成について説明する。
【0037】
図2は、ウェブサーバ121の概略構成を示すブロック図である。この図2に示されるように、このウェブサーバ121は、各種演算を行い各種機能を実現するCPU(制御部)304と、この各種機能を実現するためにCPU304により実行されるプログラムが展開されるRAM305と、CPU304により実行される後述するプログラムや絵文字画像データなどの各種情報が記憶されるハードディスクドライブ(HDD)306と、LANを介してデータベースサーバ130と撮影画像データの送受信を行うネットワークインタフェース(ネットワークI/F)307と、液晶パネルやCRT等からなる表示装置301と、キーボードおよびマウス等からなる入力装置302と、DVD駆動装置303とを備えている。なお、図2に示されるウェブサーバ121の構成は一般的なコンピュータの構成と同一であり、その他のウェブサーバ122,123およびデータベースサーバ130と同一であるので詳しい説明は省略する。
【0038】
なお、図2に示されるこれらの構成要素の機能は、典型的にはRAM305またはRAM402に展開された所定のプログラムをCPU304が実行することにより実現される。ここで、上記プログラムは、例えば、そのプログラムを記録した記録媒体であるDVD−ROMによって提供される。すなわち、上記プログラムの記録媒体としてのDVD−ROMが補助記憶装置として内蔵されたDVD−ROM駆動装置に装着され、そのDVD−ROMから上記プログラムが読み出されてHDD306(もしくはその他の記憶装置)に記憶(典型的にはインストール)される。また、上記プログラムは、DVD−ROM以外の記録媒体や通信回線を介して提供されてもよい。そして、例えばウェブサーバ121の起動のための所定操作がなされると、HDD306にインストールされた所定プログラムは、上記RAM305に転送されてそこに展開され(一時的に格納され)、CPU304によって実行される。これにより、ウェブサーバ121〜123およびデータベースサーバ130の制御処理が実現される。次に、図3を参照して、ウェブサーバ121〜123の全体的な動作について詳しく説明する。
【0039】
<2.ウェブサーバの全体的な動作>
図3は、ウェブサーバにおける全体的な処理手順を示すフローチャートである。なお以下ではウェブサーバ121の動作を例にして説明する。図3に示されるステップS10において、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200からパスワードを受け付けることにより、所定のアクセス認証を行う。
【0040】
さらに具体的に説明すると、携帯電話端末200によりウェブサーバ121に以下の動作を行う指示を与えるためには、まず当該携帯電話端末200がウェブサーバ121にアクセスする許可を受けたものであることが確認(認証)されることが必要となる。その前提として、図3に示す処理の前に、当該携帯電話端末200がウェブサーバ121にアクセスする許可を受ける登録手続(以下「利用登録」という)がなされていなければならない。以下に詳しく説明する本画像データ提供装置100における撮影画像の蓄積および読み出しや、絵文字画像の作成などのサービスはここでは有料となっており、利用者がこれらのサービスを受けるためには最初に上記利用登録を行う必要がある。
【0041】
これらの利用登録の手法については周知であるため詳しい説明は省略するが、例えば利用者が利用登録を行う場合、画像データ提供装置100は、利用登録が行われる携帯電話端末に定められている固有の個体識別情報を取得し、これに関連付けて一意に定められる認証用IDを生成し、利用者により設定され入力されるパスワードとともにこれらの情報を記憶する。なお、この利用登録の際には、利用者の飼育するペットの種類(例えば犬種など)、名前、および誕生日を合わせて登録する構成となっていてもよい。
【0042】
上記利用登録の後、利用登録を行った利用者がアクセスすると、画像データ提供装置100は、当該携帯電話端末の個体識別情報を(自動的に)取得し、当該個体識別情報に対応する(利用登録時に記憶された)認証用IDを表示し、パスワードの入力を受け付ける。画像データ提供装置100は、受け付けられたパスワードが記憶されたパスワードと一致するか否かを判定し、一致していればアクセスを許可するというアクセス認証を行う。なお、このようなアクセス認証の手法は例示であって、周知の他の手法が使用されてもよく、例えば、パスワードが使用されることなく、当該携帯電話端末の個体識別情報が利用登録された個体識別情報と一致すれば直ちにアクセスを許可するアクセス認証が行われてもよい。
【0043】
さらに上記アクセス認証について具体的に説明すると、このアクセス認証は、携帯電話端末200が画像データ提供装置100に対応するURLにアクセスした後、ウェブサーバ121により提供される操作画面に対してなされる。
【0044】
すなわちウェブサーバ121は、上記URLにアクセスしてきた利用者の携帯電話端末200に対して、アクセス認証のための操作画面を表示する。図4は、このアクセス認証の操作画面例である。図4には「アクセス認証」という表題の案内画面である操作画面201が示されており、この画面には、利用登録時に生成された認証用ID202と、パスワードを入力するための入力領域であるテキストボックス203と、文字列204と、その他の説明の文字列とが含まれている。利用者は、利用登録時に設定したパスワードをテキストボックス203に入力し、「決定」と記載された文字列204(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタン)を押下することにより、ウェブサーバ121に対してアクセス認証を行うよう指示する。なお、他人が横から確認できないよう、入力されるパスワードの内容は伏せられている(テキストボックス203内には表示されない)。ウェブサーバ121は、上記パスワードを受け付けることにより、本ステップS10における上記アクセス認証を行う。
【0045】
なお、上記操作画面は、携帯電話端末200に内蔵されるインターネット用ブラウザなどのアプリケーションにより表示されるものであって、以下に説明する他の操作画面においても同様であるが、専用のアプリケーションソフトウェアが使用されてもよい。また、ウェブサーバ121において実現される後述する各種関連機能の一部がこの携帯電話端末200にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアにより実現される構成であってもよい。
【0046】
次にステップS20において、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200にメニュー画面を表示する。このメニュー画面では、後述する撮影画像を保存する機能と、絵文字を作成する機能と、処理を終了する機能とを選択可能なようにに示すメニューが表示される。なお、実際にはウェブサーバ121は、保存された多数の画像を閲覧するためのアルバム機能や、撮影画像に合成可能なフォトフレームを提供するフレーム提供機能などの機能を有しており、これらの機能を選択するためのメニューも表示されるが、ここでの説明は省略する。
【0047】
続いてステップS30において、ウェブサーバ121は、ステップS20において表示されるメニューから任意の1つを選択する利用者による携帯電話端末200への選択指示を受け付ける。
【0048】
ステップS40において、ウェブサーバ121は、(ステップS30において)受け付けられた選択指示が画像保存機能を選択するものであるか否かを判定する。この判定の結果、画像保存機能を選択するものである場合(ステップS40においてYesの場合)、ステップS50の画像保存処理が実行された後、処理はステップS20に戻り再度メニュー画面が表示される。また、判定の結果、画像保存機能を選択しないものである場合(ステップS40においてNoの場合)、処理はステップS60に進む。
【0049】
ステップS60において、ウェブサーバ121は、(ステップS30において)受け付けられた選択指示が絵文字作成機能を選択するものであるか否かを判定する。この判定の結果、絵文字作成機能を選択するものである場合(ステップS50においてYesの場合)、ステップS70の絵文字作成処理が実行された後、処理はステップS20に戻り再度メニュー画面が表示される。また、判定の結果、絵文字作成機能を選択しないものである場合(ステップS50においてNoの場合)、処理はステップS80に進む。
【0050】
ステップS80において、ウェブサーバ121は、(ステップS30において)受け付けられた選択指示が処理の終了を選択するものであるか否かを判定する。この判定の結果、処理の終了を選択するものである場合(ステップS80においてYesの場合)、処理は終了し、アクセスの認証状態が解除される。その後、例えばウェブサーバ121により(アクセス制限なく無料で)提供される所定のホームページが表示される。また、判定の結果、終了を選択するものではない場合(ステップS80においてNoの場合)、処理はステップS30における選択指示を受け付ける処理に戻り、処理の終了が選択されるまで上記処理が繰り返される(S80→S30→S40→…S80)。次に、ウェブサーバ121における画像保存処理の内容について、図5を参照して詳しく説明する。
【0051】
<3.ウェブサーバの画像保存動作>
図5は、ウェブサーバの画像保存処理の詳しい処理手順と、対応する携帯電話端末200における処理手順とともに示すフローチャートである。なお、図では、データの送受信関係が明確に示されるように、携帯電話端末200およびウェブサーバ121におけるそれぞれ処理手順が並列的に記載されており、処理要求を含むデータの送信方向には点線の矢印が付されている。
【0052】
この図5に示されるステップS510において、ウェブサーバ121は、データベースサーバ130への画像保存のための案内画面を生成し、携帯電話端末200へ送る。携帯電話端末200では、この案内画面を受け取り、操作画面上に表示する(ステップS610)。
【0053】
図6は、携帯画面に表示される画像保存処理のための案内画面例を示す図である。図6には、「アルバム作成」という表題の案内画面である操作画面601が示されており、この画面には、予め当該携帯電話端末200で撮影され(または他の撮影され)当該携帯電話端末200内部に保存されている画像の1つが表示される画像表示領域602と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列603や説明のための文字列等が表示されている。
【0054】
ここで利用者によって、操作画面内の文字列603のうち「前へ」または「次へ」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、携帯電話端末200内に保存されている他の画像例が切り換えられて画像表示領域602に表示される。さらに上記文字列603に含まれる「メールを送信する」という文字列を選択する操作を利用者が行うと、後述する図7に示されるメール送信フォームが表示される。
【0055】
すなわち、携帯電話端末200は、上記文字列の選択操作に対応する送信指示を受け付け(ステップS612)、送信指示入力の有無を判定し(ステップS614)、送信指示入力が受け付けられるまで上記処理を繰り返し(S614→S612→S614)、送信指示が入力されると、メール送信フォームをウェブサーバ121に要求する(ステップS620)。
【0056】
次にステップS520において、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200からのメール送信フォームの送信要求を受け付け、続くステップS530において、ウェブサーバ121を示すメールアドレスおよび期限付きの登録用IDを付したメール送信フォームを生成し、携帯電話端末200へ送る。
【0057】
携帯電話端末200は、上記メール送信フォームを受け取り、操作画面上に表示する(S630)。図7は、このメール送信フォームを表示した操作画面例を示す図である。図7には、「メール作成フォーム」という表題の操作画面631が示されており、この画面には、ウェブサーバ121を示すメールアドレスと、空白の表題と、説明および多数の英数字からなる期限付きの登録用IDとが記載されたメール文632と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列633等が表示されている。
【0058】
なお、メール文632に含まれる期限付きの登録用IDは、携帯電話端末200の固有識別情報に応じて作成された上記認証用IDに基づき、所定の暗号化手法に基づき生成された多数の英数字からなるIDである。この登録用IDは、一回的に作成された撮影画像を登録するためのみに使用されるIDであって、所定の期限(例えば10分)を過ぎると無効となるよう設定されている。このように上記認証用IDをそのまま使用せず上記期限付きの登録用IDを使用することにより、アクセス権限のない第三者による悪用を防ぐことができる。
【0059】
ここで利用者によって、操作画面内の文字列633のうち「機能」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、携帯電話端末200内に保存されている画像を電子メールに添付するための別の図示されない操作画面が現れる。なお、既に画像が添付された状態で上記メール送信フォームが表示されていてもよい。
【0060】
このように画像を電子メールに添付した状態で、操作画面内の文字列633のうち「送信」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、選択された撮影画像が添付された電子メールがウェブサーバ121(のメールアドレス)へ送信される。
【0061】
ステップS540において、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200から送信されてきた上記画像付きの電子メールを受け取り、添付されている画像を(後述する確認が完了するまで)一時的に保存する。
【0062】
携帯電話端末200は、画像を添付した電子メールを送信後、確認のための指示を受け付ける(ステップS642)。例えば、携帯電話端末200は、操作画面上に電子メールに添付した画像を再度表示し、このまま登録するか否かを利用者に選択させる操作入力を受け付ける。
【0063】
携帯電話端末200は、上記操作入力の有無を判定し(ステップS644)、操作入力が受け付けられるまで上記処理を繰り返し(S644→S642→S644)、操作入力が受け付けられると、登録するか否かを示す確認指示をウェブサーバ121へ送信し(ステップS650)、(図3に示されるステップS20に対応する)メニュー画面に戻る。
【0064】
続いてステップS550において、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200から送信されてきた確認指示を受け付ける。その後ステップS560において、ウェブサーバ121は、送信されてきた確認指示が登録を肯定する指示であれば、データベースサーバ130に画像を登録する処理を行い、登録を否定する指示であれば当該画像を登録することなく破棄し、(図3に示される)ステップS20の処理に戻る。
【0065】
このように携帯電話端末200から画像をデータベースサーバ130に簡単に送信することができるので、記憶容量が非常に大きいデータベースサーバ130へ大量の画像を蓄積することができる。そのため、記憶容量が小さい携帯電話端末200に撮影画像が保存できなくなることを回避することができ、また携帯電話端末200を紛失したり破損することによって撮影画像が失われることを防止することができる。さらに第三者に閲覧可能なように保存された画像を提供する構成とすれば、当該画像を多数人に広く公開することができる。
【0066】
なお、データベースサーバ130に蓄積された撮影画像は、携帯電話端末200からの指示によって適宜アルバムのように表示され閲覧可能となり、または所望のフレーム画像と合成するなどの加工が可能となっているが、これらの点に関する詳しい説明は省略する。次に、ウェブサーバ121における絵文字作成存処理の内容について、図8を参照して詳しく説明する。
【0067】
<4.ウェブサーバの絵文字作成動作>
図8は、ウェブサーバの絵文字作成処理の詳しい処理手順を示すフローチャートである。この図8に示されるステップS700において、ウェブサーバ121は、絵文字作成のための案内画面を携帯電話端末200に表示させ、ステップS702において、ウェブサーバ121は、作成すべき絵文字の種類の選択や絵文字画像に合成されるべき(ペットの)名前の入力などを携帯電話端末200において受け付けさせ、その結果を受信する。以下、このような携帯電話端末200に表示される案内画面の内容について、図9および図10を参照して説明する。
【0068】
図9は、絵文字の種類選択を受け付けるための案内画面の一例を示す図である。この図9には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面811が示されており、この画面には、予め定められた絵文字の種類、ここでは複数の犬の種類(例えばダックスフンドやプードルなど)および複数の猫の種類(例えばシャムやメインクーンなど)のうちの1つが利用者によって選択可能に表示されている。また、点線の四角で囲むことにより利用者による選択対象を示すカーソル812と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列813や説明のための文字列等が表示されている。
【0069】
ここで利用者によって、操作画面内の文字列813のうち「次へ」という文字列を選択1する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、絵文字の種類が次々と変化する。なお、操作画面内の文字列813のうち「戻る」という文字列を選択する操作が行われると、1つ前の操作画面に戻る。
【0070】
また利用者によって、操作画面内に表示されている複数の絵文字の種類から1つを選択すると(具体的には携帯電話端末における所定の操作ボタンをクリックすると)、絵文字に合成されるべき名前の入力を受け付ける操作画面に移行する。
【0071】
図10は、合成されるべき名前の入力を受け付けるための案内画面の一例を示す図である。この図10には、「犬」という表題の案内画面である操作画面811が示されており、この画面には、典型的には飼い犬などの名前を入力することができるテキストボックス822が表示される。また、入力が完了したときに押下されるOKボタン823と、利用者からの1つ前の操作画面へ戻る操作指示を受け付ける「戻る」という文字列824や説明のための文字列等が表示されている。
【0072】
ここで利用者によって、テキストボックス822に所定の名前を示す文字、ここでは「ベリー」を入力し、OKボタン823を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われることにより、後述するように画像に合成されるべき名前を示す「ベリー」という文字列が取得される。
【0073】
以上のように、上記ステップS702において受け付けられる作成すべき絵文字の種類を選択する操作入力や絵文字画像に合成されるべき名前の操作入力は、利用者により任意に決定される。しかし、前述したようにステップS50において保存される撮影画像は利用者が飼育するペットを写した画像であり、絵文字画像は当該撮影画像(に写るペット)に関連した画像である。したがって、ここで入力される絵文字の種類および名前は、利用者が飼育するペットの種類および名前である(またはそうであることが多い)。そこで、前述したように利用登録時に、ウェブサーバ121においてパスワードとともにこれらの情報が記憶されている場合、これらを使用することにより、上記ステップS702におけるウェブサーバ121の処理を省略することができる。そうすれば、利用者は迅速かつ簡易に絵文字画像の作成を行うことができる。
【0074】
なお、上記処理を省略するか否かを選択するための利用者の操作入力を受け付ける構成であってもよいし、図9に示されるカーソル812の初期位置を登録されているペットの種類が配置されている位置に一致するよう設定する構成や、図10に示されるテキストボックス822内に登録されているペットの名前を予め(初期的に)入力した状態に設定する構成などであってもよい。また、色の情報を予め登録し、上記ステップS704〜S710の処理を省略してもよい。これらのような構成であっても、利用者は迅速かつ簡易に絵文字画像の作成を行うことができる。
【0075】
次にステップS704において、ウェブサーバ121は、前述したステップS50において保存される撮影画像から、絵文字の色(例えば絵文字における犬の毛の色など)を取得する操作を行うか否かを問い合わせる案内画面を携帯電話端末200に表示させ、携帯電話端末200において色取得の要否を受け付けさせ、その結果を受信する。この案内画面の内容について、図11を参照して説明する。
【0076】
図11は、撮影画像から絵文字の色を取得する操作を行うか否かを問い合わせる案内画面の一例を示す図である。この図11には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面831が示されており、この画面には色を取得する操作を行う時に押下される「はい」と記載された実行ボタン832と、上記操作を行わない時に押下される「いいえ」と記載された不実行ボタン833と、利用者からの1つ前の操作画面へ戻る操作指示を受け付ける「戻る」という文字列834や説明のための文字列等が表示されている。
【0077】
ここで利用者によって、実行ボタン832を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると色取得が必要であるとの操作入力が受け付けられ、不実行ボタン833を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると色取得が不要であるとの操作入力が受け付けられる。
【0078】
続いてステップS706において、ウェブサーバ121は、上記ステップS704において受け付けられた操作入力が色取得が必要であることを示す場合(ステップS706においてYesである場合)、処理はステップS708へ進み、色取得が不要であることを示す場合(ステップS706においてNoである場合)、処理は(ステップS708〜S712の処理を省略して)ステップS714へ進む。
【0079】
次にステップS708において、ウェブサーバ121は、上記ステップS50において保存された撮影画像をデータベースサーバ130から取得し、当該撮影画像を含む案内画面を携帯電話端末200に表示させ、ステップS710において、ウェブサーバ121は、当該撮影画像上の位置指定指示を携帯電話端末200において受け付けさせ、その結果を受信する。この案内画面の内容について、図12を参照して説明する。
【0080】
図12は、携帯画面に表示される色取得のための案内画面例を示す図である。図12には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面841が示されており、この画面には、データベースサーバ130に蓄積された多数の撮影画像のうちの(例えば最新の)1つが表示される画像表示領域842と、当該画像表示領域内の位置を点線により示すカーソル843と、上記位置における画素色を示す色表示領域844と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列845や説明のための文字列等が表示されている。
【0081】
ここで利用者によって、画像表示領域842内に表示されているカーソル843を(具体的には携帯電話端末における所定のボタンを押下することにより)移動させ、当該位置を指定する指示を行う(具体的には携帯電話端末における所定の操作ボタンをクリックする)ことにより、当該指定された位置における画像の画素色(または近傍画素の平均色)が色表示領域844に表示される。
【0082】
また、操作画面内の文字列845のうち「前へ」または「次へ」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、データベースサーバ130に保存されている他の撮影画像が読み出され、切り換えられて画像表示領域842に表示される。
【0083】
そうして利用者により所望の画像における所望の色が決定されると、上記文字列845に含まれる「この色でOK」という文字列を選択する操作を利用者が行い、色表示領域844に表示されている色が指定され、当該色情報が携帯電話端末200からウェブサーバ121へ送信される。
【0084】
続いてステップS712において、ウェブサーバ121は、上記ステップS710において指定された画素位置の色情報を受信し、後述するテンプレート画像における所定部分の色を当該色情報の色に変更する。
【0085】
次にステップS714において、ウェブサーバ121は、上記ステップS712において変更された色、またはステップS706において色取得が行われなかったことにより変更されていない予め設定された色を有するテンプレート画像を含む案内画面を携帯電話端末200に表示させ、ステップS716において、ウェブサーバ121は、表示されるテンプレート画像のうち絵文字に使用したい(合成されるべき)1つのテンプレート画像を選択する指示を携帯電話端末200において受け付けさせ、その結果を受信する。この案内画面の内容について、図13を参照して説明する。
【0086】
図13は、携帯画面に表示されるテンプレート画像を選択するための案内画面例を示す図である。図13には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面851が示されており、この画面には、多数のテンプレート画像のうちの3つの(色が変更されまたは変更されていない)画像が表示される画像表示領域852と、点線の四角で囲むことにより利用者による選択対象を示すカーソル853と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列854や説明のための文字列等が表示されている。
【0087】
なお、このテンプレート画像は後述する(服やアクセサリ等の絵である)付加画像を合成する対象となる(基本的な)画像である。このテンプレート画像は、データサイズが小さいため、ウェブサーバ121〜123にそれぞれ蓄積されているが、データベースサーバ130に一括して蓄積されていてもよい。また、テンプレート画像のうち、上記色情報が示す色に変更可能な画像部分(画像領域)は予め定められていてもよいし、画像全体の色を変更(シフト)することにより一部または全部の色を色情報に示される色に変更してもよく、色情報が示す色で表示可能な周知の構成であればよい。
【0088】
ここで利用者によって、操作画面内の文字列854のうち「前へ」または「次へ」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、他の(3つの)テンプレート画像が読み出され、切り換えられて画像表示領域852に表示される。
【0089】
また利用者によって、カーソル853を(具体的には携帯電話端末における所定のボタンを押下することにより)移動させ、当該位置を指定する指示を行う(具体的には携帯電話端末における所定の操作ボタンをクリックする)ことにより、当該指定された位置に対応するテンプレート画像が選択される。選択されたテンプレート画像を示す情報は携帯電話端末200からウェブサーバ121へ送信される。
【0090】
続いてステップS718において、ウェブサーバ121は、上記ステップS716において利用者により選択されたテンプレート画像に合成されるべき付加画像を含む案内画面を携帯電話端末200に表示させ、表示される付加画像のうち絵文字に使用したい(テンプレート画像に合成されるべき)1つまたは複数の付加画像を選択する指示を携帯電話端末200において受け付けさせ、その結果を受信する。この案内画面の内容について、図14を参照して説明する。
【0091】
図14は、携帯画面に表示される付加画像を選択するための案内画面例を示す図である。図14には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面861が示されており、この画面には、多数の付加画像のうち3つが1グループを成す2グループの合計6つの付加画像が表示される画像表示領域862と、点線の四角で囲むことにより利用者による選択対象を示すカーソル863と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列864や説明のための文字列等が表示されている。
【0092】
ここで利用者によって、操作画面内の文字列864のうち「前へ」または「次へ」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、他の2グループ合計6つの付加画像が読み出され、切り換えられて画像表示領域862に表示される。
【0093】
また利用者によって、カーソル863を(具体的には携帯電話端末における所定のボタンを押下することにより)移動させ、当該位置を指定する指示を行う(具体的には携帯電話端末における所定の操作ボタンをクリックする)ことにより、当該指定された位置に対応する3つの付加画像が選択される。選択された付加画像を示す情報は携帯電話端末200からウェブサーバ121へ送信される。
【0094】
なお、ここでは3つの付加画像を1つのグループとして一括して選択するよう説明したが、選択される付加画像の種類や個数、選択方法などに特に限定はなく、利用者の嗜好をより的確に反映させるため、実際にはアクセサリーの種類毎に1つずつが選択される。また、この付加画像もテンプレート画像と同様、データサイズが小さいため、ウェブサーバ121〜123にそれぞれ蓄積されているが、データベースサーバ130に一括して蓄積されていてもよい。
【0095】
次にステップS720において、ウェブサーバ121は、上記ステップS702において利用者により入力された(ペットの)名前に対応する文字(およびその他の文字)と、上記ステップS716において利用者により選択されたテンプレート画像と、上記ステップS718において利用者により選択された付加画像とを合成し、生成された合成画像を携帯電話端末200に表示させる。この表示画面の内容について図15を参照して説明する。
【0096】
図15は、携帯画面に表示される合成画像を表示する案内画面例を示す図である。図15には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面871が示されており、この画面には、絵文字となる完成した合成画像が表示される画像表示領域872と、画像の保存が完了したときに押下されるOKボタン873と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列874や説明のための文字列等が表示されている。なお、図中の画像表示領域872に示されている合成画像例にはペットの名前である「ベリー」という文字列に対して、「ちゃん」という愛称を示す文字列が付加されている。このように合成すれば生成される合成画像がより電子メールに添付するのに好適な内容となるが、このような文字列の付加は一例であって、その他の文字列や、文字列以外のその他の画像などをさらに(付加して)合成することが可能である。
【0097】
ここで利用者によって、画像表示領域872に表示されている画像を絵文字として保存する携帯電話端末200の機能を使用した操作入力がなされると、表示されている合成画像が携帯電話端末200の絵文字用のフォルダに格納され、当該合成画像が絵文字として使用可能になる。このような機能および操作入力方法は、携帯電話端末200の固有の機能であるが、「画像の保存方法」という文字列874を選択する利用者による操作入力が受け付けられると、別画面で操作方法が表示される。その後、OKボタン873を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われることにより、絵文字作成処理(ステップS70)は終了し、図3に示すステップS20の処理であるメニュー画面の表示が行われる。
【0098】
<5.効果>
以上のように、本実施形態における画像データ提供システムによれば、上記ステップS50において保存されたペットなどの撮影画像およびそれに関連する(利用者登録時に保存されるペットの名称や種類などの)情報を参照または利用することにより、撮影画像に関連する絵文字画像を利用者に容易に作成させることができる。
【0099】
特に、上記ステップS706における処理において色取得が必要とされる場合、保存された撮影画像の一部の色を取得して合成されるべき(テンプレート)画像の色を変更する構成により、撮影画像により類似した絵文字画像を容易に作成することができる。
【0100】
また、利用者登録時に保存されるペットの名称や種類などの情報を使用する場合には、上記ステップS702におけるウェブサーバ121の処理を省略することができるので、利用者は迅速かつ容易に絵文字画像の作成を行うことができる。
【0101】
なお、表示される撮影画像を絵文字作成時点またはそれ以前に単純に携帯電話端末200において参照する場合であっても、撮影画像に関連する属性(例えば色)を、実際に表示される撮影画像によって利用者が再確認することができるため、絵文字作成時において利用者は(典型的には撮影画像の撮影対象に類似した)絵文字画像の作成を容易に行うことができる。
【0102】
<6.変形例>
上記実施形態において、生成される合成画像は静止画像を例に説明したが、動画像や複数の静止画像を連続的に表示するような構成であってもよい。このような画像を使用した電子メール用の絵文字はデコアニメ(登録商標)など様々な構成が周知であるので詳しい説明を省略する。このような画像は、上記ステップS716におけるテンプレート選択の受け付け時または上記ステップS716における付加画像選択の受け付け時に適宜選択され、その変化態様もその選択に応じて定まるが、このような変化態様を予め(例えば利用登録時に)撮影画像における撮影対象の属性に関連付けて定める構成も考えられる。
【0103】
例えばペットの性格の属性が活発である場合には、複数の性格設定の中から利用登録時に選択させることにより設定させ、上記テンプレート選択時などに、活発な属性を有する画像(例えば活発なペットを示す絵や活発に変化する態様の絵など)が選択される構成であってもよい。また、ペットの誕生日を上記撮影対象の属性として例えば利用登録時に設定させ、設定された誕生日において上記合成画像の内容が特別なものに変化するよう設定された画像が選択され、またはそのような変化態様を規定する画像に付加される表示制御条件として設定されるような構成であってもよい。
【0104】
このように撮影画像における撮影対象の属性は、テンプレート画像や付加画像の(選択対象となる)種類を定めるものであってもよく、その種類は実施形態における犬種などの撮影対象の種類の他、上記のような撮影対象の性格や誕生日などを示す各種属性であればよい。なお、生成される合成画像の変化態様は、上記属性により定まるだけでなく、現在の時刻や季節など様々な変化要因に応じて変化するものであってもよい。
【0105】
また、上記のような撮影対象の属性を変化態様に関連付けて定めるのではなく、テンプレート画像や付加画像の選択に関連付けて定めてもよい。例えば、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200に候補として表示させるための上記画像データを撮影対象の属性に応じて選択してもよい。なお、この選択は現在の時刻や季節など様々な変化要因に応じて変化するものであってもよい。
【0106】
上記実施形態では、上記ステップS720において、ウェブサーバ121により画像合成処理が行われ、生成された合成画像を携帯電話端末200に表示させる構成であるが、この画像合成は例えばアルファ合成などの実際の画像合成処理だけでなく、テンプレート画像と付加画像とのあらゆる組み合わせを合成した結果としての画像を予め合成画像として保存しておき、保存された合成画像が読み出される構成であってもよい。なお、この合成処理が携帯電話端末200(にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェア)において行われてもよいことは前述したとおりである。
【0107】
上記実施形態では、上記ステップS712においてテンプレート画像の色が変更される構成であるが、これに代えてまたはこれとともにテンプレート画像に含まれる画素の階調や模様(またはこれらの組み合わせ)が変更される構成であってもよい。なおここでの模様は、典型的には画像に含まれる互いに隣接する複数の画素により形成される所定領域を繰り返し使用することにより形成されるものであって、例えばテクスチャパターンなどである。
【0108】
上記実施形態では、画像データ提供システムを構成する端末装置として、携帯電話端末200が使用される構成であるが、その他のデータ端末装置、例えばパーソナルコンピュータなどが使用されてもよい。もっとも、撮影した撮影画像(の属性)に応じた電子メールの絵文字を作成するためには、カメラ付きであることが多く、また電子メールに使用される絵文字に関連する機能(例えば画像を保存しまた添付する機能)が予め搭載されていることが多い携帯電話端末を使用する構成がより好適である。
【符号の説明】
【0109】
100…画像データ提供装置
110…ロードバランサ
121〜123…ウェブサーバ
130…データベースサーバ
200…携帯電話端末
MN…移動体通信網
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者により作成される画像であって、典型的には電子メールに添付可能な画像を提供するサーバなどの装置、および当該装置を備える画像データ提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話端末では、テキスト形式の本文だけではなく、本文中に所定の画像データを付加した電子メールが使用されることが多い。このように電子メールの本文中の任意の位置に画像を埋め込むことは、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)を使用することにより実現可能であって、例えばデコメール(登録商標)を呼ばれる規格など、様々な規格が定められている。
【0003】
このような規格を使用して電子メール中に埋め込むための画像データは、携帯電話端末に内蔵されているもの以外にも、外部のサーバ端末からインターネットを介して取得することが可能となっている。そのため、近年ではこのような画像を多量に蓄積し、携帯電話端末の利用者に提供するサービスが広く行われている。
【0004】
例えば従来より、電子メール用画像データを利用者にダウンロードさせる際、利用者を識別する情報を付加することにより、利用者の画像選択傾向の情報を取得するサーバ装置および画像データ提供システムがある(例えば特許文献1を参照)。
【0005】
また、近年の携帯電話端末はカメラ付きのものが多く存在する。この携帯電話端末のカメラにより撮影された画像のデータは携帯電話端末内に保存されるので、他人に見せるため電子メールに添付して送信されることも多い。なおこの場合、当該撮影画像を電子メールの本文中にそのまま埋め込むことは行われない。文字に対して画像が大きすぎるからである。
【0006】
このように電子メールに撮影画像を添付して送る場合、データ量が大きくなるため多数の画像を送ることはできず、また当該撮影画像を多数人に見せることも困難である。さらに携帯電話端末に保存可能なデータ量にも限りがある。
【0007】
そこで従来より、携帯電話端末で撮影された画像データをインターネットを介して受け付け、電子アルバムとして携帯電話の利用者またはその他の多数人に提供するサーバ装置および画像管理システムがある(例えば特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−15569号公報
【特許文献2】特開2004−229177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、利用者は携帯電話端末で撮影した画像を電子メールの本文中に埋め込むことに代えて、上記撮影画像に類似した画像であって電子メールに埋め込み可能な画像(一般的には絵文字と呼ばれる)を電子メールの本文中に埋め込むことがある。例えば、自分の似顔絵や飼い犬に似た絵などが本文中に埋め込まれることがある。利用者はこれらの画像データを、上記サーバ装置に蓄積されている画像データの中から探したり、新たに作成することにより得ることが多い。
【0010】
しかし、上記のように撮影画像に関連する電子メールに埋め込み可能な画像データを、上記サーバ装置により提供される多くの画像データから探したり、新たに作成したりすることは利用者にとって非常に困難であり時間がかかる。
【0011】
そこで、本発明は、撮影画像に関連する画像を利用者によって容易に作成可能にする画像データ提供装置およびその装置を備える画像データ提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の発明は、複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行うことが可能な画像データ提供装置であって、
撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶する記憶手段と、
前記複数の端末装置のいずれか1つである対象端末装置へ前記第1および第2の画像データを送信する送信手段と、
前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記送信手段により送信された前記複数の第2の画像データから異なる種類を複数選択する指示を、前記対象端末装置から受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記送信手段により送信された前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を生成する合成画像生成手段と
を備え、
前記送信手段は、前記合成画像生成手段により生成された合成画像を前記対象端末装置へ送信することを特徴とする。
【0013】
第2の発明は、第1の発明において、
前記記憶手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像の撮影対象に関連し、かつ前記第2の画像データにおける種類に関連する属性を示す属性情報を記憶し、
前記合成画像生成手段は、前記記憶手段に記憶された前記属性情報に応じて選択された複数の第2の画像データのうち前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記合成画像を生成することを特徴とする。
【0014】
第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記記憶手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像の撮影対象に関連する属性を示す文字からなる属性情報を記憶し、
前記合成画像生成手段は、前記属性情報を構成する文字が合成された合成画像を生成することを特徴とする。
【0015】
第4の発明は、第2または第3の発明において、
前記記憶手段は、前記第1の画像データと異なる撮影画像データをさらに記憶するとともに、記憶された当該撮影画像データおよび前記第1の画像データに示される撮影画像の撮影対象に共通して関連する属性を示す属性情報を記憶することを特徴とする。
【0016】
第5の発明は、第1から第4までのいずれか1つの発明において、
前記記憶手段は、含まれる画像の一部または全部の色、階調、または模様のうち少なくとも1つを変更可能である前記複数の第2の画像データを記憶し、
前記受信手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像における所定部分の色、階調、またはパターンのうち少なくとも1つを含む属性情報を前記対象端末装置から受信し、
前記合成画像生成手段は、前記属性情報に応じた色、階調、またはパターンを有するように前記複数の第2の画像データのうちの一部の画像データを変更し、変更された前記一部の第2の画像データに基づき前記合成画像を生成することを特徴とする。
【0017】
第6の発明は、複数の端末装置と、当該複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行う画像データ提供装置とを備える画像データ提供システムであって、
前記画像データ提供装置は、撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶するとともに、前記複数の端末装置からの要求に応じて前記第1および第2の画像データを前記複数の端末装置へ送信し、
前記複数の端末装置は、前記画像データ提供装置から受信した前記第1の画像データに示される前記撮影画像を表示するとともに、表示された当該撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記画像データ提供装置から受信した前記複数の第2の画像データから異なる種類を、複数選択する利用者の操作入力を受け付け、当該操作入力によって選択された複数の第2の画像データを組み合わせることにより得られる合成画像を表示することを特徴とする。
【0018】
第7の発明は、第1の発明において、
前記複数の端末装置は、複数の携帯電話端末であって、電子メールに絵文字として添付するため、表示された前記合成画像を記憶する利用者の操作入力をさらに受け付けることを特徴とする。
【0019】
第8の発明は、複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行うことが可能なコンピュータである画像データ提供装置に、
撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶する記憶ステップと、
前記複数の端末装置のいずれか1つである対象端末装置へ前記第1および第2の画像データを送信する送信ステップと、
前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記送信手段により送信された前記複数の第2の画像データから異なる種類を複数選択する指示を、前記対象端末装置から受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記送信ステップにおいて送信された前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を生成する合成画像生成ステップと
を実行させるプログラムであって、
前記送信ステップでは、前記合成画像生成ステップにおいて生成された合成画像を前記対象端末装置へ送信することを特徴とする、プログラムである。
【0020】
第9の発明は、複数の端末装置と、当該複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行う画像データ提供装置とにおける画像データ提供方法であって、
前記画像データ提供装置において、撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶するとともに、前記複数の端末装置からの要求に応じて前記第1および第2の画像データを前記複数の端末装置へ送信するステップと、
前記複数の端末装置において、前記画像データ提供装置から受信した前記第1の画像データに示される前記撮影画像を表示するとともに、表示された当該撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記画像データ提供装置から受信した前記複数の第2の画像データから異なる種類を、複数選択する利用者の操作入力を受け付け、当該操作入力によって選択された複数の第2の画像データを組み合わせることにより得られる合成画像を表示するステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
上記第1の発明によれば、例えば携帯電話端末などの対象端末装置に送信された撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するために(典型的には対象端末装置において表示される当該撮影画像を絵文字作成に利用または参照することにより)対象端末装置においてなされる指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせる。このことにより、第1の画像データに示される撮影画像に関連する属性を有する合成画像が生成される。よって、撮影画像に関連する例えば絵文字画像などの合成画像を利用者に容易に作成させることができる。
【0022】
上記第2の発明によれば、第1の画像データに示される撮影画像の撮影対象に関連し、かつ第2の画像データにおける種類に関連する属性を示す属性情報、例えば撮影対象がペットの犬である場合にはその名前や犬種などが記憶され、この属性情報に応じて選択された複数の第2の画像データのうち指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより合成画像が生成されるので、上記選択を迅速かつ容易に行うことができることから、迅速かつ容易に絵文字画像の作成を行うことができる。
【0023】
上記第3の発明によれば、撮影画像の撮影対象に関連する属性(例えばペットの名前など)を示す文字からなる属性情報を構成する文字が合成された合成画像が生成されるので、撮影画像に関連する文字が合成された合成画像を利用者に容易に作成させることができる。
【0024】
上記第4の発明によれば、撮影画像データに示される撮影画像の撮影対象に共通して関連する属性を示す属性情報を記憶するので、様々な撮影画像を使用した絵文字画像の作成を当該共通の属性情報を利用して容易に行うことができる。
【0025】
上記第5の発明によれば、属性情報に応じた色、階調、またはパターンを有するように複数の第2の画像データのうちの一部の画像データが変更され、変更された当該一部の第2の画像データに基づき合成画像が生成されるので、色、階調、またはパターンが撮影画像に類似した絵文字画像を容易に作成することができる。
【0026】
上記第6の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果を当該システムの発明において奏することができる。
【0027】
上記第7の発明によれば、既存の携帯電話端末での電子メールに使用されるような絵文字画像を利用者に容易に作成されることができる。
【0028】
上記第8の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果を当該プログラムの発明において奏することができる。
【0029】
上記第9の発明によれば、上記第1または第6の発明と同様の効果を当該方法の発明において奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像データ提供装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態におけるウェブサーバの概略構成を示すブロック図である。における処理手順とともに示すフローチャートである。
【図3】上記実施形態における編集ユニットの正面図である。図3は、ウェブサーバにおける全体的な処理手順を示すフローチャートである。
【図4】上記実施形態における出力ユニットの正面図である。図4は、このアクセス認証の操作画面例である。
【図5】上記実施形態におけるウェブサーバの画像保存処理の詳しい処理手順と、対応する携帯電話端末における処理手順とともに示すフローチャートである。
【図6】上記実施形態における携帯画面に表示される画像保存処理のための案内画面例を示す図である。
【図7】上記実施形態におけるメール送信フォームを表示した操作画面例を示す図である。
【図8】上記実施形態におけるウェブサーバの絵文字作成処理の詳しい処理手順を示すフローチャートである。
【図9】上記実施形態における絵文字の種類選択を受け付けるための案内画面の一例を示す図である。
【図10】上記実施形態において合成されるべき名前の入力を受け付けるための案内画面の一例を示す図である。
【図11】上記実施形態における撮影画像から絵文字の色を取得する操作を行うか否かを問い合わせる案内画面の一例を示す図である。
【図12】上記実施形態における携帯画面に表示される色取得のための案内画面例を示す図である。
【図13】上記実施形態における携帯画面に表示されるテンプレート画像を選択するための案内画面例を示す図である。
【図14】上記実施形態における携帯画面に表示される付加画像を選択するための案内画面例を示す図である。
【図15】上記実施形態における携帯画面に表示される合成画像を表示する案内画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
<1. 装置全体の構成および動作>
図1は、本発明の一実施形態に係る画像データ提供装置の構成を示すブロック図である。この図1に示されるように、この画像データ提供装置100は、利用者による使用されるカメラ付きの携帯電話端末200の操作に基づき、移動体通信網MNおよびインターネットを介して、携帯電話端末200(のカメラ)により撮影された画像を蓄積しまたは読み出すとともに、後述する絵文字画像データを生成し提供する。このようにネットワークのより互いに接続された画像データ提供装置100および携帯電話端末200により画像データ提供システムが実現されている。
【0032】
なお、以下では、携帯電話端末200による撮影画像は利用者が飼育するペットを写した画像であり、絵文字画像は当該撮影画像(に写るペット)に関連した画像であるものとして説明する。もちろんこれらは一例であって、撮影画像とそれに関連する絵文字画像であればその内容に限定はない。また、この絵文字画像は、電子メールにおいて文字に代えて使用される必要はなく、電子メールに添付可能であって、表示されることにより電子メールの宛先へ所定の情報を伝達することができるような画像であれば足りる。
【0033】
図1に示すように、画像データ提供装置100は、ロードバランサ110と、ウェブサーバ121〜123と、データベースサーバ130とを備えている。なお、これらの装置は、例えばIEEE802.3に準拠するような所定のローカルネットワーク(LAN)を介して相互に接続される。なおこれらの装置の一部または全ては、専用のハードウェアであってもよいし、これらの機能を実現するためのソフトウェアがインストールされたコンピュータであってもよい。またこれらの機能のうちの複数または全てが1つのコンピュータにより実現されてもよい。
【0034】
ロードバランサ110は、利用者の携帯電話端末200と通信を行うためのインターネット回線と接続されており、ルータ機能と負荷分散機能とを有している。ルータ機能とは、各地の利用者により使用される携帯電話端末からの指示に応じてウェブサーバ121〜123により作成された絵文字画像データを、アドレス変換などを行った後に、対応する携帯電話端末へ伝送するとともに、上記指示および携帯電話端末において作成された画像データなどを、アドレス変換などを行った後に、対応する(処理を行う)ウェブサーバ121〜123へ伝送する機能である。また、負荷分散機能とは、多数の利用者へ比較的大きな画像データを転送する負荷により処理速度が低下しないよう、ウェブサーバ121〜123に対して処理を適宜に分散して割り当てる機能である。
【0035】
ウェブサーバ121〜123は、ロードバランサ110から割り当てられた利用者からの処理要求に応じて、携帯電話端末により撮影された画像データをデータベースサーバ130に蓄積しまたはデータベースサーバ130から読み出すとともに、絵文字データを作成し提供する。なお、これらのウェブサーバ121〜123は、2つまたは4つ以上であってもよいし、1つであってロードバランサ110が(ルータ機能を除き)省略されてもよい。
【0036】
データベースサーバ130は、ウェブサーバ121〜123から受け取った画像データを、携帯電話端末を識別するための識別データ(またはID番号など)と関連付けて蓄積し、また蓄積されている画像データをウェブサーバ121〜123からの要求に応じて出力する。次に、図2を参照してウェブサーバ121の構成について説明する。
【0037】
図2は、ウェブサーバ121の概略構成を示すブロック図である。この図2に示されるように、このウェブサーバ121は、各種演算を行い各種機能を実現するCPU(制御部)304と、この各種機能を実現するためにCPU304により実行されるプログラムが展開されるRAM305と、CPU304により実行される後述するプログラムや絵文字画像データなどの各種情報が記憶されるハードディスクドライブ(HDD)306と、LANを介してデータベースサーバ130と撮影画像データの送受信を行うネットワークインタフェース(ネットワークI/F)307と、液晶パネルやCRT等からなる表示装置301と、キーボードおよびマウス等からなる入力装置302と、DVD駆動装置303とを備えている。なお、図2に示されるウェブサーバ121の構成は一般的なコンピュータの構成と同一であり、その他のウェブサーバ122,123およびデータベースサーバ130と同一であるので詳しい説明は省略する。
【0038】
なお、図2に示されるこれらの構成要素の機能は、典型的にはRAM305またはRAM402に展開された所定のプログラムをCPU304が実行することにより実現される。ここで、上記プログラムは、例えば、そのプログラムを記録した記録媒体であるDVD−ROMによって提供される。すなわち、上記プログラムの記録媒体としてのDVD−ROMが補助記憶装置として内蔵されたDVD−ROM駆動装置に装着され、そのDVD−ROMから上記プログラムが読み出されてHDD306(もしくはその他の記憶装置)に記憶(典型的にはインストール)される。また、上記プログラムは、DVD−ROM以外の記録媒体や通信回線を介して提供されてもよい。そして、例えばウェブサーバ121の起動のための所定操作がなされると、HDD306にインストールされた所定プログラムは、上記RAM305に転送されてそこに展開され(一時的に格納され)、CPU304によって実行される。これにより、ウェブサーバ121〜123およびデータベースサーバ130の制御処理が実現される。次に、図3を参照して、ウェブサーバ121〜123の全体的な動作について詳しく説明する。
【0039】
<2.ウェブサーバの全体的な動作>
図3は、ウェブサーバにおける全体的な処理手順を示すフローチャートである。なお以下ではウェブサーバ121の動作を例にして説明する。図3に示されるステップS10において、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200からパスワードを受け付けることにより、所定のアクセス認証を行う。
【0040】
さらに具体的に説明すると、携帯電話端末200によりウェブサーバ121に以下の動作を行う指示を与えるためには、まず当該携帯電話端末200がウェブサーバ121にアクセスする許可を受けたものであることが確認(認証)されることが必要となる。その前提として、図3に示す処理の前に、当該携帯電話端末200がウェブサーバ121にアクセスする許可を受ける登録手続(以下「利用登録」という)がなされていなければならない。以下に詳しく説明する本画像データ提供装置100における撮影画像の蓄積および読み出しや、絵文字画像の作成などのサービスはここでは有料となっており、利用者がこれらのサービスを受けるためには最初に上記利用登録を行う必要がある。
【0041】
これらの利用登録の手法については周知であるため詳しい説明は省略するが、例えば利用者が利用登録を行う場合、画像データ提供装置100は、利用登録が行われる携帯電話端末に定められている固有の個体識別情報を取得し、これに関連付けて一意に定められる認証用IDを生成し、利用者により設定され入力されるパスワードとともにこれらの情報を記憶する。なお、この利用登録の際には、利用者の飼育するペットの種類(例えば犬種など)、名前、および誕生日を合わせて登録する構成となっていてもよい。
【0042】
上記利用登録の後、利用登録を行った利用者がアクセスすると、画像データ提供装置100は、当該携帯電話端末の個体識別情報を(自動的に)取得し、当該個体識別情報に対応する(利用登録時に記憶された)認証用IDを表示し、パスワードの入力を受け付ける。画像データ提供装置100は、受け付けられたパスワードが記憶されたパスワードと一致するか否かを判定し、一致していればアクセスを許可するというアクセス認証を行う。なお、このようなアクセス認証の手法は例示であって、周知の他の手法が使用されてもよく、例えば、パスワードが使用されることなく、当該携帯電話端末の個体識別情報が利用登録された個体識別情報と一致すれば直ちにアクセスを許可するアクセス認証が行われてもよい。
【0043】
さらに上記アクセス認証について具体的に説明すると、このアクセス認証は、携帯電話端末200が画像データ提供装置100に対応するURLにアクセスした後、ウェブサーバ121により提供される操作画面に対してなされる。
【0044】
すなわちウェブサーバ121は、上記URLにアクセスしてきた利用者の携帯電話端末200に対して、アクセス認証のための操作画面を表示する。図4は、このアクセス認証の操作画面例である。図4には「アクセス認証」という表題の案内画面である操作画面201が示されており、この画面には、利用登録時に生成された認証用ID202と、パスワードを入力するための入力領域であるテキストボックス203と、文字列204と、その他の説明の文字列とが含まれている。利用者は、利用登録時に設定したパスワードをテキストボックス203に入力し、「決定」と記載された文字列204(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタン)を押下することにより、ウェブサーバ121に対してアクセス認証を行うよう指示する。なお、他人が横から確認できないよう、入力されるパスワードの内容は伏せられている(テキストボックス203内には表示されない)。ウェブサーバ121は、上記パスワードを受け付けることにより、本ステップS10における上記アクセス認証を行う。
【0045】
なお、上記操作画面は、携帯電話端末200に内蔵されるインターネット用ブラウザなどのアプリケーションにより表示されるものであって、以下に説明する他の操作画面においても同様であるが、専用のアプリケーションソフトウェアが使用されてもよい。また、ウェブサーバ121において実現される後述する各種関連機能の一部がこの携帯電話端末200にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアにより実現される構成であってもよい。
【0046】
次にステップS20において、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200にメニュー画面を表示する。このメニュー画面では、後述する撮影画像を保存する機能と、絵文字を作成する機能と、処理を終了する機能とを選択可能なようにに示すメニューが表示される。なお、実際にはウェブサーバ121は、保存された多数の画像を閲覧するためのアルバム機能や、撮影画像に合成可能なフォトフレームを提供するフレーム提供機能などの機能を有しており、これらの機能を選択するためのメニューも表示されるが、ここでの説明は省略する。
【0047】
続いてステップS30において、ウェブサーバ121は、ステップS20において表示されるメニューから任意の1つを選択する利用者による携帯電話端末200への選択指示を受け付ける。
【0048】
ステップS40において、ウェブサーバ121は、(ステップS30において)受け付けられた選択指示が画像保存機能を選択するものであるか否かを判定する。この判定の結果、画像保存機能を選択するものである場合(ステップS40においてYesの場合)、ステップS50の画像保存処理が実行された後、処理はステップS20に戻り再度メニュー画面が表示される。また、判定の結果、画像保存機能を選択しないものである場合(ステップS40においてNoの場合)、処理はステップS60に進む。
【0049】
ステップS60において、ウェブサーバ121は、(ステップS30において)受け付けられた選択指示が絵文字作成機能を選択するものであるか否かを判定する。この判定の結果、絵文字作成機能を選択するものである場合(ステップS50においてYesの場合)、ステップS70の絵文字作成処理が実行された後、処理はステップS20に戻り再度メニュー画面が表示される。また、判定の結果、絵文字作成機能を選択しないものである場合(ステップS50においてNoの場合)、処理はステップS80に進む。
【0050】
ステップS80において、ウェブサーバ121は、(ステップS30において)受け付けられた選択指示が処理の終了を選択するものであるか否かを判定する。この判定の結果、処理の終了を選択するものである場合(ステップS80においてYesの場合)、処理は終了し、アクセスの認証状態が解除される。その後、例えばウェブサーバ121により(アクセス制限なく無料で)提供される所定のホームページが表示される。また、判定の結果、終了を選択するものではない場合(ステップS80においてNoの場合)、処理はステップS30における選択指示を受け付ける処理に戻り、処理の終了が選択されるまで上記処理が繰り返される(S80→S30→S40→…S80)。次に、ウェブサーバ121における画像保存処理の内容について、図5を参照して詳しく説明する。
【0051】
<3.ウェブサーバの画像保存動作>
図5は、ウェブサーバの画像保存処理の詳しい処理手順と、対応する携帯電話端末200における処理手順とともに示すフローチャートである。なお、図では、データの送受信関係が明確に示されるように、携帯電話端末200およびウェブサーバ121におけるそれぞれ処理手順が並列的に記載されており、処理要求を含むデータの送信方向には点線の矢印が付されている。
【0052】
この図5に示されるステップS510において、ウェブサーバ121は、データベースサーバ130への画像保存のための案内画面を生成し、携帯電話端末200へ送る。携帯電話端末200では、この案内画面を受け取り、操作画面上に表示する(ステップS610)。
【0053】
図6は、携帯画面に表示される画像保存処理のための案内画面例を示す図である。図6には、「アルバム作成」という表題の案内画面である操作画面601が示されており、この画面には、予め当該携帯電話端末200で撮影され(または他の撮影され)当該携帯電話端末200内部に保存されている画像の1つが表示される画像表示領域602と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列603や説明のための文字列等が表示されている。
【0054】
ここで利用者によって、操作画面内の文字列603のうち「前へ」または「次へ」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、携帯電話端末200内に保存されている他の画像例が切り換えられて画像表示領域602に表示される。さらに上記文字列603に含まれる「メールを送信する」という文字列を選択する操作を利用者が行うと、後述する図7に示されるメール送信フォームが表示される。
【0055】
すなわち、携帯電話端末200は、上記文字列の選択操作に対応する送信指示を受け付け(ステップS612)、送信指示入力の有無を判定し(ステップS614)、送信指示入力が受け付けられるまで上記処理を繰り返し(S614→S612→S614)、送信指示が入力されると、メール送信フォームをウェブサーバ121に要求する(ステップS620)。
【0056】
次にステップS520において、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200からのメール送信フォームの送信要求を受け付け、続くステップS530において、ウェブサーバ121を示すメールアドレスおよび期限付きの登録用IDを付したメール送信フォームを生成し、携帯電話端末200へ送る。
【0057】
携帯電話端末200は、上記メール送信フォームを受け取り、操作画面上に表示する(S630)。図7は、このメール送信フォームを表示した操作画面例を示す図である。図7には、「メール作成フォーム」という表題の操作画面631が示されており、この画面には、ウェブサーバ121を示すメールアドレスと、空白の表題と、説明および多数の英数字からなる期限付きの登録用IDとが記載されたメール文632と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列633等が表示されている。
【0058】
なお、メール文632に含まれる期限付きの登録用IDは、携帯電話端末200の固有識別情報に応じて作成された上記認証用IDに基づき、所定の暗号化手法に基づき生成された多数の英数字からなるIDである。この登録用IDは、一回的に作成された撮影画像を登録するためのみに使用されるIDであって、所定の期限(例えば10分)を過ぎると無効となるよう設定されている。このように上記認証用IDをそのまま使用せず上記期限付きの登録用IDを使用することにより、アクセス権限のない第三者による悪用を防ぐことができる。
【0059】
ここで利用者によって、操作画面内の文字列633のうち「機能」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、携帯電話端末200内に保存されている画像を電子メールに添付するための別の図示されない操作画面が現れる。なお、既に画像が添付された状態で上記メール送信フォームが表示されていてもよい。
【0060】
このように画像を電子メールに添付した状態で、操作画面内の文字列633のうち「送信」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、選択された撮影画像が添付された電子メールがウェブサーバ121(のメールアドレス)へ送信される。
【0061】
ステップS540において、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200から送信されてきた上記画像付きの電子メールを受け取り、添付されている画像を(後述する確認が完了するまで)一時的に保存する。
【0062】
携帯電話端末200は、画像を添付した電子メールを送信後、確認のための指示を受け付ける(ステップS642)。例えば、携帯電話端末200は、操作画面上に電子メールに添付した画像を再度表示し、このまま登録するか否かを利用者に選択させる操作入力を受け付ける。
【0063】
携帯電話端末200は、上記操作入力の有無を判定し(ステップS644)、操作入力が受け付けられるまで上記処理を繰り返し(S644→S642→S644)、操作入力が受け付けられると、登録するか否かを示す確認指示をウェブサーバ121へ送信し(ステップS650)、(図3に示されるステップS20に対応する)メニュー画面に戻る。
【0064】
続いてステップS550において、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200から送信されてきた確認指示を受け付ける。その後ステップS560において、ウェブサーバ121は、送信されてきた確認指示が登録を肯定する指示であれば、データベースサーバ130に画像を登録する処理を行い、登録を否定する指示であれば当該画像を登録することなく破棄し、(図3に示される)ステップS20の処理に戻る。
【0065】
このように携帯電話端末200から画像をデータベースサーバ130に簡単に送信することができるので、記憶容量が非常に大きいデータベースサーバ130へ大量の画像を蓄積することができる。そのため、記憶容量が小さい携帯電話端末200に撮影画像が保存できなくなることを回避することができ、また携帯電話端末200を紛失したり破損することによって撮影画像が失われることを防止することができる。さらに第三者に閲覧可能なように保存された画像を提供する構成とすれば、当該画像を多数人に広く公開することができる。
【0066】
なお、データベースサーバ130に蓄積された撮影画像は、携帯電話端末200からの指示によって適宜アルバムのように表示され閲覧可能となり、または所望のフレーム画像と合成するなどの加工が可能となっているが、これらの点に関する詳しい説明は省略する。次に、ウェブサーバ121における絵文字作成存処理の内容について、図8を参照して詳しく説明する。
【0067】
<4.ウェブサーバの絵文字作成動作>
図8は、ウェブサーバの絵文字作成処理の詳しい処理手順を示すフローチャートである。この図8に示されるステップS700において、ウェブサーバ121は、絵文字作成のための案内画面を携帯電話端末200に表示させ、ステップS702において、ウェブサーバ121は、作成すべき絵文字の種類の選択や絵文字画像に合成されるべき(ペットの)名前の入力などを携帯電話端末200において受け付けさせ、その結果を受信する。以下、このような携帯電話端末200に表示される案内画面の内容について、図9および図10を参照して説明する。
【0068】
図9は、絵文字の種類選択を受け付けるための案内画面の一例を示す図である。この図9には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面811が示されており、この画面には、予め定められた絵文字の種類、ここでは複数の犬の種類(例えばダックスフンドやプードルなど)および複数の猫の種類(例えばシャムやメインクーンなど)のうちの1つが利用者によって選択可能に表示されている。また、点線の四角で囲むことにより利用者による選択対象を示すカーソル812と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列813や説明のための文字列等が表示されている。
【0069】
ここで利用者によって、操作画面内の文字列813のうち「次へ」という文字列を選択1する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、絵文字の種類が次々と変化する。なお、操作画面内の文字列813のうち「戻る」という文字列を選択する操作が行われると、1つ前の操作画面に戻る。
【0070】
また利用者によって、操作画面内に表示されている複数の絵文字の種類から1つを選択すると(具体的には携帯電話端末における所定の操作ボタンをクリックすると)、絵文字に合成されるべき名前の入力を受け付ける操作画面に移行する。
【0071】
図10は、合成されるべき名前の入力を受け付けるための案内画面の一例を示す図である。この図10には、「犬」という表題の案内画面である操作画面811が示されており、この画面には、典型的には飼い犬などの名前を入力することができるテキストボックス822が表示される。また、入力が完了したときに押下されるOKボタン823と、利用者からの1つ前の操作画面へ戻る操作指示を受け付ける「戻る」という文字列824や説明のための文字列等が表示されている。
【0072】
ここで利用者によって、テキストボックス822に所定の名前を示す文字、ここでは「ベリー」を入力し、OKボタン823を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われることにより、後述するように画像に合成されるべき名前を示す「ベリー」という文字列が取得される。
【0073】
以上のように、上記ステップS702において受け付けられる作成すべき絵文字の種類を選択する操作入力や絵文字画像に合成されるべき名前の操作入力は、利用者により任意に決定される。しかし、前述したようにステップS50において保存される撮影画像は利用者が飼育するペットを写した画像であり、絵文字画像は当該撮影画像(に写るペット)に関連した画像である。したがって、ここで入力される絵文字の種類および名前は、利用者が飼育するペットの種類および名前である(またはそうであることが多い)。そこで、前述したように利用登録時に、ウェブサーバ121においてパスワードとともにこれらの情報が記憶されている場合、これらを使用することにより、上記ステップS702におけるウェブサーバ121の処理を省略することができる。そうすれば、利用者は迅速かつ簡易に絵文字画像の作成を行うことができる。
【0074】
なお、上記処理を省略するか否かを選択するための利用者の操作入力を受け付ける構成であってもよいし、図9に示されるカーソル812の初期位置を登録されているペットの種類が配置されている位置に一致するよう設定する構成や、図10に示されるテキストボックス822内に登録されているペットの名前を予め(初期的に)入力した状態に設定する構成などであってもよい。また、色の情報を予め登録し、上記ステップS704〜S710の処理を省略してもよい。これらのような構成であっても、利用者は迅速かつ簡易に絵文字画像の作成を行うことができる。
【0075】
次にステップS704において、ウェブサーバ121は、前述したステップS50において保存される撮影画像から、絵文字の色(例えば絵文字における犬の毛の色など)を取得する操作を行うか否かを問い合わせる案内画面を携帯電話端末200に表示させ、携帯電話端末200において色取得の要否を受け付けさせ、その結果を受信する。この案内画面の内容について、図11を参照して説明する。
【0076】
図11は、撮影画像から絵文字の色を取得する操作を行うか否かを問い合わせる案内画面の一例を示す図である。この図11には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面831が示されており、この画面には色を取得する操作を行う時に押下される「はい」と記載された実行ボタン832と、上記操作を行わない時に押下される「いいえ」と記載された不実行ボタン833と、利用者からの1つ前の操作画面へ戻る操作指示を受け付ける「戻る」という文字列834や説明のための文字列等が表示されている。
【0077】
ここで利用者によって、実行ボタン832を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると色取得が必要であるとの操作入力が受け付けられ、不実行ボタン833を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると色取得が不要であるとの操作入力が受け付けられる。
【0078】
続いてステップS706において、ウェブサーバ121は、上記ステップS704において受け付けられた操作入力が色取得が必要であることを示す場合(ステップS706においてYesである場合)、処理はステップS708へ進み、色取得が不要であることを示す場合(ステップS706においてNoである場合)、処理は(ステップS708〜S712の処理を省略して)ステップS714へ進む。
【0079】
次にステップS708において、ウェブサーバ121は、上記ステップS50において保存された撮影画像をデータベースサーバ130から取得し、当該撮影画像を含む案内画面を携帯電話端末200に表示させ、ステップS710において、ウェブサーバ121は、当該撮影画像上の位置指定指示を携帯電話端末200において受け付けさせ、その結果を受信する。この案内画面の内容について、図12を参照して説明する。
【0080】
図12は、携帯画面に表示される色取得のための案内画面例を示す図である。図12には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面841が示されており、この画面には、データベースサーバ130に蓄積された多数の撮影画像のうちの(例えば最新の)1つが表示される画像表示領域842と、当該画像表示領域内の位置を点線により示すカーソル843と、上記位置における画素色を示す色表示領域844と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列845や説明のための文字列等が表示されている。
【0081】
ここで利用者によって、画像表示領域842内に表示されているカーソル843を(具体的には携帯電話端末における所定のボタンを押下することにより)移動させ、当該位置を指定する指示を行う(具体的には携帯電話端末における所定の操作ボタンをクリックする)ことにより、当該指定された位置における画像の画素色(または近傍画素の平均色)が色表示領域844に表示される。
【0082】
また、操作画面内の文字列845のうち「前へ」または「次へ」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、データベースサーバ130に保存されている他の撮影画像が読み出され、切り換えられて画像表示領域842に表示される。
【0083】
そうして利用者により所望の画像における所望の色が決定されると、上記文字列845に含まれる「この色でOK」という文字列を選択する操作を利用者が行い、色表示領域844に表示されている色が指定され、当該色情報が携帯電話端末200からウェブサーバ121へ送信される。
【0084】
続いてステップS712において、ウェブサーバ121は、上記ステップS710において指定された画素位置の色情報を受信し、後述するテンプレート画像における所定部分の色を当該色情報の色に変更する。
【0085】
次にステップS714において、ウェブサーバ121は、上記ステップS712において変更された色、またはステップS706において色取得が行われなかったことにより変更されていない予め設定された色を有するテンプレート画像を含む案内画面を携帯電話端末200に表示させ、ステップS716において、ウェブサーバ121は、表示されるテンプレート画像のうち絵文字に使用したい(合成されるべき)1つのテンプレート画像を選択する指示を携帯電話端末200において受け付けさせ、その結果を受信する。この案内画面の内容について、図13を参照して説明する。
【0086】
図13は、携帯画面に表示されるテンプレート画像を選択するための案内画面例を示す図である。図13には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面851が示されており、この画面には、多数のテンプレート画像のうちの3つの(色が変更されまたは変更されていない)画像が表示される画像表示領域852と、点線の四角で囲むことにより利用者による選択対象を示すカーソル853と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列854や説明のための文字列等が表示されている。
【0087】
なお、このテンプレート画像は後述する(服やアクセサリ等の絵である)付加画像を合成する対象となる(基本的な)画像である。このテンプレート画像は、データサイズが小さいため、ウェブサーバ121〜123にそれぞれ蓄積されているが、データベースサーバ130に一括して蓄積されていてもよい。また、テンプレート画像のうち、上記色情報が示す色に変更可能な画像部分(画像領域)は予め定められていてもよいし、画像全体の色を変更(シフト)することにより一部または全部の色を色情報に示される色に変更してもよく、色情報が示す色で表示可能な周知の構成であればよい。
【0088】
ここで利用者によって、操作画面内の文字列854のうち「前へ」または「次へ」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、他の(3つの)テンプレート画像が読み出され、切り換えられて画像表示領域852に表示される。
【0089】
また利用者によって、カーソル853を(具体的には携帯電話端末における所定のボタンを押下することにより)移動させ、当該位置を指定する指示を行う(具体的には携帯電話端末における所定の操作ボタンをクリックする)ことにより、当該指定された位置に対応するテンプレート画像が選択される。選択されたテンプレート画像を示す情報は携帯電話端末200からウェブサーバ121へ送信される。
【0090】
続いてステップS718において、ウェブサーバ121は、上記ステップS716において利用者により選択されたテンプレート画像に合成されるべき付加画像を含む案内画面を携帯電話端末200に表示させ、表示される付加画像のうち絵文字に使用したい(テンプレート画像に合成されるべき)1つまたは複数の付加画像を選択する指示を携帯電話端末200において受け付けさせ、その結果を受信する。この案内画面の内容について、図14を参照して説明する。
【0091】
図14は、携帯画面に表示される付加画像を選択するための案内画面例を示す図である。図14には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面861が示されており、この画面には、多数の付加画像のうち3つが1グループを成す2グループの合計6つの付加画像が表示される画像表示領域862と、点線の四角で囲むことにより利用者による選択対象を示すカーソル863と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列864や説明のための文字列等が表示されている。
【0092】
ここで利用者によって、操作画面内の文字列864のうち「前へ」または「次へ」という文字列を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われると、他の2グループ合計6つの付加画像が読み出され、切り換えられて画像表示領域862に表示される。
【0093】
また利用者によって、カーソル863を(具体的には携帯電話端末における所定のボタンを押下することにより)移動させ、当該位置を指定する指示を行う(具体的には携帯電話端末における所定の操作ボタンをクリックする)ことにより、当該指定された位置に対応する3つの付加画像が選択される。選択された付加画像を示す情報は携帯電話端末200からウェブサーバ121へ送信される。
【0094】
なお、ここでは3つの付加画像を1つのグループとして一括して選択するよう説明したが、選択される付加画像の種類や個数、選択方法などに特に限定はなく、利用者の嗜好をより的確に反映させるため、実際にはアクセサリーの種類毎に1つずつが選択される。また、この付加画像もテンプレート画像と同様、データサイズが小さいため、ウェブサーバ121〜123にそれぞれ蓄積されているが、データベースサーバ130に一括して蓄積されていてもよい。
【0095】
次にステップS720において、ウェブサーバ121は、上記ステップS702において利用者により入力された(ペットの)名前に対応する文字(およびその他の文字)と、上記ステップS716において利用者により選択されたテンプレート画像と、上記ステップS718において利用者により選択された付加画像とを合成し、生成された合成画像を携帯電話端末200に表示させる。この表示画面の内容について図15を参照して説明する。
【0096】
図15は、携帯画面に表示される合成画像を表示する案内画面例を示す図である。図15には、「絵文字作成」という表題の案内画面である操作画面871が示されており、この画面には、絵文字となる完成した合成画像が表示される画像表示領域872と、画像の保存が完了したときに押下されるOKボタン873と、利用者からの各種指示を受け付ける文字列874や説明のための文字列等が表示されている。なお、図中の画像表示領域872に示されている合成画像例にはペットの名前である「ベリー」という文字列に対して、「ちゃん」という愛称を示す文字列が付加されている。このように合成すれば生成される合成画像がより電子メールに添付するのに好適な内容となるが、このような文字列の付加は一例であって、その他の文字列や、文字列以外のその他の画像などをさらに(付加して)合成することが可能である。
【0097】
ここで利用者によって、画像表示領域872に表示されている画像を絵文字として保存する携帯電話端末200の機能を使用した操作入力がなされると、表示されている合成画像が携帯電話端末200の絵文字用のフォルダに格納され、当該合成画像が絵文字として使用可能になる。このような機能および操作入力方法は、携帯電話端末200の固有の機能であるが、「画像の保存方法」という文字列874を選択する利用者による操作入力が受け付けられると、別画面で操作方法が表示される。その後、OKボタン873を選択する(またはこれに対応する携帯電話端末200のボタンを押下する)操作が行われることにより、絵文字作成処理(ステップS70)は終了し、図3に示すステップS20の処理であるメニュー画面の表示が行われる。
【0098】
<5.効果>
以上のように、本実施形態における画像データ提供システムによれば、上記ステップS50において保存されたペットなどの撮影画像およびそれに関連する(利用者登録時に保存されるペットの名称や種類などの)情報を参照または利用することにより、撮影画像に関連する絵文字画像を利用者に容易に作成させることができる。
【0099】
特に、上記ステップS706における処理において色取得が必要とされる場合、保存された撮影画像の一部の色を取得して合成されるべき(テンプレート)画像の色を変更する構成により、撮影画像により類似した絵文字画像を容易に作成することができる。
【0100】
また、利用者登録時に保存されるペットの名称や種類などの情報を使用する場合には、上記ステップS702におけるウェブサーバ121の処理を省略することができるので、利用者は迅速かつ容易に絵文字画像の作成を行うことができる。
【0101】
なお、表示される撮影画像を絵文字作成時点またはそれ以前に単純に携帯電話端末200において参照する場合であっても、撮影画像に関連する属性(例えば色)を、実際に表示される撮影画像によって利用者が再確認することができるため、絵文字作成時において利用者は(典型的には撮影画像の撮影対象に類似した)絵文字画像の作成を容易に行うことができる。
【0102】
<6.変形例>
上記実施形態において、生成される合成画像は静止画像を例に説明したが、動画像や複数の静止画像を連続的に表示するような構成であってもよい。このような画像を使用した電子メール用の絵文字はデコアニメ(登録商標)など様々な構成が周知であるので詳しい説明を省略する。このような画像は、上記ステップS716におけるテンプレート選択の受け付け時または上記ステップS716における付加画像選択の受け付け時に適宜選択され、その変化態様もその選択に応じて定まるが、このような変化態様を予め(例えば利用登録時に)撮影画像における撮影対象の属性に関連付けて定める構成も考えられる。
【0103】
例えばペットの性格の属性が活発である場合には、複数の性格設定の中から利用登録時に選択させることにより設定させ、上記テンプレート選択時などに、活発な属性を有する画像(例えば活発なペットを示す絵や活発に変化する態様の絵など)が選択される構成であってもよい。また、ペットの誕生日を上記撮影対象の属性として例えば利用登録時に設定させ、設定された誕生日において上記合成画像の内容が特別なものに変化するよう設定された画像が選択され、またはそのような変化態様を規定する画像に付加される表示制御条件として設定されるような構成であってもよい。
【0104】
このように撮影画像における撮影対象の属性は、テンプレート画像や付加画像の(選択対象となる)種類を定めるものであってもよく、その種類は実施形態における犬種などの撮影対象の種類の他、上記のような撮影対象の性格や誕生日などを示す各種属性であればよい。なお、生成される合成画像の変化態様は、上記属性により定まるだけでなく、現在の時刻や季節など様々な変化要因に応じて変化するものであってもよい。
【0105】
また、上記のような撮影対象の属性を変化態様に関連付けて定めるのではなく、テンプレート画像や付加画像の選択に関連付けて定めてもよい。例えば、ウェブサーバ121は、携帯電話端末200に候補として表示させるための上記画像データを撮影対象の属性に応じて選択してもよい。なお、この選択は現在の時刻や季節など様々な変化要因に応じて変化するものであってもよい。
【0106】
上記実施形態では、上記ステップS720において、ウェブサーバ121により画像合成処理が行われ、生成された合成画像を携帯電話端末200に表示させる構成であるが、この画像合成は例えばアルファ合成などの実際の画像合成処理だけでなく、テンプレート画像と付加画像とのあらゆる組み合わせを合成した結果としての画像を予め合成画像として保存しておき、保存された合成画像が読み出される構成であってもよい。なお、この合成処理が携帯電話端末200(にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェア)において行われてもよいことは前述したとおりである。
【0107】
上記実施形態では、上記ステップS712においてテンプレート画像の色が変更される構成であるが、これに代えてまたはこれとともにテンプレート画像に含まれる画素の階調や模様(またはこれらの組み合わせ)が変更される構成であってもよい。なおここでの模様は、典型的には画像に含まれる互いに隣接する複数の画素により形成される所定領域を繰り返し使用することにより形成されるものであって、例えばテクスチャパターンなどである。
【0108】
上記実施形態では、画像データ提供システムを構成する端末装置として、携帯電話端末200が使用される構成であるが、その他のデータ端末装置、例えばパーソナルコンピュータなどが使用されてもよい。もっとも、撮影した撮影画像(の属性)に応じた電子メールの絵文字を作成するためには、カメラ付きであることが多く、また電子メールに使用される絵文字に関連する機能(例えば画像を保存しまた添付する機能)が予め搭載されていることが多い携帯電話端末を使用する構成がより好適である。
【符号の説明】
【0109】
100…画像データ提供装置
110…ロードバランサ
121〜123…ウェブサーバ
130…データベースサーバ
200…携帯電話端末
MN…移動体通信網
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行うことが可能な画像データ提供装置であって、
撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶する記憶手段と、
前記複数の端末装置のいずれか1つである対象端末装置へ前記第1および第2の画像データを送信する送信手段と、
前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記送信手段により送信された前記複数の第2の画像データから異なる種類を複数選択する指示を、前記対象端末装置から受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記送信手段により送信された前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を生成する合成画像生成手段と
を備え、
前記送信手段は、前記合成画像生成手段により生成された合成画像を前記対象端末装置へ送信することを特徴とする、画像データ提供装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像の撮影対象に関連し、かつ前記第2の画像データにおける種類に関連する属性を示す属性情報を記憶し、
前記合成画像生成手段は、前記記憶手段に記憶された前記属性情報に応じて選択された複数の第2の画像データのうち前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記合成画像を生成することを特徴とする、請求項1に記載の画像データ提供装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像の撮影対象に関連する属性を示す文字からなる属性情報を記憶し、
前記合成画像生成手段は、前記属性情報を構成する文字が合成された合成画像を生成することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の画像データ提供装置。
【請求項4】
前記記憶手段は、前記第1の画像データと異なる撮影画像データをさらに記憶するとともに、記憶された当該撮影画像データおよび前記第1の画像データに示される撮影画像の撮影対象に共通して関連する属性を示す属性情報を記憶することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の画像データ提供装置。
【請求項5】
前記記憶手段は、含まれる画像の一部または全部の色、階調、または模様のうち少なくとも1つを変更可能である前記複数の第2の画像データを記憶し、
前記受信手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像における所定部分の色、階調、またはパターンのうち少なくとも1つを含む属性情報を前記対象端末装置から受信し、
前記合成画像生成手段は、前記属性情報に応じた色、階調、またはパターンを有するように前記複数の第2の画像データのうちの一部の画像データを変更し、変更された前記一部の第2の画像データに基づき前記合成画像を生成することを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の画像データ提供装置。
【請求項6】
複数の端末装置と、当該複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行う画像データ提供装置とを備える画像データ提供システムであって、
前記画像データ提供装置は、撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶するとともに、前記複数の端末装置からの要求に応じて前記第1および第2の画像データを前記複数の端末装置へ送信し、
前記複数の端末装置は、前記画像データ提供装置から受信した前記第1の画像データに示される前記撮影画像を表示するとともに、表示された当該撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記画像データ提供装置から受信した前記複数の第2の画像データから異なる種類を、複数選択する利用者の操作入力を受け付け、当該操作入力によって選択された複数の第2の画像データを組み合わせることにより得られる合成画像を表示することを特徴とする、画像データ提供システム。
【請求項7】
前記複数の端末装置は、複数の携帯電話端末であって、電子メールに絵文字として添付するため、表示された前記合成画像を記憶する利用者の操作入力をさらに受け付けることを特徴とする、請求項6に記載の画像データ提供システム。
【請求項8】
複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行うことが可能なコンピュータである画像データ提供装置に、
撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶する記憶ステップと、
前記複数の端末装置のいずれか1つである対象端末装置へ前記第1および第2の画像データを送信する送信ステップと、
前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記送信手段により送信された前記複数の第2の画像データから異なる種類を複数選択する指示を、前記対象端末装置から受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記送信ステップにおいて送信された前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を生成する合成画像生成ステップと
を実行させるプログラムであって、
前記送信ステップでは、前記合成画像生成ステップにおいて生成された合成画像を前記対象端末装置へ送信することを特徴とする、プログラム。
【請求項9】
複数の端末装置と、当該複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行う画像データ提供装置とにおける画像データ提供方法であって、
前記画像データ提供装置において、撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶するとともに、前記複数の端末装置からの要求に応じて前記第1および第2の画像データを前記複数の端末装置へ送信するステップと、
前記複数の端末装置において、前記画像データ提供装置から受信した前記第1の画像データに示される前記撮影画像を表示するとともに、表示された当該撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記画像データ提供装置から受信した前記複数の第2の画像データから異なる種類を、複数選択する利用者の操作入力を受け付け、当該操作入力によって選択された複数の第2の画像データを組み合わせることにより得られる合成画像を表示するステップとを備えることを特徴とする、画像データ提供方法。
【請求項1】
複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行うことが可能な画像データ提供装置であって、
撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶する記憶手段と、
前記複数の端末装置のいずれか1つである対象端末装置へ前記第1および第2の画像データを送信する送信手段と、
前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記送信手段により送信された前記複数の第2の画像データから異なる種類を複数選択する指示を、前記対象端末装置から受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記送信手段により送信された前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を生成する合成画像生成手段と
を備え、
前記送信手段は、前記合成画像生成手段により生成された合成画像を前記対象端末装置へ送信することを特徴とする、画像データ提供装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像の撮影対象に関連し、かつ前記第2の画像データにおける種類に関連する属性を示す属性情報を記憶し、
前記合成画像生成手段は、前記記憶手段に記憶された前記属性情報に応じて選択された複数の第2の画像データのうち前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記合成画像を生成することを特徴とする、請求項1に記載の画像データ提供装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像の撮影対象に関連する属性を示す文字からなる属性情報を記憶し、
前記合成画像生成手段は、前記属性情報を構成する文字が合成された合成画像を生成することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の画像データ提供装置。
【請求項4】
前記記憶手段は、前記第1の画像データと異なる撮影画像データをさらに記憶するとともに、記憶された当該撮影画像データおよび前記第1の画像データに示される撮影画像の撮影対象に共通して関連する属性を示す属性情報を記憶することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の画像データ提供装置。
【請求項5】
前記記憶手段は、含まれる画像の一部または全部の色、階調、または模様のうち少なくとも1つを変更可能である前記複数の第2の画像データを記憶し、
前記受信手段は、前記第1の画像データに示される前記撮影画像における所定部分の色、階調、またはパターンのうち少なくとも1つを含む属性情報を前記対象端末装置から受信し、
前記合成画像生成手段は、前記属性情報に応じた色、階調、またはパターンを有するように前記複数の第2の画像データのうちの一部の画像データを変更し、変更された前記一部の第2の画像データに基づき前記合成画像を生成することを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の画像データ提供装置。
【請求項6】
複数の端末装置と、当該複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行う画像データ提供装置とを備える画像データ提供システムであって、
前記画像データ提供装置は、撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶するとともに、前記複数の端末装置からの要求に応じて前記第1および第2の画像データを前記複数の端末装置へ送信し、
前記複数の端末装置は、前記画像データ提供装置から受信した前記第1の画像データに示される前記撮影画像を表示するとともに、表示された当該撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記画像データ提供装置から受信した前記複数の第2の画像データから異なる種類を、複数選択する利用者の操作入力を受け付け、当該操作入力によって選択された複数の第2の画像データを組み合わせることにより得られる合成画像を表示することを特徴とする、画像データ提供システム。
【請求項7】
前記複数の端末装置は、複数の携帯電話端末であって、電子メールに絵文字として添付するため、表示された前記合成画像を記憶する利用者の操作入力をさらに受け付けることを特徴とする、請求項6に記載の画像データ提供システム。
【請求項8】
複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行うことが可能なコンピュータである画像データ提供装置に、
撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶する記憶ステップと、
前記複数の端末装置のいずれか1つである対象端末装置へ前記第1および第2の画像データを送信する送信ステップと、
前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記送信手段により送信された前記複数の第2の画像データから異なる種類を複数選択する指示を、前記対象端末装置から受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記指示に応じて選択される複数の第2の画像データを互いに組み合わせることにより、前記送信ステップにおいて送信された前記第1の画像データに示される前記撮影画像に関連する属性を有する合成画像を生成する合成画像生成ステップと
を実行させるプログラムであって、
前記送信ステップでは、前記合成画像生成ステップにおいて生成された合成画像を前記対象端末装置へ送信することを特徴とする、プログラム。
【請求項9】
複数の端末装置と、当該複数の端末装置と所定の通信回線を介して画像データの送受信を行う画像データ提供装置とにおける画像データ提供方法であって、
前記画像データ提供装置において、撮影画像を示す第1の画像データと、互いに組み合わせて合成画像を生成するための複数種類からなる複数の第2の画像データとを記憶するとともに、前記複数の端末装置からの要求に応じて前記第1および第2の画像データを前記複数の端末装置へ送信するステップと、
前記複数の端末装置において、前記画像データ提供装置から受信した前記第1の画像データに示される前記撮影画像を表示するとともに、表示された当該撮影画像に関連する属性を有する合成画像を作成するための、前記画像データ提供装置から受信した前記複数の第2の画像データから異なる種類を、複数選択する利用者の操作入力を受け付け、当該操作入力によって選択された複数の第2の画像データを組み合わせることにより得られる合成画像を表示するステップとを備えることを特徴とする、画像データ提供方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−180968(P2011−180968A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46553(P2010−46553)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(597047392)辰巳電子工業株式会社 (77)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(597047392)辰巳電子工業株式会社 (77)
【Fターム(参考)】
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