説明

画像処理システム、画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法及び画像処理プログラム

【課題】複数のワークフローの動作設定の処理を容易化すること。
【解決手段】入力された画像情報をワークフローに従って処理する画像処理システムであって、夫々のワークフローに含まれる複数の処理、処理の実行において参照される設定値及び設定値として共通設定値を適用するか否かを示すフラグを含むワークフロー情報及び共通設定値の情報を記憶しているフロー情報DB120と、ワークフローを選択するIDを取得し、取得されたIDに基づいてワークフロー情報を取得するフロー制御部116と、原稿を読み取って画像情報を生成する画像処理部114と、プレビュー画面表示するための表示情報を生成する操作表示制御部115とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
画像処理システム、画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関し、特に、入力された画像情報をワークフローに従って処理する際のワークフローの設定に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
【0003】
また、このように電子化された文書を文書管理サーバに蓄積し若しくは指定された配信先に配信して利用する文書管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような文書管理システムにおいては、スキャナ機能と情報処理機能とを組み合わせてワークフローを構成し、文書蓄積の効率化を図ることが行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したワークフローは、画像情報の形式の変換、読み取った画像に対するOCR(Optical Character Recognition)の実行、文書の配信若しくは格納等、様々な処理が組み合わされて構成される。従って、ワークフローを実行するためには、画像情報の形式を変換する際の設定、読み取った画像に対してOCRを実行する際の設定、文書の配信若しくは格納先の設定等、様々な設定を行う必要がある。ワークフローを設計し、若しくは設定を変更する際、ユーザは、夫々のワークフローが含まれる夫々の処理毎に設定値を選択し、若しくは入力する必要があり、その処理がユーザにとって負担である。
【0005】
例えば、複数の文書配信用のワークフローが登録されている場合において、夫々のワークフローにおける文書の配信先をすべて同一の配信先に変更する場合を考える。このような場合、従来のシステムにおいては、夫々のワークフローの設定画面を参照し、個別に設定の変更を行う必要があり、ユーザにとって手間であった。尚、配信先の設定に限らず、上述した各種動作をはじめ、ワークフローを構成する様々な動作において、同様の課題が生じ得る。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、複数のワークフローの動作設定の処理を容易化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、入力された画像情報を複数の処理が組み合わせられて構成されるワークフローに従って処理する画像処理システムであって、前記ワークフローを選択するフロー選択情報を取得するフロー選択情報取得部と、夫々のワークフローに含まれる複数の処理を示す情報、前記処理の実行において参照される設定値の情報及び前記設定値として異なるワークフローに共通して適用するために設定された共通設定値を適用するか否かを示す共通設定適用情報をワークフロー情報として記憶しているワークフロー情報記憶部と、前記共通設定値の情報を記憶している共通設定値情報記憶部と、前記取得されたフロー選択情報に基づいて前記ワークフロー情報を取得するワークフロー情報取得部と、原稿を読み取って前記画像情報を生成する原稿読み取り部と、前記フロー選択情報を取得した後ワークフローを完了する前に、前記生成された画像情報と前記取得されたワークフロー情報とを表示するための表示情報を生成する表示情報生成部とを含み、前記ワークフロー情報取得部は、前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値と同一の情報を取得する。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理システムにおいて、前記ワークフロー情報取得部は、前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値情報記憶部に記憶された前記共通設定値の情報を取得することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像処理システムにおいて、ユーザの操作に応じて前記ワークフロー情報記憶部に新たなワークフロー情報を記憶させるワークフロー情報登録部を更に含み、前記ワークフロー情報登録部は、前記ワークフロー情報記憶部に、前記共通設定値を適用する設定値についてはNull値を記憶させることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理システムにおいて、ユーザの操作に応じて前記共通設定値情報記憶部に記憶された前記共通設定値の情報を更新する共通設定値情報更新部を更に含み、前記共通設定値情報更新部は、前記ユーザの操作に応じて前記共通設定値の情報を更新する場合、前記共通設定適用情報に応じて、前記ワークフロー情報記憶部に記憶された前記設定値のうち前記更新された共通設定値に対応する設定値に前記更新された共通設定値を反映し、前記ワークフロー情報取得部は、前記共通設定適用情報に関わらず、前記設定値の情報として前記ワークフロー情報記憶部に記憶された前記設定値の情報を取得することを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像処理システムにおいて、ユーザの操作に応じて前記ワークフロー情報記憶部に新たなワークフロー情報を記憶させるワークフロー情報登録部を更に含み、前記ワークフロー情報登録部は、前記共通設定値を適用する設定値に対応する共通設定値の情報を前記共通設定値情報記憶部から取得して前記ワークフロー情報記憶部に記憶させることを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5いずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記ワークフロー情報記憶部は、夫々の前記設定値毎に前記共通設定適用情報を記憶していることを特徴とする。
【0013】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6いずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記共通設定値情報記憶部は、複数種類の前記共通設定値の情報を記憶しており、前記ワークフロー情報記憶部は、前記複数種類の共通設定値のうちいずれの共通設定値を適用するかを示す情報を記憶していることを特徴とする。
【0014】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7いずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記原稿読み取り部による原稿の読み取り処理及び前記画像情報の生成処理を示す情報を含むことを特徴とする。
【0015】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8いずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記生成された画像情報の情報形式を変換する処理を示す情報を含むことを特徴とする。
【0016】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9いずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記ワークフローに従って処理された画像情報を記憶媒体に格納させる処理を示す情報を含むことを特徴とする。
【0017】
また、請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10いずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記ワークフローに従って処理された画像情報を他の装置に送信する処理を示す情報を含むことを特徴とする。
【0018】
また、請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11いずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記生成された画像情報に対して文字認識を実行する処理を示す情報を含むことを特徴とする。
【0019】
また、請求項13に記載の発明は、請求項1乃至12いずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記ワークフローに含まれる処理の分岐を判断する処理を示す情報を含むことを特徴とする。
【0020】
また、請求項14に記載の発明は、請求項1乃至13いずれかに記載の画像処理システムにおいて、前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記取得されたフロー選択情報によって選択されるワークフローとは異なるワークフローを実行する処理を示す情報を含むことを特徴とする。
【0021】
また、請求項15に記載の発明は、請求項1乃至14いずれかに記載の画像処理システムにおいて、情報を視覚的に表示する表示部を更に含み、前記表示部が、前記生成された表示情報に基づいて前記画像情報及び前記ワークフロー情報を表示することを特徴とする。
【0022】
また、請求項16に記載の発明は、入力された画像情報を複数の処理が組み合わせられて構成されるワークフローに従って処理する画像処理装置であって、前記ワークフローを選択するフロー選択情報を取得するフロー選択情報取得部と、前記取得されたフロー選択情報に基づいて前記ワークフローの情報であるワークフロー情報を取得するワークフロー情報取得部と、原稿を読み取って生成された前記画像情報を取得する画像情報取得部と、前記フロー選択情報を取得した後ワークフローを完了する前に、前記生成された画像情報と前記取得されたワークフロー情報とを表示するための表示情報を生成する表示情報生成部とを含み、前記ワークフロー情報は、夫々のワークフローに含まれる複数の処理を示す情報、前記処理の実行において参照される設定値の情報及び前記設定値として異なるワークフローに共通して適用するために設定された共通設定値を適用するか否かを示す共通設定適用情報を含み、前記ワークフロー情報取得部は、前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値と同一の情報を取得する。
【0023】
また、請求項17に記載の発明は、入力された画像情報を複数の処理が組み合わせられて構成されるワークフローに従って処理する機能を含む画像形成装置であって、前記ワークフローを選択するフロー選択情報を取得するフロー選択情報取得部と、前記取得されたフロー選択情報に基づいて前記ワークフローの情報であるワークフロー情報を取得するワークフロー情報取得部と、原稿を読み取って前記画像情報を生成する原稿読み取り部と、前記生成された画像情報を取得する画像情報取得部と、前記フロー選択情報を取得した後ワークフローを完了する前に、前記生成された画像情報と前記取得されたワークフロー情報とを表示するための表示情報を生成する表示情報生成部と、を含み、前記ワークフロー情報は、夫々のワークフローに含まれる複数の処理を示す情報、前記処理の実行において参照される設定値の情報及び前記設定値として異なるワークフローに共通して適用するために設定された共通設定値を適用するか否かを示す共通設定適用情報を含み、前記ワークフロー情報取得部は、前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値と同一の情報を取得する。
【0024】
また、請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の画像形成装置において、情報を視覚的に表示する表示部を更に含み、前記表示部が、前記生成された表示情報に基づいて前記画像情報及び前記ワークフロー情報を表示することを特徴とする。
【0025】
また、請求項19に記載の発明は、入力された画像情報を複数の処理が組み合わせられて構成されるワークフローに従って処理する画像処理方法であって、ワークフロー選択情報取得部が、前記ワークフローを選択するフロー選択情報を取得し、ワークフロー情報取得部が、夫々のワークフローに含まれる複数の処理を示す情報、前記処理の実行において参照される設定値の情報及び前記設定値として異なるワークフローに共通して適用するために設定された共通設定値を適用するか否かを示す共通設定適用情報を含むワークフロー情報を前記取得されたフロー選択情報に基づいて取得し、且つ前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値と同一の情報を取得し、原稿読み取り部が、原稿を読み取って前記画像情報を生成し、表示情報生成部が、前記フロー選択情報を取得した後ワークフローを完了する前に、前記生成された画像情報と前記取得されたワークフロー情報とを表示するための表示情報を生成する。
【0026】
また、請求項20に記載の発明は、情報処理装置を、入力された画像情報を複数の処理が組み合わせられて構成されるワークフローに従って処理する画像処理装置として動作させる制御プログラムであって、前記ワークフローを選択するフロー選択情報を取得するステップと、夫々のワークフローに含まれる複数の処理を示す情報、前記処理の実行において参照される設定値の情報及び前記設定値として異なるワークフローに共通して適用するために設定された共通設定値を適用するか否かを示す共通設定適用情報を含むワークフロー情報を前記取得されたフロー選択情報に基づいて取得し、且つ前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値と同一の情報を取得するステップと、原稿を読み取って生成された前記画像情報を取得するステップと、前記フロー選択情報を取得した後ワークフローを完了する前に、前記生成された画像情報と前記取得されたワークフロー情報とを表示するための表示情報を生成するステップとを前記情報処理装置に実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、複数のワークフローの動作設定の処理を容易化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態に係る文書管理システムの運用形態を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報処理端末のハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係るフロー制御部の機能構成を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るフロー情報DBに含まれる情報の例を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態に係るフロー情報DBに記憶されているワークフロー登録情報の例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るフロー情報DBに記憶されている共通設定登録情報の例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るフロー構築画面のGUIの例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態に係るワークフロー選択画面のGUIの例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に係るプレビュー画面のGUIの例を示す図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係るワークフロー登録情報の例を示す図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係る共通設定登録情報の例を示す図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係る文書管理システムの運用形態を示す図である。
【図15】本発明の他の実施形態に係るワークフローサーバの機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
実施の形態1.
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、画像処理システムの例として、スキャンにより読み取った画像を、予め登録されたワークフローに従って処理することにより、文書の配信や格納を行う文書管理システムを例として説明する。
【0030】
図1は、本実施の形態に係る文書管理システムの運用形態の例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る文書管理システムは、画像形成装置1、クライアント端末2及びファイル管理サーバ3を含む。
【0031】
画像形成装置1は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機である。また、画像形成装置1は、予め登録されたワークフローを実行するワークフローサーバとしても機能する。即ち、画像形成装置1は、ユーザによって構築されたワークフローに従って文書の蓄積若しくは配信処理を実行する機能を有する。尚、画像形成装置1は、入力された画像を処理するという点において、画像処理装置ということもできる。クライアント端末2は、ユーザが操作する情報処理端末であり、PC(Personal Computer)等の情報処理装置によって実現される。
【0032】
ファイル管理サーバ3は、上述したワークフローの実行の結果、文書情報が蓄積されるデータサーバである。ファイル管理サーバ3が記憶している文書情報とは、例えば拡張子“jpg”や“pdf”等の画像情報、拡張子“txt”や“doc”等の文字情報によって構成される情報である。即ち、ファイル管理サーバ3に含まれる記録媒体が、画像情報蓄積部として機能する。
【0033】
画像形成装置1、クライアント端末2及びファイル管理サーバ3は、ネットワークを介して接続されている。このような構成により、本実施形態に係る文書管理システムは、入力された画像情報をワークフローに従って処理する画像処理システムとして機能する。
【0034】
尚、図1に示す運用形態の他、画像形成装置1に含まれる機能のうち、上述したワークフローサーバとしての機能を画像形成装置1とは別に設けた装置に実行させることもできる。このような態様は、例えば大規模なオフィス等、ユーザ数が多いために、ワークフローサーバの処理負荷が高くなる場合において、有効である。また、画像形成装置1とワークフローサーバとを夫々異なる装置として設ける場合、ワークフローサーバの機能は、更に複数の装置に分割して実行させることができる。例えば、ワークフローサーバの機能のうち、ワークフローを管理する機能をクライアント端末2にインストールされた管理ツールによって構成することも可能である。また、画像形成装置1とファイル管理サーバ3とを一体の装置として構成しても良い。
【0035】
次に、本実施形態に係る画像形成装置1、クライアント端末2及びファイル管理サーバ4のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。尚、画像形成装置1は、図2に示すハードウェア構成に加えて、スキャナ、プリンタ等を実現するためのエンジンを備える。以下の説明においては、画像形成装置1のハードウェア構成を例として説明するが、クライアント端末2及びファイル管理サーバ4についても同様である。
【0036】
図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC等と同様の構成を有する。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40及びI/F50がバス80を介して接続されている。また、I/F50にはLCD(Liquid Crystal Display)60及び操作部70が接続されている。
【0037】
CPU10は演算手段であり、情報処理端末全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納される。
【0038】
I/F50は、バス80と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部70は、キーボードやマウス等、ユーザが画像形成装置1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。尚、図1において説明したように、本実施形態に係るワークフローサーバ1及びファイル管理サーバ4は、サーバとして運用される。従って、LCD60及び操作部70等のユーザインタフェースは省略可能である。
【0039】
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10の制御に従って動作することにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
【0040】
次に、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ100、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)101、スキャナユニット102、排紙トレイ103、ディスプレイパネル104、給紙テーブル105、プリントエンジン106、排紙トレイ107及びネットワークI/F108を有する。
【0041】
また、コントローラ100は、主制御部111、エンジン制御部112、入出力制御部113、画像処理部114、操作表示制御部115及びフロー情報DB(Data Base)120を有する。また、主制御部111は、フロー制御部116を含む。図3に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャナユニット102、プリントエンジン106を有する複合機として構成されている。尚、図3においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙若しくは文書束の流れを破線の矢印で示している。
【0042】
ディスプレイパネル104は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ディスプレイパネル104は、図2に示すLCD60及び操作部70によって実現される。
【0043】
ネットワークI/F108は、画像形成装置1がネットワークを介してクライアント端末2やファイル管理サーバ3等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。ネットワークI/F108は、図2に示すI/F50によって実現される。
【0044】
コントローラ100は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM30や不揮発性メモリ並びにHDD40や光学ディスク等の不揮発性記憶媒体に格納されたファームウェア等の制御プログラムが、RAM20等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、CPU10の制御に従って構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ100が構成される。コントローラ100は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
【0045】
主制御部111は、コントローラ100に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ100の各部に命令を与える。また、主制御部111に含まれるフロー制御部116は、ワークフローの実行やワークフローの設計及び既に登録されているワークフローの設定変更等の機能を担う。フロー制御部116の機能構成について、図4に示す。
【0046】
図4に示すように、フロー制御部116は、情報取得部161、プレビュー処理部162及びフロー実行処理部163を含む。情報取得部161は、ユーザによるワークフローの実行指示等の操作情報、スキャンの結果生成された画像情報、実行すべきワークフローの情報等、ワークフローの処理に関する様々な情報を取得する。
【0047】
プレビュー処理部162は、スキャンされた画像を配信する前にプレビューする際の処理を行う。尚、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャンされた画像に加えて、実行が指示されたワークフローの設定値をプレビュー画面に表示する。この設定値のプレビュー機能が本実施形態に係る要旨の1つとなる。フロー実行処理部163は、情報取得部161が取得した情報に基づき、ワークフローの実行を処理する。例えば、情報取得部161が取得したワークフローの情報にスキャン処理が含まれていれば、フロー実行処理部163は、エンジン制御部113を制御してスキャンを実行させる。また、画像変換処理や、OCR処理が含まれていれば、フロー実行処理部163は、画像処理部114を制御して画像変換若しくはOCRを実行させる。また、文書の配信処理が含まれていれば、フロー実行処理部163は、入出力制御部113を制御して文書の配信処理を実行させる。
【0048】
エンジン制御部112は、プリントエンジン106やスキャナユニット102等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部113は、ネットワークI/F108を介して入力される信号や命令を主制御部111に入力する。また、主制御部111は、入出力制御部113を制御し、ネットワークI/F108及びネットワークを介してクライアント端末2やファイル管理サーバ3にアクセスする。
【0049】
画像処理部114は、主制御部111の制御に従い、印刷出力すべき画像情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン106が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。また、画像処理部114は、スキャナユニット102から入力される撮像データを処理し、画像データを生成する。この画像データとは、スキャナ動作の結果物として画像処理装置3に格納され若しくはネットワークI/F108を介してファイル管理サーバ3に送信される情報である。操作表示制御部115は、ディスプレイパネル104に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル104を介して入力された情報を主制御部111に通知する。
【0050】
フロー情報DB120は、画像形成装置1によるワークフローの処理に用いられる情報を記憶している記憶部である。図5にフロー情報DB120が記憶している情報の例を示す。図5に示すように、フロー情報DB120は、ユーザによって予め登録されているワークフローの情報としてワークフロー登録情報を記憶している。また、フロー情報DB120は、複数のワークフローに共通して適用する設定値の情報として共通設定登録情報を記憶している。
【0051】
図6に、ワークフロー登録情報の内容を示す。図6に示すように、ワークフロー登録情報は、ワークフローを識別するためのID、ワークフローの名称、ワークフローに含まれる処理の内容、夫々の処理の動作設定値及び動作設定値として共通設定の適用有無を示すフラグの情報を含む。即ち、フロー情報DB120のうち、ワークフロー登録情報を記憶している部分が、ワークフロー情報記憶部として機能する。
【0052】
例えば、ID“001”のワークフローであれば、名称は“projectA”であり、“スキャン”、“変換”、“配信”といった処理が含まれる。また、“スキャン”の処理には、動作設定値として“設定1”、“設定2”及び“設定3”が設けられており、“projectA”の“スキャン”処理においては、“設定1”〜“設定3”のいずれにも共通設定は適用されない。他方、“変換”の処理には動作設定値として“設定1”及び“設定2”が設けられており、“projectA”の“変換”処理においては、“設定1”に共通設定が適用される。尚、共通設定が適用される設定項目については、設定値はNull値とすることができる。
【0053】
図6に示す“スキャン”、“変換”、“配信”、“OCR”等の各処理は、画像形成装置1においてプラグインとして構成されている。即ち、上記各処理のプラグインを構成するプログラムが画像形成装置1にインストールされることにより、図6に示す各処理が画像形成装置1において実行可能となる。尚、画像形成装置1において、図6に示す各処理の機能を担うのは、図3に示すコントローラ100に含まれる各制御部である。例えば、“スキャン”の機能を実現するプラグインは、エンジン制御部113である。また、“変換”、“OCR”の機能を実現するプラグインは、画像処理部114である。また、“配信”の機能を実現するプラグインは、入出力制御部113である。
【0054】
図7に、共通設定登録情報の内容を示す。図7に示すように、共通設定登録情報は、ワークフローに組み込み可能な処理の名称、夫々の処理の動作設定項目及び共通設定として用いる設定値の情報を含む。例えば、“スキャン”処理の“設定1”の場合、“○○○”という設定値が共通設定として登録されている。即ち、フロー情報DB120のうち、共通設定登録情報を記憶している部分が、共通設定値情報記憶部として機能する。このように、共通設定の設定値が登録されていることが、本実施形態に係る要旨となる。
【0055】
画像形成装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部113がネットワークI/F108を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部113は、受信した印刷ジョブを主制御部111に転送する。主制御部111は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部114を制御して印刷ジョブに含まれる文書情報若しくは画像情報に基づいて描画情報を生成する。
【0056】
画像処理部114によって描画情報が生成されると、エンジン制御部112は、生成された描画情報に基づき、給紙テーブル105から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。プリントエンジン106の具体的態様としては、インクジェット方式による画像形成機構や電子写真方式による画像形成機構等を用いることが可能である。プリントエンジン106によって画像形成が施された文書は排紙トレイ107に排紙される。
【0057】
画像形成装置1がスキャナとして動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル104の操作若しくはネットワークI/F108を介して外部のクライアント端末2等から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部115若しくは入出力制御部113が主制御部111にスキャン実行信号を転送する。主制御部111は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部112を制御する。
【0058】
エンジン制御部112は、ADF101を駆動し、ADF101にセットされた撮像対象原稿をスキャナユニット102に搬送する。また、エンジン制御部112は、スキャナユニット102を駆動し、ADF101から搬送される原稿を撮像する。また、ADF101に原稿がセットされておらず、スキャナユニット102に直接原稿がセットされた場合、スキャナユニット102は、エンジン制御部112の制御に従い、セットされた原稿を撮像する。即ち、スキャナユニット102が撮像部として動作する。
【0059】
撮像動作においては、スキャナユニット102に含まれるCCD等の撮像素子が原稿を光学的に走査し、光学情報に基づいて生成された撮像情報が生成される。エンジン制御部112は、スキャナユニット102が生成した撮像情報を画像処理部114に転送する。画像処理部114は、主制御部111の制御に従い、エンジン制御部112から受信した撮像情報に基づき画像情報を生成する。画像処理部114が生成した画像情報はHDD40等の画像形成装置1に装着された記憶媒体に保存される。即ち、スキャナユニット102、エンジン制御部112及び画像処理部114が連動して、原稿読み取り部として機能する。
【0060】
画像処理部114によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD40等に格納され若しくは入出力制御部113及びネットワークI/F108を介してファイル管理サーバ3等の外部の装置に送信される。即ち、ADF101及びエンジン制御部112が画像入力部として機能する。
【0061】
また、画像形成装置1が複写機として動作する場合は、エンジン制御部112がスキャナユニット102から受信した撮像情報若しくは画像処理部114が生成した画像情報に基づき、画像処理部114が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部112がプリントエンジン106を駆動する。
【0062】
このような文書管理システムにおいて、本実施形態に係る要旨は、フロー情報DB120に登録された共通設定登録情報による、フロー設計や設定変更の容易化及びワークフロー実行時のプレビュー画面の構成にある。以下、本実施形態に係る画像処理装置の動作について説明する。
【0063】
まず、本実施形態に係る画像形成装置1において、ワークフローの設計や既に登録されているワークフローの設定を変更する際の動作について説明する。図8は、本実施形態に係る画像形成装置1においてワークフローの設計や既に登録されているワークフローの設定を変更する際に表示されるフロー構築画面のGUI(Graphical User Interface)を示す図である。
【0064】
図8に示すように、本実施形態に係るフロー構築画面は、アイコン配置部8a、設定値表示部8b及びアイコン一覧部8cを含む。図8に示すフロー構築画面は、フロー制御部116の機能に基づき、操作表示制御部115がディスプレイパネル104に表示させる。図8は、図6に示す“projectA”の設定画面を示す状態を示している。
【0065】
アイコン配置部8aは、図8に示すように、ワークフローに含まれる処理プラグインや処理を実行する機器のアイコンを表示する表示部である。アイコン配置部8aの表示は画像形成装置1のフロー情報DB120に記憶されている情報とリンクしており、ユーザによって構築されたワークフローの情報は、リアルタイムでフロー情報DB120に記憶される。
【0066】
設定値表示部8bは、アイコン配置部8aにおいて選択されているプラグインに係る処理の設定値を表示する表示部である。図8の例においては、“スキャン”の処理が選択されているため、アイコン配置部8aに表示されている“スキャン”プラグインのアイコンが強調表示されており、設定値表示部8bには、“スキャン”プラグインの設定値が表示されている。
【0067】
ユーザはマウス等のポインタを操作し、アイコン一覧部8cに表示された処理プラグイン若しくは処理機器のアイコンをアイコン配置部8aにドラッグ&ドロップする。このような操作により、操作表示制御部115が操作情報を取得し、フロー制御部116に対して、ワークフローへの処理プラグインの追加が指示される。フロー制御部116は、取得した指示情報に基づき、フロー情報DB120に情報を記憶させる。即ち、フロー制御部116が、ワークフロー情報登録部として機能する。
【0068】
ここで、図8に示すように、設定値表示部8bは、共通設定の適用/不適用を選択するための選択部(以降、共通設定適用選択部とする)を含む。ユーザは、共通設定適用選択部を操作して“適用”若しくは“不適用”を選択することにより、選択中のプラグインに係る処理の設定値として、共通設定登録情報として登録されている値を適用するか否かを選択する。
【0069】
このように、本実施形態においては、ワークフローの動作設定を行う画面において、共通設定を適用するか否かを選択するためのGUIを設けられているため、複数のワークフローを登録する場合や、設定を変更する場合において、共通設定登録情報を登録しておくことにより、ユーザの負担を軽減することが可能となる。
【0070】
ここで、共通設定登録情報の具体的な効果について説明する。図6、図7において示すような情報の構成により、共通設定登録情報のある設定項目の設定値を更新すると、その更新は、その設定項目に係る共通設定適用フラグが“適用”となっているワークフローの設定情報のすべてに適用される。これにより、例えば、図6に示す“スキャン”処理や“配信”処理等、複数のワークフローに登録されている処理の設定値を一括して変更したい場合において、夫々のワークフロー毎に、図8に示す画面から設定値を変更する必要がなく、図7に示す共通設定登録情報を更新するだけで、目的を達成することができ、ユーザの負担を軽減することができる。
【0071】
次に、本実施形態に係る文書管理システムにおいて、ワークフローを実際に実行する際の動作を説明する。図9は、本実施形態に係る文書管理システムにおいて、画像形成装置1がワークフローを実行する際の動作を示すフローチャートである。図9に示すように、まず、情報取得部161が操作表示制御部115からワークフローの実行指示に係る操作情報を取得する(S901)。
【0072】
S901においては、まず、ユーザが図10に示すようなワークフロー選択画面を操作し、実行すべきワークフローを選択した上で実行を指示する。従って、S901において情報取得部161が取得する操作情報には、ワークフローの実行命令に加えて、実行すべきワークフローを識別する識別情報が含まれる。この識別情報とは、図6に示すIDに対応する情報である。即ち、情報取得部161が、フロー選択情報取得部として機能する。
【0073】
情報取得部161は、ワークフローの実行命令を含む操作情報を取得すると、同時に取得したワークフローのIDに基づき、フロー情報DB120からワークフローの情報を取得する(S902)。即ち、情報取得部161がワークフロー情報取得部として機能する。例えば、ワークフローのIDとして“001”という値を取得した場合、情報取得部161は、図6に示すID“001”、即ち“projectA”に係るワークフローの情報を取得する。より具体的には、情報取得部161は、“projectA”に含まれる“スキャン”、“変換”、“配信”という処理の内容、夫々の処理の設定値及び夫々の設定値についての共通設定適用フラグの情報を取得する。
【0074】
ワークフローの情報を取得すると、情報取得部161は、取得した情報のうち共通設定適用フラグの情報を参照し、共通設定を適用する項目の有無を確認する(S903)。の確認の結果、共通設定を適用する項目(以降、共通設定適用項目とする)がある場合(S903/Yes)、情報取得部161は、共通設定を適用する項目の設定値を、フロー情報DB120に記憶されている共通設定登録情報から取得する(S904)。
【0075】
S904の処理により情報取得部161が共通設定適用項目の設定値を取得した後、若しくは、S903の確認の結果、共通設定適用項目が無かった場合(S903/No)、フロー実行処理部163が、エンジン制御部112を制御してスキャンを実行させる(S905)。情報取得部161は、S905のスキャン処理の結果生成された画像情報を取得する。
【0076】
情報取得部161が、スキャンにより生成された画像情報を取得すると、プレビュー処理部162は、プレビュー画面を表示するための情報を出力する(S906)。S906の処理の結果表示されるプレビュー画面のGUIの例を図11に示す。図11に示すように、本実施形態に係るプレビュー画面のGUIは、スキャン結果表示部11a、フロー設定表示部11b及び実行指示部11cを含む。
【0077】
スキャン結果表示部11aは、S905のスキャン処理の結果生成された画像情報を表示する表示部である。フロー設定表示部11bは、S902及びS904において取得されたワークフローの情報を表示する表示部である。実行指示部11cは、プレビュー画面に表示された内容でのワークフローの実行をユーザが指示するためのGUIである。
【0078】
図11に示すような画面を表示するため、プレビュー処理部162は、S906において、S905の処理の結果生成された画像情報と、S902及びS904において取得されたワークフローの情報を出力する。S906においてプレビュー処理部162が出力した情報は、操作表示制御部115に入力される。操作表示制御部115は、プレビュー処理部162から取得した情報に基づいて図11に示すような画面を表示するための表示情報を生成し、ディスプレイパネル104にプレビュー画面を表示させる。即ち、プレビュー処理部162及び操作表示制御部115が連動して表示情報生成部として機能する。
【0079】
図11に示すように、スキャンの結果に加えて選択されたワークフローの設定情報をプレビュー画面に含めることにより、ワークフローに含まれる処理がすべて実行されて文書が配信される前に、ユーザが設定内容を確認することが可能となる。これにより、文書の誤送信や、情報形式の誤りなどを未然に確認して訂正することが可能となる。
【0080】
図11に示すようにプレビュー画面が表示された結果、ユーザが実行指示部11cを操作してワークフローの実行を指示すると、情報取得部161が操作表示制御部115から実行命令を取得する(S907/Yes)。情報取得部161が実行命令を取得すると、フロー実行処理部163が、ワークフロー情報に基づいてコントローラ100に含まれる各制御部を制御し、ワークフローを実行して(S908)、処理を終了する。
【0081】
他方、図11に示す画面においてユーザが“キャンセル”を選択することにより、情報取得部161が実行命令を取得せずに(S907/No)、キャンセル命令を取得した場合(S909/Yes)、フロー制御部116は、そのまま処理を終了する。このような動作により、本実施形態に係る画像形成装置1によるワークフローの実行動作が完了する。
【0082】
以上説明したように、本実施形態に係る文書管理システムにおいては、フロー情報DB120が、図6に示すようなワークフロー登録情報に加えて、図7に示すような共通設定の登録情報を記憶している。そして、ワークフロー登録情報には、夫々の設定値毎に共通設定を適用するか否かを示す共通設定適用フラグが含まれる。このような構成により、複数のワークフローの動作設定の処理を容易化することが可能となる。
【0083】
尚、上記実施形態においては、ユーザが画像形成装置1を直接操作してワークフローの実行を指示する場合を例として説明した。この他、例えばクライアント装置2に、画像形成装置1に命令を与えるためのクライアント・プログラムをインストールし、クライアント装置2を操作することにより、ネットワークを介して画像形成装置1を操作することも可能である。このような場合、図8、図10及び図11の各画面は、クライアント端末2の表示部に表示される。このような態様においても、上記と同様の効果を得ることが可能である。
【0084】
また、上記実施形態においては、図6において説明したように、ワークフロー登録情報に含まれる情報のうち、動作設定値については、共通設定が適用される場合、Null値とすることができる。これは、図9において説明したように、共通設定を適用する項目については、情報取得部161が、共通設定登録情報から設定値を取得してワークフローを実行するからである。
【0085】
これに対して、共通設定を適用する項目について、値をNull値とするのではなく、ワークフロー設計時や、共通設定登録情報の更新時に、フロー制御部116が情報をフロー情報DB120に記憶させる際、共通設定登録情報から値を取得してワークフロー登録情報の対応する設定項目を逐次更新するようにしても良い。図9の説明において、情報取得部161は、一度ワークフロー登録情報を取得した後、共通設定を適用する項目については、共通設定登録情報から値を取得するように、2段階で情報を取得する。これに対して、上記逐次更新する態様を用いることにより、共通設定適用フラグに関わらずワークフロー登録情報を取得するのみでその後の処理を実行することが可能となり、ワークフロー実行時におけるフロー制御部116の処理負荷を低減することができる。
【0086】
また、上記実施形態においては、画像形成装置1のディスプレイパネル104に図8に示すフロー構築画面が表示される場合を例として説明した。この他、図1において説明したように、クライアント端末2にインストールされた管理ツールによってワークフローを管理する機能を実現する場合、フロー構築画面はクライアント端末2のLCD60に表示される。更に、上記逐次更新する態様と上記管理ツールの態様とを組み合わせる場合、図6に示す共通設定適用フラグの情報及び図7に示す共通設定登録情報はクライアント端末2に設けられた記憶媒体に記憶させておくことが可能である。この場合、画像形成装置1のフロー情報DB120には、図6に示す情報のうち、“ID”、“ワークフロー名”、“処理”、及び“動作設定”の情報を記憶させれば良く、フロー情報DB120に記憶させる情報から、共通設定適用フラグの情報を省略することができる。
【0087】
また、上記実施形態においては、フロー情報DB120にワークフロー登録情報及び共通設定登録情報が記憶されている例が説明されている。これに対して、ワークフロー登録情報と共通設定登録情報とを、夫々異なるDBに記憶させるようにしても良い。即ち、ワークフロー情報記憶部と、共通設定値情報記憶部とを1つのデータベースに設けても良いし、別々に設けても良い。
【0088】
また、上記実施形態においては、図6に示すように、ワークフローを構成する各処理の夫々の設定値毎に共通設定適用フラグが設けられる。これにより、より詳細に共通設定値の適用有無を判断することが可能である。この他、設定値毎ではなく、夫々の処理毎に共通設定適用フラグを設けても良い。即ち、図6に示す“スキャン”、“変換”、“配信”等の処理毎に共通設定適用フラグを設けても良い。この場合、共通設定適用フラグが“適用”であれば、夫々の処理についての設定値すべて、例えば、“スキャン”であれば“設定1”、“設定2”、“設定3”のすべてに共通設定値が適用される。
【0089】
また、上記実施形態においては、共通設定の適用有無を判断する各処理の種類として、“スキャン”、“変換”、“配信”及び“OCR”を例として説明した。即ち、共通設定の適用有無を判断する各処理とは、画像形成装置1において実行可能なプラグインである。この他、上記プラグインとしては、画像情報を他の装置に“配信”する処理の他、例えば、画像形成装置1に設けられた記憶媒体に格納させる処理が考えられる。また、プラグインとして用いられるのは、上記実施形態のように実際の画像処理を伴うものに限らず、例えば、ワークフローを条件分岐させるプラグインや、条件に応じて他のワークフローを実行させるプラグイン等がある。これらのプラグインの設定値としても共通設定を適用することが可能であり、本実施形態を適用する意義がある。
【0090】
実施の形態2.
実施の形態1においては、図6に示すように、共通設定適用フラグとして共通設定を適用するか否かを示す情報が用いられ、図7に示すように、共通設定は1種類のみである場合を例として説明した。本実施形態においては、共通設定が複数種類ある場合について説明する。尚、実施の形態1と同様の符号を付す構成については同一または相当部を示すものとし、説明を省略する。
【0091】
本実施形態に係る文書管理システムの構成は、実施の形態1において説明した態様と概ね同一である。ここで、本実施形態に係る文書管理システムにおいては、フロー情報DB120に記憶されるワークフロー登録情報及び共通設定登録情報の情報形式が異なる。図12及び図13を参照して、本実施形態に係るワークフロー登録情報及び共通設定登録情報について説明する。
【0092】
図12は、本実施形態に係るワークフロー登録情報を示す図である。図12に示すように、本実施形態に係るワークフロー登録情報は、実施の形態1において説明した共通設定適用フラグに換えて、共通設定適用情報を含む。共通設定適用情報は、“不適用”のように共通設定を適用しないことを示す情報か、若しくは共通設定を適用する場合において“設定A”、“設定B”、“設定C”等、いずれの設定を適用するかを示す情報である。
【0093】
図13は、本実施形態に係る共通設定登録情報を示す図である。図13に示すように、本実施形態に係る共通設定登録情報は、“設定A”、“設定B”のように、複数種類の設定毎に設定値が登録されている。図13に示す“設定A”、“設定B”は、図12の共通設定適用情報における“設定A”、“設定B”、“設定C”に対応する。このような構成の情報をフロー情報DB120に記憶させることにより、本実施形態に係る文書管理システムにおいては、複数種類の共通設定を利用することが可能となる。
【0094】
本実施形態に係る画像形成装置1の動作は、概ね実施の形態1の図9において説明した態様と同様である。ここで、本実施形態に係る画像形成装置1の情報取得部161は、図9のS903において、適用/不適用を判断するのではなく、“不適用”か、“設定A”、“設定B”のように、共通設定の種類が指定されているかを判断する。そして、共通設定の種類が指定されている場合、S904において情報取得部161は、指定されている適用種類の設定値を、図13において説明したような共通設定登録情報から取得する。
【0095】
このように、本実施形態に係る文書管理システムにおいては、図13に示すように複数種類の共通設定を設けることにより、複数のワークフローに適用すべき共通設定の幅を広げ、よりユーザの利便性を向上することが可能となる。
【0096】
その他の実施形態.
図1において説明したように、画像形成装置1に含まれる機能のうち、ワークフローサーバとしての機能を他の装置に実行させることもできる。そのような形態について、以下に説明する。図14は、本実施形態に係る文書管理システムの運用形態を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る文書管理システムにおいては、図1の態様に加えて、ワークフローサーバ4がネットワークを介して接続されている。ワークフローサーバ4は、予め登録されたワークフローに従って入力された画像情報を処理する画像処理装置である。
【0097】
図14に示す画像形成装置1、クライアント端末2及びファイル管理サーバ3の機能及び構成は実施の形態1と概ね同様である。次に、本実施形態に係るワークフローサーバ4について説明する。本実施形態に係るワークフローサーバ4は、図2において説明したハードウェアによって構成される。ここで、ワークフローサーバ4はサーバとしてネットワーク上で運用されるため、図2に示すLCD60及び操作部70等のユーザインタフェースは省略可能である。
【0098】
図15は、本実施形態に係るワークフローサーバ4の機能構成を示す図である。図15に示すように、本実施形態に係るワークフローサーバ4は、コントローラ400及びネットワークI/F410を含む。また、コントローラ400は、フロー制御部401、入出力制御部402、画像処理部403及びフロー情報DB404を含む。
【0099】
図15に示すフロー制御部401、入出力制御部402、フロー情報DB404及びネットワークI/F410は、夫々実施の形態1に係るフロー制御部116、入出力制御部113、フロー情報DB120及びネットワークI/F108と同様の機能を有する。また、図15に示す画像処理部403は、実施の形態1に係る画像処理部114が実現する機能のうち、“変換”、“OCR”等のワークフローに組み込まれるプラグインの機能を有する。
【0100】
このような構成により、本実施形態に係る文書管理システムにおいては、画像形成装置1におけるスキャンによって生成された画像情報を、フロー情報DB404に登録されたワークフロー情報に従ってワークフローサーバ4が処理することにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0101】
本実施形態に係る文書管理システムにおいては、図9のS901からS907及びS909について、実施の形態1と同様に画像形成装置1が動作する。そして、S907において情報取得部161が操作表示制御部115から実行命令を取得した場合、S908に係るフローの実行に際して、フロー実行処理部163がワークフローサーバ4に情報を転送することにより、ワークフローサーバ4において以降のフローが実行される。これにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0102】
尚、画像形成装置1にはフロー情報DB120を設けず、ワークフローサーバ4から情報を取得するように構成することもできる。この場合、情報取得部161は、S902において、ネットワークを介してワークフローサーバ4からワークフローの情報を取得する。これにより、画像形成装置1の構成を簡略化することができる。
【0103】
また、S902からS904の処理をワークフローサーバ4において実行させることもできる。この場合、情報取得部161は、S901においてワークフローの実行指示に係る操作情報を取得すると、入出力制御部113を制御し、ネットワークI/F108を介して情報を送信する。この時送信される情報は、ワークフローを識別する識別情報としてのID及びフロー情報の送信要求が含まれる。
【0104】
ネットワークI/F410を介して画像形成装置1から上記ID及び送信要求を受信したワークフローサーバ4においては、フロー制御部401に含まれる情報取得部が、実施の形態1と同様にS902からS904の処理を実行する。S904までの処理が完了すると、フロー制御部401は、入出力制御部402を制御し、フロー情報DB404から取得したワークフロー情報を画像形成装置1に送信させる。これにより、S905以降の処理を画像形成装置1が実行する。
【0105】
また、画像形成装置1のフロー制御部116からプレビュー処理部162を省略し、図11に示すようなプレビュー画面を表示するための表示情報を生成する処理をワークフローサーバ4に実行させることもできる。この場合、S906においては、主制御部111がワークフローサーバ4から取得した表示情報に基づいて操作表示制御部115を制御し、ディスプレイパネル104にプレビュー画面を表示させる。
【0106】
このように、画像形成装置1とは別にワークフローサーバ4を設けることにより、画像形成装置1の処理負荷を低減することができるため、画像形成装置1の構成を簡略化し、コストを低減することができる。また、規模の大きなオフィス等において、画像形成装置1では情報の処理能力が不十分である場合に、特に有効である。このような態様は、例えば複数の画像形成装置1を設置して、夫々の画像形成装置1からワークフローを実行したい場合において、1台あたりの画像形成装置のコストを低減したい場合等にも効果がある。
【符号の説明】
【0107】
1 画像処理装置、
2 クライアント端末、
3 ファイル管理サーバ
10 CPU、
20 RAM、
30 ROM、
40 HDD、
50 I/F、
60 LCD、
70 操作部、
80 バス、
100 コントローラ、
101 ADF、
102 スキャナユニット、
103 排紙トレイ、
104 ディスプレイパネル。
105 給紙テーブル、
106 プリントエンジン、
107 排紙トレイ、
108 ネットワークI/F、
111 主制御部、
112 エンジン制御部、
113 入出力制御部、
114 画像処理部、
115 操作表示制御部、
116 フロー制御部、
120 フロー情報DB、
161 情報取得部、
162 プレビュー処理部、
163 フロー実行処理部、
400 コントローラ、
401 フロー制御部、
402 入出力制御部、
403 画像処理部、
404 フロー情報DB、
410 ネットワークI/F
【先行技術文献】
【特許文献】
【0108】
【特許文献1】特開2008−97586号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された画像情報を複数の処理が組み合わせられて構成されるワークフローに従って処理する画像処理システムであって、
前記ワークフローを選択するフロー選択情報を取得するフロー選択情報取得部と、
夫々のワークフローに含まれる複数の処理を示す情報、前記処理の実行において参照される設定値の情報及び前記設定値として異なるワークフローに共通して適用するために設定された共通設定値を適用するか否かを示す共通設定適用情報をワークフロー情報として記憶しているワークフロー情報記憶部と、
前記共通設定値の情報を記憶している共通設定値情報記憶部と、
前記取得されたフロー選択情報に基づいて前記ワークフロー情報を取得するワークフロー情報取得部と、
原稿を読み取って前記画像情報を生成する原稿読み取り部と、
前記フロー選択情報を取得した後ワークフローを完了する前に、前記生成された画像情報と前記取得されたワークフロー情報とを表示するための表示情報を生成する表示情報生成部と、を含み、
前記ワークフロー情報取得部は、前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値と同一の情報を取得する、画像処理しシステム。
【請求項2】
前記ワークフロー情報取得部は、前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値情報記憶部に記憶された前記共通設定値の情報を取得することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
ユーザの操作に応じて前記ワークフロー情報記憶部に新たなワークフロー情報を記憶させるワークフロー情報登録部を更に含み、
前記ワークフロー情報登録部は、前記ワークフロー情報記憶部に、前記共通設定値を適用する設定値についてはNull値を記憶させることを特徴とする、請求項2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
ユーザの操作に応じて前記共通設定値情報記憶部に記憶された前記共通設定値の情報を更新する共通設定値情報更新部を更に含み、
前記共通設定値情報更新部は、前記ユーザの操作に応じて前記共通設定値の情報を更新する場合、前記共通設定適用情報に応じて、前記ワークフロー情報記憶部に記憶された前記設定値のうち前記更新された共通設定値に対応する設定値に前記更新された共通設定値を反映し、
前記ワークフロー情報取得部は、前記共通設定適用情報に関わらず、前記設定値の情報として前記ワークフロー情報記憶部に記憶された前記設定値の情報を取得することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項5】
ユーザの操作に応じて前記ワークフロー情報記憶部に新たなワークフロー情報を記憶させるワークフロー情報登録部を更に含み、
前記ワークフロー情報登録部は、前記共通設定値を適用する設定値に対応する共通設定値の情報を前記共通設定値情報記憶部から取得して前記ワークフロー情報記憶部に記憶させることを特徴とする、請求項4に記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記ワークフロー情報記憶部は、夫々の前記設定値毎に前記共通設定適用情報を記憶していることを特徴とする、請求項1乃至5いずれかに記載の画像処理システム。
【請求項7】
前記共通設定値情報記憶部は、複数種類の前記共通設定値の情報を記憶しており、
前記ワークフロー情報記憶部は、前記複数種類の共通設定値のうちいずれの共通設定値を適用するかを示す情報を記憶していることを特徴とする、請求項1乃至6いずれかに記載の画像処理システム。
【請求項8】
前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記原稿読み取り部による原稿の読み取り処理及び前記画像情報の生成処理を示す情報を含むことを特徴とする、請求項1乃至7いずれかに記載の画像処理システム。
【請求項9】
前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記生成された画像情報の情報形式を変換する処理を示す情報を含むことを特徴とする、請求項1乃至8いずれかに記載の画像処理システム。
【請求項10】
前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記ワークフローに従って処理された画像情報を記憶媒体に格納させる処理を示す情報を含むことを特徴とする、請求項1乃至9いずれかに記載の画像処理システム。
【請求項11】
前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記ワークフローに従って処理された画像情報を他の装置に送信する処理を示す情報を含むことを特徴とする、請求項1乃至10いずれかに記載の画像処理システム。
【請求項12】
前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記生成された画像情報に対して文字認識を実行する処理を示す情報を含むことを特徴とする、請求項1乃至11いずれかに記載の画像処理システム。
【請求項13】
前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記ワークフローに含まれる処理の分岐を判断する処理を示す情報を含むことを特徴とする、請求項1乃至12いずれかに記載の画像処理システム。
【請求項14】
前記ワークフロー情報記憶部は、前記処理を示す情報の一つとして、前記取得されたフロー選択情報によって選択されるワークフローとは異なるワークフローを実行する処理を示す情報を含むことを特徴とする、請求項1乃至13いずれかに記載の画像処理システム。
【請求項15】
情報を視覚的に表示する表示部を更に含み、
前記表示部が、前記生成された表示情報に基づいて前記画像情報及び前記ワークフロー情報を表示することを特徴とする、請求項1乃至14いずれかに記載の画像処理システム。
【請求項16】
入力された画像情報を複数の処理が組み合わせられて構成されるワークフローに従って処理する画像処理装置であって、
前記ワークフローを選択するフロー選択情報を取得するフロー選択情報取得部と、
前記取得されたフロー選択情報に基づいて前記ワークフローの情報であるワークフロー情報を取得するワークフロー情報取得部と、
原稿を読み取って生成された前記画像情報を取得する画像情報取得部と、
前記フロー選択情報を取得した後ワークフローを完了する前に、前記生成された画像情報と前記取得されたワークフロー情報とを表示するための表示情報を生成する表示情報生成部と、を含み、
前記ワークフロー情報は、夫々のワークフローに含まれる複数の処理を示す情報、前記処理の実行において参照される設定値の情報及び前記設定値として異なるワークフローに共通して適用するために設定された共通設定値を適用するか否かを示す共通設定適用情報を含み、
前記ワークフロー情報取得部は、前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値と同一の情報を取得する、画像処理装置。
【請求項17】
入力された画像情報を複数の処理が組み合わせられて構成されるワークフローに従って処理する機能を含む画像形成装置であって、
前記ワークフローを選択するフロー選択情報を取得するフロー選択情報取得部と、
前記取得されたフロー選択情報に基づいて前記ワークフローの情報であるワークフロー情報を取得するワークフロー情報取得部と、
原稿を読み取って前記画像情報を生成する原稿読み取り部と、
前記生成された画像情報を取得する画像情報取得部と、
前記フロー選択情報を取得した後ワークフローを完了する前に、前記生成された画像情報と前記取得されたワークフロー情報とを表示するための表示情報を生成する表示情報生成部と、を含み、
前記ワークフロー情報は、夫々のワークフローに含まれる複数の処理を示す情報、前記処理の実行において参照される設定値の情報及び前記設定値として異なるワークフローに共通して適用するために設定された共通設定値を適用するか否かを示す共通設定適用情報を含み、
前記ワークフロー情報取得部は、前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値と同一の情報を取得する、画像形成装置。
【請求項18】
情報を視覚的に表示する表示部を更に含み、
前記表示部が、前記生成された表示情報に基づいて前記画像情報及び前記ワークフロー情報を表示することを特徴とする、請求項17に記載の画像形成装置。
【請求項19】
入力された画像情報を複数の処理が組み合わせられて構成されるワークフローに従って処理する画像処理方法であって、
ワークフロー選択情報取得部が、前記ワークフローを選択するフロー選択情報を取得し、
ワークフロー情報取得部が、夫々のワークフローに含まれる複数の処理を示す情報、前記処理の実行において参照される設定値の情報及び前記設定値として異なるワークフローに共通して適用するために設定された共通設定値を適用するか否かを示す共通設定適用情報を含むワークフロー情報を前記取得されたフロー選択情報に基づいて取得し、且つ前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値と同一の情報を取得し、
原稿読み取り部が、原稿を読み取って前記画像情報を生成し、
表示情報生成部が、前記フロー選択情報を取得した後ワークフローを完了する前に、前記生成された画像情報と前記取得されたワークフロー情報とを表示するための表示情報を生成する、画像処理方法。
【請求項20】
情報処理装置を、入力された画像情報を複数の処理が組み合わせられて構成されるワークフローに従って処理する画像処理装置として動作させる制御プログラムであって、
前記ワークフローを選択するフロー選択情報を取得するステップと、
夫々のワークフローに含まれる複数の処理を示す情報、前記処理の実行において参照される設定値の情報及び前記設定値として異なるワークフローに共通して適用するために設定された共通設定値を適用するか否かを示す共通設定適用情報を含むワークフロー情報を前記取得されたフロー選択情報に基づいて取得し、且つ前記共通設定適用情報が前記共通設定値を適用することを示す場合、前記設定値の情報として前記共通設定値と同一の情報を取得するステップと、
原稿を読み取って生成された前記画像情報を取得するステップと、
前記フロー選択情報を取得した後ワークフローを完了する前に、前記生成された画像情報と前記取得されたワークフロー情報とを表示するための表示情報を生成するステップとを前記情報処理装置に実行させることを特徴とする、制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−198316(P2010−198316A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−42386(P2009−42386)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】